JP2020187260A - 現像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロセススピードが高速であっても、現像剤が排出される量を適正化することが可能な構成を提供する。【解決手段】第1のスパイラル部301は、現像剤を順方向(矢印β方向)に搬送する。第2のスパイラル部302は、第1位置D1から第2位置D2までの間に設けられ、現像剤を逆方向(矢印γ方向)に搬送する。第3のスパイラル部303は、第2スパイラル部302を超えた現像剤を排出口306に導く。第1位置D1から第2位置D2までの距離をL、第1位置D1から順方向上流側に距離Lの位置を第3位置D3とする。第1位置D1と第3位置D3との間において現像剤を順方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF1、第2スパイラル部302で現像剤を逆方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF2とする。この場合に、F1≦F2を満たす。【選択図】図6
Description
本発明は、現像剤により像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置に関する。
現像装置として、磁性を有するキャリアと、非磁性のトナーとを含む2成分現像剤を用いた構成が従来から知られている。このような現像装置として、現像容器内で現像剤を搬送する搬送スクリューの搬送方向下流側に排出口を設け、この排出口から余剰現像剤を排出する構成が知られている。
具体的には、搬送スクリューが、現像剤を順方向に搬送する順方向搬送部と、逆方向に搬送する逆方向搬送部(返しスクリュー)とを有し、返しスクリューを超えた現像剤を排出口から排出するようにしている(例えば、特許文献1)。
現像装置が組み込まれる画像形成装置は、様々なプロセススピードを有するものが存在する。また、1つの画像形成装置においても、複数の段階にプロセススピードを切り換えられるものがある。プロセススピードが変われば、それに伴い搬送スクリューの回転速度も変わるため、プロセススピードを高速とした場合に、返しスクリューを乗り越える現像剤の量が多くなり、現像剤が過剰に排出されてしまう虞がある。
本発明は、プロセススピードが高速であっても、現像剤が排出される量を適正化することが可能な構成を提供することを目的とする。
本発明の現像装置は、現像剤を収容する現像容器であって、前記現像容器の内部を第1室と第2室とに区画すると共に、前記第1室と前記第2室とで循環経路を形成すべく、前記第1室と前記第2室とを連通させる第1連通口及び第2連通口が形成された隔壁を有する前記現像容器と、前記第1室の現像剤を担持して、像担持体と対向する領域に搬送する現像剤担持体と、前記第1室の現像剤を前記第1連通口から前記第2連通口に向けて搬送する第1搬送部材と、前記第2室の現像剤を前記第2連通口から前記第1連通口に向けて搬送する第2搬送部材と、前記循環経路から外れた位置で、前記第1連通口に対し前記第2連通口と反対側に配置され、前記第2搬送部材により搬送される現像剤の一部を排出する排出口が形成された排出部と、を備え、前記第2搬送部材は、現像剤を前記第2連通口から前記第1連通口に向かう順方向に搬送する順方向搬送部と、前記順方向搬送部よりも前記順方向下流側で前記第1連通口と対向する第1位置から、前記排出口よりも前記順方向上流側の第2位置までの間に設けられ、現像剤を前記順方向と逆の方向である逆方向に搬送する逆方向搬送部と、前記逆方向搬送部よりも前記順方向下流側で、少なくとも現像剤を前記逆方向に搬送せずに前記逆方向搬送部を超えた現像剤を前記排出口に導く導入部と、を有し、前記第1位置から前記第2位置までの距離をL、前記第1位置と、前記第1位置から前記順方向上流側に前記距離Lの第3位置との間において現像剤を前記順方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF1、前記逆方向搬送部で現像剤を前記逆方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF2とした場合に、F1≦F2を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、プロセススピードが高速であっても、現像剤が排出される量を適正化することができる。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1ないし図3を用いて説明する。
第1の実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1ないし図3を用いて説明する。
[画像形成装置]
本実施形態の画像形成装置100は、図1に示すように、装置本体内にそれぞれ像担持体としての感光ドラム101Y、101M、101C、101Kを備えた4つの画像形成ステーションY、M、C、Kを有する。各画像形成ステーションの上方には、中間転写装置120が配置されている。中間転写装置120は、中間転写体としての中間転写ベルト121が、ローラ122、123、124に張設されて、矢印方向に走行(回転)するように構成されている。
本実施形態の画像形成装置100は、図1に示すように、装置本体内にそれぞれ像担持体としての感光ドラム101Y、101M、101C、101Kを備えた4つの画像形成ステーションY、M、C、Kを有する。各画像形成ステーションの上方には、中間転写装置120が配置されている。中間転写装置120は、中間転写体としての中間転写ベルト121が、ローラ122、123、124に張設されて、矢印方向に走行(回転)するように構成されている。
ここで、各画像形成ステーションY、M、C、Kの構成は、トナーの色が異なるだけで同一の構成を有する。このため、以下、代表して画像形成ステーションYについて説明し、他の画像形成ステーションについては、その画像形成ステーションの構成であることを示す添え字、M、C、Kを符号に付して説明を省略する。
感光ドラム101Yの周囲には、一次帯電装置102Y、現像装置104Y、クリーナ109Yなどが配置されている。このような感光ドラム周りの構成及び画像形成動作について、図1及び図2を用いて説明する。感光ドラム101Yは、矢印方向に回転駆動される。感光ドラム101Yの表面は、接触式帯電である帯電ローラ方式の一次帯電装置102Yによって一様に帯電される。帯電された感光ドラム101Yの表面には、露光装置であるレーザ発光素子103Yによって露光されることで静電潜像が形成される。このように形成された静電潜像は、現像装置104Yでトナーにより可視像化され、感光ドラム101Y上にトナー像が形成される。各画像形成ステーションでは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像が形成される。
画像形成ステーションYで形成されたトナー像は、一次転写ローラ105Yによる一次転写バイアスによって、ポリイミド系樹脂からなる中間転写ベルト121上に転写される。同様に、その他の画像形成ステーションで形成されたトナー像も中間転写ベルト121上に重ね合わせるように転写される。中間転写ベルト121上に形成された4色のトナー像は、ローラ124と対向して配置された二次転写手段としての二次転写ローラ125によって記録材(例えば用紙、OHPシートなどのシート材)Pに転写される。
記録材Pに転写されずに中間転写ベルト121に残ったトナーは、中間転写ベルトクリーナ114bによって除去される。トナー像が転写された記録材Pは、定着ローラ131、132を備えた定着装置130によって加圧/加熱され、トナー像が定着される。また、一次転写後に感光ドラム101Y上に残った一次転写残トナーは、クリーナ109Yにより除去され、更に前露光ランプ110Y(図2)にて感光ドラム101Y上の電位が消去され、次の画像形成に備える。
また、画像形成装置100は、各色の補給用の現像剤(本実施形態ではトナー)を収容した現像剤収容容器としてのトナーボトル150Y、150M、150C、150Kを有する。トナーボトル150Y、150M、150C、150Kは、それぞれ画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能である。そして、装置本体の所定位置に装着された状態で各色の現像装置104Y、104M、104C、104Kにそれぞれトナーを補給可能である。
次に、本実施形態の画像形成装置100における画像処理ユニットのシステム構成について図3を用いて説明する。画像処理ユニットには、外部入力インタフェース(外部入力I/F)200を介して必要に応じて原稿スキャナ、コンピュータ(情報処理装置)等の不図示の外部装置からRGB画像データとしてカラー画像データが入力される。
LOG変換部201は、ROM210に格納されているデータ等により構成されるルックアップテーブル(LUT)に基づいて入力されたRGB画像データの輝度データをCMYの濃度データ(CMY画像データ)に変換する。マスキング・UCR部202は、CMY画像データから黒(K)成分データを抽出し、記録色材の色濁りを補正すべく、CMY画像データにマトリクス演算を施す。
ルックアップテーブル部(LUT部)203は、画像データをプリンタ部の理想的な階調特性に合わせるためにガンマルックアップテーブル(γルックアップテーブル)を用いて入力されたCMYK画像データの各色毎に濃度補正を施す。なお、γルックアップテーブルはRAM211上に展開されたデータに基づいて作成され、そのテーブル内容はCPU206によって設定される。
パルス幅変調部204は、LUT部203から入力された画像データ(画像信号)のレベルに対応するパルス幅のパルス信号を出力する。このパルス信号に基づいてレーザドライバ205がレーザ発光素子103Y〜103Kを駆動し、感光ドラム101Y〜101K(図1)上を照射することで静電潜像が形成される。
ビデオ信号カウント部207はLUT部203に入力された画像データの(本実施形態では600dpiにおける)1画素毎のレベル(0〜255レベル)を画像1面分積算する。この画像データ積算値を、ビデオカウント値と呼ぶ。このビデオカウント値は出力画像がA4片面の全面すべて255レベルだった場合に最大値529となる。なお、回路の構成上制限があるときは、ビデオ信号カウント部207のかわりにレーザ信号カウント部208を用いて、レーザドライバ205からの画像信号を同様に計算することで、ビデオカウント値を求めることが可能である。
また、画像形成制御部209は、前述した各画像形成ステーションの各部の構成を駆動制御する。例えば、レーザドライバ205が画像データに基づくパルス信号により画像形成制御部209を介してレーザ発光素子103Y〜103Kを駆動する。
ここで、本実施形態の画像形成装置100は、35〜70ppm(1分当たりの出力枚数)のワイドレンジの生産性に対応しており、同一のハード構成において、複数のプロセススピードで画像形成を行うことが可能である。例えば、生産性が70ppmである70ppm機では、プロセススピード300mm/sec、同じく35ppm機では、プロセススピード150mm/secで画像形成を行う。
[現像装置]
次に、本実施形態の現像装置104Yについて、図4及び図5を用いて詳しく説明する。なお、他の色の現像装置104M、104C、104Kの構成は、現像装置104Yと同じであるため、説明を省略する。現像装置104Yは、現像容器20を備え、現像容器20内に現像剤として非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む2成分現像剤が収容されている。また、現像容器20内に、現像剤担持体としての現像スリーブ24と、現像スリーブ24上に担持された現像剤の穂(磁気ブラシ)を規制する穂切り部材25とを有している。
次に、本実施形態の現像装置104Yについて、図4及び図5を用いて詳しく説明する。なお、他の色の現像装置104M、104C、104Kの構成は、現像装置104Yと同じであるため、説明を省略する。現像装置104Yは、現像容器20を備え、現像容器20内に現像剤として非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む2成分現像剤が収容されている。また、現像容器20内に、現像剤担持体としての現像スリーブ24と、現像スリーブ24上に担持された現像剤の穂(磁気ブラシ)を規制する穂切り部材25とを有している。
現像容器20の内部は、その略中央部が図4の紙面に垂直方向に延在する隔壁23によって現像室(第1室)21aと攪拌室(第2室)21bに水平方向の左右に区画されており、現像剤は現像室21a及び攪拌室21bに収容されている。現像室21a及び攪拌室21bには、第1搬送部材としての第1の搬送スクリュー22a及び第2搬送部材としての第2の搬送スクリュー22bがそれぞれ配置されている。
図5に示すように、第1の搬送スクリュー22aは、現像室21aの底部に現像スリーブ24の軸方向に沿ってほぼ平行に配置されており、回転することで現像室21a内の現像剤を軸線方向に沿って一方向に搬送する。即ち、第1の搬送スクリュー22aは、現像室21aの現像剤を後述する第1連通口26から第2連通口27に向けて図5の矢印α方向に搬送する。また、第2の搬送スクリュー22bは、攪拌室21b内の底部に第1の搬送スクリュー22aとほぼ平行に配置され、攪拌室21b内の現像剤を第1の搬送スクリュー22aとは反対方向に搬送する。即ち、第2の搬送スクリュー22bは、攪拌室21bの現像剤を第2連通口27から第1連通口26に向けて図5の矢印β方向に搬送する。
このように、第1、第2の搬送スクリュー22a、22bの回転による搬送によって、現像剤が隔壁23の両端部の第1連通口26及び第2連通口27(図5参照)を通じて現像室21aと攪拌室21bとの間で循環される。即ち、隔壁23は、現像室21aと攪拌室21bとで循環経路を形成すべく、現像室21aと攪拌室21bとを連通させる第1連通口26及び第2連通口27が形成されている。そして、トナーとキャリアを含む現像剤は、循環経路を搬送されることで互いに摺擦して摩擦帯電する。
図4に示すように、現像容器20の感光ドラム101Yに対向した現像領域Aに相当する位置には開口部があり、この開口部に現像スリーブ24が感光ドラム方向に一部露出するように回転可能に配設されている。本実施形態では、現像スリーブ24の直径は18mm、感光ドラム101Yの直径は30mm、この現像スリーブ24と感光ドラム101Yとの最近接領域を約300μmの距離とする。この構成によって、現像領域Aに搬送した現像剤を感光ドラム101Yと接触させた状態で、現像が行なえるように設定されている。なお、この現像スリーブ24は、アルミニウムやステンレスのような非磁性材料で円筒状に構成され、その内部には磁界手段であるマグネットローラ24mが非回転状態で設置されている。
上記構成にて、現像スリーブ24は、現像時に現像室21aの現像剤を担持して、図示矢印方向(反時計方向)に回転する。現像スリーブ24に担持された現像剤は、穂切り部材25による磁気ブラシの穂切りによって層厚を規制される。現像スリーブ24は、層厚が規制された現像剤を感光ドラム101Yと対向した現像領域Aに搬送し、感光ドラム101Y上に形成された静電潜像に現像剤を供給して潜像を現像する。この時、現像効率、つまり、潜像へのトナーの付与率を向上させるために、現像スリーブ24には電源から直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアス電圧が印加される。本実施形態では、−550Vの直流電圧と、ピーク・ツウ・ピーク電圧Vppが1600V、周波数fが11kHzの交流電圧とした。しかし、直流電圧値、交流電圧波形はこれに限られるものではない。
一般に、2成分磁気ブラシ現像法においては、交流電圧を印加すると現像効率が増して画像は高品位になるが、逆にカブリが発生し易くなる。このため、現像スリーブ24に印加する直流電圧と感光ドラム101Yの帯電電位(即ち白地部電位)との間に電位差を設けることにより、カブリを防止することが行なわれる。
穂切り部材(規制ブレード)25は、現像スリーブ24の長手方向軸線に沿って延在した板状のアルミニウムなどで形成された非磁性部材で構成される。また、穂切り部材25は、感光ドラム101Yよりも現像スリーブ回転方向上流側に配設されている。そして、この穂切り部材25の先端部と現像スリーブ24との間を現像剤のトナーとキャリアの両方が通過して現像領域Aへと送られる。
なお、穂切り部材25と現像スリーブ24の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ24上に担持した現像剤磁気ブラシの穂切り量が規制されて現像領域Aへ搬送される現像剤量が調整される。本実施形態においては、穂切り部材25によって、現像スリーブ24上の単位面積当りの現像剤コート量を30mg/cm2に規制している。また、穂切り部材25と現像スリーブ24は、間隙を200〜1000μm、好ましくは300〜700μmに設定される。本実施形態では400μmに設定した。
また、現像領域Aにおいては、現像装置104Yの現像スリーブ24は、共に感光ドラム101Yの移動方向と順方向で移動し、周速比は、対感光ドラム1.80倍で移動している。この周速比に関しては、0倍よりも大きく3.6倍以下の間で設定され、好ましくは、0.5倍以上2.0倍以下の間に設定されれば、何倍でも構わない。移動速度比は、大きくなればなるほど現像効率はアップするが、あまり大きすぎると、トナー飛散、現像剤劣化等の問題点が発生するので、上記の範囲内で設定することが好ましい。
[現像剤]
ここで、現像容器20に収容されているトナーとキャリアからなる2成分現像剤について詳しく説明する。トナーは、結着樹脂、着色剤、そして、必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。トナーは、負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は4μm以上、10μm以下が好ましい。より好ましくは8μm以下であることが好ましい。また、近年のトナーにおいては、定着性を良くするために低融点のトナー或いは低ガラス転移点Tg(例えばTg≦70℃)のトナーが用いられることが多い。さらに定着後の分離性を良くするためにトナーにワックスを含有させている場合もある。本実施形態の現像剤は、ワックスを含有させた粉砕トナーである。
ここで、現像容器20に収容されているトナーとキャリアからなる2成分現像剤について詳しく説明する。トナーは、結着樹脂、着色剤、そして、必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。トナーは、負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は4μm以上、10μm以下が好ましい。より好ましくは8μm以下であることが好ましい。また、近年のトナーにおいては、定着性を良くするために低融点のトナー或いは低ガラス転移点Tg(例えばTg≦70℃)のトナーが用いられることが多い。さらに定着後の分離性を良くするためにトナーにワックスを含有させている場合もある。本実施形態の現像剤は、ワックスを含有させた粉砕トナーである。
また、キャリアは、例えば表面酸化或は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属、及びそれらの合金、或は酸化物フェライトなどが好適に使用可能であり、これらの磁性粒子の製造法は特に制限されない。キャリアは、重量平均粒径が20〜60μm、好ましくは30〜50μmであり、抵抗率が107Ωcm以上、好ましくは108Ωcm以上である。本実施例では108Ωcmのものを用いた。
なお、本実施形態にて用いられるトナーについて、体積平均粒径は、以下に示す装置及び方法にて測定した。測定装置としては、SD−2000シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置(シスメックス社製)を使用した。測定方法は以下に示す通りである。即ち、一級塩化ナトリウムを用いて調製した1%NaCl水溶液の電解水溶液100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml加え、測定試料を0.5〜50mg加える。試料を懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行なう。そして、上記のSD−2000シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布を求める。こうして求めた体積平均分布より、体積平均粒径を得る。
また、本実施形態にて用いられるキャリアの抵抗率は、測定電極面積4cm、電極間間隔0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用いた。片方の電極に1kgの重量の加圧下で、両電極間の印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から、キャリアの抵抗率を得る方法によって測定した。
[現像剤の補給]
次に、本実施形態における現像剤の補給方法について図4及び図5を用いて説明する。現像装置104Yの上部には、現像剤を現像装置104Yに補給する補給装置としての補給装置30が配置される。補給装置30は、トナーとキャリアを混合した補給用2成分現像剤(補給用の現像剤、通常はトナー/補給用現像剤=100%〜80%)を収容する収容部としてのホッパー31を備える。
次に、本実施形態における現像剤の補給方法について図4及び図5を用いて説明する。現像装置104Yの上部には、現像剤を現像装置104Yに補給する補給装置としての補給装置30が配置される。補給装置30は、トナーとキャリアを混合した補給用2成分現像剤(補給用の現像剤、通常はトナー/補給用現像剤=100%〜80%)を収容する収容部としてのホッパー31を備える。
ホッパー31には、現像剤収容容器としてのトナーボトル150Yから現像剤が供給される。トナーボトル150Yは、不図示の駆動機構により収容された補給用2成分現像剤をホッパー31に供給する。この供給動作は、例えば、ホッパー31内の現像剤の量を検出するセンサの検出結果により行われる。即ち、このセンサによりホッパー31内の現像剤の量が所定量よりも少なくなった場合に、上述の駆動機構を駆動して、トナーボトル150Yからホッパー31内に現像剤が供給される。
ホッパー31は、下部にスクリュー状の補給搬送部材、即ち、補給スクリュー32を備え、補給スクリュー32の一端が現像装置104Yの後端部に設けられた現像剤補給口33の位置まで延びている。現像剤補給口33は、現像容器20の攪拌室21bと連通している。また、補給スクリュー32は、補給駆動手段としての不図示の補給モータにより回転駆動される。したがって、補給スクリュー32は、補給モータの駆動により回転して、ホッパー31から現像剤を搬送して攪拌室21b内に現像剤を補給する。
画像形成によって消費された分のトナーは、補給スクリュー32の回転力と、現像剤の重力によって、ホッパー31から現像剤補給口33を通過して、現像容器20内に補給される。このようにしてホッパー31から現像装置104Yに補給される補給用の現像剤の量は、補給スクリュー32の回転回数によっておおよそ定められる。この回転回数は、画像データのビデオカウント値や、現像容器20内に設置された不図示のインダクタンスセンサ(トナー濃度検知センサ)の検出結果などに基づいて、制御手段(制御部)としてのCPU206(図3)によって定められる。
[現像装置内の余剰現像剤の排出]
次に、本実施形態における現像装置104Y内の余剰現像剤の排出方法について、図5を用いて説明する。現像装置104Yは、上述のように現像剤が補給され、この補給により過剰となった現像容器20内の余剰現像剤を排出口306により排出する構成を有する。このような構成をトリクル、或いは、ACR(Auto Carrier Refreshment)構成と呼ぶ。このために現像装置104Yは、余剰現像剤が排出される排出口306が形成された排出部310を備える。排出口306は、現像室21aと攪拌室21bとで形成される循環経路から外れた位置で、第1連通口26に対し第2連通口27と反対側に配置され、第2の搬送スクリュー22bにより搬送される現像剤の一部(余剰現像剤)を排出する。
次に、本実施形態における現像装置104Y内の余剰現像剤の排出方法について、図5を用いて説明する。現像装置104Yは、上述のように現像剤が補給され、この補給により過剰となった現像容器20内の余剰現像剤を排出口306により排出する構成を有する。このような構成をトリクル、或いは、ACR(Auto Carrier Refreshment)構成と呼ぶ。このために現像装置104Yは、余剰現像剤が排出される排出口306が形成された排出部310を備える。排出口306は、現像室21aと攪拌室21bとで形成される循環経路から外れた位置で、第1連通口26に対し第2連通口27と反対側に配置され、第2の搬送スクリュー22bにより搬送される現像剤の一部(余剰現像剤)を排出する。
第2の搬送スクリュー22bは、順方向搬送部としての第1のスパイラル部301と、逆方向搬送部としての第2のスパイラル部302と、導入部及び排出搬送部としての第3のスパイラル部303を有する。第1のスパイラル部301は、現像剤を第2連通口27から第1連通口26に向かう順方向(矢印β方向)に搬送する。
第2のスパイラル部(返しスクリュー)302は、第1のスパイラル部301よりも順方向下流側で第1連通口26と対向する第1位置から、排出口306よりも順方向上流側の第2位置までの間に設けられている。そして、第2のスパイラル部302は、現像剤を順方向と逆の方向である逆方向(矢印γ方向)に搬送する。
第3のスパイラル部303は、第2のスパイラル部302よりも順方向下流側で、少なくとも現像剤を逆方向に搬送せずに第2のスパイラル部302を超えた現像剤を排出口306に導く。本実施形態では、第3のスパイラル部303は、第2のスパイラル部302を超えた現像剤を排出口306に搬送する。搬送方向は、第2のスパイラル部302と反対方向の順方向である。
以下、具体的に説明する。第1のスパイラル部301は、第1回転軸311aと、第1回転軸上に設けられた螺旋状の第1羽根部311bとを有する。第2のスパイラル部302は、第1回転軸311aと同軸の第2回転軸312aと、第2回転軸上に設けられ、第1羽根部311bと羽根の向きが異なる螺旋状の第2羽根部312bとを有する。第3のスパイラル部303は、第1回転軸311aと同軸の第3回転軸313aと、第3回転軸上に設けられた螺旋状の第3羽根部313bとを有する。第1のスパイラル部301、第2のスパイラル部302及び第3のスパイラル部303は一体に形成されている。
第1のスパイラル部301は、現像容器20内の現像剤を、連通口27から連通口26の方向へ、即ち通常の循環経路の下流側へ現像剤を搬送する。第2のスパイラル部(返しスクリュー)302は、第1のスパイラル部301による現像剤搬送方向の下流側に接続されている。そして、第2のスパイラル部302は、通常の循環経路外から循環経路内に押し戻すように現像剤を搬送する。第1のスパイラル部301と第2のスパイラル部302との接続部に対向する位置には、第1連通口26が設けられている。
更に、第2のスパイラル部302の搬送方向上流には、循環する現像剤の一部を現像容器20の外に排出するための排出開口305が設けられている。これにより、第2の搬送スクリュー22bの第1のスパイラル部301によって排出開口305の方向へ搬送される現像剤の大部分は、第2のスパイラル部302に押し戻されて排出開口305からの排出を逃れる。そして、排出を逃れた現像剤は、第1連通口26を通過して第1の搬送スクリュー22aに受け渡される。
一方で、第2のスパイラル部302によって押し戻されなかった現像剤は、排出開口305を通過し、第1のスパイラル部301と同じ方向に現像剤を搬送する第3のスパイラル部303(排出スクリュー)に搬送されて、排出口306に到達する。排出口306に到達した現像剤は、排出口306から自由落下で現像容器20の外に余剰現像剤として排出される。排出された余剰現像剤は、不図示の回収容器に回収される。第1のスパイラル部301、第2のスパイラル部302及び第3のスパイラル部303の構成については、詳細は後述する。
なお、本実施形態では、第2の搬送スクリュー22bの第2のスパイラル部302の順方向の最下流に、排出開口305の一部を覆うように、円板形状のつば部304を設けている。つば部304は、第2の搬送スクリュー22bの第1のスパイラル部301と第2のスパイラル部302との搬送能力の差によって、排出開口305に向かって搬送されてきた現像剤の慣性力の差を低減させる機能を持つ。つば部304は、第2のスパイラル部302の順方向最下流部の羽根の切れ目から排出開口305へ落ち込む現像剤を無くし、現像剤の排出量を安定させる。また、つば部304は、第2のスパイラル部302の排出開口305に対向する末端を覆ってスクリュー羽根の谷部を排出開口305に露出させないようにしている。これにより、第2の搬送スクリュー22bの回転速度が変動しても安定した排出量を確保できる。
[現像剤の補給量と排出量のバランスについて]
ここで、上述したような現像装置の構成において、現像剤の補給量と排出量がどのようにバランスするかについて、即ち、ACR構成について説明する。補給量については、出力画像及び制御用のパッチ画像で消費されたトナー量に対して、同じ量だけトナーを含むように、トナーとキャリアの混合した補給現像剤を補給する。したがって、補給現像剤のトナーとキャリアの混合比率によって、必要な補給量は異なってくる。
ここで、上述したような現像装置の構成において、現像剤の補給量と排出量がどのようにバランスするかについて、即ち、ACR構成について説明する。補給量については、出力画像及び制御用のパッチ画像で消費されたトナー量に対して、同じ量だけトナーを含むように、トナーとキャリアの混合した補給現像剤を補給する。したがって、補給現像剤のトナーとキャリアの混合比率によって、必要な補給量は異なってくる。
即ち、キャリアの混合比率が高い程、必要な補給量が増えてコストが増大する反面、新しいキャリアが大量に補給されるため、常に安定した帯電量をトナーに付与することができるメリットがある。一方、キャリアの混合比率が低い程、必要な補給量が減ってランニングコストを削減できる反面、現像容器内の現像剤に含まれる劣化キャリアの比率が増える。このため、トナーへの帯電付与が不安定になり、長期に渡る画質の安定が困難になるデメリットがある。
前述したように、補給現像剤におけるトナーとキャリアの混合比率は、キャリアの混合比率が0%〜20%くらいで使用されるが、本実施形態における、補給現像剤のトナーとキャリアの混合比率は9対1である。
このように補給量が決定したとき、現像容器20内の現像剤の量は、画像形成に伴って次第に増加する。これは、画像形成によってトナーは消費されるが、キャリアは消費されずに現像容器20内に残って循環し続けるからである。ここで現像剤量が増加した場合、現像室21aと攪拌室21bの現像剤の剤面が上昇する。特に攪拌室21bの剤面が上昇すると、第2の搬送スクリュー22bの第1のスパイラル部301によって搬送されてきた現像剤を、第2のスパイラル部302で押し戻すことができなくなり、現像剤の一部が第2のスパイラル部302を乗り越える。第2のスパイラル部302を乗り越えた現像剤は、排出開口305を通過し、第3のスパイラル部303によって排出口306へ排出される。そして、現像剤が排出されると攪拌室21bの剤面が下がり、第2のスパイラル部302による押し戻しで現像剤の排出を抑制する能力が高くなり、排出量が低下して、現像剤が過剰に減るのを防止する。このような動きによって現像容器20内の現像剤量がバランスするようになっている。
[第2の搬送スクリュー]
上述した様に、本実施形態の画像形成装置100は、35〜70ppmのワイドレンジの生産性に対応しており、同一のハード構成において、複数のプロセススピードで画像形成を行うことが可能である。また、プロセススピードが異なる複数の画像形成装置に同一構成の現像装置を用いる場合もある。この場合、画像形成装置のプロセススピードが速いと現像装置の現像スリーブや各搬送スクリューの回転速度も速くなる。
上述した様に、本実施形態の画像形成装置100は、35〜70ppmのワイドレンジの生産性に対応しており、同一のハード構成において、複数のプロセススピードで画像形成を行うことが可能である。また、プロセススピードが異なる複数の画像形成装置に同一構成の現像装置を用いる場合もある。この場合、画像形成装置のプロセススピードが速いと現像装置の現像スリーブや各搬送スクリューの回転速度も速くなる。
特に、第2の搬送スクリュー22bの回転速度が速くなると、攪拌室21bの剤面が下がっても現像剤が掻き上げられるなどして第2のスパイラル部302を乗り越えて現像剤が過剰に排出される虞がある。例えば、第2の搬送スクリュー22bは、70ppmに対応する際には700rpmで高速回転し、35ppmに対応する際には350rpmで低速回転する。このため、本実施形態では、第2の搬送スクリュー22bの構成を以下のようにしている。
図6により、第2の搬送スクリュー22bの詳細な構成を説明する。第2の搬送スクリュー22bは、前述したように、第1のスパイラル部301、第2のスパイラル部302及び第3のスパイラル部303を備える。本実施形態の場合、上述のように第2の搬送スクリュー22bの回転速度が速くなっても現像剤が過剰に排出されないようにすべく、第2のスパイラル部302の搬送力を、この搬送力に対応する第1のスパイラル部301の搬送力以上としている。
まず、図6に示すように、第2のスパイラル部302が第1位置D1から第2位置D2に配置されているとする。上述した様に、第1位置D1は、第1のスパイラル部301よりも順方向(矢印β方向)下流側で第1連通口26と対向する位置であり、第2スパイラル部302の順方向上流端である。一方、第2位置D2は、排出口306よりも順方向上流側の位置であり、第2スパイラル部302の順方向下流端である。
次に、第1位置D1から第2位置D2までの距離をLとする。本実施形態では、Lは、第2スパイラル部302の回転軸線方向の長さに相当し、返し搬送領域の長さを表わす。一方、第1位置D1から順方向上流側に距離Lの位置を第3位置D3とする。即ち、第1位置D1を中心として、第2位置D2と対象となる位置を第3位置D3とする。本実施形態の場合、第1位置D1から第3位置D3までの部分は、第1のスパイラル部301の順方向下流側端部から上流側に距離Lまでの部分である。
そして、第1位置D1と第3位置D3との間において現像剤を順方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF1とする。即ち、第1のスパイラル部301により現像剤を搬送する搬送力のうち、第2のスパイラル部302の直前の距離L部分における搬送力をF1とする。また、第2のスパイラル部302で現像剤を逆方向(矢印γ方向)に搬送する搬送力の和の絶対値をF2とする。この場合に、第2の搬送スクリュー22bは、F1≦F2を満たすように構成されている。なお、F1とF2は、互いに逆向きの力であるため、絶対値で比較する。
ここで、第1のスパイラル部301側の搬送力F1を、第2のスパイラル部302の長さLと同じ範囲における搬送力としたのは、次の通りである。即ち、第2のスパイラル部302側に押し込む方向の搬送力に寄与するのは、第1のスパイラル部301のうち、第2のスパイラル部302の直前部分の所定の範囲である。この所定の範囲よりも順方向上流側においては、仮に搬送力が変化したとしてもその搬送力の変化は概ね剤面の高さに現れ、その搬送力の大小が現像剤を第2のスパイラル部302側に押し込む搬送力に影響を及ぼすことは殆どない。
このため、本実施形態では、第1のスパイラル部301のうち、第2のスパイラル部302の直前部分の所定の範囲を、第2のスパイラル部302と同じ長さLの範囲としている。そして、この範囲における搬送力F1と、第2のスパイラル部302の搬送力F2とを比較して、F1とF2とが同じ、或いは、F2がF1よりも大きくなるようにしている。なお、F2は、F1の1倍以上、1.5倍以下とすることが好ましい(F2≦1.5×F1)。より好ましくは、F2は、F1の1倍よりも大きく、1.3倍以下とする(F1<F2≦1.3×F1)。
次に、第1のスパイラル部301と第2のスパイラル部302の関係について、より具体的に説明する。上述した様に、第1のスパイラル部301は、第1回転軸311aと、第1回転軸311a上に設けられた螺旋状の第1羽根部311bとを有する。本実施形態では、第1羽根部311bを3条とした。即ち、第1のスパイラル部301は3条スクリューである。一方、第2のスパイラル部302は、第2回転軸312aと、第2回転軸312a上に設けられた螺旋状の第2羽根部312bとを有する。本実施形態では、第2羽根部312bも3条とした。即ち、第2のスパイラル部302も3条スクリューである。
ここで、第1羽根部311bの外径をA1、第1回転軸311aの外径をB1、第1羽根部311bの螺旋ピッチをP1、第1羽根部311bの条数をN1とする。また、第2羽根部312bの外径をA2、第2回転軸312aの外径をB2、第2羽根部312bの螺旋ピッチをP2、第2羽根部312bの条数をN2とする。図6には、A1、B1、P1を図示したが、A2、B2、P2も同様である。この場合に、F1及びF2は、次式によりで表される。
F1=(A1−B1)×P1×N1×L
F2=(A2−B2)×P2×N2×L
F1=(A1−B1)×P1×N1×L
F2=(A2−B2)×P2×N2×L
したがって、本実施形態の場合、F1、F2の関係は次のように表せる。
(A1−B1)×P1×N1×L≦(A2−B2)×P2×N2×L・・・(1)
(A1−B1)×P1×N1×L≦(A2−B2)×P2×N2×L・・・(1)
なお、第1のスパイラル部301と第2のスパイラル部302は、それぞれ1条のスクリューでも良いし、3条以外の多条のスクリューであっても良い。また、互いに羽根の条数が同じであっても良いし、異なっていても良い。また、羽根の外径、ピッチ、回転軸の外径についても、互いに同じでも良いし、異なっていても良い。要は、上述のF1≦F2を満たせば良い。
上述の式(1)について説明する。式(1)の左辺は、F1であり、第1のスパイラル部301による順方向の現像剤搬送力が、第1位置D1(返しポイント)に到達する際にどのくらいの搬送力があるかを表わす。
まず、第1羽根部311bの外径A1と第1回転軸311aの外径(軸径)B1の差分は、螺旋羽根の面積に関連する値であり、この値が大きいと搬送力が増す。次に、螺旋ピッチP1は第2の搬送スクリュー22bが1回転したときに現像剤が搬送される距離に関わる値であり、この値が大きいと搬送力が増す。更に、螺旋の条数N1は、螺旋羽根の間に入って搬送される現像剤の流れが、第2の搬送スクリュー22bの1回転に応じて、返しポイントに対してぶつかる回数に比例する値である。この値が大きいと搬送力が増す。最後に、第2のスパイラル部302の長さ、即ち、返し搬送領域の長さLの範囲と比較するため、Lの積をとる。
同様に、式(1)の右辺は、F2であり、第2のスパイラル部302による逆方向の現像剤搬送力が、第1位置D1(返しポイント)に到達する際にどのくらいの搬送力があるかを表わす。
まず、第2羽根部312bの外径A2と第2回転軸312aの外径(軸径)B2の差分は、螺旋羽根の面積に関連する値であり、この値が大きいと搬送力が増す。次に、螺旋ピッチP2は第2の搬送スクリュー22bが1回転したときに現像剤の搬送される距離に関わる値であり、この値が大きいと搬送力が増す。更に、螺旋の条数N2は、螺旋羽根の間に入って搬送される現像剤の流れが、第2の搬送スクリュー22bの1回転に応じて、返しポイントに対してぶつかる回数に比例する値である。この値が大きいと搬送力が増す。最後に、返し搬送領域の長さLの範囲で返し搬送力を考えるために、Lの積をとる。
以上のように、式(1)の左辺で表わされる順方向の搬送力F1よりも、右辺で表わされる逆方向の搬送力F2が、同等以上に大きくなるような構成にしておけば、プロセススピードを高速化した場合にも現像剤の排出が過剰になることを抑制できる。即ち、プロセススピードが高速であっても、現像剤が排出される量を適正化することができる。
本実施形態の現像装置の構成においては、具体的には以下のようにした。第1羽根部311bの外径A1は14mm、第1回転軸311aの外径B1は6mm、螺旋ピッチP1は20mm、螺旋の条数N1は3条とした。一方、第2羽根部312bの外径A2は14mm、第2の回転軸312aの外径B2は6mm、螺旋ピッチP2は25mm、螺旋の条数N2は3条、返し搬送領域の長さLは15mmとした。なお、本実施形態を適用可能な構成は当然この数値に限られたものではなく、前記の式(1)を満たせば、適宜数値を変更可能である。
[実施例1]
次に、本実施形態の効果を確認するために、第2の搬送スクリュー22bの回転速度を異ならせた場合に、現像剤の過剰な排出が抑制できるかについて、比較例1〜3と比べて実験を行った。その詳細を以下に示す。
次に、本実施形態の効果を確認するために、第2の搬送スクリュー22bの回転速度を異ならせた場合に、現像剤の過剰な排出が抑制できるかについて、比較例1〜3と比べて実験を行った。その詳細を以下に示す。
まず、現像剤の排出量の評価方法としては、現像容器内の最低限に必要な現像剤量を150gとし、この150gの現像剤量において、現像装置を補給なしで空回転したときに排出口306から排出される単位時間1秒あたりの現像剤量を測定した。空回転とは、現像装置による現像を行わずに、現像装置の現像スリーブや各スクリューを回転させる動作である。ここで、最低限必要な現像剤量とは、面内濃度均一性等の画像品質目標を達成するために必要な現像剤量であり、現像装置の構成や目標画像品質等によっても変わってくるのである。
次に、単位時間あたりに、制御パッチ画像等で最低限は消費されるトナー量を算出し、そのトナー量を補給する際に同時に補給されてくるキャリア量を算出した。本実施形態では画像濃度を保つためや、クリーナ109Y〜109Kに潤滑剤としてトナーを供給するために、定期的な枚数間隔で制御パッチ画像を形成している。そして、そのトナー量を補給する際に同時に補給されてくるキャリア量は、単位時間1秒あたりに0.1mgと算出した。こちらの値も画像形成装置の構成や目標画質によって変わってくるものである。
最終的には、画像品質に最低限必要な現像剤量150gにおける空回転1秒での現像剤の排出量と、単位時間1秒あたりの最少キャリア補給量0.1mgとを比較した。そして、空回転での排出量の方が多い場合は、実際に画像形成装置を使用した場合に現像装置内の現像剤量が150gを下回る可能性があるので、この場合の評価を「×」で示し、そうでなければ評価を「○」で示した。即ち、現像剤が過剰に排出されていると判断した場合には、評価を「×」で示し、現像剤が過剰に排出されていないと判断した場合には、評価を「○」で示した。
この実験の結果を図7に示す。実験は、式(1)を満たす実施例1と、式(1)を満たさない比較例1〜3とで行った。比較例1〜3は、実施例1に対して、第2のスパイラル部302に関わるパラメータだけを変更している。
ここで、本実施形態の現像装置を適用した画像形成装置は35ppm〜70ppmのワイドレンジ対応であるため、70ppmに対応する際には、第2の搬送スクリュー22bは700rpmで高速回転している。また、35ppmに対応する際には、第2の搬送スクリュー22bを350rpmで低速回転させている。
図7の表に示すように、実施例1においては、プロセススピードが高速であっても(70ppm)、現像装置内の現像剤量が150gよりも下回らなかった。このため、実施例1の場合、プロセススピードを高速にしても、現像剤の過剰な排出を抑制できることが分かった。一方、比較例1〜3においては、プロセススピードを高速にした場合(70ppm)、現像装置内の現像剤量が150gを下回った。このため、比較例1〜3の場合、プロセススピードを高速にした場合、現像剤が過剰に排出されることが分かった。
なお、上述のように、実施例1と比較例1〜3とでは、第2のスパイラル部302に関わるパラメータだけを変更した。これは、第1のスパイラル部301については、補給されたトナーや現像剤の攪拌搬送を適正に行うことが求められる機能であり、この攪拌搬送機能を達成するためには、ある程度、構成が決定してしまうためである。したがって、現像剤の過剰な排出を抑制し、ACR構成を保証する機能は、第2のスパイラル部302の構成の変更によって達成するのが好ましい。
以上のように、本実施形態によれば、プロセススピードを高速化した場合においても、現像剤の排出が過剰になることなく、現像剤量変動を抑制することが可能である。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図8を用いて説明する。本実施形態では、第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)1022bの第1のスパイラル部1301は、第1の実施形態と異なり、第2のスパイラル部1302の直前部分にクリアランス部1308を有する。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様であるため、同一の構成には同一の符号を付し、図示及び説明を省略又は簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第2の実施形態について、図8を用いて説明する。本実施形態では、第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)1022bの第1のスパイラル部1301は、第1の実施形態と異なり、第2のスパイラル部1302の直前部分にクリアランス部1308を有する。その他の構成及び作用は、上述の第1の実施形態と同様であるため、同一の構成には同一の符号を付し、図示及び説明を省略又は簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態では、第1のスパイラル部(順方向搬送部)1301と第2のスパイラル部(逆方向搬送部)1302との連結部において、螺旋羽根が存在せず搬送スクリューの回転軸だけの領域が存在する。以下では、この領域をクリアランス部1308と称す。即ち、第1のスパイラル部1301は、第1回転軸311aと、第1回転軸311a上に設けられた螺旋状の第1羽根部311bと、第1回転軸311a上に螺旋状の羽根がない羽根無し部としてのクリアランス部1308とを有する。
このようなクリアランス部1308を設ける理由は、次の通りである。即ち、第1のスパイラル部1301の螺旋羽根と、第2のスパイラル部1302の螺旋羽根が繋がっていると、その連結部において現像剤を跳ね上げてしまい、現像剤が過剰に排出される虞があるためである。したがって、クリアランス部1308を設けることで、連結部において螺旋羽根が接続されないため、連結部における現像剤の跳ね上げを抑制し、現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。
但し、本発明者の実験によれば、プロセススピードを高速化していった場合には、単純にクリアランス部を設けるだけでは現像剤の過剰な排出を抑制できない場合があった。そこで、本実施形態では、以下のような構成をとることで、プロセススピードを高速化していった場合にも、現像剤の過剰な排出を抑制するようにした。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、第2のスパイラル部1302が第1位置D1から第2位置D2に配置されているとする。また、第1位置D1から第2位置D2までの距離をLとし、第1位置D1から順方向(矢印β方向)上流側に距離Lの位置を第3位置D3とする。本実施形態の場合、第1位置D1から第3位置D3までの部分は、第1のスパイラル部301の順方向下流側端部から上流側に距離Lまでの部分で、第1羽根部311bの順方向下流側の一部とクリアランス部1308を含む部分である。
そして、第1位置D1と第3位置D3との間において現像剤を順方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF1とする。即ち、クリアランス部1308は、螺旋羽根がなく搬送力が0であるため、この範囲に含まれる第1羽根部311bにより搬送力がF1となる。また、第2のスパイラル部1302で現像剤を逆方向(矢印γ方向)に搬送する搬送力の和の絶対値をF2とする。この場合において、本実施形態でも第2の搬送スクリュー1022bは、F1≦F2を満たすように構成されている。
次に、第1のスパイラル部1301と第2のスパイラル部1302の関係について、より具体的に説明する。まず、第1羽根部311bの外径をA1、第1回転軸311aの外径をB1、第1羽根部311bの螺旋ピッチをP1、第1羽根部311bの条数をN1、クリアランス部1308の回転軸線方向の長さをMとする。また、第2羽根部312bの外径をA2、第2回転軸312aの外径をB2、第2羽根部312bの螺旋ピッチをP2、第2羽根部312bの条数をN2とする。この場合に、F1及びF2は、次式によりで表される。
F1=(A1−B1)×P1×N1×(L−M)
F2=(A2−B2)×P2×N2×L
F1=(A1−B1)×P1×N1×(L−M)
F2=(A2−B2)×P2×N2×L
したがって、本実施形態の場合、F1、F2の関係は次のように表せる。
(A1−B1)×P1×N1×(L−M)≦(A2−B2)×P2×N2×L
・・・(2)
(A1−B1)×P1×N1×(L−M)≦(A2−B2)×P2×N2×L
・・・(2)
なお、本実施形態でも、第1のスパイラル部1301及び第2のスパイラル部1302は、3条スクリューとした。但し、第1のスパイラル部1301と第2のスパイラル部1302は、それぞれ1条のスクリューでも良いし、3条以外の多条のスクリューであっても良い。また、互いに羽根の条数が同じであっても良いし、異なっていても良い。また、羽根の外径、ピッチ、回転軸の外径についても、互いに同じでも良いし、異なっていても良い。要は、上述のF1≦F2を満たせば良い。
上述の式(2)は、第1の実施形態の式(1)と実質的に同じ意味を持つ。但し、本実施形態では、第1の実施形態と異なり、クリアランス部1308を有する。このクリアランス部1308の領域は、順方向の現像剤搬送力を減少させる領域、或いは、逆方向の返し現像剤搬送力に対抗しない領域と捉えることができる。
その結果、式(2)のように、順方向の現像剤搬送力は、返し搬送領域の長さLからクリアランス部1308の長さMを引いた値の積をとるようにしている。したがって、順方向の搬送力F1は、クリアランス部1308がある分、第1位置D1(返しポイント)に対しては弱まっていると考えると良い。
本実施形態の現像装置の構成においては、具体的には以下のようにした。第1羽根部311bの外径A1は14mm、第1回転軸311aの外径B1は6mm、螺旋ピッチP1は30mm、螺旋の条数N1は3条、クリアランス部1308の長さMは3mmとした。一方、第2羽根部312bの外径A2は14mm、第2の回転軸312aの外径B2は6mm、螺旋ピッチP2は30mm、螺旋の条数N2は3条、返し搬送領域の長さLは25mmとした。なお、本実施形態を適用可能な構成は当然この数値に限られたものではなく、前記の式(2)を満たせば、適宜数値を変更可能である。また、各羽根部は、途中で条数を変更しても良い。例えば、第1羽根部311bは、第1位置D1から第3位置D3までの範囲では2条とし、それよりも順方向上流では3条としても良い。
[実施例2]
次に、本実施形態の効果を確認するために、実施例1で説明した実験と同様に、第2の搬送スクリュー1022bの回転速度を異ならせた場合に、現像剤の過剰な排出が抑制できるかについて、比較例4〜6と比べて実験を行った。実験方法及び実験における評価方法は、実施例1と共通である。
次に、本実施形態の効果を確認するために、実施例1で説明した実験と同様に、第2の搬送スクリュー1022bの回転速度を異ならせた場合に、現像剤の過剰な排出が抑制できるかについて、比較例4〜6と比べて実験を行った。実験方法及び実験における評価方法は、実施例1と共通である。
この実験の結果を図9に示す。実験は、式(2)を満たす実施例2と、式(2)を満たさない比較例4〜6とで行った。ここで、本実施形態の現像装置を適用した画像形成装置は45ppm〜90ppmのワイドレンジ対応とした。このため、90ppmに対応する際には、第2の搬送スクリュー1022bは900rpmで高速回転している。また、45ppmに対応する際には、第2の搬送スクリュー1022bを450rpmで低速回転させている。
図9の表に示すように、実施例2においては、プロセススピードが高速であっても(90ppm)、現像装置内の現像剤量が150gよりも下回らなかった。このため、実施例2の場合、プロセススピードを高速にしても、現像剤の過剰な排出を抑制できることが分かった。一方、比較例4〜6においては、プロセススピードを高速にした場合(90ppm)、現像装置内の現像剤量が150gを下回った。このため、比較例4〜6の場合、プロセススピードを高速にした場合、現像剤が過剰に排出されることが分かった。
以上のように、本実施形態によれば、プロセススピードを高速化した場合においても、現像剤の排出が過剰になることなく、現像剤量変動を抑制することが可能である。
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、逆方向搬送部としての第2のスパイラル部は、長さLの全域において同じ方向に向いた螺旋状の羽根を設けた構成について説明したが、第2のスパイラル部はこれに限らない。例えば、図10(a)に示すように、第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)2022bの第2のスパイラル部(逆方向搬送部)2302に、第2回転軸2312a上に羽根がないクリアランス部(羽根無し部)2308があっても良い。この場合、第2のスパイラル部2302による搬送力F2は、第2羽根部2312bによる搬送力となる。
上述の各実施形態では、逆方向搬送部としての第2のスパイラル部は、長さLの全域において同じ方向に向いた螺旋状の羽根を設けた構成について説明したが、第2のスパイラル部はこれに限らない。例えば、図10(a)に示すように、第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)2022bの第2のスパイラル部(逆方向搬送部)2302に、第2回転軸2312a上に羽根がないクリアランス部(羽根無し部)2308があっても良い。この場合、第2のスパイラル部2302による搬送力F2は、第2羽根部2312bによる搬送力となる。
例えば、第2羽根部2312bの外径をA2、第2回転軸2312aの外径をB2、第2羽根部2312bの螺旋ピッチをP2、第2羽根部2312bの条数をN2とする。また、クリアランス部2308の回転軸線方向の長さをGとする。この場合に、F2は、次式によりで表される。
F2={(A2−B2)×P2×N2×(L−G)}+{(B2−B2)×P2×N2×G}
F2={(A2−B2)×P2×N2×(L−G)}+{(B2−B2)×P2×N2×G}
上式の右辺の「(A2−B2)×P2×N2×(L−G)」は、第2羽根部2312bによる搬送力を示す。また、「(B2−B2)×P2×N2×G」は、クリアランス部2308による搬送力を示す。クリアランス部2308は、羽根がないため、「B2−B2=0」となり、搬送力は0になる。したがって、上式を整理すると、F2は、次式のように、第2羽根部2312bによる搬送力となる。
F2=(A2−B2)×P2×N2×(L−G)
F2=(A2−B2)×P2×N2×(L−G)
また、図10(b)に示すように、第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)3022bの第2のスパイラル部(逆方向搬送部)3302に、第2羽根部3312bと反対方向に現像剤を搬送する逆方向羽根部3309があっても良い。第2羽根部3312bは、現像剤を第1のスパイラル部301側に向けて搬送する向きであるが、逆方向羽根部3309は、これと反対方向、即ち、排出口306に向けて現像剤を搬送する向きである。この場合、第2のスパイラル部3302による搬送力F2は、第2羽根部3312bの搬送力から逆方向羽根部3309による搬送力を引いたものとなる。
例えば、第2羽根部3312bの外径をA2、第2回転軸3312aの外径をB2、第2羽根部3312bの螺旋ピッチをP2、第2羽根部3312b2の条数をN2とする。また、逆方向羽根部3309の外径をA3、逆方向羽根部3309の螺旋ピッチをP3、逆方向羽根部3309の条数をN3、逆方向羽根部3309の回転軸線方向の長さをHとする。この場合に、F2は、次式によりで表される。
F2={(A2−B2)×P2×N2×(L−H)}−{(A3−B2)×P3×N3×G}
F2={(A2−B2)×P2×N2×(L−H)}−{(A3−B2)×P3×N3×G}
更に、図10(c)に示すように、第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)4022bの第2のスパイラル部(逆方向搬送部)4302に、互いに外径が異なる第2羽根部4312b1、4312b2があっても良い。この場合、それぞれの第2羽根部の搬送力の和がF2となる。
例えば、第2羽根部4312b1の外径をA21、第2回転軸4312aの外径をB2、第2羽根部4312b1の螺旋ピッチをP21、第2羽根部4312b1の条数をN21とする。また、第2羽根部4312b2の外径をA22、第2羽根部4312b2の螺旋ピッチをP22、第2羽根部4312b2の条数をN22とする。第2羽根部4312b2の回転軸線方向の長さをIとする。この場合に、F2は、次式によりで表される。
F2={(A21−B2)×P21×N21×(L−I)}+{(A22−B2)×P22×N22×I}
F2={(A21−B2)×P21×N21×(L−I)}+{(A22−B2)×P22×N22×I}
なお、図10(c)に示す構成の場合、第2のスパイラル部4302の順方向下流側には、第3のスパイラル部の代わりに、第3回転軸4313aに羽根がない導入部4303を設けている。即ち、第2のスパイラル部4302から排出口306までの間は、羽根がない構成であっても良い。要は、現像剤を第2のスパイラル部4302と同じ、順方向と反対方向である逆方向に搬送しない構成であれば良い。図10(c)の構成の場合、第2のスパイラル部4302を超えた現像剤が、概ねそのまま(ほぼ搬送されずに)、排出口306に落下する。このような導入部4303は、第1、第2の実施形態、或いは、図10(a)、(b)の構成に適用しても良い。
上述のように、本発明における逆方向搬送部とは、途中、順方向に搬送する部分があったり、搬送力がない部分があったりしても良い。言い換えれば、順方向に関して、逆方向の搬送力が発生し始めた始点から、逆方向の搬送力がなくなる終点までの範囲である。したがって、逆方向搬送部の順方向下流端(終点)は、終点よりも下流側で現像剤を逆方向に搬送する搬送力がなくなる位置であり、終点よりも下流側では、順方向の搬送力が発生したり、そもそも搬送力が発生していなくても良い。
上述したようにF2は、第2のスパイラル部による搬送力の総和の絶対値であれば良く、この搬送力の総和は、搬送方向が第2羽根部と反対方向であれば、マイナスの搬送力が足され、羽根がなければ0の搬送力が足されることになる。また、第2羽根部の外径や第2回転軸の外径が変わった場合には、上述の式に準じて、その範囲の搬送力を求め、最終的に第1位置D1から第2位置D2の範囲内で全ての搬送力を足せばよい。なお、これは、第1のスパイラル部(順方向搬送部)においても同様であり、第1位置D1から第3位置D3の範囲内で全ての搬送力を足すことで、F1を求めることができる。
20・・・現像容器/21a・・・現像室(第1室)/21b・・・攪拌室(第2室)/22a・・・第1の搬送スクリュー(第1搬送部材)/22b、1022b、2022b、3022b・・・第2の搬送スクリュー(第2搬送部材)/23・・・隔壁/24・・・現像スリーブ(現像剤担持体)/26・・・第1連通口/27・・・第2連通口/100・・・画像形成装置/101Y、101M、101C、101K・・・感光ドラム(像担持体)/104Y、104M、104C、104K・・・現像装置/301、1301・・・第1のスパイラル部(順方向搬送部)/302、1302、2302、3302、4302・・・第2のスパイラル部(逆方向搬送部)/303・・・第3のスパイラル部(導入部、排出搬送部)/306・・・排出口/310・・・排出部/311a・・・第1回転軸/311b・・・第1羽根部/312a、2312a、3312a、4312a・・・第2回転軸/312b、2312b、3312b、4312b1、4312b2・・・第2羽根部/313a・・・第3回転軸/313b・・・第3羽根部/1308・・・クリアランス部(羽根無し部)
Claims (6)
- 現像剤を収容する現像容器であって、前記現像容器の内部を第1室と第2室とに区画すると共に、前記第1室と前記第2室とで循環経路を形成すべく、前記第1室と前記第2室とを連通させる第1連通口及び第2連通口が形成された隔壁を有する前記現像容器と、
前記第1室の現像剤を担持して、像担持体と対向する領域に搬送する現像剤担持体と、
前記第1室の現像剤を前記第1連通口から前記第2連通口に向けて搬送する第1搬送部材と、
前記第2室の現像剤を前記第2連通口から前記第1連通口に向けて搬送する第2搬送部材と、
前記循環経路から外れた位置で、前記第1連通口に対し前記第2連通口と反対側に配置され、前記第2搬送部材により搬送される現像剤の一部を排出する排出口が形成された排出部と、を備え、
前記第2搬送部材は、
現像剤を前記第2連通口から前記第1連通口に向かう順方向に搬送する順方向搬送部と、
前記順方向搬送部よりも前記順方向下流側で前記第1連通口と対向する第1位置から、前記排出口よりも前記順方向上流側の第2位置までの間に設けられ、現像剤を前記順方向と逆の方向である逆方向に搬送する逆方向搬送部と、
前記逆方向搬送部よりも前記順方向下流側で、少なくとも現像剤を前記逆方向に搬送せずに前記逆方向搬送部を超えた現像剤を前記排出口に導く導入部と、を有し、
前記第1位置から前記第2位置までの距離をL、前記第1位置と、前記第1位置から前記順方向上流側に前記距離Lの第3位置との間において現像剤を前記順方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF1、前記逆方向搬送部で現像剤を前記逆方向に搬送する搬送力の和の絶対値をF2とした場合に、
F1≦F2
を満たす、
ことを特徴とする現像装置。 - F2≦1.5×F1
を更に満たす、
ことを特徴とする、請求項1に記載の現像装置。 - F1<F2≦1.3×F1
を更に満たす、
ことを特徴とする、請求項2に記載の現像装置。 - 前記導入部は、前記逆方向搬送部を超えた現像剤を前記排出口に搬送する排出搬送部である、
ことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記順方向搬送部は、第1回転軸と、前記第1回転軸上に設けられた螺旋状の第1羽根部と、を有し、
前記逆方向搬送部は、前記第1回転軸と同軸の第2回転軸と、前記第2回転軸上に設けられた螺旋状の第2羽根部と、を有し、
前記第1羽根部の外径をA1、前記第1回転軸の外径をB1、前記第1羽根部の螺旋ピッチをP1、前記第1羽根部の条数をN1とし、
前記第2羽根部の外径をA2、前記第2回転軸の外径をB2、前記第2羽根部の螺旋ピッチをP2、前記第1羽根部の条数をN2とした場合に、
前記F1及び前記F2は、
F1=(A1−B1)×P1×N1×L
F2=(A2−B2)×P2×N2×L
により表される、
ことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記順方向搬送部は、第1回転軸と、前記第1回転軸上に設けられた螺旋状の第1羽根部と、前記第1回転軸上に螺旋状の羽根がない羽根無し部と、を有し、
前記逆方向搬送部は、前記第1回転軸と同軸の第2回転軸と、前記第2回転軸上に設けられた螺旋状の第2羽根部と、を有し、
前記第1羽根部の外径をA1、前記第1回転軸の外径をB1、前記第1羽根部の螺旋ピッチをP1、前記第1羽根部の条数をN1、前記羽根無し部の前記順方向の長さをMとし、
前記第2羽根部の外径をA2、前記第2回転軸の外径をB2、前記第2羽根部の螺旋ピッチをP2、前記第1羽根部の条数をN2とした場合に、
前記F1及び前記F2は、
F1=(A1−B1)×P1×N1×(L−M)
F2=(A2−B2)×P2×N2×L
により表される、
ことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
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