添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態におけるPCRF100を含んだネットワークシステム構成を示す図である。図に示されるとおり、このネットワークシステムは、VPLMN(Visited Public Land Mobile network)200と、HPLMN(Home Public Land Mobile network)300とを含んで構成されている.VPLMN200は、ユーザ端末310からみた他事業者網である。VPLMN200は、一般的に、eNB220、S−GW230、P−GW240、MME250、およびPCRF100を含んで構成されている。ユーザ端末310は、eNB220、S−GW230、P−GW240、MME250、およびPCRF100を利用した通信を行うことができる。また、ここではユーザ端末310は、HPLMN300をホーム網(契約事業者が運営する通信網)とする端末であるため、適宜HSS320と通信を行いながら、VPLMN200を利用した通信を行うことができる。
eNB220は、ユーザ端末310と無線による通信を行う基地局である。S−GW230およびP−GW240は、データ通信を行うためのゲートウエイ装置である。MME250は、ユーザ端末310に対するモビリティ制御を行う部分である。PCRF100は、ユーザごとのポリシー情報の管理を行う。本実施形態では、PCRF100は、ユーザ端末310の規制制御を行うノードとなる。
つぎに、本実施形態にかかる通信制御装置であるPCRF(Policy and Charging Rules Function)の構成について説明する。図2は、本実施形態にかかるPCRFの構成図である。具体的にはPCRF100は、アタッチ処理部101、事業者情報記憶部102、データ量記憶部103、受信部104、データ量処理部105、および発信部106を含んで構成されている。
アタッチ処理部101は、ローミングインしたユーザ端末(以下ローミングインユーザ端末)のアタッチを契機にデータ量報告閾値を、呼処理装置であるP−GW(Packet Data Network Gateway)240に通知することで、データ量報告閾値をP−GW240に設定する。P−GW240は、ローミングインユーザ端末の利用データ量(上り/下り)の合計が、先に設定されたデータ量報告閾値を超過した場合に、利用データ量をPCRF100に通知することができる。また、P−GW240は、ユーザ端末310がデタッチしたときも、そのデタッチしたときの利用データ量をPCRF100に通知する。
事業者情報記憶部102は、事業者識別コード(MCC(Mobile Country Code)とMNC(Mobile Network Code)との組み合わせ、以下「MCC+MNC」)と閾値超過時の最大スループット値(APN−AMBR)とデータ量上限値とデータ量蓄積期間とを記憶する。
ここで、この事業者情報記憶部102が記憶するデータベース構造について説明する。図3は、本実施形態にかかるPCRF100の事業者情報記憶部102で記憶する事業者情報のデータベース構造である。このデータベースは、MCC+MNC、データ量上限値、データ量蓄積期間、および閾値超過時の最大スループット値であるAPN−AMBR(Access Point Name−Aggregate Maximum Bit Rate)を記述する。
データ量蓄積期間は、データ規制の対象となるデータ量の蓄積期間となる基準期間を示す。例えば、蓄積期間を3日間とした場合に、3日間にデータ量上限値を超えてしまうと、規制処理が働くように制御される基準となる期間である。なお、この蓄積期間は、現在の日から遡った期間(例えば直近3日間)を示してもよいし、蓄積期間ごと(例えば、3日ごと)に事前に区分した期間としてもよい。
データ量記憶部103は、ユーザ情報である加入者識別番号(IMSI)と利用データ量とを記憶する。図4は、本実施形態にかかるPCRF100のデータ量記憶部103で記憶する事業者情報のデータベース構造である。このデータベースは、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)および蓄積データ量を記述する。なお、ユーザ端末を識別することができる情報であれば、必ずしもIMSIである必要はない。
受信部104は、ローミングインユーザ端末のアタッチを契機にP−GWからMCC+MNC、およびIMSIを受信する。また、受信部104は、ローミングインユーザ端末のネットワークに対するデタッチ要求、およびP−GWにおけるデータ量報告閾値の超過を検出したことを契機にP−GWから送信された利用データ量を受信する。
データ量処理部105は、受信部104が受信したIMSIごとの利用データ量をデータ量記憶部103の蓄積データ量に加算する。データ量処理部105は、データ量記憶部103の蓄積データ量と事業者情報記憶部102の事業者ごとのデータ量上限値とを比較し、最大スループットの変更要否を判断する。データ量処理部105は、蓄積データ量がデータ量上限値を上回っている場合は、事業者情報記憶部102を参照して、MCC+MNCと関連付けられた閾値超過時のAPN−AMBRを、P−GWに通知することを決定する。
発信部106は、データ量処理部105で決定したAPN−AMBRをP−GW240に送信して、設定する。
続いて、本実施形態にかかるPCRF100の動作について説明する。図5は、本実施形態にかかるPCRF100の動作を示すシーケンス図である。本実施形態にかかるPCRF100を動作させるにあたっては、まず、P−GW240は、PCRF100から通知されたデータ量報告閾値を、ユーザ端末ごとに区別して記憶する(S101)。
P−GW240は、各ユーザ端末310の通信状況を把握しており、一のユーザ端末における利用データ量がデータ量報告閾値を超過したことを検出する(S102)。
P−GW240は、利用データ量がデータ量報告閾値を超えるごとに、PCRF100に、Event Trigger、利用データ量、およびMCC+MNCを含むDiameter_CC-Requestを送信する(S103)。
PCRF100において、データ量処理部105はIMSIごとの利用データ量を、データ量記憶部103の蓄積データ量に加算し、データ量記憶部103のデータベースを更新する(S104)。
PCRF100において、データ量処理部105は、MCC+MNCから当該ユーザ端末310が他事業者の契約者(ローミングインユーザ端末)であるか否かを判断する(S105)。ここでは、ローミングインユーザ端末であることを判断する。
PCRF100において、データ量処理部105は、当該ユーザ端末310がローミングインユーザ端末であると判断した場合、データ量記憶部103の蓄積データ量と、事業者情報記憶部102を参照して得たデータ量上限値とを比較し、APN−AMBRの変更要否を判断する(S106)。
PCRF100において、データ量処理部105は、蓄積データ量がデータ量上限値を上回っている場合は、事業者情報記憶部102を参照してMCC+MNCと関連付けられた閾値超過時のAPN−AMBRを、P−GW240に通知するAPN−AMBRとして決定する(S107)。
PCRF100は、QoS-Information を含むDiameter_CC-AnswerをP−GW240に送信する。QoS-Informationは、閾値超過時のAPN−AMBRを含む(S108)。
そして、ユーザ端末310が在圏する事業者網において、閾値超過時のAPN−AMBRの変更手順が実施され、変更されたAPN−AMBRによる規制に従った通信が行われる(S109)。
図6は、本実施形態にかかるPCRF100のアタッチ時の動作を示すフローチャートである。まず、PCRF100は、MCC+MNCごとにデータ量上限値、データをカウントとする期間であるデータ量蓄積期間、閾値超過時のAPN−AMBRを事前に設定する(S201)。そして、PCRF100は、事業者共通のデータ量報告閾値を事前に設定する(S202)。
その後、ユーザ端末310がネットワークにアタッチし(S203)、VPLMN200のMME250は、HPLMN300のHSSに320対してDiameter_Update Location Requestを通知する(S204)。
HPLMNのHSS320は、VPLMN200のMME250に対してDiameter_Update Location AnswerにてVPLMN-Dynamic-Address-Allowed=ALLOWEDを設定して通知する(S205)。
VPLMN200のMME250は、VPLMN200のS−GW230に対して、GTPv2_Create Session RequestにてIMSI、MCCおよびMNCを通知する(S206)。
VPLMN200のS−GW230は、VPLMN200のP−GW240に対して、GTPv2_Create Session RequestにてIMSI、MCCおよびMNCを通知する(S207)。P−GW240は、Diaeter_CC-Requestにて、IMSI、MCCおよびMNCをPCRF100に通知する(S208)。
PCRF100において、受信部104は、IMSIおよびMCC+MNCをP−GW240から受信し、アタッチしたユーザ端末310が他事業者の契約者(ローミングインユーザ端末)であることを判断する(S209)。
データ量処理部105は、データ量記憶部103を参照して当該ユーザ端末のIMSIと関連付けられた蓄積データ量と、事業者情報記憶部102を参照して得たデータ量上限値とを比較し、APN−AMBRの変更要否を判断する(S210)。
データ量処理部105は、蓄積データ量がデータ量上限値を上回っている場合は、事業者情報記憶部102を参照してMCC+MNCと関連付けられた閾値超過時のAPN−AMBRを、P−GW240に通知するAPN−AMBRとして決定する(S211)。
PCRF100は、Diameter_CC-Answerにて、Event-Trigger、 データ量報告閾値およびQoS-Information(APN−AMBR)をP−GWに通知する(S212)。
P−GW240は、PCRF100が通知したEvent-Triggerにより、データ量報告閾値超過時にPCRF100にデータ量を通知するイベントを設定する(S213)。P−GW240は、利用データ量がデータ量報告閾値を超過するごとに、その旨をPCRF100に通知することで、規制の要否の判断をしてもらう。そして、アタッチ処理の手続きが行われる(S214)。
P−GW240がデータ量をPCRFに報告する機能が必要でない場合、P−GW240でデータ量報告閾値を持つ必要がない。そのため、データ量報告のイベントを有効にするタイミングでPCRFより報告閾値を通知することで、無駄に閾値を記憶する必要がなくなる。
このような処理を行うことにより、PCRF100は、ローミングインユーザ端末が契約している通信事業者ごとに、通信規制を行うことができる。特に、このような事業者ごとの詳細な通信量の制御は、HPLMN300のP−GW(図示せず)とVPLMN200のS−GW230を利用するローミング方式においては、HPLMN300のP−GWおよびそれと接続されるPCRFを用いて容易に実現可能であるが、S−GW230とP−GW240の両方をVPLMN200の装置を利用するローカルブレイクアウト方式ではそうではない。
すなわち、ある通信事業者と契約している通信端末が他の通信事業者のネットワークから直接インターネットなどのデータネットワークに接続する場合においては、契約元の通信事業者が定める課金機能やQoS制御機能を適用する場合にはHPLMN300とVPLMN200のPCRF同士を接続しなければならない。しかし、これらのPCRFを接続することはローカルブレイクアウト方式を実施する上で必須の要件ではない。そのため、HPLMN300のPCRFとVPLMN200のPCRF100とが接続されていない場合があり、かつ国際ローミングの場合は国際中継網を経由するため、新たに接続する場合には多大なコストが必要となる。
本実施形態においては、PCRF100において事前に通信事業者ごとの利用データ量上限値を設定しておくことで、ローカルブレイクアウト方式をとったローミングイン端末に対しても適切な規制処理を行うことができる。
また、通信事業者ごとに規制を行うため、HPLMN300のPCRFとVPLMN200のPCRF100とを通信接続しなくても、個別の通信事業者が求める通信量制御ポリシーをVPLMN200のネットワーク装置のみで実現することができる。具体的には、ある通信事業者は1利用者あたりの24時間の通信量が1GBを超過した場合に最大通信速度を128kbpsとするが、他の通信事業者は1利用者あたりの7日間の通信量が10GBを超過した場合に最大通信速度を1Mbpsとするといった通信事業者ごとの異なる規制ポリシーを単一ネットワーク内の装置で実現できるようになる。
つぎに、本実施形態のPCRF100の作用効果について説明する。本実施形態のPCRF100は、ユーザ端末310の利用データ量に基づいて通信規制の要否を判断する規制判断部と、通信規制が要であると判断されると、ユーザ端末310の通信事業者に対応した規制情報に基づいて、ユーザ端末に対する通信規制のための制御を行う規制処理部と、として機能するデータ量処理部105を備える。
この構成により、PCRF100は、通信事業者ごとに規制情報を設定し、それに応じた規制処理を行うことができる。特に、ローカルブレイクアウト方式によるローミングにおいては、S9インタフェ−スなどの物理的な配線を行う必要がなく、通信事業者ごとの適切な規制処理を可能にする。
さらに、PCRF100において、データ量処理部105は、ユーザ端末310の通信事業者に対応したデータ量上限値に基づいて、当該ユーザ端末310に対する通信規制の要否を判断することができる。
この構成により、通信事業者ごとに規制のための判断基準の設定することができる。
また、データ量処理部105は、通信規制のための制御として、ユーザ端末310が通信処理に使用する呼処理装置であるP−GW240に、規制情報に基づいた規制処理を行わせる制御を行う。
本実施形態では、PCRF100は、P−GW140に、規制値を設定することにより、P−GW240は、ユーザ端末310に対する通信規制を可能にする。
より具体的な構成として、PCRF100は、通信事業者の事業者識別情報(MCCおよびMNC)およびデータ量上限値を記憶する事業者情報記憶部102と、ユーザ端末310を識別するためのユーザ情報(例えばIMSI)および当該ユーザ端末310が通信した蓄積データ量を記憶するデータ量記憶部103と、を備える。そして、データ量処理部105は、ユーザ端末310から、P−GW240を介して送信される、事業者識別情報(MCC、MNC)、ユーザ情報(IMSI)、および利用データ量に基づいて、データ量記憶部103における蓄積データ量を更新する。データ量処理部105は、蓄積データ量と、データ量上限値とに基づいて、ユーザ端末310に対する通信規制の要否を判断する。
PCRF100において、事業者情報記憶部102は、さらに規制値を、事業者識別情報ごとに記憶する。そして、データ量処理部105は、ユーザ端末310に対応付けられる事業者識別情報に応じた規制値を、P−GW240に設定し、P−GW240に対して当該規制値に基づいた規制処理を行わせる。
このような構成により、PCRF100は、通信事業者ごとに規制値を設定しておき、それを所定の条件に従って、P−GW240に設定することができる。
また、PCRF100において、事業者情報記憶部102は、さらに、蓄積データ期間を、事業者識別情報ごとに記憶する。データ量処理部105は、蓄積データ期間を基準にして、蓄積データ量の更新および通信規制の要否を判断する。
このような構成により、通信事業者ごとに蓄積データ期間を設定しておき、それに応じた通信規制を行うことができる。したがって、通信事業者ごとに、蓄積データ期間をかえることで、通信事業者に適した通信規制を行うことができる。
また、PCRF100は、さらにユーザ端末310のアタッチ時にデータ量報告閾値をP−GW240に通知するアタッチ処理部101を備える。P−GW240は、データ量報告閾値に基づいて、ユーザ端末310の利用データ量を通知する。
この構成により、PCRF100は、P−GW240に、定期的に利用データ量を通知させることができる。したがって、ユーザ端末310の利用データ量に基づいて蓄積データ量をより正確に把握することができ、よって適切な通信規制を可能にする。
上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけるPCRF100、P−GW240などは、本開示の通信規制方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図7は、本開示の一実施の形態に係るPCRF100のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のPCRF100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。PCRF100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
PCRF100における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のデータ量処理部105などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、PCRF100のデータ量処理部105、アタッチ処理部101は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る通信規制方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の受信部104、発信部106などは、通信装置1004によって実現されてもよい。受信部104および発信部106は、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよいし、一つのデバイスで構成してもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、PCRF100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE−Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS−GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS−GW)であってもよい。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。