以下、図面を参照して、医用画像処理装置、医用情報処理システム、及び医用情報処理プログラムに関する説明を行う。
(実施形態)
[医用情報処理システム]
図1は、実施形態に係る医用情報処理システム100の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る医用情報処理システム100は、乳癌検診が行われる病院に設置され、マンモグラフィ画像と超音波画像を併用した乳腺画像診断時に利用される。例えば、図1に示すように、本実施形態に係る医用情報処理システム100は、マンモグラフィ装置10と、超音波診断装置20と、マンモグラフィ装置10と接続された医用画像処理装置30と、画像出力装置40とを有する。各装置は、ネットワーク50を介して相互に接続され、マンモグラフィ装置10や超音波診断装置20によって撮像された画像データ等を相互に送受信する。
なお、本実施形態ではマンモグラフィ装置10と医用画像処理装置30は接続されており、別体の構成を有するものとして説明するが、マンモグラフィ装置10は医用画像処理装置30の機能を含んで構成しても構わないし、図1に示すようにマンモグラフィ装置10と医用画像処理装置30は接続された状態で別体にて構成しても構わない。別体の場合にはマンモグラフィ装置10に接続された医用画像処理装置30にて生成された情報は、マンモグラフィ装置10を介して超音波診断装置20や画像出力装置40へと送信される。また、医用画像処理装置30はマンモグラフィ装置10とは接続せずにネットワーク50を介して接続されることにしても構わない。
[マンモグラフィ装置]
マンモグラフィ装置10は、被検体の乳房にX線を照射し、乳房を通過したX線を検出してマンモグラフィ画像(第1画像)を生成するX線診断装置の一形態である。
図2及び図3は、実施形態に係るマンモグラフィ装置10の構成例を示す図である。例えば、図2に示すように、マンモグラフィ装置10は、基台11と、スタンド12とを有する。スタンド12は、基台11上に立設され、撮影台13と、圧迫板14と、X線出力装置15と、X線検出装置16とを支持する。なお、撮影台13と、圧迫板14と、X線検出装置16とは、上下方向へ移動可能に支持されている。
撮影台13は、被検体の乳房Bを支持する台であり、乳房Bが載せられる支持面13aを有する。圧迫板14は、撮影台13の上方に配置され、撮影台13に対して平行に対向するとともに撮影台13に対して接離する方向へ移動可能に設けられている。なお、圧迫板14は、撮影台13に接近する方向に移動した場合に、撮影台13上に支持されている乳房Bを圧迫する。圧迫板14によって圧迫された乳房Bは薄く押し広げられ、乳房B内の乳腺の重なりが減少する。
また、図3に示すように、マンモグラフィ装置10は、入力装置17aと昇降駆動装置17bと、高電圧発生装置17cと、記憶回路17dと、表示装置17eと、処理回路17fとを有する。
入力装置17a(入力部)は、オペレータから各種コマンドの入力操作等を受け付ける機能を有し、トラックボール、ジョイスティック、各種ボタンを有するメインコンソール、キーボード、マウスなどの入力デバイス、およびフットスイッチによって構成される。
昇降駆動装置17bは、撮影台13に接続され、撮影台13を上下方向へ昇降させる機能を有し、複数のモータやギア等によって構成される装置である。さらに、昇降駆動装置17bは、圧迫板14に接続され、圧迫板14を上下方向(撮影台13に対して接離する方向)へ昇降させる。
X線出力装置15は、X線管15aと、X線絞り器15bから構成され、被検体に対してX線を出力する機能を有する。X線管15aは、X線を発生させる真空管であり、陰極(フィラメント)より放出された熱電子を高電圧によって加速させ、この加速電子をタングステン陽極に衝突させることでX線を発生させる。X線絞り器15bは、X線管15aと圧迫板14との間に配置され、鉛で構成される。X線絞り器15bは、X線管15aから発生したX線の照射範囲を制御する機能を有する。
高電圧発生装置17cは、X線管15aに接続され、X線管15aがX線を発生するための高電圧を供給するための電源装置である。
X線検出装置16は、X線検出器16aと、信号処理回路16bとを有する。X線検出器16aは、乳房Bと撮影台13とを透過したX線を検出して電気信号(透過X線データ)に変換する機能を有し、例えばFPD(Flat Panel Detector)で構成される。FPDは微小な検出素子を列方向及びライン方向に2次元的に配列して構成される。各々の検出素子はX線を感知し、入射X線量に応じて電荷を生成する光電膜と、この光電膜に発生した電荷を蓄積する電荷蓄積コンデンサと、電荷蓄積コンデンサに蓄積された電荷を所定のタイミングで出力するTFT薄膜トランジスタから構成されている。
信号処理回路16bは、X線検出器16aによって変換された電気信号からX線投影データを生成する電気回路である。
記憶回路17d(記憶部)は、後述する処理回路17fの画像処理機能172によって生成されたマンモグラフィ画像を保存する。画像処理機能172によって生成されたマンモグラフィ画像は表示装置17eに表示される。記憶回路17dは、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子やハードディスク、光ディスク等によって構成される。
処理回路17fは、システム制御機能171と、画像処理機能172と、通信制御機能173とを含んで構成される。
システム制御機能171は、入力装置17aと、昇降駆動装置17bと、高電圧発生装置17cと、X線絞り器15bと、処理回路17fとに接続され、マンモグラフィ装置10を統括して制御する。
画像処理機能172は、信号処理回路16bと、記憶回路17dとに接続され、信号処理回路16bによって生成されたX線投影データを読み込んでマンモグラフィ画像を生成し、生成したマンモグラフィ画像を記憶回路17dに保存する。また、画像処理機能172は、表示装置17eに接続され、生成したマンモグラフィ画像を表示装置17eに表示する。表示装置17eは、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、タッチパネル等にて構成され、マンモグラフィ装置10のオペレータが入力装置17aを介して各種指示や設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)や、画像処理機能172によって生成されたマンモグラフィ画像や解析結果を表示する。
通信制御機能173は、ネットワーク50を介して他の装置との間で行われる通信を制御する。例えば、通信制御機能173は、ネットワーク50を介して、画像処理機能172によって生成されたマンモグラフィ画像を他の装置に転送する。ネットワーク50を介して転送された画像は、転送先の装置において、画像表示又は画像処理などを実施することが可能である。例えば、通信制御機能173は、マンモグラフィ画像や、当該マンモグラフィ画像に関してオペレータが記した所見コメント等の情報を、マンモグラフィ装置10に接続された医用画像処理装置30へと送信する。また、通信制御機能173は、後述する医用画像処理装置30が生成するオーバレイ画像を超音波診断装置20や画像出力装置40へと送信する機能も有する。
また、処理回路17fの構成要素、システム制御機能171、画像処理機能172、通信制御機能173にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能な医用情報処理プログラムの形態で記憶回路17dに記録されている。処理回路17fは医用情報処理プログラムを記憶回路17dから読み出し、実行することで各医用情報処理プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各医用情報処理プログラムを読み出した状態の処理回路17fは、図3の処理回路17f内に示された各機能を有することとなる。なお、図3においては単一の処理回路17fにて、システム制御機能171、画像処理機能172、通信制御機能173が実行する各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路17fを構成し、各プロセッサが医用情報処理プログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
図1に戻って、超音波診断装置20は、超音波を送受信する超音波プローブにて、被検体を超音波で走査することで収集された反射波データから超音波画像を生成する。
[超音波診断装置]
図4は、実施形態に係る超音波診断装置20の構成例を示す図である。図4に示すように、本実施形態に係る超音波診断装置20は、超音波プローブ21と、入力装置22と、表示装置23と、装置本体24とを備える。
超音波プローブ21は、複数の圧電振動子から構成される。複数の圧電振動子は、後述する装置本体24が有する送受信回路241から供給される駆動信号を受けて超音波パルスを発生し、被検体からの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ21は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。
超音波プローブ21から被検体に超音波パルスが送信されると、送信された超音波パルスは、被検体の体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、エコー信号として超音波プローブ21が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信されるエコー信号の振幅は、超音波パルスが反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血液や心臓壁などの表面で反射された場合のエコー信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。例えば、乳房内に腫瘍部位が認められる場合には、腫瘍部位における血流が正常部位に比して顕著に認められる。そのため、後述するBモード画像に加えてドプラ画像を用いた診断が有効である。ここで、Bモード画像とは反射波データの信号強度を輝度の明るさで表現した画像のことである。また、ドプラ画像とは反射波データの速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血液や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータから生成される画像である。
入力装置22は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボールなどによって構成され、装置本体24に接続される。また、入力装置22は、超音波診断装置20のオペレータからの各種指示や設定要求を受け付け、受け付けた各種指示や設定要求を装置本体24に対して転送する。
表示装置23は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、タッチパネル等にて構成され、超音波診断装置20のオペレータが入力装置22を介して各種指示や設定要求を入力するためのGUIや、装置本体24において生成された超音波画像や、超音波画像に対して距離計測などを行なった際の解析結果を表示する。表示装置23は、Bモード画像とドプラ画像の表示を切り換えることが可能である。
装置本体24は、超音波プローブ21によって受信された反射波を用いて超音波画像を生成する。装置本体24は、図4に示すように、送受信回路241と、記憶回路242と、記憶回路242と、処理回路244とを有する。
送受信回路241は、トリガ発生回路、送信遅延回路及びパルサ回路などを組み合わせて構成され、超音波プローブ21に駆動信号を供給する電気回路である。パルサ回路は、所定の繰り返し周波数(PRF(Pulse Repetition Frequency))の超音波パルスを形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、送信遅延回路は、超音波プローブ21から発生される超音波パルスをビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子毎の送信遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対して与える。また、トリガ発生回路は、レートパルスに依存するタイミングで、超音波プローブ21に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、送信遅延回路は、各レートパルスに対して与える送信遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
また、送受信回路241は、アンプ回路、A/D(Analog/Degital)変換器、受信遅延回路、加算器、直交検波回路などを有し、超音波プローブ21が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成する。アンプ回路は、反射波信号をチャンネル毎に増幅してゲイン補正処理を行う。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換する。受信遅延回路は、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な受信遅延時間を与える。加算器は、受信遅延回路により受信遅延時間が与えられた反射波信号の加算処理を行う。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
記憶回路242(記憶部)は、後述する処理回路244の画像処理機能244dによって生成された超音波画像や、超音波画像の画像処理をすることで生成した画像、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行うための装置制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID)や各種設定情報などの各種データなどを記憶する。記憶回路242は、例えばRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子やハードディスク、光ディスク等によって構成される。
処理回路244は、システム制御機能244a、Bモード処理機能244b、ドプラ処理機能244c、画像処理機能244d、通信制御機能244eを含んで構成される。 システム制御機能244aは、超音波診断装置20における処理全体を制御する。具体的には、システム制御機能244aは、入力装置22を介してオペレータから入力された各種指示や設定要求、記憶回路242から読み込んだ各種プログラム及び各種設定情報を用いて、送受信回路241、Bモード処理機能244b、ドプラ処理機能244c、及び画像処理機能244dの処理を制御したり、記憶回路242が記憶する超音波画像などを表示装置23にて表示するように制御したりする。
Bモード処理機能244bは、送受信回路241から反射波データを受け取り、対数増幅、包絡線検波処理などを行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ドプラ処理機能244cは、送受信回路241から受け取った反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血液や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
画像処理機能244dは、Bモード処理機能244bによって生成されたBモードデータや、ドプラ処理機能244cによって生成されたドプラデータから、超音波画像を生成する。具体的には、画像処理機能244dは、BモードデータからBモード画像を生成し、ドプラデータからドプラ画像を生成する。また、画像処理機能244dは、座標変換やデータ補間などを行うことで、超音波スキャンの走査線信号列をテレビなどに代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンバーコード)し、表示画像として超音波画像(Bモード画像、ドプラ画像)を生成する。
通信制御機能244eは、ネットワーク50を介して他の装置との間で行われる通信を制御する。例えば、通信制御機能244eは、ネットワーク50を介して、画像処理機能244dによって生成された超音波画像を他の装置に転送する。ネットワーク50を介して転送された超音波画像は、転送先の装置において、画像表示又は画像処理などを実施することが可能である。また、通信制御機能244eは、ネットワーク50を介して他の装置から転送された画像データの受信を行なう。
また、処理回路244の構成要素、システム制御機能244a、Bモード処理機能244b、ドプラ処理機能244c、画像処理機能244d、通信制御機能244eにて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能な医用情報処理プログラムの形態で記憶回路242に記録されている。処理回路244は医用情報処理プログラムを記憶回路から読み出し、実行することで各医用情報処理プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各医用情報処理プログラムを読み出した状態の処理回路244は、図4の処理回路244内に示された各機能を有することとなる。なお、図4においては単一の処理回路244によってシステム制御機能244a、Bモード処理機能244b、ドプラ処理機能244c、画像処理機能244d、通信制御機能244eが実現する各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路244を構成し、各プロセッサが医用情報処理プログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
[画像出力装置]
画像出力装置40(表示部)は、マンモグラフィ画像や、マンモグラフィ画像に関する所見コメント等を含んだオーバレイ画像を医用画像処理装置30から取得して表示する。なお、超音波診断装置20の表示装置23を画像出力装置40として用いることにしても良い。その場合、表示装置23によって構成される画像出力装置40は、マンモグラフィ画像とオーバレイ画像に加え、超音波画像も合わせて表示することにしても良い。この画像出力装置40は、主に、超音波検査のオペレータによって超音波検査が行われる際に利用される。例えば、画像出力装置40は、オペレータによって持ち運び可能であり、無線LAN(Local Area Network)を介してネットワーク50に接続可能なタブレット端末である。なお、画像出力装置40は、例えば、ノートパソコンであっても良いし、プリンタ等の印刷装置であっても良い。
[医用画像処理装置]
図1に戻って、医用画像処理装置30は、マンモグラフィ装置10と接続された構成を有し、マンモグラフィ装置10によって生成されたマンモグラフィ画像の読影の処理を行う機能を有する。医用画像処理装置30は、マンモグラフィ検査のオペレータからマンモグラフィ画像に関する所見コメントの入力を受け付け、受け付けた所見コメントを示す情報を記憶する。例えば、医用画像処理装置30は、ワークステーションにより構成される。
図5は、実施形態に係る医用画像処理装置30の構成例を示す図である。図5に示すように、医用画像処理装置30は、入力装置31と、表示装置32と、処理回路33と、記憶回路34とを有する。
入力装置31(入力部)は、オペレータから各種操作や各種情報の入力を受け付ける。例えば、入力装置31は、キーボードやマウス、ボタン、トラックボール、タッチパネルなどである。
表示装置32は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、タッチパネル等にて構成され、オペレータから各種操作を受け付けるためのGUIや各種画像を表示する。
処理回路33は、画像データ取得機能33a、所見情報作成機能33b、表示制御機能33c、領域設定機能33d、位置特定機能33e、レイアウト決定機能33f、オーバレイ画像生成機能33g、送信機能33h、通信制御機能33iを含む。
記憶回路34(記憶部)は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置であり、各種情報を記憶する。記憶回路34は、画像データ記憶回路34aと、所見情報記憶回路34bと、送信先情報記憶回路34cを有する。
画像データ記憶回路34aは、被検体の乳房を撮像したマンモグラフィ画像と、当該マンモグラフィ画像の撮影方向とを記憶する。具体的には、画像データ記憶回路34aは、マンモグラフィ画像と撮影方向を示す情報とを、画像ごとに関連付けて記憶する。マンモグラフィ画像の撮影方向を示す情報とは、例えば、被検体の乳房の撮影方向がMLO(Mediolateral−Oblique:内外斜位)方向やCC(Cranio−Caudal:頭尾)かを表す情報である。
この画像データ記憶回路34aには、後述する画像データ取得機能33aによってマンモグラフィ画像と撮影方向を示す情報とが記憶される。また、画像データ記憶回路34aは、後述するオーバレイ画像生成機能33gが生成するDICOMデータも記憶する。上述のDICOMデータとは、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠する医用画像データのことで、患者情報などの付帯情報と画像データから構成されるものである。また、本実施形態におけるDICOMデータの付帯情報には、マンモグラフィ画像の撮影方向が含まれる。また、画像データ記憶回路34aに記憶されるマンモグラフィ画像は、MLO方向のマンモグラフィ画像(MLO画像)と、CC方向のマンモグラフィ画像(CC画像)とが該当する。
所見情報記憶回路34bは、被検体のマンモグラフィ画像に関する所見コメント等の読影情報を記憶する。所見情報記憶回路34bには、後述する処理回路33の所見情報作成機能33bによって所見コメントが記録される。
送信先情報記憶回路34cは、マンモグラフィ画像と、そのマンモグラフィ画像に対応した乳房の模式図、関心領域のROI、及び所見コメント等を配置したオーバレイ画像(第2画像)を表示させる表示装置32に関する情報を記憶する。図6は、送信先情報記憶回路34cが記憶する情報の一例を示す図である。送信先情報記憶回路34cが記憶する情報の一例としては、送信先の表示装置32の種類に関する情報や、送信先の表示装置32の画面サイズ、送信先の表示装置32への送信方法及び送信速度等が該当する。これらの情報が表示装置32毎に対応して記憶されている。
記憶回路34の構成要素である画像データ記憶回路34a、所見情報記憶回路34b、及び送信先情報記憶回路34cは、各記憶回路が回路として別体に設けられることにしても良いし、1つの記憶回路の記憶領域を分割することでそれぞれの情報を記憶する構成を有しても良い。
また、記憶回路34は、画像保管サーバとして医用画像処理装置30とは別体にて設けられることにしても良い。
画像データ取得機能33aは、被検体の乳房を撮像したマンモグラフィ画像と、当該マンモグラフィ画像の撮影方向を示す情報とを取得する。なお、画像データ取得機能33aは、被検体の左右それぞれの乳房について、MLO画像及びCC画像を取得する。具体的には、画像データ取得機能33aは、後述する通信制御機能33iを介してマンモグラフィ装置10と通信を行うことで、診断対象の被検体に関するマンモグラフィ画像と、当該マンモグラフィ画像の撮影方向を示す情報とを取得し、取得したマンモグラフィ画像と撮影方向を示す情報とを後述する記憶回路34の画像データ記憶回路に記憶する。
所見情報作成機能33bは、オペレータから入力された被検体のマンモグラフィ画像に関する所見コメントを受け付ける。所見情報作成機能33bは、受け付けた所見コメントを、マンモグラフィ画像と関連付けて記憶回路34の所見情報記憶回路34bに記憶する。
表示制御機能33cは、マンモグラフィ画像を参照するための参照画像を表示装置32に表示する。具体的には、表示制御機能33cは、入力装置31を介してオペレータからマンモグラフィ画像の表示要求を受け付けた場合に、診断対象の被検体に関するマンモグラフィ画像を画像データ記憶回路34aから読み出し、診断対象の被検体に関する所見コメントを所見情報記憶回路34bから読み出す。そして、表示制御機能33cは、読み出したマンモグラフィ画像及び所見コメントを配置した参照画像を表示装置32に表示する。
領域設定機能33dは、マンモグラフィ画像に関心領域を設定する。例えば、領域設定機能33dは、被検体の左右それぞれの乳房について、MLO画像及びCC画像それぞれに関心領域を設定する。具体的には、領域設定機能33dは、入力装置31を介して、表示制御機能33cによって表示された参照画像に配置されたマンモグラフィ画像上で任意の位置に任意の大きさの範囲を指定する操作をオペレータから受け付ける。そして、領域設定機能33dは、オペレータによって指定された範囲を関心領域として設定する。指定された関心領域はマンモグラフィ画像上に図形等のマーカにてその位置が表示される。また、関心領域が複数存在する場合にはマーカの形状を変更したり、表示するマーカの色を変更することでそれぞれの関心領域をオペレータが区別することが可能なように構成しても良い。また、関心領域に代わってマンモグラフィ画像上の1点(座標)を指し示すものであっても良い。
なお、例えば、領域設定機能33dは、コンピュータ支援診断(Computer Aided Diagnosis:CAD)の機能を用いて、マンモグラフィ画像から病変部の候補領域を自動検出し、検出した領域を関心領域として設定してもよい。また、例えば、領域設定機能33dは、オペレータがMLO画像とCC画像との間でCADによって検出された領域に対して、調整を行う操作を受け付け、調整後の領域を関心領域として設定してもよい。
位置特定機能33eは、マンモグラフィ画像上での関心領域の位置情報と、撮影方向を示す情報とを用いて、乳房を模式的に表した模式図上での関心領域の位置情報を特定する。模式図上での関心領域の位置情報は、模式図における関心領域の座標位置を示す情報と、その大きさ(例えば、直径)とを示す。具体的には、位置特定機能33eは、検査対象の被検体のマンモグラフィ画像と当該マンモグラフィ画像の撮影方向を示す情報とを画像データ記憶回路34aから読み出し、読み出したマンモグラフィ画像及び撮影方向を示す情報を用いて、模式図上での関心領域の位置を特定する。なお、ここでの模式図(シェーマとも呼ばれる)としては、乳房における位置関係を示すものもあれば、各種の図を用いることができる。
送信機能33h(送信部)は、オペレータからの指示に応じて、オーバレイ画像生成機能33gによって生成されたオーバレイ画像及びマンモグラフィ画像を超音波診断装置20又は画像出力装置40に送信する。送信機能33hは、入力装置31を介して、医用画像処理装置30又は超音波診断装置20のオペレータによって入力装置22を介して入力されたオーバレイ画像及びマンモグラフィ画像の送信要求がネットワーク50を介して転送される。そして、送信機能33hは、オーバレイ画像及びマンモグラフィ画像の送信要求を受け付けると、オペレータによって指定されオーバレイ画像及びマンモグラフィ画像を記憶回路34から読み出して、超音波診断装置20又は画像出力装置40に送信する。
通信制御機能33iは、ネットワーク50を介して他の装置との間で行われる通信を制御する。例えば、通信制御機能33iは、無線LANを介してネットワーク50に接続することで、他の装置との間で無線通信を行う。なお、通信制御機能33iがネットワーク50を介して行う、医用画像処理装置30と他の装置との通信は電気的に信号のやり取りを行うものであれば、上述の記載に限定されない。例えば、医用画像処理装置30はUSB等の通信規格によってプリンタ等の画像出力装置40と通信を行うことにしても構わない。
また、処理回路33の構成要素、画像データ取得機能33a、所見情報作成機能33b、表示制御機能33c、領域設定機能33d、位置特定機能33e,レイアウト決定機能33f、オーバレイ画像生成機能33g、送信機能33h、通信制御機能33iにて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能な医用情報処理プログラムの形態で記憶回路34に記録されている。処理回路33は医用情報処理プログラムを記憶回路から読み出し、実行することで各医用情報処理プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各医用情報処理プログラムを読み出した状態の処理回路33は、図5の処理回路33内に示された各機能を有することとなる。なお、図5においては単一の処理回路33にて、画像データ取得機能33a、所見情報作成機能33b、表示制御機能33c、領域設定機能33d、位置特定機能33e,レイアウト決定機能33f、オーバレイ画像生成機能33g、送信機能33h、通信制御機能33iの各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路33を構成し、各プロセッサが医用情報処理プログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
図7は、実施形態に係る位置特定機能33eによって用いられる模式図の一例を示す図である。図7に示す例は、乳房を模式的に表した模式図の一例として、乳腺領域の模式図を示している。例えば、図7(a)に示すように、乳腺領域の模式図は、左右ぞれぞれの乳房について、乳房の領域を表す円形の領域(以下、乳房領域)と、腋窩部の領域を表す略三角形の領域(以下、腋窩領域)とを有する。
ここで、乳房領域を表す円形の領域は、上下及び左右に分けられて、4つの領域「A」〜「D」に分割される。例えば、「A」の領域(以下、A領域)は、乳房の内側上部の領域を示し、「B」の領域(以下、B領域)は、乳房の内側下部の領域を示す。また、例えば、「C」の領域(以下、C領域)は、乳房の外側上部の領域を示し、「D」の領域(以下、D領域)は、乳房の外側下部の領域を示す。また、腋窩領域を表す略三角形の領域「C‘」(以下、C’領域)は、領域Cから斜め上方に伸び、且つ、領域Cから離れるにつれて細くなる形状を有する。なお、ここでの模式図は、乳房における位置関係を示すものであれば、各種の図を用いることができる。例えば、乳房の形状を3次元的に示す模式図であっても構わない。
図7(b)は、乳房の模式図に、当該右乳房において異常所見が発見された場合の、マンモグラフィ画像の撮影方向を追加した図である。図7(b)では、異常所見が発見されたMLO画像及びCC画像の撮影方向を示す線が追記されている。超音波診断装置20のオペレータは、異常所見が発見された各マンモグラフィ画像に対応する模式図上に示された直線の方向及び位置から、異常所見が発見されたマンモグラフィ画像の撮影方向を把握することが可能である。また、例えばMLO画像又はCC画像の何れか1つのマンモグラフィ画像のみから異常所見が発見された場合には、異常所見が発見された画像の撮影方向を示す直線のみを表示することにしても良い。
図5の説明に戻る。レイアウト決定機能33f(決定部)は、所見情報記憶回路34b及び送信先情報記憶回路34cからの情報を読み込んで、表示装置32へのレイアウトの決定を行う。このとき、表示装置へのレイアウトには、例えばマンモグラフィ画像、乳房の模式図、関心領域を示す図形、及び所見コメントの配置関係や大きさが該当する。レイアウト決定機能33fに関して、図8を参照して詳細に説明する。以下、単に「表示装置」とのみ説明する場合には、超音波診断装置20の表示装置23及び画像出力装置40を含むこととする。
図8は、レイアウト決定機能33fの詳細を説明するための説明図である。まず、レイアウト決定機能33fは、超音波診断装置20の表示装置23又は画像出力装置40に対して、マンモグラフィ画像及びオーバレイ画像を送信させる送信要求を受け付ける。送信要求の具体例としては、マンモグラフィ検査のオペレータからの入力情報を、入力装置17aを介して受け付けることや、超音波診断装置のオペレータからの入力情報を、入力装置22を介して受け付けることが該当する。
次に、レイアウト決定機能33fは、送信先情報記憶回路34cから図8(a)に示すような送信先の表示装置32に関する情報や、送信方法及び送信速度等に関する情報を読み込む。また、レイアウト決定機能33fは、所見情報記憶回路34bから図8(b)に示すような、マンモグラフィ画像の読影結果を取得する。このとき取得されるマンモグラフィ画像の読影結果に含まれる情報としては、例えば画像ID、読影ID、関心領域の座標及び大きさ、及び所見コメント等が該当する。画像IDとは、各マンモグラフィ画像にそれぞれ付与される番号で、例えば1回の検査で撮像されたMLO画像及びCC画像に対して、それぞれ別の画像IDが付与される。また、読影IDは、1回の検査で撮像されたMLO画像及びCC画像に対して付与される同一の番号であり、別の検査が行なわれる度に別の検査IDが付与される。送信先の表示装置に関する情報及びマンモグラフィ画像の読影情報を取得すると、レイアウト決定機能33fは、オーバレイ画像のレイアウトの決定を行う。ここでは、関心領域の有無の決定及び、関心領域がある場合に、送信先の表示画面のレイアウトの決定が行われる。図9は、レイアウト決定機能33fによる、オーバレイ画像のレイアウトの決定方法の一例を示すフローチャートである。まず、レイアウト決定機能33fは、画像データ記憶回路34aから読影対象のマンモグラフィ画像を読み込んで、当該マンモグラフィ画像上における関心領域の有無を判定する(ステップS10)。関心領域が無い場合は(ステップS10、No)、レイアウト決定機能33fは当該マンモグラフィ画像に対してオーバレイ画像の生成は不要と判断する(ステップS11)。関心領域が有る場合には(ステップS10、Yes)、ステップS10以降の各ステップにて表示画面の縦横比、画面サイズ、及び解像度等の決定がレイアウト決定機能33fにより順次実行される。
まず、ステップS20にてレイアウト決定機能33fは、超音波診断装置20の表示装置23及び画像出力装置40の表示画面(以下、本フローでは表示画面と呼ぶ)が縦長か否かを判定する。レイアウト決定機能33fが、表示画面が縦長であると判定すると(ステップS20、Yes)、ステップS21以降の各ステップにおいて縦長の表示画面のサイズが判定される。次に、レイアウト決定機能33fは、送信先情報記憶回路34cから表示画面の大きさに関する情報を読み込む。例えば、表示画面が「縦A」、「縦B」であるか否かが順次ステップS21、ステップS22にてレイアウト決定機能33fによって判定される。なお、「縦A」「縦B」は、表示画面のサイズ及び形状を分類するための分類項目の一例である。各「縦A」、「縦B」等は、送信先情報記憶回路34c内において、所定の表示装置の表示画面のレイアウトと紐付いている。レイアウト決定機能33fにより、送信先の表示画面に適合するレイアウトが検出されると(ステップS211、ステップS221)、レイアウトの判定は終了する。レイアウト決定機能33fが送信先情報記憶回路34cから読み込んだ表示画面の数よりも、1つ前まで表示画面の判定が行なわれ、所望の表示画面が検出されない場合には、残りの1の表示画面のレイアウト(縦Z)に決定され(ステップS23)、レイアウトの決定処理は終了する。
また、ステップS20にて、レイアウト決定機能33fが表示画面が縦長ではないと判定すると、ステップS30にて表示画面が横長であるか否かが判定される。表示画面が横長であると判定された場合には(ステップS30、Yes)、ステップS21からステップS23にて行なわれた処理と同様の処理がステップS31からステップS33にかけて実行され、表示画面のサイズが判定される。表示画面が横長ではないと判定された場合には(ステップS30、No)、表示画面は正方形であると判定される(ステップS40)。その後、ステップS21からステップS23にて行なわれた処理と同様の処理がステップS41からステップS43にかけて実行され、表示画面のサイズが判定される。
上記のフローチャートでは、関心領域が無い場合においてオーバレイ画像を生成しないものとして説明したが、例外的にオーバレイ画像を生成することにしても良い。この場合は、異常所見がない旨を示すコメントを表示したオーバレイ画像をのみがオーバレイ画像生成機能33gにより生成される。
図10は、送信先の表示装置の画面サイズに応じたオーバレイのレイアウトの一例を示す図である。オーバレイAでは、表示装置の表示画面32a内の点線で囲まれた範囲にマンモグラフィ画像が表示される。そのため、マンモグラフィ画像MG中の乳房の領域に重ならないようにコメント及び模式図が表示画面の隅部に配置される。また、オーバレイAの表示画面32aはオーバレイBの表示画面32bと比較して小さいが、表示画面の大きさに依存してコメントや模式図を極端に大きくすることや、逆に小さくすることは望ましくない。そのため、表示画面の大きさが変化しても、超音波診断装置のオペレータが視認しやすい大きさにてコメントや模式図の見かけ上の大きさを調整して配置されることが望ましい。例えば、オーバレイAに配置される模式図等の大きさは、オーバレイBに配置される模式図等と同じ大きさにすることが望ましい。また、表示画面が縦長の場合にはマンモグラフィ画像の乳房が表示されている領域を拡大し、乳房が表示されていない領域は表示しないことで縦長のマンモグラフィ画像を並べて表示することにしても良い。このとき、模式図等は、乳房領域に重ならないように、マンモグラフィ画像の左下や左上に配置することが望ましい(第1レイアウト)。表示画面が横長の場合は、マンモグラフィ画像の乳房領域以外の領域も表示し、当該乳房領域外の領域に模式図等を配置することにしても良い(第2レイアウト)。また、オーバレイCの表示画面32cに示すように、表示装置の画面サイズが比較的小さい場合には、マンモグラフィ画像MGの表示領域の脇に所見コメントと模式図の表示用の領域を設けて、マンモグラフィ画像MGの表示領域に重ならないように所見コメントと模式図を配置することにしても良い。また、マンモグラフィ画像MGの乳房に所見コメントや模式図が重なる場合があるため、所見コメントや模式図等の背景や枠線等をマンモグラフィ画像MGの背景と判別可能に別の色にて塗りつぶす等して、所見コメントや模式図の表示をマンモグラフィ画像MGと判別可能に表示することにしても良い。先述した、所見コメントや模式図等の背景や枠線等をマンモグラフィ画像MGの背景と判別可能に別の色に塗りつぶす処理には、グレースケールの諧調を変更して判別可能に表示することも含まれる。
また、オーバレイ画像はオペレータからの入力情報を、入力装置31を介して受け付けることで、表示の有無を切り換えることにしても良い。また、異常所見がない場合には、異常所見がない旨のコメントのみをオーバレイしても良い。また、画面サイズがある程度確保可能な表示装置32の場合には、CC画像とMLO画像を並べて1つの画像としても良い。また、検診車内等のようにデータ通信帯域が狭い場合や異常所見がない場合にはマンモグラフィ画像を圧縮してデータ容量を小さくして表示装置32に送信してもよい。例えば、検診車内のように送信速度が比較的遅い通信環境の場合にはマンモグラフィ画像の表示サイズを小さくし、データ容量を小さくして送信することにしても良い。また、画像出力装置40がプリンタ等の印刷装置によって構成される場合には、各印刷用紙のサイズ及び、各サイズに応じて縦長、横長のオーバレイ画像のレイアウトを予め画像データ記憶回路34aに記憶しておくことにしても良い。
オーバレイ画像生成機能33g(生成部)は、レイアウト決定機能33fが決定したレイアウトであるオーバレイのレイアウトを読み込んで、オーバレイ画像を生成する機能を有する。
図11はオーバレイ画像生成機能33gの詳細を説明するための説明図である。まず、オーバレイ画像生成機能33gは、図11(a)に示すようなマンモグラフィ画像の読影情報を所見情報記憶回路34bから取得する。上述の読影情報には、関心領域のマンモグラフィ画像上における位置座標及び関心領域の大きさ、各MLO画像及びCC画像の取得位置を示すデータ、及び所見コメント等が含まれる。次に、レイアウト決定機能33fからオーバレイのレイアウトを受け取り、オーバレイ画像を生成する。例えば、図11(b)に示すように、図11(a)の読影情報からCC画像及びMLO画像における関心領域の座標及び大きさに応じた円が関心領域として設定される。また、模式図、関心領域を示す図形、及び所見コメントの位置及び大きさはオーバレイのレイアウトによって位置が予め決められているため、その位置に模式図、関心領域を示す図形、及び所見コメントが調整されたオーバレイ画像が生成される。各オーバレイ画像には各マンモグラフィ画像に対応した画像IDが付与される。例えば、MLO方向及びCC方向についてオーバレイ画像が生成された場合には、各オーバレイ画像に画像IDが付与される。また、各オーバレイ画像は同一の読影IDと紐付けられている。
オーバレイ画像が生成されると、オーバレイ画像生成機能33gは画像データ記憶回路34aから、図11(c)に示すようなマンモグラフィ画像を取得する。オーバレイ画像生成機能33gは、オーバレイ画像及びマンモグラフィ画像からDICOMファイルの生成を行う。生成されたオーバレイ画像は、DICOMファイルの画像情報として、マンモグラフィ画像と共にDICOMファイルとして記憶される。また生成されたDICOMファイルは、一旦記憶回路34の画像データ記憶回路34aに記憶される。また、オーバレイ画像はDICOMファイルの画像情報として記憶回路34に記憶されても良いし、付帯情報として関心領域の位置座標及び関心領域を表示するマーカの種類の形状や大きさ、模式図中におけるマンモグラフィ画像の取得位置に関する情報、及び所見コメントの内容等を保存しても良い。このとき、オーバレイ画像は医用画像処理装置30にて生成されずに、上述の付帯情報を超音波診断装置20や画像出力装置40が受け取り、超音波診断装置20及び画像出力装置40側にて生成することにしても良い。
オーバレイ画像生成機能33gによって生成されたDICOMファイルは、後述する送信機能33hにより、マンモグラフィ装置10を経由して超音波診断装置20又は画像出力装置40に送信される。そして、オーバレイ画像及びマンモグラフィ画像を受信した超音波診断装置20の表示装置23又は画像出力装置40は、オーバレイ画像をマンモグラフィ画像に重ねて表示する。これにより、表示装置23又は画像出力装置40には、表示装置23又は画像出力装置40のサイズや形状に合わせたレイアウトでマンモグラフィ画像の所望のレイアウトにて模式図、関心領域、及び所見コメント等を表示することが可能となる。また、以降の記載にてマンモグラフィ画像に重ねて表示される関心領域の位置を示す図形、模式図、及び所見コメント等はオーバレイ画像としてまとめて記載することがある。
[動作]
図12及び図13は、本実施形態に係る医用情報処理システム100によって行われる処理の流れを示すフローチャートである。図12は、マンモグラフィ装置10によるマンモグラフィ画像の取得から、オーバレイ画像の生成までに係る処理を示すフローチャートである。
まず、マンモグラフィ装置10は、オペレータからの入力情報を、入力装置17aを介して受け付けて、被検体の左右それぞれの乳房についてX線撮影を行なって、MLO方向及びCC方向のマンモグラフィ画像の撮像を行なう。撮像された各マンモグラフィ画像は一旦、マンモグラフィ装置10の記憶回路17dに記憶される。このとき、各マンモグラフィ画像に対応した画像IDが付与され、DICOMファイルが生成される。次に医用画像処理装置30の画像データ取得機能33aは、マンモグラフィ装置10の記憶回路17dから所望のマンモグラフィ画像を取得する(ステップS101)。
次に、医用画像処理装置30の所見情報作成機能33bは、マンモグラフィ装置10のオペレータからの入力情報を受け付けて、被検体の乳房に関する所見コメントを作成する(ステップS102)。また、このとき作成される所見コメントは、所見情報記憶回路34bに記憶される。
次に、マンモグラフィ装置10は、マンモグラフィ画像及び所見コメントをDICOMファイルの形式にて医用画像処理装置30に送信する(ステップS103)。
続いて、医用画像処理装置30の表示制御機能33cが、マンモグラフィ画像を参照するための参照画像を表示装置32に表示する(ステップS104)。
その後、医用画像処理装置30の領域設定機能33dが、入力装置31を介して、参照画像に配置されたMLO方向及びCC方向のマンモグラフィ画像上で所望の範囲を指定する操作をオペレータから受け付け、指定範囲を関心領域として設定する(ステップS105)。
次に、MLO方向のマンモグラフィ画像及びCC方向のマンモグラフィ画像のそれぞれに関心領域が設定されると、位置特定機能33eが、各画像に設定された関心領域の位置情報と、各画像の撮像方向を示す情報を用いて、模式図上での関心領域の位置情報を特定する(ステップS106)。
位置特定機能33eによってマンモグラフィ画像上の関心領域が特定されると、関心領域を示す位置情報等はDICOMファイルに付帯情報として格納され、画像データ記憶回路34aに記憶される(ステップS107)。
また、図13は、超音波診断装置20のオペレータからオーバレイ画像及びマンモグラフィ画像の送信要求を受け付けてから超音波診断装置20の表示装置23又は画像出力装置40に表示させるまで処理を示すフローチャートである。
まず、医用画像処理装置30は、オペレータからマンモグラフィ画像及び所見コメント等の表示指示を受け付けると(ステップS201、Yes)、送信内容の要求先である超音波診断装置20又は画像出力装置40の表示画面の決定を、レイアウト決定機能33fを介して実行する(ステップS202)。ステップS201における表示指示の一例としては、マンモグラフィ装置10のオペレータによる読影完了や撮像結果の入力情報を、入力装置17aを介して受け付けることや、超音波診断装置20のオペレータからの入力情報を、入力装置31を介して受け付けることが該当する。
次に、オーバレイ画像生成機能33gは、レイアウト決定機能33fが決定したレイアウトと、画像データ記憶回路34aから読み込んだマンモグラフィ画像と、所見情報記憶回路34bから読み込んだマンモグラフィ画像に関する所見結果から、オーバレイ画像を生成する(ステップS203)。詳細には、オーバレイ画像生成機能33gは、各表示画面に対応したレイアウトをレイアウト決定機能33fから読み込む。オーバレイ画像生成機能33gは、読み込んだレイアウトに模式図、関心領域を示す図形、及び所見コメント等を追加したオーバレイ画像の生成を行なう。このときオーバレイ画像に画像IDが付与され、当該オーバレイ画像は対応するマンモグラフィ画像のDICOMファイルに格納され、画像データ記憶回路34aに記憶されるとともに、マンモグラフィ装置10を介して、超音波診断装置20又は画像出力装置40へと送信される。
超音波診断装置20や画像出力装置40は、オーバレイ画像及びマンモグラフィ画像を医用画像処理装置30から受信すると、マンモグラフィ画像上にオーバレイ画像が重ねて表示された画像を表示する(ステップS204)。
超音波診断装置20の表示装置23にてマンモグラフィ画像の表示を行う場合には、医用画像処理装置30はDICOMファイルを送信すれば良い。画像出力装置40にてマンモグラフィ画像の表示を行なう場合には、画像出力装置40はDICOMファイルの表示に対応しないため、DICOMファイルではないJPEG等の画像形式にて送信する。このとき、オーバレイ画像及びマンモグラフィ画像の両方がJPEG等の画像形式にて送信される必要がある。
以上、一連の処理を実行することにより、表示装置側の表示画面の大きさや、形状に応じてオペレータが視認しやすい表示画面の構成を提供することが可能になる。
(変形例)
実施形態では、1枚のマンモグラフィ画像に対して1つのオーバレイ画像が生成される場合について説明した。本変形例では、複数のマンモグラフィ画像を1枚の画像として合成し、当該合成画像について1つのオーバレイ画像が生成される場合について、図14を用いて説明する。
図14は、セカンダリキャプチャ形式のDICOMファイルの生成方法の一例を説明するための図である。セカンダリキャプチャ形式のDICOMファイルは、複数枚の医用画像を並べた状態にて1枚の画像ファイルに合成した構成を有する画像形式のことであり、本変形例ではCC画像及びMLO画像の2枚の医用画像を合成し、1枚の合成画像(以下、SC画像:セカンダリキャプチャ画像)を生成する場合を示している。
実施形態における、オーバレイ画像生成機能33gはレイアウト決定機能33fからオーバレイのレイアウトを受け取り、オーバレイ画像を生成するものとして説明した。本変形例におけるオーバレイ画像生成機能33gは、更にSC画像を生成する。
まず、オーバレイ画像生成機能33gは画像データ記憶回路34aから複数のマンモグラフィ画像を取得する。図14(a)では、取得されるマンモグラフィ画像はCC画像及びMLO画像として説明する。次に、オーバレイ画像生成機能33gは、図14(b)に示すようなCC画像とMLO画像を1枚の画像として合成したSC画像を生成する。SC画像はオーバレイ画像生成機能33gから、レイアウト決定機能33fに送られる。レイアウト決定機能33fは、図14(c)に示すようにSC画像を受け付けるとSC画像のレイアウトに応じたオーバレイのレイアウトを決定する。オーバレイ画像生成機能33gは、レイアウト決定機能33fからオーバレイのレイアウトを受け付け、オーバレイ画像を生成する。オーバレイ画像とSC画像から、図14(d)に示すようなSC画像と模式図、関心領域を示す図形、及び所見コメント等が重ねて表示される画像が生成される。生成されたSC画像とオーバレイ画像は元のマンモグラフィ画像のDICOMファイルとは別のDICOMファイルとして図14(e)に示すように変換され、画像データ記憶回路34aに記憶される。このとき、生成されたSC画像には図14(b)に示すように、元のMLO方向及びCC方向のマンモグラフィ画像とは別の画像IDが付与される。また、オーバレイ画像にも画像IDが付与される。このとき、当該SC画像の読影IDは元のマンモグラフィ画像の読影IDと共通であることが望ましい。
本変形例では、SC画像と模式図及び所見コメント等を重ねて表示した画像はDICOMファイルに変換されて画像データ記憶回路34aに保存され、DICOMファイルの形式にて超音波診断装置20等の他の医用画像診断装置に送信されるものとして説明したが、画像の保存形式はDICOMファイルでなくとも良い。例えば、タブレット端末に表示する際には、DICOM形式の画像ファイルは表示できないためJPEG等の形式にてマンモグラフィ画像及びオーバレイ画像の画像ファイルを保存する。また、本実施形態の変形例で述べたSC画像を用いて、マンモグラフィ画像とオーバレイ画像をSC画像とし、当該SC画像をJPEG等の形式にて保存することにしても良い。
以上説明した実施形態では、送信先の表示装置は、超音波診断装置20の表示装置23やタブレット端末に代表される画像出力装置40として説明したが、これらを併用することにしても良い。例えば、超音波診断装置20とタブレット端末を併用する場合には、超音波診断装置20には超音波画像診断中の超音波画像のみを表示させておき、タブレット端末にオーバレイ画像を重畳した状態のマンモグラフィ画像を表示させることにしても良い。以上の実施形態によれば、送信先の表示画面の画面サイズに応じて、見やすいマンモグラフィ画像、模式図、関心領域を示す図形、及び所見コメント等の配置をオペレータに提供することが可能である。これにより、例えば超音波診断装置20の表示装置23よりも小さいタブレット端末等にマンモグラフィ画像とオーバレイ画像を表示させる場合においても、オペレータが視認しやすい模式図等を提供することが可能になる。これにより、超音波診断装置のオペレータが効率的にマンモグラフィ画像を読影することを補助し、検査効率や精度の向上に寄与することが期待できる。
以上説明した実施形態では、オーバレイ画像はマンモグラフィ装置10、超音波診断装置20、及び画像出力装置40とは別体の医用画像処理装置30にて生成されるものとして説明したが、医用画像処理装置30を含まない構成を有しても良い。このとき、マンモグラフィ装置10は、医用画像処理装置30の機能を兼ね備えることで、マンモグラフィ装置10がオーバレイ画像を生成することにしても良い。
また、本実施形態が想定している検査フローとは逆に、超音波画像診断を行なってからマンモグラフィ検査を行う場合には、先に取得した超音波画像に対してオーバレイ画像を生成し、マンモグラフィ画像の撮像時に表示装置17e又は画像出力装置40に表示させることにしても良い。
また、乳房の診断画像を撮影する際には、本実施形態で想定しているマンモグラフィ検査と超音波画像診断の併用ではなく、超音波検査とトモシンセシス検査を併用することを想定し、超音波診断装置の表示装置にトモシンセシス検査によって得られた診断画像とオーバレイ画像の重畳表示画像を表示させることにしても良い。なお、トモシンセシス検査とは、多方向から撮像した複数のX線画像を再構成することにより、被検体の任意断面におけるX線画像を参照することが可能な検査法である。トモシンセシス検査では、被検体の乳房の各断面を動画で表示することも可能である。そのため、医用画像処理装置30のオーバレイ画像生成機能33gは、表示する断面に応じて模式図の配置や大きさを変えたレイアウトを生成することにしても構わない。例えば、トモシンセシス検査において被検体の乳房の撮影を行うと、表示装置の画面表示の大きさに対して被検体の乳房が大きく撮影される断面と、小さく撮影される断面が表示されることがある。このとき、表示装置の画面表示の大きさに対して乳房の断面像が小さい場合に、その断面像における乳房と重複しない位置に模式図等を表示しておき、断面像における乳房が大きい場合には模式図等は表示しないような動画表示用のレイアウトを生成することにしても構わない。また、断面像における乳房の表示の大きさに応じて、模式図等の大きさを変化させることにしても構わない。
また、トモシンセシス検査時には送信先の表示装置において、トモシンセシス検査時に取得されたX線画像が動画形式で全て表示されても構わないし、トモシンセシス検査時に撮影されたX線画像の内、異常所見を含む部位の断面のみを静止画として表示されることにしても構わない。また、トモシンセシス検査時に取得されたX線画像を表示装置に動画表示する際には、異常所見がある断面のみを他の断面とは判別可能に表示しても構わない。例えば、異常所見がある断面にのみ、当該異常所見が認められる部位にマーカ等を表示することにしても構わない。
また、以上説明した実施形態では、医用画像処理装置30は、オペレータからマンモグラフィ画像及び所見コメント等の表示指示を受け付けると、送信内容の要求先である超音波診断装置20又は画像出力装置40の表示画面の決定を、レイアウト決定機能33fを介して実行するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されない。例えば、医用画像処理装置30がマンモグラフィ画像をマンモグラフィ装置10から受け付けると、予め記憶回路34の送信先情報記憶回路34cに記憶されている複数の送信先の表示画面全てに対応したオーバレイ画像を生成しても構わない。これにより、外部のマンモグラフィ装置10、超音波診断装置20、及び画像出力装置40からの送信要求を医用画像処理装置30が受け付けると、予め生成しておいたオーバレイ画像の内、送信先の表示措置に対応したオーバレイ画像のみを送信することが可能である。
なお、本実施形態において「部」として説明した構成要素は、その動作がハードウェアによって実現されるものであっても良いし、ソフトウェアによって実現されるものであっても良いし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現されるものであっても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。