JP2020174275A - 撮像装置および撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】被写界深度の設定の自由度を高めて複数の被写体に合焦した画像を取得することが可能な撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置(100)は、撮像素子(501)と、撮像光学系に対して撮像素子を傾動させる第1の駆動部(500A)と、撮像光学系に対して撮像素子を光軸方向に移動させる第2の駆動部(500B)と、第1の駆動部および第2の駆動部を制御する制御部(203)とを有する。【選択図】図2
Description
本発明は、撮像素子の傾動手段を有する撮像装置に関する。
ネットワークカメラ等の監視カメラは、撮像光学系を通過した入射光が撮像素子で結像することにより、画像を取得することができる。一般的に、取得画像は、被写界深度内の被写体を撮影すると、被写体に合焦した、いわゆるボケのない良好な結像状態の画像となる。一方、被写界深度外の被写体を撮影すると、被写体に合焦していない、いわゆるボケた画像となる。このようなとき、絞りを絞ることにより被写界深度を深くすることができるが、夜間監視等で絞りを絞ることができない場合がある。
そこで従来、撮像光学系と撮像素子とを相対的に傾け、被写界深度を広げる監視カメラが知られている。例えば、特許文献1および特許文献2には、撮像レンズ(撮像光学系)に対して撮像素子を傾動させる撮像装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示されているように、撮像素子を傾動させる軸が撮像レンズに対して固定されていると、被写界深度の調整可能範囲が制限される。監視カメラと被写体との位置関係に応じて、被写体を被写界深度内とするための撮像素子の位置は異なる。このため、撮像素子を適切な位置に設定をしないと、複数の被写体に合焦した画像を取得することができない。
そこで本発明は、被写界深度の設定の自由度を高めて複数の被写体に合焦した画像を取得することが可能な撮像装置および撮像システムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての撮像装置は、撮像素子と、前記撮像光学系に対して前記撮像素子を傾動させる第1の駆動部と、前記撮像光学系に対して前記撮像素子を光軸方向に移動させる第2の駆動部と、前記第1の駆動部および前記第2の駆動部を制御する制御部とを有する。
本発明の他の側面としての撮像システムは、前記撮像装置と、前記撮像装置と通信可能な操作ユニットとを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、被写界深度の設定の自由度を高めて複数の被写体に合焦した画像を取得することが可能な撮像装置および撮像システムを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
<監視カメラの概略構成>
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態における撮像装置としてのネットワーク監視カメラ(以下、「監視カメラ」という)100の構成について説明する。図1は、本実施形態における監視カメラ100の外観斜視図である。図2は、監視カメラ100の分解斜視図である。図3は、監視カメラ100と操作ユニット8とを含む撮像システムのブロック図である。
<監視カメラの概略構成>
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態における撮像装置としてのネットワーク監視カメラ(以下、「監視カメラ」という)100の構成について説明する。図1は、本実施形態における監視カメラ100の外観斜視図である。図2は、監視カメラ100の分解斜視図である。図3は、監視カメラ100と操作ユニット8とを含む撮像システムのブロック図である。
監視カメラ100は、カメラ本体(撮像装置本体)2と、カメラ本体2に着脱可能なレンズ装置(レンズ鏡筒)1とを備えて構成される。なおカメラ本体2とレンズ装置1とは一体的に構成されていてもよい。カメラ本体2は、撮像素子501や撮影を行うための基板等を含む撮像素子ユニット5等を有する。
レンズ装置1は、固定レンズ101、ズームレンズ102、および、フォーカスレンズ103等の撮像光学系を有する。固定レンズ101は、光軸OAに沿った方向(光軸方向)において固定されている。ズームレンズ102は、ズーム駆動部1021により、光軸方向に移動して変倍動作(ズーミング)を行う。フォーカスレンズ103は、フォーカス駆動部1031により、光軸方向に移動して合焦動作(フォーカシング)を行う。レンズ装置1の撮像光学系を通過した光は、撮像素子501により撮像される。
カメラ本体2は、ベース部材3、撮像素子ユニット5、アッパーケース6、および、ボトムケース7を備えて構成される。図1に示されるように、ベース部材3には、レンズ装置1を取り付けるためのマウント部(取付部)31が設けられている。マウント部31は、3か所の爪部を有し、レンズ装置1の爪に係合して固定する、いわゆるバヨネット構造を有する。
<撮像素子ユニット5の構成>
次に、図2、図4、および、図5を参照して、撮像素子ユニット5の構成について説明する。図4は、カメラ本体2のベース部材3から撮像素子ユニット5までの構成の斜視図である。図5は、ベース部材3から撮像素子ユニット5までの構成の断面図である。図2に示される分解斜視図の撮像素子ユニット5は、図4のように組み付けられる。
次に、図2、図4、および、図5を参照して、撮像素子ユニット5の構成について説明する。図4は、カメラ本体2のベース部材3から撮像素子ユニット5までの構成の斜視図である。図5は、ベース部材3から撮像素子ユニット5までの構成の断面図である。図2に示される分解斜視図の撮像素子ユニット5は、図4のように組み付けられる。
撮像素子501は、CMOSセンサやCCDセンサを有し、レンズ装置1の撮像光学系を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換して電気信号(画像データ)を出力する。撮像素子501は、回路基板503に半田付けされ、接着剤(非図示)にてセンサ板金502に取り付けられる。撮像素子ホルダ504には、撮像素子501と回路基板503が取り付けられたセンサ板金502が締結ビス505で固定される。撮像素子ホルダ504は、撮像素子501の略撮像面上に支持軸が一体となって形成されており、この支持軸が支持部材506に対して傾動可能に保持されている。撮像素子ホルダ504と支持部材506との間には、ワッシャ507が配置されている。また、他方の撮像素子ホルダ504と支持部材506との間には、ワッシャ508およびウェーブワッシャ509が配置されている。ウェーブワッシャ509は、支持軸方向の位置ずれを防止するため、撮像素子ホルダ504を付勢している。撮像素子ホルダ504を支持軸方向に付勢することで、カメラ本体2の設置姿勢の違いや振動等による撮像素子501の位置ずれを防ぐことができる。
<撮像素子駆動部(傾動)500A>
次に、撮像素子駆動部(傾動)500Aについて説明する。撮像素子駆動部500Aは、ステッピングモータ512を有する第1の駆動部である。
次に、撮像素子駆動部(傾動)500Aについて説明する。撮像素子駆動部500Aは、ステッピングモータ512を有する第1の駆動部である。
ステッピングモータ512は支持部材506に固定され、そのモータ軸にはウォーム513が圧入等によって固定されている。撮像素子ホルダ504にはウォームホイールが一体に設けられており、ウォーム513と噛み合うよう組み込まれている。ステッピングモータ512には、FPC(非図示)がつながっており、通電によってステッピングモータ512が回転駆動することでウォーム513を回転させ、撮像素子501を保持する撮像素子ホルダ504を傾動させる。
フォトインタラプタ515は、撮像素子ホルダ504すなわち撮像素子501の傾動動作を監視して、撮像素子ホルダ504を傾斜させるステッピングモータ512を制御するために設けられている。フォトインタラプタ515は、撮像素子ホルダ504の移動領域上に配置されており、撮像素子ホルダ504に設けられた被検出片の位置を検出する。被検出片の位置が撮像素子ホルダ504の傾動基準位置である。制御部203は、フォトインタラプタ515の出力を参照してステッピングモータ512の駆動パルス数を制御することにより、撮像素子ホルダ504の傾動角度を制御することができる。
引張ばね514は、ウォーム513とウォームホイールとの間のバックラッシを除去するために設けられており、撮像素子ホルダ504に付勢力を発生させる。バックラッシを除去することにより、撮像素子ホルダ504をスムーズに傾動させることができる。
<撮像素子駆動部(光軸方向移動)500B>
次に、撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bについて説明する。撮像素子駆動部500Bは、ステッピングモータ516を有する第2の駆動部である。
次に、撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bについて説明する。撮像素子駆動部500Bは、ステッピングモータ516を有する第2の駆動部である。
ステッピングモータ516はベース部材3に固定され、そのモータ軸にはウォーム517が圧入等によって固定されている。支持部材506は、ガイドバー510、511により光軸方向に移動可能に支持されている。支持部材506にはラックが一体で設けられており、歯車ユニット518と噛み合うように組み込まれている。ステッピングモータ516にはFPC(非図示)がつながっており、通電によってステッピングモータ516が回転駆動することで、ウォーム517および歯車ユニット518を回転させ、支持部材506を光軸方向に移動する。
フォトインタラプタ520は、支持部材506すなわち撮像素子501の光軸方向の移動動作を監視して、支持部材506を光軸方向に移動させるステッピングモータ516を制御するために設けられている。フォトインタラプタ520は、支持部材506の移動領域上に配置されており、支持部材506に設けられた被検出片の位置を検出する。被検出片の位置が支持部材506の光軸方向の基準位置である。制御部203は、フォトインタラプタ520の出力を参照してステッピングモータ516の駆動パルス数を制御することにより、支持部材506の光軸方向の位置を制御することができる。
引張ばね519は、歯車ユニット518とラック間のバックラッシを除去するために設けられており、支持部材506に付勢力を発生させる。バックラッシを除去することにより、支持部材506をスムーズに光軸方向に移動させることができる。
図6は、監視カメラ(撮像装置)100の簡易図である。監視カメラ100は、レンズ装置1に対して撮像素子501を撮像素子駆動部(傾動)500Aによる傾動と撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bによる光軸方向への移動をそれぞれ独立して実施することができる。
<監視カメラシステムの構成>
次に、図3を参照して、監視カメラシステム(撮像システム)600の構成について説明する。監視カメラシステム600は、レンズ装置1、カメラ本体2、および、遠隔で監視カメラ100を操作する操作ユニット8を有する。
次に、図3を参照して、監視カメラシステム(撮像システム)600の構成について説明する。監視カメラシステム600は、レンズ装置1、カメラ本体2、および、遠隔で監視カメラ100を操作する操作ユニット8を有する。
被写体演算部201は、撮像素子501から出力された撮像信号に対して各種画像処理を行い、映像信号を生成する。映像信号は、通信部204を介して有線または無線通信により接続された操作ユニット8に出力される。被写体演算部201は、撮像画面内に設定された評価枠内の、RGBの画素値、もしくは輝度値を受け取り、撮像素子501の駆動制御やオートフォーカス(AF)で使用する評価値を算出する。一般的に、評価値は、画像のコントラストや高周波成分に基づいて算出される。評価値としては、位相差や赤外光等の反射光に関する評価値等、合焦位置が分かればいずれの評価値を用いてもよい。
駆動量算出部202は、被写体演算部201で取得された評価枠の評価値を用いて、撮像素子501の駆動量を算出する。制御部203は、撮像素子駆動部500A、500B、ズーム駆動部1021、および、フォーカス駆動部1031を制御する。制御部203は、ズーム駆動部1021、フォーカス駆動部1031、および、撮像素子駆動部500A、500Bに対して、ズーム設定位置、フォーカス設定位置、および、撮像素子設定位置をそれぞれ指示する。制御部203は、ズーム設定位置、フォーカス設定位置、および、撮像素子設定位置を、通信部204を介して操作ユニット8から送信される制御コマンド、および、駆動量算出部202からの算出結果に基づいて指示する。
ズーム駆動部1021は、制御部203から指示されたズーム設定位置に基づいて撮像光学系のうちズームレンズの位置を制御する。フォーカス駆動部1031は、制御部203から指示されたフォーカス設定位置に基づいて、撮像光学系のうちフォーカスレンズの位置を制御する。撮像素子駆動部(傾動)500Aは、制御部203から指示された撮像素子設定位置に基づいて、撮像素子501を傾斜させる。撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bは、制御部203から指示された撮像素子設定位置に基づいて、撮像素子501を光軸方向に移動させる。
操作ユニット8は、システム制御部801、入力部(受付部)802、および、表示部803を有する。システム制御部801は、操作者(オペレータ)のGUI操作に応じてカメラ制御コマンドを生成し、カメラ制御コマンドを通信部204を介してカメラ本体2へ送信する。入力部802は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスである。操作者(オペレータ)は、入力部802を介してGUIを操作する。表示部803は、監視カメラ100で撮像された画像、および操作ユニット8の操作者(オペレータ)の操作を案内するGUIを表示する。
<撮像素子の傾動軸の設定方法>
次に、図7を参照して、本実施形態における撮像素子501の傾動軸の設定方法について説明する。図7は、撮像画面内での撮像素子501の傾動軸の設定方法の説明図である。
次に、図7を参照して、本実施形態における撮像素子501の傾動軸の設定方法について説明する。図7は、撮像画面内での撮像素子501の傾動軸の設定方法の説明図である。
表示部803の映像表示領域9には、監視カメラ100から配信されたライブ映像が表示される。図示しないあおり角調整ボタンを選択することにより、システム制御部801は、映像表示領域9上に第1の評価枠901および第2の評価枠902を表示する。ユーザは、映像表示領域9内で合焦させたい2か所に対応するように、第1の評価枠901、第2の評価枠902を設定する。なお、第1の評価枠901、第2の評価枠902の大きさは、ユーザによって変更可能である。本実施形態において、顔に合焦するように、第1の評価枠901、第2の評価枠902を設定しているが、被写体の全身に合焦させたい場合は、第1の評価枠901、第2の評価枠902の大きさを変更するとよい。
制御部203は、撮像素子駆動部(傾動)500Aおよび撮像素子駆動部(傾動)500Bを用いて撮像素子501を駆動し、撮像素子501の駆動範囲内で第1の評価枠901および第2の評価枠902の両方が被写界深度内に入る位置を算出する。または制御部203は、撮像素子駆動部500A、500Bを用いて撮像素子501を駆動し、被写体演算部201で取得された各評価枠の評価値を用いて第1の評価枠901および第2の評価枠902のボケが最も少ない位置を算出する。具体的には、撮像素子501を傾動角度がゼロ度、および、光軸方向の移動ゼロの位置に駆動した位置(撮像素子501の原点)から撮像素子501を光軸方向に、例えば1mm移動させ、その位置において、撮像素子501を傾動させ、あおりスキャンを行う。あおりスキャンとは、撮像素子501のあおり角を変更しながら、設定された評価枠ごとに、コントラストに関する評価値を取得する制御である。評価値ピーク(評価値のうちの最大値)が得られるあおり角が最もピントが合うあおり角である。その後、さらに、撮像素子501を光軸方向に、例えば1mm移動させ、その位置において、あおりスキャンを行う。この処理を繰り返すことで、撮像素子の最適な位置を算出する。なお、光軸方向における撮像素子の移動範囲は、本実施形態では、7mmであるが、適宜変更可能である。制御部203は、算出した位置に撮像素子501を駆動することで、2つの被写体に合焦した、または2つの被写体でボケの少ない画像を取得することができる。
制御部203は、撮像素子駆動部(傾動)500Aおよび撮像素子駆動部(傾動)500Bを用いて撮像素子501を駆動し、撮像素子501の駆動範囲内で第1の評価枠901および第2の評価枠902の両方が被写界深度内に入る位置を算出する。または制御部203は、撮像素子駆動部500A、500Bを用いて撮像素子501を駆動し、被写体演算部201で取得された各評価枠の評価値を用いて第1の評価枠901および第2の評価枠902のボケが最も少ない位置を算出する。具体的には、撮像素子501を傾動角度がゼロ度、および、光軸方向の移動ゼロの位置に駆動した位置(撮像素子501の原点)から撮像素子501を光軸方向に、例えば1mm移動させ、その位置において、撮像素子501を傾動させ、あおりスキャンを行う。あおりスキャンとは、撮像素子501のあおり角を変更しながら、設定された評価枠ごとに、コントラストに関する評価値を取得する制御である。評価値ピーク(評価値のうちの最大値)が得られるあおり角が最もピントが合うあおり角である。その後、さらに、撮像素子501を光軸方向に、例えば1mm移動させ、その位置において、あおりスキャンを行う。この処理を繰り返すことで、撮像素子の最適な位置を算出する。なお、光軸方向における撮像素子の移動範囲は、本実施形態では、7mmであるが、適宜変更可能である。制御部203は、算出した位置に撮像素子501を駆動することで、2つの被写体に合焦した、または2つの被写体でボケの少ない画像を取得することができる。
<撮像素子501の駆動および位置調整の処理>
次に、図8を参照して、本実施形態における撮像素子501の駆動、および、位置調整の処理について説明する。図8(a)は、監視カメラ100の制御方法を示すフローチャートである。図8(b)は、操作ユニット8の制御方法を示すフローチャートである。図8の各ステップは、主に、制御部203、または、制御部203の指令に基づいて各部により実行される。なお、撮像素子501の駆動および位置調整の処理は、動画像の撮像の処理と並行して実行される。
次に、図8を参照して、本実施形態における撮像素子501の駆動、および、位置調整の処理について説明する。図8(a)は、監視カメラ100の制御方法を示すフローチャートである。図8(b)は、操作ユニット8の制御方法を示すフローチャートである。図8の各ステップは、主に、制御部203、または、制御部203の指令に基づいて各部により実行される。なお、撮像素子501の駆動および位置調整の処理は、動画像の撮像の処理と並行して実行される。
まずステップS101において、制御部203は、撮像素子駆動部(傾動)500Aおよび撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bを用いて、撮像素子501を傾動角度がゼロ度、および、光軸方向の移動ゼロの位置に駆動する(撮像素子501の原点出し)。
続いてステップS102において、制御部203は、ユーザが設定したズーム値を操作ユニット8から受信し、ズームの設定を行う。ズームの設定指示に従い、制御部203は、ズーム駆動部1021を制御し、ズームレンズ102を光軸方向に移動させて撮影倍率を合わせる。続いてステップS103において、フォーカス情報を取得するフォーカススキャンを行う。フォーカススキャンは、制御部203の制御に従ってフォーカス駆動部1031がフォーカスレンズ103を駆動しながら、被写体演算部201によりコントラストや高周波成分を基に算出された評価値を取得する制御である。取得された評価値に基づき、制御部203の制御によりフォーカス駆動部1031がフォーカスレンズ103を光軸方向に移動させ、撮像画面の上下方向において中心近傍に存在する被写体にピントを合わせる。
続いてステップS104において、制御部203は、操作ユニット8から受信した第1の評価枠901および第2の評価枠902に関する情報に基づいて。第1の評価枠901および第2の評価枠902を設定する。なお、第1の評価枠901および第2の評価枠902に関する情報とは、座標値である。
続いてステップS105において、制御部203は、撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bを制御して撮像素子501を光軸方向に駆動する。ステップS106において、撮像素子駆動部(傾動)500Aを制御して撮像素子501を傾動させる。そして制御部203は、被写体演算部201を用いて、撮像素子501の各位置での第1の評価枠901および第2の評価枠902の評価値を取得する(スキャン)。ステップS107において、撮像素子501が光軸方向の移動範囲における端部まで移動したか否か判断する。ステップS107において、撮像素子501が光軸方向の移動範囲における端部まで移動していないと判断された場合、ステップS105に戻る。
ステップS107において、撮像素子501が光軸方向の移動範囲における端部まで移動していないと判断された場合、ステップS108に進む。ステップS108において、制御部203は、ステップS106にて取得した撮像素子501の各位置での評価値に基づいて、第1の評価枠901および第2の評価枠902で最もボケの少ない撮像素子501の位置を算出する。続いてステップS109において、制御部203は、撮像素子駆動部(傾動)500A、撮像素子駆動部(傾動)500Bを制御して、ステップS108にて算出された位置に撮像素子501を駆動させる。なお、本実施形態においては、撮像素子501の光軸方向の移動範囲における各位置で撮像素子501を傾動させる制御を行ったが、撮像素子501を各角度に傾動させた状態で、撮像素子501の光軸方向への移動を繰り返してもよい。次に、操作ユニット8の制御方法について説明する。まずステップS301において、システム制御部801は、カメラ100の通信部204を介して受信したライブ映像を表示部803に表示する。その後、ステップS302において、システム制御部801は、入力部802を介して、ユーザが設定したズーム値を取得する。その後、ステップS303において、システム制御部801は、第1の評価枠901および第2の評価枠902を表示部803に表示する。その後、ステップS304において、ユーザが合焦させたい2か所に対応するように、設定した第1の評価枠901、第2の評価枠902に関する情報を取得する。
本実施形態によれば、所望の被写体位置を選択することで、被写体の配置に適した撮像素子の位置の調整が可能になり、複数の被写体に合焦した画像を取得することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、撮像素子501の傾動軸の設定方法、並びに、撮像素子501の駆動および位置調整の処理の点で、第1の実施形態と異なる。本実施形態の他の構成や動作は、第1の実施形態と同様であるため、それらの説明は省略する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、撮像素子501の傾動軸の設定方法、並びに、撮像素子501の駆動および位置調整の処理の点で、第1の実施形態と異なる。本実施形態の他の構成や動作は、第1の実施形態と同様であるため、それらの説明は省略する。
<撮像素子の傾動軸の設定方法>
図9を参照して、本実施形態における撮像素子501の傾動軸の設定方法について説明する。図9は、撮像画面内での撮像素子501の傾動軸の設定方法の説明図である。
図9を参照して、本実施形態における撮像素子501の傾動軸の設定方法について説明する。図9は、撮像画面内での撮像素子501の傾動軸の設定方法の説明図である。
表示部803の映像表示領域9には、監視カメラ100から配信されたライブ映像が表示される。図示しないあおり角調整ボタンを選択することにより、システム制御部801は、映像表示領域9上に第1の評価枠901および第2の評価枠902を表示する。ユーザは、映像表示領域9内で合焦させたい2か所に対応するように、第1の評価枠901、第2の評価枠902を設定する。また制御部203は、ユーザによって決定された優先すべき評価枠情報に基づいて、第1の評価枠901と第2の評価枠902のうち、優先させる評価枠を決定する。
制御部203は、優先する評価枠の位置に撮像素子501の傾動中心903を設定する。制御部203は、設定した傾動中心903に対応する撮像素子501上の位置904を中心として撮像素子501を駆動するように、撮像素子駆動部(傾動)500Aおよび撮像素子駆動部(光軸方向移動)500Bを制御する。このとき、設定された傾動中心903に対応する撮像素子501上の位置904から撮像素子ホルダ504の支持軸(支持部材506)までの距離をyとするとき、支持部材506の光軸方向の移動量zは、チルト角度θを用いて以下の式(1)のように表される。
式(1)に従うことで、設定した傾動軸(傾動中心903)を中心として撮像素子501を傾動させることができる。
図10は、本実施形態における撮像素子501上の傾動中心のイメージ図であり、設定された傾動軸(傾動中心903)の撮像素子501上に対応する位置904を示す。図11は、式(1)に従って撮像素子501を傾動させたときの模式図である。
駆動量算出部202は、撮像素子501が傾動中の被写体演算部201で取得された評価枠の評価値を用いて、評価枠内が被写界深度内になる位置、または、ボケが最も少なくなる位置を算出する。制御部203は、算出した位置に撮像素子501を駆動することで2つの被写体に合焦した画像を取得することができる。傾動中心903を定めることにより、優先する評価枠は常に合焦した状態で撮像素子501を傾動させることができ、2つの被写体に合焦する位置をより短い時間で算出可能となる。
<撮像素子501の駆動および位置調整の処理>
次に、図12を参照して、本実施形態における撮像素子501の駆動、および、位置調整の処理について説明する。図12(a)は、監視カメラ100の制御方法を示すフローチャートである。図12(b)は、操作ユニット8の制御方法を示すフローチャートである。図12の各ステップは、主に、制御部203、または、制御部203の指令に基づいて各部により実行される。なお、撮像素子501の駆動および位置調整の処理は、動画像の撮像の処理と並行して実行される。なお、図12(a)のステップS201〜S204、S206〜S210は図8(a)のステップS101〜S109とそれぞれ共通であり、図12(b)のステップS401〜S404は図8(b)のステップS301〜S304とそれぞれ共通である。このため、それらの共通の説明については省略する。
次に、図12を参照して、本実施形態における撮像素子501の駆動、および、位置調整の処理について説明する。図12(a)は、監視カメラ100の制御方法を示すフローチャートである。図12(b)は、操作ユニット8の制御方法を示すフローチャートである。図12の各ステップは、主に、制御部203、または、制御部203の指令に基づいて各部により実行される。なお、撮像素子501の駆動および位置調整の処理は、動画像の撮像の処理と並行して実行される。なお、図12(a)のステップS201〜S204、S206〜S210は図8(a)のステップS101〜S109とそれぞれ共通であり、図12(b)のステップS401〜S404は図8(b)のステップS301〜S304とそれぞれ共通である。このため、それらの共通の説明については省略する。
ステップS205において、制御部203は、第1の評価枠901と第2の評価枠902のうち優先させる評価枠を設定する。そして制御部203は、優先する評価枠の被写体が被写界深度内に入るようにフォーカス駆動部1031を制御し、フォーカスレンズ103の位置を調整する。また制御部203は、優先する評価枠の位置に撮像素子501の傾動中心903を設定する。
続くステップS206、S207において、制御部203は、撮像素子駆動部(傾動)500Aおよび撮像素子駆動部(傾動)500Bを制御し、被写体演算部201を用いて撮像素子501の各位置での第1の評価枠901および第2の評価枠902の評価値を取得する。このとき設定された傾動中心903の撮像素子501上に対応する位置904から撮像素子ホルダ504の支持軸(支持部材506)までの距離をyとするとき、支持部材の光軸方向の移動量zはチルト角度θを用いて式(1)のように表される。
操作ユニット8の制御方法に関し、ステップS404の後、ステップS405において、システム制御部801は、優先する評価枠情報を取得する。
本実施形態によれば、所望の被写体位置を選択することで、被写体の配置に適した撮像素子の位置の調整が可能になり、複数の被写体に合焦した画像を取得することができる。また、傾動中心903を定めることにより、優先する評価枠は常に合焦した状態で撮像素子501を傾動させることができ、2つの被写体に合焦する位置をより短い時間で算出可能となる。
なお、各実施形態における撮像素子501の傾動軸の設定方法では、評価枠を操作者(オペレータ)が手動で設定されるが、例えば人の顔など、インテリジェント機能等を用いて自動で検出された領域としてもよい。また、評価枠の形状は矩形に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。また、傾動中心903を定め、操作者(オペレータ)が映像表示領域9を確認しながら入力部802を介してGUIを操作し、撮像素子501の位置を調整してもよい。なお各実施形態において、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は適宜変更可能である。
このように各実施形態において、撮像装置(監視カメラ100)は、 撮像素子501、第1の駆動部(撮像素子駆動部(傾動)500A)、第2の駆動部(撮像素子駆動部(光軸方向移動)500B)、および、制御部203を有する。第1の駆動部は、撮像光学系に対して撮像素子を傾動させる。第2の駆動部は、撮像光学系に対して撮像素子を光軸方向に移動させる。制御部は、第1の駆動部および第2の駆動部を制御する。
好ましくは、撮像装置は、撮像素子を保持し、支持軸を有する撮像素子ホルダ504と、撮像素子ホルダの支持軸を傾動可能に支持する支持部材506とを有し、第1の駆動部は、撮像素子ホルダを傾動させ、第2の駆動部は、支持部材を光軸方向に移動させる。また好ましくは、制御部は、撮像素子の傾動および光軸方向への移動を独立して実行可能であるように第1の駆動部および第2の駆動部を制御する。また好ましくは、撮像装置は、撮像光学系を有するレンズ装置1が取り付け可能な取付部を有する。
各実施形態において、撮像システム(監視カメラシステム600)は、撮像装置(監視カメラ100)、および撮像装置と通信可能な操作ユニット8とを有する。好ましくは、操作ユニットは、遠隔で撮像装置を操作可能である。また好ましくは、操作ユニットは、撮像装置により撮像された画像を表示部803に表示する表示制御部(システム制御部801)と、画像上において第1の評価枠901および第2の評価枠902を指定する操作を受け付ける受付部(入力部802)とを有する。制御部は、受付部により指定された第1の評価枠および第2の評価枠に合焦した画像を取得するように第1の駆動部および第2の駆動部の駆動量を決定する。
また好ましくは、受付部は、第1の評価枠および第2の評価枠を手動または自動で設定可能である。また好ましくは、制御部は、第1の評価枠と第2の評価枠のうち優先する評価枠を設定し、優先する評価枠に対応する位置に撮像素子の傾動中心903を設定する。そして制御部は、傾動中心に対応する撮像素子上の位置904を中心として撮像素子を駆動するように、第1の駆動部および第2の駆動部を制御する。
各実施形態によれば、撮像光学系に対して撮像素子の傾動および光軸方向への移動の2軸の位置調整が可能となる。このため各実施形態によれば、被写界深度の設定の自由度を高めて複数の被写体に合焦した画像を取得することが可能な撮像装置および撮像システムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 監視カメラ(撮像装置)
500A 撮像素子駆動部(第1の駆動部)
500B 撮像素子駆動部(第2の駆動部)
501 撮像素子
500A 撮像素子駆動部(第1の駆動部)
500B 撮像素子駆動部(第2の駆動部)
501 撮像素子
Claims (10)
- 撮像素子と、
撮像光学系に対して前記撮像素子を傾動させる第1の駆動部と、
前記撮像光学系に対して前記撮像素子を光軸方向に移動させる第2の駆動部と、
前記第1の駆動部および前記第2の駆動部を制御する制御部と、を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像素子を保持し、支持軸を有する撮像素子ホルダと、
前記撮像素子ホルダの前記支持軸を傾動可能に支持する支持部材と、を更に有し、
前記第1の駆動部は、前記撮像素子ホルダを傾動させ、
前記第2の駆動部は、前記支持部材を前記光軸方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御部は、前記撮像素子の傾動および前記光軸方向への移動を独立して実行可能であるように前記第1の駆動部および前記第2の駆動部を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 前記撮像光学系を有するレンズ装置が取り付け可能な取付部を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置と、
前記撮像装置と通信可能な操作ユニットと、を有することを特徴とする撮像システム。 - 前記操作ユニットは、遠隔で前記撮像装置を操作可能であることを特徴とする請求項5に記載の撮像システム。
- 前記操作ユニットは、
前記撮像装置により撮像された画像を表示部に表示する表示制御部と、
前記画像の上において第1の評価枠および第2の評価枠を指定する操作を受け付ける受付部と、を有し、
前記制御部は、前記受付部により指定された第1の評価枠および第2の評価枠に合焦した画像を取得するように前記第1の駆動部および前記第2の駆動部の駆動量を決定することを特徴とする請求項5または6に記載の撮像システム。 - 前記受付部は、前記第1の評価枠および前記第2の評価枠を手動または自動で設定可能であることを特徴とする請求項7に記載の撮像システム。
- 前記制御部は、
前記第1の評価枠と前記第2の評価枠のうち優先する評価枠を設定し、
優先する評価枠に対応する位置に前記撮像素子の傾動中心を設定し、
前記傾動中心に対応する前記撮像素子の上の位置を中心として前記撮像素子を駆動するように、前記第1の駆動部および前記第2の駆動部を制御することを特徴とする請求項7または8に記載の撮像システム。 - 前記撮像素子を保持する撮像素子ホルダの支持軸を傾動可能に支持する支持部材の前記光軸方向における移動量をz、前記傾動中心に対応する前記撮像素子の上の前記位置から前記撮像素子ホルダの前記支持軸までの距離をy、前記撮像素子の傾動角度をθとするとき、
を満たすことを特徴とする請求項9に記載の撮像システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019074807A JP2020174275A (ja) | 2019-04-10 | 2019-04-10 | 撮像装置および撮像システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019074807A JP2020174275A (ja) | 2019-04-10 | 2019-04-10 | 撮像装置および撮像システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020174275A true JP2020174275A (ja) | 2020-10-22 |
Family
ID=72831892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019074807A Pending JP2020174275A (ja) | 2019-04-10 | 2019-04-10 | 撮像装置および撮像システム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2020174275A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7535012B2 (ja) | 2020-09-14 | 2024-08-15 | キヤノン株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム |
-
2019
- 2019-04-10 JP JP2019074807A patent/JP2020174275A/ja active Pending
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