JP2020176702A - ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダンパ装置において、プレートの板厚を薄くし、かつ安定したヒステリシストルクが得られるようにする。【解決手段】このダンパ装置は、第1及び第2プレート31,32を有する入力側回転部材20と、出力側回転部材21と、複数のトーションスプリング22と、ヒス発生機構24と、を備えている。ヒス発生機構24は、入力側回転部材20と出力側回転部材21との相対回転時にヒステリシストルクを発生する。ヒス発生機構24は、摩擦部材46と、コーンスプリング47と、を有している。摩擦部材46は、第1プレート31に摩擦接触する。コーンスプリング47は、第1プレート31を摩擦部材46との軸方向間に挟み込むように配置され、摩擦部材46を第1プレート31に押圧する。【選択図】図1

Description

本発明はダンパ装置に関する。
エンジンで発生した動力をトランスミッションに伝達するために、車両の動力伝達経路には、ダンパ装置が設けられている。ダンパ装置は、入力側回転部材と、出力側回転部材と、これらの回転部材を弾性的に連結する複数の弾性部材と、を備えている。
例えば、特許文献1のダンパ装置は、入力側回転部材としての1対のプレートと、出力側回転部材としてのハブと、を有し、これらが複数のコイルスプリングによって連結されている。また、1対のプレートとハブとの間には、ヒステリシス機構が設けられている。ヒステリシス機構は、ヒスプレート及びコーンスプリングを有している。
特開2015−232358号公報
特許文献1のダンパ装置は、1対のプレートの外周端部同士がリベットによって連結されている。そして、1対のプレートの一方の内周部と、ハブとの間にコーンスプリングが配置されている。
このような構成では、プレートの外周端部の連結部を支点として、コーンスプリングの荷重をディスクプレートの内周部が受けることになる。このため、1対のプレートの内周部が広がるようにたわみやすくなり、ヒステリシストルクが安定しない。したがって、プレートのたわみを抑えるために、プレートの厚みを厚くする、リブを形成する等によって、プレートの剛性を高くする必要がある。
本発明の課題は、1対のプレートの板厚を薄くできるとともに、安定したヒステリシストルクが得られるようにすることにある。
(1)本発明に係るダンパ装置は、第1回転部材と、第2回転部材と、複数の弾性部材と、ヒス発生機構と、を備えている。第1回転部材は1対のプレートを有している。1対のプレートは、軸方向に間隔をあけて対向して配置され、互いに固定されている。第2回転部材は、第1回転部材と相対回転可能に配置されている。複数の弾性部材は、第1回転部材と第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結する。ヒス発生機構は、第1回転部材と第2回転部材との相対回転時にヒステリシストルクを発生する。
また、ヒス発生機構は、摩擦部材と、付勢部材と、を有している。摩擦部材は、1対のプレートのうちの一方に摩擦接触する。付勢部材は、一方のプレートを摩擦部材との軸方向間に挟み込むように配置され、摩擦部材を一方のプレートに押圧する。
この装置では、例えば、第1回転部材に動力が入力されると、この動力は、複数の弾性部材を介して第2回転部材に伝達される。そして、トルク変動によって弾性部材が弾性変形し、第1回転部材と第2回転部材との間に相対回転が生じると、ヒス発生機構によってヒステリシストルクが発生する。この弾性部材の弾性変形及びヒステリシストルクによって、振動が減衰される。
ここでは、付勢部材と摩擦部材とが、1対のプレートのうちの一方のプレートを挟み込むように配置されている。このため、付勢部材の付勢力は、摩擦部材と一方のプレートにのみ作用する。したがって、1対のプレートの内周部を拡げるようなプレートの変形をなくすことができ、各プレートを薄くできる。また、1対のプレートを薄くしても、安定したヒステリシストルクが得られる。
(2)好ましくは、1対のプレートの外周部同士を接続する複数の固定部材をさらに備えている。
(3)好ましくは、第2回転部材は、1対のプレートの軸方向間に配置されたフランジ部を有している。また、好ましくは、摩擦部材は、一方のプレートと、フランジ部と、の間に配置され、付勢部材は、一方のプレートを挟んで摩擦部材とは逆側に配置されている。
従来のダンパ装置では、付勢部材を構成するコーンスプリングは1対のプレートの軸方向間に配置されている。このため、コーンスプリングのサイズを大きくすることができない。サイズの小さいコーンスプリングは、弾性変形量に対して荷重の変化量が大きく、したがって、摩耗代を大きくとることができない。
しかし、この一実施形態では、付勢部材を1対のプレートの外部に配置できるので、付勢部材として例えばコーンスプリングを用いた場合、サイズを大きくできる。したがって、摩耗代を大きく確保でき、付勢部材の長寿命化を図ることができる。また、付勢部材のサイズを大きくすることによって、その付勢力が安定し、安定したヒステリシストルクを得ることができる。
(4)好ましくは、ヒス発生機構は、摩擦部材及び付勢部材を支持する摩擦プレートをさらに有する。
ここでは、摩擦プレートを追加することによって、付勢部材と摩擦部材とによって1枚のプレートを挟み込むような構成を実現することができる。
(5)好ましくは、摩擦プレートは、押圧部と、保持部と、を有している。押圧部は、摩擦部材を一方のプレートとの間で挟み込む。保持部は、付勢部材を一方のプレートとの間で保持する。
(6)好ましくは、一方のプレートは、円周方向に並べて配置された複数の開口を有している。そして、この場合は、摩擦プレートの押圧部は円板状に形成されているのが好ましい。また、好ましくは、摩擦プレートの保持部は、複数の開口を通過して延びる複数の歯を有し、複数の歯は、押圧部の外周端部を軸方向に折り曲げて形成されている。
(7)好ましくは、付勢部材は、内周端部が一方のプレートに当接するコーンスプリングである。また、好ましくは、ヒス発生機構は、コーンスプリングの外周端部を複数の歯に支持するための支持部材をさらに有する。
(8)好ましくは、一方のプレートは、円周方向に並べて配置された複数の開口を有している。そして、この場合は、摩擦プレートの押圧部は円板状に形成されているのが好ましい。また、好ましくは、摩擦プレートの保持部は、複数の開口を通過して延びる複数の歯を有し、複数の歯は、押圧部の内周端部を軸方向に折り曲げて形成されている。
(9)好ましくは、付勢部材は、外周端部が一方のプレートに当接するコーンスプリングである。また、好ましくは、ヒス発生機構は、コーンスプリングの内周端部を複数の歯に支持するための支持部材をさらに有する。
(10)好ましくは、摩擦部材は、第2回転部材に対して、回転方向に所定の隙間を介して相対回転不能に係合している。
この場合は、摩擦部材が、第2回転部材との隙間の分だけ相対回転可能である。これによって、微小角度の範囲で、低ヒステリシストルクを発生することができる。
以上のような本発明では、1対のプレートの板厚を薄くできるとともに、安定したヒステリシストルクを得ることができる。
本発明の一実施形態によるダンパ装置を備えた動力伝達装置の断面図。 図1のトルクリミッタ装置を抽出して示す図。 図1のダンパ装置を抽出して示す図。 図1のヒス発生機構を示す図。 図1のダンパ装置の一部を取り外して示す正面図。 ヒス発生機構の外観斜視部分図。 ヒス発生機構の外観斜視部分図。 サイズの違いによるコーンスプリングの特性の違いを示す図。 本発明の他の実施形態によるヒス発生機構を示す図。 本発明のさらに他の実施形態によるヒス発生機構を示す図。
図1は本発明の一実施形態によるダンパ装置を有する動力伝達装置1の断面図、図2はその一部の部材を取り除いて示す正面図である。この動力伝達装置1は、例えば、ハイブリッド車両に搭載される。動力伝達装置1は、トルクリミッタ装置2と、このトルクリミッタ装置2を介してエンジンからの動力が入力されるダンパ装置3と、を有している。図1の右側にはエンジンが配置され、左側には電動機や変速機等が配置される。図1のO−O線が回転軸である。
[トルクリミッタ装置2]
トルクリミッタ装置2は、エンジンから動力が入力されるフライホイール4に連結される。そして、例えば、出力側から過大なトルクが入力された際に、過大なトルクがエンジン側に伝達されないように、伝達されるトルクを所定値以下に規制する。このトルクリミッタ装置2は、カバー10と、ダンパプレート11と、摩擦ディスク12と、プレッシャプレート13と、コーンスプリング14と、を有している。摩擦ディスク12、プレッシャプレート13、及びコーンスプリング14は、カバー10の内部に収容されている。
図2にトルクリミッタ装置2を拡大して示している。カバー10は、連結部10aと、筒状部10bと、支持部10cと、を有している。連結部10a、筒状部10b、及び支持部10cは、プレス成形によって一体加工されている。したがって、筒状部10bは、絞り加工による勾配を有しており、フライホイール4から離れるにしたがって内周側に傾いている。また、筒状部10bと支持部10cとの間には曲面部10dが形成されている。
連結部10aは、環状に形成され、ダンパプレート11を挟んで、フライホイール4にボルト15によって連結される。筒状部10bは、連結部10aの内周端から出力側(フライホイール4から離れる側)に延びている。支持部10cは、環状であり、筒状部10bの先端から内周側に所定の幅で延びている。支持部10cの径方向中間部には、フライホイール4側に突出する環状の支持用突起10eが形成されている。
ダンパプレート11は、環状に形成され、外周部に複数の孔11aを有している。この孔11aを貫通するボルト15によって、ダンパプレート11は、カバー10とともにフライホイール4の側面に固定される。外径はフライホイール4の外径と同じであり、内径は摩擦ディスク12の摩擦材(後述する)の内径よりも小さい。
摩擦ディスク12は、コアプレート17と、1対の摩擦材18と、を有している。コアプレート17は、環状に形成されるとともに、内周端からさらに径方向内方に延びる複数の固定部17aを有している。コアプレート17は、この固定部17aを介してダンパ装置3に連結されている。1対の摩擦材18は、環状に形成され、コアプレート17の両側面に固定されている。
プレッシャプレート13は、環状に形成され、摩擦ディスク12を挟んでダンパプレート11と対向するように配置されている。すなわち、ダンパプレート11とプレッシャプレート13とによって、摩擦ディスク12を挟み込んでいる。プレッシャプレート13の内径は、摩擦ディスク12の摩擦材18の内径よりも小さい。
コーンスプリング14は、プレッシャプレート13とカバー10の支持部10cとの間に、圧縮された状態で配置されている。コーンスプリング14の外周部は、支持部10cの支持用突起10eに支持され、内周端はプレッシャプレート13に当接し、プレッシャプレート13をフライホイール4側に押圧している。
このようなトルクリミッタ装置2によって、エンジン側とダンパ装置3との間で伝達されるトルクが、トルクリミッタ装置2のトルク伝達容量を超えると、摩擦ディスク12の部分で滑りが生じ、伝達されるトルクが制限される。
[ダンパ装置3]
ダンパ装置3は、トルクリミッタ装置2からの動力を出力側に伝達し、また動力伝達時の振動を減衰する。図3に、ダンパ装置3を抽出して示している。ダンパ装置3は、入力側回転体20(第1回転部材の一例)と、出力側回転体21(第2回転部材の一例)と、複数のトーションスプリング22と、中間回転体23と、ヒス発生機構24と、を有している。
<入力側回転体20>
入力側回転体20は、回転軸を中心に回転可能であり、第1プレート31及び第2プレート32(1対のプレートの一例)を有している。
第1プレート31は、円板部31aと、トーションスプリング22を保持するための複数の第1窓部31bと、複数の折り曲げ部31cと、複数の固定部31d(図4参照)と、を有している。なお、図4は、ダンパ装置3の図1とは異なる円周方向位置での断面を示している。なお、第1プレート31は、円板部31aの内周面と、出力側回転体21の筒状のハブ(後述する)の外周面と、によって径方向に位置決めされている。
第1窓部31bは、円板部31aの外周部に形成されている。第1窓部31bは、軸方向に貫通する円周方向に長い孔と、孔の内周縁及び外周縁に形成された保持部と、を有しており、保持部はトーションスプリング22を保持している。孔の円周方向の端面は、トーションスプリング22の端面に当接可能である。
折り曲げ部31cは、断面L字状であり、円板部31aの外周端部をフライホイール4側に折り曲げて形成されている。円板部31aの外周端部を断面L字状に折り曲げることによって、第1プレート31の回転強度の向上が実現されている。
図4及び図5に示すように、固定部31dは、折り曲げ部31cの円周方向の中央部において、折り曲げ部31cの先端をさらに径方向内方に折り曲げて形成されている。なお、図5は、装置の一部の部材を取り外して示す正面図である。そして、固定部31dには、リベット固定用の孔31eが形成されている。なお、円板部31aにおいて、リベット固定用の孔31eと同じ位置には、リベットかしめ用の孔31fが形成されている。
第2プレート32は、第1プレート31のフライホイール4側において、第1プレート31と軸方向に対向して配置されている。第2プレート32は、円板状に形成され、複数の第2窓部32bを有している。なお、第2プレート32は、その内周面と、出力側回転体21の筒状のハブ(後述する)の外周面と、によって径方向に位置決めされている。
第2窓部32bは、第1プレート31の第1窓部31bと対応する位置に形成されている。第2窓部32bは、軸方向に貫通する円周方向に長い孔と、孔の内周縁及び外周縁に形成された保持部と、を有しており、保持部はトーションスプリング22を保持している。孔の円周方向の端面は、トーションスプリング22の端面に当接可能である。この第2窓部32bと、第1プレート31の第1窓部31bと、によってトーションスプリング22が保持されている。
また、第2プレート32には、第1プレート31のリベット固定用の孔31eと同じ位置に、リベット固定用の孔32e(図4参照)を有している。これらの両プレート31,32のリベット固定用の孔31e,32eを貫通するリベット33によって、第1プレート31と第2プレート32とは、軸方向及び円周方向に移動不能に固定されている。なお、第1プレート31の固定部31dと第2プレート32との間には、摩擦ディスク12のコアプレート17の固定部17aが差し込まれ、第1プレート31及び第2プレート32と摩擦ディスク12とが固定されている。
<出力側回転体21>
出力側回転体21は、中心部を除いて、第1プレート31と第2プレート32との軸方向間に配置されている。出力側回転体21は、回転軸を中心に回転可能であり、第1プレート31及び第2プレート32と相対回転可能である。出力側回転体21は、ハブ35と、3つのフランジ36と、を有している。
ハブ35は、出力側回転体21の中心部に配置され、筒状である。内周部には、スプライン孔35aが形成されており、このスプライン孔35aが出力側の軸(図示せず)に形成されたスプラインと連結される。前述のように、このハブ35の外周面と、第1及び第2プレート31,32の内周面と、によって、第1及び第2プレート31,32はハブ35に対して径方向に位置決めされている。
図5に示すように、3つのフランジ36は、ハブ35の外周面から径方向に放射状に延びて形成されている。3つのフランジ36は、円周方向に等角度間隔で配置されている。フランジ36は、第1支持部36aと、第2支持部36bと、係合孔36cと、を有している。
第1支持部36aは、フランジ36の径方向中間部に形成されており、内周部に比較して円周方向の幅が小さい。第1支持部36aの円周方向の両端面にスプリングシート38が当接している。第2支持部36bは、第1支持部36aの外周端の両端部を、円周方向に延長して形成されている。この第2支持部36bの内周面に、スプリングシート38が当接している。係合孔36cは、第1支持部36aの径方向内方に形成され、所定の幅で軸方向に貫通している。
なお、第2支持部36bは、第1プレート31の固定部31dと円周方向において同じ位置に配置されている。第2支持部36bには軸方向に貫通する孔36dが形成されている。この孔36d及び第1プレート31のリベットかしめ用の孔31fを通して、第1プレート31と第2プレート32がリベットかしめされている。
<トーションスプリング22>
トーションスプリング22は、出力側回転体21の複数のフランジ36の円周方向間に収容され、第1プレート31及び第2プレート32の第1窓部31b及び第2窓部32bによって保持されている。なお、隣接するフランジ36間には、2つのトーションスプリング22が配置されており、各トーションスプリング22の両端面には、スプリングシート38が配置されている。
<中間回転体23>
中間回転体23は、回転軸を中心に回転可能であり、第1プレート31、第2プレート32、及び出力側回転体21と相対回転可能である。中間回転体23は、隣接するフランジ36間に配置されている2つのトーションスプリング22を直列に作動させるため部材である。中間回転体23は、環状部40と、3つの中間フランジ41と、を有している。
環状部40は、内周部が出力側回転体21のハブ35の外周に挿入されている。すなわち、環状部40の内周面と、ハブ35の外周面と、が接触し、これにより中間回転体23は出力側回転体21に対して径方向に位置決めされている。環状部40は、出力側回転体21のハブ35のフライホイール4側に、ハブ35と軸方向に並べて配置されている。
3つの中間フランジ41は、第1支持部41aと、第2支持部41bと、ストッパ部41cと、を有している。
第1支持部41aは、環状部40に対して軸方向にオフセットして形成されている。第1支持部41aは、内周部に比較して円周方向の幅が小さい。第1支持部41aの円周方向の両端面にスプリングシート38が当接している。第2支持部41bは、第1支持部41aの外周端の両端部を、円周方向に延長して形成されている。この第2支持部41bの内周面に、スプリングシート38が当接している。
ストッパ部41cは、第1支持部41aの外周面の円周方向中央部に形成されており、径方向外方に突出している。ストッパ部41cは、第1プレート31の隣接する折り曲げ部31cの円周方向間の中央部に配置されている。そして、ストッパ部41cの円周方向の端面と、折り曲げ部31cの円周方向端面と、は当接可能である。
すなわち、第1プレート31の折り曲げ部31cと、中間回転体23のストッパ部41cと、によって、入力側回転体20と、中間回転体23(ひいては出力側回転体21)と、の相対回転角度が、所定の角度範囲内になるように規制されている。
[ヒス発生機構24]
ヒス発生機構24は、径方向においては、トーションスプリング22の径方向内方に配置されている。また、軸方向においては、第1プレート31を軸方向において挟み込むように配置されている。
ヒス発生機構24は、図3に示すように、摩擦プレート45と、摩擦部材46と、コーンスプリング47と、スナップリング48と、を有している。
摩擦プレート45は、図3、図6及び図7に示すように、環状の部材であり、押圧部45aと、複数の保持部45bと、を有している。なお、図6及び図7では、第1プレート31を省いて示している。
押圧部45aは、円板状であって、径方向に所定の幅を有し、第1プレート31と、出力側回転体21のフランジ36と、の間に配置されている。
複数の保持部45bは、押圧部45aの外周端から軸方向の第1プレート31側に延びている。また、複数の保持部45bは、第1プレート31に形成された開口31g(図3参照)を通過し、先端部は第1及び第2プレート31,32で囲まれた空間の外部に突出している。各保持部45bの内周面には、断続的ではあるが環状の溝45c(図6参照)が形成されている。
摩擦部材46は、環状で円板状に形成され、摩擦プレート45の押圧部45aと第1プレート31の側面との間に配置されている。摩擦部材46の内周端部には、図1及び図7に示すように、軸方向フランジ36側に突出する係合部46aが形成されている。この係合部46aが、フランジ36の係合孔36cに微小隙間を介して係合している。このため、フランジ36(出力側回転体21)と摩擦部材46とは相対回転不能である。
コーンスプリング47は、第1プレート31を、摩擦部材46との間で軸方向に挟み込むように配置されている。すなわち、コーンスプリング47は、第1及び第2プレート31,32で囲まれた空間の外部に配置されている。コーンスプリング47の内周端は、第1プレート31に当接し、外周端は摩擦プレート45の保持部45bに、スナップリング48によって保持されている。より詳細には、コーンスプリング47は、第1プレート31とスナップリング48との間において、圧縮された状態で装着されている。したがって、このコーンスプリング47の付勢力によって、摩擦部材46は押圧部45aを介して第1プレート31に押圧されている。
なお、コーンスプリング47の外周端部には、複数の切欠47aが形成されており、この切欠47aを、摩擦プレート45の保持部45bが通過している。したがって、第1プレート31、摩擦プレート45、及びコーンスプリング47は、互いに相対回転不能である。
以上の構成により、入力側回転体20と出力側回転体21とが相対回転してトーションスプリング22が伸縮すると、出力側回転体21に係合する摩擦部材46と、第1プレート31と、の間で摩擦抵抗(ヒステリシストルク)が発生する。
また、摩擦部材46の係合部46aが、フランジ36の係合孔36cに係合しているところ、両者の間には、微小な円周方向隙間が形成されている。このため、この微小隙間に相当する角度範囲において、各部材の摩擦による小さいヒステリシストルクが発生する。この小さいヒステリシストルクによっても、振動を減衰することができる。
ここでは、コーンスプリング47をダンパ装置の外部に配置しているので、従来装置のようにダンパ装置の内部空間にコーンスプリングを配置する場合に比較して、サイズの大きいコーンスプリングを用いることができる。
図8において、特性Sは、サイズの小さいコーンスプリングの荷重特性を示し、特性Lはサイズの大きいコーンスプリングの荷重特性を示している。この図から明らかなように、サイズの小さいコーンスプリングの利用可能な範囲V1に比較して、サイズの大きいコーンスプリングの利用可能な半にV2は広い。したがって、摩擦部材の摩耗代を大きくとることができ、コーンスプリングの長寿命化を図ることができる。また、特性Lでは、荷重のばらつきが小さくなるので、安定したヒステリシストルクを得ることができる。
[動作]
エンジンからフライホイール4に伝達された動力は、トルクリミッタ装置2を介してダンパ装置3に入力される。ダンパ装置3では、トルクリミッタ装置2の摩擦ディスク12が固定されている第1及び第2プレート31,32に動力が入力され、この動力は、トーションスプリング22を介して出力側回転体21に伝達される。そして、出力側回転体21から、さらに出力側の電動機、発電機、変速機等に動力が伝達される。
また、例えば、エンジン始動時においては、出力側の慣性量が大きいために、出力側からエンジンに過大なトルクが伝達される場合がある。このような場合は、トルクリミッタ装置2によってエンジン側に伝達されるトルクが所定値以下に規制される。
ダンパ装置3においては、第1及び第2プレート31,32からトーションスプリング22に動力が伝達されると、トーションスプリング22が圧縮される。また、トルク変動によって、トーションスプリング22は伸縮を繰り返す。トーションスプリング22が伸縮すると、第1及び第2プレート31,32と出力側回転体21との間でねじれが生じる。
第1及び第2プレート31,32と出力側回転体21との間のねじれによって、ヒス発生機構24が作動し、ヒステリシストルクが発生する。具体的には、第1プレート31と摩擦部材46との間で相対回転が生じるので、これらの間で摩擦抵抗が生じる。これによって、第1プレート31と出力側回転体21との間でヒステリシストルクが発生する。また、微小な振動に対しては、摩擦部材46の係合部46aと、フランジ36の係合孔36cと、の間に微小隙間が確保されているので、この隙間に相当する角度範囲において、各部材の摩擦による小さいヒステリシストルクが発生する。
なお、第1及び第2プレート31,32と、出力側回転体21及び中間回転体23と、のねじれ角度が大きくなると、第1プレート31の折り曲げ部31cの端面と、中間回転体23のストッパ部41eの端面と、が接触する。このため、第1及び第2プレート31,32と、出力側回転体21及び中間回転体23と、のねじれ角度が所定の角度以上になるのを抑えることができる。したがって、トーションスプリング22に過度の応力が作用するのを避けることができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)図9にヒス発生機構の別の実施形態を示している。ここでは、摩擦部材と出力側回転体との係合構造のみが、前記実施形態と異なっている。具体的には、摩擦部材46’は円板状に形成されて、内周面には複数の内歯が形成されている。一方、出力側回転体2’のハブ35’の外周面には、複数の外歯35b’が形成されている。この外歯35b’と摩擦部材46’の内歯とが微小隙間を介して噛み合っている。したがって、摩擦部材46’と出力側回転体2’とは基本的に相対回転不能であるが、微小隙間に相当する角度範囲だけ相対回転可能である。
このような実施形態によっても、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(b)図10にヒス発生機構のさらに別の実施形態を示している。図10のヒス発生機構50は、図1の実施形態と同様に、第1プレート51を軸方向において挟み込むように配置されている。
ヒス発生機構50は、摩擦プレート55と、摩擦部材56と、コーンスプリング57と、スナップリング58と、を有している。
摩擦プレート55は、環状の部材であり、押圧部55aと、複数の保持部55bと、を有している。
押圧部55aは、円板状であって、径方向に所定の幅を有し、第1プレート51と、出力側回転体21のフランジ36と、の間に配置されている。
複数の保持部55bは、押圧部55aの内周端から軸方向の第1プレート51側に延びている。また、第1プレート51の内周端には、円周方向に並べて形成された複数の切欠51aを有している。そして、複数の保持部55bは、第1プレート51に形成された切欠51aを通過し、先端部は第1及び第2プレート51,52で囲まれた空間の外部に突出している。各保持部55bの内周面には、断続的ではあるが環状の溝55cが形成されている。
摩擦部材56は、環状で円板状に形成され、摩擦プレート55の押圧部55aと第1プレート51の側面との間に配置されている。摩擦部材56の外周端部には、軸方向フランジ36側に突出する係合部56aが形成されている。この係合部56aが、フランジ36の係合孔36cに微小隙間を介して係合している。このため、フランジ36(出力側回転体21)と摩擦部材56とは相対回転不能である。
コーンスプリング57は、第1プレート51を、摩擦部材56との間で軸方向に挟み込むように配置されている。すなわち、コーンスプリング57は、第1及び第2プレート51,52で囲まれた空間の外部に配置されている。コーンスプリング57の外周端は、第1プレート51に当接し、内周端は摩擦プレート55の保持部55bに、スナップリング58によって保持されている。より詳細には、コーンスプリング57は、第1プレート51とスナップリング58との間において、圧縮された状態で装着されている。したがって、このコーンスプリング57の付勢力によって、摩擦部材56は押圧部55aを介して第1プレート51に押圧されている。
なお、コーンスプリング57の内周端部には、複数の切欠57aが形成されており、この切欠57aを、摩擦プレート55の保持部55bが通過している。したがって、第1プレート51、摩擦プレート55、及びコーンスプリング57は、互いに相対回転不能である。
以上の構成により、前記実施形態と同様に、入力側回転体20と出力側回転体21とが相対回転してトーションスプリング22が伸縮すると、出力側回転体21に係合する摩擦部材56と、第1プレート51と、の間で摩擦抵抗(ヒステリシストルク)が発生する。
このような実施形態によっても、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(c)ヒス発生機構24の構成は前記実施形態に限定されない。例えば、摩擦プレートを逆向きに配置し、摩擦部材とコーンスプリングの配置を逆にしてもよい。この場合は、コーンスプリングがダンパ装置の内部に配置されるので、コーンスプリングのサイズを大きくすることができないが、プレートのたわみは、前記実施形態と同様になくすことができる。
(d)前記実施形態では、本発明のダンパ装置を、ハイブリッド車両に適用したが、マニュアル操作方式のクラッチ装置等の他の装置に適用することもできる。
3 ダンパ装置
20 入力側回転体
21 出力側回転体
22 トーションスプリング
24 ヒス発生機構
31 第1プレート
32 第2プレート
36 フランジ
45,55 摩擦プレート
46,56 摩擦部材
47,57 コーンスプリング
48,58 スナップリング

Claims (10)

  1. 軸方向に間隔をあけて対向して配置され、互いに固定された1対のプレートを有する第1回転部材と、
    前記第1回転部材と相対回転可能に配置された第2回転部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の弾性部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転時にヒステリシストルクを発生するヒス発生機構と、
    を備え、
    前記ヒス発生機構は、
    前記1対のプレートのうちの一方に摩擦接触する摩擦部材と、
    前記一方のプレートを前記摩擦部材との軸方向間に挟み込むように配置され、前記摩擦部材を前記一方のプレートに押圧する付勢部材と、
    を有する、
    ダンパ装置。
  2. 前記1対のプレートの外周部同士を接続する複数の固定部材をさらに備えた、請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記第2回転部材は、前記1対のプレートの軸方向間に配置されたフランジ部を有し、
    前記摩擦部材は、前記一方のプレートと、前記フランジ部と、の間に配置され、
    前記付勢部材は、前記一方のプレートを挟んで前記摩擦部材とは逆側に配置されている、
    請求項1又は2に記載のダンパ装置。
  4. 前記ヒス発生機構は、前記摩擦部材及び前記付勢部材を支持する摩擦プレートをさらに有する、請求項1から3のいずれかに記載のダンパ装置。
  5. 前記摩擦プレートは、
    前記摩擦部材を前記一方のプレートとの間で挟み込む押圧部と、
    前記付勢部材を前記一方のプレートとの間で保持する保持部と、
    を有する、
    請求項4に記載のダンパ装置。
  6. 前記一方のプレートは、円周方向に並べて配置された複数の開口を有し、
    前記摩擦プレートの押圧部は円板状に形成されており、
    前記摩擦プレートの保持部は、前記複数の開口を通過して延びる複数の歯を有し、前記複数の歯は、前記押圧部の外周端部を軸方向に折り曲げて形成されている、
    請求項5に記載のダンパ装置。
  7. 前記付勢部材は、内周端部が前記一方のプレートに当接するコーンスプリングであり、
    前記ヒス発生機構は、前記コーンスプリングの外周端部を前記複数の歯に支持するための支持部材をさらに有する、
    請求項6に記載のダンパ装置。
  8. 前記一方のプレートは、円周方向に並べて配置された複数の開口を有し、
    前記摩擦プレートの押圧部は円板状に形成されており、
    前記摩擦プレートの保持部は、前記複数の開口を通過して延びる複数の歯を有し、前記複数の歯は、前記押圧部の内周端部を軸方向に折り曲げて形成されている、
    請求項5に記載のダンパ装置。
  9. 前記付勢部材は、外周端部が前記一方のプレートに当接するコーンスプリングであり、
    前記ヒス発生機構は、前記コーンスプリングの内周端部を前記複数の歯に支持するための支持部材をさらに有する、
    請求項8に記載のダンパ装置。
  10. 前記摩擦部材は、前記第2回転部材に対して、回転方向に所定の隙間を介して相対回転不能に係合している、
    請求項1から9のいずれかに記載のダンパ装置。
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