JP2020505006A - たばこムース - Google Patents

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Abstract

本発明は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォームに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォームに関する。
発泡たばこ製品は、主に再構成たばこ製品の分野における従来技術において知られている。製造プロセスは、通常、フォーム形成剤およびフォーム安定化剤とともに微粉砕たばこ粒子から再構成たばこシートを形成した後に、再構成シートを刻み、天然たばこ細片とブレンドすることを含む。再構成たばこ製品は、通常、紙巻たばこの製造のために用いられる。
例えば、たばこフォームは、例えば米国特許第4002178A号に開示されるように、再構成たばこの生成のために用いられ、ここで、前駆体であるグリセリンおよびプロピレングリコールは5%未満の量で用いられ、たばこは約70%の量で用いられる。米国特許第7500485B1号は、たばこの量が約40重量%であるフォーム形成たばこ組成物について記載している。
しかし、これらのフォームは、再構成たばこを用いるたばこの代わりになるものとして、燃焼により使用することを想定したものである。
さらに、燃焼、すなわち燃やすために用いられるたばこを含むフォームが、米国特許第7500485B1号、米国特許出願公開第2016/286851A1号および米国特許出願公開第2011/088708A1号に開示されている。
米国特許第7500485B1号は、たばこ粒子と、水と、疎水化ヒドロキシアルキル化炭水化物である整泡剤とを含むフォーム形成たばこ組成物、並びに、低密度たばこシート材料におけるその使用に関するものであって、葉巻たばこ、紙巻たばこまたはパイプにおけるフィラー材料を生成するために用いることができる。
米国特許出願公開第2016/286851A1号は、エアロゾル形成基材と、フレーバ前駆化合物とを含む喫煙組成物を開示している。
米国特許出願公開第2011/088708A1号は、発泡剤と、化学架橋形成剤と、架橋剤とを含む喫煙可能なフィラー材およびそれを作製する方法について記載している。
電子たばこ(eシガレット)の普及および流行により、新規なたばこ製品は、喫煙者により気化および吸引される必要性および可能性が出てきた。eシガレットまたは類似の装置、例えば電子パイプは、通常、エアロゾル形成剤と、水と、所望によりさらなる着香剤と、ニコチンとを含む液体を加熱することによりエアロゾルを発生する。概して、このことは不均一な喫煙プロファイルを導く可能性があり、つまり、例えば液体中の重要な化合物の抽出が非効率であると、ふかすことにより感じるフレーバーが著しく異なる可能性がある。
本発明の課題は、より均質な蒸発プロファイルを提供できる製品を提供することにより、喫煙者に均一な喫煙プロファイルを提供することである。
本発明者らは、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を含むエアロゾルが、エアロゾル形成剤が含まれるフォームからより均質に放出され得ることを見出した。
本発明の第一の態様は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォームであって、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームの重量の0.1〜33重量%であり、エアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜70重量%である、フォームに関する。第二の態様において、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とから本質的になるフォームがさらに開示される。あるいくつかの実施形態によると、フォームは、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、不可避不純物とからなる。第三の態様において、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォームであって、フォーム形成剤が、好ましくは、非タンパク質含有多糖であり、フォーム形成剤の重量が、フォームの20重量%未満である、フォームも開示される。より好ましくは、フォーム形成剤の重量は、10重量%未満であり、最も好ましくは、フォーム形成剤の重量は、フォームの5重量%未満である。
本発明の別の態様において、エアロゾルを発生する方法であって、たばこフレーバ含有剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォーム、特に本発明の第一および/または第二および/または第三の態様によるフォームを、150〜350℃にて燃焼させずに加熱することを含む、方法が開示される。
エアロゾル形成剤と、フォーム形成剤と、所望により溶剤とを加熱下で混合することと、所望により気体を注入することと、混合物に、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加えることと、フォーム安定化剤を加えることと、混合物を冷却することと
を含む、フォームを形成する方法がさらに提供される。
エアロゾル形成剤と、所望により溶剤とを加熱下で混合することと、混合物に、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加えることと、フォーム形成剤を加えることと、所望により気体を注入することと、フォーム安定化剤を加えることと、混合物を冷却することと
を含む、フォームを形成する方法も開示される。
特に、本発明の第一および第二および第三の態様のフォームが、本方法により形成できる。
本発明の別の態様は、フォームをエアロゾル発生装置に供給する方法であって、方法が、装置の受容部にフォームを着脱可能に提供することを含み、受容部が、前記フォームからのエアロゾルの発生のための伝熱システムに動作可能に接続されている、方法に関する。
フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、所望により第一エアロゾル形成剤とを含むフォームと、
− たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、
− 第二エアロゾル形成剤と
を含む混合物と
を含む、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤含有フォームを供給するためのキットであって、
たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームおよび混合物の重量の0.1〜33重量%であり、キット中の第一および第二エアロゾル形成剤の合計重量が、フォームおよび混合物の重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、キットも開示される。
さらに、本発明は、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とを含むフォームであって、フォーム中のエアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、フォームに言及する。
本発明のフォーム、すなわち第一から第三の態様および上記の態様の、すなわちフォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とを含み、フォーム中のエアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%であるフォームを含むパッケージングも開示される。
本発明のさらなる態様および実施形態は、従属請求項に開示され、以下の記載および実施例から理解できるが、本発明は、それらに限定されない。
添付の図面は、本発明の実施形態を説明し、そのさらなる理解を可能にする。明細書は、本発明の概念および原理を説明する。その他の実施形態および挙げられた利点の多くは、図面より理解することができる。
本発明のフォームを含むたばこムースの喫煙プロファイルを示す。 実施例16で得られた結果を示す。 実施例16で得られた結果を示す。 実施例16で得られた結果を示す。 実施例16で得られた結果を示す。 実施例16で得られた結果を示す。 実施例16で得られた結果を示す。 実施例16で得られた結果を示す。
定義
そうでないと規定しない限り、本明細書で用いる技術および科学用語は、本発明が属する分野の当業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。
本開示で示す全ての値は、文脈から相反することが明確でない限り、語句「約」が補われると理解される。
連続孔フォームを有するフォームは、本明細書で用いる場合、それぞれがフォーム材料に完全に包囲されている分離したポケット中に気体がある独立気泡フォームとは逆に、フォーム中の気体ポケットが互いに連通しているフォームと理解される。
たばこ成分含有剤は、たばこに人工的に加えられたかまたは天然に含まれているたばこの構成要素、例えばたばこ、たばこ粒子、たばこフレーバおよび/またはニコチンを含みかつ/または保持する任意の化合物、混合物、粒子状物質および/または溶液であり得る。対照的に、人工的に加えられたたばこ非特異的フレーバの例は、メントールであり得る。
吸入可能剤は、例えば気体および/またはエアロゾルとして吸入できる任意の化合物、混合物、粒子状物質および/または溶液であってもよく、カフェイン、ガラナおよびそれらの組み合わせ等の刺激物質、メントール、天然および/もしくは人工植物性フレーバ、糖類、動物性フレーバおよびそれらの組み合わせ等のフレーバのうち少なくとも一種を含み、かつ/または保持するものである。上記吸入可能剤は、当業者に公知の従来のeリキッドで見られるのと同じ割合になるようにエアロゾル形成剤と併用して含めることができる。
エアロゾル形成剤は、例えば、たばこ成分含有剤および/もしくは吸入可能剤との混合物中で加熱された場合、エアロゾルを形成できる任意の化合物、混合物および/または溶液であってよい。
本発明におけるエアロゾル発生装置は特に限定されず、エアロゾルを発生するために用いられる。これは、例えば、電子たばこ(eシガレット)または類似の装置、例えば電子パイプを含み得る。
本発明において、電子たばこ(eシガレット)、または、電子パイプ等の類似の装置は特に限定されず、吸入するためのエアロゾルを使用者に提供するために用いられるものであればよい。これは、あるいくつかの実施形態によると、マウスピースと、ヒータと、受容部、例えばポッドと、筐体とを含み得る。
ポッドは、特に限定されず、本発明のフォームを例えば着脱可能に挿入できる貯蔵装置であり得る。これは、例えば、円筒形、円錐形、棒状および/または立方体形であり得るが、これらの形状に限定されない。
本発明において言及し、かつヒータの例として述べる誘導加熱システムは、特に限定されず、導電性材料、より具体的には強磁性材料の周囲に配置されたコイルにより創出される電磁誘導を用いて熱を発生する任意のシステムであってよい。
本明細書において、重量%は特に断りのない限り、フォームの合計重量に基づく重量パーセントと理解される。本開示において、全ての配合量は、特に断りのない限りまたは文脈から明確でない限り、重量%で示す。本開示において、さらに、特定のフォーム中の重量%で示す全ての配合量は、合計100重量%になる。上記重量パーセントは、断りのない限りまたは文脈から明確でない限り、各成分の質量をフォームの合計質量で除することにより算出される。
本発明で開示する粒子径は、任意の適切な方法、例えばふるい分けまたはレーザ回折、好ましくはふるい分けにより測定できる。
本発明は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォームであって、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームの重量の0.1〜33重量%であり、エアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%、特に好ましくは45〜65重量%である、フォームに関する。
あるいくつかの実施形態によると、フォームの重量の100重量%までの残部は、本質的に、フォーム安定化剤およびフォーム形成剤である。あるいくつかの実施形態によるフォームは、15重量%まで、好ましくは5重量%まで、さらに好ましくは3.5重量%まで、なおさらに好ましくは2.5重量%まで、より好ましくは1.5重量%まで、最も好ましくは0.5〜1.5重量%の間の、少量の水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチン、少なくとも0.5〜1.5重量%の間の水を含むことができる。あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチンを含まないか、あるいは少なくとも1重量%未満で含む。喫煙物品の、燃やす用途においては、乾燥煙は喫味がよくないので、より多量の水が通常含まれる。対照的に、本発明のフォームは、特に燃焼されず、エアロゾル形成剤が芳香および/またはフレーバを保持できるので、水の量を低く保つことができるが、いくらか少量の水は、蒸気中のいずれの強い刺激も低減し、より刺激が低い喫煙感覚をもたらす助けになり得る。同様に、少量のジアセチン(好ましくは、1重量%未満)を加えることも、使用者が感じる生成エアロゾル中のいずれの強い刺激も低減し得る。
第二の態様において、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とから本質的になるフォームがさらに開示される。本発明の第二の態様によるフォームは、5重量%まで、好ましくは3.5重量%まで、さらに好ましくは2.5重量%まで、なおさらに好ましくは1.5重量%までの少量の水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチンを含むことができる。
あるいくつかの実施形態によると、フォームは、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とからなり得る。このような実施形態において、もちろん不可避不純物は含まれ得る。
本発明の第三の態様は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォームであって、フォーム形成剤が、非タンパク質含有多糖であり、フォーム形成剤の重量が、フォームの20重量%未満であるフォームに関する。第三の態様のフォームのあるいくつかの実施形態によると、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量は、フォームの重量の0.1〜40重量%、好ましくは0.1〜33重量%であり、かつ/またはエアロゾル形成剤の重量は、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である。
本発明の、すなわち第一、第二および第三の態様のフォームは、あるいくつかの実施形態によると、加熱されるが燃焼されないように構成されることができ、すなわち、煙にされない用途において用いられる。よって、燃焼されない物品としての本発明のフォームの使用、および非喫煙用途における、例えばeシガレット、eパイプおよび類似の装置のような蒸発装置用の使用も開示される。第一、第二および第三の態様のフォームは、高くても350℃、好ましくは高くても300℃、さらに好ましくは300℃未満、最も好ましくは220℃〜270℃の間の温度にフォームを加熱するためのヒータを含む気化装置において用いることができる。
以下、特に断りのない限り、第一から第三の態様のフォームに関する記載である。
本発明のフォームは、好ましくは喫煙可能でなく、すなわち、フォームが燃焼される温度までフォームを加熱しないが、少なくともその一部だけ、特に少なくとも本質的にエアロゾル形成剤と、さらに好ましくはたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の少なくとも一部分、さらに好ましくは本質的にたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤が蒸発する様式で用いられる。本発明のフォームにおいて、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の少なくともいくらかの部分は、好ましくは、フォーム形成剤およびフォーム安定化剤により本質的に形成されるフォーム構造に付着し、かつ/またはフォーム構造に吸収されるので、これは、加熱の際にエアロゾル形成剤と一緒に容易に放出され得る。また、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤のいくらかの部分が、フォーム構造と結合し、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤が、その加熱中に「抽出される」ことができるので、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤からのフレーバが、エアロゾル形成剤と一緒に放出される。あるいくつかの実施形態によると、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、フォーム構造に本質的に吸着および/または吸収されていることのみによって、加熱の際にエアロゾル形成剤と一緒に放出されるように構成されている。この点について、本発明者らは、フォームの大量の損失が観察できることを示したが、これは、フォーム形成剤およびフォーム安定化剤の本質的に少なくとも大部分が残ることを意味する。フォームの構造は、エアロゾル形成剤と、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤とを付着および/または吸収するための「カプセル化」を形成するフォーム形成剤によって主に形成されるが、フォーム安定化剤は、フォームを安定化してフォームの形を維持すると考えられる。
あるいくつかの実施形態によると、少量のみのエアロゾル形成剤がフォーム形成に関与するか、または本質的に含まれない、例えば全くフォーム形成に関与せず、すなわちフォーム内で結合しない。エアロゾル形成剤は、好ましくは、フォーム構造を形成せず、さらに好ましくは、例えば0〜40℃の周囲温度、例えば約20〜約25℃の室温にて、フォーム構造に本質的に付着し、かつ/またはフォーム構造に含まれ、例えばその孔に取り込まれる。
よって、あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、エアロゾル形成剤が蒸発する温度、例えば、含まれる全てのエアロゾル形成剤のうちの最高の沸点まで、好ましくはフォームが燃焼する温度未満に少なくとも加熱する際に、エアロゾル形成剤のために著しく重量を損失する。よって、本発明は、第一および/または第二および/または第三の態様のフォームを、特に含まれる全てのエアロゾル形成剤のうちの最高の沸点まで、好ましくはフォームが燃焼する温度未満の温度に加熱することにより得られるフォームであって、非加熱フォームの重量の特に少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも45重量%、さらに好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも60重量%が加熱の際に失われるフォームにも言及する。
また、フォームは、あるいくつかの実施形態によると、担体と結合および/または接続されておらず、すなわちそのまま、すなわち自立型フォームとして用いることができる。特に、フォームは、あるいくつかの実施形態によると、基材と結合せず、そのままで用いられる。つまり、あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、そのまま用いるのに十分安定であり、すなわち自己支持型であり、充分な剛性を有するため、それ自体を持ち上げた場合に曲がらず、さらなる安定化基材を必要としない。
あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、生分解性である。
以下の記載は、本発明の第一、第二および第三の態様に記載した上記のフォームに関し、これらのそれぞれに適用される。全ての本発明のフォームは、例えばムースの形であり得る。
フォーム中のフォーム構造は、特に限定されず、例えば、空気の気泡および/または窒素もしくは酸素のようなその他の気体の気泡、例えば空気の気泡を取り込むことができる。これは、大きい表面積を有する開放構造として提供でき、この構造により、熱およびエアロゾルが、特に加熱中にフォーム内を循環でき、これによって、均一な加熱が行われ、良質のエアロゾルならびにたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の非常に効率的な抽出がもたらされる。あるいくつかの実施形態によると、フォームは、連続孔フォームである。これは、液体フォーム、乾燥フォーム、固体フォームまたはペレット、好ましくは乾燥フォーム、固体フォームまたはペレットであってもよい。フォーム形成剤は、一般的に、フォームが形成されたときに、例えば泡立てられたときに気泡を取り込むことができ、フォーム安定化剤は、フォームの崩壊を低減し、防ぐことさえできる。フォームの気泡は、20〜120μm、例えば50〜100μm、例えば60〜80μmの範囲の平均径を有してよく、気泡の約98%は、160μm以下、例えば140μm以下、例えば120μm以下の直径を有してよい。フォームは、eシガレットへの挿入のために適切な任意の形状を形成してよい。あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、循環およびエアロゾル伝達のために、フォームを貫通する少なくとも1つのブラインド(blind)または穴、例えばフォームを貫通する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれより多い穴を含む。形状の例は、任意の形状のフォーム部分を貫通する輪状パイプ状の穴、例えば直径約1cm、例えば3mmの貫通穴、または四角形、星形であるが、任意のその他の形状または寸法であることもできる。あるいくつかの実施形態によると、フォームは、大きい表面積を有する構造、例えば、フォームの厚さよりも十分に大きい、表面のいずれか二辺の間の少なくとも1の距離または直径を有する少なくとも1つの表面を有する構造を有する。よって、フォームは、円盤、例えば円筒形の円盤、薄板などの形状であってもよい。あるいくつかの実施形態によると、少なくとも1つの穴は、フォームの厚さよりも十分に大きい、表面のいずれか二辺の間の少なくとも1の距離または直径を有する少なくとも1つの表面を貫通する。
たばこ成分含有剤、例えばたばこは、本物のフレーバをもたらすために用いてよく、特に限定されない。あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームのたばこ成分含有剤は、たばこ、様々なたばこ抽出物のようなたばこフレーバ、およびニコチンまたはその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である。たばこ、たばこフレーバおよび/またはニコチンは、たばこ植物の任意の部分(種子、茎、葉など)に由来してよい。
同様に、吸入可能剤は特に限定されず、カフェイン、ガラナおよびそれらの組み合わせ等の刺激物質、ならびに/または、メントール、天然および/もしくは人工的な植物性フレーバ、例えば糖類、動物性フレーバ、ならびにそれらの組み合わせ等の電子液体気化電子タバコに使用されることが知られているフレーバ―、から選択される少なくとも一種であってよい。。
たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、好ましくは、フォームの重量の0.1〜40重量%、さらに好ましくは0.1〜33重量%の量で本発明のフォームに含まれる。例えば安定化剤を減らして、たばこの量をフォームの重量の40重量%以上、特に33重量%以上に増やせば、例えばムース中のフォームは、脆く不安定になりすぎることがある。また、もしもたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の量がこの量を超えるならば、エアロゾル形成剤の量が低減することがあり、このことにより、エアロゾルTPM(全粒子状物質、これは、使用者の吸入当たりフィルタに保持されるエアロゾル物質の量である)の量がより低くなり得る。あるいくつかの実施形態では、フォームに含まれるたばこ成分剤および/または吸入可能剤の量は、フォームの重量の1〜30重量%、好ましくは3〜29重量%、さらに好ましくは5〜28重量%、より好ましくは10〜28重量%、なおさらに好ましくは11〜27.5重量%、例えば15〜25重量%、例えば11〜23重量%、例えば17〜21重量%である。
あるいくつかの実施形態によると、たばこ成分含有剤は、200μm未満、好ましくは150μm未満、さらに好ましくは100μm未満、なおさらに好ましくは50μm未満、なお好ましくは30μm未満、例えば2〜150μm、例えば5〜100μm、例えば5〜50μm、例えば5〜30μm、例えば5〜15μm、例えば20〜50μm、例えば60〜90μmの粒子径を有するたばこ粒子を含む。粒子径は、ふるい分けにより測定でき、粒子は、任意の適切な細片化および/または摩砕プロセスにより得るものであってもよい。あるいくつかの実施形態によると、たばこ粒子は、本質的に一様なサイズ、例えば一様なサイズを有する。
しかし、2つ以上の画分で、例えば、30μm未満、例えば20μm未満のサイズを有する粒子を含む第一画分と、30μmより大きい、例えば50μmより大きい、例えば100μmより大きい、例えば200μmより大きい、例えば約250μm以上のサイズを有する粒子を含む第二画分とで異なるサイズを有するたばこ粒子を加えることも可能である。好ましくは、例えば30μmより大きいサイズを有するたばこ粒子の第二画分が、異なるサイズを有するたばこ粒子の混合物中に、たばこ粒子の全重量に基づいて、90重量%未満、好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは50重量%未満、なおさらに好ましくは40重量%未満、なおさらに好ましくは30重量%未満、なおさらに好ましくは20重量%以下の量で含まれる。30μmより大きいサイズを有するたばこ粒子を加えることにより、最初の数パフ中に加熱によりフォームから遊離されるエアロゾルの強い刺激の低減を導くことができる。
本発明の方法では、フォーム安定化剤は、形成後にフォームをある程度安定化できる限り、特に限定されない。あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームのフォーム安定化剤は、セルロースガム、ヒドロキシアルキル化炭水化物、それらの誘導体、例えばそれらの塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩、例えばそれらのナトリウムおよび/またはカリウム塩、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される。セルロースガムおよびヒドロキシアルキル化炭水化物はともに、特に制限されない。あるいくつかの好ましい実施形態によると、フォーム安定化剤は、セルロースガム、特にカルボキシメチルセルロースまたはその誘導体である。本発明において用い得る好ましいセルロースガムは、例えば精製カルボキシメチルセルロースナトリウムであるCEKOL(登録商標)2000である。別のクラスの適切なフォーム安定化剤は、ヒドロキシアルキル化炭水化物、より好ましくはセルロースエーテルおよびその誘導体である。用い得るセルロースエーテルまたはその誘導体は、メチル、エチル、ヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピル基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基を有することができる。これは、さらに、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐鎖状で置換もしくは非置換のアルキル基、または7〜20個の炭素原子を有するアラルキル基で置換され得る。このような基は、好ましくは、エーテル結合により結合している。適切な置換基は、例えばヒドロキシ基、1〜4個の炭素原子を有するカルボキシ基などであり得る。あるいくつかの実施形態によると、セルロースエーテルは、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースおよびそれらの混合物から選択される。さらに、異なるセルロースガムの混合物、異なるヒドロキシアルキル化炭水化物の混合物、ならびに1種以上のセルロースガムと1種以上のヒドロキシアルキル化炭水化物との混合物、およびそれらの一方または両方の誘導体を用いることができる。誘導体として、これらのセルロースエーテルの塩、好ましくはそれらのアルカリ金属塩、例えばそれらのナトリウムおよび/またはカリウム塩も含まれる。
フォーム中のフォーム安定化剤の量は、適切に安定なフォームを形成できる限り、特に限定されない。例えば、フォーム安定化剤は、3〜60重量%、好ましくは4〜50重量%、より好ましくは4〜45重量%、より好ましくは4.2〜40重量%、さらに好ましくは4.5〜20重量%、なおさらに好ましくは5〜20重量%、なおさらに好ましくは5.5〜16重量%、例えば8〜40重量%、例えば12〜30重量%、例えば16〜20重量%の量で含まれ得る。
また、フォーム形成剤は、特に制限されない。あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームのフォーム形成剤は、寒天、ゲランガム、レシチン、脂肪酸のポリグリセリンエステル、脂肪酸のグリセリンエステル、脂肪酸のソルビタンエステルおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択されるが、これらに限定されない。好ましいフォーム形成剤は、ゲランガムである。特にプロテオグリカンが、ペクチンおよびアルギン酸塩も、フォーム形成剤としての適切さに欠けることが示されている。その中の脂肪酸は、特に限定されず、例えば8〜40個の炭素原子を含み得る。グリセリンエステルは、標準的なエステル化法により調製できる。脂肪酸のグリセリンエステルを用いる場合、フォーム形成剤は、適切には、モノステアリン酸グリセリンおよび/またはモノオレイン酸グリセリンのような化合物であり得る。ポリグリセリンエステルは、アルカリ条件下でグリセリンを重合した後に、適切にそれらを特定の脂肪酸と反応させることにより調製できる。適切なポリグリセリンエステルは、モノオレイン酸ヘキサグリセリン、モノステアリン酸オクタグリセリンおよび/またはモノオレイン酸オクタグリセリンであり得る。本発明のあるいくつかの実施形態で用いられる脂肪酸のソルビタンエステルは、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンおよび/またはモノパルミチン酸ソルビタンであり得る。さらに、上記のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを用いることができる。
フォーム形成剤およびフォーム安定化剤の適切な量を、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と一緒に選択することにより、フォームの硬度に貢献し得るフォームマトリクスを創出して安定化できる。
フォーム安定化剤と同様に、フォーム形成剤の量は、フォームが形成される限り特に限定されない。例えば、フォーム形成剤は、0.5〜12重量%、好ましくは1〜11重量%、より好ましくは1.5〜10重量%、さらに好ましくは1.8〜9.5重量%、さらに好ましくは2〜9重量%、なおさらに好ましくは2〜7重量%、特に好ましくは2.25〜6.75重量%、例えば3〜5.5重量%の量で含まれ得る。
さらに、エアロゾル形成剤も特に限定されず、フォームは、1種より多くのエアロゾル形成剤、例えば2、3または4種を例えば混合物の形で含むこともできる。
あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームのエアロゾル形成剤は、グリセリン、グリコール誘導体、セバシン酸エステルおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択されるが、それらに限定されない。あるいくつかの実施形態において用い得るグリコール誘導体は、プロピレングリコールであり、適切なセバシン酸エステルは、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシルであり得る。さらに、上記のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを用いることができる。例えば、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせをエアロゾル形成剤として用いることができる。本エアロゾル形成剤の好ましい例は、グリセリン、プロピレングリコールおよびそれらの混合物であり、グリセリンおよびプロピレングリコールとグリセリンとの混合物がさらに好ましく、プロピレングリコールとグリセリンとの混合物がなおさらに好ましい。あるいくつかの実施形態によると、少なくともグリセリンが、エアロゾル形成剤として含まれる。あるいくつかの実施形態によると、グリセリンおよびプロピレングリコールは、等重量パーセントで用いることができるが、異なる重量パーセントでも用いることができる。あるいくつかの実施形態において、10〜95重量%のグリセリンおよび5〜90重量%のプロピレングリコール、好ましくは10〜80重量%のグリセリンおよび20〜90重量%のプロピレングリコール、さらに好ましくは10〜70重量%のグリセリンおよび70〜10重量%のプロピレングリコール、例えば15〜65重量%のグリセリンおよび65〜15重量%のプロピレングリコール、好ましくは20〜40重量%のグリセリンおよび10〜40重量%のプロピレングリコール、例えば20〜40重量%のグリセリンおよび20〜40重量%のプロピレングリコールをエアロゾル形成剤として用いることができ、ここで、エアロゾル形成剤の全質量は、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%であるので、2つの成分は、それらの比率に関して適切に設定できる。一方で、あるいくつかの実施形態によると、グリセリンを単独でエアロゾル形成剤として用いる。
あるいくつかの実施形態によると、プロピレングリコールおよびグリセリンの適切な比率は、これら2種をエアロゾル形成剤として含む混合物、又は、これらの2種をエアロゾル形成剤としてなる混合物において、好ましい実施形態によると、重量比率に基づいて、8:1と1:8の間、好ましくは80:20と20:80の間、さらに好ましくは4:1と1:4の間、さらに好ましくは70:30と30:70の間、なおさらに好ましくは1:2と2:1の間、例えば60:40と40:60の間、例えば55:45と45:55の間である。あるいくつかの実施形態によると、両方をエアロゾル形成剤のための混合物として用いるか、または特にエアロゾル形成剤として用いるならば、プロピレングリコールと比較してグリセリンを過剰量で用いる。あるいくつかの実施形態によると、エアロゾル形成剤中のグリセリンおよびプロピレングリコールの合計量に基づいて、少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも60重量%の量でグリセリンを用いる。したがって、あるいくつかの実施形態によると、エアロゾル形成剤中のグリセリンおよびプロピレングリコールの合計量に基づいて、多くて45重量%、好ましくは40重量%以下の量でプロピレングリコールを用いる。あるいくつかの実施形態によると、グリセリンとプロピレングリコールとの間の比率は、エアロゾル形成剤中のグリセリンおよびプロピレングリコールの合計量に基づいて、20:80と90:10の間、好ましくは40:60と85:15の間、さらに好ましくは55:45と80:20の間、なおさらに好ましくは60:40と80:20の間、例えばおよそ60:40、例えば60:40である。プロピレングリコールおよびグリセリンの比率は、フォームの基本的な粘度に影響し得る。グリセリンの量がより多くなると、粘度がより高くなり、フォーム、例えばムースの質感がより良くなり、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤のより良い放出が可能になり、より良く混ざるために、吸入により適した「ボディ」が得られる。さらに、グリセリンの量がより多くなると、加熱の際に初期に創出される蒸気のレベルの低下が導かれることがあり、このことは、吸入の際に感じられる蒸気の強い刺激に影響し得る。加熱が両者の沸点よりも高い温度で行われるなら、同じ加熱温度で、グリセリンはプロピレングリコールよりも、少ない体積の蒸気を放出し得る。プロピレングリコールの量がより高くなると、特に全保湿剤/エアロゾル形成剤の10重量%以上、好ましくは20重量%以上、例えば20〜40重量%または20重量%より多く、30重量%より多く、または40重量%より多くが、グリセリンではなくプロピレングリコールを含むならば、吸入中の甘い香り立ちが得られる。
エアロゾル形成剤は、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは20〜75重量%、さらに好ましくは40〜70重量%、さらに好ましくは45〜70重量%、より好ましくは45〜65重量%、特に好ましくは50〜63重量%、より好ましくは55〜65重量%、例えば約60重量%の量で含まれ、これは、エアロゾルが形成されるので、再構成たばこフォームに関する従来技術における量よりもかなり多い。このことにより、例えば、従来技術よりも簡便なフォーム製造プロセスが可能になる。一方で、エアロゾル形成剤の量が多すぎれば、フォームは形成されず、クリーム状の液状流体が形成される。エアロゾル形成剤の量が少なすぎると、フォームは形成されず、特にフォーム構造、特に気泡および/または孔を有さないペーストが形成される。
本発明において用いられるプロピレングリコールは、プロパン−1,2−ジオールと理解される。本発明において用いられるグリセリンまたはグリセロールは、1,2,3−プロパントリオールと理解される。
エアロゾル形成剤は、水をさらに含むことができる。しかし、あるいくつかの実施形態によると、エアロゾル中の水は使用者の口をヒリヒリさせ得るので、水は含まれない。水は、フォームの重量の0〜15重量%、例えば5〜10重量%の量で含まれ得る。フォームは、5重量%まで、好ましくは3.5重量%まで、さらに好ましくは2.5重量%まで、なおさらに好ましくは1.5重量%まで、最も好ましくは0.5〜1.5重量%の間の、少量の水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチン、特に少量の水および/またはエステル、例えばジアセチン、少なくとも0.5〜1.5重量%の間の水を含み得る。あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、水および/または酸、特に水および/またはエステル、例えばジアセチンを含まない。エステル、例えばジアセチンが含まれるならば、これは、好ましくは、3重量%以下、好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下で含まれる。
あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、少なくとも1種の非たばこ加香剤をさらに含み得る。あるいくつかの実施形態において、上記加香剤は、メントール、天然植物性フレーバ、例えばシナモン、セージ、ハーブ、カモミール、クズ(Pueraria lobata)、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、丁子、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエッセンス、ローズオイル、レモン、オレンジ、桂皮、キャラウェイ、ジャスミン、生姜、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア桂皮、コーヒー、セロリ、カスカリラ、ビャクダン、ココア、イランイランノキ、ウイキョウ、アニス、甘草、イナゴマメ(St John’s bread)、プルーンエキスおよび桃エキス;糖類、例えばグルコース、果糖、異性化糖およびカラメル;ココア、例えば粉末およびエキス;エステル、例えば酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミルおよび酪酸リナリル;ケトン、例えばメントン、イオノン、ダマセノンおよびエチルマルトール;アルコール、例えばゲラニオール、リナロール、アネトールおよびオイゲノール;アルデヒド、例えばバニリン、ベンズアルデヒドおよびアニスアルデヒド;ラクトン、例えばγ−ウンデカラクトンおよびγ−ノナラクトン;動物性フレーバ、例えばムスク、アンバーグリース、シベット、およびカストリウム;ならびに炭化水素、例えばリモネンおよびピネン、ならびにそれらの組み合わせから選択できるが、それらに限定されない。このような加香剤などは、単独または組み合わせて用いることができる。上記非たばこ加香剤は、例えばたばこ成分含有剤および非たばこ加香剤の合計量が、これら2つを含む場合、上記のたばこ成分含有剤について示した量までになるような量で加えることができる。
あるいくつかの実施形態において、フォームは、導電性材料、より具体的には強磁性材料を含んで、誘導により熱を発生してよい。導電性材料は、特に限定されず、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、マンガン、ケイ素、炭素および銅のいずれか1種またはその合金であってよい。導電性材料は、粉末および/またはより大きい粒子形状であってもよい。その量は特に制限されず、適切に設定できる。
本発明のフォームは、気流のために所望により1つ以上の洞および/または穴を有するフォームパイプ、ディスクなどに成形でき、フォームの棒状物などは、例えば、ポッドに入れるためにポッドの大きさの小片に切断できる。
別の実施形態では、フォームは、ポッド、円盤または棒状物にでき、例えば使用者に近い先端にフィルタを有する多孔性紙に包むことができる。多孔性紙は、特に限定されず、木材パルプおよび/もしくは麻繊維またはそれらの組み合わせから作られるものでよい。フィルタのろ過材は、特に限定されず、たばこの煙のフィルタ製造のために従来から用いられる任意のフィラメント状の材料であってよい。ろ過材は、天然または合成フィラメント状のトウ、例えば綿、またはポリエチレンもしくはポリプロピレンのようなプラスチック、または酢酸セルロースフィラメント状のトウであってよい。
本発明のフォームは、例えば、使用者が取り除くか、または動作可能に収容された場合にeシガレットにより穿孔され得るパッケージング、例えば気密封止された包装体に入れて販売してよい。別の例は、一緒にまたは別々に、例えば別々に、すなわち別々に開封できる別々のパッケージング単位中の1つまたはいくつかのフォーム単位を含むブリスタパックであり得る。あるいくつかの実施形態によると、パッケージングは、本発明のフォームが水と接触することを少なくとも防ぐ。
熱伝達のための周縁支持材、例えば金属またはその他の不活性材料が、本発明のフォームを包囲してよい。輪状環フォームの例において、支持材は、例えば輪の側面の周りに配置された金属環であり得る。支持材は、循環のための開口を有してよい。
本発明のフォームは、150〜350℃、例えば200〜300℃の温度、好ましくはエアロゾル形成剤の沸点より少なくとも高く、例えば少なくとも最高の沸点を有するエアロゾル形成剤の沸点までであるが、フォームが燃焼するよりも低い温度に供した際にエアロゾルを形成できる。熱は、任意の適当な熱源、例えば、特に限定されないが、電気ヒータまたは別の適当な熱発生装置により供給され得る。温度が低すぎるならば、フォーム中のエアロゾル形成剤の蒸発が不十分で、十分なエアロゾルが得られない。温度が高すぎるならば、形成されるエアロゾルが熱すぎて、フォームが燃焼してしまう危険性がある。
あるいくつかの実施形態によると、フォームは、連続孔である多孔性構造を含み、特に、該構造は、フォーム形成剤とフォーム安定化剤とから本質的に形成される。
あるいくつかの実施形態によると、エアロゾル形成剤および/またはたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤および/または任意の少なくとも1種の非たばこ加香剤は、少なくともある程度フォーム構造に付着し、かつ/またはフォーム構造に吸収されており、特に、エアロゾル形成剤および/またはたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤および/または任意の少なくとも1種の非たばこ加香剤は、本質的にフォーム構造に付着し、および/またはフォーム構造に吸収されている。このようにして、これらの成分は、加熱の際に、特にエアロゾル形成剤と一緒に容易に放出され得る。
あるいくつかの実施形態によると、本発明のフォームは、既に上述したように、フォームの全重量に基づいて15重量%まで、好ましくは5重量%までの量で溶剤および/または酸および/またはエステルをさらに含む。
あるいくつかの実施形態によると、溶剤および/または酸および/またはエステルは、いずれかの乾燥段階の前までに、フォームの全重量に基づいて15重量%まで、好ましくは5重量%までの量で含まれる。水は、いずれかの乾燥段階の前までに、フォームの重量の0〜15重量%、例えば5〜10重量%の量で含まれ得る。いずれかの乾燥段階の前までに、フォームは、5重量%まで、好ましくは3.5重量%まで、さらに好ましくは2.5重量%、まで、なおさらに好ましくは1.5重量%まで、最も好ましくは0.5〜1.5重量%の間の、少量の水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチン、特に水および/またはエステル、例えばジアセチン、少なくとも0.5〜1.5重量%の間の水を含むことができる。あるいくつかの実施形態によると、いずれかの乾燥段階の前までに、本発明のフォームは、水および/または酸を含まず、特に水および/またはエステル、例えばジアセチンを含まない。エステル、例えばジアセチンが含まれるならば、これは、いずれかの乾燥段階の前までに、好ましくは、3重量%以下、好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下で含まれる。
本発明は、さらに、エアロゾルを発生する方法であって、たばこフレーバ含有剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォーム、特に本発明の第一および/または第二および/または第三の態様のフォームを、150〜350℃、例えば200〜300℃にて燃焼させずに加熱することを含む方法に関する。エアロゾルを発生する方法は、例えば、本発明のフォームを用いて行うことができる。
あるいくつかの実施形態において、本発明のフォームは、たばこ、所望によりニコチンと、所望により少なくとも1種のさらなるフレーバとを含んでよい。あるいくつかの他の実施形態において、これは、ニコチンと、所望により少なくとも1種のさらなるフレーバとを含んでよい。なお別の実施形態において、これは、たばこ着香剤だけをたばこ成分含有剤として含んでよい。なお別の実施形態において、これは、少なくとも1種の吸入可能剤と、所望により少なくとも1種のさらなるフレーバとだけを含んでよい。
本発明は、さらに、本発明のフォームを燃焼させずに加熱することにより得ることができるエアロゾルに関する。本明細書における燃焼させないことは、エアロゾルを発生するフォームの成分の燃焼温度未満、またはフォームの全ての成分の燃焼温度未満の温度への加熱を意味する。このような温度は、例えば350℃以下、例えば150〜350℃、例えば200〜300℃であり得る。
エアロゾルは、フォームを加熱することにより放出され得る。エアロゾル形成剤は、たばこ成分含有剤および/もしくは吸入可能剤と、所望により1種以上のさらなるフレーバと混ざることができ、かつ/またはたばこ成分含有剤および/もしくは吸入可能剤を抽出できる。エアロゾル形成剤が加熱および気化されると、蒸気は、付着しているたばこ成分含有剤ならびに/または吸入可能剤ならびに/またはたばこ成分含有剤および/もしくは吸入可能剤と所望により1種以上のさらなるフレーバとから抽出された1種以上の化合物を保持できる。
エアロゾル形成剤と、フォーム形成剤と、所望により、特に限定されず、例えば精製水、酸ならびに/あるいはエステル、例えばジアセチンおよび/またはエタノール、1−プロパノールおよび/もしくは2−プロパノールのようなアルコールまたはそれらの混合物を含み得る溶剤とを、加熱下に混合することと、例えば加熱中に所望により気体を注入するかまたは気体中で渦を巻くことであって、気体が、例えば空気、酸素、窒素またはそれらの混合気体であり得ることと、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加えることと、フォーム安定化剤を加えることと、混合物を冷却することとを含む、(第一の)フォーム形成方法も開示される、。
さらに、エアロゾル形成剤と所望により溶剤とを加熱下に混合することと、混合物に、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加えることと、フォーム形成剤を加えることと、所望により気体を注入することと、フォーム安定化剤を加えることと、混合物を冷却することとを含む(第二の)フォーム形成方法であって、好ましくは、フォーム安定化剤が、フォーム形成剤、エアロゾル形成剤、任意の溶剤ならびにたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の後に加えられる、方法が開示される。
本発明の方法を用いて、特に本発明の第一および/または第二および/または第三の態様のフォームを製造できる。よって、エアロゾル形成剤、フォーム形成剤、フォーム安定化剤、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、本発明のフォームに関して上で述べたとおりに選択でき、それぞれの量についても同様である。また、少なくとも1種の非たばこ加香剤および/または導電性材料および/またはその他の任意成分は、本発明のフォームに関して上で述べたとおりに、適切に加えることができる。
あるいくつかの実施形態によると、エアロゾル形成剤と、第一の方法において所望によりフォーム形成剤と、所望により溶剤とを加熱下に混合する工程が最初に行われる。あるいくつかの実施形態によると、特に、エアロゾル形成剤が1種より多い成分、例えばプロピレングリコールおよびグリセリンを含む場合、フォーム形成剤を、第一の方法においてエアロゾル形成剤に加える。第二の方法において、フォーム形成剤は、特にたばこ成分含有剤および/もしくは吸入可能剤をエアロゾル形成剤および任意の溶剤に溶解できる場合、ならびに/またはこれらがフォーム構造に結合しない、すなわちそれに付着/吸着し、かつ/もしくはその中に吸収されるだけである場合に、好ましくは、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の後に加える。フォーム形成剤を加える場合、粘度が上昇する可能性があり、例えば空気空気状微細構造の存在下で、泡状の微細構造が形成される可能性があり、このことにより、加熱の際にフォームからエアロゾルが一定して放出されるとともに、一貫した体積の蒸気の放出が可能になる。第二の方法において、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、、微細構造に含まれることができ、加熱の際に効率的に放出され、このことにより、一定の蒸気流および安定なフレーバ知覚が得られる。
第一の方法において、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、好ましくは、フォーム形成剤の後に加える。この場合、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、等しく分配され、フレーバの一定の放出およびフレーバの安定な知覚が可能になる。この方法は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤がフォームの形成に少なくとも部分的に関与するならば、特に適切である。
あるいくつかの実施形態において、エアロゾル形成剤と、フォーム形成剤と、所望により溶剤とを混合する場合、混合物は、30〜80℃、例えば45〜75℃に加熱できる。加熱は、例えば粘度を低下させることにより、例えば分散を促進できる。
水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチンを溶剤および/または添加剤として加えるならば、これらは、得られるフォームの重量に基づいて、好ましくは5重量%まで、好ましくは3.5重量%まで、さらに好ましくは2.5重量%まで、なおさらに好ましくは1.5重量%までの量で加える。このことにより、より容易な取り扱いが可能になり、特に乾燥がより容易にもなり、あるいくつかの実施形態によると、不要にさえなる。エステル、例えばジアセチンを加えるならば、これは、好ましくは、3重量%以下、好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下、例えば1重量%以下、例えば1重量%未満で含まれる。
あるいくつかの実施形態によると、フォーム安定化剤を最後に、すなわちエアロゾル形成剤、フォーム形成剤、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤、任意の溶剤およびさらなる任意の成分の後に加える。任意の溶剤、およびさらなる任意の成分は、適切な工程において、例えばたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と一緒に加えることができる。
フォーム安定化剤を最後に加えることにより、フォームマトリクスが安定に形成される。このことにより、エアロゾル形成剤およびフレーバの適切な放出が可能になり、より容易な取り扱いが可能になり、特に揮発物質をフォームマトリクス中に維持できる。加熱中に、少なくともフォーム形成剤およびフォーム安定化剤は、フォーム形成ならびに エアロゾル形成剤とたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の少なくとも芳香および/またはフレーバとの蒸発の後に、「使い捨ての」シェルとして残る。
あるいくつかの実施形態において、混合物を室温まで、さらに例えば15〜25℃未満、例えば約20℃以下、または例えば20℃未満、さらには10℃未満まで、例えば迅速な様式で、例えば20分未満、例えば15分以下、例えば10分以下で冷却できる。あるいくつかの実施形態によると、フォームは、4〜24時間、例えば12〜24もしくは例えば6〜8時間、および/または35〜60℃、例えば40〜55℃の温度で熟成できる。この方法における成分の混合および添加は、特に限定されず、既知の方法により適切に行うことができる。あるいくつかの実施形態において、フォームを形成する方法における工程は、それぞれの方法について上に示した順序で行うことができる。本方法を用いて、特に本発明のフォームも得ることができる。よって、あるいくつかの実施形態によると、異なる化合物を、本発明のフォームが得られる量で適切に加えることができる。対応する量は、本発明のフォームに関して既に言及している。
本発明は、本発明のフォームと、エアロゾル発生装置とを、例えば上で規定するフォームを含むエアロゾル発生システムにさらに関する。エアロゾル発生システムにおいて、エアロゾル発生装置は、特に限定されない。あるいくつかの実施形態において、エアロゾル発生装置は、任意の種類のeシガレットまたは類似の装置、例えば電子パイプであり得る。これは、例えば、特に限定されず、電気加熱システムまたは誘導加熱システムであり得る加熱システムと、加熱システムを制御するための制御システムと、フォームを受容して、フォームを燃焼させずに熱をフォームに伝える受容部と、受容部、例えばポッド、例えば棒状物からのエアロゾルを使用者に伝達する吸入装置を通る流路とを含み得る。
さらに、上で述べたように、好ましくは燃やさない、すなわちフォームが燃焼しない用途での、エアロゾル発生装置における本発明のフォームの使用が開示される。
さらに、本発明は、特に本発明の第一および/または第二および/または第三の態様によるフォームを、上で述べたようなエアロゾル発生装置に供給する方法であって、装置の受容部にフォームを着脱可能に提供することを含み、受容部が、前記フォームからのエアロゾルの発生のための加熱システムに動作可能に接続されている、方法をさらに提供する。あるいくつかの実施形態において、本発明のフォームは、装置の受容部に入れられる。
さらに、
フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、所望により第一エアロゾル形成剤とを含むフォームと、
− たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、
− 第二エアロゾル形成剤と
を含む混合物と
を含む、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤含有フォームを供給するためのキットであって、
たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームおよび混合物の重量の0.1〜33重量%であり、キット中の第一および第二エアロゾル形成剤の合計重量が、フォームおよび混合物の重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、キットが開示される。
本発明のキットは、よって、二成分、すなわちフォームと混合物とを少なくとも含む。例えば、異なる喫味および/または芳香を有するフォームを調製できるキットを提供するならば、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と第二(または第三、第四など)エアロゾル形成剤とを含む1種より多い混合物を含むこともできる。1種より多い混合物を提供するならば、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤ならびに(第二)エアロゾル形成剤は、同じまたは異なり得る。本発明のキットを用いて、本発明の第一および態様に従うフォームも調製できる。よって、フォーム安定化剤、フォーム形成剤ならびにたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤、ならびにそれらの量は、本発明の第一および第二および第三の態様のフォームに関して論じたものと同じであり得る。また、第一および第二エアロゾル形成剤ならびにそれらの量は、本発明の第一および第二および第三の態様のフォームに関して論じたものと同じであり得る。第一および第二エアロゾル形成剤は、同じまたは異なり得る。あるいくつかの実施形態によると、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤は、混合物をフォームに施用した場合に、キット中のフォームの外側の表面に付着するが、フォームの微細構造、例えば気泡および/または孔は、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を含む必要はないが、これも除外されない。第一および第二および第三の態様におけるものと同様に、水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチン、ならびに上で示したその他の任意の成分は、キットのフォームおよび/または混合物に含まれ得る。
本発明のキットにおいて、フォームおよび混合物は、それぞれ、特に制限されず、本発明の第一および第二および第三の態様のフォームに関して論じたものと同じまたは異なり得る適切なパッケージングにおいて提供できる。例えば、混合物は、フォームに施用される適切なアプリケータにおいて提供することもできる。
フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とを含むフォーム(ブランクフォームとも称する)であって、フォーム中のエアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、フォームも開示される。このフォームは、あるいくつかの実施形態によると、本発明のキットに関して同様に述べたとおりのフォーム、ならびにたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を含まない、第一および/または第二および/または第三の態様のフォームである。よって、ここでもまたフォーム安定化剤およびフォーム形成剤、ならびにエアロゾル形成剤、ならびにそれぞれの量は、本発明の第一および第二および第三の態様に関してと同様に設定できる。このようなフォームは、本発明のキットにおける「ブランク」フォーム、すなわち適切なフレーバおよび/または芳香を加えるためのフォームとして働き得る。また、水および/または酸および/またはエステル、例えばジアセチン、特に水および/またはエステル、例えばジアセチン、ならびに上で示したその他の任意の成分は、この「ブランク」フォームに含まれ得る。あるいくつかの実施形態によると、「ブランク」フォームは、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とから本質的になる。あるいくつかの実施形態によると、「ブランク」フォームは、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とからなる。
「ブランク」フォームは、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加える工程がないこと以外は本発明の方法において記載したものと同じ工程により調製できる。
よって、エアロゾル形成剤と、フォーム形成剤と、所望により、特に限定されず、例えば精製水、酸ならびに/あるいはエステル、例えばジアセチンおよび/またはエタノール、1−プロパノールおよび/もしくは2−プロパノールのようなアルコールまたはそれらの混合物を含み得る溶剤とを、加熱下に混合することと、例えば加熱中に所望により気体を注入するかまたは気体中で渦を巻くことであって、気体が、例えば空気、酸素、窒素またはそれらの混合気体であり得ることと、フォーム安定化剤を加えることと、混合物を冷却することとを含む、(第三の)フォーム形成方法が開示される。
さらに、エアロゾル形成剤と、所望により溶剤とを加熱下に混合することと、フォーム形成剤を加えることと、所望により気体を注入することと、フォーム安定化剤を加えることと、混合物を冷却することとを含む、(第四の)フォーム形成方法が開示される。これらの工程は、よって、第一および第二の方法に関して論じた成分およびその量ならびに順序で行うことができる。
上で論じた第一、第二および/もしくは第三の態様のフォームならびに/またはブランクフォームを含むパッケージングがさらに開示される。あるいくつかの実施形態によると、第一、第二および/もしくは第三の態様のフォームならびに/またはブランクフォームは、パッケージング中に密封され、特に、水および/または水蒸気の取り込みを回避する方法で密封される。封は、この点に関して特に制限されず、パッケージングは、例えばアルミニウムの裏打ちを有するブリスタパッケージまたは例えば製薬パッケージングから知られている類似のものであり得る。あるいくつかの実施形態によると、パッケージングは、−20から+40℃の間の温度および20から80%の間の相対湿度にて、フォームの重量に基づいて1年以内の期間に、フォームの重量に基づいて1重量%を超える水の取り込みを防ぐ。あるいくつかの実施形態によると、フォームの重量に基づいて1重量%を超える水の取り込みは、地球上の人が住んでいる場所の少なくとも90%、好ましくは地球上の少なくとも90%の場所において防がれる。
上の実施形態は、適切であれば任意に組み合わせることができる。本発明のさらに可能な実施形態および実施は、上記または本発明の実施例に関する下記において明示的に言及していない特徴の組み合わせも含む。特に、当業者は、本発明のそれぞれの基本的な形に改良または付加として個別の態様を加えることもできる。
本発明を、以下、実施例を参照しながら詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、説明のためであり、本発明の範囲を限定しない。
Figure 2020505006
実施例1
表1は、本発明のフォームの例示的な実施形態を製造するために用いた成分を示す。
例示的なフォームを製造するために、表1のそれぞれの欄に示す成分を、以下のようにして混合し、組み合わせた。
まず、プロピレングリコールおよびグリセリンを混合して振とうした後に、精製水に混合し、再び振とうした。次いで、ゲランガムを加え、混合物を再び振とうした。混合物全体を、次いで、約70℃に5分間加熱して、気泡形成を開始した。たばこ粉末を5分間にわたって加えた後に、混合物をさらに10分間ホモジナイズした。cekol(登録商標)2000をまた5分間にわたって加えた後に、さらに10分間混合した。その後、混合物を10分以内に10℃に冷却し、50℃にて8時間熟成した。
このようにして得られたフォームを、内部に洞を有するパイプ/棒状物に成形し、その喫煙プロファイルを決定するための試験において用いるより小さい部分に切断した。
図1は、この試験において得られた、すなわち本発明のフォームを含む蒸気ムースの喫煙プロファイルを示す。図1において、下の線は、図の左側に示す、1パフ当たりのmgでの全粒子状物質(TPM)を示し、上の線は、図の右側に示す、最初のパフを喫味強度100%としたときの喫味強度を示す。喫味強度およびTPMは、多数のパフにわたってほぼ同じレベルに保つことができ、その後比較的迅速に下落する。このことは、加熱したときの揮発物質の非常に効率的な抽出を示す。TPMは、30パフまで一貫して保つことができ、このことは、一定の送達に相当するが、その後、生成物がフォームから実質的に抽出されるので、TPMが急に減少する。一貫した送達の背後にある重要な因子は、フォームの連続孔構造であり得る。
実施例2
実施例2は、表1のそれぞれの欄に示したように、各成分を適した量で使用したこと以外は、実施例1と同様にして調製した。
実施例3
実施例3は、表1のそれぞれの欄に示したように、各成分を適した量で使用したこと以外は、実施例1と同様にして調製した。
実施例4
実施例4は、たばこ粉末をメントールで置き換えた以外は実施例2と同様にして調製した。
実施例5〜9
実施例5〜9は、表2に示す量を用いて、実施例1と同様にして調製した。
Figure 2020505006
実施例10および11
実施例10は、水の量を0.5重量%に減らし、それに従ってエアロゾル形成剤の量を増やした以外は実施例5と同様にして行った。
実施例11は、水の量を5.0重量%に増やし、それに従ってエアロゾル形成剤の量を減らした以外は実施例5と同様にして行った。
実施例12
実施例12は、<30μmのサイズを有する粒子を有するたばこ粉末を、一方は<30μmのサイズを有する粒子を有するたばこ粉末(たばこ粉末の全重量に基づいて80重量%)であり、他方は約250μmのサイズを有する粒子を有するたばこ粉末(たばこ粉末の全重量に基づいて20重量%)である、トウたばこ粉末の混合物で置き換えた以外は実施例5と同様に行った。フォームの形成後、両方を、フォーム(適切なサイズに切断した)を受容するための適切なポッドを有するeシガレットに入れ、約200℃に加熱した。発生したエアロゾルを、5名のパネルが吸入し、実施例5のフォームを同様にして加熱することにより得られたエアロゾルと比較した。概して、実施例12のエアロゾルが刺激がより低いとみなされた。
実施例13および14
実施例13および14は、たばこ粉末をメントール(実施例13)およびフルーツ系のLogic eリキッド(実施例14)でそれぞれ置き換えた以外は、実施例8と同様にして行った。
実施例15
実施例15は、たばこ粒子を加えず、それに従ってフォーム成分の量を調節した以外は、実施例5と同様にして行った。
実施例16
本発明の異なるフォームの性能を試験するために、その中の成分を系統的に変化させた異なるロットを調製し、中央に穴を有する円筒形に調製し、7名の試験パネルに提供して、7名が気化の際のその芳香および喫味を試験した。
異なるロットの組成物を、以下の表3に示し、重量は組成物全体に対するものである。


Figure 2020505006

*1: グリセリンGおよびプロピレングリコールPGのエアロゾル形成剤の合計重量に基づく
*2: 各工程についての混合時間−50%
*3: 各工程についての混合時間+50%
*4: PG、VG、ニコチンおよびフレーバを含むeリキッド
空気存在下でロットを調製するために、まず、純粋でない限り、加熱下で混合することによりエアロゾル形成剤を調製し、水および所望によりジアセチンを加えて混ぜ合わせた。その後、たばこ粉末を加え、再び混合した。その後、フォーム形成剤としてゲランガムを加え、再び混合した。その後、フォーム安定化剤Cekol(登録商標)2000を加え、混合物を冷却した。
フォームを、上記の形状に調製して、パネル試験における試験のために用いた。
例示的な結果を図2〜8に示し、ここでは、異なるロットを、喫味特徴に関して比較している。
図2においてロット1、2および4を、図3においてロット1、2および5を、図4においてロット3および1を、図5においてロット4および5を、図6においてロット9および3を、図7においてロット14および15を比較し、そして図8は、ロット16を用いて得られた結果を示す。
ロットは、パネルにより、平均して以下のように表現された:
ロット1:たばこ特徴および甘味が良好、喫味が一貫している、のどの引っ掛かりが少ない、吸入が容易、バランスが良好、否定的な因子が少ない、バーレー後味、最初のパフから蒸気体積が良好
ロット2:全体的な喫味がより弱い、強い刺激が低く、のどの引っ掛かりが少ない、喫煙が容易、LOT1がより良い、10パフ後に苦味、甘味が濃い、唇上で人工的な甘さ、舌の上でもたつく、トースト感、LOT3とLOT7の間の喫味の強さ、全体的に平坦、なめらか、いくらか舌を刺す
ロット4:たばこ喫味が良好、吸入が容易、フレーバがより弱く、たばこ喫味がより弱い、スモーク/ロースト感がより低い、より甘い、凝縮がより少ない、喫味が弱い、なめらか
ロット5:よりスモーク感のあるたばこ喫味、トースト感あり、快い甘味、吸入が容易、のどの引っ掛かりが少ない、許容できる凝縮、蒸気体積が申し分ない、なめらか、心地よい、苦味のレベルが良好
ロット14:快い後味、最初のパフから最後まで非常に強い衝撃、たばこ喫味が辛く、刺激が強く、強いが、あっさりしている、最初は平坦な喫味で、パフごとにより強くなる、苦味が増える、のどに引っ掛かる
ロット15:非常に苦い、6パフまで蒸気体積が少なく、6パフ後は蒸気体積が多い、のどの引っ掛かりが増えていく、辛い、蒸気体積が低い、凝縮がより高い
ロット16:清々しいミント/メントール喫味、イチゴバニラの特徴、経時的に喫味が減少し、非常に中間的になる、全体的な喫味は許容できる、ベリー/ミントの特徴、非常に清々しく華やか、凝縮および唇が甘い、最後になるにつれてローストしたような香り、後の方のパフは強い衝撃がある、清々しい後味、清々しさが高い、いくらかのフルーツ系のフレーバの香り(おそらくイチゴ)、衝撃が強い、メントール苦味が強い、4パフ後の蒸気体積が良好

Claims (31)

  1. たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と
    を含むフォームであって、
    たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームの重量の0.1〜33重量%であり、
    エアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、フォーム。
  2. たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とから本質的になるフォーム。
  3. たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とからなる、請求項2に記載のフォーム。
  4. たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と
    を含むフォームであって、
    フォーム形成剤が、非タンパク質含有多糖であり、フォーム形成剤の重量が、フォームの20重量%未満である、フォーム。
  5. たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームの重量の0.1〜33重量%であり、かつ/または
    エアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、
    請求項4に記載のフォーム。
  6. フォームを高くても350℃、好ましくは300℃未満の温度に加熱するヒータを含む気化装置において用いるための、請求項1から5のいずれか一項に記載のフォーム。
  7. たばこ成分含有剤が、たばこ、たばこフレーバ、ニコチンおよびニコチンの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1から6のいずれか一項に記載のフォーム。
  8. たばこ成分含有剤が、100μm未満、好ましくは50μm未満、なお好ましくは30μm未満、例えば5〜100μm、例えば5〜50μm、例えば5〜30μmの粒子径を有するたばこ粒子を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のフォーム。
  9. フォーム安定化剤が、セルロースガム、ヒドロキシアルキル化炭水化物およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載のフォーム。
  10. フォーム形成剤が、寒天、ゲランガム、レシチン、脂肪酸のポリグリセリンエステル、脂肪酸のグリセリンエステル、脂肪酸のソルビタンエステルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはゲランガムを含むかまたはゲランガムからなる、請求項1から9のいずれか一項に記載のフォーム。
  11. エアロゾル形成剤が、グリセリン、グリコール誘導体、セバシン酸エステルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは少なくともグリセリンを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のフォーム。
  12. 少なくとも1種の非たばこ加香剤をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のフォーム。
  13. 150〜350℃の温度に供された際にエアロゾルを形成する、請求項1から12のいずれか一項に記載のフォーム。
  14. フォームが、連続孔である多孔性構造を含み、特に、該構造が、フォーム形成剤およびフォーム安定化剤から本質的に形成される、請求項1から13のいずれか一項に記載のフォーム。
  15. エアロゾル形成剤および/またはたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤および/または任意の少なくとも1種の非たばこ加香剤が、少なくともある程度フォーム構造に付着し、かつ/またはフォーム構造に吸収され、特に、エアロゾル形成剤および/またはたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤および/または任意の少なくとも1種の非たばこ加香剤が、本質的にフォーム構造に付着し、かつ/またはフォーム構造に吸収されている、請求項1から14のいずれか一項に記載のフォーム。
  16. フォームの全重量に基づいて15重量%まで、好ましくは5重量%までの量で溶剤および/または酸および/またはエステルをさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のフォーム。
  17. 溶剤、好ましくは水および/または酸および/またはエステルが、いずれかの乾燥段階の前までに、フォームの全重量に基づいて15重量%まで、好ましくは5重量%までの量で含まれる、請求項1から16のいずれか一項に記載のフォーム。
  18. エアロゾルを発生する方法であって、たばこフレーバ含有剤と、エアロゾル形成剤と、フォーム安定化剤と、フォーム形成剤とを含むフォーム、好ましくは請求項1から17のいずれか一項に記載のフォームを、150〜350℃にて燃焼させずに加熱することを含む、方法。
  19. 請求項1から17のいずれか一項に記載のフォームを燃焼させずに加熱することにより得ることができるエアロゾル。
  20. エアロゾル形成剤と、フォーム形成剤と、所望により溶剤とを加熱下に混合することと、
    所望により、気体を注入することと、
    混合物に、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加えることと、
    フォーム安定化剤を加えることと、
    混合物を冷却することと
    を含む、フォームを形成する方法であって、好ましくは、フォーム安定化剤を、フォーム形成剤、エアロゾル形成剤、任意の溶剤ならびにたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の後に加える、方法。
  21. エアロゾル形成剤と、所望により溶剤とを、加熱下に混合することと、
    混合物に、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤を加えることと、
    フォーム形成剤を加えることと、
    所望により気体を注入することと、
    フォーム安定化剤を加えることと、
    混合物を冷却することとを含む、フォームを形成する方法であって、好ましくは、フォーム安定化剤を、フォーム形成剤、エアロゾル形成剤、任意の溶剤ならびにたばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の後に加える、方法。
  22. 請求項1から17のいずれか一項に記載のフォームと、エアロゾル発生装置とを含む、エアロゾル発生システム。
  23. 好ましくは燃やさない用途での、エアロゾル発生装置における請求項1から17のいずれかに記載のフォームの使用。
  24. フォーム、好ましくは請求項1から17のいずれか一項に記載のフォームをエアロゾル発生装置に供給する方法であって、
    方法が、装置の受容部にフォームを着脱可能に提供することを含み、受容部が、前記フォームからのエアロゾルの発生のための伝熱システムに動作可能に接続されている、方法。
  25. フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、所望により第一エアロゾル形成剤とを含むフォームと、
    − たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤と、
    − 第二エアロゾル形成剤と
    を含む混合物と
    を含む、たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤含有フォームを供給するためのキットであって、
    たばこ成分含有剤および/または吸入可能剤の重量が、フォームおよび混合物の重量の0.1〜33重量%であり、キット中の第一および第二エアロゾル形成剤の合計重量が、フォームおよび混合物の重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、キット。
  26. フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とを含むフォームであって、フォーム中のエアロゾル形成剤の重量が、フォームの重量の10〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である、フォーム。
  27. フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とから本質的になる、請求項26に記載のフォーム。
  28. フォーム安定化剤と、フォーム形成剤と、エアロゾル形成剤とからなる、請求項26または27に記載のフォーム。
  29. 請求項1から17または請求項26から28のいずれか一項に記載のフォームを含むパッケージング。
  30. 請求項1から17または請求項26から28のいずれか一項に記載のフォームが、パッケージング中に密封されている、請求項29に記載のパッケージング。
  31. −20から+40℃の間の温度および20から80%の間の相対湿度にて、1年以内の期間に、フォームの重量に基づいて1重量%を超える水の取り込みを防ぐ、請求項30に記載のパッケージング。

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