JP2020181031A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を図るとともに、品質の高い虚像を投影することができる表示装置を提供すること。【解決手段】表示装置10は、表示器31L、31Rと、走査ミラー33L、33Rと、レンズ37が複数配列されたレンズアレイ35と、制御部12と、を有する。表示器31L、31Rと、走査ミラー33L、33Rと、から構成された走査部11は、視認者の左目に適した位置にレーザー光を出射する左目用ユニット11Lと、視認者の右目に適した位置にレーザー光を出射する右目用ユニット11Rと、を有する。制御部12は、左目用ユニット11Lから出射されるレーザー光で視認者の左目用の映像を生成し、右目用ユニット11Rから出射されるレーザー光で視認者の右目用の映像を生成する。【選択図】図2
Description
本発明は、表示部に光を投射し情報を提供することができる表示装置に関する。
一部の車両には、ウィンドシールド等の表示部に光を投射することにより、運転者(視認者)に必要な情報を提供する表示装置(ヘッドアップディスプレイ装置)が搭載されている。このような、表示装置の従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示される表示装置は、光を出射する投射器と、この投射器から出射された光が通過するスクリーンと、これらの投射器及びスクリーンを収納しているケースと、を備えている。
投射器は、DMD(Digital Mirror Device)等の光学素子を備えるプロジェクタである。スクリーンは、投射器から出射される光の結像位置に配置されている、透過型のスクリーンである。スクリーンの光が通過する面は、投射器の光を出射する面に対して、傾いて設けられている。即ち、スクリーンは、投射器から出射される光の光軸に対して、傾いて設けられている。
スクリーンの光が通過する面は、投射器の光を出射する面に対して傾いて設けられている。このことにより、奥行きのある虚像を運転者に認識させることができる。
特許文献1の表示装置は、投射器、スクリーン、折り返しミラー、凹面鏡、カバーガラス、外装、制御部とからなる。投射器は、映像をスクリーンに投射し、このスクリーンで反射された映像は、凹面鏡で拡大された後、ウィンドシールドへ出射される。
ここで、特許文献1の表示装置では、スクリーンは斜めに傾けて配置する必要があるため、斜めに配置した分、スクリーンの奥行が長くなり、表示装置全体が大きくなる。
また、視認者が見る映像は視認者から近い位置に表示されるため、運転しながら遠方を見ている視認者にとっては、右目と左目とで見る映像が若干ずれて映像(虚像)の品質が低下する虞がある。
本発明は、小型化を図るとともに、品質の高い虚像を投影することができる表示装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、レーザー光を出射する表示器と、レーザー光を反射すると共に駆動してレーザー光を走査する走査ミラーと、この走査ミラーに対向して配置されレーザー光が通過するレンズが複数配列されたレンズアレイと、前記表示器及び前記走査ミラーを制御する制御部と、を有し、
前記レンズを通過したレーザー光を前記レンズの上方に配置された表示部に投射し、視認者に虚像を視認させる表示装置であって、
前記表示器と、前記走査ミラーと、から走査部が構成され、
前記走査部は、前記視認者の左目に適した位置にレーザー光を出射する左目用ユニットと、前記視認者の右目に適した位置にレーザー光を出射する右目用ユニットと、を有し、
前記制御部は、前記左目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の左目用の映像を生成し、前記右目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の右目用の映像を生成することを特徴とする。
前記レンズを通過したレーザー光を前記レンズの上方に配置された表示部に投射し、視認者に虚像を視認させる表示装置であって、
前記表示器と、前記走査ミラーと、から走査部が構成され、
前記走査部は、前記視認者の左目に適した位置にレーザー光を出射する左目用ユニットと、前記視認者の右目に適した位置にレーザー光を出射する右目用ユニットと、を有し、
前記制御部は、前記左目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の左目用の映像を生成し、前記右目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の右目用の映像を生成することを特徴とする。
請求項2に係る発明では、好ましくは、前記左目用ユニットと前記右目用ユニットとは隣接して配置されている。
請求項1に係る発明では、表示装置は、表示器と、走査ミラーと、レンズが複数配列されたレンズアレイと、制御部とを有する。表示器と、走査ミラーと、から構成された走査部は、視認者の左目に適した位置にレーザー光を出射する左目用ユニットと、視認者の右目に適した位置にレーザー光を出射する右目用ユニットと、を有する。制御部は、前記左目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の左目用の映像を生成し、前記右目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の右目用の映像を生成するので、従来技術のように右目と左目とで見る映像が若干ずれて映像(虚像)の品質が低下する虞がなく、品質の高い虚像を投影することができる。
さらに、表示器から出射されたレーザー光は、走査ミラーを介してレンズアレイ上に走査され、レンズアレイの上方に配置された表示部に投射される。従来技術のような斜めに傾けて配置されたスクリーンが不要となり、光軸に沿った奥行を短くすることができるので、表示装置の小型化を図ることができる。
請求項2に係る発明では、左目用ユニットと右目用ユニットとは隣接して配置されているので、レンズアレイを小型化し、装置全体としても小型化を図ることできる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。尚、説明中、左右とは、車内の乗員(視認者)を基準として左右をいい、前後とは車両の進行方向を基準として前後をいう。また、図中Frは前、Rrは後、Upは上、Dnは下、を示している。
本発明の基本構成について説明する。図1に示すように、表示装置(ヘッドアップディスプレイ)10は、例えば、車両Veに搭載され、車体の前部にあるウィンドシールド(表示部)WSに光を投射する。ウィンドシールドWSに光が投射されることにより、運転者(視認者)Mnは、ウィンドシールドWSの前方に虚像Vが投影されているように認識する。
表示装置10により投影される虚像Vは、上部が車両Veの前方側に傾いている。この上部が傾いた虚像Vに車速やナビゲーション情報等の情報を含ませることにより、運転者Mnは走行時に必要な情報を得ることができる。
表示装置10は、ケース20と、このケース20に収納され光を出射する3Dディスプレイ30と、この3Dディスプレイ30から出射された光を反射する平面鏡40と、この平面鏡40が反射した光を表示部(ウィンドシールド)WSに向かって反射する凹面鏡50と、この凹面鏡50の上方に配置されたカバーガラス60と、3Dディスプレイ30が出射する光を制御する制御部12と、を有している。
ケース20が車両Veに取り付けられることで、3Dディスプレイ30がウィンドシールドWSの直下に配置されている。ケース20は、各部品を収容する筐体であり、遮光性を有する合成樹脂によって形成されている。このため、ケース20は、外部から3Dディスプレイ30に入射した光が、車室内に反射することを防ぐ遮光部である、ということができる。更には、ケース20の内壁20aを遮光部ということもできる。
また、レーザー光を出射する表示器31と、この表示器31から出射されたレーザー光を集光する集光レンズ32と、この集光レンズ32からのレーザー光を反射すると共に駆動してレーザー光を走査する走査ミラー33と、から走査部11が構成されている。3Dディスプレイ30は、走査部11と、走査ミラー33に対向して配置されレーザー光が通過するレンズが複数配列されたレンズアレイ35と、これらのレンズアレイ35及び表示器31の外縁を囲う外縁壁部34と、を含んでいる。
制御部12は、不図示のケース、基板、マイクロプロセッサ及び各種電子部品からなり、外部からの車両情報や運転者等の入力情報を処理し、それらに基づいて映像を適切に表示するように、表示器31及び走査ミラー33を制御する。
表示器31は、例えば、レーザーダイオード等のレーザー光源である。二つまたは複数の波の振幅と位相の間に一定の関係があるようなコヒーレントで一定の広がりを持つ可視性のレーザー光を生成する。
集光レンズ32は、例えば、ガラス球面レンズであり、表示器31のレーザー光が広がりを持つ場合に、レーザー光を一定のビーム径に集光する。これにより、レーザー光はいわゆるコリメート光として、空間をほぼ一直線に進む。
走査ミラー33は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーであり、例えば、電磁駆動式により直交する2軸に関して振動するミラーである。レーザー光の強度は、制御部12によって、表示器31と走査ミラー33とを同期させて走査させることで、2次元映像を生成するように制御される。走査ミラー33によって、レーザー光は、レンズアレイ35上に走査される。
レンズアレイ35は、走査ミラー33に対向して配置されており、平板状のベース板部36と、このベース板部36に複数配列され表示器31から出射されたレーザー光(以下、光という)が通過するレンズ37と、を有している。
次に走査部11及びレンズアレイ35について説明する。
図1及び図2に示すように、走査部11は、視認者Mnの左目に適した位置にレーザー光を出射する左目用ユニット11Lと、視認者Mnの右目に適した位置にレーザー光を出射する右目用ユニット11Rと、を有している。左目用ユニット11Lと右目用ユニット11Rとは隣接して配置されている。以下、符号L、Rは、便宜上、左目用、右目用を区別する符号として使用する。
左目用ユニット11Lは、レーザー光を出射する表示器31Lと、この表示器31Lから出射されたレーザー光を集光する集光レンズ32Lと、この集光レンズ32Lからのレーザー光を反射すると共に駆動してレーザー光を走査する走査ミラー33Lと、を有する。
右目用ユニット11Rは、レーザー光を出射する表示器31Rと、この表示器31Rから出射されたレーザー光を集光する集光レンズ32Rと、この集光レンズ32Rからのレーザー光を反射すると共に駆動してレーザー光を走査する走査ミラー33Rと、を有する。
レンズアレイ35は、ベース板部36と、レンズ37と、を有する。ベース板部36は、走査ミラー33(33L、33R)に対向して設けられている。
レンズ37は、左目用ユニット11Lから出射されたレーザー光を第1の所定の方向に屈折させ、右目用ユニット11Rから出射されたレーザー光を第2の所定の方向に屈折させる。
レンズ37は、左目用ユニット11Lから出射されたレーザー光を第1の所定の方向に屈折させ、右目用ユニット11Rから出射されたレーザー光を第2の所定の方向に屈折させる。
レンズアレイ35は、レンズ37を2次元的に配置したものである。レンズアレイ35は、平凸面球レンズの一部を切り出した形状を、一定のピッチDで隣接させて1つのレンズ37とし、複数のレンズ37並べることにより構成されている。
複数のレンズ37のそれぞれは、左目用ユニット11Lから出射されたレーザー光が視認者Mnの左目に対して適切な位置で焦点が合うように形状を設定され、右目用ユニット11Rから出射されたレーザー光が視認者Mnの右目に対して適切な位置で焦点が合うように形状を設定されていることが好ましい。なお、実施例では、便宜上、左目用ユニット11L、右目用ユニット11Rのそれぞれからレンズアレイ35に入射した光が直線的な実線として記載されているが、光は適宜屈折してレンズアレイ35を通過するものとする。
レンズアレイ35は、ケース20の外部からレンズアレイ35に入射した外光を遮光部としての内壁20aに向かって反射するよう、内壁20a側に傾けられている。レンズアレイ35は、例えば、フューズドシリカ、光学ガラス、プラスチック等からなる。
ここで、3Dディスプレイ30が出射する光とは、表示器31(31L、31R)から出射された光であってレンズアレイ35を通過した光のことをいう。つまり、表示器31(31L、31R)から出射された光がレンズアレイ35を通過することによって、3Dディスプレイ30から光が出射される、ということができる。
平面鏡40は、平面部分を有するように成形した樹脂、例えばポリカーボネートに、金属、例えばアルミを蒸着したミラーであり、光を単純反射するものである。
凹面鏡50は、凹面を有するように成形した樹脂、例えばポリカーボネートに、金属、例えばアルミを蒸着したミラーであり、平行光を集光するように反射するものである。
カバーガラス60は、透明な樹脂、例えばポリカーボネートのフィルムである。ケース20は,前記の全ての部分を収容する筐体である.
次に本発明の作用を説明する。
図1及び図2に示すように、制御部12は、レンズアレイ35を通過した光がウィンドシールドWSに投射されるように、3Dディスプレイ30が出射する光の方向を制御する。つまり、制御部12は、レンズアレイ35を通過した光が所定方向に向かうよう表示器31から出射される光及び走査ミラー33の動作を制御する。
運転者Mnは、3Dディスプレイ30から出射された光がウィンドシールドWSに投射されることにより、角度がθだけ前方に傾いた虚像Vが投影されているよう認識する。このような虚像Vは、ウィンドシールドWSからの結像位置が異なる光が結像することによって投影される。つまり、奥行きのある虚像Vを運転者Mnに視認させるためには、3Dディスプレイ30が、結像位置の異なる光(虚像Vを形成する光)を出射する必要がある。
図2に示すように、制御部12は、左目用ユニット11L、右目用ユニット11Rのそれぞれを独立して制御し、左目用ユニット11Lの表示器31L及び走査ミラー33Lと、右目用ユニット11Rの表示器31R及び走査ミラー33Rとのそれぞれに左目用と右目用の映像を生成させる。具体的には、制御部12は、左目用ユニット11Lから光が出射されるときは視認者Mnの左目用の映像を生成し、右目用ユニット11Rから光が出射されるときは視認者Mnの右目用の映像を生成するように、連続して結像位置の異なる光を出射し、上部が前方に傾いた虚像Vが視認されるよう、表示器31L、31R及び走査ミラー33L、33Rを制御する。
左目用ユニット11Lから出射された光は、レンズ37を通って左目へ向かう光線となり、右目用ユニット11Rから出射された光は、レンズ37を通って右目へ向かう光線となる。
左目用ユニット11L及び右目用ユニット11Rからの光をレンズ37の上方に配置されたウィンドシールドWSに投射し、視認者Mnの左目と右目のそれぞれに異なる映像が表示され、それぞれに適した任意の虚像Vが投影される。
このように、3Dディスプレイ30は、ウィンドシールドWS(ディスプレイ面)を直視した場合に視点に入射する光線群が、仮想的な3D物体が射出する光線群と同等となるように、ウィンドシールドWS上で光線群を射出することにより、3D映像を表示するものである。
次に、本発明の効果を説明する。
図1及び図2に示すように、制御部12は、左目用ユニット11Lから出射されるレーザー光で視認者Mnの左目用の映像を生成し、右目用ユニット11Rから出射されるレーザー光で視認者Mnの右目用の映像を生成するので、従来技術のように右目と左目とで見る映像が若干ずれて映像(虚像)の品質が低下する虞がなく、品質の高い虚像を投影することができる。
さらに、表示器31(31L、31R)から出射されたレーザー光は、走査ミラー33(33L、33R)を介してレンズアレイ35上に走査され、レンズアレイ35の上方に配置された表示部WSに投射される。従来技術のような斜めに傾けて配置されたスクリーンが不要となり、光軸に沿った奥行を短くすることができるので、表示装置10の小型化を図ることができる。
さらに、左目用ユニット11Lと右目用ユニット11Rとは隣接して配置されているので、レンズアレイ35を小型化し、装置全体としても小型化を図ることできる。
さらに、斜め面の虚像Vの傾斜を3Dディスプレイ30の映像上で調整できるため、取り付けの公差が緩和され、製造コストを下げることができる。
尚、本発明による表示装置が搭載される車両は、四輪車の他、二輪車又は三輪車であっても良い。更には、車両以外の乗り物や建機等にも適用が可能である。
更に、実施例において、表示部はウィンドシールドとして説明されている。しかしながら、本発明による表示装置は、いわゆるコンバイナからなる表示部に光を投射することもできる。
即ち、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の表示装置は、車両に搭載するのに好適である。
10…表示装置(ヘッドアップディスプレイ)、11…走査部、11L…左目用ユニット、11R…右目用ユニット、12…制御部、30…3Dディスプレイ、31、31L、31R…表示器(レーザー光源)、33、33L、33R…走査ミラー(MEMSミラー)、35…レンズアレイ、37…レンズ、Mn…視認者(運転者)、V…虚像、WS…表示部(ウィンドシールド)。
Claims (2)
- レーザー光を出射する表示器と、レーザー光を反射すると共に駆動してレーザー光を走査する走査ミラーと、この走査ミラーに対向して配置されレーザー光が通過するレンズが複数配列されたレンズアレイと、前記表示器及び前記走査ミラーを制御する制御部と、を有し、
前記レンズを通過したレーザー光を前記レンズの上方に配置された表示部に投射し、視認者に虚像を視認させる表示装置であって、
前記表示器と、前記走査ミラーと、から走査部が構成され、
前記走査部は、前記視認者の左目に適した位置にレーザー光を出射する左目用ユニットと、前記視認者の右目に適した位置にレーザー光を出射する右目用ユニットと、を有し、
前記制御部は、前記左目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の左目用の映像を生成し、前記右目用ユニットから出射されるレーザー光で前記視認者の右目用の映像を生成することを特徴とする表示装置。 - 前記左目用ユニットと前記右目用ユニットとは隣接して配置されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
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