JP2020186496A - 体温調節服 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易かつ迅速に脱衣可能な体温調節服を提供する。【解決手段】本発明の一形態に係る体温調節服は、所定の温度の液体が導入され、当該液体の流通により着用者の体温を調節する体温調節服であって、衣服本体と、上記液体が流れる搬送路とを具備する。上記衣服本体は、前身頃部および後身頃部を備える。上記搬送路は、少なくとも上記前身頃部の内面側に設けられる。上記前身頃部は、両肩部のみにおいて上記後身頃部と連結され、上記両肩部まわりに上記前身頃部が揺動自在に上記着用者の頭部を通す首開口部を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、所定温度の液体の流通により着用者の体温を調節する体温調節服に関する。
近年、高温あるいは低温の作業環境にある屋内や、夏季あるいは冬季における屋外での作業での快適性を高めるため、冷却または加熱された流体を作業者の身体近傍に流通させることによって作業者の体温調節を行う体温調節服の開発が進められている(例えば特許文献1および2参照)。
例えばプールの監視員は、夏場に屋外で監視台(背の高い椅子)に座って周囲を監視し、異常を発見すれば、迅速に現場に駆けつけなくてはならない。しかし、常時座席に座る必要があるため、炎天下の中座った状態を維持するのは、監視員にとって困難である。
このような問題を解決するツールとして、例えば、体温調節服としてのウェア内に張り巡らされたチューブ内部に、氷で冷やした水を循環させて、着用者の体温の上昇を抑制するものがある。
ところで屋外プールの監視業務などは、長時間継続的に行われるが、上述のように氷を使用した身体の冷却は、一般的には2時間程度が限界である。そこで、電力を供給しさえすれば継続的に水を冷却可能なチラー(冷却水循環装置)が利用される。
特開2017−125272号公報 特開2017−57518号公報
しかしながら、このような外部装置を適用した場合、着用者(監視員)がいざ現場に駆け付けようとしたときに、ウェアとチラーとがホースを介して接続されているため、一旦ウェアを脱ぐ必要があり、このウェアの脱衣に時間を要してしまうおそれがある。このウェアの脱衣時間の短縮化が望まれていた。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、容易かつ迅速に脱衣可能な体温調節服を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る体温調節服は、所定の温度の液体が導入され、当該液体の流通により着用者の体温を調節する体温調節服であって、衣服本体と、上記液体が流れる搬送路とを具備する。上記衣服本体は、前身頃部および後身頃部を備える。上記搬送路は、少なくとも上記前身頃部の内面側に設けられる。
上記前身頃部は、両肩部のみにおいて上記後身頃部と連結され、上記両肩部まわりに上記前身頃部が揺動自在に上記着用者の頭部を通す首開口部を有する。
上記体温調節服においては、着用者は、頭部を衣服本体の首開口部に通すことで、緊急時に衣服本体を容易かつ迅速に脱衣することができる。
上記後身頃部は、両脇下部の身幅方向の両端部にそれぞれ設けられた第1の止着部を有し、上記前身頃部は、上記第1の止着部と係合可能な第2の止着部をさらに有し、上記第1の止着部および上記第2の止着部は、係合状態から、上記着用者が上記前身頃部および上記後身頃部を前後に分離する方向に両手で引っ張ったときに、上記係合状態が解除される係合力で互いに係合してもよい。
上記体温調節服において、上記前身頃部は、左右の肩部にそれぞれ連結された第1の前身頃および第2の前身頃から成り、上記第1の前身頃および上記第2の前身頃は、互いに係合する第1の係合部および第2の係合部を有し、上記第1の係合部および上記第2の係合部は、係合状態から、上記着用者が上記第1の前身頃および上記第2の前身頃を左右に分離する方向に両手で引っ張ったときに、上記係合状態が解除される係合力で互いに係合してもよい。
上記体温調節服において、上記第1の係合部および上記第2の係合部は、一対のテンションリリース型ファスナ、面ファスナ、磁石またはスナップ釦であってもよい。
上記体温調節服において、上記第1の止着部および上記第2の止着部は、一対のテンションリリース型ファスナ、面ファスナ、磁石またはスナップ釦であってもよい。
上記体温調節服において、上記前身頃部は、錘が着脱自在に収納された収納部をさらに有してもよい。
上記体温調節服において、上記後身頃部の着丈は、上記前身頃部の着丈の1.6倍以上であってもよい。
上記体温調節服において、上記後身頃部は、上記着用者が座る座席に固定可能な固定具をさらに有してもよい。
以上述べたように、本発明によれば、着用者が体温調節服を容易かつ迅速に脱衣することができる。
本発明の第1の実施形態に係る体温調節システムの使用例を示す着用者の側面図である。 図1の体温調節システムにおける体温調節服の概略展開図である。 図2のA−A'断面図である。 上記監視員が上記体温調節服を脱衣する前の状態斜視図(a)および脱衣した後の状態斜視図(b)である。 本発明の第2の実施形態に係る体温調節システムの使用例を示す着用者の側面図である。 図5の体温調節システムにおける体温調節服の概略展開図である。 本発明の第3の実施形態に係る体温調節服の一構成例を示す概略展開図である。 第3の実施形態に係る体温調節服の他の構成例を示す概略展開図である。 図7または図8の体温調節服の脱衣方法を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
[体温調節システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る体温調節システムの使用例を示す屋外プールの監視員の側面図である。
本実施形態の体温調節システム1は、体温調節服100と、流体温度調節装置200とを備える。
体温調節服100は、監視員である着用者Uが着用可能な適宜の形態の衣服であって、着用者Uの体温を調節(冷却又は加温)することが可能な流体(本例では、水)の循環通路を有する。
流体温度調節装置200は、体温調節服100の内部を循環する流体の温度を調節する冷熱装置を含む。着用者Uはプール監視員に限定されず、フォークリフトの運転手や工場の作業従事者などでもよい。
[流体温度調節装置]
流体温度調節装置200は、チラー60(冷却水循環装置)と、チラー60と体温調節服100の入水口181および出水口182とを接続するホース70とを有する(図1および2参照)。
チラー60は、体温調節服100の出水口182にホース70を介して着脱可能に接続される吸水配管と、体温調節服100の入水口181にホース70を介して着脱可能に接続される送水配管とを有する。
チラー60はさらに、吸水配管を介して導入された流体(以下、冷却水ともいう)を貯留するタンクと、チラー60内で冷却された流体を体温調節服100へ供給するポンプとを有する(図示せず)。所定温度に冷却された冷却水は、ホース70を経由して体温調節服100の入水口181へ送出される。
チラー60は、CPU(Central Processing Unit)やメモリを有するコンピュータで構成された制御部を有し、この制御部は、チラー60の図示しないポンプ及び圧縮機、ファン61等の駆動を制御する。
監視台80は、着用者Uが座る座面80sと、背もたれ80bとを備える。
図1に示すように、チラー60は、例えば、着用者Uが座る監視台80の座面80sの下に設置される。あるいは、流体温度調節装置200が、体温調節服100を着用する着用者Uと一体的に移動可能に構成されて、着用者Uの背後(着用者Uと背もたれ80bとの間のスペース)、座面80s、背もたれ80b、監視台80の任意の位置などに取り付けられてもよい。
[体温調節服]
続いて、体温調節服100の詳細について説明する。図2は、図1の体温調節システム1における体温調節服100の概略展開図である。
体温調節服100は、流体温度調節装置200から冷却水が導入され、当該冷却水の流通により、着用者Uの体温を調節する。体温調節服100は、着用者Uが着用する衣服本体10と、衣服本体10に設けられた冷却水の搬送路50とを有する。冷却水は例えば、10℃程度に設定される。
衣服本体10は、前身頃部10Fおよび後身頃部10Bを有し、襟部10Bnをさらに有してもよい。衣服本体10は、着用者である着用者Uの体型に合わせて構成され、着用者Uの前身頃(10F)を覆う第1のエリア11と、着用者Uの後身頃(10B)を覆う第2のエリア12とを有する。衣服本体10は、着用者Uの首部(襟部10Bn)を覆う第3のエリア13をさらに有してもよい。
衣服本体10は例えば、ポリエステルから成り、撥水加工がなされた袖なしのベスト、いわゆるノースリーブニット、アウターベスト、チョッキなどと呼ばれているものである。
衣服本体10の前身頃部10Fは、両肩部(ヨーク部)10RS、10LSのみにおいて後身頃部10Bと連結される(縫い合わせられる)。つまり、前身頃部10Fおよび後身頃部10Bは、衣服本体10の両側面(各アームホールから各裾部まで)において、分離される(連結されない)。これにより、脱衣(および着衣)がしやすくなる。
前身頃部10Fには、着用者Uの首を通すための首開口部10Fnが形成される。この首開口部10Fnは、両肩部まわりに前身頃部10Fが揺動自在に着用者Uの頭部を通すほど十分に開口されている。
首開口部10Fnの大きさは特に限定されず、例えば、前身頃部10Fを両肩部まわりに揺動させたときに着用者Uの頭部が抜ける大きさで形成されてもよい。この場合、着用者Uは、後述する前身頃部10Fの係合部材Fsを備えることなしに、または、備えていたとしても当該係合部材Fsを取り外すことなく、緊急時に衣服本体10を容易かつ迅速に脱衣することが可能になる。
一方、首開口部10Fnは、前身頃部10Fを両肩部まわりに揺動させたときに着用者Uの頭部が抜けない大きさで形成されてもよい。この場合、後述する係合部材Fsを取り外すことで首開口部10Fnが左右に分離するように拡張し、これにより前身頃部10Fの揺動操作によって容易に衣服本体10を脱衣することができる。
前身頃部10Fは、左前身頃部(第1の前身頃)10FLと右前身頃部(第2の前身頃)10FRとを有し、両者が係合部材(互いに係合する第1の係合部および第2の係合部)Fsを介して分離可能に構成される。係合部材Fsは具体的には、面ファスナ(例えばクイックロン(登録商標))、NS極のシート状磁石、スナップ釦などである。
係合部材Fsは、係合状態(図4(a)参照)から、着用者Uが左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRを左右に分離する方向に両手で引っ張ったときに、わずかな力で係合状態が解除される(図4(b)参照)係合力で互いに係合するように構成されている。図2では係合部材Fsは、前身頃部10Fの着丈方向における上部、中間部および下部と3箇所に設けられているが、これに限定されず、1箇所や複数箇所に設けられてもよい。係合部材Fsは、少なくとも1つあればよい。また、3つの係合部材Fsの代わりに、一対のテンションリリース型ファスナ(両サイドに引っ張ると簡単に係合解除されるタイプのファスナ)を使用してもよい。
これにより、着用者Uは、前身頃部10Fの係合部材Fsを容易かつ迅速に取り外し、緊急時に衣服本体10をより容易かつ迅速に脱衣して、現場に急行することが可能である。
より係合解除しやすくするように、左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRの下部に、脱衣時に着用者Uが両手で引っ張る用の補助紐、補助片(タブ)などが設けられてもよい(図示せず)。
第3のエリア13は、衣服本体10の襟部10Bnを構成する。第3のエリア13は、着用者Uの首部の主に後ろ側に密着可能に、後身頃部10Bの中央上端部の、開口部10Fnの後方側に帯状に形成される。第3のエリア13を設けることにより、着用者Uの首部を冷却し、例えば熱中症のリスクを低減することができる。
前身頃部10Fは、錘(ウエイトゴム)15が着脱自在に収納された収納部16をさらに有する。前身頃部10Fの収納部16に錘15を収納することにより、錘15の重みで前身頃部10Fに鉛直下方向に負荷をかけて、前身頃部10Fの着用者Uの肌への密着性が高められる。後身頃部10Bに同様の錘が配置されてもよいが、後身頃部10Bは、監視台80の背もたれ80bに、着用者Uがよりかかることにより、着用者Uの肌への密着性が高められる。
錘15は、ゴム、鎖、軟質樹脂などである。収納部16は例えば、左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRの下部から1列5段設けられた5つのポケットである。このポケットの段数は、複数列でもよく、1段でも複数段でもよい。換言すると、ポケットの個数は1つでも、複数でもよい。
錘15は例えばゴム板として、2枚1組で、左右5つのポケットに合計20枚収納される。ゴム板は、1枚1組でも複数枚1組でも1つのポケットに収納されてよい。
搬送路50は、流体温度調節装置200に接続され、流体温度調節装置200から供給される冷却水が流れる流路を構成する。搬送路50は、第1の通路部51と、第2の通路部52と、第3の通路部53とを有する。
第1の通路部51は、第1のエリア11のうち主として着用者Uの前身頃に対応する部位に設けられ、主として着用者Uの前身頃全体を冷却する。第2の通路部52は、第2のエリア12に設けられ、着用者Uの背中全体を冷却する。第3の通路部53は、第3のエリア13にそれぞれ設けられ、着用者Uの首部を冷却する。
第1〜第3の通路部51〜53は、少なくとも1つの反転部を有する蛇行通路で形成される。これにより、面積の限られた領域に冷却水の通路部を比較的密に設置することができるため、当該領域の冷却効率が高められる。
搬送路50は、第2の通路部52に接続される入水口181及び出水口182を有する。入水口181は、カプラ171とホース70を介して流体温度調節装置200の送水配管に接続され、出水口182は、カプラ172とホース70を介して流体温度調節装置200の吸水配管に接続される。
入水口181及び出水口182の設置個所は特に限定されず、本実施形態では後身頃部の右側裾部(最下部右端部)に設置されるが、勿論これに限られない。
第2の通路部52は、入水口181及び出水口182と第1および第3通路部51、53との間をそれぞれ連絡する連絡通路部をさらに有する。これら連絡通路部は、後身頃の肩部(ヨーク部)に設けられる。
搬送路50が描く経路は、これに限定されず、衣服本体10の後身頃部10Bの裾部において1つの入水口181から前身頃および後身頃に流れるように、例えば、4つの経路に分岐される。これら4つの経路の2つは其々、衣服本体10の前身頃部10Fおよび後身頃10Bの身幅方向の一端部および他端部付近(例えば各端部から5.0cmの位置)を着丈方向に直線的に通過し、前身頃部10Fの裾部において互いに近接する方向に屈曲し、衣服本体10の中央部において折り返す。
その後これら2つの経路は其々、衣服本体10の前身頃部10Fを着丈方向に直線的に通過し、襟部10Bnの端部に沿うように蛇行して、後身頃部10Bを着丈方向に直線的に通過し、出水口182に到達する。これら2つの経路は、搬送路50の前身頃部10Fおよび後身頃10Bの外形輪郭に沿って配置される。
これら4つの経路の他の2つは其々、上記2つの経路が描いた経路の内部を埋めるように、着丈方向および身幅方向に蛇行する。このとき、他の2つの経路は、前身頃部10Fおよび後身頃部10Bの袖下において、身幅方向に4列以上の直線的な経路を含む。
これら4つの経路は、前身頃部10Fおよび後身頃部10Bで同様の軌跡を描き、着用者Uの前身頃部全体、後身頃部全体(および首部)にまんべんなく配置されることで、体温(核心温)の上昇を効率よく抑えることができる。
搬送路50は上述したように、衣服本体10における第1〜第3のエリア11〜13に配設される。衣服本体10は、典型的には、図3に示すように裏生地111と中間生地112と表生地113との3層構造を有する。
裏生地111及び中間生地112は、例えば、ポリエステル生地であり、抗菌性、吸収速乾性及び接触冷感を有する。裏生地111および中間生地112は、熱伝導性をより高めるために、金属やカーボンなどを含有してもよい。
チューブ材50Tは、塩化ビニール製または合成ゴム製の管などのフレキシブル管で構成される。チューブ材50Tは、裏生地111及び中間生地112の間に挟持される。表生地113は、例えば、ポリエステルのニット生地であり、吸水速乾性及び遮熱性を有する。
衣服本体10は、裏生地111と中間生地112との間に、搬送路50(第1〜第3の通路部51〜53、連絡通路部)を構成するチューブ材50Tを配設するための、筒部114を有する。この筒部114は袋状の2層構造であり、チューブ材50Tを袋内部に挿通(挿入)させる。換言すると、筒部114は、搬送路50の経路を決定するものである。搬送路50は、少なくとも前身頃部10Fの内面側(中間生地112と裏生地113との間)に設けられる。
搬送路50を内蔵した衣服本体10は、その上から何も着ずに着用するものであるため、着用者Uが衣服本体10を容易に着脱することができる。
図3に示すように筒部114は、チューブ材50Tをチューブ材の径方向および軸方向に全体的に覆うように袋状に形成される。
<第2の実施形態>
図5は、本発明の他実施形態に係る体温調節システムの使用例を示す屋外プールの監視員の側面図である。本実施形態の体温調節システム1'は、衣服本体10の後身頃部10Bおよび搬送路50に一部追加がなされる以外は、前述した体温調節システム1と同様のものである。したがって説明を簡単化するため、この追加事項のみを説明する。
図6は、図5の体温調節システム1'における体温調節服100の概略展開図である。
図1〜4の実施形態では、着用者Uの上半身のみが冷却されるが、本実施形態では、これに加えて、着用者Uの臀部から大腿部まで冷却できるように、後身頃部10Bが着丈方向にさらに延長され、シート状の冷却座面10sが備えられる。
このとき、衣服本体10'の後身頃部10B'の着丈は、前身頃部10Fの着丈の1.6倍以上となる。搬送路50'は、前述の搬送路50に加えて、冷却座面10sにおいてこれに限定されないが、上記の4つの経路としての、衣服本体10の後身頃部10Bと同様の経路パターンが描かれる。
これにより、着用者Uの身体をより広範囲で冷却することが可能になる。
後身頃部10B'は、着用者Uが座る座席80b、80sに固定可能な固定具17を有する。固定具17は具体的には、紐、一対のストラップ、クリップ、インシュロック等である。固定具17の取り付け箇所はこれに限定されないが、座面80sの4角部において固定する用に、冷却座面10sの身幅方向の4端部に備えられる。この4端部のうちの2端部は、身幅方向において対向する。
固定具17は、背もたれ80b用に後身頃部10B'に備えられてもよい。
これにより、衣服本体10'が監視台80に固定され、着用者Uが緊急時に衣服本体10'をより容易かつ迅速に脱衣(および着衣)することが可能になる。
上記実施形態における衣服本体10、10'によれば、係合部材Fsが係合された通常(着用者Uの監視)状態から緊急時になると図4(a)の矢印で示すように、着用者Uが、左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRを左右に分離する方向に両手で引っ張る。この引っ張りにより、係合部材Fsの係合状態が解除される。
その後、着用者Uは図4(b)の矢印で示すように、両肩部10RS、10LS、または、両肩部10RS、10LSの付近の身幅方向まわりに、左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRを持ち上げる方向に両手で(160°以上220°以下程度)揺動させる。これにより、着用者Uは、緊急時に衣服本体10、10'を容易かつ迅速に脱衣することができる。
<第3の実施形態>
図7および図8は其々、図2および図6の他実施形態に係る体温調節服120の概略展開図である。以下、第1及び第2の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1及び第2の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
図7および図8の体温調節服120は其々、上述した図2および図6の体温調節服100に、一対のバンド部18並びに第1および第2の止着部Stm、Stf(止着部St)が、さらに備えられたものである。
一対のバンド部18は、後身頃部10Bの両脇下部10BSの、身幅方向の両端部において対向して縫着されている。一対のバンド部18の各先端部の前身頃側には、第1の止着部Stmが縫着されている。一対のバンド部18は、例えば、布地、ゴム、ポリウレタン等の合成樹脂から成る非伸縮性あるいは伸縮性のある部材で構成される。
第2の止着部Stfは、前身頃部10Fの表生地113において、第1の止着部Stmに対応する位置に縫着され、第1の止着部Stmに係合可能である。典型的には、着衣時において第1の止着部Stmが第2の止着部Stfに止着される。これにより、衣服本体10の形態が安定化し、着用者の身体に衣服本体10を密着させて所望とする体温調節機能を得ることができる。
第1の止着部Stmの表面積は、第2の止着部Stfの表面積よりかなり小さく設定されている。これにより、着用者の体型や着用者が好む装着感に合わせて、第2の止着部Stfに対する第1の止着部Stmの止着位置を任意に調整することができると共に、わずかな力で係合を解除できる。
第1および第2の止着部Stm、Stfは、上述した第1の係合部および第2の係合部(係合部材Fs)と同様のものである。着衣携帯の安定性あるいは脱衣の容易性を考慮して、第1および第2の止着部Stm、Stfは、第1の係合部および第2の係合部と同様に、係合力は弱く設定されている。つまり、第1の止着部Stmおよび第2の止着部Stfは、係合状態から、着用者Uが前身頃部10Fおよび後身頃部10Bを前後に分離する方向に両手で引っ張ったときに、上記係合状態が解除される係合力で互いに係合する。
本実施形態において、係合部材Fsおよび止着部Stが係合された通常(着用者Uの監視)状態からの脱衣時には、図9の矢印A1,A2で示すように、着用者Uが、左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRを左右および前後に分離する方向に両手で引っ張る。この引っ張りにより、係合部材Fsおよび止着部Stの係合状態がそれぞれ解除される。
その後、着用者Uは図9の矢印A3(あるいは図4(b))で示すように、両肩部10RS、10LS、または、両肩部10RS、10LSの付近の身幅方向まわりに、左前身頃部10FLおよび右前身頃部10FRを持ち上げる方向に両手で(160°以上220°以下程度)揺動させる。これにより、着用者Uは、緊急時に衣服本体10、10'を容易かつ迅速に脱衣することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
さらに以上の実施形態では、体温調節服100の搬送路50を流れる流体が水である場合を例に挙げて説明したが、これに限られず、水以外、例えば不凍液などの他の水溶液あるいは非水系溶液であってもよい。
1…体温調節システム
10…衣服本体
10F…前身頃部
10FL…左前身頃部(第1の前身頃)
10FR…右前身頃部(第2の前身頃)
10B…後身頃部
10Fn…首開口部
10RS、10LS…両肩部(ヨーク部)
15…錘
16…収納部
17…固定具
18…バンド部
50…搬送路
51…第1の通路部
52…第2の通路部
53…第3の通路部
54…連絡通路部
80b、80s…座席
100,120…体温調節服
111…裏生地
112…中間生地
113…表生地
114…筒部
200…流体温度調節装置
Fs…係合部材(第1の係合部および第2の係合部)
Stm…第1の止着部
Stf…第2の止着部
U…着用者

Claims (8)

  1. 所定の温度の液体が導入され、当該液体の流通により着用者の体温を調節する体温調節服であって、
    前身頃部および後身頃部を備えた衣服本体と、
    少なくとも前記前身頃部の内面側に設けられた前記液体が流れる搬送路と
    を具備し、
    前記前身頃部は、両肩部のみにおいて前記後身頃部と連結され、前記両肩部まわりに前記前身頃部が揺動自在に前記着用者の頭部を通す首開口部を有する
    体温調節服。
  2. 請求項1に記載の体温調節服であって、
    前記後身頃部は、両脇下部の身幅方向の両端部にそれぞれ設けられた第1の止着部を有し、
    前記前身頃部は、前記第1の止着部と係合可能な第2の止着部をさらに有し、
    前記第1の止着部および前記第2の止着部は、係合状態から、前記着用者が前記前身頃部および前記後身頃部を前後に分離する方向に両手で引っ張ったときに、前記係合状態が解除される係合力で互いに係合する
    体温調節服。
  3. 請求項1または2に記載の体温調節服であって、
    前記前身頃部は、左右の肩部にそれぞれ連結された第1の前身頃および第2の前身頃から成り、
    前記第1の前身頃および前記第2の前身頃は、互いに係合する第1の係合部および第2の係合部を有し、
    前記第1の係合部および前記第2の係合部は、係合状態から、前記着用者が前記第1の前身頃および前記第2の前身頃を左右に分離する方向に両手で引っ張ったときに、前記係合状態が解除される係合力で互いに係合する
    体温調節服。
  4. 請求項2に記載の体温調節服であって、
    前記第1の止着部および前記第2の止着部は、一対のテンションリリース型ファスナ、面ファスナ、磁石またはスナップ釦である
    体温調節服。
  5. 請求項3に記載の体温調節服であって、
    前記第1の係合部および前記第2の係合部は、一対のテンションリリース型ファスナ、面ファスナ、磁石またはスナップ釦である
    体温調節服。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の体温調節服であって、
    前記前身頃部は、錘が着脱自在に収納された収納部をさらに有する
    体温調節服。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の体温調節服であって、
    前記後身頃部の着丈は、前記前身頃部の着丈の1.6倍以上である
    体温調節服。
  8. 請求項7に記載の体温調節服であって、
    前記後身頃部は、前記着用者が座る座席に固定可能な固定具をさらに有する
    体温調節服。
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