JP2020199520A - プレス成形品の製造方法 - Google Patents

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【課題】プレス成形品の複数の領域をそれぞれ適切な強度に補強することに加えて、熱間プレスにおける加熱条件の制約を無くしたプレス成形品の製造方法を提供する。【解決手段】本体鋼板1の異なる領域にそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合された重ね合わせブランク5を形成する。次に、重ね合わせブランク5を加熱炉6でオーステナイト変態温度(Ac3)以上の温度に加熱する。次に、重ね合わせブランク5をプレス装置7の下金型と上金型の間に挟んでプレス成形すると同時に、フェライト変態開始温度(Ar3)より高い温度からマルテンサイト変態終了温度(Mf)以下の温度まで急冷する。【選択図】図1

Description

本発明は、プレス成形品の製造方法に関し、特に本体鋼板に補強鋼板を重ね合わせてなるプレス成形品の製造方法に関する。
一般に、熱間プレスとは鋼板をオーステナイト変態温度以上の温度に加熱し、これを上下方向に対向して配置された2つの金型の間に挟んで押圧し、プレス成形すると同時に金型による急冷により鋼板の金属組織をオーステナイトからマルテンサイトに変態せしめることで、鋼板の焼入れ強化を行うものである。
特許文献1には、自動車用センターピラーを構成するピラーレインフォースメントにおいて、その機械的強度を局部的に高めるために、本体鋼板の一領域に1枚の補強鋼板を重ね合わせ、スポット溶接で両鋼板を接合することで重ね合わせブランクを形成し、この重ね合わせブランクを熱間プレスすることにより、プレス成形品を製造する発明が記載されている。
特許文献2には、車両用骨格部材の強度剛性を確保しつつ軽量化及び構造の簡素化を達成することを課題として、加熱工程によって溶融されたろう材を介して増肉用鋼板(補強鋼板)を鋼板(本体鋼板)に重ね合わせ、続いてプレス成形機を用いて加熱された鋼板を急冷して焼き入れすると共に、ろう材を冷却固化させて鋼板に増肉用鋼板を面接合させながら鋼板及び増肉用鋼板をプレス成形する発明が記載されている。
特開2014−193712号公報 特開2011−088484号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、本体鋼板の一領域に1枚の補強鋼板をスポット溶接していたので、本体鋼板の複数領域を適切に補強することができなかった。
また、特許文献1に記載された発明では、加熱工程において、増肉用鋼板及び鋼板の加熱とろう材の溶融とを同時に行っていたので、増肉用鋼板及び鋼板の焼き入れと、増肉用鋼板の面接合を適切に実施するための加熱条件に制約が生じるという問題がある。特に、板厚が互いに異なる複数の本体鋼板を突き合わせ溶接してなるテーラードブランクに増肉用鋼板をろう材を介して面接合する場合には、板厚差による各本体鋼板の単位面積当たりの熱容量の相違から、さらに加熱条件に制約が生じる。
上述した課題に鑑み、請求項1に記載のプレス成形品の製造方法は、本体鋼板と、複数の補強鋼板とを準備し、前記本体鋼板の複数の異なる領域にそれぞれ前記複数の補強鋼板を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接してブランクを形成する工程と、前記ブランクを熱間プレスすることによりプレス成形品を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、本体鋼板の複数の異なる領域にそれぞれ複数の補強鋼板をスポット溶接するので、本体鋼板の複数の領域をそれぞれ適切な強度に補強することができることに加え、スポット溶接を採用したことにより上述のような熱間プレスにおける加熱条件の制約を無くすことができる。
また、請求項2に記載のプレス成形品の製造方法は、板厚が互いに異なる複数の本体鋼板と、複数の補強鋼板と、を準備し、前記複数の本体鋼板を溶接してテーラードブランクを形成する工程と、前記複数の本体鋼板にそれぞれ前記複数の補強鋼板を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接する工程と、前記複数の補強鋼板がスポット溶接されたテーラードブランクを熱間プレスすることによりプレス成形品を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、上記と同様に、本体鋼板の複数の異なる領域にそれぞれ複数の補強鋼板をスポット溶接するので、テーラードブランクからなるプレス成形品の複数の領域をそれぞれ適切な強度に補強することができる。また、テーラードブランクを構成する各本体鋼板の単位面積当たりの熱容量は板厚差によって相違することになるが、この場合にもスポット溶接を採用したことにより熱間プレスにおける加熱条件の制約を無くすことができる。
本発明によれば、プレス成形品の複数の領域をそれぞれ適切な強度に補強することができることに加えて、熱間プレスにおける加熱条件の制約を無くすことができる。
本発明の第1の実施形態におけるプレス成形品の製造工程を示す図である。 センターピラー用重ね合わせブランクの平面図、及び熱間プレス後の当該ブランクの断面図である。 ブレース部材用重ね合わせブランクの平面図、及び熱間プレス後の当該ブランクの断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるプレス成形品の製造工程を示す図である。 センターピラー用テーラードブランクの平面図及び断面図である。 熱間プレス後のセンターピラー用テーラードブランクの断面図である。 ブレース部材用テーラードブランクの平面図及び断面図である。 熱間プレス後のブレース部材用テーラードブランクの断面図である。
<<第1の実施形態>>
本発明の第1の実施形態におけるプレス成形品の製造方法を図1−図3に基づいて説明する。先ず、図1(a)の平面図に示すように、本体鋼板1、第1の補強鋼板2、及び第2の補強鋼板3を準備する。
次に、図1(b)の平面図に示すように、本体鋼板1の異なる領域にそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合された重ね合わせブランク5を形成する。
第1及び第2の補強鋼板2,3は、熱間プレス後のプレス成形品10に求められる性能によって、互いに異なる強度(引張強度)を有している場合と、互いに同じ強度(引張強度)を有している場合がある。第1及び第2の補強鋼板2,3の板厚は、プレス成形品10に求められる性能によって適宜選択することができる。
溶接性(遅れ破壊の防止)が必要な場合は、熱間プレス後の第1の補強鋼板2あるいは第2の補強鋼板3の強度は1.5Gpaであることが望ましく、各補強鋼板は炭素含有率約0.2質量%を有する鋼板材料で形成される。また、プレス成形品10として、高延性が必要な場合は、第1の補強鋼板2あるいは第2の補強鋼板3は熱間プレスによって焼き入れがされないように炭素含有率がさらに低い鋼板材料で形成される。
また、より高い強度が必要な場合は、熱間プレス後の第1の補強鋼板2あるいは第2の補強鋼板3の強度は1.8Gpaであることが望ましく、各補強鋼板は炭素含有率が比較的高い約0.35質量%の鋼板材料で形成される。本体鋼板1の強度、採用すべき鋼板材料については、特に制限されることはない。
次に、図1(c)に示すように、スポット溶接済みの重ね合わせブランク5を加熱炉6でオーステナイト変態温度(Ac3)以上の温度に加熱する。オーステナイト変態温度(Ac3)は鋼板の炭素含有量によっても異なるが、例えば870℃である。これにより、重ね合わせブランク5を構成する鋼板の金属組織はオーステナイトになる。
次に、図1(d)に示すように、加熱された重ね合わせブランク5をプレス装置7の下金型と上金型の間に挟んでプレス成形すると同時に、フェライト変態開始温度(Ar3)より高い温度からマルテンサイト変態終了温度(Mf)以下の温度まで急冷する。
この熱間プレスにより、第1の補強鋼板2及び第2の補強鋼板3は前述の炭素含有率(約0.2質量%または約0.35質量%)に応じて、(1.5GPa、1.8GPa)、(1.8GPa、1.5GPa)、(1.5GPa、1.5GPa)、(1.8GPa、1.8GPa)という4つのパターンの強度を有することになる。
その後、図1(e)に示すように、金型を開放して、熱間プレスされた重ね合わせブランク5を取り出す。図1(e)は、図1(b)のA−A線における断面図に対応している。この熱間プレス後の重ね合わせブランク5が、本実施形態の製造方法により得られるプレス成形品10である。
このように、この実施形態の製造方法によれば、本体鋼板1の異なる領域にそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3をスポット溶接するので、本体鋼板1の異なる領域をそれぞれ適切な強度に補強することができることに加え、スポット溶接を採用したことにより、熱間プレスにおける加熱炉6の加熱条件の制約を無くすことができる。なお、本体鋼板1の異なる領域に、3枚以上の補強鋼板をスポット溶接してもよい。
<センターピラーへの適用例>
次に、図2に基づいて、この実施形態によるプレス成形品の製造方法を自動車用センターピラーの補強部材であるピラーレインフォースメント部材の製造に適用した例を説明する。センターピラーというのは、ピラーアウターパネルとピラーインナーパネルの間にピラーレインフォースメント部材を備えて構成される自動車部品である。ピラーレインフォースメント部材は乗員の胸部に対応する高さに対応する領域の強度を局部的に高くしている。
図2(a)に示すように、本体鋼板1の上側領域に第1の補強鋼板2、下側領域に第2の補強鋼板3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合された重ね合わせブランク5Aを形成する。
その後、重ね合わせブランク5Aを上述の方法で熱間プレスすることにより、ピラーレインフォースメント部材10Aを形成する。図2(a)は重ね合わせブランク5Aの平面図、図2(b)は、図2(a)のB−B線に対応するピラーレインフォースメント部材10Aの断面図である。図示のように、ピラーレインフォースメント部材10Aはいわゆるハット形の形状を有している。
この場合、本体鋼板1の上側領域は乗員の胸部に対応する高さに対応する領域であり、その領域の強度を高めて乗員を保護するために、第1の補強鋼板2の強度は例えば1.8GPaと高くすることが好ましい。一方、本体鋼板1の下側領域については、自動車衝突時に変形し易くして衝撃力を吸収するために、第2の補強鋼板3の強度は第1の補強鋼板2の強度よりも低くすることが好ましい。この場合、第2の補強鋼板3は、熱間プレスによって焼き入れがされないように炭素含有率が低い高延性鋼板材料で形成することが望ましい。
<ブレース部材への適用例>
次に、図3に基づいて、この実施形態によるプレス成形品の製造方法を自動車用ルーフのブレース部材の製造に適用した例を説明する。ブレース部材というのは自動車用ルーフ(屋根)の骨組み部材の一種であって、一般にルームランプが取り付けられる位置に設置される。
図3(a)に示すように、本体鋼板1の一領域に第1の補強鋼板2、他の領域に第2の補強鋼板3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合された重ね合わせブランク5Bを形成する。
その後、重ね合わせブランク5Bを上述の方法で熱間プレスすることにより、ブレース部材10Bを形成する。図3(a)は重ね合わせブランク5Bの平面図、図3(b)は図3(a)のC−C線に対応するブレース部材10Bの断面図である。図示のように、ブレース部材10Bは波形の断面形状を有している。第1の補強鋼板及び第2補強鋼板2,3の強度は互いに同じであり、1.5GPaとすることが望ましい。
<<第2の実施形態>>
本発明の第2の実施形態におけるプレス成形品の製造方法を図4−図8に基づいて説明する。先ず、図4(a)の平面図に示すように、第1の本体鋼板1a、第2の本体鋼板1b、第1の補強鋼板2、及び第2の補強鋼板3を準備する。第1の実施形態においては、本体鋼板1は1枚であるが、本実施形態においては板厚が互いに異なる2枚の本体鋼板1a,1bを用いる点で第1の実施形態とは異なっている。
第1及び第2の補強鋼板2,3の板厚は、プレス成形品30に求められる性能によって適宜選択することができる。また、第1の補強鋼板2及び第2の補強鋼板3は炭素含有率、熱間プレス後の強度については、第1の実施形態と同様である。
次に、図4(b)の平面図に示すように、第1及び第2の本体鋼板1a,1bを溶接して1枚のテーラードブランク20を形成する。この場合、第1及び第2の本体鋼板1a,1bの端面を互いに突き合わせて、あるいは溶接する部位を重ねて、溶接することができる。溶接方法としては、レーザー溶接やスポット溶接等を採用することができる。
その後、第1及び第2の本体鋼板1a,1bにそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合する。この場合、突き合わせ溶接とスポット溶接の順番は逆にしてもよい。
次に、図4(c)に示すように、第1及び第2の本体鋼板1a,1bがスポット溶接されたテーラードブランク20を加熱炉6でオーステナイト変態温度(Ac3)以上の温度に加熱する。
次に、図4(d)に示すように、加熱されたテーラードブランク20をプレス装置7の下金型と上金型の間に挟んでプレス成形すると同時に、フェライト変態開始温度(Ar3)より高い温度からマルテンサイト変態終了温度(Mf)以下の温度まで急冷する。 この熱間プレスにより、第1の補強鋼板2及び第2の補強鋼板3は、前述の炭素含有率(約0.2質量%または約0.35質量%)に応じて、(1.5GPa、1.8GPa)、(1.8GPa、1.5GPa)、(1.5GPa、1.5GPa)、(1.8GPa、1.8GPa)という4つのパターンの強度を有することになる。
その後、図4(e)に示すように、金型を開放して、熱間プレスされたテーラードブランク20を取り出す。図4(e)は、図4(b)のD−D線における断面図に対応している。この熱間プレス後のテーラードブランク20が、本実施形態の製造方法により得られるプレス成形品30である。
このように、この実施形態によれば、第1及び第2の本体鋼板1a,1bにそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3をスポット溶接するので、テーラードブランク20の異なる領域をそれぞれ適切な強度に補強することができることに加え、スポット溶接を採用したことにより、熱間プレスにおける加熱炉6の加熱条件の制約を無くすことができる。
また、テーラードブランク20を構成する第1及び第2の本体鋼板1a,1bの単位面積当たりの熱容量はそれらの板厚差に応じて相違することになるが、この場合にもスポット溶接を採用したことにより熱間プレスにおける加熱条件の制約を無くすことができる。なお、テーラードブランク20は3枚以上の本体鋼板を突き合わせ溶接して形成し、各本体鋼板に補強鋼板をスポット溶接してもよい。
<センターピラーへの適用例>
次に、図5及び図6に基づいて、この実施形態によるプレス成形品の製造方法を自動車用センターピラーの補強部材であるピラーレインフォースメント部材の製造に適用した例を説明する。
図5に示すように、板厚が互いに異なる第1及び第2の本体鋼板1a,1bを溶接して1枚のテーラードブランク20Aを形成する。第1の本体鋼板1aはテーラードブランク20Aの上側部材、第2の本体鋼板1bはテーラードブランク20Aの下側部材を構成している。図5(a)はテーラードブランク20Aの平面図、図5(b)は図5(a)におけるE−E線における断面図である。この例では、図5(b)に示すように、第1の本体鋼板1aは第2の本体鋼板1bより厚い板厚を有している。
その後、第1及び第2の本体鋼板1a,1bにそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合する。
その後、テーラードブランク20Aを第1の実施形態と同様の方法で熱間プレスすることにより、ピラーレインフォースメント部材30Aを形成する。この場合、第1の本体鋼板1aはピラーレインフォースメント部材30Aの上側部材、第2の本体鋼板1bはピラーレインフォースメント部材30Aの下側部材を構成している。図6は、図5(a)のF−F線に対応するピラーレインフォースメント部材30Aの断面図である。
第1の本体鋼板1aの板厚が第2の本体鋼板1bの板厚より大きい場合、第1の本体鋼板1aの単位面積当たりの熱容量は、第1の本体鋼板1bの単位面積当たりの熱容量は大きくなるが、この場合にもスポット溶接を採用したことにより熱間プレスにおける加熱条件の制約を無くすことができる。
第1の補強鋼板2が接合される第1の本体鋼板1aの領域は乗員の胸部に対応する高さに対応する領域であり、その強度を高めて乗員を保護するために、第1の補強鋼板2の強度は例えば1.8GPaと高くすることが好ましい。
一方、第2の補強鋼板2が接合される第2の本体鋼板1bの領域については、自動車衝突時に変形し易くして衝撃力を吸収するために、第2の補強鋼板3の強度は第1の補強鋼板2の強度よりも低くすることが好ましい。この場合、第2の補強鋼板3は熱間プレスによって焼き入れがされないように炭素含有率が低い高延性鋼板材料で形成することが望ましい。
<ブレース部材への適用例>
次に、図7及び図8に基づいて、この実施形態によるプレス成形品の製造方法を自動車用ルーフのブレース部材の製造に適用した例を説明する。図7に示すように、板厚が互いに異なる第1及び第2の本体鋼板1a,1bを溶接して1枚のテーラードブランク20Bを形成する。
その後、第1及び第2の本体鋼板1a,1bにそれぞれ第1及び第2の補強鋼板2,3を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接し、スポット溶接部4において接合する。図7(a)はテーラードブランク20Bの平面図、図7(b)は図7(a)におけるG−G線における断面図である。この例では、図7(b)に示すように、第1の本体鋼板1aは第2の本体鋼板1bより厚い板厚を有している。
その後、テーラードブランク20Bを第1の実施形態と同様の方法で熱間プレスすることにより、ブレース部材30Bを形成する。図8は、図7(a)のH−H線に対応するブレース部材30Bの断面図である。第1の補強鋼板及び第2補強鋼板2,3の強度は互いに同じであり、1.5GPaとすることが望ましい。
1 本体鋼板
1a 第1の本体鋼板
1b 第2の本体鋼板
2 第1の補強鋼板
3 第2の補強鋼板
4 スポット溶接部
5,5A,5B 重ね合わせブランク
6 加熱炉
7 プレス装置
10,30 プレス成形品
10A,30A ピラーレインフォースメント部材
10B,30B ブレース部材
20,20A,20B テーラードブランク
また、特許文献2に記載された発明では、加熱工程において、増肉用鋼板及び鋼板の加熱とろう材の溶融とを同時に行っていたので、増肉用鋼板及び鋼板の焼き入れと、増肉用鋼板の面接合を適切に実施するための加熱条件に制約が生じるという問題がある。特に、板厚が互いに異なる複数の本体鋼板を突き合わせ溶接してなるテーラードブランクに増肉用鋼板をろう材を介して面接合する場合には、板厚差による各本体鋼板の単位面積当たりの熱容量の相違から、さらに加熱条件に制約が生じる。

Claims (6)

  1. 本体鋼板と、複数の補強鋼板とを準備し、
    前記本体鋼板の複数の異なる領域にそれぞれ前記複数の補強鋼板を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接してブランクを形成する工程と、
    前記ブランクを熱間プレスすることによりプレス成形品を形成する工程と、を備えることを特徴とするプレス成形品の製造方法。
  2. 板厚が互いに異なる複数の本体鋼板と、複数の補強鋼板と、を準備し、
    前記複数の本体鋼板を溶接してテーラードブランクを形成する工程と、
    前記複数の本体鋼板にそれぞれ前記複数の補強鋼板を板厚方向に重ね合わせ、それぞれの重ね合わせ部分をスポット溶接する工程と、
    前記複数の補強鋼板がスポット溶接されたテーラードブランクを熱間プレスすることによりプレス成形品を形成する工程と、を備えることを特徴とするプレス成形品の製造方法。
  3. 前記熱間プレス工程後に前記複数の補強鋼板は互いに異なる強度を有することを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形品の製造方法。
  4. 前記熱間プレス工程後に前記複数の補強鋼板は互いに同じ強度を有することを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形品の製造方法。
  5. 前記プレス成形品は、自動車用センターピラーのピラーレインフォースメント部材であることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のプレス成形品の製造方法。
  6. 前記プレス成形品は、自動車用ルーフのブレース部材であることを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載のプレス成形品の製造方法。
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