JP2020195042A - 動画像復号装置 - Google Patents

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将伸 八杉
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知宏 猪飼
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Abstract

【課題】重み行列のメモリサイズが大きい。【解決手段】動画像復号装置(31)は、対象ブロックの上と左に隣接する画像をダウンサンプルして得られる画像を参照画像として導出する行列参照画素導出部とイントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて、重み係数の行列を導出する重み行列導出部と、上記参照画像の要素と、上記重み係数の行列の要素との積によって予測画像を導出する行列予測画像導出部と、上記予測画像、もしくは、上記予測画像を補間した画像を予測画像として導出する行列予測画像補間部と、を備える動画像復号装置であって、上記重み行列導出部は、2つの重み係数の行列から、新たな重み係数の行列を導出する。【選択図】図7

Description

本発明の実施形態は、予測画像生成装置、動画像復号装置、および動画像符号化装置に関する。
動画像を効率的に伝送または記録するために、動画像を符号化することによって符号化データを生成する動画像符号化装置、および、当該符号化データを復号することによって復号画像を生成する動画像復号装置が用いられている。
具体的な動画像符号化方式としては、例えば、H.264/AVCやHEVC(High-Efficiency Video Coding)にて提案されている方式などが挙げられる。
このような動画像符号化方式においては、動画像を構成する画像(ピクチャ)は、画像を分割することにより得られるスライス、スライスを分割することにより得られる符号化ツリーユニット(CTU:Coding Tree Unit)、符号化ツリーユニットを分割することで得られる符号化単位(符号化ユニット(Coding Unit:CU)と呼ばれることもある)、及び、符号化単位を分割することより得られる変換ユニット(TU:Transform Unit)からなる階層構造により管理され、CU毎に符号化/復号される。
また、このような動画像符号化方式においては、通常、入力画像を符号化/復号することによって得られる局所復号画像に基づいて予測画像が生成され、当該予測画像を入力画像(原画像)から減算して得られる予測誤差(「差分画像」または「残差画像」と呼ぶこともある)が符号化される。予測画像の生成方法としては、画面間予測(インター予測)、および、画面内予測(イントラ予測)が挙げられる。
また、近年の動画像符号化及び復号の技術として非特許文献1が挙げられる。非特許文献2には、隣接画像から導出した参照画像と重み行列との積和演算により予測画像を導出する行列イントラ予測技術(Matrix Intra Predictio, MIP)が開示されている。
"Versatile Video Coding (Draft 5)", JVET-N1001-v6, Joint Video Exploration Team (JVET) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11, 2019-05-23 "CE3: Affine linear weighted intra prediction (CE3-4.1, CE3-4.2)", JVET-N0217-v1, Joint Video Exploration Team (JVET) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11, 2019-03-12
非特許文献2のような行列イントラ予測では、複数のブロックのサイズ、及び、イントラ予測モードに応じて異なる重み行列を保持するため、重み行列を保持するメモリサイズが大きいという課題がある。
本発明は、重み行列のメモリサイズを低減させながら好適なイントラ予測を行うことを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る動画像復号装置は、対象ブロックの上と左に隣接する画像をダウンサンプルして得られる画像を参照画像として導出する行列参照画素導出部とイントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて、重み係数の行列を導出する重み行列導出部と、上記参照画像の要素と、上記重み係数の行列の要素との積によって予測画像を導出する行列予測画像導出部と、上記予測画像、もしくは、上記予測画像を補間した画像を予測画像として導出する行列予測画像補間部と、を備える動画像復号装置であって、上記重み行列導出部は、2つの重み係数の行列から、新たな重み係数の行列を導出する。
本発明の一態様によれば、重み行列のメモリサイズを低減させながら好適なイントラ予測を行うことができる。
本実施形態に係る画像伝送システムの構成を示す概略図である。 本実施形態に係る動画像符号化装置を搭載した送信装置、および、動画像復号装置を搭載した受信装置の構成について示した図である。PROD_Aは動画像符号化装置を搭載した送信装置を示しており、PROD_Bは動画像復号装置を搭載した受信装置を示している。 本実施形態に係る動画像符号化装置を搭載した記録装置、および、動画像復号装置を搭載した再生装置の構成について示した図である。PROD_Cは動画像符号化装置を搭載した記録装置を示しており、PROD_Dは動画像復号装置を搭載した再生装置を示している。 符号化ストリームのデータの階層構造を示す図である。 CTUの分割例を示す図である。 イントラ予測モードの種類(モード番号)を示す概略図である。 動画像復号装置の構成を示す概略図である。 イントラ予測パラメータ復号部の構成を示す概略図である。 イントラ予測に使用される参照領域を示す図である。 イントラ予測画像生成部の構成を示す図である。 LWIP処理の一例を示す図である。 LWIP処理の一例を示す図である。 動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。 イントラ予測パラメータ符号化部の構成を示す概略図である。 重み行列のセットWeightSX[][][]に格納されるデータを示す図である。 重み行列のセットから参照された重み行列から新しい重み行列を導出することを示す図である。 MIPモードに応じて、参照もしくは導出される重み行列を示す図である。 MIPモードに応じて、参照もしくは導出される重み行列を示す図である。 MIPモードに応じて、参照もしくは導出される重み行列を示す図である。 重み行列mWeight[][]の補間方法の一例を示す図である。 LWIP部の詳細を示す図である。
(第n1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像伝送システム1の構成を示す概略図である。
画像伝送システム1は、符号化対象画像を符号化した符号化ストリームを伝送し、伝送された符号化ストリームを復号し画像を表示するシステムである。画像伝送システム1は、動画像符号化装置(画像符号化装置)11、ネットワーク21、動画像復号装置(画像復号装置)31、及び動画像表示装置(画像表示装置)41を含んで構成される。
動画像符号化装置11には画像Tが入力される。
ネットワーク21は、動画像符号化装置11が生成した符号化ストリームTeを動画像復号装置31に伝送する。ネットワーク21は、インターネット(Internet)、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)、小規模ネットワーク(LAN:Local Area Network)またはこれらの組み合わせである。ネットワーク21は、必ずしも双方向の通信網に限らず、地上デジタル放送、衛星放送等の放送波を伝送する一方向の通信網であっても良い。また、ネットワーク21は、DVD(Digital Versatile Disc:登録商標)、BD(Blue-ray Disc:登録商標)等の符号化ストリームTeを記録した記憶媒体で代替されても良い。
動画像復号装置31は、ネットワーク21が伝送した符号化ストリームTeのそれぞれを復号し、復号した1または複数の復号画像Tdを生成する。
動画像表示装置41は、動画像復号装置31が生成した1または複数の復号画像Tdの全部または一部を表示する。動画像表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを備える。ディスプレイの形態としては、据え置き、モバイル、HMD等が挙げられる。また、動画像復号装置31が高い処理能力を有する場合には、画質の高い画像を表示し、より低い処理能力しか有しない場合には、高い処理能力、表示能力を必要としない画像を表示する。
<演算子>
本明細書で用いる演算子を以下に記載する。
>>は右ビットシフト、<<は左ビットシフト、&はビットワイズAND、|はビットワイズOR、|=はOR代入演算子であり、||は論理和を示す。
x?y:zは、xが真(0以外)の場合にy、xが偽(0)の場合にzをとる3項演算子である。
Clip3(a,b,c) は、cをa以上b以下の値にクリップする関数であり、c<aの場合にはaを返し、c>bの場合にはbを返し、その他の場合にはcを返す関数である(ただし、a<=b)。
abs(a)はaの絶対値を返す関数である。
Int(a)はaの整数値を返す関数である。
floor(a)はa以下の最大の整数を返す関数である。
ceil(a)はa以上の最小の整数を返す関数である。
a/dはdによるaの除算(小数点以下切り捨て)を表す。
<符号化ストリームTeの構造>
本実施形態に係る動画像符号化装置11および動画像復号装置31の詳細な説明に先立って、動画像符号化装置11によって生成され、動画像復号装置31によって復号される符号化ストリームTeのデータ構造について説明する。
図4は、符号化ストリームTeにおけるデータの階層構造を示す図である。符号化ストリームTeは、例示的に、シーケンス、およびシーケンスを構成する複数のピクチャを含む。図4には、それぞれ、シーケンスSEQを既定する符号化ビデオシーケンス、ピクチャPICTを規定する符号化ピクチャ、スライスSを規定する符号化スライス、スライスデータを規定する符号化スライスデータ、符号化スライスデータに含まれる符号化ツリーユニット、符号化ツリーユニットに含まれる符号化ユニットを示す図が示されている。
(符号化ビデオシーケンス)
符号化ビデオシーケンスでは、処理対象のシーケンスSEQを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。シーケンスSEQは、図4の符号化ビデオシーケンスに示すように、ビデオパラメータセット(Video Parameter Set)、シーケンスパラメータセットSPS(Sequence Parameter Set)、ピクチャパラメータセットPPS(Picture Parameter Set)、ピクチャPICT、及び、付加拡張情報SEI(Supplemental Enhancement Information)を含んでいる。
ビデオパラメータセットVPSは、複数のレイヤから構成されている動画像において、複数の動画像に共通する符号化パラメータの集合および動画像に含まれる複数のレイヤおよび個々のレイヤに関連する符号化パラメータの集合が規定されている。
シーケンスパラメータセットSPSでは、対象シーケンスを復号するために動画像復号装置31が参照する符号化パラメータの集合が規定されている。例えば、ピクチャの幅や高さが規定される。なお、SPSは複数存在してもよい。その場合、PPSから複数のSPSの何れかを選択する。
ピクチャパラメータセットPPSでは、対象シーケンス内の各ピクチャを復号するために動画像復号装置31が参照する符号化パラメータの集合が規定されている。例えば、ピクチャの復号に用いられる量子化幅の基準値(pic_init_qp_minus26)や重み付き予測の適用を示すフラグ(weighted_pred_flag)が含まれる。なお、PPSは複数存在してもよい。その場合、対象シーケンス内の各ピクチャから複数のPPSの何れかを選択する。
(符号化ピクチャ)
符号化ピクチャでは、処理対象のピクチャPICTを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。ピクチャPICTは、図4の符号化ピクチャに示すように、スライス0〜スライスNS-1を含む(NSはピクチャPICTに含まれるスライスの総数)。
なお、以下、スライス0〜スライスNS-1のそれぞれを区別する必要が無い場合、符号の添え字を省略して記述することがある。また、以下に説明する符号化ストリームTeに含まれるデータであって、添え字を付している他のデータについても同様である。
(符号化スライス)
符号化スライスでは、処理対象のスライスSを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。スライスは、図4の符号化スライスに示すように、スライスヘッダ、および、スライスデータを含んでいる。
スライスヘッダには、対象スライスの復号方法を決定するために動画像復号装置31が参照する符号化パラメータ群が含まれる。スライスタイプを指定するスライスタイプ指定情報(slice_type)は、スライスヘッダに含まれる符号化パラメータの一例である。
スライスタイプ指定情報により指定可能なスライスタイプとしては、(1)符号化の際にイントラ予測のみを用いるIスライス、(2)符号化の際に単方向予測、または、イントラ予測を用いるPスライス、(3)符号化の際に単方向予測、双方向予測、または、イントラ予測を用いるBスライスなどが挙げられる。なお、インター予測は、単予測、双予測に限定されず、より多くの参照ピクチャを用いて予測画像を生成してもよい。以下、P、Bスライスと呼ぶ場合には、インター予測を用いることができるブロックを含むスライスを指す。
なお、スライスヘッダは、ピクチャパラメータセットPPSへの参照(pic_parameter_set_id)を含んでいても良い。
(符号化スライスデータ)
符号化スライスデータでは、処理対象のスライスデータを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。スライスデータは、図4の符号化スライスヘッダに示すように、CTUを含んでいる。CTUは、スライスを構成する固定サイズ(例えば64x64)のブロックであり、最大符号化単位(LCU:Largest Coding Unit)と呼ぶこともある。
(符号化ツリーユニット)
図4の符号化ツリーユニットには、処理対象のCTUを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。CTUは、再帰的な4分木分割(QT(Quad Tree)分割)、2分木分割(BT(Binary Tree)分割)あるいは3分木分割(TT(Ternary Tree)分割)により符号化処理の基本的な単位である符号化ユニットCUに分割される。BT分割とTT分割を合わせてマルチツリー分割(MT(Multi Tree)分割)と呼ぶ。再帰的な4分木分割により得られる木構造のノードのことを符号化ノード(Coding Node)と称する。4分木、2分木、及び3分木の中間ノードは、符号化ノードであり、CTU自身も最上位の符号化ノードとして規定される。
CTは、CT情報として、QT分割を行うか否かを示すQT分割フラグ(cu_split_flag)、MT分割の有無を示すMT分割フラグ(split_mt_flag)、MT分割の分割方向を示すMT分割方向(split_mt_dir)、MT分割の分割タイプを示すMT分割タイプ(split_mt_type)を含む。cu_split_flag、split_mt_flag、split_mt_dir、split_mt_type は符号化ノード毎に伝送される。
cu_split_flagが1の場合、符号化ノードは4つの符号化ノードに分割される(図5のQT)。
cu_split_flagが0の時、split_mt_flagが0の場合に符号化ノードは分割されず1つのCUをノードとして持つ(図5の分割なし)。CUは符号化ノードの末端ノードであり、これ以上分割されない。CUは、符号化処理の基本的な単位となる。
split_mt_flagが1の場合に符号化ノードは以下のようにMT分割される。split_mt_typeが0の時、split_mt_dirが1の場合に符号化ノードは2つの符号化ノードに水平分割され(図5のBT(水平分割))、split_mt_dirが0の場合に符号化ノードは2つの符号化ノードに垂直分割される(図5のBT(垂直分割))。また、split_mt_typeが1の時、split_mt_dirが1の場合に符号化ノードは3つの符号化ノードに水平分割され(図5のTT(水平分割))、split_mt_dirが0の場合に符号化ノードは3つの符号化ノードに垂直分割される(図5のTT(垂直分割))。これらを図5のCT情報に示す。
また、CTUのサイズが64x64画素の場合には、CUのサイズは、64x64画素、64x32画素、32x64画素、32x32画素、64x16画素、16x64画素、32x16画素、16x32画素、16x16画素、64x8画素、8x64画素、32x8画素、8x32画素、16x8画素、8x16画素、8x8画素、64x4画素、4x64画素、32x4画素、4x32画素、16x4画素、4x16画素、8x4画素、4x8画素、及び、4x4画素の何れかをとり得る。
(符号化ユニット)
図4の符号化ユニットに示すように、処理対象の符号化ユニットを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。具体的には、CUは、CUヘッダCUH、予測パラメータ、変換パラメータ、量子化変換係数等から構成される。CUヘッダでは予測モード等が規定される。
予測処理は、CU単位で行われる場合と、CUをさらに分割したサブCU単位で行われる場合がある。CUとサブCUのサイズが等しい場合には、CU中のサブCUは1つである。CUがサブCUのサイズよりも大きい場合、CUは、サブCUに分割される。たとえばCUが8x8、サブCUが4x4の場合、CUは水平2分割、垂直2分割からなる、4つのサブCUに分割される。
予測の種類(予測モード)は、イントラ予測と、インター予測の2つがある。イントラ予測は、同一ピクチャ内の予測であり、インター予測は、互いに異なるピクチャ間(例えば、表示時刻間、レイヤ画像間)で行われる予測処理を指す。
変換・量子化処理はCU単位で行われるが、量子化変換係数は4x4等のサブブロック単位でエントロピー符号化してもよい。
(予測パラメータ)
予測画像は、ブロックに付随する予測パラメータによって導出される。予測パラメータには、イントラ予測とインター予測の予測パラメータがある。
以下、イントラ予測の予測パラメータについて説明する。イントラ予測パラメータは、輝度予測モードIntraPredModeY、色差予測モードIntraPredModeCから構成される。図6は、イントラ予測モードの種類(モード番号)を示す概略図である。図に示すように、イントラ予測モードは、例えば67種類(0〜66)存在する。例えば、プレーナ予測(0)、DC予測(1)、Angular予測(2〜66)である。さらに、色差ではLMモード(67〜72)を追加してもよい。
イントラ予測パラメータを導出するためのシンタックス要素には、例えば、intra_luma_mpm_flag、intra_luma_mpm_idx、intra_luma_mpm_remainder等がある。
(MPM)
intra_luma_mpm_flagは、対象ブロックのIntraPredModeYとMPM(Most Probable Mode)とが一致するか否かを示すフラグである。MPMは、MPM候補リストmpmCandList[]に含まれる予測モードである。MPM候補リストは、隣接ブロックのイントラ予測モードおよび所定のイントラ予測モードから、対象ブロックに適用される確率が高いと推定される候補を格納したリストである。intra_luma_mpm_flagが1の場合、MPM候補リストとインデックスintra_luma_mpm_idxを用いて、対象ブロックのIntraPredModeYを導出する。
IntraPredModeY = mpmCandList[intra_luma_mpm_idx]
(REM)
intra_luma_mpm_flagが0の場合、イントラ予測モード全体からMPM候補リストに含まれるイントラ予測モードを除いた残りのモードRemIntraPredModeからイントラ予測モードを選択する。RemIntraPredModeとして選択可能なイントラ予測モードは、「非MPM」または「REM」と呼ばれる。RemIntraPredModeは、intra_luma_mpm_remainderを用いて導出される。
(動画像復号装置の構成)
本実施形態に係る動画像復号装置31(図7)の構成について説明する。
動画像復号装置31は、エントロピー復号部301、パラメータ復号部(予測画像復号装置)302、ループフィルタ305、参照ピクチャメモリ306、予測パラメータメモリ307、予測画像生成部(予測画像生成装置)308、逆量子化・逆変換部311、及び加算部312を含んで構成される。なお、後述の動画像符号化装置11に合わせ、動画像復号装置31にループフィルタ305が含まれない構成もある。
また、パラメータ復号部302は、図示しないインター予測パラメータ復号部303及びイントラ予測パラメータ復号部304を含んで構成される。予測画像生成部308は、インター予測画像生成部309及びイントラ予測画像生成部310を含んで構成される。
また、以降では処理の単位としてCTU、CUを使用した例を記載するが、この例に限らず、サブCU単位で処理をしてもよい。あるいはCTU、CU、をブロック、サブCUをサブブロックと読み替え、ブロックあるいはサブブロック単位の処理としてもよい。
エントロピー復号部301は、外部から入力された符号化ストリームTeに対してエントロピー復号を行って、個々の符号(シンタックス要素)を分離し復号する。エントロピー符号化には、シンタックス要素の種類や周囲の状況に応じて適応的に選択したコンテキスト(確率モデル)を用いてシンタックス要素を可変長符号化する方式と、あらかじめ定められた表、あるいは計算式を用いてシンタックス要素を可変長符号化する方式がある。前者のCABAC(Context Adaptive Binary Arithmetic Coding)は、符号化あるいは復号したピクチャ(スライス)毎に更新した確率モデルをメモリに格納する。そして、Pピクチャ、あるいはBピクチャのコンテキストの初期状態として、メモリに格納された確率モデルの中から、同じスライスタイプ、同じスライスレベルの量子化パラメータを使用したピクチャの確率モデルを設定する。この初期状態を符号化、復号処理に使用する。分離された符号には、予測画像を生成するための予測情報および、差分画像を生成するための予測誤差などがある。
エントロピー復号部301は、分離した符号をパラメータ復号部302に出力する。どの符号を復号するかの制御は、パラメータ復号部302の指示に基づいて行われる。
(イントラ予測パラメータ復号部304の構成)
イントラ予測パラメータ復号部304は、エントロピー復号部301から入力された符号に基づいて、予測パラメータメモリ307に記憶された予測パラメータを参照してイントラ予測パラメータ、例えば、イントラ予測モードIntraPredModeを復号する。イントラ予測パラメータ復号部304は、復号したイントラ予測パラメータを予測画像生成部308に出力し、また予測パラメータメモリ307に記憶する。イントラ予測パラメータ復号部304は、輝度と色差で異なるイントラ予測モードを導出しても良い。
図8は、パラメータ復号部302のイントラ予測パラメータ復号部304の構成を示す概略図である。図に示すように、イントラ予測パラメータ復号部304は、パラメータ復号制御部3041と、輝度イントラ予測パラメータ復号部3042と、色差イントラ予測パラメータ復号部3043とを含んで構成される。
パラメータ復号制御部3041は、エントロピー復号部301にシンタックス要素の復号を指示し、エントロピー復号部301からシンタックス要素を受け取る。その中のintra_luma_mpm_flagが1の場合、パラメータ復号制御部3041は、輝度イントラ予測パラメータ復号部3042内のMPMパラメータ復号部30422にintra_luma_mpm_idxを出力する。また、intra_luma_mpm_flagが0の場合、パラメータ復号制御部3041は、輝度イントラ予測パラメータ復号部3042の非MPMパラメータ復号部30423にintra_luma_mpm_remainderを出力する。また、パラメータ復号制御部3041は、色差イントラ予測パラメータ復号部3043に色差のイントラ予測パラメータのシンタックス要素を出力する。
輝度イントラ予測パラメータ復号部3042は、MPM候補リスト導出部30421と、MPMパラメータ復号部30422と、非MPMパラメータ復号部30423(復号部、導出部)とを含んで構成される。
MPMパラメータ復号部30422は、MPM候補リスト導出部30421によって導出されたmpmCandList[]とintra_luma_mpm_idxを参照して、IntraPredModeYを導出し、イントラ予測画像生成部310に出力する。
非MPMパラメータ復号部30423は、mpmCandList[]とintra_luma_mpm_remainderからRemIntraPredModeを導出し、IntraPredModeYをイントラ予測画像生成部310に出力する。
色差イントラ予測パラメータ復号部3043は、色差のイントラ予測パラメータのシンタックス要素からIntraPredModeCを導出し、イントラ予測画像生成部310に出力する。
ループフィルタ305は、符号化ループ内に設けたフィルタで、ブロック歪やリンギング歪を除去し、画質を改善するフィルタである。ループフィルタ305は、加算部312が生成したCUの復号画像に対し、デブロッキングフィルタ、サンプル適応オフセット(SAO)、適応ループフィルタ(ALF)等のフィルタを施す。
参照ピクチャメモリ306は、加算部312が生成したCUの復号画像を、対象ピクチャ及び対象CU毎に予め定めた位置に記憶する。
予測パラメータメモリ307は、復号対象のCTUあるいはCU毎に予め定めた位置に予測パラメータを記憶する。具体的には、予測パラメータメモリ307は、パラメータ復号部302が復号したパラメータ及びエントロピー復号部301が分離した予測モードpredMode等を記憶する。
予測画像生成部308には、予測モードpredMode、予測パラメータ等が入力される。また、予測画像生成部308は、参照ピクチャメモリ306から参照ピクチャを読み出す。予測画像生成部308は、予測モードpredModeが示す予測モードで、予測パラメータと読み出した参照ピクチャ(参照ピクチャブロック)を用いてブロックもしくはサブブロックの予測画像を生成する。ここで、参照ピクチャブロックとは、参照ピクチャ上の画素の集合(通常矩形であるのでブロックと呼ぶ)であり、予測画像を生成するために参照する領域である。
(イントラ予測画像生成部310)
予測モードpredModeがイントラ予測モードを示す場合、イントラ予測画像生成部310は、イントラ予測パラメータ復号部304から入力されたイントラ予測パラメータと参照ピクチャメモリ306から読み出した参照画素を用いてイントラ予測を行う。
具体的には、イントラ予測画像生成部310は、対象ピクチャ上の、対象ブロックから予め定めた範囲にある隣接ブロックを参照ピクチャメモリ306から読み出す。予め定めた範囲とは、対象ブロックの左、左上、上、右上の隣接ブロックであり、イントラ予測モードによって参照する領域は異なる。
イントラ予測画像生成部310は、読み出した復号画素値とIntraPredModeが示す予測モードを参照して、対象ブロックの予測画像を生成する。イントラ予測画像生成部310は生成したブロックの予測画像を加算部312に出力する。
イントラ予測モードに基づく予測画像の生成について以下で説明する。Planar予測、DC予測、Angular予測では、予測対象ブロックに隣接(近接)する復号済みの周辺領域を参照領域Rとして設定する。そして、参照領域R上の画素を特定の方向に外挿することで予測画像を生成する。例えば、参照領域Rは、予測対象ブロックの左と上(あるいは、さらに、左上、右上、左下)を含むL字型の領域(例えば図9の参照領域の例1の斜線の丸印の画素で示される領域)として設定してもよい。
(予測画像生成部の詳細)
次に、図10を用いてイントラ予測画像生成部310の構成の詳細を説明する。イントラ予測画像生成部310は、予測対象ブロック設定部3101、未フィルタ参照画像設定部3102(第1の参照画像設定部)、フィルタ済参照画像設定部3103(第2の参照画像設定部)、予測部3104、および、予測画像補正部3105(予測画像補正部、フィルタ切替部、重み係数変更部)を備える。
参照領域R上の各参照画素(未フィルタ参照画像)、参照画素フィルタ(第1のフィルタ)を適用して生成したフィルタ済参照画像、イントラ予測モードに基づいて、予測部3104は予測対象ブロックの仮予測画像(補正前予測画像)を生成し、予測画像補正部3105に出力する。予測画像補正部3105は、イントラ予測モードに応じて仮予測画像を修正し、予測画像(補正済予測画像)を生成し、出力する。
以下、イントラ予測画像生成部310が備える各部について説明する。
(予測対象ブロック設定部3101)
予測対象ブロック設定部3101は、対象CUを予測対象ブロックに設定し、予測対象ブロックに関する情報(予測対象ブロック情報)を出力する。予測対象ブロック情報には、予測対象ブロックのサイズ、位置、輝度か色差かを示すインデックスが少なくとも含まれる。
(未フィルタ参照画像設定部3102)
未フィルタ参照画像設定部3102は、予測対象ブロックのサイズと位置に基づいて、予測対象ブロックの隣接周辺領域を参照領域Rとして設定する。続いて、参照領域R内の各画素値(未フィルタ参照画像、境界画素)に、参照ピクチャメモリ306上で対応する位置の各復号画素値をセットする。図9の参照領域の例1に示す予測対象ブロック上辺に隣接する復号画素のラインr[x][-1]、および、予測対象ブロック左辺に隣接する復号画素の列r[-1][y]が未フィルタ参照画像である。
(フィルタ済参照画像設定部3103)
フィルタ済参照画像設定部3103は、イントラ予測モードに応じて、未フィルタ参照画像に参照画素フィルタ(第1のフィルタ)を適用して、参照領域R上の各位置(x,y)のフィルタ済参照画像s[x][y]を導出する。具体的には、位置(x,y)とその周辺の未フィルタ参照画像にローパスフィルタを適用し、フィルタ済参照画像(図9の参照領域の例2)を導出する。なお、必ずしも全イントラ予測モードにローパスフィルタを適用する必要はなく、一部のイントラ予測モードに対してローパスフィルタを適用してもよい。なお、フィルタ済参照画像設定部3103において参照領域R上の未フィルタ参照画像に適用するフィルタを「参照画素フィルタ(第1のフィルタ)」と呼称するのに対し、後述の予測画像補正部3105において仮予測画像を補正するフィルタを「バウンダリフィルタ(第2のフィルタ)」と呼称する。
(イントラ予測部3104の構成)
イントラ予測部3104は、イントラ予測モードと、未フィルタ参照画像、フィルタ済参照画素値に基づいて予測対象ブロックの仮予測画像(仮予測画素値、補正前予測画像)を生成し、予測画像補正部3105に出力する。予測部3104は、内部にPlanar予測部31041、DC予測部31042、Angular予測部31043、LM予測部31044およびLWIP部31045を備えている。予測部3104は、イントラ予測モードに応じて特定の予測部を選択して、未フィルタ参照画像、フィルタ済参照画像を入力する。イントラ予測モードと対応する予測部との関係は次の通りである。
・Planar予測 ・・・Planar予測部31041
・DC予測 ・・・DC予測部31042
・Angular予測 ・・・Angular予測部31043
・LM予測 ・・・LM予測部31044
・LWイントラ予測・・LWIP部31045
(Planar予測)
Planar予測部31041は、予測対象画素位置と参照画素位置との距離に応じて、複数のフィルタ済参照画像を線形加算して仮予測画像を生成し、予測画像補正部3105に出力する。
(DC予測)
DC予測部31042は、フィルタ済参照画像s[x][y]の平均値に相当するDC予測値を導出し、DC予測値を画素値とする仮予測画像q[x][y]を出力する。
(Angular予測)
Angular予測部31043は、イントラ予測モードの示す予測方向(参照方向)のフィルタ済参照画像s[x][y]を用いて仮予測画像q[x][y]を生成し、予測画像補正部3105に出力する。
(LM予測)
LM予測部31044は、輝度の画素値に基づいて色差の画素値を予測する。具体的には、復号した輝度画像をもとに、線形モデルを用いて、色差画像(Cb、Cr)の予測画像を生成する方式である。LM予測の1つとして、CCLM(Cross-Component Linear Model prediction)予測がある。CCLM予測は、1つのブロックに対し、輝度から色差を予測するための線形モデルを使用する予測方式である。
(LWIP例1)
以下、LWIP部31045により実行されるLWIP処理(linear weighted intra prediction:線形重み付きイントラ予測処理)の一例を、図11を用いて説明する。図中、対象ブロックは幅nTbW、高さnTbHである。
LWIP部31045の具体的な構成を図21に示す。LWIP部31045は、対象ブロックに対して、以下の3つの工程を実行し、予測画像を生成する。
(1)境界参照画素導出(平均値導出)
LWIP部31045の重み行列導出部は、対象ブロックのサイズに関する変数sizeIdを下式で導出する。
sizeId = (nTbW<=4 && nTbH<=4) ? 0 : (nTbW<=8 && nTbH<=8) ? 1 : 2 (LWIP-1)
例えば、対象ブロックのサイズが4x4、8x8、16x16の場合には各々、sizeIdは0, 1, 2を導出する。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、境界部分外側に位置する参照画素の画素値からベクトルp[]を算出する。
まず、対象ブロックの上方に隣接するブロックの画素値predSamples[x][-1](x=0..nTbW-1)を参照領域refT[x](x=0..nTbW-1)にセットする。また、対象ブロック左方に隣接するブロックの画素値predSamples[-1][y](y=0..nTbH-1)を参照領域refL[y](y=0..nTbH-1)にセットする。
図の1.境界参照画素導出では、LWIP部31045の行列参照画素導出部は、参照領域refT[]、refL[]をダウンサンプリングする。ダウンサンプリングはrefT[]、refL[]に対して同様の処理を行うので、以降ではこれらをrefX[i](i=0..nTbX-1)と称する。refXはrefTまたはrefLを表し、nTbXはnTbWまたはnTbHを表す。refX[]は第1の参照領域upsBdryX[i](i=0..upsBdrySize-1)にダウンサンプリングされ、その後、第2の参照領域redX[i](i=0..boundarySize-1)にダウンサンプリングされる。ここで、upsBdrySizeはupsBdryWまたはupsBdryHであり、後述の(3)の線形補間に使用する参照画素数である。また、boundarySizeは下記で定義される。
boundarySize = (sizeId==0) ? 2 : 4 (LWIP-2)
最後に、LWIP部31045の行列参照画素導出部は、第2の参照領域redL[]、redT[]を1つの配列p[i](i=0..2*boundarySize-1)として結合する。なお、上記参照画素を参照することができない場合は、従来のイントラ予測と同様に、利用可能な参照画素の値を用いる。全ての参照画素が参照できない場合には、画素値として1<<(bitDepth-1)を用いる。
(2)予測画素導出(行列演算)
LWIP部31045の行列予測画像導出部は、図の2.予測画素導出(行列演算)では、p[]に対する行列演算によって、predW*predHのサイズの予測画像predLwip[][]を導出する。
(3)予測画素導出(線形補間)
LWIP部31045の行列予測画像補間部は、図の3.予測画素導出(線形補間)では、3-1において、予測画像を格納する配列predSamples[][]にpredLwip[][]を格納する。predW、predHとnTbW、nTbHが異なる場合、3-2において、予測画素値を補間する。まず、第1の参照領域upsBdryT[]を用いて、predLwip[][]を垂直方向に補間する。次に参照領域refL[]を用いて、垂直補間後のpredLwip[][]を水平方向に補間する。以上の処理により、nTbW*nTbHサイズの対象画像の予測画像を生成する。
以下では、各処理について詳細に説明する。
(1)境界参照画素導出(平均値導出)
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、参照領域refT, refLを用いて、第2の参照領域redT、redLを導出する。LWIP部31045は、参照領域refT[]、refL[]をダウンサンプリングする。ダウンサンプリングはrefT[]、refL[]に対して同様の処理を行うので、以降ではこれらをrefX[i](i=0..nTbX-1)と称する。ここでは、refT[]、refL[]をrefX[]に代入し、以下の処理をrefX[]に実施する。refXにrefTを代入した場合、nTbX=nTbWであり、refXにrefLを代入した場合、nTbX=nTbHである。下式によりrefX[]から第1の参照領域upsBdryX[]を導出する。
uDwn = nTbX/upsBdrySize (LWIP-3)
for (x=0; x<upsBdrySize; x++)
upsBdryX[x] = (ΣrefX[x*uDwn+i]+(1<<(Log2(uDwn)-1)))>>Log2(uDwn)
ここで、Σはi=0からi=uDwn-1までの総和である。upsBdrySizeはupsBdryWまたはupsBdryHであり、下記で定義される。また、predW、predHは(2)で導出された予測画像の幅と高さである。
predC = (sizeId<=1) ? 4 : 8 (LWIP-4)
predW = (sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbW,8)
predH = (sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbH,8)
upsBdryW = (nTbH>nTbW) ? nTbW : predW
upsBdryH = (nTbH>nTbW) ? predH : nTbH
次に、下式によりupsBdryX[]から第2の参照領域redX[]を導出する。
bDwn = upsBdrySize/boundarySize (LWIP-5)
for (x=0; x<boundarySize; x++)
redX[x] = (ΣupsBdryX[x*bDwn+i]+(1<<(Log2(bDwn)-1)))>>Log2(bDwn)
ここで、Σはi=0からi=bDwn-1までの総和である。
次に、LWIP部31045は、sizeIdを用いてMIPモードの数numModesを導出し、イントラ予測モードを用いてMIPモードmodeIdを導出する。MIPモードはLWIPで用いるイントラ予測モードである。図6で示す0〜66のイントラ予測モードの一部から構成される。また、イントラ予測モードの値が所定の数(ここではnumModes/2)を超える場合には、転置処理利用フラグisTransposedを1とし、それ以外の場合は0とする。
numModes = (sizeId==0) ? 35 : (sizeId==1) ? 19 : 11 (LWIP-6)
isTransposed = (IntraPredMode>(numModes/2)) ? 1 : 0
modeId = IntraPredMode-((isTransposed==1) ? (numModes/2) : 0)
次に、LWIP部31045は、第2の参照領域redL[]、redT[]を結合してp[i](i=0..2*boundarySize-1)を導出する。
if (isTransposed==1) (LWIP-7)
for (i=0;i<boundarySize;i++) {
p[i] = redL[i]
p[i+boundarySize] = redT[i]
}
else
for (i=0;i<boundarySize;i++) {
p[i] = redT[i]
p[i+boundarySize] = redL[i]
}
isTransposedは予測方向が垂直予測に近いか否かを表す。isTransposedによって、p[]の前半にredLを格納するか、redTを格納するかを切り替える。これにより、(2)で用いるmWeightのパターンを半分に削減することができる。
(2)予測画素導出(行列演算)
LWIP部31045の備える重み行列導出部は、sizeIdとmodeIdを参照して行列のセットから重み係数の行列mWeight[predW*predH][boundarySize*2]、オフセット値の行列vBias[predW*predH]を選択する。sizeId=0の場合、35種類のIntraPredModeに対応する18種類の重みを格納する配列WeightS0[18][16][4]とオフセット値を格納する配列BiasS0[18][16]から、modeIdを参照してmWeight[16][4]とvBias[16]を選択する。sizeId=1の場合、19種類のIntraPredModeに対応する10種類の重みを格納する配列WeightS1[10][16][16]とオフセット値を格納する配列BiasS1[10][16]から、modeIdを参照してmWeight[16][16]とvBias[16]を選択する。sizeId=2の場合、11種類のIntraPredModeに対応する6種類の重みを格納する配列WeightS2[6][64][16]とオフセット値を格納する配列BiasS2[6][64]から、modeIdを参照してmWeight[64][16]とvBias[64]を選択する。
これらは下式で表される。
if (sizeId==0) { (LWIP-8)
mWeight[i][j] = WeightS0[modeId][i][j] (i=0..15, j=0..3)
vBias[i] = BiasS0[modeId][i] (i=0..15)
}
else if (sizeId==1) {
mWeight[i][j] = WeightS1[modeId][i][j] (i=0..15, j=0..7)
vBias[i] = BiasS1[modeId][i] (i=0..15)
}
else { // sizeId=2
mWeight[i][j] = WeightS2[modeId][i][j] (i=0..63, j=0..7)
vBias[i] = BiasS2[modeId][i] (i=0..63)
}
なお、オフセット値を常に0とする構成では、重み係数mWeightのみを選択すればよい。
LWIP部31045の行列予測画像導出部は、p[]に対してmWeight[][]を積和演算しvBias[]を加算して、lwipW*lwipHのサイズの予測画像predLwip[][]を導出する。
for (x=0; x<lwipW; x++) (LWIP-9)
for (y=0; y<lwipH; y++)
predLwip[x][y] = ((ΣmWeight[i][y*incH*predC+x*incW]*p[i])+(vBias[y*incH*predC+x*incW]<<sB)+oW)>>sW
ここで、Σはi=0からi=2*boundarySize-1の総和である。また、式中の変数は下記で適宜される。
sW = (sizeId%2==0) ? 8 : (modeId==3 || modeId==8) ? 9 : 8 (LWIP-1)
oW = 1<<(sW-1)
sB = BitDepthY-1
lwipW = (isTransposed==1) ? predH : predW
lwipH = (isTransposed==1) ? predW : predH
incW = (predC>lwipW) ? 2 : 1
incH = (predC>lwipH) ? 2 : 1
なお、オフセット値を常に0としてもよい。つまりLWIP部31045は、p[]に対してmWeight[][]を積和演算し、lwipW*lwipHのサイズの予測画像predLwip[][]を導出してもよい。
for (x=0; x<lwipW; x++) (LWIP-9B)
for (y=0; y<lwipH; y++)
predLwip[x][y] = ((ΣmWeight[i][y*incH*predC+x*incW]*p[i])+oW)>>sW
行列演算への入力p[]は、isTransposed=1の時、上方の参照画素と左方の参照画素の位置を入れ替えて格納している。その場合、行列演算の出力predLwip[][]を(3)に出力する前に転置する必要がある。転置前のpredLwip[][]の幅と高さがlwipWとlwipHであり、転置前のpredLwip[][]の幅と高さがpredWとpredHである。
if (isTransposed==1) { (LWIP-10)
for (x=0; x<predW; x++)
for (y=0; y<predH; y++)
tmpPred[x][y] = predLwip[y][x]
for (x=0; x<predW; x++)
for (y=0; y<predH; y++)
predLwip[x][y] = tmpPred[x][y]
}
LWIP部31045の重み行列導出部は、sizeIdとmodeIdを参照して行列のセットから重み係数の行列mWeight[predW*predH][boundarySize*2]、オフセット値の行列vBias[predW*predH]の全てもしくは一部を、予め用意された2つの行列の和もしくは平均(もしくは線形和、線形平均)によって導出してもよい。例えば、イントラ予測モードから導出した2つのMIPモードmodeId0とmodeId1から算出した重みとオフセットを用いて、予測に用いる重み係数の行列とオフセット値の行列を導出しても良い。
図15は、重み行列のセットWeightSX[][][]に格納されるデータを、模式的に表した図である。WeightSXはN個の2次元配列を保持しており、それぞれ0..numModeSX-1のインデクスで指定できる。1つの2次元配列は、予測画像predLwip[][]の各画素位置に対応するnumOut個の行があり、各行は、参照画素p[]の画素数に対応するnumIn個の重み係数を格納している。ここでnumOutはpredW*predH、numIn=2*boundarySizeである。図では、numIn=4, numOut=16の場合を例示している。
LWIP部31045の重み行列導出部は、sizeId=Xの場合において、重み係数を格納する配列WeightSX[numModeSX][numOut][numIn]とオフセット値を格納する配列BiasSX[numModeSX][numOut]から、modeId0とmodeId1を参照して2つのmWeight[numOut][numIn]と2つのvBias[numOut]を選択して各々の和を導出する。つまり、modeId0とmodeId1を参照して重み係数とオフセット値の各々の和を計算する。modeId0とmodeId1の導出は後述するが、modeId0 = mode/2, modeId1 = modeId0 + 1であってもよい。さらに、LWIP部31045の重み行列導出部は、シフト値sWに1を加算する。ここで、WeightSXおよびBiasSXに格納された行列の個数であるnumModeSXは、sizeId=0の時にnumModeSX=18、sizeId=1の時にnumModeSX=10、sizeId=2の時にnumModeSX=6である。なお、以下では".."は両端の値を含む整数値の範囲を示す。つまり、i = 0..N-1は、0からN-1までのiについて、その後の処理を行うことを示す。
図16は、テーブルに格納された重み行列のセットから新たな重み行列を導出する図である。図では、テーブルに格納された重み行列のセットからmodeId0、modeId1の2つの重み行列を参照し、新しい重み行列を導出する処理を示す。
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i] + BiasSX[modeId1][i]
}
sW = sW + 1
また、オフセット値を用いずに重み係数のみを導出しても良い。
for (i = 0; i<numOut; i++) {
for (j = 0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]
}
sW = sW + 1
また、modeId0とmodeId1を参照して重み係数およびオフセット値の各々の平均を計算しても良い。
for (i = 0; i<numOut; i++) {
for (j = 0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = (WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j])/2
vBias[i] = (BiasSX[modeId0][i] + BiasSX[modeId1][i] )/2
}
ここでは、2による除算の代わりに、1ビットの右シフトを利用しても良い。
for (i = 0; i<numOut; i++)
for (j = 0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = (WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]) >> 1
また、modeId0とmodeId1の重み係数およびオフセット値の各々の線形和を用いても良い。
for (i = 0; i<numOut; i++) {
for (j = 0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = (w0*WeightSX[modeId0][i][j] + w1*WeightSX[modeId1][i][j])
vBias[i] = (w0*BiasSX[modeId0][i] + w1*BiasSX[modeId1][i])
}
また、modeId0とmodeId1の重み係数とオフセット値の線形平均を用いても良い。
for (i = 0; i<numOut; i++) {
for (j = 0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = (w0*WeightSX[modeId0][i][j] + w1*WeightSX[modeId1][i][j])/(w0+w1)
vBias[i] = (w0*BiasSX[modeId0][i] + w1*BiasSX[modeId1][i])/(w0+w1)
}
また、オフセット値を用いずに重み係数のみを導出してもよい。
for (i = 0; i<numOut; i++)
for (j = 0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = (w0*WeightSX[modeId0][i][j] + w1*WeightSX[modeId1][i][j])/(w0+w1)
以下、modeId0とmodeId1の導出方法を説明する。
<導出例1>
LWIP部31045の重み行列導出部は、IntraPredModeから導出したmodeIdから代表MIPモードmodeId0を導出し、代表MIPモードmodeId0から所定のオフセットmodOffsetを加算した値からmodeId1を導出してもよい。modOffsetは符号化データとして通知してもよい。
modeId = IntraPredMode-((isTransposed==1) ? (numModes/2) : 0)
modeId0 = modeId/2
modeId1 = modeId0 + modOffset
2の除算は1ビットの右シフトに置き換えてもよい。
modeId0 = modeId >> 1
また、代表MIPモードmodeId0の導出方法は、
modeId0 = (modeId+1)/2
modeId1 = modeId0 + modOffset
であってもよい。
また、一般に、以下で導出してもよい。
modeId0 = (modeId+MM)/M
modeId1 = modeId0 + modOffset
また、代表MIPモード用のオフセットmodOffset0を加算することで、代表MIPモードを導出してもよい。
modeId0 = modeId/M + modOffset0
modeId1 = modeId0 + modOffset
ここで、Mは2,3,4のいずれか、MMは0..M-1の値である。なお、上記の線形平均において、w0+w1=Mとすることが適当である。
上記の構成によれば、modeIdを1/2(1/M)倍することによって、modeIdの値域である重み行列の数を減らして代表MIPモードを導出する。これによって、重み係数を格納する配列WeightSX[][][]とオフセット値を格納する配列BiasSX[][]から参照に用いるmodeIdを約1/2(約1/M)に減らすことができる。また、格納する配列WeightSX[][][]を減らしても、modeId0の重み係数とmodeId1の重み係数を用いて、新たな重み係数を導出するため、予測の総数を減らすことがない。なお、オフセットmodOffsetは、例えば1あるいは2あるいは重み行列の数/2であってもよい。modOffset=1の場合、隣接した重み行列が似ているので、2つの中間的な重み係数を導出することで妥当な重み係数を導出する効果がある。例えばある角度thetaAからの予測、および別の角度thetaBからの予測を行う2つの重み係数から、中間の各度(thetaA+thetaB)/2の重み係数が導出できる。
modOffsetが重み行列の数の半分の場合、代表MIPモードの重み係数と異なる重み係数を平均する予測を可能とする重み係数を導出する効果がある。例えば、上からの予測に近い重み係数と、左からの予測に近い重み係数から、上と左からの予測が可能な重み係数が導出できる。
<導出例2A>
LWIP部31045の重み行列導出部は、modeIdが特定の値のグループ(ここでは奇数)の場合に、modeId0の重み係数をそのまま用い、それ以外の場合に、modeId0とmodeId1から導出した重み係数を用いてもよい。例えば、予測に用いる重み係数の行列とオフセット値の行列の導出に用いる2つのMIPモードmodeId0、modeId1を以下の式で導出してもよい。
if (modeId & 1) { // modeIdが奇数の場合
modeId0 = modeId/2
}
else
{
modeId0 = modeId/2
modeId1 = modeId + modOffset
}
具体的には、LWIP部31045の重み行列導出部は、modeIdが奇数の場合に、1つの代表MIPモードから重み行列とオフセット値の行列を導出し、それ以外の場合に2つのMIPモードmodeId0、modeId1から重み行列とオフセット値の行列を導出しても良い。
modeId = IntraPredMode-((isTransposed==1) ? (numModes/2) : 0)
if (modeId & 1) { // modeIdが奇数の場合
modeId0 = modeId/2
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i]
}
}
else { // modeIdが偶数の場合
modeId0 = modeId/2
modeId1 = modeId0 + modOffset
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i] + BiasSX[modeId1][i]
}
sW = sW + 1
}
<導出例2B>
あるいは、modeIdが偶数の場合に、代表MIPモードから重み係数の行列とオフセット値の行列を導出し、それ以外の場合にmodeId0、modeId1から重み係数の行列とオフセット値の行列を導出しても良い。
if ((modeId & 1) == 0) { // modeIdが偶数の場合
modeId0 = modeId/2
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i]
}
}
else { // modeIdが奇数の場合
modeId0 = modeId/2
modeId1 = modeId0 + modOffset
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i] + BiasSX[modeId1][i]
}
sW = sW + 1
}
図17は、MIPモードに応じて、参照もしくは導出される重み行列を示す図である。図中の円は、配列に格納された重み行列を示す。この例ではmodOffset=1である。modeId = 0, 1, 2, 3, 4, 5のうち、modeId=0,2,4は、重み行列のセットからmodeId0=0,1,2の重み行列を参照し、modeId=1, 3, 5は、各々{modeId0,modeId1}が{0, 1}, {1, 2}, {2, 0}の重み行列から導出する。
なお、導出されたMIPモードが0未満であったり、numModeSX/2以上である場合には、参照すべきオフセット値の行列や重み係数の行列が用意されていないので、以下のような境界処理を行っても良い。
modeId0 = modeId/2
modeId1 = (modeId/2 + modOffset > numModeSX/2 - 1) ? modeId/2 + modOffset : modeId/2 + modOffset - numModeSX/2
またmodOffsetが負の値の場合、以下のようにクリップしてもよい。
modeId0 = clip3(0, numModeSX/2, modeId/2)
modeId1 = clip3(0, numModeSX/2, modeId0 + modOffset)
また、以下のようなModulo(剰余演算)によるラップアラウンド処理であってもよい。
modeId0 = (modeId/2) % numModeSX
modeId1 = (modeId/2 + modOffset) % numModeSX
また以下でもよい。
modeId0 = (modeId/2 + numModeSX) % numModeSX
modeId1 = (modeId/2 + modOffset + numModeSX) % numModeSX
<導出例3A>
LWIP部31045の重み行列導出部は、予測に用いる重み係数の行列とオフセット値の行列の導出に用いる2つのMIPモードmodeId0、modeId1を以下の式で導出してもよい。modeIdに対する行列が格納されていない場合に、IntraPredModeから導出したmodeIdから代表MIPモードmodeId0を導出し、modeId0に所定のオフセットmodOffsetを加算した値からmodeId1を導出してもよい。オフセットmodOffsetは、例えば1あるいは2である。
例として、LWIP部31045は、modeIdが奇数の場合に、modeId0から重み係数の行列とオフセット値の行列を導出し、それ以外の場合にmodeId0、modeId1から重み行列とオフセット値の行列を導出しても良い。
modeId = IntraPredMode-((isTransposed==1) ? (numModes/2) : 0)
if (modeId & 1) { // modeIdが奇数の場合
modeId0 = modeId
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i]
}
}
else { // modeIdが偶数の場合
modeId0 = modeId
modeId1 = modeId0 + modOffset
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i] + BiasSX[modeId1][i]
}
sW = sW + 1
}
<導出例3B>
あるいは、modeIdが偶数の場合に、modeId0から重み係数の行列とオフセット値の行列を導出し、それ以外の場合にmodeId0、modeId1から重み係数の行列とオフセット値の行列を導出しても良い。
if ((modeId & 1) == 0) { // modeIdが偶数の場合
modeId0 = modeId
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i]
}
}
else { // modeIdが奇数の場合
modeId0 = modeId
modeId1 = modeId0 + modOffset
for (i=0; i<numOut; i++) {
for (j=0; j<numIn; j++)
mWeight[i][j] = WeightSX[modeId0][i][j] + WeightSX[modeId1][i][j]
vBias[i] = BiasSX[modeId0][i] + BiasSX[modeId1][i]
}
sW = sW + 1
}
なお、導出されたMIPモードが0未満であったり、numModeSX以上である場合には、参照すべきオフセット値の行列や重み係数の行列が用意されていないので、以下のような境界処理を行っても良い。
modeId0 = modeId != 0 ? modeId - 1 : modeId + 1
modeId1 = modeId != numModeSX - 1 ? modeId + 1 : modeId - 1
また、numModeSXが偶数の場合には、以下のようなModulo(剰余演算)によるラップアラウンド処理であってもよい。
modeId0 = (modeId - 1 + numModeSX) % numModeSX
modeId1 = (modeId + 1 ) % numModeSX
あるいは、以下でもよい。
modeId0 = modeId
modeId1 = (modeId0 + modOffset + numModeSX) % numModeSX
なお、以上の導出例において、オフセット値を用いず重み係数のみを導出してもよい。
上記の最初の例では、奇数のmodeIdに対応する重み係数の行列とオフセット値の行列(第1の行列)のみを格納し、偶数のmodeIdに対応する重み係数の行列とオフセット値の行列は第1の行列を補間することによって導出する。図18はmodOffset=2の一例である。偶数のmodeIdに対応する重み係数及びオフセット値の行列は他の行列を用いて導出されるため、格納する必要がない。従って、重み係数の行列とオフセット値の行列を格納するメモリを1/2に削減することができる。
上記の2番目の例では、偶数のmodeIdに対応する重み係数の行列とオフセット値の行列(第1の行列)のみを格納し、奇数のmodeIdに対応する重み係数の行列とオフセット値の行列は第1の行列を補間することによって導出する。図19はmodOffset=2の別の例である。奇数のmodeIdに対応する重み係数及びオフセット値の行列は他の行列を用いて導出されるため、保持する必要がない。従って、重み係数の行列とオフセット値の行列を格納するメモリを1/2に削減することができる。
また、LWIP部31045の重み行列導出部は、WeightSX[modeId]の一部の要素を、他の要素の値から補間により生成してもよい。すなわち、LWIP部31045の重み行列導出部は、予測画像predLwip[][]における座標(x,y)に対する重み係数の行列WeightSX[modeId][][pidx]を、隣接する予測画素の位置に対応する重み係数の値から導出してもよい。図20でいえば、modeIdに対応する各2次元配列内の一部の行については、その要素を他の行を用いて導出することを意味する。ここでpidxは、予測画像predLwipにおける座標(x,y)に対応するWeightSXのインデクスであり、値の範囲は0..numOut-1である。(x,y)におけるpidxは、次の式で求められる。
(重みテーブルの幅<高さであり、重みテーブルの値を水平方向に補間する構成)
予測画像predLwip[][]における座標(x,y)に対し、一部のx座標における重み係数の行列を補間により導出してmWeight[i][j]およびvBias[i]を得るための擬似コードの一例を示す。
for (y = 0, y < lwipH, y+=1) {
y1 = y * incH
for (x = 0, x < lwipW, x+=1) {
x1 = x * incW
i = y1 * predC + x1
if ((x1 & 1) && (x1 < lwipW-1)) {
for (j = 0, j < numIn, j+=1) (WEIGHT-0)
mWeight[j][i]=(WeightSX[modeId][j][i-1]+WeightSX[modeId][j][i+1]+r)/2
vBias[i] = (BiasSX[modeId][i-1] + BiasSX[modeId][i+1] + r)/2
} else {
for (j = 0, j < numIn, j+=1)
mWeight[j][i] = WeightSX[modeId][j][i]
vBias[i] = BiasSX[modeId][i]
}
}
}
rは重み係数の平均に用いられる丸めオフセットであり、通常は1であるが、重みの和が負のときには-1としてもよい。また、2による除算の代わりに1ビットの右シフトを用いてもよい。
なお、上記擬似コードのjのfor文からの3行を(WEIGHT-0)と呼び、以下では(WEIGHT-0)を置き換えた例を説明する。
例えば、平均値を導出する代わりに、(WEIGHT-0)の2の除算を省き、シフト値sWを1増やしてもよい。
for (j = 0, j < numIn, j+=1)
mWeight[j][i] = WeightSX[modeId][j][i-1] + WeightSX[modeId][j][i+1]
vBias[i] = BiasSX[modeId][i-1] + BiasSX[modeId][i+1]
また、オフセット値を用いず、重み係数のみを導出する場合は(WEIGHT-0)の代わりに下式を用い、シフト値sWを1増やしてもよい。
for (j = 0, j < numIn, j+=1)
mWeight[j][i] = WeightSX[modeId][j][i-1] + WeightSX[modeId][j][i+1]
以上のようにすれば、重み係数およびオフセット値の行列の一部を格納するためのメモリを削減できる。
(重みテーブルの高さ<幅であり、重みテーブルの値を垂直方向に補間する構成)
予測画像predLwip[][]のx座標に基づく補間と同様に、y座標に基づいて補間してもよい。例えば、一部のy座標における重み係数の行列を補間により導出してmWeight[i][j]を得るには、次のようにする。
for (y = 0, y < lwipH, y+=1) {
y1 = y * incH
for (x = 0, x < lwipW, x+=1) {
x1 = x * incW
i = y1 * predC + x1
if ((y1 & 1) && ( y1 < lwipH-1)) {
for (j = 0, j < numIn, j+=1)
mWeight[j][i] = (WeightSX[modeId][j][i-1]+WeightSX[j][i+1]+r)/2
vBias[i] = (BiasSX[modeId][i-1] + BiasSX[modeId][i+1] + r)/2
} else {
for (j = 0, j < numIn, j+=1)
mWeight[j][i] = WeightSX[modeId][j][i]
vBias[i] = BiasSX[modeId][i]
}
}
}
水平方向に補間する構成の例と同様に、平均の除算を右シフトで代替したり、平均を導出せずシフト値sWを1増やしたりしてもよい。
重み行列導出部は、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdが所定の値のグループに含まれる場合には、1つの重み係数の行列を参照して重み係数の行列を導出してもよい。そして、それ以外の場合には、1つの重み係数を水平方向もしくは垂直方向に補間することによって、新たな重み係数の行列を導出してもよい。例えば、重み行列導出部は、modeIdが奇数もしくは偶数である場合には、1つの重み係数の行列を参照して重み係数の行列を導出してもよい。
所定のMIPモードにおいて、例えば、水平方向に補間する構成であってもよい。
for (y = 0, y < lwipH, y+=1) {
y1 = y * incH
for (x = 0, x < lwipW, x+=1) {
x1 = x * incW
i = y1 * predC + x1
if ( checkMode(modeId) && (x1 & 1) && (x1 < lwipW-1)) {
for (j = 0, j < numIn, j+=1) {
mWeight[j][i]=(WeightSX[modeId][j][i-1]+WeightSX[modeId][j][i+1]+r)/2
vBias[i] = (BiasSX[modeId][i-1] + BiasSX[modeId][i+1] + r)/2
}
} else {
for (j = 0, j < numIn, j+=1) {
mWeight[j][i] = WeightSX[modeId][j][i]
vBias[i] = BiasSX[modeId][i]
}
}
}
}
ここで、関数checkMode()は、modeIdを引数にとり、当該modeIdにおいて重み係数を補間により導出するか否かを決定し、bool値で返す関数である。checkMode()がtrueを返した場合は当該modeIdに対して導出されるmWeight[][]に対して、補間処理が適用される。次に示すcheckMode()の例は、所定の配列を参照して補間の有無を返す関数である。
bool checkMode( modeId )
{
UseInterpolation[] = {true, false, true, false, …, false}
return UseInterpolation[ modeId ]
}
ここでUseInterPolationは、各modeIdに対して補間処理を適用する否かを定めた配列である。
また別の例として、次のような関数checkMode()でもよい。この例では、modeIdが所定の値th(例では4)以上の場合にtrueを返し、補間による導出が適用される。
bool checkMode( modeId )
{
th = 4
return ( modeId >= th )
}
さらに別の例として、次のような関数checkMode()でもよい。この例では、modeIdが偶数の場合にtrueを返し、補間による導出が適用される。
bool checkMode( modeId )
{
return ( modeId & 1 == 0 )
}
以上の変形は、垂直方向に補間する構成においても同様に適用してよい。いずれの場合も、補間による導出を用いるmodeIdと補間による導出を用いないmodeIdをともに適切に設定して用いることができ、重み係数の行列、オフセット値の行列を格納するメモリを削減することができる。
(MIPモードmodeIdに応じて異なるサイズの重み行列を用いる構成)
LWIP部31045の重み行列導出部は、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdに応じて異なるサイズの重み係数を導出しても良い。
例えば、LWIP部31045の重み行列導出部はnumOut * numInのサイズの重み行列を参照する。modeIdが所定の値のグループに含まれる場合には、numOutはpredW*predH、numIn=2*boundarySize、それ以外の場合には、numOutはpredW*predH/2、numIn=2*boundarySizeと設定してもよい。
LWIP部31045の行列予測画像補間部は、modeIdが所定の値のグループに含まれる場合には、x=0..predW、y = 0..predHのループで処理を行い、それ以外の場合には、x=0..predW/2、y = 0..predHで処理を行ってもよい。
また、LWIP部31045の行列予測画像補間部は、modeIdに応じて異なる補間処理を行ってもよい。例えば、modeIdが所定の値のグループに含まれる場合には、upHor、upVerの倍率の補間処理を行い、それ以外の値のグループの場合には、upHor*2、upVerの倍率の補間処理を行ってもよい。
上記の処理を、LWIP部31045の重み行列導出部でmodeIdに応じてpredW, predHを異なるサイズに設定する構成でもよい。例えば、modeIdが所定のグループの場合、
predW = (sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbW,8)
predH = (sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbH,8)
とし、それ以外の場合に、predWを上記の1/2としてもよい。つまり、
predW = (sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbW,8) / 2
predH = (sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbH,8)
としてもよい。
また、それ以外の場合に、predHを上記の1/2としてもよい。つまり、
predW = ((sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbW,8))
predH = ((sizeId<=1) ? 4 : Min(nTbH,8)) / 2
(3)予測画素導出(線形補間)
(3-1) LWIP部31045の行列予測画像補間部は、算出されたpredLwip[][]を予測画像predSamples[][]に設定する。つまり、predLwip[][]を図12の補間前画像の灰色で示す位置に設定する。
upHor = nTbW/predW (LWIP-11)
upVer = nTbH/predH
for (x=0; x<predW; x++)
for (y=0; y<predH; y++)
predSamples[(x+1)*upHor-1][(y+1)*upVer-1] = predLwip[x][y]
また、upsBdryT[]をpredSamples[][-1](図の補間前画像の上端の灰色で示す位置)に設定する。
for (x=0; x<upsBdryW; x++) (LWIP-12)
predSamples[(x+1)*(nTbW/upsBdryW)-1][-1] = upsBdryT[x]
また、upsBdryL[]をpredSamples[-1][](図の補間前画像の左端の灰色で示す位置)に設定する。
for (y=0; y<upsBdryH; y++) (LWIP-13)
predSamples[-1][(y+1)*(nTbH/upsBdryH)-1] = upsBdryL[y]
(3-2) (3-1)で設定しなかった画素を、垂直方向、水平方向の順に隣接ブロックの画素値を用いて補間し、予測画像を生成する。
垂直方向の補間を実施し、predSamples[xHor][yHor]とpredSamples[xHor+upHor][yHor](図の垂直補間後画像の網掛け画素)を用いて"○"で示す位置の画素値を導出する。
for (m=0; m<predW; m++) (LWIP-14)
for (n=1; n<predH; n++)
for (dX=1; dX<upHor; dX++) {
xHor = m*upHor-1
yHor = n*upVer-1
predSamples[xHor+dX][yHor] = ((upHor-dX)*predSamples[xHor][yHor]+
dX*predSamples[xHor+upHor][yHor])/upHor
}
なお、predH=nTbHの場合、垂直補間は実施しない。
水平方向の補間を実施し、predSamples[xVer][yVer]とpredSamples[xVer][yVer+upVer] (図の水平補間後画像の網掛け画素)を用いて"○"で示す位置の画素値を導出する。
for (m=0; m<nTbW; m++) (LWIP-15)
for (n=0; n<predH; n++)
for (dY=1; dY<upVer; dY++) {
xVer = m
yVer = n*upVer-1
predSamples[xVer][yVer+dY] = ((upVer-dY)*predSamples[xVer][yVer]+
dY*predSamples[xVer][yVer+upVer])/upVer
}
なお、predW=nTbWの場合、水平補間は実施しない。
(ブロックが16*16の場合)
例えば、nTbW=nTbH=16、IntraPredMode=2の場合を以下で説明する。
(1)LWIP部31045の重み係数導出部および行列参照画素導出部は、(LWIP-1)からsizeId=2、(LWIP-2)からboundarySize=4、(LWIP-4)からupsBdryW=8、upsBdryH=16、predC=predW=predH=8を導出する。また、(LWIP-6)からisTransposed=0、modeId=2を導出する。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、refT[16]、refL[16]から、ダウンサンプリング(LWIP-3)により、第1の参照領域upsBdryT[8]、upsBdryL[16]を導出する。この時、upsBdryH=nTbH=16なので、upsBdryL[16]にはrefL[16]をコピーしてもよい。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、upsBdryT[8]、upsBdryL[16]から、ダウンサンプリング(LWIP-5)により、第2の参照領域redT[4]、redL[4]を導出する。isTransposed=0なので、redT[4]、redL[4]の順にp[8]に格納する。
(2)LWIP部31045の重み行列導出部は、(LWIP-8)からmWeight[64][8]としてWeightS2[2][64][8]、vBias[64]としてBiasS2[2][64]を選択する。行列予測画像導出部は、これらを用いて(LWIP-9)に示すようにpredLwip[8][8]を生成する。
(3)LWIP部31045の行列予測画像補間導出部は、(LWIP-11)から(LWIP-15)に示すように、predLwip[8][8]、upsBdryT[8]、upsBdryL[16]を参照して垂直補間、水平補間を行い、予測画像predSamples[16][16]を生成する。
(ブロックが8*8の場合)
例えば、nTbW=nTbH=8、IntraPredMode=13の場合を以下で説明する。
(1)LWIP部31045の重み係数導出部および行列参照画素導出部は、(LWIP-1)からsizeId=1、(LWIP-2)からboundarySize=4、(LWIP-4)からupsBdryW=4、upsBdryH=8、predC=predW=predH=4を導出する。また、(LWIP-6)からisTransposed=1、modeId=4を導出する。
LWIP部31045は、refT[8]、refL[8]から、ダウンサンプリング(LWIP-3)により、第1の参照領域upsBdryT[4]、upsBdryL[8]を導出する。この時、upsBdryH=nTbH=8なので、upsBdryL[8]にはrefL[8]をコピーしてもよい。
LWIP部31045は、upsBdryT[4]、upsBdryL[8]から、ダウンサンプリング(LWIP-5)により、第2の参照領域redT[4]、redL[4]を導出する。isTransposed=1なので、redL[4]、redT[4]の順にp[8]に格納する。
(2)LWIP部31045の重み行列導出部は、(LWIP-8)からmWeight[16][8]としてWeightS1[4][16][8]、vBias[16]としてBiasS1[4][16]を選択する。行列予測画像導出部は、これらを用いて(LWIP-9)に示すようにpredLwip[4][4]を生成する。
isTransposed=1なので、predLwip[x][y]を転置してpredLwip[y][x]を導出する。
(3)LWIP部31045の行列予測画像補間部は、(LWIP-11)から(LWIP-15)に示すように、predLwip[4][4]、upsBdryT[4]、upsBdryL[8]を参照して垂直補間、水平補間を行い、予測画像predSamples[8][8]を生成する。
(ブロックが4*8の場合)
例えば、nTbW=4、nTbH=8、IntraPredMode=13の場合を以下で説明する。
(1)LWIP部31045の重み係数導出部および行列参照画素導出部は、(LWIP-1)からsizeId=1、(LWIP-2)からboundarySize=4、(LWIP-4)からupsBdryW=4、upsBdryH=4、predC=predW=predH=4を導出する。また、(LWIP-6)からisTransposed=1、modeId=4を導出する。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、refT[4]、refL[8]から、ダウンサンプリング(LWIP-3)により、第1の参照領域upsBdryT[4]、upsBdryL[4]を導出する。この時、upsBdryW=nTbW=4なので、upsBdryT[4]にはrefT[4]をコピーしてもよい。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、upsBdryT[4]、upsBdryL[4]から、ダウンサンプリング(LWIP-5)により、第2の参照領域redT[4]、redL[4]を導出する。この時、upsBdryW=upsBdryH=boundarySize=4なので、redT[4]にupsBdryT[4]を、redL[4]にupsBdryL[4]をコピーしてもよい。isTransposed=1なので、redL[4]、redT[4]の順にp[8]に格納する。
(2)LWIP部31045の重み行列導出部は、(LWIP-8)からmWeight[16][8]としてWeightS1[4][16][8]、vBias[16]としてBiasS1[4][16]を選択する。行列予測画像導出部は、これらを用いて(LWIP-9)に示すようにpredLwip[4][4]を生成する。
isTransposed=1なので、predLwip[x][y]を転置してpredLwip[y][x]を導出する。
(3)LWIP部31045の行列予測画像補間部は、(LWIP-11)から(LWIP-14)に示すように、predLwip[4][4]、upsBdryT[4]を参照して垂直補間を行い、予測画像predSamples[8][8]を生成する。
(ブロックが4*4の場合)
例えば、nTbW=nTbH=4、IntraPredMode=2の場合を以下で説明する。
(1)LWIP部31045の重み係数導出部および行列参照画素導出部は、(LWIP-1)からsizeId=0、(LWIP-2)からboundarySize=2、(LWIP-4)からupsBdryW=4、upsBdryH=4、predC=predW=predH=4を導出する。また、(LWIP-6)からisTransposed=0、modeId=2を導出する。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、refT[4]、refL[4]から、ダウンサンプリング(LWIP-3)により、第1の参照領域upsBdryT[4]、upsBdryL[4]を導出する。この時、upsBdryL[4]にはrefL[4]をコピーし、upsBdryT[4]にはrefT[4]をコピーしてもよい。
LWIP部31045の行列参照画素導出部は、upsBdryT[4]、upsBdryL[4]から、ダウンサンプリング(LWIP-5)により、第2の参照領域redT[2]、redL[2]を導出する。isTransposed=0なので、redT[2]、redL[2]の順にp[4]に格納する。
(2)LWIP部31045の重み行列導出部は、(LWIP-8)からmWeight[16][4]としてWeightS0[2][16][4]、vBias[16]としてBiasS0[2][16]を選択する。行列予測画像導出部は、これらを用いて(LWIP-9)に示すようにpredLwip[4][4]を生成する。
(3)LWIP部31045の行列予測画像補間部は、predLwip[4][4]を予測画像predSamples[4][4]に設定する。
(予測画像補正部3105の構成)
予測画像補正部3105は、イントラ予測モードに応じて、予測部3104から出力された仮予測画像を修正する。具体的には、予測画像補正部3105は、仮予測画像の各画素に対し、参照領域Rと対象予測画素との距離に応じて、未フィルタ参照画像と仮予測画像を重み付け加算(加重平均)することで、仮予測画像を修正した予測画像(補正済予測画像)Predを導出する。なお、一部のイントラ予測モードでは、予測画像補正部3105で仮予測画像を補正せず、予測部3104の出力をそのまま予測画像としてもよい。
逆量子化・逆変換部311は、エントロピー復号部301から入力された量子化変換係数を逆量子化して変換係数を求める。この量子化変換係数は、符号化処理において、予測誤差に対してDCT(Discrete Cosine Transform、離散コサイン変換)、DST(Discrete Sine Transform、離散サイン変換)、等の周波数変換を行い量子化して得られる係数である。逆量子化・逆変換部311は、求めた変換係数について逆DCT、逆DST等の逆周波数変換を行い、予測誤差を算出する。逆量子化・逆変換部311は予測誤差を加算部312に出力する。
加算部312は、予測画像生成部308から入力されたブロックの予測画像と逆量子化・逆変換部311から入力された予測誤差を画素毎に加算して、ブロックの復号画像を生成する。加算部312はブロックの復号画像を参照ピクチャメモリ306に記憶し、また、ループフィルタ305に出力する。
(動画像符号化装置の構成)
次に、本実施形態に係る動画像符号化装置11の構成について説明する。図13は、本実施形態に係る動画像符号化装置11の構成を示すブロック図である。動画像符号化装置11は、予測画像生成部101、減算部102、変換・量子化部103、逆量子化・逆変換部105、加算部106、ループフィルタ107、予測パラメータメモリ(予測パラメータ記憶部、フレームメモリ)108、参照ピクチャメモリ(参照画像記憶部、フレームメモリ)109、符号化パラメータ決定部110、パラメータ符号化部111、エントロピー符号化部104を含んで構成される。
予測画像生成部101は画像Tの各ピクチャを分割した領域であるCU毎に予測画像を生成する。予測画像生成部101は既に説明した予測画像生成部308と同じ動作であり、説明を省略する。
減算部102は、予測画像生成部101から入力されたブロックの予測画像の画素値を、画像Tの画素値から減算して予測誤差を生成する。減算部102は予測誤差を変換・量子化部103に出力する。
変換・量子化部103は、減算部102から入力された予測誤差に対し、周波数変換によって変換係数を算出し、量子化によって量子化変換係数を導出する。変換・量子化部103は、量子化変換係数をエントロピー符号化部104及び逆量子化・逆変換部105に出力する。
逆量子化・逆変換部105は、動画像復号装置31における逆量子化・逆変換部311(図7)と同じであり、説明を省略する。算出した予測誤差は加算部106に出力される。
エントロピー符号化部104には、変換・量子化部103から量子化変換係数が入力され、パラメータ符号化部111から符号化パラメータが入力される。エントロピー符号化部104は、分割情報、予測パラメータ、量子化変換係数等をエントロピー符号化して符号化ストリームTeを生成し、出力する。
パラメータ符号化部111は、図示しないヘッダ符号化部1110、CT情報符号化部1111、CU符号化部1112(予測モード符号化部)、およびインター予測パラメータ符号化部112とイントラ予測パラメータ符号化部113を備えている。CU符号化部1112はさらにTU符号化部1114を備えている。
(イントラ予測パラメータ符号化部113の構成)
イントラ予測パラメータ符号化部113は、符号化パラメータ決定部110から入力されたIntraPredModeから、符号化するための形式(例えばintra_luma_mpm_idx、intra_luma_mpm_remmainder等)を導出する。イントラ予測パラメータ符号化部113は、イントラ予測パラメータ復号部304がイントラ予測パラメータを導出する構成と、一部同一の構成を含む。
図14は、パラメータ符号化部111のイントラ予測パラメータ符号化部113の構成を示す概略図である。イントラ予測パラメータ符号化部113は、パラメータ符号化制御部1131、輝度イントラ予測パラメータ導出部1132、色差イントラ予測パラメータ導出部1133とを含んで構成される。
パラメータ符号化制御部1131には、符号化パラメータ決定部110からIntraPredModeYおよびIntraPredModeCが入力される。パラメータ符号化制御部1131はMPM候補リスト導出部30421のmpmCandList[]を参照して、intra_luma_mpm_flagを決定する。そして、intra_luma_mpm_flagとIntraPredModeYを、輝度イントラ予測パラメータ導出部1132に出力する。また、IntraPredModeCを色差イントラ予測パラメータ導出部1133に出力する。
輝度イントラ予測パラメータ導出部1132は、MPM候補リスト導出部30421(候補リスト導出部)と、MPMパラメータ導出部11322と、非MPMパラメータ導出部11323(符号化部、導出部)とを含んで構成される。
MPM候補リスト導出部30421は、予測パラメータメモリ108に格納された隣接ブロックのイントラ予測モードを参照して、mpmCandList[]を導出する。MPMパラメータ導出部11322は、intra_luma_mpm_flagが1の場合に、IntraPredModeYとmpmCandList[]からintra_luma_mpm_idxを導出し、エントロピー符号化部104に出力する。非MPMパラメータ導出部11323は、intra_luma_mpm_flagが0の場合に、IntraPredModeYとmpmCandList[]からRemIntraPredModeを導出し、intra_luma_mpm_remainderをエントロピー符号化部104に出力する。
色差イントラ予測パラメータ導出部1133は、IntraPredModeYとIntraPredModeCからintra_chroma_pred_modeを導出し、出力する。
加算部106は、予測画像生成部101から入力されたブロックの予測画像の画素値と逆量子化・逆変換部105から入力された予測誤差を画素毎に加算して復号画像を生成する。加算部106は生成した復号画像を参照ピクチャメモリ109に記憶する。
ループフィルタ107は加算部106が生成した復号画像に対し、デブロッキングフィルタ、SAO、ALFを施す。なお、ループフィルタ107は、必ずしも上記3種類のフィルタを含まなくてもよく、例えばデブロッキングフィルタのみの構成であってもよい。
予測パラメータメモリ108は、符号化パラメータ決定部110が生成した予測パラメータを、対象ピクチャ及びCU毎に予め定めた位置に記憶する。
参照ピクチャメモリ109は、ループフィルタ107が生成した復号画像を対象ピクチャ及びCU毎に予め定めた位置に記憶する。
符号化パラメータ決定部110は、符号化パラメータの複数のセットのうち、1つのセットを選択する。符号化パラメータとは、上述したQT、BTあるいはTT分割情報、予測パラメータ、あるいはこれらに関連して生成される符号化の対象となるパラメータである。予測画像生成部101は、これらの符号化パラメータを用いて予測画像を生成する。
符号化パラメータ決定部110は、複数のセットの各々について情報量の大きさと符号化誤差を示すRDコスト値を算出する。符号化パラメータ決定部110は、算出したコスト値が最小となる符号化パラメータのセットを選択する。これにより、エントロピー符号化部104は、選択した符号化パラメータのセットを符号化ストリームTeとして出力する。符号化パラメータ決定部110は決定した符号化パラメータを予測パラメータメモリ108に記憶する。
なお、上述した実施形態における動画像符号化装置11、動画像復号装置31の一部、例えば、エントロピー復号部301、パラメータ復号部302、ループフィルタ305、予測画像生成部308、逆量子化・逆変換部311、加算部312、予測画像生成部101、減算部102、変換・量子化部103、エントロピー符号化部104、逆量子化・逆変換部105、ループフィルタ107、符号化パラメータ決定部110、パラメータ符号化部111をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、動画像符号化装置11、動画像復号装置31のいずれかに内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における動画像符号化装置11、動画像復号装置31の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。動画像符号化装置11、動画像復号装置31の各機能ブロックは個別にプロセッサ化しても良いし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
〔応用例〕
上述した動画像符号化装置11及び動画像復号装置31は、動画像の送信、受信、記録、再生を行う各種装置に搭載して利用することができる。なお、動画像は、カメラ等により撮像された自然動画像であってもよいし、コンピュータ等により生成された人工動画像(CGおよびGUIを含む)であってもよい。
まず、上述した動画像符号化装置11及び動画像復号装置31を、動画像の送信及び受信に利用できることを、図2を参照して説明する。
図2には、動画像符号化装置11を搭載した送信装置PROD_Aの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、送信装置PROD_Aは、動画像を符号化することによって符号化データを得る符号化部PROD_A1と、符号化部PROD_A1が得た符号化データで搬送波を変調することによって変調信号を得る変調部PROD_A2と、変調部PROD_A2が得た変調信号を送信する送信部PROD_A3と、を備えている。上述した動画像符号化装置11は、この符号化部PROD_A1として利用される。
送信装置PROD_Aは、符号化部PROD_A1に入力する動画像の供給源として、動画像を撮像するカメラPROD_A4、動画像を記録した記録媒体PROD_A5、動画像を外部から入力するための入力端子PROD_A6、及び、画像を生成または加工する画像処理部A7を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを送信装置PROD_Aが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、記録媒体PROD_A5は、符号化されていない動画像を記録したものであってもよいし、伝送用の符号化方式とは異なる記録用の符号化方式で符号化された動画像を記録したものであってもよい。後者の場合、記録媒体PROD_A5と符号化部PROD_A1との間に、記録媒体PROD_A5から読み出した符号化データを記録用の符号化方式に従って復号する復号部(不図示)を介在させるとよい。
また、図2には、動画像復号装置31を搭載した受信装置PROD_Bの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、受信装置PROD_Bは、変調信号を受信する受信部PROD_B1と、受信部PROD_B1が受信した変調信号を復調することによって符号化データを得る復調部PROD_B2と、復調部PROD_B2が得た符号化データを復号することによって動画像を得る復号部PROD_B3と、を備えている。上述した動画像復号装置31は、この復号部PROD_B3として利用される。
受信装置PROD_Bは、復号部PROD_B3が出力する動画像の供給先として、動画像を表示するディスプレイPROD_B4、動画像を記録するための記録媒体PROD_B5、及び、動画像を外部に出力するための出力端子PROD_B6を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを受信装置PROD_Bが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、記録媒体PROD_B5は、符号化されていない動画像を記録するためのものであってもよいし、伝送用の符号化方式とは異なる記録用の符号化方式で符号化されたものであってもよい。後者の場合、復号部PROD_B3と記録媒体PROD_B5との間に、復号部PROD_B3から取得した動画像を記録用の符号化方式に従って符号化する符号化部(不図示)を介在させるとよい。
なお、変調信号を伝送する伝送媒体は、無線であってもよいし、有線であってもよい。また、変調信号を伝送する伝送態様は、放送(ここでは、送信先が予め特定されていない送信態様を指す)であってもよいし、通信(ここでは、送信先が予め特定されている送信態様を指す)であってもよい。すなわち、変調信号の伝送は、無線放送、有線放送、無線通信、及び有線通信の何れによって実現してもよい。
例えば、地上デジタル放送の放送局(放送設備など)/受信局(テレビジョン受像機など)は、変調信号を無線放送で送受信する送信装置PROD_A/受信装置PROD_Bの一例である。また、ケーブルテレビ放送の放送局(放送設備など)/受信局(テレビジョン受像機など)は、変調信号を有線放送で送受信する送信装置PROD_A/受信装置PROD_Bの一例である。
また、インターネットを用いたVOD(Video On Demand)サービスや動画共有サービスなどのサーバ(ワークステーションなど)/クライアント(テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなど)は、変調信号を通信で送受信する送信装置PROD_A/受信装置PROD_Bの一例である(通常、LANにおいては伝送媒体として無線または有線の何れかが用いられ、WANにおいては伝送媒体として有線が用いられる)。ここで、パーソナルコンピュータには、デスクトップ型PC、ラップトップ型PC、及びタブレット型PCが含まれる。また、スマートフォンには、多機能携帯電話端末も含まれる。
なお、動画共有サービスのクライアントは、サーバからダウンロードした符号化データを復号してディスプレイに表示する機能に加え、カメラで撮像した動画像を符号化してサーバにアップロードする機能を有している。すなわち、動画共有サービスのクライアントは、送信装置PROD_A及び受信装置PROD_Bの双方として機能する。
次に、上述した動画像符号化装置11及び動画像復号装置31を、動画像の記録及び再生に利用できることを、図3を参照して説明する。
図3には、上述した動画像符号化装置11を搭載した記録装置PROD_Cの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、記録装置PROD_Cは、動画像を符号化することによって符号化データを得る符号化部PROD_C1と、符号化部PROD_C1が得た符号化データを記録媒体PROD_Mに書き込む書込部PROD_C2と、を備えている。上述した動画像符号化装置11は、この符号化部PROD_C1として利用される。
なお、記録媒体PROD_Mは、(1)HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのように、記録装置PROD_Cに内蔵されるタイプのものであってもよいし、(2)SDメモリカードやUSB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリなどのように、記録装置PROD_Cに接続されるタイプのものであってもよいし、(3)DVD(Digital Versatile Disc:登録商標)やBD(Blu-ray Disc:登録商標)などのように、記録装置PROD_Cに内蔵されたドライブ装置(不図示)に装填されるものであってもよい。
また、記録装置PROD_Cは、符号化部PROD_C1に入力する動画像の供給源として、動画像を撮像するカメラPROD_C3、動画像を外部から入力するための入力端子PROD_C4、動画像を受信するための受信部PROD_C5、及び、画像を生成または加工する画像処理部PROD_C6を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを記録装置PROD_Cが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、受信部PROD_C5は、符号化されていない動画像を受信するものであってもよいし、記録用の符号化方式とは異なる伝送用の符号化方式で符号化された符号化データを受信するものであってもよい。後者の場合、受信部PROD_C5と符号化部PROD_C1との間に、伝送用の符号化方式で符号化された符号化データを復号する伝送用復号部(不図示)を介在させるとよい。
このような記録装置PROD_Cとしては、例えば、DVDレコーダ、BDレコーダ、HDD(Hard Disk Drive)レコーダなどが挙げられる(この場合、入力端子PROD_C4または受信部PROD_C5が動画像の主な供給源となる)。また、カムコーダ(この場合、カメラPROD_C3が動画像の主な供給源となる)、パーソナルコンピュータ(この場合、受信部PROD_C5または画像処理部C6が動画像の主な供給源となる)、スマートフォン(この場合、カメラPROD_C3または受信部PROD_C5が動画像の主な供給源となる)なども、このような記録装置PROD_Cの一例である。
また、図3には、上述した動画像復号装置31を搭載した再生装置PROD_Dの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、再生装置PROD_Dは、記録媒体PROD_Mに書き込まれた符号化データを読み出す読出部PROD_D1と、読出部PROD_D1が読み出した符号化データを復号することによって動画像を得る復号部PROD_D2と、を備えている。上述した動画像復号装置31は、この復号部PROD_D2として利用される。
なお、記録媒体PROD_Mは、(1)HDDやSSDなどのように、再生装置PROD_Dに内蔵されるタイプのものであってもよいし、(2)SDメモリカードやUSBフラッシュメモリなどのように、再生装置PROD_Dに接続されるタイプのものであってもよいし、(3)DVDやBDなどのように、再生装置PROD_Dに内蔵されたドライブ装置(不図示)に装填されるものであってもよい。
また、再生装置PROD_Dは、復号部PROD_D2が出力する動画像の供給先として、動画像を表示するディスプレイPROD_D3、動画像を外部に出力するための出力端子PROD_D4、及び、動画像を送信する送信部PROD_D5を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを再生装置PROD_Dが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、送信部PROD_D5は、符号化されていない動画像を送信するものであってもよいし、記録用の符号化方式とは異なる伝送用の符号化方式で符号化された符号化データを送信するものであってもよい。後者の場合、復号部PROD_D2と送信部PROD_D5との間に、動画像を伝送用の符号化方式で符号化する符号化部(不図示)を介在させるとよい。
このような再生装置PROD_Dとしては、例えば、DVDプレイヤ、BDプレイヤ、HDDプレイヤなどが挙げられる(この場合、テレビジョン受像機等が接続される出力端子PROD_D4が動画像の主な供給先となる)。また、テレビジョン受像機(この場合、ディスプレイPROD_D3が動画像の主な供給先となる)、デジタルサイネージ(電子看板や電子掲示板等とも称され、ディスプレイPROD_D3または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)、デスクトップ型PC(この場合、出力端子PROD_D4または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)、ラップトップ型またはタブレット型PC(この場合、ディスプレイPROD_D3または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)、スマートフォン(この場合、ディスプレイPROD_D3または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)なども、このような再生装置PROD_Dの一例である。
(ハードウェア的実現およびソフトウェア的実現)
また、上述した動画像復号装置31および動画像符号化装置11の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、上記各装置は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の実施形態の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである上記各装置の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記各装置に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)/MOディスク(Magneto-Optical disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc:登録商標)/CD-R(CD Recordable)/ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:登録商標)等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)/EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read-Only Memory:登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、上記各装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、VAN(Value-Added Network)、CATV(Community Antenna television/Cable Television)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)やリモコンのような赤外線、BlueTooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)、携帯電話網、衛星回線、地上デジタル放送網等の無線でも利用可能である。なお、本発明の実施形態は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施形態は、画像データが符号化された符号化データを復号する動画像復号装置、および、画像データが符号化された符号化データを生成する動画像符号化装置に好適に適用することができる。また、動画像符号化装置によって生成され、動画像復号装置によって参照される符号化データのデータ構造に好適に適用することができる。
31 画像復号装置
301 エントロピー復号部
302 パラメータ復号部
3020 ヘッダ復号部
303 インター予測パラメータ復号部
304 イントラ予測パラメータ復号部
308 予測画像生成部
309 インター予測画像生成部
310 イントラ予測画像生成部
311 逆量子化・逆変換部
312 加算部
11 画像符号化装置
101 予測画像生成部
102 減算部
103 変換・量子化部
104 エントロピー符号化部
105 逆量子化・逆変換部
107 ループフィルタ
110 符号化パラメータ決定部
111 パラメータ符号化部
112 インター予測パラメータ符号化部
113 イントラ予測パラメータ符号化部
1110 ヘッダ符号化部
1111 CT情報符号化部
1112 CU符号化部(予測モード符号化部)
1114 TU符号化部

Claims (9)

  1. 対象ブロックの上と左に隣接する画像をダウンサンプルして得られる画像を参照画像として導出する行列参照画素導出部と
    イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて、重み係数の行列を導出する重み行列導出部と、
    上記参照画像の要素と、上記重み係数の行列の要素との積によって予測画像を導出する行列予測画像導出部と、
    上記予測画像、もしくは、上記予測画像を補間した画像を予測画像として導出する行列予測画像補間部と、
    を備える動画像復号装置であって、上記重み行列導出部は、2つの重み係数の行列から、新たな重み係数の行列を導出することを特徴とする動画像復号装置。
  2. 上記重み行列導出部は、2つの重み係数の和もしくは平均から、新たな重み係数の行列を導出することを特徴とする請求項1に記載の動画像復号装置。
  3. 上記重み行列導出部は、2つの重み係数を指す一方のインデックスmodeId0を、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出し、他方のインデックスmodeId1を、modeId0とオフセットの和から導出することを特徴とする請求項1に記載の動画像復号装置。
  4. 上記重み行列導出部は、上記一方のインデックスmodeId0を、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdの1/2から導出することを特徴とする請求項3に記載の動画像復号装置。
  5. 上記重み行列導出部は、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdが所定の値のグループに含まれる場合には、1つの重み係数の行列を参照して重み係数の行列を導出し、それ以外の場合には、2つの重み係数の行列から、新たな重み係数の行列を導出する場合を含むことを特徴とする請求項1に記載の動画像復号装置。
  6. 上記重み行列導出部は、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdが奇数もしくは偶数である場合には、1つの重み係数の行列を参照して重み係数の行列を導出することを特徴とする請求項5に記載の動画像復号装置。
  7. 上記重み行列導出部は、重み行列を水平方向もしくは垂直方向に補間することにより導出することを特徴とする請求項1に記載の動画像復号装置。
  8. 上記重み行列導出部は、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdが所定の値のグループに含まれる場合に応じて、重み行列のサイズを変更することを特徴とする請求項1に記載の動画像復号装置。
  9. 上記行列予測画像補間部は、イントラ予測モードと対象ブロックサイズに応じて導出されるMIPモードmodeIdが所定の値のグループに含まれる場合に応じて、補間の倍率を変更することを特徴とする請求項8に記載の動画像復号装置。
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