本願は、通信技術の分野に関し、詳細には、通信ネットワーク内の負荷再配置のための方法、装置、およびシステムに関する。
本願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年4月25日に出願された「LOAD RELOCATION METHOD, APPARATUS, AND SYSTEM」という名称の中国出願第201710279147.2号、および2017年10月12日に出願された「LOAD RELOCATION METHOD, APPARATUS, AND SYSTEM」という名称の中国出願第201710949276.8号の優先権を主張する。
4G(4th generation、第4世代)通信ネットワークでは、UE(User equipment、ユーザ機器)が通信ネットワークに登録し、通信ネットワークは、UEのモビリティ管理の任を担うMME(Mobility Management Entity、モビリティ管理エンティティ)をUEに割り振る。ネットワークアップスケーリング/ダウンスケーリングや、MMEがUEにサービスすることを続けることができないMME障害などのシナリオでは、UEを別のMMEに移動する必要がある。4G通信ネットワークでは、UEのサービングMMEを変更する手順は、比較的複雑である。UEがアイドルモードにある場合、ネットワークはUEをページングし、位置更新を開始するようにUEに命令し、位置更新処理でUEが新しいMMEにハンドオーバされる。したがって、UEのサービングMMEを変更することは、(例えば、ページング処理および位置更新処理で)比較的大量のエアインターフェースシグナリングのトリガリングを必要とする。比較的大量のUEを移動する必要があるとき、エアインターフェースシグナリングが急激に増大する。エアインターフェースシグナリングの嵐を回避するためには、既存の解決策はバッチでのハンドオーバである。しかしながら、バッチでのハンドオーバは、MMEの負荷を遅れずに低減するには遅過ぎ、したがってネットワーク上のロードバランシングには役立たない。
5G(5th generation、第4世代)通信ネットワークでは、コアネットワーク内の機能ネットワーク要素が、仮想化技術に基づいて実装されることになっており、ネットワーク機能の頻繁なアップスケーリング、ダウンスケーリング、追加、および除去が、オペレータのネットワーク配置で行われると予見されることができる。4GでのMME負荷再配置方法は、柔軟な配置および頻繁な変更によって特徴付けられるそのような5Gネットワークシナリオに対しては不適切である。
本願の実施形態は、問題、例えばコアネットワークの機能エンティティが過剰なエアインターフェースリソースを占有し、負荷再配置処理で低い負荷再配置効率を有することを解決するために、負荷再配置方法、装置、およびシステムを提供する。
上記の目的を達成するために、本願の実施形態は、以下の技術的解決策を提供する。
第1の態様によれば、本願の一実施形態は負荷再配置方法を提供し、その結果、負荷再配置のための元のアクセス管理エンティティによって現在サービスされている一部のまたはすべてのUEが、ターゲットアクセス管理エンティティに移動され、方法は、通信ネットワークエンティティによって、負荷再配置のためのターゲットアクセス管理エンティティをまず決定すること、および元のアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応をアクセスネットワークエンティティに送ることを含む。アクセスネットワークエンティティは、UEからのメッセージ、またはアクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEのコンテキストから、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子を取得することができる。したがって、アクセスネットワークエンティティは、通信ネットワークエンティティによって送られる元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、どのUEを移動する必要があるかを決定することができ、元のアクセス管理エンティティの識別子に対応する、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに基づいて、どのターゲットアクセス管理エンティティにUEを移動する必要があるか、どのアドレスにUEからのメッセージを転送する必要があるかをさらに学習することができる。このようにして、通信ネットワークエンティティは、各UEについてアクセスネットワークエンティティに負荷再配置命令またはメッセージを送る必要がなく、それによってシグナリングオーバヘッドを削減し、負荷再配置効率を改善する。さらに、アクセスネットワークエンティティは、UEのためのアクセス管理エンティティをアクセスネットワークエンティティに再選択させるために、位置更新手順を開始するようにUEに命令する必要がない。このことはエアインターフェースシグナリングを削減し、エアインターフェースリソースを節約する。
可能な設計では、負荷再配置後にターゲットアクセス管理エンティティに元のアクセス管理エンティティの識別子をターゲットアクセス管理エンティティの識別子として使用させるために、通信ネットワークエンティティはさらに、元のアクセス管理エンティティの識別子をターゲットアクセス管理エンティティに送る必要がある。したがって、元のアクセス管理エンティティの負荷がターゲットアクセス管理エンティティに再配置された後、ターゲットアクセス管理エンティティは、元のアクセス管理エンティティの識別子を使用してUEにサービスし得る。例えば、新しいUEがターゲットアクセス管理エンティティに接続または登録され、ターゲットアクセス管理エンティティが一時識別子をUEに割り振るとき、一時識別子内に含まれるアクセス管理エンティティの識別子は、元のアクセス管理エンティティの識別子であり得る。アクセス管理エンティティの識別子はまた、ネットワークリソースのタイプであり、ネットワーク容量および配置に基づいて計画および構成する必要がある。これは、ネットワークリソースとしてのアクセス管理エンティティの識別子が浪費されないことを保証する。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは元のアクセス管理エンティティであり得、ターゲットアクセス管理エンティティが、移動されるべきUE(to-be-moved UE)に正常にサービスすることが可能となるように、元のアクセス管理エンティティはさらに、移動されるべきUEのコンテキストをターゲットアクセス管理エンティティまたはデータ記憶機能エンティティに送る必要がある。したがって、アクセスネットワークエンティティがUEのメッセージをターゲットアクセス管理エンティティに送った後、ターゲットアクセス管理エンティティは、UEの受信されたコンテキスト、またはデータ記憶機能エンティティから取得されたUEのコンテキストに基づいて、UEにサービスすることを続けることができる。通信ネットワーク内部の負荷再配置は、UEのサービスに影響を及ぼさず、UEはさらに、アクセス管理エンティティの変更を認識しない。例えば、ターゲットアクセス管理エンティティは、UEのコンテキスト内に記憶された、UEに現在サービスしているセッション管理エンティティの識別子またはアドレスに基づいて、UEからのメッセージを、処理のためにセッション管理エンティティに転送し得る。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは元のアクセス管理エンティティであり得、UEに現在サービスしているセッション管理エンティティに、負荷再配置後に、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティ、すなわちターゲットアクセス管理エンティティを依然として見つけることができるようにさせるために、元のアクセス管理エンティティはさらに、移動されるべきUEに現在サービスしているセッション管理エンティティに、元のアクセス管理エンティティの識別子と、セッション管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応を送る必要がある。このようにして、セッション管理エンティティは、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子を記憶しているので、セッション管理エンティティがUEに宛てられたダウンリンクメッセージを受信すると、セッション管理エンティティは、元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、UEに宛てられたメッセージを、対応するターゲットアクセス管理エンティティに送ることができる。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは運用および保守エンティティであり得、元のアクセス管理エンティティに、どのUEがどのターゲットアクセス管理エンティティに移動されるべきかをクリアさせるために、運用および保守エンティティは、再配置のための元のアクセス管理エンティティの識別子と、元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとを元のアクセス管理エンティティに送る必要がある。元のアクセス管理エンティティによってサービスされるUEに元のアクセス管理エンティティによって割り振られる一時識別子が、元のアクセス管理エンティティの識別子を含むので、元のアクセス管理エンティティが複数の識別子を含むと仮定される間、元のアクセス管理エンティティは、運用および保守エンティティによって送られた元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、移動されるべきUEを決定することができる。さらに、元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスは、元のアクセス管理エンティティが、移動されるべきUEのコンテキストをターゲットアクセス管理エンティティに送ることを助けることができる。
第2の態様によれば、本願の一実施形態は負荷再配置方法を提供し、方法は、通信ネットワークエンティティによって送られた、元のアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応を、アクセスネットワークエンティティによって受信すること、およびアクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからの受信されたメッセージ内で搬送される元のアクセス管理エンティティの識別子に基づく、またはアクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEに現在サービスしている元のアクセス管理エンティティの識別子に基づくUEからのメッセージを、アクセスネットワークエンティティによって送ることを含む。このようにして、アクセスネットワークエンティティは、通信ネットワークエンティティの指示に基づいて、アクセス管理エンティティ識別子とアクセス管理エンティティアドレスとの間の対応を記憶する。UEからメッセージを受信するとき、アクセスネットワークエンティティは、UEからのメッセージ内に含まれるアクセス管理エンティティの識別子、またはアクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEにサービスするアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、識別子に対応するアクセス管理エンティティのアドレスを直接的に見つけることができる。通信ネットワーク内のアクセス管理エンティティ間の負荷再配置の如何に関わらず、アクセスネットワークエンティティは、アクセス管理エンティティ間のリダイレクションの必要なしに、UEからのメッセージを正しいアクセス管理エンティティに常に送ることができる。さらに、アクセス管理エンティティが行う必要があるのは、アクセス管理エンティティ間のロードバランシングを保証するために、通信ネットワークエンティティによって指定される対応に基づいてメッセージ転送を実施することだけである。これは、アクセスネットワークエンティティによるメッセージ転送の複雑さを簡略化する。例えば、メッセージ転送を実施するとき、アクセスネットワークエンティティはもはや、ロードバランシングアルゴリズムに基づいてアクセス管理エンティティを選択する必要がない。
可能な設計では、アクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEのコンテキストが、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するアクセス管理エンティティのアドレスとを含み、アクセスネットワークエンティティは、元のアクセス管理エンティティの受信された識別子に基づいて、UEの更新されるべきコンテキストを決定し、アクセスネットワークエンティティに関連するUEにサービスするアクセス管理エンティティの、UEのコンテキスト内に含まれるアドレスを無効値に設定する。このようにして、アクセスネットワークエンティティがUEからメッセージを受信するとき、アクセスネットワークエンティティは、アクセスネットワークエンティティに関連するUEにサービスするアクセス管理エンティティの、UEのコンテキスト内に含まれるアドレスが無効値であると判定し、アクセスネットワークエンティティは、UEのコンテキストから、元のアクセス管理エンティティの識別子を取得し、元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、アクセスネットワークエンティティに関連する、対応するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスを決定する。アクセスネットワークエンティティは、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからのメッセージを送る。
可能な設計では、アクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEのコンテキストが、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するアクセス管理エンティティのアドレスとを含み、アクセスネットワークエンティティは、元のアクセス管理エンティティの受信された識別子に基づいて、UEの更新されるべきコンテキストを決定し、アクセスネットワークエンティティに関連するUEにサービスするアクセス管理エンティティの、UEのコンテキスト内に含まれるアドレスを、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセスエンティティのアドレスとして設定する。このようにして、アクセスネットワークエンティティがUEからメッセージを受信するとき、アクセスネットワークエンティティは、UEのコンテキスト内に記録されるアクセスネットワークエンティティに関連するアクセス管理エンティティのアドレスに基づいて、ターゲットアクセス管理エンティティにメッセージを直接的に送る。
可能な設計では、アクセスネットワークエンティティはUEからメッセージを受信し、アクセスネットワークエンティティは、メッセージから元のアクセス管理エンティティの識別子を取得し、元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、アクセスネットワークエンティティに関連する、対応するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスを決定し、アクセスネットワークエンティティは、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからのメッセージを送る。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは、元のアクセス管理エンティティ、または運用および保守エンティティであり得る。
第3の態様によれば、本願の一実施形態は、負荷再配置のための通信ネットワークエンティティを提供し、通信ネットワークエンティティは、第1の態様による方法での通信ネットワークエンティティのアクションを実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって、または対応するソフトウェアをハードウェアで実行することによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは、プロセッサ、メモリ、バス、および通信インターフェースを含むコンピュータデバイスであり、メモリが、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサが、バスを使用することによってメモリに接続され、デバイスが動作するとき、プロセッサは、メモリ内に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、その結果、通信ネットワークエンティティは、第1の態様の任意の設計による負荷再配置方法を実施する。
第4の態様によれば、本願の一実施形態は、負荷再配置のためのアクセスネットワークエンティティを提供し、アクセスネットワークエンティティは、第2の態様による方法でのアクセスネットワークエンティティのアクションを実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって、または対応するソフトウェアをハードウェアで実行することによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
第5の態様によれば、本願の一実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶し、コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、第1の態様または第2の態様による方法を実施する。
第6の態様によれば、本願の一実施形態はコンピュータプログラム製品を提供し、製品がコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、第1の態様または第2の態様による方法を実施する。
第7の態様によれば、本願の一実施形態は、上記の態様による通信ネットワークエンティティおよびアクセスネットワークエンティティを含む負荷再配置システムを提供する。
本願の実施形態では、アクセスネットワークエンティティ、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、ならびに運用および保守エンティティの名前はエンティティを限定しない。実際の実装では、これらのエンティティが他の名前の中に存在し得る。エンティティの機能が本願のエンティティの機能と同様であること、またはエンティティが複数の機能を有し、機能のうちの1つまたは複数が本願の機能と同様であることを条件として、すべての名前が本願の保護範囲内に包含される。
本願の一実施形態による、可能なシステムネットワークの概略図である。
本願の一実施形態による、可能な5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
本願の一実施形態による、ユーザ機器の一時識別子の可能な構成の概略図である。
本願の一実施形態による、負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、別の負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、別の負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、別の負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、コンピュータデバイスの概略構造図である。
本願の一実施形態による、アクセスネットワークエンティティの機能モジュールの概略図である。
本願の一実施形態による、アクセスネットワークエンティティの概略構造図である。
本願の一実施形態による、通信ネットワークエンティティの機能モジュールの概略図である。
以下は、本願の実施形態での添付の図面を参照しながら、本願の実施形態での技術的解決策を説明する。
本発明の実施形態は負荷再配置方法を提供する。方法は、図1aに示されるシステムアーキテクチャまたはアプリケーションシナリオに適用され得る。図1aに示されるように、ユーザ機器が、アクセスネットワークエンティティを使用することによってアクセス管理エンティティに接続され、アクセス管理エンティティは、ユーザ機器に関するアクセス認証および接続性管理を実施し、アクセス管理エンティティは、セッション管理エンティティを使用することによって、ユーザ機器について、サービスサーバまたは別のネットワークまたはデバイスへの接続を確立する。図1aに示される通信ネットワーク内に複数のアクセス管理エンティティ、例えばアクセス管理エンティティ1およびアクセス管理エンティティ2があり得る。アクセス管理エンティティ1がユーザ機器についての接続性管理サービスを提供することを続けることができないとき、ユーザ機器をアクセス管理エンティティ2に移動する必要があり、アクセスネットワークエンティティは、ユーザ機器のメッセージをアクセス管理エンティティ2に転送するように命令され、その結果、ユーザ機器に正常にサービスされる。実際のネットワーク配置では、システム内のエンティティまたはデバイスに関する保守および管理を実施するために、通信ネットワーク内に運用および保守エンティティ(図示せず)があり得る。例えば、運用および保守エンティティは、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、RANなどのデバイスに接続され、運用および保守エンティティは、これらのデバイスに関する構成および初期化などのリモート運用および保守を実施するように、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、RANなどのデバイスにメッセージを送り得る。
本願のこの実施形態では、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、ならびに運用および保守エンティティは、通信ネットワークエンティティと呼ばれることがある。図1aのエンティティの名前はエンティティを限定しない。例えば、「アクセス管理エンティティ」は、代替として「アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティ」または他の名前で置き換えられ得、「セッション管理エンティティ」は、代替として「セッション管理機能」または他の名前で置き換えられ得る。さらに、アクセス管理エンティティは、代替としてモビリティ管理機能に加えて他の機能を含むエンティティに対応し得る。セッション管理エンティティは、代替としてセッション管理機能に加えて他の機能を含むエンティティに対応し得る。次に全体的な説明が与えられ、より詳しい詳細は以下では説明されない。
図1bは、図1aの可能な通信システム例である。図1bは、UE(User equipment、ユーザ機器)、(R)AN(radio access network、無線アクセスネットワークエンティティ)、コアネットワーク、およびDN(Data Network、データネットワーク)を含む。ユーザ機器は、DNによって提供されるサービスを有するように、RANを使用することによってコアネットワークに接続され、コアネットワークを使用することによってDNに接続される。コアネットワークは、AMF(Access and Mobility Management、アクセスおよびモビリティ管理機能)、SF(Session Management Function、セッション管理機能)、PCF(Policy Control function、ポリシー制御機能)、およびUPF(User plane Function、ユーザプレーン機能)を含む。図1bに示されるシステムアーキテクチャでは、RANは、図1aのアクセスネットワークエンティティの例であり、AMFは、図1aのアクセス管理エンティティの例であり、SMFは、図1aのセッション管理エンティティの例である。UEは、RANを使用することによってAMFに接続される。AMFは、UEについてのアクセスおよびモビリティ管理サービスを提供する。具体的には、AMFは、アクセスを要求するユーザに関する認証を実施し、AMFを使用することによってコアネットワークに接続されたユーザ機器に関する管理(例えば、接続性管理およびモビリティ管理)を実施する。SMFは、UEに関するポリシーをPCFから取得し、関連するポリシーに従って、UPFを制御して、UEについてのDNへの接続を確立する。コアネットワークはさらに、コアネットワークに接続され、またはアタッチされたUEに一時識別子を割り振る。PLMN ID(Public Land Mobile Network identification、パブリックランドモバイルネットワーク識別)、AMFグループID(AMFグループ識別子)、AMF ID(AMF識別子)、およびUE ID(UE識別子)を含む、一時識別子のフォーマットが図2に示されている。本願のこの実施形態でのコアネットワークエンティティの名前および配置形態は例に過ぎず、本願の技術的解決策および関連する機能エンティティを限定しないことに留意されたい。将来の、これらのネットワークエンティティの名前、位置、およびこれらのネットワークエンティティ間の対話に対するどんな変形も、これらのネットワークエンティティが本願の実施形態でのネットワークエンティティの機能を有することを条件として、本願の保護範囲に包含されるものとする。例えば、AMFまたはSMF機能を有するデバイスは、AMFまたはSMFと呼ばれることがあり、あるいはAMFインスタンスもしくはSMFインスタンス、AMFデバイスもしくはSMFデバイス、またはAMF機能エンティティもしくはSMF機能エンティティと呼ばれることがある。同様に、本願の実施形態で説明される技術的解決策は、図1bに示される通信システム内のネットワークエンティティに限定されない。他のタイプのネットワーク内のネットワークエンティティは、これらのネットワークエンティティが本願の実施形態でのネットワークエンティティの機能を有することを条件として、本願の保護範囲内にすべて包含されるものとする。
AMFが負荷再分配を実施するとき、例えばAMFがシャットダウンまたはスケールダウンされるとき、AMFは、AMFによって現在管理されているUE、言い換えれば、AMFによって現在サービスされているUE、またはAMFに現在登録されているUEを、別のAMFにハンドオーバする必要がある。この目的で、本願の実施形態は技術的解決策を提供する。RANがAMF IDとAMFアドレスとの間の対応を含むAMFルーティング情報を記憶し、AMFが、AMFによって管理される一部のまたはすべてのUEを別のAMFにハンドオーバすることを意図するとき、AMFまたは運用および保守(Operations & Maintenance、O&M)エンティティが、負荷再配置後に有効なAMFルーティング情報、例えば負荷再配置後に有効なAMF IDに対応するAMFアドレス、言い換えれば、負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレスをRANに送る。AMF IDの長さが変化したとき、新しいAMF IDをさらに搬送する必要がある。RANがUEからNAS(Non Access Stratum、非アクセス層)メッセージを受信したとき、RANは、UEの一時識別子内に含まれるAMF IDに基づいて、AMF IDに対応するAMFアドレスを決定し、UEによって送られたメッセージをAMFアドレスに転送する。本願の実施形態で提供される技術的解決策によれば、UEの一時識別子が、UEが登録するAMFまたはUEにサービスするAMFのAMF IDを含むという特徴が利用され、AMF IDに対応するAMFアドレスがRANに対して更新され、その結果、RANは、UEの一時識別子内のAMF IDに基づいて、負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレスを決定することができ、UEのメッセージを負荷再配置のためのターゲットAMFにさらに転送することができる。これは、5Gコアネットワークの負荷再分配要件または負荷再配置要件を満たす。コアネットワーク要素が負荷再配置後に有効なAMFルーティング情報を別の方式でRANに送り得ることを当業者は理解し得る。例えば、コアネットワーク要素は、負荷再配置のための元のAMFの識別子と、負荷再配置のためのターゲットAMFの識別子とをRANに送り、RANは、ターゲットAMFの識別子に基づいて、ターゲットAMFの識別子に対応するAMFアドレス、言い換えれば、負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレスを取得し、負荷再配置のためのターゲットAMFに、UEに関するメッセージを送り得る。AMF識別子はAMFを一意に特定する任意のフォーマット、例えば、文字列のフォーマットの名前、完全修飾ドメイン名(Fully Qualified Domain Name、FQDN)、またはグローバル一意AMF識別子(Globally Unique AMF Identifier、GUAMI)であり得ることに留意されたい。本願の実施形態で提供される技術的解決策では、AMFおよびRANは、各UEについて、UE再配置に関係するシグナリング交換を実施する必要がない。例えば、AMFおよびRANは、UEをページングし、または位置更新または新しい登録を開始するようにUEに命令する必要がない。さらに、AMFは、各UEについてRAN内に記憶されたUEのコンテキスト内のAMF IDを削除するようにRANにメッセージを送る必要がない。したがって、シグナリングオーバヘッドが著しく削減され、大量のネットワークリソースが節約される。
本願のこの実施形態では、RANがAMFルーティング情報を記憶する特定の形態は限定されない。RANは、AMFルーティングテーブルの形態でAMFルーティング情報を記憶し得、ルーティングテーブル以外の他の形態でAMFルーティング情報を記憶し得る。例えば、RANはAMF IDテーブルおよびAMFアドレステーブルを記憶し、2つのテーブルがどちらもAMF名を索引として含む。このケースでは、AMF IDとAMFアドレスとの間の対応も確立され得る。説明しやすいように、本願のこの実施形態では、本願での技術的解決策が、一例としてAMFルーティングテーブルを使用することによって説明される。本願のこの実施形態での解決策の機能が実装されることを条件として、ルーティング情報が別の形態で記録されるすべての解決策が本願の保護範囲内に包含されるものとすることに留意されたい。
本願のこの実施形態での5Gコアネットワークが、それぞれAMF1、AMF2、AMF3、およびAMF4という4つのAMFデバイスまたはAMFインスタンスを含むと仮定される。RAN内に記憶されたAMFルーティングテーブルが表1に示されており、RANに関連するAMFのアドレス(表1の第2の列に示される)と、AMF ID(表1の第3の列に示される)とを含む。本願のこの実施形態の説明がしやすいように、当業者が技術的解決策を理解するのを助けるために、AMF名の列(表1の第1の列に示される)が表1に追加される。本願のこの実施形態では、RANに関連するAMFのアドレスと、AMF IDの特定のフォーマットは限定されない。表1では、AMF IDが2ビット(bit)の長さの2進フォーマットであると仮定される。AMFとRANとの間で使用されるトランスポート層プロトコルがSCTP(Stream Control Transmission Protocol、ストリーム制御伝送プロトコル)であると仮定すると、RANに関連するAMFのアドレスは、SCTPアドレス、SCTPポート番号などである。RANは、表1に示されるAMFルーティング情報を様々な方式で記録および記憶し得、本願のこの実施形態はそれに関して制限を課さないことに留意されたい。例えば、ネットワーク配置の間に、O&M(operation and maintenance、運用および保守)エンティティが中央プランニングを実施し、AMF IDを割り振り、AMFにAMF IDを送る。RANへの接続を確立するとき、各AMFはAMF IDと、RANに関連するAMFのアドレスとを送り、その結果、RANはAMFルーティングテーブルを生成する。あるいは、O&Mエンティティは、中央プランニングを実施し、AMFルーティングテーブルを生成し、RANにAMFルーティングテーブルを送り得る。RANがAMFルーティングテーブルを受信する前に、またはRANが未登録のUEのNASメッセージを受信したとき、RANは、ローカルに構成されたポリシーまたは別のルーティングポリシー、例えばAMF間のロードバランシングを保証するためのポリシーに従ってUEのNASメッセージを送り、RANは、NASメッセージルーティングのためにAMFを均一に選択し得る。
UEの一時識別子内のAMF ID+UE IDが「00100100101100101...」であると仮定すると、表1に示されるAMFルーティングテーブルによれば、UEの一時識別子から取られるAMF IDは「00」であり、RANは、表1のRANに関連するAMF1のアドレスに基づいて、UEのNASメッセージをAMF1に送るべきである。
保守やアップグレードなどの運用のために表1のAMF1をシャットダウンする必要があるとき、AMF1のすべてのUEを別のAMFに移動する必要があり、AMF1は、負荷再配置のための元のAMFである。AMF1がAMF1によってサービスされるすべてのUEを現在最も負荷が軽いAMF2にハンドオーバすることを決定すると仮定され、これは、AMF2が負荷再配置のためのターゲットAMFであることを意味する。このケースでは、AMF1は、表1のAMFルーティングテーブルをリフレッシュし、リフレッシュされたAMFルーティングテーブルが表2に示されている。表2では、その一時識別子がAMF ID「00」を含むUEのNASメッセージは、AMF2にルーティングされることになっている。
本願のこの実施形態では、AMFルーティングテーブル内のUEについての情報の長さは限定されない。具体的には、表1のUEの一時識別子内のAMF IDの長さは限定されない。したがって、オペレータがネットワークをスケールアップする必要があり、より多くのAMFを識別するように2ビットAMF IDを拡張する必要があるとき、本願のこの実施形態で提供される方法は、依然として適用可能である。5Gコアネットワーク上に過剰なネットワーク負荷があることが仮定される。ネットワーク負荷を削減し、ネットワーク信頼性を改善するために、オペレータは、5Gコアネットワーク内にAMF5およびAMF6を新たに配置することによって5Gコアネットワークをスケールアップすることを決定する。したがって、AMF IDを3ビットに拡張する必要がある。表1に示されるAMFルーティングテーブルが、表3に示される新しいAMFルーティングテーブルを取得するためにリフレッシュされる。表3では、UEについての情報は、UEの一時識別子内のAMF ID+UE ID部分から取られた最初の3つの上位ビットである。5Gコアネットワークがスケールアップされる前に一時識別子がUEに割り振られ、UEの一時識別子内のAMF ID+UE IDが「00100100101100101...」であると仮定される。次いで、スケーリングアップ後のUEのAMF IDは「001」である。
AMF1、AMF2、AMF3、およびAMF4に対する負荷を低減するために(以下では、連続した番号のAMFのセットを表すためにAMF1〜AMF4が使用される)、AMF1〜AMF4はそれぞれ、AMF1〜AMF4によってサービスされるUEの一部をAMF5およびAMF6にハンドオーバし、ハンドオーバ後のAMFルーティングテーブルが表4に示されている。AMF1は、その一時識別子がAMF ID「001」を含む、AMF1によってサービスされるUEを、AMF5にハンドオーバし、AMF2は、その一時識別子がAMF ID「011」を含む、AMF2によってサービスされるUEを、AMF5にハンドオーバし、AMF3は、その一時識別子がAMF ID「101」を含む、AMF3によってサービスされるUEを、AMF6にハンドオーバし、AMF4は、その一時識別子がAMF ID「111」を含む、AMF4によってサービスされるUEを、AMF6にハンドオーバする。後に、新しいUEがAMF5に登録するとき、AMF5は、一時識別子をUEに割り振るために、「001」および「011」から一方をAMF IDとして選択する必要がある。UEの一時識別子の割振りのために、後続の負荷再配置でのロードバランシングを容易にするために、AMF5は、AMFルーティングテーブル内のAMF IDを使用して後続の負荷再配置を助けるように、同じ確率に基づいて「001」および「011」をAMF IDとして選択する必要がある。
さらに、表3に示されるAMFルーティングテーブルに基づいて、オペレータがネットワークをスケールアップするのと同時に、保守やアップグレードなどの運用のためにAMF1をシャットダウンする必要がある場合、AMF1はまた、AMF1によってサービスされるUEの、複数のAMFへのハンドオーバをサポートする。例えば、その一時識別子がAMF ID 001を含むUEがAMF5に移動され、その一時識別子がAMF ID 000を含むUEがAMF2に移動される。次いで、ハンドオーバ後のAMFルーティングテーブルが表5に示されている。
AMFが負荷再配置の間に、負荷再配置後に有効なAMFルーティング情報をRANに送る、本願のこの実施形態で提供される解決策が、負荷再配置およびロードバランシングを実装するように、登録される(または既にUEの一時識別子を有する)UEのNASメッセージを負荷再配置のためのターゲットAMFに送るようにRANに命令することが意図されることに留意されたい。AMFルーティング情報を搬送するメッセージが、その負荷が再配置されるべきAMFによって送られ得、またはO&Mエンティティによって送られ得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
AMFルーティングテーブルの概念および原理が、上記のテーブルおよび対応する説明を使用することによって明らかにされた。以下は、メッセージフローのダイアグラムを使用することによって、本願の実施形態で提供される負荷再配置方法を説明する。
図3aは、AMFルーティングテーブルに基づくAMF負荷再配置のための方法のフローチャートである。AMF1をシャットダウンもしくはスケールダウンする必要があるシナリオ、またはAMF2をスケールアップする必要があるシナリオでは、(表1および表2に示されるように)AMF1に登録されたすべてのUEをAMF2にハンドオーバするために、または(表3および表4に示されるように)AMF1に登録されたいくつかのUEを別のAMFにハンドオーバするために、AMF1について負荷再配置を実施する必要がある。図3aでは、RANが表1に示されるAMFルーティングテーブルを記憶していると仮定すると、AMF1をシャットダウンする必要があり、AMF1は、AMF2への負荷再配置を開始する。
301。AMF1がシャットダウンされ、ネットワーク内の他のAMFの負荷ステータスに基づいて、またはO&Mエンティティの命令に従って、AMF1に登録されている、またはAMF1によってサービスされるすべてのUEをAMF2にハンドオーバすることを決定する。
302。AMF1は、AMF1内に記憶されるすべてのUEのコンテキスト情報をAMF2に送り、さらに、AMF1のAMF ID(表2に示される「00」)を、後でAMF2の新しいAMF IDとして使用されるAMF2に送る必要がある。UEのコンテキスト情報は、識別子(IMSIまたは一時識別子など)、加入データ、認証などに関係する情報を含むセキュリティデータ、PDUセッション情報、SMF情報、サービスポリシーなどのUEの情報を含む。AMF1は、UEのコンテキストをAMF2に送り、AMF2がUEの接続性、セッションなどを正常に管理することを続けることができること、ならびにAMF変更がUEと5Gコアネットワークとの間の接続性およびサービスに影響を及ぼさないことを保証する。負荷再配置の後、AMF2は、「00」および「01」という2つのAMF IDを有する。後に、別のUEがAMF2に接続され、または登録されるとき、AMF2はどちらかのAMF IDを選択して、UEの一時識別子を割り振る。1つのメッセージを使用することによって、AMF1がAMF2に移動されるUEのコンテキスト情報をAMF2に送り得、メッセージ内に過剰に大量の情報を含める必要があるとき、代替として、情報が転送のために複数のメッセージに分割され得ることに留意されたい。移動されるべきUEのコンテキスト情報が、1つまたは複数のデバイスレベルメッセージを使用することによって、2つのネットワーク要素またはデバイス、AMF1およびAMF2の間で送信され、それぞれの移動されるべきUEに特有のメッセージを送ることを回避し、AMF1とAMF2との間のシグナリングオーバヘッドを低減する。
303。AMF1はRANにメッセージを送り、メッセージは少なくともAMFルーティング情報を含む。AMFルーティング情報は、AMFルーティングテーブル内のAMF IDとAMFアドレスとの間の対応をRANに更新させるように意図される。後に、UEによって送られたアップリンクNASメッセージを受信するとき、RANは、UEの一時識別子内のAMF ID情報に基づいて、更新されたAMFルーティングテーブルを照会し、更新されたAMFルーティングテーブル内で指定されるアドレスにNASメッセージを送る。AMFルーティング情報の特定のフォーマットは、本願のこの実施形態では限定されず、具体的には、表2に示される、完全な更新されたAMFルーティングテーブルであり得る。しかしながら、シグナリングおよび送信オーバヘッドを考慮して、代替として、AMFルーティング情報は、表2のAMF1のルーティング情報およびAMF2のルーティング情報のみを含み得る。代替として、AMFルーティングテーブルの更新は、情報要素を使用して示され得る。例えば、情報要素は、負荷再配置のための元のAMFのAMF ID(00)と、負荷再配置のためのターゲットAMFの任意の1つのAMF ID(01など)を搬送し、または負荷再配置のための元のAMFのAMF ID(00)と、RANに関連する負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレス(RANに関連するAMF2のアドレス)を搬送して、最新のAMFルーティング情報をRANに示す。AMF IDの長さが変化したとき、AMF1はまた、元のAMFの更新されたAMF IDをRANに送る必要がある。
RANへのシグナリング接続を確立したUEについて、RANはUEのコンテキストを記憶しており、RAN内に記憶されたUEのコンテキストは、UEの一時識別子から取られたAMF IDと、RANに関連する、UEに現在サービスしているAMFのアドレスとを含むことに留意されたい。RANが、UEのコンテキスト内のRANに関連するAMFのアドレスに基づいて、UEのアップリンクメッセージをAMFルーティングテーブル内で指定されるAMFに転送できることを保証するために、AMFルーティング情報を受信するとき、RANはさらに、AMFルーティング情報に基づいてUEのコンテキストをリフレッシュする必要がある。例えば、この実施形態では、RANは、UEのコンテキスト内のAMF IDが00である記録を探索し、記録内に記録されるRANに関連する、UEに現在サービスしているAMFのアドレスを、RANに関連するAMF2のアドレスにリフレッシュし、またはRANに関連する、UEに現在サービスしているAMFのアドレスを無効値にリフレッシュし、次回にUEのアップリンクメッセージを受信するとき、AMFルーティングテーブルに照会して、RANに関連するAMF2のアドレスを取得する必要がある。さらに、RANを使用することによってAMF1への接続を確立しており、それについてのシグナリング手順が実施されているUE、例えば位置更新手順またはアタッチ手順でのUEについて、これらのUEについての例外処理を実施するように、具体的にはUEのシグナリング手順が終了した後にUEのコンテキスト情報を更新するようにRANに命令するために、AMF1は、303でのメッセージ内に、これらのUEの識別子、例えばRANによってUEに割り振られた一時識別子をさらに含み得る。それに対応して、UEのシグナリング手順が終了した後、AMF1がシャットダウンされる。
304。AMF1は、移動されるべきUEのコンテキスト情報を削除し、シャットダウン動作を実施する。
305。UEは、RANにアップリンクNASメッセージを送る。あるケースでは、UEは、NASメッセージに一時識別子を追加しない(このメッセージを送る前に、UEがRANへの接続を確立した場合)。別のケースでは、UEは、NASメッセージに一時識別子を追加する(このメッセージが、UEがRANへの接続を確立するための最初のメッセージである場合)。
306。RANは、UEによって送られたアップリンクNASメッセージを受信し、またはUEに関係するアップリンクメッセージの送信をローカルにトリガし、RANは以下の動作を実施する。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶しており(305でメッセージを送る前に、UEがRANへの接続を確立している場合)、UEのコンテキスト情報がRANに関連するAMFのアドレスを含む場合、RANは、RANに関連するAMFのアドレスに基づいて、対応するAMFにメッセージを送る。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶しており、UEのコンテキスト情報内のRANに関連するAMFのアドレスが無効値である場合、RANは、UEのコンテキスト内に記録されたAMF ID、またはUEの一時識別子から取られたAMF IDに基づいて、更新されたAMFルーティングテーブルに照会し、RANに関連するAMFのアドレスを取得し、RANに関連するAMFのアドレスに対応するAMFにメッセージを送る。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶していない場合、RANは、UEによって搬送される一時識別子内のAMF ID+UE IDと、更新されたAMFルーティングテーブル内のAMF IDの長さ(ビットの量)とに基づいて、UEの一時識別子からAMF IDを取り、更新されたAMFルーティングテーブルに照会して、RANに関連するAMFのアドレスを取得し、RANに関連するAMFのアドレスに対応するAMFにメッセージを送る。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶しておらず、UEが5Gコアネットワークに初めて接続され、UEによって送られたメッセージが一時識別子を含まない場合、RANは、ローカルに構成された規則または別のロードバランシング規則に従うアクセスのために、UEについてのAMFを選択する。
本願のこの実施形態で提供される方法によれば、AMFがその負荷を再配置する必要があるとき、AMFは、デバイスレベルメッセージを使用することによって、AMFルーティングテーブルおよび関連するUEのコンテキスト情報を更新するようにRANに命令し、AMFは、各UEについてRANに更新メッセージを送る必要がないということが知られることができる。これはシグナリングオーバヘッドを低減し、負荷再配置効率を改善する。RANはまた、RANにUEについてのAMFを再選択させるために位置更新手順を開始するようにUEに命令する必要がない。これはエアインターフェースシグナリングを低減し、エアインターフェースリソースを節約する。RANは、AMF間のリダイレクションの必要なしに、ローカルに記憶されたAMFルーティングテーブルを更新することによって、負荷再配置後にUEのコンテキストを記憶するAMFを直接的に見つけることができる。さらに、RANが行う必要があるのは、AMF間のロードバランシングを保証するために、AMFルーティングテーブルに基づいてUEのメッセージを転送することだけである。これは、RANによるメッセージ転送の複雑さを簡略化する。
O&Mエンティティが負荷再配置手順に参加するとき、例えば、負荷再配置のための元のAMFおよびターゲットAMFと、その負荷が再配置されるべきAMF1のAMF IDとがO&Mエンティティによって決定されるとき、代替として、図3aで説明されるAMF1のいくつかの機能が、O&Mエンティティによって実装され得ることに留意されたい。例えば、ステップ302では、O&Mエンティティは、その負荷が再配置されるべきAMFのAMF IDをAMF2に送り得、ステップ303では、O&Mエンティティは、更新されたルーティング情報をRANに送り得る。特定の手順が図3bに示されている。
ステップ301a1では、O&Mエンティティは、現ネットワーク内のAMFの負荷ステータスに基づいて、AMF1のすべての負荷をAMF2に再配置することを決定する。O&Mエンティティは、AMF1のAMF ID(00)(AMF1は現在ただ1つのAMF IDを有するので、AMF IDはAMF1のすべての負荷を示す)と、AMF1に関連するAMF2のアドレスまたはAMF2の識別子(例えば、01)とをAMF1に送り、AMF ID(00)に対応するUEをAMF2にハンドオーバするようにAMF1に命令する。
任意選択で、ステップ301a2では、代替として、O&Mエンティティは、AMF1のAMF ID(00)をAMF2に送るようにAMF1を置き換え得、その結果、AMF2は、負荷再配置後にAMF ID(00)を使用する。
ステップ303a3では、O&Mエンティティは、RANにAMFルーティング情報を送る。AMFルーティング情報の特定の説明については、図3aのステップ303での説明を参照されたい。
図3bのステップ301から306は、図3aのステップ301から306と本質的に同じである。違いは、図3bでは、O&Mエンティティがその負荷が再配置されるべきAMF1のAMF ID(00)をAMF2に送ったので、AMF1が行う必要があるのは、302でメッセージ内の移動されるべきUEのコンテキストを転送することだけであること、およびO&Mエンティティはステップ303a3でRANにAMFルーティング情報を送ったので、AMF1はもはやRANにAMFルーティング情報を送る必要がないことにある。
図3aおよび図3bでは、UEのコンテキスト情報は、AMF1とAMF2との間で直接的に転送される。実際のネットワーク配置では、代替として以下の方式が使用され得る。まずAMF1が、データ記憶機能を有するデバイス内にUEのコンテキスト情報を記憶し、次いでAMF2が、データ記憶デバイスからUEのコンテキストを取得する。
図4は、UDSF(Unstructured Data Storage Function、非構造化データ記憶機能)を使用することによってUEのコンテキスト情報がAMF1とAMF2との間で転送される、負荷再配置のフローチャートである。図4で説明されるサービスシナリオ、およびシステムについての仮定は、図3aで説明される実施形態と同じである。以下は、図4に示されるフローチャートと、図3aに示されるフローチャートとの間の違いだけを説明する。図4と図3aの同じ部分は、本明細書では再び説明されない。
401。301の説明を参照されたい。
402。AMF1は、AMF1によってサービスされるUEのコンテキスト情報を記憶のためにUDSFに送る。UEのコンテキストの説明については、302を参照されたい。302とは異なり、図4では、運用および保守システム(例えば、O&M)が、AMF IDを更新するようにAMF2に命令し、更新の後、AMF IDは000および001を含む。もちろん、代替として、AMF1が、AMF IDを更新するようにAMF2に命令し、具体的には、元のAMF1のAMF ID(000)をAMF2のAMF IDとして後に使用するようにAMF2に命令し得る。
403。AMF1またはO&Mが、RANにAMFルーティング情報を送る。AMFルーティング情報の詳細については、303での説明を参照されたい。さらに、AMF1はさらに、UEのコンテキストの更新情報をRANに送る必要がある。UEのコンテキストの更新情報については、303での説明を参照されたい。
404。AMF1が、移動されるべきUEのコンテキスト情報を削除し、シャットダウン動作を実施する。
405および406。305および305での説明を参照されたい。
407。AMF2が、RANによって送られたUEのアップリンクメッセージを受信し、UEにサービスすることを続けるように、メッセージ内で搬送されたUEの一時識別子に基づいて、UDSFからUEのコンテキストを読み取る。
図3aおよび図4は、AMFの負荷が再配置されているとき、UEのアップリンクメッセージの通常の処理を保証するためにAMFルーティングテーブルが使用されるメッセージング手順を説明する。本願のこの実施形態で提供されるAMFルーティングテーブルに基づく負荷配置のための解決策はまた、AMFの負荷が再配置された後、UEのダウンリンクサービスまたはダウンリンクメッセージが影響を受けないことも保証できる。
図3aのサービスシナリオおよび5Gコアネットワーク構成に基づいて、図5は、UEに関係するダウンリンクメッセージを受信したとき、SMFが正しいAMFを見つけることができるように、どのようにAMFがSMF内のコンテキストを更新するかを説明する。図5は、AMFが負荷再配置のためにシャットダウンされる一例を使用する。しかしながら、この方法手順は、AMFアップスケーリングやAMFダウンスケーリングなどの他のサービスシナリオでトリガされる負荷再配置にも適用可能である。
501。オペレータポリシーに従って、AMF1をシャットダウンし、負荷再配置を実施することを決定する。
502。AMF1は、システムプランニング(例えば、O&Mの命令)に従って、その負荷をAMF2に再配置することを決定し、AMF1は、UEのコンテキスト情報をAMF2に転送する。詳細については、302での説明を参照されたい。
503。AMF1は、RANにAMFルーティング情報を送る。詳細については、303での説明を参照されたい。
504。AMFは、SMFにルーティング更新メッセージを送り、更新メッセージは、少なくとも、UEのSUPI(Subscriber Permanent Identity、加入者永続識別)と、SMFに関連する、UEが移動されるべきターゲットAMFのアドレス(すなわち、SMFに関連するAMF2のアドレス)、またはUEのSUPI(Subscriber Permanent Identity、加入者永続識別)と、AMF2の識別子(SMFは、AMF2の識別子に基づいて、SMFに関連するAMF2のアドレスを取得することができる)を含む。SMFはメッセージを受信し、SUPIに基づいて、UEの対応するコンテキスト情報を取り出し、UEのコンテキスト情報内に保存されたAMFのアドレスを更新し、後にUEのダウンリンクメッセージを受信するとき、AMF2にメッセージを転送する。SMF内に記憶されたUEのコンテキスト情報がAMF IDを含むとき、代替として、ルーティング更新メッセージは別の実装を有し得る。例えば、AMF1は、元のAMF ID(00)と、SMFに関連するターゲットAMFのアドレス、または元のAMF ID(00)と、ターゲットAMFの識別子をSMFに送り得る。メッセージを受信した後、SMFは、すべてのUEのコンテキストを走査して、コンテキスト内のAMF IDが「00」であるUEについて、UEのコンテキスト内に保存される、SMFに関連するAMFのアドレスを更新し得る。AMF IDの長さが再配置後に変化するとき、AMFはさらに、元のAMF IDと、SMFに関連するターゲットAMFのアドレス、またはターゲットAMFの識別子とに加えて、更新されたAMF IDをSMFに送る必要がある。表4に示されるシナリオでは、AMF1がAMF IDが「001」であるUEをAMF5にハンドオーバするとき、AMFは、元のAMF ID(00)と、SMFに関連するAMF5のアドレス、またはAMF5の識別子と、更新されたAMF ID(001)とをSMFに送る必要がある。UEの異なるコンテキスト情報が、異なるデバイスまたはネットワーク要素内に記憶されることに留意されたい。RAN内に記憶されたUEのコンテキストは、SMF内に記憶されたUEのコンテキストとは異なる。さらに、503でのメッセージおよび504でのメッセージは、特定の順序で送られるわけではない。
505。AMF1がシャットダウンされる。
506および507。SMFがUEのダウンリンクメッセージを受信し、SUPIに基づいて照会を実施してAMFアドレスを取得し、メッセージをAMF2に送る。
図5に示される方法によれば、AMFがUEをターゲットAMFにハンドオーバすることを決定した後、AMFはSMFにメッセージを送り、SMF−AMFルーティング情報を更新する。後に、ダウンリンクトリガを受信したとき、SMFは、UEの更新されたコンテキストに基づいて、UEが移動された、対応するAMFを見つけることができ、それによって、メッセージリダイレクションを回避する。さらに、この実施形態では、AMFによってSMFに送られるメッセージは、ネットワーク要素レベルメッセージであり、SMFのすべてのUEのコンテキストが一度に更新され、それによって、メッセージの量を低減し、シグナリングオーバヘッドを低減する。
上記は主に、様々なネットワーク要素間の対話に関連して、本願の実施形態で提供される解決策を説明する。上記の機能を実装するために、ネットワーク要素、例えばUE、基地局、およびコアネットワークエンティティがすべて、機能を実施するための対応するソフトウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことを理解することができる。本明細書で開示される実施形態を参照しながら説明される例でのユニットおよびアルゴリズムステップが、ハードウェア、またはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組合せによって実装され得ることを当業者は容易に気付くはずである。機能がハードウェアによって実施されるか、それともコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実施されるかは、技術的解決策の特定の適用分野および設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の適用分野について記載の機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、実装が本願の範囲を越えると見なされるべきではない。
図6に示されるように、上記の方法実施形態でのデバイス、ネットワーク要素、またはRAN、AMF、SMF、O&Mなどのエンティティはすべて、図6のコンピュータデバイス(またはシステム)によって実装され得る。
図6は、本願の一実施形態によるコンピュータデバイスの概略図である。コンピュータデバイス600は、少なくとも1つのプロセッサ601、通信バス602、メモリ603、および少なくとも1つの通信インターフェース604を含む。
プロセッサ601は、本願の解決策でのプログラムの実行を制御するための汎用中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(applicationーspecific integrated circuit、ASIC)、あるいは1つまたは複数の集積回路であり得る。
通信バス602は、上記の構成要素間で情報を転送するための経路を含み得る。
通信インターフェース604は、受信機などの任意の装置を使用することによって、別のデバイス、またはイーサネット、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)などの通信ネットワークと通信するように構成される。
メモリ603は、限定はされないが、読取り専用メモリ(read−only memory、ROM)もしくは静的情報および命令を記憶することのできる他のタイプの静的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは情報および命令を記憶することのできる他のタイプの動的記憶デバイスであり得、あるいは電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically erasable programmable read−only memory、EEPROM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read−only memory、CD−ROM)もしくは他の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク、Blue−rayディスクなど)、磁気ディスク記憶媒体もしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の予想されるプログラムコードを搬送または記憶するのに使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であり得る。メモリは独立して存在し得、バスを使用してプロセッサに接続される。代替として、メモリはプロセッサと統合され得る。
メモリ603は、本願の解決策を実行するためのアプリケーションプログラムコードを記憶するように構成され、プロセッサ601は実行を制御する。プロセッサ601は、特許方法での機能を実装するように、メモリ603内に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行するように構成される。
特定の実装では、一実施形態では、プロセッサ601は、1つまたは複数のCPU、例えば図6のCPU0およびCPU1を含み得る。
特定の実装では、一実施形態では、コンピュータデバイス600は、複数のプロセッサ、例えば図6のプロセッサ601およびプロセッサ608を含み得る。これらのプロセッサのそれぞれは、シングルコア(シングルCPU)プロセッサであり得、またはマルチコア(マルチCPU)プロセッサであり得る。本明細書のプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するための1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであり得る。
特定の実装では、一実施形態では、コンピュータデバイス600は、出力デバイス605および入力デバイス606をさらに含み得る。出力デバイス605は、プロセッサ601と通信し、複数の方式で情報を表示し得る。例えば、出力デバイス605は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイデバイス、陰極線管(cathode ray tube、CRT)ディスプレイデバイス、またはプロジェクタ(projector)であり得る。入力デバイス606はプロセッサ601と通信し、複数の方式でユーザ入力を受信し得る。例えば、入力デバイス606は、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、またはセンサデバイスであり得る。
コンピュータデバイス600は汎用コンピュータデバイスまたは専用コンピュータデバイスであり得る。特定の実装では、コンピュータデバイス600は、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ネットワークサーバ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、携帯電話、タブレットコンピュータ、ワイヤレス端末デバイス、通信デバイス、組込みデバイス、または図6のデバイスと同様の構造を有するデバイスであり得る。コンピュータデバイス600のタイプは、本願のこの実施形態では限定されない。
例えば、本発明の実施形態でのRANは、図6に示されるデバイスであり得る。RANのメモリは、本発明の実施形態での方法を実施することのできるソフトウェアコードを記憶する。RANのプロセッサは、メモリ内に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行し、特許方法でのRANの機能を実装する。
本願の実施形態では、RANおよびアクセス管理エンティティは機能モジュールに分割され得る。例えば、各機能モジュールは1つの機能に対応し得、または2つ以上の機能が1つのモジュールに統合される。統合されたモジュールはハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。本願の実施形態でのモジュール分割は一例であり、論理的機能分割に過ぎず、実際の実装では他の分割であり得ることに留意されたい。
図7は、上記の実施形態でのRANの可能な機能モジュールの概略図である。デバイス700は、UEトランシーバモジュール701、ネットワークトランシーバモジュール702、処理モジュール703、および記憶モジュール704を含む。UEトランシーバモジュール701は、UEと通信し、UEにダウンリンクメッセージを送り、またはUEによって送られたアップリンクメッセージを受信するように構成される。ネットワークトランシーバモジュール702は、5Gコアネットワーク内のネットワーク要素またはデバイスと通信し、AMFまたはO&Mによって送られたメッセージを受信し、あるいはAMFまたはO&Mにメッセージを送るように構成される。処理モジュール703は、701または702によって受信されたメッセージを処理し、あるいはUEまたは5Gコアネットワークに送られるべきメッセージを生成するように構成され、701または702を使用することによってメッセージが送られる。さらに、メッセージ処理で取得された情報、例えば本願の実施形態でのAMFルーティングテーブルまたはUEのコンテキスト情報が、記憶モジュール704内に記憶される。記憶モジュール704は、処理モジュール703による処理または解析後に得られた情報を記憶し、処理モジュール703が情報照会を実施するためのインターフェースを提供するように構成される。例えば、RANがUEのアップリンクメッセージを受信したとき、処理モジュール703は、記憶モジュール704内のAMFルーティングテーブルまたはUEのコンテキスト情報を照会し、RANに関連するAMFのアドレスを決定する。
機能モジュールは、ハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。単純な実施形態では、図6に示される形態がRAN700のために使用され得ることを当業者は理解し得る。例えば、図7の処理モジュール703は、図6のプロセッサ601によってメモリ603内のコードを起動することによって実装され得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
図8は、受信機801、プロセッサ802、メモリ803、および通信モジュール804を含む、上記の実施形態でのRANの可能な概略構造図である。受信機801は、上記の実施形態でのUEへの/からの情報の送信/受信をサポートするように構成される。プロセッサ802は、UEと通信するための様々な機能を実施する。アップリンク上で、UEからのアップリンク信号がアンテナによって受信され、受信機801によって復調され、UEによって送られたサービスデータおよびシグナリング情報を回復するためにプロセッサ802によってさらに処理される。ダウンリンク上で、サービスデータおよびシグナリングメッセージがプロセッサ802によって処理され、送信機801によって復調され、ダウンリンク信号が生成され、ダウンリンク信号がアンテナによってUEに送信される。プロセッサ802はまた、図3aから図5のRANに関係する処理および/または本願で説明される技術のために使用される他の処理を実施する。メモリ803は、基地局のプログラムコードおよびデータ(例えば、AMFルーティング情報およびUEのコンテキスト情報)を記憶するように構成される。通信モジュール804は、他のネットワークエンティティと通信する際に、RANをサポートするように構成され、例えば、図1に示されるアクセス管理エンティティ、例えば5Gコアネットワーク内のAMFと通信する際にRANをサポートするように構成される。
図9は、上記の実施形態での通信ネットワークエンティティ、例えば元のアクセス管理エンティティまたは運用および保守エンティティの可能な機能モジュールの概略図である。通信ネットワークエンティティ900は通信モジュール901および決定モジュール902を含む。通信モジュール901は、外部エンティティ、例えばRANおよびターゲットアクセス管理エンティティと通信するように構成される。決定モジュール902は、負荷再配置のためのターゲットアクセス管理エンティティを決定し、通信モジュールを使用することによって、元のアクセス管理エンティティの識別子とRANに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応をRANに送るように構成され、その結果、RANは、UEのメッセージ内で搬送される元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、またはRAN内に記憶されるUEに現在サービスしている元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、RANに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからのメッセージを送る。決定モジュール902は、再配置のための元のアクセス管理エンティティの識別子を決定し、通信モジュール901を使用することによってターゲットアクセス管理エンティティに識別子を送るようにさらに構成され、その結果、ターゲットアクセス管理エンティティは、負荷再配置後に元のアクセス管理エンティティの識別子をターゲットアクセス管理エンティティの識別子として使用する。通信ネットワークエンティティ900が元のアクセス管理エンティティであるとき、決定モジュール902は、移動されるべきUEのコンテキストを決定し、通信モジュール901を使用することによって、ターゲットアクセス管理エンティティまたはデータ記憶機能エンティティに、移動されるべきUEのコンテキストを送るようにさらに構成される。さらに、通信モジュール901は、UEに現在サービスしているセッション管理エンティティと通信するようにさらに構成される。決定モジュール902は、元のアクセス管理エンティティの識別子とセッション管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応を決定し、通信モジュール901を使用することによってセッション管理エンティティに対応を送るようにさらに構成される。通信ネットワークエンティティ900が運用および保守エンティティであるとき、通信モジュール901はさらに、元のアクセス管理エンティティと通信し、再配置のための元のアクセス管理エンティティの識別子と、元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとを元のアクセス管理エンティティに送る必要がある。元のアクセス管理エンティティの識別子は、移動されるべきUEを決定するために元のアクセス管理エンティティによって使用される。元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスは、元のアクセス管理エンティティが、移動されるべきUEのコンテキストをターゲットアクセス管理エンティティに送る助けとなる。
機能モジュールは、ハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。単純な実施形態では、図6に示される形態が通信ネットワークエンティティ900のために使用され得ることを当業者は理解し得る。例えば、図9の決定モジュール902は、図6のプロセッサ601によってメモリ603内のコードを起動することによって実装され得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
上記の実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実装するのに使用されるとき、実施形態は、完全に、または部分的に、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータ上で実行されるとき、本願の実施形態による手順または機能が、すべて、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信され得る。例えば、コンピュータ命令は、ワイヤード(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL)通じて)またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波を通じて)な方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つまたは複数の使用可能な媒体を統合する、サーバやデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク、Solid State Disk(SSD))などであり得る。
本願の目的、技術的解決策、および利点は、上記の特定の実施形態で詳細にさらに説明される。上記の説明は本願の特定の実装に過ぎず、本願の保護範囲を限定することは意図されないことを当業者は理解されたい。本願の技術的解決策に基づいて行われる任意の修正、等価な置換、または改善は、本願の保護範囲内に包含されるものとする。特許請求の範囲では、「備える、含む(comprising)」という語は他の構成要素またはステップを除外するものではなく、「a」または「1つ(one)」は複数を除外するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、特許請求の範囲で列挙されるいくつかの機能を実装し得る。互いに異なるいくつかの方策が従属請求項に記述されるが、これは、これらの方策が良好な効果を生み出すように組み合わされることができないことを意味するものではない。
本願は、通信技術の分野に関し、詳細には、通信ネットワーク内の負荷再配置のための方法、装置、およびシステムに関する。
本願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年4月25日に出願された「LOAD RELOCATION METHOD, APPARATUS, AND SYSTEM」という名称の中国出願第201710279147.2号、および2017年10月12日に出願された「LOAD RELOCATION METHOD, APPARATUS, AND SYSTEM」という名称の中国出願第201710949276.8号の優先権を主張する。
4G(4th generation、第4世代)通信ネットワークでは、UE(User equipment、ユーザ機器)が通信ネットワークに登録し、通信ネットワークは、UEのモビリティ管理の任を担うMME(Mobility Management Entity、モビリティ管理エンティティ)をUEに割り振る。ネットワークアップスケーリング/ダウンスケーリングや、MMEがUEにサービスすることを続けることができないMME障害などのシナリオでは、UEを別のMMEに移動する必要がある。4G通信ネットワークでは、UEのサービングMMEを変更する手順は、比較的複雑である。UEがアイドルモードにある場合、ネットワークはUEをページングし、位置更新を開始するようにUEに命令し、位置更新処理でUEが新しいMMEにハンドオーバされる。したがって、UEのサービングMMEを変更することは、(例えば、ページング処理および位置更新処理で)比較的大量のエアインターフェースシグナリングのトリガリングを必要とする。比較的大量のUEを移動する必要があるとき、エアインターフェースシグナリングが急激に増大する。エアインターフェースシグナリングの嵐を回避するためには、既存の解決策はバッチでのハンドオーバである。しかしながら、バッチでのハンドオーバは、MMEの負荷を遅れずに低減するには遅過ぎ、したがってネットワーク上のロードバランシングには役立たない。
5G(5th generation、第5世代)通信ネットワークでは、コアネットワーク内の機能ネットワーク要素が、仮想化技術に基づいて実装されることになっており、ネットワーク機能の頻繁なアップスケーリング、ダウンスケーリング、追加、および除去が、オペレータのネットワーク配置で行われると予見されることができる。4GでのMME負荷再配置方法は、柔軟な配置および頻繁な変更によって特徴付けられるそのような5Gネットワークシナリオに対しては不適切である。
本願の実施形態は、問題、例えばコアネットワークの機能エンティティが過剰なエアインターフェースリソースを占有し、負荷再配置処理で低い負荷再配置効率を有することを解決するために、負荷再配置方法、装置、およびシステムを提供する。
上記の目的を達成するために、本願の実施形態は、以下の技術的解決策を提供する。
第1の態様によれば、本願の一実施形態は負荷再配置方法を提供し、その結果、負荷再配置のための元のアクセス管理エンティティによって現在サービスされている一部のまたはすべてのUEが、ターゲットアクセス管理エンティティに移動され、方法は、通信ネットワークエンティティによって、負荷再配置のためのターゲットアクセス管理エンティティをまず決定すること、および元のアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応をアクセスネットワークエンティティに送ることを含む。アクセスネットワークエンティティは、UEからのメッセージ、またはアクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEのコンテキストから、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子を取得することができる。したがって、アクセスネットワークエンティティは、通信ネットワークエンティティによって送られる元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、どのUEを移動する必要があるかを決定することができ、元のアクセス管理エンティティの識別子に対応する、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに基づいて、どのターゲットアクセス管理エンティティにUEを移動する必要があるか、どのアドレスにUEからのメッセージを転送する必要があるかをさらに学習することができる。このようにして、通信ネットワークエンティティは、各UEについてアクセスネットワークエンティティに負荷再配置命令またはメッセージを送る必要がなく、それによってシグナリングオーバヘッドを削減し、負荷再配置効率を改善する。さらに、アクセスネットワークエンティティは、UEのためのアクセス管理エンティティをアクセスネットワークエンティティに再選択させるために、位置更新手順を開始するようにUEに命令する必要がない。このことはエアインターフェースシグナリングを削減し、エアインターフェースリソースを節約する。
可能な設計では、負荷再配置後にターゲットアクセス管理エンティティに元のアクセス管理エンティティの識別子をターゲットアクセス管理エンティティの識別子として使用させるために、通信ネットワークエンティティはさらに、元のアクセス管理エンティティの識別子をターゲットアクセス管理エンティティに送る必要がある。したがって、元のアクセス管理エンティティの負荷がターゲットアクセス管理エンティティに再配置された後、ターゲットアクセス管理エンティティは、元のアクセス管理エンティティの識別子を使用してUEにサービスし得る。例えば、新しいUEがターゲットアクセス管理エンティティに接続または登録され、ターゲットアクセス管理エンティティが一時識別子をUEに割り振るとき、一時識別子内に含まれるアクセス管理エンティティの識別子は、元のアクセス管理エンティティの識別子であり得る。アクセス管理エンティティの識別子はまた、ネットワークリソースのタイプであり、ネットワーク容量および配置に基づいて計画および構成する必要がある。これは、ネットワークリソースとしてのアクセス管理エンティティの識別子が浪費されないことを保証する。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは元のアクセス管理エンティティであり得、ターゲットアクセス管理エンティティが、移動されるべきUE(to-be-moved UE)に正常にサービスすることが可能となるように、元のアクセス管理エンティティはさらに、移動されるべきUEのコンテキストをターゲットアクセス管理エンティティまたはデータ記憶機能エンティティに送る必要がある。したがって、アクセスネットワークエンティティがUEのメッセージをターゲットアクセス管理エンティティに送った後、ターゲットアクセス管理エンティティは、UEの受信されたコンテキスト、またはデータ記憶機能エンティティから取得されたUEのコンテキストに基づいて、UEにサービスすることを続けることができる。通信ネットワーク内部の負荷再配置は、UEのサービスに影響を及ぼさず、UEはさらに、アクセス管理エンティティの変更を認識しない。例えば、ターゲットアクセス管理エンティティは、UEのコンテキスト内に記憶された、UEに現在サービスしているセッション管理エンティティの識別子またはアドレスに基づいて、UEからのメッセージを、処理のためにセッション管理エンティティに転送し得る。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは元のアクセス管理エンティティであり得、UEに現在サービスしているセッション管理エンティティに、負荷再配置後に、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティ、すなわちターゲットアクセス管理エンティティを依然として見つけることができるようにさせるために、元のアクセス管理エンティティはさらに、移動されるべきUEに現在サービスしているセッション管理エンティティに、元のアクセス管理エンティティの識別子と、セッション管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応を送る必要がある。このようにして、セッション管理エンティティは、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子を記憶しているので、セッション管理エンティティがUEに宛てられたダウンリンクメッセージを受信すると、セッション管理エンティティは、元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、UEに宛てられたメッセージを、対応するターゲットアクセス管理エンティティに送ることができる。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは運用および保守エンティティであり得、元のアクセス管理エンティティに、どのUEがどのターゲットアクセス管理エンティティに移動されるべきかをクリアさせるために、運用および保守エンティティは、再配置のための元のアクセス管理エンティティの識別子と、元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとを元のアクセス管理エンティティに送る必要がある。元のアクセス管理エンティティによってサービスされるUEに元のアクセス管理エンティティによって割り振られる一時識別子が、元のアクセス管理エンティティの識別子を含むので、元のアクセス管理エンティティが複数の識別子を含むと仮定される間、元のアクセス管理エンティティは、運用および保守エンティティによって送られた元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、移動されるべきUEを決定することができる。さらに、元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスは、元のアクセス管理エンティティが、移動されるべきUEのコンテキストをターゲットアクセス管理エンティティに送ることを助けることができる。
第2の態様によれば、本願の一実施形態は負荷再配置方法を提供し、方法は、通信ネットワークエンティティによって送られた、元のアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応を、アクセスネットワークエンティティによって受信すること、およびアクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからの受信されたメッセージ内で搬送される元のアクセス管理エンティティの識別子に基づく、またはアクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEに現在サービスしている元のアクセス管理エンティティの識別子に基づくUEからのメッセージを、アクセスネットワークエンティティによって送ることを含む。このようにして、アクセスネットワークエンティティは、通信ネットワークエンティティの指示に基づいて、アクセス管理エンティティ識別子とアクセス管理エンティティアドレスとの間の対応を記憶する。UEからメッセージを受信するとき、アクセスネットワークエンティティは、UEからのメッセージ内に含まれるアクセス管理エンティティの識別子、またはアクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEにサービスするアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、識別子に対応するアクセス管理エンティティのアドレスを直接的に見つけることができる。通信ネットワーク内のアクセス管理エンティティ間の負荷再配置の如何に関わらず、アクセスネットワークエンティティは、アクセス管理エンティティ間のリダイレクションの必要なしに、UEからのメッセージを正しいアクセス管理エンティティに常に送ることができる。さらに、アクセス管理エンティティが行う必要があるのは、アクセス管理エンティティ間のロードバランシングを保証するために、通信ネットワークエンティティによって指定される対応に基づいてメッセージ転送を実施することだけである。これは、アクセスネットワークエンティティによるメッセージ転送の複雑さを簡略化する。例えば、メッセージ転送を実施するとき、アクセスネットワークエンティティはもはや、ロードバランシングアルゴリズムに基づいてアクセス管理エンティティを選択する必要がない。
可能な設計では、アクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEのコンテキストが、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するアクセス管理エンティティのアドレスとを含み、アクセスネットワークエンティティは、元のアクセス管理エンティティの受信された識別子に基づいて、UEの更新されるべきコンテキストを決定し、アクセスネットワークエンティティに関連するUEにサービスするアクセス管理エンティティの、UEのコンテキスト内に含まれるアドレスを無効値に設定する。このようにして、アクセスネットワークエンティティがUEからメッセージを受信するとき、アクセスネットワークエンティティは、アクセスネットワークエンティティに関連するUEにサービスするアクセス管理エンティティの、UEのコンテキスト内に含まれるアドレスが無効値であると判定し、アクセスネットワークエンティティは、UEのコンテキストから、元のアクセス管理エンティティの識別子を取得し、元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、アクセスネットワークエンティティに関連する、対応するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスを決定する。アクセスネットワークエンティティは、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからのメッセージを送る。
可能な設計では、アクセスネットワークエンティティ内に記憶されたUEのコンテキストが、UEに現在サービスしているアクセス管理エンティティの識別子と、アクセスネットワークエンティティに関連するアクセス管理エンティティのアドレスとを含み、アクセスネットワークエンティティは、元のアクセス管理エンティティの受信された識別子に基づいて、UEの更新されるべきコンテキストを決定し、アクセスネットワークエンティティに関連するUEにサービスするアクセス管理エンティティの、UEのコンテキスト内に含まれるアドレスを、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとして設定する。このようにして、アクセスネットワークエンティティがUEからメッセージを受信するとき、アクセスネットワークエンティティは、UEのコンテキスト内に記録されるアクセスネットワークエンティティに関連するアクセス管理エンティティのアドレスに基づいて、ターゲットアクセス管理エンティティにメッセージを直接的に送る。
可能な設計では、アクセスネットワークエンティティはUEからメッセージを受信し、アクセスネットワークエンティティは、メッセージから元のアクセス管理エンティティの識別子を取得し、元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、アクセスネットワークエンティティに関連する、対応するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスを決定し、アクセスネットワークエンティティは、アクセスネットワークエンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからのメッセージを送る。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは、元のアクセス管理エンティティ、または運用および保守エンティティであり得る。
第3の態様によれば、本願の一実施形態は、負荷再配置のための通信ネットワークエンティティを提供し、通信ネットワークエンティティは、第1の態様による方法での通信ネットワークエンティティのアクションを実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって、または対応するソフトウェアをハードウェアで実行することによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
可能な設計では、通信ネットワークエンティティは、プロセッサ、メモリ、バス、および通信インターフェースを含むコンピュータデバイスであり、メモリが、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサが、バスを使用することによってメモリに接続され、デバイスが動作するとき、プロセッサは、メモリ内に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、その結果、通信ネットワークエンティティは、第1の態様の任意の設計による負荷再配置方法を実施する。
第4の態様によれば、本願の一実施形態は、負荷再配置のためのアクセスネットワークエンティティを提供し、アクセスネットワークエンティティは、第2の態様による方法でのアクセスネットワークエンティティのアクションを実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって、または対応するソフトウェアをハードウェアで実行することによって実装され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
第5の態様によれば、本願の一実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶し、コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、第1の態様または第2の態様による方法を実施する。
第6の態様によれば、本願の一実施形態はコンピュータプログラム製品を提供し、製品がコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、第1の態様または第2の態様による方法を実施する。
第7の態様によれば、本願の一実施形態は、上記の態様による通信ネットワークエンティティおよびアクセスネットワークエンティティを含む負荷再配置システムを提供する。
本願の実施形態では、アクセスネットワークエンティティ、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、ならびに運用および保守エンティティの名前はエンティティを限定しない。実際の実装では、これらのエンティティが他の名前の中に存在し得る。エンティティの機能が本願のエンティティの機能と同様であること、またはエンティティが複数の機能を有し、機能のうちの1つまたは複数が本願の機能と同様であることを条件として、すべての名前が本願の保護範囲内に包含される。
本願の一実施形態による、可能なシステムネットワークの概略図である。
本願の一実施形態による、可能な5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
本願の一実施形態による、ユーザ機器の一時識別子の可能な構成の概略図である。
本願の一実施形態による、負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、別の負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、別の負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、別の負荷再配置方法の概略フローチャートである。
本願の一実施形態による、コンピュータデバイスの概略構造図である。
本願の一実施形態による、アクセスネットワークエンティティの機能モジュールの概略図である。
本願の一実施形態による、アクセスネットワークエンティティの概略構造図である。
本願の一実施形態による、通信ネットワークエンティティの機能モジュールの概略図である。
以下は、本願の実施形態での添付の図面を参照しながら、本願の実施形態での技術的解決策を説明する。
本発明の実施形態は負荷再配置方法を提供する。方法は、図1aに示されるシステムアーキテクチャまたはアプリケーションシナリオに適用され得る。図1aに示されるように、ユーザ機器が、アクセスネットワークエンティティを使用することによってアクセス管理エンティティに接続され、アクセス管理エンティティは、ユーザ機器に関するアクセス認証および接続性管理を実施し、アクセス管理エンティティは、セッション管理エンティティを使用することによって、ユーザ機器について、サービスサーバまたは別のネットワークまたはデバイスへの接続を確立する。図1aに示される通信ネットワーク内に複数のアクセス管理エンティティ、例えばアクセス管理エンティティ1およびアクセス管理エンティティ2があり得る。アクセス管理エンティティ1がユーザ機器についての接続性管理サービスを提供することを続けることができないとき、ユーザ機器をアクセス管理エンティティ2に移動する必要があり、アクセスネットワークエンティティは、ユーザ機器のメッセージをアクセス管理エンティティ2に転送するように命令され、その結果、ユーザ機器に正常にサービスされる。実際のネットワーク配置では、システム内のエンティティまたはデバイスに関する保守および管理を実施するために、通信ネットワーク内に運用および保守エンティティ(図示せず)があり得る。例えば、運用および保守エンティティは、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、RANなどのデバイスに接続され、運用および保守エンティティは、これらのデバイスに関する構成および初期化などのリモート運用および保守を実施するように、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、RANなどのデバイスにメッセージを送り得る。
本願のこの実施形態では、アクセス管理エンティティ、セッション管理エンティティ、ならびに運用および保守エンティティは、通信ネットワークエンティティと呼ばれることがある。図1aのエンティティの名前はエンティティを限定しない。例えば、「アクセス管理エンティティ」は、代替として「アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティ」または他の名前で置き換えられ得、「セッション管理エンティティ」は、代替として「セッション管理機能」または他の名前で置き換えられ得る。さらに、アクセス管理エンティティは、代替としてモビリティ管理機能に加えて他の機能を含むエンティティに対応し得る。セッション管理エンティティは、代替としてセッション管理機能に加えて他の機能を含むエンティティに対応し得る。次に全体的な説明が与えられ、より詳しい詳細は以下では説明されない。
図1bは、図1aの可能な通信システム例である。図1bは、UE(User equipment、ユーザ機器)、(R)AN(radio access network、無線アクセスネットワークエンティティ)、コアネットワーク、およびDN(Data Network、データネットワーク)を含む。ユーザ機器は、DNによって提供されるサービスを有するように、RANを使用することによってコアネットワークに接続され、コアネットワークを使用することによってDNに接続される。コアネットワークは、AMF(Access and Mobility Management、アクセスおよびモビリティ管理機能)、SF(Session Management Function、セッション管理機能)、PCF(Policy Control function、ポリシー制御機能)、およびUPF(User plane Function、ユーザプレーン機能)を含む。図1bに示されるシステムアーキテクチャでは、RANは、図1aのアクセスネットワークエンティティの例であり、AMFは、図1aのアクセス管理エンティティの例であり、SMFは、図1aのセッション管理エンティティの例である。UEは、RANを使用することによってAMFに接続される。AMFは、UEについてのアクセスおよびモビリティ管理サービスを提供する。具体的には、AMFは、アクセスを要求するユーザに関する認証を実施し、AMFを使用することによってコアネットワークに接続されたユーザ機器に関する管理(例えば、接続性管理およびモビリティ管理)を実施する。SMFは、UEに関するポリシーをPCFから取得し、関連するポリシーに従って、UPFを制御して、UEについてのDNへの接続を確立する。コアネットワークはさらに、コアネットワークに接続され、またはアタッチされたUEに一時識別子を割り振る。PLMN ID(Public Land Mobile Network identification、パブリックランドモバイルネットワーク識別)、AMFグループID(AMFグループ識別子)、AMF ID(AMF識別子)、およびUE ID(UE識別子)を含む、一時識別子のフォーマットが図2に示されている。本願のこの実施形態でのコアネットワークエンティティの名前および配置形態は例に過ぎず、本願の技術的解決策および関連する機能エンティティを限定しないことに留意されたい。将来の、これらのネットワークエンティティの名前、位置、およびこれらのネットワークエンティティ間の対話に対するどんな変形も、これらのネットワークエンティティが本願の実施形態でのネットワークエンティティの機能を有することを条件として、本願の保護範囲に包含されるものとする。例えば、AMFまたはSMF機能を有するデバイスは、AMFまたはSMFと呼ばれることがあり、あるいはAMFインスタンスもしくはSMFインスタンス、AMFデバイスもしくはSMFデバイス、またはAMF機能エンティティもしくはSMF機能エンティティと呼ばれることがある。同様に、本願の実施形態で説明される技術的解決策は、図1bに示される通信システム内のネットワークエンティティに限定されない。他のタイプのネットワーク内のネットワークエンティティは、これらのネットワークエンティティが本願の実施形態でのネットワークエンティティの機能を有することを条件として、本願の保護範囲内にすべて包含されるものとする。
AMFが負荷再分配を実施するとき、例えばAMFがシャットダウンまたはスケールダウンされるとき、AMFは、AMFによって現在管理されているUE、言い換えれば、AMFによって現在サービスされているUE、またはAMFに現在登録されているUEを、別のAMFにハンドオーバする必要がある。この目的で、本願の実施形態は技術的解決策を提供する。RANがAMF IDとAMFアドレスとの間の対応を含むAMFルーティング情報を記憶し、AMFが、AMFによって管理される一部のまたはすべてのUEを別のAMFにハンドオーバすることを意図するとき、AMFまたは運用および保守(Operations & Maintenance、O&M)エンティティが、負荷再配置後に有効なAMFルーティング情報、例えば負荷再配置後に有効なAMF IDに対応するAMFアドレス、言い換えれば、負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレスをRANに送る。AMF IDの長さが変化したとき、新しいAMF IDをさらに搬送する必要がある。RANがUEからNAS(Non Access Stratum、非アクセス層)メッセージを受信したとき、RANは、UEの一時識別子内に含まれるAMF IDに基づいて、AMF IDに対応するAMFアドレスを決定し、UEによって送られたメッセージをAMFアドレスに転送する。本願の実施形態で提供される技術的解決策によれば、UEの一時識別子が、UEが登録するAMFまたはUEにサービスするAMFのAMF IDを含むという特徴が利用され、AMF IDに対応するAMFアドレスがRANに対して更新され、その結果、RANは、UEの一時識別子内のAMF IDに基づいて、負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレスを決定することができ、UEのメッセージを負荷再配置のためのターゲットAMFにさらに転送することができる。これは、5Gコアネットワークの負荷再分配要件または負荷再配置要件を満たす。コアネットワーク要素が負荷再配置後に有効なAMFルーティング情報を別の方式でRANに送り得ることを当業者は理解し得る。例えば、コアネットワーク要素は、負荷再配置のための元のAMFの識別子と、負荷再配置のためのターゲットAMFの識別子とをRANに送り、RANは、ターゲットAMFの識別子に基づいて、ターゲットAMFの識別子に対応するAMFアドレス、言い換えれば、負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレスを取得し、負荷再配置のためのターゲットAMFに、UEに関するメッセージを送り得る。AMF識別子はAMFを一意に特定する任意のフォーマット、例えば、文字列のフォーマットの名前、完全修飾ドメイン名(Fully Qualified Domain Name、FQDN)、またはグローバル一意AMF識別子(Globally Unique AMF Identifier、GUAMI)であり得ることに留意されたい。本願の実施形態で提供される技術的解決策では、AMFおよびRANは、各UEについて、UE再配置に関係するシグナリング交換を実施する必要がない。例えば、AMFおよびRANは、UEをページングし、または位置更新または新しい登録を開始するようにUEに命令する必要がない。さらに、AMFは、各UEについてRAN内に記憶されたUEのコンテキスト内のAMF IDを削除するようにRANにメッセージを送る必要がない。したがって、シグナリングオーバヘッドが著しく削減され、大量のネットワークリソースが節約される。
本願のこの実施形態では、RANがAMFルーティング情報を記憶する特定の形態は限定されない。RANは、AMFルーティングテーブルの形態でAMFルーティング情報を記憶し得、ルーティングテーブル以外の他の形態でAMFルーティング情報を記憶し得る。例えば、RANはAMF IDテーブルおよびAMFアドレステーブルを記憶し、2つのテーブルがどちらもAMF名を索引として含む。このケースでは、AMF IDとAMFアドレスとの間の対応も確立され得る。説明しやすいように、本願のこの実施形態では、本願での技術的解決策が、一例としてAMFルーティングテーブルを使用することによって説明される。本願のこの実施形態での解決策の機能が実装されることを条件として、ルーティング情報が別の形態で記録されるすべての解決策が本願の保護範囲内に包含されるものとすることに留意されたい。
本願のこの実施形態での5Gコアネットワークが、それぞれAMF1、AMF2、AMF3、およびAMF4という4つのAMFデバイスまたはAMFインスタンスを含むと仮定される。RAN内に記憶されたAMFルーティングテーブルが表1に示されており、RANに関連するAMFのアドレス(表1の第2の列に示される)と、AMF ID(表1の第3の列に示される)とを含む。本願のこの実施形態の説明がしやすいように、当業者が技術的解決策を理解するのを助けるために、AMF名の列(表1の第1の列に示される)が表1に追加される。本願のこの実施形態では、RANに関連するAMFのアドレスと、AMF IDの特定のフォーマットは限定されない。表1では、AMF IDが2ビット(bit)の長さの2進フォーマットであると仮定される。AMFとRANとの間で使用されるトランスポート層プロトコルがSCTP(Stream Control Transmission Protocol、ストリーム制御伝送プロトコル)であると仮定すると、RANに関連するAMFのアドレスは、SCTPアドレス、SCTPポート番号などである。RANは、表1に示されるAMFルーティング情報を様々な方式で記録および記憶し得、本願のこの実施形態はそれに関して制限を課さないことに留意されたい。例えば、ネットワーク配置の間に、O&M(operation and maintenance、運用および保守)エンティティが中央プランニングを実施し、AMF IDを割り振り、AMFにAMF IDを送る。RANへの接続を確立するとき、各AMFはAMF IDと、RANに関連するAMFのアドレスとを送り、その結果、RANはAMFルーティングテーブルを生成する。あるいは、O&Mエンティティは、中央プランニングを実施し、AMFルーティングテーブルを生成し、RANにAMFルーティングテーブルを送り得る。RANがAMFルーティングテーブルを受信する前に、またはRANが未登録のUEのNASメッセージを受信したとき、RANは、ローカルに構成されたポリシーまたは別のルーティングポリシー、例えばAMF間のロードバランシングを保証するためのポリシーに従ってUEのNASメッセージを送り、RANは、NASメッセージルーティングのためにAMFを均一に選択し得る。
UEの一時識別子内のAMF ID+UE IDが「00100100101100101...」であると仮定すると、表1に示されるAMFルーティングテーブルによれば、UEの一時識別子から取られるAMF IDは「00」であり、RANは、表1のRANに関連するAMF1のアドレスに基づいて、UEのNASメッセージをAMF1に送るべきである。
保守やアップグレードなどの運用のために表1のAMF1をシャットダウンする必要があるとき、AMF1のすべてのUEを別のAMFに移動する必要があり、AMF1は、負荷再配置のための元のAMFである。AMF1がAMF1によってサービスされるすべてのUEを現在最も負荷が軽いAMF2にハンドオーバすることを決定すると仮定され、これは、AMF2が負荷再配置のためのターゲットAMFであることを意味する。このケースでは、AMF1は、表1のAMFルーティングテーブルをリフレッシュし、リフレッシュされたAMFルーティングテーブルが表2に示されている。表2では、その一時識別子がAMF ID「00」を含むUEのNASメッセージは、AMF2にルーティングされることになっている。
本願のこの実施形態では、AMFルーティングテーブル内のUEについての情報の長さは限定されない。具体的には、表1のUEの一時識別子内のAMF IDの長さは限定されない。したがって、オペレータがネットワークをスケールアップする必要があり、より多くのAMFを識別するように2ビットAMF IDを拡張する必要があるとき、本願のこの実施形態で提供される方法は、依然として適用可能である。5Gコアネットワーク上に過剰なネットワーク負荷があることが仮定される。ネットワーク負荷を削減し、ネットワーク信頼性を改善するために、オペレータは、5Gコアネットワーク内にAMF5およびAMF6を新たに配置することによって5Gコアネットワークをスケールアップすることを決定する。したがって、AMF IDを3ビットに拡張する必要がある。表1に示されるAMFルーティングテーブルが、表3に示される新しいAMFルーティングテーブルを取得するためにリフレッシュされる。表3では、UEについての情報は、UEの一時識別子内のAMF ID+UE ID部分から取られた最初の3つの上位ビットである。5Gコアネットワークがスケールアップされる前に一時識別子がUEに割り振られ、UEの一時識別子内のAMF ID+UE IDが「00100100101100101...」であると仮定される。次いで、スケーリングアップ後のUEのAMF IDは「001」である。
AMF1、AMF2、AMF3、およびAMF4に対する負荷を低減するために(以下では、連続した番号のAMFのセットを表すためにAMF1〜AMF4が使用される)、AMF1〜AMF4はそれぞれ、AMF1〜AMF4によってサービスされるUEの一部をAMF5およびAMF6にハンドオーバし、ハンドオーバ後のAMFルーティングテーブルが表4に示されている。AMF1は、その一時識別子がAMF ID「001」を含む、AMF1によってサービスされるUEを、AMF5にハンドオーバし、AMF2は、その一時識別子がAMF ID「011」を含む、AMF2によってサービスされるUEを、AMF5にハンドオーバし、AMF3は、その一時識別子がAMF ID「101」を含む、AMF3によってサービスされるUEを、AMF6にハンドオーバし、AMF4は、その一時識別子がAMF ID「111」を含む、AMF4によってサービスされるUEを、AMF6にハンドオーバする。後に、新しいUEがAMF5に登録するとき、AMF5は、一時識別子をUEに割り振るために、「001」および「011」から一方をAMF IDとして選択する必要がある。UEの一時識別子の割振りのために、後続の負荷再配置でのロードバランシングを容易にするために、AMF5は、AMFルーティングテーブル内のAMF IDを使用して後続の負荷再配置を助けるように、同じ確率に基づいて「001」および「011」をAMF IDとして選択する必要がある。
さらに、表3に示されるAMFルーティングテーブルに基づいて、オペレータがネットワークをスケールアップするのと同時に、保守やアップグレードなどの運用のためにAMF1をシャットダウンする必要がある場合、AMF1はまた、AMF1によってサービスされるUEの、複数のAMFへのハンドオーバをサポートする。例えば、その一時識別子がAMF ID 001を含むUEがAMF5に移動され、その一時識別子がAMF ID 000を含むUEがAMF2に移動される。次いで、ハンドオーバ後のAMFルーティングテーブルが表5に示されている。
AMFが負荷再配置の間に、負荷再配置後に有効なAMFルーティング情報をRANに送る、本願のこの実施形態で提供される解決策が、負荷再配置およびロードバランシングを実装するように、登録される(または既にUEの一時識別子を有する)UEのNASメッセージを負荷再配置のためのターゲットAMFに送るようにRANに命令することが意図されることに留意されたい。AMFルーティング情報を搬送するメッセージが、その負荷が再配置されるべきAMFによって送られ得、またはO&Mエンティティによって送られ得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
AMFルーティングテーブルの概念および原理が、上記のテーブルおよび対応する説明を使用することによって明らかにされた。以下は、メッセージフローのダイアグラムを使用することによって、本願の実施形態で提供される負荷再配置方法を説明する。
図3aは、AMFルーティングテーブルに基づくAMF負荷再配置のための方法のフローチャートである。AMF1をシャットダウンもしくはスケールダウンする必要があるシナリオ、またはAMF2をスケールアップする必要があるシナリオでは、(表1および表2に示されるように)AMF1に登録されたすべてのUEをAMF2にハンドオーバするために、または(表3および表4に示されるように)AMF1に登録されたいくつかのUEを別のAMFにハンドオーバするために、AMF1について負荷再配置を実施する必要がある。図3aでは、RANが表1に示されるAMFルーティングテーブルを記憶していると仮定すると、AMF1をシャットダウンする必要があり、AMF1は、AMF2への負荷再配置を開始する。
301。AMF1がシャットダウンされ、ネットワーク内の他のAMFの負荷ステータスに基づいて、またはO&Mエンティティの命令に従って、AMF1に登録されている、またはAMF1によってサービスされるすべてのUEをAMF2にハンドオーバすることを決定する。
302。AMF1は、AMF1内に記憶されるすべてのUEのコンテキスト情報をAMF2に送り、さらに、AMF1のAMF ID(表2に示される「00」)を、後でAMF2の新しいAMF IDとして使用されるAMF2に送る必要がある。UEのコンテキスト情報は、識別子(IMSIまたは一時識別子など)、加入データ、認証などに関係する情報を含むセキュリティデータ、PDUセッション情報、SMF情報、サービスポリシーなどのUEの情報を含む。AMF1は、UEのコンテキストをAMF2に送り、AMF2がUEの接続性、セッションなどを正常に管理することを続けることができること、ならびにAMF変更がUEと5Gコアネットワークとの間の接続性およびサービスに影響を及ぼさないことを保証する。負荷再配置の後、AMF2は、「00」および「01」という2つのAMF IDを有する。後に、別のUEがAMF2に接続され、または登録されるとき、AMF2はどちらかのAMF IDを選択して、UEの一時識別子を割り振る。1つのメッセージを使用することによって、AMF1がAMF2に移動されるUEのコンテキスト情報をAMF2に送り得、メッセージ内に過剰に大量の情報を含める必要があるとき、代替として、情報が転送のために複数のメッセージに分割され得ることに留意されたい。移動されるべきUEのコンテキスト情報が、1つまたは複数のデバイスレベルメッセージを使用することによって、2つのネットワーク要素またはデバイス、AMF1およびAMF2の間で送信され、それぞれの移動されるべきUEに特有のメッセージを送ることを回避し、AMF1とAMF2との間のシグナリングオーバヘッドを低減する。
303。AMF1はRANにメッセージを送り、メッセージは少なくともAMFルーティング情報を含む。AMFルーティング情報は、AMFルーティングテーブル内のAMF IDとAMFアドレスとの間の対応をRANに更新させるように意図される。後に、UEによって送られたアップリンクNASメッセージを受信するとき、RANは、UEの一時識別子内のAMF ID情報に基づいて、更新されたAMFルーティングテーブルを照会し、更新されたAMFルーティングテーブル内で指定されるアドレスにNASメッセージを送る。AMFルーティング情報の特定のフォーマットは、本願のこの実施形態では限定されず、具体的には、表2に示される、完全な更新されたAMFルーティングテーブルであり得る。しかしながら、シグナリングおよび送信オーバヘッドを考慮して、代替として、AMFルーティング情報は、表2のAMF1のルーティング情報およびAMF2のルーティング情報のみを含み得る。代替として、AMFルーティングテーブルの更新は、情報要素を使用して示され得る。例えば、情報要素は、負荷再配置のための元のAMFのAMF ID(00)と、負荷再配置のためのターゲットAMFの任意の1つのAMF ID(01など)を搬送し、または負荷再配置のための元のAMFのAMF ID(00)と、RANに関連する負荷再配置のためのターゲットAMFのアドレス(RANに関連するAMF2のアドレス)を搬送して、最新のAMFルーティング情報をRANに示す。AMF IDの長さが変化したとき、AMF1はまた、元のAMFの更新されたAMF IDをRANに送る必要がある。
RANへのシグナリング接続を確立したUEについて、RANはUEのコンテキストを記憶しており、RAN内に記憶されたUEのコンテキストは、UEの一時識別子から取られたAMF IDと、RANに関連する、UEに現在サービスしているAMFのアドレスとを含むことに留意されたい。RANが、UEのコンテキスト内のRANに関連するAMFのアドレスに基づいて、UEのアップリンクメッセージをAMFルーティングテーブル内で指定されるAMFに転送できることを保証するために、AMFルーティング情報を受信するとき、RANはさらに、AMFルーティング情報に基づいてUEのコンテキストをリフレッシュする必要がある。例えば、この実施形態では、RANは、UEのコンテキスト内のAMF IDが00である記録を探索し、記録内に記録されるRANに関連する、UEに現在サービスしているAMFのアドレスを、RANに関連するAMF2のアドレスにリフレッシュし、またはRANに関連する、UEに現在サービスしているAMFのアドレスを無効値にリフレッシュし、次回にUEのアップリンクメッセージを受信するとき、AMFルーティングテーブルに照会して、RANに関連するAMF2のアドレスを取得する必要がある。さらに、RANを使用することによってAMF1への接続を確立しており、それについてのシグナリング手順が実施されているUE、例えば位置更新手順またはアタッチ手順でのUEについて、これらのUEについての例外処理を実施するように、具体的にはUEのシグナリング手順が終了した後にUEのコンテキスト情報を更新するようにRANに命令するために、AMF1は、303でのメッセージ内に、これらのUEの識別子、例えばRANによってUEに割り振られた一時識別子をさらに含み得る。それに対応して、UEのシグナリング手順が終了した後、AMF1がシャットダウンされる。
304。AMF1は、移動されるべきUEのコンテキスト情報を削除し、シャットダウン動作を実施する。
305。UEは、RANにアップリンクNASメッセージを送る。あるケースでは、UEは、NASメッセージに一時識別子を追加しない(このメッセージを送る前に、UEがRANへの接続を確立した場合)。別のケースでは、UEは、NASメッセージに一時識別子を追加する(このメッセージが、UEがRANへの接続を確立するための最初のメッセージである場合)。
306。RANは、UEによって送られたアップリンクNASメッセージを受信し、またはUEに関係するアップリンクメッセージの送信をローカルにトリガし、RANは以下の動作を実施する。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶しており(305でメッセージを送る前に、UEがRANへの接続を確立している場合)、UEのコンテキスト情報がRANに関連するAMFのアドレスを含む場合、RANは、RANに関連するAMFのアドレスに基づいて、対応するAMFにメッセージを送る。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶しており、UEのコンテキスト情報内のRANに関連するAMFのアドレスが無効値である場合、RANは、UEのコンテキスト内に記録されたAMF ID、またはUEの一時識別子から取られたAMF IDに基づいて、更新されたAMFルーティングテーブルに照会し、RANに関連するAMFのアドレスを取得し、RANに関連するAMFのアドレスに対応するAMFにメッセージを送る。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶していない場合、RANは、UEによって搬送される一時識別子内のAMF ID+UE IDと、更新されたAMFルーティングテーブル内のAMF IDの長さ(ビットの量)とに基づいて、UEの一時識別子からAMF IDを取り、更新されたAMFルーティングテーブルに照会して、RANに関連するAMFのアドレスを取得し、RANに関連するAMFのアドレスに対応するAMFにメッセージを送る。
RANがUEのコンテキスト情報を記憶しておらず、UEが5Gコアネットワークに初めて接続され、UEによって送られたメッセージが一時識別子を含まない場合、RANは、ローカルに構成された規則または別のロードバランシング規則に従うアクセスのために、UEについてのAMFを選択する。
本願のこの実施形態で提供される方法によれば、AMFがその負荷を再配置する必要があるとき、AMFは、デバイスレベルメッセージを使用することによって、AMFルーティングテーブルおよび関連するUEのコンテキスト情報を更新するようにRANに命令し、AMFは、各UEについてRANに更新メッセージを送る必要がないということが知られることができる。これはシグナリングオーバヘッドを低減し、負荷再配置効率を改善する。RANはまた、RANにUEについてのAMFを再選択させるために位置更新手順を開始するようにUEに命令する必要がない。これはエアインターフェースシグナリングを低減し、エアインターフェースリソースを節約する。RANは、AMF間のリダイレクションの必要なしに、ローカルに記憶されたAMFルーティングテーブルを更新することによって、負荷再配置後にUEのコンテキストを記憶するAMFを直接的に見つけることができる。さらに、RANが行う必要があるのは、AMF間のロードバランシングを保証するために、AMFルーティングテーブルに基づいてUEのメッセージを転送することだけである。これは、RANによるメッセージ転送の複雑さを簡略化する。
O&Mエンティティが負荷再配置手順に参加するとき、例えば、負荷再配置のための元のAMFおよびターゲットAMFと、その負荷が再配置されるべきAMF1のAMF IDとがO&Mエンティティによって決定されるとき、代替として、図3aで説明されるAMF1のいくつかの機能が、O&Mエンティティによって実装され得ることに留意されたい。例えば、ステップ302では、O&Mエンティティは、その負荷が再配置されるべきAMFのAMF IDをAMF2に送り得、ステップ303では、O&Mエンティティは、更新されたルーティング情報をRANに送り得る。特定の手順が図3bに示されている。
ステップ301a1では、O&Mエンティティは、現ネットワーク内のAMFの負荷ステータスに基づいて、AMF1のすべての負荷をAMF2に再配置することを決定する。O&Mエンティティは、AMF1のAMF ID(00)(AMF1は現在ただ1つのAMF IDを有するので、AMF IDはAMF1のすべての負荷を示す)と、AMF1に関連するAMF2のアドレスまたはAMF2の識別子(例えば、01)とをAMF1に送り、AMF ID(00)に対応するUEをAMF2にハンドオーバするようにAMF1に命令する。
任意選択で、ステップ301a2では、代替として、O&Mエンティティは、AMF1のAMF ID(00)をAMF2に送るようにAMF1を置き換え得、その結果、AMF2は、負荷再配置後にAMF ID(00)を使用する。
ステップ303a3では、O&Mエンティティは、RANにAMFルーティング情報を送る。AMFルーティング情報の特定の説明については、図3aのステップ303での説明を参照されたい。
図3bのステップ301から306は、図3aのステップ301から306と本質的に同じである。違いは、図3bでは、O&Mエンティティがその負荷が再配置されるべきAMF1のAMF ID(00)をAMF2に送ったので、AMF1が行う必要があるのは、302でメッセージ内の移動されるべきUEのコンテキストを転送することだけであること、およびO&Mエンティティはステップ303a3でRANにAMFルーティング情報を送ったので、AMF1はもはやRANにAMFルーティング情報を送る必要がないことにある。
図3aおよび図3bでは、UEのコンテキスト情報は、AMF1とAMF2との間で直接的に転送される。実際のネットワーク配置では、代替として以下の方式が使用され得る。まずAMF1が、データ記憶機能を有するデバイス内にUEのコンテキスト情報を記憶し、次いでAMF2が、データ記憶デバイスからUEのコンテキストを取得する。
図4は、UDSF(Unstructured Data Storage Function、非構造化データ記憶機能)を使用することによってUEのコンテキスト情報がAMF1とAMF2との間で転送される、負荷再配置のフローチャートである。図4で説明されるサービスシナリオ、およびシステムについての仮定は、図3aで説明される実施形態と同じである。以下は、図4に示されるフローチャートと、図3aに示されるフローチャートとの間の違いだけを説明する。図4と図3aの同じ部分は、本明細書では再び説明されない。
401。301の説明を参照されたい。
402。AMF1は、AMF1によってサービスされるUEのコンテキスト情報を記憶のためにUDSFに送る。UEのコンテキストの説明については、302を参照されたい。302とは異なり、図4では、運用および保守システム(例えば、O&M)が、AMF IDを更新するようにAMF2に命令し、更新の後、AMF IDは000および001を含む。もちろん、代替として、AMF1が、AMF IDを更新するようにAMF2に命令し、具体的には、元のAMF1のAMF ID(000)をAMF2のAMF IDとして後に使用するようにAMF2に命令し得る。
403。AMF1またはO&Mが、RANにAMFルーティング情報を送る。AMFルーティング情報の詳細については、303での説明を参照されたい。さらに、AMF1はさらに、UEのコンテキストの更新情報をRANに送る必要がある。UEのコンテキストの更新情報については、303での説明を参照されたい。
404。AMF1が、移動されるべきUEのコンテキスト情報を削除し、シャットダウン動作を実施する。
405および406。305および306での説明を参照されたい。
407。AMF2が、RANによって送られたUEのアップリンクメッセージを受信し、UEにサービスすることを続けるように、メッセージ内で搬送されたUEの一時識別子に基づいて、UDSFからUEのコンテキストを読み取る。
図3aおよび図4は、AMFの負荷が再配置されているとき、UEのアップリンクメッセージの通常の処理を保証するためにAMFルーティングテーブルが使用されるメッセージング手順を説明する。本願のこの実施形態で提供されるAMFルーティングテーブルに基づく負荷配置のための解決策はまた、AMFの負荷が再配置された後、UEのダウンリンクサービスまたはダウンリンクメッセージが影響を受けないことも保証できる。
図3aのサービスシナリオおよび5Gコアネットワーク構成に基づいて、図5は、UEに関係するダウンリンクメッセージを受信したとき、SMFが正しいAMFを見つけることができるように、どのようにAMFがSMF内のコンテキストを更新するかを説明する。図5は、AMFが負荷再配置のためにシャットダウンされる一例を使用する。しかしながら、この方法手順は、AMFアップスケーリングやAMFダウンスケーリングなどの他のサービスシナリオでトリガされる負荷再配置にも適用可能である。
501。オペレータポリシーに従って、AMF1をシャットダウンし、負荷再配置を実施することを決定する。
502。AMF1は、システムプランニング(例えば、O&Mの命令)に従って、その負荷をAMF2に再配置することを決定し、AMF1は、UEのコンテキスト情報をAMF2に転送する。詳細については、302での説明を参照されたい。
503。AMF1は、RANにAMFルーティング情報を送る。詳細については、303での説明を参照されたい。
504。AMF1は、SMFにルーティング更新メッセージを送り、更新メッセージは、少なくとも、UEのSUPI(Subscriber Permanent Identity、加入者永続識別)と、SMFに関連する、UEが移動されるべきターゲットAMFのアドレス(すなわち、SMFに関連するAMF2のアドレス)、またはUEのSUPI(Subscriber Permanent Identity、加入者永続識別)と、AMF2の識別子(SMFは、AMF2の識別子に基づいて、SMFに関連するAMF2のアドレスを取得することができる)を含む。SMFはメッセージを受信し、SUPIに基づいて、UEの対応するコンテキスト情報を取り出し、UEのコンテキスト情報内に保存されたAMFのアドレスを更新し、後にUEのダウンリンクメッセージを受信するとき、AMF2にメッセージを転送する。SMF内に記憶されたUEのコンテキスト情報がAMF IDを含むとき、代替として、ルーティング更新メッセージは別の実装を有し得る。例えば、AMF1は、元のAMF ID(00)と、SMFに関連するターゲットAMFのアドレス、または元のAMF ID(00)と、ターゲットAMFの識別子をSMFに送り得る。メッセージを受信した後、SMFは、すべてのUEのコンテキストを走査して、コンテキスト内のAMF IDが「00」であるUEについて、UEのコンテキスト内に保存される、SMFに関連するAMFのアドレスを更新し得る。AMF IDの長さが再配置後に変化するとき、AMFはさらに、元のAMF IDと、SMFに関連するターゲットAMFのアドレス、またはターゲットAMFの識別子とに加えて、更新されたAMF IDをSMFに送る必要がある。表4に示されるシナリオでは、AMF1がAMF IDが「001」であるUEをAMF5にハンドオーバするとき、AMFは、元のAMF ID(00)と、SMFに関連するAMF5のアドレス、またはAMF5の識別子と、更新されたAMF ID(001)とをSMFに送る必要がある。UEの異なるコンテキスト情報が、異なるデバイスまたはネットワーク要素内に記憶されることに留意されたい。RAN内に記憶されたUEのコンテキストは、SMF内に記憶されたUEのコンテキストとは異なる。さらに、503でのメッセージおよび504でのメッセージは、特定の順序で送られるわけではない。
505。AMF1がシャットダウンされる。
506および507。SMFがUEのダウンリンクメッセージを受信し、SUPIに基づいて照会を実施してAMFアドレスを取得し、メッセージをAMF2に送る。
図5に示される方法によれば、AMFがUEをターゲットAMFにハンドオーバすることを決定した後、AMFはSMFにメッセージを送り、SMF−AMFルーティング情報を更新する。後に、ダウンリンクトリガを受信したとき、SMFは、UEの更新されたコンテキストに基づいて、UEが移動された、対応するAMFを見つけることができ、それによって、メッセージリダイレクションを回避する。さらに、この実施形態では、AMFによってSMFに送られるメッセージは、ネットワーク要素レベルメッセージであり、SMFのすべてのUEのコンテキストが一度に更新され、それによって、メッセージの量を低減し、シグナリングオーバヘッドを低減する。
上記は主に、様々なネットワーク要素間の対話に関連して、本願の実施形態で提供される解決策を説明する。上記の機能を実装するために、ネットワーク要素、例えばUE、基地局、およびコアネットワークエンティティがすべて、機能を実施するための対応するソフトウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことを理解することができる。本明細書で開示される実施形態を参照しながら説明される例でのユニットおよびアルゴリズムステップが、ハードウェア、またはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組合せによって実装され得ることを当業者は容易に気付くはずである。機能がハードウェアによって実施されるか、それともコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実施されるかは、技術的解決策の特定の適用分野および設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の適用分野について記載の機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、実装が本願の範囲を越えると見なされるべきではない。
図6に示されるように、上記の方法実施形態でのデバイス、ネットワーク要素、またはRAN、AMF、SMF、O&Mなどのエンティティはすべて、図6のコンピュータデバイス(またはシステム)によって実装され得る。
図6は、本願の一実施形態によるコンピュータデバイスの概略図である。コンピュータデバイス600は、少なくとも1つのプロセッサ601、通信バス602、メモリ603、および少なくとも1つの通信インターフェース604を含む。
プロセッサ601は、本願の解決策でのプログラムの実行を制御するための汎用中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(applicationーspecific integrated circuit、ASIC)、あるいは1つまたは複数の集積回路であり得る。
通信バス602は、上記の構成要素間で情報を転送するための経路を含み得る。
通信インターフェース604は、受信機などの任意の装置を使用することによって、別のデバイス、またはイーサネット、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)などの通信ネットワークと通信するように構成される。
メモリ603は、限定はされないが、読取り専用メモリ(read−only memory、ROM)もしくは静的情報および命令を記憶することのできる他のタイプの静的記憶デバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは情報および命令を記憶することのできる他のタイプの動的記憶デバイスであり得、あるいは電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically erasable programmable read−only memory、EEPROM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read−only memory、CD−ROM)もしくは他の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク、Blue−rayディスクなど)、磁気ディスク記憶媒体もしくは他の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の予想されるプログラムコードを搬送または記憶するのに使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であり得る。メモリは独立して存在し得、バスを使用してプロセッサに接続される。代替として、メモリはプロセッサと統合され得る。
メモリ603は、本願の解決策を実行するためのアプリケーションプログラムコードを記憶するように構成され、プロセッサ601は実行を制御する。プロセッサ601は、特許方法での機能を実装するように、メモリ603内に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行するように構成される。
特定の実装では、一実施形態では、プロセッサ601は、1つまたは複数のCPU、例えば図6のCPU0およびCPU1を含み得る。
特定の実装では、一実施形態では、コンピュータデバイス600は、複数のプロセッサ、例えば図6のプロセッサ601およびプロセッサ608を含み得る。これらのプロセッサのそれぞれは、シングルコア(シングルCPU)プロセッサであり得、またはマルチコア(マルチCPU)プロセッサであり得る。本明細書のプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するための1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであり得る。
特定の実装では、一実施形態では、コンピュータデバイス600は、出力デバイス605および入力デバイス606をさらに含み得る。出力デバイス605は、プロセッサ601と通信し、複数の方式で情報を表示し得る。例えば、出力デバイス605は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイデバイス、陰極線管(cathode ray tube、CRT)ディスプレイデバイス、またはプロジェクタ(projector)であり得る。入力デバイス606はプロセッサ601と通信し、複数の方式でユーザ入力を受信し得る。例えば、入力デバイス606は、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、またはセンサデバイスであり得る。
コンピュータデバイス600は汎用コンピュータデバイスまたは専用コンピュータデバイスであり得る。特定の実装では、コンピュータデバイス600は、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ネットワークサーバ、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、携帯電話、タブレットコンピュータ、ワイヤレス端末デバイス、通信デバイス、組込みデバイス、または図6のデバイスと同様の構造を有するデバイスであり得る。コンピュータデバイス600のタイプは、本願のこの実施形態では限定されない。
例えば、本発明の実施形態でのRANは、図6に示されるデバイスであり得る。RANのメモリは、本発明の実施形態での方法を実施することのできるソフトウェアコードを記憶する。RANのプロセッサは、メモリ内に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行し、特許方法でのRANの機能を実装する。
本願の実施形態では、RANおよびアクセス管理エンティティは機能モジュールに分割され得る。例えば、各機能モジュールは1つの機能に対応し得、または2つ以上の機能が1つのモジュールに統合される。統合されたモジュールはハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。本願の実施形態でのモジュール分割は一例であり、論理的機能分割に過ぎず、実際の実装では他の分割であり得ることに留意されたい。
図7は、上記の実施形態でのRANの可能な機能モジュールの概略図である。デバイス700は、UEトランシーバモジュール701、ネットワークトランシーバモジュール702、処理モジュール703、および記憶モジュール704を含む。UEトランシーバモジュール701は、UEと通信し、UEにダウンリンクメッセージを送り、またはUEによって送られたアップリンクメッセージを受信するように構成される。ネットワークトランシーバモジュール702は、5Gコアネットワーク内のネットワーク要素またはデバイスと通信し、AMFまたはO&Mによって送られたメッセージを受信し、あるいはAMFまたはO&Mにメッセージを送るように構成される。処理モジュール703は、701または702によって受信されたメッセージを処理し、あるいはUEまたは5Gコアネットワークに送られるべきメッセージを生成するように構成され、701または702を使用することによってメッセージが送られる。さらに、メッセージ処理で取得された情報、例えば本願の実施形態でのAMFルーティングテーブルまたはUEのコンテキスト情報が、記憶モジュール704内に記憶される。記憶モジュール704は、処理モジュール703による処理または解析後に得られた情報を記憶し、処理モジュール703が情報照会を実施するためのインターフェースを提供するように構成される。例えば、RANがUEのアップリンクメッセージを受信したとき、処理モジュール703は、記憶モジュール704内のAMFルーティングテーブルまたはUEのコンテキスト情報を照会し、RANに関連するAMFのアドレスを決定する。
機能モジュールは、ハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。単純な実施形態では、図6に示される形態がRAN700のために使用され得ることを当業者は理解し得る。例えば、図7の処理モジュール703は、図6のプロセッサ601によってメモリ603内のコードを起動することによって実装され得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
図8は、受信機801、プロセッサ802、メモリ803、および通信モジュール804を含む、上記の実施形態でのRANの可能な概略構造図である。受信機801は、上記の実施形態でのUEへの/からの情報の送信/受信をサポートするように構成される。プロセッサ802は、UEと通信するための様々な機能を実施する。アップリンク上で、UEからのアップリンク信号がアンテナによって受信され、受信機801によって復調され、UEによって送られたサービスデータおよびシグナリング情報を回復するためにプロセッサ802によってさらに処理される。ダウンリンク上で、サービスデータおよびシグナリングメッセージがプロセッサ802によって処理され、送信機801によって復調され、ダウンリンク信号が生成され、ダウンリンク信号がアンテナによってUEに送信される。プロセッサ802はまた、図3aから図5のRANに関係する処理および/または本願で説明される技術のために使用される他の処理を実施する。メモリ803は、基地局のプログラムコードおよびデータ(例えば、AMFルーティング情報およびUEのコンテキスト情報)を記憶するように構成される。通信モジュール804は、他のネットワークエンティティと通信する際に、RANをサポートするように構成され、例えば、図1に示されるアクセス管理エンティティ、例えば5Gコアネットワーク内のAMFと通信する際にRANをサポートするように構成される。
図9は、上記の実施形態での通信ネットワークエンティティ、例えば元のアクセス管理エンティティまたは運用および保守エンティティの可能な機能モジュールの概略図である。通信ネットワークエンティティ900は通信モジュール901および決定モジュール902を含む。通信モジュール901は、外部エンティティ、例えばRANおよびターゲットアクセス管理エンティティと通信するように構成される。決定モジュール902は、負荷再配置のためのターゲットアクセス管理エンティティを決定し、通信モジュールを使用することによって、元のアクセス管理エンティティの識別子とRANに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応をRANに送るように構成され、その結果、RANは、UEのメッセージ内で搬送される元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、またはRAN内に記憶されるUEに現在サービスしている元のアクセス管理エンティティの識別子に基づいて、RANに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスに、UEからのメッセージを送る。決定モジュール902は、再配置のための元のアクセス管理エンティティの識別子を決定し、通信モジュール901を使用することによってターゲットアクセス管理エンティティに識別子を送るようにさらに構成され、その結果、ターゲットアクセス管理エンティティは、負荷再配置後に元のアクセス管理エンティティの識別子をターゲットアクセス管理エンティティの識別子として使用する。通信ネットワークエンティティ900が元のアクセス管理エンティティであるとき、決定モジュール902は、移動されるべきUEのコンテキストを決定し、通信モジュール901を使用することによって、ターゲットアクセス管理エンティティまたはデータ記憶機能エンティティに、移動されるべきUEのコンテキストを送るようにさらに構成される。さらに、通信モジュール901は、UEに現在サービスしているセッション管理エンティティと通信するようにさらに構成される。決定モジュール902は、元のアクセス管理エンティティの識別子とセッション管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとの間の対応を決定し、通信モジュール901を使用することによってセッション管理エンティティに対応を送るようにさらに構成される。通信ネットワークエンティティ900が運用および保守エンティティであるとき、通信モジュール901はさらに、元のアクセス管理エンティティと通信し、再配置のための元のアクセス管理エンティティの識別子と、元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスとを元のアクセス管理エンティティに送る必要がある。元のアクセス管理エンティティの識別子は、移動されるべきUEを決定するために元のアクセス管理エンティティによって使用される。元のアクセス管理エンティティに関連するターゲットアクセス管理エンティティのアドレスは、元のアクセス管理エンティティが、移動されるべきUEのコンテキストをターゲットアクセス管理エンティティに送る助けとなる。
機能モジュールは、ハードウェアの形態で実装され得、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実装され得る。単純な実施形態では、図6に示される形態が通信ネットワークエンティティ900のために使用され得ることを当業者は理解し得る。例えば、図9の決定モジュール902は、図6のプロセッサ601によってメモリ603内のコードを起動することによって実装され得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
上記の実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実装するのに使用されるとき、実施形態は、完全に、または部分的に、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータ上で実行されるとき、本願の実施形態による手順または機能が、すべて、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信され得る。例えば、コンピュータ命令は、ワイヤード(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL)通じて)またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波を通じて)な方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つまたは複数の使用可能な媒体を統合する、サーバやデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、Solid State Disk(SSD))などであり得る。
本願の目的、技術的解決策、および利点は、上記の特定の実施形態で詳細にさらに説明される。上記の説明は本願の特定の実装に過ぎず、本願の保護範囲を限定することは意図されないことを当業者は理解されたい。本願の技術的解決策に基づいて行われる任意の修正、等価な置換、または改善は、本願の保護範囲内に包含されるものとする。特許請求の範囲では、「備える、含む(comprising)」という語は他の構成要素またはステップを除外するものではなく、「a」または「1つ(one)」は複数を除外するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、特許請求の範囲で列挙されるいくつかの機能を実装し得る。互いに異なるいくつかの方策が従属請求項に記述されるが、これは、これらの方策が良好な効果を生み出すように組み合わされることができないことを意味するものではない。