以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態では電子黒板装置を利用する遠隔会議の例を説明するが、会議に限定するものでなく、セミナーや講義など、複数のデバイス(他の電子黒板装置やPC、スマートデバイスなど)を同一の接続先に接続して画面共有等の遠隔共有を行う様々な状況に適用できる。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図1の情報処理システム1は、ユーザ情報サーバ装置10と、外部サービス群システム12と、電子黒板装置14と、一つ以上のPC15と、一つ以上の遠隔サービスサーバ装置16とが、インターネットやLANなどのネットワーク18を介して通信可能に接続されている。
ユーザ情報サーバ装置10と電子黒板装置14とは電子黒板システムを構成する。電子黒板システムは、電子黒板システム外部の外部サービス群システム12と連携して動作することで、電子黒板装置14に関連した機能を提供する。また、電子黒板システムは電子黒板システム外部の遠隔サービスサーバ装置16と連携して動作することで、遠隔会議に関連した機能を提供する。遠隔会議とは、ネットワーク18に接続可能な電子黒板装置14やPC15を使って、映像、音声のやり取りや、資料を共有して行う例えばウェブ会議などの会議であり、遠隔サービス、遠隔接続と呼ばれることもある。
外部サービス群システム12が提供する外部サービス群は、例えばユーザサービス、ストレージサービス、メールサービス、スケジュールサービス(カレンダーサービス)等から構成されるOffice365(登録商標)等の統合サービスを指す。外部サービス群は、ユーザサービス、ストレージサービス、メールサービス、スケジュールサービス等のサービスを同一のユーザアカウントで利用できる形で提供される。外部サービス群システム12が提供する外部サービス群は、グループウェアとも呼ばれるものであり、同じ外部サービス群に属する各サービスが同じ認証情報(IDとパスワードの組み合わせ、アクセストークン等)で利用できるものである。これらの外部サービス群は、ユーザ毎に異なるものであってもよく、一つもしくは複数あってもよい。外部サービス群システム12は一台以上のコンピュータにより実現される。
ユーザ情報サーバ装置10は、後述するユーザ情報一覧、外部サービス設定情報などを保存し、外部サービス群システム12又は電子黒板装置14から利用される。ユーザ情報サーバ装置10は複数台の電子黒板装置14で共用してもよく、同一ネットワークセグメント上になくてもよい。また、ユーザ情報サーバ装置10は電子黒板装置14に内蔵されていてもよい。ユーザ情報サーバ装置10は一台以上のコンピュータにより実現される。
電子黒板装置14は複数のユーザが参加する遠隔会議で利用される。電子黒板装置14は例えば電子ペンや手により描画された画像を表示する。また、電子黒板装置14はUSBメモリ、ケーブルを介して接続されるPC、又は、外部サービス群システム12などから読み出した電子ファイルの画像を表示することもできる。さらに、電子黒板装置14はカメラにより撮影された画像を表示することもできる。
電子黒板装置14は、遠隔会議の接続先に接続することで遠隔会議に参加できる。電子黒板装置14は、遠隔会議に参加している他の電子黒板装置やPC、スマートデバイスなどの複数のデバイス間で、画像データや音声データを遠隔共有できる。電子黒板装置14は一例であり、遠隔会議システムの端末、ディスプレイ、プロジェクタ等、遠隔共有の機能を持つ装置であれば、どのような装置であってもよい。電子黒板装置14は、複数人のユーザが共有して利用する共有端末の一例である。
PC15は個人端末の一例であって、遠隔会議の接続先に接続することで遠隔会議に参加できるデバイスの一例である。遠隔会議に参加できる個人端末は、PCの他、スマートフォンやタブレット端末などである。
遠隔サービスサーバ装置16は遠隔会議サービスを提供する。遠隔会議サービスは遠隔会議の接続先に接続したデバイスの間で画像データや音声データを遠隔共有させて遠隔会議を行わせる。例えば遠隔サービスサーバ装置16は、同じ遠隔会議の接続先に接続した電子黒板装置14、PC15等のデバイス同士で遠隔会議を行わせる。
なお、図1に示す情報処理システム1の構成は一例である。例えばユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、又は遠隔サービスサーバ装置16の機能の少なくとも一部は電子黒板装置14に備えるようにしてもよい。情報処理システム1はユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、電子黒板装置14、又は遠隔サービスサーバ装置16の機能の少なくとも一部を、ユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、電子黒板装置14及び遠隔サービスサーバ装置16以外の他の情報処理装置で実現する構成であってもよい。
<ハードウェア構成>
《コンピュータ》
図1に示すユーザ情報サーバ装置10、外部サービス群システム12、PC15及び遠隔サービスサーバ装置16は、例えば図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータ500により実現される。図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
図2に示されているように、コンピュータ500はCPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD−RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
これらのうち、CPU501は、プログラムに従ってコンピュータ500全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワーク18を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。データバス510は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD−RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD−RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD−RWに限らず、DVD−R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
《電子黒板装置》
図3は本実施形態に係る電子黒板装置の一例のハードウェア構成図である。図3に示すように、電子黒板装置14は、CPU601、ROM202、RAM603、SSD(Solid State Drive)604、ネットワークI/F605、及び外部機器接続I/F606を備えている。
これらのうち、CPU601は、プログラムに従って電子黒板装置14全体の動作を制御する。ROM602はCPU601やIPL等のCPU601の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。SSD604は、電子黒板装置14用のプログラム等の各種データを記憶する。
ネットワークI/F605は、ネットワーク18との通信を制御する。外部機器接続I/F606は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USBメモリ630、外付け機器(マイク640、スピーカ650、カメラ660)である。
また、電子黒板装置14は、キャプチャデバイス611、GPU612、ディスプレイコントローラ613、接触センサ614、センサコントローラ615、電子ペンコントローラ616、ICカードリーダ617、近距離通信回路619、及び近距離通信回路619のアンテナ619a、電源スイッチ622及び選択スイッチ類623を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス611は、外付けのPC670のディスプレイに対して映像情報を静止画または動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)612は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ613は、GPU612からの出力画像をディスプレイ680等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。
接触センサ614はディスプレイ680上に電子ペン690やユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ615は接触センサ614の処理を制御する。接触センサ614は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ680の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ680に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ680の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。
接触センサ614は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ615に出力し、センサコントローラ615が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ616は、電子ペン690と通信することで、ディスプレイ680へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。
ICカードリーダ617はICカード700に埋め込まれたRFタグからICカード700に固有の識別情報を無線通信で読み取る。ICカードリーダ617は電子黒板装置14に内蔵されていても、電子黒板装置14に外付けされていてもよい。なお、ICカード700はスマートフォンなどのスマートデバイスが内蔵するものでもよい。また、電子黒板装置14はユーザを識別可能な識別情報を取得できるのであればICカードリーダ617以外を利用してもよく、生体認証装置(指紋、掌紋、虹彩、顔など)やバーコード読み取り装置等を利用してもよい。
また、近距離通信回路619はNFCやBluetooth(登録商標)等の通信回路である。電源スイッチ622は、電子黒板装置14の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類623は、例えば、ディスプレイ680の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
更に、電子黒板装置14はバスライン610を備えている。バスライン610は、図3に示されているCPU601等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、接触センサ614は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ616が、電子ペン690のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン690のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
<機能構成>
第1の実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図4に示す機能構成により実現される。図4は本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。図4の機能構成は、本実施形態の説明に不要な構成について適宜省略している。
図4の情報処理システム1は、ユーザ情報サーバ装置10と、外部サービス群システム12と、電子黒板装置14A及び14Bと、PC15と、遠隔サービスサーバ装置16A及び16Bと、を有する構成である。図4では外部サービス群システム12の一例として外部サービス群システム「office.example.com」を示している。
外部サービス群システム12はユーザに提供する外部サービス群としてユーザサービス30、スケジュールサービス32、及びメールサービス34を例示している。外部サービス群システム12のユーザサービス30は例えば図5に示すようなアカウント情報を保存している。図5はアカウント情報の一例の構成図である。図5に示すように外部サービス群システム12のユーザサービス30は、アカウント情報として、ユーザID、名前、及びメールアドレスを保存する。
スケジュールサービス32は例えば図6に示すようなスケジュール予定情報を保存している。図6はスケジュール予定情報の一例の構成図である。スケジュールサービス32は図6のスケジュール予定情報により、ユーザの行動予定や会議予定を管理する。
図6に示すようにスケジュールサービス32は、スケジュール予定情報として、予定ID、予定名、予定種別、所有者ユーザ、開始時刻と期間、予定出席者及び遠隔サービス接続先情報を保存する。予定IDは予定の識別情報の一例である。予定名は予定の名称である。予定種別は、予定をユーザの行動予定とユーザの会議予定とで区別する情報の一例である。所有者ユーザは、その予定のスケジュール予定情報を所有するユーザを識別する情報の一例である。
開始時刻と期間は、予定が開始される日時と、予定が開始されてから終了されるまでの期間とを表す情報の一例であって、開始予定時刻及び終了予定時刻(開始終了予定時刻)を表している。予定出席者は、予定へ出席(参加)する予定のユーザを表す情報の一例であって、予定参加者の一例である。
遠隔サービス接続先情報は、遠隔会議サービス及び遠隔会議の接続先を示し、例えばhttpsのURL(Uniform Resource Locator)や固有の形式のIDにより表現される。図6のスケジュール予定情報に示した遠隔サービス接続先情報「https://remoteservicea.com/meetingroom/134565」はドメイン部分「remoteservicea.com」が遠隔会議サービスを示し、数字列部分「134565」が接続先を示している。電子黒板装置14Aが遠隔会議サービス「remoteservicea.com」の接続先「134565」に接続している場合、他の電子黒板装置14BやPC15は同じ遠隔会議サービス「remoteservicea.com」の接続先「134565」に接続することで、その遠隔会議の接続先に接続しているデバイス同士で、遠隔会議を行うことができる。
なお、図6のスケジュール予定情報に示したもう一つの遠隔サービス接続先情報「https://remoteserviceb.com/room/marysroom」では、ドメイン部分「remoteserviceb.com」が遠隔会議サービスを示し、文字列部分「marysroom」が接続先を示している。
メールサービス34は外部サービス群システム12におけるユーザごとのメールアドレスを管理し、ユーザにメール機能を提供する。メールサービス34は、外部サービス群システム12におけるユーザのメールアドレスを宛先とする電子メールを保管する。
ユーザ情報サーバ装置10は外部サービス設定情報部20及びユーザ情報部22を有する構成である。ユーザ情報部22は例えば図7に示すユーザ情報一覧を保存している。図7はユーザ情報一覧の一例の構成図である。図7に示すようにユーザ情報一覧は、ユーザID、名前、メールアドレス、外部サービス設定ID及び識別情報を保存する。
メールアドレスは図5のメールアドレスと異なり、例えばイントラネットワークで利用するメールアドレスである。外部サービス設定IDは、後述の外部サービス設定情報を識別する情報である。識別情報は例えばICカード700に固有の識別情報である。図7のユーザ情報一覧によれば、ユーザのICカード700から読み取った識別情報からユーザのユーザID及び外部サービス設定情報を特定できる。
外部サービス設定情報部20は例えば図8に示すような外部サービス設定情報を保存している。図8は外部サービス設定情報の一例の構成図である。図8に示す外部サービス設定情報は、外部サービス群システム12を利用するためのユーザ毎に異なる設定情報である。外部サービス設定情報は、外部サービス設定ID、ユーザID、アドレス情報、外部サービスのユーザID及び外部サービスの認証トークンを保存する。
アドレス情報、及び、外部サービスのユーザIDは、外部サービス群システム12への接続情報の一例である。外部サービスの認証トークンは外部サービス群システム12の認証情報の一例である。
電子黒板装置14Aは、会議予定設定部40と、遠隔サービスクライアント42A及び42Bと、参加者管理部44と、書込表示部46と、ICカード検出部48と、を有する構成である。ICカード検出部48は検出したユーザのICカード700から識別情報を読み取る。参加者管理部44は遠隔会議の参加者を例えば図9のような参加者管理情報一覧で管理する。
図9は、参加者管理情報一覧の一例の構成図である。参加者管理情報一覧は、遠隔会議の参加者として認識されたユーザのユーザIDと、そのユーザIDの参加者が主催者であるか否かを示す情報と、を保存する。例えば参加者管理部44はICカード検出部48が読み取った識別情報を利用して図7のユーザ情報一覧からユーザ情報を特定し、特定したユーザ情報のユーザIDを参加者のユーザIDとして参加者管理情報一覧に保存する。
図9の参加者管理情報一覧は、ユーザID「user001」「user002」「user003」の参加者のうち、ユーザID「user001」の参加者が主催者である例を示している。
書込表示部46はユーザの電子黒板装置14Aへの書き込みを受け付け、その書き込みの内容を表示する。会議予定設定部40は会議予定を設定するユーザインタフェースを持ち、スケジュールサービス32と通信して図6のスケジュール予定情報を取得し、ユーザの会議予定を表示して選択させることで、ユーザに会議予定を設定させる。また、会議予定設定部40はスケジュール予定情報に複数あるユーザの会議予定から、後述のように選択した会議予定をユーザに提案する。
遠隔サービスクライアント42Aは遠隔サービスサーバ装置16Aが提供する遠隔会議サービスを利用するためのクライアントとして機能する。遠隔サービスクライアント42Bは遠隔サービスサーバ装置16Bが提供する遠隔会議サービスを利用するためのクライアントとして機能する。遠隔サービスクライアント42A及び42Bは、遠隔会議サービスを利用するためのアプリケーションやウェブブラウザ等によって実現される。
また、図4では電子黒板装置14Bの遠隔サービスクライアント42A及び42BとPC15の遠隔サービスクライアント50A及び50Bとを示している。遠隔サービスクライアント50Aは遠隔サービスサーバ装置16Aが提供する遠隔会議サービスを利用するためのクライアントとして機能する。遠隔サービスクライアント50Bは、遠隔サービスサーバ装置16Bが提供する遠隔会議サービスを利用するためのクライアントとして機能する。
なお、図4の構成は一例であって、他の構成であってもよい。例えば電子黒板装置14Aの各部は2つの装置から構成されてもよく、電子黒板装置14AのICカード検出部48及び書込表示部46以外の各部をサーバ装置で実現するような構成でもよい。また、装置構成を変えず、電子黒板装置14AのICカード検出部48及び書込表示部46以外の各部をユーザ情報サーバ装置10が有する構成としてもよいし、ユーザ情報サーバ装置10のユーザ情報部22と外部サービス設定情報部20とを異なる装置が有する構成としてもよい。さらに、遠隔会議サービスサーバ装置16は2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上の装置から構成されてもよい。遠隔会議サービスの数も2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。1つの遠隔会議サービスにつき1つのサーバ装置となる構成に限られず、1つの遠隔会議サービスが複数の装置で構成されていてもよい。
<電子黒板装置の機能概要>
図10は、一実施形態に係る電子黒板装置の外観図である。図10に示すように、電子黒板装置14は、ディスプレイ680、カメラ660、およびICカードリーダ617を備える。また、ディスプレイ680には、後述の操作パネル900が表示されている。一実施形態に係る電子黒板装置14は、少なくとも下記の機能1〜機能5を有する。
《機能1:電子黒板機能》
電子黒板装置14は、電子ペン690や指により、電子ホワイトボードへの書き込みが可能である。電子黒板装置14は、電子ホワイトボードに書き込み込まれた内容の画像の画像データを、メール送信したり、外部サービス群システム12のストレージサービスにより提供されるストレージに格納したりすることが可能である。なお、電子黒板装置14は、会議用資料等のファイルの表示や、ファイルの編集を行うこともできる。
《機能2:認証機能》
電子黒板装置14は、ICカードリーダ617、カメラ660、生体認証装置等を用いて認証情報等を取得し、認証情報等に基づいてユーザ認証を行うことができる。電子黒板装置14は、ユーザ認証を自装置が行ってもよく、ユーザ認証を外部装置に行わせてもよい。ICカードリーダ617は、ICカード700から例えばICカード700に固有の識別情報などの認証情報を取得し、図7のユーザ情報一覧を参照して認証情報の一致を判定することにより、ユーザ認証を行うことができる。カメラ660により撮影された顔画像から特徴量を抽出し、ユーザ情報一覧に登録しておいた特徴量との一致を判定することにより、ユーザ認証を行うこともできる。
《機能3:外部サービス連携機能》
電子黒板装置14は、外部サービス群システム12との連携が可能である。例えば、電子黒板装置14は、上記認証機能によってユーザ認証されたユーザの外部サービス設定情報を用いて外部サービスからユーザのスケジュール予定情報を取得し、会議予定の予定出席者のメールアドレス宛に、会議中の板書やファイル等の情報をメールで送信することができる。また、例えば、電子黒板装置14は、ユーザ認証されたユーザの外部サービス群システム12のストレージサービスにより提供されるストレージにアクセスし、ファイルを取得したり、他の機器とファイルを共有したり、他の機器へファイルを転送したりすることができる。
《機能4:遠隔共有機能》
電子黒板装置14は、離れた場所に設置された複数の情報処理装置(他の電子黒板装置14、PC等)との間で、電子黒板装置14に表示されている画面の共有、共同編集(遠隔での電子黒板機能の実行)、カメラ660によって撮像された遠隔会議の参加者等の画像や映像の共有、マイク640の音声の共有等が可能である。画面の共有とは、離れた場所に設置された複数の情報処理装置の間で、それぞれの情報処理装置で同じ内容を表示(遠隔共有)し、その内容を遠隔会議で議論するために用いること等を意味する。画面の共同編集とは、同じ画面に複数の情報処理装置から書き込みを行ったり、ファイル編集したりする事等を意味する。
《機能5:その他機能》
電子黒板装置14は、ブラウザやメールアプリ等、一般的なPCやスマートデバイス上で動作するアプリケーションと同様のアプリケーションを備えていてもよい。
なお、上記各機能は、電子黒板装置14のハードウェアとソフトウェアとが協働することにより実現される。ソフトウェアは、電子黒板装置14および外部装置の複数のソフトウェアが協働して動作するものも含む。
<情報処理システムの処理概要>
図11は、第1の実施形態に係る情報処理システムの処理概要を示した一例の説明図である。ステップS1において、遠隔会議の参加者は、電子黒板装置14に対して個人認証を行う。個人認証は、ICカード認証やID/パスワード認証のような、参加者が自発的に行う認証方法でも良いし、顔認証のような、参加者がその場にいるだけで認証される認証方法でもよい。
ステップS2に進み、電子黒板装置14は最初に認証されたユーザ(例えば主催者)のスケジュール予定情報をスケジュールサービス32から取得する。スケジュール予定情報には、会議予定の会議時刻と期間、予定出席者、及び遠隔サービス接続先情報が含まれている。なお、図11では遠隔会議サービスA及びBという異なる遠隔会議サービスを利用している例を示している。
ステップS3に進み、電子黒板装置14は、まず、現在時刻が、開始時刻と期間に一致する会議予定を判別する。その結果、該当する会議予定が1つしかない場合は、その会議予定を提案(推奨表示)する。また、電子黒板装置14は提案した会議予定の遠隔サービス接続先情報も表示する。
ステップS4に進み、例えば遠隔サービス接続先情報を含むスケジュール予定情報の会議予定が開催する遠隔会議として選択される。そして、電子黒板装置14は開催する遠隔会議として選択された会議予定のスケジュール予定情報から遠隔サービス接続先情報を読み出し、その遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスAに接続して遠隔会議を開始させる制御を行う。
<処理>
第1の実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図12に示すような手順で電子黒板装置14を用いた遠隔会議を行う。図12は、電子黒板装置を使った遠隔会議の流れの一例のフローチャートである。
ステップS10において、電子黒板装置14は起動し、例えば図10に示した操作パネル900を表示して、ICカード700によるログインを待ち受ける。遠隔会議を行う主催者は、自分のICカード700をICカード検出部48にかざす。
ICカード検出部48がICカード700を検出すると、電子黒板装置14はステップS12に進み、ICカード700から読み取った識別情報からユーザ情報を特定し、そのユーザを主催者として認証・設定する。本実施形態では最初に認証を行ったユーザを遠隔会議の主催者として設定している。ステップS12の認証・設定は、ID/パスワード認証や顔認証であってもよい。
ステップS14に進み、電子黒板装置14は例えば図13に示すような操作パネル1000をユーザインタフェース(以下、UIと呼ぶ)として表示する。図13は電子黒板装置に表示されるUIの一例のイメージ図である。図13の操作パネル1000は参加者一覧1002と会議終了ボタン1004とスケジュール選択ボタン1006とが表示されている。なお、ステップS14で表示させる図13の操作パネル1000では、参加者一覧1002に主催者である「Mary」のみが表示されている。
ステップS16において主催者以外のユーザも自分のICカード700をICカード検出部48にかざす。ICカード700を検出すると、電子黒板装置14はステップS18に進み、ICカード700から読み取った識別情報からユーザ情報を特定し、遠隔会議の参加者として認証・設定する。電子黒板装置14は遠隔会議の参加者として認証・設定したユーザを参加者一覧1002に追加する。
操作パネル1000のスケジュール選択ボタン1006が押下されると、電子黒板装置14はステップS20に進む。電子黒板装置14は主催者のスケジュール予定情報をスケジュールサービス32から取得する。なお、操作パネル1000はスケジュール選択ボタン1006が押下された後も表示され続ける。
電子黒板装置14は現在時刻が開始時刻と期間に一致する会議予定を判別する。該当する会議予定が1つしかない場合、電子黒板装置14は、その会議予定を図14の予定提案画面1020のように表示して提案する。また、電子黒板装置14は図14の予定提案画面1020と共に、図14の操作パネル1000を表示する。なお、2つ以上の該当する会議予定がある場合、電子黒板装置14はステップS22に進み、図14の予定選択画面1100を表示して選択させる。
図14の予定提案画面1020は予定ID「sch−2」のスケジュール予定情報が提案された例を示している。予定提案画面1020では、提案した会議予定の内容を確認させるため、予定名、開始時刻と期間、予定出席者、遠隔会議サービスのアイコン、遠隔会議サービス名、接続先、遠隔会議に接続するか否かを指定するチェックボックスが表示されている。遠隔会議に接続するか否かを指定するチェックボックスにチェックを入れた状態で設定・読込ボタン1022を押下することで、主催者は提案された遠隔会議サービスへの接続を要求できる。ステップS24に進み、電子黒板装置14は提案した会議予定の遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスに接続する制御を行う。
また、図14の操作パネル1000も予定ID「sch−2」のスケジュール予定情報が提案された例を示している。操作パネル1000では予定提案画面1020のチェックボックスのチェックの状態に拘わらず、遠隔会議サービスへの接続ボタン1008が表示されている。なお、図14の操作パネル1000の遠隔会議サービスへの接続ボタン1008には、提案した会議予定の内容を確認させるため、遠隔会議サービスのアイコン、及び接続先が表示されている。さらに、遠隔会議サービスへの接続ボタン1008には予定名、開始時刻と期間、予定出席者、遠隔会議サービス名などを表示させてもよい。
遠隔会議サービスへの接続ボタン1008を押下することにより、主催者は提案された遠隔会議サービスへの接続を要求できる。ステップS24に進み、電子黒板装置14は提案した会議予定の遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスに接続する制御を行う。
提案された会議予定が適切でない場合、主催者は予定提案画面1020の他の予定ボタン1024を押下する。他の予定ボタン1024が押下されると、電子黒板装置14は図14の予定選択画面1100を表示することで、主催者に会議予定を選択させる。図14の予定選択画面1100は予定ID「sch−1」及び「sch−2」のスケジュール予定情報が表示された例を示している。予定選択画面1100では、提案した会議予定も含めて、複数の会議予定が表示される。図14の予定選択画面1100では、選択する会議予定の内容を確認させるため、予定名、開始時刻と期間、予定出席者、遠隔会議サービスのアイコン、遠隔会議サービス名、接続先、選択する会議予定を指定するチェックボックスが表示されている。チェックボックスにチェックを入れた状態で設定・読込ボタン1102を押下することで、主催者は遠隔会議サービスへの接続を要求できる。ステップS24に進み、電子黒板装置14は主催者に選択された会議予定の遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスに接続する制御を行う。
ステップS26に進み、遠隔会議を実施中の電子黒板装置14は遠隔会議画面1040を表示し、ユーザの電子黒板装置14への書き込み等の操作を受け付け、同一の遠隔会議に参加しているデバイス間で遠隔会議画面1040の表示の内容を遠隔共有する。
図12のステップS12では、例えば図15に示す手順で主催者を認証・設定する。図15は主催者を認証・設定する処理の一例のフローチャートである。図15は電子黒板装置14のICカード検出部48がICカード700を検出し、ICカード700から識別情報を読み取った後の処理を示している。
ステップS30に進み、参加者管理部44はICカード検出部48がICカード700から読み取った識別情報を取得する。ステップS32に進み、参加者管理部44は図7に示したユーザ情報一覧を参照し、ステップS30で取得した識別情報のユーザを図7に示したユーザ情報一覧から特定する。ステップS34に進み、参加者管理部44は特定したユーザを主催者として管理し、参加者一覧1002に追加する。
例えば図7のユーザ情報一覧に示した「Mary Smith」のICカード700を検出したICカード検出部48は、ICカード700から識別情報「ICCARD−123」を読み取る。ステップS30において、参加者管理部44はICカード検出部48から識別情報「ICCARD−123」を取得する。ステップS32に進み、参加者管理部44は取得した識別情報「ICCARD−123」に基づき、ユーザ情報サーバ装置10の外部サービス設定情報部20とユーザ情報部22とに問い合わせる。
ユーザ情報部22は、問い合わせのあった識別情報「ICCARD−123」による検索を行い、ユーザID「user001」のユーザ情報を特定し、電子黒板装置14の参加者管理部44に返す。また、外部サービス設定情報部20は特定されたユーザID「user001」による検索を行い、図8に示した外部サービス設定情報「connect1a」を特定し、電子黒板装置14の参加者管理部44に返す。
ステップS34において、参加者管理部44はユーザID「user001」のユーザを主催者として管理し、参加者一覧1002に追加できると共に、ユーザID「user001」のユーザの外部サービス設定情報「connect1a」を管理できる。これにより、遠隔会議の主催者「Mary Smith」が参加者管理部44に登録され、図9で示す参加者管理情報一覧と、図7で示すユーザID「user001」のユーザ情報と、図8で示す外部サービス設定ID「connect1a」の外部サービス設定情報と、が取得される。
図12のステップS20では、例えば図16に示す手順で、スケジュールを取得・提案する。図16はスケジュールを取得・提案する処理の一例のフローチャートである。
ステップS40において、電子黒板装置14の会議予定設定部40は認証で取得した主催者のユーザIDに基づき、スケジュールサービス32から主催者の当日のスケジュール予定情報に含まれる会議予定を取得する。
主催者の当日の会議予定の取得にあたっては、認証で取得した主催者のユーザIDに基づいて会議予定設定部40がユーザ情報サーバ装置10から主催者の外部サービス設定情報を取得し、取得した主催者の外部サービス設定情報に基づいてスケジュールサービス32に、外部サービス設定情報によって識別されるユーザの当日の会議予定情報を要求することで取得する。
また、会議予定設定部40は外部サービス設定情報を取得せず、単に主催者のユーザIDを指定してユーザ情報サーバ装置10に会議予定情報の取得を要求してもよい。ユーザ情報サーバ装置10は、取得した主催者のユーザIDに基づいて外部サービス設定情報を特定し、特定した外部サービス設定情報に基づいてスケジュールサービス32から会議予定情報を取得し、取得した会議予定情報を電子黒板装置14に返してもよい。つまり、電子黒板装置14はスケジュールサービス32と直接情報のやり取りを行わず、他のサーバ等を介してスケジュールサービス32から会議予定情報の取得を行ってもよい。
ステップS42において、会議予定設定部40はステップS40で取得した会議予定があるか否かを判定する。会議予定がなければ会議予定設定部40はステップS44の処理をスキップする。会議予定があれば会議予定設定部40は、例えば図17に示すようなステップS44のスケジュール提案の処理を行う。
図17はスケジュール提案の処理の一例のフローチャートである。ステップS50において会議予定設定部40は、ステップS40で取得した主催者の当日の会議予定から、開始する遠隔会議として提案するための提案スケジュールを図18に示すように抽出する。
図18は提案スケジュール抽出の処理の一例のフローチャートである。ステップS70において、会議予定設定部40は、ステップS40で取得した主催者の当日の会議予定から「開始時刻と期間」が現在時刻から近い会議予定を抽出する。例えば会議予定設定部40は現在時刻が開始予定時刻の15分前から終了予定時刻の間に含まれる会議予定を抽出する。ステップS70で抽出する会議予定が複数存在し得るため、会議予定設定部40は抽出した会議予定から開始予定時刻が最も遅い会議予定をステップS72で抽出する。
ステップS74において会議予定設定部40はステップS72で抽出した会議予定があるか否かを判定する。ステップS72で抽出した会議予定があれば、会議予定設定部40はステップS76に進み、その会議予定を提案スケジュールに設定する。ステップS72で抽出した会議予定がなければ、会議予定設定部40はステップS76の処理をスキップする。
図17のステップS52に戻り、会議予定設定部40はステップS50で抽出した提案スケジュールがあればステップS54に進み、提案スケジュールのスケジュール予定情報に含まれる遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスの判別を行う。また、ステップS56に進み、会議予定設定部40は提案スケジュールのスケジュール予定情報に含まれる遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議に参加するための接続先の判別を行う。
ステップS54の遠隔会議サービスの判別と、ステップS56の接続先の判別とは、例えば以下のように行われる。ここでは一例として予定ID「sch−2」のスケジュール予定情報の例を説明する。予定ID「sch−2」のスケジュール予定情報に含まれている遠隔サービス接続先情報「https://remoteservicea.com/meetingroom/134565」というURLでは、ドメイン部分「remoteservicea.com」から遠隔会議サービスAであることを判別できる。また、遠隔会議サービスAの場合は「meetingroom/」以降が、接続先を示しているため、接続先「134565」を判別できる。
なお、遠隔サービス接続先情報が固有の形式のIDにより表現されている場合は、そのIDの所定位置に必ず含まれている文字列や数字列などにより遠隔会議サービスの判別及び接続先の判別を行ってもよい。固有の形式のIDの一例である「CID:134565」は文字列「CID」からいずれの遠隔会議サービスを利用するかが判別でき、数字列「134565」から各遠隔会議を識別する接続先を判別することができる。遠隔会議サービスに接続するためのURLは、判別した遠隔会議サービスに対応するURLを利用する。なお、遠隔会議サービスに対応するURLは予め電子黒板装置14やユーザ情報サーバ装置10が記憶していればよい。
さらに、遠隔会議サービス名や接続先がHTMLなどのテキスト情報として記載されている場合は、そのテキスト情報を利用することもできる。また、遠隔サービスサーバ装置16が、自身の遠隔会議サービス名を返すAPIや、接続先を返すAPIをサポートしている場合は、そのAPIを使って遠隔会議サービス名や接続先を取得してもよい。遠隔会議サービスを表すアイコンが取得可能なAPIがある場合は、遠隔会議サービスを表すアイコンを電子黒板装置14で保持せずに、APIを使って遠隔サービスサーバ装置16から取得し、操作パネル1000、予定提案画面1020、予定選択画面1100に表示してもよい。
(自身の遠隔会議サービス名を返すAPI例)
HTTPS GET https://remoteservicea.com/displayname
(接続先を返すAPI例)
HTTPS GET https://remoteservicea.com/meetingroom/134565/displayname
(遠隔会議サービスを表すアイコンを返すAPI例)
HTTPS GET https://remoteservicea.com/icon
ステップS58に進み、会議予定設定部40は図14に示すような予定提案画面1020を表示することで、会議予定を提案する。予定提案画面1020は、提案スケジュールのスケジュール予定情報に基づいて生成される画面であって、管理者が、会議予定の予定名、開始時刻と期間、予定出席者、遠隔サービス接続先情報などの情報を確認できる。
また、図14の予定提案画面1020では遠隔会議サービス名、遠隔会議サービスのアイコン、接続先、及び遠隔会議に接続するか否かを指定するチェックボックスが表示されている。遠隔会議に接続するか否かを指定するチェックボックスにチェックを入れた状態で設定・読込ボタン1022を押下することで、主催者は提案された遠隔会議サービスへの接続を要求できる。
設定・読込ボタン1022が押下されると、ステップS60に進み、会議予定設定部40は提案した会議予定のスケジュール予定情報を読み込む。会議予定設定部40は、参加者管理部44に、例えば外部サービス設定ID「connect1a」と、予定出席者一覧「office1」「office2」及び「office3」と、を入力する。
なお、図17のフローチャートの処理では、ステップS58のスケジュールの提案前にステップS54の遠隔会議サービスの種別の判断及びステップS56の接続先の判断を行っているが、異なるタイミングでこれらの判断を行ってもよい。例えば、図14の接続ボタン1008が押下された後、設定・読み込みボタン1022が押下された後、または設定読み込みボタン1102が押下された後にステップS54の遠隔会議サービスの種別の判断及びステップS56の接続先の判断を行ってもよい。
ステップS62に進み、参加者管理部44は提案した会議予定の予定出席者を図9の参加者管理情報に追加する例えば図19に示すような処理を行う。図19は、提案した会議予定の予定出席者を参加者管理情報に追加する処理の一例のフローチャートである。
ステップS80において参加者管理部44は現在の参加者の外部サービス設定情報を外部サービス設定情報部20に照会する。ステップS82に進み、参加者管理部44は主催者のスケジュール予定情報に含まれる予定出席者一覧から、主催者のユーザIDと一致するものを除外する。
ステップS84〜S88の処理はステップS82で主催者のユーザIDが除外された予定出席者一覧に含まれる全ての予定出席者に対して行われる。ステップS84に進み、参加者管理部44は予定出席者の外部サービスのユーザIDに対応するユーザ情報をユーザ情報部22に問い合わせる。
外部サービスのユーザIDに対応するユーザ情報があればステップS88に進み、参加者管理部44は、予定出席者のユーザIDを図9の参加者管理情報一覧に追加する。外部サービスのユーザIDに対応するユーザ情報がなければ、参加者管理部44はステップS88の処理をスキップする。
例えばステップS40において、電子黒板装置14の会議予定設定部40はユーザ情報サーバ装置10から返されたユーザID「user001」の主催者「Mary Smith」の外部サービス設定情報「connect1a」を用いて、スケジュールサービス32から主催者の当日のスケジュール予定情報に含まれる予定ID「sch−1」「sch−2」の会議予定を取得する。会議予定設定部40はステップS40で取得した会議予定があるか否かを判定する。
予定ID「sch−1」及び「sch−2」の会議予定があったため、会議予定設定部40は例えば図17に示すようなステップS44のスケジュール提案の処理を行う。会議予定設定部40は図18の提案スケジュール抽出の処理を行う。
例えば2018年11月12日11時55分に会議室に入り、電子黒板装置14を起動したものとする。ステップS70において、会議予定設定部40は、ステップS40で取得した主催者の当日の会議予定である予定ID「sch−1」及び「sch−2」の会議予定から開始時刻と期間が現在時刻「2018年11月12日11時55分」から近い、予定ID「sch−1」の会議予定を抽出する。
なお、一般に会議室や会議スペースは30分、60分など、30分の単位で予約・運用されていることが多いため、ステップS70で会議予定を抽出した抽出条件であれば、上記した例のように少し早く入室して利用を開始する場合や、少し遅れて入出して利用を開始する場合でも対応できる。
また、会議の時間単位である30分の半分の15分が閾値とされているため、例えば11時30分に会議予定を設定せずにハドル形式の会議を開始しても、開始時刻が12時00分の会議予定が誤って提案されてしまうこともない。事前準備の開始時刻としても、開始予定時刻の15分より前に事前準備を始めることは稀であるため、妥当な設定値であるといえる。
また、ステップS70において複数の会議予定を抽出した場合は、開始時刻が最も遅い会議予定を抽出する。これは、例えば11時00分〜12時00分の会議予定があった場合に、偶々早く会議が終了し、次の遠隔会議の準備を11時55分に始めた場合、11時55分が会議予定の開始予定時刻11時00分〜終了予定時刻12時00分に含まれる。
そのため、11時00分〜12時00分の会議予定と12時00分〜13時00分の会議予定「sch−1」との2つが該当することになる。その場合でも、開始時刻が最も遅い会議予定を抽出することで、開始時刻が最も遅い会議予定「sch−1」が抽出されることになるため、主催者が準備・開始したい会議予定を提案できる効果がある。これらの抽出条件は主催者の設定によって変更可能であってもよい。
次に、図14に示した予定提案画面1020の設定・読込ボタン1022が押下されるとステップS80に進み、参加者管理部44は現在の参加者(主催者)の外部サービス設定情報「connect1a」を外部サービス設定情報部20に照会する。
ステップS82に進み、参加者管理部44は主催者「user001」のスケジュール予定情報に含まれる予定出席者一覧から、主催者の外部サービスのユーザIDである「office1」を除外する。
次に、ステップS84に進み、参加者管理部44は残った予定出席者の外部サービスのユーザID「office2」及び「office3」に対応するユーザ情報をユーザ情報サーバ装置10に問い合わせる。
ユーザ情報サーバ装置10は、外部サービスのユーザID「office2」及び「office3」に対応するユーザID「user002」及び「user003」があるため、ステップS88に進み、ユーザID「user002」及び「user003」を参加者管理部44に返す。参加者管理部44は、参加者管理情報一覧にユーザID「user002」及び「user003」を追加する。
このような手順により、本実施形態では主催者のスケジュールサービス32に登録されているスケジュール予定情報を、電子黒板装置14の会議予定として設定・読込することができるため、ICカード700による認証を行っていなかった参加者を参加状態とすることや、ICカード700の無い参加者を参加状態とすることが容易となる。
ステップS24の遠隔会議サービスへ接続する処理は、例えば図20に示す手順で行われる。図20は遠隔会議サービスへ接続する処理の一例のフローチャートである。会議予定設定部40は遠隔会議サービスへ接続する際に、遠隔サービス接続先情報に含まれるドメイン部分などを利用して、ステップS100で遠隔会議サービスの判別を行う。
ステップS102に進み、会議予定設定部40はステップS100で判別した遠隔会議サービスに従って、起動する遠隔サービスクライアント42A又は42Bを決定し、起動させる。なお、判別した遠隔会議サービスが未対応である場合、会議予定設定部40は遠隔サービスクライアント42A又は42Bを起動させない。このように、判別した遠隔会議サービスが未対応である場合は遠隔サービスクライアント42A又は42Bを起動させないことでセキュリティを向上させる。また、起動する遠隔サービスクライアント42A又は42Bに遠隔会議の接続先を通知する方法は、遠隔サービスクライアント42A又は42Bごとに異なる。
専用のアプリケーション「remoteservicea.exe」を用いて遠隔会議サービスAに接続できる遠隔サービスクライアント42Aの場合は、例えば接続先「134565」を引数として起動することで、遠隔サービスクライアント42Aに接続先を通知できる。
また、ウェブブラウザを用いて遠隔会議サービスAに接続できる遠隔サービスクライアント42Aの場合は、URLとして遠隔サービス接続先情報をウェブブラウザに入力することで、遠隔サービスクライアント42Aに接続先を通知できる。
専用のアプリケーションを用いるか、ウェブブラウザを用いるか等の遠隔会議サービスへの接続方法は遠隔会議サービスごとに異なり、ステップS100で判別した遠隔会議サービスに応じた接続方法を用いて判別した遠隔会議サービスへ接続する。
なお、起動する遠隔サービスクライアント42A又は42Bに遠隔会議の接続先を通知する引数やURLは、遠隔サービス接続先情報をそのまま利用してもよいし、一部を抜き出して利用してもよいし、一部を書き替えて利用してもよい。例えば遠隔管理サービスが扱えるデータの構造(スキーマ)に従って、URLの「https://」の記載を書き替えて利用してもよい。
また、会議予定設定部40は遠隔サービス接続先情報がカスタムURLスキームを利用するものであれば、そのカスタムURLスキームで起動する専用のアプリケーションを判別し、接続先を引数として起動することで、遠隔サービスクライアント42Aに接続先を通知することもできる。
図18のステップS76で設定された提案スケジュールに遠隔サービス接続先情報が無ければ、会議予定設定部40は図21の予定提案画面1020を表示する。図21は予定提案画面の一例のイメージ図である。遠隔サービス接続先情報がない場合は、図21に示すように遠隔会議の接続先がないことを示すメッセージを表示する。
また、会議予定設定部40は図21に示すように、利用できる遠隔会議サービスを提示すると共に、利用できる遠隔会議サービスの利用方法をそれぞれ表示する利用方法ボタン1026を表示する。利用方法ボタン1026が押下されると、会議予定設定部40は遠隔会議サービスの利用方法の説明を表示する画面1200を表示する。遠隔会議サービスの利用方法の説明には、例えば遠隔サービス接続先情報を、スケジュール予定情報に添付する方法の情報が含まれている。
また、会議予定設定部40は遠隔会議サービスの利用方法の説明を直接表示するのではなく、予定参加者や電子黒板装置14の参加者に、遠隔会議サービスの利用方法の説明を電子メールで通知するようにしてもよい。
なお、図18のステップS76で設定された提案スケジュールに遠隔サービス接続先情報が無い場合の予定選択画面1100は、例えば図22のようになる。図22は予定選択画面の一例のイメージ図である。遠隔サービス接続先情報がない場合は、図22に示すように遠隔会議の接続先がないことを示すメッセージを表示する。
また、会議予定設定部40は図22に示すように、利用できる遠隔会議サービスを提示すると共に、利用できる遠隔会議サービスの利用方法をそれぞれ表示する利用方法ボタン1104を表示する。利用方法ボタン1104が押下されると、会議予定設定部40は遠隔会議サービスの利用方法の説明を表示する画面1200を表示する。遠隔会議サービスの利用方法の説明には、例えば遠隔サービス接続先情報を、スケジュール予定情報に添付する方法の情報が含まれている。
また、会議予定設定部40は遠隔会議サービスの利用方法の説明を直接表示するのではなく、予定参加者や電子黒板装置14の参加者に、遠隔会議サービスの利用方法の説明を電子メールで通知するようにしてもよい。
また、本実施形態では最初に認証を行ったユーザを遠隔会議の主催者として設定しているが、例えば図23に示すように主催者を変更して、変更した主催者のスケジュール予定情報を利用するようにしてもよい。図23は主催者を変更する処理の一例を説明する概要図である。
図23の左側に表した操作パネル1000では主催者である「Mary」のアイコンの上に王冠マーク1010が表示されている。ユーザにより主催者変更ボタン1012が押下されると、電子黒板装置14には主催者選択画面1060が表示される。主催者選択画面1060には操作パネル1000の参加者一覧1002に表示されている参加者が選択可能に表示されている。
主催者選択画面1060から一人の参加者を選択することで、選択した参加者を主催者とすることができる。図23では主催者選択画面1060から参加者「Sato」が選択された例を示している。したがって、図23の右側に表した操作パネル1000では主催者となった「Sato」のアイコンの上に王冠マーク1010が表示されている。
以上、第1の実施形態によれば、遠隔会議の主催者の会議予定から開始する遠隔会議を提案することができ、主催者が開始する遠隔会議として選択した会議予定の遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議の接続先に接続できる。したがって、電子黒板装置14を遠隔会議の接続先に接続するための手間を削減できる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では提案スケジュールがあれば図14に示すような予定提案画面1020を表示することで、会議予定を提案していた。第2の実施形態では提案スケジュールがあれば、図24に示す手順で、予定提案画面1020を表示せずに、提案する遠隔会議の接続先へ自動接続する。
図24はスケジュール提案の処理の一例のフローチャートである。ステップS200において会議予定設定部40は、図16のステップS40で取得した主催者の当日の会議予定から、開始する遠隔会議として提案するための提案スケジュールを図18に示したように抽出する。
ステップS202に進み、会議予定設定部40はステップS200で抽出した提案スケジュールがあればステップS204に進み、提案した会議予定のスケジュール予定情報を読み込む。ステップS206に進み、参加者管理部44は提案した会議予定の予定出席者を図9の参加者管理情報に追加する例えば図19に示した処理を行う。
以上、第2の実施形態によれば、提案スケジュールがあれば、提案する遠隔会議の接続先へ自動接続できる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、電子黒板装置14の利用開始時に図25に示すようなアプリ起動画面1300を表示することで、利用するアプリケーションを主催者に選択させる。図25は電子黒板装置の利用開始時の処理手順を示した一例の説明図である。
アプリ起動画面1300は電子黒板装置14の利用開始時に表示される。アプリ起動画面1300は「ホワイトボードだけを起動」ボタンと、「ウェブブラウザ」ボタンと、遠隔会議サービスボタン1302と、が表示されている。
提案スケジュールがあり、且つ、その提案スケジュールに遠隔サービス接続先情報がある場合、アプリ起動画面1300には遠隔会議サービスボタン1302を表示する。遠隔会議サービスボタン1302が押下されると、会議予定設定部40は提案スケジュールの遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議の接続先に接続する。なお、遠隔会議サービスボタン1302には、付加情報として予定名や、開始時刻と期間、予定出席者、遠隔会議の接続先を表示してもよい。
なお、「ホワイトボードだけを起動」ボタン又は「ウェブブラウザ」ボタンが押下されると、会議予定設定部40は、ホワイトボードとして機能するためのアプリケーション又はウェブブラウザが起動し、その後、図14に示したように動作する。
第3の実施形態に係る情報処理システム1は、例えば図26に示すような手順で電子黒板装置14を用いた遠隔会議を行う。図26は、電子黒板装置を使った遠隔会議の流れの一例のフローチャートである。
ステップS300において、電子黒板装置14は起動し、例えば図10に示した操作パネル900を表示して、ICカード700によるログインを待ち受ける。遠隔会議を行う主催者は、自分のICカード700をICカード検出部48にかざす。
ICカード検出部48がICカード700を検出すると、電子黒板装置14はステップS302に進み、ICカード700から読み取った識別情報からユーザ情報を特定し、そのユーザを主催者として認証・設定する。ステップS304に進み、電子黒板装置14は後述するように主催者のスケジュール予定情報から遠隔会議の接続先を取得する。
ステップS306に進み、電子黒板装置14はステップS304で取得した遠隔会議の接続先を利用し、図25に示したアプリ起動画面1300を表示する。また、ステップS308に進み、電子黒板装置14は例えば図13に示した操作パネル1000をUIとして表示する。
主催者により遠隔会議サービスボタン1302が押下されると、電子黒板装置14はステップS310からステップS312に進み、提案した会議予定のスケジュール予定情報を読み込む。ステップS314に進み、電子黒板装置14は提案した会議予定の予定出席者を図9の参加者管理情報に追加する例えば図19に示したような処理を行う。
ステップS316に進み、電子黒板装置14は提案した会議予定の遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスに接続する制御を行う。ステップS326に進み、遠隔会議を実施中の電子黒板装置14は遠隔会議画面1040を表示し、ユーザの電子黒板装置14への書き込み等の操作を受け付け、同一の遠隔会議に参加しているデバイス間で遠隔会議画面1040の表示の内容を遠隔共有する。
主催者により遠隔会議サービスボタン1302以外が押下されると、電子黒板装置14はステップS310からステップS318に進み、主催者に押下されたボタンに対応するアプリケーションを起動する。
操作パネル1000のスケジュール選択ボタン1006が押下されると、電子黒板装置14はステップS320に進む。電子黒板装置14は主催者のスケジュール予定情報をスケジュールサービス32から取得する。
電子黒板装置14は現在時刻が開始時刻と期間に一致する会議予定を判別する。該当する会議予定が1つしかない場合、電子黒板装置14は、その会議予定を図14の予定提案画面1020のように表示して提案する。2つ以上の該当する会議予定がある場合、電子黒板装置14はステップS322に進み、図14の予定選択画面1100を表示して選択させる。
例えば遠隔会議に接続するか否かを指定するチェックボックスにチェックを入れた状態で設定・読込ボタン1022を押下することで、主催者は提案された遠隔会議サービスへの接続を要求できる。ステップS324に進み、電子黒板装置14は提案した会議予定の遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスに接続する制御を行う。
ステップS326に進み、遠隔会議を実施中の電子黒板装置14は遠隔会議画面1040を表示し、ユーザの電子黒板装置14への書き込み等の操作を受け付け、同一の遠隔会議に参加しているデバイス間で遠隔会議画面1040の表示の内容を遠隔共有する。
図26のステップS304では、例えば図27に示す手順で、遠隔会議の接続先を取得する。図27は遠隔会議の接続先を取得する処理の一例のフローチャートである。
ステップS350において、電子黒板装置14は認証で取得した主催者のユーザIDに基づき、スケジュールサービス32から主催者の当日のスケジュール予定情報に含まれる会議予定を取得する。
主催者の当日の会議予定の取得にあたっては、認証で取得した主催者のユーザIDに基づいて電子黒板装置14がユーザ情報サーバ装置10から主催者の外部サービス設定情報を取得し、取得した主催者の外部サービス設定情報に基づいてスケジュールサービス32に、外部サービス設定情報によって識別されるユーザの当日の会議予定情報を要求することで取得する。
ステップS352において、電子黒板装置14はステップS350で取得した会議予定があるか否かを判定する。会議予定がなければ電子黒板装置14はステップS354の処理をスキップする。会議予定があれば電子黒板装置14は、例えば図28に示すようなステップS354の遠隔会議の接続先検索の処理を行う。
図28は遠隔会議の接続先検索の処理の一例のフローチャートである。ステップS360において電子黒板装置14は、ステップS350で取得した主催者の当日の会議予定から、開始する遠隔会議として提案するための提案スケジュールを図18に示したように抽出する。
ステップS362に進み、電子黒板装置14はステップS360で抽出した提案スケジュールがあればステップS364に進む。また、電子黒板装置14はステップS360で抽出した提案スケジュールが無ければステップS364以降をスキップする。
ステップS364において、電子黒板装置14は提案スケジュールに遠隔サービス接続先情報があるか否かを判定する。提案スケジュールに遠隔サービス接続先情報がなければ電子黒板装置14はステップS366以降をスキップする。
また、提案スケジュールに遠隔サービス接続先情報があれば、ステップS364からステップS366に進み、電子黒板装置14は提案スケジュールのスケジュール予定情報に含まれる遠隔サービス接続先情報に基づき、遠隔会議サービスの判別を行う。また、ステップS368に進み、電子黒板装置14は提案スケジュールのスケジュール予定情報に含まれる遠隔サービス接続先情報に基づき、接続先の判別を行う。
ステップS366の遠隔会議サービスの判別と、ステップS368の接続先の判別とは図25のアプリ起動画面1300の遠隔会議サービスボタン1302の表示内容に反映されることになる。
以上、第3の実施形態によれば、主催者はアプリ起動画面1300に表示された遠隔会議サービスボタン1302を押下して、遠隔会議の接続先に接続できる。したがって、電子黒板装置14を遠隔会議の接続先に接続するための手間を削減できる。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。なお、本実施形態で説明した情報処理システム1は一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。
ある実施形態では、ユーザ情報サーバ装置10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワーク18や共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、電子黒板装置14は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
さらに、ユーザ情報サーバ装置10および電子黒板装置14は開示された処理ステップを様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、電子黒板装置14によって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、電子黒板装置14によって実行することができる。また、ユーザ情報サーバ装置10と電子黒板装置14の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていてもよいし、複数の装置に分けられていてもよい。
遠隔会議の接続先に接続するデバイスは電子黒板装置14及びPC15に限られるものではなく、例えばPJ(Projector:プロジェクタ)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、携帯電話、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC等であってもよい。
なお、会議予定設定部40は特許請求の範囲に記載した予定設定手段の一例である。遠隔サービスクライアント42A及び42Bは、遠隔サービス接続手段の一例である。