以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態のコントローラは、エネルギー管理システムに対応するCEMS100に用いられる。まず、このCEMS100について説明する。なお、CEMSとは、Cluster Energy Management SystemまたはCommunity Energy Management Systemの略である。
CEMS100は、複数の各住宅の発電による電力の余剰量を複数の住宅間で融通させて、各住宅で使用される電力を管理する。ここでは、CEMS100は、3軒の住宅の電力を管理する。具体的には、CEMS100は、第1住宅10、第2住宅20、第3住宅30、系統電力源40、系統電力線41、通信ネットワーク42およびCEMSサーバ50を備えている。
第1住宅10は、第1建物に対応しており、第1発電装置11、第1宅内電力線12、第1分電盤13、第1機器14、第1電気自動車15、第1充放電装置16、第1電力量計17および第1HEMSコントローラ18を備えている。なお、HEMSとは、Home Energy Management Systemの略である。
第1発電装置11は、例えば、太陽光発電装置であって、第1住宅10の屋根に配置されている。第1発電装置11は、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換して、電力を発生させる。この第1発電装置11によって発生した電力は、第1宅内電力線12を介して、第1分電盤13に供給される。
第1分電盤13は、第1建物用分電盤であり、第1住宅10内に配置されており、系統電力源40から系統電力線41を介して送電される電力および第1発電装置11によって発生した電力の供給を受ける。そして、第1分電盤13は、これらの電力を第1機器14および第1充放電装置16に供給する。
第1機器14は、例えば、空調装置、冷蔵庫または給湯装置等であって、第1分電盤13からの電力によって動作する。
第1電気自動車15は、第1蓄電装置に対応しており、第1バッテリ151および第1バッテリ制御部152等を備えている。
第1バッテリ151は、充放電可能な二次電池であり、例えば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池である。また、第1バッテリ151は、図示しない第1電気自動車15の車輪を回転させるモータに用いられる。このため、第1バッテリ151の容量は、比較的大きくなっている。なお、図1において、バッテリは、BATTと記載されている。
第1バッテリ制御部152は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。第1バッテリ制御部152は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第1バッテリ151の第1電池残量SOC1を推定することによって、第1バッテリ151の監視を行う。例えば、第1バッテリ制御部152は、図示しない電圧測定器によって測定される第1バッテリ151の開放電圧に基づいて、第1電池残量SOC1を推定する。
そして、第1バッテリ制御部152は、この推定した第1電池残量SOC1の変化に基づいて、第1充電量Wc1および第1放電量Wd1を算出する。なお、第1充電量Wc1は、第1バッテリ151に充電される電力量であり、第1バッテリ151に電力が供給されるときの第1電池残量SOC1の増加量である。また、第1放電量Wd1は、第1バッテリ151の放電によって発生する電力量であり、第1バッテリ151が放電するときの第1電池残量SOC1の減少量である。
第1充放電装置16は、第1建物用充放電装置に対応し、第1住宅10の外部に配置されており、第1バッテリ151を充放電させる。具体的には、第1充放電装置16は、第1ケーブル161および第1充放電制御部162を備えている。なお、ここでは、充放電は、充電および放電の両方を示すものとする。
第1ケーブル161は、図示しない第1電気自動車15のインレットに接続される。また、第1ケーブル161は、第1バッテリ151と電力の授受を行うための電力線および第1バッテリ制御部152と第1充放電制御部162とが通信するための通信線を有している。
第1充放電制御部162は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、第1充放電制御部162は、第1バッテリ制御部152と通信するためのインターフェースを備えている。第1充放電制御部162は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、後述の第1HEMSコントローラ18からの信号に基づいて、第1バッテリ151の充放電を制御する。なお、図1において、バッテリ制御部および充放電制御部は、ともにECUと記載されている。
第1電力量計17は、第1分電盤13内に配置されており、第1住宅10で使用される各電力量を計測する。ここでは、第1電力量計17は、第1発電装置11によって発電される電力量および第1機器14によって消費される電力量を計測する。また、第1電力量計17は、第1分電盤13から第1宅内電力線12を介して、第1充放電装置16に供給される電力量を計測する。さらに、第1電力量計17は、第1バッテリ151から第1充放電装置16および第1宅内電力線12を介して第1分電盤13に供給される電力量を計測する。
第1HEMSコントローラ18は、第1建物コントローラおよび第1制御部に対応しており、第1住宅10内に配置されている。第1HEMSコントローラ18は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、第1HEMSコントローラ18は、第1充放電制御部162と通信するためのインターフェースを備えている。さらに、第1HEMSコントローラ18のROMには、第1HEMSコントローラ18が実行するプログラムおよび第1住宅10の住所の郵便番号である第1郵便番号Pc1が記憶されている。なお、図において、HEMSコントローラは、単に、HEMSと記載されている。
具体的には、第1HEMSコントローラ18は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第1住宅10のユーザに向けて、第1電力量計17によって計測された各電力量を表示させる。また、第1HEMSコントローラ18は、後述のCEMSサーバ50からの信号に基づいて、第1住宅10の電力の管理を行う。
第2住宅20は、第2建物に対応しており、第2発電装置21、第2宅内電力線22、第2分電盤23、第2機器24、第2電気自動車25、第2充放電装置26、第2電力量計27および第2HEMSコントローラ28を備えている。
第2発電装置21は、例えば、太陽光発電装置であって、第2住宅20の屋根に配置されている。第2発電装置21は、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換して、電力を発生させる。この第2発電装置21によって発生した電力は、第2宅内電力線22を介して、第2分電盤23に供給される。
第2分電盤23は、第2建物用分電盤であり、第2住宅20内に配置されており、系統電力源40から系統電力線41を介して送電される電力および第2発電装置21によって発生した電力の供給を受ける。そして、第2分電盤23は、これらの電力を第2機器24および第2充放電装置26に供給する。
第2機器24は、例えば、空調装置、冷蔵庫または給湯装置等であって、第2分電盤23からの電力によって動作する。
第2電気自動車25は、第2蓄電装置に対応しており、第2バッテリ251および第2バッテリ制御部252等を備えている。
第2バッテリ251は、充放電可能な二次電池であり、例えば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池である。この第2バッテリ251は、図示しない第2電気自動車25の車輪を回転させるモータに用いられる。このため、第2バッテリ251の容量は、比較的大きくなっている。
第2バッテリ制御部252は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。第2バッテリ制御部252は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第2バッテリ251の第2電池残量SOC2を推定することによって、第2バッテリ251の監視を行う。例えば、第2バッテリ制御部252は、図示しない電圧測定器によって測定される第2バッテリ251の開放電圧に基づいて、第2電池残量SOC2を推定する。
そして、第2バッテリ制御部252は、この推定した第2電池残量SOC2の変化に基づいて、第2充電量Wc2および第2放電量Wd2を算出する。なお、第2充電量Wc2は、第2バッテリ251に充電される電力量であり、第2バッテリ251に電力が供給されるときの第2電池残量SOC2の増加量である。また、第2放電量Wd2は、第2バッテリ251の放電によって発生する電力量であり、第2バッテリ251が放電するときの第2電池残量SOC2の減少量である。
第2充放電装置26は、第2建物用充放電装置に対応し、第2住宅20の外部に配置されており、第2バッテリ251を充放電させる。具体的には、第2充放電装置26は、第2ケーブル261および第2充放電制御部262を備えている。
第2ケーブル261は、図示しない第2電気自動車25のインレットに接続される。また、第2ケーブル261は、第2バッテリ251と電力の授受を行うための電力線および第2バッテリ制御部252と第2充放電制御部262とが通信するための通信線を有している。
第2充放電制御部262は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、第2充放電制御部262は、第2バッテリ制御部252と通信するためのインターフェースを備えている。第2充放電制御部262は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、後述の第2HEMSコントローラ28からの信号に基づいて、第2バッテリ251の充放電を制御する。
第2電力量計27は、第2分電盤23内に配置されており、第2住宅20で使用される各電力量を計測する。ここでは、第2電力量計27は、第2発電装置21によって発電される電力量および第2機器24によって消費される電力量を計測する。また、第2電力量計27は、第2分電盤23から第2宅内電力線22を介して第2充放電装置26に供給される電力量を計測する。さらに、第2電力量計27は、第2バッテリ251から第2充放電装置26および第2宅内電力線22を介して第2分電盤23に供給される電力量を計測する。
第2HEMSコントローラ28は、第2建物コントローラおよび第2制御部に対応しており、第2住宅20内に配置されている。第2HEMSコントローラ28は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、第2HEMSコントローラ28は、第2充放電制御部262と通信するためのインターフェースを備えている。さらに、第2HEMSコントローラ28のROMには、第2HEMSコントローラ28が実行するプログラムおよび第2住宅20の住所の郵便番号である第2郵便番号Pc2が記憶されている。
具体的には、第2HEMSコントローラ28は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第2住宅20のユーザに向けて、第2電力量計27によって計測された各電力量を表示させる。また、第2HEMSコントローラ28は、後述のCEMSサーバ50からの信号に基づいて、第2住宅20の電力の管理を行う。
第3住宅30は、第3建物に対応しており、第3発電装置31、第3宅内電力線32、第3分電盤33、第3機器34、第3電気自動車35、第3充放電装置36、第3電力量計37および第3HEMSコントローラ38を備えている。
第3発電装置31は、例えば、太陽光発電装置であって、第3住宅30の屋根に配置されている。第3発電装置31は、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換して、電力を発生させる。この第3発電装置31によって発生した電力は、第3宅内電力線32を介して、第3分電盤33に供給される。
第3分電盤33は、第3建物用分電盤であり、第3住宅30内に配置されており、系統電力源40から系統電力線41を介して送電される電力および第3発電装置31によって発生した電力の供給を受ける。そして、第3分電盤33は、これらの電力を第3機器34および第3充放電装置36に供給する。
第3機器34は、例えば、空調装置、冷蔵庫または給湯装置等であって、第3分電盤33からの電力によって動作する。
第3電気自動車35は、第3蓄電装置に対応しており、第3バッテリ351および第3バッテリ制御部352等を備えている。
第3バッテリ351は、充放電可能な二次電池であり、例えば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池である。この第3バッテリ351は、図示しない第3電気自動車35の車輪を回転させるモータに用いられる。このため、第3バッテリ351の容量は、比較的大きくなっている。
第3バッテリ制御部352は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。第3バッテリ制御部352は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第3バッテリ351の第3電池残量SOC3を推定することによって、第3バッテリ351の監視を行う。例えば、第3バッテリ制御部352は、図示しない電圧測定器によって測定される第3バッテリ351の開放電圧に基づいて、第3電池残量SOC3を推定する。
そして、第3バッテリ制御部352は、この推定した第3電池残量SOC3の変化に基づいて、第3充電量Wc3および第3放電量Wd3を算出する。なお、第3充電量Wc3は、第3バッテリ351に充電される電力量であり、第3バッテリ351に電力が供給されるときの第3電池残量SOC3の増加量である。また、第3放電量Wd3は、第3バッテリ351の放電によって発生する電力量であり、第3バッテリ351が放電するときの第3電池残量SOC3の減少量である。
第3充放電装置36は、第3建物用充放電装置に対応し、第3住宅30の外部に配置されており、第3バッテリ351を充放電させる。具体的には、第3充放電装置36は、第3ケーブル361および第3充放電制御部362を備えている。
第3ケーブル361は、図示しない第3電気自動車35のインレットに接続される。また、第3ケーブル361は、第3バッテリ351と電力の授受を行うための電力線および第3バッテリ制御部352と第3充放電制御部362とが通信するための通信線を有している。
第3充放電制御部362は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、第3充放電制御部362は、第3バッテリ制御部352と通信するためのインターフェースを備えている。第3充放電制御部362は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、後述の第3HEMSコントローラ38からの信号に基づいて、第3バッテリ351の充放電を制御する。
第3電力量計37は、第3分電盤33内に配置されており、第3住宅30で使用される各電力量を計測する。ここでは、第3電力量計37は、第3発電装置31によって発電される電力量および第3機器34によって消費される電力量を計測する。また、第3電力量計37は、第3分電盤33から第3宅内電力線32を介して第3充放電装置36に供給される電力量を計測する。さらに、第3電力量計37は、第3バッテリ351から第3充放電装置36および第3宅内電力線32を介して第3分電盤33に供給される電力量を計測する。
第3HEMSコントローラ38は、第3建物コントローラおよび第3制御部に対応しており、第3住宅30内に配置されている。第3HEMSコントローラ38は、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、第3HEMSコントローラ38は、第3充放電制御部362と通信するためのインターフェースを備えている。さらに、第3HEMSコントローラ38のROMには、第3HEMSコントローラ38が実行するプログラムおよび第3住宅30の住所の郵便番号である第3郵便番号Pc3が記憶されている。
具体的には、第3HEMSコントローラ38は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第3住宅30のユーザに向けて、第3電力量計37によって計測された各電力量を表示させる。また、第3HEMSコントローラ38は、後述のCEMSサーバ50からの信号に基づいて、第3住宅30の電力の管理を行う。
CEMSサーバ50は、地域コントローラに対応しており、マイコン等を主体として構成されており、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構成を接続するバスライン等を備えている。また、CEMSサーバ50は、通信ネットワーク42を介して、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38と通信するためのインターフェースを備えている。
具体的には、CEMSサーバ50は、ROMに記憶されているプログラムを実行すると、第1HEMSコントローラ18から通信ネットワーク42を介して第1住宅10の情報を取得する。また、CEMSサーバ50は、第2HEMSコントローラ28から通信ネットワーク42を介して第2住宅20の情報を取得する。さらに、CEMSサーバ50は、第3HEMSコントローラ38から通信ネットワーク42を介して第3住宅30の情報を取得する。そして、CEMSサーバ50は、これらの第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30の情報に基づいて、通信ネットワーク42を介して、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に指示をする。
以上のように、CEMS100は、構成されている。このように構成されているCEMS100は、各住宅の電力の余剰量を複数の住宅間で融通させる。以下、CEMS100による電力管理について説明する。
具体的に、CEMS100による電力管理についての説明のため、便宜上、以下のように用語を定義する。
第1電力量計17によって計測され、第1発電装置11によって発電される電力量を第1発電量Wg1とする。第1電力量計17によって計測され、第1機器14で消費される電力量を第1消費量Wo1とする。例えば、第1住宅10では、図2のように、時刻に対する第1発電量Wg1および第1消費量Wo1の推移が示されている。図2では、6時から18時までの時間帯において、第1発電装置11が発電し、一点鎖線で示される第1発電量Wg1が発生しており、実線で示される第1消費量Wo1は、常時発生している。
また、第1バッテリ151の充電に使用される電力量を第1充電使用量Wu1とする。
また、第1発電量Wg1のうち、第1発電装置11の発電電力が第1機器14および第1バッテリ151の充電に使用されるときに余剰する電力量を第1余剰量We1とする。第1発電装置11の発電電力が第1機器14および第1バッテリ151の充電に使用されるときに不足する電力量を第1不足量Wi1とする。
また、第1バッテリ151が満充電であるときの第1電池残量SOC1を第1満充電閾値SOC1_maxとする。第1満充電閾値SOC1_maxは、例えば、第1電気自動車15の第1バッテリ151の仕様や特性に基づいて、設定される。第1バッテリ151が満充電になるまで充電可能な電力量を第1充電余裕量Wm1とする。また、第1充電余裕量Wm1は、第1建物充電余裕量に対応している。
第2電力量計27によって計測され、第2発電装置21によって発電される電力量を第2発電量Wg2とする。第2電力量計27によって計測され、第2機器24で消費される電力量を第2消費量Wo2とする。第2バッテリ251の充電に使用される電力量を第2充電使用量Wu2とする。
また、第2発電量Wg2のうち、第2発電装置21の発電電力が第2機器24および第2バッテリ251の充電に使用されるときに余剰する電力量を第2余剰量We2とする。第2発電装置21の発電電力が第2機器24および第2バッテリ251の充電に使用されるときに不足する電力量を第2不足量Wi2とする。
また、第2バッテリ251が満充電であるときの第2電池残量SOC2を第2満充電閾値SOC2_maxとする。第2満充電閾値SOC2_maxは、例えば、第2電気自動車25の第2バッテリ251の仕様や特性に基づいて、設定される。第2バッテリ251が満充電になるまで充電可能な電力量を第2充電余裕量Wm2とする。また、第2充電余裕量Wm2は、第2建物充電余裕量に対応している。
第3電力量計37によって計測され、第3発電装置31によって発電される電力量を第3発電量Wg3とする。第3電力量計37によって計測され、第3機器34で消費される電力量を第3消費量Wo3とする。第3バッテリ351の充電に使用される電力量を第3充電使用量Wu3とする。
また、第3発電量Wg3のうち、第3発電装置31の発電電力が第3機器34および第3バッテリ351の充電に使用されるときに余剰する電力量を第3余剰量We3とする。第3発電装置31の発電電力が第3機器34および第3バッテリ351の充電に使用されるときに不足する電力量を第3不足量Wi3とする。
また、第3バッテリ351が満充電であるときの第3電池残量SOC3を第3満充電閾値SOC3_maxとする。第3満充電閾値SOC3_maxは、例えば、第3電気自動車35の第3バッテリ351の仕様や特性に基づいて、設定される。第3バッテリ351が満充電になるまで充電可能な電力量を第3充電余裕量Wm3とする。また、第3充電余裕量Wm3は、第3建物充電余裕量に対応している。
ここでは、第1充電量Wc1、第1放電量Wd1、第1発電量Wg1、第1消費量Wo1、第1充電使用量Wu1、第1余剰量We1、第1不足量Wi1は、それぞれに対応する電力を後述の第1HEMSコントローラ18の制御周期で乗算した電力量である。さらに、第2充電量Wc2、第2放電量Wd2、第2発電量Wg2、第2消費量Wo2、第2充電使用量Wu2、第2余剰量We2、第2不足量Wi2は、それぞれに対応する電力を後述の第2HEMSコントローラ28の制御周期で乗算した電力量である。また、第3充電量Wc3、第3放電量Wd3、第3発電量Wg3、第3消費量Wo3、第3充電使用量Wu3、第3余剰量We3、第3不足量Wi3は、それぞれに対応する電力を後述の第3HEMSコントローラ38の制御周期で乗算した電力量である。
次に、図3のフローチャートを参照して、CEMSサーバ50のプログラムが実行されているときの処理を説明する。このCEMSサーバ50は、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に指示することによって、電力の余剰量がある住宅から、充電可能なバッテリを有する住宅に、この電力の余剰量を預けさせる。また、CEMSサーバ50は、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に指示することによって、電力の余剰量を預かっている住宅から、この余剰量を預けている住宅に、電力量を返還させる。なお、ここで、電力量を預かるとは、後述するように、一住宅の電力の余剰量によって、他の住宅のバッテリに充電させることである。また、電力量を返還するとは、一住宅の電力の余剰量により充電された他の住宅のバッテリが放電電力をその一住宅に供給させることである。さらに、ここでは、便宜上、CEMSサーバ50のステップS101の処理が開始されてからステップS101の処理に戻るまでの一連の動作の期間をCEMSサーバ50の制御周期とする。例えば、このCEMSサーバ50の制御周期の時間は、数十秒から数分である。
まず、ステップS101において、CEMSサーバ50は、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30の情報を取得する。
ここでは、第1住宅10の情報は、第1電池残量SOC1、第1充電量Wc1、第1放電量Wd1、第1発電量Wg1、第1消費量Wo1、第1充電使用量Wu1、第1余剰量We1、第1不足量Wi1および第1郵便番号Pc1である。また、第1住宅10の情報は、CEMSサーバ50の現在の制御周期直前の第1住宅10が第2住宅20から預かっている電力量およびCEMSサーバ50の現在の制御周期直前の第1住宅10が第3住宅30から預かっている電力量である。さらに、第1住宅10の情報は、後述するように、電力量の預かりや返還をさせるために、CEMSサーバ50が第1バッテリ151を充放電させる信号を第1HEMSコントローラ18に送信した回数である。以下では、便宜上、CEMSサーバ50がこの信号を第1HEMSコントローラ18に送信した回数を第1指示回数I1と記載する。
第2住宅20の情報は、第2電池残量SOC2、第2充電量Wc2、第2放電量Wd2、第2発電量Wg2、第2消費量Wo2、第2充電使用量Wu2、第2余剰量We2、第2不足量Wi2および第2郵便番号Pc2である。また、第2住宅20の情報は、CEMSサーバ50の現在の制御周期直前の第2住宅20が第1住宅10から預かっている電力量およびCEMSサーバ50の現在の制御周期直前の第2住宅20が第3住宅30から預かっている電力量である。さらに、第2住宅20の情報は、後述するように、電力量の預かりや返還をさせるために、CEMSサーバ50が第2バッテリ251を充放電させる信号を第2HEMSコントローラ28に送信した回数である。以下では、便宜上、CEMSサーバ50がこの信号を第2HEMSコントローラ28に送信した回数を第2指示回数I2と記載する。
第3住宅30の情報は、第3電池残量SOC3、第3充電量Wc3、第3放電量Wd3、第3発電量Wg3、第3消費量Wo3、第3充電使用量Wu3、第3余剰量We3、第3不足量Wi3および第3郵便番号Pc3である。また、第3住宅30の情報は、CEMSサーバ50の現在の制御周期直前の第3住宅30が第1住宅10から預かっている電力量およびCEMSサーバ50の現在の制御周期直前の第3住宅30が第2住宅20から預かっている電力量である。さらに、第3住宅30の情報は、後述するように、電力量の預かりや返還をさせるために、CEMSサーバ50が第3バッテリ351を充放電させる信号を第3HEMSコントローラ38に送信した回数である。以下では、便宜上、CEMSサーバ50がこの信号を第3HEMSコントローラ38に送信した回数を第3指示回数I3と記載する。
具体的には、第1充放電制御部162は、第1ケーブル161に接続されている第1電気自動車15の第1バッテリ151の第1電池残量SOC1、第1充電量Wc1および第1放電量Wd1を第1バッテリ制御部152から取得する。なお、ここでは、電気自動車がケーブルに接続されていない場合、充放電制御部は、バッテリの電池残量SOCをゼロ未満、すなわち、負の値とみなす。
また、第1HEMSコントローラ18は、第1充放電制御部162から第1電池残量SOC1、第1充電量Wc1および第1放電量Wd1を取得する。さらに、第1HEMSコントローラ18は、第1電力量計17から第1発電量Wg1および第1消費量Wo1を取得する。そして、第1HEMSコントローラ18は、後述するように、第1充電使用量Wu1、第1余剰量We1および第1不足量Wi1を算出する。また、第1HEMSコントローラ18は、ROMに記憶されている第1郵便番号Pc1を読み出す。
第1充放電制御部162と同様に、第2充放電制御部262は、第2ケーブル261に接続されている第2電気自動車25の第2バッテリ251の第2電池残量SOC2、第2充電量Wc2および第2放電量Wd2を第2バッテリ制御部252から取得する。
また、第2HEMSコントローラ28は、第2充放電制御部262から第2電池残量SOC2、第2充電量Wc2および第2放電量Wd2を取得する。さらに、第2HEMSコントローラ28は、第2電力量計27から第2発電量Wg2および第2消費量Wo2を取得する。そして、第2HEMSコントローラ28は、後述するように、第2充電使用量Wu2、第2余剰量We2および第2不足量Wi2を算出する。また、第2HEMSコントローラ28は、ROMに記憶されている第2郵便番号Pc2を読み出す。
第1充放電制御部162と同様に、第3充放電制御部362は、第3ケーブル361に接続されている第3電気自動車35の第3バッテリ351の第3電池残量SOC3、第3充電量Wc3および第3放電量Wd3を第3バッテリ制御部352から取得する。
また、第3HEMSコントローラ38は、第3充放電制御部362から第3電池残量SOC3、第3充電量Wc3および第3放電量Wd3を取得する。さらに、第3HEMSコントローラ38は、第3電力量計37から第3発電量Wg3および第3消費量Wo3を取得する。そして、第3HEMSコントローラ38は、後述するように、第3充電使用量Wu3、第3余剰量We3および第3不足量Wi3を算出する。また、第3HEMSコントローラ38は、ROMに記憶されている第3郵便番号Pc3を読み出す。
そして、CEMSサーバ50は、第1HEMSコントローラ18から第1電池残量SOC1、第1充電量Wc1および第1放電量Wd1を取得する。また、CEMSサーバ50は、第1HEMSコントローラ18から第1発電量Wg1、第1消費量Wo1、第1充電使用量Wu1、第1余剰量We1、第1不足量Wi1および第1郵便番号Pc1を取得する。さらに、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前の第1住宅10が第2住宅20から預かっている電力量および現在の制御周期直前の第1住宅10が第3住宅30から預かっている電力量をCEMSサーバ50のROMから読み出す。また、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前の第1指示回数I1をCEMSサーバ50のROMから読み出す。
また、CEMSサーバ50は、第2HEMSコントローラ28から第2電池残量SOC2、第2充電量Wc2および第2放電量Wd2を取得する。さらに、CEMSサーバ50は、第2HEMSコントローラ28から第2発電量Wg2、第2消費量Wo2、第2充電使用量Wu2、第2余剰量We2、第2不足量Wi2および第2郵便番号Pc2を取得する。また、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前の第2住宅20が第1住宅10から預かっている電力量および現在の制御周期直前の第2住宅20が第3住宅30から預かっている電力量をCEMSサーバ50のROMから読み出す。また、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前の第2指示回数I2をCEMSサーバ50のROMから読み出す。
また、CEMSサーバ50は、第3HEMSコントローラ38から第3電池残量SOC3、第3充電量Wc3および第3放電量Wd3を取得する。さらに、CEMSサーバ50は、第3HEMSコントローラ38から第3発電量Wg3、第3消費量Wo3、第3充電使用量Wu3、第3余剰量We3、第3不足量Wi3および第3郵便番号Pc3を取得する。また、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前の第3住宅30が第1住宅10から預かっている電力量および現在の制御周期直前の第3住宅30が第2住宅20から預かっている電力量をCEMSサーバ50のROMから読み出す。また、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前の第3指示回数I3をCEMSサーバ50のROMから読み出す。
続いて、ステップS102において、CEMSサーバ50は、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30の状況を算出する。ここでは、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30の状況とは、第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2、第3充電余裕量Wm3、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3である。なお、第1距離D1は、第1住宅10の位置から第2住宅20の位置までの距離である。第2距離D2は、第2住宅20の位置から第3住宅30の位置までの距離である。第3距離D3は、第1住宅10の位置から第3住宅30の位置までの距離である。
具体的には、CEMSサーバ50は、以下関係式(1−1)−(1−3)に表される関係式を用いて、第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3を算出する。なお、CEMSサーバ50は、第1電池残量SOC1がゼロ未満、すなわち、負の値であるとき、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないとみなす。したがって、このとき、第1バッテリ151が充放電できないので、CEMSサーバ50は、第1充電余裕量Wm1をゼロとみなす。また、CEMSサーバ50は、第2電池残量SOC2が負の値であるとき、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されていないとみなす。したがって、このとき、第2バッテリ251が充放電できないので、CEMSサーバ50は、第2充電余裕量Wm2をゼロとみなす。さらに、CEMSサーバ50は、第3電池残量SOC3が負の値であるとき、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されていないとみなす。したがって、このとき、第3バッテリ351が充放電できないので、CEMSサーバ50は、第3充電余裕量Wm3をゼロとみなす。
Wm1=SOC1_max−SOC1 (SOC1≧0)
Wm1=0 (SOC1<0)
・・・(1−1)
Wm2=SOC2_max−SOC2 (SOC2≧0)
Wm2=0 (SOC2<0)
・・・(1−2)
Wm3=SOC3_max−SOC3 (SOC3≧0)
Wm3=0 (SOC3<0)
・・・(1−3)
また、CEMSサーバ50は、例えば、第1郵便番号Pc1、第2郵便番号Pc2および第3郵便番号Pc3と第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3との対応テーブルを用いて、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3を算出する。CEMSサーバ50は、この関係図を用いて、ステップS101にて取得した第1郵便番号Pc1および第2郵便番号Pc2に基づいて、第1距離D1を算出する。CEMSサーバ50は、この関係図を用いて、ステップS101にて取得した第2郵便番号Pc2および第3郵便番号Pc3に基づいて、第2距離D2を算出する。CEMSサーバ50は、この関係図を用いて、ステップS101にて取得した第3郵便番号Pc3および第1郵便番号Pc1に基づいて、第3距離D3を算出する。
続いて、ステップS103において、CEMSサーバ50は、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30に電力の余剰量があるか否かを判定する。具体的には、CEMSサーバ50は、ステップS101にて取得した第1余剰量We1、第2余剰量We2および第3余剰量We3の少なくとも1つがゼロより大きいか否かを判定する。第1余剰量We1、第2余剰量We2および第3余剰量We3の少なくとも1つがゼロより大きいとき、処理は、ステップS104に移行する。また、第1余剰量We1、第2余剰量We2および第3余剰量We3のいずれもゼロであるとき、処理は、ステップS108に移行する。
ステップS104において、CEMSサーバ50は、第1バッテリ151、第2バッテリ251および第3バッテリ351の少なくとも1つが充電可能か否かを判定する。具体的には、CEMSサーバ50は、ステップS102にて算出した第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3の少なくとも1つがゼロより大きいか否かを判定する。第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3の少なくとも1つがゼロより大きいとき、処理は、ステップS105に移行する。また、第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3のいずれもゼロであるとき、処理は、ステップS108に移行する。
ステップS105において、CEMSサーバ50は、住宅に電力の余剰量があり、充電可能なバッテリを持つ住宅があるため、電力の余剰量を預ける住宅と電力の余剰量を預かる住宅の組み合わせを選定する。以下、便宜上、電力の余剰量を預ける住宅を預け元と記載し、預け元から電力の余剰量を預かる住宅を預け先と記載する。
具体的には、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1、第2余剰量We2、第3余剰量We3、第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3に基づいて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。また、CEMSサーバ50は、ステップS101にて読み出した第1指示回数I1、第2指示回数I2および第3指示回数I3に基づいて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。さらに、CEMSサーバ50は、ステップS102にて算出した第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3に基づいて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。
例えば、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1、第2余剰量We2および第3余剰量We3がゼロより大きくなっている住宅を預け元に選定する。また、CEMSサーバ50は、選定した預け元と同一の住宅にならないように、第1充電余裕量Wm1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっている住宅を預け先に選定する。なお、選定した預け元と預け先とが同一の住宅しかない場合、CEMSサーバ50は、預け元と預け先の組み合わせをないものとみなし、処理を後述のステップS106およびステップS107を経由しないで、ステップS108に移行させる。
また、余剰量がゼロより大きくなっている住宅が複数ある場合がある。この場合、一住宅のバッテリのみの充電回数が増えることを避けるため、CEMSサーバ50は、第1指示回数I1、第2指示回数I2および第3指示回数I3のうち、最も少ない指示回数に対応する住宅を預け先に選定する。さらに、余剰量がゼロより大きくなっている住宅が複数ある場合において、最も少ない指示回数に対応する住宅が複数あるときがある。このとき、CEMSサーバ50は、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3に基づいて、預け元から預け先までの距離が最も短くなる住宅を預け先に選定する。
続いて、ステップS106において、CEMSサーバ50は、ステップS105にて選定した預け元が預け先に預ける電力量、すなわち、預け元からの電力によって預け先のバッテリに充電される電力量である預かり充電量Wcbを算出する。
ここで、余剰電力が預け元から系統電力線41を介して預け先に供給されるとき、系統電力線41による電力損失が生じる。また、預け元から供給される電力は、預け先が所有する電気自動車のバッテリに充電されるため、バッテリの充電に伴う電力損失が生じる。したがって、預かり充電量Wcbは、以下関係式(2−1)で表されるように、預け元から系統電力線41を介して預け先の分電盤に供給される電力量である余剰電力量Weに、送電効率ηtおよびバッテリの充電効率ηcを乗算した値になる。
なお、送電効率ηtは、預け元の発電装置から系統電力線41を介して預け先の分電盤に供給される電力量に対する預け先の分電盤から預け先のバッテリに供給される電力量の割合である。また、送電効率ηtは、住宅間の距離に応じて設定される。例えば、住宅間の距離が大きくなるにつれて、電力損失が大きくなるため、送電効率ηtは、低くなる。
また、充電効率ηcは、預け先の分電盤から預け先のバッテリに供給される電力量に対する預け先のバッテリに充電される電力量の割合である。さらに、充電効率ηcは、電力量に応じて設定され、第1バッテリ151、第2バッテリ251、第3バッテリ351、第1充放電装置16、第2充放電装置26および第3充放電装置36の仕様や特性に基づいて、設定される。
そして、預け先のバッテリが充電可能な電力量である充電余裕量Wmが預かり充電量Wcb以上であるとき、預け元の電力の余剰量の全てを預け先に預けることができるので、CEMSサーバ50は、預かり充電量Wcbを関係式(2−1)で表される量にする。また、預け先の充電余裕量Wmが預かり充電量Wcb未満であるとき、預け先のバッテリは、預かり充電量Wcbの全てを充電不可能であり、充電余裕量Wmのみを充電可能である。したがって、このとき、CEMSサーバ50は、以下関係式(2−2)で表されるように、預かり充電量Wcbを預け先の充電余裕量Wmにする。その後、処理は、ステップS107に移行する。
Wcb=We×ηt×ηc (Wm≧Wcb) ・・・(2−1)
Wcb=Wm (Wm<Wcb) ・・・(2−2)
続いて、ステップS107において、CEMSサーバ50は、ステップS106にて算出した預かり充電量Wcbとともに、住宅の電力の余剰量を預け元が預ける要求を示す信号である預かり要求信号SbdをステップS105にて選定した預け先に送信する。また、CEMSサーバ50は、ステップS106にて算出した預かり充電量Wcbとともに、住宅の電力の余剰量を預け先に預けることの許諾を示す信号である預かり許諾信号SbpをステップS105にて選定した預け元に送信する。
続いて、ステップS108において、CEMSサーバ50は、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30に電力の不足があるか否かを判定する。具体的には、CEMSサーバ50は、ステップS101にて取得した第1不足量Wi1、第2不足量Wi2および第3不足量Wi3の少なくとも1つがゼロより大きいか否かを判定する。第1不足量Wi1、第2不足量Wi2および第3不足量Wi3の少なくとも1つがゼロより大きいとき、処理は、ステップS109に移行する。また、第1不足量Wi1、第2不足量Wi2および第3不足量Wi3のいずれもゼロであるとき、処理は、ステップS113に移行する。
ステップS109において、CEMSサーバ50は、バッテリに電力量を預かっている住宅があるか否かを判定する。具体的には、CEMSサーバ50は、ステップS101にて読み出した第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30が預かっている電力量の少なくとも1つがゼロより大きいか否かを判定する。第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30が預かっている電力量の少なくとも1つがゼロより大きいとき、処理は、ステップS110に移行する。また、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30が預かっている電力量がいずれもゼロであるとき、処理は、ステップS113に移行する。
ステップS110において、CEMSサーバ50は、住宅に電力の不足があり、電力量を預かっている住宅があるため、預けた電力量を受け取る住宅と、預かっている電力量を返還する住宅の組み合わせを選定する。以下、便宜上、預けた電力量を受け取る住宅を返還先と記載し、預かっている電力量を返還先に返還する住宅を返還元と記載する。
具体的には、CEMSサーバ50は、第1不足量Wi1、第2不足量Wi2、第3不足量Wi3および各住宅が預かっている電力量に基づいて、返還先と返還元の組み合わせを選定する。
例えば、CEMSサーバ50は、第1不足量Wi1、第2不足量Wi2、第3不足量Wi3がゼロより大きくなっている住宅を返還先に選定する。また、CEMSサーバ50は、選定した返還先の電力量を預かっている住宅を返還元に選定する。なお、CEMSサーバ50は、第1バッテリ151、第2バッテリ251および第3バッテリ351の充放電が重なることを防止するため、ステップS105にて選定した預け先とステップS110にて選定する返還元とが一致しないように、返還元を選定する。
続いて、ステップS111において、CEMSサーバ50は、ステップS110にて選定した返還元の電池残量SOCおよび預かっている電力量に基づいて、ステップS110にて選定した返還元から返還先に返還される電力量である返還電力量Wrを算出する。
ここで、返還元のバッテリの放電電力が系統電力線41を介して返還先に供給されることによって、返還元が預かっていた電力が返還される。この返還元から返還先に電力が供給されるとき、返還元のバッテリの放電に伴う電力損失が生じる。また、返還元から系統電力線41を介して返還先に電力が供給されるとき、系統電力線41による電力損失が生じる。したがって、返還電力量Wrは、以下関係式(3−1)で表されるように、返還元のバッテリの放電電力量Wdに、バッテリの放電効率ηdおよび送電効率ηtを乗算した量になる。例えば、預かり充電量Wcbを返還する場合、返還電力量Wrは、返還元のバッテリの放電電力量Wdが預かり充電量Wcbに等しくなるため、関係式(2−1)および(3−1)を用いて、以下関係式(3−2)のように表される。
なお、放電効率ηdは、返還元のバッテリが放電する電力量に対する返還元のバッテリから返還元の分電盤に供給される電力量の割合である。また、放電効率ηdは、電力量に応じて設定され、第1バッテリ151、第2バッテリ251、第3バッテリ351、第1充放電装置16、第2充放電装置26および第3充放電装置36の仕様や特性に基づいて、設定される。
また、関係式(3−1)、(3−2)では、送電効率ηtは、返還元から系統電力線41を介して返還先の分電盤に供給される電力量に対する返還先の分電盤から返還先の機器およびバッテリに供給される電力量の割合である。ここでは、CEMSサーバ50は、この送電効率ηtを、預け元の発電装置から系統電力線41を介して預け先の分電盤に供給される電力量に対する預け先の分電盤から預け先のバッテリに供給される電力量の割合である上記送電効率ηtと等しいものとみなす。
Wr=Wd×ηd×ηt ・・・(3−1)
Wd=Wcb
Wr=Wcb×ηd×ηt
=We×ηc×ηd×ηt2 ・・・(3−2)
また、返還元が返還先から預かっている、すなわち、預け先が預け元から預かっている電力量の現在の合計である預かり量Wcb_sumに放電効率ηdおよび送電効率ηtを乗算した量が、返還元から返還先に返還できる最大返還量Wr_maxになる。したがって、返還先の電力の不足量Wiが最大返還量Wr_max以下であるとき、返還元は、返還先の電力の不足量Wiの全てを補うことができる。このため、CEMSサーバ50は、以下関係式(3−3)で表されるように、返還電力量Wrを返還先の電力の不足量Wiにする。これにより、預け元の電力の不足量Wiの全てが、預け元が預け先に預けていた電力で補われる。また、返還先の電力の不足量Wiが最大返還量Wr_maxより大きいとき、返還元は、最大返還量Wr_maxのみを返還先に返還可能である。このため、CEMSサーバ50は、以下関係式(3−4)で表されるように、返還電力量Wrを最大返還量Wr_maxにする。これにより、預け元が預け先に預けていた電力量の全てが、預け先から預け元に、すなわち、返還元から返還先に返還される。
Wr=Wi (Wi≦Wr_max) ・・・(3−3)
Wr=Wr_max (Wi>Wr_max) ・・・(3−4)
さらに、CEMSサーバ50は、上記関係式(3−1)を用いて、以下関係式(3−5)で表されるように、この算出した返還電力量Wrを放電効率ηdと送電効率ηtとの積で除算することによって、返還元の放電電力量Wdを算出する。そして、CEMSサーバ50は、返還元の電池残量SOCから返還元の放電電力量Wdを減算した値が電池閾値SOC_th以下であるとき、以下関係式(3−6)で表されるように、電力量を返還するときの放電電力量Wdを算出し直す。なお、電池閾値SOC_thは、第1バッテリ151、第2バッテリ251および第3バッテリ351が使用されるために最低限必要な電池残量SOCであり、第1バッテリ151、第2バッテリ251および第3バッテリ351に対してそれぞれ設定される。
具体的には、CEMSサーバ50は、返還元の電池残量SOCから返還元の放電電力量Wdを減算した値が電池閾値SOC_th以下であるとき、返還元の放電電力量Wdを返還元の電池残量SOCから電池閾値SOC_th減算した値にする。このとき、CEMSサーバ50は、この算出した放電電力量Wdにバッテリの放電効率ηdおよび送電効率ηtを乗算した量を返還電力量Wrにする。これにより、返還元の電池残量SOCの必要最低限の量が確保される。
Wd=Wr/(ηd×ηt) ・・・(3−5)
Wd=SOC−SOC_th
Wr=Wd×ηd×ηt
=(SOC−SOC_th)×ηd×ηt
(SOC−Wd≦SOC_th) ・・・(3−6)
続いて、ステップS112において、CEMSサーバ50は、ステップS111にて算出した返還電力量Wrとともに、返還先からの住宅が預かっている電力量の返還要求を示す信号である返還要求信号SrdをステップS110にて選定した返還元に送信する。また、CEMSサーバ50は、ステップS111にて算出した返還電力量Wrとともに、住宅が預かっている電力量の返還の許諾を示す信号である返還許諾信号SrpをステップS110にて選定した返還先に送信する。なお、返還元の電池残量SOCが電池閾値SOC_thであるとき、返還元の電池残量SOCの必要最低限の量を確保するため、返還元のバッテリが放電できないため、放電電力量Wdがゼロになり、ステップS110にて算出される返還電力量Wrがゼロになる。このとき、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpの送信を停止する。
続いて、ステップS113において、CEMSサーバ50は、ステップS105にて選定した預け先およびステップS110にて選定した返還元が預かる電力量の現在の合計である預かり量Wcb_sumを算出する。
具体的には、CEMSサーバ50は、以下関係式(4−1)で表されるように、ステップS101にて読み出した現在の制御周期直前に各住宅が預かっている電力量に、ステップS106にて算出した預かり充電量Wcbを加算する。また、CEMSサーバ50は、以下関係式(4−2)で表されるように、ステップS101にて読み出した現在の制御周期直前に各住宅が預かっている電力量からステップS111にて算出した返還電力量Wrから求まる放電電力量Wdを減算する。
ここでは、以下関係式において、Nは、自然数であり、CEMSサーバ50のステップS101が開始されてからステップS101に戻るまでの一連の動作の期間である制御周期の実行回数を示す。Wcb_sum(N)は、CEMSサーバ50の現在の制御周期における各住宅の預かり量Wcb_sumである。Wcb_sum(N−1)は、CEMSサーバ50の現在の制御周期直前における各住宅の預かり量Wcb_sumである。また、ここでは、初期状態の各住宅の預かり量Wcb_sumであるWcb_sum(0)は、ゼロに設定されている。このため、初期状態では、第1バッテリ151、第2バッテリ251および第3バッテリ351は、どの住宅からも電力量を預かっていない状態になっている。そして、Wcb(N)は、CEMSサーバ50の現在の制御周期におけるステップS106にて算出される預かり充電量Wcbである。Wd(N)は、CEMSサーバ50の現在の制御周期におけるステップS111にて算出される放電電力量Wdである。
Wcb_sum(N)=Wcb_sum(N−1)+Wcb(N)
・・・(4−1)
Wcb_sum(N)=Wcb_sum(N−1)−Wd(N)
・・・(4−2)
続いて、ステップS114において、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび返還要求信号Srdの送信の変化に基づいて、第1指示回数I1、第2指示回数I2および第3指示回数I3に1を加算する。
具体的には、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前にて預け先に選定しなかったHEMSコントローラに対し、現在の制御周期のステップS107にて預かり要求信号Sbdを送信したとき、そのHEMSコントローラの指示回数に1を加算する。また、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前にて返還元にて選定しなかったHEMSコントローラに対し、現在の制御周期のステップS110にて返還要求信号Srdを送信したとき、そのHEMSコントローラの指示回数に1を加算する。なお、CEMSサーバ50は、現在の制御周期直前から預かり要求信号Sbdまたは返還要求信号Srdを送信したままの状態であるとき、指示回数に1を加算しないで、指示回数をそのままの値にする。また、CEMSサーバ50は、ステップS105にて選定する預け元と預け先の組み合わせおよびステップS110にて選定する返還先と返還元の組み合わせがない場合、指示回数に1を加算しないで、指示回数をそのままの値にする。その後、処理は、ステップS101に戻る。
以上のように、CEMSサーバ50は、各住宅の電力の余剰量を複数の住宅間で融通させる処理を行う。
次に、図4−図6のフローチャートを参照して、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38の処理について説明する。ここでは、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38は、第1HEMSコントローラ18と同様の処理を行う。このため、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38の説明の重複を避けるべく、第1HEMSコントローラ18のプログラムが実行されているときの処理について説明する。ここでは、ステップS201の処理が開始されてからステップS201の処理に戻るまでの一連の動作の期間を、第1HEMSコントローラ18のプログラムの1周期とし、第1HEMSコントローラ18の制御周期とする。例えば、第1HEMSコントローラ18の制御周期の時間は、数十秒から数分である。
なお、第2HEMSコントローラ28の処理では、以下のステップS201からステップS224までの処理に記載される「第1」が「第2」に読み替えられる。また、ここでは、ステップS201の処理が開始されてからステップS201の処理に戻るまでの一連の動作の期間を、第2HEMSコントローラ28のプログラムの1周期とし、第2HEMSコントローラ28の制御周期とする。例えば、第2HEMSコントローラ28の制御周期の時間は、数十秒から数分である。また、第3HEMSコントローラ38の処理では、以下のステップS201からステップS224までの処理に記載される「第1」が「第3」に読み替えられる。また、ここでは、ステップS201の処理が開始されてからステップS201の処理に戻るまでの一連の動作の期間を、第3HEMSコントローラ38のプログラムの1周期とし、第3HEMSコントローラ38の制御周期とする。例えば、第3HEMSコントローラ38の制御周期は、数十秒から数分である。
ステップS201において、第1HEMSコントローラ18は、各種情報を取得する。ここでは、第1HEMSコントローラ18は、第1充放電制御部162から第1電池残量SOC1、第1充電量Wc1および第1放電量Wd1を取得する。また、第1HEMSコントローラ18は、第1電力量計17から第1発電量Wg1および第1消費量Wo1を取得する。
続いて、ステップS202において、第1HEMSコントローラ18は、CEMSサーバ50から送信される返還要求信号Srdを受信したか否かを判定する。第1HEMSコントローラ18は、返還要求信号Srdを受信したとき、第1住宅10を返還元と認識し、処理をステップS203に移行させる。また、第1HEMSコントローラ18が返還要求信号Srdを受信しなかったとき、処理は、ステップS206に移行する。
ステップS203において、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されているか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1がゼロ以上か否かを判定する。第1電池残量SOC1がゼロ以上であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されていると判定する。その後、処理は、ステップS204に移行する。また、第1電池残量SOC1がゼロ未満、すなわち、負の値であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されていないと判定する。その後、処理は、ステップS206に移行する。
ステップS204において、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が十分あるか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が電池閾値SOC_th以上であるか否かを判定する。第1電池残量SOC1が電池閾値SOC_th以上であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が十分あると判定する。その後、処理は、ステップS205に移行する。また、第1電池残量SOC1が電池閾値SOC_th未満であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が十分ではなく、不足していると判定する。その後、処理は、ステップS206に移行する。
ステップS205において、第1電池残量SOC1が十分あるので、第1住宅10は、返還先に預けた電力量を返還することができる。このため、第1HEMSコントローラ18は、第1バッテリ151を放電させるための信号を第1充放電制御部162に送信する。この第1HEMSコントローラ18からの信号により、第1充放電制御部162は、第1バッテリ151を放電させるための信号を第1バッテリ制御部152に送信する。この第1充放電制御部162からの信号により、第1バッテリ制御部152は、第1バッテリ151を放電させる。このとき、第1バッテリ151は、返還電力量Wrを返還するために放電する。この第1バッテリ151の放電電力は、第1ケーブル161、第1充放電装置16、第1宅内電力線12、第1分電盤13および系統電力線41を介して、返還先に供給される。その後、処理は、ステップS206に移行する。
ステップS206において、第1住宅10の第1分電盤13は、第1発電装置11の発電電力を第1機器14に供給する。その後、処理は、ステップS207に移行する。
ステップS207において、第1住宅10の発電電力が第1機器14に使用されるときに、第1HEMSコントローラ18は、第1余剰量We1がゼロより大きいか否かを判定することによって、第1住宅10に電力の余剰量があるか否かを判定する。
具体的には、まず、第1HEMSコントローラ18は、以下関係式(5−1)で表されるように、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算することによって、第1余剰量We1を算出する。なお、第1HEMSコントローラ18は、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも小さく、この算出した第1余剰量We1が負の値であるとき、第1余剰量We1をゼロとみなす。
We1=Wg1−Wo1 (Wg1≧Wo1)
We1=0 (Wg1<Wo1) ・・・(5−1)
そして、第1HEMSコントローラ18は、この算出した第1余剰量We1がゼロより大きいか否かを判定する。第1余剰量We1がゼロより大きいとき、処理は、ステップS208に移行する。また、第1余剰量We1がゼロ以下であるとき、処理は、ステップS218に移行する。
ステップS208において、第1HEMSコントローラ18は、ステップS203と同様に、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されているか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1がゼロ以上か否かを判定する。第1電池残量SOC1がゼロ以上であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されていると判定する。その後、処理は、ステップS209に移行する。また、第1電池残量SOC1が負の値であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されていないと判定する。その後、処理は、ステップS215に移行する。
ステップS209において、第1HEMSコントローラ18は、第1バッテリ151が満充電であるか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max以上であるか否かを判定する。第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max以上であるとき、処理は、ステップS215に移行する。また、第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max未満であるとき、第1充電余裕量Wm1がゼロより大きくなっており、処理は、ステップS210に移行する。
ステップS210において、第1充電余裕量Wm1がゼロより大きいので、第1バッテリ151が充電できる。このため、第1HEMSコントローラ18は、預かり充電量WcbとともにCEMSサーバ50から送信される預かり要求信号Sbdを受信したか否かを判定する。第1HEMSコントローラ18は、預かり要求信号Sbdを受信したとき、第1住宅10を預け先と認識し、処理をステップS211に移行させる。また、第1HEMSコントローラ18が預かり要求信号Sbdを受信しなかったとき、処理は、ステップS213に移行する。
ステップS211において、預かり要求信号SbdとともにCEMSサーバ50から送信される預かり許諾信号Sbpによって、預かり充電量Wcbを預けるための電力が、預け元から系統電力線41を介して第1分電盤13に供給される。そして、第1HEMSコントローラ18は、第1分電盤13に対して、第1充放電装置16を介して、預かり充電量Wcbを預けるための電力を第1バッテリ151に供給させる。また、第1HEMSコントローラ18は、第1バッテリ151を充電させるための信号を第1充放電制御部162に送信する。この第1HEMSコントローラ18からの信号により、第1充放電制御部162は、第1バッテリ151を充電させるための信号を第1バッテリ制御部152に送信する。この第1充放電制御部162からの信号により、第1バッテリ制御部152は、預かり充電量Wcbを預けるための電力によって、第1バッテリ151を充電させる。これにより、第1電池残量SOC1に預かり充電量Wcbが加算される。その後、処理は、ステップS212に移行する。
ステップS212において、第1HEMSコントローラ18は、ステップS211での第1バッテリ151の充電によって第1バッテリ151が満充電になったか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max以上であるか否かを判定する。第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max以上であるとき、処理は、ステップS201に戻る。また、第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max未満であるとき、処理は、ステップS213に移行する。
ステップS213において、第1住宅10に電力の余剰量が残っており、第1充電余裕量Wm1がゼロより大きく、第1バッテリ151が充電可能である。このため、第1HEMSコントローラ18は、第1住宅10の電力の余剰量を第1バッテリ151の充電に使用するため、第1バッテリ151を充電させるための信号を第1充放電制御部162に送信する。この第1HEMSコントローラ18からの信号により、第1充放電制御部162は、第1バッテリ151を充電させるための信号を第1バッテリ制御部152に送信する。この第1充放電制御部162からの信号により、第1バッテリ制御部152は、第1住宅10の電力の余剰量によって、第1バッテリ151を充電させる。その後、処理は、ステップS214に移行する。
ステップS214において、第1HEMSコントローラ18は、第1住宅10の電力の余剰量が第1バッテリ151の充電に使用されたときの第1余剰量We1を算出することによって、第1住宅10の電力の余剰量が残っているか否かを判定する。
具体的には、まず、第1HEMSコントローラ18は、以下関係式(5−2)で表されるように、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和を減算することによって、第1余剰量We1を算出する。
また、第1バッテリ151が充電するとき、第1バッテリ151にて電力損失があるので、第1充電使用量Wu1に充電効率ηcを乗算した値が第1充電量Wc1になる。したがって、第1HEMSコントローラ18は、第1充電量Wc1を充電効率ηcで除算することによって、第1充電使用量Wu1を算出する。なお、第1HEMSコントローラ18は、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和よりも小さいとき、すなわち、第1余剰量We1が負の値であるとき、第1余剰量We1をゼロとみなす。
Wu1=Wc1/ηc
We1=Wg1−(Wo1+Wu1) (Wg1≧Wo1+Wu1)
We1=0 (Wg1<Wo1+Wu1)
・・・(5−2)
そして、第1HEMSコントローラ18は、この算出した第1余剰量We1がゼロより大きいか否かを判定する。第1余剰量We1がゼロより大きいとき、処理は、ステップS215に移行する。また、第1余剰量We1がゼロ以下であるとき、処理は、ステップS218に移行する。
図4および図5に示すように、ステップS215は、ステップS208にて第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていない場合、および、ステップS209にて第1バッテリ151が満充電である場合のいずれかに実行される。または、ステップS215は、ステップS214にて第1住宅10に電力の余剰量がある場合のいずれかに実行される。このステップS215において、第1住宅10に電力の余剰量があるため、第1HEMSコントローラ18は、通信ネットワーク42を介して、第1余剰量We1をCEMSサーバ50に送信する。なお、ステップS208にて第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていない場合とステップS209にて第1バッテリ151が満充電である場合とでは、第1余剰量We1は、同じである。しかし、これらの場合とステップS214にて第1住宅10に電力の余剰量がある場合とでは、上記したように、第1余剰量We1は、異なる。
ステップS208にて第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていない場合およびステップS209にて第1バッテリ151が満充電である場合、第1発電装置11による発電電力が第1機器14に使用されるのみである。このため、第1余剰量We1は、上記関係式(5−1)のように表され、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になる。また、ステップS214にて第1住宅10に電力の余剰量がある場合、第1発電装置11による発電電力が第1機器14および第1バッテリ151の充電に使用される。このため、第1余剰量We1は、上記関係式(5−2)のように表され、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和を減算した値になる。
続いて、ステップS216において、第1HEMSコントローラ18は、CEMSサーバ50から送信される預かり許諾信号Sbpを受信したか否かを判定する。第1HEMSコントローラ18は、預かり許諾信号Sbpを受信したとき、第1住宅10を預け元と認識し、処理をステップS217に移行させる。また、第1HEMSコントローラ18が預かり許諾信号Sbpを受信しなかったとき、処理は、ステップS201に戻る。
ステップS217において、第1HEMSコントローラ18は、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、預け先に供給させる。預け先に供給される電力は、預け先の分電盤、宅内電力線および充放電装置を介して、預け先のバッテリに供給される。預け先のバッテリは、この第1余剰量We1を預けるための電力によって、充電される。これにより、預け先のバッテリの電池残量SOCに預かり充電量Wcbが加算される。その後、処理は、ステップS201に戻る。
図4および図6に示すように、ステップS218は、ステップS207にて第1住宅10の電力の余剰量がない場合およびステップS214にて第1住宅10の電力の余剰量がない場合のいずれかに実行される。このステップS218において、第1住宅10の電力が不足であるため、第1HEMSコントローラ18は、第1不足量Wi1を算出する。そして、第1HEMSコントローラ18は、この算出した第1不足量Wi1を、通信ネットワーク42を介して、CEMSサーバ50に送信する。なお、ステップS207にて第1住宅10の電力の余剰量がない場合とステップS214にて第1住宅10の電力の余剰量がない場合とでは、この第1不足量Wi1は、異なる。
ステップS207にて第1住宅10の電力の余剰量がない場合、第1発電装置11による発電電力が第1機器14に使用されるのみである。このため、第1不足量Wi1は、以下関係式(6−1)のように表され、第1消費量Wo1から第1発電量Wg1を減算することによって、算出される。また、ステップS214にて第1住宅10の電力の余剰量がない場合、第1発電装置11による発電電力が第1機器14および第1バッテリ151の充電に使用される。このため、第1不足量Wi1は、以下関係式(6−2)のように表され、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和から第1発電量Wg1を減算することによって、算出される。
Wi1=Wo1−Wg1 ・・・(6−1)
Wi1=(Wo1+Wu1)−Wg1 ・・・(6−2)
続いて、ステップS219において、第1HEMSコントローラ18は、CEMSサーバ50から送信される返還許諾信号Srpを受信したか否かを判定する。第1HEMSコントローラ18は、返還許諾信号Srpを受信したとき、第1住宅10を返還先と認識し、処理をステップS220に移行させる。また、第1HEMSコントローラ18が返還許諾信号Srpを受信しなかったとき、処理は、ステップS221に移行する。
ステップS220において、第1分電盤13は、返還元から返還電力量Wrが返還されるための電力の供給を受ける。この返還元からの電力は、第1機器14または第1バッテリ151の充電に使用される。これにより、第1住宅10に不足している電力が補われる。その後、処理は、ステップS201に戻る。
ステップS221において、第1HEMSコントローラ18は、ステップS203およびステップS208と同様に、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されているか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1がゼロ以上か否かを判定する。第1電池残量SOC1がゼロ以上であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されていると判定する。その後、処理は、ステップS222に移行する。また、第1電池残量SOC1が負の値であるとき、第1HEMSコントローラ18は、第1電気自動車15と第1充放電装置16とが接続されていないと判定する。その後、処理は、ステップS201に戻る。
ステップS222において、第1HEMSコントローラ18は、第1バッテリ151が満充電であるか否かを判定する。具体的には、第1HEMSコントローラ18は、第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max以上であるか否かを判定する。第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max以上であるとき、処理は、ステップS201に戻る。また、第1電池残量SOC1が第1満充電閾値SOC1_max未満であるとき、第1充電余裕量Wm1がゼロより大きくなっており、処理は、ステップS223に移行する。
ステップS223において、第1充電余裕量Wm1がゼロより大きいため、第1HEMSコントローラ18は、CEMSサーバ50から送信される預かり要求信号Sbdを受信したか否かを判定する。第1HEMSコントローラ18は、預かり要求信号Sbdを受信したとき、第1住宅10を預け先と認識し、処理をステップS224に移行させる。また、第1HEMSコントローラ18が預かり要求信号Sbdを受信しなかったとき、処理は、ステップS201に戻る。
ステップS224において、預かり要求信号SbdとともにCEMSサーバ50から送信される預かり許諾信号Sbpにより、預かり充電量Wcbを預けるための電力が、預け元から系統電力線41を介して第1分電盤13に供給される。そして、第1HEMSコントローラ18は、第1分電盤13に対して、第1充放電装置16を介して、預かり充電量Wcbを預けるための電力を第1バッテリ151に供給させる。また、第1HEMSコントローラ18は、第1バッテリ151を充電させるための信号を第1充放電制御部162に送信する。この第1HEMSコントローラ18からの信号により、第1充放電制御部162は、第1バッテリ151を充電させるための信号を第1バッテリ制御部152に送信する。この第1充放電制御部162からの信号により、第1バッテリ制御部152は、預かり充電量Wcbを預けるための電力によって、第1バッテリ151を充電させる。これにより、第1電池残量SOC1に預かり充電量Wcbが加算される。その後、処理は、ステップS201に戻る。
以上のように、第1HEMSコントローラ18は、CEMSサーバ50からの信号に基づいて、第1住宅10の電力の管理を行う。また、第2HEMSコントローラ28は、第1HEMSコントローラ18と同様に、CEMSサーバ50からの信号に基づいて、第2住宅20の電力の管理を行う。さらに、第3HEMSコントローラ38は、第1HEMSコントローラ18および第2HEMSコントローラ28と同様に、第3住宅30の電力の管理を行う。
ここで、一事例におけるCEMSサーバ50、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38の処理について、図7のタイムチャートを参照して、説明する。
この事例では、第1住宅10の第1発電装置11が発電することによって生じる電力の余剰量が預けられ、第1住宅10が預けている電力量が返還される場面が想定されている。ここでは、説明をわかりやすくするため、第2住宅20の第2発電装置21および第3住宅30の第3発電装置31によって発電される電力量をゼロとする。したがって、第2住宅20および第3住宅30では、電力の余剰量が発生せず、第2余剰量We2および第3余剰量We3は、ゼロである。また、説明をわかりやすくするため、第2住宅20の第2バッテリ251および第3住宅30の第3バッテリ351は、系統電力源40からの電力によって充電されないものとする。
また、預かり量Wcb_sumに対応し、第1住宅10が第2住宅20に預けている電力量を第2住宅預かり量Wcb_sum2とする。預かり量Wcb_sumに対応し、第1住宅10が第3住宅30に預けている電力量を第3住宅預かり量Wcb_sum3とする。この事例の初期時では、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ともにゼロである。さらに、この事例の初期時において、第2指示回数I2は、第3指示回数I3よりも少なくなっている。また、この事例では、第1満充電閾値SOC1_max、第2満充電閾値SOC2_maxおよび第3満充電閾値SOC3_maxは、互いに同様の値とされ、満充電閾値SOC_maxと記載されている。
なお、タイムチャートにおいて、電力量、電池残量SOC、指示回数の矢印方向が正方向とされている。第1発電量Wg1が実線で示されている。第1消費量Wo1が一点鎖線で示されている。第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和が破線で示されている。預かり要求信号Sbd、預かり許諾信号Sbp、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpが送信されている状態が実線で示されている。第1電池残量SOC1が実線で示されている。第2電池残量SOC2が一点鎖線で示されている。第3電池残量SOC3が破線で示されている。第1指示回数I1の記載は、省略されており、第2指示回数I2が実線で示されている。第3指示回数I3が破線で示されている。
時刻t0では、第1発電装置11が発電しないため、第1発電量Wg1がゼロである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が外出しており、第1充放電装置16に接続されていない。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されることはない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t0では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないため、第1電池残量SOC1は、負の値になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、ゼロより大きく、電池閾値SOC_th未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、第1不足量Wi1がゼロより大きくなっているが、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t0では、電力量が第2住宅20および第3住宅30に預けられることがなく、電力量が第1住宅10に返還されることもない。このため、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。また、第2指示回数I2は、第3指示回数I3よりも少ない。
時刻t0から時刻t1までの期間では、第1発電装置11が発電しないため、第1発電量Wg1がゼロである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が外出しており、第1充放電装置16に接続されていない。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されることはない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t0から時刻t1までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないため、第1電池残量SOC1は、負の値になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、ゼロより大きく、電池閾値SOC_th未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第1充電余裕量Wm1は、ゼロであり、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、第1不足量Wi1がゼロより大きくなっているが、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t0から時刻t1までの期間では、電力量が第2住宅20および第3住宅30に預けられることがなく、電力量が第1住宅10に返還されることもない。このため、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。また、第2指示回数I2は、第3指示回数I3よりも少ない。
時刻t1では、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きいWg1_Aになっている。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が外出しており、第1充放電装置16に接続されていない。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されることはない。したがって、第1余剰量We1は、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。第1不足量Wi1は、ゼロになっている。
また、時刻t1では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないため、第1電池残量SOC1は、負の値になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、ゼロより大きく、電池閾値SOC_th未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がいずれもゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS105にて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。そして、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1がゼロより大きくなっているため、第1住宅10を預け元に選定する。また、CEMSサーバ50は、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がいずれもゼロより大きいため、第2住宅20および第3住宅30のいずれかを預け先に選定する。ここでは、第2指示回数I2が第3指示回数I3よりも少ないため、CEMSサーバ50は、第2住宅20を預け先に選定する。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS106にて、預かり充電量Wcbを算出する。ここでは、第2充電余裕量Wm2が第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値以上であり、第2バッテリ251は、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値の電力量を全て充電できる。このため、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算することによって、預かり充電量Wcbを算出する。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS107にて、預かり充電量Wcbとともに、預かり要求信号Sbdを預け先である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信する。また、CEMSサーバ50は、預かり充電量Wcbとともに、預かり許諾信号Sbpを預け元である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信する。
このとき、第1HEMSコントローラ18は、預かり許諾信号Sbpを受信する。このため、第1HEMSコントローラ18は、ステップS217にて、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、第2住宅20の第2分電盤23に供給させる。この第2分電盤23に供給された電力は、第2充放電装置26および第2ケーブル261を介して、第2バッテリ251に供給される。
そして、第2HEMSコントローラ28は、預かり要求信号Sbdを受信する。このとき、第2住宅20に電力の余剰量がないため、第2HEMSコントローラ28は、ステップS224にて、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2充放電制御部262に送信する。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信する。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251を充電させる。これにより、第2バッテリ251は、第1余剰量We1を預けるための電力によって、充電される。このため、第2電池残量SOC2に預かり充電量Wcbが加算されて、第2電池残量SOC2は、増加する。
また、第1不足量Wi1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t1では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2をゼロに預かり充電量Wcbを加算した値にする。また、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdを第2HEMSコントローラ28に送信していなかった時刻t1直前の状態から、預かり要求信号Sbdを第2HEMSコントローラ28に送信する。このため、CEMSサーバ50は、ステップS114にて、第2指示回数I2に1を加算する。しかし、第2指示回数I2に1が加算されても、第2指示回数I2は、第3指示回数I3よりも少ない。
時刻t1から時刻t2までの期間では、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きいWg1_Aである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が外出しており、第1充放電装置16に接続されていない。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されることはない。したがって、第1余剰量We1は、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。第1不足量Wi1は、ゼロになっている。
また、時刻t1から時刻t2までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないため、第1電池残量SOC1は、負の値になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、ゼロより大きく、電池閾値SOC_th未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がいずれもゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS105にて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。そして、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1がゼロより大きくなっているため、第1住宅10を預け元に選定したままである。また、CEMSサーバ50は、第2指示回数I2が第3指示回数I3よりも少ないため、第2住宅20を預け先に選定したままである。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS106にて、預かり充電量Wcbを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する預かり充電量Wcbは、時刻t1と同様に、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS107にて、預かり充電量Wcbとともに、預かり要求信号Sbdを預け先である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、預かり充電量Wcbとともに、預かり許諾信号Sbpを預け元である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第1HEMSコントローラ18は、預かり許諾信号Sbpを受信したままである。このため、第1HEMSコントローラ18は、ステップS217にて、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、第2住宅20の第2分電盤23に供給させる。この第2分電盤23に供給された電力は、第2充放電装置26および第2ケーブル261を介して、第2バッテリ251に供給される。
そして、第2HEMSコントローラ28は、預かり要求信号Sbdを受信したままである。このとき、第2住宅20に電力の余剰量がないため、第2HEMSコントローラ28は、ステップS224にて、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2充放電制御部262に送信したままである。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信したままである。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251を充電させる。これにより、第1余剰量We1を預けるための電力によって、第2バッテリ251の充電が継続する。このため、第2電池残量SOC2に預かり充電量Wcbが加算されて、第2電池残量SOC2は、増加する。また、第2電池残量SOC2は、時刻t1から時刻t2までの期間の途中で、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になる。
また、第1不足量Wi1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t1から時刻t2までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、現在の第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2に預かり充電量Wcbを加算した値にする。また、CEMSサーバ50が預かり要求信号Sbdを第2HEMSコントローラ28に送信したままであるため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3よりも少ない。
時刻t2では、第1発電装置11が発電しないため、第1発電量Wg1がゼロになる。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が外出しており、第1充放電装置16に接続されていない。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されることはない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t2では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないため、第1電池残量SOC1は、負の値になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t2直前では、第2住宅預かり量Wcb_sum2は、ゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。ここでは、第1不足量Wi1が第2住宅預かり量Wcb_sum2に放電効率ηdおよび送電効率ηtを乗算した値である最大返還量Wr_max以下である。このため、預け元の電力の不足量Wiの全てが、預け元が預け先に預けていた電力量で補うことができる。したがって、CEMSサーバ50は、ステップS111に算出する返還電力量Wrを第1不足量Wi1にする。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信する。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還許諾信号Srpを、返還先である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信する。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、ステップS205にて、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2充放電制御部262に送信する。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信する。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251を放電させる。これにより、第2バッテリ251は、返還電力量Wrを返還するための放電電力を、第2ケーブル261、第2充放電装置26、第2宅内電力線22、第2分電盤23および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給する。この第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費されることによって、第1住宅10に不足している電力が補われる。
したがって、時刻t2では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2から、返還電力量Wrを返還するための第2放電量Wd2を減算した値にする。また、CEMSサーバ50は、時刻t2直前の返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信していなかった時刻t2直前の状態から、返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信する。このため、CEMSサーバ50は、ステップS114にて、第2指示回数I2に1を加算する。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数になる。
時刻t2から時刻t3までの期間では、第1発電装置11が発電しないため、第1発電量Wg1がゼロである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が外出してまま、第1充放電装置16に接続されていない。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されることはない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t2から時刻t3までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されていないため、第1電池残量SOC1は、負の値になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t2から時刻t3までの期間では、第2住宅預かり量Wcb_sum2は、ゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する返還電力量Wrは、時刻t2と同様に、第1不足量Wi1である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還許諾信号Srpを、返還先である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、ステップS205にて、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2充放電制御部262に送信したままである。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信したままである。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251の放電を継続させる。このとき、第2バッテリ251は、返還電力量Wrを返還するための放電電力を、第2ケーブル261、第2充放電装置26、第2宅内電力線22、第2分電盤23および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給し続ける。この第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費されることによって、第1住宅10の電力の不足が補われる。
したがって、時刻t2から時刻t3までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2から、返還電力量Wrを返還するための第2放電量Wd2を減算した値にする。また、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信したままであるため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t3では、第1電気自動車15は、第1住宅10に帰宅して、第1充放電装置16に接続される。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用される。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きく、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和よりも小さいWg1_Bになる。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和から第1発電量Wg1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t3では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t3直前では、第2住宅預かり量Wcb_sum2は、ゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する返還電力量Wrは、時刻t2と同様に、第1不足量Wi1である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還許諾信号Srpを、返還先である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、ステップS205にて、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2充放電制御部262に送信したままである。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信したままである。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251の放電を継続させる。このとき、第2バッテリ251は、返還電力量Wrを返還するための放電電力を、第2ケーブル261、第2充放電装置26、第2宅内電力線22、第2分電盤23および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給し続ける。この第1分電盤13に供給された電力は、第1機器14によって消費される。また、この第1分電盤13に供給された電力は、第1バッテリ151の充電に使用される。これにより、第1電池残量SOC1は、増加する。
したがって、時刻t3では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2から、返還電力量Wrを返還するための第2放電量Wd2を減算した値にする。また、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信したままであるため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t3から時刻t4までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1バッテリ151の充電に電力が使用される。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きく、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和よりも小さいWg1_Bになる。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和から第1発電量Wg1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t3から時刻t4までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t3から時刻t4までの期間では、第2住宅預かり量Wcb_sum2は、ゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する返還電力量Wrは、時刻t2と同様に、第1不足量Wi1である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還許諾信号Srpを、返還先である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、ステップS205にて、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2充放電制御部262にしたままである。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信したままである。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251の放電を継続させる。このとき、第2バッテリ251は、返還電力量Wrを返還するための放電電力を、第2ケーブル261、第2充放電装置26、第2宅内電力線22、第2分電盤23および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給し続ける。この第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費される。また、この第1分電盤13に供給された電力は、第1バッテリ151の充電に使用される。これにより、第1電池残量SOC1は、増加する。
したがって、時刻t3から時刻t4までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2から返還電力量Wrを返還するための第2放電量Wd2を減算した値にする。また、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信したままであるため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t4では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1バッテリ151の充電に電力が使用される。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きく、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和よりも小さいWg1_Bになる。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和から第1発電量Wg1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t4では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになる。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t4直前では、第2住宅預かり量Wcb_sum2は、ゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。しかし、このとき、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_thであるため、CEMSサーバ50は、ステップS111にて、第2放電量Wd2をゼロにする。よって、CEMSサーバ50は、返還電力量Wrをゼロにする。
そして、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_thであり、返還電力量Wrがゼロであるため、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、第1HEMSコントローラ18に対して、返還許諾信号Srpの送信を停止する。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、第2HEMSコントローラ28に対して、返還要求信号Srdの送信を停止する。
また、このとき、第2HEMSコントローラ28は、返還要求信号Srdを受信しないので、ステップS202から、ステップS205を経由しないで、ステップS206に処理を移行させる。したがって、第2HEMSコントローラ28は、第2充放電制御部262への第2バッテリ251を放電させるための信号の送信を停止する。これにより、第2充放電制御部262は、第2バッテリ制御部252への第2バッテリ251を放電させるための信号の送信を停止する。よって、第2バッテリ251の放電が停止し、第2住宅20から第1住宅10への電力量の返還が停止される。このため、第1住宅10では、系統電力源40から系統電力線41を介して第1分電盤13に電力が供給される。この系統電力源40から第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費される。また、この系統電力源40から第1分電盤13に供給された電力が第1バッテリ151の充電に使用されることによって、第1電池残量SOC1は、増加する。
したがって、時刻t4では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2のままにする。また、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpの送信を停止するので、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t4から時刻t5までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1バッテリ151の充電に電力が使用される。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きく、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和よりも小さいWg1_Bになる。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1と第1充電使用量Wu1との和から第1発電量Wg1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t4から時刻t5までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。さらに、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになっている。また、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t4から時刻t5までの期間では、第2住宅預かり量Wcb_sum2は、ゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロである。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。このとき、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_thであるため、CEMSサーバ50は、ステップS111にて、第2放電量Wd2をゼロのままにする。よって、CEMSサーバ50は、返還電力量Wrをゼロのままにする。
そして、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_thであり、返還電力量Wrがゼロであるため、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、第1HEMSコントローラ18に対して、返還許諾信号Srpの送信を停止したままである。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、第2HEMSコントローラ28に対して、返還要求信号Srdの送信を停止したままである。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、返還要求信号Srdを受信しないので、ステップS202から、ステップS205を経由しないで、ステップS206に処理を移行させる。したがって、第2HEMSコントローラ28は、第2バッテリ251を放電させるための信号の送信を停止したままである。このため、第1住宅10では、系統電力源40から系統電力線41を介して第1分電盤13に電力が供給される。この系統電力源40から第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費される。また、この系統電力源40から第1分電盤13に供給された電力が第1バッテリ151の充電に使用されることによって、第1電池残量SOC1は、増加する。
したがって、時刻t4から時刻t5までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、現在の第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2のままにする。また、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpの送信を停止したままであるため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t5では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxになり、第1バッテリ151が満充電になる。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きいWg1_Bになっている。したがって、第1余剰量We1は、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。第1不足量Wi1は、ゼロになっている。
また、時刻t5では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになっている。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がいずれもゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS105にて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。そして、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1がゼロより大きくなっているため、第1住宅10を預け元に選定する。また、CEMSサーバ50は、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がいずれもゼロより大きいため、第2住宅20および第3住宅30のいずれかを預け先に選定する。このとき、第2指示回数I2と第3指示回数I3とが同じ回数であるため、第1住宅10の位置から第2住宅20の位置までの距離である第1距離D1および第1住宅10の位置から第3住宅30の位置までの距離である第3距離D3が比較される。ここでは、第3距離D3が第1距離D1よりも短くなっているため、CEMSサーバ50は、第3住宅30を預け先に選定する。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS106にて、預かり充電量Wcbを算出する。ここでは、第3充電余裕量Wm3が第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値以上であり、第3バッテリ351は、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値の電力量を全て充電できる。このため、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算することによって、預かり充電量Wcbを算出する。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS107にて、預かり充電量Wcbとともに、預かり要求信号Sbdを預け先である第3住宅30の第3HEMSコントローラ38に送信する。また、CEMSサーバ50は、預かり充電量Wcbとともに、預かり許諾信号Sbpを預け元である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信する。
このとき、第1HEMSコントローラ18は、預かり許諾信号Sbpを受信する。このため、第1HEMSコントローラ18は、ステップS217にて、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、第3住宅30の第3分電盤33に供給させる。この第3分電盤33に供給された電力は、第3充放電装置36および第3ケーブル361を介して、第3バッテリ351に供給される。
そして、第3HEMSコントローラ38は、預かり要求信号Sbdを受信する。このとき、第3住宅30に電力の余剰量がないため、第3HEMSコントローラ38は、ステップS224にて、第3バッテリ351を充電させるための信号を第3充放電制御部362に送信する。この第3HEMSコントローラ38からの信号により、第3充放電制御部362は、第3バッテリ351を充電させるための信号を第3バッテリ制御部352に送信する。この第3充放電制御部362からの信号により、第3バッテリ制御部352は、第3バッテリ351を充電させる。これにより、第3バッテリ351は、第1余剰量We1を預けるための電力によって、充電される。このため、第3電池残量SOC3に預かり充電量Wcbが加算されて、第3電池残量SOC3は、増加する。
また、第1不足量Wi1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t5では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第3住宅預かり量Wcb_sum3をゼロに預かり充電量Wcbを加算した値にする。また、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdを第3HEMSコントローラ38に送信していなかった時刻t5直前の状態から、預かり要求信号Sbdを第3HEMSコントローラ38に送信する。このため、CEMSサーバ50は、ステップS114にて、第3指示回数I3に1を加算する。このため、第3指示回数I3は、第2指示回数I2より多くなる。
時刻t5から時刻t6までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxであり、第1バッテリ151が満充電である。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きいWg1_Bになっている。したがって、第1余剰量We1は、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。第1不足量Wi1は、ゼロになっている。
また、時刻t5から時刻t6までの期間では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになっている。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がいずれもゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS105にて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。そして、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1がゼロより大きくなっているため、第1住宅10を預け元に選定したままである。また、第3バッテリ351の充電を継続させるため、CEMSサーバ50は、第3住宅30を預け先に選定したままである。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS106にて、預かり充電量Wcbを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する預かり充電量Wcbは、時刻t5と同様に、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS107にて、預かり充電量Wcbとともに、預かり要求信号Sbdを預け先である第3住宅30の第3HEMSコントローラ38に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、預かり充電量Wcbとともに、預かり許諾信号Sbpを預け元である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第1HEMSコントローラ18は、預かり許諾信号Sbpを受信したままである。このため、第1HEMSコントローラ18は、ステップS217にて、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、第3住宅30の第3分電盤33に供給させる。この第3分電盤33に供給された電力は、第3充放電装置36および第3ケーブル361を介して、第3バッテリ351に供給される。
そして、第3HEMSコントローラ38は、預かり要求信号Sbdを受信したままである。このとき、第3住宅30に電力の余剰量がないため、第3HEMSコントローラ38は、ステップS224にて、第3バッテリ351を充電させるための信号を第3充放電制御部362に送信したままである。この第3HEMSコントローラ38からの信号により、第3充放電制御部362は、第3バッテリ351を充電させるための信号を第3バッテリ制御部352に送信したままである。この第3充放電制御部362からの信号により、第3バッテリ制御部352は、第3バッテリ351を充電させる。これにより、第1余剰量We1を預けるための電力によって、第3バッテリ351の充電が継続される。このため、第3電池残量SOC3に預かり充電量Wcbが加算されて、第3電池残量SOC3は、増加する。
また、第1不足量Wi1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t5から時刻t6までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、現在の第3住宅預かり量Wcb_sum3を現在の制御周期直前の第3住宅預かり量Wcb_sum3に預かり充電量Wcbを加算した値にする。また、CEMSサーバ50が預かり要求信号Sbdを第3HEMSコントローラ38に送信したままであるため、第3指示回数I3は、変化しない。このため、第3指示回数I3は、第2指示回数I2よりも多い。
時刻t6では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxであり、第1バッテリ151が満充電である。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きいWg1_Bになっている。したがって、第1余剰量We1は、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。第1不足量Wi1は、ゼロになっている。
また、時刻t6では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになっている。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3が満充電閾値SOC_maxになり、第3バッテリ351が満充電になる。したがって、第2充電余裕量Wm2は、ゼロより大きくなっており、第3充電余裕量Wm3は、ゼロである。
よって、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS105にて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。そして、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1がゼロより大きくなっているため、第1住宅10を預け元に選定する。また、第3充電余裕量Wm3がゼロであり、第2充電余裕量Wm2がゼロより大きくなっているため、CEMSサーバ50は、第2住宅20を預け先に選定する。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS106にて、預かり充電量Wcbを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する預かり充電量Wcbは、時刻t1と同様に、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS107にて、預かり充電量Wcbとともに、預かり要求信号Sbdを預け先である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信する。また、預かり充電量Wcbとともに、CEMSサーバ50は、預かり許諾信号Sbpを預け元である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信する。
このとき、第3HEMSコントローラ38は、預かり要求信号Sbdを受信しないので、ステップS223から、ステップS224を経由しないで、ステップS101に移行させる。したがって、第3HEMSコントローラ38は、時刻t6直前の第3バッテリ351を充電させるための信号を第3充放電制御部362に送信していた状態から、第3バッテリ351を充電させるための信号の送信を停止する。これにより、第3充放電制御部362から第3バッテリ制御部352への信号の送信が停止されるため、第3バッテリ351の充電が停止される。
また、このとき、第1HEMSコントローラ18は、預け先が第3住宅30から第2住宅20に変更された預かり許諾信号Sbpを受信する。これにより、第1住宅10から第3住宅30への第1余剰量We1を預けるための電力の供給が停止される。このため、第1HEMSコントローラ18は、ステップS217にて、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、第2住宅20の第2分電盤23に供給させる。この第2分電盤23に供給された電力は、第2充放電装置26および第2ケーブル261を介して、第2バッテリ251に供給される。
そして、第2HEMSコントローラ28は、預かり要求信号Sbdを受信する。このとき、第2住宅20に電力の余剰量がないため、第2HEMSコントローラ28は、ステップS224にて、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2充放電制御部262に送信する。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信する。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251を充電させる。これにより、第2バッテリ251は、第1余剰量We1を預けるための電力によって、充電される。このため、第2電池残量SOC2に預かり充電量Wcbが加算されて、第2電池残量SOC2は、増加する。
また、第1不足量Wi1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t6では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、現在の第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2に預かり充電量Wcbを加算した値にする。また、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdを第2HEMSコントローラ28に送信していなかった時刻t6直前の状態から、預かり要求信号Sbdを第2HEMSコントローラ28に送信する。このため、CEMSサーバ50は、ステップS114にて、第2指示回数I2に1を加算する。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数になる。
時刻t6から時刻t7までの期間では、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxであり、第1バッテリ151が満充電である。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1発電装置11が発電することによって、第1発電量Wg1が第1消費量Wo1よりも大きく、Wg1_Aより小さいWg1_Bになっている。したがって、第1余剰量We1は、第1発電量Wg1から第1消費量Wo1を減算した値になり、ゼロより大きくなっている。第1不足量Wi1は、ゼロになっている。
また、時刻t6から時刻t7までの期間では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになっている。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3が満充電閾値SOC_maxになり、第3バッテリ351が満充電である。したがって、第2充電余裕量Wm2は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS105にて、預け元と預け先の組み合わせを選定する。そして、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1がゼロより大きくなっているため、第1住宅10を預け元に選定したままである。また、第3充電余裕量Wm3がゼロであり、第2充電余裕量Wm2がゼロより大きくなっているため、CEMSサーバ50は、第2住宅20を預け先に選定したままである。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS106にて、預かり充電量Wcbを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する預かり充電量Wcbは、時刻t6と同様に、第1余剰量We1に送電効率ηtおよび充電効率ηcを乗算した値である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS107にて、預かり充電量Wcbとともに、預かり要求信号Sbdを預け先である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、預かり充電量Wcbとともに、預かり許諾信号Sbpを預け元である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第1HEMSコントローラ18は、預かり許諾信号Sbpを受信したままである。このため、第1HEMSコントローラ18は、ステップS217にて、第1分電盤13に対して、第1余剰量We1を預けるための電力を、系統電力線41を介して、第2住宅20の第2分電盤23に供給させる。この第2分電盤23に供給された電力は、第2充放電装置26および第2ケーブル261を介して、第2バッテリ251に供給される。
そして、第2HEMSコントローラ28は、預かり要求信号Sbdを受信したままである。このとき、第2住宅20に電力の余剰量がないため、第2HEMSコントローラ28は、ステップS224にて、第2バッテリ251を充電させるための信号を第2充放電制御部262に送信したままである。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を充電させる。これにより、第2バッテリ251は、第1余剰量We1を預けるための電力によって、充電される。このため、第2電池残量SOC2に預かり充電量Wcbが加算されて、第2電池残量SOC2は、増加する。
また、第1不足量Wi1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
したがって、時刻t6から時刻t7までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、現在の第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2に預かり充電量Wcbを加算した値にする。また、CEMSサーバ50が預かり要求信号Sbdを第2HEMSコントローラ28に送信したままであるため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t7では、第1発電装置11の発電しないため、第1発電量Wg1がゼロである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxであり、第1バッテリ151が満充電である。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t7では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、満充電閾値SOC_maxになっている。したがって、第2充電余裕量Wm2は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t7直前では、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロより大きくなっている。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20および第3住宅30になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。ここでは、第1不足量Wi1が第2住宅預かり量Wcb_sum2と第3住宅預かり量Wcb_sum3の和に放電効率ηdおよび送電効率ηtを乗算した値である最大返還量Wr_max以下である。このため、預け元の電力の不足量Wiの全てが、預け元が預け先に預けていた電力で補うことができる。したがって、CEMSサーバ50は、返還電力量Wrを第1不足量Wi1にする。また、ここでは、返還元が第2住宅20および第3住宅30であるので、例えば、CEMSサーバ50は、第2住宅20が返還する電力量をこの算出する返還電力量Wrの半分とし、第3住宅30が返還する電力量をこの算出する返還電力量Wrの半分とする。これにより、第2住宅20が返還する電力量と第3住宅30が返還する電力量との合計が返還電力量Wrになっている。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信する。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第3住宅30の第3HEMSコントローラ38に送信する。さらに、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還許諾信号Srpを、返還先である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信する。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、ステップS205にて、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2充放電制御部262に送信する。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信する。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251を放電させる。このとき、第2バッテリ251は、返還電力量Wrの半分を返還するための放電電力を、第2ケーブル261、第2充放電装置26、第2宅内電力線22、第2分電盤23および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給する。
また、第3HEMSコントローラ38は、ステップS205にて、第3バッテリ351を放電させるための信号を第3充放電制御部362に送信する。この第3HEMSコントローラ38からの信号により、第3充放電制御部362は、第3バッテリ351を放電させるための信号を第3バッテリ制御部352に送信する。この第3充放電制御部362からの信号により、第3バッテリ制御部352は、第3バッテリ351を放電させる。このとき、第3バッテリ351は、返還電力量Wrの半分を返還するための放電電力を、第3ケーブル361、第3充放電装置36、第3宅内電力線32、第3分電盤33および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給する。
第2住宅20および第3住宅30から第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費されることによって、第1住宅10の電力の不足が補われる。
したがって、時刻t7では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2から返還電力量Wrの半分を返還するための第2放電量Wd2を減算した値にする。また、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第3住宅預かり量Wcb_sum3を現在の制御周期直前の第3住宅預かり量Wcb_sum3から返還電力量Wrの半分を返還するための第3放電量Wd3を減算した値にする。さらに、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信していなかった時刻t7直前の状態から、返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28に送信する。このため、CEMSサーバ50は、ステップS114にて、第2指示回数I2に1を加算する。また、CEMSサーバ50は、返還要求信号Srdを第3HEMSコントローラ38に送信していなかった時刻t7直前の状態から、返還要求信号Srdを第3HEMSコントローラ38に送信する。このため、CEMSサーバ50は、ステップS114にて、第2指示回数I2および第3指示回数I3に1を加算する。よって、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t7から時刻t8までの期間では、第1発電装置11が発電しないため、第1発電量Wg1がゼロである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxであり、第1バッテリ151が満充電である。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t7から時刻t8までの期間では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第1余剰量We1がゼロであるため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t7から時刻t8までの期間では、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロより大きくなっている。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20および第3住宅30になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。ここでは、CEMSサーバ50が算出する返還電力量Wrは、時刻t7と同様に、第1不足量Wi1である。
そして、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第2住宅20の第2HEMSコントローラ28に送信したままである。また、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還要求信号Srdを、返還元である第3住宅30の第3HEMSコントローラ38に送信したままである。さらに、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、返還電力量Wrとともに、返還許諾信号Srpを、返還先である第1住宅10の第1HEMSコントローラ18に送信したままである。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、返還要求信号Srdを受信したまま、ステップS205にて、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2充放電制御部262に送信したままである。この第2HEMSコントローラ28からの信号により、第2充放電制御部262は、第2バッテリ251を放電させるための信号を第2バッテリ制御部252に送信したままである。この第2充放電制御部262からの信号により、第2バッテリ制御部252は、第2バッテリ251の放電を継続させる。このとき、第2バッテリ251は、返還電力量Wrの半分を返還するための放電電力を、第2ケーブル261、第2充放電装置26、第2宅内電力線22、第2分電盤23および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給し続ける。
また、第3HEMSコントローラ38は、返還要求信号Srdを受信したまま、ステップS205にて、第3バッテリ351を放電させるための信号を第3充放電制御部362に送信したままである。この第3HEMSコントローラ38からの信号により、第3充放電制御部362は、第3バッテリ351を放電させるための信号を第3バッテリ制御部352に送信したままである。この第3充放電制御部362からの信号により、第3バッテリ制御部352は、第3バッテリ351の放電を継続させる。このとき、第3バッテリ351は、返還電力量Wrの半分を返還するための放電電力を、第3ケーブル361、第3充放電装置36、第3宅内電力線32、第3分電盤33および系統電力線41を介して、第1住宅10の第1分電盤13に供給し続ける。
第2住宅20および第3住宅30から第1分電盤13に供給された電力が第1機器14によって消費されることによって、第1住宅10の電力の不足が補われる。
したがって、時刻t7から時刻t8までの期間では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2から返還電力量Wrの半分を返還するための第2放電量Wd2を減算した値にする。また、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第3住宅預かり量Wcb_sum3を現在の制御周期直前の第3住宅預かり量Wcb_sum3から返還電力量Wrの半分を返還するための第3放電量Wd3を減算した値にする。さらに、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdを第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信したままであるため、第2指示回数I2および第3指示回数I3は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
時刻t8では、第1発電装置11が発電しないため、第1発電量Wg1がゼロである。また、第1機器14によって電力が消費されており、第1消費量Wo1がゼロより大きくなっている。さらに、第1電気自動車15が第1充放電装置16に接続されており、第1電池残量SOC1が満充電閾値SOC_maxであり、第1バッテリ151が満充電である。このため、第1バッテリ151の充電に電力が使用されない。したがって、第1余剰量We1は、ゼロである。第1不足量Wi1は、第1消費量Wo1であり、ゼロより大きくなっている。
また、時刻t8では、第2電気自動車25が第2充放電装置26に接続されており、第2電池残量SOC2は、電池閾値SOC_thになる。さらに、第3電気自動車35が第3充放電装置36に接続されており、第3電池残量SOC3は、電池閾値SOC_thより大きく、満充電閾値SOC_max未満になっている。したがって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3は、ゼロより大きくなっている。
よって、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きくなっているが、第1余剰量We1がゼロである。このため、CEMSサーバ50は、預かり要求信号Sbdおよび預かり許諾信号Sbpを第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38に送信しない。
また、時刻t8直前では、第2住宅預かり量Wcb_sum2はゼロより大きくなっている。さらに、第3住宅預かり量Wcb_sum3は、ゼロになる。
したがって、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、CEMSサーバ50は、ステップS110にて、返還元と返還先の組み合わせを選定する。このとき、第1不足量Wi1がゼロより大きく、第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいため、返還元は、第2住宅20になり、返還先は、第1住宅10になる。
その後、CEMSサーバ50は、ステップS111にて返還電力量Wrを算出する。しかし、このとき、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_thであるため、CEMSサーバ50は、ステップS111にて、第2放電量Wd2をゼロにする。よって、CEMSサーバ50は、返還電力量Wrをゼロにする。
そして、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_thであり、返還電力量Wrがゼロであるため、CEMSサーバ50は、ステップS112にて、第1HEMSコントローラ18に対して、返還許諾信号Srpの送信を停止する。また、CEMSサーバ50は、第2HEMSコントローラ28に対して、返還要求信号Srdの送信を停止する。
このとき、第2HEMSコントローラ28は、返還要求信号Srdを受信しないので、ステップS202から、ステップS205を経由しないで、ステップS206に処理を移行させる。したがって、第2HEMSコントローラ28は、第2充放電制御部262への第2バッテリ251を放電させるための信号の送信を停止する。これにより、第2充放電制御部262は、第2バッテリ制御部252への第2バッテリ251を放電させるための信号の送信を停止する。よって、第2バッテリ251の放電が停止し、第2住宅20から第1住宅10への電力量の返還が停止される。このため、第1住宅10では、系統電力源40から系統電力線41および第1分電盤13を介して、第1機器14に供給される電力によって、第1住宅10の電力の不足が補われる。
したがって、時刻t8では、CEMSサーバ50は、ステップS113にて、第2住宅預かり量Wcb_sum2を現在の制御周期直前の第2住宅預かり量Wcb_sum2のままにする。また、CEMSサーバ50が返還要求信号Srdおよび返還許諾信号Srpの送信を停止するため、第2指示回数I2は、変化しない。これにより、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数である。
以上に記載したように、CEMSサーバ50、第1HEMSコントローラ18、第2HEMSコントローラ28および第3HEMSコントローラ38の処理が行われる。そして、このCEMSサーバ50によって、住宅の発電電力を有効に利用できることについて説明する。
CEMSサーバ50は、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3に基づいて、第1住宅10の電力の余剰量によって、第2バッテリ251か第3バッテリ351のいずれかを充電させる。具体的には、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きいとき、第1住宅10の電力の余剰量によって、第2バッテリ251を充電させる。また、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きいとき、第1住宅10の電力の余剰量によって、第3バッテリ351を充電させる。これにより、第1住宅10の電力の余剰量を第2バッテリ251か第3バッテリ351のいずれかの充電に使用できるため、第1住宅10の電力の余剰量を無駄にすることなく、有効に利用することができる。
例えば、タイムチャートにおいて、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きい時刻t1から時刻t2までの期間では、第1余剰量We1を預けるための電力によって、第2バッテリ251が充電される。また、第1余剰量We1および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きい時刻t5から時刻t6までの期間では、第1余剰量We1を預けるための電力によって、第3バッテリ351が充電される。さらに、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きい時刻t6から時刻t7までの期間では、第1余剰量We1を預けるための電力によって、第2バッテリ251が充電される。これにより、第1住宅10の電力の余剰量が無駄になることなく、有効に利用される。
また、CEMSサーバ50では、以下[1]−[6]に説明するような効果も奏する。
[1]CEMSサーバ50は、第1不足量Wi1および第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きいとき、第2バッテリ251を放電させることによって、第2住宅20から第1住宅10に電力を供給させる。また、CEMSサーバ50は、第1不足量Wi1および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロより大きいとき、第3バッテリ351を放電させることによって、第3住宅30から第1住宅10に電力を供給させる。これにより、第1住宅10の電力が不足しているときに、第2住宅20および第3住宅30のいずれかから第1住宅10が預けていた電力の余剰量を返還することができる。このため、第1住宅10が預けていた電力の余剰量によって、第1住宅10の電力の不足を補うことができる。したがって、電力量を預けている第1住宅10のユーザが損することなく、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
例えば、タイムチャートにおいて、第1不足量Wi1および第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きい時刻t2から時刻t4までの期間では、第2バッテリ251の放電電力が第1住宅10の第1分電盤13に供給される。また、時刻t7から時刻t8までの期間では、第1不足量Wi1、第2住宅預かり量Wcb_sum2および第3住宅預かり量Wcb_sum3がゼロより大きい。このため、時刻t7から時刻t8までの期間では、第2バッテリ251および第3バッテリ351の放電電力が第1住宅10の第1分電盤13に供給される。これにより、第1住宅10の電力の不足が補われるため、電力量を預けている第1住宅10のユーザが損することなく、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
[2]CEMSサーバ50は、預け元の余剰電力量We、送電効率ηtおよび充電効率ηcに基づいて、預け先の預かり充電量Wcbを算出する。また、CEMSサーバ50は、返還元のバッテリの放電電力量Wd、放電効率ηdおよび送電効率ηtに基づいて、返還電力量Wrを算出する。これにより、預かり充電量Wcbおよび返還電力量Wrの正確度が向上するため、預けた電力が返還される場合において、電力量を返還するバッテリの電池残量SOCの正確度が向上する。電力量を返還するバッテリの電池残量SOCの正確度が向上することによって、電力量を返還するバッテリの最低限必要な電池残量SOCが確保しやすくなる。このため、電力量を返還するバッテリが使用できないことが抑制されて、電力量を返還する住宅のユーザが損することなく、電力量を預ける住宅の電力の余剰量が有効により利用される。
[3]CEMSサーバ50は、電力量を返還するバッテリの電池残量SOCが電池閾値SOC_th以下であるとき、電力量を返還するバッテリの放電を禁止する。これにより、電力量を返還するバッテリの最低限必要な電池残量SOCが確保しやすくなる。このため、電力量を返還するバッテリが使用できないことが抑制されて、電力量を返還する住宅のユーザが損することなく、電力量を預ける住宅の電力の余剰量が有効により利用される。
例えば、タイムチャートにおいて、第1不足量Wi1および第2住宅預かり量Wcb_sum2がゼロより大きい時刻t4から時刻t5までの期間および時刻t8以降では、第2電池残量SOC2が電池閾値SOC_th以下である。このため、CEMSサーバ50は、第2バッテリ251の放電を禁止している。このため、第2バッテリ251が使用できないことが抑制されて、第2住宅20のユーザが損することなく、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
[4]CEMSサーバ50は、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きく、第3充電余裕量Wm3がゼロ以下であるとき、第1発電装置11の電力によって、第2バッテリ251を充電させる。これにより、電力量を預かるバッテリが満充電である場合に、満充電になっていない他のバッテリに電力量を預けることができるので、第1住宅10の電力の余剰量が使用されないことが抑制される。このため、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
例えば、タイムチャートにおいて、時刻t6から時刻t7の期間では、第1バッテリ151および第3バッテリ351が満充電であり、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きく、第3充電余裕量Wm3がゼロである。このとき、CEMSサーバ50は、第1発電装置11の電力によって、満充電ではない第2バッテリ251を充電させる。これにより、電力量を預かるバッテリが満充電である場合に、第1住宅10の電力の余剰量が使用されないで、無駄になることがより抑制される。このため、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
[5]CEMSサーバ50は、第2指示回数I2および第3指示回数I3に基づいて、第1発電装置11の電力によって、第2バッテリ251か第3バッテリ351かのいずれかを充電させる。これにより、第2バッテリ251および第3バッテリ351の一方のみの充放電回数が多くなることが抑制される。このため、預け先および返還元になる第2住宅20の第2バッテリ251および第3住宅30の第3バッテリ351の劣化が抑制される。
例えば、タイムチャートにおいて、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きい時刻t1において、第2指示回数I2は、第3指示回数I3よりも少ない。このため、第1余剰量We1を預けるための電力によって、第2バッテリ251が充電される。これにより、第3バッテリ351のみの充放電回数が多くなることが抑制されるため、第3バッテリ351の劣化が抑制される。
[6]CEMSサーバ50は、第1距離D1および第3距離D3に基づいて、第1発電装置11の電力によって、第2バッテリ251か第3バッテリ351かのいずれかを充電させる。これにより、第1発電装置11の余剰電力の送電経路を短くすることができるため、系統電力線41による電力損失を低減できる。このため、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
例えば、タイムチャートにおいて、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きい時刻t5では、第2指示回数I2は、第3指示回数I3と同じ回数になっている。また、第3距離D3は、第1距離D1よりも短い。したがって、第1発電装置11の電力の余剰量によって、第3バッテリ351が充電されている。これにより、系統電力線41による第1住宅10の余剰電力を送電するときの電力損失が低減される。このため、第1住宅10の電力の余剰量が有効により利用される。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に対して、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
本開示に記載の取得部、算出部、制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の取得部、算出部、制御部およびその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の取得部、算出部、制御部およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(1)上記実施形態では、CEMSサーバ50は、第1HEMSコントローラ18から第1充電使用量Wu1、第1余剰量We1および第1不足量Wi1を取得する。また、CEMSサーバ50は、第2HEMSコントローラ28から第2充電使用量Wu2、第2余剰量We2および第2不足量Wi2を取得する。さらに、CEMSサーバ50は、第3HEMSコントローラ38から第3充電使用量Wu3、第3余剰量We3および第3不足量Wi3を取得する。
これに対して、CEMSサーバ50は、第1発電量Wg1、第1消費量Wo1および第1電池残量SOC1に基づいて、第1充電使用量Wu1、第1余剰量We1および第1不足量Wi1を直接算出してもよい。また、CEMSサーバ50は、第2発電量Wg2、第2消費量Wo2および第2電池残量SOC2に基づいて、第2充電使用量Wu2、第2余剰量We2および第2不足量Wi2を直接算出してもよい。さらに、CEMSサーバ50は、第3発電量Wg3、第3消費量Wo3および第3電池残量SOC3に基づいて、第3充電使用量Wu3、第3余剰量We3および第3不足量Wi3を直接算出してもよい。
(2)上記実施形態では、第1住宅10には、第1発電装置11が備えられており、第2住宅20には、第2発電装置21が備えられており、第3住宅30には、第3発電装置31が備えられている。これに対して、各住宅に発電装置がそれぞれ備えられることに限定されず、第1住宅10、第2住宅20および第3住宅30の少なくとも1つの住宅に、発電装置が備えられていればよい。
(3)上記実施形態では、蓄電装置は、電気自動車としたが、ブラグインハイブリッド自動車であってもよい。
(4)上記実施形態では、CEMSサーバ50は、3軒の住宅の電力を管理している。これに対して、CEMSサーバ50は、3軒の住宅の電力を管理することに限定せず、2件の住宅および4軒以上の住宅の電力を管理してもよい。
(5)上記実施形態では、CEMSサーバ50は、第1郵便番号Pc1、第2郵便番号Pc2および第3郵便番号Pc3と第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3との関係図を用いて、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3を算出する。これに対して、CEMSサーバ50は、第1郵便番号Pc1、第2郵便番号Pc2および第3郵便番号Pc3を用いて、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3を算出することに限定されない。例えば、CEMSサーバ50は、第1電気自動車15、第2電気自動車25および第3電気自動車35の位置に基づいて、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3を算出してもよい。第1電気自動車15の位置は、例えば、第1電気自動車15に備えられる図示しないナビゲーション装置がGPSからの信号を受信することによって、取得される。また、第2電気自動車25の位置は、第2電気自動車25に備えられる図示しないナビゲーション装置がGPSからの信号を受信することによって、取得される。第3電気自動車35の位置は、第3電気自動車35に備えられる図示しないナビゲーション装置がGPSからの信号を受信することによって、取得される。
(6)上記実施形態では、第1HEMSコントローラ18は、ステップS213において、第1充電量Wc1を充電効率ηcで除算することによって、第1充電使用量Wu1を算出する。これに対して、第1充電使用量Wu1は、第1電力量計17によって計測されてもよい。そして、第1HEMSコントローラ18は、この第1電力量計17による計測値を用いて、第1余剰量We1を算出してもよい。
(7)上記実施形態では、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1および第2充電余裕量Wm2がゼロより大きく、第3充電余裕量Wm3がゼロ以下であるとき、第1発電装置11の電力によって、第2バッテリ251を充電させる。これに対して、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1および第3充電余裕量Wm3がゼロより大きく、第2充電余裕量Wm2がゼロ以下であるとき、第1発電装置11の電力によって、第3バッテリ351を充電させてもよい。
(8)上記実施形態では、CEMSサーバ50は、第1余剰量We1、第2充電余裕量Wm2および第3充電余裕量Wm3に基づいて、第1発電装置11の電力によって、第2バッテリ251か第3バッテリ351のいずれかを充電させる。これに対して、CEMSサーバ50は、第2余剰量We2、第1充電余裕量Wm1および第3充電余裕量Wm3に基づいて、第2発電装置21の電力によって、第1バッテリ151か第3バッテリ351のいずれかを充電させてもよい。また、CEMSサーバ50は、第3余剰量We3、第1充電余裕量Wm1および第2充電余裕量Wm2に基づいて、第3発電装置31の電力によって、第1バッテリ151か第2バッテリ251のいずれかを充電させてもよい。
(9)上記実施形態では、CEMSサーバ50は、1つの預け元を選定している。また、CEMSサーバ50は、1つの預け先を選定している。さらに、CEMSサーバ50は、1つの返還先を選定している。これに対して、CEMSサーバ50は、選定する預け元の数を1つに限定せず、複数の預け元を選定してもよい。CEMSサーバ50は、選定する預け先の数を1つに限定せず、複数の預け先を選定してもよい。さらに、CEMSサーバ50は、選定する返還先の数を1つに限定せず、複数の返還先を選定してもよい。
(10)上記実施形態では、バッテリを放電させることによって、預かっている電力が返還される。これに限定されず、例えば、住宅が発電装置を所持している場合は、その発電装置の発電電力によって、預かっている電力が返還されてもよい。
(まとめ)
第1の観点によれば、地域コントローラは、第1建物に備えられる第1発電装置によって発電される電力量である第1発電量と、第1建物に備えられる第1機器によって消費される電力量である第1消費量と、第1建物の第1バッテリの充電に使用される電力量である第1充電使用量と、第1発電量、第1消費量および第1充電使用量に基づいて算出される第1発電装置の電力の余剰量である第1余剰量と、を取得する電力取得部と、第2建物の第2バッテリの充電可能な電力量である第2建物充電余裕量を取得する余裕取得部と、第1余剰量および第2建物充電余裕量がゼロより大きいとき、第1発電装置の電力を用いて、第2バッテリの充放電制御を行う第2建物用充放電装置に、第2バッテリを充電させる電力制御部と、を備える。これにより、住宅の発電電力を有効に利用することができる。
また、第2の観点によれば、地域コントローラは、第1発電装置の電力によって第2バッテリに充電される電力量である預かり量を算出する預かり算出部をさらに備え、電力取得部は、第1発電量、第1消費量および第1充電使用量に基づいて算出される第1建物の電力の不足量を取得し、電力制御部は、預かり量および不足量がゼロより大きいとき、第2建物用充放電装置に第2バッテリの放電させることによって、第2建物から第1建物に電力を供給させる。これにより、住宅の発電電力をより有効に利用することができる。
また、第3の観点によれば、預かり算出部は、第1発電装置から系統電力線を介して第2建物に備えられる第2建物用分電盤に供給される電力量に対する第2建物用分電盤から第2バッテリに供給される電力量の割合である送電効率、および、第2建物用分電盤から第2バッテリに供給される電力量に対する第2バッテリに充電される電力量の割合である充電効率に基づいて、預かり量を算出する。これにより、預かり量の正確度が向上する。
また、第4の観点によれば、地域コントローラは、第2バッテリが放電する電力量に対する第2バッテリから第2建物用分電盤に供給される電力量の割合である放電効率、送電効率、充電効率、不足量および預かり量に基づいて、第2バッテリが放電する電力量を算出する返還算出部をさらに備える。これにより、第2バッテリが放電する電力量の正確度が向上する。このため、電力量を返還するバッテリの最低限必要な電池残量が確保しやすくなる。
また、第5の観点によれば、電力制御部は、第2バッテリの電池残量が電池閾値以下であるとき、第2バッテリの放電を禁止する。これにより、電力量を返還するバッテリの最低限必要な電池残量が確保しやすくなる。
また、第6の観点によれば、電力取得部は、第3建物の第3バッテリの充電可能な電力量である第3建物充電余裕量を取得し、電力制御部は、第1余剰量、第2建物充電余裕量および第3建物充電余裕量に基づいて、第1発電装置の電力を用いて、第2建物用充放電装置に第2バッテリを充電させ、第3バッテリの充放電制御を行う第3建物用充放電装置に第3バッテリを充電させる。これにより、住宅の発電電力をより有効に利用することができる。
また、第7の観点によれば、電力制御部は、第1余剰量および第3建物充電余裕量がゼロより大きく、第2建物充電余裕量がゼロ以下であるとき、第1発電装置の電力を用いて、第3建物用充放電装置に第3バッテリを充電させ、第1余剰量および第2建物充電余裕量がゼロより大きく、第3建物充電余裕量がゼロ以下であるとき、第1発電装置の電力を用いて、第2建物用充放電装置に第2バッテリを充電させる。これにより、住宅の発電電力をより有効に利用することができる。
また、第8の観点によれば、電力制御部は、第2バッテリを充放電させた回数が第3バッテリを充放電させた回数よりも少ないとき、第2建物用充放電装置に第2バッテリを充電させ、第3バッテリを充放電させた回数が第2バッテリを充放電させた回数よりも少ないとき、第3建物用充放電装置に第3バッテリを充電させる。これにより、第2バッテリおよび第3バッテリの劣化を抑制することができる。
また、第9の観点によれば、電力制御部は、第1建物の位置から第2建物の位置までの距離が第1建物の位置から第3建物の位置までの距離よりも短いとき、第2建物用充放電装置に第2バッテリを充電させ、第1建物の位置から第3建物の位置までの距離が第1建物の位置から第2建物の位置までの距離よりも短いとき、第3建物用充放電装置に第3バッテリを充電させる。これにより、余剰電力を送電するときの電力損失を低減することができる。
また、第10の観点によれば、電力取得部は、第2建物に備えられる第2発電装置によって発電される電力量である第2発電量と、第2建物に備えられる第2機器によって消費される電力量である第2消費量と、第2バッテリの充電に使用される電力量である第2充電使用量と、第2発電量、第2消費量および第2充電使用量に基づいて算出される第2発電装置の電力の余剰量である第2余剰量と、を取得し、余裕取得部は、第1バッテリの充電可能な電力量である第1建物充電余裕量を取得し、電力制御部は、第1余剰量および第2建物充電余裕量がゼロより大きく、かつ、第2余剰量および第1建物充電余裕量のいずれかがゼロ以下であるとき、第1発電装置の電力を用いて、第2建物用充放電装置に、第2バッテリを充電させ、第1余剰量および第2建物充電余裕量のいずれかがゼロ以下、かつ、第2余剰量および第1建物充電余裕量がゼロより大きいとき、第2発電装置の電力を用いて、第1バッテリの充放電制御を行う第1建物用充放電装置に、第1バッテリを充電させる。これにより、住宅の発電電力をより有効に利用することができる。
また、第11の観点によれば、建物コントローラは、第1建物に備えられる発電装置によって発電される電力量である発電量と、第1建物に備えられる機器によって消費される電力量である消費量と、第1建物の第1バッテリの充電に使用される電力量である充電使用量と、を取得する電力取得部と、発電量、消費量および充電使用量に基づいて、発電装置の電力の余剰量を算出する余剰算出部と、余剰量がゼロより大きいとき、地域コントローラから余剰量の預け先を示す信号を取得し、第1建物から地域コントローラが選定した預け先に対応する第2建物に、発電装置の電力を供給させる電力制御部と、を備える。これにより、住宅の発電電力をより有効に利用することができる。
また、第12の観点によれば、エネルギー管理システムは、第1建物に備えられる第1発電装置と、第1建物に備えられ、電力を消費する第1機器と、第1建物に備えられる第1バッテリと、第2建物に備えられる第2バッテリと、第1発電装置によって発電される電力量である第1発電量と、第1機器によって消費される電力量である第1消費量と、第1バッテリの充電に使用される電力量である第1充電使用量と、を取得する電力取得部と、第1発電量、第1消費量および第1充電使用量に基づいて、第1発電装置の電力の第1余剰量を算出する余剰算出部と、第2バッテリの充電可能な電力量である第2建物充電余裕量を取得する余裕取得部と、第1余剰量および第2建物充電余裕量がゼロより大きいとき、信号を送信するサーバと、第1建物に備えられ、サーバの信号に基づいて、第1発電装置の電力を第2建物に供給させる第1制御部と、第2バッテリの充放電制御を行う第2建物用充放電装置と、第2建物に備えられ、サーバの信号に基づいて、第1発電装置の電力を用いて、第2建物用充放電装置に、第2バッテリを充電させる第2制御部と、を備える。これにより、住宅の発電電力を有効に利用することができる。