JP2020178940A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンスや検査等の作業を行う場合の利便性を好適に向上させることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機は、主制御装置162が搭載された遊技盤ユニット80と、遊技盤ユニット80を着脱可能に支持する樹脂ベース70とを備えている。主制御装置162は、遊技に関する各種情報を記憶するRAM604が設けられた主制御基板601と停電監視基板611とで構成されている。樹脂ベース70側に設けられた電源・発射制御装置243には停電監視基板611を介してRAM604に電力を供給する電源部653が設けられている。停電監視基板611のバックアップ回路612には盤側バックアップコンデンサ622が配設されており、遊技盤ユニット80が樹脂ベース70から取り外された状態では盤側バックアップコンデンサ622からRAM604へ電力が供給されることによりRAM604に記憶されている上記情報が保持される。【選択図】 図17

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技に関する制御を行う主制御装置が設けられた遊技盤を枠体に搭載してなるものがある。この種の遊技機においては遊技盤が枠体に対して着脱可能に取り付けられており、遊技盤の着脱を可能とすることで遊技機のメンテナンスや検査等の作業の容易化が図られている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−267695号公報
ここで、上述したように遊技盤を着脱可能とした遊技機においてはメンテナンスや検査等の各種作業についての制約を緩和して作業者の利便性の向上を図る上で未だその構成に改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、メンテナンスや検査等の作業を行う場合の利便性を好適に向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、
遊技領域が設けられている遊技盤と、前記遊技盤を着脱可能に支持する支持枠とを備え、前記遊技盤には、前記支持枠側に設けられた電源装置から供給される電力により動作する制御装置が設けられている遊技機であって、
前記制御装置は、遊技に関する処理を実行する制御部と、遊技に関する情報を記憶する揮発性記憶部とを有し、
前記遊技盤に設けられ、前記電源装置から前記揮発性記憶部への電力供給が停止している状況下にて当該揮発性記憶部へ電力を供給可能な蓄電手段と、
所定の蓄電条件が成立した場合に当該所定の蓄電条件が成立してから前記遊技盤が取り外されるまでの間に前記蓄電手段の充電を行う一方、前記所定の蓄電条件が成立していない場合には当該充電を行わない充電手段と
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、メンテナンスや検査等の作業を行う場合の利便性を好適に向上させることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 前扉枠の構成を示す背面図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 内枠から遊技盤ユニットを取り外した状態を示す正面斜視図である。 図4のA−A線部分断面図である。 開放された前扉枠と遊技盤ユニット及び挿入部との位置関係を示す概略図である。 遊技盤ユニットの部分拡大図である。 接続機構及びそれに関連する構成を示す水平断面図(図4のB−B線部分断面図)である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置のMPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置への電力供給に係る構成を示すブロック図である。 バックアップ回路を示す概略図である。 主制御装置のMPUにて実行される充電開始処理を示すフローチャートである。 記憶保持操作が行われなかった場合の記憶保持の流れを示すタイミングチャートである。 記憶保持操作が行われなかった場合の記憶保持の流れを示す概略図である。 記憶保持操作が行われた場合の記憶保持の流れを示すタイミングチャートである。 記憶保持操作が行われた場合の記憶保持の流れを示す概略図である。 記憶保持操作が行われた場合の記憶保持の流れを示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具が設けられている。これら上側支持用金具及び下側支持用金具により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
前扉枠14は、パチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として前方へ回動可能となるようにして内枠13に取り付けられており、裏パックユニット15は、パチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として後方へ回動可能となるようにして内枠13に取り付けられている。
ここで、前扉枠14について説明する。なお、以下の説明では、図1及び図2を参照するとともに、前扉枠14の背面の構成については図3を参照する。図3は前扉枠14の背面図である。
図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている(図3参照)。
図3に示すように、枠体20には窓部21を囲むようにしてガラスユニット設置部22が形成されている。詳しくは、ガラスユニット設置部22は、枠体20の背面側に配されているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部21が形成されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部22に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有するガラスパネル31と、それらガラスパネル31を保持するガラスホルダ33とを備えている。ガラスホルダ33は、窓部21に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31が収容され、それらガラスパネル31によって遊技領域PEがパチンコ機10の正面側から2重に覆われる構成となっている。
枠部には、ガラスパネル31を収容している側とは反対側に突出するようにして枠体20に対する取付部が複数形成されている。これら取付部は枠体20の背面に対向する板状をなしており、枠体20には、それら取付部を同枠体20との間に挟んで挟持するレバー部材23が設けられている。レバー部材23は、取付部を挟持する挟持位置と挟持しない解除位置とに回動可能な状態で取り付けられている。レバー部材23において取付部と対向している部分には同取付部側に突出する凸部が形成されており、同凸部が取付部に形成された凹部に嵌まることにより、上記挟持位置から解除位置への移動が規制された状態、すなわち挟持位置にて保持された状態となっている。
再び図1を参照して説明すれば、窓部21の周囲には各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部24の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部25が設けられ、窓部21の左右両側には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部26が設けられている。また、中央のエラー表示ランプ部25に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28内側には上方に開口した上皿28aが設けられており、下側膨出部29内側には同じく上方に開口した下皿29aが設けられている。上皿28aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿29aは、上皿28a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
下側膨出部29と横並びになる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2及び図3に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50には、上皿28aに通じる前扉側上皿通路51と、下皿29aに通じる前扉側下皿通路52とが設けられている。通路形成ユニット50において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54(図2参照)によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路51と前扉側下皿通路52の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路51及び前扉側下皿通路52は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路51に入った遊技球は上皿28aに導かれ、前扉側下皿通路52に入った遊技球は下皿29aに導かれる。
次に、図4に基づき内枠13について詳細に説明する。図4は内枠13の正面図である。なお、図4においては、図2と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の前面における回動基端側(図4の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側(図3の右側)には、それら支持金具71,72に対応させて突起軸61,62が設けられている。図示は省略するが、支持金具71,72には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸61,62が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら支持金具71,72及び突起軸61,62は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材63が複数設けられている。前扉用鉤部材76が鉤受け部材63に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19(図2参照)に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース70の右下隅部には、施錠装置の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
樹脂ベース70における右側の端部(詳しくはシリンダ錠78の下方)には前扉枠14の開放を検知する開放検知センサ138が配設されている。開放検知センサ138は後述する主制御装置に接続されており、主制御装置では開放検知センサ138からの検知信号に基づいて前扉枠14の開放/閉鎖を特定することが可能となっている。
樹脂ベース70前面の略中央部分には、遊技盤ユニット80を収容する遊技盤収容部73が形成されている。遊技盤収容部73は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤ユニット80を収容する収容空間を区画しており、樹脂ベース70に取り付けられた遊技盤ユニット80がその収容空間に嵌まった状態となっている。本実施の形態においては特に、遊技盤ユニット80が樹脂ベース70に対して着脱可能に取り付けられており、メンテナンス作業等の容易化が図られている。
遊技盤ユニット80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とによって構成された遊技盤80aを有してなり、その前面が遊技盤収容部73の開放部分を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80aの前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスパネル31によって覆われている。ガラスパネル31は、遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80aは木製に限定されるものではなく、合成樹脂材料を用いて形成することも可能である。
以下、図5に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図5は遊技盤ユニット80の正面図である。
遊技盤ユニット80(詳しくは遊技盤80a)には、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口84,85、スルーゲート86、主表示ユニット87及び可変表示ユニット88等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口84,85に遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤ユニット80の最下部にはアウト口89が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口84,85、スルーゲート86への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤ユニット80(詳しくは遊技盤80a)には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘90が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘90や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット88は遊技盤ユニット80の中央に配されており、同可変表示ユニット88の周辺に作動口84,85等が配設されている。作動口84,85は、可変表示ユニット88の下方に配設された下側の作動口84(以下便宜上、下作動口84と称する)と、同可変表示ユニット88の右方に配設された右側の作動口85(以下便宜上、右作動口85と称する)とによって構成されており、特に右作動口(抽選契機入球部)85には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、左右一対の可動片91aと同可動片91aを駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、右作動口85への入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
右作動口85の上方には、上記スルーゲート86が配置されており、遊技球のスルーゲート86の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ開状態となる。
なお、下作動口84への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、右作動口85への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、下作動口84に対する右作動口85の有利性を高める上では、下作動口84に係る払出個数よりも右作動口85に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82は、遊技盤ユニット80の背面側へと通じる大入賞口82aを備えているとともに、当該大入賞口82aを開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉82bを備えている。開閉扉82bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉82bは、遊技盤ユニット80の背面側に設けられた可変入賞駆動部82c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉82bは閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限とした開閉扉82bの開放が繰り返されるように設定されているものがある。
次に、可変表示ユニット88について説明する。可変表示ユニット88には、作動口84,85への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置96が設けられている。また、可変表示ユニット88には、図柄表示装置96を囲むようにしてセンターフレーム97が配設されている。センターフレーム97の下部には、下作動口84に対応する下作動口用保留ランプ部98と、右作動口85に対応する右作動口用保留ランプ部99とが設けられている。本実施の形態においては、遊技球が各作動口84,85を通過した回数はそれぞれ最大4回まで保留される構成となっているが、保留ランプ部98,99の点灯によって各作動口84,85に対応する保留個数が個別に表示されるようになっている。
図柄表示装置96は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置96には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
作動口84,85は、可変表示ユニット88寄りとなる位置に配置されている。作動口84,85への入賞をトリガとして、大当たりが発生し得るため、遊技者は作動口84,85に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置96に注目するものと考えられる。作動口84,85を可変表示ユニット88寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット88周辺に集中させるための工夫である。
可変表示ユニット88を挟んで可変入賞装置82とは反対側には、上記主表示ユニット87が配されている。主表示ユニット87は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤80aの前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット87の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット30(詳しくは後側のガラスパネル31)と対向しており、さらに後側のガラスパネル31との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット87の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
ここで、主表示ユニット87について補足説明する。
主表示ユニット87においてガラスユニット30と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、下作動口84への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動口用表示部と、右作動口85への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動口用表示部とを有してなる。
下作動口用表示部では、下作動口84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口84への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
右作動口用表示部では、右作動口85への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右作動口85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右作動口85への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、右作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モード又は抽選結果確定モードに移行される。
ここで、いずれかの作動口84,85への入賞に基づいて、対応する表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口84,85への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とすることも可能である。
また、主表示ユニット87の主表示部Dには両表示部以外に、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右作動口85に設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート86を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
これら各表示部については、前扉枠14のガラスユニット30を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら表示部の前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。
再び図4を用いて説明すれば、樹脂ベース70における遊技盤収容部73(遊技盤ユニット80)の下方には、遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース70に対してネジ止めされることで内枠13に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤ユニット80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパ115が配されている。球ストッパ115よりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤ユニット80側、詳しくは遊技盤ユニット80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域区画部材108とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤ユニット80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。
同図4に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤ユニット80の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤ユニット80の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤ユニット80の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図2参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路52に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1に示した下皿29aに排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
また、樹脂ベース70には、遊技盤収容部73からの遊技盤ユニット80の取り外しを不可とするロック状態と、同遊技盤ユニット80の取り外しを許容するアンロック状態とに切替可能(手動操作可能)なロック装置79が複数設けられている。具体的には、ロック装置79は遊技盤ユニット80の右上部及び右下部に配置されている。
ロック装置79は、遊技盤ユニット80の背面に当接する当接部が形成された受け部材と、当該受け部材と対をなし遊技盤ユニット80を遊技機前方から押さえる押え部が形成された押え部材と、それら受け部材及び押え部材をそれぞれ動作可能に保持するベース部材とを有し、ベース部材が樹脂ベース70に固定されることで内枠13に一体化されている。受け部材及び押え部材によって遊技盤ユニット80を前後から挟み込むことで、遊技盤ユニット80の前後位置が既定される構成となっている。
樹脂ベース70において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には、樹脂ベース70を前後方向に貫通する貫通孔に通路形成部材131が配設されている。通路形成部材131は、樹脂ベース70に対してネジ止めされており、本体側上皿通路132と本体側下皿通路133とを有している。それら本体側上皿通路132及び本体側下皿通路133の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材131の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53が入り込んでおり、本体側上皿通路132の下方には前扉側上皿通路51が配置され、本体側下皿通路133の下方には前扉側上皿通路51が配置されている(図2参照)。
樹脂ベース70において通路形成部材131の下方には、本体側上皿通路132及び本体側下皿通路133からの遊技球の流出を規制するシャッタ134が設けられている。シャッタ134は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で樹脂ベース70によって支持されている。また、樹脂ベース70にはシャッタ134を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ134が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路132又は本体側下皿通路133に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ134が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路132及び前扉側上皿通路51と、本体側下皿通路133及び前扉側下皿通路52とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図6に基づき内枠13(樹脂ベース70及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図6は内枠13の背面図である。
樹脂ベース70の背面における回動基端側(図6の右側)には、軸受け金具136が取り付けられている。軸受け金具136には、上下に離間させて軸受け部137が形成されており、これら軸受け部137により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース70における右側の端部(詳しくは上記開放検知センサ138の裏側となる部分)には内枠13の開放を検知する開放検知センサ139が配設されている。開放検知センサ139は後述する主制御装置に接続されており、主制御装置では開放検知センサ139からの検知信号に基づいて内枠13の開放/閉鎖を特定することが可能となっている。
樹脂ベース70における遊技盤収容部73の底部分(後述する対向板部251)には樹脂ベース70の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース70の背面側に開放された中央開口74が形成されており、その中央開口74が遊技盤収容部73に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口74を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。
遊技盤ユニット80の背面には、可変表示ユニット88を遊技盤ユニット80に対して搭載する合成樹脂製の台座部材141が固定されている。台座部材141は、遊技盤ユニット80側に開放された略箱状をなしており遊技盤ユニット80の背面のほぼ全域を覆っている。台座部材141の一部は樹脂ベース70の中央開口74を通じて同樹脂ベース70の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置96と、その図柄表示装置96を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置96及び表示制御装置は前後方向(樹脂ベース70の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、遊技盤ユニット80には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置ユニット142が搭載されている。報知・演出制御装置ユニット142は、報知・演出制御装置143と、取付台とを具備する構成となっており、取付台上に報知・演出制御装置143が装着されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置ユニット142の下方には、台座部材141を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
主制御装置162の正面部(遊技機後方を向いている部分)にて後述する裏パック201との重なりが回避されている部分には、設定変更キーが挿通されるキー穴と、設定変更スイッチと、設定値表示部とが設けられている(図示略)。詳細については後述するが、本実施の形態におけるパチンコ機10においては、大当たり確率が複数段階(詳しくは3段階)設けられており、上記キー穴に挿通された設定変更キーがON位置に配置された状態(ON状態)にて、設定変更スイッチが操作されることで設定値が変更される構成となっている。設定変更キーがON位置に配置されている間は、現在選択されている設定値が設定値表示部に表示され、作業者が設定値を目視にて確認しながら設定変更を行うことが可能となっている。
また、主制御装置162の正面部(遊技機後方を向いている部分)にて後述する裏パック201との重なりが回避されている部分には、リセットボタン165が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットボタン165を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部は、ボックス封印部と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
台座部材141において遊技盤ユニット80の背面と対向している部分には、前記一般入賞口81、可変入賞装置82、下作動口84、右作動口85の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、台座部材141には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、上記回収通路には、遊技盤ユニット80表側の一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチと、可変入賞装置82に入賞した遊技球を検知するカウントスイッチと、作動口84,85に入った遊技球を検知する作動口スイッチとが装着されており、それら各種スイッチによって入賞検知機構が構成されている。更に、台座部材141において可変表示ユニット88の左右両側には、スルーゲート86を通過する遊技球を検知するゲートスイッチが設けられている。これら各種スイッチは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各スイッチによる検知情報が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図7及び図8に基づき裏パックユニット15について説明する。図7はパチンコ機10の背面図、図8は裏パックユニット15の正面図である。
図7に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図8に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット88を囲むのに十分な大きさを有する(図7参照)。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部137に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバーが挿通される複数の挿通部215が形成されており、固定レバーが挿通部215に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に固定された遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿28a、下皿29aの何れかに振り分けるための機能を有している。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチが基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243にはパチンコ機10をON/OFFするための電源ボタン245が設けられている。なお、上述したように、主制御装置162のRAMに記憶されている情報を消去する場合には、主制御装置162に設けられたリセットボタン165を押した状態(ONにした状態)にて電源ボタン245をOFFに切り替える必要があるが、これら各ボタン165,245については、内枠13の背面部分に集約されており、内枠13を開くことで両ボタン165,245へのアクセスが可能となるように構成されている。
基板ボックス244,246については、内蔵された各基板を当該基板ボックス244,246の外部から視認可能となるように透明性を有する合成樹脂によって形成されている。そして、払出制御基板及び電源・発射制御基板は、一方の板面が各種素子等の搭載面となっており、他方の板面が半田面となっている。そして、搭載面が遊技機後方を向くように(半田面が内枠13側(遊技機前方)を向くように)して配置されることで、メンテナンス等の際に、各制御基板に異常が発生していないか等を目視で容易に確認できる構成となっている。
(遊技盤ユニット80の取付構造)
ここで、図4、9及び図10に基づき遊技盤ユニット80の取付構造について説明する。図9は内枠13から遊技盤ユニット80を取り外した状態を示す斜視図、図10は図4のA−A線部分断面図である。
遊技盤ユニット80は、既に説明したように内枠13の遊技盤収容部73に対して同内枠13の正面側から嵌まっている(図4参照)。図9に示すように、遊技盤収容部73は、遊技盤ユニット80の背面に対向する平板状の対向板部251と、同対向板部251から起立し遊技盤ユニット80の周縁に沿って延びる周壁部261とによって構成されている。対向板部251は、その略中央に上述した中央開口74が形成されており、内枠13の正面視において略矩形枠状をなしている。周壁部261は、遊技盤ユニット80における上下左右の各端面に対して個々に対向する上側壁部262,下側壁部263,左側壁部264,右側壁部265が連なってなり、全体として遊技盤ユニット80を囲む環状をなしている。なお、周壁部261は中央開口74を囲むようにして形成されているとも言える。
内枠13の左側壁部264、すなわち前扉枠14を支持している側の壁部264には、遊技盤ユニット80の前方への変位を抑える複数のストッパ部271が設けられている。各ストッパ部271は、左側壁部264の内壁面から遊技盤収容部73側へ張り出しており、遊技盤ユニット80(詳しくは後述する第2レールカバー400)に対してパチンコ機10の前方から当接している。また、各ストッパ部271は、遊技盤収容部73内に収められており、前扉枠14側への突出が抑えられている。
それらストッパ部271は、遊技盤ユニット80の上端寄り及び下端寄りとなる位置に配置されており、遊技盤ユニット80の変位をバランスよく抑えることが可能となっている。ストッパ部271の配置に関して補足すれば、上端寄りのストッパ部271Uは、上記誘導レール100において遊技盤ユニット80の回動基端側に凸となっている部分よりも上側に配置されており、下端寄りのストッパ部271Lは同凸となっている部分よりも下側に配置されている。これにより、ストッパ部271及び誘導レール100を遊技盤ユニット80の前面側にて好適に共存させ、ストッパ部271の採用に起因した遊技領域PEの圧迫を抑制している。
内枠13には、左側壁部264の先端縁に沿うようにして金属製のプレート部材281が配設されている。プレート部材281は、内枠13の上側枠部13a及び下側枠部13bの両枠部に跨って延びる長尺状をなしており、同プレート部材281の両端部分が内枠13の左側枠部13cに対して固定(ネジ止め)されているとともに、同プレート部材281の中間部分が上述したストッパ部271に対して固定(ネジ止め)されている。これにより、内枠13において外枠11や前扉枠14に連結されている部分を補強し、更にはストッパ部271の変形を抑制している。
以上詳述したストッパ部271と対向板部251とによって、遊技盤ユニット80の一側部を挿入可能な挿入部290が構成されている(図10参照)。挿入部290は、前扉枠14の回動基端側に位置し、内枠13において同前扉枠14を支持している側とは反対側からの遊技盤ユニット80の挿入を許容すべく同内枠13の回動先端側(右側壁部265側)に開放されている。特にストッパ部271と対向板部251(詳しくは後述するリブを除いた部分)との隙間寸法は、遊技盤ユニット80の厚さ寸法よりも大きく設定されている。これにより、遊技盤ユニット80を挿入部290に対して斜め前方から挿入可能とするとともに、同挿入部290に挿入された遊技盤ユニット80を当該挿入部290を中心として回動可能としている。また、挿入部290の挿入口を斜め前方に向けることにより、遊技盤挿入時に遊技盤ユニット80が前扉枠14の後方への張出部分や内枠13の右側枠部13d(図9参照)等に干渉することを抑制している。
なお、ストッパ部271の先端部において遊技盤ユニット80と対向している部位には面取りが施されており、挿入部290の入口部分が拡張されている。これにより、上記隙間寸法を大きくし、遊技盤ユニット80を斜めに挿入する際のストッパ部271と遊技盤ユニット80との引っ掛かりを抑制している。
挿入部290(ストッパ部271群)の下方、詳しくは内枠13において左側壁部264と下側壁部263とが交わる位置には(図9参照)、挿入部290に挿入された遊技盤ユニット80を仮置き可能な仮置き部135が設けられている。仮置き部135は、上記通路形成部材131に形成され、挿入部290側(上方)を向く面状をなしている。なお、仮置き部135は、必ずしも通路形成部材131に形成する必要はなく、樹脂ベース70に形成することも可能である。
仮置き部135は、遊技盤収容部73の下側壁部263よりも上側に位置しているとともに、遊技盤ユニット80の下端部に対して対向している。一方、遊技盤ユニット80における回動基端側の下隅部にはこの仮置き部135に対応した切欠き部95が形成されている(図5参照)。遊技盤ユニット80を挿入部290に挿入し回動させる場合には、この仮置き部135に対して遊技盤ユニット80の切欠き部95が仮置き(一時的に載置)されることで同遊技盤ユニット80の重量の少なくとも一部が内枠13の樹脂ベース70によって支えられることとなる。これにより、遊技盤ユニット80を装着する際の作業負担を減らし、遊技盤ユニット80の回動操作の容易化を図っている。
また、仮置き部135は、挿入部290よりも同挿入部290の開放先側に延びている。これにより、挿入部290に挿入する前に遊技盤ユニット80を仮置き可能となっており、更なる作業の容易化に貢献している。
遊技盤ユニット80を着脱する際には、内枠13の正面側から作業が行われる。この際、言うまでも無く前扉枠14が開放された状態で作業が行われる。ここで、開放された前扉枠14と遊技盤ユニット80及び挿入部290との位置関係について図11に基づき補足説明する。図11は、開放された前扉枠14と遊技盤ユニット80及び挿入部290との位置関係を示す概略図である。
前扉枠14は内枠13に設けられた上記支持金具71,72によって回動可能に軸支されており、この軸支された部分(回動中心軸線CL)を中心として開閉される構成となっている。支持金具72には前扉枠14の最大開放位置を規定する規定部72aが形成されている(図9参照)。前扉枠14が開放され、規定部72aに対して当たった場合には、それ以上の開放が不可となる。本実施の形態においては、前扉枠14の最大開放量が凡そ100°に設定されている。これは、パチンコ機10がホール等の島設備に設置された状態にて前扉枠14が開放された場合に、隣接して設けられた他の遊技機等に対して同前扉枠14が干渉しないように、また隣接する遊技機での遊技を妨げないようにするための工夫である。なお、前扉枠14の最大開放量は100°に限定されるものではない。少なくとも遊技盤ユニット80の着脱が許容される範囲であれば任意に設定してよい。
前扉枠14の回動中心軸線CLは同前扉枠14の前面寄りに位置しており、前扉枠14を閉じた状態にて内枠13の内側に当該前扉枠14の回動基端部分が嵌まり込む構成となっている。これにより、前扉枠14と内枠13との境界部位(特に前扉枠14の回動基端側の境界部位)を介して不正具が挿入されるといった不都合を生じにくくし、防犯機能の強化を図っている。
この回動中心軸線CLの後方に上記挿入部290が配置されている。前扉枠14は所定の厚さを有しているため、上述の如く最大開放位置まで開放された場合であってもその背面の一部が挿入部290よりも右側(前扉枠14を支持している側とは反対側)に張り出した状態となる。挿入部290は、その張出部分よりも奥まった位置に存在しているものの、遊技盤ユニット80を出し入れする際に当該遊技盤ユニット80の通過する軌道PLと前扉枠14との干渉が回避されるようにしてその挿入口の向きが定められている。これにより、遊技盤ユニット80を装着する際の前扉枠14の張り出し部分と遊技盤ユニット80との干渉が抑えられている。
(遊技盤ユニット80の支持機構)
本実施の形態においては特に、遊技盤ユニット80を着脱する際の同遊技盤ユニット80の姿勢を安定させて着脱軌道のばらつきを抑える工夫が施されている。以下、図9及び図12を参照して、当該工夫にかかる構成について説明する。図12は遊技盤ユニット80の部分拡大図である。なお、図12においては、内枠13にかかる構成を2点鎖線によって表示している。
遊技盤80aの前面側には、外レール102の一部を遊技領域PEとは反対側から覆うようにしてレールカバー300が設けられている。レールカバー300は、遊技盤80aの前面に面当たりするようにして形成された平板状のベース部301と、ベース部301から正面側へ起立し外レール102に沿って延びる起立部302とを有してなり、ベース部301が遊技盤80aにネジ止めされることで、当該遊技盤80aと一体化されている。レールカバー300のベース部301については、遊技盤ユニット80が内枠13に装着された状態にて、遊技盤80aの端部とともに上記挿入部290内に入り込んでおり、同ベース部301の前面がストッパ部271に当接している。
なお、本実施の形態においては、挿入部290の前後幅寸法が、遊技盤80aにおいて挿入部290に挿入されている部分の厚さ寸法とレールカバー300(詳しくはベース部301)の厚さ寸法との和よりも僅かに小さく設定されている。このため、遊技盤ユニット80が装着完了位置に配置した状態では、遊技盤ユニット80が挿入部290に対して強干渉した状態となる。このように、挿入部290に対して遊技盤ユニット80を強干渉させることにより、回動基端側での遊技盤ユニット80の前後位置のばらつきを抑えている。
レールカバー300(起立部302)の上端部は上側のストッパ部271Uよりも僅かに上方に位置しており、当該上端部には遊技機前方に延びるアーム部303が形成されている。アーム部303は上記ストッパ部271の上面272と若干の隙間を挟んで対向しており、その対向している部分にはストッパ部271側に凸となる突起304が形成されている。この突起304に対応させてストッパ部271の上面272には下方に凹んだ受け部275が形成されている。受け部275と突起304とが係合することで、遊技盤ユニット80が突起304(受け部275)を中心として回動可能となる。かかる構成とすることにより、遊技盤ユニット80を着脱する際の姿勢が安定し、着脱軌道のばらつきが抑えられている。
なお、突起304において挿入部290側を向いている部分にはアーム部303の先端部分から根元部分に向けて下り傾斜する傾斜面305が形成されており、遊技盤ユニット80を挿入部290に挿入する際には傾斜面305がストッパ部271の上面272及び側面273の境界部位に当たる。これにより、アーム部303がその根元部分(起立部302と繋がっている部分)を基端として撓み変形し、突起304がストッパ部271の上面272へと導かれる。この後、アーム部303が弾性力によって変形前の状態に復帰することにより、突起304が受け部275に係合することとなる(引っ掛かることとなる)。このようにして突起304が受け部275に引っ掛かることにより、挿入部290からの遊技盤ユニット80の脱落が阻止される。
既に説明したように、突起304が受け部275に対して引っ掛かっている状態では、遊技盤ユニット80がそれら突起304及び受け部275の引っ掛かり位置よりも回動先端側にて仮置き部135に載っている。つまり、遊技盤ユニット80が仮置き部135によって支えられた状態にて、遊技盤ユニット80の脱落が阻止されている。これにより、遊技盤ユニット80の重さ等による負荷が突起304や受け部275に集中することを好適に回避している。
以上詳述したように、遊技盤ユニット80を遊技機前方から装着可能とすることで、メンテナンス等の際の遊技盤ユニット80の着脱作業の容易化が図られている。そして、本実施の形態においては、更なる作業性の向上を図るべく遊技盤ユニット80を内枠13に対して着脱することで遊技盤ユニット80と内枠13とが電気的に接続/分離される構成が採用されている。以下、図13を参照して、遊技盤ユニット80と内枠13とを電気的に接続するための接続機構について説明する。図13は接続機構及びそれに関連する構成を示す水平断面図(図4のB−B線部分断面図)である。
(コネクタ接続機構)
図13に示すように、接続機構は、内枠13側に設けられた内枠側コネクタ401,402と、遊技盤ユニット80側に設けられた遊技盤側コネクタ451,452とを有してなり、遊技盤ユニット80が装着完了位置に配置されることで遊技盤側コネクタ451,452と内枠側コネクタ401,402とが結合(係合)され、遊技盤ユニット80が取り外されることで遊技盤側コネクタ451,452と内枠側コネクタ401,402との結合(係合)が解除される構成となっている。
先ず、内枠側コネクタ401,402に係る構成について説明する。内枠側コネクタ401,402は、それら各内枠側コネクタ401,402に1対1で対応させて設けられたコネクタ用基板(以下、中継基板411,412という)に個別に取り付けられている。中継基板は、一方の板面が内枠側コネクタ401,402の搭載面、他方の板面が半田面となっており、搭載面が遊技機正面側を向くようにして配設されている。
中継基板411,412の取付構造について説明すると、樹脂ベース70において遊技盤ユニット80の回動先端部に対応する部分(詳しくは下側壁部263と右側壁部265との境界付近)に、コネクタ用基板411,412を収容可能な基板取付ベース415が配設されている。
基板取付ベース415は、遊技機後方に開放された略箱状をなしており、その下側半分が樹脂ベース70の背面に後方から対向し、上側半分が周壁部261を越えて中央開口74側へ突出するようにして樹脂ベース70に固定されている。基板取付ベース415の前面部(底部416)において中央開口74側に突出している部分には、前後に開放された開放部417,418が左右横並びとなるようにして形成されている。これら各開放部417,418は内枠側コネクタ401,402に1対1で対応しており、中継基板411,412が底部416に対して遊技機背面側から取り付けられることで、内枠側コネクタ401,402がそれら開放部417,418を通じて遊技機前方に露出した状態となっている。
より詳しくは、底部416にはコネクタ用基板411を取り付けるための取付部421と、中継基板412を取り付けるための取付部422とが各々設けられており、各中継基板411,412を個別に取り付け可能となっている。取付部422は、遊技機斜め前方(前扉枠14の回動先端側)を向くようにして傾斜する面状をなしており、これら取付部422に対して中継基板412が面当たりすることで、それら各中継基板411,412の向きが僅かに異なる構成となっている。かかる構成についての詳細は後述する。なお、各中継基板411,412については、遊技機斜め前方を向いているものの、その前後位置(詳しくは内枠側コネクタ401,402の前後位置)についてはほぼ同じになっている。これにより、遊技機におけるコネクタの占有領域が上下/左右に拡がることを抑制している。
上述したように、内枠側コネクタ401,402を斜め前方を向くように傾けつつ前後位置を揃えることで、詳細については後述するがそれら内枠側コネクタ401,402と対を成す遊技盤側コネクタ451,452についても同様の配置が実現できる。遊技盤ユニット80の背面には、遊技盤側コネクタ451,452以外にも可変表示ユニット88や制御装置143,162等の各種構成が搭載される。遊技盤80aの左右/上下の大きさに限りがある点を考慮すれば、上述したように遊技盤ユニット80の背面側にてコネクタの占有領域をできるだけ小さくすることができ、周辺構成とコネクタとを好適に共存させることができる。
中継基板411,412には、内枠側コネクタ401,402の下方に位置するようにして中継コネクタが併設されている。中継基板411,412が基板取付ベース415に取り付けられた状態では、内枠側コネクタ401,402が開放部417,418を通じて遊技機正面側に露出している一方で、中継コネクタは基板取付ベース415と中継基板411,412とによって囲まれることで同基板取付ベース415の外部への露出が抑えられている。中継コネクタについては、裏パックユニット15の電源・発射制御装置243及び払出制御装置242から延びる各ハーネスが接続されており、その接続箇所については、外部からのアクセスが妨げられている。これにより、防犯性の向上が図られている。
内枠側コネクタ401,402については、中継コネクタと比較して、露出している部分が多い。しかしながら、このような露出については、遊技盤ユニット80を装着完了位置に配置することで回避されるように工夫が施されている。具体的には、遊技盤ユニット80が装着完了位置に配置されて内枠側コネクタ401,402と遊技盤側コネクタ451,452が接続された状態では、遊技盤ユニット80(詳しくは後述する台座等)によって内枠側コネクタ401,402の露出部分が覆われることとなる。つまり、遊技盤ユニット80を装着することで、コネクタに対する防犯機能が飛躍的に向上することとなる。これにより、内枠側コネクタ401,402の露出を許容して遊技盤側コネクタ451,452との結合(係合)を許容したとしても、それに起因して防犯機能が低下することを抑制することができる。
内枠側コネクタ401,402は、全体として横長となるように形成された合成樹脂製のコネクタ本体と、コネクタ本体の長手方向(水平方向)に並べて設けられた複数の接続端子(詳しくはオス端子)とによって構成されている。
次に、遊技盤側コネクタ451,452の取付構造について説明する。遊技盤ユニット80の背面には、遊技盤側コネクタ451,452を遊技盤ユニット80に取り付けるための中間部材として台座461が設けられている。台座461は、遊技盤ユニット80の下側隅部、詳しくは遊技盤ユニット80の回動先端側の端部であって上述した可変入賞装置82の下方に位置し、上述した回収通路151が形成された回収板150と横並びとなるようにして配設されている。
台座461は、遊技盤ユニット80の背面に隙間を隔てて対向する対向部462を有している。対向部462は、遊技盤ユニット80の幅方向に延びる長板状をなしており、同幅方向における一方の端部(回収板150とは反対側の端部)には、遊技盤ユニット80の背面側に延びる脚部463が形成されている。一方、対向部462の他方の端部(回収板150側の端部)には、回収板150から後方に突出した突出部152が挿入される挿入部が形成されている。脚部463が遊技盤ユニット80にネジ止めされ、挿入部と突出部152とが係合することで、台座461が遊技盤ユニット80に一体化されている。
対向部462には、遊技盤側コネクタ451が挿通される開口部と、遊技盤側コネクタ452が挿通される開口部とが各々形成されており、対向部462に対して遊技盤ユニット80側(遊技機前方)から両遊技盤側コネクタ451,452が挿通されている。これにより、遊技盤側コネクタ451,452の結合部分(係合部分)が、遊技盤ユニット80の後方に露出した状態となっている。
対向部462、脚部463、突出部152は撓み変形(弾性変形)可能に形成されており、それら各部位成が弾性変形することで、遊技盤側コネクタ451,452の位置や姿勢(向き)を変化させることが可能なっている。このため、遊技盤ユニット80を着脱する際に、遊技盤側コネクタ451,452と内枠側コネクタ401,402とが衝突した場合には、同衝突によって発生する衝撃が上記弾性変形によって緩和される。
また、遊技盤ユニット80が回動式となっているため、遊技盤側コネクタ451,452及び内枠側コネクタ401,402の結合(係合)が開始された初期(コネクタ本体同士の結合初期段階)と結合(係合)が完了する終期(コネクタ本体同士の結合完了段階)とでは理想となる結合方向(係合方向)と現実の結合方向(係合方向)との間にズレが生じる。より具体的には、上述したように遊技盤側コネクタ451,452と内枠側コネクタ401,402との向きを遊技機斜め前方に傾けて、各接線と一致させたとしても、それは接続が完了した状態でのことであり、接続が完了する前は遊技盤側コネクタ451,452の向きと、内枠側コネクタ401,402の向きとが完全に一致するものではない。つまり、遊技盤側コネクタ451,452と内枠側コネクタ401,402とが結合(係合)を開始した初期は、それら各コネクタの向きに若干のズレが生じていることとなる。
この点、本実施の形態においては、対向部462等の弾性変形によって遊技盤側コネクタ451,452の姿勢(向き)を変化させることができる。故に、結合開始時に遊技盤側コネクタ451,452や内枠側コネクタ401,402に歪が発生することを回避可能となっている。これにより、利便性の向上を図りつつ、それに起因してコネクタ本来の接続機能が損なわれることを抑制することができる。
また、本実施の形態においては、遊技盤側コネクタ451,452が上述した結合方向(係合方向)と直交する方向、すなわち遊技盤側コネクタ451,452の接続端子が向いている方向と直交する方向へ変位可能な状態で保持されている。つまり、遊技盤ユニット80に対して上下・左右への相対変位が許容された状態で遊技盤側コネクタ451,452が保持されている。
更に、遊技盤側コネクタ451,452において内枠側コネクタ401,402に挿入される先端部分及び内枠側コネクタ401,402の挿入口には、遊技盤ユニット80の装着完了位置への移動に伴って遊技盤側コネクタ451,452を適正な結合位置に向けて誘導する誘導傾斜部が形成されている。遊技盤ユニット80については回動可能となっているため、その回動先端側では、上下方向や左右方向での位置ばらつきが大きくなると想定される。そこで、遊技盤側コネクタ451,452を可変式とし、遊技盤ユニット80の移動に併せてコネクタ同士の位置調整を行う構成とすることで、そのような位置ばらつきを許容しやすくなっている。
遊技盤ユニット80が装着完了位置に配置され、遊技盤側コネクタ451,452と内枠側コネクタ401,402との結合(係合)が完了した後は、各コネクタの向きと接続方向とが一致する。これにより、仮に結合初期にコネクタ間に歪等が発生している場合であっても結合完了位置への到達に伴い、両コネクタの向きが一致することで当該歪が解消されることとなる。このような歪を許容すべく上述した台座461の変形が生じている場合であっても、当該変形が不要となり、対向部462等に蓄えられた弾性力によって台座461等が元の状態に復帰することとなる。故に、対向部462と遊技盤ユニット80との隙間が元の大きさに戻ることとなる。
遊技盤側コネクタ451,452が可変式であるのに対して、内枠側コネクタ401,402については固定式となっている。つまり、少なくともコネクタ接続時に内枠側コネクタ401,402の位置や姿勢が変化することはない。コネクタ接続が完了した場合には、内枠側コネクタ401,402によって遊技盤側コネクタ451,452の位置や姿勢が規制されることとなるため、都度の接続時の遊技盤側コネクタ451,452の姿勢等にばらつきが生じることを抑制することができる。これにより、過度に大きな変形を許容する構造が不要となり、更には台座461にかかる負担を軽減することが可能となる。
以上詳述したように、遊技盤ユニット80を着脱することで遊技盤ユニット80と内枠13とが電気的に接続される構成とすれば、作業者が遊技盤ユニット80を着脱する際に別途コネクタの結合/分離作業を行う必要がなくなる。これにより、作業性の向上が図られている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図14のブロック図を参照してパチンコ機10の電気的構成の概要について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602は、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。因みに、本実施の形態に示すRAM604については、防犯性向上等の理由から、電力が供給されている間は記憶している情報を保持し、電力供給が途絶えることで記憶されている情報が消える揮発性メモリが採用されている。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板611、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板611には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板611を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入賞を検知する検知センサ95a、可変入賞装置82への入賞を検知する検知センサ95b、下作動口84への入賞を検知する検知センサ95c、右作動口85への入賞を検知する検知センサ95d、スルーゲート86への入球を検知する検知センサ95eが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、下作動口84及び右作動口85への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート86への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板611、払出制御装置242及び報知・演出制御装置143が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動口84,85等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603dが参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口84への入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口85への入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。報知・演出制御装置143には、主制御装置162から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603dが参照される。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、可変入賞装置82の開閉体(例えばシャッタ部材)を開閉動作させる可変入賞駆動部82c、右作動口85の電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部91c及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82が開閉されるように、MPU602において可変入賞駆動部の駆動制御が実行される。また、電動役物91のサポート抽選に当選した場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU602において電動役物駆動部91cの駆動制御が実行される。また、MPU602によって主表示ユニット87の主表示部の表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側に外部端子板213が接続されており、この外部端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
停電監視基板611は主制御基板601と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板611には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における外部電源(商用電源)に接続されている。そして、その外部電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力供給経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置143には、MPUが搭載された報知・演出制御基板が設けられている。MPUには、当該MPUにより実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPUに対してROM及びRAMが1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。報知・演出制御装置143のMPUは、主制御装置162から入力された各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部24〜26、スピーカ部27等を駆動制御するとともに、表示制御装置690を制御するものである。
表示制御装置690では、報知・演出制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置96の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置96における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部)の表示の設定、図柄表示装置96の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置96が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の作動口用表示部及び図柄表示装置96における変動表示時間(変動表示期間)を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、右作動口85の電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。RAM604には、保留用エリア及び実行エリアを有する保留球格納エリアが設けられている。そして、この保留球格納エリアに、下作動口84又は右作動口85への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下作動口84又は右作動口85に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリアに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。これら、低確率モード用の当否テーブル及び高確率モード用の当否テーブルは設定値毎に各々設けられており、設定値によって大当たり確率に差が設けられている。具体的には、「設定1」対応の低確率モード用当否テーブル及び高確率モード用当否テーブルと、「設定2」対応の低確率モード用当否テーブル及び高確率モード用当否テーブル、「設定3」対応の低確率モード用当否テーブル及び高確率モード用当否テーブルとが設けられている。
上記抽選に際して「設定1」対応の低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「107」,「307」,「507」の4個である。つまり、「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「307」,「507」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/150となっている。
上記抽選に際して「設定2」対応の低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「107」,「307」,「407」,「507」の5個である。つまり、「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/120となっている。
上記抽選に際して「設定3」対応の低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。つまり、「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/100となっている。
このように、「設定1」 < 「設定2」 < 「設定3」の順に遊技者に有利となるように差が設けられており、遊技を少しでも有利に進めたい遊技者は「設定3」であることに期待して遊技を行うものと想定される。
上記抽選に際して「設定1」対応の高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の40個である。つまり、「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が約1/15となっている。
上記抽選に際して「設定2」対応の高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の50個である。つまり、「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/12となっている。
上記抽選に際して「設定3」対応の高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の60個である。つまり、「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が約1/10となっている。
因みに、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
作動口83a,83b等への入球確率については遊技機メーカにて予め設定された範囲に収まるように製造されており、入球確率が当該範囲に収まっている場合には「設定1」では遊技者よりも遊技ホールが有利、「設定2」では遊技ホールよりも遊技者に有利、「設定3」では「設定2」よりも更に遊技者に有利となるように構成されている。以下の説明では便宜上、「設定3」を「高設定」ともいう。
なお、高確率モードにおける有利不利の関係を低確率モードにおける有利不利の関係とは逆にすることも可能である。すなわち、「設定3」 < 「設定2」 < 「設定1」の順に大当たり確率が高くなるように設定することも可能である。この場合、「設定1」が上述した「高設定」に該当する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の電動役物91によるサポートモードという3つの条件に差異が設けられている。
右作動口85の電動役物91におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右作動口85の電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、右作動口85よりも下作動口84への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、下作動口84よりも右作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。そして、右作動口85への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が、下作動口84又は右作動口85に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリアに格納される。大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア603bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、15R通常大当たり結果(明示低確率対応特別遊技結果)と、15R確変大当たり結果(明示高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
15R通常大当たり結果は、開閉実行モード(高頻度入賞モード対応)終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。これに対して、15R確変大当たり結果は、開閉実行モード(高頻度入賞モード)終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が下作動口84又は右作動口85に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリアに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU602では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置96(表示画面96a)を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置96における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置96の表示画面96aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置96の表示画面96a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面96aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に上図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに下図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面96aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87(主表示部)の上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間と、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示の開始時及び図柄表示装置96による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート86に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリアに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって右作動口85の電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜190であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C4=191〜250であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU602では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア603cが用いられる。また、MPU602では、実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603の停止結果テーブル記憶エリア424が用いられる。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行される。
(NMI割込み処理)
NMI割込み処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に実行される処理である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電監視基板611に設けられた停電監視回路からMPU602のNMI端子に停電信号が出力され、MPU602は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。NMI割込み処理では、RAM604に設けられた停電フラグ格納エリアに停電フラグをセットし、本処理を終了する。その後、後述する通常処理にて停電フラグがセットされていることが確認されることで、停電時処理が実行される。
(タイマ割込み処理)
タイマ割込み処理は、主制御装置162のMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。タイマ割込み処理においては先ず、各種ボタンや上記各種検知センサ95a〜95e等の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種ボタンや各種検知センサ95a〜95e等の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検出情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続いて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。その後、作動口84,85への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート86への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、当該通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS101〜S107の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS109〜S110のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において先ず、ステップS101にて、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に送信する。また、RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部端子板213に対する出力設定を行う。
次に、ステップS102では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び大当たり種別の振分判定を行うとともに、図柄表示装置96による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87(主表示部D)における作動入球部用表示部などの表示制御などを行う。
その後、ステップS104では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理においては、遊技状態を開閉実行モード、高確率モード/低確率モード、高頻度サポートモード/低頻度サポートモードなどに移行させる処理を行う。
遊技回制御処理及び遊技状態移行処理を実行した後は、ステップS105に進み、右作動口85に設けられた電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役保留エリアに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示ユニット87におけるスルーゲート用表示部の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM604に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM604に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物91が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM604に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
電役サポート用処理を実行した後は、ステップS106にて遊技球発射制御処理を実行する。本実施の形態においては、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置243から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111が励磁される。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
遊技球発射制御処理を実行した後は、RAM604に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板611において停電の発生が確認され当該停電監視基板611からMPU602のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなる。そこで、続くステップS108では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS109〜S110参照)。遊技進行に係る遊技回制御処理等の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
ステップS107の説明に戻り、当該ステップS107にて停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS111以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS111では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS112にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS113にてRAM604のアクセスを禁止し、その後ステップS114にて充電開始処理を実行した後に、電力供給が完全に遮断されて処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
次に、電源投入(電源ボタン245のON操作)に伴い起動されるメイン処理について、図16のフローチャートを用いて説明する。
(メイン処理)
メイン処理においては先ず、ステップS201にて電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、従側の制御基板(払出制御装置242等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1sec程度のウェイト処理を実行する。続くステップS202では、RAM604のアクセスを許可する。
その後、ステップS203では、主制御装置162に設けられたリセットボタン165がONになっているか否かを判定し、続くステップS204ではRAM604の停電フラグ格納エリアに停電フラグが格納されているか否かを判定する。また、ステップS205ではRAM判定値を算出し、続くステップS206では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。RAM判定値は、例えばRAM604の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM604の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かにより記憶保持されたデータの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはリセットボタン165を押しながら電源が投入される。従って、リセットボタン165が押されていれば、ステップS207〜S210の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)により記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS207〜S210の処理に移行する。
ステップS207では、報知・演出制御装置143に報知・演出初期化コマンドを出力する。これにより、RAMデータの初期化やRAM判定値により記憶保持されたデータの異常等が報知される。続くステップS208では、従側の制御基板となる払出制御装置242等を初期化するために、払出初期化コマンド等を出力する。続くステップS209ではRAM604の使用領域を0クリアし、ステップS210ではRAM604の初期化処理を実行する。その後、ステップS211にて割込み許可を設定し、上記通常処理に移行する。
一方、リセットボタン165がONとなっていない場合には、停電フラグが格納されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、ステップS212に進む。ステップS212では、停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。続くステップS213では、従側の制御基板を電源遮断前の遊技状態に復帰させるための復電コマンドを出力する。その後、ステップS214の強制放電処理を実行し、ステップS211にて割込み許可を設定したの後、上記通常処理に移行する。これにより、電源遮断前の状態に復帰する。ステップS214の強制放電処理についての詳細は後述する。
遊技盤ユニット80に配設された主制御装置162や図柄表示装置96等の遊技機器については、裏パックユニット15に設けられた電源・発射制御装置243を経由して外部電源(商用電源)から供給される電力によって駆動する。ここで、図17のブロック図を参照して、遊技盤ユニット80に搭載された遊技機器(特に主制御装置162)への電力供給に係る構成について補足説明する。
電源・発射制御装置243の電源・発射制御基板651には、遊技球発射ハンドル41の発射操作に基づいて遊技球発射機構110の駆動制御を行う発射制御部652と、外部電源から電力が供給される電源部653とが設けられている。電源部653は、各遊技機器に合わせて外部電源からの電力の変換(整流や変圧)等を行う主電源部654を有しており、この主電源部654から主制御装置162に電力が供給される。この電力の供給経路については以下の3つの系統に分類される。すなわち、各種検知センサ等の付属機器を動作させるための主電力(+24V)を供給する主電力供給経路(図示略)と、MPU602用の駆動電力(+5V)を供給する駆動用電力供給経路LSと、RAM604のメモリ保持用電力(+5V)を供給するメモリ用電力供給経路LNとに大別される。
各経路は、電源・発射制御装置243の電源部653と樹脂ベース70に設けられた中継基板411とを繋ぐ配線(内枠側コネクタ401を含む)、中継基板411と主制御装置162の停電監視基板611とを繋ぐ配線(遊技盤側コネクタ451を含む)を有してなり、遊技盤ユニット80が設置完了位置に配置され内枠側コネクタ401と遊技盤側コネクタ451とが結合されることにより、主制御装置162への電力供給が可能となるように構成されている。
電源部653には、外部電源からの電力供給が停止した後に主制御装置162へ電力を供給する電力供給源として枠側バックアップコンデンサ655が設けられている。枠側バックアップコンデンサ655は電源ボタン245がONとなっている場合に主電源部654を通じて外部電源からの電力が供給されることで充電され、電源ボタン245がOFFとなって主電源部654から主制御装置162への電力供給が停止される場合に当該主電源部654に代わって主制御装置162へ電力を供給する。なお、枠側バックアップコンデンサ655によって供給される電力についてはMPU602用の駆動電力とメモリ保持用の電力とに限定されており、検知センサ等の付属機器を動作させるための主電力についてはバックアップの対象から外れている。
本パチンコ機10については、遊技盤ユニット80が内枠13(樹脂ベース70)に搭載されている状態であれば、前扉枠14、内枠13、裏パックユニット15等を開閉した場合であってもRAM604への電力供給が維持される。これにより、RAM604に記憶されている各種情報、例えば保留情報、遊技状態を示す情報、設定値を示す情報等が保持される(保護される)。言い換えれば、少なくとも遊技盤ユニット80を取り外さない前提であれば情報を保持することが可能である。しかしながら、情報を保持しようとした場合に遊技盤ユニット80の取り外しが不可となることは、遊技盤ユニット80等のメンテナンスや検査等を行う際の作業性の向上を図る上で好ましくない。本実施の形態では、メンテナンスや検査等を行う上で遊技盤ユニット80の取り外しに制約が生じることを抑制、作業性の向上等を図る工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図17及び図18を参照して当該工夫について説明する。
図17に示すように、主制御装置162の停電監視基板611には、盤側バックアップコンデンサ622を有するバックアップ回路612が設けられている。このバックアップ回路612については上述した2つの供給経路LS,LNのうちメモリ用電力供給経路LNに組み込まれており、電源部653(詳しくは枠側バックアップコンデンサ655)から供給される電力の一部を蓄えて、当該枠側バックアップコンデンサ655からの電力供給が途絶える場合に同枠側バックアップコンデンサ655に代わってメモリ保持用の電力をRAM604に供給する構成となっている。
具体的には、図18に示すように、メモリ用電力供給経路LNは、停電監視基板611のバックアップ回路612にて、電源部653及びRAM604を繋ぐ第1供給経路LN1と、盤側バックアップコンデンサ622が配設された第2供給経路LN2とに分岐している。
盤側バックアップコンデンサ622は接地(アース)されており、上記分岐と盤側バックアップコンデンサ622との間には、第2供給経路LN2を開閉する充電用スイッチ621と、電源部653からの電流を整流するダイオード623とが設けられている。充電用スイッチ621については基本的にOFFに維持され、後述する充電条件が成立した場合にONに切り替わる。充電用スイッチ621がONとなることで電荷がダイオード623を経由して盤側バックアップコンデンサ622に流入可能となり、充電用スイッチ621がOFFとなることで当該流入が不可となる。
第2供給経路LN2は、盤側バックアップコンデンサ622とRAM604との間で再び分岐しており、その分岐先には、プルダウン抵抗624と放電用スイッチ625とが配設されている。放電用スイッチ625はプルダウン抵抗624を介在させて接地(アース)されている。放電用スイッチ625については基本的にONに維持され、後述する放電回避条件が成立した場合にOFFに切り替わる構成となっている。盤側バックアップコンデンサ622が充電されている状況下にて当該放電用スイッチ625がONになることで、盤側バックアップコンデンサ622に蓄えられた電荷がプルダウン抵抗624を通じて放出(放電)される。つまり、盤側バックアップコンデンサ622によるメモリ保持機能が停止する。これにより、盤側バックアップコンデンサ622からRAM604への電力供給が不可となる。
ここで、図19のフローチャートを参照して、通常処理のステップS114にて実行される充電開始処理について説明する。
(充電開始処理)
充電開始処理においては、ステップS301にてリセットボタン165がONになっているか否かを判定する。ステップS301にて否定判定をした場合には、そのまま本充電開始処理を終了する。
ステップS301にて肯定判定をした場合にはステップS302に進み、放電用スイッチ625をOFFに切り替える。その後は、ステップS303にて充電用スイッチ621をONに切り替えて本充電開始用処理を終了する。
このように、本実施の形態では、電源ボタン245をOFFにする場合にリセットボタン165を操作しているか否かによって盤側バックアップコンデンサ622によるバックアップが行われるか否かが分かれる構成となっている。以下、図20〜図24を参照して、電源ボタン245をOFFにする場合にリセットボタン165を操作しなかた場合のバックアップの流れと、電源ボタン245をOFFにする場合にリセットボタン165を操作した場合とのバックアップの流れとの違いについて説明する。
(リセットボタン165を操作しなかった場合)
図20に示すように、ta1のタイミングにて、リセットボタン165が操作されることなく(OFFのまま)電源ボタン245のOFF操作が行われた場合には、MPU602(RAM604)への電力供給源が主電源部654から枠側バックアップコンデンサ655に切り替わる(図21(a)→図21(b)参照)。枠側バックアップコンデンサ655から供給される電力により、上述した電断用の処理が実行可能となる。
ta2のタイミングにて遊技盤ユニット80が内枠13(樹脂ベース70)から取り外された場合、すなわち内枠側コネクタ401と遊技盤側コネクタ451とが分離された場合には、枠側バックアップコンデンサ655からMPU602(RAM604)への電力供給経路が寸断される(図21(b)→図21(c)参照)。MPU602(RAM604)への電力供給が途切れることにより、MPU602は上記通常処理を続行不能となり、且つRAM604に記憶されている各種情報がクリアされる。
メンテナンスや検査等を終えて遊技盤ユニット80を内枠13(樹脂ベース70)に戻した場合には、枠側バックアップコンデンサ655からの電力供給が再開されるものの、この時点では既にRAM604に記憶されていた各種情報が消去されており、それら消去された情報が復活することはない。また、電源ボタン245がOFFのままとなっているため、MPU602にて起動用のメイン処理が開始されることもない。
その後、ta4のタイミングにて電源ボタン245のON操作が行われることにより、枠側バックアップコンデンサ655の充電が開始される。
このように、リセットボタン165が操作されることなく電源ボタン245がOFF操作された場合には、遊技盤ユニット80の取り外しによってRAM604に記憶されている各種情報が消去される。
(リセットボタン165を操作した場合)
図22に示すように、リセットボタン165がON操作されている期間中(tb1〜tb3のタイミング)のtb2のタイミングにて電源ボタン245のOFF操作が行われた場合、すなわち記憶保持操作が行われた場合には、MPU602(RAM604)への電力供給源が主電源部654から枠側バックアップコンデンサ655に切り替わる(図23(a)→図23(b)参照)。この際、充電用スイッチ621がOFF→ONに切り替わるとともに、放電用スイッチ625がON→OFFに切り替わる。
枠側バックアップコンデンサ655からの電力は、第1供給経路LN1を通じてMPU602(RAM604)に供給されるとともに、第2供給経路LN2を通じて盤側バックアップコンデンサ622に供給される。これにより、MPU602の動作担保やRAM604に記憶されている各種情報の保護に並行して盤側バックアップコンデンサ622に電荷が蓄積されることとなる。
既に説明したように、本実施の形態ではリセットボタン165及び電源ボタン245は遊技盤ユニット80の背面側に配設されており、遊技盤ユニット80の取り外し方向は当該遊技盤ユニット80の正面方向となるように規定されている。これにより、電源ボタン245のOFF操作(充電開始)から遊技盤ユニット80の取り外しまでにある程度のタイムラグが生じる。このタイムラグを利用して盤側バックアップコンデンサ622の充電がなされる。
枠側バックアップコンデンサ655についてはMPU602の駆動用の電力及びRAM604の情報保持用の電力の両方を賄う構成となっているのに対して、盤側バックアップコンデンサ622についてはMPU602の駆動用の電力を供給する機能を有しておらず、電力の供給先がRAM604に限定されている。つまり、盤側バックアップコンデンサ622に蓄えられる電荷の用途を絞ることにより、上記タイムラグを利用した充電によって遊技情報の保護機能を好適に発揮させることが可能となっている。
なお、電力供給先が限られることから、本実施の形態に示す盤側バックアップコンデンサ622の容量については枠側バックアップコンデンサ655の容量よりも小さくなっている。より詳しくは、図22に示すように、電源ボタン245がOFFとなった後のtb4のタイミングにて盤側バックアップコンデンサ622に蓄えられた電荷量は基準量(満タン)に達しているが、枠側バックアップコンデンサ655から当該基準量に相当する電荷が移動したとしても未だ枠側バックアップコンデンサ655に十分な電荷が残った状態となるように容量に差が設けられている。つまり、枠側バックアップコンデンサ655から盤側バックアップコンデンサ622に電荷が移りつつ、MPU602等への電力供給によって電力が消費されたとしても、盤側バックアップコンデンサ622の充電完了後も枠側バックアップコンデンサ655からMPU602(RAM604)への電力供給は継続可能な構成となっている。因みに、枠側バックアップコンデンサ655の容量(静電容量)については、当該枠側バックアップコンデンサ655の電荷量が基準量(満タン)に達している場合には、上記操作に伴って盤側バックアップコンデンサ622へ電荷を移したとしても、1〜2日程度はMPU602への電力供給を継続可能となるように構成されている。つまり、遊技盤ユニット80を取り外してメンテナンス等の作業を行った後に当該遊技盤ユニット80を内枠13に戻す場合には、その作業期間が上記継続可能な期間内であれば戻された遊技盤ユニット80(主制御装置162)に対して枠側バックアップコンデンサ655からの電力供給が再開されることとなる。
tb5のタイミングにて遊技盤ユニット80が内枠13(樹脂ベース70)から取り外された場合、すなわち内枠側コネクタ401と遊技盤側コネクタ451とが分離された場合には、枠側バックアップコンデンサ655からの電力供給経路が寸断される。これにより、MPU602の動作電力の供給は停止する。ここで、上述した充電用スイッチ621は、OFFからONに切り替わった後は、当該ON状態が枠側バックアップコンデンサ655からの電力供給が途切れるまで維持され、当該電力供給が途切れた場合にOFF状態に復帰する構成となっている。充電用スイッチ621がOFF状態に切り替わることにより、盤側バックアップコンデンサ622からRAM604への電力供給が開始される。このようにして、RAM604への電力供給源が枠側バックアップコンデンサ655から盤側バックアップコンデンサ622に切り替わり電力供給が継続されることにより、当該RAM604に記憶されている遊技情報が保持されることとなる(図23(c)参照)。
なお、盤側バックアップコンデンサ622の容量については、当該盤側バックアップコンデンサ622が満タンとなっていれば、単独で1日程度はRAM604への電力供給を継続可能となるように構成されている。
tb6のタイミングにて遊技盤ユニット80が内枠13(樹脂ベース70)に取り付けられた場合、すなわち内枠側コネクタ401と遊技盤側コネクタ451とが結合された場合には、枠側バックアップコンデンサ655からMPU602(RAM604)への電力供給が再開される(図24(d)参照)。枠側バックアップコンデンサ655からの電力供給、詳しくはMPU602への動作用の電力の供給が再開されることにより、上述した放電用スイッチ625がOFF状態に切り替わる。これにより、tb6〜tb7のタイミングに示すように、盤側バックアップコンデンサ622に蓄えられていた電荷が強制的に放出され(放電され)、当該盤側バックアップコンデンサ622によるバックアップ機能がOFFになる(図24(e)参照)。なお、tb6の時点では、MPU602における通常処理のループは既に終了しており、動作用の電力の供給が再開されたとしても通常処理等が実行されることはない。
因みに、本実施の形態に示すバックアップ回路612には、枠側バックアップコンデンサ655からMPU602(RAM604)への電力供給の再開に対して放電用スイッチ625のOFF状態への切り替えを遅延させる遅延部が設けられている。この遅延部により、MPU602への電力供給開始前に盤側バックアップコンデンサ622によるバックアップ機能がOFFになることを回避している。
その後、tb8のタイミングにて電源ボタン245のON操作が行われることにより、電力源が枠側バックアップコンデンサ655から主電源部654に切り替わる。なお、遊技盤ユニット80を取り付けた際に枠側バックアップコンデンサ655の電荷が0となっている場合には、tb6の時点では盤側バックアップコンデンサ622の強制放電が実行されない。このような場合には、電源ボタン245がONとなってメイン処理が実行される場合に当該メイン処理の一部である強制放電処理(S214)にて盤側バックアップコンデンサ622を強制放電させるべく放電用スイッチ625がOFF状態からON状態に切り替えられることとなる。
以上詳述した実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技盤ユニット80が内枠13(詳しくは樹脂ベース70)から取り外された後は遊技盤ユニット80(詳しくは停電監視基板611)に設けられた盤側バックアップコンデンサ(「遊技盤側蓄電手段」に相当)からRAM604(「揮発性記憶部」に相当)へ電力が供給されることにより、RAM604に記憶されている保留情報や設定値等の各種情報を保持することができる。このような構成においては、例えばパチンコ機10のメンテナンスや検査を行う場合に遊技盤ユニット80を内枠13から取り外した場合であってもRAM604に記憶されている情報を保持することができる。これにより、メンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。例えば、営業時間中に遊技盤ユニット80に付属の役物等に動作不良が発生した場合には、当該動作不良を解消するための作業を行った場合であっても、RAM604に記憶されている情報が保持される。このため、遊技盤ユニット80を内枠13に戻した後は、上記メンテナンスを行う前の状態から遊技を再開することができ、遊技者や遊技ホールが不測の不利益を被ることを抑制できる。このように、遊技盤ユニット80を取り外した状態であっても、RAM604の情報が保持される構成とすることには、メンテナンス等の作業の効率等を向上させる上で技術的意義がある。
盤側バックアップコンデンサ622によってRAM604における情報の保持が可能となれば、当該保持機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本実施の形態に示したように、所定の手順(リセットボタン165を操作しながら電源ボタン245のOFF操作を行うこと)で操作が行われなかった場合には、盤側バックアップコンデンサ622の充電が回避される構成とすることにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。なお、本実施の形態では、遊技進行中は盤側バックアップコンデンサ622の充電が行われない。このように、所定の蓄電条件が成立した場合にのみ充電を行う構成とし、盤側バックアップコンデンサ622を基本的には空としておくことは、防犯性の低下を抑制する効果を好適に発揮させる上で好ましい。
本実施の形態においては、遊技盤ユニット80の取り外しに先行して充電を開始することにより、盤側バックアップコンデンサ622を充電する為の期間を稼ぐことができる。このような構成とすれば、充電量の不足を抑え、盤側バックアップコンデンサ622からの電力供給によってRAM604の情報を保持する機能を好適に発揮させることができる。
盤側バックアップコンデンサ622を充電する場合には、特殊な電力供給経路を用いるのではなく、電源・発射制御装置243のメモリ用電力供給経路LNから供給される電力を用いて当該盤側バックアップコンデンサ622が充電される。このような構成とすれば、RAM604の情報保持を実現する上で電気的構成が過度に複雑になることを抑制できる。
RAM604への電力供給源を電源・発射制御装置243の電源部653から盤側バックアップコンデンサ622に切り替える場合には、一時的に2つの供給経路LN1,LN2による電力供給が行われる状態を経由する。このような構成とすることにより、電力供給源の切り替え時に電力供給が一時的に途切れることを抑制できる。これは、RAM604の情報保持を行う上で好ましい構成である。
本実施の形態では、電源ボタン245がOFF状態となった後は、内枠13(樹脂ベース70)側の枠側バックアップコンデンサ655から主制御装置162に電力が供給され、この電力によってMPU602の動作及びRAM604の情報保持が行われる。このように、電源OFF後も枠側バックアップコンデンサ655から電力供給が継続される構成として、この電力により盤側バックアップコンデンサ622を充電する構成とすることにより、遊技盤ユニット80の取り外しを電源OFF操作から予見して、盤側バックアップコンデンサ622を充電する場合の充電期間を稼ぎやすくしている。
遊技盤ユニット80の取り外しに伴って枠側バックアップコンデンサ655から主制御装置162への電力供給が途切れた場合には、充電用スイッチ621がON状態(「第1状態」に相当)からOFF状態(「第2状態」に相当)に切り替わる。このようにして、電力供給の遮断によって、盤側バックアップコンデンサ622からRAM604への電力供給へ速やかに移行させる構成とすることにより、RAM604への電力供給が途切れることを好適に抑制できる。
上述したように電源ボタン245のOFF操作後は、枠側バックアップコンデンサ655から主制御装置162に電力が供給される構成とすれば、電源OFF時の処理(例えば電断処理)等が途中で終了するといった不都合の発生を抑制できる。ここで、枠側バックアップコンデンサ655から盤側バックアップコンデンサ622に電荷を移す構成においては、当該電荷の移動が多くなれば枠側バックアップコンデンサ655の本来の機能が損なわれる可能性が高くなる。そこで、本実施の形態に示したように、盤側バックアップコンデンサ622の容量(静電容量)を枠側バックアップコンデンサ655の容量(静電容量)よりも少なくすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、枠側バックアップコンデンサ655による電力供給対象がMPU602及びRAM604であるのに対して、盤側バックアップコンデンサ622による電力供給対象についてはRAM604に限定されている。これにより、盤側バックアップコンデンサ622にて消費される電力を少なくし、上記静電容量の差を大きくすることが可能となっている。これは、メンテナンス等の作業を行う際に遊技盤ユニット80を内枠13から取り外した後に内枠13に戻した際に枠側バックアップコンデンサ655に電荷が残った状態となるようにするための工夫であり、遊技盤ユニット80を戻した後は枠側バックアップコンデンサ655からの電力によってRAM604の情報が保持されることとなる。因みに、枠側バックアップコンデンサ655には盤側バックアップコンデンサ622に付属の放電手段に相当する構成は併設されていない。
遊技盤ユニット80の取り外しに際して盤側バックアップコンデンサ622による情報保持を行う場合には、電源ボタン245及びリセットボタン165が操作されることとなる。ここで、電源ボタン245及びリセットボタン165についてはパチンコ機10の背面側に配設されており、遊技盤ユニット80の取り外し方向はパチンコ機10の正面方向となるように規定されている。このため、電源ボタン245及びリセットボタン165が操作されてから遊技盤ユニット80が取り外されるまでにはある程度の時間を要することとなる。このような構成とすることで、盤側バックアップコンデンサ622の充電時間を好適に稼ぐことができる。
本実施の形態では遊技盤ユニット80を内枠13に取り付けた場合に放電用スイッチ625がON状態に切り替わり盤側バックアップコンデンサ622の電圧がRAM604にて情報保持に必要な電圧以下(本実施の形態では0V)となるように放電される。このような構成とすれば、放電用の操作を別途必要としないため、作業忘れによって盤側バックアップコンデンサ622が充電されたままになることを好適に抑制できる。
ここで、本実施の形態では、電源・発射制御装置243から主制御装置162に供給される電力(電源装置によって印加される電圧)によって放電用スイッチ625がOFF状態からON状態に切り替わる構成となっており、放電用の物理的なスイッチを設けられていない。このような構成とすれば、作業者が当該物理的なスイッチに誤って触れる等して、遊技盤ユニット80が取り外された状態にて盤側バックアップコンデンサ622が作業者の意図に反して放電されることを抑制できる。
また、本実施の形態では、電源・発射制御装置243から主制御装置162への電力供給を待って放電用スイッチ625がON状態に切り替わる構成となっている。このように、放電用スイッチ625の切り替わりを遅延させる構成とすれば、電力の供給源が切り替わる際に電力供給が途切れることを回避できる。
作業忘れによって遊技盤ユニット80が取付直後に再び取り外される場合には、盤側バックアップコンデンサ622に電荷が残っている可能性がある。このような場合には、放電用スイッチ625をON状態からOFF状態に切り替えて放電を中止させることにより、盤側バックアップコンデンサ622に電荷を残すことができる。
枠側バックアップコンデンサ655を用いて放電用スイッチをON/OFFさせる構成においては、遊技盤ユニット80を戻した際に枠側バックアップコンデンサ655に十分な電荷が残っているとは限らない。そこで、枠側バックアップコンデンサ655の電圧が不十分である状況下にて電源ボタン245がON操作された場合には、主電源部654から主制御装置162に電力が供給される場合に放電用スイッチ625がOFF状態からON状態に切り替わる構成とすることにより、放電が上手く行われずに盤側バックアップコンデンサ622に電荷が残ったままになることを抑制できる。
本実施の形態に示す構成によれば、メンテナンスや検査等の作業中に誤って放電用の操作(電源ON操作)が行われる等した場合には放電が回避される。これにより、作業中の誤操作によって再充電の必要が生じることを抑制できる。
充電用スイッチ621及び放電用スイッチ625を併用することは、例えば充放電の効率を向上させる上で好ましい。ここで、これらのスイッチ621,625を個別に操作することで充電/放電を行う構成とした場合には、操作が煩雑になって操作忘れや操作ミスが発生しやすくなると想定される。この点、本実施の形態では、充電用及び放電用の各操作によって充電用スイッチ621及び放電用スイッチ625の状態が各々切り替わる構成となっているため、上記不都合の発生を抑制できる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態ではリセットボタンを押しながら電源ボタンのOFF操作が行われた場合に盤側バックアップコンデンサ622の充電を開始し、遊技盤ユニット80が内枠13の樹脂ベース70に取り付けられた場合に盤側バックアップコンデンサ622の放電を開始する構成とした。本実施の形態では、盤側バックアップコンデンサ622の充放電のトリガが第1の実施の形態と相違している。
上記第1の実施の形態に示したように、パチンコ機10には、前扉枠14の開放を検知する開放検知センサ138と内枠13の開放を検知する開放検知センサ139が設けられている。開放検知センサ138,139は主制御装置162の停電監視基板611に接続されており、停電監視基板611では開放検知センサ138,139からの情報に基づいて前扉枠14や内枠13が開放されているか否かを把握可能となっている。本実施の形態では、前扉枠14及び内枠13の開閉動作に基づいて盤側バックアップコンデンサ622の充電及び放電を行う。
具体的には、前扉枠14及び内枠13の何れか一方が開放された場合には、当該開放を契機として盤側バックアップコンデンサ622の充電を開始する。遊技盤ユニット80が取り外される場合には少なくとも前扉枠14が開放され、その予備動作として内枠13が開放される(電源ボタン245がOFF操作される)可能性が高い。そこで、前扉枠14及び内枠13の開放動作から遊技盤ユニット80の取り外しを予見し、盤側バックアップコンデンサ622の充電を開始することにより、遊技盤ユニット80の取り外しまでの期間(充電期間)を稼ぐことができる。
前扉枠14及び内枠13の両方が閉鎖された場合には、当該閉鎖を契機として盤側バックアップコンデンサ622の放電を開始する。遊技盤ユニット80を取り外してメンテナンスや検査等の作業を行った後は、遊技盤ユニット80を取付完了位置に戻した後に前扉枠14及び内枠13の両方が閉鎖されると想定される。そこで、前扉枠14及び内枠13の閉鎖を契機として盤側バックアップコンデンサ622の放電を開始することにより、盤側バックアップコンデンサ622に電荷が残ったままになることを抑制できる。
メンテナンスや検査等を行う場合には、作業者が遊技盤ユニット80の取付直後に作業のやり残し等に気づいて再び遊技盤ユニット80が取り外される場合がある。ここで、放電中に前扉枠14等が開放された場合には、速やかに放電→充電に移行させることにより、作業者の待ち時間が間延びすることを抑制できる。これは、利便性の向上を図りつつ防犯性の低下を抑える上で好ましい。
因みに、盤側バックアップコンデンサ622が充電されている最中であっても放電用スイッチ625がON状態に切替可能である。例えば、前扉枠14及び内枠13の一方が開放された後に遊技盤ユニット80が取り外されることなく当該一方が閉鎖される場合には、充電中であるか否かに関係なく放電用スイッチ625がON状態に切り替わり、盤側バックアップコンデンサ622が放電される。これにより、盤側バックアップコンデンサ622に電荷が残ったままになることが回避される。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、「遊技ユニット」としての遊技盤ユニット80を「支持対象」としての樹脂ベース70に対して遊技機前方(前面側)から取り付ける構成としたが、遊技盤ユニット80の取付方向は遊技機前方からに限定されるものではない。例えば、遊技盤ユニット80を樹脂ベース70に対して遊技機後方(背面側)から取り付ける構成とすることも可能である。
また、遊技盤ユニット80を樹脂ベース70に対して回動させることで着脱させる構成としたが、これを変更し、遊技盤ユニット80をスライド移動させることで樹脂ベース70に対して着脱させる構成とすることも可能である。
これらの変更を行った場合であっても、「ユニット側コネクタ」としての遊技盤側コネクタ451,452と「支持対象側コネクタ」としての内枠側コネクタ401,402とを遊技盤ユニット80の着脱に基づいて結合/分離させる構成とすることが好ましい。
(2)上記各実施の形態では、遊技盤ユニット80を取付完了位置へ押し込むことにより、内枠側コネクタ401,402と遊技盤側コネクタ451,452とが結合される構成、すなわち遊技盤ユニット80と内枠13とが電気的に接続される構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ハーネスの先端に設けられたコネクタの結合/分離の作業が遊技盤ユニット80の移動とは別に行われる構成とすることも可能である。
(3)上記各実施の形態では、電圧が印加されることでON状態/OFF状態に切り替わる充電用スイッチ621及び放電用スイッチ625を用いて盤側バックアップコンデンサ622を充電及び放電させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ON位置及びOFF位置に変位可能な物理的なスイッチによって盤側バックアップコンデンサ622を充電及び放電させる構成とすることも可能である。
(4)上記第1の実施の形態では、盤側バックアップコンデンサ622を充電している最中は、第1供給経路LN1及び第2供給経路LN2の両方からRAM604に電力が供給される構成としたが、これに限定されるものではない。少なくとも、電力供給源を電源部653から盤側バックアップコンデンサ622に切り替える際にも電力供給が継続して行われる構成となっているのであれば足り、両経路LN1,LN2からの電力供給が行われる状態を経由する必要は必ずしもない。
(5)上記第1の実施の形態では、リセットボタン165を押しながら電源ボタン245がOFF操作された場合に充電が開始される構成としたが、それらリセットボタン165や電源ボタン245とは別に充電開始用の操作部を設けてもよい。
また、上記第1の実施の形態では、電源ボタン245がON操作された場合に、盤側バックアップコンデンサ622に電荷が残っている場合には当該操作に基づいて盤側バックアップコンデンサ622を放電させる構成としたが、当該電源ボタン245とは別に放電開始用の操作部を設けてもよい。
なお、充電開始用の操作と放電開始用の操作部とを同一の操作部とすることも可能である。
(6)上記各実施の形態では、電源・発射制御装置243に「支持対象側蓄電手段」として枠側バックアップコンデンサ655を設けたが、この枠側バックアップコンデンサ655を省略することも可能である。特に、第1の実施の形態との組み合わせにおいては、電源ボタン245のOFF操作後も主制御装置162への電力供給を所定の期間に亘って継続し、この電力供給中に盤側バックアップコンデンサ622を充電する構成とするとよい。
(7)上記各実施の形態においては、盤側バックアップコンデンサ622を充電する場合には、枠側バックアップコンデンサ655から当該盤側バックアップコンデンサ622に電力が供給される構成としたが、これに限定されるものではない。盤側バックアップコンデンサ622を充電する場合に、主電源部654から当該盤側バックアップコンデンサ622に電力が供給される構成とすることも可能である。
(8)上記各実施の形態においては、盤側バックアップコンデンサ622の容量(静電容量)を枠側バックアップコンデンサ655の容量(静電容量)よりも小さくなるように設定したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば盤側バックアップコンデンサ622の容量(静電容量)を枠側バックアップコンデンサ655の容量(静電容量)よりも大きくなるように設定してもよいし、盤側バックアップコンデンサ622の容量(静電容量)と枠側バックアップコンデンサ655の容量(静電容量)と同じとなるように設定してもよい。
(9)上記各実施の形態では、放電用スイッチ625がON状態となって盤側バックアップコンデンサ622の放電が開始された後は、当該放電用スイッチ625がON状態に維持される構成としたが、放電用スイッチ625が放電完了後にOFF状態に復帰する構成とすることも可能である。
(10)上記各実施の形態では、盤側バックアップコンデンサ622による電力の供給対象をRAM604としたが、これに限定されるものではない。これに代えて又はこれに加えてMPU602を電力の供給対象とすることも可能である。
(11)上記各実施の形態では、主制御装置162の停電監視基板611に盤側バックアップコンデンサ622を配設した場合について例示したが、これに限定されるものではない。盤側バックアップコンデンサ622を主制御基板601に配設することも可能である。また、盤側バックアップコンデンサ622が遊技盤ユニット80に搭載されているのであれば足り、当該盤側バックアップコンデンサ622を主制御装置162とは別に設けてもよい。
(12)上記各実施の形態では、枠側バックアップコンデンサ655からの電圧によって放電用スイッチ625がON状態/OFF状態に切り替わる構成としたが、充電及び放電に際して放電用スイッチ625がON状態/OFF状態に切り替えることができるのであれば、その具体的構成については任意である。
(13)上記実施の形態では、「遊技ユニット」として遊技盤ユニット80を採用し、「支持対象」として内枠13を採用したが、これに限定されるものではない。例えば「遊技ユニット」として裏パックユニット15を採用し、「支持対象」として内枠13を採用してもよい。かかる構成においては、裏パックユニット15を着脱することで内枠13に設けられたコネクタと裏パックユニット15に設けられたコネクタとが結合し、それら裏パックユニット15及び内枠13が電気的に接続される構成とするとよい。このような構成においては、電源OFF中に裏パックに払出装置224に電力を供給可能なバックアップ用の蓄電手段を設け、裏パックが内枠13から取り外された状態では当該蓄電手段から払出装置224に駆動用の電力を供給可能とするとよい。
また、前扉枠14が内枠13から取り外されることで電源・発射制御装置243からランプ部24〜26や演出用の操作ボタン等への電力供給が停止している場合に、それらランプ部24等の電気機器に電力を供給可能なバックアップ用の蓄電手段を前扉枠14に配設することも可能である。この場合、前扉枠14が「遊技ユニット」に相当し、内枠13が「支持対象」に相当する。
(14)上記各実施の形態では、電源が入っているか否かに関係なく遊技盤ユニット80の着脱を可能としたが、これを以下のように変更することも可能である。例えばロック装置等の規制手段によって電源がONとなっている状態では遊技盤ユニット80の着脱を規制する構成とすることも可能である。つまり、遊技盤ユニット80を着脱する場合には、電源をOFFに切り替える必要が生じる構成とすることも可能である。
(15)上記第2の実施の形態では、前扉枠14及び内枠13の何れか一方の開放に伴って盤側バックアップコンデンサ622の充電が開始され、前扉枠14及び内枠13の両方の閉鎖に伴って盤側バックアップコンデンサ622の放電が開始される構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、内枠13の開放に伴って盤側バックアップコンデンサ622の充電が開始され、内枠13の閉鎖に伴って盤側バックアップコンデンサ622の放電が開始される構成としてもよいし、前扉枠14の開放に伴って盤側バックアップコンデンサ622の充電が開始され、前扉枠14の閉鎖に伴って盤側バックアップコンデンサ622の放電が開始される構成としてもよい。
なお、盤側バックアップコンデンサ622の放電契機を上記第1の実施の形態と同様に遊技盤ユニット80の取付完了位置への配置することも可能である。すなわち、前扉枠14及び内枠13の何れか一方の開放に伴って盤側バックアップコンデンサ622の充電が開始され、遊技盤ユニット80の取付完了位置への配置に基づいて盤側バックアップコンデンサ622の放電が開始される構成とすることも可能である。
(16)上記各実施の形態では、遊技盤ユニット80を内枠13から取り外している状態では、放電用の操作が行われた場合であっても当該操作を実質的に無効とすることでRAM604に記憶されている情報が消去されることを回避する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、遊技盤ユニット80が取り外されている状況下では、放電用の操作が不可となるように構成してもよい。
なお、上記第1の実施の形態では、放電用の操作部である電源ボタン245を内枠13側に配設したが、この操作部を遊技盤ユニット80側に配設することも可能である。但し、このような構成では、遊技盤ユニット80が取り外されている状況下にて当該操作部が操作される可能性がある。そこで、このような場合には、当該操作を無効として、RAM604に記憶されている情報の保持が継続される構成とすることが好ましい。
(17)上記各実施の形態において、主制御装置162と電源・発射制御装置243とを電気的に接続するための第1コネクタブロック(内枠側コネクタ401及び遊技盤側コネクタ451)に主制御装置162への電力供給経路としての機能を集約したが、これに限定されるものではない。例えば、第1コネクタブロック及び第2コネクタブロックを主制御装置162への電力供給経路としての機能を付与することも可能である。
(18)上記各実施の形態では遊技球の払い出しが行われるタイプの遊技機について例示したが、遊技機外部に遊技球が排出されない封入タイプの遊技機を否定するものではない。このような封入タイプの遊技機においては、例えば賞球数を示す情報を報知する構成とするとよい。
(19)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更には、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技に関する制御を行う主制御装置が設けられた遊技盤を枠体に搭載してなるものがある。この種の遊技機においては遊技盤が枠体に対して着脱可能に取り付けられており、遊技盤の着脱を可能とすることで遊技盤等のメンテナンスや検査等の作業の容易化が図られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「ここで、上述したように遊技盤を着脱可能とした遊技機においては、メンテナンスや検査等の各種作業についての制約を緩和して作業者の利便性の向上を図る上で未だその構成に改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)が設けられている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技盤を着脱可能に支持する支持枠(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記遊技盤には、前記支持枠側に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により動作する制御装置(主制御装置162)が設けられている遊技機であって、
前記制御装置は、遊技に関する処理を実行する制御部(MPU602の演算部)と、遊技に関する情報を記憶する揮発性記憶部(MPU602のRAM604)とを有し、
前記遊技盤に設けられ、前記電源装置から前記揮発性記憶部への電力供給が停止している状況下にて当該揮発性記憶部へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記遊技盤が前記支持枠から取り外される場合に、所定の蓄電条件が成立していることに基づいて前記蓄電手段の充電を行う充電手段(例えば充電用スイッチ621)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技盤が支持枠から取り外された後は遊技盤に設けられた蓄電手段から揮発性記憶部へ電力が供給されることのより、揮発性記憶部に記憶されている情報を保持することができる。このような構成においては、例えば遊技機のメンテナンスや検査を行う場合に遊技盤を取り外した場合であっても遊技に関する情報を保持することができる。これにより、メンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって情報の保持が可能となれば、当該保持機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示すように、遊技盤の取り外しに際して所定の蓄電条件が成立している場合に蓄電手段を充電する構成とし、遊技盤の取り外しに際して所定の蓄電条件が成立していない場合には充電しない構成とすることにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が設けられている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技盤を着脱可能に支持する支持枠(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記遊技盤には、前記支持枠側に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により動作する制御装置(主制御装置162)が設けられている遊技機であって、前記制御装置は、遊技に関する処理を実行する制御部(MPU602の演算部)と、遊技に関する情報を記憶する揮発性記憶部(MPU602のRAM604)とを有し、前記遊技盤に設けられ、前記電源装置から前記揮発性記憶部への電力供給が停止している状況下にて当該揮発性記憶部へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、所定の蓄電条件が成立した場合に、前記蓄電手段を充電させる充電手段(例えば充電用スイッチ621)とを備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
また、「遊技機器(例えば主制御装置162)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記支持対象に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により前記遊技機器が動作する遊技機であって、前記遊技ユニットに設けられ、前記電源装置から前記遊技機器への電力供給が停止している状況下にて当該遊技機器へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、前記遊技ユニットが前記支持対象から取り外される場合に、所定の蓄電条件が成立していることに基づいて前記蓄電手段の充電を行う充電手段(例えば充電用スイッチ621)とを備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴A2.遊技領域(遊技領域PE)が設けられている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技盤を着脱可能に支持する支持枠(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記遊技盤には、前記支持枠側に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により動作する制御装置(主制御装置162)が設けられている遊技機であって、
前記制御装置は、遊技に関する処理を実行する制御部(MPU602の演算部)と、遊技に関する情報を記憶する揮発性記憶部(MPU602のRAM604)とを有し、
前記遊技盤に設けられ、前記電源装置から前記揮発性記憶部への電力供給が停止している状況下にて当該揮発性記憶部へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記遊技盤が前記支持枠から取り外される場合に、所定の蓄電条件が成立していることに基づいて前記蓄電手段の充電を行う充電手段(例えば充電用スイッチ621)と
を備え、
前記所定の蓄電条件が成立している状況下にて前記遊技盤が前記支持枠から取り外された場合には前記蓄電手段から前記揮発性記憶部へ電力が供給され、前記所定の蓄電条件が成立していない状況下にて前記遊技盤が前記支持枠から取り外された場合には前記蓄電手段から前記揮発性記憶部へ電力が供給されない構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、遊技盤が支持枠から取り外された後は遊技盤に設けられた蓄電手段から揮発性記憶部へ電力が供給されることにより、揮発性記憶部に記憶されている情報を保持することができる。このような構成においては、例えば遊技機のメンテナンスや検査を行う場合に遊技盤を取り外した場合であっても遊技に関する情報を保持することができる。これにより、メンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって情報の保持が可能となれば、当該保持機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示すように、所定の蓄電条件が成立している状況下にて遊技盤が取り外された場合には蓄電手段から揮発性記憶部へ電力が供給され、所定の蓄電条件が成立していない状況下にて遊技盤が取り外された場合には蓄電手段から揮発性記憶部へ電力が供給されない(例えば充電が回避される)構成とすることにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
特徴A3.前記充電手段は、前記電源装置から供給される電力によって前記蓄電手段を充電するものであり、前記遊技盤が前記支持枠から取り外される場合に当該遊技盤の取り外しに先行して前記充電を開始する構成となっていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、遊技盤の取り外しに先行して充電を開始することにより、充電の為の期間を稼ぐことができる。このような構成とすれば、充電量の不足を抑え、蓄電手段からの電力供給によって揮発性記憶部の情報を保持する機能を好適に発揮させることができる。
特徴A4.遊技領域(遊技領域PE)が設けられている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技盤を着脱可能に支持する支持枠(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記遊技盤には、前記支持枠側に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により動作する制御装置(主制御装置162)が設けられている遊技機であって、
前記制御装置は、遊技に関する処理を実行する制御部(MPU602の演算部)と、遊技に関する情報を記憶する揮発性記憶部(MPU602のRAM604)とを有し、
前記遊技盤に設けられ、前記電源装置から前記揮発性記憶部への電力供給が停止している状況下にて当該揮発性記憶部へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
所定の蓄電条件が成立した場合に当該所定の蓄電条件が成立してから前記遊技盤が取り外されるまでの間に前記蓄電手段の充電を行う一方、前記所定の蓄電条件が成立していない場合には当該充電を行わない充電手段(例えば充電用スイッチ621)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A4によれば、遊技盤が支持枠から取り外された後は遊技盤に設けられた蓄電手段から揮発性記憶部へ電力が供給されることのより、揮発性記憶部に記憶されている情報を保持することができる。このような構成においては、例えば遊技機のメンテナンスや検査を行う場合に遊技盤を取り外した場合であっても遊技に関する情報を保持することができる。これにより、メンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって情報の保持が可能となれば、当該保持機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示すように、所定の蓄電条件の成立の有無によって充電を行う場合と行わない場合とに分かれる構成として、無暗に蓄電手段が充電されることを抑制すれば、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
特徴A5.前記充電手段は、前記電源装置から供給される電力によって前記蓄電手段を充電するものであることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5に示すように、制御装置用の電力によって蓄電手段を充電させる構成とすれば、蓄電手段による情報保持を実現する上で電気的構成が過度に複雑になることを抑制できる。
特徴A6.前記充電手段は、前記制御部にて前記処理が実行されることにより遊技が進行している状況下においては、前記充電を行わない構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6によれば、遊技進行中は充電が行われない構成とすることで、防犯性の低下を抑制する効果を好適に発揮させることができる。
特徴A7.前記支持枠からの前記遊技盤の取り外しに伴って前記揮発性記憶部への電力供給源を前記電源装置から前記蓄電手段に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7に示すように、蓄電手段の充電が行われた場合には揮発性記憶部への電力供給源を電源装置から蓄電手段に切り替える構成とすれば、電力供給が途切れることを抑制し、情報保持の機能を好適に発揮させることができる。
特徴A8.前記電源装置から前記揮発性記憶部へ電力を供給する供給経路として第1経路(第1供給経路LN1)及び第2経路(第2供給経路LN2)が設けられており、
前記蓄電手段は前記第2経路を通じて前記電源装置から電力供給を受ける構成となっており、
前記切替手段は、前記切り替えを行う場合に、前記第1経路及び前記第2経路の両方を通じて前記揮発性記憶部へ電力を供給可能な状態を経由する構成となっていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8に示すように、第1経路及び第2経路の両経路から揮発性記憶部へ電力が供給可能な状態を経由して電力供給源の切り替えを行う構成とすれば、切替時に電力供給が一時的に途切れることを抑制し、特徴A7に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴A9.前記蓄電手段は、遊技盤側蓄電手段であり、
前記電源装置は、外部電源からの電力を前記制御装置に供給する主電源部(主電源部654)と、前記主電源部を通じた電力供給が停止されている場合に前記制御装置に電力を供給可能な支持枠側蓄電手段(枠側バックアップコンデンサ655)とを有し、
前記主電源部から前記制御装置への電力供給を開始及び終了すべく操作される電源操作部(電源ボタン245)を備え、
前記充電手段は、前記支持枠側蓄電手段に蓄えられた電荷を前記遊技盤側蓄電手段へ移動させることにより前記遊技盤側蓄電手段の充電を行う構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9に示すように、支持枠側の蓄電手段から遊技盤側の蓄電手段に電荷を移す構成とすることにより、電源操作部にて電源OFFの操作が行われた後であっても遊技盤側蓄電手段の充電が可能となる。このような構成とすれば、遊技盤側蓄電手段の充電期間を稼ぎやすくなる。
特徴A10.前記電源装置から前記揮発性記憶部へ電力を供給する供給経路として第1経路(第1供給経路LN1)及び第2経路(第2供給経路LN2)が設けられており、
前記遊技盤側蓄電手段は前記第2経路を通じて前記電源装置から電力供給を受ける構成となっており、
前記充電手段は、前記第2経路を通じた前記支持枠側蓄電手段から前記遊技盤側蓄電手段への電荷の移動を可能とする第1状態と、当該移動を不可とする第2状態とに切替可能な充電用スイッチ(充電用スイッチ621)を有し、
前記充電用スイッチは、少なくとも前記電源操作部がオフ操作されたことを含む前記所定の蓄電条件が成立した場合に前記第2状態から前記第1状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、電源オフの操作を含む所定の蓄電条件が成立した場合に充電用スイッチが第1状態に切り替わる。これにより、第2経路を通じて支持枠側蓄電手段から遊技盤側蓄電手段へ電荷が移動し、遊技盤側蓄電手段が充電されることとなる。
特徴A11.前記充電用スイッチは、前記第1状態となっている状況下にて前記支持枠側蓄電手段から前記制御装置への電力供給が途切れた場合に、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11よれば、遊技盤の取り外しに伴って支持枠側蓄電手段から制御装置への電力供給が途切れた場合には、充電用スイッチが第1状態から第2状態に切り替わる。これにより、遊技盤側蓄電手段から揮発性記憶部への電力供給へ速やかに移行させることができる。
特徴A12.前記遊技盤側蓄電手段の容量は、前記支持枠側蓄電手段の容量よりも小さいことを特徴とする特徴A9乃至特徴A11のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように電源OFF後は、支持枠側蓄電手段から制御装置に電力が供給される構成とすれば、電源OFF時の処理(例えば電断処理)等が途中で終了するといった不都合の発生を抑制できる。ここで、支持枠側蓄電手段から遊技盤側蓄電手段に電荷を移す構成においては、当該電荷の移動が多くなれば支持枠側蓄電手段の本来の機能が損なわれる可能性が高くなる。そこで、本特徴に示すように、遊技盤側蓄電手段の容を支持枠側蓄電手段の容量よりも少なくすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A13.前記支持枠側蓄電手段は、前記制御装置の前記制御部及び前記揮発性記憶部の両方を電力供給の対象としており、前記遊技盤側蓄電手段は、前記制御装置の前記制御部及び前記揮発性記憶部のうち前記揮発性記憶部を電力供給の対象としていることを特徴とする特徴A9乃至特徴A12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A13に示すように、遊技盤側蓄電手段については電力供給対象が揮発性記憶部に限定されているため、制御部及び揮発性記憶部の両方を電力供給対象としている支持枠側蓄電手段と比べて容量を小さくすることができる。これにより、特徴A12に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴A14.前記遊技盤側蓄電手段から前記支持枠側蓄電手段への電荷の移動を規制する規制手段を備えていることを特徴とする特徴A9乃至特徴A13のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A14に示すように、支持枠側蓄電手段側から遊技盤側蓄電手段側への電荷の移動を規制することにより、充放電を好適に行うことができる。
特徴A15.前記遊技盤は、前記支持枠に対して遊技機前方から取り付けられており、
前記遊技盤又は前記支持枠の背面部に設けられた操作部を備え、当該操作部の操作により前記所定の蓄電条件が成立する構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A15によれば、操作部が操作されてから遊技盤が取り外されるまでにある程度の時間を要することとなる。このような構成とすることで、蓄電手段の充電時間を好適に稼ぐことができる。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、制御装置等の遊技機器が搭載されてなる遊技ユニット(例えば遊技盤)が枠体等の支持対象に取り付けられてなるものがある。この種の遊技機においては遊技ユニットの着脱を可能とすることでメンテナンスや検査等の作業の容易化が図られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「ここで、上述したように遊技ユニットを着脱可能とした遊技機においては、メンテナンスや検査等の各種作業についての制約を緩和して作業者の利便性の向上を図る上で未だその構成に改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技機器(例えば主制御装置162や図柄表示装置96等)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記支持対象に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により前記遊技機器が動作する遊技機であって、
前記遊技ユニットに設けられ、前記電源装置からの電力供給が停止されている状況下にて前記遊技機器へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記電源装置から電力供給が開始される状況となった場合に、前記蓄電手段の電圧が前記遊技機器の作動電圧よりも低くなるように当該蓄電手段を放電させる放電手段(放電用スイッチ625)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、遊技ユニットが支持対象から取り外された後は遊技ユニットに設けられた蓄電手段から電気機器である遊技機器へ電力を供給可能である。このような構成とすれば、遊技ユニットを取り外した状態でメンテナンスや検査等を行うことへの支障を減らすことができる。故に、遊技機(遊技ユニット)のメンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって遊技機器への電力供給が可能な構成においては、当該供給機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示すように、電源装置から電力供給が開始される状況となった場合に、蓄電手段の電圧が遊技機器の作動電圧よりも低くなるように蓄電手段を放電させることにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
なお、本特徴に示す「前記電源装置から電力供給が開始される状況」とは、遊技ユニットが支持対象に取り付けられて両者がコネクタ等で電気的に接続された状況や電源ボタン等の電源操作部がON操作された状況を含む。
特徴B2.遊技機器(例えば主制御装置162や図柄表示装置96等)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記支持対象側に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により前記遊技機器が動作する遊技機であって、
前記遊技ユニットに設けられ、前記支持対象から当該遊技ユニットが取り外されることにより前記電源装置からの電力供給が停止されている状況下にて前記遊技機器へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記遊技ユニットが前記支持対象に取り付けられた場合に前記蓄電手段の電圧が前記遊技機器の作動電圧よりも低くなるように当該蓄電手段を放電させる放電手段(例えば放電用スイッチ625)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、遊技ユニットが支持対象から取り外された後は遊技ユニットに設けられた蓄電手段から電気機器である遊技機器へ電力を供給可能である。このような構成とすれば、遊技ユニットを取り外した状態でメンテナンスや検査等を行うことへの支障を減らすことができる。故に、遊技機(遊技ユニット)のメンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって遊技機器への電力供給が可能な構成においては、当該供給機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示すように、遊技ユニットが支持対象に取り付けられた場合に、蓄電手段の電圧が遊技機器の作動電圧よりも低くなるように蓄電手段を放電させることにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
特徴B3.前記蓄電手段は、前記放電手段を構成する放電用スイッチ(放電用スイッチ625)を介して接地(アース)されており、
前記放電手段は、前記遊技ユニットが前記支持対象に取り付けられた場合に当該放電用スイッチがON状態に切り替わることにより、前記蓄電手段を放電させる構成となっていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、遊技ユニットを支持対象に取り付けた場合に放電スイッチがON状態に切り替わり蓄電手段が放電される。このような構成とすれば、放電用の操作を別途必要としないため、作業忘れによって蓄電手段が充電されたままになることを好適に抑制できる。
なお、「蓄電手段」としてコンデンサを用いる場合には、蓄電手段を放電用スイッチ及びプルダウン抵抗を介して接地(アース)させる構成とするとよい。
特徴B4.前記放電用スイッチは、前記電源装置からの電力によってOFF状態からON状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4に示すように、電源装置から制御装置に供給される電力(電源装置によって印加される電圧)によって放電用スイッチがOFF状態からON状態に切り替わる構成とすることにより、放電用の物理的なスイッチを設ける必要がなくなり、作業者が当該物理的なスイッチに誤って触れる等して、遊技ユニットが取り外された状態にて蓄電手段が作業者の意図に反して放電されることを抑制できる。
特徴B5.遊技機器(例えば主制御装置162や図柄表示装置96等)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備えている遊技機であって、
前記遊技ユニットに設けられたユニット側コネクタ(遊技盤側コネクタ451)と、
前記支持対象に設けられ、当該支持対象への取付完了位置へ向けた前記遊技ユニットの変位により前記ユニット側コネクタと接続され、前記取付完了位置から取り外し側へ向けた前記遊技ユニットの変位により前記ユニット側コネクタと分離される支持対象側コネクタ(内枠側コネクタ401)と、
前記遊技ユニット及び前記支持対象のうち前記支持対象側に設けられ、前記遊技ユニットに供給する電力を生成する電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)と、
前記遊技ユニットに設けられ、当該遊技ユニットが前記支持対象から取り外されることにより前記電源装置からの電力供給が停止された状況となっている場合に、前記遊技機器へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記蓄電手段の電圧が前記遊技機器の作動電圧よりも低くなるように当該蓄電手段を放電させる放電手段(例えば放電用スイッチ625)と
を備え、
前記蓄電手段は、前記放電手段を構成する放電用スイッチ(放電用スイッチ625)を介して接地されており、
前記放電手段は、前記ユニット側コネクタ及び前記支持対象側コネクタの接続に伴って前記放電用スイッチがON状態に切り替わることにより、前記蓄電手段を放電させる構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴B5によれば、遊技ユニットが支持対象から取り外された後は遊技ユニットに設けられた蓄電手段から電気機器である遊技機器へ電力を供給可能である。このような構成とすれば、遊技ユニットを取り外した状態でメンテナンスや検査等を行うことへの支障を減らすことができる。故に、遊技機(遊技ユニット)のメンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって遊技機器への電力供給が可能な構成においては、当該供給機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示すように、遊技ユニットが支持対象に取り付けられた場合に、蓄電手段の電圧が遊技機器の作動電圧よりも低くなるように蓄電手段を放電させることにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
また、ユニット側コネクタ及び支持対象側コネクタの接続に伴って放電用スイッチがON状態に切り替わるため、遊技ユニットの取付後も作業忘れに等よって蓄電手段が充電されたままになることを好適に抑制できる。
特徴B6.前記電源装置は、外部電源からの電力を前記遊技機器に供給する主電源部(主電源部654)と、前記主電源部を通じた電力供給が停止されている場合に前記遊技機器に電力を供給可能な支持対象側蓄電手段(枠側バックアップコンデンサ655)とを有し、
前記放電手段は、前記ユニット側コネクタ及び前記支持対象側コネクタが接続された場合に前記支持対象側蓄電手段からの電力により前記放電用スイッチが前記ON状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
遊技ユニットを支持対象に取り付ける際には、遊技機の電源がOFFになる等して主電源部からの電力供給が停止している可能性がある。この点、本特徴に示すように主電源部を通じた電力供給が停止されている場合に遊技機器に電力を供給可能な支持対象側蓄電手段からの電力(遊技機器に印加される電圧)によって放電用スイッチがON状態に切り替わる構成とすることにより、遊技ユニットの取付時の放電を速やかに実行できる。
特徴B7.前記放電用スイッチは、前記遊技ユニットの取り付けに伴い前記ON状態に切り替わった後は、少なくとも前記蓄電手段の電荷が0になるまで当該ON状態に維持される構成となっていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B7によれば、蓄電手段に電荷が残ったままになることを回避できる。これにより、上述した防犯機能の低下を抑制する効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴B8.前記放電手段は、前記電源装置からの電力供給が開始された場合に、前記放電用スイッチの前記ON状態への切り替えを遅延させる遅延手段を有していることを特徴とする特徴B3乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B8によれば、電源装置から遊技機器への電力供給を待って放電用スイッチをON状態に切り替える構成とすれば、電力の供給源がユニット側蓄電手段から電源装置に切り替わる際に電力供給が途切れることを回避できる。
特徴B9.前記放電用スイッチは、前記蓄電手段の放電中に前記蓄電手段の蓄電条件が成立した場合に前記ON状態からOFF状態に切り替わることを特徴とする特徴B3乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
作業忘れによって遊技ユニットの取付直後に再び取り外される場合には、蓄電手段に電荷が残っている可能性がある。このような場合には、放電用スイッチをON状態からOFF状態に切り替えて放電を中止させることにより、蓄電手段に電荷を残すことができる。
特徴B10.前記蓄電手段は、ユニット側蓄電手段であり、
前記電源装置は、外部電源からの電力を前記遊技機器に供給する主電源部(主電源部654)と、前記主電源部を通じた電力供給が停止されている場合に前記遊技機器に電力を供給可能な支持枠側蓄電手段(枠側バックアップコンデンサ655)とを有し、
前記主電源部から前記制御装置への電力供給を開始及び終了すべく操作される電源操作部(電源ボタン245)を備え、
前記支持枠側蓄電手段の電圧が前記遊技機器の作動電圧よりも低くなっている状況下にて前記電源操作部の操作に基づいて前記主電源部から前記遊技機器に電力が供給される場合に、前記放電用スイッチがOFF状態から前記ON状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴B3乃至特徴B9のいずれか1つに記載の遊技機。
支持対象側蓄電手段を用いて放電用スイッチをON/OFFさせる構成においては、必ずしも支持対象側蓄電手段に十分な電荷が残っているとは限らない。そこで、支持対象側蓄電手段の電圧が遊技機器の作動電圧よりも低くなっている状況下にて電源操作部が操作された場合には、主電源部から遊技機器に電力が供給される場合に放電用スイッチがOFF状態からON状態に切り替わる構成とすることにより、放電が上手く行われずにユニット側蓄電手段に電荷が残ったままになることを抑制できる。
なお、以上詳述した特徴B群に特徴A群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、制御装置等の遊技機器が搭載されてなる遊技ユニット(例えば遊技盤)を枠体等の支持対象に取り付けられてなるものがある。この種の遊技機においては遊技ユニットの着脱を可能とすることでメンテナンスや検査等の作業の容易化が図られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「ここで、上述したように遊技ユニットを着脱可能とした遊技機においては、メンテナンスや検査等の各種作業についての制約を緩和して作業者の利便性の向上を図る上で未だその構成に改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技機器(例えば主制御装置162や図柄表示装置96等)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記支持対象に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により前記遊技機器が動作する遊技機であって、
前記遊技ユニットに設けられ、前記電源装置からの電力供給が停止されている状況下にて前記遊技機器へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記支持対象からの前記遊技ユニットの取り外し前に第1操作(例えばリセットボタン165のON操作及び電源ボタン245のOFF操作や、前扉枠14の開操作)が行われた場合に、前記蓄電手段を充電する充電手段(充電用スイッチ621をON状態とし放電用スイッチ625をOFF状態とする機能)と、
前記支持対象への前記遊技ユニットの取り付け後に第2操作(例えば電源ボタン245のON操作や前扉枠14の閉操作)が行われた場合に、前記蓄電手段から前記遊技機器に電力が供給されないように当該蓄電手段を放電させる放電手段(充電用スイッチ621をOFF状態とし放電用スイッチ625をON状態とする機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、遊技ユニットの取り外しまでに第1操作を行うことにより蓄電手段の充電が行われる。蓄電手段が充電されることにより、遊技ユニットが支持対象から取り外された後は当該蓄電手段から電気機器である遊技機器へ電力を供給可能となる。このような構成とすれば、遊技ユニットを取り外した状態でメンテナンスや検査等を行うことへの支障を減らすことができる。故に、遊技機(遊技ユニット)のメンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって遊技機器への電力供給が可能な構成においては、当該供給機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示す構成では、遊技ユニットを支持対象に取り付けた後に第2操作が行われることで蓄電手段の電圧が遊技機器の作動電圧よりも低くなるように当該蓄電手段が放電される。これにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技機器(例えば主制御装置162や図柄表示装置96等)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備え、前記支持対象に設けられた電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)から供給される電力により前記遊技機器が動作する遊技機であって、前記遊技ユニットに設けられた蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、前記支持対象からの前記遊技ユニットの取り外し前に第1操作(例えばリセットボタン165のON操作及び電源ボタン245のOFF操作)が行われた場合に、前記蓄電手段を充電する充電手段(充電用スイッチ621をON状態とし放電用スイッチ625をOFF状態とする機能)と、前記支持対象への前記遊技ユニットの取り付け後に第2操作(例えば電源ボタン245のON操作)が行われた場合に、前記蓄電手段から前記遊技機に電力が供給されないように当該蓄電手段を放電させる放電手段(充電用スイッチ621をOFF状態とし放電用スイッチ625をON状態とする機能)とを備え、前記蓄電手段は、前記充電手段による充電後に前記遊技ユニットが前記支持対象から取り外されて前記電源装置からの電力供給が停止されている場合に前記遊技機器へ電力を供給することを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴C2.遊技機器(例えば主制御装置162や図柄表示装置96等)が搭載されてなる遊技ユニット(遊技盤ユニット80)と、前記遊技ユニットを着脱可能に支持する支持対象(内枠13の樹脂ベース70)とを備えている遊技機であって、
前記遊技ユニットに設けられたユニット側コネクタ(遊技盤側コネクタ451)と、
前記支持対象に設けられ、当該支持対象への取付完了位置へ向けた前記遊技ユニットの変位により前記ユニット側コネクタと接続され、前記取付完了位置から取り外し側へ向けた前記遊技ユニットの変位により前記ユニット側コネクタと分離される支持対象側コネクタ(内枠側コネクタ401)と、
前記遊技ユニット及び前記支持対象のうち前記支持対象側に設けられ、前記遊技ユニットに供給する電力を生成する電源装置(電源・発射制御装置243の電源部653)と、
前記遊技ユニットに設けられ、当該遊技ユニットが前記支持対象から取り外されることにより前記電源装置からの電力供給が停止された状況となっている場合に、前記遊技機器へ電力を供給可能な蓄電手段(盤側バックアップコンデンサ622)と、
前記ユニット側コネクタ及び前記支持対象側コネクタが接続されている状況下にて第1操作(例えばリセットボタン165のON操作及び電源ボタン245のOFF操作や、前扉枠14の開操作)が行われた場合に、前記蓄電手段を充電する充電手段(充電用スイッチ621をON状態とし放電用スイッチ625をOFF状態とする機能)と、
前記ユニット側コネクタ及び前記支持対象側コネクタが接続されている状況下にて第2操作(例えば電源ボタン245のON操作や前扉枠14の閉操作)が行われた場合に、前記蓄電手段から前記遊技機器に電力が供給されないように当該蓄電手段を放電させる放電手段(充電用スイッチ621をOFF状態とし放電用スイッチ625をON状態とする機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、ユニット側コネクタ及び支持対象側コネクタが接続されている状況下にて第1操作を行うことにより蓄電手段の充電が行われる。蓄電手段が充電されることにより、遊技ユニットが支持対象から取り外された後は当該蓄電手段から電気機器である遊技機器へ電力を供給可能となる。このような構成とすれば、遊技ユニットを取り外した状態でメンテナンスや検査等を行うことへの支障を減らすことができる。故に、遊技機(遊技ユニット)のメンテナンスや検査等の作業に係る制約を緩和し、作業効率等の向上に寄与できる。
蓄電手段によって遊技機器への電力供給が可能な構成においては、当該供給機能が不正の足掛かりとして利用されることが懸念される。この点、本特徴に示す構成では、ユニット側コネクタ及び支持対象側コネクタが接続されている状況下にて第2操作が行われることで蓄電手段の電圧が遊技機器の作動電圧よりも低くなるように当該蓄電手段が放電される。これにより、作業性等の向上に起因して遊技機の防犯性が低下することを抑制できる。
特徴C3.前記充電手段は、前記第1操作に基づいて前記充電を開始した後は、当該第1操作が継続されているか否かに関係なく当該充電を継続する構成となっており、
前記充電手段及び前記放電手段は、前記第1操作が行われてから前記遊技ユニットが前記支持対象から取り外されるまでの間に前記第2操作が行われた場合には、前記充電を中止し前記放電を開始する構成となっていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
本特徴に示すように充電中に第2操作を行った場合には、蓄電手段が速やかに放電される構成とすることにより、第2操作を行ったにも関わらず蓄電手段が充電されたままになることを抑制できる。これは、防犯性の低下を抑制する上で好ましい。
特徴C4.前記放電手段は、前記第2操作に基づいて前記放電を開始した後は、当該第2操作が継続されているか否かに関係なく当該放電を継続する構成となっており、
前記充電手段及び前記放電手段は、前記放電を行っている最中に前記第1操作が行われた場合には、前記放電を中止し前記充電を開始する構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。
メンテナンスや検査等を行う場合には、作業者が遊技ユニットの取付直後に作業のやり残し等に気づいて再び遊技ユニットが取り外される場合がある。ここで、放電中に第1操作が行われた場合には、速やかに放電→充電に移行させることにより、作業者の待ち時間が間延びすることを抑制できる。これは、利便性の向上を図りつつ防犯性の低下を抑える上で好ましい。
特徴C5.前記放電手段は、前記遊技ユニットが前記支持対象から取り外されている状況下においては前記第2操作に基づく放電を行わない構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C4のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、メンテナンスや検査等の作業中に誤って第2操作が行われる等した場合には放電が回避される。これにより、作業中の誤操作によって遊技ユニットを支持対象に戻して再充電させる必要が生じることを抑制できる。
なお、本特徴に示す技術的思想を具現化する上では、例えば遊技ユニットが支持対象から取り外されている状況下において第2操作が行われた場合には上記放電を行わない構成としてもよいし、遊技ユニットが支持対象から取り外されている状況下では第2操作が不可となるように構成してもよい。
特徴C6.前記電源装置から前記蓄電手段に電力を供給する電力供給経路には、前記電源装置から前記蓄電手段への電力供給を許容するON状態と、電力供給を不可とするOFF状態とに切替可能な電力供給用スイッチが設けられており、
前記蓄電手段は、放電用スイッチ(放電用スイッチ625)を介して接地(アース)されており、前記放電用スイッチがOFF状態となっている場合には前記蓄電手段から前記接地への電荷の移動が不可となり、前記放電用スイッチがON状態となっている場合には前記蓄電手段から前記接地へ電荷が移動する構成となっており、
前記充電手段は、前記第1操作が行われた場合に前記電力供給用スイッチがON状態且つ前記放電用スイッチがOFF状態となるように切り替えを行うものであり、
前記放電手段は、前記第2操作が行われた場合に前記電力供給用スイッチがOFF状態且つ前記放電用スイッチがON状態となるように切り替えを行うものであることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C6に示すように電力供給用スイッチ及び放電用スイッチを併用することは、例えば充放電の効率を向上させる上で好ましい。ここで、これらのスイッチを個別に操作することで充電/放電を行う構成とした場合には、操作が煩雑になって操作忘れや操作ミスが発生しやすくなると想定される。これでは、特徴C1等に示した効果を発揮させる上で妨げになり得る。この点、第1操作及び第2操作によって電力供給用スイッチ及び放電用スイッチの状態が各々切り替わる構成とすれば、上記不都合の発生を抑制できる。
特徴C7.前記第1操作の操作対象及び前記第2操作の操作対象(例えば前扉枠14)が同一であることを特徴とする特徴C1乃至特徴C6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C7に示すように、充放電の操作の対象を同一とすることにより、充放電の操作が分かりづらくなることを抑制できる。
特徴C8.前記操作対象は、前記遊技ユニット及び前記支持対象のうち前記支持対象側に配設されていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8に示すように操作対象を支持対象側に配設することにより、遊技ユニットの取り外し中に誤って放電用の操作(第2操作)が行われることを抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記蓄電手段は、前記電源装置から前記蓄電手段に電力を供給することにより当該蓄電手段の充電を行う構成となっており、前記第2操作の操作対象は前記支持対象側に設けられていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C7のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴C9.前記支持対象には、前記遊技ユニットを覆う第1位置と、前記遊技ユニットを覆わない第2位置とに移動可能なカバー体が設けられており、
前記カバー体を前記第2位置へ移動させることにより、前記支持対象からの前記遊技ユニットの取り外しが可能となり、
前記第1操作は、前記カバー体を前記第1位置から前記第2位置へ移動させる操作であり、
前記第2操作は、前記カバー体を前記第2位置から前記第1位置へ移動させる操作であることを特徴とする特徴C1乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように遊技ユニットを着脱する際にカバー体を第1位置/第2位置へ移動させる構成において、遊技ユニットの着脱の一連の操作に第1操作及び第2操作を組み込むことで作業効率の向上を図ったり操作忘れを抑制したりすることができる。
また、以上詳述した特徴C群に特徴A群〜特徴B群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導通路103)と、遊技領域(遊技領域PE)内に配置された各遊技部品(遊技釘38等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、13…内枠、70…樹脂ベース、80…遊技盤ユニット、162…主制御装置、165…リセットボタン、243…電源・発射制御装置、245…電源ボタン、401…内枠側コネクタ、451…遊技盤側コネクタ、601…主制御基板、602…MPU、603…ROM、604…RAM、611…停電監視基板、612…バックアップ回路、621…充電用スイッチ、622…盤側バックアップコンデンサ、625…放電用スイッチ、626…プルダウン抵抗、651…電源・発射制御基板、653…電源部、654…主電源、655…枠側バックアップコンデンサ、LS…駆動用電力供給経路、LN…メモリ用電力供給経路、LN1…第1供給経路、LN2…第2供給経路。

Claims (6)

  1. 遊技領域が設けられている遊技盤と、前記遊技盤を着脱可能に支持する支持枠とを備え、前記遊技盤には、前記支持枠側に設けられた電源装置から供給される電力により動作する制御装置が設けられている遊技機であって、
    前記制御装置は、遊技に関する処理を実行する制御部と、遊技に関する情報を記憶する揮発性記憶部とを有し、
    前記遊技盤に設けられ、前記電源装置から前記揮発性記憶部への電力供給が停止している状況下にて当該揮発性記憶部へ電力を供給可能な蓄電手段と、
    所定の蓄電条件が成立した場合に当該所定の蓄電条件が成立してから前記遊技盤が取り外されるまでの間に前記蓄電手段の充電を行う一方、前記所定の蓄電条件が成立していない場合には当該充電を行わない充電手段と
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記充電手段は、前記電源装置から供給される電力によって前記蓄電手段を充電するものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記充電手段は、前記制御部にて前記処理が実行されることにより遊技が進行している状況下においては、前記充電を行わない構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記支持枠からの前記遊技盤の取り外しに伴って前記揮発性記憶部への電力供給源を前記電源装置から前記蓄電手段に切り替える切替手段を備え、
    前記電源装置から前記揮発性記憶部へ電力を供給する供給経路として第1経路及び第2経路が設けられており、
    前記蓄電手段は前記第2経路を通じて前記電源装置から電力供給を受ける構成となっており、
    前記切替手段は、前記切り替えを行う場合に、前記第1経路及び前記第2経路の両方を通じて前記揮発性記憶部へ電力を供給可能な状態を経由する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の遊技機。
  5. 前記蓄電手段は、遊技盤側蓄電手段であり、
    前記電源装置は、外部電源からの電力を前記制御装置に供給する主電源部と、前記主電源部を通じた電力供給が停止されている場合に前記制御装置に電力を供給可能な支持枠側蓄電手段とを有し、
    前記主電源部から前記制御装置への電力供給を開始及び終了すべく操作される電源操作部を備え、
    前記充電手段は、前記支持枠側蓄電手段に蓄えられた電荷を前記遊技盤側蓄電手段へ移動させることにより前記遊技盤側蓄電手段の充電を行う構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の遊技機。
  6. 前記電源装置から前記揮発性記憶部へ電力を供給する供給経路として第1経路及び第2経路が設けられており、
    前記遊技盤側蓄電手段は前記第2経路を通じて前記電源装置から電力供給を受ける構成となっており、
    前記充電手段は、前記第2経路を通じた前記支持枠側蓄電手段から前記遊技盤側蓄電手段への電荷の移動を可能とする第1状態と、当該移動を不可とする第2状態とに切替可能な充電用スイッチを有し、
    前記充電用スイッチは、少なくとも前記電源操作部がオフ操作されたことを含む前記所定の蓄電条件が成立した場合に前記第2状態から前記第1状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
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