(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」または「第1特別図柄」といい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」または「第1特別図柄」といい、ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(ElectroLuminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
遊技領域においては、遊技球の流下経路のうち、画像表示装置5の中央部よりも左側の遊技領域が第1流下経路128F001であり、画像表示装置5の中央部よりも右側の遊技領域が第2流下経路128F002である。第1流下経路128F001へ遊技球を打ち込むことが、左打ちと呼ばれる。第2流下経路128F002へ遊技球を打ち込むことが、右打ちと呼ばれる。遊技球の流下は、単に下方向に移動する場合以外に一時的な横方向への移動および上方向への移動も含む遊技球の移動という概念に含まれる。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(3個)の遊技球が賞球として払い出される。賞球は遊技者に付与される遊技価値の一種であり、賞球が払い出されることにより、遊技価値が遊技者に付与されることとなる。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)し、遊技球が第1流下経路128F001を流下した場合にのみ、第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、第1状態として、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能(通過可能、進入可能)な開状態(開放状態ともいう)と、第2状態として、遊技球が入賞不能(通過不能、進入不能)な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。なお、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入不能な状態の代わりに、遊技球が進入困難な状態に制御してもよい。すなわち、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入困難または進入不能な状態であれば、どのような状態に制御されてもよい。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口Aを有する可変入賞球装置6Bと、第2始動入賞口Bを有する固定入賞球装置128F003が設けられている。図1に示すように、最も左側に固定入賞球装置128F003が配置され、固定入賞球装置128F003の右側に隣り合うように特殊可変入賞球装置17が配置され、特殊可変入賞球装置17の右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、第1状態として、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口Aに遊技球が入賞可能(通過可能、進入可能)な開状態(開放状態ともいう)と、第2状態として、遊技球が入賞不能(通過不能、進入不能)な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。なお、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入不能な状態の代わりに、遊技球が進入困難な状態に制御してもよい。すなわち、特別可変入賞球装置7は、第2状態として、遊技球が進入困難または進入不能な状態であれば、どのような状態に制御されてもよい。
特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、第2状態として、底面部材を前方に向けて前進移動させて遊技球が入賞不能(通過不能、進入不能)な閉状態から、第1状態として、底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を遊技球が入賞可能(通過可能、進入可能)な開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口Aを開状態とする開放制御を実行する。なお、特殊可変入賞球装置17は、第2状態として、遊技球が進入不能な状態の代わりに、遊技球が進入困難な状態に制御してもよい。すなわち、特殊可変入賞球装置17は、第2状態として、遊技球が進入困難または進入不能な状態であれば、どのような状態に制御されてもよい。
以上に説明したように、遊技球が右打ちをしたときに遊技球が流下する第2流下経路128F002においては、上流側から順に、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)、特殊可変入賞球装置17、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が配置される態様で設けられている。
特別可変入賞球装置7、可変入賞球装置6B、および、特殊可変入賞球装置17のそれぞれは、開状態のような第1状態と、閉状態のような第2状態とに変化可能な可変手段であるが、第1状態(開状態)は遊技球が通過容易な通過容易状態と定義してもよく、第2状態(閉状態)は遊技球が通過困難な通過困難状態と定義してもよい。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口Aが開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口Aに入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口Aが開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。
また、図1に示すように、固定入賞球装置128F003は、特殊可変入賞球装置17の底面部材の左端部よりも下方において上向きに開口形成されているので、第2始動入賞口Aおよび特殊入賞口の両方が閉状態となっていれば、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材および特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、第2始動入賞口Bを有する固定入賞球装置128F003の方へ落下し、固定入賞球装置128F003に入賞可能となる。第2始動入賞口Bは、第2始動入賞口Aとは異なる始動入賞領域であって可変手段の状態によらずに通過可能な固定入賞球装置128F003に設けられた特別始動領域である。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞(通過、進入)したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口Aといった、他の入賞口に遊技球が入賞(通過、進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口A内には、第2始動入賞口A内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能な第2始動口Aスイッチ22Bが設けられている。第2始動口Aスイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口B内には、第2始動入賞口B内に入賞(通過、進入)した遊技球を検出可能な第2始動口Bスイッチ22Cが設けられている。第2始動口スイッチ22Cによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口Aと第2始動入賞口Bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。第2始動入賞口Aと第2始動入賞口Bとを総称して第2始動入賞口または第2始動口ということがある。第1始動入賞口への遊技球の入賞(通過、進入)および第1始動入賞口への遊技球の入賞(通過、進入)のそれぞれは、始動入賞と呼ばれる。始動入賞のうち、第1始動入賞口への始動入賞は第1始動入賞と呼ばれ、第2始動入賞口Aへの始動入賞および第2始動入賞口Bへの始動入賞は第2始動入賞と呼ばれる。
固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの1個の入賞に基づいて払出される賞球個数としての単位賞球個数(1個)は、入賞球装置6Aの第1始動入賞口への1個の入賞に基づいて払出される賞球個数としての単位賞球個数(3個)よりも少なく設定されている。これにより、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bについて、遊技媒体の入賞(通過、進入)に基づいて遊技価値としての賞球個数が必要以上に遊技者に付与され過ぎないようにすることができる。
このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)、および、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。その場合に、遊技球は第2流下経路128F002を流下する。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口A、第2始動入賞口B)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が入賞(通過、進入)することに応じて、第1始動条件が成立し、当該第1始動条件に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
遊技状態には、高ベース状態と低ベース状態とが含まれる。ここで、「ベース」とは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。この割合を高める制御が行なわれる状態が「高ベース状態」である。このような制御は、一般的には、特別図柄の可変表示開始の契機となる始動入賞(例えば第2始動入賞口Aへの始動入賞)の発生頻度を高める制御として実現される。一方、このような制御が行なわれない状態が「低ベース状態」である。これにより、高ベース状態においては、低ベース状態と比べて、遊技球が持球をあまり減らすことなく、遊技を実行することが可能となる。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口Aに遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口Aが開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bに遊技球が入賞(通過、進入)することに応じて、第2始動条件が成立し、当該第2始動条件に基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(ReadOnlyMemory)101と、RAM(RandomAccessMemory)102と、CPU(CentralProcessingUnit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口Aスイッチ22Bおよび第2始動口Bスイッチ22C)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチA22B、第2始動口スイッチB22C、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等が行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部128Fに関する説明)
次に、特徴部128Fについて説明する。
〔確変状態の説明〕
大当り種別としては、大別して、大当り遊技状態終了後に大当り確率が確変状態(高確率状態)に制御される確変大当りと、大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されず大当り確率が通常状態(低確率状態)に制御される通常大当りとが含まれる。大当り種別は、複数種類の確変大当りおよび通常大当りの種別のうちから、大当り種別選択用の乱数値に基づいて選択決定される。このように、遊技状態においては、確変状態と非確変状態とがある。
大当り遊技状態においては、確変大当りと通常大当りとのいずれに選択決定されたかに応じて、次のような制御が行われる。大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7内に進入(通過)した遊技球は、遊技盤2の裏側において、特別可変入賞球装置7の右方に設けられた誘導経路に導かれる。誘導経路は、さらに第1経路と第2経路との2つの経路に分岐しており、第1経路の入口付近には、CPU103によって開閉制御されるV領域開閉板が設けられている。確変大当りの大当り遊技状態においては、所定ラウンドにおいて、V領域開閉板の制御により、遊技球が誘導経路から第1経路に導かれ、V領域に進入(通過)し、V領域スイッチによって検出される。このようにV領域に入賞するとは、V入賞と呼ばれる。このように、確変大当りの大当り遊技状態においては、V入賞が発生する制御が実行される。一方、通常大当りの大当り遊技状態においては、所定ラウンドにおいて、V領域開閉板の制御により、遊技球が誘導経路から第2経路に導かれ、V領域に進入(通過)せず、V領域スイッチによって検出されない。これにより、通常大当りの大当り遊技状態においては、V入賞が発生しない制御が実行される。
〔KT状態の説明〕
次に、本特徴部128Fにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部128Fにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部128Fでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bにおいて、普図ゲームで「普図当り」となったときの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。
また、KT状態のうち第2KT状態は、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御される。具体的に、第2KT状態では、特殊可変入賞球装置17の上流側の可変入賞球装置6Bにおいて、普図ゲームで「普図当り」となったときに、実質的に閉鎖状態となるように制御される。実質的に閉鎖状態とは、「普図当り」となったときに可変入賞球装置6Bが例えば0.2秒間のように極めて短時間の開放(ショート開放)をすることにより、可変入賞球装置6B内に遊技球が入賞不可能となる開放制御が実行され、実質的に可変入賞球装置6Bが閉鎖状態と同様の状態となることをいう。
第2KT状態では、可変入賞球装置6Bが実質的に閉鎖状態とされることにより、可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aへの始動入賞が実質的に生じないが、可変入賞球装置6Bの底面部材上、および、特殊可変入賞球装置17の底面部材上を通過した遊技球が、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの始動入賞が生じやすくなる。これにより、第2KT状態では、特殊可変入賞球装置17を開放状態にするための小当りは、実質的に、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの入賞による第2始動入賞に基づいて実行される第2特別図柄の可変表示により、所定頻度で発生可能となる。
なお、第2KT状態の可変入賞球装置6Bの制御としては、可変入賞球装置6Bを開放状態にせず完全な閉鎖状態とする制御、および、可変入賞球装置6Bに極めて希に遊技球が入賞可能な状態とする制御を含め、第1KT状態と比べて、可変入賞球装置6Bに入賞(通過、進入)することが困難な状態に制御される割合を高くする制御が行われればよい。
KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部128Fでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。また、第2KT状態は、第1KT状態と比べて、小当り発生時に特殊可変入賞球装置17へ遊技球が入賞しやすい制御が行なわれるので、第1KT状態と比べて遊技者にとっての有利度が高いKT状態である。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部128Fでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。本特徴部128Fでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが閉鎖状態から開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
なお、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)のように、可変手段を備えていない第2入賞装置は、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の下流側ではなく、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の上流側に設けてもよい。このような構成においても、第2KT状態等において可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が実質的に閉鎖状態となったときに第2特別図柄の変動表示を実行するための第2始動入賞を得ることができる。
また、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)のように、可変手段を備えていない第2入賞装置は、特別可変入賞球装置7(大入賞口)の下流側ではなく、特別可変入賞球装置7(大入賞口)の上流側に設けてもよい。このような構成においても、第2KT状態等において可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が実質的に閉鎖状態となったときに第2特別図柄の変動表示を実行するための第2始動入賞を得ることができる。さらに、このような固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)を特別可変入賞球装置7(大入賞口)の上流側に設けた構成とした場合には、特別可変入賞球装置7に向かう遊技球を、ある程度の割合で固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)への入賞により吸収することができるので、特別可変入賞球装置7(大入賞口)において各ラウンドでのオーバー入賞(大入賞口開放時に各ラウンドの規定入賞球数を超える入賞球数が入賞すること)の発生を抑制することができる。また、このような構成とした場合には、特別可変入賞球装置7(大入賞口)に向かう遊技球を、ある程度の割合で固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)への入賞により吸収することができるので、大当り遊技状態における各ラウンドの消化時間(各ラウンドの開始時から終了時までの時間)を長期化することにより、単位時間における出球(賞球)払出し数を抑制することができるので、遊技の射幸性が過度に高くなることを抑制することができる。
〔大当り確率等の設定〕
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
電源基板には、大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチが設けられている。電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)と、電源スイッチとが設けられている。主基板11の背面中央下部には、錠スイッチが設けられている。設定に関連するモードとしては、設定確認モードと設定変更モードとがある。設定確認モードは、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(モード)である。設定変更モードは、設定値を変更することが可能な状態(モード)である。
錠スイッチ及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチはキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチの操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチは、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
本実施形態では、設定確認モードとするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチがON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定確認モードに移行可能とする。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)がON状態であると判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
〔大当り確率、小当り確率〕
図9−1および図9−2は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図9−1は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−1および図9−2に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図9−1を用いて、第1始動入賞口への第1始動入賞に基づいて第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−1(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−1(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−1(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−1(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図9−2を用いて、第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bへの第2始動入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−2(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−2(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図9−2参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように、第1特別図柄の変動表示が導出表示されるときよりも第2特別図柄の変動表示が導出表示されるときの方が小当り状態に制御されやすい。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−2(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図9−1および図9−2に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図9−1および図9−2に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図9−1および図9−2に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図9−1(A),(B)および図9−2(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
〔大当り種別判定テーブル〕
図9−3(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−3(A)に示すように、この特徴部128Fでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図9−3(B)に示すように、この特徴部128Fでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部128Fでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部128Fでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9−11参照)。
〔小当り種別判定テーブル〕
図9−4(A),(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−4(A)に示すように、この特徴部128Fでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図9−4(B)に示すように、この特徴部128Fでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当りB」と決定され、30%の確率で「小当りC」と決定される。
本例では、後述するように、「小当りA」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が極めて短い0.2秒間しか開放されず、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。また、「小当りB」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が0.8秒間開放され、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞をある程度期待できる。また、「小当りC」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が1.8秒間開放され、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を最も期待できる。
〔変動パターンテーブル〕
図9−5〜図9−7は、この特徴部128Fで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9−5〜図9−7に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9−5〜図9−7に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜34)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−5(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図9−5(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−6(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部128Fでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部128Fでは、図9−6(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部128Fにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部128Fでは、図9−6(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−6(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図9−6(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口A開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部128Fでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部128Fでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−6(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図9−6(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図9−6(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部128Fでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図9−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図9−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部128Fでは、図9−5に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部128Fでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部128Fとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−7(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図9−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口A開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図9−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図9−7(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図9−7(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bへの第2始動入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図9−7(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#34のいずれかに決定される。
なお、図9−7(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。図9−8は、図9−7(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルのうち、可変表示結果が小当りとなる場合の変動パターンを決定するための小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
図9−8に示すように、この特徴部128Fでは、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示を実行する場合であって、小当りとなる変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、70%の確率で第2変動パターン#32と決定され、30%の確率で第2変動パターン#33と決定される。従って、本例では、第2KT状態の場合には、1.5秒の短縮変動の変動パターンが選択される確率が高い。
なお、図9−8では、一例として、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の小当り変動を実行する場合の変動パターンテーブルを示したが、図9−5〜図9−7に示した他の変動パターンテーブルも同様に構成され、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各変動パターンが決定される。
なお、図9−6〜図9−8に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
〔演出制御コマンド〕
図9−9および図9−10は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
〔遊技状態の遷移〕
ここで、この特徴部128Fにおける遊技状態の遷移について説明する。図9−11は、この特徴部128Fにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部128Fでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図9−11に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bへの始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。具体的に、高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態では、可変入賞球装置6Bが容易に遊技球の入賞が可能となる開放態様に制御可能であるため、主として第2始動入賞口Aへの始動入賞が発生する。また、高確率/低ベース状態では、可変入賞球装置6Bが実質的に遊技球の入賞が不可能となる態様に制御されるため、実質的に可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aへの入賞は発生せず、主として固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの始動入賞が発生する。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図9−11に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、この特徴部128Fでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図9−3参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
図9−11に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。なお、この特徴部128Fでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9−11に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する。
図9−11に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、この特徴部128Fでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
なお、図9−11では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−11では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−11では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
前述したように、第2KT状態においては、特殊可変入賞球装置17の上流側に設けられた可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)を実質的に閉鎖状態とし、特殊可変入賞球装置17の下流側に設けられた固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)への入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示を実行して小当りを発生可能として、特殊可変入賞球装置17を開放状態にさせて小当りの入賞が得られるような遊技制御が行なわれる。これにより、第2KT状態においては、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が実質的に閉鎖状態となることにより遊技球が可変入賞球装置6Bに実質的に入賞しなくなるので、可変入賞球装置6Bの開放により特殊可変入賞球装置17への入賞が阻害されるのを抑制することができる。また、前述したように、第1KT状態においては、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)の下流側に設けられた特殊可変入賞球装置17に遊技球が特殊可変入賞球装置17に流れないような開放パターンで開放状態とする制御が行なわれる。これにより、第1KT状態においては、遊技球が可変入賞球装置6Bへの入賞により、高ベース状態における特殊可変入賞球装置17への入賞を阻害させることができる。
また、図9−11では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
〔オーバー入賞時示唆演出処理〕
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理(ステップS75)において、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技状態中であると判断したときに、大入賞口入賞指定コマンドを受信したことに基づいて1ずつ加算更新される入賞数カウンタの値が11以上となっているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU120は、次のようなオーバー入賞時示唆演出処理を実行する。「オーバー入賞時示唆演出」は、大入賞口へのオーバー入賞が発生したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
演出制御用CPU120は、CPU103から送信されてくる現在の設定値を特定可能な演出制御コマンドである設定値コマンドを受信したときに、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する。演出制御用CPU120は、設定値格納領域に格納されている設定値を参照することにより、現在の設定値を特定する。
演出制御用CPU120は、入賞数カウンタの値が11以上となっていれば(すなわち、大入賞口へのオーバー入賞が発生していれば)、オーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定するためのオーバー入賞時示唆演出決定テーブル(図9−12)を用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、オーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。オーバー入賞時示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じたオーバー入賞時示唆演出を実行する。
図9−12は、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図9−12に示すように、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルには、オーバー入賞時示唆演出なし、オーバー入賞時示唆演出A、オーバー入賞時示唆演出B、オーバー入賞時示唆演出C、オーバー入賞時示唆演出D、オーバー入賞時示唆演出E、およびオーバー入賞時示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図9−12に示すように、本例では、大入賞口に遊技球が入賞したときには、画像表示装置5において通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される。
これに対して、図9−12に示すように、「オーバー入賞時示唆演出A」が実行される場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Aの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出B」が実行される場合には、画像表示装置5において緑色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Bの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出C」が実行される場合には、画像表示装置5において黄色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Cの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出D」が実行される場合には、画像表示装置5において橙色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Dの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出E」が実行される場合には、画像表示装置5において赤色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Eの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出F」が実行される場合には、画像表示装置5において虹色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Fの入賞音が出力される。
図9−12に示すように、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて異なる判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、設定値格納領域の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値にもとづいてオーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。
図9−12に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Aの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「2」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Bの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「3」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Cの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「4」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Dの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「5」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Eの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「6」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Fの実行が決定される割合が比較的高い。
また、図9−12に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、オーバー入賞時示唆演出A〜Fを合計したオーバー入賞時示唆演出の実行を決定する割合は、10%+8%+7%+5%+5%+5%=40%であり、設定値「2」である場合には45%であり、設定値「3」である場合には50%であり、設定値「4」である場合には55%であり、設定値「5」である場合には60%であり、設定値「6」である場合には65%である。このように、本例では、オーバー入賞は比較的稀にしか発生しないことから、後述する小当り入賞時示唆演出と比較すると、オーバー入賞時示唆演出の実行を決定する割合が比較的高くなっている。
入賞数カウンタの値が10以下である場合、またはオーバー入賞時示唆演出なしと決定した場合には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示を表示する制御を行い、スピーカ8L,8Rから、通常音の入賞音を出力する制御を行う。
〔小当り入賞時示唆演出処理〕
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理(ステップS75)において、第2KT状態で特殊可変入賞球装置17への入賞があったか否かを確認する。そして、演出制御用CPU120は、第2KT状態で特殊可変入賞球装置17への入賞があったときは、次のような小当り入賞時示唆演出処理を実行する。
「小当り入賞時示唆演出」は、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。演出制御用CPU120は、設定値格納領域に格納されている設定値を参照することにより、現在の設定値を特定する。演出制御用CPU120は、コマンドに小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定するための小当り入賞時示唆演出決定テーブル(図9−13)を用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。小当り入賞時示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた小当り入賞時示唆演出を実行する。
図9−13は、小当り入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図9−13に示すように、小当り入賞時示唆演出決定テーブルには、小当り入賞時示唆演出なし、小当り入賞時示唆演出A、小当り入賞時示唆演出B、小当り入賞時示唆演出C、小当り入賞時示唆演出D、小当り入賞時示唆演出E、および小当り入賞時示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図9−13に示すように、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞したときには、画像表示装置5において通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される。
これに対して、図9−13に示すように、「小当り入賞時示唆演出A」が実行される場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Aの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出B」が実行される場合には、画像表示装置5において緑色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Bの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出C」が実行される場合には、画像表示装置5において黄色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Cの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出D」が実行される場合には、画像表示装置5において橙色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Dの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出E」が実行される場合には、画像表示装置5において赤色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Eの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出F」が実行される場合には、画像表示装置5において虹色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Fの入賞音が出力される。
図9−13に示すように、小当り入賞時示唆演出決定テーブルには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて異なる判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、設定値格納領域の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値にもとづいて小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。
図9−13に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、小当り入賞時示唆演出Aの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「2」である場合には、小当り入賞時示唆演出Bの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「3」である場合には、小当り入賞時示唆演出Cの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「4」である場合には、小当り入賞時示唆演出Dの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「5」である場合には、小当り入賞時示唆演出Eの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「6」である場合には、小当り入賞時示唆演出Fの実行が決定される割合が比較的高い。
また、図9−13に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、小当り入賞時示唆演出A〜Fを合計した小当り入賞時示唆演出の実行を決定する割合は、2%+1%+1%+1%=5%であり、設定値「2」である場合には6%であり、設定値「3」である場合には7%であり、設定値「4」である場合には8%であり、設定値「5」である場合には9%であり、設定値「6」である場合には10%である。このように、本例では、既に説明したオーバー入賞時示唆演出と比較すると、小当り入賞時示唆演出の実行を決定する割合が比較的低くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り入賞時示唆演出の実行を決定したか否かを確認する。小当り入賞時示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示を表示する制御を行う。例えば、小当り入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示を表示する制御を行う。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音を出力する制御を行う。例えば、小当り入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音を出力する制御を行う。
小当り入賞時示唆演出なしと決定した場合には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示を表示する制御を行う。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、通常音の入賞音を出力する制御を行う。
なお、オーバー入賞時示唆演出を実行する場合と小当り入賞時示唆演出を実行する場合とで、設定値示唆の信頼度を異ならせてもよい。例えば、オーバー入賞時示唆演出Fは設定値「1」〜「6」のいずれでも実行可能であるものの設定値「6」であるときに比較的高い割合で実行されるのに対して、小当り入賞時示唆演出Fが実行されれば設定値「6」であることが確定するように構成してもよい。また、逆に、例えば、小当り入賞時示唆演出Fは設定値「1」〜「6」のいずれでも実行可能であるものの設定値「6」であるときに比較的高い割合で実行されるのに対して、オーバー入賞時示唆演出Fが実行されれば設定値「6」であることが確定するように構成してもよい。
また、本例では、オーバー入賞時示唆演出および小当り入賞時示唆演出は、入賞表示の表示態様(本例では、表示色)を通常とは異ならせるとともに、通常とは異なる入賞音を出力する態様により実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、入賞表示の表示態様(本例では、表示色)と入賞音とのいずれか一方のみを通常とは異なる態様とすることにより、オーバー入賞時示唆演出や小当り入賞時示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、オーバー入賞の発生や特殊入賞口への入賞の発生のタイミングでエフェクト表示を表示したり、ランプやLEDの表示色を変化させたりする態様により、オーバー入賞時示唆演出や小当り入賞時示唆演出を実行するように構成してもよい。
〔賞球数表示示唆演出処理〕
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理(ステップS75)において、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中の特別可変入賞球装置7への入賞に応じて払出された賞球数と、その後に高確率/第2KT状態に制御されたときの小当りにより特殊可変入賞球装置17への入賞に応じて払出された賞球数との合計の累積数が賞球数カウンタにより計数される。賞球数カウンタは、低確率/低ベース状態となったときに値が0にクリアされる。
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、前述のオーバー入賞時示唆演出処理または小当り入賞時示唆演出処理を実行した後、次のような賞球数表示示唆演出処理を実行する。「賞球数表示示唆演出」は、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中に大入賞口や特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数が所定数(本例では、456個、555個、666個、2456個、2555個、2666個)に達したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が「456」、「555」、「666」、「2456」、「2555」、「2666」のような所定の値のそれぞれについて最初に到達したか否かを判定する。そして、演出制御用CPU120は、以下のような処理を行う。「456」に到達したときは現在の設定値が「4」以上であるときに、賞球数表示示唆演出決定テーブル(図9−14)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Aの有無を決定する。「555」に到達したときは現在の設定値が設定値「5」以上であるときに、賞球数表示示唆演出決定テーブル(図9−14)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Bの有無を決定する。「666」に到達したときは現在の設定値が「6」以上であるときに、賞球数表示示唆演出決定テーブル(図9−14)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Cの有無を決定する。
さらに、「2456」に到達したときは現在の設定値が「4」以上であるときに、賞球数表示示唆演出決定テーブル(図9−14)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Dの有無を決定する。「2555」に到達したときは現在の設定値が「5」以上であるときに、賞球数表示示唆演出決定テーブル(図9−14)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Eの有無を決定する。「2666」に到達したときは現在の設定値が「6」以上であるときに、賞球数表示示唆演出決定テーブル(図9−14)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Fの有無を決定する。
賞球数表示示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた賞球数表示示唆演出を実行する。例えば賞球数表示示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示を表示する制御を行う。
図9−14は、賞球数表示示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図9−14に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Aが実行される場合には、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「4」以上であることが示唆される。図9−14に示すように、本例では、3%の確率で賞球数表示示唆演出Aの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Aは設定値が設定値「4」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Aが実行されれば、少なくとも設定値「4」以上であることが確定することになる。
図9−14に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Bが実行される場合には、画像表示装置5において「555 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「5」以上であることが示唆される。図9−14に示すように、本例では、2%の確率で賞球数表示示唆演出Bの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Bは設定値が設定値「5」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Bが実行されれば、少なくとも設定値「5」以上であることが確定することになる。
図9−14に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Cが実行される場合には、画像表示装置5において「666 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「6」であることが示唆される。図9−14に示すように、本例では、1%の確率で賞球数表示示唆演出Cの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Cは設定値が設定値「6」であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Cが実行されれば、設定値「6」であることが確定することになる。
図9−14に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Dが実行される場合には、画像表示装置5において「2456 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「4」以上であることが示唆される。図9−14に示すように、本例では、5%の確率で賞球数表示示唆演出Dの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Dは設定値が設定値「4」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Dが実行されれば、設定値「4」以上であることが確定することになる。
図9−14に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Eが実行される場合には、画像表示装置5において「2555 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「5」以上であることが示唆される。図9−14に示すように、本例では、3%の確率で賞球数表示示唆演出Eの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Eは設定値が設定値「5」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Eが実行されれば、設定値「5」以上であることが確定することになる。
図9−14に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Fが実行される場合には、画像表示装置5において「2666 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「6」であることが示唆される。図9−14に示すように、本例では、2%の確率で賞球数表示示唆演出Fの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Fは設定値が設定値「6」であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Fが実行されれば、設定値「6」であることが確定することになる。
なお、本例では、図9−14に示すように、大当り遊技中の期間に実行される賞球数表示示唆演出A〜Cで見ると、大当り遊技中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が3%、2%、および1%と低くなっていく一方で、設定値「4」以上確定、設定値「5」以上確定、および設定値「6」確定と設定値の示唆の精度が上昇している。また、本例では、図9−14に示すように、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中の期間に実行される賞球数表示示唆演出D〜Fで見ると、小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が5%、3%、および2%と低くなっていく一方で、設定値「4」以上確定、設定値「5」以上確定、および設定値「6」確定と設定値の示唆の精度が上昇している。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中の期間や小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が高くなっていくように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中の期間や小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、設定値の示唆の精度が低くなっていくように構成してもよい。
また、本例では、図9−14に示すように、大当り遊技中の期間に実行される賞球数表示示唆演出A〜Cと、小当りRUSH中の期間に実行される賞球数表示示唆演出D〜Fとで、賞球数表示示唆演出の実行確率が異なる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、同じ実行確率で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
〔賞球数強調演出処理〕
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理(ステップS75)において、前述の賞球数表示示唆演出処理を実行した後、次のような賞球数強調演出処理を実行する。賞球数強調演出は、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中に大入賞口や特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数が所定数(本例では、1000個、2000個、3000個、4000個、5000個)に達したことを強調表示する演出である。
演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が1000毎の閾値(本例では、1000、2000、3000、4000、5000)のそれぞれについて、最初に到達したか否かを判定する。演出制御用CPU120は、例えば、賞球数カウンタの値が1000または1005となっていれば、賞球数カウンタの値が1000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が2000または2005となっていれば、賞球数カウンタの値が2000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が3000または3005となっていれば、賞球数カウンタの値が3000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が4000または4005となっていれば、賞球数カウンタの値が4000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が5000または5005となっていれば、賞球数カウンタの値が5000に最初に到達したと判定する。
そして、演出制御用CPU120は、以下のような処理を行う。「1000」に到達したときは、賞球数強調演出決定テーブル(図9−15)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出Aの有無を決定する。「2000」に到達したときは、賞球数強調演出決定テーブル(図9−15)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出Bの有無を決定する。「3000」に到達したときは、賞球数強調演出決定テーブル(図9−15)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出Cの有無を決定する。「4000」に到達したときは、賞球数強調演出決定テーブル(図9−15)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出Dの有無を決定する。「5000」に到達したときは、賞球数強調演出決定テーブル(図9−15)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出Eの有無を決定する。
賞球数強調演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた賞球数強調演出を実行する。例えば賞球数強調演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において「1000 OVER」などの文字表示を表示する制御を行う。
図9−15は、賞球数強調演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図9−15に示すように、本例では、賞球数カウンタの値が1000に到達している場合には、50%の確率で賞球数強調演出Aの実行が決定される。賞球数強調演出Aが実行される場合には、画像表示装置5において「1000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が2000に到達している場合には、60%の確率で賞球数強調演出Bの実行が決定される。賞球数強調演出Bが実行される場合には、画像表示装置5において「2000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が3000に到達している場合には、70%の確率で賞球数強調演出Cの実行が決定される。賞球数強調演出Cが実行される場合には、画像表示装置5において「3000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が4000に到達している場合には、80%の確率で賞球数強調演出Dの実行が決定される。賞球数強調演出Dが実行される場合には、画像表示装置5において「4000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が5000に到達している場合には、90%の確率で賞球数強調演出Eの実行が決定される。賞球数強調演出Eが実行される場合には、画像表示装置5において「5000 OVER」などの文字表示が表示される。
なお、本例では、賞球数が1000個、2000個、3000個、4000個、および5000個に到達したときに賞球数強調演出を実行可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、必ずしもこれら全ての場合に賞球数強調演出を実行可能とする場合にかぎらず、賞球数が1000個、2000個、および3000個に到達したときに賞球数強調演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、賞球数が6000個や7000個に到達したときにも賞球数強調演出を実行可能に構成したりしてもよく、様々な態様が考えられる。
図9−15に示すように、賞球数強調演出は、図9−14に示した賞球数表示示唆演出とは異なり、現在の設定値とは無関係に決定され実行される演出である。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、賞球数強調演出の表示態様を変化させることにより、現在の設定値を示唆する態様で賞球数強調演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常とは異なる表示色で「1000 OVER」や「2000 OVER」などの文字表示を表示させることにより、現在の設定値を示唆可能に構成してもよい。
〔設定値示唆演出設定処理〕
演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において、第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれの変動表示を実行するときにおいて、表示結果がはずれ表示結果となるときには、次のような設定値示唆演出処理を実行する。設定値示唆演出は、現在の設定値を示唆する演出である。演出制御用CPU120は、設定値格納領域に格納されている設定値を参照することにより、現在の設定値を特定する。
演出制御用CPU120は、現在設定されている設定値を示唆する設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出決定テーブル(図9−16)を用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定値示唆演出の有無および種類を決定する。設定値示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた設定値示唆演出を実行する。
図9−16は、設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図9−16に示すように、設定値示唆演出決定テーブルには、設定値示唆演出なし、設定値示唆演出A、設定値示唆演出B、設定値示唆演出C、設定値示唆演出D、設定値示唆演出E、および設定値示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
設定値示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−16に示すように、設定値「1」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において緑色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−16に示すように、設定値「2」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Cは、例えば、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−16に示すように、設定値「3」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Dは、例えば、画像表示装置5において橙色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−16に示すように、設定値「4」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Eは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−16に示すように、設定値「5」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Fは、例えば、画像表示装置5において虹色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−16に示すように、設定値「6」である場合に最も実行割合が高い。
〔設定値示唆演出設定処理〕
演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理(ステップS171)において、前述の設定値示唆演出設定処理の実行後、現在が第2KT状態であるときには、小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出設定処理を実行する。小当りRUSH継続示唆演出は、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する演出である。演出制御用CPU120は、設定値格納領域に格納されている設定値を参照することにより、現在の設定値を特定する。
演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出決定テーブル(図9−17)を用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定する。小当りRUSH継続示唆演出を実行することが決定されたときは、演出制御用CPU120が、このように決定された演出の種類に応じた小当りRUSH継続示唆演出を実行する。
図9−17は、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図9−17に示すように、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルには、小当りRUSH継続示唆演出なし、小当りRUSH継続示唆演出A、および小当りRUSH継続示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。小当りRUSH継続示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。また、小当りRUSH継続示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。
図9−17に示すように、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「2」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が次に高く、設定値「3」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「4」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「5」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっている。
また、図9−17に示すように、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Bの実行割合が最も高くなっている。
本例では、設定値「1」の場合に大当り確率が最も低く設定値「6」の場合に大当り確率が最も高くなっているのであるが、第2KT状態中である場合には大当りの発生を契機として第2KT状態が終了する場合があるのであるから、設定値「1」である場合が最も第2KT状態が継続しやすい(継続期待度が高い)設定状態であり、設定値「6」である場合が最も第2KT状態が継続しにくい(継続期待度が低い)設定状態であるといえる。従って、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっているのであるから、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感を高めることができる。
なお、上記に説明したように、第2KT状態(小当りRUSH)の継続期待度とは、大当りが発生せずに第2KT状態への制御期間が長くなることに対する期待度である。
また、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高くなっているのであるから、特に小当りRUSH継続示唆演出Aが実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感をさらに高めることができる。
〔演出例〕
次に、本特徴部128Fにおいて実行される演出の演出態様について説明する。まず、設定値示唆演出の演出態様について説明する。図9−18は、設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示において設定値示唆演出を実行可能である。図9−18(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、設定値示唆演出の実行タイミングとなると、図9−18(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に設定値示唆演出が実行される。
本例では、図9−18(B1)〜(B3)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像052IW001,052IW002,052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。この場合、例えば、設定値示唆演出Aを実行する場合には、図9−18(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW001を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Cを実行する場合には、図9−18(B2)に示すように、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW002を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Eを実行する場合には、図9−18(B3)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。
なお、図9−18に示す例では、設定値示唆演出Aや、設定値示唆演出C、設定値示唆演出Eを実行する場合を示したが、例えば、設定値示唆演出Bを実行する場合には緑色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Dを実行する場合には橙色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Fを実行する場合には虹色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示される。
本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示中に異なる表示色のキャラクタ画像が表示されて設定値示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して現在いずれの設定値に設定されているかに対して期待感をもたせることができる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図9−19は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)のはずれとなる飾り図柄の変動表示において小当りRUSH継続示唆演出を実行可能である。
本例では、第2KT状態中である場合には、図9−19(A)に示すように、例えば、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示052IW004が表示され、第2KT状態中であることが認識可能に表示される。そして、図9−19(A)に示すように、第2KT状態中に画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、小当りRUSH継続示唆演出の実行タイミングとなると、図9−19(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、図9−19(B1),(B2)に示すように、画像表示装置5において所定の演出画像052IW005,052IW006を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。なお、本例では、所定の演出画像052IW005,052IW006として、レーシングカーの画像が表示される場合が示されている。この場合、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Aを実行する場合には、図9−19(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。また、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Bを実行する場合には、図9−19(B2)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、第2KT状態中のはずれとなる飾り図柄の変動表示中に、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、あるいはいずれの表示色の演出画像が表示されて小当りRUSH継続示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対して期待感をもたせることができる。
なお、本例では、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したこと(言い換えれば、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中の小当りにより付与された遊技価値の合計)に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
〔可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成例〕
図1では、第2流下経路128F002側において、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)、特殊可変入賞球装置17、および、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が、1つの経路上に設けられた例を示した。ここでは、可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成例を説明する。
例えば、遊技領域における第2流下経路128F002側において、第2流下経路128F002を2つの第1経路と第2経路とに分岐させ、その分岐位置において、遊技球を第1経路と第2経路と2つの経路に振分け可能な振分部材が設けられる。その振分部材は、1本または複数本の釘である。第1経路と第2経路との一方の経路には、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)および特殊可変入賞球装置17が図1のような配列で設けられ、他方の経路には、固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が設けられる。
なお、振分部材は、分岐位置において、遊技球を第1経路へ振分ける位置と、遊技球を第1経路へ振分ける位置とに揺動して振分先を切り替え可能となる揺動切り替え部材により構成されてもよい。揺動切り替え部材は、電動駆動源により所定の動作パターンで駆動され振分先を切り替えるものであってもよく、遊技球が1個通過するごとに、遊技球が所定部材に作用し、その作用力により、所定部材に連動連結された方向切り替え部材を動作させて、方向切り替え部材による遊技球の振分け先を第1経路と第2経路との間で切り替える機械構造を有するものであってもよい。
このような可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成においては、第1経路と第2経路とのうち、一方の経路に設けられた可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)と、他方の経路に設けられた固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)とについて、遊技球の振分比率を調整可能な振分比率調整手段が設けられている。例えば、振分部材として釘を用いる場合には、釘の植設態様を変更調整することにより、遊技球の振分比率を調整可能となるので、その釘が振分比率調整手段としての機能を有する。また、振分部材として前述の電動駆動源により動作させられる方向切り替え部材を用いる場合には、方向切り替え部材の動作パターンを変更調整する動作パターン調整用のプログラムまたは回路を設けることにより、遊技球の振分比率が調整可能となるので、そのプログラムまたは回路が振分比率調整手段としての機能を有する。また、振分部材として前述の機械式の構造を有する方向切り替え部材を用いる場合には、方向切り替え部材が切り替え動作をする遊技球の通過個数を機械的に調整する調整部材を設けることにより、その調整部材が遊技球の振分比率が調整可能となるので、振分比率調整手段としての機能を有する。
このような可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成においては、第2流下経路128F002を完全に第1経路と第2経路との2つの経路のみに分岐させて、第2流下経路128F002に打ち込まれた遊技球のほぼすべてが2つの経路に誘導されるように構成すればよい。そのようにすれば、第2KT状態のようなKT状態において、遊技球が他の経路にこぼれてしまうのを抑制することができる。
なお、このような可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成については、第2流下経路128F002を完全に第1経路と第2経路との2つの経路のみに分岐させず、第1経路および第2経路以外の経路に流下可能となるようにしてもよい。
〔特徴部128Fの主な効果〕
(1) 可変入賞球装置6Bが開状態のときに遊技球が入賞可能な可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aと、可変入賞球装置6Bの状態によらずに遊技球が入賞可能な固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bとのいずれかを遊技球が通過したことに基づいて第2特別図柄の始動条件が成立し、第1KT状態では通過ゲート41でのゲート通過検出に基づく抽選により可変入賞球装置6Bが開状態となるが、第2KT状態では通過ゲート41でのゲート通過検出に基づく抽選により可変入賞球装置6Bが実質閉状態となる制御がされることにより、第2KT状態の方が第1KT状態よりも通過困難状態に制御される割合が高いので、遊技性の単調化を防ぎ、遊技の興趣を向上させることができる。従来の構成のパチンコ遊技機のように、高確率/低ベース状態(小当りRUSH状態)において、第2始動入賞口Bを用いずに可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)により第2特図の変動表示を行うものにおいては、特殊可変入賞球装置17へ向けて流下する遊技球(遊技媒体)が、特殊可変入賞球装置17の上流に配置された可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)に進入してしまうことがあり、小当りの際に特殊可変入賞球装置17での入賞を期待する遊技者にとって興趣が低下してしまう。これに対して、本実施形態の構成では、固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bを用いているので、上記のような興趣の低下が生じることを抑制できる。
(2) 固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bは、1個の入賞に応じた単位賞球個数が入賞球装置6Aの第1始動入賞口よりも少ないので、特別始動領域について、遊技媒体の通過に基づいて必要以上に遊技価値が付与され過ぎないようにすることができる。
(3) 可変入賞球装置6Bが有する第2始動入賞口Aおよび固定入賞球装置128F003が有する第2始動入賞口Bが、特別可変入賞球装置7よりも、遊技球が移動可能な経路の下流側に設けられるので、特別可変入賞球装置7が閉状態となっているときにおいて、特別可変入賞球装置7に入賞しなかった遊技球を可変入賞球装置6Bが有する第2始動入賞口Aおよび固定入賞球装置128F003が有する第2始動入賞口Bに入賞させることができる。
(4) 〔可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成例〕に示したように、第2流下経路128F002を2つの経路(第1経路、第2経路)とし、釘等の振分部材により振分け遊技球をいずれかの経路に振分け可能であり、一方の経路に可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)が設けられ、他方の経路に固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)が設けられる構成により、遊技球の移動に関する遊技性についての遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 〔可変入賞球装置と固定入賞球装置とを別経路に備えた構成例〕に示したように、第2流下経路128F002を2つの経路(第1経路、第2経路)とした場合に、2つの経路のうち、一方の経路に設けられた可変入賞球装置6B(第2始動入賞口A)と、他方の経路に設けられた固定入賞球装置128F003(第2始動入賞口B)について、遊技球の振分比率を調整可能な振分比率調整手段(釘等)をさらに設けたことにより、2つの経路への遊技球の振分比率を調整可能であるので、遊技球の移動に関する遊技性を適度に調整することができる。
〔その他の効果および変形例〕
また、本例では、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そして、特定領域(例えば、特殊入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことに対応して、設定示唆演出(例えば、小当り入賞時示唆演出)を実行可能である。そのため、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
具体的には、本例では、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて小当り入賞時示唆演出を実行可能に構成しているのであるが、小当りRUSH中は特に特殊入賞口への入賞頻度が高いので、設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出)に注目させることができ、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、特定領域として特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出)を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定領域として始動入賞口(入賞球装置6A、可変入賞球装置6B)や、一般入賞口10、大入賞口への遊技球の入賞にもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、特定領域としてアウト口への遊技球の進入にもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、特定領域として通過ゲート41などゲート類を遊技球が通過したことにもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部128Fによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、設定示唆演出(例えば、賞球数表示示唆演出)を実行可能であり、特別状態に制御される期間の長さによって、設定示唆演出の実行されやすさが異なる(例えば、図9−14に示すように、賞球数が456個に達したときには3%の確率で賞球数表示示唆演出Aを実行可能であり、賞球数が555個に達したときには2%の確率で賞球数表示示唆演出Bを実行可能であり、賞球数が666個に達したときには1%の確率で賞球数表示示唆演出Cを実行可能であり、賞球数が2456個に達したときには5%の確率で賞球数表示示唆演出Dを実行可能であり、賞球数が2555個に達したときには3%の確率で賞球数表示示唆演出Eを実行可能であり、賞球数が2666個に達したときには2%の確率で賞球数表示示唆演出Fを実行可能である)。そのため、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「特別状態に制御される期間の長さ」として、賞球数が456個や、555個、666個、2456個、2555個、2666個に到達したタイミング(言い換えれば、ある特定の遊技価値が付与されるまでの期間)で賞球数表示示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「特別状態に制御される期間の長さ」は、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御される期間の長さや、特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御される期間の長さであってもよいし、これらの合計期間の長さであってもよい。
また、「特別状態に制御される期間の長さ」として有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御される期間の長さを用いる場合、大当り遊技のファンファーレからエンディングまでの期間の長さを用いてもよいし、大当り遊技中のラウンド遊技のみの期間の長さを用いてもよい。この場合、例えば、大当り遊技のファンファーレからエンディングまでの期間が長い大当りほど、高い割合で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない大当りの場合には、ラウンド数が多い大当りと比較して、高い割合で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、「特別状態に制御される期間の長さ」として、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、小当り回数が多いほど高い割合で賞球数表示示唆演出を実行したり、変動表示の実行回数が多いほど高い割合で賞球数表示示唆演出を実行したりしてもよい。また、例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)が終了するタイミングで高い割合で賞球数表示示唆演出を実行してもよく、「特別状態に制御される期間の長さ」として様々な態様が考えられる。
なお、一般に遊技機において、賞球数がある特定の数に達して「×××× OVER」などの表示を行う場合には、本例で示した賞球数強調演出の「1000 OVER」や「2000 OVER」などの表示のように賞球1000個単位で表示するなど、ある程度限がよい単位で表示される。これに対して、本例で示した賞球数表示示唆演出は、賞球数が456個や、555個、666個、2456個、2555個、2666個に到達したタイミングという通常とは異なるタイミングで実行されるので、賞球数表示示唆演出の発生タイミングに違和感を与えつつ、高設定を期待させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部128Fによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−1および図9−2参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部128Fによれば、特殊状態への制御に対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、特殊状態への制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出、賞球数表示示唆演出)を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り変動中や、特殊可変入賞球装置17を開状態に制御したとき、小当り遊技の開始時に設定示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、小当りが発生したときの小当り報知態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、小当りへの制御に対応して設定示唆演出を実行するものであればよい。
また、本特徴部128Fによれば、有利状態に制御されているときおよび特殊状態に制御されているときに、可変手段(例えば、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入容易な進入容易状態(例えば、開状態)と進入困難または不可能な進入非容易状態(例えば、閉状態)とに制御可能である。また、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態となって、大入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、可変手段の制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、大入賞口や、特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出、賞球数表示示唆演出)を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態に制御されたときに開放演出を実行する場合に、その開放演出の演出態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行するものであればよい。
また、本特徴部128Fによれば、遊技状態の制御が切り替わるとき(例えば、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するとき)に、設定示唆演出を実行可能である(例えば、右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させる)。そのため、遊技状態の制御の切り替わりに関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「遊技状態の制御が切り替わるとき」として、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するときに、設定示唆演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に大当り遊技に移行するときの演出期間や、大当り遊技から高ベース状態(高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態)に移行するときの演出期間において、設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、高ベース状態中に所定回数の変動表示を実行したり所定回数の小当りが発生したことにもとづいて高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行するように構成した遊技機において、高ベース状態から高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行するときの演出期間において、設定示唆演出を実行可能に構成してもよく、「遊技状態の制御が切り替わるとき」として様々な態様が考えられる。
また、本例では、右打ち表示や左打ち表示の表示態様を変化させることによって、設定示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り開始時のファンファーレ演出や、大当り終了時のエンディング演出の演出態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部128Fによれば、特別状態中における特殊状態への制御回数、特別状態中における特殊状態により付与された遊技価値の合計、または特別状態中における可変表示の実行回数に応じて、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したことに応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する。または、例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよい。)。そのため、特殊状態への制御回数、遊技価値の合計、または可変表示の実行回数に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
また、本特徴部128Fによれば、特別状態として、有利特別状態(例えば、第2KT状態)と、該有利特別状態と比較して遊技者にとって不利な不利特別状態(例えば、第1KT状態)とに制御可能である。また、有利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときと、不利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときとで、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、特別状態の種類に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合にも小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成し、第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合であるか、第1KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合であるかに応じて、異なる割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、非KT状態中に特殊入賞口へのイレギュラーな遊技球の入賞が発生した場合にも、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成してもよい。
上記のように構成した場合、第1KT状態(高ベース状態)中の特殊入賞口への入賞やイレギュラー入賞が発生した場合には、第2KT状態中に特殊入賞口への入賞が発生した場合と比較して、高い割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよいし、低い割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
なお、本特徴部128Fでは、10R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りにもとづく大当り遊技中と高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に賞球数カウンタの値および賞球数表示を更新し、2R確変お当りおよび2R通常大当りにもとづく大当り遊技中と高ベース状態(高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態)中は賞球数カウンタの値を更新しない(ただし、賞球数カウンタのリセットまではしない)とともに、原則として賞球数表示を非表示とし、低確率/第1KT状態において50回の変動表示を終了して通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したときに賞球数カウンタの値をリセットするように制御する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。2R確変大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技中も賞球数カウンタの値を更新するように構成してもよい。
なお、本例では、上記のように構成されていることによって、例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)を終了して高ベース状態(高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態)に移行した後、その高ベース状態中に10R確変大当りや2R確変大当りが発生して再び高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行した場合に、前回の小当りRUSH中の賞球数を引き継いだ状態で賞球数カウンタの値を更新するとともに賞球数表示を表示することができる。
また、本例で示したような賞球数表示の態様にかぎらず、例えば、10R確変大当りとなって高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行する場合に、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中とその直前の大当り遊技中とを一区間として、その区間中の賞球数を集計して集計値を表示するように構成してもよい。また、例えば、その集計値の表示態様(本例では、表示色)を変化させることによって、現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部128Fでは、「設定示唆演出」として、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれかを示唆する態様で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、現在の設定値を示唆するのではなく、遊技機への電源投入時に設定値を変更する設定変更が行われたか否かを示唆する態様により設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように、「設定示唆演出」とは、何らかの形式で設定に関する示唆を行うものであればよい。
また、本特徴部128Fによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能であり、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高い(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)。また、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第1特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)。また、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
具体的には、第2KT状態(小当りRUSH)または確変状態に移行したにもかかわらず、一方の識別情報の残り保留に対応する変動表示で通常大当り(非確変大当り)となる場合には、第2KT状態(小当りRUSH)または確変状態が直ぐに終了してしまうことになり、遊技に対する興趣が低下してしまうおそれがある。一方で、その一方の識別情報の残り保留に対応する変動表示で一律に強制的にはずれ図柄を停止表示(強制はずれ)させてしまうと、確変大当りとなる変動表示であっても強制はずれとすることになり、有利状態(大当り遊技状態)において遊技者に付与される遊技価値が減少してしまい好ましくない。そこで、本特徴部128Fでは、通常大当り(非確変大当り)となる変動表示を対象に強制はずれとする一方で、確変大当りとなる変動表示については変動延長(変動時間の計測を中断)することにより、遊技者に付与される遊技価値の減少を抑えつつ、遊技に対する興趣を向上できるようにしている。
なお、本例では、「一方の識別情報の可変表示を停止しない」態様として、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新を中断し、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示を継続して実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を中断(一時停止)し、小当り遊技終了後に中断していた第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を再開するように構成してもよい。そのように何らかの形式で可変表示を完全には停止しないものであればよい。
また、本特徴部128Fによれば、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。そのため、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部128Fによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)。そのため、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部128Fによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能である。そして、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11参照)。そのため、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部128Fによれば、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能である(図9−1、図9−2参照)。
また、本特徴部128Fによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。
また、本特徴部128Fによれば、第1始動領域(例えば、第1始動入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入したことにもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動領域(例えば、第2始動入賞口A)を遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能である。また、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入困難または進入不可能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)を備える。また、第1識別情報および第2識別情報のいずれかの可変表示が実行された後に、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも有利度が低い特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とのいずれかに制御可能であり、特殊状態に制御されているときに可変手段を第1状態に制御する。
具体的には、本特徴部128Fに示したように、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行可能であり、第1特別図柄側の小当り種別の方が第2特別図柄側の小当り種別よりも特殊入賞口への入賞割合(有利度)が低くなるように構成され、第1特別図柄の変動表示において小当りとなったときに第2特別図柄の変動表示を強制的にはずれ停止させるように構成した場合に、入賞割合(有利度)が低い第1特別図柄側の小当りに対して右打ち報知を実行してしまうと、実質的に殆ど特殊入賞口への入賞が期待できないのに遊技者が遊技球を無駄打ちすることになり、却って不利な発射促進報知を行うことになってしまい好ましくない。そこで、本例では、第2特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行しないようにすることにより、遊技者の無駄打ちによる不利益の発生を抑制することができ、適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部128Fによれば、第1識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ)とを備える。また、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行しているときに、一方の可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示させたことにもとづいて、他方の可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示させる。そのため、可変表示を強制的に終了させることができ、保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部128Fによれば、少なくとも第1識別情報の可変表示に対応して可変表示演出(例えば、飾り図柄の変動表示)を実行可能である。また、特殊状態に制御されるときと特殊状態に制御されないときとで共通態様の可変表示演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示する)。そのため、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されることに対する遊技者への認識性を低下させることができる。また、その上で、第2保留記憶手段が記憶する保留記憶を円滑に消化することができる。
また、小当り制御の仕方は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、複数の特殊可変入賞球装置を備え、小当り種別に応じて開放対象となる特殊可変入賞球装置(特殊入賞口)が異なるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなる場合と第2特別図柄の変動表示で小当りとなる場合とで小当り種別の選択割合が異なるように構成してもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が少ない特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が低い開放態様の小当り種別)が選択されやすく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が多い特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が高い開放態様の小当り種別)が選択されやすくなるように構成してもよい。
また、本特徴部128Fによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図9−1および図9−2参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、設定値によって大当り当選確率以外の抽選確率や種別振り分けが変化すると、設定値によって有利度合いの差(出玉性能の差)が顕著になりすぎ、射幸性が過度に高くなるおそれがある。そこで、本特徴部128Fでは、特殊判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り当選確率を共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
また、本特徴部128Fによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そのため、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部128Fによれば、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能である。そのため、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
なお、本例では、はずれとなる変動表示において小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技中や小当り遊技中に小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部128Fによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、小当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する。また、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−4参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部128Fでは、特殊種類判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図9−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて小当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部128Fによれば、複数種類の有利状態(例えば、10R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能である。また、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、大当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する。また、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−3参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部128Fでは、有利種類判定値の数を設定値によらず共通とする(大当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図9−3に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部128Fによれば、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する。また、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−8参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部128Fでは、可変表示態様判定値の数を設定値によらず共通とする(変動パターンの振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
特に、変動パターンの選択割合が設定値によって異なると、1の小当り制御から次の小当り制御までの期間が変化することになり、小当り当選確率を共通としても大当り抽選以外の要素で有利度合い(出玉性能の差)が大きく異なってしまい、好ましくないが、本特徴部128Fでは、設定値によらず変動パターンの選択割合を共通とすることにより、そのような問題が生じないようにしている。
なお、本例では、図9−8に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、変動パターンの割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、変動時間の差を設けることにより、設定値によって変動効率を異ならせるようにし、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部128Fによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(例えば、はずれ判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−1および図9−2参照)。また、所定判定値は、全ての設定値に対応する判定値に含まれ、所定判定値の数は、設定値に応じて異なる(図9−1および図9−2参照)。そのため、設定値の推測の困難性を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部128Fによれば、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、所定判定値は、全ての設定値の特定状態に対応する判定値に含まれる(図9−1および図9−2参照)。そのため、特定状態中における設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部128Fによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、第2識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数は、第1識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数よりも多く、特定状態中の第2識別情報の可変表示に対応する判定値には、所定判定値が含まれる(図9−1および図9−2参照)。そのため、特定状態中の第2識別情報の可変表示の表示結果を用いた設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部128Fによれば、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特別状態に制御され、所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図9−18に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部128Fによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、第2識別情報の可変表示に対応する判定値のうち特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図9−2参照)、第1識別情報の可変表示に対応する判定値と第2識別情報の可変表示に対応する判定値とで、特殊判定値の数が異なる(図9−1および図9−2参照)。そのため、適切な遊技性を実現しつつ、遊技の単調さを解消することができる。
(特徴部132Fに関する説明)
次に、特徴部132Fについて説明する。特徴部132Fに関しては、主に以下のような構成例を説明する。
前述したような第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とを並行して同時に実行可能な可変表示手段(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B)を有するパチンコ遊技機1において、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)のように、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態とは異なる、遊技者にとって有利な特別状態である小当りRUSH状態と、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)のように、特別状態とは異なる所定状態とに制御可能な遊技制御を実行可能な遊技機において、特別状態において有利状態に制御されるときには、所定の可変表示回数にわたり継続する所定状態が開始されるときから画像表示装置5等での残りの可変表示回数である残回数を表示する報知演出を実行可能であり、通常状態のような非特別状態において有利状態に制御されるときには、所定の可変表示回数にわたり継続する所定状態が開始されてから所定状態が終了するまでの残回数の報知演出を所定状態が開始されてから所定期間において実行しないを説明する。
〔大当り種別判定テーブル〕
図10−1(A),(B)は、特徴部132FにおけるROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、第1特別図柄と第2特別図柄とで異なる振分け割合で、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当りA」、「6R確変大当りB」または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10−1(A)に示すように、特徴部132Fでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、53%の確率で「6R確変大当りA」と決定され、3%の確率で「6R確変大当りB」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図10−1(B)に示すように、特徴部132Fでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当りA」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる大当りである。また、「6R確変大当りA」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に、次回の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させる大当りである。
「6R確変大当りB」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が100回実行されるまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させた後、当該可変表示(変動)が100回を超えると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる大当りである。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させた後、当該可変表示(変動)が50回を超えると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りであり、低確率/低ベース状態において発生した場合に、その大当り遊技状態の終了後に、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が100回実行されるまで低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行させる大当りである。なお、「6R通常大当り」が高確率/高ベース状態および低確率/高ベース状態において発生した場合(例えば、基本的に第2始動入賞口A,Bを狙う高確率/高ベース状態または低確率/高ベース状態でたまたま第1始動入賞口への始動入賞に基づいて大当りが発生した場合等)には、ラウンドの大当り遊技状態の終了後、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行させられる。
「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りであり、高確率/高ベース状態および低確率/高ベース状態において発生した場合に、その大当り遊技状態の終了後に、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行させる大当りである。なお、「2R通常大当り」が低確率/低ベース状態において発生した場合(例えば、基本的に第1始動入賞口を狙う低確率/低ベース状態でたまたま第2始動入賞口A,Bへの始動入賞に基づいて大当りが発生した場合等)には、ラウンドの大当り遊技状態の終了後、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が100回実行されるまで低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行させられる。
特徴部132Fでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当りA」、「6R確変大当りB」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、特徴部132Fでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については図10−2を用いて説明する。
〔遊技状態の遷移〕
次に、特徴部132Fにおける遊技状態の遷移について説明する。図10−2は、特徴部132Fにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、特徴部132Fでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当りA、6R確変大当りB、または6R通常大当りが発生する。
図10−2に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りAまたは6R確変大当りBが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。6R確変大当りAの場合は、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。6R確変大当りBの場合は、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が100回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の100回の実行が終了すると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。
低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)の100回の実行が終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口Aまたは第2始動入賞口Bへの始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。このように、第2始動入賞口Aおよび第2始動入賞口Bに始動入賞するように右打ちされるときには、左打ちにより生じる第1始動入賞口への始動入賞がしにくい等の理由により、第2始動条件が成立するように遊技媒体が発射されるときには、第1始動条件が成立しにくい。具体的に、高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態では、可変入賞球装置6Bが容易に遊技球の入賞が可能となる開放態様に制御可能であるため、主として第2始動入賞口Aへの始動入賞が発生する。また、高確率/低ベース状態では、可変入賞球装置6Bが実質的に遊技球の入賞が不可能となる態様に制御されるため、実質的に可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口Aへの入賞は発生せず、主として固定入賞球装置128F003の第2始動入賞口Bへの始動入賞が発生する。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、図10−1(B)のように、主として10R確変大当り、6R確変大当りA、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図10−2に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまでその状態が維持される。ただし、10R確変大当りおよび2R確変大当りについては、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。
高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。
第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、6R確変大当りAとなる確率が50%であり、2R確変大当りとなる確率が5%であるので(10−1参照)、一旦高確率/高ベース状態となると55%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。そのうち、2R確変大当り後は、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されると、高確率/高ベース状態が終了し、高確率/低ベース状態に移行することとなる。
高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するか50回の変動表示が終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
図10−2に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。低確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。ただし、10R確変大当りおよび2R確変大当りについては、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。
低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。
低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで低確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、低確率/低ベース状態(通常状態)に移行する。第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図10−1参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。
6R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次回の大当りが発生することなく、100回の変動表示が終了した場合には、図10−2に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する。2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次回の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図10−2に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する。
図10−2に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される。高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。ただし、10R確変大当りおよび2R確変大当りについては、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。
第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りとなる確率が10%であるので(図10−1参照)、一旦高確率/低ベース状態となると10%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。
高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される。ただし、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。
高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される。
なお、図10−2では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が100回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の100回の実行が終了すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するか100回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−2では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。6R確変大当りBが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−2では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。6R確変大当りBが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−2では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りAが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。6R確変大当りBが発生した場合には、大当り遊技中にV領域に遊技球が進入すれば、一旦高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するかはずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態が維持された後、当該可変表示(変動)の50回の実行が終了すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次回の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−2に示したような遊技状態の遷移(移行)制御は、CPU103により実行される。
〔演出の説明〕
次に、特徴部132Fについて、画像表示装置5で実行される各種演出を説明(する。ここでは、演出の一例として、2R通常大当りのように50回の可変表示が実行される低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)の演出と、6R通常大当りのように100回の可変表示が実行される低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)の演出と、2R確変大当りのように、大当り遊技状態の終了後に、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させた後、当該可変表示(変動)が50回を超えると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる演出とを説明する。以下に説明する各種演出は、演出制御用CPU120により実行される。
図10−3は、第2特別図柄の大当りによる大当り遊技状態の終了後に50回の可変表示に亘り低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)となる2R通常大当りのような種別の大当りが発生した後の低確率/高ベース状態での演出を示す画像表示装置5の表示画面図である。
2R通常大当りは、前述したように、大当り遊技状態の終了後、次回の大当りが発生するか、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が50回実行されるまで低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御される大当り種別である。
図10−3では、図1のように第1保留表示領域5Aと第2保留表示領域5Bとが左右に並んで表示される表示形式ではなく、左打ちをして主に第1特別図柄の可変表示をさせる低確率/低ベース状態では第1保留表示のみを表示し、右打ちをして主に第2特別図柄の可変表示をさせる低確率/高ベース状態等では第2保留表示のみを表示する例を説明する。
例えば2R通常大当りの大当り遊技状態の終了後においては、図10−3(A)のように、画像表示装置5において、「チャンスタイム50回」という文字が表示され、可変表示50回分の低確率/高ベース状態が開始されることを報知するチャンスタイム開始画面が表示される。これにより、遊技者に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)が開始されることが報知される。その後、低確率/高ベース状態においては、図10−3(B)のようなチャンスタイム中の画像が表示される。
図10−3(B)を参照して、画像表示装置5の画面下部領域においては、最大4個の第2保留表示132F001と、1個のアクティブ表示132F002との画像が表示される。また、画像表示装置5の画面上部領域においては、「チャンスタイム」という文字が表示されることにより、低確率/高ベース状態であることを報知するチャンス状態報知表示132F003と、「残り50回」というような、低確率/高ベース状態が継続する可変表示回数の残回数を表示する報知演出を実行可能な残回数報知表示132F005との画像が表示される。
画像表示装置5の画面中央領域の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第2特別図柄の可変表示が大型の飾り図柄により実行され、画像表示装置5の画面下部領域の右端部においては、第1特別図柄の可変表示が飾り図柄を縮小した態様の小図柄132F004により実行される。飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、低確率/高ベース状態、高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態では、右打ちがされることにより、主に第2特別図柄が可変表示されるため、第2特別図柄の可変表示が飾り図柄の可変表示により示され、第1特別図柄の可変表示が小図柄により示される。一方、低確率/低ベース状態では、左打ちがされることにより、主に第1特別図柄が可変表示されるため、第1特別図柄の可変表示が飾り図柄の可変表示により示され、第2特別図柄の可変表示が小図柄132F004により示される。
小図柄132F004は、第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれに対応して設けられた常時変動小図柄(各種の演出画像が表示されても常時変動状態が視認可能な態様で表示される小型の図柄)により構成されてもよく、常時変動小図柄とは別に表示される小図柄により構成されてもよい。また、小図柄132F004は、所謂第4図柄により構成されてもよい。第4図柄とは、変動表示を行なう図柄として、演出図柄、特別図柄、および、普通図柄に次ぐ第4の図柄として設けられた図柄であり、特別図柄(第1,第2特別図柄)が変動していることを示す図柄として、常に視認可能な態様で一定の動作により変動表示される図柄である。
残回数報知表示132F004は、低確率/高ベース状態において、可変表示が実行されるごとに減算更新表示されていく。その後、図10−3(C)のように、低確率/高ベース状態での可変表示の残回数が第1保留記憶情報の記憶上限数に対応する特別数としての5回になったときには、図10−3(C)に示されるように、第2保留表示132F001およびアクティブ表示132F002が消去されて非表示状態とされ、その代わりに「残り5回」というような残回数が特別数以下まで減少したことを示す代替表示132F006が第2保留表示等を隠蔽するような態様で表示される。
そして、残回数報知表示132F005で表示される残回数が「0」となり、最後の可変表示が終了すると、図10−3(D)に示されるように、画像表示装置5において、「チャンスタイム終了」という文字が表示され、低確率/高ベース状態が終了したことを報知するチャンスタイム終了画面が表示される。チャンスタイム終了画面においては、残回数報知表示132F005で表示される残回数が「0」となり、図中「TOTAL 1000PT」という表示がされているような、総賞球数表示の画像が表示される。
図10−4は、第1特別図柄の大当りによる大当り遊技状態の終了後に100回の可変表示に亘り低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)となる6R通常大当りのような種別の大当りが発生した後の低確率/高ベース状態での演出を示す画像表示装置5の表示画面図である。
6R通常大当りは、前述したように、大当り遊技状態の終了後、次回の大当りが発生するか、はずれ表示結果となる可変表示(変動)が100回実行されるまで低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御される大当り種別である。
図10−4では、図10−3と同様に、左打ちをして主に第1特別図柄の可変表示をさせる低確率/低ベース状態では第1保留表示のみを表示し、右打ちをして主に第2特別図柄の可変表示をさせる低確率/高ベース状態等では第2保留表示のみを表示する例を説明する。
例えば6R通常大当りの大当り遊技状態の終了後においては、図10−4(A)のように、画像表示装置5において、「チャンスタイム100回」という文字が表示され、可変表示100回分の低確率/高ベース状態が開始されることを報知するチャンスタイム開始画面が表示される。これにより、遊技者に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)が開始されることが報知される。その後、低確率/高ベース状態においては、図10−4(B)のようなチャンスタイム中の画像が表示される。
図10−4(B)のチャンスタイム中の画像が、図10−3(B)のチャンスタイム中の画像と異なるのは、低確率/高ベース状態の残回数100回のうち、残回数が100回〜51回において、「低確率/高ベース状態画像表示装置5の画面上部領域に表示可能な残回数報知表示132F005の画像が表示されないことである。低確率/低ベース状態のように、左打ちにより第1特別図柄の可変表示が実行されていた遊技状態において、第1保留情報が存在している状態で大当りが発生したときには、大当り遊技状態の終了後において第1保留情報が残存している状態で低確率/高ベース状態が開始され、右打ちにより第2特別図柄の可変表示が実行されることとなる。その場合において、本実施形態のような小当りRUSHの制御を実行可能なパチンコ遊技機では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とを並行して同時に実行可能とする遊技制御が行なわれるので、低確率/高ベース状態の開始当初に第1保留記憶情報が残っているときは、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行される。これにより、例えば第1特別図柄での6R通常大当り後に低確率/高ベース状態に制御されたときには、残回数報知表示132F005において、残回数の表示値が一度に「2」減算更新される状態が生じ得る。このような状態は遊技者に違和感を持たせるおそれがあるので、本実施の形態では、低確率/低ベース状態が開始されてからの所定期間内(残回数100回〜51回)での可変表示の残回数を表示する報知演出の実行をしないようにするために、残回数報知表示132F005の画像を非表示とする制御(残回数報知表示制限制御)が、演出制御用CPU120により実行される。
このような残回数報知表示制限制御が実行されることにより、低確率/高ベース状態が開始されてから残回数が100回〜51回の間は、図10−4(B)のように、残回数報知表示132F005の画像が非表示とされることにより、残回数を表示する報知演出が実行されない。その後、低確率/高ベース状態が開始されてからの所定期間が終了して、残回数が50回となると、図10−4(C)のように、残回数報知表示132F005の画像が表示され(残り50回の表示)、低確率/高ベース状態における可変表示の残回数を表示する報知演出の実行が開始される。そして、残回数報知表示132F005による低確率/高ベース状態における可変表示の残回数を表示する報知演出の実行が開始された後の図10−4(C)〜(E)の画像は、図10−3(B)〜(D)に示したような、50回の残回数から低確率/高ベース状態の制御が開始される大当り種別のときの演出画像と共通の報知態様の画像により、低確率/高ベース状態における可変表示の残回数を表示する報知演出が実行される。
一方、高確低ベース状態、高確高ベース状態、又は低確高ベース状態で大当りが生じたときには、右打ちをしている状態で大当りが発生した状態であり、大当り発生時点で第1保留記憶情報が残っている可能性が低いので、低確高ベース状態の右打ち遊技中において第1特別図柄および第2特別図柄が並行して同時変動する場合はほぼ無い。これにより、例えば第2特別図柄での2R通常大当り後に低確率/高ベース状態に制御されたときには、残回数報知表示132F005において、残回数の表示値が一度に「2」減算更新される状態がほぼ生じ得ない。したがって、右打ち時に発生した第2特別図柄での2R通常大当り後の低確率/高ベース状態では、図10−3(B)に示すように、低確率/高ベース状態の開始時から残回数を表示する報知演出を実行可能である。
右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、または、低確率/高ベース状態において2R通常大当りが発生した場合には、図10−3(B)のように残回数が50回に設定された低確率/高ベース状態の開始時から終了時まで残回数表示部132F005による残回数を表示する報知演出を実行可能である。そして、左打ちにより第1特別図柄が可変表示する低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、図10−4(A)のように残回数が100回に設定された低確率/高ベース状態の開始時から50回の可変表示が実行されるまでは、図10−4(B)のように残回数表示部132F005による残回数を表示する報知演出が実行されず、図10−4(C)のように残回数が50回となった時点から残回数表示部132F005による残回数を表示する報知演出が実行される。これにより、残回数表示部132F005に表示されている残回数が一度に2回分減少表示される状況が生じることが抑制されるため、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行可能である可変表示に適した表示制御(演出制御)を行うことができる。
また、右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、または、低確率/高ベース状態においては、左打ちにより第1特別図柄が可変表示する低確率/低ベース状態のような通常状態よりも、第1保留記憶情報および第2保留記憶情報のうち一方の保留記憶情報が発生しにくいので、特別状態において大当り状態に制御されるときは、通常状態において大当り状態に制御されるときと比べて、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態において、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行される可能性が低い。そして、高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として、右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、または、低確率/高ベース状態において大当り状態に制御されるときが、通常状態において大当り状態に制御されるときと比べて、100回よりも50回に設定されやすい状態において、50回に設定されたときには、所定状態が開始されてから終了するまでの可変表示の残回数を表示する報知演出が実行可能であり、所定回数として100回が設定されたときには、高確率/低ベース状態が開始されてから所定期間内(100回〜51回)での可変表示の残回数を表示する報知演出を実行しないという制限をすることが可能であるので、大当り状態に制御された遊技状態に応じて、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行されることが生じにくい状況において、残回数を表示する報知演出を適切に報知することができる。
また、図10−4(C)に示すように、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として、100回が設定されたときには、高確率/低ベース状態が開始されてから所定期間内(100回〜51回)での可変表示の残回数を表示する報知演出を実行しないという制限がされた後、可変表示の残回数が50回となったときに、可変表示の残回数を表示する報知演出を実行するので、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行されることが生じにくい状況になったときに残回数を表示する報知演出がされることなり、残回数を表示する報知演出を適切に実行することができる。
また、図10−4(C)に示すように、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として100回が設定されたときには、可変表示の残回数が50回となったときに、図10−3(B)のように、残回数を表示する報知演出が、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として50回が設定されたときにおける可変表示の残回数を表示する報知演出の報知の報知態様と共通の報知態様で実行されるので、報知態様の共通化により、データ容量を削減することができる。
また、前述した図9−6(C)のように、非KT時に第2特別図柄の変動パターンを選択決定するときは、5分間または15分間の変動時間等の極めて長い変動パターンを選択する割合が高い低確率/低ベース状態(通常状態)においては、第2保留表示が非表示状態とされ、図10−3(D)、図10−4(D)に示すように、低確率/高ベース状態においては、低確率/高ベース状態が終了するまでの可変表示の残回数が第2保留記憶情報の記憶上限数に対応する特別数(例えば5回)となったことに応じて、第2保留表示を非表示状態とするので、第2保留表示があまり必要ではない状況で、第2保留表示に対する遊技者の認識性を低下させることができ、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。
また、図10−3(B),(C)、図10−4(B)〜(D)のように、演出制御用CPU120は、右打ち時において、第2特別図柄に対応して飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を可変表示し、第1特別図柄に対応して小図柄132F004を可変表示するので、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち、一方の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示を実行し、他方の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示を実行しないので、表示することの重要性等の必要性に応じて、一方の可変表示に対する遊技者の認識性を高めるとともに、他方の可変表示に対する遊技者の認識性を低下させることができる。
また、右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態のような特別状態においては、左打ちにより第1特別図柄が可変表示する低確率/低ベース状態のような通常状態よりも、特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすい小当り遊技状態によって賞球の払出しのような遊技価値が付与されやすい状態であるので、特別状態の制御により、遊技の興趣を向上させることができる。
図10−5は、大当り遊技状態の終了後に、はずれ表示結果となる可変表示が50回実行されるまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させた後、当該可変表示の回数が50回を超えると、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる2R確変大当りのような種別の大当りが終了した後の低確率/高ベース状態および高確率/低ベース状態での演出を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図10−5では、図10−3と同様に、左打ちをして主に第1特別図柄の可変表示をさせる低確率/低ベース状態では第1保留表示のみを表示し、右打ちをして主に第2特別図柄の可変表示をさせる低確率/高ベース状態等では第2保留表示のみを表示する例を説明する。
例えば2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後においては、CPU103により、まず、可変表示が50回実行されるまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される。演出制御用CPU120では、このように遊技制御の内部制御的には高確率/高ベース状態ではあるが、遊技者にそのような遊技状態が認識されないように、図10−5(A)のように、画像表示装置5において、低確率/高ベース状態となることを示すような「チャンスタイム50回」という文字が表示され、図10−3(A)〜図10−3(D)と同様(共通)のチャンスタイム中の画像が表示される。つまり、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後、可変表示が50回実行されるまでの期間中は、高確率状態ではあるが、低確率状態であるように見せかける演出が実行される。この期間中は、実行される低確率/高ベース状態の演出態様とは逆に、高確率状態が潜伏していることとなる。
そして、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後においては、50回の可変表示の実行が終了すると、CPU103により、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる制御が実行される。演出制御用CPU120では、このように遊技制御の内部制御が高確率/低ベース状態に移行したときには、図10−5(E)のように、画像表示装置5において、高確率/低ベース状態となることを示すような、「確率変動状態」という文字、および、「小当りRUSH開始」という文字が表示される。これにより、遊技者に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行して、「小当りRUSH」が開始されることが報知される。
このように、演出上では、高確率/低ベース状態から高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行したように見せる演出が実行される。このような演出態様の変化により、遊技者を驚かせ、遊技の興趣を向上させることができる。
高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)においては、画像表示装置5において、図10−5(F)のような高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)用の演出画像が表示される。図10−5(F)のような高確率/低ベース状態の演出画像が、図10−5(B)のような低確率/高ベース状態の演出画像と主に異なるのは、画面上部領域において、図10−5(B)のチャンス状態報知表示132F003の代わりに、「確率変動状態」という文字が表示されることにより、高確率状態であることを報知する高確率状態報知表示132F006の画像が表示される。そして、高確率/低ベース状態は、次回の大当り発生まで継続するので、図10−5(B)の残回数報知表示132F005の画像は表示されない。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)においては、低確率/低ベース状態、高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態のそれぞれにおいて画像表示装置5で表示される背景画像とは異なる特別の背景画像が表示される。
また、大当り遊技状態の終了後に、次回の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させる6R確変大当りAのような種別の大当りが終了した後の高確率/高ベース状態での演出としては、図10−5(E)のような「小当りRUSH」という表示はされずに「確変状態」という画像が表示された後、図10−5(F)のような高確率状態中を示す画像が表示される。その場合においては、背景画像が高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とは異なる高確率/高ベース状態用の背景画像が表示される。
図10−5の演出例では、演出上は低確率/高ベース状態のチャンスタイムの演出が実行されている高確率/高ベース状態の最終変動回(50回目の変動回)において、チャンスタイムが終了して小当りRUSH状態(高確率/低ベース状態)に制御されるか否か(突入するかしないか)を示唆する演出(煽る演出)を実行することにより、遊技者の小当りRUSH状態に対する期待感を向上させるようにしてもよい。そのような演出は、最終変動回の変動表示中に実行してもよく、最終変動回の表示結果が導出表示された後に実行してもよい。また、そのような演出は、最終変動回の所定期間前(例えば最終変動の所定回数前の変動表示が実行されるとき)から実行可能としてもよい。
〔特徴部132Fの主な効果〕
(1) 右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、または、低確率/高ベース状態において2R通常大当りが発生した場合には、図10−3(B)のように残回数が50回に設定された低確率/高ベース状態の開始時から終了時まで残回数表示部132F005による残回数を表示する報知演出を実行可能である。そして、左打ちにより第1特別図柄が可変表示する低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、図10−4(A)のように残回数が100回に設定された低確率/高ベース状態の開始時から50回の可変表示が実行されるまでは、図10−4(B)のように残回数表示部132F005による残回数を表示する報知演出が実行されずに制限され、図10−4(C)のように残回数が50回となった時点から残回数表示部132F005による残回数を表示する報知演出が実行される。これにより、残回数表示部132F005に表示されている残回数が一度に2回分減少表示される状況が生じることが抑制されるため、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とを並行して同時に実行可能である可変表示に適した表示制御(演出制御)を行うことができる。
(2) 右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、または、低確率/高ベース状態においては、左打ちにより第1特別図柄が可変表示する低確率/低ベース状態のような通常状態よりも、第1保留記憶情報および第2保留記憶情報のうち一方の保留記憶情報が発生しにくいので、特別状態において大当り状態に制御されるときは、通常状態において大当り状態に制御されるときと比べて、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態において、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行される可能性が低い。そして、高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として、右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、または、低確率/高ベース状態において大当り状態に制御されるときが、通常状態において大当り状態に制御されるときと比べて、100回よりも50回に設定されやすい状態において、50回に設定されたときには、所定状態が開始されてから終了するまでの可変表示の残回数を表示する報知演出が実行可能であり、所定回数として100回が設定されたときには、高確率/低ベース状態が開始されてから所定期間内(100回〜51回)での可変表示の残回数を表示する報知演出を実行しないという制限をすることが可能であるので、大当り状態に制御された遊技状態に応じて、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行されることが生じにくい状況において、残回数を表示する報知演出を適切に実行することができる。
(3) 図10−4(C)に示すように、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として、100回が設定されたときには、高確率/低ベース状態が開始されてから所定期間内(100回〜51回)での可変表示の残回数を表示する報知演出を実行しないという制限がされた後、可変表示の残回数が50回となったときに、可変表示の残回数を表示する報知演出を実行するので、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して同時に実行されることが生じにくい状況になったときに残回数を表示する報知演出がされることなり、残回数を表示する報知演出を適切に実行することができる。
(4) 図10−4(C)に示すように、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として100回が設定されたときには、可変表示の残回数が50回となったときに、図10−3(B)のように、残回数を表示する報知演出が、大当り状態終了後の高確率/低ベース状態に制御される可変表示回数として50回が設定されたときにおける可変表示の残回数を表示する報知演出の報知態様と共通の報知態様で実行されるので、報知態様の共通化により、データ容量を削減することができる。
(5) 図9−6(C)のように、非KT時に第2特別図柄の変動パターンを選択決定するときは、5分間または15分間の変動時間等の極めて長い変動パターンを選択する割合が高い低確率/低ベース状態(通常状態)においては、第2保留表示が非表示状態とされ、図10−3(D)、図10−4(D)に示すように、低確率/高ベース状態においては、低確率/高ベース状態が終了するまでの可変表示の残回数が第2保留記憶情報の記憶上限数に対応する特別数(例えば5回)となったことに応じて、第2保留表示を非表示状態とするので、第2保留表示があまり必要ではない状況で、第2保留表示に対する遊技者の認識性を低下させることができ、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。
(6) 図10−3(B),(C)、図10−4(B)〜(D)のように、演出制御用CPU120は、右打ち時において、第2特別図柄に対応して飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を可変表示し、第1特別図柄に対応して小図柄132F004を可変表示するので、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち、一方の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示を実行し、他方の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示を実行しないので、表示することの重要性等の必要性に応じて、一方の可変表示に対する遊技者の認識性を高めるとともに、他方の可変表示に対する遊技者の認識性を低下させることができる。
(7) 右打ちにより第2特別図柄が可変表示する高確率/低ベース状態のような特別状態においては、左打ちにより第1特別図柄が可変表示する低確率/低ベース状態のような通常状態よりも、特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすい小当り遊技状態によって賞球の払出しのような遊技価値が付与されやすい状態であるので、特別状態の制御により、遊技の興趣を向上させることができる。
〔特徴部132Fのその他の変形例〕
(1) 小当りRUSHとしての高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)においては、可変表示の表示結果に応じて遊技球が特殊可変入賞球装置17が開放する小当り状態が生じる割合が向上する。小当りRUSHのその他の定義としては、小当り状態のときに遊技球が入賞(特殊可変入賞球装置17への入賞)しやすい状態であることが含まれてもよい。また、その結果として、小当りRUSHのその他の定義としては、小当りで賞球が払出されやすい状態であることが含まれてもよい。
(2) 大当り状態終了後において時短制御での所定回数の可変表示の実行が可能な高ベース状態については、第2特別図柄の可変表示の頻度を高頻度化するために、第2始動入賞口Aを有する可変入賞球装置6Bを設け、第2特別図柄の可変表示により所定回数の可変表示を消化可能とする例を示した。しかし、これに限らず、大当り状態終了後において時短制御での所定回数の可変表示の実行が可能な高ベース状態については、第2特別図柄の可変表示の頻度を高頻度化するために、第1始動入賞口の側に可変入賞球装置を設け、第1特別図柄の可変表示により所定回数の可変表示を消化可能とするようにしてもよい。
(3) 図10−1では、第2特別図柄についての大当り判定がされる高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、および、高確率/低ベース状態のときは第1特別図柄についての大当り判定がされる低確率/低ベース状態のときと比べて、100回よりも50回の変動回数の可変表示が実行されるまで高ベース状態となる大当り種別を選択する割合が高い例として、第2特別図柄についての大当り判定がされる高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、および、高確率/低ベース状態のときは、100回の変動回数の可変表示のみが大当り状態後に実行される大当り種別のみが選択可能であり、第1特別図柄についての大当り判定がされる低確率/低ベース状態のときは、50回の変動回数の可変表示のみが大当り状態後に実行される大当り種別のみが選択可能である例を示した。しかし、これに限らず、第2特別図柄についての大当り判定がされる高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、および、高確率/低ベース状態のときは、100回の変動回数と50回の変動回数とから可変表示の変動回数が選択可能となるように大当り種別が選択可能となるように設け、第1特別図柄についての大当り判定がされる低確率/低ベース状態のときにも、100回の変動回数と50回の変動回数とから可変表示の変動回数が選択可能となるように大当り種別が選択可能となるように設けてもよい。その場合においては、第2特別図柄についての大当り判定がされる高確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、および、高確率/低ベース状態のときは第1特別図柄についての大当り判定がされる低確率/低ベース状態のときと比べて、100回よりも50回の変動回数の可変表示が実行されるまで高ベース状態となる大当り種別を選択する割合が高くなるように、大当り種別(変動回数)の選択割合を設定すればよい。
(4) 図1等では、第2特別図柄を可変表示させるための始動入賞口として、可変入賞球装置6Bを有する第2始動入賞口Aと、固定入賞球装置128F003を有する第2始動入賞口Bとの2つの始動入賞口を設ける例を示した。しかし、これに限らず、第2始動入賞口としては、可変入賞球装置を有する始動入賞口のみを設けてもよく、可変入賞球装置を有しない始動入賞口のみを設けてもよい。
(5) 図10−5に示した高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)で所定回数の可変表示を実行した後、次回の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる制御としては、そのような制御が実行可能となる大当り種別を複数種類設け、当該大当り種別ごとに高確率/高ベース状態から高確率/低ベース状態に移行する可変表示の回数が異なるようにしてもよい。
(6) 図10−1に示した大当り種別については、大当り状態後に高確率状態に制御される大当り種別として、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御される大当り種別と、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される大当り種別とを示した。これらの高確率状態は、次回の大当り発生まで継続するものである例を説明したが、大当り状態後において、はずれ表示結果となる可変表示が所定回数実行するまで、または、次回の大当り発生まで継続するものとなるように制御してもよい。このように、高確率状態が所定回数の可変表示が実行されることにより終了する制御を実行する場合には、画像表示装置5において、高確率状態の可変表示の残数を表示すればよい。その場合において、前述した低確率/高ベース状態に制御される場合と同様に、第1特別図柄の可変表示結果に基づいて発生した大当り後の確率状態においては、前述した残回数の表示制限制御と同様の残回数の表示制限制御を実行してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。