JP2020195013A - 画像復号装置および画像符号化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色成分に関する予測残差を正確に導出する画像復号装置および画像符号化装置を提供する。【解決手段】予測残差を復号するTU復号部3024を備えた動画像復号装置31であって、TU復号部3024は、1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、モード毎に導出する。【選択図】図6

Description

本発明の実施形態は、動画像復号装置、および動画像符号化装置に関する。
動画像を効率的に伝送または記録するために、動画像を符号化することによって符号化データを生成する動画像符号化装置、および、当該符号化データを復号することによって復号画像を生成する動画像復号装置が用いられている。
具体的な動画像符号化方式としては、例えば、H.264/AVCやHEVC(High-Efficiency Video Coding)にて提案されている方式などが挙げられる。
このような動画像符号化方式においては、動画像を構成する画像(ピクチャ)は、画像を分割することにより得られるスライス、スライスを分割することにより得られる符号化ツリーユニット(CTU:Coding Tree Unit)、符号化ツリーユニットを分割することで得られる符号化単位(符号化ユニット(Coding Unit:CU)と呼ばれることもある)、及び、符号化単位を分割することより得られる変換ユニット(TU:Transform Unit)からなる階層構造により管理され、CU毎に符号化/復号される。
また、このような動画像符号化方式においては、通常、入力画像を符号化/復号することによって得られる局所復号画像に基づいて予測画像が生成され、当該予測画像を入力画像(原画像)から減算して得られる予測誤差(「差分画像」または「残差画像」と呼ぶこともある)が符号化される。予測画像の生成方法としては、画面間予測(インター予測)、および、画面内予測(イントラ予測)が挙げられる。
また、近年の動画像符号化及び復号の技術として非特許文献1が挙げられる。
"Versatile Video Coding (Draft 5)", JVET-N1001-v6, Joint Video Exploration Team (JVET) of ITU-T SG 16 WP 3 and ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11, 2019-05-23
上述のような従来技術における予測誤差(予測残差)には、色成分に関する予測残差が含まれる。
従来技術においては、色成分に関する予測残差を正確に導出できないという問題が生じ得た。
また、従来技術においては、色成分に関する予測残差に関する符号化量が多くなるという問題が生じ得た。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像復号装置は、予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、前記復号部は、1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、モード毎に導出する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像復号装置は、予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、前記復号部は、1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、符号化ツリーユニット毎に導出する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像復号装置は、予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、前記復号部は、1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含む符号化ツリーユニット毎に導出する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像復号装置は、予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、前記復号部は、複数の予測残差を変換することによって、複数の色成分の各々に関する予測残差を導出するよう構成されており、前記変換には少なくとも線形変換が含まれており、あるモードにおいてある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値が、他のモードにおいて当該ある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値とは異なっている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像符号化装置は予測残差を符号化する符号化部を備えた画像符号化装置であって、前記符号化部は、複数の色成分に関する予測残差から1つの予測残差を符号化するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、モード毎に符号化する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像符号化装置は予測残差を符号化する符号化部を備えた画像符号化装置であって、前記符号化部は、複数の色成分に関する予測残差から1つの予測残差を符号化するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、符号化ツリーユニット毎に符号化する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像符号化装置は予測残差を符号化する符号化部を備えた画像復号装置であって、前記符号化部は、複数の色成分に関する予測残差から1つの予測残差を符号化するよう構成されており、前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含む符号化ツリーユニット毎に符号化する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像符号化装置は予測残差を符号化する符号化部を備えた画像符号化装置であって、前記符号化部は、複数の予測残差をであって、変換することによって複数の色成分の各々に関する予測残差を導出する予測残差を符号化するよう構成されており、前記変換には少なくとも線形変換が含まれており、
あるモードにおいてある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値が、他のモードにおいて当該ある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値とは異なっている。
以上の構成によれば、上記問題の何れかの解決を図ることができる。
本実施形態に係る画像伝送システムの構成を示す概略図である。 本実施形態に係る動画像符号化装置を搭載した送信装置、および、動画像復号装置を搭載した受信装置の構成について示した図である。PROD_Aは動画像符号化装置を搭載した送信装置を示しており、PROD_Bは動画像復号装置を搭載した受信装置を示している。 本実施形態に係る動画像符号化装置を搭載した記録装置、および、動画像復号装置を搭載した再生装置の構成について示した図である。PROD_Cは動画像符号化装置を搭載した記録装置を示しており、PROD_Dは動画像復号装置を搭載した再生装置を示している。 符号化ストリームのデータの階層構造を示す図である。 CTUの分割例を示す図である。 本実施形態に係る動画像復号装置の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る動画像復号装置の概略的動作を説明するフローチャートである。 本実施形態に係る複数のサインフラグに関するシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係る複数のサインフラグに関するシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るtransform_unit()のシンタックステーブルを示す図である。 本実施形態に係るtu_cbf_cb[x0][y0]及びtu_cbf_cr[x0][y0]の値とジョイントモード(joint chroma coding mode)との関係を示す図である。 本実施形態に係るtransform_unit()のシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るtransform_unit()のシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るサインフラグに関するシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るcoding_tree_unit()のシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeの値と利用可能なモードとの関係の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeと利用可能なモードとの関係の一例を示す図である。 本実施形態に係るtransform_unit()のシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向および重み係数の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向および重み係数の一例を示す図である。 本実施形態に係る色差残差導出のサイン係数、予測方向および重み係数を示す各フラグの一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なJointCodingModeとの関係の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なJointCodingModeとの関係の他の一例を示す図である。 本実施形態に係る各JointCodingModeにおける色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なJointCodingModeと利用可能なresCr/resCbの値との関係の一例を示す図である。 本実施形態に係るJointCodingModeの定義の一例を示す図である。 本実施形態に係るJointCodingModeの定義の他の一例を示す図である。 本実施形態に係るjoint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なresCr/resCbの値との関係の他の一例を示す図である。 本実施形態に係るモード情報とブロックフラグ情報を含むtransform_unit()のシンタックステーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係る動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像伝送システム1の構成を示す概略図である。
画像伝送システム1は、符号化対象画像を符号化した符号化ストリームを伝送し、伝送された符号化ストリームを復号し画像を表示するシステムである。画像伝送システム1は、動画像符号化装置(画像符号化装置)11、ネットワーク21、動画像復号装置(画像復号装置)31、及び動画像表示装置(画像表示装置)41を含んで構成される。
動画像符号化装置11には画像Tが入力される。
ネットワーク21は、動画像符号化装置11が生成した符号化ストリームTeを動画像復号装置31に伝送する。ネットワーク21は、インターネット(Internet)、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)、小規模ネットワーク(LAN:Local Area Network)またはこれらの組み合わせである。ネットワーク21は、必ずしも双方向の通信網に限らず、地上デジタル放送、衛星放送等の放送波を伝送する一方向の通信網であっても良い。また、ネットワーク21は、DVD(Digital Versatile Disc:登録商標)、BD(Blue-ray Disc:登録商標)等の符号化ストリームTeを記録した記憶媒体で代替されても良い。
動画像復号装置31は、ネットワーク21が伝送した符号化ストリームTeのそれぞれを復号し、復号した1または複数の復号画像Tdを生成する。
動画像表示装置41は、動画像復号装置31が生成した1または複数の復号画像Tdの全部または一部を表示する。動画像表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを備える。ディスプレイの形態としては、据え置き、モバイル、HMD等が挙げられる。また、動画像復号装置31が高い処理能力を有する場合には、画質の高い画像を表示し、より低い処理能力しか有しない場合には、高い処理能力、表示能力を必要としない画像を表示する。
<演算子>
本明細書で用いる演算子を以下に記載する。
>>は右ビットシフト、<<は左ビットシフト、&はビットワイズAND、|はビットワイズOR、|=はOR代入演算子であり、||は論理和を示す。
x?y:zは、xが真(0以外)の場合にy、xが偽(0)の場合にzをとる3項演算子である。
Clip3(a,b,c) は、cをa以上b以下の値にクリップする関数であり、c<aの場合にはaを返し、c>bの場合にはbを返し、その他の場合にはcを返す関数である(ただし、a<=b)。
abs(a)はaの絶対値を返す関数である。
Int(a)はaの整数値を返す関数である。
floor(a)はa以下の最大の整数を返す関数である。
ceil(a)はa以上の最小の整数を返す関数である。
a/dはdによるaの除算(小数点以下切り捨て)を表す。
<符号化ストリームTeの構造>
本実施形態に係る動画像符号化装置11および動画像復号装置31の詳細な説明に先立って、動画像符号化装置11によって生成され、動画像復号装置31によって復号される符号化ストリームTeのデータ構造について説明する。
図4は、符号化ストリームTeにおけるデータの階層構造を示す図である。符号化ストリームTeは、例示的に、シーケンス、およびシーケンスを構成する複数のピクチャを含む。図4には、それぞれ、シーケンスSEQを既定する符号化ビデオシーケンス、ピクチャPICTを規定する符号化ピクチャ、スライスSを規定する符号化スライス、スライスデータを規定する符号化スライスデータ、符号化スライスデータに含まれる符号化ツリーユニット、符号化ツリーユニットに含まれる符号化ユニットを示す図が示されている。
(符号化ビデオシーケンス)
符号化ビデオシーケンスでは、処理対象のシーケンスSEQを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。シーケンスSEQは、図4の符号化ビデオシーケンスに示すように、ビデオパラメータセット(Video Parameter Set)、シーケンスパラメータセットSPS(Sequence Parameter Set)、ピクチャパラメータセットPPS(Picture Parameter Set)、ピクチャPICT、及び、付加拡張情報SEI(Supplemental Enhancement Information)を含んでいる。
ビデオパラメータセットVPSは、複数のレイヤから構成されている動画像において、複数の動画像に共通する符号化パラメータの集合および動画像に含まれる複数のレイヤおよび個々のレイヤに関連する符号化パラメータの集合が規定されている。
シーケンスパラメータセットSPSでは、対象シーケンスを復号するために動画像復号装置31が参照する符号化パラメータの集合が規定されている。例えば、ピクチャの幅や高さが規定される。なお、SPSは複数存在してもよい。その場合、PPSから複数のSPSの何れかを選択する。
ピクチャパラメータセットPPSでは、対象シーケンス内の各ピクチャを復号するために動画像復号装置31が参照する符号化パラメータの集合が規定されている。例えば、ピクチャの復号に用いられる量子化幅の基準値(pic_init_qp_minus26)や重み付き予測の適用を示すフラグ(weighted_pred_flag)が含まれる。なお、PPSは複数存在してもよい。その場合、対象シーケンス内の各ピクチャから複数のPPSの何れかを選択する。
(符号化ピクチャ)
符号化ピクチャでは、処理対象のピクチャPICTを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。ピクチャPICTは、図4の符号化ピクチャに示すように、スライス0〜スライスNS-1を含む(NSはピクチャPICTに含まれるスライスの総数)。
なお、以下、スライス0〜スライスNS-1のそれぞれを区別する必要が無い場合、符号の添え字を省略して記述することがある。また、以下に説明する符号化ストリームTeに含まれるデータであって、添え字を付している他のデータについても同様である。
(符号化スライス)
符号化スライスでは、処理対象のスライスSを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。スライスは、図4の符号化スライスに示すように、スライスヘッダ、および、スライスデータを含んでいる。
スライスヘッダには、対象スライスの復号方法を決定するために動画像復号装置31が参照する符号化パラメータ群が含まれる。スライスタイプを指定するスライスタイプ指定情報(slice_type)は、スライスヘッダに含まれる符号化パラメータの一例である。
スライスタイプ指定情報により指定可能なスライスタイプとしては、(1)符号化の際にイントラ予測のみを用いるIスライス、(2)符号化の際に単方向予測、または、イントラ予測を用いるPスライス、(3)符号化の際に単方向予測、双方向予測、または、イントラ予測を用いるBスライスなどが挙げられる。なお、インター予測は、単予測、双予測に限定されず、より多くの参照ピクチャを用いて予測画像を生成してもよい。以下、P、Bスライスと呼ぶ場合には、インター予測を用いることができるブロックを含むスライスを指す。
なお、スライスヘッダは、ピクチャパラメータセットPPSへの参照(pic_parameter_set_id)を含んでいても良い。
(符号化スライスデータ)
符号化スライスデータでは、処理対象のスライスデータを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。スライスデータは、図4の符号化スライスヘッダに示すように、CTUを含んでいる。CTUは、スライスを構成する固定サイズ(例えば64x64)のブロックであり、最大符号化単位(LCU:Largest Coding Unit)と呼ぶこともある。
(符号化ツリーユニット)
図4の符号化ツリーユニットには、処理対象のCTUを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。CTUは、再帰的な4分木分割(QT(Quad Tree)分割)、2分木分割(BT(Binary Tree)分割)あるいは3分木分割(TT(Ternary Tree)分割)により符号化処理の基本的な単位である符号化ユニットCUに分割される。BT分割とTT分割を合わせてマルチツリー分割(MT(Multi Tree)分割)と呼ぶ。再帰的な4分木分割により得られる木構造のノードのことを符号化ノード(Coding Node)と称する。4分木、2分木、及び3分木の中間ノードは、符号化ノードであり、CTU自身も最上位の符号化ノードとして規定される。
CTは、CT情報として、QT分割を行うか否かを示すQT分割フラグ(cu_split_flag)、MT分割の有無を示すMT分割フラグ(split_mt_flag)、MT分割の分割方向を示すMT分割方向(split_mt_dir)、MT分割の分割タイプを示すMT分割タイプ(split_mt_type)を含む。cu_split_flag、split_mt_flag、split_mt_dir、split_mt_type は符号化ノード毎に伝送される。
cu_split_flagが1の場合、符号化ノードは4つの符号化ノードに分割される(図5のQT)。
cu_split_flagが0の時、split_mt_flagが0の場合に符号化ノードは分割されず1つのCUをノードとして持つ(図5の分割なし)。CUは符号化ノードの末端ノードであり、これ以上分割されない。CUは、符号化処理の基本的な単位となる。
split_mt_flagが1の場合に符号化ノードは以下のようにMT分割される。split_mt_typeが0の時、split_mt_dirが1の場合に符号化ノードは2つの符号化ノードに水平分割され(図5のBT(水平分割))、split_mt_dirが0の場合に符号化ノードは2つの符号化ノードに垂直分割される(図5のBT(垂直分割))。また、split_mt_typeが1の時、split_mt_dirが1の場合に符号化ノードは3つの符号化ノードに水平分割され(図5のTT(水平分割))、split_mt_dirが0の場合に符号化ノードは3つの符号化ノードに垂直分割される(図5のTT(垂直分割))。これらを図5のCT情報に示す。
また、CTUのサイズが64x64画素の場合には、CUのサイズは、64x64画素、64x32画素、32x64画素、32x32画素、64x16画素、16x64画素、32x16画素、16x32画素、16x16画素、64x8画素、8x64画素、32x8画素、8x32画素、16x8画素、8x16画素、8x8画素、64x4画素、4x64画素、32x4画素、4x32画素、16x4画素、4x16画素、8x4画素、4x8画素、及び、4x4画素の何れかをとり得る。
(符号化ユニット)
図4の符号化ユニットに示すように、処理対象の符号化ユニットを復号するために動画像復号装置31が参照するデータの集合が規定されている。具体的には、CUは、CUヘッダCUH、予測パラメータ、変換パラメータ、量子化変換係数等から構成される。CUヘッダでは予測モード等が規定される。
予測処理は、CU単位で行われる場合と、CUをさらに分割したサブCU単位で行われる場合がある。CUとサブCUのサイズが等しい場合には、CU中のサブCUは1つである。CUがサブCUのサイズよりも大きい場合、CUは、サブCUに分割される。たとえばCUが8x8、サブCUが4x4の場合、CUは水平2分割、垂直2分割からなる、4つのサブCUに分割される。
予測の種類(予測モード)は、イントラ予測と、インター予測の2つがある。イントラ予測は、同一ピクチャ内の予測であり、インター予測は、互いに異なるピクチャ間(例えば、表示時刻間、レイヤ画像間)で行われる予測処理を指す。
変換・量子化処理はCU単位で行われるが、量子化変換係数は4x4等のサブブロック単位でエントロピー符号化してもよい。
(予測パラメータ)
予測画像は、ブロックに付随する予測パラメータによって導出される。予測パラメータには、イントラ予測とインター予測の予測パラメータがある。
(動画像復号装置の構成)
本実施形態に係る動画像復号装置31(図6)の構成について説明する。
動画像復号装置31は、エントロピー復号部301、パラメータ復号部(予測画像復号装置)302、ループフィルタ305、参照ピクチャメモリ306、予測パラメータメモリ307、予測画像生成部(予測画像生成装置)308、逆量子化・逆変換部311、及び加算部312を含んで構成される。なお、後述の動画像符号化装置11に合わせ、動画像復号装置31にループフィルタ305が含まれない構成もある。
パラメータ復号部302は、さらに、ヘッダ復号部3020、CT情報復号部3021、及びCU復号部3022(予測モード復号部)を備えており、CU復号部3022はさらにTU復号部3024を備えている。これらを総称して復号モジュールと呼んでもよい。ヘッダ復号部3020は、符号化データからVPS、SPS、PPSなどのパラメータセット情報、スライスヘッダ(スライス情報)を復号する。CT情報復号部3021は、符号化データからCTを復号する。CU復号部3022は符号化データからCUを復号する。TU復号部3024は、TUに予測誤差が含まれている場合に、符号化データからQP更新情報(量子化補正値)と量子化予測誤差(residual_coding)を復号する。TU復号部3024の詳細については後述する。また、量子化予測誤差を変換係数(transform coefficient)とよんでもよい。
また、パラメータ復号部302は、図示しないインター予測パラメータ復号部303及びイントラ予測パラメータ復号部304を含んで構成される。予測画像生成部308は、インター予測画像生成部309及びイントラ予測画像生成部310を含んで構成される。
また、以降では処理の単位としてCTU、CUを使用した例を記載するが、この例に限らず、サブCU単位で処理をしてもよい。あるいはCTU、CU、をブロック、サブCUをサブブロックと読み替え、ブロックあるいはサブブロック単位の処理としてもよい。
エントロピー復号部301は、外部から入力された符号化ストリームTeに対してエントロピー復号を行って、個々の符号(シンタックス要素)を分離し復号する。エントロピー符号化には、シンタックス要素の種類や周囲の状況に応じて適応的に選択したコンテキスト(確率モデル)を用いてシンタックス要素を可変長符号化する方式と、あらかじめ定められた表、あるいは計算式を用いてシンタックス要素を可変長符号化する方式がある。前者のCABAC(Context Adaptive Binary Arithmetic Coding)は、符号化あるいは復号したピクチャ(スライス)毎に更新した確率モデルをメモリに格納する。そして、Pピクチャ、あるいはBピクチャのコンテキストの初期状態として、メモリに格納された確率モデルの中から、同じスライスタイプ、同じスライスレベルの量子化パラメータを使用したピクチャの確率モデルを設定する。この初期状態を符号化、復号処理に使用する。分離された符号には、予測画像を生成するための予測情報および、差分画像を生成するための予測誤差などがある。
エントロピー復号部301は、分離した符号をパラメータ復号部302に出力する。分離した符号とは、例えば、予測モードpredMode、マージフラグmerge_flag、マージインデックスmerge_idx、インター予測識別子inter_pred_idc、参照ピクチャインデックスrefIdxLX、予測ベクトルインデックスmvp_LX_idx、差分ベクトルmvdLX等である。どの符号を復号するかの制御は、パラメータ復号部302の指示に基づいて行われる。
(基本フロー)
図7は、動画像復号装置31の概略的動作を説明するフローチャートである。
(S1100:パラメータセット情報復号)ヘッダ復号部3020は、符号化データからVPS、SPS、PPSなどのパラメータセット情報を復号する。
(S1200:スライス情報復号)ヘッダ復号部3020は、符号化データからスライスヘッダ(スライス情報)を復号する。
以下、動画像復号装置31は、対象ピクチャに含まれる各CTUについて、S1300からS5000の処理を繰り返すことにより各CTUの復号画像を導出する。
(S1300:CTU情報復号)CT情報復号部3021は、符号化データからCTUを復号する。
(S1400:CT情報復号)CT情報復号部3021は、符号化データからCTを復号する。
(S1500:CU復号)CU復号部3022はS1510、S1520を実施して、符号化データからCUを復号する。
(S1510:CU情報復号)CU復号部3022は、符号化データからCU情報、予測情報、TU分割フラグsplit_transform_flag、CU残差フラグcbf_cb、cbf_cr、cbf_luma等を復号する。
(S1520:TU情報復号)TU復号部3024は、TUに予測誤差が含まれている場合に、符号化データからQP更新情報(量子化補正値)と量子化予測誤差(residual_coding)を復号する。なお、QP更新情報は、量子化パラメータQPの予測値である量子化パラメータ予測値qPpredからの差分値である。
(S2000:予測画像生成)予測画像生成部308は、対象CUに含まれる各ブロックについて、予測情報に基づいて予測画像を生成する。
(S3000:逆量子化・逆変換)逆量子化・逆変換部311は、対象CUに含まれる各TUについて、逆量子化・逆変換処理を実行する。
(S4000:復号画像生成)加算部312は、予測画像生成部308より供給される予測画像と、逆量子化・逆変換部311より供給される予測誤差とを加算することによって、対象CUの復号画像を生成する。
(S5000:ループフィルタ)ループフィルタ305は、復号画像にデブロッキングフィルタ、SAO、ALFなどのループフィルタをかけ、復号画像を生成する。
ループフィルタ305は、符号化ループ内に設けたフィルタで、ブロック歪やリンギング歪を除去し、画質を改善するフィルタである。ループフィルタ305は、加算部312が生成したCUの復号画像に対し、デブロッキングフィルタ、サンプル適応オフセット(SAO)、適応ループフィルタ(ALF)等のフィルタを施す。
参照ピクチャメモリ306は、加算部312が生成したCUの復号画像を、対象ピクチャ及び対象CU毎に予め定めた位置に記憶する。
予測パラメータメモリ307は、復号対象のCTUあるいはCU毎に予め定めた位置に予測パラメータを記憶する。具体的には、予測パラメータメモリ307は、パラメータ復号部302が復号したパラメータ及びエントロピー復号部301が分離したpredMode等を記憶する。
予測画像生成部308には、predMode、予測パラメータ等が入力される。また、予測画像生成部308は、参照ピクチャメモリ306から参照ピクチャを読み出す。予測画像生成部308は、predModeで、予測パラメータと読み出した参照ピクチャ(参照ピクチャブロック)を用いてブロックもしくはサブブロックの予測画像を生成する。ここで、参照ピクチャブロックとは、参照ピクチャ上の画素の集合(通常矩形であるのでブロックと呼ぶ)であり、予測画像を生成するために参照する領域である。
逆量子化・逆変換部311は、エントロピー復号部301から入力された量子化変換係数を逆量子化して変換係数を求める。この量子化変換係数は、符号化処理において、予測誤差に対してDCT(Discrete Cosine Transform、離散コサイン変換)、DST(Discrete Sine Transform、離散サイン変換)等の周波数変換を行い量子化して得られる係数である。逆量子化・逆変換部311は、求めた変換係数について逆DCT、逆DST等の逆周波数変換を行い、予測誤差を算出する。逆量子化・逆変換部311は予測誤差を加算部312に出力する。
加算部312は、予測画像生成部308から入力されたブロックの予測画像と逆量子化・逆変換部311から入力された予測誤差を画素毎に加算して、ブロックの復号画像を生成する。加算部312はブロックの復号画像を参照ピクチャメモリ306に記憶し、また、ループフィルタ305に出力する。
(量子化予測誤差の復号処理)
以下では、量子化予測誤差の復号処理についてより具体的に説明する。
(復号処理例1)
本例では、TU復号部3024は、1つの量子化予測誤差(予測残差、又は単に残差とも呼ぶ)を復号して、複数の色成分(一例としてCb及びCr)に関する予測残差を導出するジョイント色差復号処理を行う。
多くの場合、複数の色成分に関する予測残差には互いに相関を有している。ジョイント色差復号処理では、CbとCrの予測残差を個々に符号化せず、いずれか一方の色成分のみを符号化し、他方の色成分の予測誤差は符号化された色成分の予測誤差から導出する。これにより、ジョイント色差復号処理を行うことによって符号化データの符号量を削減することができる。
また、TU復号部3024は、後述するように、前記複数の色成分の間の関係式を、モード(ジョイントモード)毎に決定し、前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、モード毎に導出する。
本例では、まず、ヘッダ復号部3020が、ピクチャをセグメントに分割したヘッダ(例えばスライスヘッダ(slice_header)やタイルグループヘッダ(tile_group_header))において、複数のサインフラグを復号する。
一例として、図8に示すように、
・joint_mode1_cb_cr_sign_flag
・joint_mode2_cb_cr_sign_flag
・joint_mode3_cb_cr_sign_flag
の3つのサインフラグを復号する。これらのフラグは後述するジョイント色差復号処理において参照される複数の正負の符号を特定するために用いられる。
なお、図8は複数のサインフラグに関するシンタックステーブルの一例であり、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、複数のサインフラグを以下のように配列として復号する構成としてもよい。
・joint_cb_cr_sign_flag[0]
・joint_cb_cr_sign_flag[1]
・joint_cb_cr_sign_flag[2]
これらのフラグの各々は、一例として、上述のjoint_mode1_cb_cr_sign_flag〜joint_mode3_cb_cr_sign_flagの各々に対応している。
続いて、TU復号部3024は、ブロック単位で、
・色差をジョイント色差符号化するか否かを示すフラグtu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]
・ブロックフラグ情報(tu_cbf_cb[x0][y0]、tu_cbf_cr[x0][y0])
を復号する。ブロックフラグ情報tu_cbf_cb、tu_cbf_crは、基本的にはCb, Crに対応する量子化予測誤差resSamplesの情報が存在するか(1つ以上の非ゼロの変換係数が存在するか)否かを示すフラグであるが、別の意味を持たせてもよい。tu_cbf_cb、tu_cbf_crの組み合わせを用いて、子化予測誤差resSamplesの情報が存在するか否かを示してもよい。
図10に上記フラグ及びブロックフラグ情報を含むtransform_unit()のシンタックステーブルを示す。図10に示すように、一例として、TU復号部3024は、ツリータイプがSINGLE_TREEであるか、又は、DUAL_TREE_CHROMAである場合に、残差フラグ(非ゼロ係数有無情報)tu_cbf_cb[x0][y0]及びtu_cbf_cr[x0][y0]を復号する。更に、tu_cbf_cb[x0][y0]が真である(CbのTUに非ゼロ係数がある)か、又はtu_cbf_cr[x0][y0]が真である(CrのTUに非ゼロ係数がある)場合に、tu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]を復号する。
図11に、tu_cbf_cb[x0][y0]及びtu_cbf_cr[x0][y0]の値とジョイントモード(joint_chroma_coding_mode)との関係を示す。図11に示すように、tu_cbf_cbが真であり、tu_cbf_crが偽の場合に、ジョイントモード1(mode1)が選択され、tu_cbf_cbが真であり、tu_cbf_crが真の場合に、ジョイントモード2(mode2)が選択され、tu_cbf_cbが偽であり、tu_cbf_crが真の場合に、ジョイントモード3(mode3)が選択される。
再び図10に戻り、同図に示すように、TU復号部3024は、tu_cbf_cb[x0][y0]=1の場合に、第1色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),1)を復号する。
ここでwC, hCは色差の変換ユニットのサイズであり、例えば輝度の変換ユニットのサイズをtbWidth、tbHeightとして、輝度および色差の幅と高さとの比率をSubWidthC、SubHeightCとする場合、以下で導出してもよい。
wC = tbWidth / SubWidthC
hC = tbHeight / SubHeightC
また、tu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]=1の場合にも、第1色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),1)を復号する。
また、tu_cbf_cr[x0][y0]= 1、かつ、tu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]=0の場合に、第2色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),2)を復号する。
上記のようにresidual_coding()を復号して得られた結果をres[][]と表記すると、TU復号部3024は、更に、以下の導出処理を行うことによって、対象色コンポーネントの量子化予測誤差resSamples[][]を導出する。
・モードが2かつcIdx=2の場合、以下の式により残差resSamplesを復号する。
resSamples[x][y] = (joint_mode2_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]
・モードが1かつcIdx=2の場合、以下の式により残差resSamplesを復号する。
resSamples[x][y] = (joint_mode1_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> 1
・モードが3かつcIdx=1の場合、以下に式により残差resSamplesを復号する。
resSamples[x][y] = (joint_mode3_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> 1
上記の導出式から明らかなように、本例では、上記導出式の右辺のres[x][y]に乗算されるサイン係数(サインフラグとも呼ぶ場合がる)が、ジョイントモード毎に復号される。なお、上記導出式において、cIdxは色コンポーネントを示す値であり、一例としてcIdx=0は第1色成分(輝度成分Y)を示し、cIdx=1は第2色成分(色差成分Cb)を示し、cIdx=2は第3色成分(色差成分Cr)を示す。なお、色空間がYCbCrではなくRGBやGBRの場合にも、本明細書の構成は適用可能である。この場合Y, Cb, CrをR, G, BやG, B, Rに置き換える。
したがって、上記のように導出された量子化予測誤差resSamplesのうち、色差成分Cbに対応する量子化予測誤差をresSamplesCbと表記し、色差成分Crに対応する量子化予測誤差をresSamplesCrと表記すると、これらの量子化予測誤差はジョイントモード毎に以下の関係式から導出することができる。以下の本明細書における記載において、1/2を乗じる処理を1ビットの右シフトで置き換えてもよい(例えば、resCb = -resCr>>1)。
mode2: resSamplesCr = CSign2 * resCb
mode1: resSamplesCr = CSign1 * resCb/2
mode3: resSamplesCb = CSign3 * resCr/2
ここで、サインフラグCSign2、CSign1、CSign3は、それぞれ、上記量子化予測誤差の導出式における
(joint_mode2_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1)、
(joint_mode1_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1)、
(joint_mode3_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1)
に対応する。また、resCb, resCrは各々、Cb, Crの情報として復号された量子化予測誤差resSamplesである。つまり、上記の処理は、量子化予測誤差の変形や更新とみなすこともできる。
つまり、TU復号部3024は、更に、以下の導出処理を行うことによって、対象色コンポーネントの量子化予測誤差resSamplesCb[][]、resSamplesCr[][]を導出する。
・モードが2かつcIdx=2の場合、以下の式により予測残差を復号する。
resSamplesCb[x][y] = res[x][y]
resSamplesCr[x][y] = (joint_mode2_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]
・モードが1かつcIdx=2の場合、以下の式により予測残差を復号する。
resSamplesCb[x][y] = res[x][y]
resSamplesCr[x][y] = (joint_mode1_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * (res[x][y]) >> 1)
・モードが3かつcIdx=1の場合、以下に式により予測残差を復号する。
resSamplesCr[x][y] = res[x][y]
resSamplesCb[x][y] = (joint_mode3_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * (res[x][y]) >> 1)
ここでもres[][]は、符号化データからCbもしくはCrのCb, Crの情報として復号された量子化予測誤差resSamplesである。
本例では、上述のようにサイン係数(サインフラグ)を、ジョイントモード毎に復号する。これにより、サインフラグをスライスやピクチャ単位で固定的に用いる場合に比べ、換言すれば、モードに依らずに固定的な値をスライスやピクチャ単位で用いる場合に比べ、より適切な対象色コンポーネントの量子化予測誤差resSamples[][]を導出することができる。
(復号処理例2)
本例では上述した処理例と同じ処理については説明を省略する。本例では、TU復号部3024は、図12に示すように、ブロック単位で、
・モード情報(tu_joint_chroma_residual_mode[x0][y0])
・ブロックフラグ情報(tu_cbf_cb[x0][y0]、tu_cbf_cr[x0][y0])
を復号する。ここでx0, y0は、TUの左上座標である。このように、本例では、復号処理例1におけるフラグtu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]に代えて、tu_joint_chroma_residual_mode[x0][y0]を復号する。
ここで、tu_joint_chroma_residual_modeは、一例として0から3の値をとり、
0: ジョイント色差符号化しない
1: ジョイント色差符号化する(ジョイントモード1)
2: ジョイント色差符号化する(ジョイントモード2)
3: ジョイント色差符号化する(ジョイントモード3)
ことを示す。
図12に示すように、TU復号部3024は、tu_cbf_cb[x0][y0]=1の場合に第1色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),1)を復号する。
また、TU復号部3024は、tu_cbf_cr[x0][y0]=1の場合に第2色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),2)を復号する。そして、モードにtu_joint_chroma_residual_mode[x0][y0]を設定する。以降の処理は、復号処理例1と同様であるので説明を省略する。
本例によっても、サイン係数(サインフラグ)を、ジョイントモード毎に復号する。これにより、サインフラグをスライスやピクチャ単位で固定的に用いる場合に比べ、換言すれば、モードに依らずに固定的な値をスライスやピクチャ単位で用いる場合に比べ、より適切な対象色コンポーネントの量子化予測誤差resSamples[][]を導出することができる。
(復号処理例3)
本例においても上述した処理例と同じ処理については説明を省略する。本例では、TU復号部3024は、図13に示すように、ブロック単位で、
・モード情報(tu_joint_chroma_residual_mode[x0][y0])
・ブロックフラグ情報(tu_cbf_cb[x0][y0]、tu_cbf_cr[x0][y0])
を復号する。ただし、本例では、図13に示すように、ジョイント色差符号化しない場合(tu_joint_chroma_residual_mode=0の場合)に、tu_cbf_cr[x0][y0]を復号する。
ここで、tu_joint_chroma_residual_modeは、復号処理例1、2と同様に、一例として0から3の値をとり、
0: ジョイント色差符号化しない
1: ジョイント色差符号化する(ジョイントモード1)
2: ジョイント色差符号化する(ジョイントモード2)
3: ジョイント色差符号化する(ジョイントモード3)
ことを示す。
そして、図13に示すように、TU復号部3024は、tu_cbf_cb[x0][y0]=1の場合に第1色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),1)を復号する。
また、TU復号部3024は、 tu_cbf_cr[x0][y0]=1の場合に第2色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),2)を復号する。以降の処理は、復号処理例1と同様であるので説明を省略する。
本例によっても、サイン係数(サインフラグ)を、ジョイントモード毎に復号する。これにより、サインフラグをスライスやピクチャ単位で固定的に用いる場合に比べ、換言すれば、モードに依らずに固定的な値をスライスやピクチャ単位で用いる場合に比べ、より適切な対象色コンポーネントの量子化予測誤差resSamples[][]を導出することができる。
(復号処理例4)
本例では、上記復号処理例1から3と同様に、TU復号部3024は、1つの量子化予測誤差を復号して、複数の色成分(一例としてCb及びCr)に関する予測残差を導出するジョイント色差復号処理を行う。
また、TU復号部3024は、前記複数の色成分の間の関係式を、モード(ジョイントモード)毎に決定する。CT情報復号部3021は前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、符号化ツリーユニット(CTU)毎に導出する。
上記の構成によれば、サインフラグを、CTU単位で復号する。そのため、CTU単位における前記複数の色成分の間の関係式を正確に表現することができる。
本例では、CT情報復号部3021は、サインフラグを復号する。なお、本例では上述した処理例と同じ処理については説明を省略する。
図14は本例に係るサインフラグに関するシンタックステーブルの一例である。一例として、図14に示すように、coding_tree_unitを復号するときにChromaArrayType != 0である(4:0:0でない)場合、CT情報復号部3021はjoint_cb_cr_sign_flagを復号する。
これらのフラグはジョイント色差復号処理において参照される複数の正負の符号を特定するために用いられる。
TU復号部3024は、resSamples[x][y]を以下のように導出する。
・モードが2かつcIdx=2の場合、以下の式により残差resSamplesを復号する。
resSamples[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]
・モードが1かつcIdx=2の場合、以下の式により残差resSamplesを復号する。
resSamples[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> 1
・モードが3かつcIdx=1の場合、以下に式により残差resSamplesを復号する。
resSamples[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> 1
上記の導出式から明らかなように、本例では、上記導出式の右辺のres[x][y]に乗算されるサイン係数(サインフラグとも呼ぶ場合がある)が、CTU単位毎に復号される。なお、上記導出式において、cIdxは色コンポーネントを示す値であり、一例としてcIdx=0は輝度成分Yを示し、cIdx=1は色差成分Cbを示し、cIdx=2は色差成分Crを示す。
本例では、上述のようにサイン係数(サインフラグ)を、CTU単位毎に復号する。これにより、サインフラグをスライスやピクチャ単位で固定的に用いる場合に比べ、換言すれば、固定的な値をスライスやピクチャ単位で用いる場合に比べ、より適切な対象色コンポーネントの量子化予測誤差resSamples[][]を導出することができる。
(復号処理例5)
本例では、TU復号部3024は、1つの量子化予測誤差(予測残差、又は単に残差とも呼ぶ)を復号して、複数の色成分(一例としてCb及びCr)に関する予測残差を導出するジョイント色差復号処理を行う。
また、CT情報復号部3021は、対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含むCTU毎に導出する。
また、ヘッダ復号部3020は、対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含むスライス毎に導出する。
なお、本例では上述した処理例と同じ処理については説明を省略する。
上記の構成によれば、例えば、TU単位毎に対象ブロックに対して上記利用可能なモードを導出する構成に比べ、利用可能なモードを示すフラグのオーバーヘッドを減らすことができる。
本例では、CT情報復号部3021はCTU単位毎に利用するモードJointCbCrModeを復号する例について説明する。
図15に本例に係るcoding_tree_unit()のシンタックステーブルを示す。一例として、図15に示すように、CT情報復号部3021は色コンポーネントがモノクロ以外(chroma_format_idc=0以外)の場合に、joint_cb_cr_mode_minus1を復号してもよい。さらに、CT情報復号部3021は、色コンポーネントが完全に独立して符号化されていることを示すseparate_color_plane_flagが0である(色コンポーネント間に相関がある)場合に、joint_cb_cr_modeを復号してもよい。
図16に、joint_cb_cr_modeの一例であるjoint_cb_cr_mode_minus1の値と利用可能なモード(JointCbCrMode)との関係を示す。なお、図16に示すjoint_cb_cr_mode_minus1は、利用可能なモードの何れかを示す構成である。そのため、joint_cb_cr_mode_minus1は、利用可能なモードがないことは示さない。
図16に示すように、joint_cb_cr_mode_minus1が0の場合に、ジョイントモード1(mode1)が選択される。また、joint_cb_cr_mode_minus1が1の場合に、ジョイントモード2(mode2)が選択される。また、joint_cb_cr_mode_minus1が2の場合に、ジョイントモード3(mode3)が選択される。
すなわち、JointCbCrMode = joint_cb_cr_mode_minus1 + 1となる。
例えば、量子化予測誤差はジョイントモード毎に以下の関係式を満たすことになる。
mode1: resCr = CSign * resCb/2
mode2: resCr = CSign * resCb
mode3: resCb = CSign * resCr/2
ここで、resCr、resCbはCr、Cbの予測残差、CSignはサイン係数である。
また、図17は、joint_cb_cr_modeと利用可能なモード(joint_chroma_coding_mode)との関係を示す他の例を示している。joint_cb_cr_modeは、図15において、joint_cb_cr_mode_minus1の代わりに通知される。なお、図17に示すjoint_chroma_coding_modeは、利用可能なモードがないことを示し得る。
例えば、図17に示すように、joint_cb_cr_modeが0の場合に、利用可能なモードがないことを示す。また、joint_cb_cr_modeが1の場合に、ジョイントモード1(mode1)が選択される。また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、ジョイントモード2(mode2)が選択される。また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、ジョイントモード3(mode3)が選択される。
すなわち、JointCbCrMode = joint_cb_cr_modeとなる。
図18にtransform_unit()のシンタックステーブルを示す。図18に示すように、一例として、TU復号部3024は、ツリータイプがSINGLE_TREEであるか、又は、DUAL_TREE_CHROMAである場合に、残差フラグ(非ゼロ係数有無情報)tu_cbf_cb[x0][y0]を復号する。
また、tu_cbf_cb[x0][y0]=1かつジョイントモード可能(例えばjoint_cb_cr_mode!=0)の場合に、TU復号部3024は、ブロック単位で、色差をジョイント色差符号化するか否かを示すフラグtu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]を復号する。
TU復号部3024は、ジョイント色差符号化しない場合(tu_joint_chroma_residual_flag=0の場合)に、tu_cbf_cr[x0][y0]を復号する。
TU復号部3024は、tu_cbf_cb[x0][y0]=1の場合に第1色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),1)を復号する。
ここでwC,hCは色差の変換ユニットのサイズであり、例えば輝度の変換ユニットのサイズをtbWidth、tbHeightとして、輝度および色差の幅と高さとの比率をSubWidthC、SubHeightCとする場合、以下で導出してもよい。
wC = tbWidth / SubWidthC
hC = tbHeight / SubHeightC
また、tu_cbf_cr[x0][y0]=1の場合に、TU復号部3024は第2色差残差residual_coding(xC,yC,Log2(wC),Log2(hC),2)を復号する。
・モードが2かつcIdx=2の場合、以下の式により残差resSamplesCb、resSamplesCrを復号する。
resSamplesCr[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]
resSamplesCb[x][y] = res[x][y]
・モードが1かつcIdx=2の場合、以下の式により残差を復号する。
resSamplesCr[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> 1
resSamplesCb[x][y] = res[x][y]
・モードが3かつcIdx=1の場合、以下に式により残差を復号する。
resSamplesCb[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> 1
resSamplesCr[x][y] = res[x][y]
(復号処理例6)
本例では、TU復号部3024はjoint_cb_cr_modeに応じて、色差残差導出の予測方向および重み係数をモードから導出する。すなわち、TU復号部3024はjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向(Cb、Crのいずれから他方を予測するか)および重み係数に応じて、量子化予測誤差の関係式を導出する。換言すると、本例では、色差残差導出の予測方向および重み係数を示す情報がCTU単位で復号される。
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向および重み係数の例)
図19は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向および重み係数の一例を示している。図19ではjoint_cb_cr_modeは2進表現である。
図19に示す例では、joint_cb_cr_modeが0の場合に、利用可能なモードがない(ジョイントモードを使用しない)ことを示す。
また、joint_cb_cr_modeが100の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbに重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが101の場合に、予測方向はresCbからresCrとなり、重み係数は1/2となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbに重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1/2*resCb
また、joint_cb_cr_modeが11の場合に、予測方向はresCrからresCbとなり、重み係数は1/2となる。すなわち、以下の式に示すように、resCrに重み係数1/2を乗じた値がresCbとなる。
resCb = 1/2*resCr
本例では、さらに、TU復号部3024は、joint_cb_cr_modeに応じて、色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数をモードから導出してもよい。すなわち、TU復号部3024はjoint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数に応じて、量子化予測誤差の関係式を導出してもよい。換言すると、色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数を示す情報がCTU単位で復号される。
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例1)
図20は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の一例を示している。
図20に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -resCb/2
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -2*resCb
また、joint_cb_cr_modeが4の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2 (==0.5)となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr =resCb/2
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例2)
図21は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の他の一例を示している。
図21に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -resCb/2
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、予測方向はCrからCbとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCrにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCbとなる。
resCb = -resCr/2
また、joint_cb_cr_modeが4の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = resCb/2
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例3)
図22は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示している。
図22に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -resCb/2
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCrにサイン係数-1および重み係数2を乗じた値がresCbとなる。
resCr = -2*resCb
また、joint_cb_cr_modeが4の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1*resCb
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例4)
図23は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示している。
図23に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -resCb/2
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、予測方向はCrからCbとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCrにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCbとなる。
resCb = -resCr/2
また、joint_cb_cr_modeが4の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1*resCb
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例5)
図24は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示している。
図24に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -2*resCb
また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1*resCb
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例6)
図25は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示している。
図25に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCrからCbとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCrにサイン係数-1および重み係数1/2を乗じた値がresCbとなる。
resCb = -resCr/2
また、joint_cb_cr_modeが3の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1*resCb
(joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の例7)
図26は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のさらに他の一例を示している。
図26に示す例では、joint_cb_cr_modeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数-1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = -1*resCb
また、joint_cb_cr_modeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数1および重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = 1*resCb
次に、本復号処理例6におけるTU復号部3024によるresSamples[x][y]の導出について説明する。
図27は、joint_cb_cr_modeが示す色差残差導出の予測方向(JointCbCrDir)および重み係数(JointCbCrWeightFlag)の一例を示している。図27ではjoint_cb_cr_modeは2進表現である。
図27に示す例では、JointCbCrDirが0の場合、予測方向はCbからCrとなる。また、JointCbCrDirが1の場合、予測方向はCrからCbとなる。
また、図27に示す例では、JointCbCrWeightFlagが0の場合、重み係数は1となる。また、JointCbCrWeightFlagが1の場合、重み係数は1/2となる。
TU復号部3024は、resSamples[x][y]を以下のように導出する。
・JointCbCrDirが0かつcIdx=2の場合、以下の式により残差resSamplesCb、resSamplesCrを復号する。
resSamplesCr[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y] >> JointCbCrWeightFlag
resSamplesCb[x][y] = res[x][y]
・JointCbCrDirが1かつcIdx=1の場合、以下に式により残差を復号する。
resSamplesCb[x][y] = (joint_cb_cr_sign_flag ? -1 : 1) * res[x][y]) >> JointCbCrWeightFlag
resSamplesCr[x][y] = res[x][y]
なお、上述の例においては、色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数等がjoint_cb_cr_modeにて示される構成について説明した。しかし、色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数は別々のフラグにて示されてもよい。すなわち、TU復号部3024は、色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数のそれぞれを示す別々のフラグを復号してもよい。
図28は、色差残差導出のサイン係数、予測方向および重み係数を示す各フラグの一例を示している。
図28に示すように、joint_cb_cr_sign_flagの値が0の場合に符号(サイン係数)は1となり、joint_cb_cr_sign_flagの値が1の場合に符号(サイン係数)は-1となる。
また、図28に示すように、joint_cb_cr_dirの値が0の場合に予想方向はCbからCrとなり、joint_cb_cr_dirの値が1の場合に予想方向はCrからCbとなる。
また、図28に示すように、joint_cb_cr_weight_flagの値が0の場合に重み係数は1となり、joint_cb_cr_weight_flagの値が1の場合に重み係数は1/2となる。
(復号処理例7)
本例では、TU復号部3024は、1つの量子化予測誤差(予測残差、又は単に残差とも呼ぶ)を復号して、複数の色成分(一例としてCb及びCr)に関する予測残差を導出するジョイント色差復号処理を行う。
また、CT情報復号部3021は、対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含むCTU毎に導出する。または、ヘッダ復号部3020は、対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含むスライス毎に導出する。
当該対象ブロックを含むスライス毎またはCTU毎に導出される利用可能なモードの数は2つ以下である。
上記の構成によれば、CU復号部3022はCU単位毎に利用するモードを示すフラグを復号する。または、TU復号部3024はTU単位毎に利用するモードを示すフラグを復号する。当該フラグにおいては2つ以下のモードから特定のモードを示せればよい。そのため、当該フラグに2bitのフラグを用いることができる。すなわち、当該フラグを符号する装置における符号化量を抑制することができる。
本例では、CT情報復号部3021がCTU単位毎に利用可能な2つ以下のモードを示すjoint_cb_cr_mode_idxを復号する例について説明する。
図29に、joint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なJointCodingModeとの関係の一例を示す。図29に示すように、joint_cb_cr_mode_idxの値が0の場合には利用可能なJointCodingModeは選択されない(ジョイントモードを使用しない)。また、joint_cb_cr_mode_idxの値が1の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode1およびMode3の2つのモードが選択される。また、joint_cb_cr_mode_idxの値が2の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode2およびMode3の2つのモードが選択される。
また、図30に、joint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なJointCodingModeとの関係の他の一例を示す。
図30に示すように、joint_cb_cr_mode_idxの値が0の場合には利用可能なJointCodingModeはない(ジョイントモードを使用しない)。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が1の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode1が選択される。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が2の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode2が選択される。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が3の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode3が選択される。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が4の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode1およびMode3の2つのモードが選択される。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が5の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode2およびMode3の2つのモードが選択される。
すなわち、図30に示す例では、joint_cb_cr_mode_idxの値によって、1つのモードまたは2つのモードが選択される場合がある。
ここで、上記の図29および図30に示す例におけるJointCodingModeの定義の一例を図31に示す。
図31は、各JointCodingModeにおける色差残差導出の予測方向、重み係数およびサイン係数の一例を示している。
図31に示す例では、JointCodingModeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数はCSignとなる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数CSignおよび重み係数1/2を乗じた値がresCrとなる。
resCr = CSign*resCb/2
また、JointCodingModeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数はCSignとなる。すなわち、以下の式に示すように、resCbにサイン係数CSignおよび重み係数1を乗じた値がresCrとなる。
resCr = CSign*1*resCb
また、JointCodingModeが3の場合に、予測方向はCrからCbとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数はCSignとなる。すなわち、以下の式に示すように、resCrにサイン係数CSignおよび重み係数1/2を乗じた値がresCbとなる。
resCb = CSign*resCr/2
また、図32に、joint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なJointCodingModeと利用可能なresCr/resCbの値との関係の一例を示す。
図32に示すように、joint_cb_cr_mode_idxの値が0の場合には利用可能なJointCodingModeはない(ジョイントモードを使用しない)。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が1の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode1が選択され、利用可能なresCr/resCbの値は-1/2となる。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が2の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode2およびMode4の2つのモードが選択される。この場合、利用可能なresCr/resCbの値は-1および1/2となる。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が3の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode1およびMode3の2つのモードが選択される。この場合、利用可能なresCr/resCbの値は-1/2および-2となる。
また、joint_cb_cr_mode_idxの値が4の場合には利用可能なJointCodingModeとしてMode1およびMode5の2つのモードが選択される。この場合、利用可能なresCr/resCbの値は-1/2および1となる。
ここで、上記の図32に示す例におけるJointCodingModeの定義の一例を図33に示す。
図33は、各JointCodingModeにおける色差残差導出の予測方向、重み係数、サイン係数およびresCr/resCbの値の一例を示している。
図33に示す例では、JointCodingModeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となり、resCr/resCbの値は-1/2となる。
また、JointCodingModeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となり、resCr/resCbの値は-1となる。
また、JointCodingModeが3の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は2となり、サイン係数は-1となり、resCr/resCbの値は-2となる。
また、JointCodingModeが4の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は1となり、resCr/resCbの値は1/2となる。
また、JointCodingModeが5の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となり、resCr/resCbの値は1となる。
つまり、JointCodingModeに応じて以下のいずれかの処理を選択して用いる。
resCr = -resCb/2 (JointCodingMode==1)
resCr = -resCb (JointCodingMode==2)
resCr = -2*resCb (JointCodingMode==3)
resCr = resCb/2 (JointCodingMode==4)
resCr = resCb (JointCodingMode==5)
次に、上記の図32に示す例におけるJointCodingModeの定義の他の一例を図34に示す。
図34は、各JointCodingModeにおける色差残差導出の予測方向、重み係数、サイン係数およびresCr/resCbの値の一例を示している。
図34に示す例では、JointCodingModeが1の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となり、resCr/resCbの値は-1/2となる。
また、JointCodingModeが2の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は-1となり、resCr/resCbの値は-1となる。
また、JointCodingModeが3の場合に、予測方向はCrからCbとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は-1となり、resCr/resCbの値は-2となる。
また、JointCodingModeが4の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1/2となり、サイン係数は1となり、resCr/resCbの値は1/2となる。
また、JointCodingModeが5の場合に、予測方向はCbからCrとなり、重み係数は1となり、サイン係数は1となり、resCr/resCbの値は1となる。
resCr = -resCb/2 (JointCodingMode==1)
resCr = -resCb (JointCodingMode==2)
resCb = -resCr/2 (JointCodingMode==3)
resCr = resCb/2 (JointCodingMode==4)
resCr = resCb (JointCodingMode==5)
次に、図35に、予測方向をCbからCrに固定した場合の、joint_cb_cr_mode_idxの値と利用可能なresCr/resCbの値との関係の他の一例を示す。
図35に示す例では、joint_cb_cr_mode_idxの値が0の場合には利用可能なJointCodingModeはない(ジョイントモードを使用しない)。
また、図35に示す例では、joint_cb_cr_mode_idxの値が1の場合には利用可能なresCr/resCbの値は-1/2となる。
また、図35に示す例では、joint_cb_cr_mode_idxの値が2の場合には利用可能なresCr/resCbの値は-1/2および1となる。
また、図35に示す例では、joint_cb_cr_mode_idxの値が3の場合には利用可能なresCr/resCbの値は-1および1/2となる。
また、図35に示す例では、joint_cb_cr_mode_idxの値が4の場合には利用可能なresCr/resCbの値は-2および-1/2となる。
(復号処理例8)
本例では、TU復号部3024は、複数の予測誤差(予測残差、又は単に残差とも呼ぶ)を変換することによって、複数の色成分(一例としてCb及びCr)の各々に関する予測残差を導出するステレオ色差復号処理を行う。
ステレオ色差復号処理では、複数の成分の予測残差(例えば、resJoint1およびresJoint2)を復号して、復号した成分を用いて複数の色成分の予測残差(例えば、resCr、resCb)を導出する。
前記変換には少なくとも線形変換が含まれている。あるモード(ステレオモード1)においてある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値が、他のモード(ステレオモード2)において当該ある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値とは異なっている。
上記の構成によれば、予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値が異なる複数のモードを用いて予測残差を導出することができる。よって、適切に予測残差を導出することができる。
本例では、TU復号部3024は、ブロック単位で、ブロックフラグ情報(tu_cbf_cb[x0][y0]、tu_cbf_cr[x0][y0])を復号する。
図36に上記モード情報とブロックフラグ情報を含むtransform_unit()のシンタックステーブルを示す。図36に示すように、一例として、TU復号部3024は、ツリータイプがSINGLE_TREEであるか、又は、DUAL_TREE_CHROMAである場合に、残差フラグ(非ゼロ係数有無情報)tu_cbf_cb[x0][y0]及びtu_cbf_cr[x0][y0]を復号する。更に、tu_cbf_cb[x0][y0]が真である(CbのTUに非ゼロ係数がある)か、又はtu_cbf_cr[x0][y0]が真である(CrのTUに非ゼロ係数がある)場合に、tu_joint_stereo_mode [x0][y0]を復号する。
tu_joint_stereo_mode[x0][y0]は、TU単位で、選択されるステレオモードを示す情報である。
(ステレオモードの例1)
ステレオモードの例について説明する。
StereoMode=0の場合、TU符号化部1114は予測残差resCb、resCrからresJoint1およびresJoint2を導出し符号化する。なおresJoint1、resJoint2はCbの予測残差(resCb)、Crの予測残差(resCr)の符号化データとして符号化してもよい(以下同様)。
resJoint1=(resCb-resCr)/2
resJoint2=(resCb+resCr)/2
TU復号部3024はresJoint1、resJoint2を復号し、下記に示す式によりresCbおよびresCrを導出する。なおresJoint1、resJoint2はCbの予測残差(resCb)、Crの予測残差(resCr)の符号化データから復号してもよい(以下同様)。
resCb=resJoint1+resJoint2
resCr=resJoint2-resJoint1
また、StereoMode=1の場合、TU符号化部1114は予測残差resCb、resCrからresJoint1およびresJoint2を導出し符号化する。
resJoint1=(resCb/2-resCr)
resJoint2=(resCb/2+resCr)
TU復号部3024はresJoint1、resJoint2を復号し、下記に示す式によりresCbおよびresCrを導出する。
resCb=resJoint1+resJoint2
resCr=(resJoint2-resJoint1)/2
(ステレオモードの例2)
ステレオモードの他の例について説明する。
StereoMode=0の場合、TU符号化部1114は予測残差resCb、resCrからresJoint1およびresJoint2を導出し、符号化する。
resJoint1=(resCb-resCr)/2
resJoint2=(resCb+resCr)/2
TU復号部3024はresJoint1、resJoint2を復号し、下記に示す式によりresCbおよびresCrを導出する。
resCb=resJoint1+resJoint2
resCr=resJoint2-resJoint1
また、StereoMode=1の場合、TU符号化部1114は予測残差resCb、resCrからresJoint1およびresJoint2を導出し、符号化する。
resJoint1=(resCb-resCr/2)
resJoint2=(resCb+resCr/2)
TU復号部3024はresJoint1、resJoint2を復号し、下記に示す式によりresCbおよびresCrを導出する。
resCb=(resJoint1+resJoint2)/2
resCr=resJoint2-resJoint1
(ステレオモードの例3)
本例においては、JointStereoModeに示される値に応じて、TU符号化部1114、TU復号部3024は色差残差の導出に用いるステレオモードとジョイントモードとを切り替える。
例えば、StereoMode=0の場合に、TU符号化部1114、TU復号部3024はステレオモードを用いて色差残差を導出する。
StereoMode=1(ステレオモード)の場合、TU符号化部1114は予測残差resCb、resCrからresJoint1およびresJoint2を符号化、導出する。
resJoint1=(resCb-resCr)/2
resJoint2=(resCb+resCr)/2
TU復号部3024はresJoint1、resJoint2を復号し、下記に示す式によりresCbおよびresCrを導出する。
resCb=resJoint1+resJoint2
resCr=resJoint2-resJoint1
また、StereoMode=0(ジョイントモード)の場合に、TU符号化部1114は予測残差resCb、resCrからresJoint1を符号化、導出する。
resJoint1=resCb
TU復号部3024はresJoint1を復号し、下記に示す式によりresCbおよびresCrを導出する。
resCb=resJoint1
resCr=CSign*resJoint1
(動画像符号化装置の構成)
次に、本実施形態に係る動画像符号化装置11の構成について説明する。図37は、本実施形態に係る動画像符号化装置11の構成を示すブロック図である。動画像符号化装置11は、予測画像生成部101、減算部102、変換・量子化部103、逆量子化・逆変換部105、加算部106、ループフィルタ107、予測パラメータメモリ(予測パラメータ記憶部、フレームメモリ)108、参照ピクチャメモリ(参照画像記憶部、フレームメモリ)109、符号化パラメータ決定部110、パラメータ符号化部111、エントロピー符号化部104を含んで構成される。
予測画像生成部101は画像Tの各ピクチャを分割した領域であるCU毎に予測画像を生成する。予測画像生成部101は既に説明した予測画像生成部308と同じ動作であり、説明を省略する。
減算部102は、予測画像生成部101から入力されたブロックの予測画像の画素値を、画像Tの画素値から減算して予測誤差を生成する。減算部102は予測誤差を変換・量子化部103に出力する。
変換・量子化部103は、減算部102から入力された予測誤差に対し、周波数変換によって変換係数を算出し、量子化によって量子化変換係数を導出する。変換・量子化部103は、量子化変換係数をエントロピー符号化部104及び逆量子化・逆変換部105に出力する。
逆量子化・逆変換部105は、動画像復号装置31における逆量子化・逆変換部311(図6)と同じであり、説明を省略する。算出した予測誤差は加算部106に出力される。
エントロピー符号化部104には、変換・量子化部103から量子化変換係数が入力され、パラメータ符号化部111から符号化パラメータが入力される。符号化パラメータには、例えば、参照ピクチャインデックスrefIdxLX、mvp_LX_idx、mvdLX、predMode、及びmerge_idx等の符号がある。
エントロピー符号化部104は、分割情報、予測パラメータ、量子化変換係数等をエントロピー符号化して符号化ストリームTeを生成し、出力する。
パラメータ符号化部111は、図示しないヘッダ符号化部1110、CT情報符号化部1111、CU符号化部1112(予測モード符号化部)、およびインター予測パラメータ符号化部112とイントラ予測パラメータ符号化部113を備えている。CU符号化部1112はさらにTU符号化部1114を備えている。
以下、各モジュールの概略動作を説明する。パラメータ符号化部111はヘッダ情報、分割情報、予測情報、量子化変換係数等のパラメータの符号化処理を行う。
CT情報符号化部1111は、符号化データからQT、MT(BT、TT)分割情報等を符号化する。
CU符号化部1112はCU情報、予測情報、split_transform_flag、cbf_cb、cbf_cr、cbf_luma等を符号化する。
TU符号化部1114は、TUに予測誤差が含まれている場合に、QP更新情報(量子化補正値)と量子化予測誤差(residual_coding)を符号化する。
CT情報符号化部1111、CU符号化部1112、TU符号化部1114は、インター予測パラメータ(predMode、merge_flag、merge_idx、inter_pred_idc、refIdxLX、mvp_LX_idx、mvdLX)、イントラ予測パラメータ(intra_luma_pred_flag、intra_luma_mpm_idx、intra_luma_mpm_remaining、intra_chroma_pred_flag)、量子化変換係数、resJoint1、resJoint2、サインフラグ、tu_joint_chroma_residual_flag[x0][y0]、tu_joint_chroma_residual_mode[x0][y0]、tu_cbf_cb[x0][y0]、tu_cbf_cr[x0][y0]、residual_coding、separate_color_plane_flag、joint_cb_cr_mode、JointCbCrWeightFlag、joint_cb_cr_dir、joint_cb_cr_mode_idx、tu_joint_stereo_mode[x0][y0]等のシンタックス要素をエントロピー符号化部104に供給する。
加算部106は、予測画像生成部101から入力されたブロックの予測画像の画素値と逆量子化・逆変換部105から入力された予測誤差を画素毎に加算して復号画像を生成する。加算部106は生成した復号画像を参照ピクチャメモリ109に記憶する。
ループフィルタ107は加算部106が生成した復号画像に対し、デブロッキングフィルタ、SAO、ALFを施す。なお、ループフィルタ107は、必ずしも上記3種類のフィルタを含まなくてもよく、例えばデブロッキングフィルタのみの構成であってもよい。
予測パラメータメモリ108は、符号化パラメータ決定部110が生成した予測パラメータを、対象ピクチャ及びCU毎に予め定めた位置に記憶する。
参照ピクチャメモリ109は、ループフィルタ107が生成した復号画像を対象ピクチャ及びCU毎に予め定めた位置に記憶する。
符号化パラメータ決定部110は、符号化パラメータの複数のセットのうち、1つのセットを選択する。符号化パラメータとは、上述したQT、BTあるいはTT分割情報、予測パラメータ、あるいはこれらに関連して生成される符号化の対象となるパラメータである。予測画像生成部101は、これらの符号化パラメータを用いて予測画像を生成する。
符号化パラメータ決定部110は、複数のセットの各々について情報量の大きさと符号化誤差を示すRDコスト値を算出する。符号化パラメータ決定部110は、算出したコスト値が最小となる符号化パラメータのセットを選択する。これにより、エントロピー符号化部104は、選択した符号化パラメータのセットを符号化ストリームTeとして出力する。符号化パラメータ決定部110は決定した符号化パラメータを予測パラメータメモリ108に記憶する。
なお、上述した実施形態における動画像符号化装置11、動画像復号装置31の一部、例えば、エントロピー復号部301、パラメータ復号部302、ループフィルタ305、予測画像生成部308、逆量子化・逆変換部311、加算部312、予測画像生成部101、減算部102、変換・量子化部103、エントロピー符号化部104、逆量子化・逆変換部105、ループフィルタ107、符号化パラメータ決定部110、パラメータ符号化部111をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、動画像符号化装置11、動画像復号装置31のいずれかに内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における動画像符号化装置11、動画像復号装置31の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。動画像符号化装置11、動画像復号装置31の各機能ブロックは個別にプロセッサ化しても良いし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
〔応用例〕
上述した動画像符号化装置11及び動画像復号装置31は、動画像の送信、受信、記録、再生を行う各種装置に搭載して利用することができる。なお、動画像は、カメラ等により撮像された自然動画像であってもよいし、コンピュータ等により生成された人工動画像(CGおよびGUIを含む)であってもよい。
まず、上述した動画像符号化装置11及び動画像復号装置31を、動画像の送信及び受信に利用できることを、図2を参照して説明する。
図2には、動画像符号化装置11を搭載した送信装置PROD_Aの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、送信装置PROD_Aは、動画像を符号化することによって符号化データを得る符号化部PROD_A1と、符号化部PROD_A1が得た符号化データで搬送波を変調することによって変調信号を得る変調部PROD_A2と、変調部PROD_A2が得た変調信号を送信する送信部PROD_A3と、を備えている。上述した動画像符号化装置11は、この符号化部PROD_A1として利用される。
送信装置PROD_Aは、符号化部PROD_A1に入力する動画像の供給源として、動画像を撮像するカメラPROD_A4、動画像を記録した記録媒体PROD_A5、動画像を外部から入力するための入力端子PROD_A6、及び、画像を生成または加工する画像処理部A7を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを送信装置PROD_Aが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、記録媒体PROD_A5は、符号化されていない動画像を記録したものであってもよいし、伝送用の符号化方式とは異なる記録用の符号化方式で符号化された動画像を記録したものであってもよい。後者の場合、記録媒体PROD_A5と符号化部PROD_A1との間に、記録媒体PROD_A5から読み出した符号化データを記録用の符号化方式に従って復号する復号部(不図示)を介在させるとよい。
また、図2には、動画像復号装置31を搭載した受信装置PROD_Bの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、受信装置PROD_Bは、変調信号を受信する受信部PROD_B1と、受信部PROD_B1が受信した変調信号を復調することによって符号化データを得る復調部PROD_B2と、復調部PROD_B2が得た符号化データを復号することによって動画像を得る復号部PROD_B3と、を備えている。上述した動画像復号装置31は、この復号部PROD_B3として利用される。
受信装置PROD_Bは、復号部PROD_B3が出力する動画像の供給先として、動画像を表示するディスプレイPROD_B4、動画像を記録するための記録媒体PROD_B5、及び、動画像を外部に出力するための出力端子PROD_B6を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを受信装置PROD_Bが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、記録媒体PROD_B5は、符号化されていない動画像を記録するためのものであってもよいし、伝送用の符号化方式とは異なる記録用の符号化方式で符号化されたものであってもよい。後者の場合、復号部PROD_B3と記録媒体PROD_B5との間に、復号部PROD_B3から取得した動画像を記録用の符号化方式に従って符号化する符号化部(不図示)を介在させるとよい。
なお、変調信号を伝送する伝送媒体は、無線であってもよいし、有線であってもよい。また、変調信号を伝送する伝送態様は、放送(ここでは、送信先が予め特定されていない送信態様を指す)であってもよいし、通信(ここでは、送信先が予め特定されている送信態様を指す)であってもよい。すなわち、変調信号の伝送は、無線放送、有線放送、無線通信、及び有線通信の何れによって実現してもよい。
例えば、地上デジタル放送の放送局(放送設備など)/受信局(テレビジョン受像機など)は、変調信号を無線放送で送受信する送信装置PROD_A/受信装置PROD_Bの一例である。また、ケーブルテレビ放送の放送局(放送設備など)/受信局(テレビジョン受像機など)は、変調信号を有線放送で送受信する送信装置PROD_A/受信装置PROD_Bの一例である。
また、インターネットを用いたVOD(Video On Demand)サービスや動画共有サービスなどのサーバ(ワークステーションなど)/クライアント(テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなど)は、変調信号を通信で送受信する送信装置PROD_A/受信装置PROD_Bの一例である(通常、LANにおいては伝送媒体として無線または有線の何れかが用いられ、WANにおいては伝送媒体として有線が用いられる)。ここで、パーソナルコンピュータには、デスクトップ型PC、ラップトップ型PC、及びタブレット型PCが含まれる。また、スマートフォンには、多機能携帯電話端末も含まれる。
なお、動画共有サービスのクライアントは、サーバからダウンロードした符号化データを復号してディスプレイに表示する機能に加え、カメラで撮像した動画像を符号化してサーバにアップロードする機能を有している。すなわち、動画共有サービスのクライアントは、送信装置PROD_A及び受信装置PROD_Bの双方として機能する。
次に、上述した動画像符号化装置11及び動画像復号装置31を、動画像の記録及び再生に利用できることを、図3を参照して説明する。
図3には、上述した動画像符号化装置11を搭載した記録装置PROD_Cの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、記録装置PROD_Cは、動画像を符号化することによって符号化データを得る符号化部PROD_C1と、符号化部PROD_C1が得た符号化データを記録媒体PROD_Mに書き込む書込部PROD_C2と、を備えている。上述した動画像符号化装置11は、この符号化部PROD_C1として利用される。
なお、記録媒体PROD_Mは、(1)HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのように、記録装置PROD_Cに内蔵されるタイプのものであってもよいし、(2)SDメモリカードやUSB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリなどのように、記録装置PROD_Cに接続されるタイプのものであってもよいし、(3)DVD(Digital Versatile Disc:登録商標)やBD(Blu-ray Disc:登録商標)などのように、記録装置PROD_Cに内蔵されたドライブ装置(不図示)に装填されるものであってもよい。
また、記録装置PROD_Cは、符号化部PROD_C1に入力する動画像の供給源として、動画像を撮像するカメラPROD_C3、動画像を外部から入力するための入力端子PROD_C4、動画像を受信するための受信部PROD_C5、及び、画像を生成または加工する画像処理部PROD_C6を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを記録装置PROD_Cが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、受信部PROD_C5は、符号化されていない動画像を受信するものであってもよいし、記録用の符号化方式とは異なる伝送用の符号化方式で符号化された符号化データを受信するものであってもよい。後者の場合、受信部PROD_C5と符号化部PROD_C1との間に、伝送用の符号化方式で符号化された符号化データを復号する伝送用復号部(不図示)を介在させるとよい。
このような記録装置PROD_Cとしては、例えば、DVDレコーダ、BDレコーダ、HDD(Hard Disk Drive)レコーダなどが挙げられる(この場合、入力端子PROD_C4または受信部PROD_C5が動画像の主な供給源となる)。また、カムコーダ(この場合、カメラPROD_C3が動画像の主な供給源となる)、パーソナルコンピュータ(この場合、受信部PROD_C5または画像処理部C6が動画像の主な供給源となる)、スマートフォン(この場合、カメラPROD_C3または受信部PROD_C5が動画像の主な供給源となる)なども、このような記録装置PROD_Cの一例である。
また、図3には、上述した動画像復号装置31を搭載した再生装置PROD_Dの構成を示したブロック図が示されている。図に示すように、再生装置PROD_Dは、記録媒体PROD_Mに書き込まれた符号化データを読み出す読出部PROD_D1と、読出部PROD_D1が読み出した符号化データを復号することによって動画像を得る復号部PROD_D2と、を備えている。上述した動画像復号装置31は、この復号部PROD_D2として利用される。
なお、記録媒体PROD_Mは、(1)HDDやSSDなどのように、再生装置PROD_Dに内蔵されるタイプのものであってもよいし、(2)SDメモリカードやUSBフラッシュメモリなどのように、再生装置PROD_Dに接続されるタイプのものであってもよいし、(3)DVDやBDなどのように、再生装置PROD_Dに内蔵されたドライブ装置(不図示)に装填されるものであってもよい。
また、再生装置PROD_Dは、復号部PROD_D2が出力する動画像の供給先として、動画像を表示するディスプレイPROD_D3、動画像を外部に出力するための出力端子PROD_D4、及び、動画像を送信する送信部PROD_D5を更に備えていてもよい。図においては、これら全てを再生装置PROD_Dが備えた構成を例示しているが、一部を省略しても構わない。
なお、送信部PROD_D5は、符号化されていない動画像を送信するものであってもよいし、記録用の符号化方式とは異なる伝送用の符号化方式で符号化された符号化データを送信するものであってもよい。後者の場合、復号部PROD_D2と送信部PROD_D5との間に、動画像を伝送用の符号化方式で符号化する符号化部(不図示)を介在させるとよい。
このような再生装置PROD_Dとしては、例えば、DVDプレイヤ、BDプレイヤ、HDDプレイヤなどが挙げられる(この場合、テレビジョン受像機等が接続される出力端子PROD_D4が動画像の主な供給先となる)。また、テレビジョン受像機(この場合、ディスプレイPROD_D3が動画像の主な供給先となる)、デジタルサイネージ(電子看板や電子掲示板等とも称され、ディスプレイPROD_D3または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)、デスクトップ型PC(この場合、出力端子PROD_D4または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)、ラップトップ型またはタブレット型PC(この場合、ディスプレイPROD_D3または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)、スマートフォン(この場合、ディスプレイPROD_D3または送信部PROD_D5が動画像の主な供給先となる)なども、このような再生装置PROD_Dの一例である。
(ハードウェア的実現およびソフトウェア的実現)
また、上述した動画像復号装置31および動画像符号化装置11の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、上記各装置は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の実施形態の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである上記各装置の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記各装置に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)/MOディスク(Magneto-Optical disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc:登録商標)/CD-R(CD Recordable)/ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:登録商標)等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)/EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read-Only Memory:登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、上記各装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、VAN(Value-Added Network)、CATV(Community Antenna television/Cable Television)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)やリモコンのような赤外線、BlueTooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)、携帯電話網、衛星回線、地上デジタル放送網等の無線でも利用可能である。なお、本発明の実施形態は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施形態は、画像データが符号化された符号化データを復号する動画像復号装置、および、画像データが符号化された符号化データを生成する動画像符号化装置に好適に適用することができる。また、動画像符号化装置によって生成され、動画像復号装置によって参照される符号化データのデータ構造に好適に適用することができる。
31 画像復号装置
301 エントロピー復号部
302 パラメータ復号部
3020 ヘッダ復号部
303 インター予測パラメータ復号部
304 イントラ予測パラメータ復号部
308 予測画像生成部
309 インター予測画像生成部
310 イントラ予測画像生成部
311 逆量子化・逆変換部
312 加算部
11 画像符号化装置
101 予測画像生成部
102 減算部
103 変換・量子化部
104 エントロピー符号化部
105 逆量子化・逆変換部
107 ループフィルタ
110 符号化パラメータ決定部
111 パラメータ符号化部
112 インター予測パラメータ符号化部
113 イントラ予測パラメータ符号化部
1110 ヘッダ符号化部
1111 CT情報符号化部
1112 CU符号化部(予測モード符号化部)
1114 TU符号化部

Claims (8)

  1. 予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、
    前記復号部は、
    1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、
    前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、
    前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、モード毎に導出する
    ことを特徴とする画像復号装置。
  2. 予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、
    前記復号部は、
    1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、
    前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、
    前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、符号化ツリーユニット毎に導出する
    ことを特徴とする画像復号装置。
  3. 予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、
    前記復号部は、
    1つの予測残差を復号して、複数の色成分に関する予測残差を導出するよう構成されており、
    前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、
    対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含む符号化ツリーユニット毎に導出する
    ことを特徴とする画像復号装置。
  4. 予測残差を復号する復号部を備えた画像復号装置であって、
    前記復号部は、
    複数の予測残差を変換することによって、複数の色成分の各々に関する予測残差を導出するよう構成されており、
    前記変換には少なくとも線形変換が含まれており、
    あるモードにおいてある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値が、他のモードにおいて当該ある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値とは異なっている
    ことを特徴とする画像復号装置。
  5. 予測残差を符号化する符号化部を備えた画像符号化装置であって、
    前記符号化部は、
    複数の色成分に関する予測残差から1つの予測残差を符号化するよう構成されており、
    前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、
    前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、モード毎に符号化する
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  6. 予測残差を符号化する符号化部を備えた画像符号化装置であって、
    前記符号化部は、
    複数の色成分に関する予測残差から1つの予測残差を符号化するよう構成されており、
    前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、
    前記関係式に用いられる正負の符号を示すサインフラグを、符号化ツリーユニット毎に符号化する
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  7. 予測残差を符号化する符号化部を備えた画像復号装置であって、
    前記符号化部は、
    複数の色成分に関する予測残差から1つの予測残差を符号化するよう構成されており、
    前記複数の色成分の間の関係式を、モード毎に決定し、
    対象ブロックに対して利用可能なモードを、当該対象ブロックを含む符号化ツリーユニット毎に符号化する
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  8. 予測残差を符号化する符号化部を備えた画像符号化装置であって、
    前記符号化部は、
    複数の予測残差をであって、変換することによって複数の色成分の各々に関する予測残差を導出する予測残差を符号化するよう構成されており、
    前記変換には少なくとも線形変換が含まれており、
    あるモードにおいてある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値が、他のモードにおいて当該ある色成分の予測残差を導出するための線形変換に含まれる係数の絶対値とは異なっている
    ことを特徴とする画像符号化装置。
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