JP2020195948A - 水流式フォーマー及び発泡洗浄方法 - Google Patents

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拓哉 荒原
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直毅 西川
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Naoto Ikuta
直人 生田
亮介 安齋
Ryosuke Anzai
亮介 安齋
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【課題】 狙った範囲以外への発泡洗浄液の不均一な飛散を抑制して、洗浄対象物に発泡洗浄液を噴射・散布することができる水流式フォーマーを提供する。【解決手段】 洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布するための水流式フォーマーであって、上記水流式フォーマーは、洗浄剤組成物を収容する収容部と、水を導入する水導入部と、上記収容部から導入した上記洗浄剤組成物と上記水導入部から導入した上記水を混合させて洗浄液とする、空気導入口とアスピレータ構造を有する筒状部と、上記筒状部の先端に設けられ、上記洗浄液を噴射する吐出部と、を備えており、上記吐出部が、吐出部の表面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしており、孔径が0.5〜2.0mmであることを特徴とする水流式フォーマー。【選択図】 図1

Description

本発明は、水流式フォーマー及び発泡洗浄方法に関する。
従来、食品工場等では、食品加工機械、コンベヤライン、床、壁等(以下、これらを総称して食品加工設備という)に付着したタンパク質や油脂等の食品汚れを除去する方法として、発泡洗浄が用いられている。発泡洗浄とは、洗浄剤組成物を水と混合して発泡させ、洗浄対象物に噴射・散布することにより汚れを分解除去する方法である。洗浄剤組成物を泡状に噴射・散布することで、洗浄対象物における洗浄液の定着性が良くなり、洗浄効果の向上が期待できる。また、短時間で広範囲に大量の洗浄液を噴射・散布できて、洗浄作業の効率化ができる。
特許文献1には、発泡洗浄方法が記載されている。
特許文献1には、起泡用の網を噴射口に装着したアスピレータ構造を有するフォーマーを用いて発泡洗浄を行うことが記載されており、このような発泡洗浄に適した洗浄剤組成物が記載されている。
特開2014−5426号公報
特許文献1に記載された水流式フォーマーを、作業者が立ったまま腰の高さで使用して洗浄液を発泡させ、床面から80cm前後の高さから洗浄対象物への噴射・散布を行うと、発泡した洗浄液(以下、発泡洗浄液ともいう)が床面に落下した際に、狙った範囲以外の広い範囲に不均一に飛散してしまうことがあった。不均一に飛散した発泡洗浄液が、床面に近い機器や設備などに付着すると、錆びたり故障の原因となるため、作業者はやむを得ず、腰をかがめて床に近い低い位置で水流式フォーマーを使用せざるを得ないなど、高負荷の作業を強いられることがあった。
ここで言うところの「不均一」とは、落下地点から、落下衝撃により大きく飛びはねた泡や液滴があることを意味する。それに対して「均一」とは、落下地点から泡や液が流れ出して拡がることを意味する。
本発明は、上記問題を解決するためになされた発明であり、狙った範囲以外への発泡洗浄液の不均一な飛散を抑制して、洗浄対象物に発泡洗浄液を噴射・散布することができる水流式フォーマーを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の水流式フォーマーは、
洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布するための水流式フォーマーであって、
上記水流式フォーマーは、
洗浄剤組成物を収容する収容部と、
水を導入する水導入部と、
上記収容部から導入した上記洗浄剤組成物と上記水導入部から導入した上記水を混合させて洗浄液とする、空気導入口とアスピレータ構造を有する筒状部と、
上記筒状部の先端に設けられ、上記洗浄液を噴射する吐出部と、を備えており、
上記吐出部が、吐出部の表面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしており、孔径が0.5〜2.0mmであることを特徴とする。
本発明の水流式フォーマーは、吐出部がその表面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしている。
また、孔の孔径が0.5〜2.0mmとなっている。下限値未満では孔路通過時に圧力損失が大きくなり過ぎて発泡洗浄液の噴射・散布ができにくくなる。または流量が著しく下がる。上限値を超えた場合、各孔から噴射された発泡洗浄液の流れが合流し、大きくなり合一するので狙った範囲以外への発泡洗浄液の不均一な飛散が生じやすくなる。また、流れの滴が合一することで滴の質量が増加するため、落下時のエネルギーが大きくなり、発泡洗浄液が不均一に飛散しやすくなる。
また、本発明の水流式フォーマーを使用すると、噴射・散布された発泡洗浄液は薄く広く拡がり、洗剤の使用量に対して発泡洗浄液が有効に広がる面積が大きくなるので、洗剤使用量を減らすことができる。
また、不均一な飛散を抑制して、発泡洗浄液の噴射・散布を広範囲に短時間で行うことができるので、発泡洗浄液の噴射・散布に要する作業時間を短くすることができる。
本発明の水流式フォーマーにおいては、上記吐出部の孔が上記吐出部の表面の法線に沿った方向に空いていることが好ましい。
また、本発明の水流式フォーマーにおいては、上記吐出部の表面に曲面が含まれることが好ましい。
孔の向きが曲面の法線方向に沿った方向となっていると、それぞれの孔から噴射された発泡洗浄液の流線は放射状になるため、発泡洗浄液の流れが合流して大きくなることが防止されるので、狙った範囲以外への発泡洗浄液の不均一な飛散がより確実に抑制される。
本発明の水流式フォーマーにおいては、上記吐出部において隣接する孔の間隔が0.5〜30mmであることが好ましい。
孔の間隔が上記範囲内であると、散布時間を短くして作業性を高めることができる。
本発明の水流式フォーマーにおいては、上記吐出部の材質が耐食性の素材であることが好ましい。
洗浄剤組成物としてアルカリ性の洗浄剤組成物や塩素剤を配合した洗浄剤組成物を使用することがあるが、吐出部の材質が非耐食性の素材であるとアルカリ剤や塩素剤による腐食の問題が生じることから、アルカリ剤や塩素剤による腐食が生じにくい耐食性の素材であることが好ましい。
本発明の発泡洗浄方法は、本発明の水流式フォーマーを用いて、洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布することを特徴とする。
上記方法であると、発泡洗浄液の不均一な飛散を抑制して発泡洗浄液を洗浄対象物に噴射・散布することができる。
また、本発明の水流式フォーマーを使用すると、噴射・散布された発泡洗浄液は薄く広く拡がり、洗剤の使用量に対して発泡洗浄液が有効に広がる面積が大きくなるので、洗剤使用量を減らすことができる。
また、不均一な飛散を抑制して、発泡洗浄液の噴射・散布を広範囲に短時間で行うことができるので、発泡洗浄液の噴射・散布に要する作業時間を短くすることができる。
本発明の発泡洗浄方法においては、上記洗浄剤組成物が界面活性剤を含むことが好ましい。
洗浄剤組成物が界面活性剤を含むと、洗浄剤組成物および発泡洗浄液の表面張力が小さくなるので、液滴の集合が丸くならず、界面活性剤による濡れ性の向上が期待でき、洗浄対象物への洗浄効果が均一になるためである。
本発明の水流式フォーマーを使用すると、狙った範囲以外への発泡洗浄液の不均一な飛散を抑制して、洗浄対象物に発泡洗浄液を噴射・散布することができる。
図1は、本発明の水流式フォーマーの一例を模式的に示す側面図である。 図2(a)は吐出部を孔の空いた方向から上面視して模式的に示す上面図であり、図2(b)は図2(a)に示す吐出部の側面図である。 図3(a)は、吐出部の孔の向きと曲面の法線方向の関係の例を模式的に示す断面図であり、図3(b)は、吐出部の孔の向きと曲面の法線方向の関係の別の例を模式的に示す断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、フォーマーエンドキャップの一例を模式的に示す側面図及び正面図である。 図5(a)は実施例1における飛散評価の結果を示す写真であり、図5(b)は比較例4における飛散評価の結果を示す写真である。
以下、本発明の水流式フォーマーについて、具体的な実施形態を示しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態だけに限定されるものではない。
本発明の水流式フォーマーは、洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布するための水流式フォーマーであって、上記水流式フォーマーは、洗浄剤組成物を収容する収容部と、水を導入する水導入部と、上記収容部から導入した上記洗浄剤組成物と上記水導入部から導入した上記水を混合させて洗浄液とする、空気導入口とアスピレータ構造を有する筒状部と、上記筒状部の先端に設けられ、上記洗浄液を噴射する吐出部と、を備えており、上記吐出部が、吐出部の表面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしており、孔径が0.5〜2.0mmであることを特徴とする。
図1は、本発明の水流式フォーマーの一例を模式的に示す側面図である。
図1には水流式フォーマーを構成する部材を一部分解して示している。
図1に示す水流式フォーマー1は、洗浄剤組成物を収容する収容部10と、水を導入する水導入部20と、収容部10及び水導入部20と接続された筒状部30と、筒状部の先端に設けられた吐出部40を備える。
収容部10には収容部に収容された洗浄剤組成物を筒状部30に導入するための吸入チューブ11と、吸入チューブ11への汚れ等の混入を防ぐためのフィルター12が設けられている。
水導入部20はその一端が水道水を供給するホース等と接続される水導入口21となっている。水導入口21にはストップコネクタ22を接続することができ、ストップコネクタ22は水道水のホースに接続される。すなわち、水導入口21に水道水の水圧がかかった状態とすることができるようになっている。
水導入部20にはスプレーガン23が備えられており、スプレーガン23のトリガーを握ることで水道水が筒状部30に導入される。
スプレーガン23のトリガーを握ると水道水が筒状部30に導入されるとともに吸入チューブ11から洗浄剤組成物が筒状部30に合わせて導入され、筒状部30において洗浄剤組成物と水道水が混合され、洗浄剤組成物が希釈されて洗浄液となる。
筒状部30はアスピレータ構造を有し、上記アスピレータ構造には洗浄剤組成物導入口35が設けられている。水道水がアスピレータ構造を通るときに、ベンチュリ効果によって洗浄剤組成物が収容部10から洗浄剤組成物導入口35に吸い上げられ、その後、水道水と洗浄剤組成物が合流して混合されて洗浄液となる。
筒状部30には空気導入口34が設けられており、空気導入口から空気が導入されて洗浄液と混合され、泡状の洗浄液となる。
吸入チューブ11の一方の先端には希釈チップ13を取り付けることが好ましい。希釈チップ13の種類を変更することで希釈倍率を調整することができ、洗浄液における洗浄剤組成物の濃度を調整することができる。
希釈チップには、中心を貫く穴が空いていて、穴径(孔径)により、洗浄剤の流量を一定に調節する。
水道水を導入する場合、水が流れていない場合(未噴射時)は水道水の圧力(静水圧)が水流式フォーマーに加わるが、水流式フォーマーを使用するときの水の圧力は、水が流れているとき(噴射中)の圧力である動水圧である。
水流式フォーマーを使用するときの動水圧は、0.12〜0.32MPaであることが好ましい。
筒状部30はその形状が円筒形状であることが好ましく、円筒の内径が18〜22mmであることが好ましい。また、洗浄剤組成物導入口から吐出部までの洗浄液の流路長さが270〜370mmであることが好ましい。
なお、洗浄剤組成物導入口から吐出部までの洗浄液の流路長さは、筒状部に設けられた洗浄剤組成物導入口を始点として、吐出部において発泡洗浄液が吐出される部分(図1及び図2に示す吐出部40では孔41の全体中心)の位置を終点とした長さと定める。図1においては洗浄剤組成物導入口35から吐出部40までの洗浄液の流路長さを一点鎖線の両矢印Lで示している。
吐出部は、吐出部の表面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしている。
吐出部の表面形状は特に限定されるものではないが、平面又は曲面であることが好ましく、吐出部の表面に曲面が含まれることがより好ましい。
なお、吐出部の表面に曲面が含まれる場合の例としては、吐出部の表面の一部が曲面で一部が平面である場合が挙げられる。具体例としては、後述する図2(a)及び図2(b)に示す吐出部の曲面42の中心付近(点P付近)に平面を有するような形態が挙げられる。
図1に示す吐出部40は、曲面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状となっている。
洗浄液は筒状部30から吐出部40に到達し、吐出部40に設けられた孔41から洗浄対象物に向けて吐出される。
図1に示す水流式フォーマー1では、筒状部30と、吐出部40は、互いを接合させることで構成されているが、一体となっていてもよい。
以下、吐出部の特徴について詳しく説明する。
図2(a)は吐出部を孔の空いた方向から上面視して模式的に示す上面図であり、図2(b)は図2(a)に示す吐出部の側面図である。
吐出部40は曲面42に多数の孔41が設けられた形状である。孔41の向きは孔が設けられた場所の曲面の法線方向に沿った方向となっている。
図2(a)及び図2(b)には吐出部の寸法線を示している。
図2(a)には吐出部の長手方向寸法を両矢印Xで示し、短手方向寸法を両矢印Yで示している。二つの寸法線の交点を点Pで示している。
図2(b)には吐出部の厚さ方向寸法を両矢印Zで示している。吐出部の厚さ方向寸法は、吐出部の平面部分における長手方向と短手方向の交点Pから曲面の表面までの厚さである。
上記したこれらの寸法について範囲としては以下の通りである。
吐出部の長手方向寸法(両矢印Xで示す寸法)が好ましくは30〜150mm、より好ましくは70〜110mmである。
吐出部の短手方向寸法(両矢印Yで示す寸法)が好ましくは10〜130mm、より好ましくは50〜90mmである。
吐出部の厚さ方向寸法(両矢印Zで示す寸法)が好ましくは2〜30mm、より好ましくは6〜12mmである。
吐出部の面積が好ましくは200〜64000mm、より好ましくは800〜32000mm、さらに好ましくは3000〜8000mmである。
図3(a)は、吐出部の孔の向きと曲面の法線方向の関係の例を模式的に示す断面図である。
図3(a)に示すように吐出部の断面図においては曲面42の法線方向はそれぞれの場所によって異なるが、孔41は孔の設けられた場所の法線方向に沿って空けられている。
孔の向きとしての法線方向に沿った方向とは、数学的な法線の定義である曲面に対して垂直(90°)と完全に一致することを意味しない。孔空けの精度誤差や成形加工の精度誤差を含んでいてもよく、曲面に対して垂直な方向からの多少のずれは許容される。また、多数の孔のうちの少数の孔が法線方向と大きくずれていても、吐出部に空いている孔の大部分の向きが曲面に対して法線方向に沿った方向となっていれば、吐出部全体としては孔の向きは法線方向に沿った向きであるといえる。
図3(b)は、吐出部の孔の向きと曲面の法線方向の関係の別の例を模式的に示す断面図である。
図3(b)に示すように、シャワーヘッド形状である曲面42´を形成した後に、その曲面の位置を動かすことなく真上からドリルにより孔明け加工を行うようにして形成された孔41´はすべてがドリルの移動方向である同じ方向に向くこととなる。このような孔は曲面に対して法線方向に沿った方向の孔とはいえない。
吐出部における孔の向きが曲面の法線方向に沿った方向となっていると、それぞれの孔から噴射された発泡洗浄液の流線は放射状になるので、発泡洗浄液の流れが合一し、大きくなることが防止されるため、発泡洗浄液の不均一な飛散がより確実に抑制される。
吐出部における孔の孔径は0.5〜2.0mmとなっている。
下限値未満では孔路通過時の圧力損失が大きくなり過ぎて、発泡洗浄液の噴射ができにくくなる。または流量が著しく下がる。上限値を超えた場合、各孔から噴射された発泡洗浄液の流れが合流し、大きくなり合一するので狙った範囲以外への発泡洗浄液の不均一な飛散が生じやすくなる。また、流れの滴が合一することで滴の質量が増加するため、落下時のエネルギーが大きくなり、発泡洗浄液が不均一に飛散しやすくなる。
また、孔の孔径が0.6〜1.0mmであることが好ましい。孔径が上記範囲であると、散布時間を短くして作業性を高めることができる。
なお、吐出部の孔の出口側端部が広がる又は狭まるようにテーパーが付けられていてもよい。この場合は孔の出口での径で孔の孔径を定める。
また、隣接する孔の間隔は0.5〜30mmであることが好ましい。
通常、孔は一定の間隔(ピッチ)で吐出部の表面上に形成されるが、孔の間隔が一定でない場合は隣接する孔の間隔を多数測定してその平均値を隣接する孔の間隔とする。
孔の間隔が0.5〜30mmであると、散布時間を短くして作業性を高めることができる。
また、散布時間をより短くする観点から、孔の間隔が1.2〜10mmであることがより好ましく、1.2〜6.4mmであることがさらに好ましく、1.8〜5.4mmであることが最も好ましい。
また、吐出部に形成される孔数は10〜2000個であることが好ましく、40〜800個であることがより好ましく、150〜400個であることがさらに好ましい。
吐出部における孔の孔径、孔数、吐出部の面積から吐出部の開口率を求めることができるが、吐出部の開口率は0.5〜12.5%であることが好ましく、1.5〜3.0%であることがより好ましい。
吐出部の材質は耐食性の素材であることが好ましく、樹脂、耐食性のステンレス、チタンであることがより好ましい。
洗浄剤組成物としてアルカリ性の洗浄剤組成物や塩素剤を配合した洗浄剤組成物を使用することがあるが、吐出部の材質が非耐食性の金属であるとアルカリ剤や塩素剤による腐食の問題が生じることから、アルカリ剤や塩素剤による腐食が生じにくい耐食性の素材であることが好ましい。
具体的な樹脂の種類としてはポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エンプラ類等が挙げられる。
吐出部の曲面の曲率半径は40〜200mmであることが好ましい。
吐出部の曲面の曲率半径が200mm以下であると、広範囲に発泡洗浄液を噴射・散布するのにより適しているので、発泡洗浄液の噴射・散布に要する作業時間をより短くすることができる。
吐出部の曲面の曲率半径が40mm以上であると、曲面の周縁部の孔から出た発泡洗浄液の噴流が離れすぎないので、狙った範囲へ発泡洗浄液をより均一に噴射・散布することができる。
本発明の発泡洗浄方法は、本発明の水流式フォーマーを用いて、洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布することを特徴とする。
上記方法であると、発泡洗浄液の不均一な飛散を抑制して発泡洗浄液を洗浄対象物に噴射・散布することができる。
また、本発明の水流式フォーマーを使用すると、噴射・散布された発泡洗浄液は薄く広く拡がり、洗剤の使用量に対して発泡洗浄液が有効に広がる面積が大きくなるので、洗剤使用量を減らすことができる。
また、不均一な飛散を抑制して、発泡洗浄液の噴射・散布を広範囲に短時間で行うことができるので、発泡洗浄液の噴射・散布に要する作業時間を短くすることができる。
本発明の発泡洗浄方法において用いる洗浄剤組成物の組成は特に限定されるものではないが、界面活性剤を含む洗浄剤組成物を好適に使用することができる。
洗浄剤組成物が界面活性剤を含むと、洗浄剤組成物および発泡洗浄液の表面張力が小さくなるので、液滴の集合が丸くならず、界面活性剤による濡れ性の向上が期待でき、洗浄対象物への洗浄効果が均一になるためである。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩などの陰イオン界面活性剤や、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤が挙げられる。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルキルアルカノールアミド、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、ソルビタン脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤が挙げられる。さらに、アルキルアミンオキシド、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型界面活性剤などの両性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、これらから選択される1種又は2種以上を混合して使用することができる。
洗浄剤組成物は、界面活性剤の他には、アルカリ剤、キレート剤、塩素剤等を含むことが好ましい。
アルカリ剤としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩を用いることができ、その種類は特に限定されるものではないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、メタケイ酸ナトリウム、セスキケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、セスキケイ酸カリウム、オルソケイ酸カリウム等が望ましい。
これらのアルカリ剤は、水和物となっていてもよい。
キレート剤としては、アミノカルボン酸系、ヒドロキシカルボン酸系、ホスホン酸系、リン酸系及びポリアクリル酸、アクリル酸・マレイン酸共重合体類等のものから選択される1又は2以上のものを使用することができる。
塩素剤としては、塩素化イソシアヌール酸塩(塩素化イソシアヌール酸ナトリウム、塩素化イソシアヌール酸カリウム等)、トリクロロイソシアヌール酸、次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム等)等が挙げられる。
洗浄剤組成物の具体的な一例としては、モノエタノールアミン、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ドデシルジメチルアミンオキシド、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、及び、水を含む洗浄剤組成物が挙げられる。
洗浄対象物としては、飲食店、ホテルなどの厨房、スーパーマーケット、食品工場における食品製造・加工・調理装置や床などに好適に用いることができる。特に、上記場所において、面積が大きい床などのような洗浄対象物の洗浄に好適に用いることができる。
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
吐出部が、その上面形状が楕円状であり、長手方向寸法が90mm、短手方向寸法が70mm、厚さ方向寸法が9.3mm、曲率半径が長手方向114mm、短手方向71mmである、厚み1.5mmの曲面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしており、孔が曲面の法線方向に沿った方向に空いているものを準備し、この吐出部を筒状部に取り付けた水流式フォーマーを準備した。
吐出部の面積は5200mm、孔数は243個、孔の孔径は0.8mmであり、隣接する孔の間隔(平均孔間隔)は3.6mmである。
(実施例2〜11、比較例1〜3)
シャワーヘッドの孔の孔数は実施例1と同じとして、孔の孔径、隣接する孔の間隔、吐出面の形状(曲面又は平面)を変更した。
またシャワーヘッドの吐出面が曲面である場合の孔の向きを図3(a)に示すような曲面に対して法線方向の場合と、図3(b)に示すような真上方向(曲面に対して法線方向でない方向)の場合に変更した。
シャワーヘッドの吐出面が曲面である場合の上面形状及び曲率半径は実施例1と同様とした。
これらの変更点について表1にまとめた。
(比較例4)
吐出部として、起泡用の網を有するフォーマーエンドキャップを準備し、この吐出部を筒状部に取り付けた水流式フォーマーを準備した。
図4(a)及び図4(b)は、フォーマーエンドキャップの一例を模式的に示す側面図及び正面図である。
図4(a)及び図4(b)に示すフォーマーエンドキャップ50は、図1に示す吐出部40に代えて水流式フォーマーの筒状部に取り付けられる。フォーマーエンドキャップ50は起泡用の網51を備えており、網51の空間52から発泡洗浄液が吐出される。
(飛散評価)
モノエタノールアミン4.0重量%(米山薬品工業(株)製)、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム1.0重量%(米山薬品工業(株)製)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル1.0重量%(米山薬品工業(株)製)、ドデシルジメチルアミンオキシド3.0重量%(クラリアントジャパン(株)製 GENAMINOX K−12)、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル1.0重量%(三洋化成工業(株)製 エマルミンXL−100)、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド1.0重量%(東京化成工業(株) ベンザルコニウムクロリド)、水(残部)を含む組成の洗浄剤組成物を準備し、洗浄対象物(床)に対して水流式フォーマーを横方向に移動させて発泡洗浄液を持ち手高さ80cmから下方に30°傾けて散布した。
動水圧は0.17MPa、水流式フォーマーの移動速度(吐出部の移動速度)は等速(120cm/sec程度)である。
水流式フォーマーを横方向に移動させて発泡洗浄液を連続散布した際の連続散布開始0.5秒以上経過してから散布された泡の状態を以下のように評価した。
○:散布泡は均一であり、そのすべてが連続して広がっている。
△:散布泡はほぼ均一であり、連続して広がっている箇所から10cm未満の距離に直径1cm以上の飛散泡が確認できる。
×:散布泡は不均一であちこちに飛び散っており、連続して広がっている箇所から10cm以上の距離に、直径1cm以上の飛散泡が確認できる。
各実施例及び比較例の飛散評価の結果を表1にまとめた。
図5(a)は実施例1における飛散評価の結果を示す写真であり、図5(b)は比較例4における飛散評価の結果を示す写真である。
図5(a)と図5(b)を比較して明らかなように、実施例1の水流式フォーマーを使用すると発泡洗浄液の不均一な飛散を抑制できることがわかる。
(散布時間評価)
塗布面積5.98mの平らな床を全て発泡洗浄剤で満たすまでの時間を計測した。
比較例4で要した時間を100とした相対値で示した。数値が小さいほど短時間での散布ができたことになり、作業性が良好であることを意味する。
表1に示すように、孔径が0.5〜2.0mmである各実施例では飛散評価が良好であった。一方、孔径が5.0mmである比較例1〜3及びシャワーヘッドを使用しない比較例4では飛散評価が不良であった。
また、吐出面の形状、孔の向き及び隣接する孔の間隔を調整することにより散布時間を短くすることができ、吐出面の形状、孔の向き及び隣接する孔の間隔がいずれも好ましい条件を満たしている実施例1において散布時間が最も短くなっていて作業性がとくに良好であった。
1 水流式フォーマー
10 収容部
11 吸入チューブ
12 フィルター
13 希釈チップ
20 水導入部
21 水導入口
22 ストップコネクタ
23 スプレーガン
30 筒状部
34 空気導入口
35 洗浄剤組成物導入口
40 吐出部
41、41´ 孔
42、42´ 曲面
50 フォーマーエンドキャップ
51 網
52 空間

Claims (7)

  1. 洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布するための水流式フォーマーであって、
    前記水流式フォーマーは、
    洗浄剤組成物を収容する収容部と、
    水を導入する水導入部と、
    前記収容部から導入した前記洗浄剤組成物と前記水導入部から導入した前記水を混合させて洗浄液とする、空気導入口とアスピレータ構造を有する筒状部と、
    前記筒状部の先端に設けられ、前記洗浄液を噴射する吐出部と、を備えており、
    前記吐出部が、吐出部の表面に多数の孔が設けられたシャワーヘッド形状をしており、孔径が0.5〜2.0mmであることを特徴とする、水流式フォーマー。
  2. 前記吐出部の孔が前記吐出部の表面の法線に沿った方向に空いている請求項1に記載の水流式フォーマー。
  3. 前記吐出部の表面に曲面が含まれる、請求項1又は2に記載の水流式フォーマー。
  4. 前記吐出部において隣接する孔の間隔が0.5〜30mmである請求項1〜3のいずれかに記載の水流式フォーマー。
  5. 前記吐出部の材質が耐食性の素材である請求項1〜4のいずれかに記載の水流式フォーマー。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水流式フォーマーを用いて、洗浄剤組成物を水と混合して洗浄液とし、洗浄液を発泡させて洗浄対象物に噴射・散布することを特徴とする発泡洗浄方法。
  7. 前記洗浄剤組成物が界面活性剤を含む請求項6に記載の発泡洗浄方法。
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JP2002204988A (ja) * 2001-01-04 2002-07-23 Naganuma Hidetomo 洗浄液発泡方法とその装置
JP2014094324A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Takagi Co Ltd 散水ノズル

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