JP2020192180A - カードゲームシステム及びそれに用いられるカード要素セット - Google Patents

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Abstract

【課題】聴覚の要素を取り入れることにより、さらに幅が広く面白いゲームを構築可能で、しかも、教育や脳の活性化により寄与できるカードゲームシステム100を提供する。【解決手段】表裏面を有した複数枚のカード要素1と、各カード要素1の表面1bに記載された内容と関連付けられており、かつ、裏面1aからの肉眼による観察では識別不能な態様で各カード要素1に設けられた識別子4と、前記カード要素1の裏面1aに近接または接触させることによって前記識別子4を読み取り、当該カード要素1の表面1bに記載された内容を特定して、該内容を音声で出力する携帯型の読取器3とを備えるようにした。【選択図】図7

Description

本発明は、複数のカード要素を用いた、遊びや教育用のカードゲームシステム及びカード要素セットに関するものである。
トランプや花札等のカードゲームは、複数枚のカードを用いて種々のゲームをすることができるように構成されたものであるが、近年では、特許文献1に示されているように、化学記号を覚えるためなどといった教育用のカードゲームも考えられている。
そして、この種のカードゲームは、プレーヤーに対し、記憶力や思考力を要求するので、脳の活性化や記憶力の維持・強化に役立つことが知られている。
特開2016−077368号公報
しかしながら、従来のカードゲームは、主として視覚に作用するものであるから、脳に対する刺激や活性化等の方向が偏る傾向にある。
他方、脳の活性化には、音楽や香り、美味しい料理などのように、例えば聴覚や嗅覚、味覚による刺激も役立つことが知られている。
そこで本発明は、聴覚の要素を取り入れることにより、さらに幅が広く面白いゲームを構築可能で、しかも、教育や脳の活性化により寄与できるカードゲームシステムを提供すべく図ったものである。
すなわち、本発明に係るカードゲームシステムは、裏面には同一の図柄が記載されており、該裏面からでは表面に記載されている内容を視認できないように構成された複数枚のカード要素と、前記カード要素の裏面に近接または接触させることによって、当該カード要素の表面に記載された内容を読み取り、該内容を音声で出力する携帯型の読取器とを備えていることを特徴とするものである。
このようなものであれば、携帯型の読取器を用いることによって、カード要素の表面に記載された内容を、該カード要素を裏向けたまま音声で聞くことができるので、カードゲームに聴覚の要素を取り入れることができるようになり、より幅の広い様々なゲームを構築することが可能になる。また、そういったゲームにおいては、視覚のみならず聴覚による記憶やそれに基づいた推考が必要になるので、教育や脳の活性化により深く寄与できる。
より具体的には、以下の構成要素を備えているものを挙げることができる。
(1)表裏面を有した複数枚のカード要素。
(2)各カード要素の表面に記載された内容と関連付けられており、かつ、各カード要素に、その裏面からの肉眼による観察では識別不能な態様で設けられた識別子。
(3)前記カード要素の裏面に近接または接触させることによって前記識別子を読み取り、当該カード要素の表面に記載された内容を特定して、該内容を音声で出力する携帯型の読取器。
カード要素に対する雑な取り扱いに対しても耐久性があり、かつ、安価に構成できる識別子の具体的態様としては、前記カード要素の裏面に記載された、肉眼では識別不能な小ドットの配列パターン又は形態をもって前記識別子としているものを挙げることができる。
聴覚を通じた記憶力や認識能力を高められるとともに、ゲームをより面白くできるようにするためには、表面に同一内容が記載されたカード要素が少なくとも2つ以上含まれており、それら同一内容のカード要素のうち、一のカード要素と別のカード要素とでは、前記読取器による内容の音声出力形式が、言語が異なるなど互い異ならせてあるものが好ましい。
読取器の具体的態様としては、前記識別子を撮像する撮像センサと、撮像センサによって得られた画像を符号化するエンコーダと、前記符号にそれぞれ紐づけられた音声データを格納している格納部と、前記メモリを参照することによって、前記エンコーダによって得られた符号に紐づけられた音声データを取得して出力する演算部と、前記演算部から出力された音声データを発声出力するスピーカとを備えているものを挙げることができる。
本発明は、裏面に同一の図柄が記載されて、該裏面からでは表面に記載されている内容を視認できないように構成された複数枚のカード要素からなり、各カード要素には、表面に記載されている内容と関連付けられた識別子が、肉眼による裏面からの観察では識別不能な態様で設けられているカード要素セットであってもかまわない。
本発明によれば、携帯型の読取器を用いてカード要素の表面に記載された内容を、該カード要素を裏向けたまま音声で聞くことができるので、カードゲームに聴覚の要素を取り入れることができるようになり、より幅の広い様々なゲームを構築することが可能になる。
また、そういったゲームにおいては、視覚からの記憶や推考のみならず、聴覚からの記憶や推考も加えて必要になるので、教育や脳の活性化にも深く寄与できる。
本発明の第1実施形態におけるカードゲームシステムを示す全体図である。 同実施形態におけるカード要素の表裏面を示す図である。 同実施形態におけるカード要素の表面の記載を示す図である。 同実施形態におけるカード要素の裏面に記載された、肉眼では見えない小ドットの配列により形成されている識別子を示す図である。 同実施形態における読取器の機能要素を示すブロック図である。 同実施形態における音声データ格納部の内容を示す図である。 同実施形態におけるカードシステムを使ったゲームを説明するための説明図である。 同実施形態におけるカード要素の表面に記載された、肉眼では見えない小ドットの配列により形成されている識別子を示す図である。 同実施形態におけるカード要素の表面を読取器で読み取った時の発声出力を示す図である。 同実施形態におけるカード要素の表面を読取器で読み取った時の発声出力を示す図である。 本発明の第2実施形態におけるカード要素の表裏面を示す図である。 同実施形態におけるカード要素の裏面に記載された、肉眼では見えない小ドットの配列により形成されている識別子を示す図である。 本発明の第3実施形態におけるカード要素の表裏面を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態におけるカードゲームシステム100は、図1に示すように、複数枚(ここでは30枚)のカード要素1からなるカード要素セット10と、各カード要素1の表面に記載された内容を読み取る携帯型の読取器3とを備えたものである。
前記カード要素1は、例えば矩形型のシート状をなす紙製乃至樹脂製のものであり、図2に示すように、裏面1aと表面1bとを有している。
各カード要素1の裏面1aには、同じ図柄が記載されていて、この裏面1aを肉眼でみても、各カード要素1の区別がつかないようにしてある。なお、「図柄」とは、色、図形、絵、文字、テキスタイル等又はそれらの組み合わせからなるものであり、無地も含まれる。
他方、各カード要素1の表面1bには、図3に示すように、様々な異なる内容の図柄が記載されている。この実施形態では、図柄は果物などの絵であり、その絵と絵の内容を示す単語とがカード要素1の表面1bに記載されている。ここでは、表面1bの内容が互いに異なる15種類のカード要素1が用意してあるとともに、同じ種類のカード要素1が2枚ずつ用意されているので、カード要素セット10は、合計30枚のカード要素1から構成されている。
なお、「内容が同じ」とは、図柄が同一のものは当然に含まれる。また、ゲームによって定義は変わるが、図柄は異なってもその図柄の全部または一部が示す意味が同じものも内容が同じとみなされる場合がある。例えば、絵は異なってもりんごであれば、同じとみなされるし、英文字で大文字と小文字とでは内容が同じとみなされる場合がある。その他、例えば色を主体にするゲームでは、文字や絵の内容が異なっても、同じ色であれば同じ内容とみなされる場合がある。
さらに、各カード要素1には、表面1bの内容と関連付けられた識別子4が、肉眼による裏面1aからの観察では識別不能な態様で設けられている。
この実施形態においては、図4に示すように、肉眼では識別不能な小ドット41が裏面1aに記載されており、該小ドット41の配列パターンが識別子4となっている。配列パターン(識別子)4は、裏面1aの略全面に亘って繰り返されるように形成されている。
読取器3は、図1、図5に示すように、ペン型の筐体31と、該筐体31の内部に設けられた撮像センサ32、情報処理回路33及びスピーカ34を備えたものである。
前記撮像センサ32は、筐体31の先端部に設けられた例えば二次元アレイセンサであり、該筐体31の先端に設けられた撮像孔(図示しない)を介して前記識別子4を撮像することができる。
前記情報処理回路33は、ハードウェア的に説明すれば、CPUやFPGAなどの演算回路の他、所定のプログラムが格納されたメモリや増幅器などの周辺回路(図示しない)を有したものである。
他方、この情報処理回路33は、ソフトウェア的にいえば、前記メモリに格納されたプログラムに従って前記演算回路やその周辺回路が動作することによって、エンコーダ33a、音声データ格納部33b及び音声データ特定部33cとしての機能を発揮するものである。
エンコーダ33aは、撮像センサ32によって得られた識別子4の画像データを、予め定めてある所定の規則に則って解析し、符号化(ここでは数値化)するものである。
音声データ格納部33bは、前記メモリの所定領域に設定されたものであり、図6に示すように、前記符号にそれぞれ紐づけられた音声データを格納している。
音声データ特定部33cは、前記エンコーダ33aから出力された符号を取得するとともに、前記音声データ格納部33bを参照して、その符号に紐づけられた音声データを特定し出力するものである。
前記スピーカ34は、前記音声データ特定部33cから出力された音声データを受信して、人が認識できるように、音声として出力するものであり、この実施形態では、筐体31の例えば後端部に設けられている。
なお、図1中、符号35は、この読取器3の電源スイッチ、符号36は、スピーカ34の音量調節ボタンである。
次に、上述したカードゲームシステム100を用いたゲームの一例及びそのときの読取器3の動作について説明する。
この例でのゲームは、トランプゲームにおける神経衰弱(Concentration)に似ており、すべて裏返したカード要素1の中で、表面1bの内容が同じ1組のカード要素1を当てるというものである。
ただし、プレーヤーは、自身が選択したカード要素1をめくってその表面1bの内容を確認するのではなく、カード要素1を裏返したまま、その裏面1aに読取器3の先端を近接又は当接させる。このことによって読取器3が、表面1bに記載された内容を音声出力するので、その音声内容をもってプレーヤーは表面1bの内容を確認するルールである。
詳述する。
例えば図7に示すように、プレーヤーは、まず1枚目のカード要素1を選択し、そのカード要素1をめくることなく、そのカード要素1の裏面1aに読取器3の先端を近接又は当接させる。
当該カードの裏面1aには、前述したように、識別子4である小ドット41の配列パターンが裏面1aの略全面に亘って隈なく繰り返されて記載されている。したがって、カード要素裏面1aのどの部分に読取器3を当てようが、撮像センサ32が小ドット41の配列パターンを含んだ画像を撮像する。
その画像データをエンコーダ33aが受信してそこに含まれる配列パターンを認識し、その配列パターンを予め定めてある所定の規則に則って符号化(ここでは数値化)する。ここでは、その符号の値、つまり識別子4の値が63578であったとする。
次に、この値63578を音声データ特定部33cが取得する。それとともに、音声データ特定部33cは、音声データ格納部33bを参照し、当該値に対応する音声データを特定する。ここでは、識別子4の値は63578であるから、図6に示すように、特定される音声データは、”りんご”を発声するためH1.mp4となる。
続いてスピーカ34が、この音声データH1.mp4を受信して、”りんご”を発声する。
これを聞いたプレーヤーは、続いて2枚目のカード要素1を選択する。上述と同様の手順で読取器3がそのカード要素1の表面1bに記載された絵の内容を読み取って発声する。これが同じであれば、神経衰弱ゲーム同様、そのプレーヤーが得点できる。
しかして、この実施形態では、さらに工夫が凝らしてある。
すなわち、表面1bが同じ内容のカード要素1であっても、カード要素1毎にその内容の出力形式が異ならせてある。ここでは言語を異ならせてあり、一方が日本語であり、他方が英語である。図7において、選ばれた2枚目のカード要素1は、表面1bの内容が同じ”りんご”ではあるが、裏面1aの識別子4の値が63579というように、1枚目のカード要素1とは異ならせてあり、その音声出力は”apple”である。
したがって、もしプレーヤーが、”りんご”と”apple”との意味が同じであるとわかっていなければ、あるいは、”りんご”または”apple”を聞き取れなければ、プレーヤーは同一内容のカードを選択したことすらわからず、得点できないことになる。
このように、本ゲームを有利に進めるには、どこにどのカード要素1があるかという場所の記憶のみならず、英単語の意味を記憶しておくことや、音声の聞き取り能力が必要になる。
以上に述べたこの実施形態にかかるカードゲームシステム100によれば、以下のような効果を得られる。
すなわち、プレーヤーは、カード要素1の表面1bの内容を、カード要素1を裏向けたまま音声で聞くことができるので、例えば上述した一例のように、カードゲームに聴覚の要素を取り入れることができるようになり、より幅の広い様々なゲームを構築することが可能になる。また、そういったゲームにおいては、視覚からの記憶や推考のみならず、聴覚からの記憶や推考も加えて必要になるので、教育や脳の活性化にも深く寄与できる。
なお、この実施形態では、図8に示すように、カード要素1の表面1bにおける絵の記載領域a1、文字列記載領域a2、及び左上のマーク記載領域a3にも、肉眼では識別不能な小ドット41の配列パターン(識別子4)が形成してある。なお、図8(b)は、肉眼では見えない小ドットの配列のみを可視化した図である。
そして、それらの記載領域に読取器3の先端部を近づけるか当てるかすると、読取器3は、その記載領域に埋め込まれた識別子4を読み取って、上述したように、対応する音声を出力するようになっている。
この例においては、図8(b)に示すように、文字列記載領域a2には、小ドットの1種類の配列パターン4(1)のみ、すなわち、値が63579の識別子4のみが配されており、当該領域a2のどの場所に読取器3の先端部を接触等させても、図9に示すように、値63579に対応する音声”apple”が出力されるように構成してある。また、マーク記載領域a3も同様で、そこには値が72000の識別子4(2)のみが配されているので、当該領域a3のどの場所に読取器3の先端部を接触等させても、図9に示すように、値72000に対応する音声”りんごを英語で言ってみよう”)が出力されるように構成してある。
他方、絵の記載領域a1には、図8(b)に示すように、値の異なる複数の識別子4(ここでは、値が72523と72524との2種類の識別子4(3)、4(4))が適宜散りばめて設けてあり、読取器3を近づけたあるいは接触させた場所のわずかな違いによって、読み取られる識別子4が変わり、図10に示すように、“Yummy おいしい”または“One more please もうひとつ”という2つの音声のいずれかが出力されるように構成してある。
プレーヤーからすれば、同じ場所(絵)を押さえているつもりなのに、場合によって出力される音声がランダムに変わるように感じられるので、本願出願人らは、これを疑似ランダムと称している。
このように、カード要素1の表面1bにも識別子4を視認不可能に埋め込んで、読取器3を使って対応する音声を発声できるように構成してあるので、様々なゲームを創出して幅広く楽しむことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態でのカードゲームシステム100は、第1実施形態と読取器3は共通するが、カード要素セット10が異なるので、ここではカード要素セット10について主として説明する。
この実施形態でのカード要素セット10において、各カード要素1の裏面1aは、図11、図12(a)に示すように、第1実施形態同様、全て同じ図柄であり、この裏面1aを肉眼で見ても、カード要素1の区別がつかないようにしてある。
他方、各カード要素1の表面1bには、同図に示すように、ここでは宝石の絵と図柄としての数字とが記載されている。第1実施形態と異なるのは、1枚のカード要素1に1つの内容が記載されているのではなく、2つの異なる内容、すなわち、2つの異なる数字(内容)が記載されている点である。具体的には、0と10、1と9、2と8、3と7、4と6、及び5が記載された少なくとも6種類のカード要素1が用意されていて、さらに、それら各カード要素1が2枚ずつ設けられている。
さらに各カード要素1の裏面1aには、図12(b)に示すように、表面1bの内容に関連付けられた識別子4として、第1実施形態と同様、肉眼では識別不能な小ドット41の配列パターンが設けられている。しかして、前述したように、カード要素1の表面1bには2つの異なる数字が記載されているので、裏面1aには、それに対応する2種類の配列パターン(識別子4(5)、4(6))が設けられている。
これら2種類の識別子4(5)、4(6)は例えば交互に配置してあり、読取器3を近づけたあるいは接触させた場所のわずかな違いによって、読み取られる配列パターンが変わって、音声出力が変わるように構成されている。すなわち、プレーヤーにとってみれば、カード要素1の裏面1aを読取器3でタッチすると、表面1bに記載されたいずれかの数字がランダムに発声されるように感じられるようにしてある。
このようなカードゲームシステム100を用いたゲームの一例を以下に紹介する。
このゲームでは、プレーヤーは2名であり、前記6種類のカード要素1を相手に見せないようにして手持ちにする。
そして、各プレーヤーは手持ちのカード要素1のうちから1枚を選んで、伏せたまま、場に置く。
次に、各プレーヤーは、自分が場に出したカード要素1を読取器3で読んで、その数字を発声させる。このとき、大きい数字が読まれたプレーヤーが勝ちとなり、場に出された2枚のカード要素1をもらえる(手持ちにはならない)。もともと手持ちが6枚だから、その6枚を順次場に出して上述した手順を繰り返し、最終的に多くのカード要素1を集めたプレーヤーが勝ちとなる。
このゲームでは、相手が出してくるカード要素1を予想してそれに勝つように自分のカード要素1を出していくことが肝要となる。その際、読取器3による音声から相手がすでに出したカードを記憶して残りのカード要素1を特定する記憶力と、その残りのカード要素1のうち、相手が次に出してくるカード要素1を推理予測することが必要となる。ただ、カード要素1のいずれの数字が読取器3で読み取られるかは偶然となるため、単純に推理力や記憶力だけで勝敗が決まらないところにゲームの趣向がある。
なお、第1実施形態同様、カード要素1の表面1bにも識別子4が設けられており、それを利用して種々のゲームをすることもできるようになっている。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
この第3実施形態でのカードゲームシステム100は、第1実施形態と読取器3は共通するが、カード要素セット10が異なるので、ここでは主としてカード要素セット10について説明する。
この実施形態でのカード要素セット10においては、図13に示すように、裏面1aが例えば色違いの2種類のカード要素1が用意してある。なお、同じ種類のカード要素1は、裏面1aを肉眼で見ても表面1aの区別がつかないように全て同じ図柄にしてある。
一方の種類のカード要素1の表面1bには、図柄として英語の大文字が記載してあり、他方の種類のカード要素1の表面1bには、図柄として英語の小文字が記載してある。
さらに各カード要素1の裏面1aには、表面1bの内容に関連付けられた識別子として、第2実施形態と同様、肉眼では識別不能な小ドットの配列パターンが2種類、例えば交互に配置してある(識別子は図示しない)。
しかして、この実施形態においては、読取器で一方の識別子を読み取った場合には、表面1bの内容が音声出力される一方、他方の識別子を読み取った場合には、表面1bの内容は出力されず、カード要素1をめくる旨の音声が出力される。また、いずれの識別子が選ばれるかは、第2実施形態同様、プレーヤーには選択できない疑似ランダムとなっている。
このようなカード要素1を用いたゲームの一例としては、前記第1実施形態同様、最初は全部を裏向けておいて、内容が同じカード要素1(ここでは大文字とそれに対応する小文字)を当てるゲームが考えられる。しかして、この実施形態では、裏面1aから表面1bを読取器で読み取った場合に、その内容が音声出力されない場合があるので、やや異なった趣向を楽しむことができる。また、裏面1aが2種類あるので、他の実施形態では実現できない種々のゲームを構築することもできる。
<その他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限られるものではない。
カード要素についていえば、矩形状に限られるものではないし、またシート状に限られず、直方体状など厚みのあるブロック体でもかまわない。
識別子に関していえば、例えば、カード要素の内部に埋め込まれたチップ等で構成してもよいし、視認できない波長の光(赤外光や紫外光)を発するような塗料によって記載されたもの、あるいは、磁気を発するようなもので構成しても構わない。
読取器はペン型のものに限られない。例えばスマートフォンを利用したものなどでもかまわない。また、読取のためのセンサも、識別子の種類に応じて変わる。例えば、超音波センサや磁気センサ、赤外線センサなどでもよい。
さらに、前記実施形態では、識別子を視認不可能にするとともに複数種類の識別子を交互に配置して疑似ランダムを作成していたが、読取器側にランダム発生器を組み込み、同じ識別子を読み込んでも、そのランダム発生器により、識別子に対応する複数の値のいずれかをランダムに発声させてもよい。
もちろん、このようなゲームシステムによるゲームは前記実施形態に限られず、新たなゲームの創作も可能である。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
100・・・カードゲームシステム。
10・・・カード要素セット
1・・・カード要素
1a・・・裏面
1b・・・表面
3・・・読取器
4・・・識別子
41・・・小ドット

Claims (6)

  1. 裏面には同一の図柄が記載されており、該裏面からでは表面に記載されている内容を視認できないように構成された複数枚のカード要素と、
    前記カード要素の裏面に近接または接触させることによって、当該カード要素の表面に記載された内容を読み取り、該内容を音声で出力する携帯型の読取器とを備えていることを特徴とするカードゲームシステム。
  2. 裏面に同一の図柄が記載されている複数枚のカード要素と、
    各カード要素の表面に記載された内容に関連付けられた識別子であって、裏面からの肉眼による観察では識別不能な態様で各カード要素に設けられた識別子と、
    前記カード要素の裏面に近接または接触させることによって前記識別子を読み取り、当該カード要素の表面に記載された内容を特定して、該内容を音声で出力する携帯型の読取器とを備えていることを特徴とするカードゲームシステム。
  3. 前記カード要素の裏面に肉眼では識別不能な小ドットが形成されており、該小ドットの配列パターン又は形態が前記識別子となっている請求項2記載のカードゲームシステム。
  4. 表面の内容が同一であるカード要素が少なくとも2以上含まれており、それら同一内容のカード要素のうち、一のカード要素と別のカード要素とでは、前記読取器による内容の音声出力形式が、言語が異なるなど互い異ならせてある請求項2又は3記載のカードゲームシステム。
  5. 前記読取器が、前記識別子を撮像する撮像センサと、撮像センサによって得られた画像を符号化するエンコーダと、前記符号にそれぞれ紐づけられた音声データを格納している格納部と、前記メモリを参照することによって、前記エンコーダによって得られた符号に紐づけられた音声データを取得する音声データ特定部と、前記音声データ特定部から出力された音声データを発声出力するスピーカとを備えていることを特徴とする請求項2乃至4いずれか記載のカードゲームシステム。
  6. 裏面に同一の図柄が記載されて、該裏面からでは表面に記載されている内容を視認できないように構成された複数枚のカード要素からなるカード要素セットであって、
    各カード要素には、表面に記載されている内容と関連付けられた識別子が、肉眼による裏面からの観察では識別不能な態様で設けられていることを特徴とするカード要素セット。

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JP2022187135A (ja) * 2021-06-07 2022-12-19 株式会社くもん出版 学習用玩具

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