以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔参拝支援システム〕
図1に示す参拝支援システムは、参拝における寄付の電子決済を支援するシステムである。ここでの参拝は、礼拝も含む。参拝対象に特に制限はない。参拝対象の具体例としては、神社又は寺院等が挙げられる。
参拝支援システム1は、複数の参拝者端末100(端末装置)と、複数の参拝対象端末200と、少なくとも一つの参拝支援サーバ300とを備える。参拝者端末100は、参拝者が用いる端末であり、必ずしも参拝者の所有物でなくてもよい。参拝対象端末200は、参拝対象10に設けられる端末である。参拝者端末100及び参拝対象端末200は、有線又は無線でのネットワーク通信が可能な端末である限り、いかなるものであってもよい。参拝者端末100及び参拝対象端末200の具体例としては、ノート型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、据え置き型(例えばデスクトップ型)のコンピュータ、及びスマートフォン等が挙げられる。
参拝支援サーバ300は、複数の参拝者端末100及び複数の参拝対象端末200とネットワーク回線を介して接続されている。ここでの接続は、情報通信が可能となっていることを意味し、必ずしも有線接続に限られない。参拝支援サーバ300は、参拝対象10の情報を参拝対象端末200から取得して蓄積し、蓄積した情報に基づいて、参拝における寄付の電子決済のサービスを参拝者端末100に提供する。参拝者端末100は、参拝支援サーバ300が提供する電子決済のサービスを利用可能にするためのアプリケーションを含む。参拝支援サーバ300は、上記アプリケーションをインストールさせるためのプログラムを記憶し、参拝者端末100からの要求に応じて当該プログラムを提供するように構成されていてもよい。
上記アプリケーションを含む参拝者端末100は、参拝対象10の社殿の実画像を取得することと、参拝者による操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の画像を社殿の実画像に合成した動画を表示することと、上記操作入力に応じて、参拝対象10に対する寄付の電子決済用の処理を行うことと、を実行するように構成されている。電子決済用の処理は、金融機関、決済代行事業者、電子決済専門のサービス事業者等、決済を実行する事業者のサーバに電子決済を要求する処理を含む。参拝者端末100は、参拝支援サーバ300を介して、金融機関のサーバ等に電子決済を要求してもよい。
例えば参拝者端末100は、図2に示すように、機能上の構成(以下、「機能モジュール」という。)として、実画像取得部110と、操作入力取得部101と、寄付動画表示部120と、寄付金額設定部102と、決済要求部103とを有する。参拝者端末100の機能モジュールは、上記アプリケーションが含むプログラムモジュールと、参拝者端末100のハードウェアとの協働により構成される。
実画像取得部110は、参拝対象10の社殿の実画像を取得する。操作入力取得部101は、参拝者による操作入力を取得する。操作入力は、例えばマウス、キーボード、又はタッチパネル等、参拝者端末100が有する入力デバイス182(図4参照)への入力である。寄付動画表示部120は、上記操作入力(操作入力取得部101が取得した操作入力)に応じて、移動(例えば飛翔又は落下)するバーチャル賽銭の画像を社殿の実画像(実画像取得部110が取得した実画像)に合成した寄付動画を表示する。動画の表示は、例えばモニタ又はタッチパネル等、参拝者端末100が有する表示デバイス181(図4参照)への表示である。
寄付金額設定部102は、上記操作入力に基づいて、参拝対象10への寄付の金額を設定する。例えば、寄付金額設定部102は、上記操作入力により指定された数値に応じて寄付の金額を設定する。決済要求部103は、寄付金額設定部102が設定した金額を参拝対象10に寄付する電子決済を参拝支援サーバ300に要求する。
参拝者端末100は、自装置の現在位置に基づいて、参拝対象10を選択することを更に実行するように構成されていてもよい。参拝者端末100は、自装置の向きに基づいて、参拝対象10を選択することを更に実行するように構成されていてもよい。例えば参拝者端末100は、機能モジュールとして、位置・姿勢情報取得部131と、参拝対象選択部132とを更に有する。
位置・姿勢情報取得部131は、参拝者端末100の位置情報(以下、「端末位置情報」という。)及び参拝者端末100の姿勢情報(以下、「端末姿勢情報」という。)を取得する。端末位置情報は、地球上における参拝者端末100の現在位置を示す情報であり、例えば参拝者端末100の位置の緯度及び経度情報であり、参拝者端末100が有するGPSセンサ183(図7参照)等により検出される。端末姿勢情報は、参拝者端末100が現在どの方位に向いているかを示す情報であり、参拝者端末100が有する電子コンパス、加速度センサ、ジャイロセンサ等の姿勢センサ184(図7参照)により検出される。例えば端末姿勢情報は、参拝者端末100が有するカメラ185(図3参照)の視線方向が現在どの方位に向いているかを示す。
参拝対象選択部132は、位置・姿勢情報取得部131が取得した端末位置情報及び端末姿勢情報の少なくとも一方に基づいて参拝対象10を選択する。端末位置情報に基づいて参拝対象10を選択する場合、参拝対象選択部132は、例えば端末位置情報と、参拝対象の社殿の位置情報(以下、「社殿位置情報」という。)とに基づいて参拝対象10を選択する。一例として、参拝対象選択部132は、参拝者端末100の現在位置と、社殿の位置とが最も近い参拝対象10を選択する。例えば参拝対象選択部132は、参拝者端末100の現在位置と社殿の位置とが最も近い参拝対象10の選択を参拝支援サーバ300に要求し、選択結果の情報を参拝支援サーバ300から取得する。選択結果の情報は、選択された参拝対象10の識別情報及び社殿位置情報を含む。
端末姿勢情報に基づいて参拝対象10を選択する場合、参拝対象選択部132は、例えば端末位置情報と、端末姿勢情報と、社殿位置情報とに基づいて参拝対象10を選択する。一例として、参拝対象選択部132は、参拝者端末100の現在位置を基準とした社殿の位置の方位と、参拝者端末100が向かう方位とが最も近い参拝対象10を選択する。例えば参拝対象選択部132は、参拝者端末100の現在位置を基準として参拝者端末100が向かう方位に近い方位に社殿が位置する参拝対象10の選択を参拝支援サーバ300に要求し、選択結果の情報を参拝支援サーバ300から取得する。この場合の選択結果の情報も、選択された参拝対象10の識別情報及び社殿位置情報を含む。
参拝対象選択部132は、参拝者端末100の現在位置と社殿の位置との関係と、参拝者端末100の方位と社殿の方位の関係との両方に基づいて参拝対象10を選択してもよい。参拝対象10を選択することは、複数の参拝対象10を選択することも含む。また、参拝対象10を選択することは、最終選択の候補を仮選択することも含む。以下、参拝対象選択部132が選択した参拝対象を「被選択参拝対象」という。なお、本実施形態においては、端末位置情報及び端末姿勢情報の少なくとも一方に基づいて参拝対象10を自動選択する構成を例示しているが、参拝者端末100は、端末位置情報及び端末姿勢情報によらず参拝者の選択に応じて参拝対象を選択するように構成されていてもよい。
参拝者端末100は、予め取得された社殿の画像に基づいて実画像を取得するように構成されていてもよい。例えば参拝者端末100は、社殿の実画像を取得する際に、予め取得された社殿のパノラマ画像から、自装置の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出するように構成されていてもよい。パノラマ画像は、参拝者端末100が表示する実画像よりも広範囲を撮影した画像である。参拝者端末100は、社殿の実画像を取得する際に、自装置のカメラにより撮影された社殿の実画像を取得するように構成されていてもよい。また、参拝者端末100は、自装置のカメラにより撮影された社殿の実画像を取得する第1モードの実画像取得と、予め取得された社殿のパノラマ画像から、自装置の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出する第2モードの実画像取得と、自装置の現在位置に応じて第1モードの実画像取得と第2モードの実画像取得とを切り替えることとを実行するように構成されていてもよい。例えば、実画像取得部110は、より細分化された機能モジュールとして、参拝モード切替部111と、参拝対象検索部112と、参拝対象情報受信部113と、参拝対象情報記憶部114と、第1取得部115と、第2取得部116とを有する。
参拝モード切替部111は、参拝者端末100の現在位置に応じて上記第1モードの実画像取得と上記第2モードの実画像取得とを切り替える。例えば参拝モード切替部111は、参拝者端末100の現在位置と、上記被選択参拝対象の社殿の位置との関係に基づいて第1モードの実画像取得と第2モードの実画像取得とを切り替える。一例として、参拝モード切替部111は、参拝者端末100の現在位置と、上記被選択参拝対象の社殿の位置との距離が所定の切替閾値よりも小さい場合に実画像取得のモードを第1モードとし、当該距離が当該閾値よりも大きい場合に実画像取得のモードを第2モードとする。上記閾値は、例えば参拝者端末100のカメラにより社殿を撮影可能な距離に設定されている。
実画像取得のモードが第2モードとされる場合、予め取得したパノラマ画像から実画像が抽出されるので、参拝者端末100の現在位置及び現在の向き等に制約されずに参拝対象10を選択することが可能である。そこで、参拝対象検索部112は、参拝対象選択部132による選択結果に関わらず、参拝者による参拝対象10の再選択を可能にする。参拝対象検索部112は、参拝モード切替部111により実画像取得のモードが第2モードとされた場合に、検索条件を指定して参拝対象の検索を参拝支援サーバ300に要求し、検索結果の情報を参拝支援サーバ300から取得する。検索結果の情報は、検索条件に従って抽出された参拝対象10の識別情報を含む。参拝対象検索部112は、参拝者による指定入力に従って検索条件を指定してもよい。例えば参拝対象検索部112は、検索条件の指定用の画面を参拝者端末100の表示デバイス181に表示し、当該画面に基づく指定入力を参拝者端末100の入力デバイス182から取得する。検索条件の指定用の画面は、複数種類の検索条件の入力部を含んでいてもよい。検索条件の種類の具体例としては、参拝対象10の系譜、ご利益、社殿の所在地等が挙げられる。
参拝対象情報受信部113は、参拝対象検索部112が取得した検索結果から一つの参拝対象10を選択し、当該参拝対象10の追加情報を受信する。例えば参拝対象情報受信部113は、選択した参拝対象10の識別情報を指定して当該参拝対象10の追加情報を参拝支援サーバ300から受信する。追加情報は、社殿の位置情報、社殿のパノラマ画像の情報、及び寄付に対する返礼を示す返礼シンボルの情報等を含む。社殿のパノラマ画像及び返礼シンボルの情報は、例えば予め参拝対象端末200から取得されて参拝支援サーバ300に蓄積されている。
参拝支援サーバ300には、異なる時間に撮影された複数のパノラマ画像が参拝対象ごとに蓄積されていてもよい。この場合、参拝対象情報受信部113は、現在時刻に対応するパノラマ画像を参拝支援サーバ300から取得してもよい。ここでの現在時刻は、参拝者端末100が示す現在時刻であってもよいし、参拝支援サーバ300が示す現在時刻であってもよい。なお、参拝者端末100が示す現在時刻と、参拝支援サーバ300が示す現在時刻とは、参拝者端末100と参拝支援サーバ300との所在地等に応じて異なる場合がある。参拝支援サーバ300は、参拝対象情報受信部113からの追加情報の要求の都度、当該社殿に設置されたカメラからパノラマ画像を取得して参拝者端末100に送信してもよい。
返礼シンボルは、返礼を視覚的に示し得る限りいかなるものであってもよい。返礼シンボルの具体例としては、参拝対象10が祀る神等を擬人化したキャラクター、返礼を示す物品等が挙げられる。参拝支援サーバ300には、複数種類の返礼シンボルが参拝対象10ごとに蓄積されていてもよい。参拝対象情報記憶部114は、参拝対象情報受信部113が受信した参拝対象10の追加情報を、当該参拝対象10の識別情報に対応付けて記憶する。
第1取得部115は、実画像取得のモードが第1モードとされた場合に、参拝者端末100のカメラにより撮影された社殿の実画像を取得する。第2取得部116は、実画像取得のモードが第2モードとされた場合に、参拝対象情報記憶部114が記憶するパノラマ画像から、参拝者端末100の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出する。例えば第2取得部116は、社殿のパノラマ画像から、参拝者端末100のカメラの視線方向に応じた表示対象エリアの実画像を抽出する。一例として、第2取得部116は、参拝者端末100のカメラの視線方向が社殿の実在方向(社殿が実在する方向)に向かうときに社殿が中央に表示されるよう予め定められた対応関係に基づいて、参拝者端末100のカメラの視線方向に応じた表示対象エリアを設定する。
図3は、参拝者端末100のカメラ185の視線方向(図示X軸正方向)が、社殿11の実在方向に向かった状態を模式的に示している。この場合、第2取得部116は、パノラマ画像Pから、社殿11が中央となる表示エリアA1の実画像を取得する(図4参照)。第2取得部116は、カメラ185の視線方向が社殿11の右側に(図示Z軸を中心に時計回りに)傾くにつれて表示エリアを社殿11の右側に移動させる(図4の表示エリアA2参照)。また、第2取得部116は、カメラ185の視線方向が社殿11の左側に(図示Z軸を中心に反時計回りに)傾くにつれて表示エリアを社殿11の左側に移動させる(図4の表示エリアA3参照)。
なお、参拝者端末100の現在位置と、上記被選択参拝対象の社殿11の位置との距離が切替閾値よりも小さくても、社殿11の混雑等により、参拝者端末100のカメラ185による社殿の撮影が困難な場合もあり得る。これに備え、参拝モード切替部111は、参拝者端末100の現在位置と、上記被選択参拝対象の社殿11の位置との距離が切替閾値よりも小さい場合においても、実画像取得のモードを第2モードとするように構成されていてもよい。
図2に戻り、参拝者端末100は、バーチャル賽銭の画像を実画像に合成した寄付動画を表示する際に、自装置への操作入力の方向と、自装置の向きとの関係に基づいて、バーチャル賽銭の三次元移動経路を算出することと、三次元移動経路に対応する移動経路に沿ってバーチャル賽銭が実画像内で移動するように合成動画データを生成することとを実行するように構成されていてもよい。例えば寄付動画表示部120は、より細分化された機能モジュールとして、移動経路算出部121と、合成データ生成部122と、合成画像表示部123とを、有する。
移動経路算出部121は、参拝者端末100の入力デバイス182への操作入力の方向と、参拝者端末100の向きとに基づいて、バーチャル賽銭の三次元移動経路を算出する。三次元移動経路は、参拝者端末100の周囲の空間に定められた三次元移動経路である。例えば図4において、移動経路算出部121は、表示デバイス181に表示された賽銭マークC1を移動させる操作入力(以下、「移動操作入力」という。)に基づいてバーチャル賽銭の三次元移動経路を算出する。移動操作入力の具体例としては、タッチパネルへのフリック又はスワイプ入力等が挙げられる。例えば移動経路算出部121は、移動操作入力が、参拝者端末100の左右方向(図示Y軸正負方向)の成分を含んでいない場合、参拝者端末100の正面方向(図示X軸正方向)に沿う方向を参拝者端末100に対する相対移動方向に設定する(図5中の破線矢印R1参照)。移動操作入力が、参拝者端末100の右方向の成分を含んでいる場合、参拝者端末100の正面方向に対して右に傾いた方向を参拝者端末100に対する相対移動方向に設定する(図5中の破線矢印R2参照)。移動操作入力が、参拝者端末100の左方向の成分を含んでいる場合、参拝者端末100の正面方向に対して左に傾いた方向を参拝者端末100に対する相対移動方向に設定する(図5中の破線矢印R3参照)。
次に、移動経路算出部121は、移動操作入力の上方向(図示Z軸方向)の成分の大きさ、及び移動操作入力の速さ等に基づいて移動距離を算出する。次に、移動経路算出部121は、上記相対移動方向及び移動距離に基づいて参拝者端末100に対する相対到達位置APを算出し、参拝者端末100の現在位置から上記相対到達位置APまでの放物線状の相対移動経路を算出する。次に、移動経路算出部121は、参拝者端末100の向きに基づいて、上記相対移動経路を三次元移動経路に変換する。例えば移動経路算出部121は、参拝者端末100に固定された座標系CS1から、参拝者端末100の周囲の空間に固定された座標系CS2への座標変換により、上記相対移動経路を三次元移動経路に変換する。
図2に戻り、合成データ生成部122は、三次元移動経路に対応する移動経路に沿って、バーチャル賽銭が実画像内で移動するように合成動画データを生成する。例えば合成データ生成部122は、参拝者端末100の現在の向きと三次元移動経路とに基づいて三次元移動経路に対応する移動経路を算出することと、当該移動経路に沿って移動するバーチャル賽銭を実画像に合成する(例えば重ねる)こととを繰り返すことで、上記合成動画データを生成する。
合成画像表示部123は、合成データ生成部122が生成する合成動画データに従って寄付動画を表示する。合成画像表示部123は、寄付動画に合わせて効果音を発生させるように構成されていてもよい。例えば合成画像表示部123は、バーチャル賽銭が相対到達位置APに到達するのに応じて効果音を発生させてもよいし、バーチャル賽銭の移動の効果音を発生させてもよい。
合成データ生成部122及び合成画像表示部123による寄付動画の表示中においては、三次元移動経路に対応する移動経路が、参拝者端末100の現在の向きに応じて更新される。このため、参拝者端末100が傾けば、その傾きに応じてバーチャル賽銭の移動経路の表示位置も変化する。例えば図6の例において、三次元移動経路に対応する移動経路MRは、カメラ185の視線方向が社殿11の右側に傾くのに応じて社殿11の画像と共に左側に移動し、カメラ185の視線方向が社殿11の左側に傾くのに応じて社殿11の画像と共に右側に移動する。
図2に戻り、参拝者端末100は、バーチャル賽銭の動画の表示に応じ、バーチャル賽銭の投入に対する返礼を示す返礼シンボルの動画像を社殿11の実画像に合成した返礼動画を表示することを更に実行するように構成されていてもよい。参拝者端末100は、バーチャル賽銭の到達位置に応じて返礼シンボルの動画像を変更するように構成されていてもよい。例えば参拝者端末100は、返礼動画表示部140を更に有する。返礼動画表示部140は、バーチャル賽銭が到達位置に到達するのに応じ、上記返礼動画を表示する。返礼動画表示部140は、より細分化された機能モジュールとして、返礼動画データ生成部141と、合成データ生成部142と、合成画像表示部143とを有する。
返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭が到達位置に到達するのに応じ、上記返礼シンボルの動画データを生成する。例えば、返礼シンボルの動画データは、上記座標系CS2(参拝者端末100の周囲の空間に固定された座標系)における返礼シンボルの動作を示すデータである。例えば返礼動画データ生成部141は、参拝対象情報受信部113が記憶する返礼シンボルの情報に基づいて、返礼シンボルの動画データを生成する。返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭の到達位置に基づいて、返礼シンボルの動画データを変更してもよい。例えば返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭の到達位置が社殿11から外れていない場合と、バーチャル賽銭の到達位置が社殿11から外れている場合とで、返礼シンボルの動画データを変更する。一例として、返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭の到達位置が社殿11から外れていない場合に、社殿11へのバーチャル賽銭の投入に対する返礼を示すように返礼シンボルが動作する動画データ(以下、これを「第1動画データ」という。)を生成する。一方、返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭の到達位置が社殿11から外れている場合に、返礼シンボルがバーチャル賽銭を社殿11まで運ぶ動画データ(以下、これを「第2動画データ」という。)を生成する。返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭の到達位置が社殿11から外れている場合に、上記第2動画データと上記第1動画データとを順に含む動画データを生成してもよい。
合成データ生成部142は、返礼動画データ生成部141が生成する動画データに従って動作する返礼シンボルの画像を社殿11の実画像に合成した合成動画データを生成する。例えば合成データ生成部142は、参拝者端末100の現在の向きと返礼シンボルの動画データとに基づいて、実画像内における返礼シンボルの表示位置を算出することと、当該表示位置にて返礼シンボルの画像を実画像に合成することとを繰り返すことで、上記合成動画データを生成する。
合成画像表示部143は、合成データ生成部142が生成する合成動画データに従って返礼動画を表示する。合成画像表示部143は、返礼動画に合わせて効果音を発生させるように構成されていてもよい。
合成データ生成部142及び合成画像表示部143による返礼動画の表示中においては、返礼シンボルの動画データに対応する返礼シンボルの表示位置が、参拝者端末100の現在の向きに応じて更新される。このため、参拝者端末100が傾けば、その傾きに応じて返礼シンボルの表示位置も変化する。
参拝支援サーバ300は、機能モジュールとして、参拝対象データベース311と、参拝対象情報送信部312と、決済処理部313とを有する。参拝対象データベース311は、社殿11の位置情報、社殿11のパノラマ画像P、及び返礼シンボルの情報等を参拝対象の識別情報に対応付けたデータセットを参拝対象10ごとに記憶する。参拝対象情報送信部312は、参拝者端末100からの要求に応じて参拝対象10の情報を参拝対象データベース311から抽出し、参拝者端末100に送信する。
決済処理部313は、決済要求部103からの要求に応じた電子決済用の処理を実行する。例えば決済処理部313は、決済要求部103からの要求に応じた電子決済を金融機関のサーバ等に要求する。電子決済は、電子データ上において参拝者の資金を参拝対象に移動させる決済であればいかなるものであってもよい。電子決済は、口座振替、クレジットカード決済、及び電子マネーによる決済等が挙げられる。
図7は、参拝者端末100及び参拝支援サーバ300のハードウェア構成を例示するブロック図である。図7に示すように、参拝者端末100は、回路180と、表示デバイス181と、入力デバイス182と、GPSセンサ183と、姿勢センサ184と、カメラ185とを有する。回路180は、一つ又は複数のプロセッサ191と、メモリ192と、ストレージ193と、入出力ポート194と、通信ポート195とを含む。ストレージ193は、例えばハードディスク等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。記憶媒体は、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等の取り出し可能な媒体であってもよい。ストレージ193は、参拝対象10の社殿11の実画像を取得することと、参拝者による操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の画像を社殿11の実画像に合成した動画を表示することと、上記操作入力に応じて、参拝対象10に対する寄付の電子決済用の処理を行うことと、を参拝者端末100に実行させるためのプログラム(例えば上記アプリケーション)を記憶している。例えばストレージ193は、上述した参拝者端末100の機能モジュールを構成するためのプログラムを記憶している。メモリ192は、ストレージ193の記憶媒体からロードしたプログラム及びプロセッサ191による演算結果を一時的に記憶する。プロセッサ191は、メモリ192と協働して上記プログラムを実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。入出力ポート194は、プロセッサ191からの指令に従って、表示デバイス181、入力デバイス182、GPSセンサ183、姿勢センサ184及びカメラ185との間で電気信号の入出力を行う。通信ポート195は、プロセッサ191からの指令に応じ、参拝支援サーバ300との間でネットワーク通信を行う。
参拝支援サーバ300は、回路390を有する。回路390は、一つ又は複数のプロセッサ391と、メモリ392と、ストレージ393と、通信ポート394とを含む。ストレージ393は、例えばハードディスク等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。記憶媒体は、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等の取り出し可能な媒体であってもよい。ストレージ393は、上述した参拝支援サーバ300の機能モジュールを構成するためのプログラムを記憶している。メモリ392は、ストレージ393の記憶媒体からロードしたプログラム及びプロセッサ391による演算結果を一時的に記憶する。プロセッサ391は、メモリ392と協働して上記プログラムを実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。通信ポート394は、プロセッサ391からの指令に応じ、参拝者端末100との間でネットワーク通信を行う。
以上に例示した参拝支援システム1の構成はあくまで一例である。参拝支援システム1は、参拝対象10の社殿11の実画像を取得することと、参拝者による参拝者端末100への操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の画像を社殿11の実画像に合成した動画を参拝者端末100に表示することと、上記操作入力に応じて、参拝対象10に対する寄付の電子決済用の処理を行うことと、を実行し得る限りいかようにも変更可能である。
参拝対象データベース311の内容をコピーしたデータベース(以下、「ローカルデータベース」という。)を参拝者端末100内に設け、参拝対象データベース311の更新内容に従ってローカルデータベースを定期的に更新してもよい。この場合、参拝者端末100における参拝対象10の選択処理をより迅速に実行させることができる。
また、上述した参拝者端末100の機能の少なくとも一部を参拝支援サーバ300側に移してもよい。例えば、上述した参拝者端末100の全機能モジュールを参拝支援サーバ300側に移すことも可能である。この場合、参拝者端末100は、参拝支援サーバ300により、入力デバイス、センシングデバイス及び表示デバイスとして操作されることとなる。
〔参拝支援手順〕
以下、参拝支援方法の一例として、参拝支援システム1が実行する参拝支援手順を例示する。この手順は、参拝対象10の社殿11の実画像を取得することと、参拝者の参拝者端末100への操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の動画像を社殿11の実画像に合成した寄付動画を参拝者端末100に表示することと、操作入力に応じて、参拝対象10に対する寄付の電子決済用の処理を行うことと、を含む。
例えば図8に示すように、参拝者端末100は、ステップS01,S02,S03を実行する。ステップS01では、位置・姿勢情報取得部131が、参拝支援用の上記アプリケーションが起動された状態にて、参拝支援開始指令の入力を待機する。ステップS02では、位置・姿勢情報取得部131が、上記端末位置情報を取得する。位置・姿勢情報取得部131は、上記端末姿勢情報を取得してもよい。ステップS03では、参拝対象選択部132が、参拝者端末100の現在位置と社殿11の位置とが最も近い参拝対象10の選択を参拝支援サーバ300に要求する。参拝対象選択部132は、参拝者端末100の現在位置を基準とした社殿11の位置の方位と、参拝者端末100が向かう方位とが最も近い参拝対象の選択を参拝支援サーバ300に要求してもよい。
これに応じ、参拝支援サーバ300はステップS21,S22を実行する。ステップS21では、参拝対象情報送信部312が、参拝者端末100の現在位置と社殿11の位置とが最も近い参拝対象を参拝対象データベース311から選択する。参拝対象情報送信部312は、参拝者端末100の現在位置を基準とした社殿11の位置の方位と、参拝者端末100が向かう方位とが最も近い参拝対象10を選択してもよい。ステップS22では、参拝対象情報送信部312が、ステップS21における参拝対象10の選択結果の情報を参拝者端末100に送信する。選択結果の情報は、上記被選択参拝対象の識別情報及び社殿11の位置情報とを含む。
これに応じ、参拝者端末100はステップS04,S05を実行する。ステップS04では、参拝対象選択部132が、参拝対象情報送信部312が送信した選択結果の情報を取得する。ステップS05では、参拝モード切替部111が、参拝者端末100の現在位置と、上記被選択参拝対象の社殿11の位置との距離が上記切替閾値よりも小さいか否かを確認する。
ステップS05において、参拝者端末100の現在位置と、被選択参拝対象の社殿の位置との距離が切替閾値よりも小さいと判定した場合、参拝者端末100はステップS06,S07を実行する。ステップS06では、参拝モード切替部111が、実画像取得のモードを第1モードとする。なお、社殿11の混雑等により、参拝者端末100のカメラ185による社殿11の撮影が困難である場合、参拝モード切替部111は、実画像取得のモードを第2モードにしてもよい。ステップS07では、第1取得部115が、社殿11の実画像取得のために、参拝者端末100のカメラ185を起動させる。以後、実画像取得部110における社殿11の実画像取得は、第1取得部115により実行される。
ステップS05において、参拝者端末100の現在位置と、被選択参拝対象の社殿の位置との距離が切替閾値以上であると判定した場合、参拝者端末100はステップS08,S09,S11を実行する。ステップS08では、参拝モード切替部111が、実画像の取得モードを第2モードとする。ステップS09では、参拝対象検索部112が、検索条件の指定用の画面を参拝者端末100の表示デバイス181に表示する。ステップS11では、参拝対象検索部112、検索条件の指定用の画面に基づく指定入力を参拝者端末100の入力デバイス182から取得する。参拝対象検索部112は、当該指定入力に従って検索条件を指定し、参拝対象10の検索を参拝支援サーバ300に要求する。
これに応じ、参拝支援サーバ300はステップS23,S24を実行する。ステップS23では、参拝対象情報送信部312が、参拝対象検索部112が指定した検索条件に合致する参拝対象10を参拝対象データベース311から抽出する。ステップS24では、参拝対象情報送信部312が、検索結果の情報を参拝者端末100に送信する。検索結果の情報は、検索条件に従って抽出された参拝対象10の識別情報を含む。
これに応じ、参拝者端末100はステップS12,S13を実行する。ステップS12では、参拝対象検索部112が、参拝対象10の検索結果を参拝者端末100の表示デバイスに表示する。例えば参拝対象検索部112は、検索条件に従って抽出された参拝対象10のリストを表示する。ステップS13では、参拝対象情報受信部113が、参拝対象検索部112が取得した検索結果から一つの参拝対象10を選択し、選択した参拝対象10の識別情報を指定して当該参拝対象10の追加情報の送信を参拝支援サーバ300に要求する。
これに応じ参拝支援サーバ300は、ステップS25,S26を実行する。ステップS25では、参拝対象情報送信部312が、参拝対象情報受信部113により指定された参拝対象10の追加情報を参拝支援サーバ300から抽出する。ステップS26では、参拝対象情報送信部312が、抽出した参拝対象10の追加情報を参拝者端末100に送信する。
これに応じ参拝者端末100は、ステップS14を実行する。ステップS14では、参拝対象情報受信部113が、参拝対象10の追加情報を受信して参拝対象情報記憶部114に書き込む。以後、実画像取得部110における社殿11の実画像取得は、第2取得部116により実行される。第2取得部116による実画像取得には、参拝対象情報記憶部114が記憶する社殿11のパノラマ画像Pが用いられる。
ステップS07,S14の次に、参拝者端末100は、図9に示すようにステップS31,S32,S33を実行する。ステップS31では、実画像取得部110が、参拝対象10の社殿11の実画像を取得する。実画像取得のモードが第1モードである場合には、第1取得部115が、参拝者端末100のカメラ185により撮影された社殿11の実画像を取得する。実画像取得のモードが第2モードである場合には、第2取得部116は、参拝対象情報記憶部114が記憶するパノラマ画像Pから、参拝者端末100の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出する。第2取得部116は、位置・姿勢情報取得部131が取得した端末姿勢情報に基づいて参拝者端末100の向き(例えば参拝者端末100のカメラ185の視線方向)を導出する。
ステップS32では、合成画像表示部123が、操作入力用のオブジェクト(例えば上記賽銭マークC1)と、実画像取得部110が取得した実画像とを含む待機画像を参拝者端末100の表示デバイス181に表示する。ステップS33では、操作入力取得部101が、参拝者端末100の入力デバイス182への操作入力の有無を確認する。
ステップS33において入力デバイス182への操作入力がないと判定した場合、参拝者端末100は処理をステップS31に戻す。以後、操作入力があるまでは、待機画像の更新が繰り返される。
ステップS33において入力デバイス182への操作入力があると判定した場合、参拝者端末100はステップS34,S35,S36を実行する。ステップS34では、操作入力取得部101が、参拝者端末100の入力デバイス182への操作入力を取得する。操作入力は、寄付の金額を指定する入力と、バーチャル賽銭を投げる入力(例えば賽銭マークC1を移動させる入力)とを含む。ステップS35では、寄付金額設定部102が、上記操作入力に基づいて、参拝対象10への寄付の金額を設定する。寄付金額設定部102は、上記操作入力により指定された数値に応じて寄付の金額を設定する。ステップS36では、移動経路算出部121が、参拝者端末100の入力デバイス182への上記移動操作入力の方向(例えば操作入力による賽銭マークC1の移動方向)と、参拝者端末100の向きとに基づいて、バーチャル賽銭の三次元移動経路を算出する。
次に、参拝者端末100は、図10に示すようにステップS41,S42を実行する。ステップS41では、合成データ生成部122が、上記座標系CS2(参拝者端末100の周囲の空間に固定された座標系)におけるバーチャル賽銭の位置(以下、「三次元位置」という。)を、三次元移動経路に沿った移動の初期位置に設定する。ステップS42では、実画像取得部110が、参拝対象10の社殿11の実画像を取得する。実画像取得のモードが第1モードである場合には、第1取得部115が、参拝者端末100のカメラにより撮影された社殿11の実画像を取得する。実画像取得のモードが第2モードである場合には、第2取得部116は、参拝対象情報記憶部114が記憶するパノラマ画像Pから、参拝者端末100の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出する。第2取得部116は、位置・姿勢情報取得部131が取得した端末姿勢情報に基づいて参拝者端末100の向き(例えば参拝者端末100のカメラ185の視線方向)を導出する。
次に、参拝者端末100は、ステップS43,S44,S45,S46を実行する。ステップS43では、合成データ生成部122が、参拝者端末100の現在の向きと、上記三次元位置とに基づいて、実画像内におけるバーチャル賽銭の表示位置を算出する。ステップS44では、合成データ生成部122が、実画像内の上記表示位置に、バーチャル賽銭の画像を合成した合成画像データを(一フレーム分の合成動画データ)を生成する。ステップS45では、合成画像表示部123が、合成データ生成部122が生成する合成画像データに基づいて、寄付動画の一フレームを参拝者端末100の表示デバイス181に表示する。ステップS46では、合成データ生成部122が、バーチャル賽銭が相対到達位置APに達したか否かを確認する。
ステップS46においてバーチャル賽銭が相対到達位置APに達していないと判定した場合、参拝者端末100はステップS47を実行する。ステップS47では、合成データ生成部122が、バーチャル賽銭の三次元位置を、三次元移動経路に沿って移動させる。例えば合成データ生成部122は、寄付動画の一フレーム分の移動ピッチでバーチャル賽銭の三次元位置を移動させる。その後参拝者端末100は、処理をステップS42に戻す。以後、バーチャル賽銭が相対到達位置APに到達するまでは、バーチャル賽銭の三次元位置の移動と寄付動画の表示とが継続される。
ステップS46においてバーチャル賽銭が相対到達位置APに達していると判定した場合、参拝者端末100は、図11に示すようにステップS51,S52を実行する。ステップS51では、返礼動画データ生成部141が、上記返礼シンボルの動画データを生成する。返礼動画データ生成部141は、バーチャル賽銭の相対到達位置APに基づいて、返礼シンボルの動画データを変更してもよい。ステップS52では、合成データ生成部142が、上記座標系CS2(参拝者端末100の周囲の空間に固定された座標系)における返礼シンボルの位置(以下、「三次元位置」という。)を、動画データの初期位置に設定する。
次に、参拝者端末100は、ステップS53を実行する。ステップS53では、実画像取得部110が、参拝対象10の社殿11の実画像を取得する。実画像取得のモードが第1モードである場合には、第1取得部115が、参拝者端末100のカメラ185により撮影された社殿11の実画像を取得する。実画像取得のモードが第2モードである場合には、第2取得部116は、参拝対象情報記憶部114が記憶するパノラマ画像Pから、参拝者端末100の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出する。第2取得部116は、位置・姿勢情報取得部131が取得した端末姿勢情報に基づいて参拝者端末100の向き(例えば参拝者端末100のカメラ185の視線方向)を導出する。
次に、参拝者端末100は、ステップS54,S55,S56,S57を実行する。ステップS54では、合成データ生成部142が、参拝者端末100の現在の向きと、上記三次元位置とに基づいて、実画像内における返礼シンボルの表示位置を算出する。ステップS55では、合成データ生成部142が、実画像内の上記表示位置に、返礼シンボルの画像を合成した合成画像データを(一フレーム分の合成動画データ)を生成する。ステップS56では、合成画像表示部143が、合成データ生成部142が生成する合成画像データに基づいて、返礼動画の一フレームを参拝者端末100の表示デバイス181に表示する。ステップS57では、合成データ生成部142が、動画データに従った返礼シンボルの動作が完了したか否かを確認する。
ステップS57において返礼シンボルの動作が完了していないと判定した場合、参拝者端末100はステップS58を実行する。ステップS58では、合成データ生成部142が、返礼シンボルの三次元位置を、動画データに従って移動させる。例えば合成データ生成部122は、返礼動画の一フレーム分の移動ピッチで返礼シンボルの三次元位置を移動させる。その後参拝者端末100は、処理をステップS53に戻す。以後、返礼シンボルの動作が完了するまでは、返礼シンボルの三次元位置の移動と返礼動画の表示とが継続される。ステップS57において返礼シンボルの動作が完了したと判定した場合、参拝者端末100はステップS59を実行する。ステップS59では、決済要求部103が、寄付金額設定部102が設定した金額の参拝対象に寄付する電子決済を参拝支援サーバ300に要求する。
これに応じ、参拝支援サーバ300は、ステップS61を実行する。ステップS61では、決済処理部313が、決済要求部103からの要求に応じた電子決済用の処理を実行する。例えば決済処理部313は、決済要求部103からの要求に応じた電子決済を金融機関のサーバ等に要求する。以上で参拝支援手順が完了する。
〔本実施形態の効果〕
以上に説明したように、本実施形態に係る参拝支援方法は、参拝対象10の社殿11の実画像を取得することと、参拝者の参拝者端末100への操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の動画像を社殿11の実画像に合成した寄付動画を参拝者端末100に表示することと、操作入力に応じて、参拝対象10に対する寄付の電子決済用の処理を行うことと、を含む。
この参拝支援方法によれば、参拝者の参拝者端末100への操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の動画像を社殿11の実画像に合成した動画の表示と、社殿11への寄付の電子決済とが実行される。従って、この参拝支援方法は、参拝の利便性と、参拝の実感との両立を図るのに有効である。
参拝支援方法は、寄付動画の表示に応じ、寄付に対する返礼を示す返礼シンボルの動画像を社殿の実画像に合成した返礼動画を端末装置に表示することを更に含んでいてもよい。この場合、参拝における寄付の実感を更に向上させることができる。
参拝支援方法は、バーチャル賽銭の到達位置に応じて返礼シンボルの動画像を変更することを更に含んでいてもよい。この場合、参拝における寄付の実感を更に向上させることができる。なお、バーチャル賽銭の金額、参拝者の参拝目的等に応じて動画像を変更してもよい。参拝目的は、例えば参拝者端末100への入力に基づき把握することが可能である。
社殿11の実画像を取得することは、予め取得された社殿11のパノラマ画像Pから、参拝者端末100の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出することを含んでいてもよい。この場合、参拝者端末100と社殿11との間の距離に関係なく、参拝者端末100の向きに応じて表示エリアが変化する社殿11の実画像と、バーチャル賽銭とを合成した動画を再生することができる。従って、参拝の実感を保ちつつ、参拝の利便性を向上させることができる。
社殿11の実画像を取得することは、社殿11のパノラマ画像Pから、参拝者端末100のカメラ185の視線方向に応じた表示対象エリアの実画像を抽出することを含んでいてもよい。この場合、カメラの視線方向と表示対象エリアとが連動するので、参拝の実感を更に向上させることができる。
カメラ185の視線方向に応じた表示対象エリアの実画像を抽出することは、カメラ185の視線方向が社殿11の実在方向に向かうときに社殿11が中央に表示されるよう予め定められた対応関係に基づいて、カメラ185の視線方向に応じた表示対象エリアを設定することを含んでいてもよい。この場合、カメラ185の視線方向と表示対象エリアとが、カメラ185による撮像と同様に連動するので、参拝の実感を更に向上させることができる。
社殿11の実画像を取得することは、参拝者端末100のカメラ185により撮影された社殿11の実画像を取得することを含んでいてもよい。この場合、参拝者端末100が取得したリアルタイム画像にバーチャル賽銭の動画が合成されるので、参拝における寄付の実感を更に向上させることができる。
社殿11の実画像を取得することは、参拝者端末100のカメラ185により撮影された社殿11の実画像を取得する第1モードの実画像取得と、予め取得された社殿11のパノラマ画像Pから、参拝者端末100の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出する第2モードの実画像取得と、参拝者端末100の現在位置に応じて第1モードの実画像取得と第2モードの実画像取得とを切り替えることとを含んでいてもよい。この場合、参拝の利便性と参拝の実感との両立をより確実に図ることができる。
バーチャル賽銭の画像を実画像に合成した動画を参拝者端末100に表示することは、参拝者端末100への操作入力の方向と、参拝者端末100の向きとに基づいて、バーチャル賽銭の三次元移動経路を算出することと、三次元移動経路に対応する移動経路MRに沿ってバーチャル賽銭が実画像内で移動するように合成動画データを生成することとを含んでいてもよい。この場合、バーチャル賽銭の位置が、三次元移動経路上に維持されることによって、画像内におけるバーチャル賽銭の動きが実際の移動物に近くなる。従って、参拝の寄付の実感を更に向上させることができる。
参拝支援方法は、参拝者端末100の現在位置に基づいて、参拝対象10を選択することを更に含んでいてもよい。この場合、参拝の利便性を更に向上させることができる。
参拝支援方法は、参拝者端末100の向きに基づいて、参拝対象10を選択することを更に含んでいてもよい。この場合、参拝の利便性を更に向上させることができる。
社殿11の実画像を取得することは、異なる時間に撮影された複数の社殿のパノラマ画像から、現在時刻に対応するパノラマ画像を選択することと、選択したパノラマ画像から実画像を取得することとを含んでいてもよい。この場合、現在時刻に対応する実画像が取得されるので、参拝の実感を更に向上させることができる。
以上、実施形態について説明したが、本開示は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本開示は、以下に付記する構成を含む。
(付記1)
予め取得された参拝対象の社殿のパノラマ画像から、参拝者の端末装置の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出することと、
バーチャル賽銭の寄付用の操作入力を行うための画像を前記社殿の実画像と共に前記端末装置に表示することと、
前記操作入力に応じて、前記参拝対象に対する寄付の電子決済用の処理を行うことと、を含む参拝支援方法。
(付記2)
参拝者の端末装置の向きに応じた表示対象エリアの実画像を抽出することは、前記社殿のパノラマ画像から、前記端末装置のカメラの視線方向に応じた前記表示対象エリアの実画像を抽出することを含む、付記1記載の参拝支援方法。
(付記3)
前記カメラの視線方向に応じた表示対象エリアの実画像を抽出することは、前記カメラの視線方向が前記社殿の実在方向に向かうときに前記社殿が中央に表示されるよう予め定められた対応関係に基づいて、前記カメラの視線方向に応じた表示対象エリアを設定することを含む、付記2記載の参拝支援方法。
(付記4)
前記操作入力に応じて、移動するバーチャル賽銭の動画像を前記社殿の実画像に合成した寄付動画を前記端末装置に表示することを更に含む、付記1〜3のいずれか一つに記載の参拝支援方法。
(付記5)
前記寄付動画の表示に応じ、寄付に対する返礼を示す返礼シンボルの動画像を前記社殿の実画像に合成した返礼動画を前記端末装置に表示することを更に含む、付記4記載の参拝支援方法。
(付記6)
前記バーチャル賽銭の到達位置に応じて前記返礼シンボルの動画像を変更することを更に含む、付記5記載の参拝支援方法。
(付記7)
前記バーチャル賽銭の画像を前記社殿の実画像に合成した動画を前記端末装置に表示することは、
前記端末装置への操作入力の方向と、前記端末装置の向きとに基づいて、前記バーチャル賽銭の三次元移動経路を算出することと、
前記三次元移動経路に対応する移動経路に沿って前記バーチャル賽銭が前記社殿の実画像内で移動するように合成動画データを生成することとを含む、付記4〜6のいずれか一つに記載の参拝支援方法。
(付記8)
前記端末装置の向きに基づいて、参拝対象を選択することを更に含む、付記1〜7のいずれか一項記載の参拝支援方法。
(付記9)
請求項1〜8のいずれか一項記載の参拝支援方法を装置に実行させるプログラム。
(付記10)
請求項1〜8のいずれか一項記載の参拝支援方法を装置に実行させるプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
以上に付記した構成も、寄付の電子決済による利便性と、寄付の実感との両立を図るのに有効である。