JP2020183847A - 給湯システム及び給湯器 - Google Patents
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Abstract
Description
こうした凍結を予防するために、給湯システムでは、ファンの吸込口に外気温センサ等を設けて凍結予防の必要条件の有無を検知し、凍結予防が必要であれば、循環ポンプを運転させて凍結のおそれがある箇所の水を置換する凍結予防制御を併せて実行可能とするのが望ましい。
しかし、湯はり制御において湯はりが終了して給湯を停止した後、ユーザーが給湯栓を閉め忘れた状態で凍結予防制御が必要となった場合、循環ポンプを運転させても開閉弁によって止水されているため、水を置換して凍結予防を行うことができない。また、この状況を回避するために、循環ポンプの運転に加えて開閉弁を開弁させても、給湯栓から湯水が流れてしまうため、結局凍結予防が行えなくなってしまう。
出湯管と給水管との間に接続され、出湯管から出湯される湯水が給水管に戻って熱交換器に至る循環経路を形成する外部配管と、
循環経路に設けられる循環ポンプと、
外部配管に接続されて浴槽へ給湯可能な給湯栓と、
給湯栓の開栓に伴う通水を検知する通水検知手段と、
循環経路の通水を停止する止水手段と、を含み、
制御手段は、循環ポンプと止水手段とを制御可能であると共に、給湯栓の開栓による浴槽への所定湯量の供給が通水検知手段で確認されると、止水手段によって循環経路の通水を停止させる湯はり制御が実行可能な給湯システムであって、
循環経路内の所定箇所における凍結予防の必要条件の有無を検知する予防条件検知手段をさらに備え、
制御手段は、湯はり制御において止水手段により循環経路の通水が停止されている状態で予防条件検知手段による凍結予防の必要条件の充足を検知すると循環ポンプを作動させる凍結予防制御が実行可能であると共に、当該実行の際は、止水手段による循環経路の通水停止を解除して通水検知手段によって循環経路の通水状態を確認し、通水が確認されない場合は循環ポンプを作動させ、通水が確認された場合は循環ポンプを作動させずに止水手段により循環経路の通水を停止して凍結予防制御を終了することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、バーナと、熱交換器と、熱交換器に接続される給水管と、熱交換器に接続される出湯管と、バーナを制御する制御手段とを有する給湯器であって、
請求項1に記載の給湯システムに組み込まれた状態で、制御手段が湯はり制御及び凍結予防制御を実行可能であることを特徴とする。
(給湯システムの構成)
図1は、給湯システムSの一例を示す概略図である。この給湯システムSは、給湯器1と、給湯器1に接続される循環用の外部配管30とを備えた即湯システムとなっている。
まず給湯器1において、筐体2内には、下方から、3つのバーナユニット4,4・・、熱交換器5、排気フード6を備えた燃焼室3が設置されている。筐体2の底面には、外部のガス配管が接続されるガス接続口7と、外部の給水配管が接続される給水接続口8と、外部の給湯配管が接続される給湯接続口9及び戻り接続口10とが設けられている。
バーナユニット4,4・・は、互いに本数が異なる複数のバーナからなり、ガス接続口7には、元電磁弁12及び比例制御弁13を備えたガス管11が接続されて、ガス管11から分岐された分岐管14,14・・にそれぞれバーナユニット4が、開閉弁15を介して接続されている。燃焼室3の下部には、バーナユニット4へ燃焼用空気を供給するためのファン16と、ファン16へ吸い込まれる外気の温度を検出するサーミスタ等の外気温センサ17とが設けられている。
また、給水管18におけるバイパス管20の接続部より上流側には、水側開閉弁21と、入水温を検出するサーミスタ等の入水温センサ22と、水量を検出する水量センサ23とが設けられている。さらに、出湯管19におけるバイパス管20の接続部より上流側には、熱交換器5からの出口温度を検出するサーミスタ等の出口温センサ24が設けられ、当該接続部より下流側には、出湯温度を検出するサーミスタ等の出湯温センサ25が設けられている。
外部配管30は、給湯接続口9と戻り接続口10との間に接続されて、複数の給湯栓31,31・・・・を備えている。給湯栓31の1つは、浴槽32への給湯用(以下、他の給湯栓31と区別する際は「給湯栓31A」と表記する。)となっている。
これにより、出湯管19から出湯される湯水が、外部配管30を通って戻り管26に戻り、給水管18を介して熱交換器5に至り、再び出湯管19から出湯される循環経路が形成される。
また、コントローラ35は、外気温センサ17で検出される温度を監視して、排気フード6から流れ込む冷気により熱交換器5の伝熱管内の水が凍結するおそれがあると判断した際には、伝熱管内に貯留される水量と同等の置換量だけ循環経路内を水が循環するように循環ポンプ27を運転させる凍結予防制御が可能となっている。以下、この自動湯はり制御と凍結予防制御とを図2のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ(以下単に「S」と表記する)1で、湯はりスイッチの押し操作(ON操作)が確認されると、S2で、給湯栓31Aの開栓による通水が水量センサ23により検知されたか否かが判別される。ここで通水が検知されると、S3で、コントローラ35はバーナユニット4に点火して設定温度の湯を給湯栓31Aから浴槽32へ供給する湯はりを開始する。
S4で設定湯量への到達を確認すると、S5で水側開閉弁21を閉弁させて湯はりを終了して湯はりスイッチを点滅させ、S6で湯はりスイッチの押し操作(OFF操作)を判別する。ここで湯はりスイッチが押し操作されたら、S7で水側開閉弁21を開弁させて、S8で水量センサ23による通水の有無を確認する。ユーザーが湯はりスイッチのOFF操作と共に給湯栓31Aを閉栓すれば通水は確認されないため(S8でNO)、水側開閉弁21を開弁させたまま自動湯はり制御は終了する(END)が、給湯栓31Aを閉栓し忘れていると通水が確認されるため、S9で音声により給湯栓の確認を促す報知を行う。
その後、S10で再び通水の有無を確認し、ここで通水が確認されなければ自動湯はり制御は終了するが、依然として通水状態のまま、S11で所定時間(例えば90秒)の経過が確認されると、S12で水側開閉弁21を閉弁させて湯はりスイッチのOFF操作を促す報知を行う。S13で湯はりスイッチがOFF操作されたら自動湯はり制御は終了する。
この給湯システムSでは、リモコン36を介してWi-Fi通信可能なアプリケーションソフトをスマートフォン等の携帯端末40にインストールすることで、携帯端末40において制御の確認及び所定の遠隔操作が可能となっている。以下、自動湯張り制御における携帯端末40の操作及びモニタ41への表示画面について説明する。
図3(A)は、モニタ41に表示されたアプリケーションソフトのホーム画面で、下段には、自動湯はりを行うためのアイコン42が表示されている。このアイコン42をタッチ操作すると、同図(B)の画面に切り替わり、湯はりの待機状態となる。ここに表示される「スタート」が湯はりスイッチと同じ機能となるため、「スタート」をタッチ操作すると、図2のS1でYESとなり、以降の処理が実行される。S2では、同図(C)のように蛇口(ここでは給湯栓31A)の開栓を促す表示がなされて通水が検知され、開栓後、「OK」をタッチ操作するか、5秒経過するかすると、S3で湯はりが開始される。
ここで通水が検知されなければホーム画面に戻るが、通水が検知されれば、S9で同図(H)のように蛇口の閉栓を促す画面が表示される。給湯栓31Aを閉栓して「OK」をタッチ操作すれば、同図(G)の湯はり完了画面が表示され、通水が検知されなければホーム画面に戻る。
なお、湯はり中の同図(D)の画面で「ストップ」をタッチ操作すると、同図(I)のように湯はりの中断を確認すると共に給湯栓31Aの閉栓を確認する画面が表示され、ここで「はい」をタッチ操作すると、同図(J)の湯はり中断画面が表示される。ここで通水が検知されなければホーム画面へ戻るが、通水が検知されれば、同図(H)のように蛇口の閉栓を促す画面が表示され、通水が非検知とならないとホーム画面には戻らない。
凍結予防制御は、まずS1で湯はりスイッチがON操作されない状態で実行される。S21の判別で、外気温センサ17で検出される温度が所定温度まで低下したら、凍結予防が必要になったとして、S22で循環ポンプ27を運転させる。次に、S23で、伝熱管内の水との置換が終了したことを確認すると、S24で循環ポンプ27の運転を停止してS1へ戻る。この置換終了は、循環ポンプ27の能力と伝熱管内の水量とから、伝熱管内の全量が置換するのに要する時間を予め算出しておき、その算出時間の経過によって確認される。
こうして循環経路内の他の箇所の水が伝熱管内に移送されるため、凍結は予防される。
上記形態の給湯システムS及び給湯器1によれば、コントローラ35(制御手段)は、外気温センサ17(予防条件検知手段)による所定温度への低下(凍結予防の必要条件の充足)を検知すると、熱交換器5の伝熱管(所定箇所)内の水が置換されるまで循環ポンプ27を作動させるので、バーナユニット4を燃焼させることなく、循環ポンプ27を短時間作動させるだけで凍結予防が可能となる。よって、省エネルギーで低コストとなり、循環ポンプ27の動作音による不快感も低減される凍結予防が可能となる。
特にここでは、外気温センサ17の検知に伴う循環ポンプ27の作動は、予め設定され、熱交換器5の伝熱管において水の置換が完了するのに必要な時間だけ行われるので、必要最低限の作動時間で水の置換が確実に行える。
また,給湯器1は、筐体2内に戻り管26と循環ポンプ27とを備えているので、給湯システムSの構築が容易に行える。
また、循環ポンプの作動は、温度低下等の必要条件が充足したタイミングでその都度行ってもよいし、水の置換後の所定箇所の水温を検出して次回に置換が必要な時間を算出することで、定期的に行ってもよい。
さらに、上記形態では、屋内にシステム全体が設置されて排気フードから冷気が吸い込まれるような場合を想定しているため、水の置換対象を熱交換器の伝熱管としているが、例えば給湯器が屋外にあって外部配管が屋内にあるような給湯システムでは、給湯器全体が水の置換対象となる。
上記形態の給湯システムSによれば、循環経路内の熱交換器5の伝熱管における凍結予防の必要条件の有無を検知する外気温センサ17をさらに備え、コントローラ35は、湯はり制御において水側開閉弁21(止水手段)により循環経路の通水が停止されている状態で外気温センサ17による所定温度への低下を検知すると循環ポンプ27を作動させる凍結予防制御が実行可能であると共に、当該実行の際は、水側開閉弁21を開弁させて水量センサ23(通水検知手段)によって循環経路の通水状態を確認し、通水が確認されない場合は循環ポンプ27を作動させ、通水が確認された場合は循環ポンプ27を作動させずに水側開閉弁21を閉弁させて凍結予防制御を終了する。
これにより、給湯栓31Aが閉栓されている場合は循環ポンプ27の運転による水の置換が行え、給湯栓31Aが閉栓されていない場合は循環ポンプ27の運転に代わる通水によって水の置換が行え、何れの場合も凍結予防が可能となる。よって、湯はり制御において湯はりが終了した後に凍結予防が必要となった場合でも確実に凍結予防制御を行うことができる。
また、図2のフローチャートにおけるS10で通水を検知してから再び水側開閉弁を閉弁するまでのS11の所定時間は、凍結予防が必要と判断された際からの移行の場合、水の置換が終了する時間に合わせて長くしてもよい。
さらに、上記形態では、凍結予防制御を伝熱管等の所定箇所内の水が置換されるまで行っているが、湯はり終了後の凍結予防制御に係る発明ではこれに限らず、循環ポンプを長く作動させてもよい。
上記形態の給湯システムS及び給湯器1によれば、コントローラ35は、湯はり制御の実行後、水側開閉弁21(止水手段)による循環経路の通水停止を解除して(S7)水量センサ23(通水検知手段)によって循環経路の通水状態を確認し(S8)、通水が確認されない場合は通水停止の解除状態を維持する(END)一方、通水が確認された場合は給湯栓31Aの閉め忘れを報知する(S9)ので、給湯栓31Aの閉め忘れをユーザーへ確実に報知して閉栓操作を行わせることができる。よって、自動的に湯はりを行う際の使い勝手がより良好となる。
特にここでは、コントローラ35は、給湯栓31Aの閉め忘れの報知と共に水側開閉弁21によって循環経路の通水を停止させるので、閉め忘れによる無駄な水の使用を防止できる。
また、給湯栓の閉め忘れの報知は、アプリケーションソフトが起動していない状態でもプッシュ通知により行うようにしてもよい。このようなプッシュ通知を行えば、携帯端末を使用しているユーザーへ確実に報知できる。
さらに、上記形態ではリモコンに携帯端末との無線通信機能を持たせているが、リモコンの有無にかかわらずコントローラに無線通信機能を持たせてもよい。携帯端末が複数であっても同じアプリケーションソフトによって自動湯張りの操作や閉め忘れの報知は可能であるが、操作するタイミングが異なる場合は、制御の最新状態を各携帯端末に送信して同じ情報を共有させる必要がある。
また、上記形態では、筐体内に戻り管及び循環ポンプを設けて外部配管と接続しているが、図4に示すように、戻り管をなくして、給水管18に接続される水道管33に外部配管30を接続して循環経路を形成し、外部配管30に循環ポンプ27と逆止弁28とを設けてもよい。この場合、循環ポンプ27は水道管33に設けてもよいし、水量センサ23の上流側で給水管18に設けてもよい。
Claims (2)
- バーナと、熱交換器と、前記熱交換器に接続される給水管と、前記熱交換器に接続される出湯管と、前記バーナを制御する制御手段とを有する給湯器と、
前記出湯管と前記給水管との間に接続され、前記出湯管から出湯される湯水が前記給水管に戻って前記熱交換器に至る循環経路を形成する外部配管と、
前記循環経路に設けられる循環ポンプと、
前記外部配管に接続されて浴槽へ給湯可能な給湯栓と、
前記給湯栓の開栓に伴う通水を検知する通水検知手段と、
前記循環経路の通水を停止する止水手段と、を含み、
前記制御手段は、前記循環ポンプと前記止水手段とを制御可能であると共に、前記給湯栓の開栓による前記浴槽への所定湯量の供給が前記通水検知手段で確認されると、前記止水手段によって前記循環経路の通水を停止させる湯はり制御が実行可能な給湯システムであって、
前記循環経路内の所定箇所における凍結予防の必要条件の有無を検知する予防条件検知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記湯はり制御において前記止水手段により前記循環経路の通水が停止されている状態で前記予防条件検知手段による凍結予防の必要条件の充足を検知すると前記循環ポンプを作動させる凍結予防制御が実行可能であると共に、当該実行の際は、前記止水手段による前記循環経路の通水停止を解除して前記通水検知手段によって前記循環経路の通水状態を確認し、通水が確認されない場合は前記循環ポンプを作動させ、通水が確認された場合は前記循環ポンプを作動させずに前記止水手段により前記循環経路の通水を停止して前記凍結予防制御を終了することを特徴とする給湯システム。 - バーナと、熱交換器と、前記熱交換器に接続される給水管と、前記熱交換器に接続される出湯管と、前記バーナを制御する制御手段とを有する給湯器であって、
請求項1に記載の給湯システムに組み込まれた状態で、前記制御手段が前記湯はり制御及び前記凍結予防制御を実行可能であることを特徴とする給湯器。
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