JP2020186101A - エレベータのロープ検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】余分な設置スペースを必要とせずに、ローブ上のマーク間隔を高精度に測定して、信頼性の高い強度管理を行う。【解決手段】一実施形態に係るエレベータのロープ検査システムは、パルス発生手段と、マーク検出手段と、演算手段とを備える。パルス発生手段は、巻上機の回転に同期してパルス信号を発生する。マーク検出手段は、トラクションシーブ上の乗りかご側のかみ合い領域を含み、トラクションシーブに対して乗りかご側、または、トラクションシーブ上のカウンタウェイト側のかみ合い領域を含み、トラクションシーブに対してカウンタウェイト側に設置され、ロープの表面に設けられた各マークを検出する。演算手段は、マーク検出手段の設置位置とかみ合い領域との関係から乗りかごを所定の方向に運転して各マークの間隔を演算する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータのロープ検査システムに関する。
巻上機等のエレベータ機器を昇降路内に収めることで省スペース化を図るマシンルームレスタイプのエレベータが一般的になっている。マシンルームレスタイプのエレベータでは、巻上機のシーブが小型化されている。このため、曲げ疲労に強く、高強度のロープ構造を有するメインロープとして、抗張力部材の表面をポリウレタンのような耐摩耗性と高摩擦係数を有する樹脂材で被覆したワイヤロープが用いられる。
この種のワイヤロープは、内部の抗張力部材を目視できず、一般的なワイヤロープのように、素線の摩耗状態や断線数の目視点検で強度管理を行うことはできない。そこで、ロープの表面に略一定の間隔でマークを施しておき、ロープの送り量に対するマーク間隔をロープ伸びとして測定することにより、その測定結果から劣化状態を判定して強度管理を行うロープ検査システムが提案されている。
特許第6271680号公報
上述したロープ検査システムでは、ロープ表面に付されたマーク間隔を測定するために、回転部分を乗りかごのガイドレールに圧接させたロータリーエンコーダが用いられている。しかし、ロータリーエンコーダは、例えばレール継目の段差や付着物等による摩擦係数の変化、乗りかごの積載状態による圧接力の変化などによって回転部分が滑りやすい。このため、乗りかごの一定距離の昇降動作つまり一定のロープ送り量に対するパルス数にバラつきがあり、マーク間隔の測定に誤差が生じやすい。
また、別の方法として、調速機に設置されたエンコーダを利用する方法もある。調速機用のエンコーダは、調速機のロープとシーブとの摩擦状態が比較的安定しているため、パルス数のバラつきは少なく、マーク間隔の測定精度が高い。しかしながら、調速機にエンコーダを組み込む場合、点検作業スペースも含めて余分なスペースを要する。特に、機械室を持たないマシンルームレスタイプのエレベータでは、狭い昇降路内の中に乗りかごやカウンタウェイトを避けて調速機を配置しているため、そこに別途エンコーダを設置することはレイアウト的に難しい。
本発明が解決しようとする課題は、余分な設置スペースを必要とせずに、ローブ上のマーク間隔を高精度に測定して、信頼性の高い強度管理を行うことのできるエレベータのロープ検査システムを提供することである。
一実施形態に係るエレベータのロープ検査システムは、巻上機のトラクションシーブを介して乗りかごとカウンタウェイトを吊持し、表面が樹脂被覆された構造を有するロープの劣化状態を上記ロープの表面に設けられた複数のマークの間隔を測定することで検査する。
上記エレベータのロープ検査システムは、パルス発生手段と、マーク検出手段と、演算手段とを備える。上記パルス発生手段は、上記巻上機の回転に同期してパルス信号を発生する。上記マーク検出手段は、上記トラクションシーブ上の上記乗りかご側のかみ合い領域を含み、上記トラクションシーブに対して上記乗りかご側、または、上記トラクションシーブ上の上記カウンタウェイト側のかみ合い領域を含み、上記トラクションシーブに対して上記カウンタウェイト側に設置され、上記ロープの表面に設けられた各マークを検出する。上記演算手段は、上記マーク検出手段の設置位置と上記かみ合い領域との関係から上記乗りかごを所定の方向に運転し、上記マーク検出手段による上記各マークの検出タイミングと上記パルス発生手段から発生されるパルス信号のカウント値とに基づいて上記各マークの間隔を演算する。
図1は第1の実施形態に係るエレベータの概略構成を示す図である。 図2は同実施形態におけるエレベータに用いられるメインロープの構造を示す断面図である。 図3は同実施形態におけるエレベータに用いられるメインロープの外観を示す斜視図である。 図4は同実施形態におけるパルス信号とマーク間隔の関係を説明するための図であり、図4(a)はメインロープの移動に同期して出力されるパルス信号、同図(b)は据付け時のマーク間隔、同図(c)は経年変化によりロープ伸びしているときのマーク間隔である。 図5は同実施形態におけるロープの劣化に伴う伸び率と残存強度と関係を示す図である。 図6は同実施形態における無積載状態におけるロープ張力と伸縮との関係を示す図である。 図7は同実施形態におけるバランス積載状態におけるロープ張力と伸縮との関係を示す図である。 図8は同実施形態における定格積載状態におけるロープ張力と伸縮との関係を示す図である。 図9は同実施形態における無積載状態における滑り挙動の検証結果を説明するための図であり、図9(a)は運転前、同図(b)は運転後の状態を示す。 図10は同実施形態におけるバランス積載状態における滑り挙動の検証結果を説明するための図であり、図10(a)は運転前、同図(b)は運転後の状態を示す。 図11は同実施形態における定格積載状態における滑り挙動の検証結果を説明するための図であり、図11(a)は運転前、同図(b)は運転後の状態を示す。 図12は同実施形態における各積載状態での上昇運転と下降運転において、マーク間で発生するパルス数を検証した結果を示す図である。 図13は同実施形態におけるロープ点検システムの動作を説明するためのフローチャートである。 図14は同実施形態におけるトラクションシーブ上のかご側のかみ合い領域に対してセンサを設置した例を示す図である。 図15は第2の実施形態に係るエレベータの概略構成を示す図である。
まず、本発明の実施形態をする前に、図5を参照してロープの伸び率と強度との関係について説明する。
例えば、エレベータのメインロープなどに用いられるワイヤロープは、抗張力部材であるストランドと心綱が張力により絞られ、かつ、シーブ等から受ける曲げにより互いに擦れ合う。このため、ロープ劣化の形態は、心綱付近部の素線の摩耗と断線が支配的である。この部分の劣化によりストランドは心綱の方向(ロープ径が減少する方向)に移動するため、ロープ構造として伸びが生じる。
このような構造を有するワイヤロープに対して検証を行った結果、伸び率と強度との間に図5に示すような相関性があることが判明した。図5において、横軸はロープの伸び率を表している。機密上、具体的な数値は省略するが、図中のλは数%程度であり、距離にして数mm程度である。縦軸はロープの強度率(これを残存強度率と言う)を表している。ロープが据付け時の新品の状態から経年劣化により徐々に伸びてくると、それに伴い強度も低下する。通常、強度率80%を基準強度として定められ、ロープの伸び率がλになった時点を交換時期とすることで安全性が得られる。
ロープ伸びの測定は、点検運転によってロープを一定量送り、その間にロープの表面に付された複数のマークをセンサで検出し、その検出タイミングでエンコーダのパルス信号をカウントすることで行う。
マーク測定用のパルス信号を発生する方法として、例えば回転部材をガイドレールに当接させるロータリーエンコーダを用いた場合には、レール継目の段差や付着物等によって一定のロープ送り量に対するパルス数にバラつきがあり、マーク間隔の測定に誤差が生じやすい。また、調速機にエンコーダを設けておく方法もあるが、点検作業スペースも含めて余分なスペースを要する。
そこで、トラクションシーブの回転と同期する巻上機の回転制御用のエンコーダを利用することを考える。このエンコーダを用いれば、調速機にエンコーダのような余分なスペースを要することなく、コスト的にも抑えられる。
ところが、メインロープがかご側からカウンタウェイト側(以下、C/W側と称す)に送られる際、または、C/W側からかご側に送られる際に張力変化があり、その張力変化によってロープの弾性伸びが変化することで、ロープとトラクションシーブとの間で滑りが生じる。このような滑りがあると、ロープ送りに対してパルス数が正確に同期せずに、マーク間隔の測定精度に影響を与える。
以下では、張力変化に伴うメインロープとトラクションシーブとの滑り挙動を考慮して、高精度にマーク間隔を求める方法について詳しく説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの概略構成を示す図である。図1の例では、機械室を持たないマシンルームレスタイプのエレベータを想定している。
乗りかご20とカウンタウェイト21は、それぞれに昇降路10内に立設されたガイドレール11,12に昇降可能に支持されている。さらに、トラクションシーブ22を有する巻上機23が昇降路10の上部に設置されている。乗りかご20およびカウンタウェイト21は、複数本のメインロープ24により昇降路10内に吊り下げられている。なお、図1では、一本のメインロープ24のみを示し、その他のメインロープ24については図示を省略している。
メインロープ24の両端部は、それぞれに昇降路10の上端にロープヒッチ25a,25bを介して固定されている。また、メインロープ24は中間部でカーシーブ26、トラクションシーブ22およびカウンタウェイトシーブ27に連続的に巻き掛けられている。これにより、乗りかご20とカウンタウェイト21を2:1ローピンク形式で支持している。巻上機23の駆動によりトラクションシーブ22が回転すると、そのトラクションシーブ22の回転に伴い、乗りかご20とカウンタウェイト21がメインロープ24を介して昇降路10内をつるべ式に昇降動作する。
なお、機械室がないマシンルームレスタイプのエレベータでは、巻上機23が昇降路10内に設置されるが、本発明は特にこの構成に限定されるものではなく、機械室を有するエレベータであってもよい。機械室を有するエレベータでは、巻上機23が機械室に設置される。また、ローピングについても、図1に示したような2:1ローピングに限らず、例えば1:1ローピングなどの他の方式であっても良い。
ここで、本実施形態のロープ検査システムは、センサ28と、エンコーダ29と、演算装置30と、表示装置31と、制御盤40とを備える。
センサ28は、検査対象とするメインロープ24の長手方向に一定間隔で設けられた複数のマーク45(図3参照)を検出する。後述するように、乗りかご20の運転方向によって、メインロープ24に対してマーク45を検出する場所が異なる。すなわち、図1の矢印Aで示すように、乗りかご20を上昇方向に運転する場合には、トラクションシーブ22から乗りかご20側に吊り下げられたメインロープ24の近傍にセンサ28を配置する。このセンサ28で検出されるマーク間隔には、かご側張力に相当する弾性伸びが含まれている。
エンコーダ29は、トラクションシーブ22の回転に同期してパルス信号を発生する。このエンコーダ29は、かご位置や速度を検出するためにエレベータに組み込まれた既設のエンコーダである。このエンコーダ29をマーク間隔の測定に用いることで、例えば調速機にエンコーダを設置する構成で問題となるレイアウト上の不都合を回避できる。
演算装置30は、センサ28による各マーク45の検出タイミングで、エンコーダ29が発生されるパルス信号をカウントし、そのカウント値からマーク間隔を演算すると共にメインロープ24の伸び量を求める。
表示装置31は、演算装置30によって得られたマーク間隔やロープ伸び量などを表示する。なお、演算装置30と表示装置31は、汎用のコンピュータからなる。
制御盤40は、エレベータ全体の制御を行うための制御装置である。制御盤40は、エンコーダ29のパルス信号に基づいて乗りかご20の位置を検出し、乗りかご20を目的階まで所定の速度で移動させるなどの制御を行う。本実施形態では、演算装置30を制御盤40に接続して、エンコーダ29のパルス信号を制御盤40から取得するように構成されている。
また、図中の32は着床検出部材である。着床検出部材32は、「着検板」とも呼ばれ、昇降路10内に乗りかご20の昇降方向に沿って各階床毎に設けられている。着床検出部材32は、乗りかご20が各階に停止するときに、非接触スイッチ33と連動して停止位置を検出するために用いられる。
ここで、図2および図3を参照してメインロープ24の構造について説明する。
メインロープ24として、樹脂被覆されたワイヤロープが用いられる。図2に示すように、メインロープ24は、抗張力部材としてのロープ本体41と、ロープ本体41を全面的に被覆した外部被覆層42とを主要な要素として備えている。
ロープ本体41は、複数本の鋼鉄製ストランド43を所定のピッチで撚り合わせることで構成されている。外部被覆層42は、例えばポリウレタンのような耐摩耗性および高摩擦係数を有する熱可塑性の樹脂材で形成されている。外部被覆層42は、メインロープ24の外表面を規定する外周面42aを有している。外周面42aは、円形の断面形状を有するとともに、各シーブ13,15,16に巻き掛けられた際に、摩擦を伴いながら接触する。
さらに、外部被覆層42を形成する樹脂材は、隣り合うストランド43の間の隙間に充填されている。そのため、外部被覆層42は、ロープ本体41の周方向に隣り合うストランド43の間に入り込む複数の充填部44を有している。充填部44は、外部被覆層42の外周面42aの内側に位置されている。
図3に示すように、メインロープ24の表面(つまり外部被覆層42の外周面42a)に複数のマーク45が設けられている。これらのマーク45は、メインロープ24の劣化による伸び量を検出するための要素であって、メインロープ24の全長に亘って長手方向に一定の間隔(例えば500mm間隔)で並んでいる。これらのマーク45の1つ1つは、メインロープ24の周方向に連続的な直線あるいは間欠的な点線で形成されている。
ところで、メインロープ24は、使用期間の経過に伴ってストランド43の間の隙間およびストランド43を構成する複数の素線間の隙間が減少する。これにより、ストランド43や素線が互いに摩擦を繰り返し、ストランド43や素線の摩耗・断線が進行する。
特に、メインロープ24が各シーブ22,26,27と接触する部分では、摩擦を繰り返し受ける。このため、メインロープ24の摩耗・断線の進行度合いは、メインロープ24がシーブ22,26,27を通過しない部分に比べて大きく、これによりロープ径が減少したり、局部的な伸びが生じる。したがって、ロープ伸びと強度低下率との関係を明確化し、メインロープ24の中でも劣化が最大となる部分の伸びを検出することで、メインロープ24の強度を管理することができる。
センサ28は、例えば巻上機14の近傍でメインロープ24に対向させるようにして固定しておく。これにより、点検運転で最上階と最下階の間で乗りかご20を昇降させると、ロープヒッチ25a,25bに近い部分を除き、メインロープ24の全長の大部分はセンサ28を通過し、その通過時に連続的にマーク45を検出することができる。
エンコーダ29は、乗りかご20の移動に同期してパルス信号を出力するため、略ロープ送り量に応じたパルス出力となる。ただし、パルス信号の出力をロープ送り量と正確に同期させるためには、後述するトラクションシーブ22のかみ合い領域を考慮する必要がある。
演算装置30は、センサ28から出力されるマーク検出信号をトリガにして、その間にエンコーダ29から出力されるパルス信号の数をカウントすることで、そのカウント値からマーク間の距離をロープ伸び量として演算する。
センサ28は、応答性に鑑みてレーザ反射光を用いた光電センサで構成することが望ましい。市販の光電センサでは、近年レーザ光を対象物に照射し、反射光強度の差によって表面の色の変化を検出するセンサが普及している。
ここで、エレベータ据付け時には、メインロープ24の長手方向にマーク45が等間隔で配列されている。したがって、メインロープ24の劣化による伸びがない場合には、上記パルス信号のカウント値は据付け時のマーク間隔に対応した基準値と略同じになる。一方、メインロープ24の劣化によりメインロープ24が伸びている場合には、上記パルス信号のカウント値は据付け時のマーク間隔に対応した基準値を超えることになる。
この様子を図4に示す。
図4はパルス信号とマーク間隔の関係を説明するためのであり、図4(a)はメインロープ24の移動に同期して出力されるパルス信号、同図(b)は据付け時のマーク間隔、同図(c)は経年変化によりロープ伸びしているときのマーク間隔である。
据付け時のマーク間隔でパルス信号をカウントしたときの基準値をnパルスとすると、メインロープ24が劣化していない場合には、点検運転で得られるカウント値は据付け時のnパルスと多少の誤差を含み略同じである。しかし、劣化によりメインロープ24が伸びた状態にあると、点検運転で得られるカウント値は据付け時のマーク間隔に対応したnパルスよりも多くなる。
次に、エンコーダ29によるパルス発生とロープ送り量とを正確に同期させるための方法について説明する。
ここでは、乗りかご20の積載状態として、無積載状態、バランス積載状態、定格積載状態を例にして、トラクションシーブ22に巻き掛けられたメインロープ24の挙動について説明する。「無積載状態」とは、乗りかご20の積載荷重がゼロに近い状態(無人状態)である。「バランス積載状態」とは、乗りかご20の積載荷重とカウンタウェイト21の重量が略等しい状態であり、乗りかご20の停止時または一定速度で昇降しているときに、かご側ロープの合計張力がC/W側ロープの合計張力と等しくなる。「定格積載状態」とは、乗りかご20の積載荷重が定格値に近い状態(満員状態)である。
図6乃至図8はメインロープ24がトラクションシーブ22を通過するときの張力と伸縮との関係を示す模式図である。図6は無積載状態におけるロープ張力と伸縮との関係、図7はバランス積載状態におけるロープ張力と伸縮との関係、図8は定格積載状態におけるロープ張力と伸縮との関係を示している。
(a)無積載状態
図6に示すように、無積載状態では、メインロープ24がかご側にあるときの張力TCNLとC/W側にあるときの張力Tは、
CNL<T
の関係にある。
メインロープ24が一方から他方に移動する際、トラクションシーブ22上で張力が変化する。このため、メインロープ24に生じる弾性伸びが変化し、メインロープ24とトラクションシーブ22との間で滑りが生じる。
ここで、図中のT(θ)はシーブ周上の位置(巻き掛かり角度θで表した周上の位置)に対応するメインロープ24の張力である。メインロープ24とトラクションシーブ22との間の摩擦係数をμとすると、一般的な摩擦伝動理論により、
T(θ)=TCNL・eμθ
で表される。つまり、T(θ)はθが低張力側から高張力側に移るに従い、指数的に増加する。なお、図中でシーブ円周からの放射状に示した矢印は、巻き掛かり角度θに応じた張力の強さを模式的に表したものである。
また、トラクションシーブ22とメインロープ24との接触圧P(θ)は、張力T(θ)に比例する。トラクションシーブ22の溝がU字であった場合、
P(θ)=8T(θ)・cosφ/{D・d・(δ+sinδ)}
で表されることが一般に知られている。例えば、「ELEVATOR MECHANICAL DESIGN Third Edition」,ELEVATOR WORLD,INC.出版。
ここで、δとφは、トラクションシーブ22の溝断面形状とトラクションシーブ22とメインロープ24との溝断面内の接触位置を表す値である。Dはシーブ径、dはロープ径である。そのため、接触圧P(θ)は、張力変化と同様にシーブ上で変化すると考えられている。
無積載状態における乗りかご20の上昇運転において、メインロープ24は張力の低いかご側から張力の高いC/W側に送られるため、トラクションシーブ22上で弾性伸びが増大する。一方、下降運転時には、メインロープ24は張力の高いC/W側から張力の低いかご側に送られるため、トラクションシーブ22上で弾性伸びが減少する。
(b)バランス積載状態
図7に示すように、バランス積載状態では、かご側とC/W側で静的な張力が等しい。したがって、かご側張力TCBLとC/W側張力Tの関係は、
CBL=T
となる。張力T(θ)、接触圧P(θ)は、巻き掛かり角度θに関係なく、シーブ上で略一定となり、上昇運転/下降運転におけるシーブ上の伸びも略一定である。
(c)定格積載状態
図8に示すように、定格積載状態では、かご側張力TCFLとC/W側張力Tの大小関係が無積載状態とは逆になる。
CFL>T
巻き掛かり角度θが低張力側から高張力側に広がるに従い、上記無積載状態と同様に、T(θ)は指数的に増加する。
T(θ)=T・eμθ
接触圧P(θ)についても同様な変化となる。そのため、定格積載状態では、上昇運転においてはメインロープ24がかご側からC/W側に送られる際に弾性伸びが減少し、下降運転においては弾性伸びが増加する。
以上のことから、乗りかご20の積載状態がバランス積載以外では、トラクションシーブ22とメインロープ24との間に滑りが生じていると考えられる。その一方で、上昇運転および下降運転におけるかご移動距離に対応するシーブ回転数は、同一積載状態で略一定である。したがって、トラクションシーブ22上には、メインロープ24とトラクションシーブ22との間で両者が滑ることなく、かみ合って一体的に移動している領域が存在するものと考えられる。この領域のことを「かみ合い領域」と呼ぶ。
後述するように、「かみ合い領域」は、トラクションシーブ22の巻上げ側に存在する。「巻上げ側」とは、トラクションシーブ22の回転によってメインロープ24が巻き上げられる側のことであり、上昇運転ではかご側、下降運転ではC/W側になる。「かみ合い領域」は、上記巻上げ側からメインロープ24がトラクションシーブ22の円周部に形成された溝に接触を開始してから滑らずにかみ合った状態で移動している領域である。図6から図8では「かみ合い領域」を示していないが、上昇運転(下降運転)で、巻き掛かり角度θの領域に隣接するかご側(C/W側)に存在する。なお、「かみ合い領域」の長さは、シーブやロープのサイズや材質、かご重量、C/W重量等によって異なる。
ここで、トラクションシーブ22上に複数のかみ合い領域が存在すると仮定すると、ロープ伸びが異なる部分で同一のシーブ周速を持ち、それぞれのかみ合い領域で異なるロープ送り量となる。したがって、かみ合い領域は、機構的に複数存在することはなく、トラクションシーブ22上に1箇所だけと考えられる。
上述した通り、接触圧P(θ)は張力に比例するため、トラクションシーブ22の場所によって異なる。このため、特に樹脂被覆ロープのように、表層が変形しやすい樹脂で形成される場合、かみ合い領域の位置により樹脂の圧縮変形量が変わり、ロープ送り量に対するシーブ回転数、即ちトラクションシーブ22と同期しているエンコーダ29の回転数が変化すると考えられる。
したがって、マーク間隔に対応するロープ送り量をシーブ回転と同期するエンコーダ29のパルス数に基づいて精度よく算出するためには、かみ合い領域の位置を把握しておく必要がある。そこで、かみ合い領域の位置を把握するため、以下のような検証を行った。
(検証1)
図9乃至図11はトラクションシーブ22とメインロープ24との滑り挙動を検証した結果を示す。図9は無積載状態における滑り挙動の検証結果、図10はバランス積載状態における滑り挙動の検証結果、図11は定格積載状態における滑り挙動の検証結果を示している。
検証方法としては、まず、乗りかご20を最下階に停止させた状態で、トラクションシーブ22とメインロープ24とに周上で一致する位置に合マークMs,Mpを設けておく。そして、乗りかご20を1往復させ、合マークMs,Mpのずれを確認する。
本検証においては、一般のエレベータ稼働方法と同様に、乗りかご20の着床制御により最下階の着床停止状態から最上階の着床停止状態までの行程で往復運転を行った。その結果、ロープ側の合マークMpは、常にシーブ側の合マークMsに対して、張力が大きい方にずれることが判明した。つまり、無積載状態であれば、ロープ側の合マークMpは、シーブ側の合マークMsに対してC/W側方向にずれる(図9参照)。定格積載状態であれば、ロープ側の合マークMpは、シーブ側の合マークMsに対してかご側方向にずれる(図11参照)。一方、かご側とC/W側の張力が等しいバランス積載状態では、合マークMs,Mpのずれは生じなかった(図10参照)。なお、積載状態が変わらなければ、往復運転毎の合マークMs,Mpのずれは略一定であり、往復運転の行程が長いほど、ずれが増加した。
以上のことから、合マークMs,Mpのずれは、トラクションシーブ22上のロープ張力変化領域に対して、かみ合い領域がトラクションシーブ22の巻上げ側に存在していることを示していると考えられる。
合マークMs,Mpのずれは、一定行程に対する上昇運転と下降運転とで、シーブ回転数が異なるために生じたものと考えられる。つまり、かみ合い領域はトラクションシーブ22の巻上げ側に生じるため、張力が大きい側のロープを巻き上げるときの回転数が、張力が小さい側のロープを巻き上げるときの回転数よりも大きくなり、1往復の運転で合マークMs,Mpのずれが生じたものと考えられる。
例えば無積載状態であれば、上昇運転は伸びが小さいかご側ロープを巻き上げることにより、乗りかご20を一定距離上昇させる回転数になる。下降運転は伸びが大きいC/W側ロープを巻き上げることにより、上昇運転時と同距離だけ乗りかご20を下降させる回転数になる。このとき、かみ合い領域が巻上げ側にあるとすれば、図9に示したようなずれが生じることになる。
(検証2)
各積載状態での上昇運転と下降運転において、マーク間隔でエンコーダ29のパルス信号をカウントした結果を図12に示す。なお、本検証においては、図1の構成と同様に、マーク45を検出するためのセンサ28は、メインロープ24のかご側に配置している。
図12において、横軸は運転条件(積載状態と運転方向)を示し、縦軸はそれぞれの運転条件に対し、マーク間隔で発生したパルス数を示している。
メインロープ24の長手方向に一定間隔で設けられる複数のマーク45の間隔に対して各積載状態毎にパルス数を測定する。図中のNd,Bd,Fdは無積載状態、バランス積載状態、定格積載状態で下降運転したときの測定結果の範囲を示している。Nu,Bu,Fuは無積載状態、バランス積載状態、定格積載状態で上昇運転したときの測定結果の範囲を表している。
図1の構成のように、マーク45の検出はかご側ロープで行っているため、マーク間隔は積載状態に応じた弾性伸びを含んだものである。また、トラクションシーブ22上でのかみ合い領域の位置により樹脂の圧縮変形が異なるため、かみ合い領域の位置によりトラクションシーブ22と同期したエンコーダ29の回転数が異なると考えられる。図12の検証結果により、下降運転時に得たパルス数は積載状態への依存が見られず、上昇運転時のパルス数は積載状態に応じて増加していることが分かる。
ここで、トラクションシーブ22上のかみ合い領域が巻上げ側に生じていると仮定すると、上昇運転ではかご側、下降運転ではC/W側にかみ合い領域があると解釈できる。また、上昇運転ではかご側張力に比例する接触圧に応じた回転数となり、接触圧の小さい無積載状態の方が樹脂の圧縮変形が小さい(ロープが送られる半径が大きい)ため、回転数(パルス数)が少なくなると解釈できる。一方、下降運転では、C/W側の張力が一定であるため、回転数(パルス数)は積載状態に依存しない。
また、マーク間隔は積載状態に応じた弾性伸びを含むにも関わらず、図12の検証結果では下降運転時の発生パルス数に積載状態の影響が見られない。これは、内部のロープ構造の影響が支配的である樹脂被覆ロープの弾性係数が、積載状態による張力差に対して大きく、マーク間隔に対する弾性伸び量が小さいため、積載状態の影響が目立っていないものと考えられる。
以上、2つの検証結果から下記の結論が得られる。
(1)マーク間隔に対応するパルス数を発生させるとき、積載状態がバランス積載状態以外の状態であれば、一定のかご移動距離に対して上昇運転と下降運転とでトラクションシーブ22の回転数が異なる。
(2)ロープ送りと同期しているトラクションシーブ22のかみ合い領域は、巻上げ側に生じている。
マーク間隔に対応するロープ送り量をトラクションシーブ22の回転と同期するエンコーダ29のパルス数に基づいて精度良く算出するためには、上記(1),(2)を考慮する必要がある。
ロープ検査システムの運用では、作業にかかる手間を抑えるため、乗りかご20への積載を要さない検査方法、即ち、無積載状態での検査が望まれる。そして、図1の例のように、センサ28がトラクションシーブ22に対してかご側にある場合には、上昇運転によりエンコーダ29からパルスを発生させることが望ましい。逆に、センサ28がトラクションシーブ22に対してC/W側にある場合には、下降運転によりエンコーダ29からパルスを発生させることが望ましい。
次に、本システムの動作について説明する。
図13は本システムの動作を説明するためのフローチャートであり、点検運転によりマーク45の間隔を自動測定する処理が示されている。
制御盤40は、センサ28の設置位置とトラクションシーブ22のかみ合い領域との関係を考慮して、乗りかご20を所定の方向に運転する(ステップS11)。「所定の方向」とは上昇方向または下降方向であり、センサ28の設置位置によって決まる。
上述したように、かみ合い領域はトラクションシーブ22の巻上げ側に存在している。したがって、センサ28がトラクションシーブ22に対してかご側に設置されている場合には、乗りかご20を上昇方向に運転してエンコーダ29からパルスを発生させることが望ましい。また、センサ28がトラクションシーブ22に対してC/W側に設置されている場合には、乗りかご20を下降方向運転してエンコーダ29からパルスを発生させることが望ましい。図1の例では、センサ28がトラクションシーブ22に対してかご側に設置されているので、乗りかご20は上昇方向に運転される。このとき、乗りかご20は無積載状態である。
乗りかご20の運転中に、演算装置30は、エンコーダ29から出力されるパルス信号を制御盤40を介して取得し、そのパルス信号の数を逐次カウントする(ステップS12)。
また、メインロープ24の移動に伴い、ロープ表面に設けられた複数のマーク45がセンサ28によって光学的に検出される(ステップS13)。演算装置30は、センサ28によってマーク45が検出されたときのタイミングで現時点のパルス信号のカウント値を確認し、そのカウント値に基づいてマーク間の距離を算出する(ステップS14)。
詳しくは、演算装置30は、1パルス当たりにメインロープ24が送られる長さを定めたパルスレートを有する。演算装置30は、センサ28によってマーク45が検出される間にエンコーダ29から発生されたパルス信号の数をカウントし、そのカウント値に上記パルスレートを掛けてマーク間の距離を算出する。このとき算出されたマーク間の距離は測定結果として演算装置30内のメモリ30a(図1)に記憶される。この場合、メインロープ24が伸びていなければ、上記算出されたマーク間の距離は据付け時にメインロープ24に付されたマーク間隔(例えば500mm)と同じである。経年劣化によりメインロープ24が延びると、上記算出されたマーク間の距離は上記据付け時のマーク間隔よりも大きくなる。
以後同様にして、乗りかご20が予め定められた一定距離を移動するまでの間にマーク45の検出タイミングでパルス信号のカウント値を求め、そのカウント値からマーク間の距離を順次算出してメモリ30aに記憶していく(ステップS12〜S15)。上記「一定距離」は、例えば最下階から最上階、または、最上階から最下階までの1往復の距離である。
なお、パルス信号のカウント方法として、初期値(例えば「0000」)から1パルスずつ積算していく方法と、マーク検出毎に初期値にリセットしてカウントを繰り返す方法がある。前者の方法の場合には、マーク45が検出されたときのパルスの積算値と前回検出されたときのパルスの積算値との差分値を求め、その差分値からマーク間の距離を求めることになる。
ロープ位置とかご位置を関連付けておくためには、前者の方法のように初期値から1パルスずつ積算していく方法が好ましい。この場合、マーク45が検出されたときのパルスの積算値を順次記憶しておけば、後にその積算値を指標として乗りかご20を移動させれば、メインロープ24の中でチェックしたい部分をセンサ28の設置場所で目視することができる。
ここで、エレベータ据付け時には、メインロープ24の長手方向にマーク45が等間隔で配列されている。したがって、メインロープ24の劣化による伸びがない場合には、上記パルス信号のカウント値は据付け時のマーク間隔に対応した基準値と略同じになる。一方、メインロープ24の劣化によりメインロープ24が伸びている場合には、上記パルス信号のカウント値は据付け時のマーク間隔に対応した基準値を超えることになる(図4参照)。
点検運転後、演算装置30は、メモリ30aに測定結果として記憶された各マーク間の距離に基づいてメインロープ24の伸び量を算出し(ステップS16)、その結果を表示装置31に表示する(ステップS17)。
なお、演算装置30で伸び量を算出せずに、マーク間隔だけを表示装置31に表示することでも良い。また、例えばマーク間隔が基準値を超えていた場合に、例えば表示装置31に警告メッセージを表示したり、アラーム音を発するなどして、保守員にロープ交換時期が近付いている旨を知らせるようにしても良い。これにより、保守員による点検作業を削減でき、ロープ交換が必要な時期を把握して対処することができる。
また、パルス信号のカウント値から各部のマーク間隔の測定値と点検運転によるロープ移動量とを関連付けことは容易であるため、上記閾値を超えた箇所のロープ位置を表示装置31に表示するようにしても良い。マーク間隔が閾値を超えた箇所は損傷が進んだ部分であり、損傷原因を明らかにするため、外観観察によって損傷レベルの目視確認が望まれる。このような場合に、閾値を超えた箇所のロープ位置を表示させることで、確認作業が容易になる。
また、メインロープ24の中で最も伸びている箇所つまりマーク間隔が最大のロープ位置を表示装置31に表示することでも良い。一般にメインロープ24の劣化が大きい箇所は、乗りかご20の停止頻度が多い階に関連付られる曲げ負荷が最大となる部分である。しかし、例えば据付け時等に誤って損傷を受けた箇所があると、その損傷部分の劣化が先行する可能性がある。最大伸び部分のロープ位置を表示することで、このような通常劣化とは異なる劣化箇所の確認が容易になる。
また、メモリ30aにマーク測定結果を履歴情報として記録しておき、その履歴情報を点検日毎にグラフ表示することでも良い。このようにすれば、マーク間隔の変化からロープ劣化の状態を容易に把握できるようになる。
さらに、上記履歴情報を図示せぬ遠隔地のエレベータ監視センタに定期的に送るようにすれば、エレベータ監視センタ側では各物件のメインロープ24の劣化状態を一元管理できるようになり、ロープ交換時期の近い物件を保守員に知らせることができる。
このように、センサ28の設置位置とトラクションシーブ22のかみ合い領域との関係から乗りかご20を所定の方向に運転することで、ロープ送りに対するパルス数を正確に同期させることができ、そのパルス数からマーク間隔を高精度に測定してロープの劣化状態を判定することができる。
ところで、ロープ検査システムの運用において、マーク間隔の測定精度の悪化要因として、樹脂被覆ロープの内部構造の劣化に伴うロープ細りを考慮する必要がある。つまり、ロープ劣化の形態は、ロープの心綱付近部の素線の摩耗と断線が支配的である。この部分の劣化により、図2に示したストランド43が心綱の方向に移動するため、ロープ径が減少する(つまり、ロープが細くなる)。経年劣化によりロープ径が減少すると、樹脂被覆の圧縮変形と同様にロープ送り量に対するエンコーダ29の回転数が増加する。
そこで、マーク間隔の測定精度を経年的に維持するために、マーク間隔の演算に用いるパルスレートをエレベータの稼働時間に応じて補正することが望ましい。この場合、エレベータの稼働時間が長いほど、ロープ細りが進み、エンコーダ29の回転数が増加するので、パルスレートの値(mm/puls)を小さくする必要がある。具体的には、図13のステップS14において、演算装置30は、現時点のエレベータの稼働時間を確認し、その稼働時間に応じてパルスレートの値を小さくするように補正し、その補正後のパルスレートを用いてマーク間隔を演算する。
また、ロープ細りは内部構造の劣化レベルに依存するため、ロープ全長に対して一様ではない。つまり、乗りかご20の停止頻度が高い階床(基準階など)において、メインロープ24がトラクションシーブ22に巻き掛けられる位置の曲げ負荷頻度が高いため、当該位置のロープ細りが大きい。したがって、かご位置毎にパルスレートを変えてマーク間隔を算出することが望ましい。この場合、乗りかご20の停止頻度が高い階床ほど、ロープ細りが大きいので、その階床に対応したパルスレートの値を他の階床よりも小さくする必要がある。具体的には、図13のステップS14において、演算装置30は、制御盤40から乗りかご20の階床情報を取得し、その階床情報に基づいてパルスレートを階床毎に補正し、その補正後のパルスレートをパルス信号のカウント値に乗じてマーク間隔を演算する。
また、シーブ通過時の張力と接触圧の挙動を踏まえ、センサ28がトラクションシーブ22に対してかご側に設置されている場合と、C/W側に設置されている場合とで、パルスレートの設定を変えることが望ましい。
すなわち、センサ28がトラクションシーブ22に対してかご側に設置されている場合には、乗りかご20の上昇運転により得たパルス数で経年的に略一定距離と見なせる乗りかご20の移動距離を除した数値をパルスレートとして用いる。
逆に、センサ28がトラクションシーブ22に対してC/W側に設置されている場合は、乗りかご20の下降運転により得たパルス数で経年的に略一定距離と見なせるカウンタウェイト21の移動距離を除した数値をパルスレートとして用いる。つまり、センサ28をC/W側に設けて、C/W側張力のロープを測ると、バランス積載以外では、かご移動距離とC/W側ロープの通過長さは異なる。そのため、C/W側にセンサ28を設ける構成でパルスレートを補正(校正)する場合には、経年的に略一定距離を見なせるカウンタウェイト21の移動距離を除す。
ここで、上記経年的に略一定距離と見なせる乗りかご20の移動距離として、寸法が安定しているガイドレール11の距離を基準にすることができる。あるいは、昇降路10内に各階床毎に設けられた複数の着床検出部材32の間隔を基準にすることでも良い。また、上記経年的に略一定距離と見なせるカウンタウェイト21の移動距離として、寸法が安定しているガイドレール12の距離を基準にすることができる。このような既存のエレベータ部材を利用すれば、パルスレートの演算に新たな装置を要することが少ないため、コスト上望ましい構成となる。
なお、図1ではセンサ28をトラクションシーブ22から外れた位置に設置しているが、上述したかご側またはC/W側のかみ合い領域を含む位置であれば、トラクションシーブ22上であっても同等の効果を得ることができる。
図14にトラクションシーブ22上のかご側のかみ合い領域Ecに対してセンサ28を設置した例を示す。この場合、乗りかご20を上昇運転(矢印A方向に運転)して、メインロープ24上のマーク間隔を測定する。このように、センサ28をトラクションシーブ22上のかご側のかみ合い領域Ecの近傍に配置しておけば、乗りかご20の昇降動作の邪魔にならずにマーク間隔を高精度に測定できる。同様に、トラクションシーブ22のC/W側のかみ合い領域に対してセンサ28を設置して、乗りかご20を下降運転することでも良い。これにより、カウンタウェイト210の昇降動作の邪魔にならずにマーク間隔を高精度に測定できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、ロープ送り量に同期したパルスを発生させる方法として、レイアウトおよびコストの点で優れた巻上機制御用のエンコーダ29を用いた。このエンコーダ29はロータリーエンコーダであるが、例えば乗りかご20またはカウンタウェイト21の移動距離を磁気的あるいは光学的に検出してパルス出力するリニアエンコーダを用いることでも良い。
ここで、パルス発生手段としては、メインロープ24の送り量と略同期してパルス信号を発生する構造、つまり、乗りかご20またはカウンタウェイト21の昇降動作に伴ってパルス信号を発生する構造であれば、効果は同じである。
以下では、非接触レーザ距離計を用いてパルスを発生させる構成について説明する
図15は第2の実施形態に係るエレベータの概略構成を示す図である。なお、図1と同じ部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略するものとする。
乗りかご20の底部に非接触のレーザ距離計34が固定部35に向けて設置されている。レーザ距離計34は、投光部34aと受光部34bとを備え、投光部34aから固定部35に向けてレーザ光を照射し、固定部35からの反射光を受光部34bで受光することで、乗りかご20の移動距離を計測する。固定部35は、例えば昇降路10内のピット部にレーザ距離計34に対向させて設けられる。
レーザ距離計34は、例えば100m程度の距離に対して数mm以内の測距精度を有している。したがって、このレーザ距離計34をリニアエンコーダとして用い、乗りかご20の移動距離に同期させてパルス信号を発生させる構成とすれば、メインロープ24のマーク間隔を高精度に測定することができる。
なお、図14の例では、乗りかご20にレーザ距離計34を設けて、乗りかご20の移動距離に同期したパルス信号を発生させる構成としたが、カウンタウェイト21にレーザ距離計34を設けて、カウンタウェイト21の移動距離に同期したパルス信号を発生させる構成としても良い。
また、図14ではセンサ28をトラクションシーブ22から外れた位置に設置しているが、上述したかご側またはC/W側のかみ合い領域を含む位置であれば、トラクションシーブ22上であっても同等の効果を得ることができる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、余分な設置スペースを必要とせずに、ローブ上のマーク間隔を高精度に測定して、信頼性の高い強度管理を行うことのできるエレベータのロープ検査システムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…昇降路、11,12…ガイドレール、20…乗りかご、21…カウンタウェイト、22…トラクションシーブ、23…巻上機、24…メインロープ、25a,25b…ロープヒッチ、26…カーシーブ、27…カウンタウェイトシーブ、28…センサ、29…エンコーダ、30…演算装置、30a…メモリ、31…表示装置、32…着床検出部材、33…非接触スイッチ、34…レーザ距離計、35…固定部、40…制御盤。

Claims (14)

  1. 巻上機のトラクションシーブを介して乗りかごとカウンタウェイトを吊持し、表面が樹脂被覆された構造を有するロープの劣化状態を上記ロープの表面に設けられた複数のマークの間隔を測定することで検査するエレベータのロープ検査システムにおいて、
    上記巻上機の回転に同期してパルス信号を発生するパルス発生手段と、
    上記トラクションシーブ上の上記乗りかご側のかみ合い領域を含み、上記トラクションシーブに対して上記乗りかご側、または、上記トラクションシーブ上の上記カウンタウェイト側のかみ合い領域を含み、上記トラクションシーブに対して上記カウンタウェイト側に設置され、上記ロープの表面に設けられた上記各マークを検出するマーク検出手段と、
    上記マーク検出手段の設置位置と上記かみ合い領域との関係から上記乗りかごを所定の方向に運転し、上記マーク検出手段による上記各マークの検出タイミングと上記パルス発生手段から発生されるパルス信号のカウント値とに基づいて上記各マークの間隔を演算する演算手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータのロープ検査システム。
  2. 上記演算手段は、
    上記マーク検出手段が上記乗りかご側に設置されている場合には、上記乗りかごを上昇方向に運転したときに上記パルス発生手段から発生されるパルス信号を用いて上記各マークの間隔を演算することを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ検査システム。
  3. 上記演算手段は、
    上記マーク検出手段が上記カウンタウェイト側に設置されている場合には、上記乗りかごを下降方向に運転したときに上記パルス発生手段から発生されるパルス信号を用いて上記各マークの間隔を演算することを特徴とする請求項1記載のエレベータのロープ検査システム。
  4. 上記演算手段は、
    1パルス当たりに上記ロープが送られる長さを定めたパルスレートを有し、上記パルス信号のカウント値に上記パルスレートを掛けて上記各マークの間隔を演算することを特徴とする請求項1に記載のエレベータのロープ検査システム。
  5. 上記演算手段は、
    エレベータの稼働時間に応じて上記パルスレートを補正することを特徴とする請求項4に記載のエレベータのロープ検査システム。
  6. 上記演算手段は、
    上記乗りかごの位置に応じて上記パルスレートを補正することを特徴とする請求項4に記載のエレベータのロープ検査システム。
  7. 上記パルスレートは、
    上記マーク検出手段が上記乗りかご側に設置されている場合には、上記乗りかごの上昇運転により得たパルス数で経年的に略一定距離と見なせる上記乗りかごの移動距離を除して算出することを特徴とする請求項4項に記載のエレベータのロープ検査システム。
  8. 上記パルスレートは、
    上記マーク検出手段が上記カウンタウェイト側に設置されている場合には、上記乗りかごの下降運転により得たパルス数で経年的に略一定距離と見なせる上記カウンタウェイトの移動距離を除して算出することを特徴とする請求項4項に記載のエレベータのロープ検査システム。
  9. 上記略一定距離として、上記乗りかごを支持するガイドレールの長さ、または、昇降路内の各階床毎に設けられた複数の着床検出部材の間隔を基準とすることを特徴とする請求項7に記載のエレベータのロープ検査システム。
  10. 上記略一定距離として、上記カウンタウェイトを支持するガイドレールの長さを基準とすることを特徴とする請求項8に記載のエレベータのロープ検査システム。
  11. 巻上機のトラクションシーブを介して乗りかごとカウンタウェイトを吊持し、表面が樹脂被覆された構造を有するロープの劣化状態を上記ロープの表面に設けられた複数のマークの間隔を測定することで検査するエレベータのロープ検査システムにおいて、
    上記乗りかごまたは上記カウンタウェイトの移動距離に同期したパルス信号を発生するパルス発生手段と、
    上記トラクションシーブ上の上記乗りかご側のかみ合い領域を含み、上記トラクションシーブに対して上記乗りかご側、または、上記トラクションシーブ上の上記カウンタウェイト側のかみ合い領域を含み、上記トラクションシーブに対して上記カウンタウェイト側に設置され、上記ロープの表面に設けられた上記各マークを検出するマーク検出手段と、
    上記マーク検出手段の設置位置に応じて、上記パルス発生手段から上記乗りかごの移動距離または上記カウンタウェイトに同期したパルス信号を発生させ、上記マーク検出手段による上記各マークの検出タイミングと上記パルス発生手段から発生されるパルス信号のカウント値とに基づいて上記各マークの間隔を演算する演算手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータのロープ検査システム。
  12. 上記演算手段は、
    上記マーク検出手段が上記乗りかご側に設置されている場合には、上記パルス発生手段から上記乗りかごの移動距離に同期したパルス信号を発生させ、そのパルス信号を用いて上記各マークの間隔を演算することを特徴とする請求項11記載のエレベータのロープ検査システム。
  13. 上記演算手段は、
    上記マーク検出手段が上記カウンタウェイト側に設置されている場合には、上記パルス発生手段から上記カウンタウェイトの移動距離に同期したパルス信号を発生させ、そのパルス信号を用いて上記各マークの間隔を演算することを特徴とする請求項11記載のエレベータのロープ検査システム。
  14. 上記パルス発生手段として、上記乗りかごまたは上記カウンタウェイトの移動距離を光学的に計測するレーザ距離計を用いることを特徴とする請求項11記載のエレベータのロープ検査システム。
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