JP2020202561A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】近接される携帯通信端末との間で、ユーザの利便性を損なうことなしに複数の無線通信規格に対応した通信が可能な画像形成装置の提供。【解決手段】ターゲット部400にNFC通信基板4とBLE通信基板5とが、NFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44とが所定間隔以上離れるようにして、近接配置される。即ち、画像形成装置において、ユーザが携帯通信端末を近接させる箇所をターゲット部400の一箇所に集約している。この場合、携帯端末装置がターゲット部400に近接されると、NFC通信基板4によるNFC通信とBLE通信基板5によるBLE通信とが行われる。つまり、ユーザは携帯通信端末をターゲット部400の一箇所のみに近接させるだけで、画像形成装置と携帯通信端末との間でNFC通信とBLE通信とを行い得るので、操作が煩雑でなくユーザの利便性を向上できる。【選択図】図8

Description

本発明は、携帯通信端末との間で無線通信可能な無線通信機能を備えたプリンタ、複写機、ファクシミリあるいは複合機などの画像形成装置に関する。
最近ではユーザ利便性を向上すべく、ユーザが携帯通信端末を用い、写真や文書の印刷、スキャンデータの取り込み、クラウドストレージサービスへのデータアップロードなどの各種操作を無線通信により行い得る画像形成装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載の画像形成装置の場合、無線通信によりデータや信号等を受け取るために、ユーザがモバイル機器(携帯通信端末)を近接させる箇所と、ユーザがICカードを近接させる箇所とが離れた位置に設けられている。
特開2018‐170726号公報
ところで、最近ではNFC(Near Field Communication)やBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの複数の近距離無線通信規格が用いられている。これらの近距離無線通信規格は、例えばICカード等の個人認証や、携帯通信端末と画像形成装置とを「Wi−Fi(登録商標)」通信により通信可能とするための接続認証等に用いられる。ここで、Wi−Fi通信のための接続認証とは、携帯通信端末が画像形成装置と近距離無線通信規格により通信を行うことで、画像形成装置に固有のIDやパスワード等を取得することである(所謂ペアリング)。このように、NFC通信やBLE通信等の近距離無線通信規格を用いて携帯通信端末と画像形成装置とをペアリングさせてから、画像データなどをWi−Fi通信によって携帯通信端末から画像形成装置へ送信させることが考えられている(所謂ハンドオーバー)。
近年の携帯通信端末は、近距離無線通信規格としてNFC通信のみに対応しているものや、BLE通信のみに対応しているもの等、様々な種類の端末がある。そこで、いずれの携帯通信端末が用いられても近距離無線通信規格により通信可能なように、画像形成装置には複数の近距離無線通信規格に対応するアンテナが近距離無線通信規格ごとに搭載されている。画像形成装置にNFCやBLEのような複数の近距離無線通信規格に対応するアンテナを搭載する場合、上述の特許文献1に記載の装置では、ユーザが携帯通信端末を近接させる箇所を通信規格ごとに異なる位置に配置している。しかしながら、ユーザが携帯通信端末やICカードをいずれの位置にかざせばよいかわかりにくく、ユーザ利便性が損なわれてしまい得る。
本発明は上記問題に鑑みてなされ、携帯通信端末が近接されることで携帯通信端末との間で無線通信可能である場合に、ユーザの利便性を損なうことなしに複数の無線通信規格に対応した通信が可能な画像形成装置の提供を目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、表示部を有し、ユーザによって操作可能な操作ユニットと、記録材に画像形成する画像形成ユニットと、鉛直方向において前記操作ユニットよりも下方に設けられ、前記画像形成装置の外装を形成する外装カバーと、前記外装カバーによって覆われる位置であって、前記鉛直方向において前記操作ユニットよりも下方の位置に設けられ、携帯通信端末と通信可能な第一アンテナ部と、前記外装カバーによって覆われる位置であって、前記鉛直方向において前記操作ユニットよりも下方の位置に設けられ、前記第一アンテナ部よりも広い通信範囲で携帯通信端末と通信可能な第二アンテナ部と、前記外装カバーに設けられ、ユーザが携帯通信端末を近接させる際の目印となるターゲット部と、を備え、前記第一アンテナ部の通信範囲は、前記第二アンテナ部の通信範囲内に収まっている、ことを特徴とする。
本発明によれば、携帯通信端末が近接されることで複数の無線通信規格により携帯通信端末との間で通信可能な画像形成装置で、ユーザ利便性を向上させることが容易に実現できる。
本実施形態の画像形成装置を示す概略図。 画像形成装置を示す、(a)外観図、(b)側面図、(c)背面図。 制御部について説明する制御ブロック図。 NFC通信基板の構成を示すブロック図。 (a)NFC通信基板を示す概略図、(b)NFC通信について説明する図。 BLE通信基板の構成を示すブロック図。 (a)BLE通信基板を示す概略図、(b)BLE通信について説明する図。 (a)NFC通信基板とBLE通信基板を前面から見た図、(b)NFC通信基板とBLE通信基板の上面図。 NFC通信基板及びBLE通信基板の配置について説明する図。 (a)外装カバーと板金とが分割されている場合における、NFC通信基板とBLE通信基板を前面から見た図、(b)外装カバーと板金とが分割されている場合における、NFC通信基板とBLE通信基板の上面図。 (a)NFC通信基板とBLE通信基板の別の配置例を前面から見た図、(b)NFC通信基板とBLE通信基板の別の配置例の上面図。 (a)外装カバーと板金とが分割されている場合における、NFC通信基板とBLE通信基板の別の配置例を前面から見た図、(b)外装カバーと板金とが分割されている場合における、NFC通信基板とBLE通信基板の別の配置例の上面図。 NFC通信基板とBLE通信基板のさらに別の配置例を示す上面図。
<画像形成装置>
まず、本実施形態の画像形成装置について、図1乃至図2(c)を用いて説明する。図1に示す画像形成装置50は、電子写真方式のタンデム型のフルカラープリンタである。画像形成装置50は、装置本体50aの上部に配置された原稿読取装置600やコンピュータなどの外部端末、装置本体50aの制御部300と無線通信可能に接続される携帯通信端末53などから送られる画像データに基づき、トナー像を記録材Pに形成し得る。
原稿読取装置600は、原稿画像を読み取る読取装置600aと、原稿を読取装置へ搬送する原稿搬送装置(Auto Document Feeder)600bとを有する。読取装置600aには、主に第1読取部、原稿台ガラス、流し読みガラスが設けられている。原稿搬送装置600bは、読取装置600aの原稿台ガラスに対して開閉可能に設けられている。原稿台ガラスに載置された原稿は原稿台ガラスと対向するように原稿搬送装置600bに設けられている圧板部により押さえられて、原稿のコピーやスキャンの開始に応じて動作する第1読取部により画像が読み取られる。原稿搬送装置600bには、主に第2読取部や原稿搬送部が設けられている。トレイ601上に載置された原稿は、コピーやスキャンの開始に応じて動作する原稿搬送部によって読取装置600aの流し読みガラス上へ送られて第1読取部により第1面の画像が読み取られ、第2読取部により第1面と反対の第2面の画像が読み取られる。そして、第1読取部や第2読取部により読み取られた画像は、画像データとして後述するレーザスキャナ82による感光ドラムa〜d上への静電潜像の形成に用いられる。
本実施形態の場合、画像形成装置50は、装置本体50a内に記録材Pに画像形成する画像形成手段としての画像形成ユニット500を有する。ここで、装置本体50aとは、板金等を組み合わせて構成される支持枠体や、支持枠体及び支持枠体に支持される画像形成ユニット500等の内部ユニットを覆う外装カバー420A、420B等で構成されている。なお、記録材Pとしては、普通紙、厚紙、ラフ紙、凹凸紙、コート紙、光沢紙、印画紙等の用紙、プラスチックフィルム、布など、といった様々な種類のシート材が挙げられる。
画像形成ユニット500について具体的に説明する。画像形成ユニット500は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成可能な画像形成部10を備えている。画像形成部10は、中間転写ベルト83の周方向に沿って配列された画像形成ユニット1a、1b、1c、1dを有している。画像形成ユニット1a〜1dはそれぞれ、回転可能な感光ドラムa〜dと、帯電器80と、現像器81とを有している。感光ドラムa〜dは対応する帯電器80で帯電された後に、レーザスキャナ82から発せられる画像データに対応したレーザ光により走査露光される。これにより、感光ドラムa〜dの表面に画像データに応じた静電潜像が形成される。そして、感光ドラムa〜dに形成された静電潜像は、現像器81により現像剤を用いてトナー像に現像される。感光ドラムa〜dに形成された各トナー像は、中間転写ベルト83の内周側にて各感光ドラムa〜dに対向して配置された一次転写ローラ2a〜2dに一次転写バイアスが印加されることにより、一次転写ニップ部N1で中間転写ベルト83に一次転写される。
中間転写ベルト83は、二次転写内ローラ84と複数の張架ローラ86とによって張架されている。二次転写外ローラ85は二次転写内ローラ84と中間転写ベルト83を挟んで対向する位置に配置され、中間転写ベルト83上のトナー像を記録材Pに二次転写するための二次転写ニップ部N2を形成している。
画像形成装置50の下部には、記録材Pが載置された給紙カセット87が配置されている。記録材Pは、給送ローラ88により給紙カセット87から1枚ずつ搬送路89に供給される。給紙カセット87から供給された記録材Pは、搬送路89を通って一対のレジストローラ90に送られる。レジストローラ90は、記録材Pを一旦受け止めて記録材Pの斜行を補正したうえで、各画像形成ユニット1a〜1dにおける中間転写ベルト83へのトナー像の形成タイミングにあわせて、記録材Pを二次転写ニップ部N2に搬送する。そして、二次転写外ローラ85に二次転写バイアスが印加されることにより、中間転写ベルト83上のトナー像が二次転写ニップ部N2で記録材Pに二次転写される。その後、記録材Pは定着装置40に向けて搬送される。定着装置40では、記録材Pが定着ニップ部を形成するローラ対により挟持搬送されることに伴い、トナー像が加熱、加圧されて記録材Pに定着される。
記録材Pの片面だけにトナー像を形成する場合、定着装置40を通過した記録材Pは、排紙ローラ対91により排紙トレイ92上に排出される。他方、記録材Pの両面にトナー像を形成する場合、定着装置40を通過した記録材Pは排紙ローラ対91により両面搬送路93に向けスイッチバック搬送される。両面搬送路93に送られた記録材Pは、搬送ローラ対94により搬送路89に戻され、片面へのトナー像形成時と同様の過程を経て、他方の面にもトナー像が形成される。そして、両面にトナー像が定着された記録材Pは、排紙ローラ対91により排紙トレイ92上に排出される。
図1に示すように、画像形成装置50はユーザによる操作指示を入力可能な表示部510が設けられた操作ユニットとしての操作部55を有する。本実施形態の場合、表示部510は、スイッチやボタンあるいはテンキーなどの実際の操作子の形状を模したソフトキー(不図示)などを有する例えば入力画面などの各種画面を表示可能である。表示部510にソフトキーが表示されている場合、ユーザによるソフトキーに対するタッチ操作に応じて、ソフトキーに予め割り当てられている各種機能が実行される。つまり、表示部510は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示パネルと、静電容量式や抵抗膜式等のタッチパネルとを有する、ユーザによるタッチ操作可能なタッチパネル式のディスプレイである。ユーザは、表示部510に表示されたソフトキーをタッチ操作することにより、画像形成に関する各種データの入力や画像形成動作の開始指示や終了指示などを行い得る。操作部55は、表示部510の表示面が露出されるように操作部55の外装を形成する外装カバー520によって周囲が覆われている。こうした操作部55は、図2(a)に示すように、ユーザが操作時に位置する装置本体50aの前面側であって読取装置600aよりも前面側に設けられている。なお、操作部55は、例えばチルト機構やバリアングル機構などによって外装カバー520と一体的に、上下に角度調整可能に装置本体50aに設けられていてよい。本実施形態では、表示部510が排紙トレイ92よりも記録材Pの搬送方向上流側(図1では右側)に位置するように、詳しくは記録材Pが排出される排紙ローラ対91の出口91aよりも記録材Pの搬送方向上流側に配置されている。
<参考例のターゲット部>
また、画像形成装置50は、装置本体50aの所定箇所にユーザが手に持った携帯通信端末53を近接させるための領域となるターゲット部を有する場合がある。図1では、参考例として操作部55に設けられたターゲット部550が外装カバー520上の表示部510に隣接する箇所に設けられている例を示している。また、図1ではターゲット部550に対応する位置に、ユーザが携帯通信端末53を近接させる際の目印となるマーク501を設けた状態を示している。このように、操作部55にターゲット部550が設けられている場合、ユーザがターゲット部550に携帯通信端末53を近接させようとした場合に、携帯通信端末53を保持する手や指が表示部510に接触してしまう虞がある。この場合、表示部510ではタッチ操作が実行されたと誤認識してしまう虞があり、画像形成装置50の誤作動につながる虞があった。例えば、携帯通信端末53をターゲット部550に近接させる際に表示部510に表示されるソフトウェアキーであって、画像形成動作や読取動作等の動作の開始を実行するためのスタートキーが触れられてしまった場合、画像形成装置50はユーザの意図しない動作を開始してしまう虞があった。
<本実施形態のターゲット部>
そこで、本実施形態では、ターゲット部を画像形成装置50のうち操作部55以外の位置に設けている。例えば、ユーザが携帯通信端末53を近接させる領域であるターゲット部として、装置本体50aの周囲を囲むように配置された外装カバー420の内、前面側の外装カバー420Aに、ターゲット部400Aを設けている。この箇所は、ユーザが手に持った携帯通信端末53を近接させやすい箇所である。そして、この箇所は、画像形成装置50の装置本体50aにおいて表示部510よりも下方の位置であるため、ユーザが携帯通信端末53をターゲット部400Aに近接させる際に、表示部510に手や指などが触れることがない位置である。ターゲット部400Aには、ユーザに携帯通信端末53を近接させる箇所を示す目印としてのマーク401が、例えばシール貼り付けや外装カバー420Aへのシルク印刷などによって付されている。こうしてターゲット部400Aにマーク401を形成すると、ユーザは画像形成装置50の携帯通信端末53を近接させる箇所を正しく認識でき、確実に携帯通信端末53をターゲット部400Aに近接させることができる。なお、マーク401は、後述するBLE通信基板5(より詳しくはBLEアンテナ部)よりも通信範囲が狭いNFC通信基板4(より詳しくはNFCアンテナ部)に近い側に付されるのが好ましい。つまり、マーク401は、BLE通信とNFC通信とで共通のものとなっている。こうすると、携帯通信端末53をターゲット部400Aに近接させた場合に、BLE通信とNFC通信のいずれの近距離無線通信規格によっても確実に通信できる。
なお、本実施形態では、図2(a)に示すように、画像形成装置50の装置本体50aの前面側に設けられた外装カバー420Aにターゲット部400Aを設けた場合を例に説明したが、ターゲット部を設ける箇所はこれに限らない。例えば、図2(a)に示すように、画像形成装置50の装置本体50aの周囲を囲むように配置された外装カバー420の内、側面側の外装カバー420Bにターゲット部400Bとして設けられていてもよい。あるいは、原稿読取装置600(一例として、原稿搬送装置600bの上部など)にターゲット部400Cとして設けられていてもよい。このように、ターゲット部400A〜400Cの位置は、いずれも画像形成装置50の背面よりも前面側に位置しているため、ユーザが携帯通信端末53を近接させやすくなる。
以下では、一例としてターゲット部(400)が図2(a)における「400A」の位置に設けられている構成について説明する。なお、図2(a)に示すように、ターゲット部が設けられる外装カバー420Aは、画像形成装置50の外装を構成する外装カバー420の内、鉛直方向において操作部55よりも下方であって給紙カセット87よりも上方に位置する外装カバーである。また、外装カバー420Aは、画像形成装置50の側面を覆う外装カバー420Bよりも正面側(前面側)に設けられる外装カバーである。
詳しくは後述するように、画像形成装置50は、携帯通信端末53とNFC(Near Field Communication)に従って無線通信を行うNFC通信基板4を備える(例えば図5(a)参照)。また、画像形成装置50は、携帯通信端末53とBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)に従って無線通信を行うBLE通信基板5を備える(例えば図7(a)参照)。これらNFC通信基板4とBLE通信基板5とは、プリント基板上に構成される基板モジュールの形態で提供されるものであり、ターゲット部400に配置される。本実施形態では、詳しくは後述するように、第一通信基板としてのNFC通信基板4と、第二通信基板としてのBLE通信基板5とがターゲット部400において近接配置されている(後述する図8(a)参照)。即ち、ユーザが携帯通信端末53をターゲット部400に近接させるだけで、NFC通信とBLE通信の何れかに従って、画像形成装置50(詳しくは制御部300)との間で各種データの送受信を無線通信により行い得るようにしている。なお、ここでは説明を理解しやすくするために、近距離無線通信規格としてNFCとBLEとを用いる場合を例に説明するが、通信範囲が異なるものであればこれに限らない。また、ここではNFC通信基板4とBLE通信基板5とを別基板とした場合について説明するが、NFC通信基板4とBLE通信基板5とは1つの通信基板上に形成されてもよい。
本実施形態では、NFC通信基板4とBLE通信基板5とが近接配置されるターゲット部400が、例えば「3cm×5cm」以上「10cm×15cm」以下の範囲内のサイズで設けられている。つまり、その範囲内であれば、NFC通信基板4とBLE通信基板5とは近接配置されていると言える。ただし、NFC通信基板4のNFCアンテナ部とBLE通信基板5のBLEアンテナ部とが、利用する帯域の電波の輻射による影響を避けるために一定の距離以上離れるように、NFC通信基板4とBLE通信基板5とは配置されている。こうしたNFC通信基板4及びBLE通信基板5の各構成並びに配置関係については、後述する。
図2(b)に示すように、NFC通信基板4及びBLE通信基板5は装置本体50aの前面側に配置される一方で、図2(b)及び図2(c)に示すように、制御部300は装置本体50aの背面側に配置される。そのため、NFC通信基板4と制御部300とを電気的に接続するケーブル4aと、BLE通信基板5と制御部300とを電気的に接続するケーブル5aとはケーブルガイド1301を通って、装置本体50a内を前面から背面に亘って配線される。本実施形態では、NFC通信基板4とBLE通信基板5とが近接配置されることから、サービスマンがそれぞれを制御部300と接続する際に、ケーブル4a、5aを束ねて装置本体50a内を這い回しやすくなる。即ち、NFC通信基板4とBLE通信基板5とが近接配置されることで、画像形成装置50を組み立てる際やメンテナンスする際の作業性が向上されている。
さらに、画像形成装置50は携帯通信端末53とWi−Fi通信を行うためのWi−Fi通信基板6を備えており、図2(b)に示すように、Wi−Fi通信基板6は制御部300と同様に装置本体50aの背面側に配置されている。なお、Wi−Fi通信基板6は、NFC通信基板4及びBLE通信基板5のいずれよりも最大通信範囲が広いため、装置本体50aの背面側に設けられていても問題ない。また、Wi−Fi通信基板6と制御部300との距離を近づけることで、Wi−Fi通信基板6と制御部300との接続線の長さを短くすることができる。これにより、Wi−Fi通信基板6と制御部300とをFFC(フレキシブルフラットケーブル)等で接続する際に、通信データにノイズがのることを低減することができる。
<制御部>
また、画像形成装置50は、図1に示すように、画像形成ユニット500の動作を制御する制御部300を備える。制御部300について、図1を参照しながら図3を用いて説明する。ただし、制御部300には図示した以外にも画像形成部10などの画像形成ユニット500を構成する各部や、それら各部を動作させるための駆動源(モータや電源等)などの各種機器が接続される。しかし、ここでは発明の本旨でないのでそれらの図示及び説明を省略する。
制御手段としての制御部300は、データ通信や画像形成などの各種動作を制御するものであり、例えばCPU301(Central Processing Unit)と、メモリ302とを有する。メモリ302は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などにより構成されている。メモリ302は、画像形成装置50を制御するための各種プログラムや、画像形成装置50と携帯通信端末53とをペアリングさせるための接続設定データや認証データなどの各種データが記憶される。CPU301はメモリ302に記憶されている、例えば「通信制御処理(プログラム)」や「画像形成ジョブ処理(プログラム)」(不図示)などの各種プログラムを実行可能であり、それら各種プログラムを実行して画像形成装置50の動作を制御し得る。なお、メモリ302は、各種プログラムの実行に伴う演算処理結果や、携帯通信端末53などから受信した端末情報や画像データなどを一時的に記憶することもできる。
制御部300には入出力インターフェイスを介して、記憶装置303、表示制御部304、NFC通信基板4、BLE通信基板5、Wi−Fi通信基板6などが接続されている。記憶装置303はメモリ302と同様に各種プログラムや各種データなどを記憶可能であり、メモリ302との間で各種プログラムや各種データなどを送受信可能である。表示制御部304は、表示部510(図1参照)に各種画面やソフトキーなどを表示したり、表示部510に対するユーザのタッチ操作を検出したりするなどの表示部510に関する各種制御を行う。
NFC通信基板4は、携帯通信端末53との間でNFCに従う無線通信(以下、NFC通信と呼ぶ)を行って、携帯通信端末53と制御部300との間におけるデータ入出力制御を行い得る。NFC通信基板4は、「ISO/IEC 18092」の規格(所謂、NFC(Near Field Communication))に従った非接触近距離通信を実現するものである。本実施形態のNFC通信基板4は、RFID(Radio Frequency Identification)用ICで構成されており、NFCタグとして動作し得る。NFC通信基板4は、例えば13.56MHzの電波による電磁誘導結合を利用して無線通信を行う(本実施形態はType‐B)。
BLE通信基板5は、携帯通信端末53との間でBLEに従う無線通信(以下、BLE通信と呼ぶ)を行って、携帯通信端末53と制御部300との間におけるデータ入出力制御を行い得る。本実施形態の場合、BLE通信基板5は、IEEE802.15の規格(所謂、Bluetooth(登録商標))に従った近距離無線通信を実現するものである。具体的には、Bluetooth(登録商標)4.0規格の一部である低消費電力のBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を採用している。BLE通信基板5は、例えば2.4GHz帯のISM(Industrial Scienctific and Medical)バンドを用いて無線通信を行う。
Wi−Fi通信基板6は、携帯通信端末53との間でWi−Fi通信を行って、携帯通信端末53と制御部300との間におけるデータ入出力制御を行い得る。
携帯通信端末53としては、例えばスマートフォンやタブレット端末、あるいはノートパソコン、デジタルカメラなどが挙げられる。そして、ユーザが用いる携帯通信端末53としては、近距離無線通信規格としてNFC通信のみに対応しているものや、BLE通信のみに対応しているもの等、様々な種類の端末がある。こうした携帯通信端末53は図示を省略したがNFC通信基板とBLE通信基板のいずれかを有し、それらが画像形成装置50側に配置されたNFC通信基板4とBLE通信基板5のうち対応する方との間で無線通信可能に接続され得る。即ち、既に述べたように、本実施形態では携帯通信端末53と画像形成装置50とをWi−Fi通信により通信可能とするために、NFC通信やBLE通信により携帯通信端末53と画像形成装置50とをペアリングさせる必要がある。そうできるようにするために、画像形成装置50は、ユーザの携帯通信端末53がNFC通信のみに対応しているものかBLE通信のみに対応しているものかによらず、どちらにも対応できるように、NFC通信基板4とBLE通信基板5の両方が配置されている。なお、BLE通信は、一般的なWi−Fi通信と比べると、通信範囲が狭く、また通信速度が遅い(例えば1Mbps)。これに対し、NFC通信はBLE通信よりもさらに通信範囲が狭く(最大通信範囲が例えば10cm程度)、また通信速度もさらに遅い(例えば424kbps)。本実施形態では、より一層の省電力のために、BLE通信の最大通信範囲を20cmに限定している。
<NFC通信基板>
上記のNFC通信基板4の構成について、図4乃至図5(b)を用いて説明する。図4に示すように、NFC通信基板4は、ホストI/F制御部31、NFCタグ制御部32、RF制御部33、電力制御部34、NFCアンテナ部35が共通の基板36上に配設されている。ホストI/F制御部31、NFCタグ制御部32、RF制御部33、電力制御部34は、それぞれの機能が集約された1つのICチップとして形成されている。
ホストI/F制御部31は、制御部300(図3参照)に対して有線のインターフェイスを介してデータの入出力を行う。インターフェイスとしては、例えば「IC(Inter‐Integrated Circuit)」のようなシリアル通信方式に対応するケーブル4a(図2(b)参照)を接続可能なものが挙げられる。NFCタグ制御部32は、NFC通信でのデジタル信号処理を行うものである。NFCタグ制御部32は、NFCタグデータを記憶するための不揮発メモリ(不図示)を有している。RF制御部33は携帯通信端末53とNFC通信を行う際に、RF(Radio Frequency)通信のための電波の変調、復調処理を行うものである。具体的には、NFC通信を行う際に電磁波の輻射を受けることにより電磁結合を行い、電波の送受信処理を行う。電力制御部34は、RF制御部33が携帯通信端末53と電磁結合を行うことにより、NFCアンテナ部35を介して発生する起電力を得て、NFC通信基板4の電力制御を行うものである。第一アンテナ部としてのNFCアンテナ部35は、携帯通信端末53と無線通信を行うために形成されたアンテナである。NFCアンテナ部35は、NFC通信基板4の基板36上に上述の電磁結合を行わせるためにコイル状にパターン配線されたパターンアンテナである。
図5(a)に示すように、NFC通信基板4の基板36上には、NFCアンテナ部35がパターン配線により形成されている。ICチップ37はNFC通信機能を有し、上記したように、ホストI/F制御部31、NFCタグ制御部32、RF制御部33、電力制御部34(図4参照)の各機能を実現する。また、NFC通信基板4の基板36上には、制御部300とインターフェイス接続を行うためにケーブル4a(図2(b)参照)を接続可能なコネクタ38が設けられている。
図5(b)に示すように、NFC通信基板4は、ユーザにより携帯通信端末53が近接されることにより無線通信を行い得る。即ち、ユーザにより携帯通信端末53がNFC通信基板4に近接されると、携帯通信端末53から発生する電磁波EがNFC通信基板4のNFCアンテナ部35を貫く。この際にコイル状のNFCアンテナ部35に電磁結合により起電する電力が電力制御部34により制御され、NFCタグ制御部32、RF制御部33が動作して通信が行われる(図4参照)。それ故、携帯通信端末53とNFC通信基板4とが通信を行い得る通信範囲は、NFCアンテナ部35の垂直方向上方の領域RYになる。また、携帯通信端末53とNFC通信基板4とが通信を行い得る最大通信範囲は、携帯通信端末53とNFC通信基板4との間で十分な電磁結合が得られる距離d1(例えば10cm)の範囲に限定される。なお、図5(b)では説明を理解しやすくするために、携帯通信端末53が近接するNFC通信基板4の表面側の通信領域のみを考慮し、NFC通信基板4の裏面側の通信領域は考慮していない。
<BLE通信基板>
上記のBLE通信基板5の構成について、図6乃至図7(b)を用いて説明する。図6に示すように、BLE通信基板5は、ホストI/F制御部41、BLEベースバンド部42、RF制御部43、BLEアンテナ部44が共通の基板46上に配設されている。ホストI/F制御部41、BLEベースバンド部42、RF制御部43は、それぞれの機能が集約された1つのICチップとして形成されている。
ホストI/F制御部41は、制御部300(図3参照)に対して有線のインターフェイスを介してデータの入出力を行う。インターフェイスとしては、例えば「USB(Universal Serial Bus)」のようなシリアル通信方式に対応するケーブル5a(図2(b)参照)を接続可能なものが挙げられる。BLEベースバンド部42は、BLE通信でのデジタル信号処理を行うために、ベースバンド信号処理を行うものである。RF制御部43は携帯通信端末53とBLE通信を行う際に、RF(Radio Frequency)通信のための電波の変調、復調処理を行うものである。第二アンテナ部としてのBLEアンテナ部44は、携帯通信端末53と無線通信を行うために形成されたアンテナである。BLEアンテナ部44は、BLE通信基板5の基板46上にパターン配線されたパターンアンテナである。
図7(a)に示すように、BLE通信基板5の基板46上には、BLEアンテナ部44がパターン配線により形成されている。ICチップ47はBLE通信機能を有し、上記したように、ホストI/F制御部41、BLEベースバンド部42、RF制御部43(図6参照)の各機能を実現するものである。また、BLE通信基板5の基板46上には、制御部300とインターフェイス接続を行うためにケーブル5a(図2(b)参照)を接続可能なコネクタ48が設けられている。
BLE通信基板5は、一般的に行われているBLEビーコンを用いた位置制御によりBLE通信を行う。即ち、BLE通信基板5はビーコン電波を常時送信し、携帯通信端末53がこのビーコン電波を受信すると、BLE通信基板5に対して通信の要求を行って双方向通信を行う。図7(b)に示すように、BLE通信基板5から送信されるビーコン電波は装置本体50a(図1参照)の前面側に均等に輻射され、BLE通信基板5から距離d2までの範囲F内(最大通信範囲)においては略同じ電波強度が得られる。そこで、携帯通信端末53においてビーコン電波の電波強度を計測して、距離d2に相当する電波強度になったときにBLE通信要求を行うことにより、携帯通信端末53が距離d2よりも近接したときにBLE通信が行われ得る。本実施形態では、上述したように、距離d2を20cmに限定している。なお、図7(b)では説明を理解しやすくするために、BLE通信基板5から輻射される電波分布について、携帯通信端末53が近接されるターゲット部400(図1参照)の表面側のみを記している。
ところで、上述したように、NFC通信は電磁波の輻射を受けることによる電磁結合を利用した通信技術であることから、ユーザがNFC通信基板4に携帯通信端末53を近接させることにより無線通信可能である。また、本実施形態ではBLE通信においても、ユーザがBLE通信基板5に携帯通信端末53を近接させることにより無線通信可能としている。このように、本実施形態では、NFC通信においてもBLE通信においても、ユーザが携帯通信端末53を画像形成装置50に近接させることにより、それぞれの通信規格に従う無線通信が可能となるようにしている。
既に述べたように、本実施形態では、NFC通信やBLE通信により携帯通信端末53と画像形成装置50とをペアリングしてから、Wi−Fi通信により携帯通信端末53から画像データなどの各種データを画像形成装置50側に送信できるようにしている。NFC通信とBLE通信とを併用する場合に、仮にNFC通信基板4とBLE通信基板5とが装置本体50aの離れた異なる箇所に別々に配置されると、ユーザが携帯通信端末53を近接させるべき箇所を把握し難くなる。そこで、本実施形態では、NFC通信基板4とBLE通信基板5とを近接配置し、ユーザが携帯通信端末53を近接させるターゲット部400(図1参照)を1箇所に集約させ、ユーザが迷うことなく携帯通信端末53を近接できるようにしている。ターゲット部400に携帯通信端末53が近接されたときに通信可能に、NFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44とがターゲット部400において装置本体50aの内側に配置されるように、NFC通信基板4とBLE通信基板5とは近接配置される。ただし、NFC通信基板4とBLE通信基板5とを近づけすぎても、NFC通信基板4とBLE通信基板5とが互いの通信状態に影響を与えてしまい、携帯通信端末53と画像形成装置50との間で通信が適切に行われなくなる虞がある。
そこで、本実施形態では、ターゲット部400においてNFC通信基板4とBLE通信基板5とを所定間隔以上離して配置している。以下、本実施形態におけるNFC通信基板4とBLE通信基板5の配置について、図1を参照しながら図8(a)乃至図9を用いて説明する。
上述したように、NFC通信基板4とBLE通信基板5はともに電波による無線通信を行う基板モジュールであり、画像形成ユニット500等の装置本体50a内部のユニットや操作部55を支持する金属製の支持枠体(後述する板金71)に支持されている。電波による無線通信を行う基板モジュールの場合、一般的に、基板モジュール上のパターンアンテナ、配線パターン、電子部品等の導電物が電波の障害物となり電波の輻射に影響する虞がある。特に、パターンアンテナは電波の送受信を担うものであることから、互いの電波により障害を受け難い位置に配置するのが好ましい。そこで、本実施形態では、図8(a)及び図8(b)に示すように、ターゲット部400においてNFC通信基板4とBLE通信基板5とを所定間隔以上離して配置している。具体的には、NFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44とが10mm〜20mm以上、好ましくは15mm以上離れるように配置されている(図中、距離d3)。このとき、BLEアンテナ部44とターゲット部400との直線距離が60mm以内の位置に配置されていると、ターゲット部400に近接された携帯通信端末53との通信を行いやすくなる。
NFC通信基板4は、携帯通信端末53との間で電磁結合により通信を行うことから、受信感度を高めるために、携帯通信端末53から発せられる電磁波の多くができる限りNFC通信基板4のNFCアンテナ部35を貫くようにするとよい。そうするために、NFC通信基板4は、ターゲット部400に対してNFCアンテナ部35が対向する向きになるようにして外装カバー420と向い合せに配置されるのが好ましい。
そして、図9に示すように、本実施形態の場合、NFC通信基板4と携帯通信端末53との間で電磁結合により無線通信可能な通信範囲は、電磁結合が可能な距離d1(例えば10cm)に限定されている。このため、携帯通信端末53が外装カバー420のターゲット部400のマーク401に近接されることでNFC通信できるように、NFC通信基板4は外装カバー420に近づけて配置する方がよい。本実施形態では、NFC通信基板4を後述する板金71から外装カバー420に向けて延設されている非導電性のプラスチックモールド72に固定して、プラスチックモールド72によりNFC通信基板4が外装カバー420に近づけられている。なお、プラスチックモールド72を用いることなく、NFC通信基板4を外装カバー420の裏面に直接固定してもよい。
図8(b)に示すように、外装カバー420に設けられたターゲット部400表面の裏面側には、ターゲット部400(詳しくは外装カバー420)から間隔を空けて板金71が設けられている。板金71は装置本体50aにおいて画像形成ユニット500等の内部ユニットや操作部55などを支持する支持枠体の一部であり、外装カバー420が固定されている。板金71は、ここでは装置本体50a内(図1参照)に電源等の電気的なグランドを確保するために金属で形成されている。この板金71に、上記したプラスチックモールド72が外装カバー420に向けて延設されている。
一般的に、BLE通信基板5のような高周波帯(例えば2.4GHz帯)を使用する無線モジュールにおいては、電気的に安定したグランドを確保することにより最大限のアンテナ特性が得られる。本実施形態では、BLE通信基板5に導電性に形成されたビス穴45(図7(a)参照)が設けられている。また、BLE通信基板5を取り付けるための導電性の金属スペーサ74が、板金71から外装カバー420に向けて延設されている。ただし、金属スペーサ74は、プラスチックモールド72よりも短い長さに形成されている。この金属スペーサ74にBLE通信基板5が、ビス穴45に通された金属製のビス75により固定される。このようにして、BLE通信基板5はビス穴45、金属スペーサ74、ビス75によりグランドが確保される。即ち、金属スペーサ74は、BLE通信基板5の位置を固定するためのスペーシング部材であり、また板金71とBLE通信基板5とを電気的に導通させるための導電性部材でもある。また、BLE通信基板5が板金71側に寄せて配置されることで、板金71の裏面側(BLE通信基板5が取り付けられていない側)にBLE通信基板5から発せられる電波が到達しないようにできる。なお、BLE通信基板5とNFC通信基板4とは、その厚さ方向が同一方向に向くように配置されるのが好ましい。
図9に示すように、携帯通信端末53とNFC通信基板4とが通信を行い得る通信範囲は、NFC通信基板4の垂直方向上方の領域RYの距離d1(例えば10cm)の範囲に限られる。これに対し、携帯通信端末53とBLE通信基板5とが通信を行い得る通信範囲が距離d2(20cm)までの範囲F内に限っている。この範囲Fは、BLE通信基板5を中心に距離d2の等位面に生成される。そして、本実施形態では、BLE通信基板5の最大通信範囲(距離d2)が、NFC通信基板4の最大通信範囲(距離d1の領域RY)を含むように、BLE通信基板5とNFC通信基板4とが近接配置される。距離d2は、BLE通信基板5の最大通信範囲がNFC通信基板4の最大通信範囲を含むことのできる最低限の距離に設定される。つまり、NFC通信基板4(詳しくはNFCアンテナ部35)の通信範囲は、BLE通信基板5(詳しくはBLEアンテナ部44)の通信範囲内に収まっている。こうした場合、NFC通信基板4によるNFC通信を行うことができる領域RYは、同時にBLE通信基板5によるBLE通信を行うことができる範囲でもある。そのため、本実施形態では、外装カバー420の領域RYに対応する位置にマーク401を設ける構成としている。これにより、ユーザはマーク401に携帯通信端末53を近接させることで、BLE通信またはNFC通信を行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態では、ターゲット部400のマーク401にNFC通信基板4とBLE通信基板5とが近接配置される。即ち、画像形成装置50において、ユーザが携帯通信端末53を近接させる箇所をターゲット部400の一箇所に集約した。この場合、携帯通信端末53がターゲット部400に近接されると、NFC通信基板4によるNFC通信とBLE通信基板5によるBLE通信とが行われる。つまり、ユーザは携帯通信端末53をターゲット部400の一箇所のみに近接させるだけで、画像形成装置50と携帯通信端末53との間でNFC通信とBLE通信とを行い得るので、操作が煩雑でなくユーザの利便性を向上できる。一例として、画像形成装置50は、ユーザにより携帯通信端末53がターゲット部400に近接されるだけで、携帯通信端末53とペアリングされ、引き続き携帯通信端末53から画像データが送られ、その画像データに基づいて画像形成を開始し得る。
<他の実施形態>
なお、図10(a)及び図10(b)に示すように、板金71は、プラスチックモールド72によってNFC通信基板4を固定する側と、金属スペーサ74によってBLE通信基板5を固定する側とで2つに分割されたものであってもよい。また、分割された板金71にあわせて、外装カバー420も2つに分割されていてもよい。即ち、NFC通信基板4とBLE通信基板5とは異なる板金71に固定され、また異なる外装カバー420に覆われている。そして、この場合、ターゲット部400は2つの外装カバー420の両方に亘って形成される。このように、NFC通信基板4とBLE通信基板5とを別の板金71に固定し、また別の外装カバー420で覆うように分離構成すると、ターゲット部400においてNFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44とを離す距離d3をユーザが調整しやすい。
なお、BLE通信基板5は、その厚さ方向がNFC通信基板4の厚さ方向と同一方向に向くように配置されなくてもよい。図11(a)及び図11(b)に示すように、例えばBLE通信基板5は、その厚さ方向がNFC通信基板4の厚さ方向と交差する方向に向くように配置されてもよい。即ち、BLE通信においては、BLE通信基板5のBLEアンテナ部44からの電波の輻射により通信が行われるため、外装カバー420に対する配置の制約がない。それ故、NFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44との間に距離d3が確保されるならば、NFC通信基板4やBLE通信基板5は外装カバー420に対して傾けられるように配置されてもよい。
また、BLE通信基板5は、その厚さ方向がNFC通信基板4の厚さ方向と同一方向に向くように配置されていない場合でも、ターゲット部400においてNFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44とを離す距離d3をユーザが調整できると好ましい。そこで、この場合でも、図12(a)及び図12(b)に示すように、NFC通信基板4とBLE通信基板5とを別の板金71に固定し、また別の外装カバー420で覆うように分離構成してもよい。
さらに、ターゲット部400において、図13に示すように、NFC通信基板4とBLE通信基板5とが、ターゲット部400の表面(携帯通信端末を近接させる側)に対し板厚方向に重なるように配置されていてもよい。この場合、ユーザは金属スペーサ74の長さを変えることによって、ターゲット部400においてNFCアンテナ部35とBLEアンテナ部44とを離す距離d3を調整できるようになる。
なお、上述した実施形態では、携帯通信端末の一例としてスマートフォンやタブレット端末、あるいはノートパソコン、デジタルカメラなどを挙げたが、これに限らない。NFC通信やBLE通信等の近距離無線通信を行うものであれば、ユーザの識別を行うICカード等であってもよい。このような場合であっても、ユーザは画像形成装置50に対して近距離無線通信を行う場合に、無線通信の通信方式によらずマーク401に携帯通信端末またはICカードを近接させることで無線通信を可能とすることができる。このように、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
4…第一通信基板(NFC通信基板)、5…第二通信基板(BLE通信基板)、35…第一アンテナ部(NFCアンテナ部)、44…第二アンテナ部(BLEアンテナ部)、50a…装置本体、53…携帯通信端末、55…操作ユニット(操作部)、71…支持枠体(板金)、400(400A)…ターゲット部、401…マーク、420(420A、420B)…外装カバー、500…画像形成手段(画像形成ユニット)、510…表示部、P…記録材

Claims (11)

  1. 画像形成装置であって、
    表示部を有し、ユーザによって操作可能な操作ユニットと、
    記録材に画像形成する画像形成ユニットと、
    鉛直方向において前記操作ユニットよりも下方に設けられ、前記画像形成装置の外装を形成する外装カバーと、
    前記外装カバーによって覆われる位置であって、前記鉛直方向において前記操作ユニットよりも下方の位置に設けられ、携帯通信端末と通信可能な第一アンテナ部と、
    前記外装カバーによって覆われる位置であって、前記鉛直方向において前記操作ユニットよりも下方の位置に設けられ、前記第一アンテナ部よりも広い通信範囲で携帯通信端末と通信可能な第二アンテナ部と、
    前記外装カバーに設けられ、ユーザが携帯通信端末を近接させる際の目印となるターゲット部と、を備え、
    前記第一アンテナ部の通信範囲は、前記第二アンテナ部の通信範囲内に収まっている、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第一アンテナ部は、前記第二アンテナ部よりも前記ターゲット部の携帯通信端末を近接させる表面に近い側に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第一アンテナ部と前記第二アンテナ部とは、15mm以上離されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第一アンテナ部は、最大通信範囲が10cmであり、
    前記第二アンテナ部は、最大通信範囲が20cmである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第一アンテナ部と前記第二アンテナ部とが設けられた基板を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第一アンテナ部が設けられた第一通信基板と、
    前記第一通信基板とは異なる基板であって、前記第二アンテナ部が設けられた第二通信基板と、をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成ユニットを支持する金属製の支持枠体を備え、
    前記第一通信基板と前記第二通信基板は、前記支持枠体に支持されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第一通信基板と前記第二通信基板は、それぞれの厚さ方向が同一方向となるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 前記第一通信基板と前記第二通信基板は、前記ターゲット部に対し板厚方向に重なるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第一アンテナ部は、近距離無線通信規格であるNFCに従って通信を行うものであり、
    前記第二アンテナ部は、近距離無線通信規格であるBLEに従って通信を行うものである、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記ターゲット部には、携帯通信端末を近接させる箇所を示すマークが付されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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