JP2020199435A - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる水処理装置の提供。【解決手段】油分を含む被処理水1を処理槽2に通過させて、油分4を浮上分離し、処理水3を得る水処理装置であって;長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡11を送り込む第1給気部21と;第1給気部21の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡12を送り込む第2給気部22と;第2給気部22の後段で、油分4から分離された処理水3を排出する排出口24と;を有する水処理装置;水処理方法。【選択図】図1
Description
本発明は、水処理装置および水処理方法に関する。
油の混合した汚水等の被処理水を処理槽に通して、油を浮上分離する油水分離装置が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、油の混合した汚水等の被処理水を複数段に直列配置された水槽に通して油を浮上分離する油水分離装置が記載されている。具体的には、被処理水を上部開口から受入れる受入槽、受入槽中の下層部からの被処理水を受入れて順次鎮静させるために上流から下流へ直列状に配列された複数段の鎮静槽、少なくとも下流端の鎮静槽にて被処理水の表層部に浮上した油およびスラッジなどの浮渣を溢流として取り込む集油槽、鎮静槽の被処理水中で空気の泡を発生する気泡発生装置、集油槽内に取り込まれた溢流を受入槽に還流させる循環ポンプ手段、及び下流端の鎮静槽の底部から油分離処理済みの水を外部へ排出する排水手段、を備えてなる油水分離装置が記載されている。
特許文献2には、被処理液に空気を供給し循環ポンプで加圧して被処理液に空気を溶解させ、処理槽の下部の設けたノズルから溶解させた空気を気泡として被処理液と共に吹き出させ、処理槽において被処理液に含まれる油分を気泡と共に浮上させ被処理液を水と油分とを分離させる油水分離装置が記載されている。具体的には、循環ポンプの吸込み側に凝集剤を供給する配管を設け、循環ポンプの吸込み側に圧力調整弁を設けて、圧力調整弁の開度調整により循環ポンプの吸込み側圧力を大気圧よりも低くして、大気圧と循環ポンプの吸込側圧力との差圧を駆動力として凝集剤を被処理液に混合させ、混合後の被処理液を混合器に送る、油水分離装置が記載されている。
特許文献3には、被処理液に空気を供給しポンプで加圧して被処理液に空気を溶解させ、処理槽の下部から溶解させた空気を気泡として被処理液とともに吹き出させることによって、処理槽において被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ被処理液を水と油分とを分離させる油水分離装置が記載されている。具体的には、ポンプの吸込み側に塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一方を供給する配管と水酸化ナトリウム水溶液を供給する配管を設け、さらにポンプの吸込み側に圧力調整弁を設けて、圧力調整弁の開度調整によりポンプのポンプ吸込圧力を大気圧よりも低くして大気圧とポンプ吸込圧力の差圧を駆動力として塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一方と水酸化ナトリウム水溶液を別々に被処理液に混合させる、油水分離装置が記載されている。
特許文献1に記載の装置水処理は、鎮静槽の被処理水中で空気の泡を発生する気泡発生装置を有し、具体的には底部に配置された多孔ノズルを有している。ポーラスストーン等の多孔ノズルの泡は、大きな粒径の油分であれば分離できる。しかしながら、例えば水と乳化した油分などの微細な油分は、多孔ノズルの泡を用いても浮上分離できないことがわかった。
特許文献2および3に記載の水処理装置は、被処理液に凝集剤等の薬剤を供給した後、加圧した空気を液中に溶解させて処理槽下部から噴出すことによって、油分を気泡と共に浮上分離させている(加圧浮上装置と同じ)。加圧下での泡は小さく、常圧下で泡が大きくなるため、数mmレベルの大きな粒径の油分については浮上分離できる。しかしながら、加圧下での小さな泡を用いた場合、被処理水への溶解量に制限があり、微細な油分との接触面積が小さいため、泡と接触できなかった油分が浮上分離できないことがわかった(特に、油分の量が多い場合)。
本発明が解決しようとする課題は、油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる水処理装置を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するために、鋭意検討を行った。
その結果、さまざまな油分を含む被処理水を用いた場合であっても、2段階のサイズの気泡を順に用いることにより、効率良く油分を分離除去できることを見出すに至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明の構成と、本発明の好ましい構成を以下に記載する。
その結果、さまざまな油分を含む被処理水を用いた場合であっても、2段階のサイズの気泡を順に用いることにより、効率良く油分を分離除去できることを見出すに至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明の構成と、本発明の好ましい構成を以下に記載する。
[1] 油分を含む被処理水を処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理装置であって;
長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む第1給気部と;
第1給気部の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む第2給気部と;
第2給気部の後段で、油分から分離された処理水を排出する排出口と;
を有する水処理装置。
[2] 第2給気部と排出口との間に凝集剤供給部をさらに有する[1]に記載の水処理装置。
[3] 処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの比G/Lの供給量制御部をさらに有する[1]または[2]に記載の水処理装置。
[4] 処理槽が第1の処理槽および第2の処理槽を含み、
第1給気部が第1の処理槽に位置し、
第2給気部が第2の処理槽に位置する[1]〜[3]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[5] 被処理水が、油分がエマルジョン化された水である[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[6] 油分を含む被処理水を水処理装置の処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理方法であって;
第1給気部で、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む工程と;
第1給気部の後段に位置する第2給気部で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む工程と;
第2給気部の後段に位置する排出口から、油分から分離された処理水を排出する工程と;
を有する水処理方法。
[7] 第2給気部と排出口との間にカチオン系凝集剤を添加する工程をさらに有する[6]に記載の水処理方法。
[8] 処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lを1〜20に制御する工程をさらに有する[6]または[7]に記載の水処理方法。
[9] 処理槽が第1の処理槽および第2の処理槽を含み、
第1給気部が第1の処理槽に位置し、
第2給気部が第2の処理槽に位置する[6]〜[8]のいずれか一つに記載の水処理方法。
[10] 被処理水が、油分が乳化された水である[6]〜[9]のいずれか一つに記載の水処理方法。
長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む第1給気部と;
第1給気部の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む第2給気部と;
第2給気部の後段で、油分から分離された処理水を排出する排出口と;
を有する水処理装置。
[2] 第2給気部と排出口との間に凝集剤供給部をさらに有する[1]に記載の水処理装置。
[3] 処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの比G/Lの供給量制御部をさらに有する[1]または[2]に記載の水処理装置。
[4] 処理槽が第1の処理槽および第2の処理槽を含み、
第1給気部が第1の処理槽に位置し、
第2給気部が第2の処理槽に位置する[1]〜[3]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[5] 被処理水が、油分がエマルジョン化された水である[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[6] 油分を含む被処理水を水処理装置の処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理方法であって;
第1給気部で、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む工程と;
第1給気部の後段に位置する第2給気部で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む工程と;
第2給気部の後段に位置する排出口から、油分から分離された処理水を排出する工程と;
を有する水処理方法。
[7] 第2給気部と排出口との間にカチオン系凝集剤を添加する工程をさらに有する[6]に記載の水処理方法。
[8] 処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lを1〜20に制御する工程をさらに有する[6]または[7]に記載の水処理方法。
[9] 処理槽が第1の処理槽および第2の処理槽を含み、
第1給気部が第1の処理槽に位置し、
第2給気部が第2の処理槽に位置する[6]〜[8]のいずれか一つに記載の水処理方法。
[10] 被処理水が、油分が乳化された水である[6]〜[9]のいずれか一つに記載の水処理方法。
本発明によれば、油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる水処理装置を提供できる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[水処理装置]
本発明の水処理装置は、油分を含む被処理水を処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理装置であって;
長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む第1給気部と;
第1給気部の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む第2給気部と;
第2給気部の後段で、油分から分離された処理水を排出する排出口と;
を有する。
この構成により、本発明の水処理装置によれば、油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる。いかなる理論に拘泥するものでもないが、以下のメカニズムで被処理水から効率良く油分を分離除去できると考えられる。浮上に劣るものの微細な油分の補足に優れる微細な気泡と接触させた後に、油分を含む微細な気泡と浮上性に大きな気泡とを接触させることにより、油分を含む微細な気泡から油分を含む大きな気泡への成長を促し、浮上しやすくできる。その結果、従来では処理水に混入していた微細な油分も、分離浮上でき、回収できる。
なお、本発明の好ましい態様の一例では、特開2009−148731号公報および特開2011−240339号公報に記載の加圧溶解装置などの高価な装置を用いないことにより、製造コストも低くすることができる。
また、本発明の好ましい態様の一例では、油分を除去するための薬品も特に添加しないことにより、よりコストを低くすることができる。
以下、本発明の好ましい態様について説明する。
本発明の水処理装置は、油分を含む被処理水を処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理装置であって;
長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む第1給気部と;
第1給気部の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む第2給気部と;
第2給気部の後段で、油分から分離された処理水を排出する排出口と;
を有する。
この構成により、本発明の水処理装置によれば、油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる。いかなる理論に拘泥するものでもないが、以下のメカニズムで被処理水から効率良く油分を分離除去できると考えられる。浮上に劣るものの微細な油分の補足に優れる微細な気泡と接触させた後に、油分を含む微細な気泡と浮上性に大きな気泡とを接触させることにより、油分を含む微細な気泡から油分を含む大きな気泡への成長を促し、浮上しやすくできる。その結果、従来では処理水に混入していた微細な油分も、分離浮上でき、回収できる。
なお、本発明の好ましい態様の一例では、特開2009−148731号公報および特開2011−240339号公報に記載の加圧溶解装置などの高価な装置を用いないことにより、製造コストも低くすることができる。
また、本発明の好ましい態様の一例では、油分を除去するための薬品も特に添加しないことにより、よりコストを低くすることができる。
以下、本発明の好ましい態様について説明する。
<被処理水>
本発明では、全ての産業活動から発生または排出される油分含有水を被処理水として用いられる。
被処理水が、油分が乳化された水(エマルジョン)であることが好ましい。油分が乳化された水のように、被処理水が微細な油分を含む場合であっても、本発明の水処理装置によれば効率良く油分を分離除去できる。ただし、被処理水に含まれる油分は、乳化していなくてもよく、例えばオイルボール粒であってもよく、油分含有汚泥であってもよい。
被処理水に含まれる油分の量としては、例えば30mg/L以上の油分を含んでいてもよく、30〜1000mg/Lの油分を含んでいてもよい。本発明の水処理装置の好ましい態様では加圧装置を用いないため、後述の第1の気泡および第2の気泡を被処理水の十分に発生させることができ、第1の気泡および第2の気泡を高濃度の油分に対して十分に接触させることができ、油分を十分に除去できる。
被処理水の種類としては、特に制限はない。被処理水の例としては、例えば、海水;河川水;湖沼水;雨水;下水処理水;水産加工工場排水、畜産排水、金属加工工場排水、コンクリート工場排水、製紙工場排水、食品加工工場排水などを挙げることができる。
本発明では、全ての産業活動から発生または排出される油分含有水を被処理水として用いられる。
被処理水が、油分が乳化された水(エマルジョン)であることが好ましい。油分が乳化された水のように、被処理水が微細な油分を含む場合であっても、本発明の水処理装置によれば効率良く油分を分離除去できる。ただし、被処理水に含まれる油分は、乳化していなくてもよく、例えばオイルボール粒であってもよく、油分含有汚泥であってもよい。
被処理水に含まれる油分の量としては、例えば30mg/L以上の油分を含んでいてもよく、30〜1000mg/Lの油分を含んでいてもよい。本発明の水処理装置の好ましい態様では加圧装置を用いないため、後述の第1の気泡および第2の気泡を被処理水の十分に発生させることができ、第1の気泡および第2の気泡を高濃度の油分に対して十分に接触させることができ、油分を十分に除去できる。
被処理水の種類としては、特に制限はない。被処理水の例としては、例えば、海水;河川水;湖沼水;雨水;下水処理水;水産加工工場排水、畜産排水、金属加工工場排水、コンクリート工場排水、製紙工場排水、食品加工工場排水などを挙げることができる。
<処理水>
本発明の水処理装置で水処理されて得られた処理水は、油分を除去することができる。例えば、排水中の規制対象(水質汚濁防止法)である鉱物油5mg/L、動植物性油30mg/Lを下回るまで油分を除去することができる。
本発明の水処理装置で水処理されて得られた処理水は、油分を除去することができる。例えば、排水中の規制対象(水質汚濁防止法)である鉱物油5mg/L、動植物性油30mg/Lを下回るまで油分を除去することができる。
<油分>
除去された油分は、処理槽から公知の方法で除去することができる。例えば、処理槽の開口からポンプや真空ポンプを用いて油分を除去することができる。
除去された油分は、処理槽から公知の方法で除去することができる。例えば、処理槽の開口からポンプや真空ポンプを用いて油分を除去することができる。
<水処理装置の構成>
水処理装置の構成を説明する。以下、図面を参照して水処理装置の構成を説明する場合があるが、本発明は図面によって限定されない。
水処理装置の構成を説明する。以下、図面を参照して水処理装置の構成を説明する場合があるが、本発明は図面によって限定されない。
図1は、本発明の水処理装置の一例の概略図である。
図1に示した水処理装置の好ましい態様について、この水処理装置を用いる水処理方法の一例とあわせて、好ましい態様を説明する。図1では、物質の流れを実線の矢印で示している。
図1に示した水処理装置は、油分を含む被処理水1を処理槽2に通過させて、油分4を浮上分離し、処理水3を得る水処理装置である。
図1に示した水処理装置の好ましい態様について、この水処理装置を用いる水処理方法の一例とあわせて、好ましい態様を説明する。図1では、物質の流れを実線の矢印で示している。
図1に示した水処理装置は、油分を含む被処理水1を処理槽2に通過させて、油分4を浮上分離し、処理水3を得る水処理装置である。
(処理槽)
処理槽2は、鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できることが好ましい。処理槽の鉛直上部は、全部が開口していてもよく、一部が開口していてもよい。また、油分を除去するための別の配管に接続されていてもよい。
処理槽2は、油分を含む被処理水1を供給する配管を、鉛直下部に有することが好ましく、第1給気部21よりも鉛直下方向の領域に有することがより好ましい。
処理槽2は、鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できることが好ましい。処理槽の鉛直上部は、全部が開口していてもよく、一部が開口していてもよい。また、油分を除去するための別の配管に接続されていてもよい。
処理槽2は、油分を含む被処理水1を供給する配管を、鉛直下部に有することが好ましく、第1給気部21よりも鉛直下方向の領域に有することがより好ましい。
(第1給気部)
図1に示した水処理装置は、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡11を送り込む第1給気部21を有する。
第1給気部21は、第1の気泡11を水平方向に発生できることが、好ましい。第1給気部21は給気配管43と接続されることが好ましく、水平方向に延在する給気配管43と接続されることがより好ましい。
第1の気泡11の長軸の中心値は10μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましい。第1の気泡11の長軸の中心値は500μm以下であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。
本明細書中、気泡の長軸とは、気泡のうち最長の長さを有する軸のことを言う。例えば、特開2006−153690号公報に記載の超音波測定法を用いて気泡の長軸を測定できる。気泡の長軸の中心値は、超音波測定法で求めることができる。
超音波測定法の採用が難しい場合は、他の方法で気泡の長軸を測定してもよい。例えば、特開2014−50817号公報の[0055]〜「0059」に記載の方法に基づいて、高速度カメラにより、処理槽中に含まれる気泡を観測し、気泡の長軸を求めることができる。また、気泡の長軸の中心値は、気泡20個を観測した場合の長軸の中央値として求めてもよい。
図1に示した水処理装置は、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡11を送り込む第1給気部21を有する。
第1給気部21は、第1の気泡11を水平方向に発生できることが、好ましい。第1給気部21は給気配管43と接続されることが好ましく、水平方向に延在する給気配管43と接続されることがより好ましい。
第1の気泡11の長軸の中心値は10μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましい。第1の気泡11の長軸の中心値は500μm以下であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。
本明細書中、気泡の長軸とは、気泡のうち最長の長さを有する軸のことを言う。例えば、特開2006−153690号公報に記載の超音波測定法を用いて気泡の長軸を測定できる。気泡の長軸の中心値は、超音波測定法で求めることができる。
超音波測定法の採用が難しい場合は、他の方法で気泡の長軸を測定してもよい。例えば、特開2014−50817号公報の[0055]〜「0059」に記載の方法に基づいて、高速度カメラにより、処理槽中に含まれる気泡を観測し、気泡の長軸を求めることができる。また、気泡の長軸の中心値は、気泡20個を観測した場合の長軸の中央値として求めてもよい。
第1給気部および第2給気部として用いる気泡発生装置としては、本発明の趣旨に反しない限り、特に制限は無い。例えば、公知の魚類を飼育するための水槽用気泡発生装置などを用い、必要に応じて気泡の長軸を制御することができる。
第1の気泡および第2の気泡の長軸の中心値は、例えば、第1給気部および第2給気部として用いる気泡発生装置の種類および出力を制御したり、給気配管からの給気量を制御したりして、制御できる。また、第1の気泡および第2の気泡の長軸の中心値は、特開2014−50817号公報の[0007]〜「0059」に記載の方法により、制御してもよい。
第1給気部および第2給気部から供給される気体としては特に制限はなく、例えば空気や酸素を供給することができる。
第1給気部および第2給気部は、公知のポンプなどと給気配管を介して接続されていることが好ましい。
第1の気泡および第2の気泡の長軸の中心値は、例えば、第1給気部および第2給気部として用いる気泡発生装置の種類および出力を制御したり、給気配管からの給気量を制御したりして、制御できる。また、第1の気泡および第2の気泡の長軸の中心値は、特開2014−50817号公報の[0007]〜「0059」に記載の方法により、制御してもよい。
第1給気部および第2給気部から供給される気体としては特に制限はなく、例えば空気や酸素を供給することができる。
第1給気部および第2給気部は、公知のポンプなどと給気配管を介して接続されていることが好ましい。
(第2給気部)
図1に示した水処理装置は、第1給気部21の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡12を送り込む第2給気部22を有する。油分を含む第1の気泡31に対して、第2の気泡12を接触させることで、油分を含む第2の気泡32に成長させることが好ましい。
第2給気部22は、第2の気泡12を水平方向に発生できることが、好ましい。第2給気部22は給気配管43と接続されることが好ましく、水平方向に延在する給気配管43と接続されることがより好ましい。
第2の気泡12の長軸の中心値は2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましい。第1の気泡11の長軸の中心値は30mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
図1に示した水処理装置は、第1給気部21の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡12を送り込む第2給気部22を有する。油分を含む第1の気泡31に対して、第2の気泡12を接触させることで、油分を含む第2の気泡32に成長させることが好ましい。
第2給気部22は、第2の気泡12を水平方向に発生できることが、好ましい。第2給気部22は給気配管43と接続されることが好ましく、水平方向に延在する給気配管43と接続されることがより好ましい。
第2の気泡12の長軸の中心値は2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましい。第1の気泡11の長軸の中心値は30mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
(凝集剤供給部)
本発明では、第2給気部22と排出口24との間に凝集剤供給部23をさらに有することが好ましい。
ただし、凝集剤供給部23の位置は、第2給気部22と排出口24との間に限定されず、その他の位置に設けてもよい。
凝集剤供給部23は、処理槽2内の第2給気部22よりも鉛直上方向の領域に接続されることが、排出口24の近傍で気泡を破泡しやすい観点から好ましい。
一方、低コスト化の観点からは、水処理装置に凝集剤供給部23を設けなくてもよい。
本発明では、第2給気部22と排出口24との間に凝集剤供給部23をさらに有することが好ましい。
ただし、凝集剤供給部23の位置は、第2給気部22と排出口24との間に限定されず、その他の位置に設けてもよい。
凝集剤供給部23は、処理槽2内の第2給気部22よりも鉛直上方向の領域に接続されることが、排出口24の近傍で気泡を破泡しやすい観点から好ましい。
一方、低コスト化の観点からは、水処理装置に凝集剤供給部23を設けなくてもよい。
(排出口)
図1に示した水処理装置は、第2給気部22の後段で、油分4から分離された処理水3を排出する排出口24を有する。
排出口24は、処理槽2内の第2給気部22よりも鉛直上方向の領域に接続され、油分と分離された処理水3を系外に排出できることが好ましい。
排出口24の処理槽2への水平方向の接続位置は特に制限されない。ただし、処理槽2の断面の中心および第2給気部22の水平方向の接続位置を結ぶ直線と、処理槽2の断面の中心および排出口24の水平方向の接続位置を結ぶ直線とのなす角度が、180°未満であることが好ましい。この角度が180°未満であると、油分を含む第2の気泡32から油分が十分に浮上分離された後に、処理水3が排出口24から排出しやすい。この角度は、90°以下であることがより好ましく、10°以下であることが特に好ましい。
排出口には、必要に応じて公知のフィルタなどを設置して、大きな油分を含む第2の気泡32が流入しないようにしてもよい。
図1に示した水処理装置は、第2給気部22の後段で、油分4から分離された処理水3を排出する排出口24を有する。
排出口24は、処理槽2内の第2給気部22よりも鉛直上方向の領域に接続され、油分と分離された処理水3を系外に排出できることが好ましい。
排出口24の処理槽2への水平方向の接続位置は特に制限されない。ただし、処理槽2の断面の中心および第2給気部22の水平方向の接続位置を結ぶ直線と、処理槽2の断面の中心および排出口24の水平方向の接続位置を結ぶ直線とのなす角度が、180°未満であることが好ましい。この角度が180°未満であると、油分を含む第2の気泡32から油分が十分に浮上分離された後に、処理水3が排出口24から排出しやすい。この角度は、90°以下であることがより好ましく、10°以下であることが特に好ましい。
排出口には、必要に応じて公知のフィルタなどを設置して、大きな油分を含む第2の気泡32が流入しないようにしてもよい。
図2は、本発明の水処理装置の他の一例の概略図である。
図2に示した水処理装置では、処理槽が第1の処理槽2Aおよび第2の処理槽2Bを含み、第1給気部21が第1の処理槽2Aに位置し、第2給気部22が第2の処理槽2Bに位置する。
図2に示した水処理装置では、処理槽が第1の処理槽2Aおよび第2の処理槽2Bを含み、第1給気部21が第1の処理槽2Aに位置し、第2給気部22が第2の処理槽2Bに位置する。
(供給量制御部)
図1に示した水処理装置は、供給量制御部25を有する。供給量制御部25は、処理槽2の第1給気部21の鉛直下方向の領域に接続され、水量を制御しながら被処理水1を供給する。
本発明では、処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lの供給量制御部をさらに有することが、処理水に含まれる油分の濃度をより低くする観点から、好ましい。
供給量制御部25は、被処理水1を供給する配管、第1給気部21および第2給気部22のうち少なくとも一箇所に設けることが好ましい。供給量制御部25は、少なくとも被処理水1を供給する配管に設けることがより好ましく、被処理水1を供給する配管、第1給気部21および第2給気部22のすべてに設けることが特に好ましい。
図1に示した水処理装置は、供給量制御部25を有する。供給量制御部25は、処理槽2の第1給気部21の鉛直下方向の領域に接続され、水量を制御しながら被処理水1を供給する。
本発明では、処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lの供給量制御部をさらに有することが、処理水に含まれる油分の濃度をより低くする観点から、好ましい。
供給量制御部25は、被処理水1を供給する配管、第1給気部21および第2給気部22のうち少なくとも一箇所に設けることが好ましい。供給量制御部25は、少なくとも被処理水1を供給する配管に設けることがより好ましく、被処理水1を供給する配管、第1給気部21および第2給気部22のすべてに設けることが特に好ましい。
(循環配管)
水処理装置は、循環配管41を有することが好ましい。循環配管41は、処理槽内の第1給気部21および第2給気部22よりも鉛直上方向の領域と給気配管43との間に接続され、被処理水1の一部を第1給気部21に供給する。
水処理装置は、循環配管41を有することが好ましい。循環配管41は、処理槽内の第1給気部21および第2給気部22よりも鉛直上方向の領域と給気配管43との間に接続され、被処理水1の一部を第1給気部21に供給する。
(接続配管)
図2に示した水処理装置は、接続配管42を有する。
接続配管42は、第1の処理槽2Aの鉛直方向上部の領域と第2の処理槽2Bの鉛直方向下部の領域を接続する。
油分を含む第1の気泡31の一部は、第1の処理槽2Aで浮上しきれずにキャリーオーバーし、接続配管42を通じて第2の処理槽2Bに移動する。
その後、第2の処理槽2Bで油分を含む第1の気泡31に対して、第2の気泡12を接触させることで、油分を含む第2の気泡32に成長させることが好ましい。
図2に示した水処理装置は、接続配管42を有する。
接続配管42は、第1の処理槽2Aの鉛直方向上部の領域と第2の処理槽2Bの鉛直方向下部の領域を接続する。
油分を含む第1の気泡31の一部は、第1の処理槽2Aで浮上しきれずにキャリーオーバーし、接続配管42を通じて第2の処理槽2Bに移動する。
その後、第2の処理槽2Bで油分を含む第1の気泡31に対して、第2の気泡12を接触させることで、油分を含む第2の気泡32に成長させることが好ましい。
その他の図2に示した水処理装置の好ましい態様は、図1に示した水処理装置の好ましい態様と同様である。
水処理装置は、その他に公知の装置を備えていてもよい。
例えば、任意の場所にpH調節装置を備えていてもよい。
例えば、任意の場所に温度調節装置を備えていてもよい。
例えば、任意の場所に撹拌装置を備えていてもよい。
また、生物処理槽などの公知の他の槽と組み合わせて用いてもよい。
例えば、任意の場所にpH調節装置を備えていてもよい。
例えば、任意の場所に温度調節装置を備えていてもよい。
例えば、任意の場所に撹拌装置を備えていてもよい。
また、生物処理槽などの公知の他の槽と組み合わせて用いてもよい。
[水処理方法]
本発明の水処理方法は、油分を含む被処理水を水処理装置の処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理方法であって;
第1給気部で、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む工程と;
第1給気部の後段に位置する第2給気部で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む工程と;
第2給気部の後段に位置する排出口から、油分から分離された処理水を排出する工程と;を有する。
本発明の水処理方法は、本発明の水処理装置を用いて行うことが好ましい。
本発明の水処理方法は、油分を含む被処理水を水処理装置の処理槽に通過させて、油分を浮上分離し、処理水を得る水処理方法であって;
第1給気部で、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む工程と;
第1給気部の後段に位置する第2給気部で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む工程と;
第2給気部の後段に位置する排出口から、油分から分離された処理水を排出する工程と;を有する。
本発明の水処理方法は、本発明の水処理装置を用いて行うことが好ましい。
<凝集剤>
第2給気部と排出口との間に凝集剤を添加する工程をさらに有することが好ましい。
凝集剤としては、公知の凝集剤を挙げることができる。例えば、無機凝集剤および有機凝集剤を挙げることができる。無機凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウムなどを挙げることができる。有機凝集剤としては、高分子凝集剤などを挙げることができる。
第2給気部と排出口との間に凝集剤を添加する工程をさらに有することが好ましい。
凝集剤としては、公知の凝集剤を挙げることができる。例えば、無機凝集剤および有機凝集剤を挙げることができる。無機凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウムなどを挙げることができる。有機凝集剤としては、高分子凝集剤などを挙げることができる。
凝集剤としてカチオン系凝集剤を用いることが好ましい。ただし、アニオン系凝集剤やノニオン系凝集剤を用いてもよい。
本発明では、第2給気部と排出口との間にカチオン系凝集剤を添加する工程をさらに有することが好ましい。
粒径が小さな気泡は表面がマイナス荷電を有することが一般的であるため、カチオン系凝集剤を添加すると気泡を破泡し、油分と処理水の分離を効率良くすることができる。また、カチオン系凝集剤を添加することにより、アニオン系異物の除去をすることがより好ましい。
カチオン系凝集剤としては、公知のカチオン系凝集剤を用いることができる。例えば、特開2009−148731号公報の[0057]〜[0062]に記載のものを挙げることができる。カチオン系凝集剤として、ポリ塩化アルミニウムを用いることが特に好ましい。
凝集剤の添加量としては特に制限は無く、破泡および異物除去などの観点から任意の量とすることができる。
本発明では、第2給気部と排出口との間にカチオン系凝集剤を添加する工程をさらに有することが好ましい。
粒径が小さな気泡は表面がマイナス荷電を有することが一般的であるため、カチオン系凝集剤を添加すると気泡を破泡し、油分と処理水の分離を効率良くすることができる。また、カチオン系凝集剤を添加することにより、アニオン系異物の除去をすることがより好ましい。
カチオン系凝集剤としては、公知のカチオン系凝集剤を用いることができる。例えば、特開2009−148731号公報の[0057]〜[0062]に記載のものを挙げることができる。カチオン系凝集剤として、ポリ塩化アルミニウムを用いることが特に好ましい。
凝集剤の添加量としては特に制限は無く、破泡および異物除去などの観点から任意の量とすることができる。
<体積比G/L>
本発明では、処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lを1〜20に制御する工程をさらに有することが好ましい。
本発明では、処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lを1〜20に制御する工程をさらに有することが好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
図1に示した構成の実施例1の水処理装置を作製した。
<処理槽>
鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できるもの。
・供給量制御部:処理槽の第1給気部の鉛直下方向の領域に接続され、水量を制御しながら被処理水を供給。
・第1給気部:長軸の中心値が100μmの第1の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・第2給気部:処理槽内の第1給気部よりも鉛直上方向の領域に接続され、長軸の中心値が3mmの第2の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・凝集剤供給部:処理槽内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域に接続。
・循環配管:処理槽内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域と給気配管との間に接続され、被処理水の一部を第1給気部に供給。
・給気配管:第1給気部および第2給気部にそれぞれ系外から空気を供給。
・排出口:処理槽内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域に接続され、油分と分離された処理水を系外に排出。
図1に示した構成の実施例1の水処理装置を作製した。
<処理槽>
鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できるもの。
・供給量制御部:処理槽の第1給気部の鉛直下方向の領域に接続され、水量を制御しながら被処理水を供給。
・第1給気部:長軸の中心値が100μmの第1の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・第2給気部:処理槽内の第1給気部よりも鉛直上方向の領域に接続され、長軸の中心値が3mmの第2の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・凝集剤供給部:処理槽内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域に接続。
・循環配管:処理槽内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域と給気配管との間に接続され、被処理水の一部を第1給気部に供給。
・給気配管:第1給気部および第2給気部にそれぞれ系外から空気を供給。
・排出口:処理槽内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域に接続され、油分と分離された処理水を系外に排出。
なお、第1の気泡および第2の気泡の長軸の中心値は、特開2006-153690号公報に記載の超音波測定法を用いて測定した。特開2014−50817号公報の[0055]〜「0059」に記載の方法に基づいて、高速度カメラにより、処理槽中に含まれる気泡の大きさを観測することもできる。
実施例1の水処理装置を用いて、以下の方法で水処理を行った・
被処理水として、油分含有水(動植物油脂類30mg/L以上、鉱油類5mg/L以上を含み、粒径の小さな油分(乳化物となっている)を含み、白色である)を用いた。
処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lが5となるように、被処理水の供給量を供給量制御部で制御し、第1給気部および第2給気部から空気を供給した。
凝集剤供給部からカチオン系凝集剤であるポリ塩化アルミニウムを添加した。
被処理水として、油分含有水(動植物油脂類30mg/L以上、鉱油類5mg/L以上を含み、粒径の小さな油分(乳化物となっている)を含み、白色である)を用いた。
処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lが5となるように、被処理水の供給量を供給量制御部で制御し、第1給気部および第2給気部から空気を供給した。
凝集剤供給部からカチオン系凝集剤であるポリ塩化アルミニウムを添加した。
[実施例2]
処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lが10となるように、被処理水の供給量を供給量制御部で制御した以外は実施例1と同様にして、水処理をした。
処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lが10となるように、被処理水の供給量を供給量制御部で制御した以外は実施例1と同様にして、水処理をした。
[実施例3]
処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lが20となるように、被処理水の供給量を供給量制御部で制御した以外は実施例1と同様にして、水処理をした。
処理槽への被処理水の供給量Lに対する、処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lが20となるように、被処理水の供給量を供給量制御部で制御した以外は実施例1と同様にして、水処理をした。
[実施例4]
凝集剤供給部からカチオン系凝集剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、水処理をした。
凝集剤供給部からカチオン系凝集剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、水処理をした。
[実施例5]
図2に示した構成の実施例5の水処理装置を作製した。
<第1の処理槽2A>
鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できるもの。
・第1給気部:長軸の中心値が100μmの第1の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・循環配管:処理槽内の第1給気部よりも鉛直上方向の領域と給気配管との間に接続され、被処理水の一部を第1給気部に供給。
・給気配管:第1給気部に系外から空気を供給。
図2に示した構成の実施例5の水処理装置を作製した。
<第1の処理槽2A>
鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できるもの。
・第1給気部:長軸の中心値が100μmの第1の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・循環配管:処理槽内の第1給気部よりも鉛直上方向の領域と給気配管との間に接続され、被処理水の一部を第1給気部に供給。
・給気配管:第1給気部に系外から空気を供給。
<接続配管>
第1の処理槽2Aの鉛直方向上部の領域と第2の処理槽2Bの鉛直方向下部の領域を接続。
第1の処理槽2Aの鉛直方向上部の領域と第2の処理槽2Bの鉛直方向下部の領域を接続。
<第2の処理槽2B>
鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できるもの。
・第2給気部:第2の処理槽2B内に位置し、長軸の中心値が3mmの第2の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・給気配管:第2給気部に外から空気を供給。
・排出口:第2の処理槽2B内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域に接続され、油分と分離された処理水を系外に排出。
鉛直上部が開口しており、分離浮上した油分を除去できるもの。
・第2給気部:第2の処理槽2B内に位置し、長軸の中心値が3mmの第2の気泡を水平方向に発生する水槽用気泡発生装置。
・給気配管:第2給気部に外から空気を供給。
・排出口:第2の処理槽2B内の第2給気部よりも鉛直上方向の領域に接続され、油分と分離された処理水を系外に排出。
実施例5の水処理装置を用い、実施例1と同様の被処理水を用いて、水処理を行った。
[比較例1]
実施例1の水処理装置を用いて、第2給気部から空気を供給しなかった以外は実施例1と同様にして水処理を行った。
実施例1の水処理装置を用いて、第2給気部から空気を供給しなかった以外は実施例1と同様にして水処理を行った。
[比較例2]
実施例1の水処理装置を用いて、第1給気部から空気を供給しなかった以外は実施例1と同様にして水処理を行った。
実施例1の水処理装置を用いて、第1給気部から空気を供給しなかった以外は実施例1と同様にして水処理を行った。
[比較例3]
実施例1の水処理装置を用いて、第2給気部から空気を供給せず、第1給気部から長軸が100μm〜3mmまでの多様な気泡を供給した以外は実施例1と同様にして水処理を行った。
実施例1の水処理装置を用いて、第2給気部から空気を供給せず、第1給気部から長軸が100μm〜3mmまでの多様な気泡を供給した以外は実施例1と同様にして水処理を行った。
[評価]
実施例1〜5では、高濃度の油分が乳化された被処理水を用いた場合も、動植物油脂類が30mg/L未満であり、鉱油類が5mg/L未満であり、水質汚濁防止法における規制対象をいずれも下回る処理水を得られることがわかった。
特に、実施例4と比較して、カチオン系凝集剤を添加した実施例1〜3の方が、処理水の油分が少なく、油分を含む第1の気泡および油分を含む第2の気泡の破泡が速く、より効率的に水処理できることがわかった。
なお、実施例5では水処理中、第1の処理槽2Aでは回収できなかった油分を含む第1の気泡が、接続部材を介して第2の処理槽2Bに移動することを目視で確認した。実施例5の第2の処理槽2Bの排出口から得られた処理水には、油分を含む第1の気泡も油分を含む第2の気泡も存在しないことを目視で確認した。
一方、比較例1では、排出口から得られた処理水に、回収できなかった油分を含む第1の気泡が存在することを目視で確認した。微細な気泡は油分の取り込みに有効であるが、浮上速度が遅いため、浮上分離では除去されずに最終的な処理水に混入しやすいためと考えられる。
比較例2では、排出口から得られた処理水は、依然として水質汚濁防止法における規制対象となるものであった。高濃度の油分が乳化された被処理水は、数mmレベルの大きな長軸の気泡だけでは十分に油分を除去できないことがわかった。
比較例3では、排出口から得られた処理水は、依然として水質汚濁防止法における規制対象となるものであった。高濃度の油分が乳化された被処理水は、100μm〜3mmまでの多様な気泡が混在した泡を1段階で供給するだけでは十分に油分を除去できないことがわかった。
以上より、本発明によれば、油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる水処理装置を提供できることがわかった。
実施例1〜5では、高濃度の油分が乳化された被処理水を用いた場合も、動植物油脂類が30mg/L未満であり、鉱油類が5mg/L未満であり、水質汚濁防止法における規制対象をいずれも下回る処理水を得られることがわかった。
特に、実施例4と比較して、カチオン系凝集剤を添加した実施例1〜3の方が、処理水の油分が少なく、油分を含む第1の気泡および油分を含む第2の気泡の破泡が速く、より効率的に水処理できることがわかった。
なお、実施例5では水処理中、第1の処理槽2Aでは回収できなかった油分を含む第1の気泡が、接続部材を介して第2の処理槽2Bに移動することを目視で確認した。実施例5の第2の処理槽2Bの排出口から得られた処理水には、油分を含む第1の気泡も油分を含む第2の気泡も存在しないことを目視で確認した。
一方、比較例1では、排出口から得られた処理水に、回収できなかった油分を含む第1の気泡が存在することを目視で確認した。微細な気泡は油分の取り込みに有効であるが、浮上速度が遅いため、浮上分離では除去されずに最終的な処理水に混入しやすいためと考えられる。
比較例2では、排出口から得られた処理水は、依然として水質汚濁防止法における規制対象となるものであった。高濃度の油分が乳化された被処理水は、数mmレベルの大きな長軸の気泡だけでは十分に油分を除去できないことがわかった。
比較例3では、排出口から得られた処理水は、依然として水質汚濁防止法における規制対象となるものであった。高濃度の油分が乳化された被処理水は、100μm〜3mmまでの多様な気泡が混在した泡を1段階で供給するだけでは十分に油分を除去できないことがわかった。
以上より、本発明によれば、油分を含む被処理水から効率良く油分を分離除去できる水処理装置を提供できることがわかった。
1 被処理水
2 処理槽
2A 第1の処理槽
2B 第2の処理槽
3 処理水
4 油分
11 第1の気泡
12 第2の気泡
21 第1給気部
22 第2給気部
23 凝集剤供給部
24 排出口
25 供給量制御部
31 油分を含む第1の気泡
32 油分を含む第2の気泡
33 凝集剤
41 循環配管
42 接続配管
43 給気配管
2 処理槽
2A 第1の処理槽
2B 第2の処理槽
3 処理水
4 油分
11 第1の気泡
12 第2の気泡
21 第1給気部
22 第2給気部
23 凝集剤供給部
24 排出口
25 供給量制御部
31 油分を含む第1の気泡
32 油分を含む第2の気泡
33 凝集剤
41 循環配管
42 接続配管
43 給気配管
Claims (10)
- 油分を含む被処理水を処理槽に通過させて、前記油分を浮上分離し、処理水を得る水処理装置であって;
長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む第1給気部と;
前記第1給気部の後段で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む第2給気部と;
前記第2給気部の後段で、前記油分から分離された前記処理水を排出する排出口と;
を有する水処理装置。 - 前記第2給気部と前記排出口との間に凝集剤供給部をさらに有する、請求項1に記載の水処理装置。
- 前記処理槽への前記被処理水の供給量Lに対する、前記処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lの供給量制御部をさらに有する、請求項1または2に記載の水処理装置。
- 前記処理槽が第1の処理槽および第2の処理槽を含み、
前記第1給気部が前記第1の処理槽に位置し、
前記第2給気部が前記第2の処理槽に位置する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理装置。 - 前記被処理水が、油分が乳化された水である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水処理装置。
- 油分を含む被処理水を水処理装置の処理槽に通過させて、前記油分を浮上分離し、処理水を得る水処理方法であって;
第1給気部で、長軸の中心値が1μm以上1000μm未満の第1の気泡を送り込む工程と;
第1給気部の後段に位置する第2給気部で、長軸の中心値が1mm以上の第2の気泡を送り込む工程と;
前記第2給気部の後段に位置する排出口から、前記油分から分離された前記処理水を排出する工程と;
を有する水処理方法。 - 前記第2給気部と前記排出口との間にカチオン系凝集剤を添加する工程をさらに有する、請求項6に記載の水処理方法。
- 前記処理槽への前記被処理水の供給量Lに対する、前記処理槽へ供給される気体の供給量Gの体積比G/Lを1〜20に制御する工程をさらに有する、請求項6または7に記載の水処理方法。
- 前記処理槽が第1の処理槽および第2の処理槽を含み、
前記第1給気部が前記第1の処理槽に位置し、
前記第2給気部が前記第2の処理槽に位置する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の水処理方法。 - 前記被処理水が、油分が乳化された水である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の水処理方法。
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