JP2020197815A - 警告システム、及び、警告方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切にイベント記録を行うこと。【解決手段】車両の周囲の状況を記録した記録データを取得する記録データ取得部42と、記録データ取得部42が取得した記録データのうち、学習に使用する学習用データを解析して、学習用データに含まれる所定成分の折れ線グラフの時間変化を示す折れ線グラフ情報を作成する解析部23と、解析部23が作成した折れ線グラフ情報から所定成分の遷移を人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルを生成する学習部24と、学習部24が学習した学習済みモデルを使用して、記録データのうち、判定に使用する判定用データに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する判定部25と、判定部25がイベントが発生するおそれがあると判定した場合、警報を出力する警報制御部52とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、警告システム、及び、警告方法に関する。
ユーザによって運転される車両の事故確率を予測する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2017/038166号
特許文献1に記載の技術は、事故確率を予測するために使用する要因が多種にわたるので、事故確率の予測の処理が複雑になる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定して、警告を適切に行うことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る警告システムは、車両の周囲の状況を記録した記録データを取得する記録データ取得部と、前記記録データ取得部が取得した前記記録データのうち、学習に使用する学習用データを解析して、前記学習用データに含まれる所定成分の遷移を解析する解析部と、前記解析部が解析した前記所定成分の遷移を人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルを生成する学習部と、前記学習部が学習した前記学習済みモデルを使用して、前記記録データ取得部が取得した前記記録データのうち、判定に使用する判定用データに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する判定部と、前記判定部がイベントが発生するおそれがあると判定した場合、警報を出力する警報制御部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る警告方法は、車両の周囲の状況を記録した記録データを取得する記録データ取得ステップと、前記記録データ取得ステップによって取得された前記記録データのうち、学習に使用する学習用データを解析して、前記学習用データに含まれる所定成分の遷移を解析する解析ステップと、前記解析ステップによって解析した所定成分の遷移を人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルを生成する学習ステップと、前記学習ステップによって学習された前記学習済みモデルを使用して、前記記録データ取得ステップによって取得された前記記録データのうち、判定に使用する判定用データに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップによってイベントが発生するおそれがあると判定された場合、警報を出力する警報制御ステップとを含む。
本発明によれば、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定して、警告を適切に行うことができるという効果を奏する。
図1は、第一実施形態に係る警告システムの構成例の一例を示す概略図である。 図2は、トンネルに入る前とトンネル内とで撮影された映像データの一例を説明する図である。 図3は、図2に示す映像データの明るさレベルの折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。 図4は、トンネル内とトンネルを出た後とで撮影された映像データの一例を説明する図である。 図5は、図4に示す映像データの明るさレベルの折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。 図6は、第一実施形態に係る警告装置の構成例を示す概略図である。 図7は、第一実施形態に係るサーバ装置における学習処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、第一実施形態に係るサーバ装置における判定処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、第一実施形態に係る警告装置における警告処理の流れを示すフローチャートである。 図10は、第二実施形態に係る警告システムの構成例の一例を示す概略図である。 図11は、映像データを複数の画面に分割した一例を説明する図である。 図12は、映像データを複数の画面に分割した他の例を説明する図である。 図13は、映像データを複数の画面に分割した他の例を説明する図である。 図14は、市街地で撮影された映像データの一例を説明する図である。 図15は、図14に示す映像データに含まれる他車両の車体色の色成分の折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。 図16は、図14に示す映像データに含まれる路面の黒色の色成分の折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。 図17は、第二実施形態に係るサーバ装置における学習処理の流れを示すフローチャートである。 図18は、第二実施形態に係るサーバ装置における判定処理の流れを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る警告システム、及び、警告方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係る警告システムの構成例の一例を示す概略図である。警告システム1は、人工知能(AI:Artificial Intelligence)の機械学習によって生成した学習モデルを使用して、周囲の状況を記録した記録データに含まれる所定成分の折れ線グラフの時間変化が大きいような場合をイベント発生の兆候となる傾向として、イベントが発生するおそれがあると判定して警告を行う。機械学習の一例としては、記録データを教師データとして使用する教師あり学習、または、記録データを教師データとして使用しない教師なし学習のディープラーニングによって学習させて、学習済みモデルとして多層ニューラルネットワーク(以下、「DNN」という。)を生成する。ディープラーニングは、DNNを使用した判定の精度が向上するように、DNNの重みの更新を繰り返し実行して、DNNを使用した判定結果が良好になるようにDNNの重みを導出する機械学習の一手法である。機械学習の手法は限定されない。
記録データは、少なくともイベント発生時点より前の時間を含む。記録データは、映像データと音声データとの少なくともどちらかを含む。本実施形態では、記録データは、車両の周囲を撮影した映像データを含む。また、記録データのうち、学習に使用するデータを学習用データ、判定に使用するデータを判定用データという。
学習用データは、DNNを生成するために使用する学習用のデータである。学習用データは、少なくともイベント発生時点より前の時間を含む。学習用データは、複数の警告装置30からイベント発生時の学習用データを取得してもよい。または、学習用データは、保険会社などの外部の装置からイベント発生時の学習用データを取得してもよい。学習用データは、イベント発生時に限定されず、イベントが発生していない時(以下、「通常時」という。)の学習用データを取得してもよい。なお、学習用データの取得方法は、これらに限定されない。
判定用データは、イベント発生のおそれがあるか否かを判定するために、警告装置30からリアルタイムで取得するデータである。判定用データは、少なくともイベント発生時点より前の時間を含む。
サーバ装置10は、イベント発生時の映像データと音声データとの少なくともどちらかを含む学習用データを用いて、イベント発生時の学習用データに含まれる所定成分の折れ線グラフの時間変化の大きさに応じて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する学習済みモデルとしてDNNを生成する。また、サーバ装置10は、イベント発生時点より前の時間の映像データと音声データとの少なくともどちらかを含む、リアルタイムで取得した判定用データから、DNNを使用してイベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。サーバ装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部20とを含む。
通信部11は、通信ユニットである。通信部11は、警告装置30との通信を可能にする。本実施形態では、通信部11は、警告システム1が正常に動作している場合、常時、警告装置30と通信可能である。
記憶部12は、サーバ装置10におけるデータの記録などに用いられる。記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子で構成したメモリカード、または、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置である。または、通信部11を介して無線接続される外部記憶部であってもよい。記憶部12は、警告システム1においてDNNの生成に使用する学習用データを記憶する。記憶部12は、解析部23によって、学習用データに基づいて解析されて作成された折れ線グラフ情報を記憶する。記憶部12は、制御部20の学習部24によって生成されたDNNを記憶する。記憶部12は、警告装置30から取得した判定用データを記憶する。
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置(制御装置)である。制御部20は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部20には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御部20におけるデータの一時記録などに用いられる。制御部20は、通信制御部21と、データ取得部22と、解析部23と、学習部24と、判定部25と、判定結果送信制御部26と、記憶制御部27とを有する。
通信制御部21は、通信部11を介して、複数の警告装置30との通信を制御する。通信制御部21は、通信部11を介して、外部の装置との通信を制御してもよい。
データ取得部22は、通信制御部21を介して、複数の警告装置30または外部の装置例えばクラウドサーバから学習用データや過去のイベント発生時の学習用データを取得する。データ取得部22は、取得した学習用データを記憶制御部27に出力する。データ取得部22は、通信制御部21を介して、警告装置30から判定用データを取得する。
解析部23は、学習用データを解析して、学習用データに含まれている所定成分の遷移を、例えば、折れ線グラフ情報に変換して作成する。折れ線グラフ情報は、学習用データの所定成分の時間変化を示す。解析部23は、学習用データである、映像データと音声データとの少なくともどちらかについて、所定成分の折れ線グラフ情報を作成する。
解析部23は、通常時とイベント発生時との少なくともどちらかの学習用データについて、所定成分の折れ線グラフ情報を作成する。解析部23は、作成した学習用データの折れ線グラフ情報を記憶部12に記憶する。
解析部23が学習用データに含まれる映像データの折れ線グラフ情報を作成する場合について詳しく説明する。解析部23は、映像データに画像処理を行って解析して、例えば、映像データの輝度の時間変化を示す折れ線グラフ情報を生成する。より詳しくは、まず、解析部23は、映像データの各フレームにおいて、言い換えると、映像データの各時間において、映像データの輝度を算出する。そして、解析部23は、輝度の時間変化を示す折れ線グラフ情報を生成する。
または、解析部23は、映像データに画像処理を行って解析して、例えば、色成分ごとの時間変化を示す折れ線グラフ情報を生成してもよい。より詳しくは、まず、解析部23は、映像データの各フレームにおいて、言い換えると、映像データの各時間において、映像データに含まれる各色成分が映像データに占める面積比率を算出する。そして、解析部23は、各色成分の面積比率の時間変化を示す折れ線グラフ情報を生成する。
解析部23は、過去のイベント発生時の学習用データに基づいて、所定成分の折れ線グラフ情報を作成してもよい。
まず、図2、図3を用いて、トンネルに入る前とトンネル内とで、映像データから生成される折れ線グラフ情報について説明する。図2は、トンネルに入る前とトンネル内とで撮影された映像データの一例を説明する図である。図3は、図2に示す映像データの明るさレベルの折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。ここでは、明るさレベルは、輝度をレベル分けして表すものである。図2(a)は、車両がトンネルの手前を走行しているときに撮影された映像データであり、図2(b)は、車両がトンネル内を走行しているときに撮影された映像データである。解析部23は、映像データの各時間において、映像データの輝度を示す折れ線グラフを示す折れ線グラフ情報を生成する。得られた折れ線グラフ情報が、図3である。図3においては、比較のために、イベント発生時と通常時のそれぞれの折れ線グラフ情報を重ねて表示している。イベント発生時と通常時はともに、トンネルに入る前に比べてトンネル内では、輝度が低下している。イベント発生時は、通常時に比べて、トンネルに入る際に輝度が急激に低下している。イベント発生時は、輝度が急激に低下した後、イベントが発生している。
つづいて、図4、図5を用いて、トンネル内とトンネルを出た後とで、映像データから生成される折れ線グラフ情報について説明する。図4は、トンネル内とトンネルを出た後とで撮影された映像データの一例を説明する図である。図5は、図4に示す映像データの明るさレベルの折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。図4(a)は、車両がトンネル内を走行しているときに撮影された映像データであり、図4(b)は、車両がトンネルを出て走行しているときに撮影された映像データである。解析部23は、上述したように、映像データの各時間において、映像データの輝度を示す折れ線グラフを示す折れ線グラフ情報を生成する。得られた折れ線グラフ情報が、図5である。図5においては、比較のために、イベント発生時と通常時のそれぞれの折れ線グラフ情報を重ねて表示している。イベント発生時と通常時はともに、トンネル内に比べてトンネルを出た後では、輝度が増加している。イベント発生時は、通常時に比べて、トンネルを出る際に輝度が急激に増加している。イベント発生時は、輝度が急激に増加した後、イベントが発生している。
このような解析部23の解析によれば、トンネルの出入口において、通常時とイベント発生時とでは、輝度の時間変化を示す傾きが大きく異なることがわかる。イベント発生時は、通常時より、明らかに大きい傾きとなっていることがわかる。輝度の変化が大きくなった後に、イベントが発生するおそれがある。
解析部23が学習用データに含まれる音声データの折れ線グラフ情報を作成する場合について詳しく説明する。解析部23は、音声データに信号処理を行って解析して、周波数成分ごとの音の大きさの遷移を折れ線グラフ情報に変換して生成する。より詳しくは、まず、解析部23は、音声データの各時間において、音声データに含まれる各周波数成分の音の大きさを算出する。そして、解析部23は、各周波数成分の音の大きさの時間変化を示す折れ線グラフ情報を生成する。折れ線グラフは、音声データに含まれるすべての周波数成分について作成してもよいし、音声データに含まれる周波数のうち、道路のノイズなどを除いたイベント発生時に発生する特有の周波数成分について作成してもよい。
このような解析部23の解析によれば、例えば、イベント発生時にのみ、イベント発生時に発生する特有の周波数成分が明らかに大きく表れることがわかる。特有の周波数成分の変化が大きくなった後に、イベントが発生するおそれがある。
また、解析部23は、判定用データについても、同様に所定成分の折れ線グラフ情報を作成する。
学習部24は、解析部23が作成した折れ線グラフ情報から所定成分の遷移を読み取り、それを人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルとしてのDNNを生成する。例えば、学習部24は、教師データである折れ線グラフ情報を用いて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する学習済みモデルとしてDNNの重みを学習する。DNNの構成と重みとをDNNモデルと呼ぶ。学習部24における学習は、公知のディープラーニングにおける学習と同様の方法で実行すればよい。
学習部24は、イベント発生時点より前の時間の学習用データから、イベント発生の兆候となる傾向を学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するDNNを生成する。
より詳しくは、学習部24は、イベント発生時点より前の時間の学習用データの折れ線グラフ情報から、イベント発生につながる変化具合、傾向を学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するDNNを生成する。例えば、生成されたDNNは、トンネルに入った直後のように、言い換えると、明るい所から暗い所へ入った直後のように、折れ線グラフ情報の輝度が急激に低下した場合、イベントが発生するおそれがあると判定する。例えば、生成されたDNNは、トンネルの外に出た直後のように、言い換えると、暗い所から明るい所へ出た直後のように、折れ線グラフ情報の輝度が急激に増加した場合、イベントが発生するおそれがあると判定する。
上記のようにして、学習部24は、人工知能によって学習して、折れ線グラフ情報から、イベント発生時点より前に折れ線グラフの時間変化を示す傾きが大きい所定成分のデータを取得する。さらに、学習部24は、人工知能によって学習して、折れ線グラフの時間変化を示す傾きが大きい所定成分のデータの中から、折れ線グラフの時間的変化が急激である時点を取得する。学習部24は、折れ線グラフの時間的変化が急激である時点が取得された場合、イベントが発生するおそれがあるとして学習可能である。このようにして、学習部24は、人工知能によって学習して、折れ線グラフ情報から、折れ線グラフの変化のパターン、折れ線グラフの変化の傾向、折れ線グラフの変化の速度などに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するためのDNNを生成する。
例えば、学習部24は、「イベントが発生した」場合の学習用データの折れ線グラフ情報をDNNに入力してディープラーニングを実行する。そして、「イベントが発生する」と正しい判定結果が出力されるか、「イベントが発生しない」と誤った判定結果が出力されるかに基づいて、学習中の重みを更新する。また、学習部24は、「イベントが発生していない」場合の学習用データをDNNに入力してディープラーニングを実行する。そして、「イベントが発生しない」と正しい判定結果が出力されるか、「イベントが発生する」と誤った判定結果が出力されるかに基づいて、学習中の重みを更新する。このような処理を繰り返し行うことによって、学習の結果として学習済みの重みを求める。学習部24は、DNNの重みを含むDNNモデルを記憶部12へ出力する。
学習部24は、映像データの折れ線グラフ情報と音声データの折れ線グラフ情報との少なくともどちらかに基づいて人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するためのDNNを生成すればよい。学習部24は、映像データの折れ線グラフ情報と音声データの折れ線グラフ情報とのうち、少なくとも映像データの折れ線グラフ情報に基づいてDNNを生成することが好ましい。
学習部24は、データ取得部22からデータを取得するごとに、所定の期間ごとに、または、所望のタイミングで、DNNモデルを更新して記憶部12へ記憶する。
学習部24は、過去のイベント発生時の学習用データに基づいて、イベント発生時点より前の学習用データに含まれる各成分の変化の傾向を人工知能によって学習してもよい。
さらに、学習部24は、警告装置30から警報の停止操作を示す操作情報を取得した場合、当該操作情報から人工知能によって学習して、DNNを更新する。これにより、学習部24がイベントが発生するおそれがあると判定して、警告装置30が警告を出力した際に、乗員が警報は不要であった、または、イベントは発生しなかったと判定したことを示す情報を、学習に取り込むことができる。このようにすることで、イベントが発生するおそれがあるか否かの判定精度を向上することが可能になる。
さらにまた、学習部24は、警告装置30から後述する警報付与操作情報を取得した場合、当該警報付与操作情報から人工知能によって学習して、DNNを更新する。これにより、学習部24がイベントが発生するおそれがないと判定して、警告装置30が警告を出力しなかった場合、乗員が、ヒヤッとしたり、警報が出力された方が好ましいと判断したりしたことを示す情報を、学習に取り込むことができる。このようにすることで、イベントが発生するおそれがあるか否かの判定精度を向上することが可能になる。
判定部25は、イベント発生時点より前の時間の判定用データから、DNNを使用してイベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。
判定部25は、警告装置30から判定用データを取得した場合、DNNを使用してイベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。より詳しくは、判定部25は、記憶部12から学習されたDNNモデルを読み出してDNNを再現し、判定用データから、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。判定部25における判定は、公知のディープラーニングにおける判定と同様の方法で実行すればよい。判定部25は、判定用データとDNNモデルとに基づいて、イベントが発生した際のイベント発生時点より前の折れ線グラフの変化の傾向、折れ線グラフの変化の速度等が似ている場合、イベントが発生するおそれがあると判定する。
判定結果送信制御部26は、通信制御部21を介して、判定部25による判定結果を、判定用データを送信した警告装置30へ送信させる。
記憶制御部27は、データ取得部22が取得した学習用データ及び判定用データを、記憶部12に記憶させる。記憶制御部27は、解析部23が生成した折れ線グラフ情報を、記憶部12に警告システム1で使用する教師データとして記憶させる。記憶制御部27は、解析部23が折れ線グラフ情報を生成すると、記憶部12に記憶させた教師データを更新する。記憶制御部27は、学習部24が生成したDNNを、記憶部12に記憶させる。記憶制御部27は、学習部24がDNNモデルを学習するごとに、記憶部12に記憶させたDNNモデルを更新する。
図6を用いて、警告装置30について説明する。図6は、第一実施形態に係る警告装置の構成例を示す概略図である。警告装置30は、例えば、車両に配置されている。本実施形態では、警告装置30は、いわゆる車両用のドライブレコーダである。警告装置30は、通信部31と、カメラ32と、マイクロフォン33と、記憶部35と、スピーカ36と、操作部37と、制御部40とを含む。
警告装置30は、判定用データからイベントが発生するおそれがあると判定される場合、車両の乗員に警報を出力する。より詳しくは、警告装置30は、車両の周囲を記録した判定用データをサーバ装置10へ送信して、サーバ装置10にイベントが発生するおそれがあるか否かを判定させる。警告装置30は、サーバ装置10によってイベントが発生するおそれがあると判定された場合、警報を出力する。
通信部31は、通信ユニットである。通信部31は、サーバ装置10との通信を可能にする。本実施形態では、通信部31は、警告システム1が正常に動作している場合、常時、サーバ装置10と通信可能である。
カメラ32は、車両の周囲の映像データを撮影するカメラである。カメラ32は、1台であってもよいし、複数台であってもよい。カメラ32は、車両のエンジンがONされている間は、常時撮影する。カメラ32は、撮影した映像データを制御部40の映像データ取得部43へ出力する。映像データは、例えば毎秒30フレームの画像から構成される動画像である。
マイクロフォン33は、車両の周囲の音声データを取得するマイクロフォンである。マイクロフォン33は、1台であってもよいし、複数台であってもよい。マイクロフォン33は、取得した音声データを制御部40の音声データ取得部44へ出力する。
記憶部35は、警告装置30におけるデータの記録などに用いられる。記憶部35は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、半導体メモリ素子で構成したメモリカードなどの記憶部である。または、通信部31を介して無線接続される外部記憶部であってもよい。記憶部35は、制御部40の映像記憶制御部46から出力された制御信号に基づいて、イベント発生時の記録データである映像データを記憶する。
スピーカ36は、一例としては、警告装置30に固有の音声出力装置、または、ナビゲーションシステムを含む他のシステムと共用した音声出力装置などである。スピーカ36は、警告装置30の警報制御部52から出力された音声信号に基づいて、警報の音声を出力する。
操作部37は、警告装置30に対する各種操作を受付可能である。例えば、操作部37は、電源の入り切り操作、撮影した映像データの保存操作、消去操作、警報の停止操作などを受け付ける。操作部37は、操作情報を制御部40の操作制御部53に出力する。
制御部40は、例えば、CPUなどで構成された演算処理装置(制御装置)である。制御部40は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部40には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御部40におけるデータの一時記録などに用いられる。制御部40は、通信制御部41と、映像データ取得部43と音声データ取得部44とを含む記録データ取得部42と、映像データ処理部45と、映像記憶制御部46と、判定用データ送信制御部47と、判定結果取得部51と、警報制御部52と、操作制御部53と、操作データ送信制御部54とを有する。
通信制御部41は、通信部31を介して、サーバ装置10との通信を制御する。本実施形態では、通信制御部41は、映像データ取得部43が取得した映像データと、音声データ取得部44が取得した音声データとをサーバ装置10へ送信するよう制御する。
記録データ取得部42は、車両の周囲の状況を記録した記録データを取得する。記録データ取得部42は、映像データ取得部43と音声データ取得部44とを含む。
映像データ取得部43は、車両の周囲を撮影した映像データを取得する。より詳しくは、映像データ取得部43は、車両に配置されたカメラ32が出力した、車両の周囲の映像データを取得して、図示しないバッファメモリに一時的に記憶し、映像データ処理部45に出力する。
音声データ取得部44は、車両の周囲の音声を録音した音声データを取得する。より詳しくは、音声データ取得部44は、車両に配置されたマイクロフォン33が出力した、車両の周囲の音声データを取得する。
映像データ処理部45とは、撮影した映像データを、例えばH.264やMPEG−4(Moving Picture Experts Group)などの任意の方式のコーデックで符号化された、例えばMP4形式などの任意のファイル形式に変換する。ファイルとして生成される映像データの期間は、一例として60秒であるが、これには限定されない。また、映像データは、カメラ32が撮影した映像に加えて音声が含まれたデータであってもよい。
映像データ処理部45は、バッファメモリに記憶された映像データから、例えば、60秒のような所定期間の映像ごとにループ記録映像データを生成する。
映像データ処理部45は、映像データに同期した音声データを音声データ取得部44から取得し、ループ記録映像データを生成してもよい。
映像記憶制御部46は、映像データ処理部45によってファイル化された映像データを、記憶部35に記憶させる制御を行う。
映像記憶制御部46は、生成したループ記録映像データを記憶部35に記憶させる。映像記憶制御部46は、記憶部35の容量が一杯になった場合、最も古いループ記録映像データに上書きして新しいループ記録映像データを記憶する。
さらに、映像記憶制御部46は、イベントの発生を検出した場合、イベントの検出に対応する映像データを保存する。イベントの検出に対応する映像データとは、映像データ処理部45が生成した映像データにおける所定の期間の映像データである。映像記憶制御部46は、イベントの検出に対応する映像データを、上書きが禁止されたイベント記録データとして記憶部35に保存する。
映像記憶制御部46が記憶部35に保存するイベント記録データは、例えば、イベントが検出された時点の前後10秒程度の所定の期間の映像データをバッファメモリからコピーし、イベント記録データとして保存する。
判定用データ送信制御部47は、映像データ取得部43が取得した映像データと、音声データ取得部44が取得した音声データとを判定用データとしてサーバ装置10へ送信するよう制御する。
判定結果取得部51は、送信された判定用データに対する判定結果をサーバ装置10から取得する。
警報制御部52は、サーバ装置10の判定部25がイベントが発生するおそれがあると判定した場合、警報を出力する。より詳しくは、警報制御部52は、判定結果取得部51が取得した判定結果がイベントが発生するおそれがあることを示す場合、スピーカ36から警報を出力させる音声信号を出力する。
操作制御部53は、操作部37が受け付けた操作の操作情報を取得する。例えば、操作制御部53は、電源の入り切り操作、撮影した映像データの保存操作、消去操作、警報の停止操作などの操作情報を取得する。
操作データ送信制御部54は、操作制御部53が取得した警報の停止操作を示す操作情報をサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10においては、警報の停止操作を示す操作情報に基づいて学習してDNNモデルを更新する。
次に、図7ないし図9を用いて、警告システム1の警告方法及び作用について説明する。図7は、第一実施形態に係るサーバ装置における学習処理の流れを示すフローチャートである。図8は、第一実施形態に係るサーバ装置における判定処理の流れを示すフローチャートである。図9は、第一実施形態に係る警告装置における警告処理の流れを示すフローチャートである。
図7を用いて、サーバ装置10における学習処理について説明する。サーバ装置10において、制御部20は、データ取得部22によって、複数の警告装置30または外部の装置から学習用データを取得する(ステップS101)。制御部20は、記憶制御部27によって、取得した学習用データを記憶部12に記憶させる。制御部20は、ステップS102へ進む。
制御部20は、解析部23によって、記憶部12に記憶された学習用データを解析して、折れ線グラフ情報すなわち学習用データに含まれている所定成分の遷移を生成する(ステップS102)。制御部20は、ステップS103へ進む。
制御部20は、記憶制御部27によって、生成した折れ線グラフ情報を教師データとして記憶部12に保存する(ステップS103)。制御部20は、ステップS104へ進む。
制御部20は、学習部24によって、記憶部12に記憶された、教師データである折れ線グラフ情報を用いて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する学習済みモデルとしてDNNの重みを人工知能によって学習する(ステップS104)。制御部20は、ステップS105へ進む。
制御部20は、記憶制御部27によって、生成したDNNを記憶部12に保存する(ステップS105)。制御部20は、処理を終了する。
このようにして、警告システム1の警告装置30における警告処理が実行される前に、サーバ装置10において、あらかじめDNNが生成される。サーバ装置10は、データ取得部22からデータを取得するごとに、所定の期間ごとに、または、所望のタイミングで、DNNモデルを更新する。
図8を用いて、サーバ装置10における判定処理について説明する。サーバ装置10において、制御部20は、データ取得部22によって、警告装置30からリアルタイムで判定用データを取得する(ステップS111)。制御部20は、ステップS112へ進む。
制御部20は、解析部23によって、取得した判定用データを解析して、折れ線グラフ情報を生成する(ステップS112)。制御部20は、ステップS113へ進む。
制御部20は、判定部25によって、DNNを使用して、判定用データから生成した折れ線グラフ情報に基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する(ステップS113)。制御部20は、ステップS114へ進む。
制御部20は、通信制御部21によって、判定用データを送信した警告装置30へ判定結果を送信する(ステップS114)。制御部20は、処理を終了する。
図9を用いて、警告装置30における警告処理について説明する。警告装置30において、制御部40は、判定用データ送信制御部47によって、通信制御部21を介して、判定用データをサーバ装置10へ送信する(ステップS211)。制御部40は、ステップS212へ進む。
制御部40は、判定結果取得部51によって、サーバ装置10から判定結果を取得したか否かを判定する(ステップS212)。制御部40は、判定結果を取得したと判定する場合(ステップS212でYes)、ステップS213へ進む。制御部40は、判定結果を取得したと判定しない場合(ステップS212でNo)、ステップS212の処理を再度実行する。
判定結果を取得したと判定する場合(ステップS212でYes)、制御部40は、判定結果がイベントが発生するおそれがあることを示すか否かを判定する(ステップS213)。制御部40は、判定結果がイベントが発生するおそれがあることを示す場合(ステップS213でYes)、ステップS214へ進む。制御部40は、判定結果がイベントが発生するおそれがあることを示さない場合(ステップS213でNo)、ステップS215へ進む。
判定結果がイベントが発生するおそれがあることを示す場合(ステップS213でYes)、制御部40は、警報制御部52によって、スピーカ36から警報を出力するように音声信号を出力する(ステップS214)。制御部40は、ステップS215へ進む。
制御部40は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS215)。より詳しくは、制御部40は、操作制御部53によって、終了操作情報が出力された場合や、車両の動作が終了するなど、任意の条件で、処理を終了すると判定して(ステップS215でYes)、処理を終了する。制御部40は、操作制御部53によって、終了操作情報が出力されていないと、処理を終了しないと判定して(ステップS215でNo)、ステップS211の処理を再度実行する。
ステップS214において警報が出力された場合、乗員は、警報が不要であった、または、イベントが発生しなかったときなどには、操作部37を介して警報の停止操作を行う。操作制御部53によって、警報の停止操作を示す操作情報が取得されて、学習用データに関連付けて保存される。操作データ送信制御部54によって、操作情報と関連付けられた学習用データとが、サーバ装置10へ送信される。サーバ装置10では、取得した操作情報に基づいて学習してDNNモデルが更新される。
また、警報が出力されなかった場合、乗員が、ヒヤッとしたり、警報が出力された方が好ましいと判断したりしたときなどには、操作部37を介して所定の警報付与操作を行う。操作制御部53によって、警報付与操作情報が取得されて、学習用データに関連付けて保存される。操作データ送信制御部54によって、操作情報と関連付けられた学習用データとが、サーバ装置10へ送信される。サーバ装置10では、取得した操作情報に基づいて学習してDNNモデルを更新する。
このようにして、サーバ装置10では、イベント発生時点より前の時間を含む学習用データを解析して、所定成分の時間変化を示す折れ線グラフ情報を生成する。そして、サーバ装置10では、折れ線グラフ情報を用いて人工知能による機械学習によって、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する学習済みモデルとしてDNNを生成する。
上述したように、本実施形態では、イベント発生時点より前の時間を含む学習用データから、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する学習済みモデルとしてDNNを生成することができる。本実施形態によれば、イベント発生時点ではなく、イベント発生時点より前の時間の判定用データに基づいて、学習済みのDNNを使用してイベントが発生するおそれがあるか否かをリアルタイムで判定することができる。
本実施形態では、データ取得部22からデータを取得するごとに、所定の期間ごとに、または、所望のタイミングで、DNNモデルを更新することができる。本実施形態によれば、イベントが発生するおそれがあるか否かの判定の精度を向上することができる。
本実施形態では、警報が出力された場合、乗員は、警報が不要であった、または、イベントが発生しなかったときなどには、警報の停止操作を行う。また、本実施形態では、警報が出力されなかった場合、乗員が、ヒヤッとしたり、警報が出力された方が好ましいと判断したりしたときなどには、警報付与操作を行う。本実施形態では、警報の停止操作および警報付与操作の操作情報から、DNNモデルを更新させることができる。本実施形態によれば、より判定精度の高いDNNモデルを生成することができる。このようにして、本実施形態は、判定精度が向上することにより、警報が過剰に出力されたり過小になったりすることを抑制して、適切に警報を出力することができる。本実施形態によれば、警報に対する乗員の信頼度を向上することができる。
本実施形態は、イベントが発生するおそれがある場合に警報を出力することによって、イベントの発生を抑制することができる。本実施形態によれば、交通安全に寄与することができる。
本実施形態は、ベント発生時点より前の時間の映像データと音声データとの少なくともどちらかを含む判定用データだけに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを高精度に判定することができる。
本実施形態は、学習処理及び判定処理をサーバ装置10が実行するので、警告装置30の処理の負荷を軽減することができる。
[第二実施形態]
図10ないし図18を参照しながら、本実施形態に係る警告システム1Aについて説明する。図10は、第二実施形態に係る警告システムの構成例の一例を示す概略図である。図11は、映像データを複数の画面に分割した一例を説明する図である。図12は、映像データを複数の画面に分割した他の例を説明する図である。図13は、映像データを複数の画面に分割した他の例を説明する図である。図14は、市街地で撮影された映像データの一例を説明する図である。図15は、図14に示す映像データに含まれる他車両の車体色の色成分の折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。図16は、図14に示す映像データに含まれる路面の黒色の色成分の折れ線グラフ情報の一例を説明する図である。図17は、第二実施形態に係るサーバ装置における学習処理の流れを示すフローチャートである。図18は、第二実施形態に係るサーバ装置における判定処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態は、サーバ装置10Aの構成が第一実施形態と異なる。より詳しくは、サーバ装置10Aの制御部20Aが、周囲状況判定部28Aを備える点と、解析部23A、学習部24Aおよび判定部25Aにおける処理とが第一実施形態と異なる。以下の説明においては、サーバ装置10と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。
周囲状況判定部28Aは、学習用データまたは判定用データに基づいて、車両の周囲の状況を判定する。本実施形態では、周囲状況判定部28Aは、学習用データまたは判定用データの映像データから、車両の現在位置、時間帯、天候、路面状態を判定する。例えば、周囲状況判定部28Aは、映像データに画像処理を行って、車両の現在位置が郊外であるか市街地であるかを判定する。例えば、周囲状況判定部28Aは、映像データに画像処理を行って、時間帯が昼間であるか夜間であるかを判定する。例えば、周囲状況判定部28Aは、映像データに画像処理を行って、天候が晴天であるか曇天であるか雨天であるかを判定する。例えば、周囲状況判定部28Aは、映像データに画像処理を行って、路面状態が良好であるか、濡れているか、凍結しているかを判定する。
周囲状況判定部28Aは、映像データを複数の画面に分割して画像処理を行ってもよい。例えば図11に示すように、周囲状況判定部28Aは、映像データを、上空が表示される上部画面A11と、車両の周囲の景色が表示される右側部画面A12と左側部画面A13と、路面が表示される下部画面A14とに分割する。例えば、周囲状況判定部28Aは、右側部画面A12と左側部画面A13とに画像処理を行って、車両の現在位置を判定する。例えば、周囲状況判定部28Aは、上部画面A11に画像処理を行って、時間帯および天候を判定する。例えば、周囲状況判定部28Aは、下部画面A14に画像処理を行って、路面状態を判定する。
解析部23Aは、学習用データまたは判定用データの映像データを複数の画面に分割して、映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の折れ線グラフ情報を作成する。本実施形態では、解析部23Aは、周囲状況判定部28Aの判定結果に基づいて、映像データを画面分割して、分割した画面ごとに解析を行う。本実施形態では、解析部23Aは、判定結果が車両の現在位置が市街地であると判定した場合、郊外であると判定した場合に比べて、画面を細かく分割する。市街地の場合、郊外に比べて、映像データに含まれる情報が多くなるためである。
本実施形態では、解析部23Aは、周囲状況判定部28Aの判定結果が車両の現在位置が郊外であると判定した場合、図12に示すように、映像データを4つの画面に分割する。解析部23Aは、映像データを右上部画面A21と右下部画面A22と左下部画面A23と左上部画面A24とに分割する。
本実施形態では、解析部23Aは、周囲状況判定部28Aの判定結果が車両の現在位置が市街地であると判定した場合、図13に示すように、映像データを9つの画面に分割する。解析部23Aは、映像データを右上部画面A31と右中部画面A32と右下部画面A33と上部画面A34と中部画面A35と下部画面A36と左上部画面A37と左中部画面A38と左下部画面A39とに分割する。
図14ないし図16を用いて、市街地を走行中に映像データから生成される折れ線グラフ情報について説明する。図14(a)は、市街地を走行中に、車両が路上駐車された他車両Vの後方を走行しているときに撮影された映像データであり、図14(b)は、車両が路上駐車された他車両Vのすぐ後ろを走行しているときに撮影された映像データである。なお、路上駐車している他車両Vの周囲の路面には、水溜りWがある。水溜りWは、周囲の路面より黒色に表示される。解析部23Aは、周囲状況が市街地であるので、映像データを9つの画面に分割して解析する。解析部23Aは、映像データの各時間において、映像データの左中部画面A38と左下部画面A39とから、他車両Vの車体色を示す青色の色成分の遷移を折れ線グラフ情報に変換して生成する。得られた折れ線グラフ情報が、図15である。図15は、図14に示す映像データの左中部画面A38と左下部画面A39から生成した、車体色成分の折れ線グラフ情報である。車両が他車両Vに近接するほど、車体色成分が急激に増加している。車体色成分の傾きをα1で示している。
また、解析部23Aは、映像データの各時間において、映像データの右下部画面A33と下部画面A36とから、濡れた路面状態を示す黒色の色成分の遷移を折れ線グラフ情報に変換して生成する。得られた折れ線グラフ情報が、図16である。図16は、図14に示す映像データの右下部画面A33と下部画面A36とから生成した、黒色の色成分の折れ線グラフ情報である。他車両Vが路上駐車している近傍の路面は黒色が多く、濡れている状態であることがわかる。
学習部24Aは、学習用データの映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の遷移を折れ線グラフ情報から人工知能によって学習して、学習済みモデルを生成する。
また、学習部24Aは、解析部23Aが作成した折れ線グラフ情報を人工知能によって学習して、周囲状況ごとにイベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルとしてのDNNを生成してもよい。本実施形態では、学習部24Aは、車両の現在地が市街地である場合のDNNと、郊外である場合のDNNとを生成する。
さらに、学習部24Aは、複数の所定成分の折れ線グラフ情報を人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルとしてのDNNを生成してもよい。本実施形態では、学習部24Aは、他車両Vの車体の色成分の折れ線グラフ情報と、濡れた路面状態を示す黒色の色成分の折れ線グラフ情報とを人工知能によって学習して、学習済みモデルとしてのDNNが生成されている。例えば、学習部24Aは、学習によって、映像データの分割された所定の画面において、車両の進行方向を塞ぐ障害物の色成分が急激に増加し、かつ、映像データの分割された所定の画面において、車両が進路変更する先の路面の状態が濡れていることを示す場合、イベントが発生するおそれがあると判定するDNNを生成する。
判定部25Aは、判定用データの映像データを複数の画面に分割して、判定用データの映像データのうち分割された画面に基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。判定部25Aは、警告装置30から判定用データを取得した場合、周囲状況判定部28Aの判定結果に応じて、記憶部12から学習されたDNNモデルを読み出してDNNを再現し、判定用データから、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。本実施形態では、判定用データを取得し、周囲状況が市街地を示す場合、市街地に応じたDNNモデルを読み出して判定する。
図17を用いて、サーバ装置10Aにおける学習処理について説明する。ステップS121、ステップS124の処理は、図7に示すフローチャートのステップS101、ステップS103と同様の処理を行う。
制御部20Aは、周囲状況判定部28Aによって、学習用データに基づいて、車両の周囲の状況を判定する(ステップS122)。制御部20Aは、ステップS123へ進む。
制御部20Aは、解析部23Aによって、周囲状況に応じて学習用データを解析して、折れ線グラフ情報を生成して、記憶部12へ記憶する(ステップS123)。制御部20Aは、ステップS124へ進む。
制御部20Aは、学習部24Aによって、記憶部12に記憶された、教師データである折れ線グラフ情報を用いて、周囲状況に応じて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する学習済みモデルとしてDNNの重みを人工知能によって学習する(ステップS125)。制御部20Aは、ステップS126へ進む。
制御部20Aは、記憶制御部27Aによって、周囲状況ごとに、生成したDNNを記憶部12に保存する(ステップS126)。制御部20Aは、処理を終了する。
図18を用いて、サーバ装置10Aにおける判定処理について説明する。ステップS131、ステップS135の処理は、図8に示すフローチャートのステップS111、ステップS114と同様の処理を行う。
制御部20Aは、周囲状況判定部28Aによって、判定用データに基づいて、車両の周囲の状況を判定する(ステップS132)。制御部20Aは、ステップS133へ進む。
制御部20Aは、解析部23Aによって、周囲状況判定部28Aの判定結果に基づいて、映像データを画面分割して、分割した画面ごとに解析を行う(ステップS133)。制御部20Aは、ステップS134へ進む。
制御部20Aは、判定部25Aによって、周囲状況判定部28Aの判定結果に基づいて、DNNを使用して、判定用データから生成した折れ線グラフ情報に基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する(ステップS134)。制御部20Aは、ステップS135へ進む。
このようにして、サーバ装置10Aでは、学習用データの映像データを複数の画面に分割して、学習用データの映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の遷移を折れ線グラフ情報に変換して作成する。サーバ装置10Aは、学習用データの映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の折れ線グラフ情報を人工知能によって学習して、学習済みモデルとしてDNNモデルを生成する。サーバ装置10Aは、判定用データの映像データを複数の画面に分割して、判定用データの映像データの分割された画面に基づいて、DNNモデルを使用してイベントが発生するおそれがあるか否かを判定する。
上述したように、本実施形態は、学習用データの映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の折れ線グラフ情報を人工知能によって学習して、学習済みモデルとしてDNNモデルを生成することができる。また、本実施形態は、車両の周囲の状況に応じた学習済みモデルを生成することができる。本実施形態によれば、判定用データの映像データを複数の画面に分割して、判定用データの映像データの分割された画面に基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定することができる。
さて、これまで本発明に係る警告システム1について説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
本実施形態では、所定成分の遷移を折れ線グラフ情報に変換して作成する例を示したが、これに限定されるものではなく、所定成分の遷移を曲線グラフ情報あるいは遷移を示す他の情報に変換して作成してもよい。
図示した警告システム1の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況等に応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
警告システム1の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラム等によって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
1 警告システム
10 サーバ装置
20 制御部
22 データ取得部
23 解析部
24 学習部
25 判定部
26 判定結果送信制御部
30 警告装置
32 カメラ
33 マイクロフォン
35 記憶部
36 スピーカ
37 操作部
40 制御部
42 記録データ取得部
43 映像データ取得部
44 音声データ取得部
45 映像データ処理部
46 映像記憶制御部
47 判定用データ送信制御部
51 判定結果取得部
52 警報制御部

Claims (6)

  1. 車両の周囲の状況を記録した記録データを取得する記録データ取得部と、
    前記記録データ取得部が取得した前記記録データのうち、学習に使用する学習用データを解析して、前記学習用データに含まれる所定成分の遷移を解析する解析部と、
    前記解析部が解析した前記所定成分の遷移を人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルを生成する学習部と、
    前記学習部が学習した前記学習済みモデルを使用して、前記記録データ取得部が取得した前記記録データのうち、判定に使用する判定用データに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部がイベントが発生するおそれがあると判定した場合、警報を出力する警報制御部と、
    を備えることを特徴とする警告システム。
  2. 前記学習部は、過去のイベント発生時の前記学習用データに基づいて、イベント発生時点より前の前記学習用データに含まれる各成分の変化の傾向を人工知能によって学習する、
    請求項1に記載の警告システム。
  3. 前記記録データは、前記車両の周囲を撮影した映像データを含み、
    前記解析部は、前記学習用データの前記映像データに画像解析処理を行って、前記映像データの輝度の遷移の情報を作成する、
    請求項1または2に記載の警告システム。
  4. 前記解析部は、前記学習用データの前記映像データを複数の画面に分割して、前記映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の遷移の情報を作成し、
    前記学習部は、前記学習用データの前記映像データのうち分割された画面に含まれる所定成分の遷移の情報を人工知能によって学習して、学習済みモデルを生成し、
    前記判定部は、前記判定用データの前記映像データを複数の画面に分割して、前記映像データのうち分割された画面に基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する、
    請求項3に記載の警告システム。
  5. 前記学習用データに基づいて、前記車両の周囲の状況を判定する周囲状況判定部、
    を備え、
    前記学習部は、前記周囲状況判定部が判定した前記車両の周囲の状況に応じた前記学習済みモデルを生成する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の警告システム。
  6. 車両の周囲の状況を記録した記録データを取得する記録データ取得ステップと、
    前記記録データ取得ステップによって取得された前記記録データのうち、学習に使用する学習用データを解析して、前記学習用データに含まれる所定成分の遷移を解析する解析ステップと、
    前記解析ステップによって解析した所定成分の遷移を人工知能によって学習して、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定するための学習済みモデルを生成する学習ステップと、
    前記学習ステップによって学習された前記学習済みモデルを使用して、前記記録データ取得ステップによって取得された前記記録データのうち、判定に使用する判定用データに基づいて、イベントが発生するおそれがあるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップによってイベントが発生するおそれがあると判定された場合、警報を出力する警報制御ステップと、
    を含む警告方法。
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