JP2020168450A - 遊技機 - Google Patents

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中村 敏之
Toshiyuki Nakamura
敏之 中村
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Abstract

【課題】より使い勝手の良い取り付け機構を実現可能とする。【解決手段】遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能な部材(軸受部材)を備えており、この軸受部材を取り付け具に装着することにより、遊技機を遊技ホールに設置する。ここで、遊技機の本体はこの軸受部材に対して回動可能に軸受されており、軸受部材が取り付け具に装着されることによって、本体が遊技ホールに対して回動可能に設置される。こうすれば、遊技機を回動させて遊技機のメンテナンス作業等を容易に行うことが可能でありながらも、軸受部材を遊技ホールの取り付け具に対して着脱することにより、遊技機を容易に設置したり取り外したりすることが可能となる。これにより、使い勝手の良い取り付け機構を実現することが可能となる。【選択図】図9

Description

本発明は、遊技ホールに設置される遊技機に関する。
遊技ホールには、パチンコ遊技機やスロットマシンなどの各種の遊技機が設置されており、遊技ホールはこれらの遊技機で遊技客に遊技を行わせることによって営業を行っている。遊技機を輸送する際や遊技機の設置作業を行う際などのように、遊技ホールに設置されていない状態の遊技機を取り扱う際には、遊技機が自立できると取り扱いがし易いので好都合である。
特開2004−81853号公報
もっとも、遊技機は遊技ホールに設置された状態(遊技者が遊技を行う状態)を優先して設計される傾向があるので、遊技機が自立できる構造になっているとは限らない。もちろん、遊技機の製造時に遊技機を自立可能な構造に設計しておけばよいのだが、こうすると今度は設置状態についての設計の自由度が損なわれてしまうので、そうすることは実際には容易ではない。このように、遊技機の設計の都合上、自立可能な遊技機を作ることは必ずしも容易ではなく、このため、遊技機の輸送時や遊技機の設置作業の際には、遊技機が自立できず、遊技機を取り扱い難い場合があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技機を輸送する際や設置作業の際に扱いやすい遊技機の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技ホールに設置される遊技機であって、
遊技者が操作する操作部が設けられた本体と、
前記本体を回動可能に軸受する軸受部材と、
前記本体の回動の軸と交差する方向に前記軸受部材から延設された延設部材と
を備え、
前記軸受部材は、前記遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能に構成されており、
前記本体は、前記取り付け具に前記軸受部材が装着された状態で、該軸受部材に軸受けされることにより、該遊技ホールにおいて回動可能に設置され、
前記延設部材は、前記軸受部材が前記取り付け具から取り外された状態において、前記本体を支持する部材であることを要旨とする。
遊技機を輸送する際や設置作業の際に扱いやすい遊技機を提供することが可能となる。
本実施例の弾球遊技機10の正面図である。 本実施例の弾球遊技機10に備えられた遊技盤20の構成を示した説明図である。 第2作動口の近傍に設けられた電動役物41を駆動することにより遊技球が第2作動口に入球し易い状態と入球し難い状態とを切り替える様子を示した説明図である。 本実施例の弾球遊技機10に備えられたセグメント式表示装置70の詳細な構成を示した説明図である。 上述した遊技盤20上で行われる遊技を制御するための装置が備えられた弾球遊技機10の背面側の構成を示した説明図である。 演出表示装置30において演出画像が表示されている様子を例示した説明図である。 弾球遊技機10の制御装置の構成を示したブロック図である。 本実施例の取り付け機構のおおまかな構成を示した斜視図である。 本実施例の取り付け機構のおおまかな構成を示した斜視図である。 中間ユニット1000を主柱部1120の溝に装着した様子を示した説明図である。 弾球遊技機10の本体10aを島の木枠に沿う位置(設置位置)まで移動させた状態を示した説明図である。 弾球遊技機10の背面側を島から離間させた様子を示した説明図である。 設置する遊技機に応じて中間ユニット1000を使い分ける様子を例示した説明図である。 弾球遊技機10の設定位置への移動に連動してロック部材1020が中間ユニット1000を固定する第1変形例の取り付け機構を示した説明図である。 弾球遊技機10の本体10aを取付ユニット1100に対して施錠固定可能とした第2変形例の取り付け機構を例示した説明図である。 弾球遊技機10の本体10aを取付ユニット1100に対して施錠固定可能とした第2変形例の取り付け機構を例示した説明図である。 弾球遊技機10を中間ユニット1000に対して施錠固定可能とした第3変形例の取り付け機構を示した説明図である。 弾球遊技機10を中間ユニット1000に対して施錠固定可能とした第3変形例の取り付け機構を示した説明図である。 弾球遊技機10を設置位置に位置させた状態において弾球遊技機10と水平部材1102との間の隙間を島の木枠が覆っている様子を例示した説明図である。 中間ユニット1000を用いて弾球遊技機10を自立させる第5変形例の弾球遊技機10を示した説明図である。 弾球遊技機10の横方向と交差する方向に延設部材1070を向けることにより弾球遊技機10を自立可能とした状態を示した説明図である。 延設部材1070を弾球遊技機10の方向に向かせた状態を示した説明図である。 中間ユニット1000に設けた延設部材1070と弾球遊技機10に設けた台座部材1080とによって弾球遊技機10を支える第6変形例の弾球遊技機10を示した説明図である。 中間ユニット1000に設けた延設部材1070と弾球遊技機10に設けた台座部材1080とによって弾球遊技機10を支える第6変形例の弾球遊技機10を示した説明図である。 複数の弾球遊技機10を自立させた状態で保管する様子を示した説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.弾球遊技機の装置構成:
A−1.正面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.背面側の構成:
B.遊技の概要:
C.制御装置の構成:
C−1.メイン制御装置の構成:
C−2.周辺装置の構成:
D.本実施例の取り付け機構:
E.変形例:
E−1.第1変形例:
E−2.第2変形例:
E−3.第3変形例:
E−4.第4変形例:
E−5.第5変形例:
E−6.第6変形例:
A.弾球遊技機の装置構成 :
A−1.正面側の構成 :
図1は、本実施例の弾球遊技機10の正面図である。図示されている様に、本実施例の弾球遊技機10の正面側は、弾球遊技機10の前面を構成する樹脂製の正面パネル15や、正面パネル15の中央に設けられた盤面部12や、正面パネル15上のやや下方に設けられた上皿13などから構成されている。盤面部12には正面パネル15の背面側からガラス板がはめ込まれており、ガラス板を通して正面パネル15の背面側に設置された遊技盤を視認することが可能である。なお、図1では、遊技盤の詳細な構成については図示を省略している。
上皿13は、皿状に形成された凹部と、凹部を囲む壁面とから構成されており、上皿13の内側に遊技球を保持することが可能となっている。また、上皿13は弾球遊技機10の内部に設けられた発射ユニットに接続されており、上皿13に遊技球を投入することによって発射ユニットに遊技球を供給することが可能である。上皿13の下方には下皿16が設けられており、上皿13の近傍に設けられたレバーを操作することにより、上皿13と下皿16とを連通させることが可能となっている。後述するように、上皿13には遊技に伴って遊技球が払い出されることがあることから、上皿13に遊技球が収まりきらなくなる場合が生じ得るが、このように下皿16を設けて上皿13と下皿16とを連通させることにより、上皿13に収まりきらなくなった遊技球を下皿16に排出することが可能である。
上皿13の右下には、遊技球を遊技盤に発射するための発射ハンドル11が備えられている。この発射ハンドル11は上述した発射ユニットに接続されており、上皿13から発射ユニットに遊技球を供給した状態で発射ハンドル11を操作することにより、遊技球を遊技盤に発射することが可能である。また、この発射ハンドル11には、図示しないセンサ11sが備えられており、遊技者が発射ハンドル11に触れているか否かをセンサ11sによって検出することが可能である。そして、センサ11sの検出結果に応じて発射ユニットからの発射を制御することにより、遊技者が発射ハンドル11に触れていない状態で遊技球が発射されてしまうのを防ぐことが可能となっている。
正面パネル15の上方には、左右に2つのスピーカ14が備えられており、弾球遊技機10で行われる遊技にともなって効果音やメロディーなどの演出音を出力することが可能である。これらのスピーカ14は、正面パネル15の背面側から正面側に向けて取り付けられており、正面パネル15に向かって遊技を行う遊技者に演出音を効率よく届けることが可能となっている。
また、正面パネル15の端(図1の右側の端)には、シリンダ錠を用いて施錠や開錠が可能な鍵部17が設けられており、この鍵部17を施錠することにより、正面パネル15を弾球遊技機10の本体に固定することが可能である。また、鍵部17を開錠すれば、正面パネル15を弾球遊技機10の本体から離間することが可能であり、こうすることで、正面パネル15の裏面に設けられた各種の装置や、本体側の装置にアクセスすることが可能となる。なお、正面パネル15は弾球遊技機10の本体に軸支されており、正面パネル15を弾球遊技機10の本体に対して回動させることにより、正面パネル15を本体から離間することが可能である。
弾球遊技機10の横には、貸し玉機4が備えられており、弾球遊技機10の遊技者は遊技を行う際に貸し玉機4に紙幣やプリペイドカードを挿入することで、貸し玉機4から遊技球を借り受けることができる。この貸し玉機4と上皿13との間にはノズル52が設けられており、貸し玉機4から貸し出された遊技球をノズル52を介して上皿13へと投入することができる。上述したように、上皿13に遊技球を投入すると遊技球が発射ユニットに供給されるので、遊技者は、貸し玉機4から遊技球を借り受けて発射ハンドル11を操作することにより、遊技盤20に遊技球を発射して遊技を行うことが可能となる。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、本実施例の弾球遊技機10に備えられた遊技盤20の構成を示した説明図である。前述したように、こうした遊技盤20は、正面パネル15の盤面部12(図1を参照)にガラス板の背面側から取り付けられる。図2に示されている様に、遊技盤20には、土台となるベース板29の外縁付近にベース板29に対して略垂直に設けられたレール21が備えられており、このレール21の内側に、釘22や風車23などが取り付けられた遊技領域28が形成されている。発射ユニットによって発射された遊技球は、レール21によって遊技領域28へと導かれ、遊技領域28内を、釘22や風車23などによって進行方向を変えられながら流下していく。遊技領域28にはスルー作動口24や作動口25や小入賞口26などの遊技球が入球可能な口(入球口)が設けられており、流下する遊技球がこれらの作動口や小入賞口に入球すると、賞球が払い出されたり、後述する大当たり抽選などが行われる。
これらの入球口のうち、スルー作動口24は、入球した遊技球が通過可能なゲート形状の作動口であり、スルー作動口24に入球した遊技球は遊技領域28から排出されることなくそのままスルー作動口24を通過して遊技盤20上を流下し続ける。また、スルー作動口24には入球を検知するセンサ24sが設けられており、弾球遊技機10の制御装置は、センサ24sの検知状態を読み出すことにより、スルー作動口24へ入球があったことを把握することが可能である。スルー作動口24への入球があった場合、弾球遊技機10の制御装置は、スルー作動口24への入球に対する賞球を上皿13に払い出したり、スルー作動口24への入球を契機として抽選を行うなどの各種の処理を実行する。
一方、小入賞口26は、遊技球が入球すると入球した遊技球を取り込んで遊技盤20の背面側へと排出するタイプの入賞口である。この小入賞口26も上述したスルー作動口24と同様にセンサ26sが備えられており、制御装置はセンサ26sの検知状態を読み出すことにより、小入賞口26への入球を検出して、小入賞口26への入球に対する賞球を払い出すことが可能となっている。
また、本実施例の弾球遊技機10の作動口25(第1作動口25aおよび第2作動口25b)は、小入賞口26と同様に、入球した遊技球を遊技盤20の背面側に排出するタイプの作動口である。これらの作動口25もセンサ(25as,25bs)を備えており、センサの検知状態を読み出すことにより、第1作動口25aおよび第2作動口25bへの入球をそれぞれ検出することが可能である。なお、第2作動口25bの近傍には、電動役物41が備えられており、この電動役物41を駆動することにより、第2作動口25bに遊技球が入球しやすい状態と、入球し難い状態とを切り替えることが可能である。この点について、図3を参照しながら説明する。
図3は、第2作動口の近傍に設けられた電動役物41を駆動することにより、遊技球が第2作動口に入球し易い状態と入球し難い状態とを切り替える様子を示した説明図である。図3(a)に示されているように、電動役物41は、上部に第1作動口25aが設けられた作動口ユニット40に組み付けられており、2つの電動役物41の間に第2作動口25bが設けられている。この電動役物41は作動口ユニット40の内部に設けられた駆動機構に接続されており、駆動機構によって電動役物41を駆動することが可能である。
図3(b)には、電動役物41を駆動して電動役物41と電動役物41との間隔を広げた状態が示されている。図示されているように、電動役物41を駆動すると、左右の電動役物41の間が大きく広がる。この状態では、電動役物41の上面が第2作動口25bに向かって傾斜しており、このため、図中に矢印で示されているように、電動役物41の上面で受けた遊技球を第2作動口25bの方向に導くことができる。こうすることで、左右の電動役物41の間を大きく開いていない状態(図3(a)を参照)に比べて、第2作動口25bに遊技球が入球しやすい状態を実現することができる。また、電動役物41を駆動して左右の電動役物41を元の位置(図3(a)を参照)に戻せば、ふたたび遊技球が入球し難い状態にすることができる。このように、電動役物41を駆動することで、第2作動口25bに遊技球が入球しやすい状態と入球し難い状態とを、容易に切り替えることが可能となっている。
なお、本実施例では、電動役物41の間隔が広がって遊技球が入球し易い状態(図3(b)を参照)を電動役物41の開放状態と呼び、電動役物41の間隔が狭まって遊技球が入球し難い状態(図3(a)を参照)を電動役物41の閉鎖状態と呼ぶものとする。ここで、電動役物41を駆動することによって第2作動口25bへの入球し易さを変化させる観点からは、電動役物41の閉鎖状態は、遊技球の入球が完全に不可能な程度に第2作動口25bが閉鎖されている必要は必ずしもなく、電動役物41の開放状態よりも入球が困難であればよい。
また、第1作動口25aおよび第2作動口25bに遊技球が入球した場合、本実施例の弾球遊技機10では、賞球を払い出したり、「大当たり抽選」を行って抽選の結果に応じた各種の動作を行う。これらの点については後で説明する。
遊技盤20上の作動口ユニット40の下方には、図2に示されている様に、大型の入球口である大入球口60が設けられている。大入球口60には駆動機構が備えられており、開口部の前面に設けられた板部材を遊技盤20の前方に傾斜させることによって、開口部が閉じて入球が不可能な閉鎖状態から、開口部が開口して入球可能な開放状態に切り替えることが可能である。大入球口60の開放状態では、開口部が広いことから多数の遊技球が容易に入球することが可能なので、大入球口60を開放状態にすることによって、遊技者に対して大変に有利な遊技状態を作り出すことが可能である。なお、本実施例の弾球遊技機10では、大入球口60への入球に対して「15個」の賞球を払い出す。
遊技領域28の最下部には、小入賞口26や作動口25や大入球口60などのいずれにも入球しなかった遊技球を回収するアウト口50が設けられている。アウト口に入球した遊技球は遊技盤20から排出されて、弾球遊技機10内に設けられた球回収装置に回収される。また、アウト口50に達した遊技球に対しては、賞球は払い出されない。アウト口50は他の作動口や賞球口よりも下方に設けられているので、遊技者は、遊技球がアウト口50に達するまでにいずれかの作動口や入賞口に入球することを望みながら遊技を行う。これにより、遊技者の意識を遊技に引きつけることが可能となっている。
遊技盤20の右側の右端には、所定の図柄を表示可能なセグメント式表示装置70が設けられている。セグメント式表示装置70の内部には複数の発光ダイオード(LED)が設けられており、LEDを発光させることによって図柄を表示することが可能である。また、これら複数のLEDはそれぞれ個別に発光させることが可能であり、このため、次の図4に示すように、発光させるLEDを適切に組み合わせることで、各種の文字や数字を表示することも可能である。
図4は、本実施例の弾球遊技機10に備えられたセグメント式表示装置70の詳細な構成を示した説明図である。図4(a)に示されている様に、本実施例の弾球遊技機10のセグメント式表示装置70は、左表示部72、中央表示部74、および右表示部76の3つの表示部を備えており、それぞれの表示部は、数字の「8」の字状に配置された7つのLED(左表示部72ではLED72a〜LED72g)および右下に配置されたドット形状のLED(左表示部ではLED72p)から構成されている。上述したように、これらのLEDはそれぞれ個別に点灯あるいは消灯することが可能であり、点灯あるいは消灯するLEDを組み合わせることで、文字や数字を表現することが可能である。例えば、図4(b)に示されている例では、左表示部72のハッチングを付したLEDを点灯させることにより、左表示部に数字の「2」を表示している。
また、数字だけでなく、文字を表示することも可能である。例えば、図4(b)の例では、中央表示部74にアルファベットの「H」の文字を表示しており、右表示部76には「L」の文字を表示している。このように点灯あるいは消灯させるLEDを組み合わせることで、文字や数字を表示することが可能である。もちろん、表示可能な文字や数字は図4(b)の例に限られず、各種の文字や数字、更には「−」などの記号を表示することが可能である。また、図4(b)の例では、左表示部72に数字を表示し、中央表示部74および右表示部76には文字を表示しているが、この例とは逆に、中央表示部74や右表示部76に数字を表示することも可能であるし、左表示部72にアルファベットを表示することも可能である。
なお、セグメント式表示装置70の各LEDを、文字や数字を形成しない組み合わせで点灯させることも可能である。例えば、LED72aとLED72eとを点灯させれば、数字とも文字とも呼べない態様の表示を行うことが可能である。このような文字とも数字とも呼べない態様の表示を行えば、遊技者は表示の意味を直ちに理解することが困難になる。このため、後述する「大当たり遊技状態」や「確変状態」などの遊技者にとって有利な遊技状態が発生したのではとの期待を遊技者に抱かせたり、あるいは、有利な遊技状態が発生していることを遊技者に容易に察知されることを回避して、有利な遊技状態の発生を遊技者に報知した際の遊技者の高揚感を高めて、遊技の興趣を向上させることが可能である。
セグメント式表示装置70の各LEDは、後述するメイン制御装置100に接続されており、メイン制御装置100はセグメント式表示装置70の各LEDを点灯あるいは消灯させることによって、各種の文字や数字や記号などを表示することが可能である。また、点灯させるLEDを次々と切り替えることで、セグメント式表示装置70上で文字や数字を次々と変動させながら表示すること(図柄の変動表示)も可能である。本実施例の弾球遊技機10では、こうした図柄の変動表示が、作動口25への入球を契機として開始される。
また、図2に示されている様に、セグメント式表示装置70の下方には、スルー用セグメント式表示装置80が備えられている。このスルー用セグメント式表示装置80も、セグメント式表示装置70と同様に、複数のLEDが備えられており、各LEDを個別に点灯あるいは消灯することが可能である。また、点灯させるLEDを次々と切り替えることで、図柄の変動表示を行うことも可能である。本実施例の弾球遊技機10では、こうしたスルー用セグメント式表示装置80での図柄の変動表示が、スルー作動口24への入球を契機として行われる。
図2に示されている様に、遊技領域28の中央には、液晶ディスプレイ装置を備えた演出表示装置30が設けられており、遊技の進行に応じて演出表示装置30に各種の演出画像を表示することによって、弾球遊技機10の遊技の興趣をより高めることを可能としている。演出表示装置30は弾球遊技機10の背面側に設けられた表示制御装置300によって制御されており、弾球遊技機10は遊技の進行状況に応じて表示制御装置300へ所定のコマンドを送信することにより、遊技の進行状況に応じた各種の演出画像を表示することが可能である。
演出表示装置30の上方には、演出役物35が備えられている。演出役物35は、内部に光源が設けられて発光することが可能であり、更に、遊技盤20の背面側に設けられた駆動装置によって回転することが可能である。そして、演出表示装置30に表示される演出画像に連動して回転しながら発光したり、あるいは演出画像とは無関係に唐突に発光したり回転したりすることで、遊技の興趣をより高めることを可能としている。また、詳細な図示は省略するが、演出役物35の他にも各種のランプが遊技盤20や正面パネル15に設けられており、遊技の進行に合わせて各ランプが点灯することで遊技を盛り上げることが可能である。こうした演出表示装置30や演出役物35や各種ランプなどについても、弾球遊技機10の背面側に設けられた装置群によって制御される。
A−3.背面側の構成 :
図5は、上述した遊技盤20上で行われる遊技を制御するための装置が備えられた弾球遊技機10の背面側の構成を示した説明図である。図示されている様に、弾球遊技機10の背面側には、遊技を制御するメイン制御装置100や、遊技に伴う各種の演出を制御するサブ制御装置200や、サブ制御装置200からの命令に従って演出表示装置30の液晶ディスプレイ装置に種々の画像を表示する表示制御装置300などが設けられている。メイン制御装置100には、RAM140やROM110などを備えたMPU102が搭載されており、こうしたMPU102やRAM140やROM110などが協働することによって遊技を制御する。サブ制御装置200もメイン制御装置100と同様にMPUを備えており、MPUやMPU内のRAMやROMなどが協働しながら遊技に伴う演出を制御する。なお、メイン制御装置100やサブ制御装置200や表示制御装置300の構成については、後で詳しく説明する。
これらメイン制御装置100やサブ制御装置200は、透明なプラスチック製のケースに収められた状態で弾球遊技機10の背面側に搭載されている。このプラスチック製のケースは、2つのケース部材がメイン制御装置100の電子回路を両側から囲った状態でケース部材同士が互いに結合された構造となっており、プラスチックケースを取り外して電子回路にアクセスするためには、ケース部材の結合部分やケース部材自体を破壊する必要がある。一般に、遊技ホールに設置される遊技機は、遊技機に細工をすることで遊技機を操作して賞球を払い出させたり、あるいは遊技機を誤動作させることで賞球を不正に獲得するなどの不正行為を受ける虞があるが、このようにプラスチックケースでメイン制御装置を覆っておけば、メイン制御装置100に細工をされた場合には、ケース部材の結合部分が破壊されていたり、ケース部材自体が破壊されていることによって細工がされたことを発見できる。これにより、たとえ不正行為を受けたとしても、被害の発生を未然に回避することが可能となる。
弾球遊技機10の背面側には、演出役物35を駆動するための演出役物駆動装置350や、メイン制御装置100やサブ制御装置200などの各装置に電力を供給するための電源装置240なども備えられている。また、背面側の上部には、遊技ホールに備えられた島設備から遊技球の供給を受ける遊技球タンク400が備えられている。この遊技球タンク400には、賞球の払い出しを行う払出装置(図示は省略)が接続されており、払出装置を払出制御装置410(図示は省略)によって駆動することにより、遊技球タンク400内の遊技球を弾球遊技機10の上皿13に払い出すことが可能である。
また、本実施例の弾球遊技機10の背面側には、ケーブルを接続可能な外部出力端子910が備えられている。一般に遊技ホールには、ホール内に設置した各遊技機の情報を集めるためのコンピュータ(ホールコンピュータ)が設置されており、本実施例の弾球遊技機10では、こうしたホールコンピュータからのケーブルを外部出力端子910に接続することにより、弾球遊技機10で行われている遊技に関連する各種の情報をホールコンピュータに対して送信することが可能となっている。例えば、発射ユニットから遊技球が発射されたことを示す信号や、アウト口50から遊技球が排出されたことを示す信号や、賞球を払い出したことを示す信号や、あるいは、払い出した賞球の数を示す情報などを送信することが可能である。ホールコンピュータでは、これらの情報を集めることで、遊技者が本実施例の弾球遊技機10に投入した遊技球の数と、遊技者が獲得した遊技球の数とを把握することが可能であり、延いては、本実施例の弾球遊技機10の収益状況を把握することが可能となる。
また、外部出力端子910は、上述したスルー作動口24や作動口25に遊技球が入球したことを示す信号を出力したり、あるいは、上述したセグメント式表示装置70(図4を参照)で図柄の変動表示を開始したことを示す信号や、変動表示を行っている最中であることを示す信号や、変動表示が終了したことを示す信号を出力することも可能である。
なお、図5に示されている様に、弾球遊技機10にはヒンジ軸930を介して本体に取り付けられた中間ユニット1000が備えられており、この中間ユニット1000を遊技ホールの島に装着することによって、弾球遊技機10を遊技ホールに設置することが可能となっている。また、弾球遊技機10を遊技ホールに設置した状態においても、ヒンジ軸930を軸にして弾球遊技機10を前面方向に回動させることにより、上述した背面側の各装置にアクセスすることが可能である。こうした弾球遊技機10の取り付け機構については、後で詳しく説明する。
B.遊技の概要 :
本実施例の弾球遊技機10では、上述した各構成を用いて遊技の進行を制御するが、こうした制御の詳細を説明する前に、弾球遊技機10で行われる遊技の概要を説明しておく。
まず、遊技者が上皿13に遊技球を投入して発射ハンドル11を操作すると、上皿13から発射ユニットに供給された遊技球が、遊技盤20の遊技領域28に一球ずつ発射される。発射ユニットは、遊技球を発射する速度が発射ハンドル11の回転角に応じて変化するようになっており、このため、遊技者は発射ハンドル11の回転角を調整することで、遊技球が発射される位置の狙いをつけることが可能である。
遊技領域28に発射された遊技球は、釘22や風車23などによって進行方向を変えられながら、遊技盤20の盤面上を流下していく。このとき、遊技球は釘22や風車23などに阻まれながら時間をかけて流下していくので、遊技者は遊技球の動きを目で追うことにより、遊技球の動きを楽しんだり、あるいは、作動口25や小入賞口26などに遊技球が入球することを期待しながら遊技球を見守るなどして、遊技の興趣を楽しむことが可能である。
遊技盤20の盤面上を流下する遊技球がスルー作動口24に入球すると、前述したスルー用セグメント式表示装置80(図2を参照)において、図柄の変動表示が開始される。こうした図柄の変動表示は、変動表示を開始してから所定の時間(変動表示時間)が経過するまで継続され、変動表示時間が経過すると、今度は図柄が停止した状態で表示される。この図柄の停止表示の際に、予め定められた当たり図柄が表示されると、スルー図柄の当たりとなる。
本実施例の弾球遊技機10では、スルー図柄の当たりが発生すると、前述した作動口ユニット40の電動役物41が所定時間(例えば0.5秒)の間だけ開放状態となる(図3(b)を参照)。前述したように、電動役物41の開放状態では第2作動口25bに遊技球が入球し易いので、この所定時間の間は、遊技者にとっては第2作動口25bに遊技球を入球させ易い有利な状態となる。このようにスルー作動口24への入球に起因して遊技者に有利な状態を付与すれば、遊技者はスルー作動口24に遊技球が入球することを狙って遊技球の発射位置を調整したり、発射した遊技球がスルー作動口24に入球することを期待しながら遊技球の動きを追うことになるので、遊技の興趣を高めることが可能となる。なお、本実施例では、スルー図柄の当たりが発生すると、このように第2作動口25bへの入球が電動役物41によってサポートされることから、スルー図柄の当たりを「サポート当選」と呼ぶものとする。
前述したように、スルー用セグメント式表示装置80では、図柄の変動表示が所定の時間に渡って継続する。このため、図柄の変動表示を行っている間に、別の遊技球がスルー作動口24に入球する場合もある。この場合、本実施例の弾球遊技機10では、遊技球の入球を保留(スルー作動口の保留)として蓄えておき、図柄の変動表示が終了した後に、保留しておいた分の変動表示を行う。また、蓄えることが可能な保留は一つに限らず、複数の保留を蓄えておくことが可能である。なお、本実施例の弾球遊技機10では、最大で4つの保留を蓄えることができるものとして説明する。
本実施例の弾球遊技機10では、スルー作動口の保留の数を、遊技盤20に設けられた表示ランプ82(図2を参照)によって確認することが可能である。図2に示されている様に、表示ランプ82は演出表示装置30の下方に4つ設けられており、4つの表示ランプ82のうちの点灯している表示ランプ82の個数が、スルー作動口の保留数に対応している。例えば、保留が一つも無い場合には、いずれの表示ランプ82も点灯していない状態となる。そして、保留が1つ蓄えられている状態では、表示ランプ82の1つが点灯した状態となり、保留が2つ蓄えられた状態では、2つの表示ランプ82が点灯した状態となる。同様に、保留が3つ蓄えられた状態では3つの表示ランプ82が点灯し、保留が4つ蓄えられた状態では4つの表示ランプ82が点灯する。また、本実施例の弾球遊技機10では、保留数が増加するのにしたがって、表示ランプ82が左端の表示ランプ82から順に点灯していき、保留が消化されるのにしたがって、表示ランプ82が右側から順に消灯していく。これにより、保留が増減する様子を遊技者に直感的に把握させることが可能となり、遊技者が遊技の状況を把握する労力を軽減して遊技者が遊技をより楽しめるようになっている。
遊技盤20を流下する遊技球が作動口25(第1作動口25aあるいは第2作動口25b)に入球した場合は、セグメント式表示装置70(図4を参照)において、図柄の変動表示が開始される。このセグメント式表示装置70での図柄の変動表示も、上述したスルー用セグメント式表示装置80での図柄の変動表示と同様に、図柄の変動表示が所定の時間だけ継続し、その後、図柄が停止表示される。このとき、図柄が所定の当たり図柄で停止表示されると、「大当たり」となって弾球遊技機10は「大当たり遊技状態」に移行する。「大当たり遊技状態」では、遊技盤20に設けられた大入球口60が開放状態となり、遊技者は発射した遊技球を大入球口60に容易に入球させて多数の賞球を獲得することが可能となる。このように、大当たり遊技状態は遊技者にとって大変に有利な状態なので、遊技者は大当たり遊技状態が発生することを狙って遊技を行うことが通常である。
なお、セグメント式表示装置70の図柄が当たり図柄で停止するか否か(大当たり遊技状態が発生するか否か)は、弾球遊技機10のメイン制御装置100で行われる大当たり抽選によって決定される。こうした大当たり抽選については、後で説明する。また、作動口25に遊技球が入球すると、図柄の変動表示から停止表示までの一連の遊技が行われることから、この一連の遊技を、遊技の一単位と捉えることが可能である。このことから、本実施例では、作動口への入球から図柄の停止表示までの一連の遊技を「1遊技回」と呼ぶものとする。
大当たり遊技状態が開始されて大入球口60が開放状態になると、所定の時間が経過するか、あるいは所定の数の遊技球が大入球口60に入球するまで、大入球口60は開放状態を維持する。そして、所定の時間が経過するか、あるいは所定の数の遊技球が大入球口60に入球すると、大入球口60は閉鎖状態に戻る。大入球口60が開いてから閉じるまでの遊技は「ラウンド遊技」あるいは単に「ラウンド」と呼ばれる。大当たり遊技状態では、こうしたラウンドが所定の回数だけ繰り返し行われ、その後、大当たり遊技状態が終了する。
なお、大入球口60にはセンサ60sが設けられており、遊技球の入球を1球ずつ検出することができるので、検出した遊技球の数をカウントすることによって所定の数の遊技球が大入球口60に入球したことを検出可能である。ここで、センサ60sの位置や検出タイミングによっては、所定数の入球を検出したタイミングで大入球口60を閉じても、そのタイミングでは既に所定数よりも多くの遊技球が入球している場合がある。こうした場合には、遊技者は通常よりも多くの賞球を獲得することが可能となる。そこで、このように所定数よりも多くの遊技球が入球する場合が時折生じるように、センサ60sの検出タイミングやセンサ60sの位置を調整しておけば(例えば、センサ60sの位置を遊技盤20の表面よりも遊技球数個分だけ奥側に配置しておく)、遊技者は、できるだけ多くの遊技球が入球することを願いながら、大入球口60が閉まる瞬間まで大入球口60の動向に注目することになる。これにより、遊技者の興味をラウンド遊技により強く引きつけることが可能となる。また、このように所定の個数の遊技球が入球したことをセンサ60sで検出してから大入球口60を閉じる場合、所定数の遊技球が入球する前に大入球口60が閉じてしまうことがないので、少しの数の遊技球しか入球していないのに大入球口60が閉じたという不満を遊技者が抱く虞がなく、好適である。
一方、所定の時間が経過したら大入球口60を閉じる場合、遊技者は、大入球口60が閉じる前により多くの遊技球を大入球口60に入球させようとすることから、遊技球が大入球口60に向かうように発射ハンドル11を操作して狙いを付けようとする。これにより、遊技球を狙った場所に発射するという遊技の興趣を高めることが可能である。また、本実施例の弾球遊技機10では、大入球口60は風車23よりも遊技盤20の内側に設けられており(図2を参照)、このため、遊技球の進路が風車23によって内側に向けられると、大入球口60に入球しやすくなる。したがって、遊技者は風車23によって遊技球の進路が内側に向けられることを期待しながら遊技を行うことになり、その結果、遊技者の注意を風車23に引きつけて風車23の興趣を向上させることができる。
また、本実施例の弾球遊技機10では、ラウンド数などが異なる複数の種別の「大当たり遊技状態」が発生可能であり、大当たりが発生した場合には、これら複数の種別のいずれかの大当たり遊技状態に移行する。ここで、以降の説明の理解を容易にするために、こうした各種別の大当たり遊技状態について説明しておく。
「2R大当たり遊技状態(あるいは単に2R大当たり)」は、上述したラウンドが2回繰り返し行われる大当たり遊技状態である。この大当たり遊技状態では、ラウンドが2回繰り返されると大当たり遊技状態が終了するので、大当たり遊技状態を迅速に終了することができる。弾球遊技機10では、遊技状態を次々と変化させることで遊技の興趣を向上させることが可能であるが、こうすると、遊技状態が迅速に変化することから、遊技の興趣を効果的に高めることが可能である。加えて、遊技がテンポ良く進む印象を遊技者に与えて、遊技の爽快感を向上させることが可能となる。
なお、本実施例の弾球遊技機10では、後述するように、大当たり遊技状態が発生した後に、大当たりの発生確率を変更することが可能である。本実施例では、大当たりの発生確率が高確率に変更された状態(大当たりに当選しやすい状態)を「確率変動状態」あるいは「確変状態」と呼び、高確率に変更されていない状態を「非確率変動状態」あるいは「非確変状態」と呼ぶものとする。また、確変状態への移行を伴う大当たりを「確変大当たり」と呼び、それ以外の大当たりを「通常大当たり」と呼ぶものとする。
ここで、本実施例の弾球遊技機10では、「明示確変2R大当たり遊技状態(あるいは単に明示確変2R大当たり)」と「非明示確変2R大当たり遊技状態(あるいは単に非明示確変2R大当たり)」の2種類の2R大当たり遊技状態が実行可能である。これらの大当たり遊技状態は、いずれもラウンドが2回繰り返されるとともに、確変状態への移行を伴う大当たりであるが、確変状態に移行したことを遊技者が容易に認識できるか否かが異なる。詳しくは後述するが、例えば、「明示確変2R大当たり遊技状態」が発生した場合には、電動役物41(図3を参照)が、それまでは低頻度で開閉していたのに途端に頻繁に開閉し始めることによって、遊技者は確変状態が発生したことを認識できる。これに対して「非明示確変2R大当たり遊技状態」では、電動役物41の動作にそのような変化が起こらず、したがって、遊技者は確変状態が発生したことを容易に認識することは困難となっている。このため、「非明示確変2R大当たり遊技状態」では、遊技者に気付かせずに確変状態を発生させることが可能であり、延いては、いつのまにか確変状態が発生していたという驚きを遊技者に与えたり、あるいは、もしかしたら確変状態が発生しているかもしれないという期待感を遊技者に与えて、遊技の興趣を高めることが可能である。
「15R大当たり遊技状態(あるいは単に15R大当たり)」は、上述したラウンドが15回繰り返し行われる大当たり遊技状態である。この状態では、遊技者は多くのラウンド遊技を行うことができるので、多数の賞球を得ることができる。このため、遊技者は15R大当たり遊技状態が発生することを望む傾向があり、したがって、弾球遊技機10において15R大当たり遊技状態を発生可能としておくことにより、15R大当たりへの期待を遊技者に抱かせて遊技者の興味を弾球遊技機10に引きつけることが可能となる。
また、15R大当たり遊技状態についても、2R大当たり遊技状態と同様に、複数の態様の15R大当たり遊技状態があるものとしてもよい。本実施例の弾球遊技機10では、こうした15R大当たりとして、「通常15R大当たり遊技状態(あるいは単に通常15R大当たり)」と「確変15R大当たり遊技状態(あるいは単に確変15R大当たり)」の2種類の大当たり遊技状態が実行可能となっている。このうち、「確変15R大当たり」では、大当たり遊技状態が発生した後の所定のタイミングに(例えば、大当たり遊技状態が終了した際に)、大当たりの発生確率を高確率に変更する。こうすると、「確変15R大当たり」が発生した場合、大当たり遊技の後は大当たりに当選し易い状態となるため、遊技者にとってたいへんに有利な状態となる。また、大当たりの発生確率が高いことから、通常よりも少ない回数の大当たり抽選によって大当たりに当選することが可能となる。したがって、確変15R大当たりを発生可能としておくことにより、遊技者に、複数の大当たり遊技状態が短期間に発生して多数の遊技球を短時間で獲得できるのではとの期待感を抱かせて、遊技者を遊技に強く引きつけることが可能である。加えて、確変15R大当たりが実際に発生した際には、遊技者の達成感が大きく高揚されるので、遊技の興趣をいっそう高めることが可能となる。
一方、「通常15R大当たり遊技状態」では、大当たり遊技状態の終了後に確変状態への移行は行わない。また、通常15R大当たり遊技状態が発生した際に確変状態であった場合には、確変状態から非確変状態に移行する。こうすれば、確変状態から非確変状態に変更することによって遊技者に有利な確変状態が終了したとしても、大当たり遊技状態が発生したことにより、遊技者が大きく失望してしまうのを防ぐことができる。これにより、遊技者の興味を大きく損なうことなく、確変状態から非確変状態に移行することが可能となる。
なお、前述したように、これらの大当たり遊技状態が発生すると大入球口60が開いて遊技球が入球可能となるが、このときの大入球口60の開閉の態様を、上述した各大当たりの種別に応じて異ならせてもよい。例えば、非明示確変2R大当たりの場合には、大入球口60を短時間(例えば0.2秒)だけ開けるものとしてもよい。こうすれば、大入球口60を開閉させても、遊技者は大入球口60が開閉したことに気付き難いので、大入球口60の開閉に起因して遊技者が大当たりの発生を認識してしまう虞を低減することができる。したがって、前述したように非明示確変2R大当たりの発生後に確変状態に変更してやれば、いつのまにか確変状態になっていたという驚きを遊技者により確実に与えることが可能となる。あるいは、1つの大当たり種別に対して複数の開閉態様を実行可能とすることも可能である。例えば、通常15R大当たりの場合に、開放時間が短いラウンドを15回繰り返す態様と、それよりも開放時間が長いラウンドを15回繰り返す態様とのいずれの態様で実行するかを抽選により決定するものとしてもよい。こうした場合、遊技者は大入球口60がいずれの態様で開閉を開始するか注目しながら大当たり遊技状態の開始を待つことになるので、大当たりに当選したことで遊技者が安心して遊技に対する興味が低下してしまう虞を回避することが可能である。
また、明示確変2R大当たりの場合も非明示確変2R大当たりと同様に、大入球口60を短時間だけ開くものとしてもよい。そして、明示確変2R大当たりの場合には、大入球口60が開閉動作を行った後に、電動役物41が開閉動作を頻繁に行う遊技状態に移行するものとしてもよい。こうすると、確変状態の発生を、大入球口60の開閉によって気付かせるのではなく、電動役物41の動作によって遊技者に気付かせることができる。前述したように、電動役物41はスルー作動口24への入球に起因して開閉することがあるので、遊技者は、スルー作動口24への入球に起因して電動役物41が開閉したのか、それとも大当たりの発生に起因して電動役物41が開閉したのかを、即座に識別することは困難である。したがって、明示確変2R大当たりが発生したのではとの期待を遊技者に抱かせるとともに、遊技者の興味を電動役物41に引きつけることが可能となり、その結果、遊技の興趣を高めることが可能となる。
一方、通常15R大当たりや、確変15R大当たりの場合には、2R大当たりの場合よりも長い時間に渡って(例えば30秒間程度)、大入球口60を開けるものとしてもよい。こうすれば、遊技者は大入球口60が開いたことを十分に認識できるとともに、大入球口60に遊技球が入球する様子を視認することで、大当たりが発生したことによる高揚感をいっそう楽しむことが可能となる。また、遊技球が大入球口60に入球する様子を視認できることから、遊技球が大入球口60に入球するように発射ハンドル11を操作して狙いを付ける遊技をいっそう楽しむことが可能となる。
なお、本実施例では、大入球口60が開閉を繰り返し行う動作状態(遊技状態)を「開閉モード」と呼ぶ。また、大入球口60が短時間だけ開く上述した態様は、遊技球が入球し難いことから「低頻度入球モード」と呼び、大入球口60が低頻度入球モードよりも長い時間に渡って開く上述した態様は、低頻度入球モードよりも遊技球が入球し易いことから「高頻度入球モード」と呼ぶものとする。
また、電動役物41が開閉を繰り返し行う動作状態(遊技状態)は、第2作動口25bへの入球を促している状態であることから、「サポートモード」と呼ぶものとする。更に、電動役物41についても大入球口60と同様に、電動役物41が開いている時間を短くすれば遊技球が入球し難くなり、逆に電動役物41が開いている時間を長くすれば遊技球が入球し易くなる。したがって、電動役物41が開く時間を変化させることで、第2作動口25bへの入球のし易さを変化させることが可能である。本実施例の弾球遊技機10では、電動役物41が開く時間が異なる2つの種別のサポートモードが実行可能となっており、2つの種別のサポートモードのうち、電動役物41が開放状態を維持する時間(開放時間)が他方のサポートモードよりも短いサポートモードを「低サポートモード」と呼び、電動役物41の開放時間が他方のサポートモードよりも長いサポートモードを「高サポートモード」と呼ぶものとする。
なお、こうしたサポートモードでは、電動役物41の単位時間あたりの開放回数を変化させれば、第2作動口25bへの入球のし易さを変えることが可能である。このことから、複数の種別のサポートモードを備えた場合には、単位時間あたりの電動役物41の開閉回数を各サポートモードの間で異ならせてもよい。本実施例の弾球遊技機10では、高サポートモードの方が低サポートモードよりも電動役物41の単位時間あたりの開閉回数が多くなっており、こうすることで、高サポートモードでは第2作動口25bへの入球を低サポートモードよりも容易としている。
また、大当たり遊技状態の終了後にサポートモードを開始する場合、開始するサポートモードの種別を大当たりの種別に応じて異ならせてもよい。あるいは、大当たりの種別によっては、サポートモードを開始しないものとしてもよい。また、サポートモードの実行中に大当たりに当選する場合もあるが、こうした場合には、大当たり遊技状態の終了後に、サポートモードの種別を変更するものとしてもよい。こうすれば、大当たり遊技状態の発生に起因して電動役物41の動作態様に変化を生じさせることができる。本実施例の弾球遊技機10では、「通常15R大当たり」の場合や「確変15R大当たり」の場合や「明示確変2R大当たり」の場合には、高サポートモードを開始する(低サポートモード中にこれらの大当たりに当選した場合には、サポートモードを高サポートモードに切り替える)ものとし、「非明示確変2R大当たり」の場合には、高サポートモードを開始しない(低サポートモード中に非明示確変2R大当たりに当選した場合には、サポートモードを高サポートモードに切り替えずに低サポートモードを継続する)ものとしている。
上述したように、本実施例の弾球遊技機10では、作動口25に遊技球が入球するとセグメント式表示装置70で図柄の変動表示と停止表示とが行われ、図柄が所定の当たり図柄で停止表示されると、大当たり遊技状態へと移行する。この図柄の変動表示および停止表示の際には、セグメント式表示装置70だけでなく、演出表示装置30の液晶ディスプレイ装置においても種々の画像や図柄が表示されて演出が行われる。
図6は、演出表示装置30において演出画像が表示されている様子を例示した説明図である。図6(a)に示されている様に、本実施例の弾球遊技機10では、数字が付されたキャラクタ図柄32が演出表示装置30に表示される。キャラクタ図柄32は、演出表示装置30の縦方向に3つの段(図中に「上段」「中段」「下段」と示した各段を参照)に分かれて各段で横一列に並んでいる。また、各段のキャラクタ図柄32とキャラクタ図柄32との間には、副図柄34が描かれている。そして、セグメント式表示装置70で図柄の変動表示が行われる際には、各段のキャラクタ図柄32および副図柄34が、横一列に並んだ状態を保ちながら演出表示装置30の横方向に移動する様子が表示される。
前述したように、セグメント式表示装置70では、図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間が経過すると、図柄が停止表示される。このとき、演出表示装置30においても、横方向に移動していたキャラクタ図柄32および副図柄34が停止して、キャラクタ図柄32および副図柄34が停止表示される。ここで、本実施例の弾球遊技機10では、キャラクタ図柄32および副図柄34の停止表示の態様を、セグメント式表示装置70での図柄の停止表示の態様に対応させることが可能となっている。例えば、セグメント式表示装置70において大当たりに対応する図柄が停止表示された場合には、これに対応させて、演出表示装置30では、同一の数字が付されたキャラクタ図柄32が一列に並んだ状態で停止表示される。
図6(b)には、同一の数字が付されたキャラクタ図柄32が縦方向に一列に並んだ状態で停止表示されている様子が例示されている。図示されている様に、図中に「L1」と示されたライン上に、数字の「3」が付されたキャラクタ図柄32が並んで表示されている。このように同じ数字が付されたキャラクタ図柄32を並べて表示すれば、大当たりが発生したことを遊技者に容易に認識させることが可能である。
また、キャラクタ図柄32を停止表示させる際には、上段、中段、下段の各段を同時に停止させてもよいが、それぞれの段を異なるタイミングで停止させてもよい。例えば、まず上段および下段を停止表示し、最後に中段を停止表示する。このとき、上段と下段とで同じキャラクタ図柄32を一列に並べた状態で停止させれば、中段でも同じキャラクタ図柄32が停止して大当たり状態が発生するのではとの期待を遊技者に抱かせることができるので、遊技の興趣を高めることが可能となる。なお、本実施例では、このように2つの段の図柄を揃えて停止表示させる表示態様をリーチ表示とよび、リーチ表示を用いた演出をリーチ演出と呼ぶものとする。
また、図6(b)では、「L1」と示したライン上に同じキャラクタ図柄32が並んだ態様を例示したが、キャラクタ図柄32が一列に並ぶ態様はこの態様に限らず、種々の態様が可能である。すなわち、本実施例の弾球遊技機10の演出表示装置30では、図6(b)に示されている「L1」から「L5」までの5つのラインのいずれかのライン上に同じキャラクタ図柄32を並べて停止表示することが可能となっている。このように複数のラインのいずれに並んだ場合も、大当たり遊技状態の発生に対応するものとしておけば、多数のラインのいずれかのライン上には同じ図柄が並ぶのではとの期待を遊技者に抱せることができるので、遊技者の期待感をいっそう向上させて遊技の興趣を高めることが可能である。
また、キャラクタ図柄32を停止表示させる際には、大当たりの種別に応じて、異なる態様で停止表示させるものとしてもよい。例えば、確変15R大当たりなどの確変状態に移行する大当たり(確変大当たり)では、「1」や「3」などの奇数が付されたキャラクタ図柄32を一列に揃えて停止表示させ、通常15R大当たりなどの非確変状態に移行する大当たりでは、「2」や「4」などの偶数が付されたキャラクタ図柄32を一列に揃えて停止表示するものとしてもよい。こうすれば、確変状態へ移行する大当たりであることや、非確変状態へ以降する大当たりであることを、演出表示装置30によって遊技者に認識させることも可能となる。
これとは逆に、非明示確変2R大当たりの場合には、キャラクタ図柄32を一列に揃えないものとしてもよい。こうすれば、大当たりが発生したことを遊技者が演出表示装置30によって知ってしまう虞を回避して、いつのまにか大当たり遊技状態が発生していたという驚きや、いつのまにか確変状態に移行していたという驚きをより確実に与えることが可能となる。
演出表示装置30は、遊技盤20の中央付近に設けられ、サイズも大きいので、遊技者の目にとまりやすい。このため、遊技者は演出表示装置30を見ながら遊技を行うことが通常である。したがって、演出表示装置30を用いることで演出を効果的に行うことが可能である。また、演出表示装置30は面積が大きい上に液晶ディスプレイ装置の画素数を多くするなどして精細な画像を表示することが可能なので、高品質な映像を表示することができる。こうした高品質な画像を表示すれば、演出の効果をいっそう高めることが可能である。
また、作動口25に遊技球が入球した場合、演出表示装置30での演出や、セグメント式表示装置70での図柄の変動表示を行うだけでなく、賞球を払い出すものとしてもよい。こうすると、作動口25に遊技球が入球すると図柄の変動表示が始まって大当たり状態に移行する可能性が生じるだけでなく、賞球を得ることもできるので、遊技者は作動口25に入球することをより強く望みながら遊技を行うことになる。このため、作動口25に遊技球が入球するか否かに遊技者をいっそう注目させることができ、遊技の興趣をいっそう高めることが可能となる。更には、払い出した賞球の分だけ遊技者は遊技を長く行うことができるので、遊技者を遊技により長く引きつけておくことが可能となる。本実施例の弾球遊技機10では、第1作動口25aへの入球に対しては「3個」の賞球を払い出し、第2作動口25bへの入球に対しては「4個」の賞球を払い出すものとしている。
演出表示装置30やセグメント式表示装置70で図柄の変動表示を行っている間に遊技球が作動口25に入球した場合には、スルー作動口24の場合と同様に、遊技球の入球を保留(作動口の保留)として蓄えておき、図柄の変動表示が終了した後に、保留していた分の変動表示を行う。本実施例の弾球遊技機10では、遊技盤20に設けられた表示ランプ83a(図2を参照)によって第1作動口25aの保留数を確認可能であり、同様に、表示ランプ83bによって第2作動口25bの保留数を確認可能である。図2に示されている様に、表示ランプ83aおよび表示ランプ83bはそれぞれ4つずつ設けられており、これらのうちの点灯している表示ランプの個数が、それぞれの作動口の保留数に対応している。すなわち、保留が1つも無い場合には、いずれの表示ランプも消灯した状態となり、保留が1つ存在する状態では、表示ランプの1つが点灯した状態となる。同様に、保留が2つ存在する状態では、2つの表示ランプが点灯した状態となり、保留が3つ存在する状態では3つの表示ランプが、保留が4つ存在する状態では4つの表示ランプが、それぞれ点灯状態となる。
また、本実施例の弾球遊技機10では、保留数が増加するのにしたがって、左端の表示ランプから順に表示ランプが点灯していき、保留が消化されるのにしたがって、右側から順に表示ランプが消灯していく。これにより、保留が増減する様子を遊技者に容易に把握させることが可能である。保留数が多いほど大当たり抽選を行う回数が多いことから、遊技者は保留数が多い状態を望む傾向があるので、このように保留数が増減する様子をわかりやすく表示することで、保留数の増減に伴う遊技の興趣を遊技者にいっそう楽しませることが可能となる。
なお、本実施例の弾球遊技機10では、こうした保留数の表示を演出表示装置30で行うことも可能である。すなわち、図6(a)に示されているように、演出表示装置30の一部の領域(第1作動口保留表示エリアおよび第2作動口保留表示エリア)に意匠図柄を表示することにより、演出表示装置30を用いて保留数を表示することが可能である。ここで、図中の「第1作動口保留表示エリア」は、第1作動口25aの保留数を表示するための領域であり、図示されているように、第1エリアa1、第2エリアa2、第3エリアa3、第4エリアa4の4つの表示エリアから構成されている。そして、第1作動口25aの保留数と同数の意匠図柄を表示エリアの左から順に表示することにより、第1作動口25aの保留数を表示することが可能である。
例えば第1作動口25aの保留数が「2」であれば、これに対応して、第1作動口保留表示エリアの左から2つのエリア(第1エリアa1及び第2エリアa2)に意匠図柄を表示することで、第1作動口25aの保留数が「2」であることを表示可能である。第2作動口保留表示エリアについても同様に、第1エリアb1、第2エリアb2、第3エリアb3、第4エリアb4の4つの表示エリアから構成されており、第2作動口の保留数に対応する数の意匠図柄を表示エリアに表示することにより、第2作動口25bの保留数を表示することが可能である。
図2に示されているように、遊技盤20には、小入賞口26も設けられている。遊技球が小入賞口26に入球した場合、本実施例の弾球遊技機10では、所定の数の遊技球を賞球として上皿13に払い出す。このように小入賞口26への入球に伴って賞球を払いだせば、たとえ小入賞口26への入球時に大当たり抽選が行われなくても、遊技者は小入賞口26へ遊技球が入球することを期待しながら遊技を行う傾向がある。したがって、小入賞口26を設けることにより、大当たり抽選の回数を増やすことなく、遊技者の興味を遊技に引きつけて遊技の興趣を高めることが可能である。
また、小入賞口26を、作動口25よりも遊技盤20の下方に設けておけば、作動口25に遊技球が入球しなくても、小入賞口26に入球する可能性があるので、遊技球が作動口25に入球しなかったことにより遊技者の興味がそがれてしまうのを回避することができる。これにより、遊技者を遊技により強く引きつけておくことが可能となる。
一方、スルー作動口24や作動口25などの入球口のいずれにも遊技球が入球しなかった場合には、遊技球は遊技盤20の下部に設けられたアウト口50に回収されて遊技盤20の外に排出される。この場合、遊技者は賞球を獲得することができない。このように弾球遊技機10では、遊技者が遊技球を発射して遊技盤20上の作動口25や小入賞口26に入球させる遊技が行われ、こうした遊技の進行に伴って賞球が払い出されたり、各種の演出が行われながら遊技が進行する。以下では、かかる遊技を制御する制御装置の詳細な構成について説明する。
C.制御装置の構成 :
図7は、弾球遊技機10の制御装置の構成を示したブロック図である。図示されているように、遊技機の制御装置は、メイン制御装置100や、サブ制御装置200や、表示制御装置300などから構成されている。メイン制御装置100は、上述した大当たり抽選を行ったり、大当たり抽選の結果に応じて大当たり遊技状態への移行を行うなど、主として遊技の進行を制御する役割を果たす。また、サブ制御装置200や払出制御装置410に各種の動作を指令するコマンドを送信することにより、これらの装置に各種の動作を実行させる。なお、図7では、データや信号を入出力する方向を黒色の矢印で示している。
C−1.メイン制御装置の構成 :
メイン制御装置100には、演算装置104やROM110やRAM140などが搭載されたワンチップタイプのMPU102が備えられている。MPU102のチップの内部では演算装置104やROM110やRAM140が互いにバス接続されており、これらの間でデータを相互に送受信可能である。MPU102は、こうしたバス接続を用いてROM110からプログラムを読み出すとともに、読み出したプログラムに記述された各種の命令を演算装置104において実行することが可能である。加えて、加算や減算などの算術計算を演算装置104を用いて実行することも可能である。また、MPU102には、読み込んだプログラムを一時的に格納するプログラムレジスタや、演算装置104において実行中の命令のアドレス(プログラム内でのアドレス)を記憶するプログラムカウンタや、演算装置104での演算に用いる各種のデータを格納するワーキングレジスタなども備えられており、これらの構成を用いてプログラムを適切に実行することが可能となっている。
また、MPU102は、実行中のプログラムに対して一定の時間間隔で割り込みを発生させるタイマ割り込み機能を有している。MPU102は、タイマ割り込み機能による割り込みが発生すると、プログラムの実行を中断するとともに、プログラムカウンタの値をMPU102内のスタックメモリに格納する。また、ワーキングレジスタ等の各レジスタの値についても、MPU102内のメモリに格納する。そして、割り込んで実行するプログラムの先頭アドレスをMPU102のプログラムレジスタから取得してそのプログラムを実行する。また、割り込んで実行したプログラムが終了すると、MPU102内のスタックメモリに格納しておいたプログラムレジスタの値を読み出すとともに、MPU102内のメモリに格納しておいた各レジスタの値をそれぞれのレジスタに戻す。そして、元のプログラムを、プログラムレジスタに格納されたアドレスから実行開始することにより、元のプログラムを続きから再開することが可能である。本実施例の弾球遊技機10では、かかるタイマ割り込み機能を用いて、スルー作動口24への入球を検出する処理や作動口25への入球を検出する処理などを実行する。
ROM110には、各種のデータを記憶可能な記憶エリアが複数備えられており、このうち、プログラムエリア111には、MPU102が実行するプログラムが記憶されている。また、プログラムの先頭アドレスなどのプログラム実行時に必要な種々のデータもプログラムエリア111に記憶されている。MPU102は、ROM110のプログラムエリア111からこれらのプログラムやデータを読み出してプログラムを実行することにより、弾球遊技機10の制御を行う。
ROM110の抽選テーブルエリア112には、メイン制御装置100によって大当たり抽選が行われる際に参照される「大当たり抽選テーブル」が記憶されている。本実施例の弾球遊技機10の大当たり抽選テーブルには、「0」から「599」までの各数値と、各数値に対する大当たり抽選の当否結果が対応付けられており、「0」から「599」までのいずれかの数値を大当たり乱数カウンタから取得して大当たり抽選テーブルを参照することにより、取得した数値に対する大当たり抽選の当否を判定することが可能である。
振り分けテーブルエリア113には、大当たりが発生した際に参照される「振り分けテーブル」が記憶されている。前述したように、本実施例の弾球遊技機10では、非明示確変2R大当たりや通常15R大当たりなどの複数の種別の大当たり遊技状態を発生可能である。このため、大当たりが発生した際には、振り分けテーブルを参照することにより、これらの大当たり遊技状態のうちのいずれの大当たり遊技状態を実行するかを決定する。
停止態様テーブルエリア114には、セグメント式表示装置70において図柄を停止表示させる際に参照する「停止態様テーブル」が記憶されている。停止態様テーブルには、セグメント式表示装置70の各LEDを点灯させるか否かがLEDごとに定められており、停止態様テーブルにしたがって各LEDを点灯あるいは消灯させることで、セグメント式表示装置70に所定の停止図柄を表示することが可能である。
変動表示時間テーブルエリア115には、セグメント式表示装置70において図柄の変動表示を行う時間(変動表示時間)が設定された「変動表示時間テーブル」が記憶されている。この変動表示時間テーブルには、長さが異なる複数の変動表示時間が、それぞれの変動時間を識別する番号が付された状態で設定されている。図柄の変動表示を行う際には、変動表示時間の番号を決定した後に、変動表示時間テーブルを参照してその番号に対応する変動表示時間を読み出すことにより、図柄の変動表示時間が決定される。
コマンド情報記憶エリア116には、メイン制御装置100がサブ制御装置200や払出制御装置410などに送信する各種のコマンドが記憶されている。本実施例の弾球遊技機10では、これらのコマンドは所定のデータ長(バイト数)からなるバイナリデータであり、このため、ROM110上に記憶しておくことが可能である。このようにROM110上にコマンドを記憶しておけば、メイン制御装置100がサブ制御装置200や払出制御装置410などにコマンドを送信する際には、記憶しておいたコマンドを読み出してサブ制御装置200や払出制御装置410に送信すればよい。こうすれば、コマンドを送信する度にコマンドを新たに生成する必要がないので、コマンドを迅速に送信することが可能である。
なお、上述したROM110の各記憶エリアの分類は、記憶する内容に着目して分類したものであり、これらの記憶エリアがROM110上で実際に分けられて構成されている必要は必ずしもない。もちろん、ROM110上で実際に分けて構成することも可能である。例えば、ROM110のアドレス空間において、各記憶エリアごとにアドレスを分けて構成してもよいし、あるいは、いわゆるバンク構造を用いて、各記憶エリアをそれぞれ異なるバンクに割り当てるものとしてもよい。このように各記憶エリアをROM110上で実際に分けて構成すれば、各々の記憶エリアのデータがまとめられた状態でROM110に記憶されるので、各記憶エリアからデータをより迅速に読み出すことが可能となる。
メイン制御装置100のRAM140は、遊技の進行に用いられる各種のデータを一時的に記憶しておくことが可能なランダムアクセスメモリーである。RAM140もROM110と同様に、演算装置104とバス接続されており、MPU102は演算装置104のデータをRAM140に格納したり、RAM140のデータを読み出して演算装置104に転送することが可能である。また、ROM110からデータを読み出してRAM140にデータを書き込むことにより、ROM110のデータをRAM140に格納することも可能である。更に、RAM140とROM110とがバス接続されていることから、ROM110のデータをRAM140に格納する際には、ROM110のデータを演算装置104を介さずにRAM140に直接書き込むことも可能である。こうすれば、ROM110のデータをより迅速にRAM140に書き込むことが可能であり、また、ROM110のデータをRAM140に書き込む際の演算装置104の処理負担を軽減することが可能である。
なお、図7では図示を省略しているが、メイン制御装置100には、バックアップ装置も備えられている。このバックアップ装置は、電源装置240からメイン制御装置100に供給される電圧を監視するとともに、電圧が所定の電圧を下回ると、停電が発生したものと判断してメイン制御装置100に停電通知信号を送信する。メイン制御装置100は停電通知信号を受信すると、大入球口60を閉じる等の停電時処理を行うとともに、MPU102の動作を停止する。このとき、RAM140にはバックアップ用のコンデンサからバックアップ電圧が供給されるようになっており、こうすることで、RAM140に記憶されたデータを停電中もそのまま保持することが可能となっている。バックアップ用のコンデンサは静電容量が大きく、また、RAM140は記憶状態を維持するだけであればそれほど大きな電力を必要としないので、このようにバックアップ用のコンデンサから電圧を供給することにより、RAM140の記憶状態を長い時間に渡って保つことが可能である。その結果、停電から回復した際には、RAM140の記憶状態が元の状態に復元された状態で動作を再開することが可能となる。
RAM140は、記憶するデータの内容や、記憶したデータにより実現される機能に着目すると、図7に示されているように、複数の記憶エリア(カウンタエリア141、保留記憶エリア142、フラグエリア143、電動役物保留エリア144、コマンドバッファ145、汎用エリア146)を備えていると捉えることが可能である。これらの記憶領域を使用する処理の詳細については後述するが、理解を容易にするために、各記憶エリアについて簡単に説明しておく。
「カウンタエリア141」には、大当たり抽選の当否判定に用いる大当たり乱数カウンタや、大当たりの種別を決定する際に用いる大当たり種別カウンタなどが備えられている。本実施例の弾球遊技機10では、大当たり乱数カウンタの値を取得するとともに、ROM110の抽選テーブルエリア112に記憶された大当たり抽選テーブルを参照することにより、大当たり抽選の当否判定を行うことが可能である。また、大当たり種別カウンタの値を取得するとともに、ROM110の振り分けテーブルエリア113に記憶された振り分けテーブルを参照することにより、大当たり種別を決定することが可能となっている。
「保留記憶エリア142」は、作動口25への入球を保留として記憶するための記憶エリアである。すなわち、本実施例の弾球遊技機10では、セグメント式表示装置70で図柄の変動表示を行っている最中に、別の遊技球が作動口25に入球した際には、入球を保留として記憶すべく、大当たり乱数カウンタや大当たり種別カウンタから値を取得して保留記憶エリア142に記憶する。また、本実施例では、第1作動口25aと第2作動口25bの2つの作動口を備えていることに対応して、保留記憶エリア142には、「第1作動口保留記憶エリア」と「第2作動口保留記憶エリア」の2つの保留記憶エリアが設けられており、それぞれの作動口に対する保留を個別に記憶することが可能となっている。
「フラグエリア143」は、遊技の進行に伴う遊技状態の変化や、大当たりの発生などを契機としてONあるいはOFFに設定される各種のフラグを保持するためのエリアである。例えば、前述したように本実施例の弾球遊技機10では、通常15R大当たりや確変15R大当たりなどの複数の種別の大当たり遊技状態に移行可能であるが、こうした各種別の大当たりに対応して、「通常15R大当たりフラグ」や「確変15R大当たりフラグ」がフラグエリア143に設けられている。そして、大当たりが発生した場合には、その大当たりの種別に対応する大当たりフラグがセットされる(ONに設定される)。また、大当たり遊技状態が終了すると、対応する大当たりフラグがリセットされる(OFFに設定される)。このため、各大当たりフラグを参照することにより、大当たり遊技状態か否かを判断したり、大当たり遊技状態がどの種別の大当たり遊技状態なのかを判断することが可能である。
「電動役物保留エリア144」は、スルー作動口24への入球を保留として記憶するためのエリアである。すなわち、前述したようにスルー作動口24に遊技球が入球した際にはスルー用セグメント式表示装置80で図柄の変動表示が行われるが、図柄の変動表示を行っている間に遊技球がスルー作動口24に入球した場合には、入球を保留として記憶する。電動役物保留エリア144は、こうした保留を記憶するための記憶エリアである。電動役物開放カウンタ141fから読み出された数値は、電動役物保留エリア144にいったん格納され、図柄の変動表示が終了すると、電動役物保留エリア144から数値が読み出されて図柄の変動表示が行われることによって保留が消化される。
「コマンドバッファ145」は、メイン制御装置100に接続された周辺の各装置(サブ制御装置200や電動役物駆動部42や大入球口駆動部62など)に送信するコマンドを一時的に記憶しておくバッファ領域である。弾球遊技機10のメイン制御装置100は、遊技の進行に応じて各種のコマンドをコマンドバッファ145に格納し、所定のタイミングでサブ制御装置200や電動役物駆動部42などにコマンドを出力することにより、これらの各装置の動作を制御することが可能である。
「汎用エリア146」は、メイン制御装置100が遊技を制御する際に各種のデータを一時的に記憶したり、演算装置104の演算結果を一時的に格納することが可能な汎用的な記憶領域である。メイン制御装置100のMPU102は、遊技を制御する各種のプログラムを実行する際に、この汎用エリア146を適宜使用することにより、処理を的確に実行することが可能となっている。
前述したように、メイン制御装置100はこれらの各構成を用いて遊技の進行を制御する。このとき、メイン制御装置100に接続された各種のセンサ(11sなど)や払出制御装置410からの信号に応じて、各種の処理を行う。また、メイン制御装置100に接続されたサブ制御装置200や電動役物駆動部42などの各装置に向けて、メイン制御装置100から各種のコマンドを送信することにより、これらの各装置の動作を制御する。以下では、メイン制御装置100に接続されたこれらの周辺装置の構成について説明する。
C−2.周辺装置の構成:
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から送信されてくるコマンドを受信してコマンドに応じた各種の制御を行う制御装置であり、主として、遊技に伴う各種の演出を制御する役割を果たす。詳細な説明は省略するが、サブ制御装置200もメイン制御装置100と同様に、MPUやROMやRAMを備えており、これらの各装置を用いて各種の処理を実行可能である。また、サブ制御装置200には表示制御装置300が接続されており、サブ制御装置200からの命令に従って表示制御装置300が各種の演出画像や演出図柄を演出表示装置30に表示することにより、演出表示装置30を用いた演出を実行することが可能である。
サブ制御装置200は、メイン制御装置100からコマンドを受け取ると、コマンドを解析してコマンドに含まれる各種の情報を取得し、取得した情報に応じて各種の演出処理を行う。例えば、セグメント式表示装置70の図柄の変動表示時間や図柄の変動パターンに関する情報を含むコマンド(後述する「変動開始コマンド」)を受信すると、表示制御装置300に指示を送ることにより、表示制御装置300に接続された演出表示装置30に演出図柄を変動表示させる。このとき、メイン制御装置100から送られてくるコマンドには、セグメント式表示装置70での図柄の変動表示時間に関する情報が含まれていることから、サブ制御装置200は、演出表示装置30での演出図柄の変動表示を、セグメント式表示装置70での図柄の変動表示に合わせて実行させることが可能である。また、セグメント式表示装置70での図柄の停止表示にあわせて、演出表示装置30での演出図柄の変動表示を停止させる(確定表示させる)ことも可能である。
また、前述したように、本実施例の弾球遊技機10ではリーチ演出が可能であるが、こうしたリーチ演出についても、メイン制御装置100からのコマンドに応じてサブ制御装置200が所定の処理を行うことにより実現される。すなわち、サブ制御装置200はメイン制御装置100から変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドに含まれる変動表示時間に関する情報に基づいて、リーチ演出を行うのに必要な時間があるか否かを判断する。そして、リーチ演出を実行可能であると判断した場合には、実際にリーチ演出を行うか否かを決定し、リーチ演出を行う場合には、表示制御装置300に所定のコマンドを送信することによって演出表示装置30でリーチ演出を実行する。こうしたリーチ演出だけでなく、その他の種々の演出についても、メイン制御装置100からサブ制御装置200にコマンドが送信されることによって実現される。
表示制御装置300は、メイン制御装置100やサブ制御装置200と同様に、MPUやROMやRAMなどを搭載した制御回路を備えており、これらの各構成を用いて種々の処理を実行可能である。また、演出表示装置30に表示する種々の画像の画像データを予め記憶している。これらの画像データは各種のエンコード処理が施された状態で記憶されており、こうすることで、画像データを記憶しておく記憶領域が過大になってしまう事態を回避している。表示制御装置300は、エンコード処理された画像データをMPUやデコード用LSIなどを用いてデコード処理し、デコード処理した画像データを演出表示装置30に出力する。こうすることにより、エンコード処理された画像データであっても、演出表示装置30に迅速に表示することが可能となっている。
図7に示されている様に、メイン制御装置100には、サブ制御装置200だけでなく、スルー作動口24や作動口25などに設けられた各センサも接続されている。こうした入球口に設けられた各センサは、遊技球の入球を検出するとメイン制御装置100に信号を送り、これを受けて、メイン制御装置100に設けられたラッチ回路(図示は省略)がラッチ状態になることにより、遊技球の入球を記憶する。メイン制御装置100のMPU102は、このラッチ回路の状態を読み出すことにより、スルー作動口24や作動口25への入球を検出することが可能である。
電動役物駆動部42は、電動役物41を開閉するアクチュエータや、アクチュエータを駆動する駆動回路などから構成されている。メイン制御装置100は、電動役物駆動部42に信号を送信して電動役物駆動部42を動作させることにより、電動役物41を開閉することが可能である。また、大入球口駆動部62も電動役物駆動部42と同様に、大入球口60を開閉するアクチュエータや、アクチュエータを駆動する制御回路などから構成されており、大入球口駆動部62に信号を送信することで大入球口60を開閉することが可能である。
メイン制御装置100には、前述したセグメント式表示装置70も接続されている。このため、メイン制御装置100はセグメント式表示装置70に信号を出力してセグメント式表示装置70での図柄の変動表示や停止表示を行うことが可能である。
払出制御装置410は、前述したように遊技球タンク400(図5を参照)に接続された払出装置を制御する装置であり、払出制御装置410を介して払出装置を動作させることによって、遊技球タンク400内の遊技球を弾球遊技機10の上皿13(図1を参照)に払い出すことが可能である。メイン制御装置100は、この払出制御装置410を介して払出装置を動作させることにより、スルー作動口24や作動口25などの作動口への入球に対する賞球や、小入賞口26や大入球口60などの入賞口への入球に対する賞球を払い出す。また、払出装置には、払い出した遊技球の数を計数するカウンタが備えられており、メイン制御装置100は払出制御装置410を介してこのカウンタを参照することによって、入球口ごとに定められた所定数の遊技球が払い出されたことを確認することが可能である。更に、払出装置には、遊技球タンク400内が空の場合や、遊技球を払い出す通路が詰まるなどして遊技球の払い出しが正常に行えない場合などの異常を検出する異常センサが設けられている。メイン制御装置100は異常センサの出力信号を調べることにより、賞球の払い出し状況に異常が生じているか否かを検知することも可能である。
図7に示されているように、メイン制御装置100には、外部出力端子910も接続されている。前述したように、外部出力端子910は弾球遊技機10の背面側に設けられており、遊技ホールに設置されたホールコンピュータからのケーブルを外部出力端子910に接続することが可能である(図5を参照)。ホールコンピュータからのケーブルを外部出力端子910に接続した状態でメイン制御装置100から外部出力端子910に向けて信号を出力してやれば、外部出力端子910を介してホールコンピュータに各種の信号を送信することが可能となる。
外部出力端子910には各種の信号を出力することが可能であるが、本実施例の弾球遊技機10では、大当たりが発生したことを示す「大当たり信号」を送信することが可能となっている。また、大当たり信号を出力する際の態様としては種々の態様を採用することが可能であるが、簡単には、大当たり抽選の結果が大当たりとなったらパルスを出力すればよい。こうすれば、ホールコンピュータはパルスを検出することにより、大当たりが発生したことを容易に検出することができる。あるいは、大当たりが発生した際に一時的に信号を出力するのではなく、大当たりが発生して大当たり遊技状態が継続している間に信号を出力し続けるものとしてもよい。例えば、大当たり遊技状態でない間は電圧レベルを低レベル(「Low」の状態)に保ち、一方、大当たり遊技状態の継続中は電圧レベルを高レベル(「High」の状態)に保つ。こうすれば、ホールコンピュータは電圧レベルの変化を検出することにより、大当たりが発生したことを検出可能である。加えて、電圧レベルが現在の遊技状態(この場合は大当たり遊技状態か否か)に対応していることから、電圧レベルを調べることで、大当たり遊技状態が現在も継続中か否かを容易に検出することが可能である。
また、本実施例の弾球遊技機10では、遊技球タンク400の遊技球が不足した場合にも所定の信号を出力することが可能である。こうすれば、遊技ホールは遊技球の不足をホールコンピュータで検出することが可能となり、その結果、遊技球を補給するなどの対処を施すことで弾球遊技機10を正常に稼動させることが可能となる。
更に、遊技球が払い出されたことを示す信号や、遊技球がアウト口50から排出されたことを示す信号も出力可能になっている。これらの信号を出力する態様についても種々の態様を採用することが可能であるが、例えば、遊技球が払い出されたりアウト口50から排出される度にパルスを出力すればよい。こうした場合、遊技球の1球ごとにパルスを出力してもよいし、所定の数の遊技球ごと(たとえば10球ごと)にパルスを出力するものとしてもよい。いずれの場合も、ホールコンピュータはパルスを計数することにより、払い出された遊技球の数や、アウト口50から排出した遊技球の数を把握することが可能である。また、遊技球が発射されるごとにパルスを出力するなどして、発射された遊技球の数をホールコンピュータで把握可能としてもよい。こうすれば、アウト口50から排出された遊技球の数(いわゆるアウト数)だけでなく、発射された遊技球の数とアウト数との差(いわゆるセーフ数)を把握することも可能となる。
加えて、正面パネル15(図1を参照)が開いたことを示す信号を出力することも可能である。こうした信号を出力するには、正面パネル15と本体との間にセンサやスイッチを設けておき、センサやスイッチで正面パネル15の開閉状態を検出すればよい。あるいは、正面パネル15の開閉状態を直接検出するのではなく、鍵部17の状態に基づいて間接的に検出してもよい。例えば、鍵部17にセンサを設けておき、センサで鍵部17の施錠状態を検出する。通常、弾球遊技機10が遊技ホールに設置された状態では、鍵部17は施錠されているので、鍵部17が開錠された場合には、正面パネル15が開けられたものと推測することができる。したがって、鍵部17に設けたセンサ状態を示す信号を出力してやれば、ホールコンピュータで正面パネル15の開閉状態を検出することが可能となる。加えて、このように鍵部17の状態を検出してやれば、正面パネル15を閉じた後に鍵部17を施錠するのを忘れた場合でも、施錠がされていないことをホールコンピュータで検出可能である。これにより、鍵部17の施錠の不備を原因として不正行為を受けてしまう虞を回避可能である。
なお、こうした各種の信号は、それぞれの信号ごとに異なる信号線や端子を用いて出力するものとしてもよいし、あるいは、信号線や端子を複数の信号の間で共用させて出力するものとしてもよい。例えば、いわゆるシリアル通信を行ったり、複数の信号をまとめて1つの信号にエンコードするなどすれば、複数の信号の間で信号線や端子を共用することが可能である。こうすれば、信号線の数や端子の数に限りがある場合でも、多数の種類の信号を出力することが可能である。
前述したように、こうした各種の制御装置や外部出力端子910は弾球遊技機10の背面側に備えられている。そして、弾球遊技機10が遊技ホールの島に設置された状態においても、ヒンジ軸930を軸にして弾球遊技機10を回動させてやれば、これらの制御装置にアクセスしてメンテナンス作業を行うことが可能である(図5を参照)。
ここで、従来の遊技機では、遊技機を回動させて背面側にアクセスすることは容易に可能であるものの、遊技機を島に取り付けたり取り外したりする際には、どうしても手間がかかってしまうことがあった。すなわち、遊技機を島の木枠に釘で打ち付けたりネジ止めすることによって遊技機を固定するので、作業にどうしても手間がかかるし、また、遊技機を取り外す際にも手間がかかってしまう。こうした点に鑑みて、本実施例の弾球遊技機10では、以下の構成の取り付け機構を採用することにより、弾球遊技機10をより容易に取り付けたり取り外したりすることを可能としている。
D.本実施例の取り付け機構 :
図8および図9は、本実施例の取り付け機構のおおまかな構成を示した斜視図である。図8に示されているように、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10の本体10aの側方に取り付けられる中間ユニット1000が用いられる。中間ユニット1000は、おおまかには、本体10aの上面側のヒンジプレート920aに組みつけられる上部ヒンジアーム1002と、下面側のヒンジプレート920bに組みつけられる下部ヒンジアーム1006と、これら2つのヒンジアーム(上部ヒンジアーム1002および下部ヒンジアーム1006)を繋ぐ接続アーム1010から構成されている。
中間ユニット1000の上部ヒンジアーム1002には、穴1004が設けられており、一方、下部ヒンジアーム1006には、突起した形状のヒンジピン1008が設けられている。そして、上部ヒンジアーム1002の穴1004に本体10aのヒンジプレート920aのヒンジピン922を挿入するとともに、下部ヒンジアーム1006のヒンジピン1008を本体10aのヒンジプレート920bの穴924に挿入することにより、中間ユニット1000を本体10aに取り付けることが可能である。ヒンジピン922およびヒンジピン1008は相手のヒンジプレートの穴(穴1004および穴924)の中で自在に回動することができるので、中間ユニット1000を本体10aに取り付けた状態においても、中間ユニット1000は本体10aに対して自在に回動することが可能である。
また、中間ユニット1000の接続アーム1010には、ロック部材1020が組み込まれている。このロック部材1020は接続アーム1010に対してスライド可能に設けられており、ロック部材1020をスライドさせると、接続アーム1010の側面に設けられた穴1022からロック部材1020の先端が突出する。こうしてロック部材1020の先端を突出させることにより、次に説明する取付ユニット1100に対して、中間ユニット1000を固定状態にする(ロックする)ことが可能である。ロック部材1020を用いて中間ユニット1000をロックするこうした仕組みについては、後で詳しく説明する。
図9は、取付ユニット1100のおおまかな構成を示した斜視図である。図示されているように、取付ユニット1100は、おおまかには、中間ユニット1000が嵌め込まれる(図中にハッチングを付して示した矢印を参照)溝が設けられた主柱部1120と、主柱部1120の上端および下端から水平方向にせり出した木製の水平部材1102から構成されている。こうした取付ユニット1100は、遊技ホールの島に設けられた木枠の内側に収まるように構成されており(図中の実線の矢印を参照)、取付ユニット1100を木枠の内側に納めた状態で、水平部材1102を釘やネジ等で島の木枠に固定することによって、取付ユニット1100を遊技ホールに設置することが可能である。
取付ユニット1100を島の木枠に設置する際には各種の方法を用いることが可能であるが、このように、一般の遊技機と同様に木枠に釘やネジ等によって固定可能であれば、遊技ホールにおいて広く用いられている木枠に容易に取り付けることが可能である。こうすれば、弾球遊技機10を設置するに際して、島を改造したり島を作り直すなどの負担を遊技ホールに強いる必要がないので、好適である。取付ユニット1100を島の木枠に固定したら、中間ユニット1000を取付ユニット1100の主柱部1120に嵌め込むことにより、弾球遊技機10を島に設置することが可能となる。
なお、弾球遊技機10を設置する際には、中間ユニット1000を主柱部1120に嵌め込んでから弾球遊技機10の本体10aを中間ユニット1000に取り付けてもよいし、あるいは逆に、弾球遊技機10の本体10aを中間ユニット1000に取り付けてから中間ユニット1000を取付ユニット1100に嵌め込んでもよい。
図10は、中間ユニット1000を主柱部1120の溝に装着した様子を示した説明図である。図10(a)には、弾球遊技機10を島の上方から見た様子が示されている。図示されているように、主柱部1120は水平部材1102を介して島の木枠に固定されており、この主柱部1120に中間ユニット1000の接続アーム1010が嵌め込まれることによって、中間ユニット1000が取付ユニット1100に装着された状態となる。
ここで、前述したように、接続アーム1010にはロック部材1020が備えられており、ロック部材1020を接続アーム1010に対してスライドさせることにより、ロック部材1020の先端を接続アーム1010の側方に突出させることが可能である。このことに対応して、図10(a)に示されている用に、主柱部1120には、ロック部材1020が突出する位置に溝が設けられている。そして、図10(b)に示されている様に、ロック部材1020をスライドさせると(図10(b)中の白抜きの矢印を参照)、接続アーム1010から突出したロック部材1020の先端が、主柱部1120の溝に挿入される。
こうしてロック部材1020をスライドさせてロック部材1020の先端を主柱部1120の溝に挿入すれば、中間ユニット1000を主柱部1120に対して固定した状態にすることができる。こうすれば、中間ユニット1000を主柱部1120に確実に固定しておくことができるので、中間ユニット1000が取付ユニット1100から脱落してしまう虞を確実に防ぐことが可能となり、延いては、中間ユニット1000が取付ユニット1100から外れることに起因して弾球遊技機10が島から外れてしまう虞を確実に回避することが可能となる。
中間ユニット1000を取付ユニット1100に装着したら、今度は、弾球遊技機10の本体10aを島の木枠に近接する位置まで移動させることにより、弾球遊技機10を目的の設置位置に設置する。ここで、前述したように、弾球遊技機10の本体10aは中間ユニット1000に対して回動可能に取り付けられているので、弾球遊技機10の本体10aを回動させることにより、弾球遊技機10の本体10aを遊技ホールの島に対して回動させて目的の位置に移動させることが可能である。例えば、図10に示された例では、島の木枠の方向(図10(b)にハッチングを付して示した矢印の方向)に弾球遊技機10の本体10aを回動させてやれば、弾球遊技機10の背面側が島の木枠に沿う位置(弾球遊技機10の設置位置)まで弾球遊技機10の本体10aを移動させることが可能である。
図11は、弾球遊技機10の本体10aを島の木枠に沿う位置(設置位置)まで移動させた状態を示した説明図である。上述したように、弾球遊技機10の本体10aを中間ユニット1000に対して回動させることにより、図示されているように、弾球遊技機10の背面側を島の木枠の位置まで移動させることが可能である。この位置では、弾球遊技機10の背面側が弾球遊技機10の遊技者に対して隠れた状態となるので、遊技者が弾球遊技機10の背面側にアクセスすることを防ぐことが可能である。したがって、遊技ホールは、弾球遊技機10をこの設置位置に設置した状態で、遊技客に遊技を行わせればよい。
一方、弾球遊技機10の背面側の装置のメンテナンスを行ったり、背面側に設けられた外部出力端子910にケーブルを接続するなど、弾球遊技機10の背面側にアクセスする際には、弾球遊技機10を中間ユニット1000に対して回動させて弾球遊技機10の背面側を島から離間させればよい。
図12は、弾球遊技機10の背面側を島から離間させた様子を示した説明図である。図示されているように、弾球遊技機10は中間ユニット1000に対して回動することができるので、中間ユニット1000を取付ユニット1100に取り付けた状態のまま、弾球遊技機10の背面側を島から離間することが可能である。このため、弾球遊技機10の背面側の装置のメンテナンスを行ったり、外部出力端子910にホールコンピューターからのケーブルを接続する作業を行う際には、弾球遊技機10を回動させるだけで背面側に容易にアクセスすることが可能であり、したがってこれらの作業を効率よく行うことが可能である。
このように、本実施例の取り付け機構では、中間ユニット1000に対して弾球遊技機10の本体10aが回動可能に取り付けられていることから、中間ユニット1000を取付ユニット1100に取り付けた状態においても、弾球遊技機10の本体10aを遊技ホールの島に対して回動させることが可能であり、これにより、弾球遊技機10を設置位置に移動させたり、弾球遊技機10の背面側を島から離間させて背面側の装置にアクセスすることが容易に可能となっている。
また、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10を取り外したり、再び取り付けることも容易に可能となっている。すなわち、弾球遊技機10を取り外す際には、中間ユニット1000を取付ユニット1100から取り外せばよく、島の木枠に固定した取付ユニット1100を取り外す必要はない。前述したように、中間ユニット1000は取付ユニット1100の主柱部1120の溝に嵌め込まれているだけなので、容易に取り外すことが可能である。もちろん、前述したロック部材1020によって中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定することが可能であるが、ロック部材1020をスライドさせてロック部材1020の先端を主柱部1120の溝から抜いてやれば、中間ユニット1000を取付ユニット1100から取り外し可能な状態に容易に戻すことが可能である。
このように中間ユニット1000は取付ユニット1100から容易に取り外すことができるので、弾球遊技機10を取り外す際には、中間ユニット1000を取付ユニット1100から取り外すことにより、弾球遊技機10を遊技ホールの島から容易に取り外すことが可能となる。
また、弾球遊技機10を取り外す際には、中間ユニット1000を取り外せばよく、取付ユニット1100は取り外す必要がないことから、取付ユニット1100はそのまま島の木枠に取り付けておくことが可能である。こうすれば、弾球遊技機10を再び設置する際には、中間ユニット1000を取付ユニット1100に装着するだけで弾球遊技機10を容易に設置することが可能であり、取付ユニット1100を島に取り付ける作業を再度行う必要はない。また、別の遊技機を取り付ける場合には、取付ユニット1100はそのままにしておき、その取付ユニット1100に別の遊技機の中間ユニット1000を取り付ければよい。このため、別の遊技機に取り替えることも容易に可能である。このように、遊技機を取り外す際や、別の遊技機を設置する際には、釘やネジを用いて固定したり、釘やネジを取り外すといった作業が必要ないので、遊技機の取替え作業を容易に行うことが可能となる。
このように、本実施例の取り付け機構では、遊技ホールの島には取付ユニット1100を固定しておき、この取付ユニット1100に対して着脱可能な中間ユニット1000を介して、弾球遊技機10を遊技ホールの島に設置する。こうすれば、弾球遊技機10を島に設置したり、島から取り外す際には、中間ユニット1000を着脱するだけでよいので、弾球遊技機10を容易に設置したり取り外したりすることが可能となる。
加えて、弾球遊技機10は中間ユニット1000だけを備えておけばよく、弾球遊技機10の本体全体を取り囲む木枠を備えておく必要はない。したがって、弾球遊技機10の部品構成を簡素化することが可能であり、更に、このことから、弾球遊技機10の製造工程を簡略化することも可能となる。
更に、取付ユニット1100は取り外す必要がないことから、島の木枠に強固に固定してしまってもかまわない。したがって、本実施例の取り付け機構では、従来の遊技機よりも島の木枠に強固に固定することが可能であり、こうすることにより、島の木枠から遊技機が取り外されて遊技機に不正な細工をされてしまう虞をより確実に回避することが可能となっている。
また、本実施例の取り付け機構では、このように弾球遊技機10を容易に設置あるいは取り外し可能としながらも、弾球遊技機10を設置した状態において弾球遊技機10を回動可能としている。すなわち、弾球遊技機10を容易に取り付け可能とするだけでよければ、弾球遊技機10を島の所定の位置にはめ込む(スライドインさせる)などの種々の方法が考えられるが、遊技ホールでは弾球遊技機10の背面側のメンテナンスを行うことが通常であるため、弾球遊技機10を設置した状態においても、背面側に容易にアクセスできることが望まれる。この点、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10を回動可能に軸受する部材(上部ヒンジアーム1002および下部ヒンジアーム1006)を、島に取り付けた部材(取付ユニット1100)に対して着脱可能な部材(中間ユニット1000)に設けており、こうすることにより、弾球遊技機10を島に設置した状態においても、弾球遊技機10を回動させて弾球遊技機10の背面側にアクセスすることが可能となっている。このように、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10を軸受する部材を着脱可能とすることにより、弾球遊技機10を容易に設置したり取り外し可能とすることと、弾球遊技機10を設置した状態においても回動可能とすることとを、両立させることを可能としている。
また、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10を設置位置まで移動させると、ロック部材1020が弾球遊技機10の背面側に隠れた状態となる(図11を参照)。ロック部材1020は中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定可能であれば、このように弾球遊技機10の背面側に隠れる必要は必ずしもないが、弾球遊技機10の設置位置において弾球遊技機10の背面側に隠れる位置にロック部材1020を設けておけば、弾球遊技機10を設置位置にした状態では、ロック部材1020を解除することは困難となる。こうすれば、弾球遊技機10を設置位置に設置して遊技客に遊技を行わせている状態で、中間ユニット1000が取付ユニット1100から取り外されて弾球遊技機10が取り外されてしまう事態をより確実に回避することが可能となる。また、このことから、弾球遊技機10の背面側の装置に細工を行って遊技球を不正に獲得する不正行為を受ける虞をいっそう確実に回避することが可能となる。
更に、本実施例の取り付け機構では、両方のヒンジアームを結ぶ部材(接続アーム1010)を設けていることから、弾球遊技機10を遊技ホールの島により強固に保持させることが可能となっている。すなわち、遊技機を回動可能に設置する場合、回動の軸は遊技機の中心位置(重心位置)から外れた側方(遊技機の側方)にあることが多いが、こうした場合、遊技機の回動軸を支えるヒンジプレートの位置が遊技機の重心から外れることに起因して、遊技機や遊技機の回動軸を支える中間ユニット1000には、遊技機の重心の方向にこれらを傾かせようとする力(遊技機や中間ユニット1000を回転させるモーメント)が働く。この点、両方のヒンジアームを結ぶ部材(接続アーム1010)を設けておき、島に設置した部材(取付ユニット1100)にこの部材を装着するものとすれば、遊技機や中間ユニットを傾けようとする力を、接続アーム1010を介して島側の部材(取付ユニット1100)全体で支えることができる。その結果、遊技機本体や中間ユニット1000が大きく傾いてしまう虞を回避することが可能である。
また、本実施例の中間ユニット1000では、上部ヒンジアーム1002および下部ヒンジアーム1006を弾球遊技機10の前面方向(弾球遊技機10の設置位置における前面方向)にせり出させているので、弾球遊技機10の厚みが大きい場合であっても、弾球遊技機10を回動させた際に弾球遊技機10が横方向に大きくせり出してしまうのを回避することが可能である。この点について、図11および図12を参照しながら補足して説明する。
前述したように、図11には、弾球遊技機10が島の木枠に沿う位置(設置位置)に設置された状態が示されている。ここで、図示されているように、上部ヒンジアーム1002は主柱部1120から前方(図の下方)にせり出しており、このせり出した位置で弾球遊技機10の本体10aを軸受している(図中に「回動の中心」と示した箇所を参照)。このことを弾球遊技機10の本体10aから見ると、上部ヒンジアーム1002がせり出すことによって、回動の中心が弾球遊技機10の前面付近に位置している。こうして回動の中心を弾球遊技機10の前面付近に位置させておくことにより、次の図12に示すように、弾球遊技機10の厚みが増した場合でも、弾球遊技機10を回動させた際に弾球遊技機10が隣の遊技機等に干渉してしまう虞を回避することが可能となる。
図12には、弾球遊技機10の背面側を遊技ホールの島から離間させた様子が示されている。ここで、前述したように回動の中心を弾球遊技機10の前面付近に設けた場合、弾球遊技機10の本体10aを回動させた状態においても、回動の中心は弾球遊技機10の前面付近に位置する。したがって、回動の中心よりも前方(回動方向の前方、図12の例では図の左方向)に弾球遊技機10が大きくせり出してしまうことはない(厚みの大きい遊技機の場合には、図中に「厚み方向」と示した方向に厚さが増すことになる)。このため、厚みの大きい遊技機を取り付ける場合であっても、遊技機を回動させて島から離間した際に、遊技機が隣の遊技機や、遊技機と遊技機との間に設けられた貸し玉機4などに干渉してしまう虞を回避することが可能である。
なお、上部ヒンジアーム1002および下部ヒンジアーム1006をせり出させた場合、弾球遊技機10の重さが各ヒンジアームに作用する位置(弾球遊技機10を軸受けする位置)が、ヒンジアームの付け根の位置から前方に離れる。このため、上部ヒンジアーム1002や下部ヒンジアーム1006には、ヒンジアームを傾かせる力が作用する。特に、弾球遊技機10を島から離間させた状態では、弾球遊技機10の重心の位置が各ヒンジアームの付け根の位置から大きく離れることから、こうした力が大きく作用する。この点、接続アーム1010を設けて上部ヒンジアーム1002や下部ヒンジアーム1006を接続アーム1010に固定しておけば、この力を接続アーム1010全体で支えることが可能である。こうすれば、弾球遊技機10が大きく傾いてしまう虞を回避することが可能となる。
また、本実施例の取り付け機構では、取付ユニット1100には、島の木枠に沿う方向(弾球遊技機10が設置位置に設置された状態において弾球遊技機10の横方向)に延設された水平部材1102が備えられている。取付ユニット1100は島の木枠に固定可能であればよいので、こうした水平部材1102を備える必要は必ずしもないが、こうすると、上述した遊技機を傾かせる力(弾球遊技機10を軸受する位置が弾球遊技機10の重心位置から外れていることに起因して生じる力)に逆らって弾球遊技機10をより確実に支えることが可能となる。すなわち、弾球遊技機10が設置位置に設置された状態で遊技機を傾かせる力が作用すると、この力は中間ユニット1000を介して取付ユニット1100に伝わり、取付ユニット1100を傾けるように作用する。このとき、取付ユニット1100から水平方向に水平部材1102を延設しておけば、この力を水平部材1102で支えることが可能であり、加えて、取付ユニット1100の主柱部1120から水平方向に離れた位置では、離れた距離の分だけ取付ユニット1100を支える力が増大されるので、大きな力で支えなくても取付ユニット1100を十分に支えることが可能となる。これにより、弾球遊技機10を確実に支えることが可能となる。
更に、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10の背面側に大きなスペースをとることができるので、弾球遊技機10の背面側に制御装置や外部出力端子910などの装置が大きくせり出している場合であっても、弾球遊技機10を設置することが可能である。すなわち、主柱部1120の上部および下部から水平方向に延設した水平部材1102によって取付ユニット1100を島の木枠に固定することから、上側の水平部材1102と下側の水平部材1102との間には大きなスペースを確保することか可能である(図9を参照)。したがって、弾球遊技機10の背面側の装置が弾球遊技機10の背面方向に大きくせり出している場合であっても、それらの装置を水平部材1102と水平部材1102との間のスペースに収めることが可能である。
このように、島の木枠に沿う部材(水平部材1102)によって取付ユニット1100を固定してやれば、島の木枠の内側に大きなスペースを確保することが可能となり、その結果、背面側に装置がせり出した遊技機であっても取り付けることが可能となる。また、設置する遊技機は背面側のサイズが強く制約されることがないので、遊技ホールは遊技機が設置できないのではとの危惧を抱くことなく、設置する遊技機を自由に選択することが可能となる。
また、前述したように本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10を中間ユニット1000の上部ヒンジアーム1002や下部ヒンジアーム1006が軸受している。このように遊技機を軸受けする部材を中間ユニット1000側に設けておけば、取り付ける遊技機に応じて中間ユニットを使いわけることにより、各種の遊技機を適切に取り付けることが可能である。この点について図13を参照しながら補足して説明する。
図13は、設置する遊技機に応じて中間ユニット1000を使い分ける様子を例示した説明図である。図13(a)には、厚みが大きい遊技機を設置した様子が例示されている。こうした遊技機では、遊技機の厚みに応じて上部ヒンジアーム1002や下部ヒンジアーム1006を長く伸ばした構造の中間ユニット1000を用いればよい。また、図13(b)には、横幅の狭い遊技機を設置した様子が例示されている。こうした場合には、遊技機の幅に応じて、上部ヒンジアーム1002や下部ヒンジアーム1006を遊技機の幅方向に曲げた構造の中間ユニット1000を用いればよい。このように、本実施例の取り付け機構では、設置する遊技機に応じて適切な形状の中間ユニット1000を用いることにより、取付ユニット1100を取り替えなくても、各種の遊技機を設置することが可能である。こうすれば、遊技ホールは遊技機を取り替える度に島の木枠に釘やネジで取付ユニット1100を取り付ける作業をしなくてよいので、遊技機の取替えに伴う遊技ホールの作業負荷を軽減することが可能となる。
なお、こうした中間ユニット1000は、各遊技機にそれぞれ備えられているものとしてもよいし、あるいは、複数の種類の中間ユニット1000を遊技ホールが予め用意しておき、設置する遊技機に応じて使い分けるものとしてもよい。各遊技機がそれぞれ中間ユニット1000を備えておくものとした場合には、各遊技機ごとに中間ユニット1000の形状を自由に設計できるので、中間ユニット1000を取り付けるために遊技機の設計の自由度が損なわれてしまうことがない。一方、遊技ホールが中間ユニット1000を予め用意しておく場合には、遊技ホールは中間ユニット1000を再利用することができるので、遊技台を取り替える度に中間ユニット1000を新たに調達する必要がなくなって好適である。
以上に説明したように、本実施例の取り付け機構では、弾球遊技機10を回動可能に軸受する中間ユニット1000を遊技ホールの島に対して着脱可能としており、こうすることにより、弾球遊技機10を容易に設置したり取り外し可能としている。また、弾球遊技機10を軸受する部材を着脱可能としていることから、弾球遊技機10を設置した状態においても弾球遊技機10を回動させて弾球遊技機10の背面側のメンテナンスを容易に行うことが可能となっている。加えて、遊技機を取り替える際には、中間ユニット1000を取り外せばよく、取付ユニット1100を取り外す必要がないので、遊技機を取り外して別の遊技機を設置することも容易に可能である。これにより、遊技ホールにとって使い勝手のよい取り付け機構を実現している。
E.変形例 :
以下では、上述した実施例の変形例について説明する。なお、以下の変形例の説明では、上述した実施例と同様の構成については、実施例と同様の符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
E−1.第1変形例 :
前述した実施例の取り付け機構では、中間ユニット1000を取付ユニット1100に取り付けてからロック部材1020をスライドさせることにより、中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定するものとして説明した(図10を参照)。ここで、こうしたロック部材1020は、弾球遊技機10が設置位置(島の木枠に沿う位置)に移動すると、弾球遊技機10に連動して中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定するものとしてもよい。
図14は、弾球遊技機10の設定位置への移動に連動してロック部材1020が中間ユニット1000を固定する第1変形例の取り付け機構を示した説明図である。図14(a)には、中間ユニット1000の接続アーム1010を主柱部1120に嵌め込んだ状態が示されている。ここで、第1変形例の取り付け機構では、弾球遊技機10の背面側に突起1030が設けられている。この突起1030は、ロック部材1020に対応する位置に設けられており、図14(b)に示されているように、弾球遊技機10が回動すると、突起1030がロック部材1020に当接してロック部材1020をスライドさせる。その結果、中間ユニット1000が取付ユニット1100に固定された状態となる。
このように、弾球遊技機10が設置位置に移動するのに連動してロック部材1020をスライドさせてやれば、弾球遊技機10を設定位置に移動させるだけで中間ユニット1000を固定することができるので、弾球遊技機10の取り付け作業をより容易に行うことが可能となる。
また、図14(b)に示されているように、弾球遊技機10が設置位置に位置した状態では、中間ユニット1000の固定を解除する方向(図14(b)の右方向)にロック部材1020が移動するのを、突起1030によって防いでいる。このため、弾球遊技機10が設置位置に設置された状態(遊技客に遊技を行わせる状態)では、中間ユニット1000が取付ユニット1100から外れてしまう事態を確実に回避することが可能となっている。このように、弾球遊技機10が設置位置に位置する状態では中間ユニット1000が取付ユニット1100に固定されるものとしておけば、遊技客に遊技を行わせる状態では弾球遊技機10を確実に固定しておくことが可能となる。
なお、図14に例示された構成に限らず、弾球遊技機10が設置位置に位置すると中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定する構成であれば、種々の構成を採用することが可能である。例えば、フォトカプラやホール素子などの電気的なセンサを備えておき、弾球遊技機10が設置位置に位置することを検出するとともに、検出結果に応じて、ロック部材1020をアクチュエータを用いてスライドさせて、中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定する。こうした場合も、弾球遊技機10の設置位置では中間ユニット1000を取付ユニット1100に固定することができるので、遊技ホールに弾球遊技機10を確実に固定することが可能となる。
E−2.第2変形例 :
上述した実施例や第1変形例の取り付け機構では、取付ユニット1100に対して遊技機を施錠固定することも可能である。
図15および図16は、弾球遊技機10の本体10aを、取付ユニット1100に対して施錠固定可能とした第2変形例の取り付け機構を例示した説明図である。図15に示されているように、第2変形例の取り付け機構の水平部材1102には、弾球遊技機10の施錠部材1150を受ける施錠穴1110が設けられている。このことに対応して、図16に示されているように、第2変形例の弾球遊技機10には、施錠穴1110に対応する位置に施錠部材1150が設けられており、弾球遊技機10を設置位置に移動させると、施錠部材1150が施錠穴1110に挿入される。この状態で施錠部材1150の鍵穴(図示は省略)に鍵を差し込んで鍵を回すと、施錠部材1150からロックピン1160が突出して施錠穴1110の溝にはまり込むことにより、弾球遊技機10が水平部材1102に対して施錠固定される。
前述したように、水平部材1102は遊技ホールの島に固定される部材なので、このように弾球遊技機10を水平部材1102に対して施錠可能としておくことにより、結果として、弾球遊技機10を遊技ホールの島に対して施錠固定することが可能となる。こうすれば、施錠を解除しなければ弾球遊技機10を島から離間させることが不可能になるので、弾球遊技機10の背面側のメンテナンスを行う場合などのように、弾球遊技機10の背面側にアクセスする必要がある場合に限って、弾球遊技機10を島から離間させることが可能となる。その結果、弾球遊技機10の背面側の装置にアクセスされて不正な細工をされてしまう等の虞をより確実に回避することが可能となる。
このように、遊技ホールの島に固定される部材(取付ユニット1100)に対して弾球遊技機10を施錠する機構を設けておけば、弾球遊技機10を容易に着脱可能な前述の取り付け機構を用いながらも、弾球遊技機10を施錠固定可能として、弾球遊技機10の背面側にアクセスされてしまう虞をより確実に回避することが可能となる。
なお、遊技ホールの島に固定される部材に対して弾球遊技機10を施錠固定する観点からは、弾球遊技機10は取付ユニット1100のいずれの部分に対して施錠固定してもよい。例えば、取付ユニット1100の主柱部1120に施錠穴1110を設けておき、この施錠穴1110に対して弾球遊技機10を施錠固定するものとしてもよい。もっとも、上述したように水平部材1102に対して施錠固定するものとすると、より好適である。すなわち、不正行為を行おうとする遊技者などが弾球遊技機10を回動させようとした場合、弾球遊技機10を回動させようとする力を施錠部材1150や施錠穴1110で受け止めて弾球遊技機10の回動を阻止することになる。このとき、回動の軸に近い位置で回動を阻止しようとすると、いわゆるテコの原理によって大きな力が必要となる。この点、水平部材1102は主柱部1120から延設されていることから、回動の軸から離れた位置で弾球遊技機10の回動を阻止することが可能である。このため、過大な力を発揮しなくても弾球遊技機10の回動を十分に阻止することが可能となる。また、このことから、施錠穴1110や施錠部材1150やロックピン1160などに過大な力がかかってこれらが破損してしまう虞を回避することも可能となる。
また、上述した実施例では、水平部材1102は木製であるものとして説明したが、木製の水平部材1102を用いる場合であっても、施錠穴1110の部分は木製である必要は必ずしもなく、金属の部材で構成しておいてもよい。例えば、施錠穴1110の形状に成形した金属製のソケットを木製の水平部材1102に埋め込んでもよい。こうすれば、施錠穴1110の強度を高めることが可能である。また、このように金属製の施錠穴1110を用いる場合であっても、木製の水平部材1102であれば、金属性の施錠穴1110を取り付ける際に水平部材1102の加工を容易に行うことができるので好適である。
E−3.第3変形例 :
また、弾球遊技機10を中間ユニット1000に対して施錠固定することも可能である。
図17および図18は、弾球遊技機10を中間ユニット1000に対して施錠固定可能とした第3変形例の取り付け機構を示した説明図である。図17に示されているように、第3変形例の取り付け機構では、中間ユニット1000の接続アーム1010に施錠穴1050が設けられている。また、このことに対応して、弾球遊技機10には施錠穴1050に対応する位置に施錠部材1150が設けられている。
図18に示されているように、弾球遊技機10を設置位置(島の木枠に沿う位置)に移動させた状態で施錠部材1150の鍵穴(図示は省略)に鍵を差し込んで鍵を回すと、施錠部材1150からロックピン1160が突出して施錠穴1050の溝にはまり込む。これにより、弾球遊技機10が中間ユニット1000の接続アーム1010に対して施錠固定される。
前述したように、中間ユニット1000は取付ユニット1100に対して固定することが可能なので、こうして弾球遊技機10を中間ユニット1000に対して施錠固定してやれば、結果として、弾球遊技機10を遊技ホールの島に施錠固定することが可能となる。こうすれば、前述した第2変形例と同様に、弾球遊技機10を容易に着脱可能な取り付け機構を用いながらも、弾球遊技機10を施錠固定可能として、弾球遊技機10の背面側に不正にアクセスされてしまう虞をより確実に回避することが可能となる。
また、中間ユニット1000に対して遊技機を施錠固定するものとすれば、施錠穴1050の位置に施錠部材1150の位置を対応させるために遊技機の設計が制約を受けてしまうことがなく、設計の自由度を保つことが可能である。すなわち、中間ユニット1000は遊技機ごとに交換が可能なので、遊技機を中間ユニット1000に適応させて設計する必要はなく、設計した遊技機に適応する中間ユニット1000を備えておけばよい(遊技機を設計して施錠部材1150の位置を決めてから、その位置に施錠穴1050を設けた中間ユニット1000を製作すればよい)。したがって、施錠穴1050の位置に対応させるために施錠部材1150の設置位置が制約を受けてしまうことがなく、遊技機の設計の自由度が損なわれることがない。また、このことは見方を変えれば、様々な構造の遊技機に対して、上述した実施例および変形例の取り付け機構を適用可能であることを意味している。このように、第3変形例の取り付け機構は、各種の遊技機に適用することも容易に可能となっている。
E−4.第4変形例 :
前述した実施例および変形例の取り付け機構では、弾球遊技機10を設置位置に移動させた状態では、弾球遊技機10と取付ユニット1100との間の隙間を島の木枠が覆うものとしてもよい。
図19は、弾球遊技機10を設置位置に位置させた状態において、弾球遊技機10と水平部材1102との間の隙間を島の木枠が覆っている様子を例示した説明図である。図示されているように、第4変形例の取り付け機構では、取付ユニット1100を島の木枠の奥側(遊技機の正面から背面に向かう向きの奥側)に取り付けており、このため、弾球遊技機10と水平部材1102との間の隙間(図中に実線の矢印で示した部分を参照)を島の木枠(図中にハッチングを付して示した部分を参照)が覆った状態となっている。
このように、取付ユニット1100を島の木枠の奥に固定しておけば、取付ユニット1100に対して弾球遊技機10を取り付けた際には、弾球遊技機10と取付ユニット1100(主柱部1120や水平部材1102)との間の隙間が島の木枠によって覆われた状態にすることが可能である。こうすれば、弾球遊技機10と取付ユニット1100との間の隙間から弾球遊技機10の背面側へアクセスされてしまう虞を回避することも可能となるので、より好適である。
E−5.第5変形例 :
前述したように、中間ユニット1000は弾球遊技機10に対して回動可能に取り付けられる。このことを利用して、弾球遊技機10の輸送時などに、中間ユニット1000を用いて弾球遊技機10を自立させることも可能である。
図20は、中間ユニット1000を用いて弾球遊技機10を自立させる第5変形例の弾球遊技機10を示した説明図である。図示されているように、第5変形例の弾球遊技機10の中間ユニット1000では、下部ヒンジアーム1006の下方に、接続アーム1010の方向(弾球遊技機10の上下方向)と交差する方向に延設された延設部材1070が設けられている。ここで、中間ユニット1000は弾球遊技機10の上下方向を軸にして回動可能に設けられているので、中間ユニット1000を回動させると、弾球遊技機10の横方向と交差する方向にこの延設部材1070を向けることが可能である(図21を参照)。こうすると、次の図21に示されているように、弾球遊技機10を自立させることが可能となる。
図21は、弾球遊技機10の横方向と交差する方向に延設部材1070を向けることにより、弾球遊技機10を自立可能とした状態を示した説明図である。図示されているように、弾球遊技機10の横方向(図中に実線の矢印で示した方向)に対して交差する方向に延設部材1070が向けられており、この状態では、延設部材1070の底と、弾球遊技機10の下側の隅(図中に白抜きの矢印で示した部分を参照)とによって、弾球遊技機10を自立させることが可能である。こうすれば、弾球遊技機10を輸送する際や、弾球遊技機10を遊技ホールに取り付ける作業の際などに弾球遊技機10を自立させておくことができるので好都合である。
また、中間ユニット1000は弾球遊技機10に対して回動可能なことから、中間ユニット1000を回動させることにより、次の図22に示すように、延設部材1070を弾球遊技機10と同じ方向に向かせることも可能である。
図22は、延設部材1070を弾球遊技機10の方向に向かせた状態を示した説明図である。図中に破線の矢印で示されているように、延設部材1070を弾球遊技機10の方向に回動させることにより、延設部材1070を弾球遊技機10の方向(弾球遊技機10の横方向)に向かせることが可能である。この状態では、延設部材1070が弾球遊技機10の下方に位置するので、延設部材1070が邪魔になることがない。したがって、弾球遊技機10を保管しておく際などのように、弾球遊技機10をできるだけ邪魔にならない状態にしておきたい際には、延設部材1070をこの状態にしておくと好都合である。
このように、延設部材1070を中間ユニット1000に設けておけば、弾球遊技機10を支える支持足として延設部材1070を用いることができるとともに、支持足が不要な際には延設部材1070を邪魔にならない位置に収納することが可能である。言い換えれば、必要に応じて弾球遊技機10の支持足(延設部材1070)を弾球遊技機10の下から引き出したり収納する収納機構として、中間ユニット1000を利用することが可能となる。
なお、延設部材1070は中間ユニット1000に対して次のような位置に設けておくとより好適である。すなわち、弾球遊技機10が設置位置に位置した状態において延設部材1070の正面1070aが弾球遊技機10の正面と同じ方向を向くように、中間ユニット1000に対して延設部材1070を設けておく。こうすると、弾球遊技機10の設置時には、延設部材1070の正面1070aが弾球遊技機10の正面と同じ方向を向くことから、正面1070aの正面を弾球遊技機10の装飾の一部として用いることが可能である。例えば、図22に例示されているように、正面1070aに意匠図柄やロゴなどを描いて弾球遊技機10の前面側を装飾することが可能となる。
このことは見方を変えると、弾球遊技機10の設置位置において装飾部材として用いられる部材を用いて、弾球遊技機10を自立可能としていると捉えることが可能である。すなわち、図22の状態で装飾部材として機能している延設部材1070を移動させて図21の状態にすることにより、装飾部材として機能していた延設部材1070を、今度は支持部材として機能させることが可能である。このように、弾球遊技機10の下部に設けられる装飾部材を中間ユニット1000と共に回動可能としておけば、装飾部材を用いて弾球遊技機10を自立させることが可能であり、こうすれば、弾球遊技機10を自立させるための機構や部材を別途設ける必要がないので、弾球遊技機10の装置構成を簡素に保ちながらも、弾球遊技機10の輸送時や設置時の扱いやすさを向上させることが可能となる。
E−6.第6変形例 :
図23および図24は、中間ユニット1000に設けた延設部材1070と、弾球遊技機10に設けた台座部材1080とによって弾球遊技機10を支える第6変形例の弾球遊技機10を示した説明図である。図23に示されているように、第6変形例の弾球遊技機10では、弾球遊技機10の本体10aの下方に台座部材1080が設けられており、この台座部材1080と、延設部材1070とによって、弾球遊技機10を支える。ここで、台座部材1080の高さと、延設部材1070との高さとを揃えておけば、弾球遊技機10が弾球遊技機10の横方向に傾くのを防ぐことができるので、弾球遊技機10をより安定した状態で自立させることが可能となる。加えて、弾球遊技機10の底面を使って自立させなくてよいので、弾球遊技機10の底面側を傷付けてしまう虞を回避することも可能である。
また、図24に示されているように、中間ユニット1000を回動させた際には、延設部材1070と台座部材1080とが弾球遊技機10の下側で近接して並ぶことによって、弾球遊技機10の下側の装飾部材を構成することが可能である。こうすれば、弾球遊技機10を安定して自立可能としながらも、弾球遊技機10を遊技ホールに設置した際には延設部材1070や台座部材1080を装飾部材として用いることができるので、好適である。また、弾球遊技機10を安定して自立させるために別の部材を設ける必要がないので、弾球遊技機10の装置構成を簡素に保つことが可能となる。
なお、第5変形例の弾球遊技機10や第6変形例の弾球遊技機10では、延設部材1070を弾球遊技機10と交差する方向に引き出して遊技機を自立可能とした状態においても、複数の遊技機をコンパクトにまとめておくことが可能である。この点について図25を参照しながら簡単に説明しておく。
図25は、複数の弾球遊技機10を自立させた状態で保管する様子を示した説明図である。図示されているように、各弾球遊技機10の延設部材1070は弾球遊技機10と交差する方向にそれぞれ引き出されており、各弾球遊技機10は自立した状態となっている。ここで、このように延設部材1070を引き出して弾球遊技機10を自立させた状態では、延設部材1070と弾球遊技機10の本体との間に、隣の遊技機を収納することが可能である。このため、複数の遊技機を自立させた状態で保管したり輸送する場合であっても、複数の遊技機コンパクトにまとめておくことが可能である。これにより、遊技機の輸送時や保管時の扱いやすさを向上させることが可能となっている。
以上、本実施例および変形例の取り付け機構について説明したが、本発明は、上述した各実施例および変形例に限らず、その趣旨を逸脱しないかぎり、種々の態様で実施することが可能である。例えば、上述した実施例では、本実施例および変形例の取り付け機構を弾球遊技機に適用する場合を例にとって説明したが、弾球遊技機に限らず、各種の遊技機に適用可能である。例えば、スロットマシンに適用することも可能であるし、弾球遊技機とスロットマシンとの融合機に適用することも可能である。
また、上記実施例および変形例の説明において、遊技機の本体および中間ユニットと取付ユニットとの固定構造について遊技機正面視左側(または開閉可能に支持される本体の回動軸側)を中心に説明したが、遊技機正面視右側(または開閉可能に支持される本体の回動軸側から遠い側の端部側)の固定構造については、従来と同様、シリンダ錠を用いて施錠や解錠が可能な鍵部(例えば、鍵部17)を施錠する際に動作する鉤部材が相手側に設けられる係合部品(例えば、爪が引っかかる板部または爪馬)に係わりあって施錠されることで固定される構造であっても良い。この場合に、係合部品(または係合部)は取付ユニットに固定され又は一体的に設けられるものであっても良いし、中間ユニットまたは遊技機の本体に固定され又は一体的に設けられるものであっても良い。また、遊技機の本体を閉鎖して施錠する場合に使用するシリンダ錠と、上記した第2変形例における遊技機と取付ユニットとを施錠するための錠とを共通化し、遊技機本体が解錠している場合に遊技機と取付ユニットとの施錠状態が解除するものとしても良い。
また、上記実施例および変形例の説明において、中間ユニットと取付ユニットとを固定するために移動可能に設けられるロック部材が中間ユニットに設けられ、取付ユニットには、ロック部材が接続アームから突出した位置に配置された場合にロック部材に当接して中間ユニットの取り外しを規制する規制部を設ける構造について説明したが、ロック部材を取付ユニット側に設け、中間ユニット側に規制部を設けても良い。また、ロック部材を所定の方向へ付勢するコイルバネなどの付勢手段を備え、中間ユニットが設置位置に移動させると中間ユニットと取付ユニットとの取り外しを規制する位置に配置されるものとしても良く、中間ユニットと遊技機の本体との相対位置を設置位置に配置した状態で遊技機正面側から取付ユニットへ押し込み操作をすることによって取付ユニットと中間ユニットとが固定されるものとしても良い。また、上記実施例および変形例の説明のように、特別な工具(ドライバーなど)を要することなく、手操作で簡易に中間ユニットと取付ユニットとが着脱可能であっても良いし、工具や鍵などを用いて特定の操作をすることで中間ユニットと取付ユニットとを着脱可能としても良い。
また、上記実施例および変形例の説明において、中間ユニットは、取付ユニットに取り付けられる場合に所定の方向(前後方向)への移動のみ許容され、左右方向への移動や回動は規制される構成としていた。すなわち、中間ユニットには、取付ユニットに対しての取付および取り外し方向を規制する規制手段(中間ユニットの接続アーム)が設けられていたが、この規制手段としての移動方向の規制は、必ずしも前後方向へ限るものでなく、前後方向に対して傾いた斜め方向や上下方向、左右方向などの他のスライド方向であっても良いし、回動方向であっても良いし、または、スライドと回動との組合せによって移動方向を規制するものであっても良い。
[上述の実施例および変形例に具現された発明]
遊技機A1 :
遊技ホールに設置される遊技機であって、
遊技者が操作する操作部が設けられた本体と、
前記本体を回動可能に軸受する軸受部材と
を備え、
前記軸受部材は、前記遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能に構成されており、
前記本体は、前記取り付け具に前記軸受部材が装着された状態で、該軸受部材に軸受けされることにより、前記遊技ホールに対して回動可能に設置されることを特徴とする遊技機。
かかる遊技機A1では、遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能な部材(軸受部材)を備えており、この軸受部材を取り付け具に装着することにより、遊技機を遊技ホールに設置する。ここで、遊技機の本体はこの軸受部材に対して回動可能に軸受されており、軸受部材が取り付け具に装着されることによって、本体が遊技ホールに対して回動可能に設置される。
こうすれば、遊技機を回動させて遊技機のメンテナンス作業等を容易に行うことが可能でありながらも、軸受部材を遊技ホールの取り付け具に対して着脱することにより、遊技機を容易に設置したり取り外したりすることが可能となる。これにより、使い勝手の良い取り付け機構を実現することが可能となる。
なお、軸受部材が「着脱可能に構成され」とは、何ら労力を要することなく軸受部材を着脱できることのみを意味するものではなく、ある程度の労力を要する場合も含まれる。例えば、軸受部材を着脱する際に止め具を移動させたり、軸受部材を所定の方向に動かす等の労力を伴う場合も含まれる。こうした場合であっても、過大な労力を要することなく遊技機を着脱することができるので、使い勝手の良い取り付け機構を実現することが可能である。
また、「遊技ホールに固定された取り付け具」は、軸受部材を着脱可能なものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、軸受部材を挟み込むことによって軸受部材を装着可能とするとともに、挟み込みを解除することによって軸受部材を取り外し可能とする機構を用いてもよい。あるいは、取り付け具が駆動することによって軸受部材を着脱可能とするのではなく、軸受部材が駆動することによって着脱可能とする構成としてもよい。例えば、軸受部材が取り付け具を挟み込むことによって軸受部材が装着され、挟み込みを解除することによって取り外し可能とした構成であってもよい。
また、こうした遊技機A1では、次の構成を採用してもよい。
遊技機A2 :
遊技機A1であって、
前記軸受部材に対して前記本体が所定の角度範囲に位置することを検出する角度範囲検出手段と、
前記所定の角度範囲に位置することを検出すると、前記軸受部材を前記取り付け具に対して固定することにより、該軸受部材を該取り付け具から離間不能にする離間不能化手段と
を備える遊技機。
かかる遊技機A2では、軸受部材に対して本体が所定の角度範囲にあることを検出すると、軸受部材を遊技ホールの取り付け具に固定して離間不能な状態にする。
遊技ホールでは、回動可能に構成された遊技機を所定の位置に位置させた状態で遊技客に遊技を行わせる。したがって、軸受部材に対して本体が所定の角度範囲にあることを検出すれば、遊技者に遊技を行わせる位置に遊技機が位置していることを検出可能である。そこで、軸受部材に対して本体が所定の角度範囲にあることを検出し、検出結果に応じて軸受部材を取り付け具から離間不能に固定してやれば、遊技客に遊技を行わせる状態では、遊技機を遊技ホールに固定された状態にすることが確実に可能となる。
なお、本体が所定の角度範囲にあることを検出する際には、種々の方法を用いることが可能である。例えば、各種の電気的なセンサを用いて検出してもよいし、あるいは、本体が所定の角度範囲内に移動すると本体に当接して移動する部材を設けておき、その部材が移動することによって検出してもよい。また、軸受部材を取り付け具に固定する際にも、種々の方法を用いることが可能である。例えば、センサの検出状態に応じてアクチュエータを駆動することにより軸受部材を固定してもよいし、あるいは本体が所定の角度範囲に入ると本体に当接して移動する部材を設けておき、この部材が移動して軸受部材と取り付け具とに嵌め込まれることにより、軸受部材を取り付け具に固定するものとしてもよい。
また、こうした遊技機A1あるいは遊技機A2は、次の構成を採用することも可能である。
遊技機A3 :
遊技機A1または遊技機A2であって、
前記本体は、前記軸受部材に対して回動することにより、前記取り付け具に近接可能に設けられており、
前記本体が前記取り付け具に近接した状態で、該本体に設けられた施錠部が施錠されたことを検出する施錠検出手段と、
前記施錠を検出すると、前記本体を前記取り付け具に固定する本体固定手段と
を備える遊技機。
かかる遊技機A3では、本体は回動して取り付け具に近づくことが可能となっている。そして、本体が取り付け具に近づいた状態で施錠がされると、本体を取り付け具に対して固定する。
取り付け具は遊技ホールに固定されているので、取り付け具に対して本体を固定してやれば、本体を遊技ホールに固定することが可能である。こうして本体を施錠固定しておけば、本体を回動させる際には施錠を解除する必要があるので、必要な場合に限って本体を回動させることが可能となる。その結果、遊技機を回動させて遊技機の背面側の装置に細工を施すといった不正行為を受ける虞を低減させることが可能となる。
なお、施錠を検出する際には、種々の方法を用いることが可能である。例えば、電気的なセンサを用いて検出してもよいし、あるいは、通常の錠前のように、施錠されると部材が移動する機構を用いて施錠を検出してもよい。また、本体を固定する際にも、種々の方法を用いることが可能である。例えば、センサの検出状態に応じてアクチュエータを駆動することによって固定してもよいし、あるいは、通常の錠前のように、施錠されると部材が移動して本体を取り付け具に固定するものとしてもよい。
また、遊技機A1および遊技機A2は、次の構成を採用することも可能である。
遊技機A4 :
遊技機A1または遊技機A2であって、
前記本体に設けられた施錠部が施錠されたことを検出する施錠検出手段と、
前記施錠の検出に応じて、前記本体を前記軸受部材に固定することにより、該本体の回動を規制する回動規制手段と
を備える遊技機。
かかる遊技機A4では、本体の施錠部が施錠されたことを検出すると、本体を軸受部材に固定することにより、本体の回動を規制する。
軸受部材は遊技ホールの取り付け具に取り付けられることから、軸受部材に対して本体を固定してやれば、遊技ホールに対する遊技機本体の回動を規制することができる。こうすれば、この規制を解除するためには、施錠を解除することが必要になるので、上述した遊技機A3と同様に、必要な場合に限って本体を回動させることが可能となり、延いては、遊技機の背面側の装置に細工を施すといった不正行為を受ける虞を低減させることが可能となる。
なお、遊技機A4においても遊技機A3と同様に、施錠を検出する際には種々の方法を用いることが可能である。また、本体を軸受部材に固定する際には、前述した遊技機A3において本体を取り付け具に固定する場合と同様に、種々の方法を用いることが可能である。
遊技機B1および遊技機B2について :
遊技機を輸送する際や遊技機の設置作業を行う際などのように、遊技ホールに設置されていない状態の遊技機を取り扱う際には、遊技機が自立できると取り扱いがし易いので好都合である。もっとも、遊技機は遊技ホールに設置された状態(遊技者が遊技を行う状態)を優先して設計される傾向があるので、遊技機が自立できる構造になっているとは限らない。もちろん、遊技機の製造時に遊技機を自立可能な構造に設計しておけばよいのだが、こうすると今度は設置状態についての設計の自由度が損なわれてしまうので、そうすることは実際には容易ではない。このように、遊技機の設計の都合上、自立可能な遊技機を作ることは必ずしも容易ではなく、このため、遊技機の輸送時や遊技機の設置作業の際には、遊技機が自立できず、遊技機を取り扱い難い場合があった。
そこで、遊技機B1では、次の構成を採用した。すなわち、
遊技機B1 :
遊技ホールに設置される遊技機であって、
遊技者が操作する操作部が設けられた本体と、
前記本体を回動可能に軸受する軸受部材と、
前記本体の回動の軸と交差する方向に前記軸受部材から延設された延設部材と
を備え、
前記軸受部材は、前記遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能に構成されており、
前記本体は、前記取り付け具に前記軸受部材が装着された状態で、該軸受部材に軸受けされることにより、該遊技ホールに対して回動可能に設置され、
前記延設部材は、前記軸受部材が前記取り付け具から離間された状態において、前記本体を支持する部材であることを特徴とする遊技機。
かかる遊技機B1では、遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能な軸受部材を備えており、この軸受部材が取り付け具に装着されることによって、本体が回動可能に設置される。ここで、軸受部材には、本体の回動の軸に交差する方向に延設された延設部材が設けられており、軸受部材を取り付け具から離間させた状態(遊技機が設置されていない状態)では、この延設部材によって本体を支える。
軸受部材は本体に対して回動可能であるから、軸受部材を本体に対して回動させることにより、本体が自立できずに傾こうとする方向に延設部材を向けることが可能である。これにより、本体を支えて遊技機を自立させることが可能となる。こうすれば、軸受部材に延設部材を設けるだけでよいので、遊技機の設計の自由度を損なうことなく、自立可能な遊技機を実現することが可能となる。その結果、遊技機を輸送する際や設置作業の際に扱いやすい遊技機を提供することが可能となる。
また、こうした遊技機B1は、次の構成を採用することも可能である。
遊技機B2 :
遊技機B1であって、
前記延設部材は、前記軸受部材に対して前記本体が回動することにより、該本体の下方に移動する部材であるとともに、装飾図柄が描かれて該本体の下方で該遊技機を装飾する部材である遊技機。
かかる遊技機B2では、本体が軸受部材に対して回動すると、軸受部材に設けられた延設部材が本体の下方に位置した状態となる。ここで、延設部材には装飾図柄が描かれており、本体の下方に位置した状態では装飾の役割を果たす。
遊技機には種々の装飾部材が設けられることがあるが、本体の下方に位置する装飾部材を、本体に対して軸受部材とともに回動可能としておけば、本体が倒れようとする方向にこの装飾部材を向けることにより、遊技機を支えて自立させることが可能となる。こうして装飾部材を用いて遊技機を支えるものとすれば、遊技機を支えるための部材や機構を別途設ける必要がないので好適である。
なお、「装飾図柄」は、装飾の役割を果たすものであればどのようなものでもよく、例えば、絵や写真であってもよいし、あるいは、ロゴマークや文字であってもよい。いずれの場合も遊技機を装飾する役割を果たすので、「装飾図柄」に該当する。
遊技機C1 :
遊技機A1〜遊技機A4,遊技機B1〜遊技機B2のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機である遊技機C1。
ここで、パチンコ遊技機としては、例えば次の構成のパチンコ遊技機を採用することが可能である。すなわち、遊技者が操作する操作手段(例えば操作ハンドル)と、操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
遊技機C2 :
遊技機A1〜遊技機A4,遊技機B1〜遊技機B2のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンである遊技機C2。
ここで、スロットマシンとしては、例えば次の構成のスロットマシンを採用することが可能である。すなわち、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に該識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバーや操作ハンドル)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間が経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備える遊技機。なお、かかる遊技機の遊技媒体としては、コインやメダルなどが代表例として挙げられる。
遊技機C3 :
遊技機A1〜遊技機A4,遊技機B1〜遊技機B2のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものである遊技機C3。
ここで、パチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させた遊技機としては、例えば次の構成の遊技機を採用することが可能である。すなわち、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に該識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバーや操作ハンドル)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間が経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、遊技媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるよう構成された遊技機。
10…弾球遊技機、 11…発射ハンドル、 12…盤面部、
13…上皿、 14…スピーカ、 15…正面パネル、
16…下皿、 17…鍵部、 20…遊技盤、
21…レール、 22…釘、 23…風車、
24…スルー作動口、 25a…第1作動口、 25b…第2作動口、
26…小入賞口、 28…遊技領域、 30…演出表示装置、
35…演出役物、 41…電動役物、 50…アウト口、
60…大入球口、 70…セグメント式表示装置、
72…左表示部、 74…中央表示部、 76…右表示部、
80…スルー用セグメント式表示装置、 100…メイン制御装置、
102…MPU102、 110…ROM、 140…RAM、
160…直近保留記憶エリア、 200…サブ制御装置、 240…電源装置、
300…表示制御装置、 350…演出役物駆動装置、
400…遊技球タンク、 410…払出制御装置、 500…発射制御装置、
920a,920b…ヒンジプレート、 922…ヒンジピン、
1000…中間ユニット、 1002…上部ヒンジアーム、
1006…下部ヒンジアーム、 1008…ヒンジピン、
1010…接続アーム、 1020…ロック部材、 1050…施錠穴、
1070…延設部材、 1080…台座部材、
1100…取付ユニット、 1102…水平部材、 1110…施錠穴、
1120…主柱部、 1150…施錠部材、 1160…ロックピン

Claims (1)

  1. 遊技ホールに設置される遊技機であって、
    遊技者が操作する操作部が設けられた本体と、
    前記本体を回動可能に軸受する軸受部材と、
    前記本体の回動の軸と交差する方向に前記軸受部材から延設された延設部材と
    を備え、
    前記軸受部材は、前記遊技ホールに固定された取り付け具に対して着脱可能に構成されており、
    前記本体は、前記取り付け具に前記軸受部材が装着された状態で、該軸受部材に軸受けされることにより、該遊技ホールにおいて回動可能に設置され、
    前記延設部材は、前記軸受部材が前記取り付け具から取り外された状態において、前記本体を支持する部材であることを特徴とする遊技機。
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