JP2020201331A - 三次元計測装置用光学アセンブリおよびこれを備えた三次元計測装置 - Google Patents

三次元計測装置用光学アセンブリおよびこれを備えた三次元計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】定められた温度域において計測レンジを広く確保することが可能な三次元計測装置用光学アセンブリを提供する。【解決手段】三次元計測装置用光学アセンブリ13Aは、鏡筒133によって支持された光学レンズ132Aと、支持構造部によって支持された光学デバイス131とを備える。鏡筒133は、支持構造部に固定され、光学デバイス131は、光学レンズ132Aの一対の共役面のうちの一方に配置される。支持構造部は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1341および第2部材1342を少なくとも組み合わせることにより、光学デバイス131と光学レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体にて構成される。これにより、温度に起因して発生する光学レンズ132Aの焦点位置のずれ量の少なくとも一部が、温度に起因して変動する素子間距離によって相殺される。【選択図】図11

Description

本開示は、計測対象物としての被写体に対してパターン照明を投影するとともに、被写体に投影された投影パターンを撮像し、これによって得られた画像を用いて被写体の三次元形状を計測する三次元計測装置、および、当該三次元計測装置に投影部あるいは撮像部として具備される三次元計測装置用光学アセンブリに関する。
従来、光学的な手法を用いて被写体の三次元形状を計測する技術が知られている。たとえば、特開2012−79294号公報(特許文献1)には、複数種類の符号が二次元に並ぶ投影符号列の各符号に符号の種類毎に異なるシンボルを割り当てることで得られた投影パターンを用い、当該投影パターンを被写体に投影し、これを撮像することで得られた画像を用いて被写体の三次元計測を行なう画像情報処理装置が開示されている。
特開2012−79294号公報
この種の三次元計測装置において使用される投光レンズおよび受光レンズは、通常、温度に応じて焦点位置が変化する性質(以下、これを単に「温度特性」と称する場合もある)を有している。この投光レンズおよび受光レンズの温度特性は、被写体の三次元形状の計測が可能な計測レンジ(すなわち、当該計測が可能となる計測ヘッドと被写体との間の距離の範囲)の広狭に多大な影響を及ぼす。
そのため、定められた温度域において計測レンジが極端に狭まったりあるいは計測レンジ自体が存在しなくなってしまったりすることがないように計測レンジを広く確保するためには、何らかの手当てを講じることが必要になるところ、従来公知の三次元計測装置においては、この計測レンジを拡大させるための具体的な工夫は見受けられない。
したがって、本開示は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、定められた温度域において計測レンジを広く確保することが可能な三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリを提供することを目的とする。
本開示に従った第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリは、光学レンズと、光学デバイスと、鏡筒と、支持構造部とを備えている。上記光学レンズは、光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成するものであり、上記光学デバイスは、上記一対の共役面のうちの一方に配置される。上記鏡筒は、上記光学レンズを支持しており、上記支持構造部は、上記光学デバイスを支持するとともに上記鏡筒が固定されることにより、上記光学デバイスと上記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定している。上記光学レンズは、温度に応じて焦点位置が変化するものである。上記支持構造部は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材および第2部材を少なくとも組み合わせることにより、上記光学デバイスと上記光学レンズとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体からなる。本開示に従った上記第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、温度に起因して発生する上記焦点位置のずれ量の少なくとも一部が、温度に起因して変動する上記素子間距離によって相殺されるように構成されている。
このように、線膨張係数が異なる少なくとも2つの部材を組み合わせて支持構造部を構成することにより、光学レンズと光学デバイスとの間の光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて所望の大きさに変動するように、当該素子間距離を自由に設計することが可能になる。すなわち、単一の部材にて支持構造部を構成した場合には、上記素子間距離の変動が概ね一意に決定されてしまうことになるが、上記構成を採用することにより、これを任意に決定することができるようになる。そのため、温度変化に応じた素子間距離の変動を温度変化に応じた光学レンズの焦点位置の変化に合わせ込むことが可能になり、結果として焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することが可能になる。したがって、上記構成の三次元計測装置用光学アセンブリとすることにより、これを備えた三次元計測装置とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
本開示に従った上記第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、上記第1部材が、上記複合構造体のうちの上記光学デバイスを支持する部分よりも上記鏡筒が固定される部分に相対的に近い部分に配置されているとともに、上記第2部材が、上記複合構造体のうちの上記鏡筒が固定される部分よりも上記光学デバイスを支持する部分に相対的に近い部分に配置されていてもよい。その場合には、以下の第一態様および第二態様のいずれかとすることができる。
上記第一態様は、上記第1部材と上記第2部材とが、上記光軸方向と平行な方向に沿って並ぶように配置された態様である。
当該第一態様とすることにより、第1部材の材質および光軸方向の長さと、第2部材の材質および光軸方向の長さとを適切に調節することにより、温度変化に応じた素子間距離の変動を温度変化に応じた光学レンズの焦点位置の変化に容易に合わせ込むことができる。そのため、定められた温度域において計測レンジを広く確保することができるようになる。
上記第一態様は、温度の上昇に伴って焦点位置が遠ざかる方向に変化する光学レンズを使用する場合に、好適な態様である。すなわち、上記第一態様とした場合には、温度の上昇に伴って素子間距離が大きくなるように支持構造部を容易に設計することが可能になる。そのため、温度の上昇に伴って焦点位置が遠ざかる方向に変化する光学レンズの焦点位置の変化に、当該素子間距離の変動を容易に追従させることができる。
上記第二態様は、上記第1部材と上記第2部材とが、上記光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置された態様である。
当該第二態様とすることにより、第1部材の材質および光軸方向の長さと、第2部材の材質および光軸方向の長さとを適切に調節することにより、温度変化に応じた素子間距離の変動を温度変化に応じた光学レンズの焦点位置の変化に容易に合わせ込むことができる。そのため、定められた温度域において計測レンジを広く確保することができるようになる。
上記第二態様は、温度の上昇に伴って焦点位置が遠ざかる方向に変化する光学レンズを使用する場合に、好適な態様である。すなわち、上記第二態様とした場合には、温度の上昇に伴って素子間距離が大きくなるように支持構造部を容易に設計することが可能になる。そのため、温度の上昇に伴って焦点位置が遠ざかる方向に変化する光学レンズの焦点位置の変化に、当該素子間距離の変動を容易に追従させることができる。
具体的には、上記第二態様において、温度の上昇に伴って焦点位置が遠ざかる方向に変化する光学レンズを使用する場合には、以下の第一形態および第二形態のいずれかとすることができる。
上記第一形態は、上記第1部材の上記光軸方向における長さが、上記第2部材の上記光軸方向における長さよりも大きく、かつ、上記第1部材の線膨張係数が、上記第2部材の線膨張係数よりも大きい形態である。
上記第二形態は、上記第1部材の上記光軸方向における長さが、上記第2部材の上記光軸方向における長さよりも小さく、かつ、上記第1部材の線膨張係数が、上記第2部材の線膨張係数よりも小さい形態である。
これら第一形態または第二形態とすることにより、上述のとおり、温度の上昇に伴って素子間距離が大きくなるように支持構造部を容易に設計することが可能になる。
上記第二態様は、温度の上昇に伴って焦点位置が近づく方向に変化する光学レンズを使用する場合に、好適な態様である。すなわち、上記第二態様とした場合には、温度の上昇に伴って素子間距離が小さくなるように支持構造部を容易に設計することが可能になる。そのため、温度の上昇に伴って焦点位置が近づく方向に変化する光学レンズの焦点位置の変化に、当該素子間距離の変動を容易に追従させることができる。
具体的には、上記第二態様において、温度の上昇に伴って焦点位置が近づく方向に変化する光学レンズを使用する場合には、以下の第三形態および第四形態のいずれかとすることができる。
上記第三形態は、上記第1部材の上記光軸方向における長さが、上記第2部材の上記光軸方向における長さよりも大きく、かつ、上記第1部材の線膨張係数が、上記第2部材の線膨張係数よりも小さい形態である。
上記第四形態は、上記第1部材の上記光軸方向における長さが、上記第2部材の上記光軸方向における長さよりも小さく、かつ、上記第1部材の線膨張係数が、上記第2部材の線膨張係数よりも大きい形態である。
これら第三形態または第四形態とすることにより、上述のとおり、温度の上昇に伴って素子間距離が小さくなるように支持構造部を容易に設計することが可能になる。
本開示に従った上記第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、上記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子にて構成されているとともに、上記光学レンズが、上記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズにて構成されていてもよい。
このように構成した場合には、当該三次元計測装置用光学アセンブリを三次元計測装置の投影部として用いることができ、当該投影部を備えた三次元計測装置とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
本開示に従った上記第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、上記光学デバイスが、撮像面を有する撮像素子にて構成されているとともに、上記光学レンズが、上記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを上記撮像面に結像するための受光レンズにて構成されていてもよい。
このように構成した場合には、当該三次元計測装置用光学アセンブリを三次元計測装置の撮像部として用いることができ、当該撮像部を備えた三次元計測装置とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
本開示に従った第一局面に係る三次元計測装置は、投影部として、本開示に従った上記第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリを備えているとともに、撮像部として、本開示に従った上記第一局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリを備えてなるものである。
このように構成することにより、定められた温度域において計測レンジを広く確保することができる三次元計測装置とすることができる。
本開示に従った第二局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリは、光学レンズと、光学デバイスと、鏡筒と、支持構造部とを備えている。上記光学レンズは、光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成するものであり、上記光学デバイスは、上記一対の共役面のうちの一方に配置される。上記鏡筒は、上記光学レンズを支持しており、上記支持構造部は、上記光学デバイスを支持するとともに上記鏡筒が固定されることにより、上記光学デバイスと上記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定している。本開示に従った上記第二局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、上記光学レンズが、温度に応じて焦点位置が実質的に変化しないアサーマルレンズにて構成されており、上記支持構造部が、線膨張係数が5×10−6[/K]以下の部材にて構成されている。
このように構成することにより、温度が変化した場合にも、光学レンズの焦点位置に変化が生じることが実質的に抑制できるとともに、光学レンズと光学デバイスとの間の光軸方向における距離である素子間距離に変動が生じることも実質的に抑制できる。そのため、光学デバイスが光学レンズの焦点位置に常時配置された状態が維持できることになる。したがって、上記構成の三次元計測装置用光学アセンブリとすることにより、これを備えた三次元計測装置とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
本開示に従った上記第二局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、上記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子にて構成されているとともに、上記光学レンズが、上記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズにて構成されていてもよい。
このように構成した場合には、当該三次元計測装置用光学アセンブリを三次元計測装置の投影部として用いることができ、当該投影部を備えた三次元計測装置とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
本開示に従った上記第二局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリにあっては、上記光学デバイスが、撮像面を有する撮像素子にて構成されているとともに、上記光学レンズが、上記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを上記撮像面に結像するための受光レンズにて構成されていてもよい。
このように構成した場合には、当該三次元計測装置用光学アセンブリを三次元計測装置の撮像部として用いることができ、当該撮像部を備えた三次元計測装置とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
本開示に従った第二局面に係る三次元計測装置は、投影部として、本開示に従った上記第二局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリを備えているとともに、撮像部として、本開示に従った上記第二局面に係る三次元計測装置用光学アセンブリを備えてなるものである。
このように構成することにより、定められた温度域において計測レンジを広く確保することができる三次元計測装置とすることができる。
本開示に従えば、定められた温度域において計測レンジを広く確保することが可能な三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリを提供することが可能になる。
実施の形態1に係る三次元計測装置の概略図である。 図1に示す計測ヘッドの機能ブロックの構成を示す模式図である。 図1に示す計測ヘッドの具体的な構造の概念を示す模式図である。 図1に示す画像計測装置の機能ブロックの構成を示す模式図である。 図1に示す三次元計測装置において計測ヘッドから照射される投影パターンの一例を示す図である。 図1に示す三次元計測装置が実行する三次元計測の原理を説明するための図である。 図1に示す三次元計測装置の撮像部側の計測レンジを示す図である。 図3に示す受光レンズの温度特性の第1例を示す図である。 図3に示す受光レンズの温度特性の第2例を示す図である。 撮像部の第1構成例を示す模式断面図である。 図10に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。 撮像部の第2構成例を示す模式断面図である。 図12に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。 撮像部の第3構成例を示す模式断面図である。 図14に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。 撮像部の第4構成例を示す模式断面図である。 図16に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。 撮像部の第5構成例を示す模式断面図である。 図18に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。 投影部の構成例を示す模式断面図である。 実施の形態2に係る三次元計測装置の撮像部の模式断面図である。 実施の形態2に係る三次元計測装置の投影部の模式断面図である。 関連形態に係る三次元計測装置の撮像部を示す模式図である。
以下、実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
<A.三次元計測装置>
図1は、実施の形態1に係る三次元計測装置の概略図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態に係る三次元計測装置1について説明する。
図1に示すように、三次元計測装置1は、計測ヘッド10および画像計測装置100を備えている。このうち、画像計測装置100は、センサコントローラあるいは視覚センサとも称される。
画像計測装置100は、計測ヘッド10から予め定められた投影パターンを計測対象物としての被写体に投影した状態において、当該被写体を計測ヘッド10で撮像した画像(以下、「入力画像」とも称する)を取得する。典型的には、投影パターンとしては、構造化照明に従う投影パターンが採用される。すなわち、投影パターンとしては、それぞれ固有のコードが割当てられた複数種類の基準パターンを所定規則に従って配置したものが採用される(この種の方法は、固有コード法と称される)。
画像計測装置100は、投影パターンの情報および取得した入力画像に現れる投影パターンの情報を用いて三次元計測処理を実行することにより、三次元計測結果(三次元計測結果画像)を取得する。
より具体的には、画像計測装置100は、投影された投影パターンに含まれる各基準パターン(以下、「プリミティブ」とも称する)を入力画像内で探索することで、各プリミティブが照射された位置および当該照射されたプリミティブが示すコードの集合を取得する。そして、画像計測装置100は、投影パターンに設定される単位領域(以下、「ワード」とも称する)に含まれる所定数の基準パターンが示すコードの配列と同一の配列を示す対応領域(以下、「格子状コードパターン」とも称する)を当該コードの集合から探索する。最終的に、画像計測装置100は、格子状コードパターンの探索結果に基づいて、投影パターンの後述する照射基準面から被写体の各部までの距離を算出する。この算出された距離の集合は、三次元計測結果画像として表現される。
三次元計測装置1は、各種の用途に用いることができるが、本例では、コンベヤC上を搬送されるワークWKおよびその周囲の三次元形状を計測する用途に用いられる。具体的には、計測ヘッド10に設けられた投影部12から投影パターンが被写体としてのワークWKおよびその周囲に向けて投影され、計測ヘッド10に設けられた撮像部13により、投影パターンが投影されたワークWKおよびその周囲が撮像される。
<B.計測ヘッド>
図2は、図1に示す計測ヘッドの機能ブロックの構成を示す模式図であり、図3は、図1に示す計測ヘッドの具体的な構造の概念を示す模式図である。次に、これら図2および図3を参照して、計測ヘッド10の構成について説明する。
図2に示すように、計測ヘッド10は、処理部11と、上述した投影部12および撮像部13と、表示部14と、記憶部15と、通信インターフェイス(I/F)部16とを含んでいる。このうち、投影部12は、上述したように、投影パターンを被写体に対して投影し、撮像部13は、投影パターンが投影された被写体を撮像する。
処理部11は、計測ヘッド10における全体処理を司る。処理部11は、典型的には、プロセッサと、プロセッサで実行される命令コードを格納するストレージと、命令コードを展開するメモリとを含んでいる。この場合、処理部11において、プロセッサが命令コードをメモリ上に展開して実行することで各種処理を実現する。処理部11の全部または一部を専用のハードウェア回路(たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等)を用いて実装してもよい。
表示部14は、計測ヘッド10において取得あるいは算出された各種情報を外部へ通知する。
記憶部15は、撮像部13により撮像された画像や予め設定されるキャリブレーションパラメータなどを格納する。
通信インターフェイス部16は、計測ヘッド10と画像計測装置100との間のデータの遣り取りを担当する。
図3に示すように、投影部12は、光学デバイスとしてのパターン照明形成素子である光源120およびフォトマスク121と、光学レンズとしての投光レンズ122と、後述する図示しない鏡筒および支持構造部とを有している。すなわち、投影部12は、これら光源120、フォトマスク121、投光レンズ122、鏡筒および支持構造部が互いに組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されるが、その詳細な構造については後述することとする。
光源120は、所定の波長の光をフォトマスク121の方向に向けて照射する。フォトマスク121には、所定のパターンが形成されている。フォトマスク121を通過した光は、投光レンズ122を介して、外部に照射される。これにより、外部空間に投影パターンが照射される。
一方、撮像部13は、光学デバイスとしての撮像素子131と、光学レンズとしての受光レンズ132と、後述する図示しない鏡筒および支持構造部とを有している。すなわち、撮像部13は、これら撮像素子131、受光レンズ132、鏡筒および支持構造部が互いに組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されるが、その詳細な構造については後述することとする。
撮像部13は、投影パターンが投影された状態の被写体を撮像する。詳しくは、受光レンズ132を通過した光を撮像素子131が受光することにより、入力画像が得られる。
<C.画像計測装置>
図4は、図1に示す画像計測装置の機能ブロックの構成を示す模式図である。次に、この図4を参照して、画像計測装置100の機能ブロックの構成について説明する。
図4に示すように、画像計測装置100は、典型的には汎用コンピュータを用いて実現される。画像計測装置100は、プロセッサ102と、メインメモリ104と、ストレージ106と、入力部108と、表示部110と、光学ドライブ112と、下位インターフェイス部114と、上位インターフェイス部116とを含んでいる。これらのコンポーネントは、プロセッサバス118を介して接続されている。
プロセッサ102は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等で構成され、ストレージ106に格納されたプログラム(一例として、OS1060および三次元計測プログラム1062)を読出して、メインメモリ104に展開して実行することで、後述するような各種処理を実現する。
メインメモリ104は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性記憶装置等で構成される。ストレージ106は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置等で構成される。
ストレージ106には、基本的な機能を実現するためのOS1060に加えて、画像計測装置100としての機能を提供するための三次元計測プログラム1062が格納される。
入力部108は、キーボードやマウスなどで構成され、ユーザ操作を受付ける。表示部110は、ディスプレイ、各種インジケータ、プリンタ等で構成され、プロセッサ102からの処理結果等を出力する。
下位インターフェイス部114は、計測ヘッド10との間のデータの遣り取りを担当する。上位インターフェイス部116は、図示しない上位装置(たとえば、PLC(プログラマブルコンピュータ)等)との間のデータの遣り取りを担当する。
画像計測装置100は、光学ドライブ112を有しており、コンピュータ読取可能なプログラムを非一過的に格納する記録媒体115(たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)等の光学記録媒体)から、その中に格納されたプログラムが読取られてストレージ106等にインストールされる。
画像計測装置100で実行される三次元計測プログラム1062等は、コンピュータ読取可能な記録媒体115を介してインストールされてもよいが、ネットワーク上のサーバ装置などからダウンロードする形でインストールされるようにしてもよい。また、本実施の形態に係る三次元計測プログラム1062が提供する機能は、OSが提供するモジュールの一部を利用する形で実現される場合もある。
図4には、プロセッサ102がプログラムを実行することで、画像計測装置100として必要な機能が提供される構成例を示したが、これらの提供される機能の一部または全部を、専用のハードウェア回路(たとえば、ASICまたはFPGA等)を用いて実装してもよい。
<D.三次元計測>
次に、本実施の形態に係る三次元計測装置1による三次元計測について説明する。本実施の形態においては、構造化照明と称される手法を用いて三次元計測を実現する。構造化照明の手法では、所定の投影パターンを被写体に投影するともに、投影パターンが投影された状態において被写体を撮像することで得られる画像に基づいて被写体の各部の位置(計測ヘッドからの距離)を計測し、これにより被写体の三次元形状を計測する。
本実施の形態においては、構造化照明の一例として、予め定められた投影パターン(典型的には、濃淡パターン)をもつ計測光が照射される方法を採用している。なお、以下の説明においては、投影部12の照射面を投影パターンPの「照射基準面」と見なす。
三次元計測装置1において、計測ヘッド10に含まれる投影部12と撮像部13との間でキャリブレーションが実行されており、投影部12および撮像部13の光学パラメータおよび両者を関連付ける行列は予め決定されている。投影部12および撮像部13の光学パラメータは、いずれも同じ基準点に基づいて決定されており、投影部12の投影面の高さを指定すれば、投影部12から照射される投影パターンが撮像部13の撮像面上のどの画素に対応するのかを算出できる。
投影部12から照射される投影パターンは、投影部12の光軸に対する被写体の位置や傾きに応じて大きさや位置(隣接する要素間の間隔の伸縮)が変化することになり、このような情報に基づいて、三角測量の原理によって、被写体の形状を計測できる。
図5は、本実施の形態に係る三次元計測装置において計測ヘッドから照射される投影パターンの一例を示す図である。図6は、本実施の形態に係る三次元計測装置が実行する三次元計測の原理を説明するための図である。
計測ヘッド10の投影部12からは、たとえば、図5に示すような投影パターンPを含む計測光が被写体に対して照射される。計測ヘッド10の撮像部13は、投影パターンPが投影された状態で被写体を撮像する。
図5に示す投影パターンPは、空間コードを格子状に配置したもの(以下、「格子状コード」とも称する)であって、所定方向において所定長のパターンについて自己相関が生じないような固有のコードが割当てられている。より具体的には、投影パターンPは、複数種類のプリミティブ(基準パターンに相当)の組合せによって規定される。
図6(A)には、4種類のプリミティブが示される。各プリミティブは、それぞれに割当てられたコード(図6(A)に示す例では、1〜4の4つの数値)を示す。各プリミティブは、4つの大きな正方形Qa〜Qdと、中心部に位置する1つの小さな正方形Qeとで構成される。正方形Qa〜Qdの各々は、プリミティブ位置Rがコーナとなるように配置されている。プリミティブ位置Rは、小さな正方形Qeの中心位置でもある。
図6(A)に示すように、大きな正方形Qa〜Qdの交点(格子のコーナ一点)がプリミティブ位置Rと定義される。なお、プリミティブ位置Rについての大きさおよび形状については限定されない。プリミティブの各々が三次元点の1つとして復元される。
図6(A)に示すように、プリミティブ位置Rが「白」のときp0=1とし、「黒」のときp0=0とし、プリミティブ位置Rの左上の大きい正方形Qbが「白」のときp1=1とし、「黒」のときp1=0と表現する。プリミティブの種類は、2p1+p0と数値表現できる。
図6(B)には、投影パターンP(図5参照)の部分に含まれるプリミティブの種類を数値で表現したものである。すなわち、投影パターンPに含まれる各プリミティブの種類を特定し、各特定したプリミティブの種類を数値で表現することにより、投影パターンPと等価な行列Kを生成できる。
以下の説明においては、投影パターンPの面内方向をX方向およびY方向と規定するとともに、光軸方向(高さ)方向をZ方向と規定する。
図6(C)には、図6(B)に示す行列Kの部分行列が示される。ここでは、行列Kに設定される所定の大きさ(ワード高さHword×ワード幅Wword)の部分行列を想定する。このような部分行列を「ワード」とも称する。すなわち、各ワードは、所定数のプリミティブの種類の組合せ(図6(C)に示す例では、3×3)によって規定される。投影パターンPは、すべてのワードの各々がユニークとなるように、プリミティブが配置されることで生成される。
投影パターンPが被写体に投影した状態で撮像することで取得される入力画像から、行列Kに含まれるすべてのワードが抽出される。なお、プリミティブを抽出して、ワードを特定あるいは再構成する処理を(ワードの)「デコード」とも称する。
図6(C)には、抽出された3つのワード(ワードW1,W2,W3)を示している。入力画像に写るパターンからすべてのワードを抽出したときに、各抽出したワード中に部分行列の数値の並びがユニークであれば、そのワードのパターン中での位置が特定される。すなわち、投影パターンPにおける位置(ワードの位置)を特定できる。
計測ヘッド10(投影部12)から投影パターンPを照射する場合において、被写体の表面形状に応じて、投影された像から特定されるワードの位置は変化することになる。
このような投影パターンPを被写体に投影した状態において、当該被写体を撮像して得られる画像に含まれるプリミティブから規定されるワードの大きさおよび隣接するワード間の位置ずれに基づけば、計測ヘッド10から被写体の各部までの距離および被写体の三次元形状が計測できる。
たとえば、図6(C)に示す例においては、隣り合うワードW1〜W3は一部のプリミティブを共有している。
画像計測装置100は、それぞれの計測ヘッド10から出力される画像に対して、プリミティブの抽出処理、ならびに、抽出されたプリミティブにより特定されたワードの位置および大きさの評価処理を実行することにより、被写体の三次元形状の計測結果を出力する。
なお、図6(A)においては、4種類のプリミティブを使用する例を示しているが、プリミティブの種類数は4種類に限定されない。また、図6(A)に示すようなプリミティブの形状および色に限定されることなく、任意の形状および色を採用できる。
また、プリミティブの検出手法としては、各プリミティブをモデルとしたパターンマッチングや、黒画素方向/白画素方向および中央値の色を条件とするフィルタ処理などを採用できる。
<E.解決すべき課題>
次に、本開示が解決すべき課題について説明する。本開示が解決すべき課題は、要約すると、上述のように、定められた温度域において計測レンジが極端に狭まったりあるいは計測レンジ自体が存在しなくなってしまったりすることを防止する点にある。
ここで、計測レンジとは、被写体の三次元形状の計測が可能となる計測ヘッドと被写体との間の光軸方向に沿った距離の範囲のことを意味しており、当該計測レンジが極端に狭まったりあるいは当該計測レンジ自体が存在しなくなってしまったりした場合には、被写体の三次元形状を計測することができない。
この計測レンジには、投影部側での計測レンジと、撮像部側での計測レンジとが含まれている。投影部側の計測レンジの外側に被写体が配置された場合には、被写体に投影された投影パターンがぼやけることになり、入力画像における投影パターンが不鮮明になる。また、撮像部側の計測レンジの外側に被写体が配置された場合には、撮像素子の撮像面上に形成される像がぼやけることになり、入力画像における投影パターンが不鮮明になる。そのため、いずれの場合にも、取得した入力画像から上述したプリミティブを抽出することができず、結果として被写体の三次元形状を計測することが不可能になってしまう。
上述したように、三次元計測装置の計測ヘッドには、投影パターンを被写体上において結像するための光学レンズ(投光レンズ)と、投影パターンが被写体に投影された状態の像を撮像素子の撮像面上において結像するための光学レンズ(受光レンズ)とが設けられている。これら光学レンズは、複数のレンズが組み合わされた複合レンズにて構成されることが一般的であるが、通常、温度に応じて焦点位置が変化する性質(温度特性)を有している。上述した計測レンジの有無ならびに広狭には、この光学レンズの温度特性が大きく影響する。
図7は、図1に示す三次元計測装置の撮像部側の計測レンジを示す図である。以下、この図7を参照して、光学レンズの温度特性が三次元計測装置1の計測レンジに与える影響について、受光側を例に挙げて詳説する。なお、図7(A)は、受光レンズ132が温度Tにある状態を示しており、図7(B)は、受光レンズ132が温度T+ΔTに昇温した状態を示しており、図7(C)は、受光レンズ132が温度T−ΔTに降温した状態を示している。ここで、使用する受光レンズ132としては、温度の上昇に伴って焦点位置が遠ざかる方向に変化するものを例示する。
図7(A)に示すように、受光レンズ132は、光学的に共役な関係にある一対の共役面としての物体面および像面を形成する。受光レンズ132の主点から物体面までの距離である物体距離Aと、受光レンズ132の主点から像面までの距離である像距離Bとは、受光レンズ132の焦点距離fを用いて下記の式(1)によって決まる。
(1/A)+(1/B)=1/f ・・・(1)
ここで、物体面に被写体が配置されるとともに、像面に撮像素子131が配置されることにより、撮像素子131の撮像面に被写体の像が鮮明に結像される。なお、受光レンズ132は、その許容散乱円径Φによって決まる焦点深度δを有しており、当該焦点深度δの範囲内に撮像素子131が配置される限りにおいては、被写体の像が撮像素子131の撮像面上に鮮明に結像されることになる。
受光側の計測レンジは、被写界深度DOF(Depth of Field)によって決まる。被写界深度DOFは、像面において像が鮮明に結像する、被写体が配置される側における光軸方向に沿った範囲であり、物体面から見て受光レンズ132側に位置する前側被写界深度Lfと、物体面から見て受光レンズ132側とは反対側に位置する後側被写界深度Lrとの和として表わされる。一般に、被写界深度DOFの受光レンズ132側の端点は「近点」と称され、被写界深度DOFの受光レンズ132側とは反対側の端点は「遠点」と称される。
ここで、受光レンズ132の主点から近点までの距離である近点距離Snと、受光レンズ132の主点から遠点までの距離である遠点距離Sfとは、上述した焦点距離f、物体距離Aおよび許容散乱円径Φと、受光レンズ132の明るさFとを用いて、それぞれ下記の式(2)および式(3)によって決まる。
Sn=Φ×F×A/(f+Φ×F×A) ・・・(2)
Sf=Φ×F×A/(f−Φ×F×A) ・・・(3)
したがって、撮像素子131と受光レンズ132との間の光軸方向に沿った距離(これを「素子間距離」と称する)が上述した像距離Bである撮像部13においては、被写体が、受光レンズ132からの距離が上記式(2)で表わされる近点距離Sn以上で、かつ、上記式(3)で表わされる遠点距離Sf以下の範囲内に配置されることにより、被写体の鮮明な入力画像が取得できることになる。すなわち、当該範囲が、温度Tにおける計測レンジとなる。
一方、図7(B)に示すように、受光レンズ132が図7(A)に示す状態よりも温度ΔTだけ昇温した状態においては、受光レンズ132の焦点位置が受光レンズ132から遠ざかる方向に向けて移動し、これに伴って物体面も受光レンズ132から遠ざかる。この遠ざかる距離をΔAとすると、物体距離は、A+ΔAとなる。この場合、近点距離Snおよび遠点距離Sfは、それぞれ下記の式(4)および式(5)によって決まる。
Sn=Φ×F×(A+ΔA)/(f+Φ×F×(A+ΔA)) ・・・(4)
Sf=Φ×F×(A+ΔA)/(f−Φ×F×(A+ΔA)) ・・・(5)
すなわち、温度T+ΔTにおける計測レンジは、上述した温度Tにおける計測レンジよりも受光レンズ132から遠ざかる方向に向けてシフトすることになる。
なお、上述のとおり、物体面が受光レンズ132から遠ざかった場合には、像面は受光レンズ132に近づくことになり、その際の像距離を図中においては、B’で表わしている。ここで、B’は、上記式(1)に基づき、f×(A+ΔA)/(A+ΔA−f)となる。
他方、図7(C)に示すように、受光レンズ132が図7(A)に示す状態よりも温度ΔTだけ降温した状態においては、受光レンズ132の焦点位置が受光レンズ132に近づく方向に向けて移動し、これに伴って物体面も受光レンズ132に近づく。この近づく距離をΔAとすると、物体距離は、A−ΔAとなる。この場合、近点距離Snおよび遠点距離Sfは、それぞれ下記の式(6)および式(7)によって決まる。
Sn=Φ×F×(A−ΔA)/(f+Φ×F×(A−ΔA)) ・・・(6)
Sf=Φ×F×(A−ΔA)/(f−Φ×F×(A−ΔA)) ・・・(7)
すなわち、温度T−ΔTにおける計測レンジは、上述した温度Tにおける計測レンジよりも受光レンズ132に近づく方向に向けてシフトすることになる。
なお、上述のとおり、物体面が受光レンズ132から近づいた場合には、像面は受光レンズ132から遠ざかることになり、その際の像距離を図中においては、B”で表わしている。ここで、B”は、上記式(1)に基づき、f×(A−ΔA)/(A−ΔA−f)となる。
以上により、温度T−ΔTから温度T+ΔTまでの範囲を計測可能温度域とする三次元計測装置を製作すること想定したとするならば、当該三次元計測装置における実際上の計測レンジは、受光レンズ132からの距離が上記式(4)で表わされる温度T+ΔTにおける近点距離Sn以上で、かつ、上記式(7)で表わされる温度T−ΔTにおける遠点距離Sf以下の範囲(すなわち、図中において符号MRで示す範囲)となる。すなわち、この実際上の計測レンジMRを確保するためには、少なくとも(上記式(4)の右辺)<(上記式(7)の右辺)で示される条件を満たしていることが必要であり、さらに十分にこれを確保するためには、上記式(7)で示される温度T−ΔTにおける遠点距離Sfが、上記式(4)で表わされる温度T+ΔTにおける近点距離Snよりも、十分に大きいことが必要になる。
しかしながら、焦点距離f、許容散乱円径Φおよび明るさFは、いずれも使用する受光レンズ132の光学特性によって決まり、多少の微調整は可能ではあるものの、三次元計測を実現する上での種々の制約に基づき、これが自由に設定できるものではない。そのため、本発明者が実仕様を想定して各種の試算を行なったところ、三次元計測を実現する上で光学レンズに求められる上記光学特性を満たしつつ、上述した実際上の計測レンジMRを十分に広く確保することが非常に困難な状況にあることが確認され、当該実際上の計測レンジMRが極端に狭まるか、あるいは、これがそもそも存在しなくなる問題があることが判明した。
なお、ここではその詳細な説明は省略するが、上述した受光レンズ132の温度特性が三次元計測装置1の撮像部13側の計測レンジに与える影響と同様の理由により、投影部12に設けられる投光レンズ122についても、その温度特性が三次元計測装置1の投影部12側の計測レンジに影響を与えることになる。
そこで、本発明者は、当該課題を解決すべく、本実施の形態に係る三次元計測装置1において、後述する第1構成例ないし第5構成例のいずれかを採用することにより、当該課題の解決を図っている。
<F.光学レンズの温度特性>
以下、第1構成例ないし第5構成例について説明するに先立って、上述した光学レンズの温度特性について、特に受光レンズ132に着目して説明を行なう。図8および図9は、それぞれ図1に示す受光レンズ132の温度特性の第1例および第2例を示す図である。
図8(A)に示すように、受光レンズ132Aは、上述したように複数のレンズ132a〜132cが組み合わされた複合レンズにて構成されており、これら複数のレンズ132a〜132cは、互いの光軸が重なるように鏡筒133の内部において鏡筒133の軸方向に整列して設けられている。これら複数のレンズ132a〜132cの各々は、それらの周縁が鏡筒133によって支持されている。
図8(B)に示すように、これら複数のレンズ132a〜132cからなる受光レンズ132Aにおいては、温度Tにおける当該受光レンズ132Aの焦点位置(ここでは像面位置)を光軸方向に沿った基準位置とした場合に、受光レンズ132Aが温度T+ΔTに昇温することに伴い、その焦点位置が受光レンズ132Aから所定距離だけ遠ざかった位置+aに移動し、受光レンズ132Aが温度T−ΔTに降温することに伴い、その焦点位置が受光レンズ132Aから所定距離だけ近づいた位置−aに移動する。
このように、受光レンズ132Aの温度特性は、温度の上昇に伴って焦点位置が受光レンズ132Aから遠ざかる方向に変化するものであり、以下においては、この種の温度特性を有する光学レンズを総称して(すなわち、受光レンズおよび投光レンズの別に拘わらず)、「第1の温度特性を有する光学レンズ」と称する。
図9(A)に示すように、受光レンズ132Bは、上述したように複数のレンズ132a’〜132c’が組み合わされた複合レンズにて構成されており、これら複数のレンズ132a’〜132c’は、互いの光軸が重なるように鏡筒133の内部において鏡筒133の軸方向に整列して設けられている。これら複数のレンズ132a’〜132c’の各々は、それらの周縁が鏡筒133によって支持されている。
図9(B)に示すように、これら複数のレンズ132a’〜132c’からなる受光レンズ132Bにおいては、温度Tにおける当該受光レンズ132Bの焦点位置(ここでは像面位置)を光軸方向に沿った基準位置とした場合に、受光レンズ132Bが温度T+ΔTに昇温することに伴い、その焦点位置が受光レンズ132Aから所定距離だけ近づいた位置−aに移動し、受光レンズ132Bが温度T−ΔTに降温することに伴い、その焦点位置が受光レンズ132Bから所定距離だけ遠ざかった位置+aに移動する。
このように、受光レンズ132Bの温度特性は、温度の上昇に伴って焦点位置が受光レンズ132Bに近づく方向に変化するものであり、以下においては、この種の温度特性を有する光学レンズを総称して(すなわち、受光レンズおよび投光レンズの別に拘わらず)、「第2の温度特性を有する光学レンズ」と称する。
なお、上記においては、光学レンズが3つのレンズの複合レンズとして構成された場合を例示したが、当然に組み合わされるレンズの数が制限されるものではない。
<G.撮像部の第1構成例>
図10は、撮像部の第1構成例を示す模式断面図であり、図11は、図10に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。以下、これら図10および図11を参照して、第1構成例に係る撮像部13Aについて説明する。
図10に示すように、撮像部13Aは、光学デバイスとしての撮像素子131と、光学レンズとしての受光レンズ132Aと、鏡筒133と、支持構造部134とを備えており、これらが相互に組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。ここで、本構成例に係る受光レンズ132Aは、上述した第1の温度特性を有する光学レンズである。
撮像素子131は、たとえば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、CCD(Charged-Coupled Devices)イメージセンサ等からなり、支持構造部134によって支持されている。支持構造部134は、撮像素子131を内部に収容することが可能な箱形状を有しており、その底部上に撮像素子131が搭載されている。撮像素子131は、その表面に撮像面131aを有しており、当該撮像面131aは、受光レンズ132A側を向いている。
受光レンズ132Aは、筒状の鏡筒133によって支持されており、撮像素子131の撮像面131aに対向するように配置されている。なお、受光レンズ132Aおよび鏡筒133の具体的な構成は、上述した図8において示した構成と同様である。
鏡筒133の下端は、支持構造部134の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131を支持するとともに鏡筒133が固定されることにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの間の相対的な位置関係を決定している。
支持構造部134は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1341と第2部材1342とを有している。支持構造部134は、これら線膨張係数が異なる第1部材1341および第2部材1342を組み合わせることにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体からなる。なお、本構成例においては、第1部材1341の線膨張係数が、第2部材1342の線膨張係数よりも大きい。
より具体的には、支持構造部134は、上記複合構造体のうちの撮像素子131を支持する部分よりも鏡筒133が固定される部分に相対的に近い部分に配置された第1部材1341と、上記複合構造体のうちの鏡筒133が固定される部分よりも撮像素子131を支持する部分に相対的に近い部分に配置された第2部材1342とを有しており、これら第1部材1341と第2部材1342とが、光軸方向と平行な方向に沿って並ぶように配置されている。
撮像素子131は、上記複合構造体からなる支持構造部134の光軸方向に沿った各部の寸法が調節されることにより、その撮像面131aが所定の温度Tにおいて受光レンズ132Aの焦点位置(ここでは像面位置)に合致するように配置されている。これにより、当該所定の温度Tにおいては、受光レンズ132Aの被写界深度の範囲内に被写体が配置されることにより、撮像素子131の撮像面131aに被写体の像が鮮明に結像されることになる。
ここで、鏡筒133および第1部材1341は、これらが接するように固定されていてもよいし、これらに介在するようにその間に他部材が配置されていてもよい。また、第1部材1341および第2部材1342は、これらが接するように固定されていてもよいし、これらに介在するようにその間に他部材が配置されていてもよい。加えて、第2部材1342と撮像素子131とは、これらが接するように固定されていてもよいし、これらに介在するようにその間に他部材が配置されていてもよい。ただし、これら他部材を設ける場合には、上述した温度による素子間距離の変動に実質的に影響を与えないようにその形状や線膨張係数等を考慮することが好ましい。
なお、本構成例においては、鏡筒133および第1部材1341が互いに接するように固定されており、第1部材1341および第2部材1342が互いに接するように固定されており、第2部材1342と撮像素子131とが互いに接するように固定されている。ただし、図においては、理解を容易とするために、鏡筒133と第1部材1341との接続部、および、第2部材1342と撮像素子131との接続部の図示を簡素化している。
ここで、鏡筒133および第1部材1341の接続位置を第1基準位置SP1とし、第1部材1341および第2部材1342の接続位置を第2基準位置SP2とし、第1部材1341の光軸方向に沿った長さをL1とし、第1部材1341の線膨張係数をK1とし、第2部材1342の光軸方向に沿った長さをL2とし、第2部材1342の線膨張係数をK2として、以下において、当該第1構成例に係る撮像部13Aの温度変化に伴う挙動について説明する。
図11(A)に示すように、受光レンズ132Aの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温した場合には、受光レンズ132Aの温度特性(図11(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Aの焦点位置は、図10に示す基準位置から位置+aに移動する。
このとき、受光レンズ132Aに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に伸張する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR11にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の伸び量の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342にも、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR21にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の伸び量および第2部材1342の伸び量の和の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ昇温したことに伴い、距離Lhだけ増加する。当該距離Lhは、以下の式(8)によって表わされる。
Lh=(L1×k1+L2×k2)×ΔT ・・・(8)
一方、図11(B)に示すように、受光レンズ132Aの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ降温した場合には、受光レンズ132Aの温度特性(図11(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Aの焦点位置は、図10に示す基準位置から位置−aに移動する。
このとき、受光レンズ132Aに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ降温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に収縮する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR12にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の縮み量の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342にも、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR22にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の縮み量および第2部材1342の縮み量の和の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ降温したことに伴い、距離Llだけ減少する。当該距離Llは、以下の式(9)によって表わされる。
Ll=(L1×k1+L2×k2)×ΔT ・・・(9)
したがって、第1部材1341の光軸方向に沿った長さL1、第1部材1341の線膨張係数K1、第2部材1342の光軸方向に沿った長さL2、および、第2部材1342の線膨張係数K2を適切に設定することにより、昇温時における素子間距離の増加量である距離Lhを、受光レンズ132Aの焦点位置が昇温時において位置+aに移動する際の移動量に合わせ込むとともに、降温時における素子間距離の減少量である距離Llを、受光レンズ132Aの焦点位置が降温時において位置−aに移動する際の移動量に合わせ込むことが可能になる。
ここで、上述した構成とは異なり、支持構造部を単一の部材にて構成した場合には、温度変化に伴う上記素子間距離の変動が概ね一意に決定されてしまうことになり、これを温度変化に応じた受光レンズの焦点位置の変化に合わせ込むことが事実上不可能になる。
一方、上述のように、支持構造部を線膨張係数の異なる少なくとも2つ以上の部材の組み合わせにて構成することにより、温度変化に伴う上記素子間距離の変動を任意に決定できるようになり、これによって温度変化に伴う上記素子間距離の変動を温度変化に応じた受光レンズの焦点位置の変化に容易に合わせ込むことが可能になる。
そのため、当該第1構成例に係る撮像部13Aとすることにより、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になり、焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することができる。したがって、上記構成の撮像部13Aとすることにより、これを備えた三次元計測装置1とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
<H.撮像部の第2構成例>
図12は、撮像部の第2構成例を示す模式断面図であり、図13は、図12に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。以下、これら図12および図13を参照して、第2構成例に係る撮像部13Bについて説明する。
図12に示すように、撮像部13Bは、撮像素子131、受光レンズ132A、鏡筒133および支持構造部134を備えた三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。ここで、本構成例に係る受光レンズ132Aは、上述した第1の温度特性を有する光学レンズである。
支持構造部134は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1341と第2部材1342とを有しており、鏡筒133の下端は、支持構造部134の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体にて構成されている。なお、本構成例においては、第1部材1341の線膨張係数が、第2部材1342の線膨張係数よりも大きい。
上記複合構造体のうちの撮像素子131を支持する部分よりも鏡筒133が固定される部分に相対的に近い部分に配置された第1部材1341は、上記複合構造体のうちの鏡筒133が固定される部分よりも撮像素子131を支持する部分に相対的に近い部分に配置された第2部材1342を取り囲むように位置している。すなわち、第2部材1342は、第1部材1341の内部に収容されており、これにより、第1部材1341と第2部材1342とは、光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置されている。
撮像素子131は、上記複合構造体からなる支持構造部134の光軸方向に沿った各部の寸法が調節されることにより、その撮像面131aが所定の温度Tにおいて受光レンズ132Aの焦点位置(ここでは像面位置)に合致するように配置されている。
なお、本構成例においては、鏡筒133および第1部材1341が互いに接するように固定されており、第1部材1341および第2部材1342が互いに接するように固定されており、第2部材1342と撮像素子131とが互いに接するように固定されている。ただし、図においては、理解を容易とするために、鏡筒133と第1部材1341との接続部、第1部材1341と第2部材との接続部、および、第2部材1342と撮像素子131との接続部の図示を簡素化している。
図13(A)に示すように、受光レンズ132Aの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温した場合には、受光レンズ132Aの温度特性(図13(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Aの焦点位置は、図12に示す基準位置から位置+aに移動する。
このとき、受光レンズ132Aに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に伸張する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR11にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の伸び量の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR21にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の伸び量および第2部材1342の伸び量の差の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ昇温したことに伴い、距離Lhだけ増加する。当該距離Lhは、以下の式(10)によって表わされる。
Lh=(L1×k1−L2×k2)×ΔT ・・・(10)
図13(B)に示すように、受光レンズ132Aの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ降温した場合には、受光レンズ132Aの温度特性(図13(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Aの焦点位置は、図10に示す基準位置から位置−aに移動する。
このとき、受光レンズ132Aに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ降温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に収縮する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR12にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の縮み量の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR22にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の縮み量および第2部材1342の縮み量の差の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ降温したことに伴い、距離Llだけ減少する。当該距離Llは、以下の式(11)によって表わされる。
Ll=(L1×k1−L2×k2)×ΔT ・・・(11)
したがって、第1部材1341の光軸方向に沿った長さL1、第1部材1341の線膨張係数K1、第2部材1342の光軸方向に沿った長さL2、および、第2部材1342の線膨張係数K2を適切に設定することにより、昇温時における素子間距離の増加量である距離Lhを、受光レンズ132Aの焦点位置が昇温時において位置+aに移動する際の移動量に合わせ込むとともに、降温時における素子間距離の減少量である距離Llを、受光レンズ132Aの焦点位置が降温時において位置−aに移動する際の移動量に合わせ込むことが可能になる。
そのため、当該第2構成例に係る撮像部13Bとした場合にも、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になり、焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することができる。したがって、上述した第1構成例に係る撮像部13Aとした場合と同様の効果を得ることができる。
<I.撮像部の第3構成例>
図14は、撮像部の第3構成例を示す模式断面図であり、図15は、図14に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。以下、これら図14および図15を参照して、第3構成例に係る撮像部13Cについて説明する。
図14に示すように、撮像部13Cは、撮像素子131、受光レンズ132B、鏡筒133および支持構造部134を備えた三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。ここで、本構成例に係る受光レンズ132Bは、上述した第2の温度特性を有する光学レンズである。
支持構造部134は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1341と第2部材1342とを有しており、鏡筒133の下端は、支持構造部134の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131と受光レンズ132Bとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体にて構成されている。なお、本構成例においては、第1部材1341の線膨張係数が、第2部材1342の線膨張係数よりも小さい。
上記複合構造体のうちの撮像素子131を支持する部分よりも鏡筒133が固定される部分に相対的に近い部分に配置された第1部材1341は、上記複合構造体のうちの鏡筒133が固定される部分よりも撮像素子131を支持する部分に相対的に近い部分に配置された第2部材1342を取り囲むように位置している。すなわち、第2部材1342は、第1部材1341の内部に収容されており、これにより、第1部材1341と第2部材1342とは、光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置されている。
撮像素子131は、上記複合構造体からなる支持構造部134の光軸方向に沿った各部の寸法が調節されることにより、その撮像面131aが所定の温度Tにおいて受光レンズ132Bの焦点位置(ここでは像面位置)に合致するように配置されている。
なお、本構成例においては、鏡筒133および第1部材1341が互いに接するように固定されており、第1部材1341および第2部材1342が互いに接するように固定されており、第2部材1342と撮像素子131とが互いに接するように固定されている。ただし、図においては、理解を容易とするために、鏡筒133と第1部材1341との接続部、第1部材1341と第2部材との接続部、および、第2部材1342と撮像素子131との接続部の図示を簡素化している。
図15(A)に示すように、受光レンズ132Bの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温した場合には、受光レンズ132Bの温度特性(図15(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Bに近づく方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Bの焦点位置は、図14に示す基準位置から位置−aに移動する。
このとき、受光レンズ132Bに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に伸張する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Bから遠ざかる方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR11にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の伸び量の分だけ受光レンズ132Bから遠ざかる方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Bに近づく方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR21にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の伸び量および第2部材1342の伸び量の差の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Bとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ昇温したことに伴い、距離Lhだけ減少する。当該距離Lhは、以下の式(12)によって表わされる。
Lh=(L2×k2−L1×k1)×ΔT ・・・(12)
図15(B)に示すように、受光レンズ132Bの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ降温した場合には、受光レンズ132Bの温度特性(図15(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Bから遠ざかる方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Bの焦点位置は、図14に示す基準位置から位置+aに移動する。
このとき、受光レンズ132Bに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ降温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に収縮する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Bに近づく方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR12にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の縮み量の分だけ受光レンズ132Bに近づく方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Bから遠ざかる方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR22にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の縮み量および第2部材1342の縮み量の差の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Bとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ降温したことに伴い、距離Llだけ増加する。当該距離Llは、以下の式(13)によって表わされる。
Ll=(L2×k2−L1×k1)×ΔT ・・・(13)
したがって、第1部材1341の光軸方向に沿った長さL1、第1部材1341の線膨張係数K1、第2部材1342の光軸方向に沿った長さL2、および、第2部材1342の線膨張係数K2を適切に設定することにより、昇温時における素子間距離の減少量である距離Lhを、受光レンズ132Bの焦点位置が昇温時において位置−aに移動する際の移動量に合わせ込むとともに、降温時における素子間距離の増加量である距離Llを、受光レンズ132Bの焦点位置が降温時において位置+aに移動する際の移動量に合わせ込むことが可能になる。
そのため、当該第3構成例に係る撮像部13Cとした場合にも、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になり、焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することができる。したがって、上述した第1構成例に係る撮像部13Aとした場合と同様の効果を得ることができる。
なお、本構成を採用して、上述した第2の温度特性を有する光学レンズの焦点位置の変化に上述した素子間距離の変動を合わせ込むためには、少なくともL1×k1<L2×k2の条件を満たしていることが必要である。このように構成されていない場合には、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることができなくなる。
<J.撮像部の第4構成例>
図16は、撮像部の第4構成例を示す模式断面図であり、図17は、図16に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。以下、これら図16および図17を参照して、第4構成例に係る撮像部13Dについて説明する。
図16に示すように、撮像部13Dは、撮像素子131、受光レンズ132A、鏡筒133および支持構造部134を備えた三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。ここで、本構成例に係る受光レンズ132Aは、上述した第1の温度特性を有する光学レンズである。
支持構造部134は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1341と第2部材1342とを有しており、鏡筒133の下端は、支持構造部134の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体にて構成されている。なお、本構成例においては、第1部材1341の線膨張係数が、第2部材1342の線膨張係数よりも小さい。
上記複合構造体のうちの鏡筒133が固定される部分よりも撮像素子131を支持する部分に相対的に近い部分に配置された第2部材1342は、上記複合構造体のうちの撮像素子131を支持する部分よりも鏡筒133が固定される部分に相対的に近い部分に配置された第1部材1341を取り囲むように位置している。すなわち、第1部材1341は、第2部材1342の内部に収容されており、これにより、第1部材1341と第2部材1342とは、光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置されている。なお、上記構成に伴い、本構成例においては、鏡筒133の下端側の部分が、支持構造部134の内部に入り込んで位置している。
撮像素子131は、上記複合構造体からなる支持構造部134の光軸方向に沿った各部の寸法が調節されることにより、その撮像面131aが所定の温度Tにおいて受光レンズ132Aの焦点位置(ここでは像面位置)に合致するように配置されている。
なお、本構成例においては、鏡筒133および第1部材1341が互いに接するように固定されており、第1部材1341および第2部材1342が互いに接するように固定されており、第2部材1342と撮像素子131とが互いに接するように固定されている。ただし、図においては、理解を容易とするために、鏡筒133と第1部材1341との接続部、第1部材1341と第2部材との接続部、および、第2部材1342と撮像素子131との接続部の図示を簡素化している。
図17(A)に示すように、受光レンズ132Aの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温した場合には、受光レンズ132Aの温度特性(図17(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Aの焦点位置は、図16に示す基準位置から位置+aに移動する。
このとき、受光レンズ132Aに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に伸張する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR11にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の伸び量の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR21にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の伸び量および第2部材1342の伸び量の差の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ昇温したことに伴い、距離Lhだけ増加する。当該距離Lhは、以下の式(14)によって表わされる。
Lh=(L2×k2−L1×k1)×ΔT ・・・(14)
図17(B)に示すように、受光レンズ132Aの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ降温した場合には、受光レンズ132Aの温度特性(図17(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Aの焦点位置は、図16に示す基準位置から位置−aに移動する。
このとき、受光レンズ132Aに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ降温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に収縮する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR12にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の縮み量の分だけ受光レンズ132Aに遠ざかる方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR22にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の縮み量および第2部材1342の縮み量の差の分だけ受光レンズ132Aに近づく方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Aとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ降温したことに伴い、距離Llだけ減少する。当該距離Llは、以下の式(15)によって表わされる。
Ll=(L2×k2−L1×k1)×ΔT ・・・(15)
したがって、第1部材1341の光軸方向に沿った長さL1、第1部材1341の線膨張係数K1、第2部材1342の光軸方向に沿った長さL2、および、第2部材1342の線膨張係数K2を適切に設定することにより、昇温時における素子間距離の増加量である距離Lhを、受光レンズ132Aの焦点位置が昇温時において位置+aに移動する際の移動量に合わせ込むとともに、降温時における素子間距離の減少量である距離Llを、受光レンズ132Aの焦点位置が降温時において位置−aに移動する際の移動量に合わせ込むことが可能になる。
そのため、当該第4構成例に係る撮像部13Dとした場合にも、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になり、焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することができる。したがって、上述した第1構成例に係る撮像部13Aとした場合と同様の効果を得ることができる。
<K.撮像部の第5構成例>
図18は、撮像部の第5構成例を示す模式断面図であり、図19は、図18に示す撮像部の温度変化に伴う挙動を示す図である。以下、これら図18および図19を参照して、第5構成例に係る撮像部13Eについて説明する。
図18に示すように、撮像部13Eは、撮像素子131、受光レンズ132B、鏡筒133および支持構造部134を備えた三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。ここで、本構成例に係る受光レンズ132Bは、上述した第2の温度特性を有する光学レンズである。
支持構造部134は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1341と第2部材1342とを有しており、鏡筒133の下端は、支持構造部134の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131と受光レンズ132Bとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体にて構成されている。なお、本構成例においては、第1部材1341の線膨張係数が、第2部材1342の線膨張係数よりも大きい。
上記複合構造体のうちの鏡筒133が固定される部分よりも撮像素子131を支持する部分に相対的に近い部分に配置された第2部材1342は、上記複合構造体のうちの撮像素子131を支持する部分よりも鏡筒133が固定される部分に相対的に近い部分に配置された第1部材1341を取り囲むように位置している。すなわち、第1部材1341は、第2部材1342の内部に収容されており、これにより、第1部材1341と第2部材1342とは、光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置されている。なお、上記構成に伴い、本構成例においては、鏡筒133の下端側の部分が、支持構造部134の内部に入り込んで位置している。
撮像素子131は、上記複合構造体からなる支持構造部134の光軸方向に沿った各部の寸法が調節されることにより、その撮像面131aが所定の温度Tにおいて受光レンズ132Bの焦点位置(ここでは像面位置)に合致するように配置されている。
なお、本構成例においては、鏡筒133および第1部材1341が互いに接するように固定されており、第1部材1341および第2部材1342が互いに接するように固定されており、第2部材1342と撮像素子131とが互いに接するように固定されている。ただし、図においては、理解を容易とするために、鏡筒133と第1部材1341との接続部、第1部材1341と第2部材との接続部、および、第2部材1342と撮像素子131との接続部の図示を簡素化している。
図19(A)に示すように、受光レンズ132Bの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温した場合には、受光レンズ132Bの温度特性(図19(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Bに近づく方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Bの焦点位置は、図18に示す基準位置から位置−aに移動する。
このとき、受光レンズ132Bに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ昇温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に伸張する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Bに近づく方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR11にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の伸び量の分だけ受光レンズ132Bに近づく方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Bから遠ざかる方向に向けて伸びが発生する(この伸びの方向および大きさを図中において矢印AR21にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の伸び量および第2部材1342の伸び量の差の分だけ受光レンズ132Bに近づく方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Bとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ昇温したことに伴い、距離Lhだけ減少する。当該距離Lhは、以下の式(16)によって表わされる。
Lh=(L1×k1−L2×k2)×ΔT ・・・(16)
図19(B)に示すように、受光レンズ132Bの温度が、上述した所定の温度Tから温度ΔTだけ降温した場合には、受光レンズ132Bの温度特性(図19(C)参照)により、焦点位置が受光レンズ132Bから遠ざかる方向に移動する。すなわち、受光レンズ132Bの焦点位置は、図18に示す基準位置から位置+aに移動する。
このとき、受光レンズ132Bに近接して設けられた支持構造部134にも、同様に所定の温度Tから温度ΔTだけ降温が生じ、第1部材1341および第2部材1342が共に収縮する。
より詳細には、第1部材1341には、第1基準位置SP1を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aから遠ざかる方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR12にて模式的に示している)。これに伴い、第2基準位置SP2は、第1部材1341の縮み量の分だけ受光レンズ132Bに遠ざかる方向に移動する。
また、同時に、第2部材1342には、第2基準位置SP2を基点として光軸方向に沿って受光レンズ132Aに近づく方向に向けて縮みが発生する(この縮みの方向および大きさを図中において矢印AR22にて模式的に示している)。これに伴い、撮像素子131は、第1部材1341の縮み量および第2部材1342の縮み量の差の分だけ受光レンズ132Aから遠ざかる方向に移動する。
これにより、撮像素子131と受光レンズ132Bとの光軸方向における距離である素子間距離は、温度Tから温度ΔTだけ降温したことに伴い、距離Llだけ増加する。当該距離Llは、以下の式(17)によって表わされる。
Ll=(L1×k1−L2×k2)×ΔT ・・・(17)
したがって、第1部材1341の光軸方向に沿った長さL1、第1部材1341の線膨張係数K1、第2部材1342の光軸方向に沿った長さL2、および、第2部材1342の線膨張係数K2を適切に設定することにより、昇温時における素子間距離の減少量である距離Lhを、受光レンズ132Bの焦点位置が昇温時において位置−aに移動する際の移動量に合わせ込むとともに、降温時における素子間距離の増加量である距離Llを、受光レンズ132Bの焦点位置が降温時において位置+aに移動する際の移動量に合わせ込むことが可能になる。
そのため、当該第5構成例に係る撮像部13Eとした場合にも、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になり、焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することができる。したがって、上述した第1構成例に係る撮像部13Aとした場合と同様の効果を得ることができる。
なお、本構成を採用して、上述した第2の温度特性を有する光学レンズの焦点位置の変化に上述した素子間距離の変動を合わせ込むためには、少なくともL1×k1>L2×k2の条件を満たしていることが必要である。このように構成されていない場合には、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることができなくなる。
<L.投影部の構成例>
図20は、投影部の構成例を示す模式断面図である。以下、この図20を参照して、本構成例に係る投影部12Aについて説明する。
図20に示すように、投影部12Aは、光学デバイスとしての光源120およびフォトマスク121と、光学レンズとしての投光レンズ122Aと、鏡筒123と、支持構造部124と、コリメータレンズ125とを備えており、これらが相互に組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。ここで、本構成例に係る投光レンズ122Aは、上述した第1の温度特性を有する光学レンズである。
光源120およびフォトマスク121は、パターン照明を形成するパターン照明形成素子であり、このうちの光源120としては、たとえば、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser diode)、水銀ランプ等が利用できる。この他にもパターン照明形成素子としては、たとえば、光源と液晶デバイスとの組み合わせ、光源とマイクロミラーアレイとの組み合わせ、有機EL(electro-luminescence)等を利用することもできる。
フォトマスク121は、その周縁が支持構造部124によって支持されている。フォトマスク121は、投光レンズ122Aと対向するように配置されている。また、フォトマスク121から見て投光レンズ122A側とは反対側の位置には、コリメータレンズ125および光源120が配置されている。コリメータレンズ125は、光源120から出射された光を平行光化するものである。
投光レンズ122Aは、筒状の鏡筒123によって支持されている。なお、投光レンズ122Aおよび鏡筒123の具体的な構成は、上述した図8において示した受光レンズ132Aおよび鏡筒133の構成と同様である。
鏡筒123の下端は、支持構造部124の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部124は、フォトマスク121を支持するとともに鏡筒123が固定されることにより、フォトマスク121と投光レンズ122Aとの間の相対的な位置関係を決定している。
支持構造部124は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材1241と第2部材1242とを有している。支持構造部124は、これら線膨張係数が異なる第1部材1241および第2部材1242を組み合わせることにより、フォトマスク121と投光レンズ122Aとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体からなる。なお、本構成例においては、第1部材1241の線膨張係数が、第2部材1242の線膨張係数よりも大きい。
より具体的には、支持構造部124は、上記複合構造体のうちのフォトマスク121を支持する部分よりも鏡筒123が固定される部分に相対的に近い部分に配置された第1部材1241と、上記複合構造体のうちの鏡筒123が固定される部分よりもフォトマスク121を支持する部分に相対的に近い部分に配置された第2部材1242とを有しており、これら第1部材1241と第2部材1242とが、光軸方向と平行な方向に沿って並ぶように配置されている。
フォトマスク121は、上記複合構造体からなる支持構造部124の光軸方向に沿った各部の寸法が調節されることにより、所定の温度Tにおいて投光レンズ122Aの焦点位置に合致するように配置されている。これにより、当該所定の温度Tにおいては、投影部12Aから照射されたパターン照明が、被写体上において鮮明な投影パターンとして結像されることになる。
ここで、その詳細な説明は繰り返しになるため省略するが、上述したように、本構成例においては、フォトマスク121と投光レンズ122Aとの光学的な位置関係、ならびに、これらが組付けられた鏡筒123および支持構造部124の構造が、前述の第1構成例に係る撮像部13Aと同様に構成されている。
そのため、本構成例に係る投影部12Aとすることにより、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になり、焦点位置のずれ量の少なくとも一部を素子間距離の変動によって相殺することができる。したがって、上記構成の投影部12Aとすることにより、これを備えた三次元計測装置1とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
<M.その他>
上記においては、三次元計測装置1に具備される投影部12として、第1構成例に係る撮像部13Aに準じた構成を有する投影部12Aとした場合を特に例示して説明を行なったが、これに代えて、第2構成例ないし第5構成例に係る撮像部13B〜13Eに準じた構成を有する投影部とすることも当然に可能である。
また、上述した撮像部13A〜13Eおよび投影部12Aにおいては、いずれも鏡筒の下端が支持構造部の上端側の所定部位に固定された場合を例示して説明を行なったが、支持構造部に対する鏡筒の固定位置は、上記の位置に限られるものではなく、鏡筒の軸方向におけるどの位置が支持構造部に対して固定されていてもよい。ここで、この支持構造部に対する鏡筒の固定位置は、温度の変化に伴って変化する光学レンズの焦点位置に対して上述した素子間距離を合わせ込むための基準位置(すなわち、上述した第1基準位置)となる。
また、上述したように、本実施の形態は、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材と第2部材とを組み合わせることによって支持構造部を構成したものである。ここで、第1部材および第2部材のうち、より線膨張係数を小さくすべき部材としては、その材質が特に制限されるものではなく、これを各種の金属材料等にて構成することができるが、たとえばステンレス合金(線膨張係数:10〜13×10-6[/K]程度)が利用できる。一方、第1部材および第2部材のうち、より線膨張係数を大きくすべき部材としては、その材質が特に制限されるものではなく、これを各種の金属材料または樹脂材料等にて構成することができるが、たとえばアルミニウム合金(線膨張係数:23〜24×10-6[/K]程度)が利用できる。
さらに、上述した本実施の形態は、光学レンズ(投光レンズまたは受光レンズ)と光学デバイス(フォトマスクまたは撮像素子)とが、それらの温度が均一であることにより、自己整合的に焦点が合うように構成されたものであるため、これらの温度が不均一になることは好ましくない。そのため、これら光学レンズと光学デバイスとがより均一な温度となるように、これらに介在する支持構造部は、より熱伝導率が高い材料にて構成されていることが好ましく、当該観点からは、第1部材および第2部材の双方が金属材料にて構成されていることがなお好ましい。
<N.付記>
上述した本実施の形態に係る三次元計測装置用光学アセンブリおよびこれを備えた三次元計測装置の特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
[構成1]
光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成する光学レンズ(122,132)と、
前記一対の共役面のうちの一方に配置される光学デバイス(121,131)と、
前記光学レンズを支持する鏡筒(123,133)と、
前記光学デバイスを支持するとともに前記鏡筒が固定されることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定する支持構造部(124,134)とを備え、
前記光学レンズが、温度に応じて焦点位置が変化するものであり、
前記支持構造部が、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材(1241,1341)および第2部材(1242,1342)を少なくとも組み合わせることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体からなり、
温度に起因して発生する前記焦点位置のずれ量の少なくとも一部が、温度に起因して変動する前記素子間距離によって相殺されるように構成されている、三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成2]
前記第1部材が、前記複合構造体のうちの前記光学デバイスを支持する部分よりも前記鏡筒が固定される部分に相対的に近い部分に配置されており、
前記第2部材が、前記複合構造体のうちの前記鏡筒が固定される部分よりも前記光学デバイスを支持する部分に相対的に近い部分に配置されており、
前記第1部材と前記第2部材とが、前記光軸方向と平行な方向に沿って並ぶように配置されている、構成1に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成3]
前記光学レンズが、温度の上昇に伴って前記焦点位置が当該光学レンズから遠ざかる方向に変化するものである、構成2に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成4]
前記第1部材が、前記複合構造体のうちの前記光学デバイスを支持する部分よりも前記鏡筒が固定される部分に相対的に近い部分に配置されており、
前記第2部材が、前記複合構造体のうちの前記鏡筒が固定される部分よりも前記光学デバイスを支持する部分に相対的に近い部分に配置されており、
前記第1部材と前記第2部材とが、前記光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置されている、構成1に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成5]
前記光学レンズが、温度の上昇に伴って前記焦点位置が当該光学レンズから遠ざかる方向に変化するものである、構成4に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成6]
前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも大きく、
前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも大きい、構成5に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成7]
前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも小さく、
前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも小さい、構成5に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成8]
前記光学レンズが、温度の上昇に伴って前記焦点位置が当該光学レンズに近づく方向に変化するものである、構成4に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成9]
前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも大きく、
前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも小さい、構成8に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成10]
前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも小さく、
前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも大きい、構成8に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成11]
前記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子(121)からなり、
前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズ(122)からなる、構成1から10のいずれかに記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成12]
前記光学デバイスが、撮像面(131a)を有する撮像素子(131)からなり、
前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを前記撮像面に結像するための受光レンズ(132)からなる、構成1から10のいずれかに記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成13]
構成11に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを投影部(12)として備えるとともに、構成12に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを撮像部(13)として備えてなる、三次元計測装置。
(実施の形態2)
<O.三次元計測装置>
以下において説明する実施の形態2は、上述した実施の形態1に係る三次元計測装置1において、投影部12および撮像部13として、その構成が異なるものを適用したものである。そのため、これら投影部12および撮像部13の構成以外の部分については、繰り返しになるためその説明を省略する。なお、本実施の形態に係る三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリが解決すべき課題は、上述した実施の形態1において説明した課題と同様である。
<P.撮像部の構成例>
図21は、本実施の形態に係る三次元計測装置の撮像部の構成例を示す模式断面図である。以下、この図21を参照して、本実施の形態に係る撮像部13Fについて説明する。
図21に示すように、撮像部13Fは、光学デバイスとしての撮像素子131と、光学レンズとしての受光レンズ132Cと、鏡筒133と、支持構造部134とを備えており、これらが相互に組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。
撮像素子131は、支持構造部134によって支持されている。支持構造部134は、撮像素子131を内部に収容することが可能な箱形状を有しており、その底部上に撮像素子131が搭載されている。撮像素子131は、その表面に撮像面131aを有しており、当該撮像面131aは、受光レンズ132C側を向いている。
受光レンズ132Cは、温度に応じて焦点位置が実質的に変化しないいわゆるアサーマルレンズにて構成されている。受光レンズ132Cは、複数のレンズ132a”〜132c”が組み合わされた複合レンズにて構成されており、これら複数のレンズ132a”〜132c”は、互いの光軸が重なるように鏡筒133の内部において鏡筒133の軸方向に整列して設けられている。これら複数のレンズ132a”〜132c”の各々は、それらの周縁が鏡筒133によって支持されており、撮像素子131の撮像面131aに対向するように配置されている。
鏡筒133の下端は、支持構造部134の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131を支持するとともに鏡筒133が固定されることにより、撮像素子131と受光レンズ132Cとの間の相対的な位置関係を決定している。
支持構造部134は、単一の部材にて構成されている。当該単一の部材からなる支持構造部134の線膨張係数は、5×10−6[/K]以下である。ここで、線膨張係数が、5×10−6[/K]以下である材料としては、たとえば、インバー(登録商標)、ノビナイト(登録商標)等が挙げられ、それらの線膨張係数は、0.1〜3.0×10−6[/K]程度である。
撮像素子131は、単一の部材からなる支持構造部134の光軸方向に沿った寸法が調節されることにより、その撮像面131aが受光レンズ132Cの焦点位置(ここでは像面位置)に合致するように配置されている。これにより、受光レンズ132Cの被写界深度の範囲内に被写体が配置されることにより、撮像素子131の撮像面131aに被写体の像が鮮明に結像されることになる。
ここで、鏡筒133および支持構造部134は、これらが接するように固定されていてもよいし、これらに介在するようにその間に他部材が配置されていてもよい。ただし、他部材を設ける場合には、撮像素子131と受光レンズ132Cとの光軸方向における距離である素子間距離が温度によって実質的に変動しないようにその形状や線膨張係数等を考慮することが好ましい。
なお、本構成例においては、鏡筒133および支持構造部134が互いに接するように固定されている。ただし、図においては、理解を容易とするために、鏡筒133と支持構造部134との接続部の図示を簡素化している。
上述のように、受光レンズをアサーマルレンズにて構成した場合には、温度に応じて焦点位置が実質的に変化しなくなる一方、撮像素子と受光レンズとの光軸方向における距離である素子間距離が温度によって変動し(すなわち、支持構造部の熱膨張等によって素子間距離が変動し)、これによって計測レンジが狭まってしまう問題が生じる。
この点、本実施の形態に係る撮像部13Fにおいては、支持構造部134として、温度変化によっても実質的に膨張が生じない超低膨張材料を使用する(すなわち、上述のように線膨張係数が5×10−6[/K]以下である材料を使用する)ことにより、当該問題が発生することを防止している。
すなわち、本実施の形態に係る撮像部13Fとすることにより、温度が変化した場合にも、受光レンズ132Cの焦点位置に変化が生じることが実質的に抑制できるとともに、受光レンズ132Cと撮像素子131との間の光軸方向における距離である素子間距離に変動が生じることも実質的に抑制できる。
そのため、上記構成を採用することにより、撮像素子131が受光レンズ132Cの焦点位置に常時配置された状態が維持できることになる。したがって、本実施の形態に係る撮像部13Fとすることにより、これを備えた三次元計測装置1とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
なお、支持構造部134を構成する材料の、上述した線膨張係数の条件は、実仕様を想定することで算出された(具体的には、光学系の倍率や周囲環境温度、作動時における内部上昇温度、必要となる計測レンジの大きさ等を考慮することで算出された)ものであり、当該条件よりも大きい線膨張係数の材料を使用した場合には、概して計測レンジが狭まってしまうことになる。
<Q.投影部の構成例>
図22は、本実施の形態に係る三次元計測装置の投影部の構成例を示す模式断面図である。以下、この図22を参照して、本実施の形態に係る投影部12Bについて説明する。
図22に示すように、投影部12Bは、光学デバイスとしての光源120およびフォトマスク121と、光学レンズとしての投光レンズ122Cと、鏡筒123と、支持構造部124と、コリメータレンズ125とを備えており、これらが相互に組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。
フォトマスク121は、その周縁が支持構造部124によって支持されている。フォトマスク121は、投光レンズ122Cと対向するように配置されている。また、フォトマスク121から見て投光レンズ122C側とは反対側の位置には、コリメータレンズ125および光源120が配置されている。
投光レンズ122Cは、温度に応じて焦点位置が実質的に変化しないいわゆるアサーマルレンズにて構成されている。投光レンズ122Cは、筒状の鏡筒123によって支持されている。なお、投光レンズ122Cおよび鏡筒123の具体的な構成は、上述した図20において示した投光レンズ122Aおよび鏡筒123の構成と同様である。
鏡筒123の下端は、支持構造部124の上端側の所定位置に固定されている。これにより、支持構造部124は、フォトマスク121を支持するとともに鏡筒123が固定されることにより、フォトマスク121と投光レンズ122Cとの間の相対的な位置関係を決定している。
支持構造部124は、単一の部材にて構成されている。当該単一の部材からなる支持構造部124の線膨張係数は、5×10−6[/K]以下である。ここで、線膨張係数が、5×10−6[/K]以下である材料としては、たとえば、インバー(登録商標)、ノビナイト(登録商標)等が挙げられ、それらの線膨張係数は、0.1〜3.0×10−6[/K]程度である。
フォトマスク121は、単一の部材からなる支持構造部124の光軸方向に沿った寸法が調節されることにより、投光レンズ122Cの焦点位置に合致するように配置されている。これにより、投影部12Bから照射されたパターン照明が、被写体上において鮮明な投影パターンとして結像されることになる。
ここで、その詳細な説明は繰り返しになるため省略するが、上述したように、本構成例においては、フォトマスク121と投光レンズ122Cとの光学的な位置関係、ならびに、これらが組付けられた鏡筒123および支持構造部124の構造が、前述の本実施の形態に係る撮像部13Fと同様に構成されている。
そのため、上記構成を採用することにより、フォトマスク121が投光レンズ122Cの焦点位置に常時配置された状態が維持できることになる。したがって、本実施の形態に係る投影部12Bとすることにより、これを備えた三次元計測装置1とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
<R.その他>
上述した撮像部13Fおよび投影部12Bにおいては、いずれも鏡筒の下端が支持構造部の上端側の所定部位に固定された場合を例示して説明を行なったが、支持構造部に対する鏡筒の固定位置は、上記の位置に限られるものではなく、鏡筒の軸方向におけるどの位置が支持構造部に対して固定されていてもよい。
<S.付記>
上述した本実施の形態に係る三次元計測装置用光学アセンブリおよびこれを備えた三次元計測装置の特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
[構成14]
光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成する光学レンズ(122,132)と、
前記一対の共役面のうちの一方に配置される光学デバイス(121,131)と、
前記光学レンズを支持する鏡筒(123,133)と、
前記光学デバイスを支持するとともに前記鏡筒が固定されることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定する支持構造部(124,134)とを備え、
前記光学レンズが、温度に応じて焦点位置が実質的に変化しないアサーマルレンズからなり、
前記支持構造部が、線膨張係数が5×10−6[/K]以下の部材にて構成されている、三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成15]
前記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子(121)からなり、
前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズ(122)からなる、構成14に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成16]
前記光学デバイスが、撮像面(131a)を有する撮像素子(131)からなり、
前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを前記撮像面に結像するための受光レンズ(132)からなる、構成14に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成17]
構成15に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを投影部(12)として備えるとともに、構成16に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを撮像部(13)として備えてなる、三次元計測装置。
(関連形態)
<T.三次元計測装置>
以下において説明する関連形態は、上述した実施の形態1に係る三次元計測装置1において、投影部12および撮像部13として、その構成が異なるものを適用したものである。そのため、これら投影部12および撮像部13の構成以外の部分については、繰り返しになるためその説明を省略する。
また、本関連形態においては、光学デバイスを支持する支持構造部および当該支持構造部に付設される後述する機能部の構成が、投影部12および撮像部13において基本的に共通であるため、これらのうちの撮像部13のみを具体的に図示して説明を行なう。なお、本関連形態に係る三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリが解決すべき課題は、上述した実施の形態1において説明した課題と同様である。
<U.撮像部の構成例>
図23は、本関連形態に係る三次元計測装置の撮像部の構成例を示す模式図である。以下、この図23を参照して、本関連形態に係る撮像部13Gについて説明する。
図23に示すように、撮像部13Gは、光学デバイスとしての撮像素子131と、光学レンズとしての受光レンズ132と、鏡筒133と、支持構造部134とを備えており、これらが相互に組付けられることで構成された三次元計測装置用アセンブリにて構成されている。さらに、撮像部13Gは、支持構造部134に付設された機能部として、制御部141、温度計測部142、位置計測部143、駆動部144、記憶部145、温度検出センサ146および位置検出センサ147をさらに備えている。
撮像素子131は、支持構造部134によって支持されている。支持構造部134は、光軸方向に沿って互いに対向するように配置された第1板状部材1343および第2板状部材1344と、これら第1板状部材1343および第2板状部材1344を連結する送りねじ1345およびガイドシャフト1346と、送りねじ1345を回転駆動するモータ1347とを含んでいる。
受光レンズ132は、上述した第1の温度特性を有する光学レンズであってもよいし、上述した第2の温度特性を有する光学レンズであってもよいし、アサーマルレンズであってもよい。なお、受光レンズ132および鏡筒133の具体的な構成は、上述した図8において示した受光レンズ132Aおよび鏡筒133の構成と同様である。
第1板状部材1343の所定位置には、撮像素子131が搭載されており、第2板状部材1344には、鏡筒133の下端が固定されている。これにより、支持構造部134は、撮像素子131を支持するとともに鏡筒133が固定されることにより、撮像素子131と受光レンズ132との間の相対的な位置関係を決定している。
第1板状部材1343は、送りねじ1345およびガイドシャフト1346に設けられた貫通孔に挿通されている。ここで、送りねじ1345の周面には、雄ねじが設けられており、送りねじ1345が挿通された第1板状部材1343の貫通孔の内周面には、雌ねじが設けられている。これにより、送りねじ1345は、第1板状部材1343に螺合している。
送りねじ1345の一端は、第2板状部材1344に回転可能に軸支されており、送りねじ1345の他端は、モータ1347の回転シャフトに固定されている。ガイドシャフト1346の一端は、第2板状部材1344に固定されている。モータ1347は、駆動部144に接続されており、駆動部144によって回転動作およびその停止が切り替えられる。なお、モータ1347としては、たとえばステッピングモータが利用できる。
このように支持構造部134が構成されることにより、モータ1347の回転シャフトが順方向および逆方向に回転駆動される(図中矢印DR1参照)ことにより、第1板状部材1343が第2板状部材1344に対して相対的に移動する(図中矢印DR2参照)ことになり、これによって撮像素子131と受光レンズ132との光軸方向における距離である素子間距離が、自在に調節できることになる。なお、ガイドシャフト1346は、当該第1板状部材1343が移動する際に、第1板状部材1343を案内するとともに、当該第1板状部材1343に振動が生じることを抑制するものである。
鏡筒133の所定位置には、温度検出センサ146が設けられている。当該温度検出センサ146は、受光レンズ132の温度を検出するためのものであり、当該温度検出センサ146によって検出された温度情報は、温度計測部142へと入力される。
第1板状部材1343の所定位置には、ドグ1343aが設けられており、当該ドグ1343aに対向するように、位置検出センサ147が設けられている。当該位置検出センサ147は、光軸方向における撮像素子131の位置を検出するためのものであり、当該位置検出センサ147によって検出された位置情報は、位置計測部143へと入力される。なお、位置検出センサ147としては、たとえばフォトセンサが利用できる。
制御部141は、支持構造部134の動作を全体として制御するものであり、温度計測部142、位置計測部143、駆動部144および記憶部145に接続されている。温度計測部142は、温度検出センサ146によって検出された温度情報を制御部141に入力し、位置計測部143は、位置検出センサ147にて検出された位置情報を制御部141に入力する。
記憶部145には、予め定められたモータ1347を駆動すべき駆動量がテーブルとして格納されている。当該テーブルは、受光レンズ132の温度特性(すなわち、温度変化に伴う焦点位置の変化の有無およびその変化量等)および支持構造部134の温度特性(すなわち、支持構造部134の熱膨張および熱収縮に伴う撮像素子131の位置変化の有無およびその移動量等)に応じて、温度と、当該温度においてモータ1347を駆動すべき駆動量とが関連付けられたものであり、このテーブルに従ってモータ1347が駆動されることにより、受光レンズ132の焦点位置が撮像素子131の撮像面131aに合致することになる。
制御部141は、温度計測部142および位置計測部143から入力された温度情報および位置情報に基づいて、記憶部145に記憶された上記テーブルを参照し、モータ1347の駆動量を決定してこれに応じた駆動信号を駆動部144へと入力する。
以上の構成とすることにより、撮像素子131が受光レンズ132の焦点位置に配置されることとなるように、受光レンズ132と撮像素子131との間の光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて常時調節されることになるため、焦点位置の変化に素子間距離の変動を追従させることが可能になる。したがって、本関連形態に係る撮像部13Gとすることにより、これを備えた三次元計測装置1とした場合に、定められた温度域において計測レンジを広く確保することに資することができる。
<V.その他>
上述した撮像部13Gにおいては、いずれも鏡筒の下端が支持構造部の第2板状部材に固定された場合を例示して説明を行なったが、第2板状部材に対する鏡筒の固定位置は、上記の位置に限られるものではなく、鏡筒の軸方向におけるどの位置が第2板状部材に対して固定されていてもよい。
また、上述した撮像部13Gにおいては、光軸方向に沿って撮像素子を移動させるための手段として、ステッピングモータを用いた場合を例示して説明を行なったが、当該ステッピングモータに代えて、超音波モータやボイスコイルモータ、ピエゾ素子、液体レンズ等を利用することとしてもよい。
<W.付記>
上述した本関連形態に係る三次元計測装置用光学アセンブリおよびこれを備えた三次元計測装置の特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
[構成18]
光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成する光学レンズ(122,132)と、
前記一対の共役面のうちの一方に配置される光学デバイス(121,131)と、
前記光学レンズを支持する鏡筒(123,133)と、
前記光学デバイスを支持するとともに前記鏡筒が固定されることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定する支持構造部(124,134)と、
前記光学デバイスと前記光学レンズとの光軸方向における距離を変化させる駆動手段(1347)を備えた、三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成19]
前記光学レンズの温度を検出する温度検出手段(146)と、
前記駆動手段の動作を制御する制御部(141)とをさらに備え、
前記制御部が、前記温度検出手段によって検出された温度情報に基づいて、前記駆動手段の動作を制御する、構成18に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成20]
前記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子(121)からなり、
前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズ(122)からなる、構成18または19に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成21]
前記光学デバイスが、撮像面(131a)を有する撮像素子(131)からなり、
前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを前記撮像面に結像するための受光レンズ(132)からなる、構成18または19に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
[構成22]
構成20に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを投影部(12)として備えるとともに、構成21に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを撮像部(13)として備えてなる、三次元計測装置。
<X.その他の形態等>
上述した実施の形態1,2および関連形態においては、単一の投影部および単一の撮像部を備えた三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリに本開示を適用した場合を例示して説明を行なったが、本開示は、この種のものにその適用範囲が制限されるものではない。すなわち、本開示は、単一の投影部および複数の撮像部を備えた三次元計測装置、複数の投影部および単一の撮像部を備えた三次元計測装置、ならびに、複数の投影部および複数の撮像部を備えた三次元計測装置のいずれにもその適用が可能なものであり、さらには、これら三次元計測装置に具備される三次元計測装置用光学アセンブリの各々にもその適用が可能なものである。
また、上述した実施の形態1,2および関連形態においては、三次元計測装置として、固有コード法を適用したものを例示して説明を行なったが、この他にも、三次元計測装置としては、ランダムドット法、位相シフト法、空間コード法等を適用したものがある。本開示は、これらいずれの三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリにも適用することができるものであり、固有コード法が適用された三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用光学アセンブリにその適用が制限されるものではない。
また、上述した実施の形態1,2および関連形態においては、三次元計測装置の用途として、コンベヤ上を搬送されるワークの三次元形状を計測する用途を例示したが、当然にこの他にも、種々の用途に用いられる三次元計測装置およびこれに具備される三次元計測装置用アセンブリに本開示を適用することができる。ここで、他の用途しては、たとえば、ばら積み状態にあるワークをロボットハンドによって個別にピッキングするに際し、当該ばら積み状態にあるワークの三次元形状を計測してそれらワークの三次元的な位置や姿勢等を個別に認識する用途等が挙げられる。
また、上述した実施の形態1,2および関連形態においては、三次元計測装置として、特定の波長の光を用いて投影パターンを被写体に投影するように構成されたものを例示して説明を行なったが、本開示は、複数の波長の光を用いたり白色光を用いたりすることで投影パターンを被写体に投影するように構成された三次元計測装置にも当然にその適用が可能である。
今回開示した上記実施の形態および関連形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 三次元計測装置、10 計測ヘッド、11 処理部、12,12A,12B 投影部、13,13A〜13G 撮像部、14 表示部、15 記憶部、16 通信I/F部、100 画像計測装置、102 プロセッサ、104 メインメモリ、106 ストレージ、108 入力部、110 表示部、112 光学ドライブ、114 下位I/F部、115 記録媒体、116 上位I/F部、118 プロセッサバス、120 光源、121 フォトマスク、122,122A,122C 投光レンズ、122a〜122c レンズ、123 鏡筒、124 支持構造部、125 コリメータレンズ、131 撮像素子、131a 撮像面、132,132A〜132C 受光レンズ、132a〜132c,132a’〜132c’,132a”〜132c” レンズ、133 鏡筒、134 支持構造部、141 制御部、142 温度計測部、143 位置計測部、144 駆動部、145 記憶部、146 温度検出センサ、147 位置検出センサ、1060 OS、1062 三次元計測プログラム、1241 第1部材、1242 第2部材、1341 第1部材、1342 第2部材、1343 第1板状部材、1343a ドグ、1344 第2板状部材、1345 送りねじ、1346 ガイドシャフト、1347 モータ、C コンベヤ、MR 計測レンジ、P 投影パターン、R プリミティブ位置、SP1 第1基準位置、SP2 第2基準位置、W1,W2,W3 ワード、WK ワーク。

Claims (17)

  1. 光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成する光学レンズと、
    前記一対の共役面のうちの一方に配置される光学デバイスと、
    前記光学レンズを支持する鏡筒と、
    前記光学デバイスを支持するとともに前記鏡筒が固定されることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定する支持構造部とを備え、
    前記光学レンズが、温度に応じて焦点位置が変化するものであり、
    前記支持構造部が、互いに異なる線膨張係数を有する第1部材および第2部材を少なくとも組み合わせることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの光軸方向における距離である素子間距離が温度に応じて変動するように調整された複合構造体からなり、
    温度に起因して発生する前記焦点位置のずれ量の少なくとも一部が、温度に起因して変動する前記素子間距離によって相殺されるように構成されている、三次元計測装置用光学アセンブリ。
  2. 前記第1部材が、前記複合構造体のうちの前記光学デバイスを支持する部分よりも前記鏡筒が固定される部分に相対的に近い部分に配置されており、
    前記第2部材が、前記複合構造体のうちの前記鏡筒が固定される部分よりも前記光学デバイスを支持する部分に相対的に近い部分に配置されており、
    前記第1部材と前記第2部材とが、前記光軸方向と平行な方向に沿って並ぶように配置されている、請求項1に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  3. 前記光学レンズが、温度の上昇に伴って前記焦点位置が当該光学レンズから遠ざかる方向に変化するものである、請求項2に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  4. 前記第1部材が、前記複合構造体のうちの前記光学デバイスを支持する部分よりも前記鏡筒が固定される部分に相対的に近い部分に配置されており、
    前記第2部材が、前記複合構造体のうちの前記鏡筒が固定される部分よりも前記光学デバイスを支持する部分に相対的に近い部分に配置されており、
    前記第1部材と前記第2部材とが、前記光軸方向と直交する方向においてその一部が重なるように配置されている、請求項1に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  5. 前記光学レンズが、温度の上昇に伴って前記焦点位置が当該光学レンズから遠ざかる方向に変化するものである、請求項4に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  6. 前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも大きく、
    前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも大きい、請求項5に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  7. 前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも小さく、
    前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも小さい、請求項5に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  8. 前記光学レンズが、温度の上昇に伴って前記焦点位置が当該光学レンズに近づく方向に変化するものである、請求項4に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  9. 前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも大きく、
    前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも小さい、請求項8に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  10. 前記第1部材の前記光軸方向における長さが、前記第2部材の前記光軸方向における長さよりも小さく、
    前記第1部材の線膨張係数が、前記第2部材の線膨張係数よりも大きい、請求項8に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  11. 前記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子からなり、
    前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズからなる、請求項1から10のいずれかに記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  12. 前記光学デバイスが、撮像面を有する撮像素子からなり、
    前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを前記撮像面に結像するための受光レンズからなる、請求項1から10のいずれかに記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  13. 請求項11に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを投影部として備えるとともに、請求項12に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを撮像部として備えてなる、三次元計測装置。
  14. 光学的に共役な関係にある一対の共役面を形成する光学レンズと、
    前記一対の共役面のうちの一方に配置される光学デバイスと、
    前記光学レンズを支持する鏡筒と、
    前記光学デバイスを支持するとともに前記鏡筒が固定されることにより、前記光学デバイスと前記光学レンズとの間の相対的な位置関係を決定する支持構造部とを備え、
    前記光学レンズが、温度に応じて焦点位置が実質的に変化しないアサーマルレンズからなり、
    前記支持構造部が、線膨張係数が5×10−6[/K]以下の部材にて構成されている、三次元計測装置用光学アセンブリ。
  15. 前記光学デバイスが、パターン照明を形成するパターン照明形成素子からなり、
    前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に対してパターン照明を投影することで投影パターンを結像するための投光レンズからなる、請求項14に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  16. 前記光学デバイスが、撮像面を有する撮像素子からなり、
    前記光学レンズが、前記一対の共役面のうちの他方に配置される被写体に投影された投影パターンを前記撮像面に結像するための受光レンズからなる、請求項14に記載の三次元計測装置用光学アセンブリ。
  17. 請求項15に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを投影部として備えるとともに、請求項16に記載の三次元計測装置用光学アセンブリを撮像部として備えてなる、三次元計測装置。
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