JP2020192064A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
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Abstract

【課題】現在の設定値を遊技者が容易に推測することを抑制することが可能な遊技機を提供することである。【解決手段】特別識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄等)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、通常状態(低確率/低ベース状態)よりも小当り遊技状態により遊技価値が付与されやすい、小当りRUSH状態(高確率/低ベース状態:第2KT状態)では、特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限し、小当りRUSH状態の制御に対応した特殊演出を実行する((F),(G))。【選択図】図9−7

Description

本発明は、特別識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、特別識別情報の可変表示を行い、大当り遊技状態等のような遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技を行うことが可能なものがあった。
このような遊技機においては、小当り遊技状態に制御される確率が、高確率状態と、低確率状態とで共通であるものがあった(特許文献1)。
また、このような遊技機としては、例えば大当り確率のような遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値に設定可能なものがあり、可変表示に関係する時期にキャラクタの画像を表示することにより設定値を示唆する演出をするものがあった(特許文献2)。
特開2017−148127号公報(段落0460等) 特開2010−200902号公報(段落0087等)
特許文献2のように、有利度が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値に設定可能な遊技機においては、射幸性を抑制するために、特許文献1の小当り遊技状態のような特殊状態に制御すると判定する割合を設定値によらず共通とすることが考えられる。しかし、設定値により有利状態に制御すると判定する割合が異なるが、設定値によらず特殊状態に制御すると判定する割合が共通である場合には、次のような問題が生じる。
例えば、有利状態に制御すると判定されず、かつ、特殊状態に制御すると判定されずに、はずれ表示結果となる割合が設定値により異なることとなる。このような場合には、特殊状態に制御すると判定する割合が設定値によらず共通であるので、遊技者が、可変表示においてはずれ表示結果の出現数を計数することにより、可変表示において有利状態に制御されないときにおけるはずれ表示結果の出現率に基づいて、現在の設定値を遊技者が推測することが可能となってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、現在の設定値を遊技者が容易に推測することを抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
(1) 特別識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄等)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
前記特別識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果(大当り表示結果等)が導出表示されたときに、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(CPU103、図6のS122〜S125等)と、
前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特定表示結果とは異なる特殊表示結果(小当り表示結果等)が導出表示されたときに、前記有利状態とは異なる特殊状態(小当り遊技状態等)に制御可能な特殊状態制御手段(CPU103、図6のS126〜S128等)と、
前記特別識別情報の可変表示を実行可能な状態である第1特定状態(低確率/低ベース状態(通常状態)等)と、前記特別識別情報の可変表示を実行可能な状態であって前記第1特定状態よりも前記特殊状態により遊技価値(賞球の払出し等)が付与されやすい第2特定状態(高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態等))とに制御可能な特定状態制御手段(CPU103、図6のS122〜S125、図6のS126〜S128等)と、
前記特別識別情報の可変表示の表示結果を決定するための判定値(大当り判定値、小当り判定値、はずれ判定値等)を用いて、前記特別識別情報の可変表示の表示結果を決定する表示結果決定手段(CPU103、図5のS110A等)と、を備え、
前記判定値として、前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(大当り判定値等)と、前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(小当り判定値等)と、前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特定表示結果および前記特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(はずれ判定値等)と、があり、
前記特定判定値の数と前記所定判定値の数とが異なる(図9−1、図9−2等)複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(CPU103等)と、
前記特別識別情報の可変表示に対応して演出識別情報の可変表示を実行し表示結果を導出表示可能な演出表示手段(演出制御用CPU120、画像表示装置5等)と、をさらに備え、
前記特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図9−1および図9−2の小当り判定値個数は設定値によらず共通等)、
前記演出表示手段は、
前記第1特定状態において、前記演出識別情報の可変表示を実行し、前記演出識別情報の表示結果により前記有利状態に制御されるか否かを報知し(図9−7(A)のはずれ表示結果、図9−7(C)の大当り表示結果で大当り遊技状態に制御されるか否かを報知する等)、
前記第2特定状態において、前記演出識別情報の可変表示の実行を制限し(図9−7(F),(G)のように飾り図柄の可変表示を実行しない等)、前記特殊状態の制御に対応した特殊演出を実行する(図9−7(F),(G)のように小当り演出画像023F013を表示する等)。
このような構成によれば、現在の設定値を遊技者が容易に推測することを抑制することができる。
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記設定手段による設定値に関する示唆を行う設定示唆演出(図9−7(B)、図9−12(B1)〜(B3)等)を実行可能な設定示唆演出実行手段(図9−9の023FS005、図8のS172等)をさらに備えた。
このような構成によれば、設定値に関する示唆を行う設定示唆演出が実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前記(1)または前記(2)の遊技機において、
前記演出表示手段は、
前記有利状態と前記第2特定状態とで演出態様の少なくとも一部の表示(特別背景画
像023F011等)が共通であり(図9−7(D)、図9−7(E)〜(H)等)、
前記有利状態に制御されているときに、前記有利状態に対応した特別表示(図9−7(D)のラウンド数画像023F008の表示等)を実行可能である。
このような構成によれば、有利状態と第2特定状態とで演出態様の少なくとも一部の表示が共通であり、有利状態に制御されているときに、有利状態に対応した特別表示を実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前記(1)から前記(3)のいずれかの遊技機において、
前記演出表示手段は、可変表示回数を表示可能であり(図9−7(A)〜(C)の等)、前記第1特定状態では当該可変表示回数を表示する(図9−7(A)〜(C)等)が、前記第2特定状態では当該可変表示回数の表示を制限する(図9−7(F),(G)等)。
このような構成によれば、特殊演出が実行されずに有利状態および特殊状態に制御されない可変表示の表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることができる。
(5) 前記(1)から前記(4)のいずれかの遊技機において、
前記演出表示手段は、
前記特別識別情報の可変表示の実行中に、当該可変表示に対応する対応表示(図9−7(A)〜(C)のアクティブ画像023F002等)を実行可能であり(図9−7(A)〜(C)等)、
前記第1特定状態では、前記特別識別情報の可変表示の実行中に、当該可変表示に対応する対応表示を実行可能であり(図9−7(B)等)、当該対応表示を、前記特別識別情報の可変表示が終了する以前に消去し(図9−7(A),(C)等)、
前記第2特定状態では、前記特別識別情報の可変表示の実行中に前記対応表示の実行を制限し(図9−7(E)〜(H)のようにアクティブ画像023F002を表示しない等)、前記特殊状態の制御に対応した特殊演出(小当り報知演出画像23F013を表示する演出等)を実行可能である(図9−7(F),(G)等)。
このような構成によれば、第2特定状態では、対応表示による可変表示の区切りの認識度合を低下させることにより、特殊演出が実行されずに有利状態および特殊状態に制御されない可変表示の表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることができる。
(6) 前記(1)から前記(5)のいずれかの遊技機において、
前記演出表示手段は、
前記特別識別情報の可変表示に関する保留表示(図9−7(A)〜(C)の保留画像023F001等)を実行可能であり(図9−7(A)〜(C)等)、
前記第1特定状態では、前記特別識別情報の可変表示の開始に対応して、前記保留表示を移動表示させることが可能であり(保留画像023F001のシフト表示等)、
前記第2特定状態では、前記特別識別情報の可変表示の実行中に前記保留表示の実行を制限し(図9−7(E)〜(H)のように保留画像023F001を表示しない等)、前記特殊状態の制御に対応した特殊演出(小当り報知演出画像23F013を表示する演出等)を実行可能である(図9−7(F),(G)等)。
このような構成によれば、第2特定状態では、保留表示による可変表示の区切りの認識度合を低下させることにより、特殊演出が実行されずに有利状態および特殊状態に制御されない可変表示の表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることがで
きる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 小当りRUSH状態である第2KT状態での遊技制御および演出制御のタイミングの概略を示すタイミングチャートである。 図9−6に示した演出制御の具体的な一例を示す画像表示装置5の表示画面図である。 変動回数表示設定値示唆演出選択テーブルを示す図である。 変動回数表示演出設定処理を示すフローチャートである。 設定値示唆演出のその他の例における設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。 設定値示唆演出のその他の例の演出の演出態様を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパタ
ーンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」または「第1特別図柄」といい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」または「第1特別図柄」といい、ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(ElectroLuminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄などであり、演出識別情報としての演出図柄とも呼ばれる。)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
遊技領域においては、遊技球の流下経路のうち、画像表示装置5の中央部よりも左側の遊技領域が第1流下経路128F001であり、画像表示装置5の中央部よりも右側の遊技領域が第2流下経路128F002である。第1流下経路128F001へ遊技球を打ち込むことが、左打ちと呼ばれる。第2流下経路128F002へ遊技球を打ち込むことが、右打ちと呼ばれる。遊技球の流下は、単に下方向に移動する場合以外に一時的な横方
向への移動および上方向への移動も含む遊技球の移動という概念に含まれる。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(3個)の遊技球が賞球として払い出される。賞球は遊技者に付与される遊技価値の一種であり、賞球が払い出されることにより、遊技価値が遊技者に付与されることとなる。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)し、遊技球が第1流下経路128F001を流下した場合にのみ、第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、第1状態として、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能(通過可能、進入可能)な開状態(開放状態ともいう)と、第2状態として、遊技球が入賞不能(通過不能、進入不能)な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。なお、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入不能な状態の代わりに、遊技球が進入困難な状態に制御してもよい。すな
わち、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入困難または進入不能な状態であれば、どのような状態に制御されてもよい。特別可変入賞球装置7の内部には、確変大当りとなったときに、遊技球が進入不可能な閉状態から遊技球が進入可能な開状態に制御されるV領域(図示省略)が設けられている。V領域に遊技球が進入したときには、その遊技球のV領域への入賞がV領域スイッチ27(図2参照)により検出される。このようなV領域への入賞は、V入賞と呼ばれる。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口Aを有する可変入賞球装置6Bと、第2始動入賞口Bを有する固定入賞球装置128F003が設けられている。図1に示すように、最も左側に固定入賞球装置128F003が配置され、固定入賞球装置128F003の右側に隣り合うように特殊可変入賞球装置17が配置され、特殊可変入賞球装置17の右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、第1状態として、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口Aに遊技球が入賞可能(通過可能、進入可能)な開状態(開放状態ともいう)と、第2状態として、遊技球が入賞不能(通過不能、進入不能)な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。なお、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入不能な状態の代わりに、遊技球が進入困難な状態に制御してもよい。すなわち、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入困難または進入不能な状態であれば、どのような状態に制御されてもよい。
特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、第2状態として、底面部材を前方に向けて前進移動させて遊技球が入賞不能(通過不能、進入不能)な閉状態から、第1状態として、底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を遊技球が入賞可能(通過可能、進入可能)な開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口Aを開状態とする開放制御を実行する。なお、特殊可変入賞球装置17は、第2状態として、遊技球が進入不能な状態の代わりに、遊技球が進入困難な状態に制御してもよい。すなわち、特殊可変入賞球装置17は、第2状態として、遊技球が進入困難または進入不能な状態であれば、どのような状態に制御されてもよい。
以上に説明したように、遊技球が右打ちをしたときに遊技球が流下する第2流下経路128F002においては、上流側から順に、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)、特殊可変入賞球装置17、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が配置される態様で設けられている。
特別可変入賞球装置7、可変入賞球装置6B、および、特殊可変入賞球装置17のそれぞれは、開状態のような第1状態と、閉状態のような第2状態とに変化可能な可変手段であるが、第1状態(開状態)は遊技球が通過容易な通過容易状態と定義してもよく、第2状態(閉状態)は遊技球が通過困難な通過困難状態と定義してもよい。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置
6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口Aが開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口Aに入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口Aが開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。
また、図1に示すように、固定入賞球装置128F003は、特殊可変入賞球装置17の底面部材の左端部よりも下方において上向きに開口形成されているので、第2始動入賞口Aおよび特殊入賞口の両方が閉状態となっていれば、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材および特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、第2始動入賞口Bを有する固定入賞球装置128F003の方へ落下し、固定入賞球装置128F003に入賞可能となる。第2始動入賞口Bは、第2始動入賞口Aとは異なる始動入賞領域であって可変手段の状態によらずに通過可能な固定入賞球装置128F003に設けられた特別始動領域である。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能なスイッ
チ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞(通過、進入)したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口Aといった、他の入賞口に遊技球が入賞(通過、進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口A内には、第2始動入賞口A内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能な第2始動口Aスイッチ22Bが設けられている。第2始動口Aスイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口B内には、第2始動入賞口B内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能な第2始動口Bスイッチ22Cが設けられている。第2始動口スイッチ22Cによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口Aと第2始動入賞口Bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。第2始動入賞口Aと第2始動入賞口Bとを総称して第2始動入賞口または第2始動口ということがある。第1始動入賞口への遊技球の入賞(通過、進入)および第1始動入賞口への遊技球の入賞(通過、進入)のそれぞれは、始動入賞と呼ばれる。始動入賞のうち、第1始動入賞口への始動入賞は第1始動入賞と呼ばれ、第2始動入賞口Aへの始動入賞および第2始動入賞口Bへの始動入賞は第2始動入賞と呼ばれる。
固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの1個の入賞に基づいて払出される賞球個数としての単位賞球個数(1個)は、入賞球装置6Aの第1始動入賞口への1個の入賞に基づいて払出される賞球個数としての単位賞球個数(3個)よりも少なく設定されている。これにより、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bについて、遊技媒体の入賞(通過、進入)に基づいて遊技価値としての賞球個数が必要以上に遊技者に付与され過ぎないようにすることができる。
このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)、および、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。その場合に、遊技球は第2流下経路128F002を流下する。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方2箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口A、第2始動入賞口B)への入賞を始動入賞とも
いう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が入賞(通過、進入)することに応じて、第1始動条件が成立し、当該第1始動条件に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
遊技状態には、高ベース状態と低ベース状態とが含まれる。ここで、「ベース」とは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。この割合を高める制御が行なわれる状態が「高ベース状態」である。このような制御は、一般的には、特別図柄の可変表示開始の契機となる始動入賞(例えば第2始動入賞口Aへの始動入賞)の発生頻度を高める制御として実現される。一方、このような制御が行なわれない状態が「低ベース状態」である。これにより、高ベース状態においては、低ベース状態と比べて、遊技球が持球をあまり減らすことなく、遊技を実行することが可能となる。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口Aに遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口Aが開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bに遊技球が
入賞(通過、進入)することに応じて、第2始動条件が成立し、当該第2始動条件に基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度
とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
通常状態よりも小当りになりやすいKT状態においては、小当りとなるときに、特別図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)が特定の表示結果となるが、そのような特別図柄を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示は、実行されてもよく、実行されなくてもよい。
なお、特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示が実行される場合の演出例は、次のようなものがある。例えば、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた
後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(ReadOnlyMemory)101と、RAM(RandomAccessMemory)102と、CPU(CentralProcessingUnit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第
1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口Aスイッチ22Bおよび第2始動口Bスイッチ22C)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24)、V領域スイッチ27からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠
LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(
ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチA22B、第2始動口スイッチB22C、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等が行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対
して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば
、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出
制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに
実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120
は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
〔確変状態の説明〕
大当り種別としては、大別して、大当り遊技状態終了後に大当り確率が確変状態(高確率状態)に制御される確変大当りと、大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されず大当
り確率が通常状態(低確率状態)に制御される通常大当りとが含まれる。大当り種別は、複数種類の確変大当りおよび通常大当りの種別のうちから、大当り種別選択用の乱数値に基づいて選択決定される。このように、遊技状態においては、確変状態と非確変状態とがある。
大当り遊技状態においては、確変大当りと通常大当りとのいずれに選択決定されたかに応じて、次のような制御が行われる。大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7内に進入(通過)した遊技球は、遊技盤2の裏側において、特別可変入賞球装置7の右方に設けられた誘導経路に導かれる。誘導経路は、さらに第1経路と第2経路との2つの経路に分岐しており、第1経路の入口付近には、CPU103によって開閉制御されるV領域開閉板が設けられている。確変大当りの大当り遊技状態においては、所定ラウンドにおいて、V領域開閉板の制御により、遊技球が誘導経路から第1経路に導かれ、V領域に進入(通過)し、V領域スイッチ27によって検出される。このようにV領域に入賞するとは、V入賞と呼ばれる。このように、確変大当りの大当り遊技状態においては、V入賞が発生する制御が実行される。一方、通常大当りの大当り遊技状態においては、所定ラウンドにおいて、V領域開閉板の制御により、遊技球が誘導経路から第2経路に導かれ、V領域に進入(通過)せず、V領域スイッチによって検出されない。これにより、通常大当りの大当り遊技状態においては、V入賞が発生しない制御が実行される。
〔KT状態の説明〕
次に、遊技状態について説明する。まず、遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bにおいて、普図ゲームで「普図当り」となったときの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。
また、KT状態のうち第2KT状態は、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御される。具体的に、第2KT状態では、特殊可変入賞球装置17の上流側の可変入賞球装置6Bにおいて、普図ゲームで「普図当り」となったときに、実質的に閉鎖状態となるように制御される。実質的に閉鎖状態とは、「普図当り」となったときに可変入賞球装置6Bが例えば0.2秒間のように極めて短時間の開放(ショート開放)をすることにより、可変入賞球装置6B内に遊技球が入賞不可能となる開放制御が実行され、実質的に可変入賞球装置6Bが閉鎖状態と同様の状態となることをいう。
第2KT状態では、可変入賞球装置6Bが実質的に閉鎖状態とされることにより、可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aへの始動入賞が実質的に生じないが、可変入賞球装置6Bの底面部材上、および、特殊可変入賞球装置17の底面部材上を通過した遊技球が、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの始動入賞が生じやすくなる。これにより、第2KT状態では、特殊可変入賞球装置17を開放状態にするための小当りは、実質的に、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの入賞による第2始動入賞に基づいて実行される第2特別図柄の可変表示により、所定頻度で発生可能となる。
なお、第2KT状態の可変入賞球装置6Bの制御としては、可変入賞球装置6Bを開放状態にせず完全な閉鎖状態とする制御、および、可変入賞球装置6Bに極めて希に遊技球が入賞可能な状態とする制御を含め、第1KT状態と比べて、可変入賞球装置6Bに入賞(通過、進入)することが困難な状態に制御される割合を高くする制御が行われればよい。
KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。また、第2KT状態は、第1KT状態と比べて、小当り発生時に特殊可変入賞球装置17へ遊技球が入賞しやすい制御が行なわれるので、第1KT状態と比べて遊技者にとっての有利度が高いKT状態である。第2KT状態は、第1KT状態と比べて、小当り発生時に特殊可変入賞球装置17へ遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすい、すなわち、遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすい小当り遊技状態が発生する頻度が高くなるので、「小当りRUSH(ラッシュ)状態」とも呼ばれる。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。本構成では遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが閉鎖状態から開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
なお、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)のように、可変手段を備えていない第2入賞装置は、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の下流側ではなく、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の上流側に設けてもよい。このような構成においても、第2KT状態等において可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が実質的に閉鎖状態となったときに第2特別図柄の変動表示を実行するための第2始動入賞を得ることができる。
また、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)のように、可変手段を備えていない第2入賞装置は、特別可変入賞球装置7(大入賞口)の下流側ではなく、特別可変入賞球装置7(大入賞口)の上流側に設けてもよい。このような構成においても、第2
KT状態等において可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が実質的に閉鎖状態となったときに第2特別図柄の変動表示を実行するための第2始動入賞を得ることができる。さらに、このような固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)を特別可変入賞球装置7(大入賞口)の上流側に設けた構成とした場合には、特別可変入賞球装置7に向かう遊技球を、ある程度の割合で固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)への入賞により吸収することができるので、特別可変入賞球装置7(大入賞口)において各ラウンドでのオーバー入賞(大入賞口開放時に各ラウンドの規定入賞球数を超える入賞球数が入賞すること)の発生を抑制することができる。また、このような構成とした場合には、特別可変入賞球装置7(大入賞口)に向かう遊技球を、ある程度の割合で固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)への入賞により吸収することができるので、大当り遊技状態における各ラウンドの消化時間(各ラウンドの開始時から終了時までの時間)を長期化することにより、単位時間における出球(賞球)払出し数を抑制することができるので、遊技の射幸性が過度に高くなることを抑制することができる。
〔大当り確率等の設定〕
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
電源基板には、大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチが設けられている。電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)と、電源スイッチとが設けられている。主基板11の背面中央下部には、錠スイッチが設けられている。設定に関連するモードとしては、設定確認モードと設定変更モードとがある。設定確認モードは、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(モード)である。設定変更モードは、設定値を変更することが可能な状態(モード)である。
錠スイッチ及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチはキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチの操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチは、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
本実施形態では、設定確認モードとするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチがON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定確認モードに移行可能とする。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)がON状態であると判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
〔大当り判定処理および小当り判定処理〕
次に、大当り判定処理および小当り判定処理について具体的に説明する。大当り判定処理および小当り判定処理は、第1特別図柄については図5の第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(S110A)で実行される。第2特別図柄については図5の第1特別図柄プロセス処理と同様の第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(図示省略)で実行される。
第1始動入賞口への遊技球の入賞が検出されたときに、例えば大当り判定用の乱数値、大当り種別判定用の乱数値、および、変動パターン種別決定用の乱数値等の所定の乱数値が、乱数回路104から抽出され、第1保留情報(第1保留記憶情報)として、抽出される。一方、第2始動入賞口(第2始動入賞口A、第2始動入賞口B)への遊技球の入賞が検出されたときに、例えば大当り判定用の乱数値、大当り種別判定用の乱数値、および、変動パターン種別決定用の乱数値等の所定の乱数値が、乱数回路104から抽出され、第2保留情報(第2保留記憶情報)として、抽出される。第1保留情報および第2保留情報のそれぞれの上限値は4つずつである。
第1特別図柄の可変表示の実行条件が成立したとき(例えば、第1特別図柄の可変表示が実行されておらず、第1保留記憶情報が記憶されているとき)には、第1特別図柄の可変表示を実行させるために、大当り判定および小当り判定が第1特別図柄通常処理において実行される。第2特別図柄の可変表示の実行条件が成立したとき(例えば、第2特別図柄の可変表示が実行されておらず、第2保留記憶情報が記憶されているとき)には、第2特別図柄の可変表示を実行させるために、大当り判定および小当り判定が第2特別図柄通常処理において実行される。
特別図柄の可変表示の表示結果を決定するための判定値としては、可変表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示することを決定するための大当り判定値(特定判定値)と、可変表示の表示結果として小当り表示結果を導出表示することを決定するための小当り判定値(特殊判定値)と、可変表示の表示結果としてはずれ表示結果を導出表示することを決定するためのはずれ判定値(所定判定値)とが含まれている。
第1特別図柄の可変表示については、次に説明するような同様の大当り判定処理および小当り判定処理が実行される。CPU103は、次の可変表示を実行させるための第1保留情報を読出し、読出した保留情報のうち、大当り判定用の乱数値を、図9−1(A),(B)に示すように設定値「1」〜「6」により異なり、かつ、確変状態であるか否かにより異なる大当り判定値と比較し、大当り判定値と一致する場合に、大当りとする決定をする。そして、CPU103は、大当り判定用の乱数値が大当り判定値と一致しない場合には、大当り判定用の乱数値を、図9−1に示すように設定値「1」〜「6」によらず、かつ、確変状態であるか否かによらず共通の小当り判定値と比較し、小当り判定値と一致する場合に、小当りとする決定をする。一方、大当り判定用の乱数値が小当り判定値と一致しない場合は、はずれとする決定をする。
第2特別図柄の可変表示については、次に説明するような同様の大当り判定処理および小当り判定処理が実行される。CPU103は、次の可変表示を実行させるための第2保留情報を読出し、読出した保留情報のうち、大当り判定用の乱数値を、図9−2(A),(B)に示すように設定値「1」〜「6」により異なり、かつ、確変状態であるか否かにより異なる大当り判定値と比較し、大当り判定値と一致する場合に、大当りとする決定をする。そして、CPU103は、大当り判定用の乱数値が大当り判定値と一致しない場合には、大当り判定用の乱数値を、図9−2に示すように設定値「1」〜「6」によらず、かつ、確変状態であるか否かによらず共通の小当り判定値と比較し、小当り判定値と一致する場合に、小当りとする決定をする。一方、大当り判定用の乱数値が小当り判定値と一致しない場合は、はずれとする決定をする。
このように、可変表示の表示結果を決定するときには、まず、大当り判定処理をして、大当りとするか否かを判定し、大当りとする判定結果となった場合は、可変表示の表示結果を大当り表示結果とする決定をし、大当りとしない判定結果となった場合は、小当り判定処理をする。小当り判定処理をして小当りとする判定結果とする判定結果となった場合は、可変表示の表示結果を小当り表示結果とする決定をし、小当りとしない判定結果となった場合は、可変表示の表示結果を小当り表示結果とする決定をする。
したがって、特別図柄の可変表示の表示結果を決定するときには、大当りとしない判定結果となったときは、小当りとするかはずれとするかのどちらかとなる。
〔大当り確率、小当り確率〕
図9−1および図9−2は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図9−1は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−1および図9−2に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図9−1を用いて、第1始動入賞口への第1始動入賞に基づいて第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−1(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「656/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「876/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている(設定値により大当り判定値の大当り判定値の個数が異なる)。また、図9−1(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が2倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「1312/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「1750/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている(設定値により大当り判定値の大当り判定値の個数が異なる)。
一方で、小当りに関しては、図9−1(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり(設定値によらず小当り判定用の小当り判定値の個数が共通)、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−1(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図9−2を用いて、第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bへの第2始動入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「656/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な
設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「876/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−2(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が2倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「1312/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「1750/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−2(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「56682/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図9−2参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1参照)と比較すると、小当りの当選確率が約9倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように、第1特別図柄の変動表示が導出表示されるときよりも第2特別図柄の変動表示が導出表示されるときの方が小当り状態に制御されやすい。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−2(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図9−1および図9−2に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図9−1および図9−2に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図9−1および図9−2に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図9−1(A),(B)および図9−2(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
〔小当り確率を設定値によらず共通にする場合の問題点〕
設定値により大当りにすると判定する割合が異なるパチンコ遊技機1において、設定値を示唆可能な設定値示唆演出を実行する場合には、大当り確率が低い設定の低設定値も、大当り確率が高い高設定値を期待させるような示唆演出が可能となる。しかし、設定値によらず小当りにすると判定する割合が共通である場合には、次のような問題が生じる。例えば、大当りにすると判定されず、かつ、小当りにすると判定されずに、はずれとなる割合が設定値により異なることとなる。このような場合には、小当りにすると判定する割合が設定値によらず共通であるので、遊技者が、可変表示においてはずれ表示結果の出現数を計数することにより、可変表示において大当りに制御されないときにおけるはずれ表示結果の出現率に基づいて、現在の設定値を遊技者が推測することが可能となってしまうという問題があった。例えば、大当り確率が低い設定値に設定されている程、はずれ表示結果の出現率が高くなっているため、はずれ表示結果の出現率に基づいて、現在の設定値を遊技者が比較的高い精度で推測することが可能であった。このように、はずれ表示結果の出現率に基づいて、現在の設定値を遊技者が推測可能となると、例えば設定値1のような大当り確率が低い設定の低設定値であることが推測された場合には、遊技者の遊技継続意欲を低下させてしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、後述する特徴部023Fのパチンコ遊技機1では、はずれ表示結果の出現率に基づいて現在の設定値を遊技者が容易に推測できないような演出制御を演出制御用CPU120が実行する例を説明する。
〔大当り種別判定テーブル〕
図9−3(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−3(A)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図9−3(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか
所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9−5参照)。
〔小当り種別判定テーブル〕
図9−4(A),(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−4(A)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図9−4(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当りB」と決定され、30%の確率で「小当りC」と決定される。
本例では、後述するように、「小当りA」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が極めて短い0.2秒間しか開放されず、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。また、「小当りB」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が0.8秒間開放され、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞をある程度期待できる。また、「小当りC」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が1.8秒間開放され、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を最も期待できる。
〔遊技状態の遷移〕
ここで、遊技状態の遷移について説明する。図9−5は、遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図9−5に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示
を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bへの始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。具体的に、高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態では、可変入賞球装置6Bが容易に遊技球の入賞が可能となる開放態様に制御可能であるため、主として第2始動入賞口Aへの始動入賞が発生する。また、高確率/低ベース状態では、可変入賞球装置6Bが実質的に遊技球の入賞が不可能となる態様に制御されるため、実質的に可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aへの入賞は発生せず、主として固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの始動入賞が発生する。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図9−5に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図9−3参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
図9−5に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。なお、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9−5に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状
態))に移行する。
図9−5に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
前述したように、第2KT状態においては、特殊可変入賞球装置17の上流側に設けられた可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)を実質的に閉鎖状態とし、特殊可変入賞球装置17の下流側に設けられた固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)への入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示を実行して小当りを発生可能として、特殊可変入賞球装置17を開放状態にさせて小当りの入賞が得られるような遊技制御が行なわれる。これにより、第2KT状態においては、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が実質的に閉鎖状態となることにより遊技球が可変入賞球装置6Bに実質的に入賞しなくなるので、可変入賞球装置6Bの開放により特殊可変入賞球装置17への入賞が阻害されるのを抑制することができる。また、前述したように、第1KT状態においては、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)の下流側に設けられた特殊可変入賞球装置17に遊技球が特殊可変入賞球装置17に流れないような開放パターンで開放状態とする制御が行なわれる。これにより、第1KT状態においては、遊技球が可変入賞球装置6Bへの入賞により、高ベース状態における特殊可変入賞球装置17への入賞を阻害させることができる。
(特徴部023Fに関する説明)
次に、特徴部023Fについて説明する。特徴部023Fについては、主として、小当りRUSHと呼ばれる第2KT状態において、特別図柄(例えば第2特別図柄)の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した特殊演出を実行する技術等を説明する。
パチンコ遊技機1では、CPU103により、1特別図柄および第2特別図柄のような特別図柄の可変表示結果に基づいて、少なくとも、大当り遊技状態のような有利状態と、小当り遊技状態のような特殊状態とに制御可能である。
〔第2KT状態での遊技制御および演出制御のタイミング〕
図9−6は、小当りRUSH状態である第2KT状態での遊技制御および演出制御のタイミングの概略を示すタイミングチャートである。図9−6(A)〜(F)の制御のうち、遊技制御側のCPU103により(A)の制御が実行され、演出制御側の演出制御用CPU120により(B)〜(F)の制御が実行される。
図9−6においては、遊技状態を示す(A)のように、低確率/低ベース状態(低確率状態かつ低ベース状態)である通常状態(第1特定状態)において、変動表示の表示結果が大当り表示結果となって大当り遊技状態に制御され、当該大当り遊技状態の終了後に、高確率/低ベース状態(高確率状態かつ低ベース状態)である第2KT状態(第2特定状態)、すなわち、小当りRUSH状態に制御されたときの演出制御の一例が示されている。
図9−6において、背景画像を示す(B)のように、低確率/低ベース状態(通常状態)では、基本的な背景画像である通常背景画像が、飾り図柄等の演出画像の背景画像として表示される。そして、大当り遊技状態に制御されているときには、大当り遊技状態中に表示される例えばキャラクタ画像等の演出画像の背景画像として、通常背景画像とは異なる(画面レイアウト等が異なる)特別背景画像が表示される演出制御が実行される。大当り遊技状態終了後の高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)では、大当り遊技状態に制御されているときに表示される特別背景画像と同様の背景画像が引続き表示される演出制御が実行される。このような背景画像の制御は、画面レイアウト等が異なる複数種類の背景画像のうちいずれの種類の背景画像を表示するかを指定することが可能な背景指定コマンドが、CPU103により、背景画像の切替えタイミング等の所定のタイミングで主基板11から演出制御基板12に送られることに応じて、演出制御用CPU120により実行される。
図9−6において、保留表示状態を示す(C)のように、低確率/低ベース状態(通常状態)では、基本的に保留表示を構成する保留画像を表示する演出制御が実行されるが、大当り遊技状態および高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)では、保留画像を表示しない演出制御が実行される。
図9−6において、アクティブ表示状態を示す(D)のように、低確率/低ベース状態(通常状態)では、基本的にアクティブ表示を構成するアクティブ画像を表示する演出制御が実行されるが、大当り遊技状態および高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)では、アクティブ画像を表示しない演出制御が実行される。
図9−6において、飾り図柄の表示状態を示す(E)のように、低確率/低ベース状態(通常状態)では、基本的に、特別図柄(例えば第1特別図柄)の可変表示に対応して飾り図柄の可変表示をする演出制御が実行されるが、大当り遊技状態ではこのような可変表示が実行されず、高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)では、特別図柄(例えば第2特別図柄)の可変表示が実行されたときでも、対応する飾り図柄の可変表示を画像表示装置5において表示しない演出制御が実行される。
なお、高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)においては、特別図柄(例えば第2特別図柄)の可変表示が実行されたときに対応する飾り図柄の可変表示をまったく表示しない演出制御に限らず、所定の演出が実行されるタイミングでは飾り図柄の可変表示が表示されてもよく、所定の割合で飾り図柄の可変表示が表示されてもよい。つまり、高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)においては、特別図柄(例えば第2特別図柄)の可変表示が制限されればよい。
図9−6において、小当り報知演出状態を示す(F)のように、低確率/低ベース状態(通常状態)では小当りがほとんど発生せず、大当り遊技状態では可変表示が実行されないので、小当り(小当り遊技状態)が生じたことを報知する小当り報知演出が実行されないが、頻繁に小当り遊技状態に制御可能な高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)においては、小当り(小当り遊技状態となったときに小当り報知演出が実行される。このように、特別図柄の可変表示を実行可能な遊技状態には、低確率/低ベー
ス状態(通常状態)のような第1特定状態と、高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態:第2KT状態)のように、第1特定状態よりも小当り遊技状態により賞球のような遊技価値が付与されやすい第2特定状態とが含まれている。
次に、図9−6に示す演出制御の具体的な一例を説明する。図9−7は、図9−6に示した演出制御の具体的な一例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
低確率/低ベース状態(通常状態)では、図9−7(A)〜(C)に示すように、画像表示装置5の表示領域の中央部において、第1特別図柄のような特別図柄の可変表示に対応して、左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄の可変表示が実行される。低確率/低ベース状態(通常状態)では、飾り図柄等の演出画像の背景となる背景画像として、例えば黄色の画像よりなる通常背景画像023F015が表示される。
図9−7(A)には、前回の大当り遊技状態の終了時から249回目の可変表示(248回連続してはずれ表示結果となった可変表示が実行された後の249回目の可変表示)が実行され、飾り図柄のはずれ表示結果が導出表示されて可変表示が終了したときの画像表示装置5の表示画像が示されている。図9−7(B)には、前回の大当り遊技状態の終了時から250回目の可変表示(249回連続してはずれ表示結果となった可変表示が実行された後の250回目の可変表示)が実行されているときの画像表示装置5の表示画像が示されている。図9−7(C)には、図9−7(B)で実行された250回目の可変表示が終了したときに、飾り図柄により大当り表示結果が表示された状態の画像表示装置5の表示画像が示されている。
画像表示装置5の表示領域内における下部に位置する保留表示エリアには、保留情報に対応する保留表示として、円形の保留アイコン表示よりなる保留画像023F001が表示される。第1始動入賞口への始動入賞の検出により記憶される保留情報は、第1特別図柄の可変表示に関する保留情報であるので、第1保留情報と呼ばれる。第2始動入賞口(第2始動入賞口A、第2始動入賞口B)への始動入賞の検出により記憶される保留情報は、第2特別図柄の可変表示に関する保留情報であるので、第2保留情報と呼ばれる。
保留表示エリアに隣接する領域であって、画像表示装置5の表示領域における下部の中央部には、現在実行中の特別図柄および飾り図柄の可変表示に対応する変動対応表示(特定表示)として、保留画像023F001と同様の円形のアイコン表示よりなるアクティブ画像023F002を表示するアクティブ表示エリアが設けられている。
保留画像023F001は、まだ実行されていない可変表示の保留記憶情報に対応する保留表示である。アクティブ画像023F002は、現在実行されている可変表示に対応するアクティブ表示である。
保留画像023F001およびアクティブ画像023F002のそれぞれは、大当りとなる期待度に応じた色(例えば基本色が白であり、青<緑<赤というような関係で大当りとなる期待度が異なる色等)に変化する演出制御が実行され得る。
例えば低確率/低ベース状態(通常状態)では、図9−7(A)〜(C)に示すように、第1保留情報に対応する保留表示である保留画像023F001が、中央部のアクティブ表示エリアに近い方から左方向に順番に並ぶ表示態様で、保留情報の発生順番に従って表示されていく。新たに発生した保留情報に対応する保留画像023F001は、当該発生時において先に発生した保留情報に対応する保留画像023F001が表示されている場合には、その保留画像023F001の並びにおける最も左側の位置に出現する態様で表示される。
各保留画像023F001は、台座態様の保留台座画像023F003上に載置される表示態様で表示される。アクティブ画像023F002は、台座態様のアクティブ台座画像023F004上に載置される表示態様で表示される。保留台座画像023F003は、第1保留情報に対応する最大4個(第1保留情報数上限値)の保留画像023F001を表示するために、最初の第1保留情報が生じる前から4つ横方向に並んで表示される。そして、第1保留記憶情報が生じるごとに保留台座画像023F003上に保留画像023F001が順番に載置される表示態様で保留画像023F001が表示される。
左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄の可変表示が実行されるときには、現在の保留記憶情報のうち、最も先に記憶された保留情報が可変表示のために消化されることに応じて、最も先に表示されていた保留表示としてアクティブ表示エリアに隣接する1番目の位置に表示されていた保留画像023F001が、保留表示エリアから消去され、その1番目の保留画像023F001が、アクティブ表示エリアの位置に移動(シフト)して、アクティブ台座画像023F004上に載置されたような態様でアクティブ画像023F002として表示される演出動作が実行される。そして、最も先に記憶された保留情報以外の保留情報に対応する保留画像023F001は、1つずつアクティブ表示エリアに近づく方向に移動表示(シフト表示)する演出動作が実行される。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、画像表示装置5では、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで表示される比較的大きい画像サイズの飾り図柄の表示とは別に、画像表示装置5の表示領域における下部、または、隅部等の比較的目立ちにくい表示領域において、飾り図柄と比べてかなり小さいサイズの画像よりなる小図柄と第4図柄とのそれぞれが、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)と同期する可変表示態様で可変表示される(図示省略)。このように、小図柄と第4図柄とのそれぞれは、比較的小型の画像で目立ちにくい態様で表示される。第4図柄は、可変表示を行なう図柄として、特別図柄、飾り図柄、および、普通図柄に次ぐ第4の図柄として設けられた図柄であり、特別図柄(第1,第2特別図柄)が変動していることを示す図柄として、例えば、画像表示装置5のような表示装置において常に視認可能な態様で一定の動作により変動する画像が、可変表示される。小図柄は、飾り図柄が演出表示の状況により表示さない状態となる場合もあるのに対し、飾り図柄よりも目につきにくい画像で表示されるが、演出表示の状況に関わらず特別図柄の可変表示に対応して常時可変表示される図柄であるため、常時変動小図柄という別名称としても呼ばれる。小図柄は、第1特別図柄用に対応して可変表示する第1小図柄と、第2特別図柄用に対応して可変表示する第2小図柄とを含み、第1小図柄および第2小図柄のそれぞれでは、左,中,右図柄よりなる小型の図柄を飾り図柄と同様の可変表示態様で可変表示した後、表示結果を導出表示する。このような小図柄と第4図柄とのそれぞれは、飾り図柄とは、異なり、演出表示状況がどのような状況となっても常時表示される。これにより、図9−7においては、図示を省略しているが、(A)〜(C)のような低確率/低ベース状態(通常状態)での可変表示時においても、(F),(G)のような小当りRUSH状態での可変表示時においても、継続して小図柄と第4図柄とのそれぞれの可変表示が実行されることとなる。
また、画像表示装置5における表示領域の下部において、保留表示エリアとは別の表示領域に、保留記憶情報に対応する保留表示として、円形の保留アイコン表示である保留画像106F001とは別に、第1保留情報の記憶数(第1保留記憶数)および第2保留情報の記憶数(第2保留記憶数)のそれぞれを数値表示する保留数画像による保留数値表示(図示省略)が比較的小型の画像で目立ちにくい態様で表示される。演出制御用CPU120は、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれの情報を取得し、保留数画像により、第1保留情報記憶数および第2保留記憶数のそれぞれを数値表示する制御を実行する。保留数画像は、どのような演出が実行されても、保留記憶数の常時表示を実行するこ
とが可能であるように演出制御用CPU120により制御される。したがって、保留画像106F001が表示されていない状態であっても、保留数画像が常時表示可能とされる。このように、保留数画像を表示することによって、演出状態に関わらず、保留記憶数の視認性を担保することができる。なお、保留数画像は表示しないようにしてもよい。
低確率/低ベース状態(通常状態)では、画像表示装置5において、左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rの一部(具体的は左飾り図柄表示エリア5Lの端部)において、電源投入時、または、前回の大当り遊技状態の終了時から現在に至るまでに実行された可変表示(変動表示)の回数を数値表示する変動カウンタを示す画像である変動回数表示023F005が表示される。変動回数表示023F005は、可変表示回数を数値表示する画像よりなるカウンタ部023F006と、カウンタ部023F006の左右端部および下部端部に沿って設けられたコ字形状の画像よりなるカウンタ基部023F007とにより構成される。
変動回数表示023F005は、図9−7(A)〜(C)に示すように、可変表示の停止状態と可変表示の実行中状態との両方の演出状態で実行される。特定表示023F005は、可変表示中と非可変表示中(停止中)とで共通の表示態様で実行可能である。可変表示中と非可変表示中とで共通の特定表示が実行可能であるので、低確率/低ベース状態(通常状態)において変動回数表示023F005を常駐表示化させることにより、変動回数表示023F005に対する遊技者の注目度を高めることができる。
変動回数表示023F005では、特別図柄(飾り図柄)の可変表示が実行されるごとに、カウンタ部023F006で表示される可変表示回数の数値が更新(加算更新)表示される。変動回数表示023F005における可変表示回数は、可変表示結果がはずれ表示結果となったときは回数値が「+1」ずつ累積表示され、可変表示結果が大当り表示結果となったときは回数値が「0」にリセットされる。このように、特定演出表示として、可変表示回数のような、可変表示に対応した数値を表示し、可変表示の実行に関連して、当該数値の更新表示をすることにより、変動回数表示106F005に関連して可変表示の実行回数に対する遊技者の注目度を高めることができる。
変動回数表示023F005では、カウンタ基部023F007の表示態様が変化可能である。たとえば、カウンタ基部023F007は、図9−7(A),(C)のように通常色として基本的に白色で表示されるが、設定値示唆演出を実行する場合には図9−7(B)のように特別態様である紫色で発光表示させる(図中網掛けで示す)演出制御が実行される。このような紫色での発光表示は、設定値示唆発光と呼ばれる。変動回数表示023F005を用いた設定値示唆演出は、変動回数表示設定値示唆演出と呼ばれる。
図9−7(C)のように飾り図柄の可変表示結果として、大当り表示結果が表示され、大当り遊技状態に制御されると、画像表示装置5において、大当り遊技状態が発生したことを報知するファンファーレ演出等の所定の演出が実行された後、例えば図9−7(D)のような大当り遊技状態に対応する演出画像が表示される。このように、飾り図柄は、可変表示結果により、大当り遊技状態に制御されるか否かを報知する。図9−7(D)は、大当り遊技状態での演出画像のうち、各ラウンド遊技中に表示される大当りラウンド演出時の画像であり、一例として第10ラウンドでの大当りラウンド演出時の画像が示されている。大当り遊技状態中においては、大当り遊技状態に対応する各種演出画像の背景となる背景画像として、例えば赤色の画像(図中斜線)よりなる特別背景画像023F011が表示される。
図9−7(D)の大当りラウンド演出時の画像では、次のような演出画像が表示される。画像表示装置5の表示領域内の左上領域においては、大当り遊技状態中に払出された賞
球の総数(合計数)を示す総賞球数画像023F009が表示される。総賞球数画像023F009で表示される総賞球数は、賞球が払出されるごとに加算更新される。
総賞球数画像023F009の表示制御は、次のように行われる。遊技制御側のCPU103では、各種入賞領域への遊技球の入賞が検出されたことに応じて、遊技球が入賞したことを指定する各種の入賞指定コマンドを演出制御側の演出制御用CPU120に向けて送信する。入賞指定コマンドの一例としては、次のようなものがある。CPU103は、大当り遊技状態において、大入賞口内に入賞した遊技球が第1カウントスイッチ23により検出されるごとに、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する大入賞口入賞指定コマンドを送信する。また、CPU103は、小当り遊技状態において、特殊入賞口内に入賞した遊技球が第2カウントスイッチ24により検出されるごとに、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する特殊入賞口入賞指定コマンドを送信する。また、CPU103は、遊技球がV領域スイッチ27により検出されると、V領域に遊技球が入賞したことを指定するV入賞指定コマンドを送信する。
演出制御側のRAM122では、一連(1回)の大当り遊技状態中および小当りRUSH(第2KT状態)中における賞球払出数の総数を計数するための総賞球数カウンタが設けられている。演出制御用CPU120では、大当り遊技状態中に大入賞口入賞指定コマンドを受信して大入賞口への遊技球の1個の入賞を確認するごとに、総賞球数カウンタにおいて、1入賞球に対して払出される賞球数として設定された所定個数(15個)分のカウント値を加算更新していく。このような加算更新処理は、例えば、図7のコマンド解析処理(S75)において実行される。大当り遊技状態中においては、演出制御用CPU120が、図8の大当り中演出処理(S176)で、このように更新される総賞球数カウンタのデータに基づいて、総賞球数画像023F009により総賞球数を表示する表示制御を実行することにより、図9−7(D)のような総賞球数画像023F009が表示される。このような総賞球数カウンタは、初期値が「0」であり、大当り遊技状態中および小当りRUSH(第2KT状態)中に更新可能となり、小当りRUSH(第2KT状態)が終了したことに応じて、「0」にリセットされる。
また、図9−7(D)に示すように、大当り遊技状態において、画像表示装置5の表示領域の右上領域においては、大当り遊技状態における現在のラウンド数を示すラウンド数画像023F008が表示される。画像表示装置5の表示領域の中央領域においては、大当り遊技状態および高確率/低ベース状態(第2KT状態)での演出に用いられる特定キャラクタ画像023F010が表示される。特定キャラクタ画像023F010は、例えば、人の顔を模した画像よりなる。
大当り遊技状態が終了し、高確率/低ベース状態である小当りRUSH状態(第2KT状態)に制御された場合は、小当りRUSH状態(第2KT状態)の開始時において、図9−7(E)のように、「小当りRUSH開始!」というような、小当りRUSH開始報知画像023F012が表示される。これにより、高確率/低ベース状態による小当りRUSH(第2KT状態)が開始されることが報知される。小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、小当りRUSH状態(第2KT状態)に対応して表示される各種演出画像の背景となる背景画像として、大当り遊技状態中と同じ赤色の画像(図中斜線で示す)よりなる特別背景画像023F011が表示される。
このように、小当りRUSH中には、大当り遊技状態中と同じ背景画像が表示されることにより、背景画像の演出態様が共通となる。なお、小当りRUSH中(第2KT状態)において表示される背景画像は、大当り遊技状態において表示される特別背景画像と共通(同一)の画像であるが、少なくとも一部が特別背景画像と共通の画像と共通(同一)であればよく、演出態様について、全部が共通であってもよく、一部が共通であってもよい
。一部が共通の演出態様である一例としては、例えば、画像が線画と画像色との組合せで構成されている場合において、大当り遊技状態において表示される画像と、小当りRUSH中(第2KT状態)において表示される画像とで、線画が共通であるが画像色が異なるように制御してもよく、または、画像色が共通であるが線画が異なるように制御してもよい。
そして、小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、大当り遊技状態中に表示されていた総賞球数画像023F009が、賞球個数を引継いでさらに加算可能とする態様で、引続き表示される。小当りRUSH状態(第2KT状態)中において、演出制御用CPU120では、小当り遊技状態中に特殊入賞口入賞指定コマンドを受信して特殊入賞口への遊技球の1個の入賞を確認するごとに、総賞球数カウンタにおいて、1入賞球に対して払出される賞球数として設定された特定個数(10個)分のカウント値を加算更新していく。このような加算更新処理は、例えば、図7のコマンド解析処理(S75)において実行される。小当り遊技状態中においては、演出制御用CPU120が、図8の小当り中演出処理(S174)で、このように更新される総賞球数カウンタのデータに基づいて、総賞球数画像023F009により総賞球数を表示する表示制御を実行することにより、図9−7(F)のような総賞球数画像023F009が表示される。
また、図9−7(E)〜(H)のように、小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、大当り遊技状態中に表示されていた特定キャラクタ画像023F010が表示領域の右下部に移動して表示される。
小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、特別図柄の可変表示が実行されるときにおいて、遊技者に可変表示結果がはずれ表示結果となった回数が認識されないようにするために、特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示が実行されない。また、小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、変動回数表示023F005が表示されない。さらに、小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、保留画像023F001およびアクティブ画像023F002が表示されない。
小当りRUSH(第2KT状態)中である高確率/低ベース状態においては、右打ち操作がされることに基づいて、第2始動入賞口Aおよび第2始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となることにより、図9−2および図9−3に示すように、小当りが発生する割合が低確率/低ベース状態よりも高くなる。
小当りRUSH状態(第2KT状態)中である高確率/低ベース状態においては、図9−7(F),(G)のように、小当り遊技状態に制御されて遊技球が小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17に入賞したことが検出されたことに対応する特殊演出として、「開放+50」または「開放+30」というような文字および数字よりなる画像が表示されることにより、小当り遊技状態が発生したことを特定可能な小当り演出画像023F013を表示する演出が実行される。
特殊演出として実行される小当り演出画像023F013は、基本的に、小当り遊技状態に制御されて特殊可変入賞球装置17が開状態に制御されることに基づいて「開放」という文字画像が表示される。そして、小当り遊技状態に制御されて特殊可変入賞球装置17が開状態に制御されることに応じて、特定キャラクタ画像023F010の口に該当する部分が開いたように見せる画像が表示されることにより、特定キャラクタ画像023F010の表示態様を変化させる制御がされる。さらに、小当り演出画像023F013は、特殊可変入賞球装置17が開状態時に遊技球が特殊可変入賞球装置17に入賞して第2カウントスイッチにより検出されると、1回の小当り遊技状態における合計入賞個数に対応する賞球個数が演出制御用CPU120により演算され、その演算結果が例えば(F)
の「+50」、(G)の「+30」というような賞球払出個数の文字画像が付加されることに基づいて、例えば(F)の「開放+50」、(G)の「開放+30」というような表示態様で表示される。
演出制御用CPU120は、次のような演出制御を実行することにより、小当り演出画像023F013における賞球払出個数の文字画像を表示する。演出制御側のRAM122では、小当りRUSH(第2KT状態)中における1回の小当り遊技状態における賞球払出数の合計数を計数するための小当り賞球数カウンタが設けられている。演出制御用CPU120では、小当り遊技状態中に特殊入賞口入賞指定コマンドを受信して特殊入賞口への遊技球の1個の入賞を確認するごとに、小当り賞球数カウンタにおいて、1入賞球に対して払出される賞球数として設定された特定個数(10個)分のカウント値を加算更新していく。このような小当り賞球数カウンタは、初期値が「0」であり、小当り遊技状態中に更新可能となり、1回の小当り遊技状態が終了するごとに「0」にリセットされる。
小当り遊技状態中においては、演出制御用CPU120が、このように更新される小当り賞球数カウンタのデータに基づいて、小当り遊技状態が1回発生するごとに、当該1回の小当り遊技状態中における特殊入賞口への遊技球の入賞に応じて払出された賞球の合計払出数を計数し、その計数値に基づいて、(F)の「+50」、(G)の「+30」というような賞球払出個数の文字画像を表示する表示制御を実行する。
このように小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、小当り遊技状態に制御されるごとに、小当り演出画像023F013を表示する制御、特定キャラクタ画像023F010の表示態様を変化させる制御、および、総賞球数画像023F009が加算更新される制御が実行可能であることにより、小当り遊技状態が発生したことが明確に報知される。
一方、小当りRUSH状態(第2KT状態)中においては、飾り図柄の可変表示が実行されないというような飾り図柄の可変表示の制限が行われるので、特別図柄(例えば第2特別図柄)の可変表示結果がはずれ表示結果となったか否を遊技者が、画像表示装置5の表示からは認識できなくなる。
小当りRUSH状態(第2KT状態)の終了時においては、(H)のように、「小当りRUSH終了!」というような、小当りRUSH終了報知画像023F014が表示される。これにより、小当りRUSH(第2KT状態)が終了することが報知される。
図9−7に示す演出制御では、(B)に示すように、低確率/低ベース状態である通常状態のような第1特定状態と比べて、賞球の払出しのような遊技価値が小当り遊技状態により付与されやすい高確率/低ベース状態による小当りRUSH状態(第2KT状態)のような第2特定状態では、特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した小当り演出画像023F013を表示する演出を実行することにより、はずれ表示結果の出現数を遊技者が計数しにくい演出とすることができる。これにより、はずれ表示結果の出現率に基づいて現在の設定値を遊技者が容易に推測することを抑制することができる。
図9−7に示す演出制御では、(F),(G)に示すように、変動回数表示023F005において、設定値に関する示唆を行う設定値示唆演出が実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
図9−7に示す演出制御では、(D),(E)に示すように、大当り遊技状態と小当りRUSH状態(第2KT状態)とで演出態様の少なくとも一部の表示が共通であり、大当
り遊技状態に制御されているときに、大当り遊技状態に対応したラウンド数表示のような特別表示を実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
図9−7に示す演出制御では、(D)の大当り遊技状態の特別背景画像023F011と、(E)の小当りRUSH状態の特別背景画像023F011とに示すように、大当り遊技状態と小当りRUSH状態(第2KT状態)とで背景画像のような演出態様の少なくとも一部の表示が共通であり、大当り遊技状態に制御されているときに、大当り遊技状態に対応したラウンド数表示のような特別表示を実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
図9−7に示す演出制御では、(F),(G)の小当りRUSH状態の画像表示装置5の表示態様に示すように、小当りRUSH状態(第2KT状態)では、特別図柄の可変表示の実行中にアクティブ画像023F002を表示しないことによりアクティブ表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した小当り演出画像023F013を表示する演出を実行することにより、特殊状態の制御に対応した特殊演出を実行可能であることにより、アクティブ表示による可変表示の区切りの認識度合を低下させることにより、小当り遊技状態が実行されずに特別図柄の可変表示ではずれ表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることができる。
図9−7に示す演出制御では、(F),(G)の小当りRUSH状態の画像表示装置5の表示態様に示すように、小当りRUSH状態(第2KT状態)では、特別図柄の可変表示の実行中に保留画像023F0021を表示しないことにより保留表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した小当り演出画像023F013を表示する演出を実行することにより、特殊状態の制御に対応した特殊演出を実行可能であることにより、保留表示による可変表示の区切りの認識度合を低下させることにより、小当り遊技状態が実行されずに特別図柄の可変表示ではずれ表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることができる。
なお、小当りRUSH状態(第2KT状態)において、特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限して実行する特殊演出のその他の例としては、前述の「開放」と「小当り遊技状態での賞球払出個数」とを表示する演出の代わりに、次のような演出を個別に、または、適宜組合せて実行してもよい。例えば、小当り遊技状態に制御されるごとに、特別なキャラクタを出現させる演出表示をしてもよい。また、小当りRUSH状態において、特定のキャラクタを常駐表示させておき、小当り遊技状態に制御されるごとに、当該特定のキャラクタが所定の動作をする演出表示をしてもよい。また、小当り遊技状態において、特殊入賞口への遊技球が1個入賞するごとに、「開放+10」というような賞球払出画像を表示する演出表示をしてもよい。また、小当り遊技状態に制御されるごとに、「小当り開放」というような、小当りにより特殊入賞口への入賞が可能となったことを報知する画像を表示する演出表示をしてもよい。
また、小当りRUSH状態(第2KT状態)においては、特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限する例として、図9−7のように飾り図柄をまったく表示しない例を示した。しかし、これに限らず、小当りRUSH状態(第2KT状態)において特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限する例として、次のような演出表示をしてもよい。例えば、小当りRUSH状態において、飾り図柄の画像を半透明のような容易に視認不可能な状態で表示してもよい。また、小当りRUSH状態において、飾り図柄の画像を極端に小さく縮小表示することにより容易に視認不可能な状態で表示してもよい。また、小当りRUSH状態において、特別図柄が変動表示するごとに、飾り図柄の変動表示を開始させるが、変動途中で飾り図柄の画像を消去するようにしてもよい(例えば、徐々に画像の明度を減少させて消去する、または、変動中に突然画像
を消去する等)。
〔変動回数表示で設定値示唆演出を実行可能とするデータテーブル例〕
次に、図9−7に示したような変動回数表示023F005による設定値示唆演出をどのように実行可能とするかを、設定値示唆演出を実行するために用いるデータテーブルである変動回数表示設定値示唆演出選択テーブルを用いて説明する。図9−8は、変動回数表示設定値示唆演出選択テーブルを示す図である。
図9−8においては、演出制御用CPU120が更新する演出用乱数のうち、設定値1〜設定値6のそれぞれの設定値である場合について、変動回数表示設定値示唆演出実行有無決定用乱数SR2(0〜0999の数値範囲)の抽出値と、「設定値示唆演出(紫発光)実行有」および「設定値示唆演出(紫発光)実行無」のそれぞれとの選択関係が示されている。図9−8においては、SR2の変動回数表示設定値示唆演出実行有無への割振りについて、0〜0999の1000個の数値データのうち、何個のデータが割振られているかが示されている。図9−8では、設定値1〜設定値6のうち、現在の設定値に対応するデータを用い、SR2の抽出値に基づいて、設定値示唆演出(紫発光)の実行の有無が決定される。
図9−8では、設定値示唆演出(紫発光)実行を選択する割合が「設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1」という関係でデータ設定されている。したがって、大当り確率が遊技者にとって有利な高確率に設定されている程、設定値示唆演出(紫発光)を実行する割合が高くなる。このように、現在の設定値に対応して設定値示唆演出の実行に関する抽選がされるので、設定値示唆演出(紫発光)が実行されたときの遊技者の期待感をより高めることができる。
〔変動回数表示で設定値示唆演出を実行可能とするデータテーブル例〕
次に、図9−7に示したような変動回数表示023F005による設定値示唆演出をどのように実行可能とするかを、設定値示唆演出を実行するために用いるデータテーブルである変動回数表示設定値示唆演出選択テーブルを用いて説明する。図9−8は、変動回数表示設定値示唆演出選択テーブルを示す図である。
図9−8においては、演出制御用CPU120が更新する演出用乱数のうち、設定値1〜設定値6のそれぞれの設定値である場合について、変動回数表示設定値示唆演出実行有無決定用乱数SR2(0〜0999の数値範囲)の抽出値と、「設定値示唆演出(紫発光)実行有」および「設定値示唆演出(紫発光)実行無」のそれぞれとの選択関係が示されている。図9−8においては、SR2の変動回数表示設定値示唆演出実行有無への割振りについて、0〜0999の1000個の数値データのうち、何個のデータが割振られているかが示されている。図9−8では、設定値1〜設定値6のうち、現在の設定値に対応するデータを用い、SR2の抽出値に基づいて、設定値示唆演出(紫発光)の実行の有無が決定される。
図9−8では、設定値示唆演出(紫発光)実行を選択する割合が「設定値6>設定値4>設定値2>設定値5>設定値3>設定値1」という関係でデータ設定されている。したがって、設定値6、設定値4、および、設定値2という偶数の設定値に設定されている場合の方が、設定値5、設定値3、および、設定値1という記数の設定値に設定されている場合の方が設定値示唆演出(紫発光)を実行する割合が高く、かつ、偶数の設定値のうちで「設定値6>設定値4>設定値2」というように、大当り確率が遊技者にとって有利な高確率に設定されている程、設定値示唆演出(紫発光)を実行する割合が高くなる。このように、現在の設定値に対応して設定値示唆演出の実行に関する抽選がされるので、設定値示唆演出(紫発光)が実行されたときの遊技者の期待感をより高めることができる。ま
た、設定値示唆演出が実行される頻度により、偶数の設定値に設定されているか否か、および、遊技者にとって有利な設定値に設定されているか否かを遊技者が推測することが可能となる。
図9−8の変動回数表示設定値示唆演出選択テーブルを用いて、変動回数表示で設定値示唆演出を実行するか否かは、可変表示開始設定処理(図7のS171)において各種演出を設定する処理に含まれる変動回数表示演出設定処理において決定され、変動回数表示で設定値示唆演出を実行することが決定された場合は、当該変動回数表示演出設定処理において、変動回数表示で設定値示唆演出を実行するための演出データが設定される。
〔変動回数表示で設定値示唆演出を実行するためのフローチャート例〕
次に、変動回数表示023F005を用いて設定値示唆演出を実行するための演出設定をする変動回数表示演出設定処理を説明する。図9−9は、変動回数表示演出設定処理を示すフローチャートである。
図9−9の変動回数表示演出設定処理は、可変表示開始設定処理(図7のS171)において各種演出を設定する処理に含まれる。変動回数表示演出設定処理では、まず、今回実行される可変表示が設定値示唆演出の実行有無の判定をする可変表示回(以下、変動回という)であるか否かを判定する(023FS001)。設定値示唆演出の実行有無の判定をする変動回とは、はずれ表示結果となる可変表示の25回に1回の変動回である(例えば、第25回目、第50回目、第75回目、・・・等)。
演出制御用CPU120では、RAM122において、電源投入時、または、前回の大当り遊技状態の終了時から現在に至るまでに実行された可変表示(変動表示)の回数を計数するための計数手段である変動回数カウンタが設けられている。その変動回数カウンタは、演出制御用CPU120により、電源投入時と、大当り遊技状態の発生時とにカウント値が「0回」に初期化され、変動パターンコマンドを受信するごとに、例えばS111の変動パターン設定処理において、カウント値が「+1」ずつ加算更新される。このような変動回数カウンタのカウント値に基づいて、変動回数表示023F005におけるカウンタ部023F006において可変表示回数が表示される。また、変動回数表示演出設定処理においては、このような変動回数カウンタのカウント値に基づいて、今回実行される可変表示が設定値示唆演出の実行有無の判定をする変動回であるか否かが判定される(023FS001)。
なお、設定値示唆演出の実行有無の判定をする変動回は、50回に1回の変動回とする等、その他の回数に設定してもよい。設定値示唆演出の実行有無の判定をする変動回でないときは、処理を終了する。
一方、設定値示唆演出の実行有無の判定をする変動回であるときは、RAM122に記憶された設定値のデータに基づいて、設定値に関する情報(設定値1〜設定値6のいずれかの情報)を取得する(023FS002)。そして、SR2を抽出し、図9−8の特定表示設定値示唆演出選択テーブルを用いて、現在の設定値およびSR2の抽出に対応して、変動回数表示023F005による設定値示唆演出(紫発光)を実行するか否かを抽選により判定する(023FS003)。このように、所定回数の可変表示が実行されるごとに設定値示唆演出の実行に関する抽選がされるので、可変表示の実行回数に遊技者を注目させて興趣を盛上げることができる。
次に、023FS003で変動回数表示による設定値示唆演出を実行することに決定されたか否かを判定する(023FS004)。変動回数表示による設定値示唆演出を実行することに決定されたと判定されたときは、決定された変動回数表示による設定値示唆演
出(紫発光)を実行するための演出パターンを実行するための演出データを設定し(023FS005)、処理を終了する。一方、変動回数表示による設定値示唆演出を実行しないことに決定されたと判定されたときは、処理を終了する。
以上に説明した変動回数表示演出設定処理によれば、所定の可変表示回数ごとに抽選により変動回数表示による設定値示唆演出を実行するか否かが決定され、毎回の可変表示ごとに抽選により変動回数表示による設定値示唆演出を実行するか否かが決定される。そして、変動回数表示による設定値示唆演出を実行することが決定された場合には、設定値示唆演出(紫発光)を実行するための演出パターンのデータを設定され、そのように設定された演出データに基づいて、可変表示中演出処理(図7のS172)において、図9−7(B)のように、可変表示中において、変動回数表示023F005による設定値示唆演出(紫発光)をするための処理が実行される。
〔設定値示唆演出のその他の例〕
次に、設定値示唆演出のその他の例を説明する。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において、第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれの変動表示を実行するときにおいて、表示結果がはずれ表示結果となるときには、次のような設定値示唆演出処理を実行する。設定値示唆演出は、現在の設定値を示唆する演出である。演出制御用CPU120は、設定値格納領域に格納されている設定値を参照することにより、現在の設定値を特定する。
演出制御用CPU120は、現在設定されている設定値を示唆する設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出決定テーブル(図9−10)を用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定値示唆演出の有無および種類を決定する。設定値示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた設定値示唆演出を実行する。
図9−10は、設定値示唆演出のその他の例における設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図9−10に示すように、設定値示唆演出決定テーブルには、設定値示唆演出なし、設定値示唆演出A、設定値示唆演出B、設定値示唆演出C、設定値示唆演出D、設定値示唆演出E、および設定値示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
設定値示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−10に示すように、設定値「1」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において緑色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−10に示すように、設定値「2」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Cは、例えば、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−10に示すように、設定値「3」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Dは、例えば、画像表示装置5において橙色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−10に示すように、設定値「4」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Eは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−10に示すように、設定値「5」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Fは、例えば、画像表示装置5において虹色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−10に示すように、設定値「6」である場合に最も実行割合が高い。
〔小当りRUSH継続示唆演出例〕
次に、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する小当りRUSH継続示唆演出例について説明する。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において、前述の設定値示唆演出設定処理の実行後、現在が第2KT状態であるときには、小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出設定処理を実行する。小当りRUSH継続示唆演出は、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する演出である。演出制御用CPU120は、設定値格納領域に格納されている設定値を参照することにより、現在の設定値を特定する。
演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出決定テーブル(図9−11)を用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定する。小当りRUSH継続示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた小当りRUSH継続示唆演出を実行する。
図9−11は、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図9−11に示すように、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルには、小当りRUSH継続示唆演出なし、小当りRUSH継続示唆演出A、および小当りRUSH継続示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。小当りRUSH継続示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。また、小当りRUSH継続示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。
図9−11に示すように、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「2」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が次に高く、設定値「3」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「4」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「5」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっている。
また、図9−11に示すように、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Bの実行割合が最も高くなっている。
本例では、設定値「1」の場合に大当り確率が最も低く設定値「6」の場合に大当り確率が最も高くなっているのであるが、第2KT状態中である場合には大当りの発生を契機として第2KT状態が終了する場合があるのであるから、設定値「1」である場合が最も第2KT状態が継続しやすい(継続期待度が高い)設定状態であり、設定値「6」である場合が最も第2KT状態が継続しにくい(継続期待度が低い)設定状態であるといえる。従って、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっているのであるから、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感を高めることができる。
なお、上記に説明したように、第2KT状態(小当りRUSH)の継続期待度とは、大当りが発生せずに第2KT状態への制御期間が長くなることに対する期待度である。
また、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合
が最も高くなっているのであるから、特に小当りRUSH継続示唆演出Aが実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感をさらに高めることができる。
〔設定値示唆演出のその他の演出例〕
次に、図9−10で説明した設定値示唆演出のその他の例の演出の演出態様について説明する。図9−12は、設定値示唆演出のその他の例の演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示において設定値示唆演出を実行可能である。図9−12(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、設定値示唆演出の実行タイミングとなると、図9−12(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に設定値示唆演出が実行される。
本例では、図9−12(B1)〜(B3)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像052IW001,052IW002,052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。この場合、例えば、設定値示唆演出Aを実行する場合には、図9−12(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW001を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Cを実行する場合には、図9−12(B2)に示すように、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW002を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Eを実行する場合には、図9−12(B3)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。
なお、図9−12に示す例では、設定値示唆演出Aや、設定値示唆演出C、設定値示唆演出Eを実行する場合を示したが、例えば、設定値示唆演出Bを実行する場合には緑色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Dを実行する場合には橙色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Fを実行する場合には虹色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示される。
本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示中に異なる表示色のキャラクタ画像が表示されて設定値示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して現在いずれの設定値に設定されているかに対して期待感をもたせることができる。
また、図9−12に示す設定値示唆演出は、図9−7に示したような小当りRUSH中に飾り図柄の可変表示をしない演出例に適用してもよい。例えば、図9−12に示す設定値示唆演出は、図9−7に示す設定値示唆演出の代わりに実行可能としてもよく、図9−7に示す設定値示唆演出と並列して実行可能としてもよい。また、複数種類設けられた演出モードを所定条件で切替える演出制御を実行する場合においては、演出モードの切替えに応じて、図9−7に示す設定値示唆演出と、図9−12に示す設定値示唆演出とを切替表示可能とする演出制御を実行してもよい(図9−7に示す設定値示唆演出を実行する演出モードと、図9−12に示す設定値示唆演出を実行する演出モードとを設け、演出モードに対応して設定値示唆演出を切替える等)。
また、図9−12に示す設定値示唆演出を実行する場合においては、設定値示唆演出以外の演出表示として、図9−6に示したような背景画像、保留表示状態、アクティブ表示状態、飾り図柄表示状態、および、小当り報知演出状態とする演出制御を実行するようにしてもよい。
〔小当りRUSH継続示唆演出の演出例〕
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図9−13は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)のはずれとなる飾り図柄の変動表示において小当りRUSH継続示唆演出を実行可能である。
本例では、第2KT状態中である場合には、図9−13(A)に示すように、例えば、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示052IW004が表示され、第2KT状態中であることが認識可能に表示される。そして、図9−13(A)に示すように、第2KT状態中に画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、小当りRUSH継続示唆演出の実行タイミングとなると、図9−13(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、図9−13(B1),(B2)に示すように、画像表示装置5において所定の演出画像052IW005,052IW006を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。なお、本例では、所定の演出画像052IW005,052IW006として、レーシングカーの画像が表示される場合が示されている。この場合、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Aを実行する場合には、図9−13(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。また、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Bを実行する場合には、図9−13(B2)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、第2KT状態中のはずれとなる飾り図柄の変動表示中に、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、あるいはいずれの表示色の演出画像が表示されて小当りRUSH継続示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対して期待感をもたせることができる。
なお、本例では、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したこと(言い換えれば、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中の小当りにより付与された遊技価値の合計)に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、図9−13に示す小当りRUSH継続示唆演出の演出は、図9−7に示したような小当りRUSH中に飾り図柄の可変表示をしない演出例に適用してもよい。
また、図9−13に示す小当りRUSH継続示唆演出を実行する場合においては、小当りRUSH継続示唆演出外の演出表示として、図9−6に示したような背景画像、保留表示状態、アクティブ表示状態、飾り図柄表示状態、および、小当り報知演出状態とする演出制御を実行するようにしてもよい。
〔特徴部023の主な効果〕
(1) 図9−7に示す演出制御においては、(B)に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態)である第1特定状態よりも小当り遊技状態により賞球の払出しのような遊技価値が付与されやすい高確率/低ベース状態である小当りRUSH状態(第2KT状
態)のような第2特定状態では、特別図柄の可変表示に対応する飾り図柄の可変表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した小当り演出画像023F013を表示する演出を実行することにより、はずれ表示結果の出現数を遊技者が計数しにくい演出とすることができる。これにより、はずれ表示結果の出現率に基づいて現在の設定値を遊技者が容易に推測することを抑制することができる。
(2) 図9−7に示す演出制御においては、(F),(G)に示すように、変動回数表示023F005において、設定値に関する示唆を行う設定値示唆演出が実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図9−7に示す演出制御においては、(D),(E)に示すように、大当り遊技状態と小当りRUSH状態(第2KT状態)とで演出態様の少なくとも一部の表示が共通であり、大当り遊技状態に制御されているときに、大当り遊技状態に対応したラウンド数表示のような特別表示を実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 図9−7に示す演出制御においては、(D)の大当り遊技状態の特別背景画像023F011と、(E)の小当りRUSH状態の特別背景画像023F011とに示すように、大当り遊技状態と小当りRUSH状態(第2KT状態)とで背景画像のような演出態様の少なくとも一部の表示が共通であり、大当り遊技状態に制御されているときに、大当り遊技状態に対応したラウンド数表示のような特別表示を実行可能であることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図9−7に示す演出制御においては、(F),(G)の小当りRUSH状態の画像表示装置5の表示態様に示すように、小当りRUSH状態(第2KT状態)では、特別図柄の可変表示の実行中にアクティブ画像023F002を表示しないことによりアクティブ表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した小当り演出画像023F013を表示する演出を実行することにより、特殊状態の制御に対応した特殊演出を実行可能であることにより、アクティブ表示による可変表示の区切りの認識度合を低下させることにより、小当り遊技状態が実行されずに特別図柄の可変表示ではずれ表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることができる。
(6) 図9−7に示す演出制御では、(F),(G)の小当りRUSH状態の画像表示装置5の表示態様に示すように、小当りRUSH状態(第2KT状態)では、特別図柄の可変表示の実行中に保留画像023F0021を表示しないことにより保留表示の実行を制限し、小当り遊技状態の制御に対応した小当り演出画像023F013を表示する演出を実行することにより、特殊状態の制御に対応した特殊演出を実行可能であることにより、保留表示による可変表示の区切りの認識度合を低下させることにより、小当り遊技状態が実行されずに特別図柄の可変表示ではずれ表示結果が導出表示された状態の認識度合をさらに低下させることができる。
(7) 可変入賞球装置6Bが開状態のときに遊技球が入賞可能な可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aと、可変入賞球装置6Bの状態によらずに遊技球が入賞可能な固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bとのいずれかを遊技球が通過したことに基づいて第2特別図柄の始動条件が成立し、第1KT状態では通過ゲート41でのゲート通過検出に基づく抽選により可変入賞球装置6Bが開状態となるが、第2KT状態では通過ゲート41でのゲート通過検出に基づく抽選により可変入賞球装置6Bが実質閉状態となる制御がされることにより、第2KT状態の方が第1KT状態よりも通過困難状態に制御される割合が高いので、遊技性の単調化を防ぎ、遊技の興趣を向上させることができる。従来の構成のパチンコ遊技機のように、高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態)にお
いて、第2始動入賞口Bを用いずに可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)により第2特図の変動表示を行うものにおいては、特殊可変入賞球装置17へ向けて流下する遊技球(遊技媒体)が、特殊可変入賞球装置17の上流に配置された可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)に進入してしまうことがあり、小当りの際に特殊可変入賞球装置17での入賞を期待する遊技者にとって興趣が低下してしまう。これに対して、本実施形態の構成では、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bを用いているので、上記のような興趣の低下が生じることを抑制できる。
(8) 固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bは、1個の入賞に応じた単位賞球個数が入賞球装置6Aの第1始動入賞口よりも少ないので、特別始動領域について、遊技媒体の通過に基づいて必要以上に遊技価値が付与され過ぎないようにすることができる。
(9) 可変入賞球装置6Bが有する第2始動入賞口Aおよび固定入賞球装置128F003が有する第2始動入賞口Bが、特別可変入賞球装置7よりも、遊技球が移動可能な経路の下流側に設けられるので、特別可変入賞球装置7が閉状態となっているときにおいて、特別可変入賞球装置7に入賞しなかった遊技球を可変入賞球装置6Bが有する第2始動入賞口Aおよび固定入賞球装置128F003が有する第2始動入賞口Bに入賞させることができる。
〔その他の効果および変形例〕
また、特徴部023Fでは、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれかを示唆する「設定値示唆演出」を実行する場合を示したが、これに限らず、現在の設定値を示唆するのではなく、遊技機への電源投入時に設定値を変更する設定変更が行われたか否かを示唆する「設定変更示唆演出」を実行するように構成してもよい。「設定値示唆演出」と「設定変更示唆演出」とは、「設定示唆演出」という設定値に関する示唆をする演出に含まれる。
また、小当り制御の仕方は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、複数の特殊可変入賞球装置を備え、小当り種別に応じて開放対象となる特殊可変入賞球装置(特殊入賞口)が異なるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなる場合と第2特別図柄の変動表示で小当りとなる場合とで小当り種別の選択割合が異なるように構成してもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が少ない特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が低い開放態様の小当り種別)が選択されやすく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が多い特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が高い開放態様の小当り種別)が選択されやすくなるように構成してもよい。
なお、本例では、図9−3に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様に限られない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、103 CPU、120 演出制御用CPU、023F002 アクティブ画像、023F001 保留画像。

Claims (1)

  1. 特別識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記特別識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに、前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特定表示結果とは異なる特殊表示結果が導出表示されたときに、前記有利状態とは異なる特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段と、
    前記特別識別情報の可変表示を実行可能な状態である第1特定状態と、前記特別識別情報の可変表示を実行可能な状態であって前記第1特定状態よりも前記特殊状態により遊技価値が付与されやすい第2特定状態とに制御可能な特定状態制御手段と、
    前記特別識別情報の可変表示の表示結果を決定するための判定値を用いて、前記特別識別情報の可変表示の表示結果を決定する表示結果決定手段と、を備え、
    前記判定値として、前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値と、前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値と、前記特別識別情報の可変表示の表示結果として前記特定表示結果および前記特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値と、があり、
    前記特定判定値の数と前記所定判定値の数とが異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段と、
    前記特別識別情報の可変表示に対応して演出識別情報の可変表示を実行し表示結果を導出表示可能な演出表示手段と、をさらに備え、
    前記特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、
    前記演出表示手段は、
    前記第1特定状態において、前記演出識別情報の可変表示を実行し、前記演出識別情報の表示結果により前記有利状態に制御されるか否かを報知し、
    前記第2特定状態において、前記演出識別情報の可変表示の実行を制限し、前記特殊状態の制御に対応した特殊演出を実行する、遊技機。
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