JP2021095552A - クリアインク、印刷方法、及びインクジェット印刷装置 - Google Patents

クリアインク、印刷方法、及びインクジェット印刷装置 Download PDF

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宏明 高橋
昭子 坂内
Akiko Sakauchi
昭子 坂内
公則 増田
Kiminori Masuda
公則 増田
由紀子 ▲高▼村
由紀子 ▲高▼村
Yukiko Takamura
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Abstract

【課題】優れた耐擦過性を有する塗膜を形成できるクリアインクの提供。【解決手段】樹脂粒子と水とを含むクリアインクであって、前記樹脂粒子の体積平均粒径は50nm以下であり、前記クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有するクリアインクである。【選択図】なし

Description

本発明は、クリアインク、印刷方法、及びインクジェット印刷装置に関する。
広告、看板等の産業用途、食品、飲料、日用品等の包装材料において、耐光性、耐水性、耐摩耗性等の耐久性を向上させるため、例えば、プラスチックフィルム等の非浸透性記録媒体が使用されており、このような非浸透性記録媒体に用いられるインクが種々開発されている。
このようなインクとしては、例えば、溶媒として有機溶剤を用いた溶剤系インク、重合性モノマーを主成分とする紫外線硬化型インクなどが広く用いられている。しかし、前記溶剤系インクは、有機溶剤の蒸発による環境への影響が懸念される。また、前記紫外線硬化型インクは、安全性の面から使用する重合性モノマーの選択肢が限られる場合がある。
そこで、環境負荷が少なく、非浸透性記録媒体に直接記録できる水性インクを含むインクセットが提案されている。
上記のような、非浸透性記録媒体に直接記録できる水性インクの課題として、耐擦過性があり、向上させる方法が提案されている。
例えば、水、水溶性有機溶剤、顔料を含むビニルポリマー粒子、ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子を含有し、前記水溶性有機溶剤が、沸点250℃以下の水溶性有機溶剤のみからなる水性インクが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、水又は親水性有機溶媒及び樹脂を含み、当該樹脂が当該水又は当該親水性有機溶媒に乳濁又は懸濁している水性ラテックスインクにより乾燥させた水性ラテックスカラー画像層の上に、水性ラテックスインク保護層を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、優れた耐擦過性を有する塗膜を形成できるクリアインクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のクリアインクは、樹脂粒子と水とを含むクリアインクであって、該樹脂粒子の体積平均粒径は50nm以下であり、該クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有する。
本発明によると、優れた耐擦過性を有する塗膜を形成できるクリアインクを提供することができる。
図1は、本発明に係る記録装置の一例を模式的に示す斜視説明図である。 図2は、本発明に係るメインタンクの一例を模式的に示す斜視説明図である。 図3は、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの一例を示す外観斜視説明図である。 図4は、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図である。 図5は、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドのノズル配列方向と平行な方向の一部断面説明図である。 図6は、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドのノズル板の平面説明図である。 図7Aは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 図7Bは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 図7Cは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 図7Dは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 図7Eは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 図7Fは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 図8Aは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。 図8Bは、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。 図9は、本発明の液体循環システムの一例を示すブロック図である。 図10は、図4のA−A’断面図である。 図11は、図4のB−B’断面図である。 図12は、本発明のインクジェット印刷装置の一例を示す要部平面説明図である。 図13は、本発明のインクジェット印刷装置の要部側面説明図である。 図14は、本発明のインクジェット印刷装置におけるインク吐出ユニットの他の例の要部平面説明図である。
(クリアインク)
本発明のクリアインクは、樹脂粒子と水とを含むクリアインクであって、該樹脂粒子の体積平均粒径は50nm以下であり、該クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有する。
本発明のクリアインクは、従来技術のインクでは、耐擦過性の向上は図られているものの、実使用の様々なハザードに対して、十分な耐擦過性の確保はできていない場合があるという知見に基づくものである。
また、従来技術では、耐擦過性の向上のためにインク中に含有される樹脂量が必然的に多くなるため、乾燥による急激な増粘や、インクの粘弾特性の変化が起こり、十分な吐出信頼性が確保できない場合がある。
本発明者らは、耐擦過性に優れた塗膜を形成できるクリアインクについて鋭意検討を重ねた結果、樹脂粒子と水とを含むクリアインクであって、該樹脂粒子の体積平均粒径は50nm以下であり、該クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有するクリアインクによって、耐擦過性に優れた塗膜を形成できることを見出した。
本発明のクリアインクは、樹脂粒子と水とを含む。
クリアインクとは、色材を実質的に含まない無色透明のインクを意味する。色材を実質的に含まないとは、クリアインク中の含有率が0.5質量%以下であることを表し、不純物程度の含有であれば、含有してもよい。
水系クリアインクとは、溶媒として水を含むクリアインクを意味し、必要に応じて有機溶剤を含んでいてもよい。
前記クリアインクは、樹脂粒子と、水とを少なとも含有し、界面活性剤を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<樹脂粒子>
クリアインク中に含まれる樹脂粒子の樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂などが挙げられる。
インクを製造する際には、これらの樹脂からなる樹脂粒子として添加する。前記樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルジョンの状態で、インクに添加してもよい。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。これらの樹脂粒子は、単独で用いてもよいし、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記樹脂粒子の体積平均粒径としては、50nm以下であり、10nm以上40nm以下が好ましい。前記樹脂粒子の体積平均粒径が50nm以下であると、均一なクリアインク塗膜を形成することができる。なお、樹脂粒子の体積平均粒径の下限値としては、5nm程度である。
前記樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(Nanotrac WaveII、マイクロトラック・ベル社製)を用いて測定することができる。
前記クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有し、50℃以上100℃未満、及び−50℃以上0℃未満にTgを有することが好ましい。前記クリアインクの乾燥膜が50℃以上、及び0℃未満にTgを有すると、クリアインク塗膜の耐擦過性がより向上する。
前記樹脂粒子は、樹脂粒子Aと、樹脂粒子Bとの、少なくとも2種類の樹脂粒子を含み、該樹脂粒子AのTgが50℃以上、該樹脂粒子BのTgが0℃未満であることが好ましく、該樹脂粒子AのTgが50℃以上100℃未満、該樹脂粒子BのTgが−50℃以上0℃未満であることがより好ましい。Tgが50℃以上の樹脂粒子Aを含むことにより、クリアインク塗膜が強靭になり、耐擦過性が向上する。更に、Tgが0℃未満の樹脂粒子Bを含むことにより、クリアインクと下地との密着性が向上し、その結果、クリアインク塗膜の耐擦過性が向上する。
耐擦過性と密着性との両立性から、樹脂粒子Aの質量MAと、樹脂粒子Bの質量MBとの質量比MA:MBは、98:2〜80:20であり、Tgが50℃以上の樹脂粒子Aを多く含むことが好ましい。また、更に好ましくは、樹脂粒子Aはポリウレタン樹脂粒子である。
前記クリアインクの乾燥膜、及び樹脂粒子のTgは、例えば、示差走査熱量計(TA−60WS及びDSC−60、株式会社島津製作所製)を用いて測定することができる。
−ポリウレタン樹脂−
ポリウレタン樹脂を添加することにより、クリアインクを用いてインク膜を形成した際に、塗膜自体が強靭になる。それにより、塗膜の内部で破断して、塗膜の一部が剥がれたり、塗膜の表面状態が変化して、摩擦部の色味が変化することを抑制しやすくなる点から好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂などが挙げられる。
−ポリオール−
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエーテルポリオール−
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素原子を2個以上有する化合物の少なくとも1種を出発原料として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものなどが挙げられる。
前記活性水素原子を2個以上有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非常に優れた耐擦過性を付与できるインク用バインダーを得る点から、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリカーボネートポリオール−
また、前記ポリウレタン樹脂の製造に使用できるポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるもの、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得られるものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、4,4’−ビフェノール等の比較的低分子量のジヒドロキシ化合物;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール;ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエステルポリオール−
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるもの、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステル、これらの共重合ポリエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、これらの無水物又はエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリイソシアネート−
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐候性の点から、脂環式ジイソシアネートが好ましい。
更に、少なくとも1種の脂環式ジイソシアネートを使用することにより、目的とする塗膜強度、及び耐擦過性を得やすくなる。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートの含有量としては、イソシアネート化合物全量に対して、60質量%以上が好ましい。
[ポリウレタン樹脂の製造方法]
ポリウレタン樹脂は、特に制限はなく、従来一般的に用いられている製造方法により得ることができ、例えば、次の方法などが挙げられる。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得ることができる。
前記ポリウレタン樹脂の製造に使用できる有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のアミド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記鎖延長剤としては、例えば、ポリアミンやその他の活性水素基含有化合物などが挙げられる。
前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類;ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類;コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の活性水素基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のグリコール類;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール類;水などが挙げられる。これらは、インクの保存安定性が低下しない範囲内であれば、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリウレタン樹脂としては、カーボネート基の高い凝集力により耐水性、耐熱性、耐摩耗性、耐候性、及び画像の耐擦過性の点から、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が好ましい。前記ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂である場合、屋外用途のような過酷な環境において使用される記録物に適したインクが得られる。
前記ポリウレタン樹脂としては、市販品を使用してもよく、例えば、ユーコートUX−485(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)、ユーコートUWS−145(ポリエステル系ポリウレタン樹脂)、パーマリンUA−368T(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)、パーマリンUA−200(ポリエーテル系ポリウレタン樹脂)(以上、三洋化成工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記クリアインク中に含まれる樹脂粒子の合計含有量は、10質量%以上が好ましく、優れた耐擦過性、インクの吐出安定性の点から10質量%以上25質量%以下がより好ましい。樹脂粒子の合計含有量が10質量%以上であると、耐擦過性がより向上する。
<水>
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水の含有量は、クリアインク全量に対して、15質量%以上60質量%以下が好ましい。前記含有量が、15質量%以上であると、高粘度になることを防止し、吐出安定性を向上することができる。一方、60質量%以下であると、非浸透性記録媒体への濡れ性が好適となり、画像品位を向上できる。
<界面活性剤>
クリアインクは、界面活性剤を含有することが好ましい。
界面活性剤をインクに添加することで、表面張力が低下し、紙等の記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。
界面活性剤は、親水基の極性によりノニオン性、アニオン性、両性に分類される。
また、疎水基の構造により、フッ素系、シリコーン系、アセチレン系等に分類される。
本発明においては、主にフッ素系界面活性剤を用いるが、シリコーン系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤を併用してもよい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、及びアニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(S−1)式で表される、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
Figure 2021095552
(但し、前記一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表し、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社製)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社製)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社製)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社製)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に下記一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表されるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−1)]
Figure 2021095552
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はC2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−C2m+1でmは4〜6の整数、又はC2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印刷品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
<有機溶剤>
クリアインクは有機溶剤を含んでもよい。有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水溶性有機溶剤などが挙げられる。なお、水溶性とは、例えば、25℃の水100gに5g以上溶解することを意味する。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物;プロピレンカーボネイト、炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
クリアインク中における有機溶剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
クリアインクは、その他の成分として、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などを必要に応じて含有することができる。
−消泡剤−
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
−防腐防黴剤−
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
−防錆剤−
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
−pH調整剤−
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
クリアインクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
クリアインクの25℃での粘度は、印刷濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
クリアインクの表面張力としては、記録媒体上で好適にクリアインクがレベリングされ、クリアインクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
クリアインクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<被印刷物>
被印刷物としては、記録媒体として用いられるものに限られず、例えば、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツ等の衣料用布、テキスタイル、皮革などを適宜使用することができる。なお、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、被印刷物としてセラミックス、ガラス、金属などを使用することもできる。
記録媒体としては、特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
(印刷方法、インクジェット印刷装置)
本発明の印刷方法は、色材を含むインクを付与する工程と、クリアインクを付与する工程とを有する印刷方法であって、該クリアインクとして、本発明のクリアインクを用いる。本発明の印刷方法は、カラー画像の上にクリアインク層を形成する印刷方法であれば、特に制限はない。
本発明の印刷方法は、色材を含むインクを付与する工程と、クリアインクを付与する工程を同じ印刷機器で実施してもよいし、別々の印刷機器で実施してもよい。
本発明の印刷方法をインクジェット印刷装置で実施する場合の一例を示す。
以下の記録装置、記録方法の説明では、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを用いた場合について説明するが、これらに代えて、あるいは、これらに加えて、クリアインクを用いればよい。
本発明で用いられるクリアインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインク及び各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インク及び各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
また、記録装置は、本発明のインクジェット印刷装置を含み、前記インクジェット印刷装置は、インクを吐出する吐出手段を有するインクジェット印刷装置であって、該インクジェット印刷装置は、本発明のクリアインクを有する。
インクジェット印刷装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、インクジェット印刷装置には、卓上型だけでなく、広幅の記録装置や、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は記録装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えば、アルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱可能に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液、後処理液を有する液体収容部と吐出ヘッドを追加し、前処理液、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
インクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。更に、インクとして用いて2次元の文字、画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段、乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物及び構造体に対して、加熱延伸、打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーター、操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
<インクジェット印刷装置>
本発明者が鋭意検討した結果、前述のクリアインクを、後述の循環機構を持つ吐出ヘッドを備えたインクジェット印刷装置(「インクを吐出する装置」と称することもある)を用いて吐出させることによって、より安定した吐出信頼性が得られることを知見した。
本発明のインクジェット印刷装置は、上記クリアインクと、クリアインクが循環する循環流路を有する個別液室と、個別液室と連通し液滴を吐出するノズルと、を有する吐出ヘッドを、備え、更に必要に応じてその他の部材を備えている。
吐出ヘッドは、クリアインクの圧力を検出する圧力センサと、クリアインクを循環させる循環速度を制御する循環速度制御部と、を備えており、
所望の圧力になるように循環速度を制御することが好ましい。これにより、インクジェット印刷装置は、粒子の沈降を抑制することができ、均一な分散を維持することができる。
循環速度制御部は、圧力センサの検出値が所望の圧力より小さい場合は、循環速度を速くすることが、粒子の沈降を抑制する点から好ましい。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
本発明の実施形態に係る吐出ヘッドの一例について図3〜11を参照して説明する。図3は本発明の実施形態に係る吐出ヘッドの外観斜視説明図、図4は本発明の実施形態に係る吐出ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図、図5は本発明の実施形態に係る吐出ヘッドのノズル配列方向と平行な方向の断面説明図、図6は本発明の実施形態に係る吐出ヘッドのノズル板の平面説明図、図7は本発明の実施形態に係る吐出ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図、図8A及び図8Bは本発明の実施形態に係る吐出ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。図9は本発明で用いられる液体循環システムの一例を示すブロック図である。図10は図4のA−A’断面図、図11は図4のB−B’断面図である。
この吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧電アクチュエータ11と、共通液室部材20と、カバー29を備えている。
ノズル板1は、クリアインクを吐出する複数のノズル4を有している。
流路板2は、ノズル4に通じる個別液室6、個別液室6に通じる流体抵抗部7、流体抵抗部7に通じる液導入部8を形成している。また、流路板2は、ノズル板1側から複数枚の板状部材41〜45を積層接合して形成され、これらの板状部材41〜45と振動板部材3を積層接合して流路部材40が構成されている。
振動板部材3は、液導入部8と共通液室部材20で形成される共通液室10とを通じる開口としてのフィルタ部9を有している。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する壁面部材である。この振動板部材3は2層構造(限定されない)とし、流路板2側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層で形成され、第1層で個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を形成している。
ここで、ノズル板1には、図6にも示すように、複数のノズル4が千鳥状に配置されている。
流路板2を構成する板状部材41には、図7Aに示すように、個別液室6を構成する貫通溝部(溝形状の貫通穴の意味)6aと、流体抵抗部51、循環流路52を構成する貫通溝部51a、52aが形成されている。
同じく板状部材42には、図7Bに示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6bと、循環流路52を構成する貫通溝部52bが形成されている。
同じく板状部材43には、図7Cに示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6cと、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53aが形成されている。
同じく板状部材44には、図7Dに示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6dと、流体抵抗部7なる貫通溝部7aと、液導入部8を構成する貫通溝部8aと、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53bが形成されている。
同じく板状部材45には、図7Eに示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6eと、液導入部8を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部8b(フィルタ下流側液室となる)と、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53cが形成されている。
振動板部材3には、図7Fに示すように、振動領域30と、フィルタ部9と、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53dが形成されている。
このように、流路部材を複数の板状部材を積層接合して構成することで、簡単な構成で複雑な流路を形成することができる。
以上の構成により、流路板2及び振動板部材3からなる流路部材40には、各個別液室6に通じる流路板2の面方向に沿う流体抵抗部51、循環流路52及び循環流路52に通じる流路部材40の厚み方向の循環流路53が形成される。なお、循環流路53は後述する循環共通液室50に通じている。
一方、共通液室部材20には、供給・循環機構494からクリアインクが供給される共通液室10と循環共通液室50が形成されている。
共通液室部材20を構成する第1共通液室部材21には、図8Aに示すように、圧電アクチュエータ用貫通穴25aと、下流側共通液室10Aとなる貫通溝部10aと、循環共通液室50となる底の有る溝部50aが形成されている。
同じく第2共通液室部材22には、図8Bに示すように、圧電アクチュエータ用貫通穴25bと、上流側共通液室10Bとなる溝部10bが形成されている。
また、図3も参照して、第2共通液室部材22には、共通液室10のノズル配列方向の一端部と供給ポート71を通じる供給口部となる貫通穴71aが形成されている。
同様に、第1共通液室部材21及び第2共通液室部材22には、循環共通液室50のノズル配列方向の他端部(貫通穴71aと反対側の端部)と循環ポート81を通じる貫通穴81a、81bが形成されている。
なお、図8A及び図8Bにおいて、底の有る溝部については面塗りを施して示している(以下の図でも同じである)。
このように、共通液室部材20は、第1共通液室部材21及び第2共通液室部材22によって構成され、第1共通液室部材21を流路部材40の振動板部材3側に接合し、第1共通液室部材21に第2共通液室部材22を積層して接合している。
ここで、第1共通液室部材21は、液導入部8に通じる共通液室10の一部である下流側共通液室10Aと、循環流路53に通じる循環共通液室50とを形成している。また、第2共通液室部材22は、共通液室10の残部である上流側共通液室10Bを形成している。
このとき、共通液室10の一部である下流側共通液室10Aと循環共通液室50とはノズル配列方向と直交する方向に並べて配置されるとともに、循環共通液室50は共通液室10内に投影される位置に配置される。
これにより、循環共通液室50の寸法が流路部材40で形成される個別液室6、流体抵抗部7及び液導入部8を含む流路に必要な寸法による制約を受けることがなくなる。
そして、循環共通液室50と共通液室10の一部が並んで配置され、循環共通液室50は共通液室10内に投影される位置に配置されることで、ノズル配列方向と直交する方向のヘッドの幅を抑制することができ、ヘッドの大型化を抑制できる。共通液室部材20は、ヘッドタンクやクリアインクカートリッジからクリアインクが供給される共通液室10と循環共通液室50を形成する。
一方、振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、図5に示すように、ベース部材13上に接合した圧電部材を有し、圧電部材にはハーフカットダイシングによって溝加工して1つの圧電部材に対して所要数の柱状の圧電素子12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。
ここでは、圧電素子12Aは駆動波形を与えて駆動させる圧電素子とし、圧電素子12Bは駆動波形を与えないで単なる支柱として使用しているが、すべての圧電素子12A、12Bを駆動させる圧電素子として使用することもできる。
そして、圧電素子12Aを振動板部材3の振動領域30に形成した島状の厚肉部である凸部30aに接合している。また、圧電素子12Bを振動板部材3の厚肉部である凸部30bに接合している。
この圧電部材は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、外部電極にフレキシブル配線部材15が接続されている。
このように構成した吐出ヘッドにおいては、例えば、圧電素子12Aに与える電圧を基準電位から下げることによって圧電素子12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が下降して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内にクリアインクが流入する。
その後、圧電素子12Aに印加する電圧を上げて圧電素子12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4に向かう方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内のクリアインクが加圧され、ノズル4からクリアインクが吐出される。
そして、表面張力によってクリアインクが共通液室10から引き込まれクリアインクが充填される。最終的には、供給タンク及び循環タンクや水頭差で規定される負圧と、メニスカスの表面張力とのつり合いにより、メニスカス面が安定するため、次の吐出動作に移行可能となる。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。また、上述した実施形態では、個別液室6に圧力変動を与える圧力発生手段として積層型圧電素子を用いて説明したが、これに限定されず、薄膜状の圧電素子を用いることも可能である。更に、個別液室6内に発熱抵抗体を配し、発熱抵抗体の発熱によって気泡を生成して圧力変動を与えるものや、静電気力を用いて圧力変動を生じさせるものを使用することができる。
次に、本実施形態にかかる吐出ヘッドを用いたクリアインク循環システムの一例を、図9を用いて説明する。
図9は、本実施形態に係るクリアインク循環システムを示すブロック図である。
図9に示すように、クリアインク循環システムは、メインタンク、吐出ヘッド、供給タンク、循環タンク、コンプレッサ、真空ポンプ、送液ポンプ、レギュレータ(R)、供給側圧力センサ、循環側圧力センサなどで構成されており、更に全体のインク循環速度を調整する循環速度制御部から成る。供給側圧力センサは、供給タンクと吐出ヘッドとの間であって、吐出ヘッドの供給ポート71(図3参照)に繋がった供給流路側に接続されている。循環側圧力センサは、吐出ヘッドと循環タンクとの間であって、吐出ヘッドの循環ポート81(図3参照)に繋がった循環流路側に接続されている。
循環タンクの一方は第一送液ポンプを介して供給タンクと接続されており、循環タンクの他方は第二送液ポンプを介してメインタンクと接続されている。これにより、供給タンクから供給ポート71を通って吐出ヘッド内にクリアインクが流入し、循環ポートから排出されて循環タンクへ排出され、更に第1送液ポンプによって循環タンクから供給タンクへクリアインクが送られることによってクリアインクが循環する。
また、供給タンクにはコンプレッサがつなげられていて、供給側圧力センサで所定の正圧が検知されるように制御される。一方、循環タンクには真空ポンプがつなげられていて、循環側圧力センサで所定の負圧が検知されるよう制御される。これにより、吐出ヘッド内を通ってクリアインクを循環させつつ、メニスカスの負圧を一定に保つことができる。
また、吐出ヘッドのノズルから液滴を吐出すると、供給タンク及び循環タンク内のクリアインク量が減少していくため、適宜メインタンクから第二送液ポンプを用いて、メインタンクから循環タンクにクリアインクを補充することが望ましい。メインタンクから循環タンクへのクリアインク補充のタイミングは、循環タンク内のインクの液面高さが所定高さよりも下がったらクリアインク補充を行うなど、循環タンク内に設けた液面センサなどの検知結果によって制御することができる。
次に、吐出ヘッド内におけるクリアインクの循環について説明する。図3に示すように、共通液室部材20の端部に、共通液室に連通する供給ポート71と、循環共通液室50に連通する循環ポート81が形成されている。供給ポート71及び循環ポート81は夫々チューブを介してクリアインクを貯蔵する供給タンク・循環タンク(図9参照)につなげられている。そして、供給タンクに貯留されているクリアインクは、供給ポート71、共通液室10、液導入部8、流体抵抗部7を経て、個別液室6へ供給される。
更に、個別液室6内のクリアインクが圧電素子12の駆動によりノズル4から吐出される一方で、吐出されずに個別液室6内に留まったクリアインクの一部もしくは全ては流体抵抗部51、循環流路52、53、循環共通液室50、循環ポート81を経て、循環タンクへと循環される。
なお、クリアインクの循環は吐出ヘッドの動作時のみならず、動作休止時においても実施することができる。動作休止時に循環することによって、個別液室内のクリアインクは常にリフレッシュされると共に、クリアインクに含まれる成分の凝集や沈降を抑制できるので好ましい。
更に、本発明のように、インク内に沈降しやすい粒子を含む場合、インクの循環速度が遅いと、循環流路内にて粒子の沈降や固着が発生する場合がある。すると、循環流路内の抵抗が強くなるため、供給側圧力センサ又は循環側圧力センサでの検出値が小さくなる。その場合は、インクの循環速度を速めるよう制御することで、沈降部を解消させることができる。
具体的には、供給側圧力センサ又は循環側圧力センサでの検出値が、あらかじめ設定した下限目標値(一例として、正常時の圧力の半分未満)にまで低下した場合、あらかじめ設定した圧力変化率で目標圧力(正常時の圧力)にまで昇圧するように流量を制御する。検出値が前記目標圧力に到達した時点から予め定められた時間が経過するまでの間、この増加させた流量を維持する。これにより、沈降部を解消することができる。
次に、本発明に係るインクジェット印刷装置の一例について図12及び図13を参照して説明する。図12はインクジェット印刷装置の要部平面説明図、図13はインクジェット印刷装置の要部側面説明図である。
このインクジェット印刷装置は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、本発明に係る吐出ヘッド404を搭載した吐出ユニット440を搭載している。吐出ユニット440の吐出ヘッド404は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインクを吐出する。また、吐出ヘッド404は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
吐出ヘッド404の外部に貯留されているインクを吐出ヘッド404に供給するための供給・循環機構494により、インクが吐出ヘッド404内に供給・循環される。なお、本例において、供給・循環機構494は、供給タンク、循環タンク、コンプレッサ、真空ポンプ、送液ポンプ、レギュレータ(R)等で構成される。また、供給側圧力センサは、供給タンクと吐出ヘッドとの間であって、吐出ヘッドの供給ポート71に繋がった供給流路側に接続されている。循環側圧力センサは、吐出ヘッドと循環タンクとの間であって、吐出ヘッドの循環ポート81に繋がった循環流路側に接続されている。
この装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して吐出ヘッド404に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
更に、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に吐出ヘッド404の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば吐出ヘッド404のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給・循環機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410にインクを吐出して画像を形成する。
このように、この装置では、本発明に係る吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る吐出ユニットの他の例について図14を参照して説明する。図14は同ユニットの要部平面説明図である。
この吐出ユニットは、前記インクを吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、吐出ヘッド404で構成されている。
なお、この吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給・循環機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた吐出ユニットを構成することもできる。
本発明において、「吐出ヘッド」とは、ノズルからインクを吐出・噴射する機能部品である。
吐出されるインクは、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
インクを吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「吐出ユニット」とは、吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、インクの吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「吐出ユニット」は、供給・循環機構、キャリッジ、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていてもよい。
例えば、液体吐出ユニットとして、吐出ヘッドと供給・循環機構が一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、吐出ヘッドと供給・循環機構が一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットの供給・循環機構と吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、吐出ユニットとして、吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、吐出ユニットとして、吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。
また、吐出ユニットとして、吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、吐出ユニットとして、供給・循環機構若しくは流路部品が取付けられた吐出ヘッドにチューブが接続されて、吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、インク貯留源のインクが吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
本発明において、「インクジェット印刷装置」は、吐出ヘッド又は吐出ユニットを備え、吐出ヘッドを駆動させて、インクを吐出させる装置である。インクを吐出する装置には、液体が付着可能なものに対してインクを吐出することが可能な装置だけでなく、インクを気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「インクジェット印刷装置」は、インクが付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「インクジェット印刷装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「インクジェット印刷装置」は、吐出された液滴によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「インクが付着可能なもの」とは、インクが少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「インクが付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「インク」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「インクジェット印刷装置」は、吐出ヘッドとインクが付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「インクジェット印刷装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。また、特に記載が無い場合、調製、評価は、室温25℃、湿度60%RHの条件下で行った。
(調製例1)
<樹脂エマルジョン1の調製>
−ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂−
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとの反応生成物(数平均分子量(Mn)1,200)1,500質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」とも称することがある)300質量部、及びN−メチルピロリドン(以下、「NMP」とも称することがある)1,420質量部を窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,824質量部、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6質量部を加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン260質量部を添加し、混合したものの中から4,340質量部を抜き出して、強撹拌下、水5,400質量部、及びトリエチルアミン15質量部の混合溶液の中に加えた。
次に、氷1,500質量部を投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液830質量部を加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、樹脂エマルジョン1を得た。
得られた樹脂エマルジョン1について、以下に記す<樹脂エマルジョンのガラス転移点の測定方法>に従い、ガラス転移点(Tg)の測定を行ったところ、55℃であった。また、粒度分析装置(Nanotrac WaveII、マイクロトラック・ベル社製)を用いて樹脂エマルジョン1の体積平均粒径を測定したところ、44nmであった。
<樹脂エマルジョンのガラス転移点の測定方法>
樹脂エマルジョンのガラス転移点の測定には、示差走査熱量計(TA−60WS及びDSC−60、株式会社島津製作所製)を用いた。
まず、直径50mmのテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)製シャーレに樹脂エマルジョン4gを均一に広がるように入れ、50℃で1週間乾燥後、得られた樹脂膜から5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、該試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下、0℃から昇温速度10℃/minで150℃まで昇温し、その後、150℃から降温速度5℃/minで−80℃まで降温した後、更に昇温速度10℃/minで150℃まで昇温してDSC曲線を計測した。得られたDSC曲線から、DSC−60システム中の解析プログラムを用いて、2回目の昇温時における変曲部からミッドポイント法で解析し、ガラス転移点(Tg)を求めた。
(調製例2)
<樹脂エマルジョン2の調製>
−ポリエステル系ポリウレタン樹脂−
撹拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器の付いた容量2Lの反応器に、メチルエチルケトンを100質量部、ポリエステルポリオール(1)(iPA/AA=6/4(モル比)とEG/NPG=1/9(モル比)から得られたポリエステルポリオール、数平均分子量:2,000、平均官能基数:2、iPA:イソフタル酸、AA:アジピン酸、EG:エチレングリコール、及びNPG:ネオペンチルグリコール)345質量部、及び2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)9.92質量部を仕込み、60℃にて均一に混合した。
その後、トリエチレングリコールジイソシアネート(TEGDI)40.5質量部、及びジオクチルチンジラウレート(DOTDL)0.08質量部を仕込み、72℃で3時間反応させて、ポリウレタン溶液を得た。
このポリウレタン溶液に、IPA80質量部、MEK220質量部、トリエタノールアミン(TEA)3.74質量部、及び水596質量部を仕込んで転相させた後、ロータリーエバポレーターにてMEK及びIPAを除去して、樹脂エマルジョン2を得た。
得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液と、を添加して固形分濃度30質量%、pH8に調整した。
調製後の樹脂エマルジョン2について、樹脂エマルジョン1と同様に、ガラス転移点(Tg)の測定を行ったところ、−4℃であった。
また、調製後の樹脂エマルジョン2について、樹脂エマルジョン1と同様に、体積平均粒径を測定したところ、105nmであった。
(調製例3)
<樹脂エマルジョン3の調製>
−ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂−
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとの反応生成物(数平均分子量(Mn)1,000)1,500質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」とも称することがある)260質量部、及びN−メチルピロリドン(以下、「NMP」とも称することがある)1,320質量部を窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,530質量部、ジブチルスズラウリレート(触媒)2.6質量部を加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン245質量部を添加し、混合したものの中から4,340質量部を抜き出して、強撹拌下、水5,400質量部、及びトリエチルアミン15質量部の混合溶液の中に加えた。
次に、氷1,500質量部を投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液793質量部を加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、樹脂エマルジョン3を得た。
得られた樹脂エマルジョン3について、樹脂エマルジョン1と同様に、ガラス転移点(Tg)の測定を行ったところ、45℃であった。また、樹脂エマルジョン3について、樹脂エマルジョン1と同様に、体積平均粒径を測定したところ、40nmであった。
(調製例4)
<樹脂エマルジョン4の調製>
−ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂−
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとの反応生成物(数平均分子量(Mn)1,200)1,500質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」とも称することがある)350質量部、及びN−メチルピロリドン(以下、「NMP」とも称することがある)2,300質量部を窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート2,100質量部、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6質量部を加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン270質量部を添加し、混合したものの中から4,340質量部を抜き出して、強撹拌下、水5,400質量部、及びトリエチルアミン15質量部の混合溶液の中に加えた。
次に、氷1,500質量部を投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液800質量部を加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30質量%となるように溶媒を留去し、樹脂エマルジョン4を得た。
得られた樹脂エマルジョン4について、樹脂エマルジョン1と同様に、ガラス転移点(Tg)の測定を行ったところ、56℃であった。また、樹脂エマルジョン4について、樹脂エマルジョン1と同様にして、体積平均粒径を測定したところ、57nmであった。
(製造例1)
−クリアインクAの製造−
調製例1の樹脂エマルジョン1(固形分濃度:30質量%)29.6質量%、調製例2の樹脂エマルジョン2(固形分濃度:30質量%)0.4質量%、1,2−プロパンジオール16.5質量%、1,3−プロパンジオール11質量%、1,2−ブタンジオール3質量%、界面活性剤として商品名「FS−300」(デュポン社製、フッ素系界面活性剤、固形分濃度40質量%)6質量%、及び高純水33.5質量%を添加し、混合撹拌して混合物を調製した。
次いで、得られた混合物を、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:BetafineポリプロピレンプリーツフィルターPPGシリーズ、3M社製)にてろ過することにより、クリアインクAを作製した。
(製造例2〜10)
−クリアインクB〜Jの製造−
製造例1において、表1に示すインク組成に変更した以外は、製造例1と同様にして、クリアインクB〜Jを作製した。
クリアインクA〜Jについて、以下に記す<クリアインクの乾燥膜のガラス転移点の測定方法>に従い、クリアインクの乾燥膜のガラス転移点(Tg)を測定した。また、樹脂エマルジョン1と同様に、クリアインクの体積平均粒径を測定した。
各インクのTg、クリアインクの体積平均粒径の測定結果と合わせて、クリアインク中の樹脂固形分(質量%)と、Tgが50℃以上の樹脂粒子Aの質量MAと、Tgが0℃未満の樹脂粒子Bの質量MBとの質量比MA:MBと、を表1にまとめて記す。
<クリアインクの乾燥膜のガラス転移点の測定>
クリアインクの乾燥膜のガラス転移点は、示差走査熱量計(TA−60WS及びDSC−60、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
まず、直径50mmのテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)製シャーレにクリアインク4gを均一に広がるように入れ、50℃で1週間乾燥後、得られたインク膜から5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、該試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下、0℃から昇温速度10℃/minで150℃まで昇温し、その後、150℃から降温速度5℃/minで−80℃まで降温した後、更に昇温速度10℃/minで150℃まで昇温してDSC曲線を計測した。得られたDSC曲線から、DSC−60システム中の解析プログラムを用いて、2回目の昇温時における変曲部からミッドポイント法で解析し、ガラス転移点(Tg)を求めた。
Figure 2021095552
(調製例5)
<自己分散型マゼンタ顔料分散体の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して自己分散型マゼンタ顔料分散体(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
・ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)・・・15質量部
・アニオン性界面活性剤(商品名:パイオニンA−51−B、竹本油脂株式会社製)・・・2質量部
・イオン交換水・・・83質量部
(製造例11)
−マゼンタインクAの製造−
調製例1の樹脂エマルジョン1(固形分濃度:30質量%)25質量%、自己分散型マゼンタ顔料分散体(顔料固形分濃度:15質量%)20質量%、1,2−プロパンジオール20質量%、1,3−プロパンジオール11質量%、1,2−ブタンジオール3質量%、界面活性剤として商品名「FS−300」(デュポン社製、フッ素系界面活性剤、固形分濃度40質量%)6質量%、及び高純水15質量%を添加し、混合撹拌して、混合物を調製した。
次いで、得られた混合物を、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:BetafineポリプロピレンプリーツフィルターPPGシリーズ、3M社製)にてろ過することにより、マゼンタインクAを作製した。
(実施例1)
<インクジェット印刷>
インクジェットプリンターGXe5500改造機(株式会社リコー製)のインクカートリッジに製造例1のクリアインクAを充填し、インクを充填したインクカートリッジをインクジェットプリンターGXe5500改造機に装着して、インクジェット印刷を実施した。
画像解像度は600dpi×600dpiで印刷率が100%の全べた画像であった。
インクジェットプリンターGXe5500改造機には、印刷前、印刷中、及び印刷後において記録媒体を裏面から加熱することができるように、ヒーター(温度調節コントローラ、型式 MTCD、ミスミ社製)を設けた。これにより、印刷前、及び印刷中においてヒーターにより加熱された記録媒体に印刷が可能となり、印刷後においてヒーターにより印刷物の加熱乾燥が可能となる。
−加熱条件−
加熱条件は、印刷前、印刷中、及び印刷後に配置した各ヒーター(加熱手段)の加熱温度を40℃、40℃、及び60℃に設定した。
−記録媒体−
記録媒体として、リンテックサインシステム株式会社製デジタルプリント壁紙PROW400Fを使用した。記録媒体には、マゼンタインクAを予め印刷してきおき、クリアインクAを印刷した。マゼンタインクAの印刷はクリアインクと同じ印刷装置で行い、印刷前、印刷中、及び印刷後の各ヒーターの加熱温度を40℃、40℃、及び60℃に設定し、記録媒体にマゼンタインクのみを印刷した。マゼンタインクの印刷画像は、いずれも画像解像度が600dpi×600dpiで印刷率が100%の全べた画像を印刷した。
このマゼンタインク塗膜を印刷した記録媒体を、再度、前記インクジェットプリンターを用いてクリアインクを印刷した。
<耐擦過性試験>
学振形摩耗試験機(摩擦試験機II形)(装置名:染色物摩擦堅ろう試験機 AR−2(BC) インテック株式会社製)にセットし、接触部に白綿布(JIS L 0803準拠 染色堅ろう度試験用添付白布 カナキン3号)を取り付けた摩擦子(荷重:200g)にて100往復、250往復、500往復の擦過試験を実施した。試験後の塗膜を目視で確認し、ランク付け評価を行った。結果を表2に示す。なお、100往復の試験で、ランク3以上を合格とする。
[評価基準]
ランク5:印刷面に擦った跡が見られず、かつ白綿布にもインクの色移りがない。
ランク4:印刷面に擦った跡が見られないが、白綿布にかすかにインクの色移りがある。
ランク3:近くで見ると、擦った部分の色変化、光沢変化がみられ、白綿布にかすかにインクの色移りがある。
ランク2: 遠くからみても、擦った部分の色変化、光沢変化がみられる。又は、白綿布にはっきりとインクの色移りがある。
ランク1:記録媒体地肌部の一部が露出している。
(実施例2〜6)
実施例1において、クリアインクAをクリアインクB〜Fに変更した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷を行い、実施例1と同様にして耐擦過性試験を実施した。結果を表2に示す。
(比較例1〜4)
実施例1において、クリアインクAをクリアインクG〜Jに変更した以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷を行い、実施例1と同様にして、耐擦過性試験を実施した。結果を表2に示す。
なお、比較例4は100往復の試験で非常に悪かったため(ランク1)、250往復、500往復の試験は中止した。
(比較例5)
実施例1において、クリアインクAを印刷せずに、マゼンタインクAのみが印刷された記録媒体を使用した以外は実施例1と同様にして、耐擦過性試験を実施した。結果を表2に示す。
なお、比較例5は100往復の試験で非常に悪かったため(ランク1)、250往復、500往復の試験は中止した。
Figure 2021095552
「実施例1〜6」と「比較例1〜4」とを対比すると、樹脂粒子の体積平均粒径が50nm以下であり、クリアインクの乾燥膜が、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有するクリアインクを印刷した「実施例1〜6」は、耐擦過性試験の100往復後の評価がランク3以上であり、いずれも良好な耐擦過性を示した。
更に、「実施例1、実施例5」と「実施例2、3、4、6」とを対比すると、Tgが50℃以上の樹脂粒子Aの質量MAと、Tgが0℃未満の樹脂粒子Bの質量MBとの質量比MA:MBが98:2〜80:20のクリアインクでは、250往復後、500往復後でも、良好な耐擦過性を示した。
(実施例7)
実施例1で用いたのと同様のGXe5500改造機に、更に図3から図14で示した循環機構を有するように内部のヘッド類を交換した再改造機(以降、循環機構機と呼ぶ)を用意して、インクジェット印刷を行った。
次に、以下のようにして、吐出安定性、長時間吐出安定性、及びノズル回復性を評価した。結果を表3に示す。
<短時間吐出安定性>
温度32℃±0.5℃、30±5%RH条件下において、加熱条件、記録媒体は実施例1と同じとし、実施例1と同様にあらかじめマゼンタインク塗膜を印刷した上に、再度クリアインク塗膜を印刷した。得られた印刷物のクリア画像について、筋、抜け、噴射乱れの有無を目視で観察し、評価した。この時の評価基準は以下の通りとし、AA及びAを合格とし、B及びCを不合格とした。
[評価基準]
AA:ベタ部に認められる筋、抜け、噴射乱れが全くない
A:ベタ部に筋、抜け、噴射乱れが2箇所以下で認められる
B:ベタ部に筋、抜け、噴射乱れが3箇所以上で認められる
C:インクが吐出されず、像が形成できていない
<長時間吐出安定性>
温度32℃±0.5℃、30±5%RH条件下において、加熱条件、記録媒体は実施例1と同じとし、まずクリアインク塗膜の全ベタ画像を15分間連続で印刷した。直後に、ヘッドのクリーニング動作を行わずに、実施例1と同様にあらかじめマゼンタインク塗膜を印刷した上に、再度クリアインク塗膜を印刷した。得られた印刷物のクリア画像について、筋、抜け、噴射乱れの有無を目視で観察し、評価した。この時の評価基準は短時間吐出安定性でのものと同じとし、AA及びAを合格とし、B及びCを不合格とした。
<ノズル回復性>
温度32℃±0.5℃、15±5%RH条件下にて、24時間ヘッドをデキャップ状態で放置した後に、クリーニング動作を3回繰り返し、その後ノズルチェックパターンを、ユポ社製合成紙VJFN160(白色ポリプロピレンフィルム)上に印刷して、各ノズルが吐出されているかを目視で観察し、評価した。この時の評価基準は以下の通りとし、Aを合格とし、BからDを不合格とした。
[評価基準]
A:全ノズルが正常に吐出されている
B:全体の半分以下のノズルでインクが吐出されていない
C:全体の半分以上のノズルでインクが吐出されていない
D:インクが全く吐出されていない
(実施例8〜12)
実施例8〜12において、クリアインクAをクリアインクB〜Fに変更した以外は、実施例7と同様にして、インクジェット印刷を行い、吐出安定性、長時間吐出安定性、及びノズル回復性を評価した。結果を表3に示す。
(比較例6〜11)
実施例7〜12において、印刷装置に循環機構を組み込んでいないGXe−5500改造機(実施例1と同様)に変更した以外は、実施例7と同様にして、インクジェット印刷を行い、吐出安定性、長時間吐出安定性、及びノズル回復性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2021095552
Figure 2021095552
表3及び表4の結果から、吐出安定性について、実施例7〜12と、比較例6〜11の比較によれば、ヘッドに循環機構を持たせることで、吐出安定性が向上していることがわかった。特に、吐出が長時間連続で行われたときに、この効果は顕著となっている。
ノズル回復性については、実施例7〜12と比較例6〜11の比較によれば、ヘッドに循環機構を持たせることで、乾燥の強いデキャップ条件下でもインクの増粘が抑えられ、その後のクリーニング動作によってノズルを完全に回復させることができることがわかった。
本発明の態様としては、例えば、以下の通りである。
<1> 樹脂粒子と水とを含むクリアインクであって、
前記樹脂粒子の体積平均粒径は50nm以下であり、
前記クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有することを特徴とするクリアインクである。
<2> 前記樹脂粒子が、樹脂粒子Aと、樹脂粒子Bとを含み、
前記樹脂粒子AのTgが50℃以上、前記樹脂粒子BのTgが0℃未満である前記<1>に記載のクリアインクである。
<3> 前記樹脂粒子Aの質量MAと、前記樹脂粒子Bの質量MBとの質量比MA:MBが、98:2〜80:20である前記<2>に記載のクリアインクである。
<4> 前記クリアインク中に含まれる樹脂粒子の合計含有量が、10質量%以上である前記<1>から<3>のいずれかに記載のクリアインクである。
<5> 前記樹脂粒子Aがウレタン樹脂である前記<2>から<4>のいずれかに記載のクリアインクである。
<6> 色材を含むインクを付与する工程と、クリアインクを付与する工程とを有する印刷方法であって、
前記クリアインクが前記<1>から<5>のいずれかに記載のクリアインクであることを特徴とする印刷方法である。
<7> インクを吐出する吐出手段を有するインクジェット印刷装置であって、
前記インクジェット印刷装置は、前記<1>から<5>のいずれかに記載のクリアインクを有することを特徴とするインクジェット印刷装置である。
<8> クリアインクを収容する液体収容部と、前記クリアインクを被印刷物に吐出する吐出ヘッドと、前記被印刷物を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット印刷装置であって、
前記吐出ヘッドは、前記クリアインクが吐出されるノズルに連通する個別液室と、前記クリアインクを前記個別液室に流入させるための流入流路と、前記クリアインクを前記個別液室から流出させるための流出流路と、を有し、
前記クリアインクは、前記流入流路及び前記流出流路を介して循環される前記<7>に記載のインクジェット印刷装置である。
<9> 前記クリアインク中の樹脂粒子の含有量が8質量%以上である前記<7>から<8>のいずれかに記載のインクジェット印刷装置である。
<10> 前記クリアインクは界面活性剤を含有し、前記界面活性剤のクリアインク中の含有量が2質量%以下である前記<7>から<9>のいずれかに記載のインクジェット印刷装置である。
前記<1>から<5>のいずれかに記載のクリアインク、前記<6>に記載の印刷方法、及び前記<7>から<10>のいずれかに記載のインクジェット印刷装置によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2015−147919号公報 特開2013−212644号公報
(実施例8〜12)
実施例において、クリアインクAをクリアインクB〜Fに変更した以外は、実施例7と同様にして、実施例8〜12のインクジェット印刷を行い、吐出安定性、長時間吐出安定性、及びノズル回復性を評価した。結果を表3に示す。
(比較例6〜11)
実施例7において、印刷装置に循環機構を組み込んでいないGXe−5500改造機(実施例1と同様)に変更した以外は、実施例7と同様にして、比較例6〜11のインクジェット印刷を行い、吐出安定性、長時間吐出安定性、及びノズル回復性を評価した。結果を表4に示す。

Claims (10)

  1. 樹脂粒子と水とを含むクリアインクであって、
    前記樹脂粒子の体積平均粒径は50nm以下であり、
    前記クリアインクの乾燥膜は、50℃以上、及び0℃未満にガラス転移点(Tg)を有することを特徴とするクリアインク。
  2. 前記樹脂粒子が、樹脂粒子Aと、樹脂粒子Bとを含み、
    前記樹脂粒子AのTgが50℃以上、前記樹脂粒子BのTgが0℃未満である請求項1に記載のクリアインク。
  3. 前記樹脂粒子Aの質量MAと、前記樹脂粒子Bの質量MBとの質量比MA:MBが、98:2〜80:20である請求項2に記載のクリアインク。
  4. 前記クリアインク中に含まれる樹脂粒子の合計含有量が、10質量%以上である請求項1から3のいずれかに記載のクリアインク。
  5. 前記樹脂粒子Aがウレタン樹脂である請求項2から4のいずれかに記載のクリアインク。
  6. 色材を含むインクを付与する工程と、クリアインクを付与する工程とを有する印刷方法であって、
    前記クリアインクが請求項1から5のいずれかに記載のクリアインクであることを特徴とする印刷方法。
  7. インクを吐出する吐出手段を有するインクジェット印刷装置であって、
    前記インクジェット印刷装置は、請求項1から5のいずれかに記載のクリアインクを有することを特徴とするインクジェット印刷装置。
  8. クリアインクを収容する液体収容部と、前記クリアインクを被印刷物に吐出する吐出ヘッドと、前記被印刷物を加熱する加熱手段と、を有するインクジェット印刷装置であって、
    前記吐出ヘッドは、前記クリアインクが吐出されるノズルに連通する個別液室と、前記クリアインクを前記個別液室に流入させるための流入流路と、前記クリアインクを前記個別液室から流出させるための流出流路と、を有し、
    前記クリアインクは、前記流入流路及び前記流出流路を介して循環される請求項7に記載のインクジェット印刷装置。
  9. 前記クリアインク中の樹脂粒子の含有量が8質量%以上である請求項7から8のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
  10. 前記クリアインクは界面活性剤を含有し、前記界面活性剤のクリアインク中の含有量が2質量%以下である請求項7から9のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。

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