JP2020185785A - インクジェット印刷装置、インクジェット印刷方法、及び印刷画像の光沢度制御方法 - Google Patents

インクジェット印刷装置、インクジェット印刷方法、及び印刷画像の光沢度制御方法 Download PDF

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宏明 高橋
公則 増田
Kiminori Masuda
公則 増田
美緒 秋間
Mio AKIMA
美緒 秋間
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Abstract

【課題】低光沢(マット調)及び高光沢の両方の光沢制御に対応でき、ブロッキングが発生しにくいインクジェット印刷装置の提供。【解決手段】被印刷物を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット印刷装置であって、インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、インクジェット印刷装置は、低光沢印刷モード及び高光沢印刷モードを有し、低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱するインクジェット印刷装置である。(ただし、前記一般式(1)中、R1は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット印刷装置、インクジェット印刷方法、及び印刷画像の光沢度制御方法に関する。
広告、看板等の産業用途、食品、飲料、日用品等の包装材料において、耐光性、耐水性、耐摩耗性等の耐久性を向上させるため、例えば、プラスチックフィルム等の非浸透性記録媒体が使用されており、このような記録媒体に用いられるインクが種々開発されている。
このようなインクとしては、例えば、有機溶剤を溶媒として用いた溶剤系インク、重合性モノマーを主成分とする紫外線(UV)硬化型インクなどが広く用いられている。しかし、前記溶剤系インクは、有機溶剤の蒸発による環境への影響が懸念される。前記紫外線硬化型インクは、安全性の面から使用する重合性モノマーの選択肢が限られる場合がある。
そこで、環境負荷が少なく、非浸透性記録媒体に直接記録できる水性インクを含むインクセットが提案されている。
一方、インクジェット記録装置において、光沢制御の機能を有するものが開発されている。例えば、熱可塑性樹脂粒子を含むインクをノズルから着弾対象に向けて噴射可能な液体噴射ヘッドと、前記着弾対象に着弾したインク滴を加熱する加熱手段と、を備え、前記加熱手段は、前記インク滴の表面の膜化が開始する最低成膜温度に応じた膜化制御温度で加熱することで前記インク滴の表面の膜化の度合いを制御する液体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記のようなインクの場合、インクの乾燥が不十分であると様々な不具合が発生し、その一例としてブロッキングがある。ブロッキングは乾燥が不十分であり、印刷した画像に力が加わった状態で何かと接触した場合に、印刷画像の一部が接触している部材に転写してしまい、画像の一部が剥がれる等の画像欠陥が生じる現象である。このような、画像欠陥は、印刷画像を巻取りながら印刷を行うロールtoロールの印刷機で発生しやすく、インク付着量が多い場合に発生しやすい。
本発明は、低光沢(マット調)及び高光沢の両方の光沢制御に対応でき、ブロッキングが発生しにくいインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のインクジェット印刷装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出して印刷層を形成する吐出ヘッドと、被印刷物を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット印刷装置であって、前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、前記インクジェット印刷装置は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、前記加熱手段が、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱する。
(ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
本発明によると、低光沢(マット調)及び高光沢の両方の光沢制御に対応でき、ブロッキングが発生しにくいインクジェット印刷装置を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成方法を実施する画像形成装置の一例を示す図である。 図2は、図1の画像形成装置のメインタンクの一例を示す斜視説明図である。 図3は、インクジェット印刷装置本体内部の一例を示す概略図である。
(インクジェット印刷装置及びインクジェット印刷方法)
本発明のインクジェット印刷装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出して印刷層を形成する吐出ヘッドと、被印刷物を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット印刷装置であって、前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、前記インクジェット印刷装置は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、前記加熱手段が、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
(ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
本発明のインクジェット印刷装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出して印刷層を形成する吐出ヘッドと、被印刷物を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット印刷装置であって、インクが、樹脂、上記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、インクジェット印刷装置は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTmatte(℃)とし、高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTgloss(℃)とすると、次式、HTmatte>HTgloss、を満たし、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明のインクジェット印刷方法は、被印刷物にインクを吐出して印刷層を設ける印刷工程と、印刷された被印刷物を加熱する加熱工程と、を含むインクジェット印刷方法であって、インクが、樹脂、上記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、インクジェット印刷方法は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、加熱工程において、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱し、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明のインクジェット印刷方法は、被印刷物にインクを吐出して印刷層を設ける印刷工程と、印刷された被印刷物を加熱手段により加熱する加熱工程と、を含むインクジェット印刷方法であって、インクが、樹脂、上記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、インクジェット印刷方法は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTmatte(℃)とし、高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTgloss(℃)とすると、次式、HTmatte>HTgloss、を満たし、更に必要に応じてその他の工程を含む。
高光沢印刷モードは、高光沢を付与する印刷モードであり、印刷物の表面が滑らかで高光沢となる。低光沢印刷モードは、低光沢を付与する印刷モードであり、印刷物の表面に細かな凹凸を有するマット調で低光沢となる。なお、高光沢印刷モードは「グロス光沢印刷モード」と称することもある。低光沢印刷モードは「マット光沢印刷モード」と称することもある。
従来から、紫外線の照射によって硬化するクリアインク(UVクリアインク)を使用したインクジェット記録装置においては、照射光量を制御することにより、低光沢(マット調)及び高光沢に光沢制御できる光沢制御方法が提案されている。
しかしながら、UVクリアインクは臭気が強いことが課題であり、印刷物にも臭気が残るので、室内用途の印刷物には不向きである。このため、インクジェット印刷装置の設置場所も、排気ができる環境が必要となり、設置場所が限られてしまう。また、UVクリアインクは紫外線照射装置が必要であり、装置の大型化やコストが高くなるという問題がある。
本発明のインクジェット印刷装置及びインクジェット印刷方法は、特許文献1(特開2015−3397号公報)の従来技術では、色材を含むカラーインクを用いて加熱手段により、インク滴の表面の膜化が開始する最低成膜温度に応じた膜化制御温度で加熱することによりインク滴の表面の膜化の度合いを制御して光沢度を調整しているが、色材を含むカラーインクは色材を含まないクリアインクに比べて、十分な光沢度差が得られず、低光沢(マット調)及び高光沢の両方の光沢制御に対応できないという知見に基づくものである。
本発明のインクジェット印刷装置及びインクジェット印刷方法は、樹脂、上記一般式(1)で表される化合物、及び水を含む水系クリアインクを用い、加熱温度の制御により低光沢(マット調)及び高光沢の両方の光沢制御を行う。低光沢付与を行う場合は、印刷時の温度は、高光沢付与モードに比べて、高い温度で印刷を行う。印刷時の温度が高いため、樹脂を含んだ水系クリアインクは、ドットの濡れ広がりが抑制され、隣接ドットの合一が抑制され、かつドット球の高さ(パイルハイト)が高いドットが形成される。これらのドットが、表面凹凸を形成し、マット調の低光沢の印刷物とすることができる。
一方、高光沢付与を行う場合は、低光沢付与モードに比べ、低い温度で印刷を行う。印刷時の温度が低いため、樹脂を含んだ水系クリアインクは、ドットの濡れ広がり、隣接ドットの合一が促進され、平滑な表面が形成されて、高光沢の印刷物とすることができる。
したがって、本発明のインクジェット印刷装置は、樹脂、上記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクを用い、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、加熱手段が、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱することにより、又は低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTmatte(℃)とし、高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTgloss(℃)とすると、次式、HTmatte>HTgloss、を満たすことにより、低光沢(マット調)及び高光沢の両方の光沢制御に対応できる。
本発明のインクジェット印刷装置の加熱手段は、被印刷物の温度が、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱し、次式、Tmatte−Tgloss≧10℃を満たすように加熱することが好ましく、次式、Tmatte−Tgloss≧20℃を満たすように加熱することがより好ましい。また、加熱手段の温度HT(℃)としては、低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTmatte(℃)とし、高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTgloss(℃)とすると、次式、HTmatte>HTgloss、を満たすこと、HTmatte>HTgloss≧10℃を満たすことが好ましく、HTmatte>HTgloss≧20℃を満たすことがより好ましい。
これにより、低光沢印刷モードでは加熱温度を高くして、ドットの濡れ広がりを抑制して、パイルハイトが高いドットを形成して、凹凸の大きな表面を形成する。一方、高光沢印刷モードでは、加熱温度を低くして、ドットの濡れ広がりを促進し、隣接ドットの合一により、平滑な表面を形成することができる。
加熱手段の温度HT(℃)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱手段の設定温度を用いることができる。
低光沢印刷モードの印刷部の被印刷物の温度Tmatte(℃)は、50℃以上が好ましく、50℃以上80℃以下がより好ましい。
高光沢印刷モードの印刷部の被印刷物の温度Tgloss(℃)は、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。
低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTmatte(℃)は、50℃以上が好ましく、50℃以上80℃以下がより好ましい。
高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度をHTgloss(℃)は、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。
このような温度範囲とすることで、水系クリアインクを用いた各印刷モードにおいて、大きな光沢の変化を実現することができる。
印刷部の被印刷物の温度の測定は、例えば、被印刷物としての記録媒体に熱電対を設置し、直接、記録媒体温度を測定する方法、記録媒体を加熱するヒーターの温度を測定し記録媒体温度とする方法、放射型温度計等により非接触的に記録媒体の周囲の温度を測定し、記録媒体温度とする方法などが挙げられる。
本発明においては、低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷画像の印刷率をDmatteとし、高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷画像の印刷率をDglossとすると、次式、Dgloss>Dmatte、を満たすことが好ましく、Dgloss−Dmatte>10%がより好ましい。
印刷率が高い方が、平滑表面が形成されやすいため、高光沢印刷モードでは印刷率が高い画像にする。一方、低光沢印刷モードでは、印刷率が高いと、隣接ドットの合一が発生し、表面凹凸が形成されにくくなるため、印刷率が低い画像とする。
ここで、印刷率は下記を意味する
印刷率(%)=クリアインク印刷ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(ただし、前記式中、「クリアインク印刷ドット数」は単位面積当たりのクリアインクを実際に印刷したドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。なお、同じドット位置となるようにクリアインクを重ねて印刷する場合には、「クリアインク印刷ドット数」は単位面積当たりのクリアインクを実際に印刷した合計のドット数で表す。)
なお、印刷率100%とは、画素に対する単色の最大インク重量を意味する。
<インク収容部>
インク収容部は、水系クリアインクを収容する。
インク収容部としては、インクを収容できる部材であれば特に制限はなく、例えば、インク収容容器、インクタンクなどが挙げられる。
前記インク収容容器としては、前記インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材などを有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じて、その形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するものなどが挙げられる。
インクタンクとしては、メインタンク、サブタンクなどが挙げられる。
<吐出ヘッド>
吐出ヘッドは、インクを吐出して印刷層を形成する。
吐出ヘッドは、ノズルプレート、加圧室、及び刺激発生手段を有する。
−ノズルプレート−
ノズルプレートは、ノズル基板と、前記ノズル基板上に撥インク膜とを有する。
−加圧室−
前記加圧室は、前記ノズルプレートに設けられた複数の前記ノズル孔に個別に対応して配置され、前記ノズル孔と連通する複数の個別流路であり、インク流路、加圧液室、圧力室、吐出室、液室などと称することもある。
−刺激発生手段−
前記刺激発生手段は、インクに印加する刺激を発生する手段である。
前記刺激発生手段における刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱(温度)、圧力、振動、光などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に挙げられる。
前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライトなどが挙げられる。前記刺激発生手段としては、具体的には、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどが挙げられる。
前記刺激が「熱」の場合、前記インク吐出ヘッド内のインクに対し、記録信号に対応した熱エネルギーを、例えば、サーマルヘッド等を用いて付与する。前記熱エネルギーにより前記インクに気泡を発生させ、前記気泡の圧力により、前記ノズルプレートの前記ノズル孔から前記インクを液滴として吐出させる方法などが挙げられる。
前記刺激が「圧力」の場合、例えば、前記インク吐出ヘッド内のインク流路内にある前記圧力室と呼ばれる位置に接着された前記圧電素子に電圧を印加することにより、前記圧電素子が撓む。それにより、前記圧力室の容積が収縮して、前記インク吐出ヘッドの前記ノズル孔から前記インクを液滴として吐出させる方法などが挙げられる。
これらの中でも、ピエゾ素子に電圧を印加してインクを飛翔させるピエゾ方式が好ましい。
<加熱手段>
加熱手段は、被印刷物を加熱する。
加熱手段としては、被印刷物としての記録媒体の印刷面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれ、例えば、赤外線ヒーター、温風ヒーター、加熱ローラなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
被印刷物としての記録媒体を乾燥させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクが付与された記録媒体に乾燥手段として温風等の加熱された流体を接触させる方法、インクが付与された記録媒体と加熱部材とを接触させ伝熱により加熱する方法、赤外線や遠赤外線等のエネルギー線を照射することによりインクが付与された記録媒体を加熱する方法などが挙げられる。
加熱は、印刷前、印刷中、及び印刷後の少なくともいずれかに行うことができる。
印刷前、印刷中の加熱により、加温したメディアに印刷することが可能となり、印刷後の加熱では、印刷物を乾燥することができる。
加熱時間は、記録媒体の表面温度が所望温度に制御することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
加熱時間の制御は、被印刷物としての記録媒体の搬送速度を制御することにより行うことが好ましい。
<インク>
インクとしては、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクが用いられる。
また、インクとしては、樹脂、色材、及び水を含有するカラーインクを用いることもできる。カラーインクに用いる色材以外の成分は、水系クリアインクに用いる成分と同様の成分を用いることができる。
(ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
<一般式(1)で表される化合物>
前記一般式(1)で表される化合物を水系クリアインク中に含有する。前記一般式(1)で表される化合物を含有することにより、水系クリアインクの乾燥性が向上し、ブロッキングの発生が抑制できる。水系クリアインク中における前記一般式(1)で表される化合物は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、乾燥性を高める効果が得られる点から、水系クリアインク中に4質量%以上含有することが好ましい。更に乾燥性を高め、水系クリアインクの保存安定性を高める点から、4質量%以上90質量%以下含有することが好ましい。また、光沢度制御を好適に行える点から、4質量%以上50質量%以下含有することが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物におけるRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基などが挙げられる。これらの中でも、Rがメチル基である3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、Rがメチル基であるものとしてはエクアミドM100(出光興産株式会社製)を挙げることができ、Rがn−ブチル基であるものとしてはエクアミドB100(出光興産株式会社製)を挙げることができる。
クリアインクとは、色材を実質的に含まない無色透明のインクを意味する。色材を実質的に含まないとは、クリアインク中の含有率が0.5質量%以下であることを表し、不純物程度の含有であれば、含有してもよい。
水系クリアインクとは、溶媒として水を含むクリアインクを意味し、必要に応じて有機溶剤を含んでいてもよい。
水系クリアインクは、上記一般式(1)で表される化合物、水、及び樹脂を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
<<水>>
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水の含有量は、水系クリアインク全量に対して、15質量%以上60質量%以下が好ましい。前記含有量が、15質量%以上であると、高粘度になることを防止し、吐出安定性を向上することができる。一方、60質量%以下であると、非浸透性記録媒体への濡れ性が好適となり、画像品位を向上できる。
<<樹脂>>
樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、アクリルシリコーン樹脂などが挙げられる。
インクを製造する際には、これらの樹脂からなる樹脂粒子として添加するのが好ましい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、インクに添加してもよい。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ポリウレタン樹脂が好ましい。ポリウレタン樹脂を添加することにより、クリアインクを用いてインク膜を形成した際に、塗膜自体が強靭になる。それにより、塗膜の内部で破断して、塗膜の一部が剥がれたり、塗膜の表面状態が変化して、摩擦部の色味が変化することを抑制しやすくなる点から好ましい。
−ポリウレタン樹脂−
ポリウレタン樹脂としては、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂などが挙げられる。
−ポリオール−
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエーテルポリオール−
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素原子を2個以上有する化合物の少なくとも1種を出発原料として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものなどが挙げられる。
前記活性水素原子を2個以上有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非常に優れた耐擦過性を付与できるインク用バインダーを得る点から、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリカーボネートポリオール−
また、前記ポリウレタン樹脂の製造に使用できるポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるもの、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得られるものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、4,4’−ビフェノール等の比較的低分子量のジヒドロキシ化合物;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール;ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエステルポリオール−
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるもの、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステル、これらの共重合ポリエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、これらの無水物又はエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリイソシアネート−
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐候性の点から、脂環式ジイソシアネートが好ましい。
更に、少なくとも1種の脂環式ジイソシアネートを使用することにより、目的とする塗膜強度、及び耐擦過性を得やすくなる。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートの含有量としては、イソシアネート化合物の全量に対して、60質量%以上が好ましい。
[ポリウレタン樹脂の製造方法]
ポリウレタン樹脂は、特に制限はなく、従来一般的に用いられている製造方法により得ることができ、例えば、次の方法などが挙げられる。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得ることができる。
前記ポリウレタン樹脂の製造に使用できる有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のアミド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記鎖延長剤としては、例えば、ポリアミンやその他の活性水素基含有化合物などが挙げられる。
前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類;ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類;コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の活性水素基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のグリコール類;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール類;水などが挙げられる。これらは、インクの保存安定性が低下しない範囲内であれば、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリウレタン樹脂としては、カーボネート基の高い凝集力により耐水性、耐熱性、耐摩耗性、耐候性、及び画像の耐擦過性の点から、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が好ましい。前記ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂である場合、屋外用途のような過酷な環境において使用される記録物に適したインクが得られる。
前記ポリウレタン樹脂としては、市販品を使用してもよく、例えば、ユーコートUX−485(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)、ユーコートUWS−145(ポリエステル系ポリウレタン樹脂)、パーマリンUA−368T(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)、パーマリンUA−200(ポリエーテル系ポリウレタン樹脂)(以上、三洋化成工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
クリアインク中に含まれる樹脂の含有量は、8質量%以上が好ましく、8質量%以上25質量%以下がより好ましい。樹脂の含有量が8質量%以上であると、少ないクリアインク量で低光沢及び高光沢を制御できる。一方、樹脂の含有量が25質量%を超えると、インクの吐出安定性が低下してしまうことがある。
低光沢の印刷物は、ドット球の高さ(パイルハイト)の高い孤立ドットを形成し、表面に凹凸を付与し、マット調とすることにより実現される。
クリアインク中の樹脂の含有量が多いと、パイルハイトが高いドットが形成されやすくなり、低光沢の印刷物を得やすい点から好ましい。
一方、高光沢の印刷物は、表面の凹凸をクリアインクで埋めて、平滑表面を形成することで、平滑性を付与する。表面の凹凸をクリアインクで埋めるには、クリアインク中の樹脂の含有量が多いほうが、少ないクリアインク量で、表面の凹凸を埋めることができ、高光沢の印刷物を得やすい点から好ましい。
<界面活性剤>
クリアインクは、界面活性剤を含有することが好ましい。
界面活性剤をクリアインクに添加することで、表面張力が低下し、紙等の記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。
界面活性剤は、親水基の極性によりノニオン性、アニオン性、両性に分類される。
また、疎水基の構造により、フッ素系、シリコーン系、アセチレン系等に分類される。
本発明においては、主にフッ素系界面活性剤を用いるが、シリコーン系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、2質量%以下が好ましく、0.05質量%以上2質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上2質量%以下が更に好ましい。界面活性剤の含有量を2質量%以下とすることにより、低光沢印刷モードにおいて、大きな光沢度低下が得られる。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、及びアニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(S−1)式で表される、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
(但し、前記一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社製)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社製)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社製)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社製)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、下記一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表されるフッ素系界面活性剤がより好ましい。
[一般式(F−1)]
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はC2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−C2m+1でmは4〜6の整数、又はC2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印刷品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
<<有機溶剤>>
クリアインクは、上記一般式(1)で表される化合物を含有するが、その他の有機溶剤を含んでもよい。有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水溶性有機溶剤などが挙げられる。なお、水溶性とは、例えば、25℃の水100gに5g以上溶解することを意味する。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物;プロピレンカーボネイト、炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤の水系クリアインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
水系クリアインクは、その他の成分として、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などを必要に応じて含有することができる。
−消泡剤−
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
−防腐防黴剤−
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
−防錆剤−
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
−pH調整剤−
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<色材>
カラーインクにおいて用いられる色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)などの有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35などが挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えば、カーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散性顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法などが挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂株式会社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については、特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
水系クリアインクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印刷濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
水系クリアインクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
水系クリアインクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<被印刷物>
被印刷物としては、記録媒体として用いられるものに限られず、例えば、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツ等の衣料用布、テキスタイル、皮革などを適宜使用することができる。なお、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、被印刷物としてセラミックス、ガラス、金属などを使用することもできる。
記録媒体としては、特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
本発明においては、低光沢印刷モードでは、光沢度が高い被印刷物を用いることが好ましい。光沢度が高い被印刷物の方がクリアインクによる低光沢効果が強調されやすい点から好ましい。
一方、高光沢印刷モードでは、光沢度が低い被印刷物を用いることが好ましい。光沢度が低い被印刷物の方がクリアインクによる高光沢効果が強調されやすい点から好ましい。
したがって、低光沢印刷モードで用いる被印刷物の光沢度をGmatteとし、高光沢印刷モードで用いる被印刷物の光沢度をGglossとすると、次式、Gmatte>Ggloss、を満たすことが好ましく、Gmatte−Ggloss≧100を満たすことがより好ましい。
(印刷画像の光沢度制御方法)
被印刷物にインクを吐出して印刷層を設ける印刷工程と、
印刷された被印刷物を加熱する加熱工程と、
を含む印刷画像の光沢度制御方法であって、
前記インクが、樹脂、及び水を含有する水系クリアインクであり、
前記印刷画像の光沢度制御方法は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、
前記低光沢印刷モードで印刷する場合には、加熱温度を高くする制御を行い、
前記高光沢印刷モードで印刷する場合には、加熱温度を低くする制御を行う。
<印刷物>
本発明に関する印刷物は、被印刷物と、前記被印刷物上に印刷層とを有する印刷物であって、
前記印刷層が樹脂を含むクリアインク層からなり、
前記印刷物が、低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷画像と、高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷画像とを有し、
前記高光沢印刷画像の60°光沢度Gaと、高光沢印刷モードで用いる被印刷物の60°光沢度Gbとの光沢度差(Ga−Gb)が20以上であり、
前記低光沢印刷画像の60°光沢度Gcと、低光沢印刷モードで用いる被印刷物の60°光沢度Gdとの光沢度差(Gc−Gd)が−20以下である。
インクジェット印刷装置及びインクジェット印刷方法により画像形成して印刷物とすることができる。
<記録装置及び記録方法>
以下の記録装置及び記録方法の説明では、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを用いた場合について説明するが、これらに代えて、あるいは、これらに加えて、水系クリアインクを用いればよい。
本発明で用いられる水系クリアインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
インクジェット印刷装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、インクジェット印刷装置には、卓上型だけでなく、広幅の記録装置や、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインク及び各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インク及び各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は記録装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えば、アルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱可能に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
ここで、図3はインクジェット印刷装置本体内部を示し、記録ヘッド2、プラテン3、ロールメディア収納部4、加熱手段などが配置されている。
キャリッジ15は、クリアインク、必要に応じてブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインクを搭載し、インク滴を吐出する吐出手段である記録ヘッド2が搭載されている。
また、ロールメディア収容部4は給紙手段であり、被印刷物であるロールメディア(記録用メディア)30がセットされている。
搬送手段60は、プラテン3を挟んで、その下方と上方とに対向させて備えられた送りローラ34と押えローラ35とから構成されている。
そして、その送りローラ34と押えローラ35との間に被印刷物(記録用メディア)29を挟み込んで、送りローラ34を前方(図3中の矢印方向)に回転させることにより、プラテン3上に搬入された記録用メディア29を、プラテン3上を前方に向けて搬送できる構造をしている。
また、プラテン3の記録用メディア搬送方向上流に記録用メディア29を予備的に加熱するプリヒータ40(印刷前の加熱)と、記録ヘッドのノズルからクリアインクを被印刷物に付着させるときの加熱を行う(印刷中の加熱)加熱手段として、プリントヒータ41が設けられている。
更に記録ヘッド2の下流側には、プラテン3の下流側にポストヒータ42を設けても良い(印刷後の加熱)。ポストヒータ42を設けることで、記録用メディア29を引き続き加熱し、着弾したインク滴の乾燥を促すことができ好ましい。
プリヒータ40とプリントヒータ41、ポストヒータ42には、例えば、セラミックやニクロム線を用いた伝導加熱ヒータ等が用いられている。温風加熱など、他の加熱手段を用いてもよい。
また、ポストヒータ42の開始点以降の下流側に、記録用メディア29のインクが着弾した記録面に温風を吹き付ける温風ファン43など、更なる加熱手段を設けてもよい。
温風ファンにより、記録面のインクに直接温風を当てることにより、完全に乾燥させた後、巻取りロール39により、記録用メディア29を巻き取ることができる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
インクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。更に、インクとして用いて2次元の文字、画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段、乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物及び構造体に対して、加熱延伸、打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーター、操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(調製例1)
<ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂エマルジョンの調製>
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとの反応生成物(数平均分子量(Mn):1,200)1,500質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」とも称することがある)220質量部、及びN−メチルピロリドン(以下、「NMP」とも称することがある)1,347質量部を窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445質量部、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6質量部を加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149質量部を添加し、混合したものの中から4,340質量部を抜き出して、強撹拌下、水5,400質量部、及びトリエチルアミン15質量部の混合溶液の中に加えた。
次に、氷1,500質量部を投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626質量部を加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂エマルジョンを得た。
得られたポリカーボネート系ポリウレタン樹脂エマルジョンについて、「造膜温度試験装置」(株式会社井元製作所製)で測定したところ、最低造膜温度は55℃であった。
(調製例2)
<アクリル樹脂エマルジョン1の調製>
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、及び温度計を備えた反応容器に、イオン交換水900質量部、及びラウリル硫酸ナトリウム1質量部を仕込み、撹拌下に窒素置換しながら70℃まで昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム4質量部を添加し、溶解後、予めイオン交換水450質量部、ラウリル硫酸ナトリウム3質量部、アクリルアミド20質量部、スチレン365質量部、ブチルアクリレート545質量部、及びメタクリル酸10質量部を撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に4時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間保持した。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH8に調整し、アクリル樹脂エマルジョン1(固形分濃度:30質量%)を得た。
(製造例1)
−水系クリアインクAの製造−
調製例1のポリウレタン樹脂エマルジョン1(固形分濃度:30質量%)25質量%、1,2−プロパンジオール16質量%、1,3−プロパンジオール9.5質量%、1,2−ブタンジオール3質量%、一般式(1)で表される化合物としてRがメチル基の化合物(商品名:エクアミドM100、出光興産株式会社製)3.5質量%、界面活性剤として商品名「FS−300」(デュポン社製、フッ素系界面活性剤、固形分濃度40質量%)6質量%、及び高純水37質量%を添加し、混合撹拌して混合物を調製した。
次いで、得られた混合物を、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:BetafineポリプロピレンプリーツフィルターPPGシリーズ、3M社製)にてろ過することにより、水系クリアインクAを作製した。
(製造例2〜9)
−水系クリアインクB〜Iの製造−
製造例1において、表1に示すインク組成に変更した以外は、製造例1と同様にして、水系クリアインクB〜Iを作製した。
(製造例8)
−マゼンタインクの製造−
<自己分散型マゼンタ顔料分散体の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して、自己分散型マゼンタ顔料分散体(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
・ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)・・・15質量部
・アニオン性界面活性剤(商品名:パイオニンA−51−B、竹本油脂株式会社製)・・・2質量部
・イオン交換水・・・83質量部
<マゼンタインクの製造>
調製例1のポリウレタン樹脂エマルジョン1(固形分濃度:30質量%)25質量%、自己分散型マゼンタ顔料分散体(顔料固形分濃度:15質量%)20質量%、1,2−プロパンジオール20質量%、1,3−プロパンジオール11質量%、1,2−ブタンジオール3質量%、界面活性剤として商品名「FS−300」(デュポン社製、フッ素系界面活性剤、固形分濃度40質量%)6質量%、及び高純水15質量%を添加し、混合撹拌して、混合物を調製した。
次いで、得られた混合物を、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:BetafineポリプロピレンプリーツフィルターPPGシリーズ、3M社製)にてろ過することにより、マゼンタインクを作製した。
(実施例1)
<光沢制御画像評価>
<光沢画像用インクジェット印刷>
インクジェットプリンターGX5500改造機(株式会社リコー製)のインクカートリッジに製造例1の水系クリアインクAを充填し、該インクを充填したインクカートリッジをインクジェットプリンターGX5500改造機に装着して、インクジェット印刷を実施した。
インクジェットプリンターGX5500改造機には、印刷前、印刷中、及び印刷後において記録媒体を裏面から加熱することができるように、ヒーター(温度調節コントローラ、型式 MTCD、ミスミ株式会社製)を設けた。これにより、印刷前、及び印刷中においてヒーターにより加熱された記録媒体に印刷が可能となり、印刷後においてヒーターにより印刷物の加熱乾燥が可能となる。
高光沢印刷モード、及び低光沢印刷モードで記録媒体の種類、加熱条件、及び印刷画像を変更して印刷を実施した。
−記録媒体−
高光沢印刷モードでは、記録媒体1として、ユポ社製合成紙VJFN160(白色ポリプロピレンフィルム、光沢度16(60°光沢値))を使用した。
低光沢印刷モードでは、記録媒体2として、リンテックサインシステム株式会社製ウインドウフィルムGIY−0305(透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、光沢度159(60°光沢値))を使用した。
−加熱条件−
加熱条件は、高光沢印刷モードでは印刷前、印刷中、及び印刷後に配置した各ヒーター(加熱手段)の加熱温度を60℃、60℃、及び70℃に設定した。低光沢印刷モードでは各ヒーター(加熱手段)の加熱温度を65℃、65℃、及び70℃に設定した。印刷中の記録媒体の温度を測定すると、高光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tgloss)は59℃であり、印刷中の高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTgloss(℃))60℃である。また、印刷中の記録媒体の温度を測定すると、低光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tmatte)は64℃であり、印刷中の低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTmatte(℃))は65℃である。
印刷中の記録媒体の温度の測定は、デジタル放射温度センサ(FT−H10、株式会社キーエンス製)により行った。
高光沢印刷モードで印刷した画像は、画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が100%の全べた画像であった。
低光沢印刷モードで印刷した画像は、画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が40%のハーフトーン画像であった。
−印刷率−
なお、印刷率については、ここでは、下記を意味する。
印刷率(%)=クリアインク印刷ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(ただし、前記式中、「クリアインク印刷ドット数」は単位面積当たりのクリアインクを実際に印刷したドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。同じドット位置となるようにクリアインクを重ねて印刷する場合には、「クリアインク印刷ドット数」は単位面積当たりのクリアインクを実際に印刷した合計のドット数で表す。)
低光沢印刷モード、及び高光沢印刷モードのいずれの場合も、記録媒体上に水系クリアインクAを、直接、同じドット位置に重なるように1回重ね塗りすることにより印刷した。
次に、得られた印刷物について、以下のようにして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
<光沢度>
水系クリアインクAを印刷したクリアインク印刷部、及び水系クリアインクAを印刷していないクリアインク未印刷部(記録媒体)のそれぞれの60°光沢値を、光沢度測定機器(マイクロトリグロス、BYK社製)を用いて測定した。なお、60°光沢値を光沢度とした。
(実施例2)
実施例1において、高光沢印刷モードで印刷した画像を、画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が80%のハーフトーン画像に変更し、低光沢印刷モードで印刷した画像を、画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が70%のハーフトーン画像に変更した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(実施例3)
実施例1において、加熱条件を、高光沢印刷モードでは印刷前、印刷中、及び印刷後の各ヒーターの加熱温度を50℃、50℃、及び70℃に設定し、低光沢印刷モードでは各ヒーターの加熱温度を70℃、70℃、及び70℃に設定した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
なお、印刷中の記録媒体温度を測定すると、高光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tgloss)は49℃であり、印刷中の高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTgloss(℃))は50℃である。また、印刷中の記録媒体の温度を測定すると、低光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tmatte)は68℃であり、印刷中の低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTmatte(℃))は70℃である。
(実施例4)
実施例3において、製造例1の水系クリアインクAを製造例2の水系クリアインクBに変更した以外は、実施例3と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(実施例5)
実施例3において、製造例1の水系クリアインクAを製造例3の水系クリアインクCに変更した以外は、実施例3と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(実施例6)
実施例3において、製造例1の水系クリアインクAを製造例4の水系クリアインクDに変更した以外は、実施例3と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(実施例7)
実施例3において、製造例1の水系クリアインクAを製造例5の水系クリアインクEに変更した以外は、実施例3と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(実施例8)
実施例7において、製造例8のマゼンタインクを印刷した記録媒体を使用した以外は、実施例7と同様にして、インクジェット印刷を行った。即ち、マゼンタインクを印刷した塗膜の上に水系クリアインクEを印刷した。
記録媒体に印刷するマゼンタインクは、製造例8のマゼンタインクを用いた。マゼンタインクの印刷はクリアインクと同じ印刷装置で行い、高光沢印刷モードに使用したマゼンタインク塗膜は、印刷前、印刷中、及び印刷後の各ヒーターの加熱温度を50℃、50℃、及び70℃に設定し、低光沢印刷モードで使用したマゼンタインク塗膜の各ヒーターの加熱温度を70℃、70℃、及び70℃に設定して、記録媒体にマゼンタインクのみを印刷した。マゼンタの印刷画像は、いずれも画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が100%の全べた画像を印刷した。
このマゼンタインク塗膜を印刷した記録媒体を、再度、印刷装置でクリアインクを印刷した。
得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(実施例9)
実施例1において、製造例1の水系クリアインクAを製造例6の水系クリアインクFに変更した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
(比較例1)
実施例2において、高光沢印刷モードのヒーター温度設定を、低光沢印刷モードのヒーター温度設定と同じ、65℃、65℃、及び70℃に設定した以外は、実施例2と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
なお、印刷中の記録媒体温度を測定すると、高光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tgloss)は64℃であり、印刷中の高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTgloss(℃))は65℃である。また、印刷中の記録媒体の温度を測定すると、低光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tmatte)は64℃であり、印刷中の低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTmatte(℃))は65℃である。
(比較例2)
実施例1において、高光沢印刷モードのヒーター温度設定を、低光沢印刷モードのヒーター温度設定と同じ、65℃、65℃、及び70℃に設定した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
なお、印刷中の記録媒体温度を測定すると、高光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tgloss)は64℃であり、印刷中の高光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTgloss(℃))は65℃である。また、印刷中の記録媒体の温度を測定すると、低光沢印刷モードの記録媒体温度(=Tmatte)は64℃であり、印刷中の低光沢印刷モードにおける加熱手段の温度(=HTmatte(℃))は65℃である。
(比較例3)
製造例6のマゼンタインクを記録媒体に印刷した。マゼンタインクの印刷はクリアインクと同じ印刷装置で行い、高光沢印刷モードではマゼンタインク塗膜は、印刷前、印刷中、及び印刷後の各ヒーターの加熱温度を50℃、50℃、及び70℃に設定し、低光沢印刷モードで使用したマゼンタインク塗膜の各ヒーターの加熱温度を70℃、70℃、及び70℃に設定して、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
マゼンタの印刷画像は、いずれも画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が100%の全べた画像を印刷している。
高光沢モード印刷のマゼンタインク塗膜部の光沢度は30(メディア地肌部光沢度=16)であり、低光沢印刷モードのマゼンタインク塗膜部の光沢度は102(メディア地肌部光沢度=159)であった。
(比較例4)
比較例2において、低光沢印刷モードのヒーター温度設定と同じ、60℃、60℃、及び70℃に設定した以外は、比較例2と同様にして、インクジェット印刷を行った。得られた印刷物について、実施例1と同様にして、光沢度を測定した。結果を表3に示した。
*表3中の比較例3の光沢度の結果「−」は、光沢度が測定不能であることを意味する。
表2及び表3の結果から、Tmatte>Tgloss(HTmatte>HTgloss)である実施例1〜9は、Tmatte=Tgloss(HTmatte=HTgloss)である比較例1及び2、Tmatte<Tgloss(HTmatte<HTgloss)である比較例4に比べて、低光沢印刷モードでは光沢が大きく低下し、高光沢印刷モードでは光沢が大きく上昇することがわかった。
また、実施例1と実施例2を比較すると、Dgloss−Dmatteが60%である実施例1は、Dgloss−Dmatteが10%である実施例2に比べて、大きな光沢変化が得られることがわかった。
また、実施例3、実施例4、及び実施例6を比較すると、水系クリアインク中の樹脂含有量が多いほうが、クリアインク印刷による光沢変化が大きくなり、水系クリアインク中の樹脂含有量が8質量%以上である実施例4及び実施例6は、水系クリアインク中の樹脂含有量が8質量%未満である実施例3に比べて、大きな光沢変化が得られることがわかった。
また、実施例4と実施例5を比較すると、界面活性剤の含有量が2質量%以下である実施例5は、界面活性剤の含有量が2質量%を超える実施例4に比べて、低光沢印刷モードにおいて、大きな光沢変化が得られることがわかった。
また、実施例8と比較例3を比較すると、比較例3のようにマゼンタインクを単独で印刷した時に比べ、実施例8のようにマゼンタインク塗膜の上にクリアインク印刷した場合のほうが、低光沢モードではよりマットに、グロスモードで印刷した場合より高光沢になっていることがわかった。
(実施例10)
<ブロッキング評価>
<ブロッキング評価用インクジェット印刷>
ブロッキング評価にはロールtoロールの広幅インクジェット印刷機で評価を行った。印刷機はインクジェットプリンター(ProL4130、株式会社リコー製)を使用した。製造例1の水系クリアインクAを充填し、印刷評価を行った。
記録媒体はユポ社製合成紙VJFN160(白色ポリプロピレンフィルム、光沢度16(60°光沢値))を使用した。
記録媒体は、インクジェットプリンター(ProL4130、株式会社リコー製)に具備されている、加熱装置で温度を制御した。加熱は4か所で制御でき、印刷前の記録媒体を下から加熱するプレヒート部、印刷中の記録媒体を下から加熱するプリントヒート部、印刷後の記録媒体を下から加熱するポストヒート部、印刷後の記録媒体に上から熱風を送り乾燥するファンヒータ部がある。ブロッキング評価では、加熱温度をプレヒート40℃、プリントヒート40℃、ポストヒート60℃、ファンヒータ60℃に設定した。
印刷中の記録媒体の温度の測定は、デジタル放射温度センサ(FT−H10、株式会社キーエンス製)により行った。記録媒体の温度はプレヒート部40℃、プリントヒート部は40℃、ポストヒート部は59℃であった。
−ブロッキング評価−
印刷した画像は、クリアインク単色で、画像解像度が1200dpi×1200dpiで印刷率が100%の全べた画像印刷し、印刷終了後は、インクジェットプリンター(ProL4130、株式会社リコー製)の巻き取り部データ印刷画像を巻取り、印刷画像の外側に10周分巻き取らせた状態で12時間放置した。放置後に、巻き取り状態にあった画像を元にもどして、印刷画像に裏移り等の欠陥が発生していないか確認した。画像欠陥のランク評価を行った。ランク5が最高で、ランク1が一番悪い。実使用に耐え得るのはランク3以上である。
なお、前記のブロッキング評価は、画像解像度が1200dpi×1200dpiで印刷率が100%の全べた画像を、1層、2層、3層と層数を変えて印刷して、それぞれブロッキング評価を行った。結果を表4に示した。
(実施例11)
実施例10において、使用するインクを水系クリアインクAから、製造例6の水系クリアインクFに変更した以外は、実施例10と同様にして、ブロッキング評価を実施した。結果を表4に示した。
(実施例12)
実施例10において、使用するインクを水系クリアインクAから、製造例7の水系クリアインクGに変更した以外は、実施例10と同様にして、ブロッキング評価を実施した。結果を表4に示した。
(実施例13)
実施例10において、使用するインクを水系クリアインクAから、製造例8の水系クリアインクHに変更した以外は、実施例10と同様にして、ブロッキング評価を実施した。結果を表4に示した。
(比較例5)
実施例10において、使用するインクを水系クリアインクAから、製造例9の水系クリアインクIに変更した以外は、実施例10と同様にして、ブロッキング評価を実施した。結果を表4に示した。
表4の結果から、実施例10〜13と比較例5とを比較すると、上記一般式(1)で表される化合物を含まない水系クリアインクを用いる比較例5では、インク付着量(層数)が多くなると、ブロッキングがひどくなるが、上記一般式(1)で表される化合物を含む水系クリアインクを用いた実施例10〜13は、インク付着量(層数)が多くなっても、ブロッキングの悪化がなく、良好な耐ブロッキング性が得られることがわかった。
400 画像形成装置
401 外装
401c カバー
404 カートリッジホルダ
410、410k、410c、410m、410y メインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
L インク収容容器
特開2015−3397号公報

Claims (13)

  1. インクを収容するインク収容部と、
    インクを吐出して印刷層を形成する吐出ヘッドと、
    被印刷物を加熱する加熱手段と、
    を有するインクジェット印刷装置であって、
    前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、
    前記インクジェット印刷装置は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、
    前記加熱手段が、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱することを特徴とするインクジェット印刷装置。
    (ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
  2. 前記水系クリアインク中の一般式(1)で表される化合物の含有量が4質量%以上である請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記加熱手段が、次式、Tmatte−Tgloss≧10℃を満たすように加熱する請求項1から2のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  4. インクを収容するインク収容部と、
    インクを吐出して印刷層を形成する吐出ヘッドと、
    被印刷物を加熱する加熱手段と、
    を有するインクジェット印刷装置であって、
    前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、
    前記インクジェット印刷装置は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、
    前記低光沢印刷モードにおける前記加熱手段の温度をHTmatte(℃)とし、前記高光沢印刷モードにおける前記加熱手段の温度をHTgloss(℃)とすると、次式、HTmatte>HTgloss、を満たすことを特徴とするインクジェット印刷装置。
    (ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
  5. 前記低光沢印刷モードで用いる被印刷物の光沢度をGmatteとし、前記高光沢印刷モードで用いる被印刷物の光沢度をGglossとすると、次式、Gmatte>Ggloss、を満たす請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  6. 前記水系クリアインク中の樹脂の含有量が8質量%以上である請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  7. 前記樹脂が、ポリウレタン樹脂である請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  8. 前記水系クリアインクが更に界面活性剤を含有し、前記界面活性剤の含有量が2質量%以下である請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  9. 樹脂、色材、及び水を含有するカラーインクをさらに有する請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  10. 前記カラーインクに含まれる前記樹脂がポリウレタン樹脂である請求項9に記載のインクジェット印刷装置。
  11. 被印刷物にインクを吐出して印刷層を設ける印刷工程と、
    印刷された被印刷物を加熱する加熱工程と、
    を含むインクジェット印刷方法であって、
    前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、
    前記インクジェット印刷方法は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、
    前記加熱工程において、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記低光沢印刷モードで印刷する低光沢印刷領域の被印刷物の温度をTmatte(℃)とし、該水系クリアインクを被印刷物に付着させるときの前記高光沢印刷モードで印刷する高光沢印刷領域の被印刷物の温度をTgloss(℃)とすると、次式、Tmatte>Tgloss、を満たすように加熱することを特徴とするインクジェット印刷方法。
    (ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
  12. 被印刷物にインクを吐出して印刷層を設ける印刷工程と、
    印刷された被印刷物を加熱手段により加熱する加熱工程と、
    を含むインクジェット印刷方法であって、
    前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、
    前記インクジェット印刷方法は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、
    前記低光沢印刷モードにおける前記加熱手段の温度をHTmatte(℃)とし、前記高光沢印刷モードにおける前記加熱手段の温度をHTgloss(℃)とすると、次式、HTmatte>HTgloss、を満たすことを特徴とするインクジェット印刷方法。
    (ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
  13. 被印刷物にインクを吐出して印刷層を設ける印刷工程と、
    印刷された被印刷物を加熱する加熱工程と、
    を含む印刷画像の光沢度制御方法であって、
    前記インクが、樹脂、下記一般式(1)で表される化合物、及び水を含有する水系クリアインクであり、
    前記印刷画像の光沢度制御方法は、低光沢を付与する印刷モードである低光沢印刷モード及び高光沢を付与する印刷モードである高光沢印刷モードを有し、
    前記低光沢印刷モードで印刷する場合には、加熱温度を高くする制御を行い、
    前記高光沢印刷モードで印刷する場合には、加熱温度を低くする制御を行うことを特徴とする印刷画像の光沢度制御方法。
    (ただし、前記一般式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)

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