(第1の実施形態)
図1は、電気所2内の制御ケーブル6a,6b(以下、特に区別しない場合には単に制御ケーブル6という)の敷設状態の一例を示す図である。図1に示すように、電気所2には複数の盤3a,3b(以下、特に区別しない場合には単に盤3という)が設置され、これらの盤3間に1または複数の制御ケーブル6が敷設されている。
電気所2は、電力の流れを制御する施設であり、例えば、発電所や変電所等である。
また、盤3は、電力機器、変電機器、または制御盤等である。盤3には、少なくとも1つの端子台4a〜4d(以下、特に区別しない場合には単に端子台4という)が設けられる。各端子台4には、盤3の内部の電気回路と盤3の外部の電気回路とのインターフェースのための複数の端子5a〜5n,5aa〜5an,5ba〜5bn,5ca〜5cn(以下、特に区別しない場合には単に端子5という)が設けられる。
また、制御ケーブル6は、複数のケーブル心線61a〜61e(以下、特に区別しない場合には単にケーブル心線61という)の束である。各ケーブル心線61は、2つの異なる端子5に接続される。ケーブル心線61は、同じ端子台4の異なる端子5間に渡るように接続されることもある。このようなケーブル心線61を渡り線という。なお、ケーブル心線61は、単に心線ともいうし、芯線ともいう。
各端子5には、1または複数のケーブル心線61が接続可能である。本実施形態においては、1つの端子5あたり最大2本のケーブル心線61が接続可能であるものとする。また、全ての端子5に常にケーブル心線61が接続されているとは限らない。ケーブル心線61が接続されていない端子5を、空き端子という。
本実施形態の制御ケーブル管理装置は、このような電気所2内に敷設された制御ケーブル6、およびケーブル心線61の接続関係を管理する。本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、例えば、電気所2の管理者等が既に敷設された制御ケーブル6の接続関係を登録する場合、または、電気所2にこれから敷設予定の制御ケーブル6の接続関係を計画する場合等に使用される。
図2は、本実施形態に係る制御ケーブル管理装置1の機能的構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、取得部11と、特定部12と、表示制御部13と、受付部14と、記憶部15とを備える。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、CPU(Central Processing Unit)などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disc)ドライブ装置などの外部記憶装置と、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等の表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。なお、本実施形態においては、以下、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等の表示装置を単にディスプレイという。ディスプレイは、本実施形態における表示部の一例である。
また、制御ケーブル管理装置1は、例えば、インターネット等のネットワークを介して外部装置と接続可能であるものする。
図2に示す記憶部15は、例えば、HDD等によって実現される。
取得部11は、外部装置からデータファイルを取得する。取得部11は、取得したデータファイルを記憶部15に保存する。
データファイルは、複数の盤3の各々の識別情報と、複数の盤3の各々に設けられた1または複数の端子台4の各々の識別情報と、1または複数の端子台4の各々に設けられた複数の端子5の各々の識別情報と、複数の端子5に接続された1または複数のケーブル心線61の各々の識別情報とが対応付けられている。データファイルは、本実施形態における接続情報の一例である。
図3は、本実施形態に係るデータファイル700の一例を示す図である。図3に示すデータファイル700には、ある1つの電気所2における制御ケーブル6の接続関係が登録されている。図3に示すように、データファイル700は、盤名称と、端子台名称と、端子番号と、使用用途と、ケーブルキー1と、ケーブルキー2とが対応付けられている。
盤名称は、盤3の識別情報の一例である。また、端子台名称は、端子台4の識別情報の一例である。端子番号は、端子5の識別情報の一例である。
盤名称、端子台名称、および端子番号の組み合わせによって、ある1つの電気所2における1つの端子5が特定可能である。データファイル700は、ある1つの電気所2における複数の端子5の各々に対して、該端子5の使用用途と、該端子5に接続されたケーブル心線61の識別情報とを1行で表した表となっている。
ケーブルキー1と、ケーブルキー2とは、ケーブル心線61を特定可能な識別情報の一例である。1つの端子5あたり最大2本のケーブル心線61が接続可能であるため、1つの端子番号に対してケーブルキー1とケーブルキー2とが対応付けられる。以下、ケーブルキー1とケーブルキー2とを特に区別しない場合には、単にケーブルキーという。
図3に示す例では、ケーブルキーは、制御ケーブル6の名称と該制御ケーブル6に含まれるケーブル心線61の名称とが組み合わされた文字列である。
例えば、図3において、“ケーブル1心線1”というケーブルキーは、盤名称“A”の盤3に設けられた端子台名称“TB1”の端子台4における端子番号“1”の端子5と、盤名称“B”の盤3に設けられた端子台名称“TB2”の端子台4における端子番号“1”の端子5との間を接続するケーブル心線61を示す。また、ケーブルキー1とケーブルキー2のいずれも入力されていない行の端子5は、ケーブル心線61が接続されていない空き端子である。
なお、制御ケーブル6の名称“ケーブル1”とケーブル心線61の名称“心線1”とが個別の項目としてデータファイル700に登録されても良い。この場合は、これらの項目の組み合わせがケーブルキーとなる。
使用用途は、端子5に接続される電気回路の用途を意味している。端子5に接続される電気回路は、例えば、電源回路(交流電源または直流電源の回路)、制御回路、主回路の電圧や電流を計測する回路、故障を通知する回路等がある。制御回路は、例えば、電気所における遮断器等の開閉を制御する回路等である。本実施形態においては、一例として、電源回路と接続する端子5の使用用途を“電源”、制御回路と接続する端子5の使用用途を“制御”、主回路の電圧や電流を計測する回路と接続する端子5の使用用途を“VT/CT”、故障を通知する回路と接続する端子5の使用用途を“30F”、その他の回路と接続する端子5の使用用途を“その他”とする。
また、使用用途は、基本的に、1本のケーブル心線61が接続する端子5間で一致するものとする。このため、ケーブル心線61が接続する端子5の使用用途は、「ケーブル心線61の使用用途」ともいう。なお、使用用途は、単に「用途」ともいう。
なお、データファイル700のレイアウトおよび登録内容は図3に示す例に限定されるものではない。例えば、データファイル700は、端子5、制御ケーブル6、またはケーブル心線61に関する他の情報がさらに対応付けられても良い。制御ケーブル6に関する情報の一例としては、ケーブル長等がある。
また、本実施形態においては、取得部11が取得するデータファイル700は、1つの電気所2に敷設された制御ケーブル6の接続情報である。1つの電気所2に対して1つのデータファイル700が登録されても良いし、1つの電気所2の情報が複数のデータファイル700に分けて登録されても良い。
また、本実施形態においては、データファイル700は、例えば、電気所2の管理者等によって生成されるものとする。なお、ケーブル接続情報の取得元は外部装置に限定されるものではない。例えば、取得部11は、CDやUSBメモリ等の記憶媒体からケーブル接続情報を取得しても良いし、制御ケーブル管理装置1のディスプレイ等に表示された入力画面から、ケーブル接続情報を取得しても良い。
図2に戻り、特定部12は、データファイル700に基づいて、1または複数のケーブル心線61の各々の両端にそれぞれ接続する端子5と、該端子5が設けられた盤3とを特定する。より具体的には、特定部12は、データファイル700に登録された1つの電気所2分の全てのケーブル心線61に対して、接続元の端子5と接続先の端子5とを特定する。また、特定部12は、特定した接続元の端子5と接続先の端子5のそれぞれが設けられた端子台4の端子台名称と、盤3の盤名称とをデータファイル700から特定する。特定部12は、特定した結果を示す第1の表示対象データを生成する。第1の表示対象データは、ディスプレイへの表示対象となるデータである。
図4は、本実施形態に係る第1の表示対象データ801の一例を示す図である。図4では、ケーブル心線61の接続元を“From”、接続先を“To”として表示している。図4に示すように、第1の表示対象データ801は、ケーブルキーごとに、当該ケーブルキーが示すケーブル心線61の接続元となる盤3の盤名称、端子台4の端子台名称、端子5の端子番号、該端子5の使用用途、接続先となる盤3の盤名称、端子台4の端子台名称、端子5の端子番号、および該端子5の使用用途が対応付けられている。
特定部12は、データファイル700に登録されたケーブルキー1とケーブルキー2とを統合して、昇順にソートすることにより、第1の表示対象データ801におけるケーブルキーを生成する。
また、特定部12は、ケーブル心線61に接続する2つの端子5のうち、端子5が設けられた盤3の盤名称のアルファベット順が先の端子5を“From”、アルファベット順が後の端子5を“To”としている。また、特定部12は、同じ端子台4内の渡り線については、端子番号が小さい端子5を“From”、端子番号が大きい端子5を“To”としている。なお、図4に示す接続の前後関係の定義は一例であり、これに限定されるものではない。
また、特定部12は、データファイル700に登録されたケーブル心線61のうち、端子5との接続関係、または使用用途に不整合があるケーブル心線61を、ディスプレイへの表示対象から除外する。
端子5との接続関係に不整合があるケーブル心線61とは、接続対象の端子5が1つしか登録されていないケーブル心線61、または、接続対象の端子5が3つ以上登録されているケーブル心線61である。例えば、図3に示したデータファイル700では、盤名称“A”で端子台名称“TB1”で端子番号が“6”の端子5に、“ケーブル4心線2”のケーブル心線61が接続すると登録されている。しかしながら、データファイル700には、“ケーブル4心線2”のケーブル心線61のもう1つの端部と接続する端子5が登録されていない。このため、特定部12は、“ケーブル4心線2”のケーブル心線61は、端子5との接続関係に不整合があると判断し、“ケーブル4心線2”を第1の表示対象データ801から除外する。
また、使用用途に不整合があるケーブル心線61とは、接続元の端子5の使用用途と、接続先の端子5の使用用途とが一致しないケーブル心線61である。例えば、図3に示したデータファイル700では、“ケーブル1心線2”が接続する2つの端子5の一方の使用用途は“電源”であるが、もう一方の使用用途は“その他”あり、2つの使用用途が一致しない。このため、特定部12は、“ケーブル1心線2”のケーブル心線61は、使用用途に不整合があると判断し、“ケーブル1心線2”を第1の表示対象データ801から除外する。
特定部12は、生成した第1の表示対象データ801を表示制御部13に送出する。また、特定部12は、生成した第1の表示対象データ801を記憶部15に保存しても良い。
図2に戻り、表示制御部13は、特定部12によって生成された第1の表示対象データ801に基づいて、複数の盤3間の制御ケーブル6またはケーブル心線61の接続関係を表す画面をディスプレイに表示する。例えば、表示制御部13は、複数の盤3を表す複数の盤アイコンと、複数の盤アイコンのうち、複数のケーブル心線61を接続する1対の盤3を表す1対の盤アイコンごとに、該1対の盤アイコンを接続する1本の線画像とをディスプレイに表示する。本実施形態においては、複数の盤アイコンと、複数の盤アイコンのうち、複数のケーブル心線61を接続する1対の盤3を表す1対の盤アイコンごとに、該1対の盤アイコンを接続する1本の線画像とを含む画面を第1の画面という。第1の画面に表示される盤アイコンは、本実施形態における第1の画像の一例である。また、第1の画面に表示される線画像は、本実施形態における第2の画像の一例である。なお、盤アイコンは、盤3のシンボルともいう。なお、複数のケーブル心線61を接続する1対の盤3は、複数のケーブル心線61によって接続される1対の盤3ともいう。
また、表示制御部13は、複数の盤3を接続する複数のケーブル心線61のうち、接続する複数の盤3の組み合わせが同じ複数のケーブル心線61がある場合には、接続する複数の盤3の組み合わせごとに、1本の線画像を第1の画面上に表示する。つまり、表示制御部13は、第1の表示対象データ801のうち、“From”と“To”の盤名称が共通するケーブルキーを、1本の線画像に集約して表示する。
図5は、本実施形態に係るディスプレイ110に表示された第1の画面901の一例を示す図である。図5に示す例では、第1の画面901には、盤名称“A”の盤3を表す盤アイコン91aと、盤名称“B”の盤3を表す盤アイコン91bと、盤アイコン91aと盤アイコン91bとを接続する1または複数のケーブル心線61を表す線画像92aが表示される。以下、個々の盤アイコン91a,91bを特に区別しない場合には、単に盤アイコン91という。図5においては、盤名称“A”の盤3と盤名称“B”の盤3とが複数のケーブル心線61を接続する1対の盤3である。また、盤アイコン91aと盤アイコン91bとが、1対の盤3を表す1対の盤アイコン91である。
また、表示制御部13は、第1の画面901上に、使用用途の選択ボタン920a〜920e(以下、特に区別しない場合は単に選択ボタン920という)を表示する。選択ボタン920は、ユーザによる表示対象のケーブル心線61の使用用途の選択を受け付け可能なアイコンである。なお、本実施形態における制御ケーブル管理装置1のユーザは、例えば、電気所2の管理者であるが、これに限定されるものではない。
表示制御部13は、後述の受付部14から、ユーザによって選択された使用用途を取得する。表示制御部13は、選択された使用用途の端子5と接続するケーブル心線61を表す線画像92aをディスプレイ110に表示し、選択されていない使用用途の端子5と接続するケーブル心線61を表す線画像92aをディスプレイ110に表示しない。また、表示制御部13は、選択された使用用途のケーブル心線61と接続する盤3を表す盤アイコン91を表示し、選択された使用用途のケーブル心線61と接続しない盤3を表す盤アイコン91は表示しない。
表示制御部13は、初期表示においては、第1の表示対象データ801をいずれかの使用用途でフィルタした結果を第1の画面901上に表示する。図5に示す例では、表示制御部13は、使用用途が“電源”の端子5に接続するケーブル心線61を表示する。このため、線画像92aは、盤名称“A”の盤3と盤名称“B”の盤3とを接続する1または複数のケーブル心線61のうち、使用用途が“電源”の1または複数のケーブル心線61を表す。また、表示制御部13は、図5に示す例においては、渡り線は非表示としているが、渡り線も表示しても良い。
図6は、本実施形態に係る第1の画面901の他の一例を示す図である。図6に示す例では、使用用途“制御”を示す選択ボタン920bが選択されている。この場合、表示制御部13は、第1の表示対象データ801に含まれるケーブルキーのうち、使用用途“制御”に対応付けられたケーブルキーによって特定されるケーブル心線61を表す線画像92b,92cを第1の画面901上に表示する。以下、個々の線画像92a〜92cを特に区別しない場合には、単に線画像92という。
また、使用用途“制御”のケーブル心線61は盤名称“C”の盤3にも接続しているため、図6では、図5では表示されていなかった盤名称“C”の盤3を表す盤アイコン91cが表示される。図6においては、盤アイコン91aと盤アイコン91bとが、1対の盤3を表す1対の盤アイコン91である。また、盤アイコン91aと盤アイコン91cともまた、1対の盤3を表す1対の盤アイコン91である。図6に示すように、表示制御部13は、1対の盤アイコン91ごとに、1本の線画像92を第1の画面901に表示する。
また、表示制御部13は、第1の画面901上のいずれかの盤アイコン91の位置を変更する操作がユーザによって実行された場合に、位置の変更操作をされた盤アイコン91と他の盤アイコン91との間の線画像92を介した接続を維持した状態で、ディスプレイ110上の盤アイコン91の位置を変更する。
例えば、表示制御部13は、受付部14から、第1の画面901上で移動する盤アイコン91の位置情報を随時取得し、第1の表示対象データ801に基づいて、盤アイコン91の移動中においても盤アイコン91の外縁と線画像92の端部とが接触し続けるように、線画像92を伸長または短縮する。
図7は、本実施形態に係る第1の画面901のレイアウト変更の一例を示す図である。図6では第1の画面901の左側に位置した盤アイコン91aが、図7では、第1の画面901の中心に移動している。また、図7に示す盤アイコン91aは、図6と同様に、線画像92bを介して盤アイコン91bと接続し、線画像92cを介して盤アイコン91cと接続している。また、表示制御部13は、ユーザによって移動された盤アイコン91以外の盤アイコン91の位置も変更することにより、第1の画面901全体のレイアウトを調整しても良い。
また、表示制御部13は、移動後の盤アイコン91と他の盤アイコン91の位置関係に応じて、盤アイコン91の外縁における線画像92と接触する位置を変更しても良い。例えば、図6に示す移動前の例では、盤アイコン91aの外縁の右側と線画像92bの端部が接触しているが、図7に示すように、移動後は、盤アイコン91a外縁の左側と線画像92bの端部が接触している。
図2に戻り、受付部14は、ユーザによる各種の操作を受け付ける。例えば、受付部14は、ディスプレイ110上のいずれかの盤アイコン91の位置を変更する操作を受け付ける。盤アイコン91の位置を変更する操作は、例えば、ユーザがマウス等で盤アイコン91をドラッグする操作である。また、受付部14は、ケーブル心線61の使用用途を選択する操作を受け付ける。ケーブル心線61の使用用途を選択する操作は、例えば、ユーザがマウス等でいずれかの選択ボタン920をクリックする操作等である。受付部14は、受け付けた操作内容を、表示制御部13に通知する。
また、受付部14は、第1の画面901の表示を要求する操作を受け付ける。受付部14は、当該操作を受け付けた場合に、特定部12に、当該操作を受け付けたことを通知する。
また、受付部14は、第1の画面901の表示の終了を指示する終了操作を受け付ける。受付部14は、当該操作を受け付けた場合に、第1の画面901の表示の終了を、表示制御部13に通知する。
次に、上記のように構成された本実施形態の制御ケーブル管理装置1によって実行される制御ケーブル管理処理の流れについて説明する。
図8は、本実施形態に係る制御ケーブル管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、取得部11は、データファイル700を取得する(S1)。取得部11は、取得したデータファイル700を記憶部15に保存する。
受付部14は、第1の画面901の表示を要求するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S2)。受付部14は、第1の画面901の表示を要求する操作を受け付けていないと判断した場合は(S2“No”)、S2の処理を繰り返す。
受付部14は、第1の画面901の表示を要求する操作を受け付けたと判断した場合は(S2“Yes”)、特定部12に、当該操作を受け付けたことを通知する。この場合、
特定部12は、データファイル700に登録されたケーブルキーごとに、ケーブル心線61の接続元と接続先とを特定する(S3)。より具体的には、特定部12は、図4に示したように、ケーブルキーごとに、当該ケーブルキーが示すケーブル心線61の接続元となる盤3の盤名称、端子台4の端子台名称、端子5の端子番号、該端子5の使用用途、接続先となる盤3の盤名称、端子台4の端子台名称、端子5の端子番号、および該端子5の使用用途を特定する。
次に、特定部12は、S3の特定結果から端子5との接続関係または使用用途に不整合のないケーブル心線61を表示対象として特定し、第1の表示対象データ801を生成する(S4)。特定部12は、生成した第1の表示対象データ801を表示制御部13に送出する。
次に、表示制御部13は、第1の表示対象データ801に基づいて、第1の画面901をディスプレイ110に表示する(S5)。表示制御部13は、初期表示においては、第1の表示対象データ801のうち、例えば、使用用途“電源”に対応付けられたケーブルキーのみを表示する。また、表示制御部13は、複数の第1の表示対象データ801のうち、“From”と“To”の盤名称が共通するケーブルキーを、1本の線画像92に集約して表示する。
そして、受付部14は、使用用途を選択するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S6)。受付部14は、使用用途を選択する操作を受け付けていないと判断した場合は(S6“No”)、S8の処理に進む。
受付部14は、使用用途を選択する操作を受け付けたと判断した場合は(S6“Yes”)、選択された使用用途を、表示制御部13に通知する。この場合、表示制御部13は、選択された使用用途のケーブル心線61を表す線画像92、および選択された使用用途のケーブル心線61と接続する盤3を表す盤アイコン91を第1の画面901に表示する(S7)。また、この場合、表示制御部13は、選択されていない使用用途のケーブル心線61を表す線画像92と、選択された使用用途のケーブル心線61と接続しない盤3を表す盤アイコン91を第1の画面901に表示しない。
次に、受付部14は、盤アイコン91の位置を移動するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S8)。
受付部14は、盤アイコン91の位置を移動する操作を受け付けたと判断した場合は(S8“Yes”)、移動された盤アイコン91の位置を、表示制御部13に通知する。
次に、表示制御部13は、移動された盤アイコン91と他の盤アイコン91との接続関係を維持したまま、第1の画面901のレイアウトを変更する(S9)。
より具体的には、表示制御部13は、位置の変更操作をされた盤アイコン91と他の盤アイコン91との間の線画像92を介した接続を維持した状態で、第1の画面901上の盤アイコン91および線画像92の位置を変更する。
また、受付部14は、盤アイコン91の位置を移動する操作を受け付けていないと判断した場合は(S8“No”)、S9の処理を実行せずに、S10の処理に進む。
そして、受付部14は、ユーザから第1の画面901の表示の終了を指示する終了操作を受け付けたか否かを判断する(S10)。受付部14は、終了操作を受け付けていないと判断した場合は(S10“No”)、S6の処理に戻り、第1の画面901がディスプレイ110に表示された状態で、ユーザの操作を待機する。
また、受付部14は、例えば、ユーザが第1の画面901上の「閉じる」ボタン(不図示)等を押下したことを受け付けた場合に、終了操作を受け付けたと判断する(S10“Yes”)。この場合、受付部14は、表示制御部13に第1の画面901の表示の終了を通知する。ここで、表示制御部13は第1の画面901の表示を終了し、このフローチャートの処理は終了する。なお、第1の画面901の表示の終了のトリガは、これに限定されるものではない。
このように、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、複数の盤3を表す複数の盤アイコン91と、複数の盤アイコン91のうち、複数のケーブル心線61を接続する1対の盤3を表す1対の盤アイコン91ごとに、該1対の盤アイコン91を接続する1本の線画像92とをディスプレイ110に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、盤3間を接続する複数のケーブル心線61を、1対の盤3ごとに集約して表示するため、複数の盤3間の制御ケーブル6または個々の制御ケーブル6に含まれるケーブル心線61の接続関係を簡潔に表示することができる。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、複数の盤3間の制御ケーブル6または個々の制御ケーブル6に含まれるケーブル心線61の接続関係を、管理者が容易に把握することができる。
例えば、電気所2内には、100以上の数の盤3が設けられる場合があり、数千本の制御ケーブル6が敷設される場合がある。さらに、各制御ケーブル6には複数のケーブル心線61が含まれるため、接続関係が非常に複雑になる場合がある。このような場合に、例えば、個々の端子ごとに接続するケーブル心線が表示された一覧からでは、制御ケーブルの接続関係の全体像を管理者等が把握することが困難な場合がある。これに対して、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、各端子5に接続するケーブル心線61を、盤3のレベルで集約した線画像92を表示するため、多数のケーブル心線61およびケーブル心線61をまとめる制御ケーブル6の接続関係の概要を、シンプルに可視化することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、複数の盤アイコン91のうちのいずれかの位置を変更する操作を受け付けた場合に、該盤アイコン91と他の盤アイコン91との間の線画像92を介した接続を維持した状態で、第1の画面901上の盤アイコン91の位置を変更する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ユーザが、第1の画面901における盤アイコン91の位置を見やすい位置に変更することができ、かつ、盤アイコン91の位置の変更の際に他の盤アイコン91との間の接続関係が断絶しないため、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、選択された使用用途のケーブル心線61を表す1または複数の線画像92を第1の画面901に表示し、選択されていない使用用途のケーブル心線61を表す1または複数の線画像92を第1の画面901に表示しない。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ユーザは多数のケーブル心線61のうち、確認対象の使用用途のケーブル心線61の盤3間の接続関係を、容易に確認することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、複数の盤3の各々の識別情報と、複数の盤3の各々に設けられた1または複数の端子台4の各々の識別情報と、1または複数の端子台4の各々に設けられた複数の端子5の各々の識別情報と、複数の端子5に接続された1または複数のケーブル心線61の各々の識別情報とが対応付けられたデータファイル700に基づいて、1または複数のケーブル心線61の各々の両端にそれぞれ接続する端子5と、該端子5が設けられた盤3とを特定し、特定結果に基づいて、複数の盤アイコン91と、1または複数の線画像92とを第1の画面901に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、端子5基準で定義されたデータファイル700から、ケーブル心線61を基準とした接続関係を特定して、第1の画面901に表示することができる。
一般に、電気所2の管理者等は、端子5を基準として、該端子5に接続するケーブル心線61の情報を管理している。このような管理により、管理者等は、例えば、いずれの端子5が空き端子であることが把握しやすい。これに対して、制御ケーブル管理装置1がケーブル心線61を基準とした接続完成を特定することで、第1の画面901のように、接続元の盤3と接続先の盤3の組み合わせが同じケーブル心線61を集約して表示することができる。つまり、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、管理者等にとって作成が容易な端子5を基準としたレイアウトで生成されたデータファイル700を使用して、複数の盤アイコン91と、接続元の盤3と接続先の盤3の組み合わせ単位で集約された1または複数の線画像92とを第1の画面901に表示することができる。
また、本実施形態のデータファイル700は、さらに、1または複数のケーブル心線61の各々の使用用途が対応付けられ、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、データファイル700に登録された1または複数のケーブル心線61のうち、端子5との接続関係、または使用用途に不整合があるケーブル心線61を、第1の画面901への表示対象から除外する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、整合性が確認された接続関係を第1の画面901に表示することにより、シンプルでわかりやすい表示をすることができる。
なお、第1の画面901のレイアウトは、図5〜7に示した例に限定されるものではない。例えば、図9は、第1の実施形態に係る第1の画面901のレイアウトのバリエーションの一例を示す図である。図9では、互いに接続する盤アイコン91d〜91fと盤アイコン91g〜91iとがそれぞれ縦の列で表示されている。
なお、本実施形態においては、第1の画面901では、いずれか1つの使用用途のケーブル心線61を表示対象としたが、全ての使用用途のケーブル心線61を第1の画面901の表示対象としても良い。また、本実施形態においては、線画像92を第2の画像の例としたが、第2の画像の表示態様は線画像に限定されるものではなく、帯状の画像または長方形の画像等であっても良い。
また、本実施形態においては、取得部11が取得するデータファイル700は、1つの電気所2分であるものとしたが、取得部11は、複数の電気所2のデータファイル700を取得しても良い。当該構成を採用する場合は、表示対象の電気所2をユーザが指定可能であっても良い。
なお、本実施形態においては、表示制御部13は、ケーブル心線61が同じ制御ケーブル6に含まれるか否かに関わりなく、接続元の盤3と接続先の盤3の組み合わせが同じケーブル心線61を集約して表示したが、さらに、制御ケーブル6ごとに分けて表示しても良い。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、制御ケーブル管理装置1は、盤3のレベルで集約されたケーブル心線61の接続関係を表示していた。この第2の実施形態では、ユーザがいずれのかの盤3について詳細な表示を所望した場合に、選択された盤3に関して、第1の実施形態よりも詳細なケーブル心線61の接続関係を表示する。
本実施形態における制御ケーブル管理装置1は、図2で示した第1の実施形態と同様に、取得部11と、特定部12と、表示制御部13と、受付部14と、記憶部15とを備える。
本実施形態の取得部11は、第1の実施形態と同様の機能を備える。
本実施形態の受付部14は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、詳細表示対象として1つの盤3を選択するユーザの操作を受け付ける。詳細表示対象として1つの盤3を選択するユーザの操作は、例えば、第1の画面901に表示された複数の盤アイコン91のうちのいずれかを選択する操作である。受付部14は、詳細表示対象として選択された盤3の盤名称を、特定部12に通知する。
また、受付部14は、詳細表示対象として選択された盤3に設けられた1または複数の端子台4のうち、いずれの端子台4の端子5を表示対象とするかについての、ユーザの選択操作を受け付ける。受付部14は、選択された端子台4の端子台名称を、表示制御部13に通知する。
また、受付部14は、詳細表示対象の盤3を変更するユーザの操作を受け付ける。受付部14は、詳細表示対象の盤3を変更するユーザの操作を受け付けた場合、選択された盤3の盤名称を、特定部12に通知する。
また、受付部14は、後述の第2の画面に表示された複数の盤3のうちのいずれかに関する図面の表示を指示する操作を受け付ける。受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けた場合、当該操作を受け付けたことを、表示制御部13に通知する。
盤3に関する図面は、例えば、盤3の端子台4に設けられた端子5と接続する回路の回路図面であるが、これに限定されるものではない。
本実施形態の特定部12は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、データファイル700から、詳細表示対象の盤3の端子5ごとに、該端子5に接続するケーブル心線61の対向先の盤名称および端子台名称を特定する。対向先の盤3とは、詳細表示対象の盤3の端子5に接続するケーブル心線61の反対側の一端が接続する他の端子5が設けられた盤3である。対向先の盤3は、相手先の盤3ともいう。また、ケーブル心線61が渡り線である場合には、対向先の盤3は、詳細表示対象の盤3となる。
図10は、本実施形態に係る第2の表示対象データ802の一例を示す図である。図10に示すように、第2の表示対象データ802は、盤名称と、端子台名称と、端子番号
ごとに、該端子の使用用途と、該端子に接続するケーブル心線61のケーブルキーと、該ケーブル心線61が接続する対向先盤名称と、対向先端子台名称と、整合性とが対応付けられている。第2の表示対象データ802の盤名称は詳細表示対象の盤3の名称であり、端子台名称は詳細表示対象の盤3に設けられた端子台4の名称、端子番号は詳細表示対象の盤3に設けられた端子5の名称である。
図10では、詳細表示対象の盤3の複数の端子5ごとに、該端子5に接続するケーブル心線61に関する情報が1行で表される。また、1つの端子5には2本のケーブル心線61が接続可能であるため、第2の表示対象データ802では、1本目のケーブル心線(ケーブル心線1)のケーブルキー1と、該ケーブル心線61が接続する対向先盤名称と、対向先端子台名称と、整合性と、2本目のケーブル心線(ケーブル心線2)のケーブルキー2と、該ケーブル心線61が接続する対向先盤名称と、対向先端子台名称と、整合性とが1行で表される。
また、本実施形態においては、特定部12は、端子5との接続関係または使用用途に不整合のあるケーブル心線61も表示対象とする。図10に示す整合性は、ケーブル心線61ごとの、不整合の内容である。例えば、特定部12は、データファイル700に登録されたケーブル心線61のうち、詳細表示対象の盤3の端子5と、対向先の端子5の使用用途が一致しないケーブル心線61は、整合性を“用途不一致”として第2の表示対象データ802に登録する。
本実施形態の表示制御部13は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、選択された盤アイコン91が表す盤3を詳細表示対象の盤とする第2の画面を、ディスプレイ110に表示する。
図11は、本実施形態に係るディスプレイ110に表示された第2の画面902の一例を示す図である。
第2の画面902は、複数の盤3のうちのいずれか1つの詳細表示対象の盤を表す拡大盤アイコン93と、詳細表示対象の盤3に設けられた1または複数の端子台4を表す1または複数の端子台アイコン94a〜94d(以下、特に区別しない場合には、単に端子台アイコン94という)と、該1または複数の端子台4の各々に設けられた複数の端子5を表す複数の端子アイコン95a〜95h(以下、特に区別しない場合には、単に端子アイコン95という)とを含む。
本実施形態においては、表示制御部13は、詳細表示対象の盤3に設けられた1または複数の端子台4のうちのいずれか1つの端子台4に設けられた端子5を、端子アイコン95として表示する。例えば、表示制御部13は、初期表示においては、端子台名称に含まれる番号が最も小さい“TB1”の端子台4に設けられた端子5を表す端子アイコン95を、第2の画面902に表示し、他の端子台4に設けられた端子5を表す端子アイコン95は表示しない。また、表示対象の端子台4を変更する操作、例えば第2の画面902上の端子台アイコン94b〜94dのいずれかをクリック等によって選択するユーザの操作を受付部14が受け付けた場合、表示制御部13は、ユーザによって選択された端子台4に受けられた端子5を表す端子アイコン95を第2の画面902に表示する。
また、第2の画面902は、詳細表示対象の盤3に設けられた複数の端子5のいずれかに接続された1または複数のケーブル心線61と接続する1または複数の盤3を表す1または複数の対向先盤アイコン96a〜96c(以下、特に区別しない場合には、単に対向先盤アイコン96という)と、対向先の1または複数の盤3に設けられた1または複数の端子台4を表す1または複数の対向先端子台アイコン97a〜97f(以下、特に区別しない場合には、単に対向先端子台アイコン97という)とを含む。
詳細表示対象の盤3に設けられた端子5に、同じ盤3に設けられた他の端子5への渡り線が接続されている場合には、図11に示すように、詳細表示対象の盤3である“盤A”が、対向先盤アイコン96aとしても表示される。なお、渡り線の表示態様はこれに限定されるものではなく、拡大盤アイコン93上で渡り線が表示されても良い。
表示制御部13は、対向先の盤3については、端子5レベルではなく、端子台4レベルに集約して表示する。また、表示制御部13は、対向先の盤3に設けられた端子台4のうち、詳細表示対象の盤3に設けられた端子5と接続しない端子台4について、対向先端子台アイコン97として表示してもよいし、非表示としてもよい。
また、第2の画面902は、詳細表示対象の盤3に設けられた複数の端子5のいずれかと、対向先の1または複数の盤3に設けられた1または複数の端子台4とを接続する1または複数のケーブル心線61を表す1または複数の線画像98a〜98h(以下、特に区別しない場合には、単に線画像98という)を含む。なお、線画像98を、第1の画面901における線画像92と区別する場合には、線画像92を集約線画像、線画像98を詳細線画像としても良い。
拡大盤アイコン93は、本実施形態における第3の画像の一例である。また、端子台アイコン94は、本実施形態における第4の画像の一例である。端子アイコン95は、本実施形態における第5の画像の一例である。対向先盤アイコン96は、本実施形態における第6の画像の一例である。対向先端子台アイコン97は、本実施形態における第7の画像の一例である。線画像98は、本実施形態における第8の画像の一例である。
また、表示制御部13は、第2の画面902の初期表示においては、拡大盤アイコン93を第2の画面902の中央に表示し、拡大盤アイコン93を中心として、対向先の盤3とのケーブル心線61の接続関係を表示する。
また、表示制御部13は、第2の画面902上に、使用用途の選択ボタン920を表示する。第2の画面902においては、表示制御部13は、第1の画面901で表示した使用用途の選択ボタン920a〜920eに加えて、全ての使用用途のケーブル心線61を表示対象とする“全体”の選択ボタン920fを表示する。表示制御部13は、第2の画面902の初期表示においては、全ての使用用途の線画像98を表示する。また、表示制御部13は、使用用途ごとに、線画像98の表示態様を変更しても良い。例えば、線画像98は、使用用途ごとに異なる色で表示されても良い。
また、表示制御部13は、拡大盤アイコン93上に、図面表示ボタン921aを表示する。図面表示ボタン921aは、詳細表示対象の盤3に関する図面の表示を指示する操作を受け付け可能なボタンである。表示制御部13は、例えば、端子台名称ユーザが図面表示ボタン921aを押下すると、詳細表示対象の盤3に関する図面を記憶部15から取得し、ディスプレイ110に表示する。表示制御部13は、表示対象の図面を、第2の画面902上に表示しても良いし、別画面に表示しても良い。
図11では、表示制御部13は、詳細表示対象の盤3を示す拡大盤アイコン93上にのみ図面表示ボタン921aを表示しているが、対向先盤アイコン96上にも、当該対向先盤アイコン96に対応付けられた盤3に関する図面の表示の指示を受け付け可能な図面表示ボタン921aを表示しても良い。
また、表示制御部13は、データファイル700に登録された1または複数のケーブル心線61の接続関係または用途に不整合がある場合には、不整合の内容を示す情報を第2の画面902に表示する。
図11に示す例では、端子台名称“TB1”の端子台4に設けられた端子番号“2”の端子5の使用用途と、当該端子5と接続するケーブル心線61の対向先の端子5の使用用途とが不一致である。この場合、表示制御部13は、端子番号“2”の端子5を表す端子アイコン95bの近傍に、不整合の内容“用途不一致”を表示する。また、端子台名称“TB1”の端子台4に設けられた端子番号“6”の端子5の対向先がデータファイル700に登録されていないため、表示制御部13は、端子番号“6”の端子5を表す端子アイコン95gの近傍に、不整合の内容“対向先不明”を表示する。また、表示制御部13は、不整合のあるケーブル心線61を表す線画像98を、不整合のないケーブル心線61を表す線画像98とは異なる表示態様で表示しても良い。なお、不整合の内容を示す情報の表示態様、および不整合のあるケーブル心線61を表す線画像98の表示態様は、図11に示す例に限定されるものではない。
また、本実施形態の記憶部15は、第1の実施形態と同様の内容に加えて、盤3に関する図面を、盤3の盤名称と対応付けて記憶する。盤3に関する図面は、予め登録されていても良いし、取得部11がユーザ等の操作に基づいて外部装置から取得して記憶部15に保存しても良い。
次に、上記のように構成された本実施形態の制御ケーブル管理装置1によって実行される制御ケーブル管理処理の流れについて説明する。
図12は、本実施形態に係る制御ケーブル管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
S200の第1の画面901の表示処理は、図8で説明した第1の実施形態における制御ケーブル管理処理と同様の処理である。
次に、本実施形態の受付部14は、第1の画面901が表示された状態において、詳細表示対象の盤3を選択するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S201)。受付部14は、詳細表示対象の盤3を選択するユーザの操作を受け付けていないと判断した場合は(S201“No”)、S201の処理を繰り返す。
受付部14は、例えば、第1の画面901上で、複数の盤アイコン91のうちのいずれかがクリックまたはダブルクリック等によって選択された場合に、詳細表示対象として1つの盤3を選択するユーザの操作を受け付けたと判断する(S201“Yes”)。この場合、受付部14は、詳細表示対象として選択された盤3の盤名称を、特定部12に通知する。
次に、特定部12は、データファイル700から、詳細表示対象の盤3の端子5ごとに、該端子5に接続するケーブル心線61の対向先の盤名称および端子台名称を特定する(S202)。
そして、特定部12は、詳細表示対象の盤3の端子5に接続するケーブル心線61のうち、接続関係または使用用途に不整合のあるケーブル心線を特定する(S203)。また、この際、特定部12は、ケーブル心線61ごとの、不整合の内容、つまり整合性の内容も特定する。
そして、特定部12は、特定した対向先の盤名称および端子台名称、およびケーブル心線61の整合性に基づいて、第2の表示対象データ802を生成する(S204)。特定部12は、生成した第2の表示対象データ802を表示制御部13に送出する。また、特定部12は、生成した第2の表示対象データ802を記憶部15に保存しても良い。
そして、表示制御部13は、第2の表示対象データ802に基づいて、第2の画面902をディスプレイ110に表示する(S205)。また、表示制御部13は、第2の表示対象データ802に登録された1または複数のケーブル心線61の接続関係または使用用途に不整合がある場合には、不整合の内容を示す情報を第2の画面902に表示する。
そして、受付部14は、表示対象の端子台4を選択するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S206)。受付部14は、表示対象の端子台4を選択するユーザの操作を受け付けていないと判断した場合は(S206“No”)、S208の処理に進む。
受付部14は、例えば、第2の画面902上で、現在、端子アイコン95が表示されている“TB1”の端子台アイコン94a以外の端子台アイコン94b〜94dのいずれかがユーザによって選択されたことを受け付けた場合、表示対象の端子台4を選択するユーザの操作を受け付けたと判断する(S206“Yes”)。この場合、表示制御部13は、選択された端子台4に設けられた端子5を表す端子アイコン95を第2の画面902に表示する(S207)。また、この場合、表示制御部13は、初期表示で表示していた“TB1”の端子台4に設けられた端子5を表す端子アイコン95を、非表示にする。
次に、受付部14は、使用用途を選択するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S208)。受付部14は、使用用途を選択する操作を受け付けていないと判断した場合は(S208“No”)、S210の処理に進む。
受付部14は、使用用途を選択する操作を受け付けたと判断した場合は(S208“Yes”)、選択された使用用途を、表示制御部13に通知する。この場合、表示制御部13は、選択された使用用途のケーブル心線61を表す線画像98、および選択された使用用途のケーブル心線61と接続する対向先の盤3を表す対向先盤アイコン96と、対向先の盤3に設けられた端子台を表す対向先端子台アイコン97とを第2の画面902に表示する(S209)。
次に、受付部14は、拡大盤アイコン93または対向先盤アイコン96の位置を移動するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S210)。
受付部14は、拡大盤アイコン93または対向先盤アイコン96の位置を移動する操作を受け付けたと判断した場合は(S210“Yes”)、移動された拡大盤アイコン93または対向先盤アイコン96の位置を、表示制御部13に通知する。
次に、表示制御部13は、拡大盤アイコン93と対向先盤アイコン96との接続関係を維持したまま、移動された拡大盤アイコン93または対向先盤アイコン96の位置に基づいて、第2の画面902のレイアウトを変更する(S211)。
また、受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けたか否かを判断する(S212)。受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けていないと判断した場合は(S212“No”)、S214の処理に進む。
受付部14は、例えば、第2の画面902上で、図面表示ボタン921aがクリックまたはダブルクリック等によって選択された場合に、現在、詳細表示対象として選択されている盤3に関する図面の表示を指示する操作を受け付けたと判断する(S212“Yes”)。この場合、受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けたこと、および、詳細表示対象として選択されている盤3の盤名称を表示制御部13に通知する。
そして、表示制御部13は、詳細表示対象として選択されている盤3に関する図面を記憶部15から取得し、ディスプレイ110に表示する(S213)。
また、受付部14は、詳細表示対象の盤3を変更するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S214)。
受付部14は、例えば、第2の画面902上で、対向先盤アイコン96のうちのいずれかがクリックまたはダブルクリック等によって選択された場合に、詳細表示対象の盤3を変更するユーザの操作を受け付けたと判断する(S214“Yes”)。
この場合、受付部14は、新たな詳細表示対象として選択された盤3の盤名称を、特定部12に通知する。この場合、特定部12は、S202の処理を実行し、新たに詳細表示対象として選択された盤3に基づいて、データファイル700から、詳細表示対象の盤3の端子5ごとに、該端子5に接続するケーブル心線61の対向先の盤名称および端子台名称を特定する。そして、上述のS203〜S204の処理が実行され、S205の処理で、表示制御部13は、新たに詳細表示対象として選択された盤3に基づく第2の表示対象データ802に基づいて、第2の画面902をディスプレイ110に表示する。
また、受付部14は、詳細表示対象の盤3を変更するユーザの操作を受け付けていないと判断した場合は(S214“No”)、ユーザから第2の画面902の表示の終了を指示する終了操作を受け付けたか否かを判断する(S215)。受付部14は、終了操作を受け付けていないと判断した場合は(S215“No”)、S201の処理に戻り、第2の画面902がディスプレイ110に表示された状態で、ユーザの操作を待機する。
また、受付部14は、ユーザから第2の画面902の表示の終了を指示する終了操作を受け付けたと判断した場合は(S215“Yes”)、表示制御部13に第2の画面902の表示の終了を通知する。ここで、表示制御部13は第2の画面902の表示を終了し、このフローチャートの処理は終了する。
なお、第2の画面902の表示の終了のトリガは、これに限定されるものではない。また、受付部14は、第2の画面902から、第1の画面901に戻る操作を受け付けるものとしても良い。受付部14が当該操作を受け付けた場合は、表示制御部13は、第2の画面902の表示を終了すると共に、第1の画面901を表示する。
このように、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、詳細表示対象の盤3を表す拡大盤アイコン93と、詳細表示対象の盤3に設けられた1または複数の端子台4を表す1または複数の端子台アイコン94と、該1または複数の端子台4の各々に設けられた複数の端子5を表す複数の端子アイコン95と、詳細表示対象の盤3に設けられた複数の端子5のいずれかに接続された1または複数のケーブル心線61と接続する1または複数の盤3を表す1または複数の対向先盤アイコン96と、対向先の1または複数の盤3に設けられた1または複数の端子台4を表す1または複数の対向先端子台アイコン97と、1または複数のケーブル心線61を表す1または複数の線画像98とをディスプレイ110に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、第1の実施形態の効果に加えて、詳細表示対象の盤3に設けられた端子5と接続するケーブル心線61に関して、第1の画面901よりも詳細な接続関係を可視化することができる。これにより、ユーザが所望の盤3に関する詳細な接続関係を容易に把握することができる。また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、対向先に関しては、端子5ではなく端子台4レベルで表示することにより、画面上の表示が煩雑によることを抑制するため、ユーザがケーブル心線61の接続関係を容易に把握することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、第1の画面901に表示された複数の盤アイコン91のうちのいずれかを選択する操作を受け付け、選択された盤アイコン91が表す盤3を詳細表示対象の盤3とする第2の画面902を、ディスプレイ110に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ユーザは、盤3レベルに集約された第1の画面901から、詳細表示対象の盤3を容易に選択することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、ケーブル心線61の使用用途を選択する操作を受け付けた場合に、選択された使用用途のケーブル心線61を表す線画像98を第2の画面902に表示し、選択されていない使用用途のケーブル心線61を表す線画像98を第2の画面902に表示しない。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ユーザは多数のケーブル心線61のうち、確認対象の使用用途のケーブル心線61の接続関係を、容易に確認することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、ディスプレイ110に表示された複数の盤3のうちのいずれかに関する図面の表示を指示する操作を受け付けた場合に、当該図面をディスプレイ110に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、盤3に関する図面を参照して、ケーブル心線61の接続関係の整合性を確認することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、データファイル700に登録された1または複数のケーブル心線61の接続関係または使用用途に不整合がある場合には、不整合の内容を示す情報を、第2の画面902に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ケーブル心線61の接続関係に不整合がある場合に、ユーザが、不整合の内容を容易に確認することができる。
なお、本実施形態では、第1の画面901が表示されることを前提として、第1の画面901から第2の画面902に画面遷移するものとしたが、第1の画面901を経ずに、第2の画面902が直接表示されても良い。例えば、データファイル700において、予め、詳細表示対象の盤3が指定されていても良い。また、表示制御部13は、詳細表示対象の盤3の指定を受け付ける選択画面を表示し、受付部14が、当該選択画面によって選択された詳細表示対象の盤3の指定を受け付けるものとしても良い。
また、受付部14は、第2の画面902に表示された不整合の内容を修正するユーザの操作を受け付けても良い。この場合、受付部14は、受け付けた操作に基づいて、記憶部15に保存されたデータファイル700を修正しても良い。
(第3の実施形態)
上述の第1、第2の実施形態では、制御ケーブル管理装置1は、盤3レベルまたは対向先端子台4レベルで集約されたケーブル心線61の接続関係を表示していた。この第3の実施形態では、ユーザが詳細な表示を所望する端子台4の組み合わせにおける端子5レベルの詳細なケーブル心線61の接続関係を表示する。
本実施形態における制御ケーブル管理装置1は、図2で示した第1の実施形態と同様に、取得部11と、特定部12と、表示制御部13と、受付部14と、記憶部15とを備える。
本実施形態の取得部11は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の機能を備える。また、本実施形態の記憶部15は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の内容を記憶する。
本実施形態の受付部14は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の機能を備えた上で、詳細表示対象の対向先の端子台4の選択を受け付ける。例えば、受付部14は、第2の画面902に表示された1または複数の対向先端子台アイコン97のうちのいずれかを選択する操作を受け付ける。受付部14は、第2の画面902において詳細表示対象として選択されていた盤3の盤名称と、表示対象として選択されていた端子台4の端子台名称と、詳細表示対象として選択された対向先の端子台4の対向先端子台名称と、詳細表示対象として選択された対向先の端子台4が設けられた対向先の盤3の対向先盤名称を、特定部12に通知する。
本実施形態の特定部12は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の機能を備えた上で、選択された対向先端子台および対向先端子台が設けられた対向先盤と、詳細表示対象の盤3に設けられた端子台4のうち第2の画面902で表示されていた端子台4とでフィルタし、第3の表示対象データを生成する。
図13は、本実施形態に係る第3の表示対象データ803の一例を示す図である。具体的には、図13は、図11で示した第2の画面902において、対向先端子台アイコン97dが選択された場合に、特定部12が生成する第3の表示対象データ803の一例である。
図11で示した第2の画面902では、盤名称“A”の盤3に設けられた端子台名称“TB1”の端子台4が表示対象として選択された状態であった。この状態で、対向先盤名称“B”かつ対向先端子台名称“TB2”を示す対向先端子台アイコン97dがユーザによって選択されると、特定部12は、盤名称“A”の盤3に設けられた端子台名称“TB1”の端子台4と、対向先盤名称“B”の盤3に設けられた対向先端子台名称“TB2”の端子台4との間のケーブル心線61の接続関係に関する情報を、表示対象として特定する。
なお、端子台名称または対向先端子台名称のみで端子台4を特定可能な場合には、盤名称または対向先盤名称をフィルタに用いずとも良い。
また、特定部12は、詳細表示対象の盤3に設けられた端子台4のうち第2の画面902で表示されていた端子台4に設けられた端子5に接続するケーブル心線61のうち、接続先が不明のケーブル心線61も、表示対象として第3の表示対象データ803に含める。
図14は、本実施形態に係るディスプレイ110に表示された第3の画面903の一例を示す図である。
本実施形態の表示制御部13は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の機能を備えた上で、1つの端子台4に設けられた複数の端子5を表す複数の端子アイコン99a〜99h(以下、特に区別しない場合は単に端子アイコン99という)と、他の1つの端子台4に設けられた複数の端子5を表す複数の対向先端子アイコン910a〜910d(以下、特に区別しない場合は単に対向先端子アイコン910という)と、複数の端子アイコン99のいずれかと複数の対向先端子アイコン910のいずれかを接続する1または複数のケーブル心線61を表す1または複数の線画像911とを含む第3の画面903を、ディスプレイ110に表示する。
第3の画面903における端子アイコン99は、本実施形態における第9の画像の一例である。第3の画面903における対向先端子アイコン910は、本実施形態における第10の画像の一例である。第3の画面903における線画像911は、本実施形態における第11の画像の一例である。
また、表示制御部13は、図2において詳細表示対象であった盤3を表す盤アイコン913と、詳細表示対象であった盤3に設けられた端子台4のうち、表示対象として選択されていた端子台4を表す端子台アイコン912とを第3の画面903に表示する。
また、表示制御部13は、選択された対向先の端子台4を表す対向先端子台アイコン914と、対向先端子台アイコン914が設けられた対向先の盤3を表す対向先盤アイコン915とを第3の画面903に表示する。
また、表示制御部13は、第3の画面903上に、使用用途の選択ボタン920を表示する。表示制御部13は、第3の画面903の初期表示においては、全ての使用用途の線画像911を表示する。また、表示制御部13は、使用用途ごとに、線画像911の色等の表示態様を変えて表示しても良い。
また、表示制御部13は、盤アイコン913上に、図面表示ボタン921aを表示する。図面表示ボタン921aは、第2の画面902における図面表示ボタン921aと同様の機能を有する。また、表示制御部13は、対向先盤アイコン915上に、図面表示ボタン921bを表示する。図面表示ボタン921bは、対向先の盤3に関する図面の表示を指示する操作を受け付け可能なボタンである。以下、図面表示ボタン921a,921bを特に区別しない場合には、単に図面表示ボタン921という。
次に、上記のように構成された本実施形態の制御ケーブル管理装置1によって実行される制御ケーブル管理処理の流れについて説明する。
図15は、本実施形態に係る制御ケーブル管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
S301の第2の画面902の表示処理は、図12で説明した第2の実施形態における制御ケーブル管理処理と同様の処理である。
本実施形態の受付部14は、第2の画面902が表示された状態において、詳細表示対象の対向先の端子台4の選択を受け付けたか否かを判断する(S302)。受付部14は、詳細表示対象の対向先の端子台4を選択するユーザの操作を受け付けていないと判断した場合は(S302“No”)、S302の処理を繰り返す。
受付部14は、例えば、第2の画面902に表示された1または複数の対向先端子台アイコン97のうちのいずれかを選択する操作を受け付けた場合に、詳細表示対象の対向先の端子台4の選択を受け付けたと判断する(S302“Yes”)。この場合、受付部14は、詳細表示対象として選択された対向先の端子台4の対向先端子台名称と、詳細表示対象として選択された対向先の端子台4が設けられた対向先の盤3の対向先盤名称を、特定部12に通知する。
そして、特定部12は、第2の表示対象データ802を、選択された対向先の端子台4および当該対向先の端子台4が設けられた対向先の盤3と、詳細表示対象の盤3に設けられた端子台4のうち第2の画面902で表示されていた端子台4とでフィルタし、第3の表示対象データ803を生成する。特定部12は、生成した第3の表示対象データ803を表示制御部13に送出する。また、特定部12は、生成した第3の表示対象データ803を記憶部15に保存しても良い。
そして、表示制御部13は、第3の表示対象データ803に基づいて、第3の画面903をディスプレイ110に表示する(S304)。また、表示制御部13は、第3の表示対象データ803に登録された1または複数のケーブル心線61の接続関係または用途に不整合がある場合には、不整合の内容を示す情報を第3の画面903に表示する。
次に、受付部14は、使用用途を選択するユーザの操作を受け付けたか否かを判断する(S305)。受付部14は、使用用途を選択する操作を受け付けていないと判断した場合は(S305“No”)、S307の処理に進む。
受付部14は、使用用途を選択する操作を受け付けたと判断した場合は(S305“Yes”)、選択された使用用途を、表示制御部13に通知する。この場合、表示制御部13は、選択された使用用途のケーブル心線61を表す線画像911を第3の画面903に表示する(S306)。
また、受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けたか否かを判断する(S307)。受付部14は、例えば、図14に示す第3の画面903上で、図面表示ボタン921aまたは、図面表示ボタン921bがクリックまたはダブルクリック等によって選択された場合に、現在、盤名称“A”の盤3、または盤名称“B”の盤3に関する図面の表示を指示する操作を受け付けたと判断する(S307“Yes”)。この場合、受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けたこと、および、選択された盤名称“A”の盤3、または盤名称“B”を表示制御部13に通知する。
そして、表示制御部13は、図面の表示を指示された盤3に関する図面を記憶部15から取得し、ディスプレイ110に表示する(S308)。
また、受付部14は、図面の表示を指示する操作を受け付けていないと判断した場合は(S307“No”)、S309の処理に進む。
そして、受付部14は、ユーザから第3の画面903の表示の終了を指示する終了操作を受け付けたか否かを判断する(S309)。受付部14は、終了操作を受け付けていないと判断した場合は(S309“No”)、S302の処理に戻り、第3の画面903がディスプレイ110に表示された状態で、ユーザの操作を待機する。
また、受付部14は、ユーザから第3の画面903の表示の終了を指示する終了操作を受け付けたと判断した場合は(S309“Yes”)、表示制御部13に第3の画面903の表示の終了を通知する。ここで、表示制御部13は第3の画面903の表示を終了し、このフローチャートの処理は終了する。
なお、第3の画面903の表示の終了のトリガは、これに限定されるものではない。また、受付部14は、第3の画面903から、第1の画面901または第2の画面902に戻る操作を受け付けるものとしても良い。受付部14が当該操作を受け付けた場合は、表示制御部13は、第3の画面903の表示を終了すると共に、第1の画面901または第2の画面902を表示する。
このように、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、1つの端子台4に設けられた複数の端子5を表す複数の端子アイコン99と、他の1つの端子台4に設けられた複数の端子5を表す複数の対向先端子アイコン910と、複数の端子アイコン99のいずれかと複数の対向先端子アイコン910のいずれかを接続する1または複数のケーブル心線61を表す1または複数の線画像911とを、ディスプレイ110に表示する。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、第1、第2の実施形態の効果に加えて、特定の端子台4の組み合わせにおける端子5レベルの詳細なケーブル心線61の接続関係を表示することにより、ユーザが1対の端子台4の組み合わせにおけるケーブル心線61の詳細な接続関係を、容易に把握することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、第2の画面902に表示された1または複数の対向先端子台アイコン97のうちのいずれかを選択する操作を受け付ける。本実施形態の第3の画面903においては、対向先端子アイコン910は、第2の画面902に表示された対向先端子台アイコン97が表す端子台4に設けられた複数の端子5を表し、端子アイコン99は、第2の画面902における1または複数の端子台アイコン94のうちのいずれかに表される端子台4に設けられた複数の端子5を表す。つまり、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ユーザが、第2の画面902においてさらに詳細な表示を所望した端子台4の組み合わせを表示対象として、端子5レベルでのケーブル心線61の接続関係を表示する。このため、端子台4またはケーブル心線61が大量に敷設されている場合でも、ユーザは所望の端子台4間におけるケーブル心線61の詳細な接続関係を、容易に把握することができる。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1は、ケーブル心線61の使用用途を選択する操作を受け付けた場合に、選択された使用用途のケーブル心線61を表す線画像911を第3の画面903に表示し、選択されていない使用用途のケーブル心線61を表す線画像911を第3の画面903に表示しない。このため、本実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、ユーザは多数のケーブル心線61のうち、確認対象の使用用途のケーブル心線61の接続関係を容易に確認することができる。
なお、本実施形態では、第2の画面902が表示されることを前提として、第2の画面902から第3の画面903に画面遷移するものとしたが、第2の画面902を経ずに、第3の画面903が直接表示されても良い。例えば、データファイル700において、予め、第3の画面903の表示対象の1組の端子台4が指定されていても良い。また、表示制御部13は、第3の画面903の表示対象の1組の端子台4の指定を受け付ける選択画面を表示し、受付部14が、当該選択画面によって選択された1組の端子台4の指定を受け付けるものとしても良い。
以上説明したとおり、第1から第3の実施形態の制御ケーブル管理装置1によれば、複数の盤3間の制御ケーブル6またはケーブル心線61の接続関係の把握を容易にすることができる。
上述の各実施形態の制御ケーブル管理装置1で実行される制御ケーブル管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1で実行される制御ケーブル管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の制御ケーブル管理装置1で実行される制御ケーブル管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態の制御ケーブル管理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成しても良い。
本実施形態の制御ケーブル管理装置1で実行される制御ケーブル管理プログラムは、上述した各部(取得部、特定部、表示制御部、受付部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から制御ケーブル管理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、取得部、特定部、表示制御部、受付部が主記憶装置上に生成されるようになっている。なお、これらの構成は、ハードウェア回路によって実現されても良い。
なお、以上の各実施形態においては、ユーザが制御ケーブル管理装置1を操作し、制御ケーブル管理装置1のディスプレイ110に第1〜第3の画面901,902,903が表示される構成としたが、制御ケーブル管理装置1の構成はこれに限定されるものではない。
例えば、制御ケーブル管理装置1は、PC(Personal Computer)等のクライアント装置とネットワークを介して接続するサーバ装置等であっても良い。当該構成を採用する場合は、制御ケーブル管理装置1の受付部14は、クライアント装置を介して、ユーザの各種操作を受け付ける。また、制御ケーブル管理装置1の表示制御部13は、クライアント装置に第1〜第3の画面901,902,903の表示内容を送信することにより、クライアント装置のディスプレイ等に第1〜第3の画面901,902,903を表示させる。クライアント装置のディスプレイ等に第1〜第3の画面901,902,903を表示させる手法としては、Webブラウザ等の公知の手法を採用することができる。当該構成を採用する場合、制御ケーブル管理プログラムは、制御ケーブル管理装置1の記憶媒体に保存され、クライアント装置からのアクセスに応じて、制御ケーブル管理装置1およびクライアント装置のCPUによって実行される。
なお、以上の各実施形態においては電気所2を例に制御ケーブル管理装置1を説明したが、制御ケーブル管理装置1の適用例はこれに限られるものでなく、他の用途における制御ケーブル6の管理においても適用し得る。一例として、制御ケーブル管理装置1は、工場や施設等に設けられた制御ケーブル6を管理対象としても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。