JP2020505315A - ガラスシート縁部粒子の削減方法 - Google Patents

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Abstract

ガラス物品の製造方法は、エッチング液を、ガラス物品の縁部表面に塗布する工程を含む。エッチング液塗布により、縁部表面上の粒子密度を0.1平方ミリメートル当たり約200未満に低下させうる。エッチング液は、例えば、フッ化水素酸および塩酸を含みうる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条の下、2017年1月31日出願の米国仮特許出願第62/452,689号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、概して、ガラス物品の製造方法に関し、特に、ガラス物品製造において、ガラスシート縁部の粒子を削減する方法に関する。
テレビ、および、電話、タブレットなどの手で持つ装置を含む表示装置用のガラスシートなどのガラス物品の製造において、ガラス物品は、更に厳しくなっている表面汚染についての要求条件を満たさなくてならず、具体的には、例えば、物品表面上の有機着色剤ダストおよびガラス粒子が、概して少ない必要がある。これらの要求条件は、例えば、表示装置の解像度の高まりによって、更に厳しくなり、ピクセルサイズが小さくなり続けることで、粒子に対する感度も高まっている。
ガラス物品の製造中に多数の処理工程があり、その間に、例えば、ガラスおよびダスト粒子が、ガラスシートの表面だけではなく、その縁部にも付着しうる。ガラスシート表面上の粒子数を削減することには、高い注意が注がれてきたが、一方、ガラスシート縁部上の粒子数を削減することには、比較的低い注意しか注がれてこなかった。
粒子は、ガラスシートの縁部から、ガラスシートの表面に移動しうるので、最近では、縁部クリーニングホイールなど、縁部の粒子を削減する機械的方法に焦点が当てられてきている。しかしながら、そのような機械的な方法は、既に存在する粒子を除去しうるのみであり、縁部表面形状に対する下流側処理工程によって、更なる粒子を生じうる。
したがって、既に存在する粒子を除去するだけではなく、下流側処理工程による更なる粒子の生成を減らす縁部クリーニング方法を開発するのが望ましいだろう。
本明細書に開示の実施形態は、ガラス物品の製造方法を含む。その方法は、ガラス物品を形成する工程を含む。ガラス物品は、第1の主表面、第1の主表面と平行な第2の主表面、および、第1の主表面と第2の主表面の間に第1と第2の主表面に垂直な方向に延伸する縁部表面を含む。方法は、エッチング液を、ガラス物品の縁部表面に塗布して、縁部表面上の粒子密度を、0.1平方ミリメートル当たり約200未満に低下させる工程も含む。
本明細書において開示した実施形態の更なる特徴および利点を、次の詳細な記載に示し、それは、部分的には、当業者には、その記載から容易に明らかであるか、または、開示した実施形態を、次の詳細な記載、請求項、および、添付の図面を含む本明細書に記載したように実施することによって、分かるだろう。
ここまでの概略的記載、および、以下の詳細な記載の両方が、実施形態を示し、請求した実施形態の本質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図すると理解すべきである。添付の図面は、更なる理解のために含められ、本明細書に組み込まれて、その一部を構成する。図面は、本開示の様々な実施形態を示し、記載と共に、本開示の原理および動作を説明する役割を果たす。
例示的なフュージョンダウンドローガラス製造装置および処理の概略図である。 ガラスシートの斜視図である。 ガラスシート縁部表面の面取り処理の少なくとも一部の斜視図である。 様々な長さの時間、エッチング液で処理したガラス試料の断面の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。 エッチング液で処理したガラス試料の断面のSEM画像である。 エッチング液で処理したガラス試料のゲル粘着光学顕微鏡画像である。 エッチング液で処理したガラス試料のゲル粘着光学顕微鏡画像である。
ここで、本開示の好適な実施形態を詳細に記載し、その例を、添付の図面に示す。全図を通して、同じ、または、類似の部分を称するには、可能な限り、同じ参照番号を用いるものとする。しかしながら、本開示は、多数の異なる形態で実施しうるものであり、本明細書に示した実施形態に限定されると解釈すべきではない。
本明細書において、範囲を、「約」1つの特定の値から、および/または、「約」他の特定の値までと表しうる。そのような範囲を表した場合には、他の実施形態は、その1つの特定の値から、および/または、他の特定の値までを含む。同様に、例えば、「約」を前に付けて、値を近似値で表した場合には、その特定の値が、他の実施形態を形成すると理解されよう。更に、各範囲の端点は、他方の端点との関係でと、他方の端点とは独立にの両方で重要であると理解されよう。
本明細書において用いる方向を表す用語、例えば、上、下、右、左、前、後ろ、最上部、底部は、図面について用いたものにすぎず、絶対的向きを示唆することを意図しない。
別段の記載がない限りは、本明細書に示したいずれの方法も、工程が特定の順序で行われることを必要とする解釈されることも、いずれの装置も、特定の向きであることを必要とすると解釈されることも、全く意図しない。したがって、方法の請求項が、その工程の順序を実際に記載しないか、いずれの装置の請求項も、個々の構成要素の順序または向きを実際に記載しないか、そうではなく、請求項または明細書の記載で、工程が特定の順序に限定されると具体的に記載しないか、装置の構成要素の特定の順序または向きが記載されない場合には、いかなる点でも、順序または向きが推定されることを全く意図しない。このことは、工程の配列、動作フロー、構成要素の順序、または、構成要素の向きについての論理事項、文法構成または句読点に由来する単純な意味、並びに、本明細書に記載の実施形態の数または種類を含む、記載がないことに基づく解釈に当てはまる。
本明細書において、原文の英語で単数を表す不定冠詞および定冠詞は、そうでないことが文脈から明らかでない限りは、複数のものを指すことを含む。したがって、原文の英語で、不定冠詞を付けて構成要素を記載した場合には、文脈から、そうでないことが明らかでない限りは、そのような構成要素を2つ以上有する態様を含む。
図1は、例示的なガラス製造装置10を示している。いくつかの例において、ガラス製造装置10は、溶融槽14を有しうるガラス溶融炉12を含みうる。ガラス溶融炉12は、溶融槽14に加えて、任意で、原料を加熱して、原料を溶融ガラスに変える加熱部(例えば、燃焼バーナーまたは電極)などの1つ以上の更なる構成要素を含みうる。更なる例において、ガラス溶融炉12は、溶融槽近傍からの熱損失を減らす熱管理装置(例えば、断熱要素)を含みうる。更なる例において、ガラス溶融炉12は、原料が溶融してガラス溶融物になるのを容易にする電子装置および/または電気機械装置を含みうる。更に、ガラス溶融炉12は、支持構造物(例えば、支持台、支持部材など)、または、他の構成要素を含みうる。
ガラス溶融槽14は、典型的には、耐火性セラミック材料などの耐火性材料、例えば、アルミナまたはジルコニアを含む耐火性セラミック材料を含む。いくつかの例において、ガラス溶融槽14は、耐火性セラミック煉瓦から構成されうる。ガラス溶融槽14の具体的実施形態を、以下に、より詳細に記載する。
いくつかの例において、ガラス溶融炉を、ガラス製造装置の構成要素として組み込んで、ガラス基板、例えば、連続した長さのガラスリボンを製造しうる。いくつかの例において、本開示のガラス溶融炉を、スロットドロー装置、フロートバス装置、フュージョン処理などのダウンドロー装置、アップドロー装置、プレス圧延装置、管引き装置、または、本明細書に開示した態様の恩恵を受けうる任意の他のガラス製造装置を含むガラス製造装置の構成要素として組み込みうる。例として、図1は、ガラス溶融炉12を、その後で個々のガラスシートへと処理するためにガラスリボンをフュージョンドローするフュージョンダウンドローガラス製造装置10の構成要素として、概略的に示している。
ガラス製造装置10(例えば、フュージョンダウンドロー装置10)は、任意で、ガラス溶融槽14の上流側に配置された上流側ガラス製造装置16を含みうる。いくつかの例において、上流側ガラス製造装置16の一部または全体を、ガラス溶融炉12の一部として組み込みうる。
図示した例に示したように、上流側ガラス製造装置16は、貯蔵容器18、原料送出装置20、および、原料送出装置に接続されたモータ22を含みうる。貯蔵容器18は、多量の原料24を保存するように構成されうるもので、その原料は、矢印26が示すように、ガラス溶融炉12の溶融槽14の中に供給されうる。原料24は、典型的には、1つ以上のガラス形成金属酸化物、および、1つ以上の改質剤を含む。いくつかの例において、原料送出装置20は、モータ22によって動力を与えられて、原料送出装置20が、所定の量の原料24を、貯蔵容器18から溶融槽14へ送出するようにする。更なる例において、モータ22は、原料送出装置20に動力を与えて、原料24を、溶融槽14の下流側で感知した溶融ガラスの高さに基づいて制御された速度で導入しうる。その後、溶融槽14内の原料24を加熱して、溶融ガラス28を形成しうる。
ガラス製造装置10は、任意で、ガラス溶融炉12の下流側に配置された下流側ガラス製造装置30も含みうる。いくつかの例において、下流側ガラス製造装置30の一部を、ガラス溶融炉12の一部として組み込みうる。いくつかの場合において、以下に記載する第1の接続路32、または、下流側ガラス製造装置30の他の一部を、ガラス溶融炉12の一部として組み込みうる。第1の接続路32を含む下流側ガラス製造装置の構成要素は、貴金属から形成されうる。適した貴金属は、白金、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、および、パラジウムからなる金属の群から選択された白金族金属、若しくは、それらの合金を含む。例えば、ガラス製造装置の下流側の構成要素は、約70から約90質量%の白金、および、約10から約30質量%のロジウムを含む白金ロジウム合金から形成されうる。しかしながら、他の適した金属は、モリブデン、パラジウム、レニウム、タンタル、チタン、タングステン、および、それらの合金を含みうる。
下流側ガラス製造装置30は、清澄槽34などの第1の調整(つまり、処理)槽を含み、それは、溶融槽14の下流側に位置して、溶融槽14に、上記第1の接続路32を介して連結されうる。いくつかの例において、溶融ガラス28は、溶融槽14から清澄槽34へ、第1の接続路32を介して重力送りされうる。例えば、重力は、溶融ガラス28を、溶融槽14から清澄槽34へ、第1の接続路32の内側経路を通って通過させうる。しかしながら、他の調整槽を、溶融槽14の下流側、例えば、溶融槽14と清澄槽34の間に配置しうると理解すべきである。いくつかの実施形態において、調整槽を、溶融槽と清澄槽の間に設けて、そこで、第1の溶融槽からの溶融ガラスを更に加熱して溶融処理を続けるか、清澄槽に入る前に、溶融槽内の溶融ガラスの温度より低い温度まで冷却しうる。
清澄槽34内の溶融ガラス28から、様々な技術によって、気泡を除去しうる。例えば、原料24は、酸化スズなどの多価化合物(つまり、清澄剤)を含み、それは、加熱された時に、化学還元反応を起こし、酸素を放出する。他の適した清澄剤は、限定するものではないが、ヒ素、アンチモン、鉄、および、セリウムを含む。清澄槽34を、溶融槽の温度より高い温度まで加熱し、それによって、溶融ガラスおよび清澄剤を加熱する。清澄剤の温度により生じた化学還元反応によって生成された酸素の気泡は、清澄槽内の溶融ガラスを通って上昇し、そこで、溶融炉で生成された溶融ガラス内の気体が、清澄剤によって生成された酸素の気泡の中に、拡散または融合しうる。拡大した気泡は、次に、清澄槽内の溶融ガラスの自由表面まで上昇し、その後、清澄槽から排気されうる。空気の気泡は、更に、清澄槽内の溶融ガラスの機械的混合を生じさせうる。
下流側ガラス製造装置30は、溶融ガラスを混合する混合槽36など、他の調整槽を、更に含みうる。混合槽36は、清澄槽34の下流側に位置しうる。混合槽36を用いて、均一なガラス溶融組成物を提供し、それによって、そうでない場合には、清澄されて清澄槽を出る溶融ガラスに存在しうる化学的または熱的に非均一な帯状領域を削減しうる。図示したように、清澄槽34は、混合槽36に、第2の接続路38を介して連結されうる。いくつかの例において、溶融ガラス28は、清澄槽34から混合槽36へ、第2の接続路38を介して重力送りされうる。例えば、重力は、溶融ガラス28を、清澄槽34から混合槽36へ、第2の接続路38の内側経路を通って通過させうる。ここでは、混合槽36を清澄槽34の下流側に示しているが、混合槽36は、清澄槽34の上流側に位置してもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態において、下流側ガラス製造装置30は、多数の混合槽、例えば、清澄槽の上流側の混合槽、および、清澄槽34の下流側の混合槽を含みうる。これらの多数の混合槽は、同じに設計されても、または、異なる設計であってもよい。
下流側ガラス製造装置30は、混合槽36の下流側に位置しうる送出槽40など、他の調整槽を、更に含みうる。送出槽40は、下流側形成装置の中に供給されるべき溶融ガラス28を調整しうる。例えば、送出槽40は、蓄積部および/またはフロー制御部として作用し、溶融ガラス28を調節するか、および/または、その一定の流れを形成体42へ排出路44を通って提供しうる。図示したように、混合槽36は、送出槽40に、第3の接続路46を介して連結されうる。いくつかの例において、溶融ガラス28は、混合槽36から送出槽40に、第3の接続路46を介して重力送りされうる。例えば、重力は、溶融ガラス28を、混合槽36から送出槽40へ、第3の接続路46の内側経路を通って通過させうる。
下流側ガラス製造装置30は、上記形成体42および投入路50を有する形成装置48を更に含みうる。排出路44は、溶融ガラス28を、送出槽40から形成装置48の投入路50に送出するように配置されうる。例えば、例において、排出路44は、投入路50の中に入れ子状態で、かつ、その内面から離間して配置され、それにより、排出路44の外面と投入路50の内面の間に位置する溶融ガラスの自由表面を提供しうる。フュージョンダウンドローガラス製造装置における形成体42は、形成体の上面に位置する溝部52、および、ドロー方向に形成体の底縁部56に沿って収束する収束形成面54を含みうる。形成体の溝部に、送出槽40、排出路44、および、投入路50を介して送出された溶融ガラスは、溝部の側壁から溢れて、収束形成面54に沿って、溶融ガラスの別々の流れとして下降する。溶融ガラスの別々の流れは、下方で底縁部56に沿って合流し、1本のガラスリボン58を生成し、ガラスリボンに、重力、縁部ロール72、および、引張ロール82などによって張力を加えることによって、底縁部56からドローまたはフロー方向60に引き出され、ガラスが冷却されて、ガラスの粘度が高まる時に、ガラスリボンの寸法を制御する。したがって、ガラスリボン58は、粘弾性転移し、ガラスリボン58に安定した寸法特性を与える機械的物性を獲得する。いくつかの実施形態において、ガラスリボン58は、個々のガラスシート62へと、ガラスリボンの弾性領域で、ガラス分離装置100によって分離されうる。次に、自動装置64が、個々のガラスシート62を、把持具65を用いて、搬送システムに送り、その後、個々のガラスシートは、更に処理されうる。
図2は、第1の主表面162、第1の主表面に略平行な方向に延伸する第2の主表面164(ガラスシート62の第1の主表面と反対側の面)、および、第1の主表面と第2の主表面の間に第1と第2の主表面162、164に略垂直な方向に延伸する縁部表面166を含むガラスシート62の斜視図を示している。
図3は、ガラスシート62の縁部表面166の面取り処理の少なくとも一部の斜視図を示している。図3に示したように、面取り処理は、研削ホイール200を縁部表面166に当てる工程を含み、研削ホイール200は、縁部表面166に沿って、矢印300が示す方向に移動される。面取り処理は、少なくとも1つの研磨ホイール(不図示)を、縁部表面166に当てる工程を、更に含みうる。そのような面取り処理は、多数のガラス粒子の存在、並びに、縁部表面166の表面および表面下の破損(つまり、不規則な形態)につながりうる。
ガラスシート62の下流側処理は、機械的または化学処理を縁部表面166に加えることを含み、結果的に、縁部表面の不規則な形状により、更なる粒子を生成しうる。そのような粒子は、ガラスシート62の少なくとも1つの表面に移動しうる。したがって、本明細書に開示の実施形態は、不規則な縁部表面の形状を、縁部表面166上に存在する縁部粒子の除去と同時に除去する実施形態を含み、更に、不規則な縁部表面の形状を除去することで形成されうる反応副産物を除去することも含みうる。
本明細書に開示の実施形態は、エッチング液を、ガラスシート62の縁部表面166に塗布する実施形態を含み、図3に示したように、エッチング液を塗布する前に、縁部表面166に面取り処理を行う実施形態も含む。エッチング液塗布は、縁部表面上の粒子密度を、0.1平方ミリメートル当たり約150未満、0.1平方ミリメートル当たり約100未満、更に、0.1平方ミリメートル当たり約50未満など、0.1平方ミリメートル当たり約200未満まで低下させうるもので、0.1平方ミリメートル当たり約1から約200、0.1平方ミリメートル当たり約10から約150、更に、0.1平方ミリメートル当たり約20から約100を含みうる。
ある例示的な実施形態において、エッチング液は、フッ化水素酸および塩酸を含みうる。例えば、ある例示的な実施形態において、エッチング液は、フッ化水素酸および塩酸を含む水溶液でありうる。
ある例示的な実施形態において、エッチング液は、フッ化水素酸および塩酸から実質的になりうる。例えば、ある例示的な実施形態において、エッチング液は、水、フッ化水素酸および塩酸から実質的になる水溶液でありうる。
ある例示的な実施形態において、エッチング液は、概して、有機酸などの有機成分を含まないものでありうる。
エッチング液が、フッ化水素酸および塩酸を含む場合には、エッチング液中の塩酸の濃度は、例えば、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度以上であり、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約2倍、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約3倍、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約4倍、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約5倍などでありうる。例えば、エッチング液中の塩酸の濃度のフッ化水素酸の濃度に対する比は、約2:1から約5:1など、約1:1から約6:1の範囲でありうる。
そのような実施形態において、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度は、少なくとも約1.5モル/Lで、少なくとも約2モル/Lなど、および、少なくとも約2.5モル/Lなど、および、少なくとも3モル/Lなどでありうる。例えば、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度は、約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲で、約2モル/Lから約4モル/Lなどでありうる。
本明細書に開示の実施形態は、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lで、少なくとも約3モル/Lなど、および、少なくとも約4.5モル/Lなど、および、少なくとも約6モル/Lなど、および、少なくとも約7.5モル/Lなどでありうる実施形態を含む。例えば、エッチング液中の塩酸の濃度は、約1.5モル/Lから約12モル/Lの範囲で、約3モル/Lから約12モル/L、更に、約4.5モル/Lから約9モル/Lでありうる。
したがって、本明細書に開示の実施形態は、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lである実施形態を含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約3モル/Lである実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約4.5モル/Lである実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約6モル/Lである実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約7.5モル/Lである実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約3モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約3モル/Lである実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、少なくとも約3モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、少なくとも約6モル/Lである実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲で、エッチング液中の塩酸の濃度が、約1.5モル/Lから約12モル/Lの範囲である実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲で、エッチング液中の塩酸の濃度が、約3モル/Lから約12モル/Lの範囲である実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が、約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲で、エッチング液中の塩酸の濃度が、約4.5モル/Lから約9モル/Lの範囲である実施形態も含む。
上記実施形態を含む本明細書に開示のある例示的な実施形態において、エッチング液を、ガラスシート62の縁部表面166に、少なくとも約50℃など、および、少なくとも約55℃など、少なくとも約45℃の溶融温度で塗布しうる。例えば、エッチング液を、ガラスシート62の縁部表面166に、約50℃から約55℃など、約45℃から約60℃の範囲の溶液温度で塗布しうる。
上記実施形態を含む本明細書に開示のある例示的な実施形態において、エッチング液を、ガラスシート62の縁部表面166に、少なくとも約60秒間など、および、少なくとも約90秒間など、少なくとも約30秒間の時間、塗布しうるもので、それは、120秒間を含みうる。例えば、エッチング液を、ガラスシート62の縁部表面166に、約30秒間から約60秒間など、約30秒間から約120秒間の範囲で塗布しうる。
したがって、本明細書に開示の実施形態は、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態を含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約2倍で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約3倍で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約4倍で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約5倍で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約3モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度の少なくとも約2倍で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約1.5モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が少なくとも約7.5モル/Lで、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が少なくとも約3モル/Lで、エッチング液中の塩酸の濃度が少なくとも約6モル/Lで、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、少なくとも約45℃の溶液温度で、少なくとも約30秒間、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲で、エッチング液中の塩酸の濃度が約7.5モル/Lから約12モル/Lの範囲で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、約45℃から約60℃の範囲の溶液温度で、約30秒間から約120秒間の範囲で、塗布する実施形態も含む。
本明細書に開示の実施形態は、更に、エッチング液がフッ化水素酸および塩酸を含み、エッチング液中のフッ化水素酸の濃度が約3モル/Lから約6モル/Lの範囲で、エッチング液中の塩酸の濃度が約6モル/Lから約12モル/Lの範囲で、エッチング液を、ガラスシートの縁部表面に、約45℃から約60℃の範囲の溶液温度で、約30秒間から約120秒間の範囲で、塗布する実施形態も含む。
上記実施形態を含む本明細書に開示のある例示的な実施形態において、エッチング液を塗布する際の縁部表面のエッチング速度は、少なくとも毎分約3マイクロメートルなど、および、少なくとも毎分約4マイクロメートルなど、および、少なくとも毎分約5マイクロメートルなど、少なくとも毎分約2マイクロメートルでありうる。例えば、エッチング液を塗布する際の縁部表面のエッチング速度は、毎分約2マイクロメートルから毎分約20マイクロメートルの範囲で、毎分約4マイクロメートルから毎分約10マイクロメートルを含みうる。
ある例示的な実施形態において、エッチング液塗布の結果、縁部表面の深さのうち、少なくとも2マイクロメートルなど、および、少なくとも3マイクロメートルなど、および、少なくとも4マイクロメートルなど、および、少なくとも5マイクロメートルなど、少なくとも1マイクロメートルが、エッチングされて除去され、それは、約1マイクロメートルから約5マイクロメートルを含む。
エッチング液を、縁部表面166に、多数の方法のうち少なくとも1つによって塗布しうるもので、例えば、噴霧、ミスト、浸漬、圧延、および、ブラシ処理を含みうる。
ある例示的な実施形態において、エッチング液は、概して、ガラス物品の第1および第2の主表面162、164には塗布されない。具体的には、そのような実施形態において、エッチング液は、ガラスシートなどのガラス物品の縁部表面のみに塗布され、いずれの主表面にも塗布されない。したがって、本明細書に開示の実施形態は、エッチング液が、ガラス物品の縁部表面には塗布されるが、ガラスシートなどのガラス物品が、化学エッチングにより薄くはならない実施形態を含む。
本明細書に開示の実施形態を、更に、以下の限定するものではない実施例によって例示する。実施例において、「ゲル粘着」法を用いて、ガラス物品の縁部表面上の粒子密度を分析した。この方法は、ガラスの縁部表面を1片の粘着ゲルに対して押圧して、粒子をゲルに転写する工程と、ゲルのうち、押圧により印の付いた領域の画像を、光学顕微鏡で取得する工程と、次に、画像を分析して、粒子密度を特定する工程とを含む。
実施例1
一連のCorning Lotus(商標)NXTガラス試料を、1.5モル/Lのフッ化水素酸および1.5モル/Lの塩酸の水溶液に、45℃で、5秒間から120秒間の範囲の様々な時間で、浸漬させた。その後に、試料を、脱イオン水に、30秒間、浸漬させて、脱イオン水中で30秒間、超音波処理し、pHが中性になるまで、脱イオン水中で繰返してすすぎ、最後に、窒素でブロー乾燥させた。次に、上記「ゲル粘着」法により、粒子密度を特定し、その結果を表1に示している。表1から分かるように、処理時間が長くなると、縁部粒子密度が徐々に低下した。更に、図4が示すように、断面SEM画像は、エッチング時間が長くなると、縁部の形状が滑らかになり、表面および表面下の破損が徐々に除去されたことを示している。特に、120秒間処理した試料は、好ましい縁部形状を示した。
実施例2
一連の「Corning Lotus」NXTガラス試料を、1.5モル/Lのフッ化水素酸、および、様々な濃度の塩酸の溶液に、浸漬させた。表1は、塩酸濃度が高まるにつれて、主表面のエッチング速度が、略線形に上昇するのを示している。エッチング速度は、化学処理前に、1片の耐酸性マスキングテープを平坦なガラス表面に付着させて、化学処理後に、Zygo(登録商標)NewView(商標)Optical Surface Profilerを用いて、段差の高さを測定することによって、特定した。主表面のエッチング速度は、縁部のエッチング速度と異なるが、前者は、エッチング組成の化学的強度を測るために一定の測定基準を提供し、一方、後者は、化学組成だけではなく、縁部の形状にも応じたものである。表1は、塩酸の濃度が高まるにつれて、縁部粒子密度が低下するのを示している。特に、1.5モル/Lのフッ化水素酸、および、7.5モル/Lの塩酸で、45℃で30秒間、処理された縁部は、粒子密度が最も低く、更に、図5に示したように、好ましい縁部形状も示した。
実施例3
この例では、「Corning Lotus」NXTガラス試料を、3モル/Lのフッ化水素酸および3モル/Lの塩酸の溶液に、45℃で、30秒間、浸漬させた。エッチング速度は、1.5モル/Lのフッ化水素酸および1.5モル/Lの塩酸の溶液で45℃の場合の約3倍だったが、図6に示すゲル粘着光学顕微鏡画像の黒い帯が示すように、縁部は反応副産物によって大きく覆われていた。したがって、この試料については、粒子密度の測定は不可能だった。
実施例4
この例では、「Corning Lotus」NXTガラス試料を、3モル/Lのフッ化水素酸および6モル/Lの塩酸の溶液に、45℃で、30秒間、浸漬させた。エッチング速度は、1.5モル/Lのフッ化水素酸および1.5モル/Lの塩酸の溶液で45℃の場合の約5倍だった。図7のゲル粘着光学顕微鏡画像が示すように、縁部には、反応副産物がほとんどなく、比較的粒子数が小さく、好ましい形状を有していた。
実施例5
この例では、「Corning Lotus」NXTガラス試料を、3つの異なるエッチング液、具体的には、1.5モル/Lのフッ化水素酸および1.5モル/Lの塩酸、1.5モル/Lのフッ化水素酸および7.5モル/Lの塩酸、並びに、3モル/Lのフッ化水素酸および6モル/Lの塩酸のエッチング液に、各々、3つの異なる温度(約23℃、45℃、60℃)で浸漬させた。表1から分かるように、1.5モル/Lのフッ化水素酸および7.5モル/L塩酸を含むエッチング液、並びに、3モル/Lのフッ化水素酸および6モル/Lの塩酸を含むエッチング液について、45℃および60℃で、比較的低い縁部粒子密度が実現された。
Figure 2020505315
本明細書に開示の実施形態は、エッチング液を縁部表面に塗布した後に、縁部表面から洗浄しうる実施形態を含む。例えば、縁部表面を、少なくとも1つの洗浄液で洗浄しうるもので、洗浄液は、水などの液体(例えば、脱イオン水)を含み、更に、洗剤または界面活性剤などの少なくとも1つの成分を含んでも、または、含まなくてもよい。
ある例示的な実施形態において、ガラス物品を、例えば、超音波エネルギーで攪拌した洗浄液などの洗浄液に、浸漬させうる。ガラス物品を、ブラシを用いるなど、機械的な作用を用いて、洗浄液で洗浄してもよい。
本明細書に開示の実施形態は、ガラスシートを含むガラス物品の縁部表面上の粒子密度を、0.1平方ミリメートル当たり約200未満などに低下させるのを、それと同時に、例えば、面取り処理によって生じた表面下の破損を略除去して、好ましい滑らかな表面形状を有するようにしながら、可能にしうる。したがって、本明細書に開示の実施形態は、比較的低い縁部粒子密度であるという利点だけではなく、比較的滑らかな表面であるという更なる利点も提供しうるもので、それは、下流側の処理工程で、更なる粒子の生成を起こし難くする。本明細書に開示の実施形態は、エッチング液塗布により生成した反応副産物を除去する実施形態も含む。
上記実施形態を、フュージョンダウンドロー処理について記載したが、このような実施形態を、フロート処理、スロットドロー処理、アップドロー処理、および、プレス圧延処理など、他のガラス形成処理にも利用しうると、理解すべきである。
当業者には、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、本開示の実施形態に様々な変更および変形が可能なことが明らかだろう。したがって、本開示は、そのような変更および変形も、添付の請求項、および、それらの等価物の範囲内である限りは、網羅するものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス物品の製造方法において、
ガラス物品を形成する工程であって、前記ガラス物品は、第1の主表面、前記第1の主表面と平行な第2の主表面、および、該第1の主表面と前記第2の主表面の間に該第1と第2の主表面に垂直な方向に延伸する縁部表面を含むものである工程と、
エッチング液を、前記ガラス物品の前記縁部表面に塗布して、該縁部表面上の粒子密度を、0.1平方ミリメートル当たり約200未満に低下させる工程と
を含む方法。
実施形態2
前記エッチング液は、フッ化水素酸および塩酸を含むものである、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記エッチング液中の前記塩酸の濃度は、該エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度の少なくとも約2倍である、実施形態2に記載の方法。
実施形態4
前記エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度は、少なくとも約1.5モル/Lである、実施形態3に記載の方法。
実施形態5
前記エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度は、約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲である、実施形態4に記載の方法。
実施形態6
前記エッチング液中の前記塩酸の濃度は、約3モル/Lから約12モル/Lの範囲である、実施形態4に記載の方法。
実施形態7
前記エッチング液中の前記塩酸の前記フッ化水素酸に対する濃度の比は、約2:1から約6:1の範囲である、実施形態3に記載の方法。
実施形態8
前記エッチング液を塗布した時の前記縁部表面のエッチング速度は、少なくとも毎分約2マイクロメートルである、実施形態1に記載の方法。
実施形態9
前記エッチング液を塗布した時の前記縁部表面のエッチング速度は、毎分約2マイクロメートルから、毎分約20マイクロメートルの範囲である、実施形態8に記載の方法。
実施形態10
前記塗布工程は、前記エッチング液を、少なくとも約45℃の温度で塗布する工程を更に含むものである、実施形態1に記載の方法。
実施形態11
前記塗布工程は、前記エッチング液を、約45℃から約60℃の範囲の温度で塗布する工程を更に含むものである、実施形態10に記載の方法。
実施形態12
前記エッチング液を塗布する工程の前に、前記縁部表面を面取りする工程を、
更に含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態13
前記塗布工程は、前記エッチング液を、噴霧、ミスト、浸漬、圧延、および、ブラシ処理からなる群から選択した少なくとも1つの方法によって塗布する工程を更に含むものである、実施形態1に記載の方法。
実施形態14
前記エッチング液中の前記塩酸の濃度は、少なくとも約7.5モル/Lである、実施形態4に記載の方法。
実施形態15
前記エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度は、少なくとも約3モル/Lである、実施形態4に記載の方法。
実施形態16
実施形態1に記載の方法で製造されたガラス物品。
実施形態17
実施形態16に記載のガラス物品を含む電子装置。
10 ガラス製造装置
12 ガラス溶融炉
14 ガラス溶融槽
16 上流側ガラス製造装置
20 原料送出装置
22 モータ
30 下流側ガラス製造装置
40 送出槽

Claims (15)

  1. ガラス物品の製造方法において、
    ガラス物品を形成する工程であって、前記ガラス物品は、第1の主表面、前記第1の主表面と平行な第2の主表面、および、該第1の主表面と前記第2の主表面の間に該第1と第2の主表面に垂直な方向に延伸する縁部表面を含むものである工程と、
    エッチング液を、前記ガラス物品の前記縁部表面に塗布して、該縁部表面上の粒子密度を、0.1平方ミリメートル当たり約200未満に低下させる工程と
    を含む方法。
  2. 前記エッチング液は、フッ化水素酸および塩酸を含むものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エッチング液中の前記塩酸の濃度は、該エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度の少なくとも約2倍である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度は、少なくとも約1.5モル/Lである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度は、約1.5モル/Lから約6モル/Lの範囲である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記エッチング液中の前記塩酸の前記フッ化水素酸に対する濃度の比は、約2:1から約6:1の範囲である、請求項3に記載の方法。
  7. 前記エッチング液を塗布した時の前記縁部表面のエッチング速度は、少なくとも毎分約2マイクロメートルである、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記エッチング液を塗布した時の前記縁部表面のエッチング速度は、毎分約2マイクロメートルから、毎分約20マイクロメートルの範囲である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記塗布工程は、前記エッチング液を、少なくとも約45℃の温度で塗布する工程を更に含むものである、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記塗布工程は、前記エッチング液を、約45℃から約60℃の範囲の温度で塗布する工程を更に含むものである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記エッチング液を塗布する工程の前に、前記縁部表面を面取りする工程を、
    更に含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記エッチング液中の前記塩酸の濃度は、少なくとも約7.5モル/Lである、請求項4に記載の方法。
  13. 前記エッチング液中の前記フッ化水素酸の濃度は、少なくとも約3モル/Lである、請求項4に記載の方法。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の方法で製造されたガラス物品。
  15. 請求項14に記載のガラス物品を含む電子装置。
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