JP2020192677A - 対象ワークの識別移載装置及び識別移載方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明によれば、複数の対象ワークが無造作に積まれた中から、正確に対象ワークを検出し、検出された複数の対象ワークのうち、アームロボットからの距離が近いものを捕捉対象ワークと判定することで、効率的な移載作業を行うことができる。
本発明によれば、制御部は深層学習や機械学習といった人工知能(AI)によって、対象ワークの情報を習得するので、対象ワークの大きさ、形状、色、表面の図柄などに制限がなく、どのような情報を制御部に提供するかによって、所望する様々な形態の対象ワークの識別が可能となり、その精度も向上させていくことができる。
本発明によれば、深層学習や機械学習といった人工知能(AI)による学習を応用し、対象ワークの中心位置を検出する機能を持たせることで、比較的大きな対象ワーク、円形など多様な形状の対象ワークであっても、捕捉後の脱落などのミスなく移載を行うことができる。
本発明によれば、深層学習や機械学習といった人工知能(AI)による学習を応用し、対象ワークの向き判別機能を持たせることで、移載先(ここでは、弁当などの食品用容器内)に、所望する向きに揃えて捕捉された対象ワークを収容することができ、収容(盛付け)抜けの発見が容易になり、製品の美観にも貢献する。
また傾き判別機能により、アームロボットを対象ワークの傾きに応じ、捕捉に最適な角度に制御するので、移載ミスの低減が図られる。
この効率化、精度向上により、人手不足の環境下、労働環境の改善や労働力の確保にも貢献する。
図1は食品加工工場における搬送ラインHrを示す概略図であり、搬送ラインにおける対象ワークの識別移載装置100を詳細に示す図である。
対象ワークの識別移載装置100は、搬送ラインのベルトコンベア上を上流側から下流側へ流れる容器を移載先とし、前記ベルトコンベアを挟んで、アームロボットZ7と複数の対象ワークが無造作に積まれたトレーZ10が対向して配され、トレー上部には鉛直下向きにトレーを撮像できるように撮像部12が配されている(図1、図2)。
また、撮像部12と、撮像部12で撮像された画像データが処理される制御部46がネットワーク接続され、制御部46からの指示によりアームロボットZ7が対象ワークを捕捉し、容器に盛付け、下流側の蓋閉め等の工程に送られる。
本実施の形態における、対象ワーク5は麺つゆ、わさび等の薬味、醤油やソース等の調味料が封入してあり、ポリエステルや多層フィルム等によって構成された一般的な袋体であり、対象ワーク5を収容する移載先は弁当用の容器や透明な麺類の容器である。
本実施の形態における撮像部12は、複数の対象ワーク(袋体)5が無造作にバラ積まれたトレーZ10の上部に鉛直下向きにトレー内を撮像できるように配され、撮像した画像データは、制御部において画像処理され判定や位置情報の取得に使用される。本実施の形態における撮像部12には、2Dカメラ、3Dカメラなどの産業用カメラや、奥行き認識可能なデプスカメラ(Depth Camera)を使用している。
本実施の形態の制御部46における対象ワーク検出機能47は、機械学習や深層学習といった人工知能(AI)によって得られる対象ワーク5の情報を基に、撮像部12によって撮像された画像データから、移載対象として検出すべき対象ワーク5を識別する。
ここで、「対象ワークの識別」とは、撮像部12で得られたRGB画像データやDepth画像データと、対象ワークを検出するために深層学習のうちSSDによる学習済みモデルによって得られる対象ワークの情報とを照合し、その合致度合いを「類似度」Rとして数値化し、類似度(数値)が高いものほど検出すべき対象ワーク5である可能性が増加することを意味する。類似度判定部48は、撮像部12で得られた画像を、画像処理部4を経て、前記学習済みモデルと照合することで、捕捉する対象ワーク(以後、捕捉対象ワーク)5aを判定する(図3)。その一例としては、図4から、対象ワーク5を識別し、類似度の高いものから順に5件検出していることが分かる。類似度Rの算出には(前記制御部による類似度の判定)には、前記撮像部12で撮像された撮像情報のうち対象ワーク5の大きさ、形状、色、表面の図柄のうちの少なくとも一つが利用される。
次に、前述の撮像部12によって得られる画像データの画角(撮影領域)に、後述するアームロボットZ7からの距離に応じた距離スコアをあらかじめ設定しておき、検出された対象ワーク5の位置に応じて距離スコアを付与し、類似度に加算し、最も値が大きく表れた対象ワーク5を移載する捕捉対象ワーク5として判定する。
これによりアームロボットZ7の移動距離を短縮させ、効率的な移載(容器への盛付け)が可能となるが、距離スコアの付与方法は、アームロボットZ7からの距離が近い半円から順に大きなスコアを設定するようにするなど上記方法に限定されない。
そして、画像データから最も値が大きく表れて捕捉対象ワーク5aであると判定された対象ワーク5aの所定の領域を、前述の画像データから抽出し、対象ワーク5aの向きを判別する。
本実施の形態においては、捕捉対象ワーク5aの向きとは、その検出範囲が−180°<θ≦+180°で、画像データはトレーを上方から鉛直下向きに撮像されたものであるため、鉛直方向に対し、対象ワーク5aが0°を基準に何度回転した状態かを判別することになる(図8)。
さらに、捕捉対象ワーク5aの中心5cを求めることになるが、捕捉対象ワーク5aの向きの判別、中心検出にも深層学習によってモデル化された情報が用いられる。
捕捉対象ワーク5aの向き判別機能は、移載先である容器への盛付に際し、捕捉対象ワーク5aの向きも所望の向きに揃えることを可能とするものであり、対象ワーク5の中心位置検出機能は、比較的サイズや重量の大きな対象ワーク5や円形など多様な形状の対象ワーク5をアームロボットZ7で捕捉する際、捕捉ミスや運搬中の脱落を防止する効果も得られる。
これらの機能は、盛付け抜けなどのミスも防止でき、ミスの有無確認が容易になると同時に、完成した製品の美観などの観点からも有意義なものと言える。
上記ステップにより、捕捉対象ワーク5aが平面上(X−Y平面)でどこにどの向きで存在しているかが把握できたが、次に、検出された捕捉対象ワーク5aの中心と撮像部12との距離を測定することで、捕捉対象ワーク5aの高さ位置(Z軸)を測定し、位置を3次元的(X−Y−Z)に把握することになる。本実施の形態では、奥行(ここでは高さ)を認識できるDepth画像を基に、撮像部(デプスカメラ)12と捕捉対象ワーク5aの中心との距離を求める。
アームロボットZ7は、制御部46と接続されており、制御部からの指令に基づき、トレー内に無造作に積まれた複数の対象ワーク5の中から捕捉対象ワーク5aを捕捉し、移載先である容器に盛付けする。本実施の形態のアームロボットZ7は、アームを2つ有しており、それぞれ別のトレーZ10から対象ワークを識別して容器に移載する。
図9は上記一連のステップをフロー図で表したものであり、上記ステップが繰り返し行われることとなる。
本実施の形態では、アームロボットZ7は捕捉対象となる袋体の向き、傾きに応じて袋体を捕捉する方法として、真空式で、対象となる袋体を吸着させる方法が取られているが、その方法は限定されるものではない。
12 撮像部(撮像カメラ)、
4 画像処理部、
46 制御部、
47 対象ワーク検出機能、
48 類似度判定部、
5 対象ワーク(袋体)、
5a 捕捉対象ワーク、
5c 対象ワークの中心、
5W わさび(ワサビの入った合成樹脂製の袋体)、
5M 麺つゆ(麺つゆの入った合成樹脂製の袋体)、
Hr 搬送ライン、
R 類似度、
r,2r,3r 距離スコア、
Z7 アームロボット、
Z8 移載先(プラスチック製の食品容器)、
Z10 トレー(対象ワークが無造作に積まれた容器)、
Z21 RGB画像、
Z22 Depth画像
Claims (9)
- 調味料や具材などの食品が封入された対象ワークを識別して移載する対象ワークの識別移載装置であって、
撮像部と、制御部と、アームロボットを備え、
前記撮像部は、無造作に積まれた複数の対象ワークを撮像し、
前記制御部は、前記撮像部で撮像された情報から捕捉対象ワークを検出する捕捉対象ワーク検出機能と、捕捉対象ワークを移載させるように前記アームロボットを制御するアームロボット制御機能を有し、
捕捉対象ワーク検出機能は、前記撮像部で撮像した対象ワークの情報と、制御部が有する対象ワークの情報から、類似度を判定し、前記類似度の値に、事前にスコア化された前記アームロボットからの距離に応じて付与されるスコアを加算して合計値を求め、
前記合計値の最も大きな対象ワークを捕捉対象ワークと判定し、アームロボット制御機能によりアームロボットで移載することを特徴とする対象ワークの識別移載装置。 - 前記制御部が類似度を判定するために有する対象ワークの情報は、前記深層学習や機械学習といった人工知能(AI)により得られる情報であることを特徴とする請求項1に記載の対象ワークの識別移載装置。
- 前記制御部による類似度の判定において、前記対象ワークが調味料や具材などの食品が封入された袋体であり、その大きさ、形状、色、表面の図柄のうちの少なくとも一つ撮像画像が利用されることを特徴とする請求項1または2記載の対象ワークの識別移載装置。
- 前記制御部は、捕捉対象ワークの中心位置を検出する中心位置検出機能を有し、捕捉対象ワークの中心位置と前記撮像部との距離を算出し、捕捉対象ワークの中心位置をアームロボットにより捕捉することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の対象ワークの識別移載装置。
- 前記制御部は、捕捉対象ワークの向き・傾き判別機能を有し、捕捉対象ワークの向き・傾きに応じてアームロボットを捕捉に最適な角度に制御し、捕捉した対象ワークを一定の向きで移載することを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の対象ワークの識別移載装置。
- 調味料や調理用の具材などの食品が封入された対象ワークを識別して移載する対象ワークの識別移載方法であって、
撮像部と、制御部と、アームロボットを備え、
前記撮像部は、無造作に積まれた複数の対象ワークを撮像し、
前記制御部は、前記撮像部で撮像された情報から捕捉対象ワークを検出する捕捉対象ワーク検出機能と、捕捉対象ワークを移載させるように前記アームロボットを制御するアームロボット制御機能を有し、
捕捉対象ワーク検出機能は、前記撮像部で撮像した対象ワークの情報と、制御部が有する対象ワークの情報から、類似度を判定する判定ステップと、前記類似度の値に、事前にスコア化された前記アームロボットからの距離に応じて付与されるスコアを加算して合計値を求める合計値算出ステップにより、
前記合計値の最も大きな対象ワークを捕捉対象ワークと判定し、アームロボット制御機能によりアームロボットで移載することを特徴とする対象ワークの識別移載方法。 - 前記制御部が類似度を判定するために有する対象ワークの情報は、前記撮像部で撮像された撮像情報から得られた撮像情報を深層学習や機械学習といった人工知能(AI)により得られる情報であることを特徴とする請求項6に記載の対象ワークの識別移載方法。
- 前記制御部による類似度の判定において、前記対象ワークが調味料や具材などの食品が封入された袋体であり、その大きさ、形状、色、表面の図柄のうちの少なくとも一つの撮像画像が利用されることを特徴とする請求項6または7記載の対象ワークの識別移載方法。
- 前記制御部は、捕捉対象ワークの中心位置を検出する中心位置検出機能を有し、捕捉対象ワークの中心位置と前記撮像部との距離を算出し、捕捉対象ワークの中心位置をアームロボットにより捕捉することを特徴とする請求項6から8のうちいずれか一項に記載の対象ワークの識別移載方法。
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