JP2020201339A - エレクトロクロミック素子およびスマートウィンドウ - Google Patents

エレクトロクロミック素子およびスマートウィンドウ Download PDF

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伸之 伊藤
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智彦 中川
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Abstract

【課題】ナノ結晶層を備えたエレクトロクロミック素子において、赤外光に対する透明電極の透光性を高く維持しつつ、透明電極の腐食を防止する。【解決手段】エレクトロクロミック素子100は、第1透明電極1と、第1透明電極1に対向するように配置された第2透明電極2と、第2透明電極2に対向するように第1透明電極1上に設けられ、ナノ結晶粒子を含むナノ結晶層3と、ナノ結晶層3と第2透明導電層2との間に設けられた電解質層4と、第1透明電極1とナノ結晶層3との間に設けられたp型半導体層8とを備える。p型半導体層8の空隙率は、ナノ結晶層3の空隙率よりも低い。【選択図】図1

Description

本開示は、エレクトロクロミック素子およびスマートウィンドウに関する。
電圧の印加によりその光学的性質が可逆的に変化するエレクトロクロミック素子が知られている。エレクトロクロミック素子を用いた製品の1つとして、電気的に光透過率を制御することができるスマートウィンドウが挙げられる。
スマートウィンドウの一種として、赤外光の透過率を制御可能なタイプ(以下では「赤外タイプ」と呼ぶこともある。)が提案されている。特許文献1は、赤外タイプのスマートウィンドウに用いられるエレクトロクロミック素子を開示している。
特許文献1に開示されているエレクトロクロミック素子では、電圧の印加により光の透過スペクトルが変化するエレクトロクロミック層として、ナノ結晶層が設けられている。ここで、図6を参照しながら、特許文献1のエレクトロクロミック素子の構造を簡単に説明する。
図6に示すエレクトロクロミック素子900は、第1基板911、第2基板912、第1透明電極901、第2透明電極902、ナノ結晶層903、電解液905、電源906、シール部907およびスペーサ908を備える。
第1基板911および第2基板912は、互いに対向するように設けられている。第1基板911および第2基板912のそれぞれは、透明である。
第1透明電極901は、第1基板911の第2基板912側の表面上に設けられている。第2透明電極902は、第2基板912の第1基板911側の表面上に設けられている。
ナノ結晶層903は、第1透明電極901上に設けられている。ナノ結晶層903は、粒径が数nm〜数十nmのナノ結晶粒子を含んでいる。
電解液905は、シール部907によって包囲された領域に封入されており、ナノ結晶層903と第2透明電極902との間に位置している。電源906は、第1透明電極901および第2透明電極902に電気的に接続されており、第1透明電極901および第2透明電極902間に所定の電圧を印加し得る。
スペーサ908は、ナノ結晶層903と第2透明電極902との間に設けられており、電解液905が封入されている領域の高さを規定する。
エレクトロクロミック素子900のナノ結晶層903は、局在表面プラズモン共鳴(LSPR)を利用してエレクトロクロミズムを発現する。
非特許文献1は、エレクトロクロミック材料として用いられる種々のナノ結晶を開示している。
国際公開第2017/141528号
Evan L. Runnerstrom et. al., 「Nanostructured electrochromic smart windows: traditional materials and NIR-selective plasmonic nanocrystals」, Chem.Commun., 2014, 50, 10555-10572
図6に示したエレクトロクロミック素子900のように、電解液が一対の透明電極で挟み込まれた構成を有するエレクトロクロミック素子では、電解質によって透明電極が腐食することがある。透明電極が腐食すると、透明電極の抵抗率が上昇し、所望の大きさの電圧が印加されなくなる。透明電極の腐食を防止するために、透明電極の材料として、耐腐食性の高い透明導電材料を用いることが考えられる。しかしながら、透明導電材料の耐腐食性と、赤外光に対する反射率とはトレードオフの関係にあるので、耐腐食性の高い透明導電材料を用いると、赤外光が透明電極で少なからず反射されてしまうおそれがある。
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ナノ結晶層を備えたエレクトロクロミック素子において、赤外光に対する透明電極の透光性を高く維持しつつ、透明電極の腐食を防止することにある。
本明細書は、以下の項目に記載のエレクトロクロミック素子およびスマートウィンドウを開示している。
[項目1]
第1透明電極と、
前記第1透明電極に対向するように配置された第2透明電極と、
前記第2透明電極に対向するように前記第1透明電極上に設けられ、ナノ結晶粒子を含むナノ結晶層と、
前記ナノ結晶層と前記第2透明導電層との間に設けられた電解質層と、
前記第1透明電極と前記ナノ結晶層との間に設けられたp型半導体層と、
を備え、
前記p型半導体層の空隙率は、前記ナノ結晶層の空隙率よりも低い、エレクトロクロミック素子。
[項目2]
前記p型半導体層の空隙率は、0%以上5%以下である項目1に記載のエレクトロクロミック素子。
[項目3]
前記p型半導体層の厚さは、3nm以上300nm以下である項目1または2に記載のエレクトロクロミック素子。
[項目4]
前記ナノ結晶層の空隙率は、25%以上70%以下である項目1から3のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
[項目5]
前記ナノ結晶層の空隙率は、40%以上60%以下である項目1から3のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
[項目6]
前記第2透明電極と前記電解質層との間に設けられたさらなるp型半導体層をさらに備える項目1から5のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
[項目7]
項目1から6のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子を備えたスマートウィンドウ。
本開示の実施形態によると、ナノ結晶層を備えたエレクトロクロミック素子において、赤外光に対する透明電極の透光性を高く維持しつつ、透明電極の腐食を防止することができる。
本開示の実施形態におけるエレクトロクロミック素子100を模式的に示す断面図である。 本開示の実施形態における他のエレクトロクロミック素子200を模式的に示す断面図である。 本開示の実施形態におけるスマートウィンドウ300を模式的に示すブロック図である。 スマートウィンドウ300の調光部20を模式的に示す断面図である。 スマートウィンドウ300の調光部20を模式的に示す平面図である。 スマートウィンドウ300の調光部20を模式的に示す断面図である。 スマートウィンドウ300の調光部20を模式的に示す平面図である。 特許文献1のエレクトロクロミック素子900を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態を説明する。なお、本開示の実施形態は、以下に例示する構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1を参照しながら、本実施形態におけるエレクトロクロミック素子100を説明する。図1は、エレクトロクロミック素子100を模式的に示す断面図である。
エレクトロクロミック素子100は、図1に示すように、第1透明電極1および第2透明電極2と、ナノ結晶層3と、電解質層4とを備える。
第1透明電極1および第2透明電極2は、互いに対向するように配置されている。第1透明電極1および第2透明電極2は、それぞれ透明であり、実質的に無色である。第1透明電極1および第2透明電極2は、電源5に電気的に接続されている。第1透明電極1は、第1基板11に支持されている。第2透明電極2は、第2基板12に支持されている。第1基板11および第2基板12は、それぞれ透明であり、実質的に無色である。
ナノ結晶層3は、第1透明電極1の第2透明電極2側に設けられている。つまり、ナノ結晶層3は、第2透明電極2に対向するように第1透明電極1上に設けられている。ナノ結晶層3は、ナノ結晶粒子を含む。
ナノ結晶粒子は、例えば1nm以上100nm以下の粒径を有する粒子状の結晶体である。ナノ結晶粒子は、後述するように、例えば金属酸化物から形成されている。
電解質層4は、ナノ結晶層3と第2透明電極2との間に設けられている。電解質層4は、シール部6によって包囲されている。電解質層4の厚さ(セルギャップ)は、ナノ結晶層3と第2透明電極2との間に位置するスペーサ7によって規定される。
ナノ結晶層3に含まれるナノ結晶粒子は、エレクトロクロミック材料である。そのため、ナノ結晶層3の透過スペクトルは、第1透明電極1と第2透明電極2との間に印加された電圧に応じて変化する。この透過スペクトルの変化は、近赤外領域における透過率変化を伴っている。従って、エレクトロクロミック素子100は、近赤外光の透過率を制御することができる。本願明細書において、近赤外領域は、波長が約800nm以上約2500nm以下の範囲を指す。太陽から放射される赤外光の大部分は近赤外光であるので、近赤外光の透過率を制御することにより、太陽光による日射熱の取得率を制御することができる。例えば、夏期には近赤外光の室内への入射を防ぐことができ、冬期には近赤外光を室内に取り込むことができる。
ナノ結晶粒子としては、例えば、錫ドープ酸化インジウム(Tin doped Indium Oxide:ITO)から形成されたナノ結晶粒子を好適に用いることができる。ナノ結晶層3がエレクトロクロミズムを示す原理については後述する。
なお、ナノ結晶層3の透過スペクトルの変化は、近赤外領域における透過率変化だけでなく、可視領域(約400nm以上約800nm以下の範囲)における透過率変化を伴っていてもよい。
本実施形態のエレクトロクロミック素子100は、さらに、第1透明電極1とナノ結晶層3との間に設けられたp型半導体層8を備える。p型半導体層8の空隙率は、ナノ結晶層3の空隙率よりも低い。ここで、p型半導体層8の空隙率は、p型半導体層8の内部に存在する空隙部分がp型半導体層8全体に占める体積割合であり、ナノ結晶層3の空隙率は、ナノ結晶層3の内部に存在する空隙部分がナノ結晶層3全体に占める体積割合である。p型半導体層8およびナノ結晶層3の空隙率は、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)、STEM(走査型透過電子顕微鏡)、X線CTなどによって測定することができる。
上述したように、本実施形態のエレクトロクロミック素子100では、ナノ結晶層3の空隙率よりも低い空隙率を有するp型半導体層8が、第1透明電極1とナノ結晶層3との間に設けられている。そのため、電解質層4に含まれる電解質の第1透明電極1側への浸透が、p型半導体層8によって防止されるので、電解質に起因した第1透明電極1の腐食を防止することができ、サイクル特性が向上する。本実施形態によれば、第1透明電極1自体の耐腐食性を高くする必要がないので、赤外光に対する第1透明電極1の透光性を高く維持することができる。
後に詳述するように、p型半導体層8の空隙率は、0%以上5%以下であることが好ましい。また、ナノ結晶層3の空隙率は、25%以上70%以下であることが好ましく、40%以上60%以下であることがより好ましい。
[ナノ結晶層の動作原理]
ここで、ナノ結晶層3がエレクトロクロミズムを示す原理を説明する。
非特許文献1に記載されているように、ITOナノ結晶層などの透明導電性酸化物(Transparent Conducting Oxide:TCO)ナノ構造体に電子を注入することによって、近赤外領域の透過スペクトルを変化させ得ることが知られている。その原理は、端的に言えば、TCOナノ構造体の局在表面プラズモン共鳴(LSPR)による吸収波長を、電圧印加によってシフトさせることである。以下、より詳細に説明する。
LSPRの共鳴周波数は、プラズマ周波数ωpに比例する。プラズマ周波数ωpは、下記式で表わされる。
ωp =N・e/(m・ε
ここで、Nは電子密度、eは電子の電荷、mは電子の有効質量、εは真空の誘電率である。従って、TCOナノ構造体に負電圧を印加して電子密度を高くすると、プラズマ周波数ωpが大きくなるので、LSPRの共鳴周波数も大きくなる。そのため、LSPRの共鳴波長は短くなる(つまり短波長側にシフトする)。TCOナノ構造体のキャリア密度を調整することにより、LSPRの共鳴波長を近赤外領域に設定できるので、近赤外領域における透過スペクトルを変化させることが可能となる。
なお、このように透過スペクトルを変化させる機能は、ITOナノ結晶粒子を含むITOナノ結晶層だけに特有のものではない。ナノ結晶粒子が、LSPRが生じるようなサイズ(例えば100nm以下)であり、且つ、ナノ結晶層が透明電極からの電子を注入され得るような構成であれば、原理的には上述した機能を奏し得る。
なお、本願明細書では、第1透明電極1と第2透明電極2との間に印加される電圧を切り換えたときの、所定の波長(例えば2000nm)の光に対するナノ結晶層3の透過率の差を、「動作シフト範囲」と呼ぶことがある。
続いて、エレクトロクロミック素子100の各構成要素の具体例や好ましい構成を説明する。
[ナノ結晶層]
ナノ結晶粒子の材料として用いられる金属酸化物は、例示したITOに限定されるものではない。例えば、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide:アルミニウムドープ酸化亜鉛)やATO(Antimony-doped Tin Oxide:アンチモンドープ酸化錫)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide:ガリウムドープ酸化亜鉛)等の可視領域においてほぼ透明な材料を用いることができる。また、Cs(x、yは組成比を示す)で表されるような複合タングステン酸化物や六ホウ化ランタンなどのような、可視領域の光を吸収する材料を用いることもできる。
ナノ結晶粒子の平均粒径は、典型的には、1nm以上100nm以下である。ただし、ナノ結晶粒子の平均粒径が大きすぎると、動作しにくくなるおそれがあるので、動作のしやすさの観点からは、ナノ結晶粒子の平均粒径は、30nm以下であることが好ましい。
ナノ結晶層3の厚さは、典型的には、50nm以上5000nm以下である。透過スペクトルの動作シフト範囲を十分に大きくする観点からは、ナノ結晶層3の厚さが50nm以上であることが好ましい。また、プラズモン現象を起きやすくする観点、および、ナノ結晶層3の透光性を十分に確保する観点からは、ナノ結晶層3の厚さは、5000nm以下であることが好ましい。ナノ結晶層3の厚さが5000nm以下である場合、つまりナノ結晶層3がそれほど厚くない場合、p型半導体層8が設けられていないと、電解質層4の電解質がナノ結晶層3を通過して第1透明電極1側に浸透しやすい。
ナノ結晶層3の空隙率は、ナノ結晶層3の実効的な表面積を大きくしてプラズモン現象を起きやすくする(動作シフト範囲を大きくする)観点からは、25%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。ただし、ナノ結晶層3の空隙率が25%以上(あるいは40%以上)である場合、p型半導体層8が設けられていないと、電解質がナノ結晶層3を通過して第1透明電極1側に浸透しやすい。
なお、密着性および信頼性の観点からは、ナノ結晶層3の空隙率は、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。
ナノ結晶層3の形成方法に特に限定はない。ナノ結晶粒子が分散された液体または半固体を第1基板11上に塗布し、焼成を行うことによって、ナノ結晶層3を形成することができる。ナノ結晶粒子の分散液をスピンコート法により塗布してもよいし、ビヒクルを適度に添加されたペーストを用いた印刷法により塗布してもよい。また、バーコート法、スリットコート法、グラビアコート法またはダイコート法により塗布を行ってもよい。焼成温度が、ナノ結晶表面にある有機成分が除去されて焼結が好適に生じる温度であれば、十分な耐溶剤性が得られる。ただし、焼成温度が高すぎ、焼結が過度に進むと、所望の波長のLSPRが得られないおそれがある。トルエンを分散媒とするITOナノ結晶粒子分散液を用いてスピンコート法によりナノ結晶層3を形成する場合、焼成は、例えば、150℃以上300℃以下の温度で60分間行われる。また、メチルイソブチルケトンを分散媒とするATOナノ結晶粒子分散液を用いてスピンコート法によりナノ結晶層3を形成する場合、焼成は、例えば、150℃以上300℃以下の温度で5分間行われる。
また、ナノ結晶層3は、第1基板11との結着性を向上させるために、バインダとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の溶剤系バインダやスチレン・ブタジエンゴム等の水系バインダ、光硬化樹脂、熱硬化樹脂等を含んでもよい。
[p型半導体層]
p型半導体層8の材料としては、電子を伝導することができ、電解質に対する耐腐食性に優れた材料を用いることができる。具体的には、例えば、酸化アンチモン錫、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫などの金属酸化物のp型半導体材料を好適に用いることができる。p型半導体層8は、上述した金属酸化物の粒子を含み得るが、そのような構成に限定されるものではない。
第1透明電極1の腐食を防止する観点からは、p型半導体層8の空隙率は、低いことが好ましく、具体的には、0%以上5%以下であることが好ましい。
また、p型半導体層8の厚さが大きいほど、第1透明電極1の腐食を防止する効果が高くなるので、p型半導体層8の厚さは、3nm以上であることが好ましい。ただし、p型半導体層8の厚さが大きくなりすぎると、導電性が低下するおそれがあるので、p型半導体層8の厚さは、300nm以下であることが好ましい。
[電解質層]
電解質層4は、例えば電解液で構成される。電解液の電解質としては、イオン化しやすく、且つ、生じたイオンが印加電圧の範囲で酸化還元反応を起こしにくい、アニオンのイオン半径が0.23nm以下の材料を好適に用いることができる。電解質として、具体的には、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(NaBF)、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(EtNBF)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)等を用いることができる。
電解液の溶媒としては、炭酸エチレン(EC)、炭酸ジエチル(DEC)、これらの混合物、炭酸プロピレン等を用いることができる。また、電解液は、ゲル化剤によりゲル化されていてもよい。ゲル化剤としては、例えば、ポリビニルブチラールを用いることができる。さらに、環状四級アンモニウムカチオンとイオン半径が0.23nm以下のアニオンからなるイオン液体を用いてもよい。
[基板]
第1基板11および第2基板12としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPI(ポリイミド)などの樹脂材料から形成されたプラスチック基板を用いることができる。プラスチック基板には、無機材料または有機材料から形成されたガスバリア層が設けられてもよい。また、任意の調光波長に対して透過率が高い無機材料から形成された基板(例えばガラス基板)を用いてもよい。
[透明電極]
第1透明電極1および第2透明電極2の材料としては、チタンドープ酸化インジウム(Titanium-doped Indium Oxide:InTiO)や、アナターゼ型二酸化チタンをシード層としたタンタル置換酸化スズ、キャリア密度および結晶化温度を調整したITO等の、近赤外光を透過する材料を用いることができる。これらの材料を、スパッタ法や蒸着法、塗布法などにより第1基板11および第2基板12上に堆積することによって、第1透明電極1および第2透明電極2を形成することができる。
また、第1透明電極1および第2透明電極2の材料は、遠赤外光を反射する特性を有することが好ましい。冬期に室内の温度を高く保つためには、室内から屋外に赤外光が出ることを防ぐ必要がある。室内から輻射される赤外光は、波長が10μm程度の、遠赤外光に分類されるものである。そのため、第1透明電極1および第2透明電極2が遠赤外光を反射する特性を有していると、近赤外光の透過率が高くなるようにナノ結晶層3の状態を制御しても、室内の熱は輻射熱として屋外に逃げない、理想的な状態を実現することができる。また、夏期に近赤外光の透過率が低くなるように制御したときも、屋外からの遠赤外光が室内に入ることを防止できるので、やはり理想的な状態を実現できる。
エレクトロクロミック素子100が表示を目的としないものである場合、第1透明電極1の電極取り出し(外部配線への接続)は、1箇所で行われてもよいし、複数箇所で行われてもよい。1箇所の場合、エレクトロクロミック素子100の組み立て工程が簡略化されるとともに配線の引き回しを簡素にすることができる。複数箇所の場合、第1透明電極1と第2透明電極2との間に抵抗成分がある、すなわち電流が流れるような場合にも部分的な応答速度の遅延を防ぐことができる。
第1透明電極1は、電気的に独立した複数のサブ電極に分割されていてもよい。第1透明電極1が複数のサブ電極に分割されていると、サブ電極に対応する領域ごとに透過スペクトルを変化させることができる。第2透明電極2は、第1透明電極1と同様、電気的に独立した複数のサブ電極に分割されていてもよいし、分割されていなくてもよい。
[スペーサ]
セルギャップを規定するスペーサ7は、散布、または、電解液中に分散させておくことにより、第1基板11および第2基板12間(より具体的にはナノ結晶層3と第2透明電極2との間)に配置される。スペーサ7は、例えば図示しているように球状(ビーズ状)であり、その直径は例えば約30μmである。スペーサ7は、固着性を有してもよい。スペーサ7が固着性を発現するための処理(熱処理等)が必要に応じて適宜行われる。スペーサ7の量に特に制限はないが、例えば、電解液に対して0.2wt%程度の量のスペーサ7が用いられる。
なお、液晶表示装置等では、セルギャップを規定するスペーサとして、感光性樹脂材料から形成された柱状のスペーサ(「フォトスペーサ」と呼ばれる)が用いられることが多い。エレクトロクロミック素子100にフォトスペーサを用いてもよいが、フォトスペーサは、材料費が高く、また、露光工程や現像工程を行う必要があり工程数が増えてしまうので、製造コストの点では不利である。
[シール部]
シール部6の材料としては、例えばUV硬化型の樹脂材料を用いることができる。シール部6は、異なる材料(シール材)から形成された2つの領域を有してもよい。相対的に内側に位置する領域(「内側領域」と呼ぶ)を、相対的に外側に位置する領域(「外側領域」と呼ぶ)を形成するシール材よりも耐溶剤性の高いシール材から形成し、外側領域を、内側領域を形成するシール材よりも接着力の強いシール材から形成すると、シール部6の高い信頼性および強い接着力を両立させることができる。
[製造方法]
エレクトロクロミック素子100を製造する際、液晶パネルや色素増感型太陽電池等の製造に用いられる種々の方法・工程を用いることができる。第1基板11および第2基板12としてプラスチック基板(樹脂基板)を用いる場合には、ロール・ツー・ロール法によって貼り合せ工程を連続的に行うことができるので、製造コストを低減することが可能である。また、一連の工程を脱酸素乾燥雰囲気下で行うことにより、エレクトロクロミック素子100の信頼性を向上させることができる。
(実施形態2)
図2を参照しながら、本実施形態におけるエレクトロクロミック素子200を説明する。図2は、エレクトロクロミック素子200を模式的に示す断面図である。以下では、エレクトロクロミック素子200が実施形態1のエレクトロクロミック素子100と異なる点を中心に説明を行う。
エレクトロクロミック素子200は、図2に示すように、第2透明電極2と電解質層4との間に設けられたさらなるp型半導体層8’をさらに備える点において、実施形態1のエレクトロクロミック素子100と異なる。以下では、第1透明電極1とナノ結晶層3との間に設けられたp型半導体層8を「第1のp型半導体層」と呼び、第2透明電極2と電解質層4との間に設けられたさらなるp型半導体層8’を「第2のp型半導体層」と呼ぶ。
エレクトロクロミック素子200は、第2透明電極2と電解質層4との間に設けられた第2のp型半導体層9を備えているので、電解質に起因した第2透明電極2の腐食を防止することができる。そのため、サイクル特性のいっそうの向上を図ることができる。
第2のp型半導体層8’の空隙率は、第1のp型半導体層8の空隙率と同様に、ナノ結晶層3の空隙率よりも低いことが好ましく、0%以上5%以下であることがより好ましい。
また、第2のp型半導体層8’の厚さは、第1のp型半導体層8の厚さと同様に、3nm以上300nm以下であることが好ましい。
第2のp型半導体層8’の材料としては、第1のp型半導体層8の材料として例示したものを好適に用いることができる。
(実施形態3)
実施形態1および2のエレクトロクロミック素子100および200は、例えばスマートウィンドウ(調光窓)に好適に用いることができる。エレクトロクロミック素子100および200を、窓の透光板(ガラス板やアクリル板)に重ねて設置することにより、可視光域の透過率を保持したまま、室外からの近赤外域の透過スペクトルを切り替えて日射熱取得率を制御することができる。
以下、図3を参照しながら、本実施形態におけるスマートウィンドウ300を説明する。図3は、スマートウィンドウ300を模式的に示すブロック図である。
スマートウィンドウ300は、図3に示すように、調光部20、制御部30、スイッチ部32、通信部34および電源部36を備える。
調光部20は、エレクトロクロミック素子を含む窓状の部分であり、いわばスマートウィンドウ300の本体部である。調光部20の具体的な構成については後に詳述する。
制御部30は、スイッチ部32または通信部34から送信された信号に基づいて、調光部20の動作を制御する。制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や専用プロセッサ等の演算部と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部とを備えた回路基板である。
電源部36は、制御部30および調光部20に電力を供給する電源回路である。電源部36は、脱着可能な一次電池、二次電池等を含み得る。
スイッチ部32は、ユーザによる入力を受け付ける。スイッチ部32は、例えばユーザによって操作される切替えスイッチを含み、切替えスイッチの操作に応じた信号(操作入力信号)を制御部30に送信する。
通信部34は、外部の通信装置40からの信号を受信する受信部を含んでいる。通信部34は、通信装置40と例えば無線通信により接続されている。無線通信としては、赤外線通信や、Wi−Fi(登録商標)、Z―Wave(登録商標)などを用いることができる。通信装置40は、リモートコントローラ等の端末装置である。通信部34と通信装置40との間の通信は、通信装置40から通信部34に、調光部20の制御に関する信号が一方的に送られる片方向通信であってもよいし、双方向通信であってもよい。双方向通信の場合、例えば、調光部20のエラー信号を通信装置40に送り、その内容を通信装置40で表示可能とすることができる。双方向通信を行う場合、通信部34は、受信部に加えて送信部を含む。
調光部20の制御は、上述したように、スイッチ部32や通信装置40から手動で行うことができる。あるいは、調光部20の状態を自動的および/または定期的に切り替えてもよい。例えば、スマートウィンドウ300内にタイマ部(例えば時計)を設けることによって、スイッチ部32や通信部34を設けずに、調光部の状態を定期的に切り換えることができる。また、各地域の天気や気温に関するインターネット上の情報を利用して、近赤外光の室内への取り込みを制御してもよい。具体的には、例えば、スマートウィンドウ300を設置する住所に対応する天気や気温の情報をサービスとして配信し、これを通信装置40または直接通信部34で受信して調光部20の制御に利用することができる。また、インターネット上の情報を用いる代わりに、通信装置40または通信部34をHEMS(Home Energy Management System)に接続し、温度センサ等との組み合わせで室内温度や屋外温度、消費電力等を管理して、調光部20の動作に反映させてもよい。
続いて、図4Aおよび図4Bを参照しながら、調光部20の具体的な構成を説明する。以下では、調光部20が実施形態1のエレクトロクロミック素子100を含む場合を例示する。また、図4Aでは、第1透明導電層1、ナノ結晶層3、電解質層4、第2透明導電層2の積層構造を1つの調光層9として示している。
調光部20は、図4Aおよび図4Bに示すように、エレクトロクロミック素子100と、ガラス板(透光板)21と、グレージングチャンネル(「グレチャン」と呼ばれることもある)22とを有する。
ガラス板21は、例示しているように典型的には矩形状である。なお、ここでは透光板としてガラス板21を例示しているが、透光板はこれに限定されるものでなく、透光性を有する板状の部材であればよい。例えば、透光板としてアクリル板を用いてもよい。
エレクトロクロミック素子100は、接着層23を介してガラス板21に貼り合わされている。接着層23は、糊剤、UV硬化樹脂等から形成される。エレクトロクロミック素子100は、典型的には、ガラス板21と略同じ外形を有している。図示している例では、エレクトロクロミック素子100は、ガラス板21の屋内側に配置されている。言い換えると、ガラス板21はエレクトロクロミック素子100の屋外側に配置されている。エレクトロクロミック素子100は、上述した電源部36に配線24を介して電気的に接続されている。
グレージングチャンネル22は、ガラス板21の周縁部およびエレクトロクロミック素子100の周縁部を囲む(挟む)ように配置されている。
ガラス板21、エレクトロクロミック素子100およびグレージングチャンネル22は、框(図4Aおよび図4Bでは不図示)によって支持される。図5Aおよび図5Bに、框28が配置された状態を示す。
図5Aおよび図5Bに示すように、框28は、ガラス板21、エレクトロクロミック素子100およびグレージングチャンネル22を支持する枠状の支持体である。ガラス板、エレクトロクロミック素子100およびグレージングチャンネル22は、一体的に框28に組み付けられている。グレージングチャンネル22は、ガラス板21およびエレクトロクロミック素子100と、框28との間に位置しており、ガラス板21およびエレクトロクロミック素子100と框28との隙間を塞いで気密性および水密性を確保している。
スマートウィンドウ300では、屋外からガラス板21を介して屋内に入射する近赤外光の透過率をエレクトロクロミック素子100で調節することにより、日射熱取得率を制御することができる。
ガラス板(透光板)21の法線方向から見たとき、エレクトロクロミック素子100のシール部7は、図4Aおよび図5Aに示すように、グレージングチャンネル22からはみ出ないように配置される(つまりグレージングチャンネル22に重なっている)ことが好ましい。これにより、シール部7が外部から見えなくなるので、スマートウィンドウ500の意匠性を高くすることができる。
既に説明したように、エレクトロクロミック素子100のナノ結晶層3の透過スペクトルは、印加電圧の変化に応じて変化する。ナノ結晶層3が、電解質層4とガラス板(透光板)21との間に位置している(つまり、第1基板11および第2基板12のうち、第1基板11が相対的に屋外側で第2基板12が相対的に屋内側に位置している)ことが好ましい。これにより、太陽からの近赤外光を、電解質層4に入射する前に効率よく遮断することができるので、スマートウィンドウ300の耐久性をいっそう向上させることができる。
なお、本開示の実施形態によるエレクトロクロミック素子は、窓ガラス以外のものに設置されてもよく、例えば、農業用のビニールハウスに設置されてもよい。
本開示の実施形態によると、ナノ結晶層を備えたエレクトロクロミック素子において、赤外光に対する透明電極の透光性を高く維持しつつ、透明電極の腐食を防止することができる。
1 第1透明電極
2 第2透明電極
3 ナノ結晶層
4 電解液
5 電源
6 シール部
7 スペーサ
8 p型半導体層
8’ さらなるp型半導体層
11 第1基板
12 第2基板
20 調光部
21 透光板(ガラス板)
22 グレージングチャンネル
23 接着層
24 配線
28 框
30 制御部
32 スイッチ部
34 通信部
36 電源部
40 通信装置
100、200 エレクトロクロミック素子
300 スマートウィンドウ

Claims (7)

  1. 第1透明電極と、
    前記第1透明電極に対向するように配置された第2透明電極と、
    前記第2透明電極に対向するように前記第1透明電極上に設けられ、ナノ結晶粒子を含むナノ結晶層と、
    前記ナノ結晶層と前記第2透明導電層との間に設けられた電解質層と、
    前記第1透明電極と前記ナノ結晶層との間に設けられたp型半導体層と、
    を備え、
    前記p型半導体層の空隙率は、前記ナノ結晶層の空隙率よりも低い、エレクトロクロミック素子。
  2. 前記p型半導体層の空隙率は、0%以上5%以下である請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  3. 前記p型半導体層の厚さは、3nm以上300nm以下である請求項1または2に記載のエレクトロクロミック素子。
  4. 前記ナノ結晶層の空隙率は、25%以上70%以下である請求項1から3のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
  5. 前記ナノ結晶層の空隙率は、40%以上60%以下である請求項1から3のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
  6. 前記第2透明電極と前記電解質層との間に設けられたさらなるp型半導体層をさらに備える請求項1から5のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のエレクトロクロミック素子を備えたスマートウィンドウ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115167048A (zh) * 2022-06-22 2022-10-11 华南师范大学 电致变色近红外反射调控器件及其制备、调控方法和应用

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