最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の実施の形態に係る番組受信システムは、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得する取得部と、複数の番組に関する前記番組受信システムが受信した情報に基づいて、1または複数の前記番組を選択する選択部と、前記選択部によって選択された前記番組を録画する録画部と、前記録画部によって録画される前記番組である録画番組の音声情報をテキストデータに変換する音声抽出部と、前記音声抽出部によって変換された前記テキストデータ、および前記取得部によって取得された前記嗜好情報に基づいて、前記録画番組を評価する番組評価部とを備える。
このように、番組を事前に選択した上で録画しておき、録画中または録画後に、当該番組の実際の音声を用いて、ユーザの嗜好に基づいて当該番組を評価する構成により、ユーザの操作の手間を軽減しながら、精度の高い自動録画を実現することができる。したがって、番組の録画に関する優れた機能を実現することができる。
(2)好ましくは、前記番組評価部は、前記テキストデータを、前記嗜好情報に含まれる1または複数のワードと照合することにより前記録画番組の前記ワードごとのスコアを算出し、算出した各前記スコアに基づいて前記録画番組を評価する。
このような構成により、番組における各ワードの出現状況を総合的に判断したより正確な評価結果を得ることができる。
(3)好ましくは、前記録画部は、前記録画番組を記憶媒体に保存し、前記番組受信システムは、さらに、前記番組評価部の評価結果に従って前記録画番組を前記記憶媒体から消去する消去制御部を備える。
このような構成により、記憶媒体の容量制限がある中で、ある程度の録画の無駄を許容しながら記憶容量を節約し、適切な番組を自動録画することができる。
(4)好ましくは、前記番組受信システムは、さらに、前記録画部が録画中である前記番組の前記番組評価部による評価内容を通知可能な通知部を備える。
このような構成により、ユーザの嗜好に合った番組が放送中であることを当該ユーザが気付いていない状況において、ユーザに通知し、よりリアルタイムに近い視聴環境を提供することができる。
(5)好ましくは、前記音声抽出部は、さらに、視聴された前記番組の音声情報をテキストデータに変換し、前記番組受信システムは、さらに、視聴された前記番組の前記テキストデータに基づいて、前記嗜好情報を更新する更新部を備える。
このような構成により、ユーザが実際に視聴した番組の音声を利用して、よりユーザに適合した嗜好情報を提供することができる。
(6)本開示の実施の形態に係る番組受信方法は、番組受信システムにおける番組受信方法であって、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得するステップと、複数の番組に関する前記番組受信システムが受信した情報に基づいて、1または複数の前記番組を選択するステップと、選択した前記番組を録画するステップと、録画する前記番組である録画番組の音声情報をテキストデータに変換するステップと、変換した前記テキストデータ、および取得した前記嗜好情報に基づいて、前記録画番組を評価するステップとを含む。
このように、番組を事前に選択した上で録画しておき、録画中または録画後に、当該番組の実際の音声を用いて、ユーザの嗜好に基づいて当該番組を評価する方法により、ユーザの操作の手間を軽減しながら、精度の高い自動録画を実現することができる。したがって、番組の録画に関する優れた機能を実現することができる。
(7)本開示の実施の形態に係る番組受信プログラムは、番組受信システムにおいて用いられる番組受信プログラムであって、コンピュータを、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得する取得部と、複数の番組に関する前記番組受信システムが受信した情報に基づいて、1または複数の前記番組を選択する選択部と、前記選択部によって選択された前記番組を録画する録画部と、前記録画部によって録画される前記番組である録画番組の音声情報をテキストデータに変換する音声抽出部と、前記音声抽出部によって変換された前記テキストデータ、および前記取得部によって取得された前記嗜好情報に基づいて、前記録画番組を評価する番組評価部、として機能させるためのプログラムである。
このように、番組を事前に選択した上で録画しておき、録画中または録画後に、当該番組の実際の音声を用いて、ユーザの嗜好に基づいて当該番組を評価する構成により、ユーザの操作の手間を軽減しながら、精度の高い自動録画を実現することができる。したがって、番組の録画に関する優れた機能を実現することができる。
以下、本開示の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[構成および基本動作]
図1は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置の構成を示す図である。
図1を参照して、番組受信装置101は、たとえばSTB(Set Top Box)であり、デジタル放送によるコンテンツ、およびVOD(Video On Demand)等のIP放送によるコンテンツを受信し、受信したコンテンツの録画および再生を行うことが可能である。本開示の実施の形態に係る番組受信システムは、番組受信装置101により構成される。
番組受信装置101は、たとえば、コンテンツが複数のパケットに分割されたストリームを受信し、表示装置においてコンテンツを再生する。
より詳細には、番組受信装置101は、受信部11と、処理部12と、記憶部13とを備える。
受信部11は、アンテナ経由、またはインターネット等のネットワーク経由でストリームを取得する。より詳細には、受信部11は、ストリームを構成する放送パケットの受信処理を行い、処理部12へ出力する。
ストリームは、たとえば、音声情報、映像情報、EPG(Electronic Program Guide)情報、字幕情報およびSI情報(Service Information)等を含む。
処理部12は、受信部11から受けた放送パケットを記憶部13に保存する。また、処理部12は、コンテンツを出力する処理を行う。より詳細には、処理部12は、たとえば、記憶部13に保存した情報等を用いてコンテンツを再生する処理を行い、得られた映像情報および音声情報等を表示装置へ送信する。
図2は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置の詳細な構成を示す図である。
図2を参照して、番組受信装置101は、リモコン信号受信部41と、RF放送受信部42と、IP放送受信部43と、消去部44と、録画部45と、録画予約部46と、放送視聴部47と、録画再生部48と、音声抽出部49と、音声判定部50とを備える。また、番組受信装置101は、記憶媒体の一例であるHDD(Hard Disk Drive)181を備える。
リモコン信号受信部41、RF放送受信部42およびIP放送受信部43は、図1に示す受信部11に含まれる。消去部44、録画部45、録画予約部46、放送視聴部47、録画再生部48、音声抽出部49および音声判定部50は、図1に示す処理部12に含まれる。
録画DB51、番組情報DB52、予約管理DB53、嗜好情報DB54および放送番組情報DB55は、図1に示す記憶部13に保存されている。
図3は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置における各データベースの内容の一例を示す図である。
図3を参照して、番組受信装置101は、録画番組のデータベースである録画DB51、放送番組のデータベースである番組情報DB52、予約番組のデータベースである予約管理DB53、ユーザの嗜好に関する嗜好情報のデータベースである嗜好情報DB54、および番組におけるキーワードごとの出現頻度のデータベースである放送番組情報DB55を有する。
具体的には、録画DB51には、各番組の、コンテンツファイル名、番組タイトル、ジャンル、開始時間、終了時間、コンテンツ長および保護フラグが登録される。保護フラグは、ユーザが当該番組の自動消去を望まない場合にオンされるフラグである。
番組情報DB52には、番組情報として、RF放送受信部42またはIP放送受信部43によってストリームから取得されたイベント情報テーブル(EIT)、およびEITなどを用いて作成されるEPGに基づく番組表が登録される。RF放送受信部42またはIP放送受信部43によってEITが定期的に取得されることにより、番組情報DB52は定期的に更新される。
予約管理DB53には、各番組の、番組タイトル、番組開始時間、番組終了時間、視聴開始時間、累積視聴時間、および自動/ユーザ指定フラグが登録される。なお、予約管理DB53には、各番組の、チャンネル識別情報がさらに登録されてもよい。
自動/ユーザ指定フラグは、当該番組が録画予約部46によって自動的に登録されたか、ユーザによって手動で登録されたかを示し、たとえば、録画予約部46によって自動で登録された場合にオンされるフラグである。ユーザは、同時録画数の制限から新たな番組の録画予約ができない場合において、自動/ユーザ指定フラグを参照することにより、自動で予約された番組の録画をキャンセルすることができる。
嗜好情報DB54には、嗜好情報として、たとえば、ユーザの好みの番組のジャンルを示す積極ジャンル、ユーザの好みの番組において音声による出現頻度が高い積極キーワード、ユーザの好みでない番組のジャンルを示す消極ジャンル、およびユーザの好みでない番組において音声による出現頻度が高い消極キーワードが登録される。
図4は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置における嗜好情報DBの内容の一例を示す図である。
嗜好情報DB54は、たとえば、番組のジャンルごとのユーザの嗜好に関する情報のデータベースである。具体的には、図4を参照して、たとえば、嗜好情報DB54には、番組のジャンルごとの積極キーワードおよび消極キーワードを示す嗜好ワード情報A,B,Cが登録される。
図4に示す例では、嗜好ワード情報Aには、アニメのジャンルに属する番組における積極キーワードおよび消極キーワードが登録されており、嗜好ワード情報Bには、恋愛のジャンルに属する番組における積極キーワードおよび消極キーワードが登録されており、嗜好ワード情報Cには、ニュースのジャンルに属する番組における積極キーワードおよび消極キーワードが登録されている。
再び図3を参照して、放送番組情報DB55には、キーワードごとの、番組における音声による単位時間あたりの平均出現回数が登録される。単位時間は、たとえば1時間である。以下、番組における音声による単位時間あたりの平均出現回数を単に「平均出現回数」と称する場合がある。
図5は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置における放送番組情報DBの内容の一例を示す図である。
図5を参照して、放送番組情報DB55には、複数のキーワードの平均出現回数を示す出願頻度テーブルが、番組のジャンルごとに登録される。
より詳細には、放送番組情報DB55には、ニュース/報道、スポーツおよび福祉などの大分類をさらに細かく分類した小分類ごとに、出願頻度テーブルが登録される。
たとえば、放送番組情報DB55における大分類および小分類は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses) STD−B10の付録Hに従った分類である。
図6は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置における放送番組情報DBの出現頻度テーブルの一例を示す図である。図6に示す出現頻度テーブルは、「スポーツ」の大分類における「競馬・公営競技」の小分類に登録される出現頻度テーブルの一例である。
図6に示す出現頻度テーブルは、「スポーツ」の大分類における「競馬・公営競技」の小分類に属する番組において、たとえば、「デムーロ」のキーワードが、音声により、単位時間あたりに平均で5.8回出現することを示している。
たとえば、放送番組情報DBにおける出現頻度テーブルは、実際に放送された番組における、各キーワードの音声による単位時間あたりの平均出現回数を元に生成される。出現頻度テーブルは、定期的に更新され得る。
再び図2を参照して、RF放送受信部42は、アンテナ経由でストリームを受信する、すなわちストリームを構成する放送パケットを取得し、記憶部13に保存する。
IP放送受信部43は、ネットワーク経由でストリームを受信する、すなわちストリームを構成する放送パケットを取得し、記憶部13に保存する。
リモコン信号受信部41は、リモコン161におけるリモコン操作部61からリモコン信号を受信し、受信したリモコン信号に含まれる、ユーザの操作を示す操作情報を消去部44、録画部45、録画予約部46、放送視聴部47および録画再生部48へ出力する。
録画予約部46は、リモコン信号受信部41から受けた操作情報に従い、番組情報DB52に登録されている番組表を参照し、操作情報の示す番組に関する情報を予約管理DB53に登録する。
録画予約部46は、予約管理DB53を参照し、当該番組の開始時間に従って録画部45へ録画指示を出力することにより、当該番組を録画する。
また、録画予約部46は、選択部として、複数の番組に関する番組受信装置101が受信した情報に基づいて、1または複数の番組を選択する。
より詳細には、録画予約部46は、番組情報たとえばEITを番組情報DB52から取得する。また、録画予約部46は、ユーザの嗜好に関する嗜好情報たとえば積極ジャンルおよび積極キーワードを嗜好情報DB54から取得する。
そして、録画予約部46は、EITが示す番組内容、積極ジャンルおよび積極キーワードに基づいて、放送予定の番組の中にユーザの好みの番組があるか否かを確認する。
たとえば、録画予約部46は、EITにおける番組ジャンル記述子が示す番組のジャンルが積極ジャンルと一致し、かつ、EITが示す番組内容のテキストデータに積極キーワードが所定数以上含まれる1または複数の番組が存在する場合、当該番組をユーザの好みの番組であると判断し、当該番組を自動録画すべき番組として選択する。
録画予約部46は、選択した自動録画すべき番組に関する情報を予約管理DB53に登録する。
録画予約部46は、予約管理DB53を参照し、自動/ユーザ指定フラグがオンである番組の開始時間に従って録画部45へ自動録画指示を出力することにより、当該番組を自動録画する。
録画予約部46は、自動録画指示を録画部45へ出力する場合、さらに、当該番組のジャンルを示すジャンル情報を録画部45へ出力する。
録画部45は、リモコン信号受信部41から受けた操作情報に従い、操作情報の示す番組を録画する。また、録画部45は、録画予約部46によって選択された番組を録画する。
たとえば、録画部45は、自己が録画する番組である録画番組をHDD181に保存する。
より詳細には、録画部45は、リモコン信号受信部41から受けた操作情報、録画予約部46から受けた録画指示、または録画予約部46から受けた自動録画指示に従ってRF放送受信部42またはIP放送受信部43を制御することにより、操作情報、録画指示または自動録画指示の示す番組に対応する放送パケットを取得し、コンテンツファイルとしてHDD181に保存するとともに、当該番組に関する録画情報を録画DB51に登録する。
たとえば、HDD181には、録画番組の一時録画フラグが登録される。一時録画フラグは、録画部45が録画予約部46から受けた自動録画指示に従って番組を自動録画する場合であって、かつ音声判定部50による当該番組の評価が未完了の場合にオンされるフラグである。
録画部45は、自動録画する番組に対応する放送パケットをHDD181に保存する処理と並行して、当該放送パケットおよび当該番組のジャンルを示すジャンル情報を音声抽出部49へ出力する。
放送視聴部47は、放送番組を再生する。より詳細には、放送視聴部47は、リモコン信号受信部41から受けた操作情報に従ってRF放送受信部42またはIP放送受信部43を制御することにより、操作情報の示す番組に対応する放送パケットを取得し、取得した放送パケットに含まれる情報等を用いてコンテンツを再生する処理を行い、得られた映像情報および音声情報等を表示装置へ送信する。
また、放送視聴部47は、たとえばユーザが放送番組を所定時間視聴すると、取得した放送パケットを音声抽出部49へ出力する。
録画再生部48は、録画番組を再生する。より詳細には、録画再生部48は、リモコン信号受信部41から受けた操作情報に従い、HDD181から操作情報の示す番組に対応する放送パケットを取得する。そして、録画再生部48は、取得した放送パケットに含まれる情報等を用いてコンテンツを再生する処理を行い、得られた映像情報および音声情報等を表示装置へ送信する。
また、録画再生部48は、たとえばユーザが録画番組を所定時間視聴すると、取得した放送パケットを音声抽出部49へ出力する。
消去部44は、リモコン信号受信部41から受けた操作情報に従い、操作情報の示す番組に対応する放送パケットをHDD181から消去するとともに、当該番組に関する録画情報を録画DB51から消去する。
音声抽出部49は、録画部45によって自動録画される番組である自動録画番組の音声情報をテキストデータに変換する。たとえば、音声抽出部49は、自動録画番組の音声情報のうちCM(Commercial Message)期間を除く期間の音声情報を、テキストデータに変換する。
より詳細には、音声抽出部49は、録画部45が自動録画番組を録画する処理と並行して、録画部45から受けた放送パケットに含まれる音声データを復号化する処理を行うことにより、復号化された音声データたとえばPCM(Pulse Code Modulation)データを生成する。
そして、音声抽出部49は、生成したPCMデータを解析することにより、上記自動録画番組の音声情報をテキストデータに変換する。
たとえば、音声抽出部49は、機械学習によって生成された学習モデルを用いて、PCMデータからテキストデータを生成する。
あるいは、音声抽出部49は、PCMデータから音素を特定する。音声抽出部49は、特定した音素の並びを、予め登録された辞書とマッチングすることにより単語に変換し、変換した単語を繋ぎ合わせたテキストデータを生成する。
音声抽出部49は、生成したテキストデータおよび録画部45から受けた自動録画番組のジャンル情報を含む録画テキスト情報を生成し、生成した録画テキスト情報を音声判定部50へ出力する。
また、音声抽出部49は、視聴された番組の音声情報をテキストデータに変換する。
たとえば、音声抽出部49は、放送視聴部47によって再生される放送番組の音声情報、および録画再生部48によって再生される録画番組の音声情報をテキストデータに変換する。以下、放送視聴部47によって再生される放送番組および録画再生部48によって再生される録画番組の各々を視聴番組とも称する。
より詳細には、音声抽出部49は、放送視聴部47または録画再生部48から受けた放送パケットに含まれる音声データを復号化する処理を行うことにより、復号化された音声データたとえばPCMデータを生成する。
そして、音声抽出部49は、生成したPCMデータを解析することにより、視聴番組の音声情報をテキストデータに変換する。音声抽出部49は、変換したテキストデータおよび視聴番組のジャンル情報を含む視聴テキスト情報を生成し、生成した視聴テキスト情報を音声判定部50へ出力する。
音声判定部50は、取得部として、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得する。
より詳細には、音声判定部50は、嗜好情報DB54から嗜好情報を取得する。具体的には、音声判定部50は、嗜好情報として、たとえば積極キーワードおよび消極キーワードを嗜好情報DB54から取得する。
音声判定部50は、番組評価部として、音声抽出部49によって変換されたテキストデータ、および自己が取得した嗜好情報に基づいて、自動録画番組を評価する。
より詳細には、音声判定部50は、録画部45が自動録画番組を録画する処理と並行して、音声抽出部49によって自動録画番組の音声情報から得られたテキストデータ、および嗜好情報に基づいて、自動録画中の当該自動録画番組を評価する。
たとえば、音声判定部50は、音声抽出部49から受けた録画テキスト情報に含まれるテキストデータを、嗜好情報に含まれる1または複数のワードと照合することにより自動録画番組のワードごとのスコアを算出し、算出した各スコアに基づいて自動録画番組を評価する。
より詳細には、音声判定部50は、テキストデータを、嗜好情報DB54から取得した複数の積極キーワードおよび複数の消極キーワードと照合することにより、テキストデータにおける、各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数および各消極キーワードの単位時間あたりの出現回数を算出する。
また、音声判定部50は、放送番組情報DB55から、音声抽出部49から受けた録画テキスト情報に含まれるジャンル情報が示すジャンルにおける出現頻度テーブルを取得する。
そして、音声判定部50は、テキストデータにおける各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数を、出現頻度テーブルにおける対応の積極キーワードの平均出現回数で除した各値の総和を、積極スコア値として算出する。また、音声判定部50は、テキストデータにおける各消極キーワードの単位時間あたりの出現回数を、出現頻度テーブルにおける対応の消極キーワードの平均出現回数で除した各値の総和を、消極スコア値として算出する。
音声判定部50は、嗜好情報DB54から取得した積極キーワードおよび消極キーワードのうち、出現頻度テーブルに含まれないキーワードがある場合、当該積極キーワードの平均出現回数または当該消極キーワードの平均出現回数を1として、積極スコア値または消極スコア値を算出する。
音声判定部50は、積極スコア値と消極スコア値にマイナス1を掛けた値との和を、嗜好スコア値として算出する。
音声判定部50は、算出した嗜好スコア値に基づいて、自動録画番組を評価する。たとえば、音声判定部50は、算出した嗜好スコア値と所定のしきい値とを比較し、嗜好スコア値がしきい値以上である場合、自動録画番組はユーザの好みの番組であると判断する一方、嗜好スコア値がしきい値未満である場合、自動録画番組はユーザの好みの番組ではないと判断する。
たとえば、音声判定部50は、嗜好情報として、図4に示す嗜好ワード情報A,B,Cを取得し、音声抽出部49から受けた録画テキスト情報に含まれるテキストデータを、嗜好ワード情報A,B,Cに含まれる1または複数のワードと照合することにより、嗜好ワード情報ごとの嗜好スコア値を算出してもよい。
図7は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置における音声判定部によって算出される嗜好スコア値の一例を示す図である。
図7を参照して、たとえば、音声判定部50は、自動録画番組Aについて、嗜好ワード情報Aにおける積極キーワードおよび消極キーワードを用いた場合の嗜好スコア値として「10」を算出し、嗜好ワード情報Bにおける積極キーワードおよび消極キーワードを用いた場合の嗜好スコア値として「8」を算出し、嗜好ワード情報Cにおける積極キーワードおよび消極キーワードを用いた場合の嗜好スコア値として「0」を算出する。
音声判定部50は、算出した各嗜好スコア値に基づいて、自動録画番組を評価する。このようにして算出される嗜好スコア値を用いて自動録画番組を評価することにより、ユーザのジャンルごとの好みを反映した評価を行うことが可能となる。
なお、音声判定部50は、嗜好スコア値に基づいて自動録画番組を評価する構成に限定されるものではない。
たとえば、音声判定部50は、テキストデータを複数の積極キーワードおよび複数の消極キーワードと照合した結果、テキストデータにおける各消極キーワードの単位時間あたりの出現回数がゼロであり、かつ、テキストデータにおける各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数の総和が所定値以上である場合、自動録画番組はユーザの好みの番組であると判断する構成であってもよい。
また、音声判定部50は、テキストデータを複数の積極キーワードおよび複数の消極キーワードと照合した結果、テキストデータにおいて消極キーワードが出現する場合、または、テキストデータにおける各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数の総和が所定値未満である場合、自動録画番組はユーザの好みの番組ではないと判断する構成であってもよい。
たとえば、音声判定部50は、通知部として、録画部45が録画中である自動録画番組の評価内容を通知可能である。
具体的には、音声判定部50は、録画部45が録画中である自動録画番組を評価した結果、当該自動録画番組がユーザの好みの番組であると判断した場合、ユーザの好みの番組が放送中である旨および嗜好スコア値を、たとえば表示装置における表示または音声出力によってユーザへ通知する。
また、たとえば、音声判定部50は、自動録画番組の開始時刻を基準として、積極キーワードおよび消極キーワードの出現時刻を検出し、検出した出現時刻などの情報をユーザへ通知する。
また、音声判定部50は、嗜好スコア値がしきい値以上である場合、自動録画番組のフラグ変更指示を録画部45へ出力する。
録画部45は、音声判定部50から受けたフラグ変更指示に従い、HDD181における、フラグ変更指示の示す自動録画番組の一時録画フラグをオフに設定する。また、録画部45は、自動録画番組の自動録画を継続する。
音声判定部50は、嗜好スコア値がしきい値未満である場合、自動録画番組の録画停止指示を録画部45へ出力し、また、自動録画番組の消去指示を消去部44へ出力する。
録画部45は、音声判定部50から受けた録画停止指示に従い、録画停止指示の示す自動録画番組の自動録画を停止する。
消去部44は、消去制御部として、音声判定部50の評価結果に従って自動録画番組をHDD181から消去する。
より詳細には、消去部44は、音声判定部50から消去指示を受けると、受けた消去指示の示す自動録画番組に対応する放送パケットをHDD181から消去するとともに、当該自動録画番組に関する録画情報を録画DB51から消去する。
なお、消去部44は、音声判定部50から消去指示を受けてすぐに上記放送パケットの消去などを行う構成に限らず、所定期間経過後たとえば1週間経過後に、受けた消去指示の示す自動録画番組に対応する放送パケットをHDD181から消去するとともに、当該自動録画番組に関する録画情報を録画DB51から消去する構成であってもよい。
たとえば、音声判定部50は、更新部として、視聴された番組のテキストデータに基づいて、嗜好情報を更新する。
より詳細には、音声判定部50は、音声抽出部49から受けた視聴テキスト情報に含まれるテキストデータに基づいて、嗜好情報DB54を更新する。
音声判定部50は、音声抽出部49から受けた視聴テキスト情報に含まれるテキストデータにおいて、出現頻度の高い1または複数のキーワードを検出する。以下、音声判定部50が検出した、視聴テキスト情報に含まれるテキストデータにおいて出現頻度の高い1または複数のキーワードの各々を、検出キーワードとも称する。
そして、音声判定部50は、視聴テキスト情報に含まれるジャンル情報および検出キーワードに基づいて嗜好情報DB54を更新することの可否をユーザに問い合わせる。
たとえば、音声判定部50は、上記ジャンルおよび上記検出キーワードを嗜好情報DBに追加する旨を示すダイアログボックスを表示装置に表示する処理を行い、ユーザの追加意思を確認する。
音声判定部50は、ユーザの追加意思が肯定的である場合、当該ジャンルを積極ジャンルとして嗜好情報DB54に追加し、当該検出キーワードを積極キーワードとして嗜好情報DB54に追加する処理を行う。
[動作の流れ]
番組受信装置101は、メモリを含むコンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを当該メモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このプログラムは、記録媒体に格納された状態で流通する。
図8は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置が番組の自動録画を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図8を参照して、まず、処理部12は、番組情報DB52の更新を待ち受け(ステップS11でNO)、番組情報DB52が更新されると(ステップS11でYES)、嗜好情報たとえば積極ジャンルおよび積極キーワードが嗜好情報DB54に登録済であるか否かを確認する(ステップS12)。
処理部12は、嗜好情報が嗜好情報DB54に登録済でない場合、嗜好情報の嗜好情報DBへの登録を待ち受ける(ステップS12でNO)。
一方、処理部12は、嗜好情報が嗜好情報DB54に登録済である場合(ステップS12でYES)、嗜好情報を嗜好情報DB54から取得する(ステップS13)
次に、処理部12は、複数の番組に関する番組受信装置101が受信した情報たとえば番組情報DB52における放送番組の情報、および嗜好情報DB54における嗜好情報に基づいて、放送予定の番組の中にユーザの好みの番組が存在するか否かを確認する(ステップS14)。
処理部12は、放送予定の番組の中にユーザの好みの番組が存在しないと判断した場合(ステップS14でNO)、番組情報DB52の次回の更新を待ち受ける(ステップS11でNO)。
一方、処理部12は、放送予定の番組の中にユーザの好みの番組が存在すると判断した場合(ステップS14でYES)、当該番組を自動録画すべき番組として選択し、選択した番組に関する情報を予約管理DB53に登録する(ステップS15)。
次に、処理部12は、予約管理DB53を参照し、選択した番組を自動録画する(ステップS16)。
次に、処理部12は、番組情報DB52の次回の更新を待ち受ける(ステップS11でNO)。
図9は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置が自動録画番組の評価を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図9を参照して、まず、処理部12は、自動録画を開始する(ステップS21)。
次に、処理部12は、自動録画番組の音声情報をテキストデータに変換する(ステップS22)。
次に、処理部12は、嗜好情報たとえば積極キーワードおよび消極キーワードを嗜好情報DB54から取得する(ステップS23)。
次に、処理部12は、テキストデータおよび嗜好情報に基づいて、自動録画番組を評価する(ステップS24)。
次に、処理部12は、評価の結果、自動録画番組はユーザの好みの番組であると判断した場合(ステップS25でYES)、自動録画を継続する(ステップS26)。
一方、処理部12は、評価の結果、自動録画番組はユーザの好みの番組ではないと判断した場合(ステップS25でNO)、自動録画を停止する(ステップS27)。
次に、処理部12は、自動録画番組に対応する放送パケットをHDD181から消去するとともに、当該自動録画番組に関する録画情報を録画DB51から消去する(ステップS28)。
なお、上記ステップS21,S22とS23との順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
図10は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置が自動録画番組の評価を行う際の動作手順の一例を定めたフローチャートである。図10は、図9におけるステップS24の詳細を示している。
図10を参照して、まず、処理部12は、自動録画番組のジャンルにおける出現頻度テーブルを放送番組情報DB55から取得する(ステップS31)。
次に、処理部12は、テキストデータにおける各消極キーワードの単位時間あたりの出現回数を、出現頻度テーブルにおける対応の消極キーワードの平均出現回数で除した各値の総和を、消極スコア値として算出する(ステップS32)。
次に、処理部12は、テキストデータにおける各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数を、出現頻度テーブルにおける対応の積極キーワードの平均出現回数で除した各値の総和を、積極スコア値として算出する(ステップS33)。
次に、処理部12は、積極スコア値と消極スコア値にマイナス1を掛けた値との和を、嗜好スコア値として算出する(ステップS34)。
次に、処理部12は、嗜好スコア値が所定のしきい値以上である場合(ステップS35でYES)、自動録画番組はユーザの好みの番組であると判断する(ステップS36)。
一方、処理部12は、嗜好スコア値が所定のしきい値未満である場合(ステップS35でNO)、自動録画番組はユーザの好みの番組ではないと判断する(ステップS37)。
なお、上記ステップS32とS33との順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
図11は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置が自動録画番組の評価を行う際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。図11は、図9におけるステップS24の詳細を示している。
図11を参照して、まず、処理部12は、テキストデータを複数の消極キーワードと照合した結果、テキストデータにおいて消極キーワードが出現する場合(ステップS41でNO)、自動録画番組はユーザの好みの番組ではないと判断する(ステップS44)。
一方、処理部12は、テキストデータを複数の消極キーワードと照合した結果、各消極キーワードの単位時間あたりの出現回数がゼロであり(ステップS41でYES)、かつ、テキストデータを複数の積極キーワードと照合した結果、テキストデータにおける各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数の総和が所定値以上である場合(ステップS42でYES)、自動録画番組はユーザの好みの番組であると判断する(ステップS43)。
一方、処理部12は、テキストデータを複数の消極キーワードと照合した結果、各消極キーワードの単位時間あたりの出現回数がゼロであり(ステップS41でYES)、かつ、テキストデータを複数の積極キーワードと照合した結果、テキストデータにおける各積極キーワードの単位時間あたりの出現回数の総和が所定値未満である場合(ステップS42でNO)、自動録画番組はユーザの好みの番組ではないと判断する(ステップS44)。
図12は、本開示の実施の形態に係る番組受信装置が嗜好情報の更新を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図12を参照して、まず、処理部12は、録画番組または放送番組を再生する(ステップS51)。
次に、処理部12は、再生する放送番組または再生する録画番組、すなわち視聴番組の音声情報をテキストデータに変換する(ステップS52)。
次に、処理部12は、テキストデータにおいて、出現頻度の高い1または複数のキーワードを検出する(ステップS53)。
次に、処理部12は、嗜好情報の更新の可否をユーザに問い合わせる。具体的には、処理部12は、たとえば視聴番組のジャンルおよび検出したキーワードを嗜好情報DBに追加する旨を示すダイアログボックスを表示装置に表示する処理を行い、ユーザの更新意思を確認する(ステップS54)。
次に、処理部12は、ユーザの更新意思が否定的である場合(ステップS55でNO)、嗜好情報DBにおける嗜好情報を更新しない。
一方、処理部12は、ユーザの更新意思が肯定的である場合(ステップS55でYES)、視聴番組のジャンルを積極ジャンルとして嗜好情報DB54に追加し、検出したキーワードを積極キーワードとして嗜好情報DB54に追加することにより、嗜好情報を更新する(ステップS56)。
なお、本開示の実施の形態に係る番組受信システムは、番組受信装置101により構成されるとしたが、これに限定するものではない。番組受信システムは、番組受信装置101と、番組受信装置101以外の構成要素とを備える構成であってもよい。たとえば、音声抽出部49および音声判定部50の少なくともいずれか一方のユニットが、番組受信装置101の外部たとえばサーバに設けられてもよい。この場合、番組受信システムは、番組受信装置101と、サーバに設けられた上記ユニットとを備える構成であってもよい。また、この場合、番組受信装置101は、サーバにおける上記ユニットと通信を行う通信部を備える。当該通信部は、上記ユニットとの間で放送パケット、および自動録画番組の評価結果を示す評価情報などの伝送を行う。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101は、デジタル放送およびIP放送を受信する構成であるとしたが、これに限定するものではない。番組受信装置101は、デジタル放送およびIP放送のいずれか一方を受信する構成であってもよいし、デジタル放送およびIP放送の少なくともいずれか一方に加えて、あるいはデジタル放送およびIP放送の代わりに、他の種類の放送を受信する構成であってもよい。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声判定部50は、視聴テキスト情報に含まれるジャンル情報および検出キーワードに基づいて嗜好情報DB54を更新することの可否を、ユーザに問い合わせる構成であるとしたが、これに限定するものではない。音声判定部50は、嗜好情報DB54を更新することの可否をユーザに問い合わせることなく、視聴テキスト情報に含まれるジャンル情報および検出キーワードに基づいて自動的に嗜好情報DB54を更新する構成であってもよい。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、録画予約部46は、自動録画すべき番組として、並行して放送される複数の番組を選択してもよい。この場合、音声抽出部49は、録画部45によって並行して自動録画される各自動録画番組の音声情報をテキストデータに変換する。そして、音声判定部50は、音声抽出部49によって変換されたテキストデータ、および自己が取得した嗜好情報に基づいて、録画部45によって並行して自動録画される各自動録画番組を評価する。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101は、録画DB51、番組情報DB52、予約管理DB53、嗜好情報DB54、放送番組情報DB55およびHDD181を備える構成であるとしたが、これに限定するものではない。録画DB51、番組情報DB52、予約管理DB53、嗜好情報DB54、放送番組情報DB55およびHDD181の一部または全部が、番組受信装置101の外部たとえばサーバに設けられてもよい。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声抽出部49が、録画部45が自動録画番組に対応する放送パケットをHDD181に保存する処理と並行して、上記自動録画番組の音声情報をテキストデータに変換し、変換したテキストデータを含む録画テキスト情報を音声判定部50へ出力し、音声判定部50が、テキストデータおよび嗜好情報に基づいて、自動録画中の自動録画番組を評価する構成であるとしたが、これに限定するものではない。
本開示の実施の形態に係る番組受信装置101は、たとえば以下の構成であってもよい。すなわち、録画部45は、自動録画が完了すると、自動録画が完了した旨を示す録画完了通知を音声抽出部49へ出力する。音声抽出部49は、録画部45から録画完了通知を受けると、受けた録画完了通知が示す自動録画番組に対応する放送パケットをHDD181から取得するとともに、当該自動録画番組のジャンルを録画DB51から取得する。そして、音声抽出部49は、取得した放送パケットに含まれる音声データを復号化する処理などを行うことにより、自動録画番組の音声情報をテキストデータに変換し、変換したテキストデータを含む録画テキスト情報を音声判定部50へ出力する。音声判定部50は、テキストデータおよび嗜好情報に基づいて、自動録画完了後に、自動録画された自動録画番組を評価する。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、消去部44は、音声判定部50の評価結果に従って自動録画番組をHDD181から自動で消去する構成であるとしたが、これに限定するものではない。番組受信装置101は、自動録画番組をHDD181から自動で消去することなく、ユーザの判断に従って自動録画番組をHDD181から消去する構成であってもよい。
具体的には、たとえば、音声判定部50は、自動録画番組の嗜好スコア値および当該自動録画番組を消去する旨を示すダイアログボックスを表示装置に表示する処理を行い、ユーザの消去意思を確認する。消去部44は、ユーザの消去意思が肯定的である場合、当該自動録画番組をHDD181から消去する。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、消去部44は、音声判定部50の評価結果に従って自動録画番組をHDD181から消去する構成であるとしたが、これに限定するものではない。消去部44は、音声判定部50の評価結果およびHDD181の容量制限に応じて、自動録画番組をHDD181から消去する構成であってもよい。
具体的には、消去部44は、音声判定部50から消去指示を受けると、たとえばHDD181の記憶可能容量が所定値以下の場合に、受けた消去指示の示す自動録画番組に対応する放送パケットをHDD181から消去するとともに、当該自動録画番組に関する録画情報を録画DB51から消去する。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声判定部50は、録画部45が録画中である自動録画番組の評価内容をユーザへ通知する構成であるとしたが、これに限定するものではない。音声判定部50は、当該評価内容をユーザへ通知しない構成であってもよい。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声判定部50は、視聴された番組のテキストデータに基づいて、嗜好情報を更新する構成であるとしたが、これに限定するものではない。音声判定部50は、テキストデータに基づく嗜好情報の更新を行わない構成であってもよい。この場合、番組受信装置101は、たとえば、ユーザによる操作に従って嗜好情報を更新する構成であってもよい。
以上のように、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声判定部50は、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得する。録画予約部46は、複数の番組に関する番組受信装置101が受信した情報に基づいて、1または複数の番組を選択する。録画部45は、録画予約部46によって選択された番組を録画する。音声抽出部49は、録画部45によって録画される番組である録画番組の音声情報をテキストデータに変換する。音声判定部50は、音声抽出部49によって変換されたテキストデータ、および取得した嗜好情報に基づいて、録画番組を評価する。
このように、番組を事前に選択した上で録画しておき、録画中または録画後に、当該番組の実際の音声を用いて、ユーザの嗜好に基づいて当該番組を評価する構成により、ユーザの操作の手間を軽減しながら、精度の高い自動録画を実現することができる。
したがって、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、番組の録画に関する優れた機能を実現することができる。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声判定部50は、テキストデータを、嗜好情報に含まれる1または複数のワードと照合することにより録画番組のワードごとのスコアを算出し、算出した各スコアに基づいて録画番組を評価する。
このような構成により、番組における各ワードの出現状況を総合的に判断したより正確な評価結果を得ることができる。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、録画部45は、録画番組を記憶媒体に保存する。消去部44は、音声判定部50の評価結果に従って録画番組を記憶媒体から消去する。
このような構成により、記憶媒体の容量制限がある中で、ある程度の録画の無駄を許容しながら記憶容量を節約し、適切な番組を自動録画することができる。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声判定部50は、録画部45が録画中である番組の評価内容を通知可能である。
このような構成により、ユーザの嗜好に合った番組が放送中であることを当該ユーザが気付いていない状況において、ユーザに通知し、よりリアルタイムに近い視聴環境を提供することができる。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信装置101では、音声抽出部49は、さらに、視聴された番組の音声情報をテキストデータに変換する。音声判定部50は、視聴された番組のテキストデータに基づいて、嗜好情報を更新する。
このような構成により、ユーザが実際に視聴した番組の音声を利用して、よりユーザに適合した嗜好情報を提供することができる。
また、本開示の実施の形態に係る番組受信方法は、番組受信装置101における番組受信方法である。この番組受信方法では、まず、番組受信装置101が、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得する。次に、番組受信装置101が、複数の番組に関する番組受信装置101が受信した情報に基づいて、1または複数の番組を選択する。次に、番組受信装置101が、選択した番組を録画する。次に、番組受信装置101が、録画する番組である録画番組の音声情報をテキストデータに変換する。次に、番組受信装置101が、変換したテキストデータ、および取得した嗜好情報に基づいて、録画番組を評価する。
このように、番組を事前に選択した上で録画しておき、録画中または録画後に、当該番組の実際の音声を用いて、ユーザの嗜好に基づいて当該番組を評価する方法により、ユーザの操作の手間を軽減しながら、精度の高い自動録画を実現することができる。
したがって、本開示の実施の形態に係る番組受信方法では、番組の録画に関する優れた機能を実現することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記]
番組受信システムであって、
ユーザの嗜好に関する嗜好情報を取得する取得部と、
複数の番組に関する前記番組受信システムが受信した情報に基づいて、1または複数の前記番組を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記番組を録画する録画部と、
前記録画部が前記番組を録画する処理と並行して、前記録画部によって録画される前記番組である録画番組の音声情報をテキストデータに変換する音声抽出部と、
前記録画部が前記番組を録画する処理と並行して、前記音声抽出部によって変換された前記テキストデータ、および前記取得部によって取得された前記嗜好情報に基づいて、前記録画番組を評価する番組評価部とを備える、番組受信システム。