JP2020166067A - 周面発光型導光棒 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋外で長期間使用する場合でも発光量のバラツキが少ない優れた発光性能を維持できる周面発光型導光棒を提供する。【解決手段】アクリル系樹脂を主材とするコア層1とフッ素系樹脂を主材とするクラッド層2とを備えた周面発光型導光棒Bにおいて、導光棒の発光性能を示す所定の数式で表される輝度減衰特性の減衰係数[b]の大きさを1.2以下とすることによって、導光棒の長さ方向における発光量のバラツキを改善した。【選択図】図1

Description

本発明は、周面発光型導光棒の改良、詳しくは、発光性能に優れた周面発光型導光棒に関するものである。
近年、飾り具やイルミネーション、電飾看板等の多くの光装飾品に線状発光体が利用されているが、線状発光体として古くから使用されているネオンライトは、本体が可撓性の乏しいガラス管から構成されているため、直線状の発光体を屈曲させて壁面の湾曲部に沿わせたり、装飾文字や装飾模様を描いたりすることができない。
そのため、従来においては、端面から光を入射して線状発光体として使用できるプラスチック製の周面発光型導光棒も開発されており(例えば、特許文献1〜3参照)、本件出願人も、以前に導光棒のコア層にアクリル系熱可塑性エラストマーを使用した軟質導光棒を開発し、特許出願を行っている(特許文献1参照)。
また特に上記軟質導光棒に関しては、ロープや棒体に螺旋状に巻き付けてイルミネーションや視線誘導標として使用する際に硬質樹脂よりも変形させ易いため、巻き付けが容易に行えるものの、軟質樹脂は硬質樹脂よりも紫外線等による劣化が起こり易いため、発光性能の面で問題が生じ易かった。
具体的には、上記従来の周面発光型導光棒においては、光源に近い部分の発光量と光源から離れた部分の発光量の差が大きかったため、導光棒の長さ方向における発光量のバラツキが大きくなってしまい、特に導光棒の樹脂の劣化が進むとこのバラツキが大きくなって見栄えが損なわれる問題があった。
特開2000―131530号公報 特開2009―276651号公報 特開2013―57924号公報 国際公開第2017/038047号公報
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、屋外で長期間使用する場合でも発光量のバラツキが少ない優れた発光性能を維持できる周面発光型導光棒を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、アクリル系樹脂を主材とするコア層1とフッ素系樹脂を主材とするクラッド層2とを備えた周面発光型導光棒Bにおいて、下記式で表される輝度減衰特性の減衰係数[b]の大きさを1.2以下とした点に特徴がある。
Figure 2020166067
また上記導光棒Bの導光性能と曲げ弾性率を両立するために、上記コア層の主材として硬質アクリル系樹脂とアクリル系エラストマーの混合材料を使用すると共に、コア層1における硬質アクリル系樹脂とアクリル系エラストマーの混合比率を95:5〜70:30の範囲内とするのが好ましい。
また上記コア層1の主材に用いられる硬質アクリル系樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸イソブチルの1種または複数種を使用すると共に、アクリル系エラストマーとして、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体、またはアクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体、またはメタクリル酸メチルとアクリル酸エステルとアクリル酸芳香族エステルから成るアクリル系ブロック共重合体の1種または複数種を使用するのが好ましい。
また上記クラッド層2の主材としては、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとエチレンの共重体、またはポリフッ化ビニリデンの1種または複数種を使用し、コア層とクラッド層の屈折率差を0.05以上とするのが好ましい。
また上記導光棒Bについては、20℃雰囲気下における曲げ弾性率を1.0〜5.0×103MPaの範囲内とするのが好ましい。
また上記クラッド層2については、主材100重量部に対し、紫外線吸収作用を有する酸化チタンを光散乱剤として0.01〜5重量部添加し、促進耐候性試験機による試験時間1000時間での輝度変化量が±10%の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.02の範囲内とするのが好ましい。
本発明の周面発光型導光棒は、コア層の材料としてアクリル系樹脂を使用し、かつ、クラッド層の材料としてフッ素系樹脂を使用すると共に、輝度減衰特性の減衰係数[b]の大きさを所定値以下としたことにより、導光棒の長さ方向における発光量のバラツキを改善することができる。
したがって、本発明により、発光量の均一性に優れた発光性能を維持したまま屋外のイルミネーションや照明等に好適に使用できる周面発光型導光棒を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
本発明の第一実施形態の導光棒を表す全体斜視図及び断面図である。 本発明の第一実施形態の導光棒の変更例を表す断面図である。 本発明の第一実施形態の導光棒を巻き付けたロープ部材を表す側面図及び断面図である。 効果の実証試験における導光棒の輝度減衰特性を表すグラフである。
『第一実施形態』
次に、本発明の第一実施形態について図1〜図3に基づいて説明する。なお図中、符号1で指示するものは、コア層であり、符号2で指示するものは、クラッド層である。また符号Bで指示するものは、導光棒であり、符号Rで指示するものは、ロープ部材である。また符号Lで指示するものは、光源装置である。
「周面発光型導光棒の構成」
[1]周面発光型導光棒の基本構成について
本実施形態においては、周面発光型の導光棒Bを、図1に示すようにアクリル系樹脂を主材とするコア層1の周囲にフッ素系樹脂を主材とするクラッド層2を形成して構成している。また導光棒Bは、下記式で表される輝度減衰特性の減衰係数[b]の大きさが1.2以下となるようにしている。
Figure 2020166067
これにより、上記導光棒Bを図2に示すようにロープR(または棒体)の外周に螺旋状に巻き付け、導光棒Bの端部に光源装置を配置して光源装置を起動させれば、光源装置から入射された光が導光棒B内を通過することで導光棒Bの外周を発光させることができる。
また導光棒Bの輝度減衰特性を所定値以下としたことにより、発光量のバラツキを抑えることもできる。
[2]導光棒について
[2-1]コア層の材料
また上記導光棒Bのコア層1の主材に関しては、本実施形態では硬質アクリル系樹脂にアクリル系エラストマーを混合したものを使用し、導光棒Bを均一に光源装置から離れた場所まで均一に発光させることができる導光性能と、ロープR等に巻き付けが容易で、かつ、弛みが生じ難い適度な柔軟性を両立している。なお硬質アクリル系樹脂とアクリル系エラストマーの混合比率は95:5〜70:30とするのが好ましい。
また上記コア層1の硬質アクリル系樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸イソブチルまたはポリメタクリル酸t−ブチルの1種または複数種を好適に使用できる。なお本明細書中においては、ガラス転移温度(Tg)が常温(25℃)以上のアクリル系樹脂を「硬質アクリル系樹脂」とする。
また上記コア層1に使用するアクリル系エラストマーに関しては、本実施形態ではメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を使用しているが、熱可塑性エラストマーであるメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体(MMA−BAブロック共重合体)、またはアクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体、またはメタクリル酸メチル(アクリル酸メチル)とアクリル酸エステルとアクリル酸芳香族エステルから成るアクリル系ブロック共重合体の1種または複数種を好適に使用できる。
[2-2]コア層の形状
また上記コア層1の形状に関しては、本実施形態では図1に示すように断面形状が円形状のものを使用しているが、コア層1の断面形状は、図3(a)(b)に示すようにかまぼこ型の半楕円形状やワイヤーロープや綱の谷間部に嵌合する形状、その他、楕円形状や半円形状、多角形状等を採用することもできる。
[2-3]クラッド層の材料
また上記導光棒Bのクラッド層2の主材料としては、フッ素系樹脂であるエチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体(ETFE)、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(EFEP)、またはポリフッ化ビニリデンの1種または複数種を好適に使用できる。なおクラッド層2の主材料に摩擦係数の小さいフッ素系樹脂を使用することで、ロープ等に引っ掛かりなく巻き付けることができる。
[2-4]クラッド層の形状
また上記クラッド層2の形状に関しては、コア層1の外周に所定の厚みで形成されていればよく、本実施形態のように一層構造でも、図4(c)に示すように複数のクラッド層2から成る多層構造であってもよい。またクラッド層2の厚みについては、耐候性を得るために厚みを0.1mm〜1.0mmの範囲に抑えることが好ましい。
[2-5]光散乱剤
また本実施形態では、クラッド層2の材料に紫外線吸収作用を有する光散乱剤を添加して耐候性を高めている。具体的には、本実施形態では粉末状の酸化チタンを光散乱剤として、クラッド層2の主材100重量部に対し、0.01〜5重量部添加している。なお光散乱剤としては、酸化チタン以外の硫酸バリウム等を使用することもできる。また光拡散剤の添加は、クラッド層2だけでなくコア層1に対しても行うことができる。
[2-6]ブルーイング剤
また本実施形態では、上記コア層1に対しブルーイング剤(青色顔料や紫色顔料)を添加することによって導光棒Bの発光色の黄変を抑制している。なおブルーイング剤の添加量については、コア層1の樹脂材料に対しブルーイング剤を重量比で0.1ppm〜10ppmの割合で添加することが好ましい。
[2-7]導光棒の曲げ弾性率
また上記導光棒Bの曲げ弾性率に関しては、-20℃雰囲気下における曲げ弾性率が1.0〜5.0×103MPa(好ましくは2.0〜4.0×103MPa)とすることで、寒冷地においてもロープ等に対する導光棒Bの巻き付けを問題なく行うことができ、また巻き付け後の導光棒Bに弛みも生じ難い。なお曲げ弾性率が大き過ぎると、導光棒Bを曲げながらロープ等に巻き付けることが難しくなり、無理に巻き付けると導光棒Bが限界を超えて破断する。一方、曲げ弾性率が小さ過ぎると、巻き付け後に導光棒Bが弛み易くなる。
[2-8]導光棒の耐候性
また上記導光棒Bの耐候性に関しては、促進耐候性試験機(サンシャインウェザーメーター)による試験時間1000時間での輝度変化量が±10%(好ましくは輝度変化量±5%)の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.02(好ましくは±0.01)の範囲内となるようにするのが好ましい。これにより長期間屋外で使用する場合でも、発光量の著しい低下や変色等の問題が生じないため、安心して使用することができる。
[3]巻き付け対象について
また上記周面発光型導光棒Bの巻き付け対象に関しては、イルミネーション等の用途に応じて対象を自由に変更可能で、例えば、金属線や炭素繊維、アラミド繊維等を束ねたワイヤーロープや綱、紐等を対象とすることもでき、またポールや柱材、バー材等の棒体等を巻き付け対象にすることもできる。
[4]光源装置について
また上記光源装置Lとしては、本実施形態では単色のLED光源を使用しているが、イルミネーション等の用途に応じて単色発光型のものだけでなく複数色発光型のものを使用することもでき、光源装置を導光棒Bの一端だけでなく両端に装着することもできる。また光源装置にLED光源以外のハロゲンランプ等を使用することもできる。
[効果の実証試験]
次に本発明の効果の実証試験について説明する。まず本試験では、導光棒のコア層の材料が異なる複数のサンプル(下記実施例1〜5、比較例1〜3)を作製し、これらの各サンプルについて、輝度減衰特性、曲げ弾性率および耐候性の評価を行った。以下に実施例1〜5、比較例1〜3の各サンプルの製造条件、並びに各試験の方法及び結果について説明する。
「実施例1」
この実施例1では、断面形状が円形型の直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、硬質アクリル系樹脂であるポリメタクリル酸メチルを使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「実施例2」
この実施例2では、実施例1と同様、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、硬質アクリル系樹脂であるポリメタクリル酸メチルにアクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を、重量比で95:5の割合で混ぜたものを使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「実施例3」
この実施例3では、実施例1と同様、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、硬質アクリル系樹脂であるポリメタクリル酸メチルにアクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を、重量比で90:10の割合で混ぜたものを使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「実施例4」
この実施例4では、実施例1と同様、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、硬質アクリル系樹脂であるポリメタクリル酸メチルにアクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を、重量比で80:20の割合で混ぜたものを使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「実施例5」
この実施例5では、実施例1と同様、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、硬質アクリル系樹脂であるポリメタクリル酸メチルにアクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を、重量比で70:30の割合で混ぜたものを使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「比較例1」
この比較例1では、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、アクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「比較例2」
この比較例2では、比較例1と同様、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、アクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
「比較例3」
この比較例3では、比較例1と同様、直径3.5mm(コア層:直径3.1mm、クラッド層:厚み0.2mm)の丸棒状の周面発光型導光棒を共押出成形により作製した。またコア層の主材料には、硬質アクリル系樹脂であるポリメタクリル酸メチルにアクリル系エラストマーであるメタクリル酸メチルーアクリル酸n−ブチルーアクリル酸ベンジルのブロック共重合体を、重量比で70:30の割合で混ぜたものを使用し、クラッド層の主材料には、フッ素系樹脂であるETFEを使用した。またクラッド層には、光散乱剤である酸化チタンをクラッド層の主材100重量部に対し0.065重量部添加した。
<輝度減衰特性の評価>
上記実施例1〜5及び比較例1〜3のサンプルについて、寸法を長さ1.0m、直径3.5mmとして、光源からの距離が0.1〜0.9mの部位の発光輝度を0.1m間隔で測定した。なお本試験では、発光輝度の測定を、サンプルの被測定部位から垂直方向に0.6m離れた位置に分光放射輝度計(CS-2000コニカミノルタ製)を配置して行った。また光源には、駆動電流300mA、光量28lmのLED光源を使用した。また本明細書中の「輝度減衰特性」とは、下記表の試験条件において計測された発光輝度に基づくものとする。
Figure 2020166067
そして、測定結果をグラフ化した図4を見ても分かるように、実施例1〜5のサンプルの輝度減衰特性を示す下記式における輝度減衰特性の減衰係数[b]の大きさが1.2以下となっていることが確認できた。また減衰係数[b]の大きさが1.2以下の実施例1〜5では、長さ4m(x=4)で計算した場合の発光輝度(y)が3.0以上の大きさであったのに対し、減衰係数[b]の大きさが1.2よりも大きい比較例1〜3では、長さ4m(x=4)で計算した場合の発光輝度(y)が3.0よりも小さく発光輝度のバラツキが大きかった。下記表2に発光輝度と減衰率の詳細なデータを示す(輝度の単位はcd/m2)。
Figure 2020166067
Figure 2020166067
<耐候性の評価>
次に上記実施例1〜5及び比較例1の長さ300mmの各サンプルについて、ブラックパネル温度:63℃×1000hの条件下で促進耐候性試験機(サンシャインウェザーメーター)を用いて耐候性試験を行った。そして各サンプルについて試験前及び試験後の発光色の色度、並びに試験前と試験後の発光色の色度の変化率を調べたところ、下記表4〜6に示すように実施例1〜5の試験時間1000時間での輝度変化量が±10%の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.02の範囲内に収まることが確認できた。また実施例1〜4のサンプルについては、試験時間1000時間での輝度変化量が±5%の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.01の範囲内に収まることが確認できた。
Figure 2020166067
Figure 2020166067
Figure 2020166067
<曲げ弾性率及び曲げ応力の評価>
上記実施例1〜5及び比較例1のサンプルについて、JIS K 6911(熱硬化性プラスチック一般試験方法)5.17.3 積層棒の曲げ試験方法に準拠し、23℃及び-20℃雰囲気下においてそれぞれ試験を実施した。その結果、下記表に示すとおり実施例1〜5の各サンプルにおける-20℃雰囲気下の曲げ弾性率が1.0〜5.0×103MPaの範囲内に収まることが確認できた。また実施例1〜5の各サンプルについては、-20℃雰囲気下の曲げ弾性率が2.0〜4.0×103MPaの範囲となっており、曲げ弾性率に優れていることが確認できた。
Figure 2020166067
1 コア層
2 クラッド層
B 導光棒
R ロープ
そのため、従来においては、端面から光を入射して線状発光体として使用できるプラスチック製の周面発光型導光棒も開発されており(例えば、特許文献1〜3参照)、本件出願人も、以前に導光棒のコア層にアクリル系熱可塑性エラストマーを使用した軟質導光棒を開発し、特許出願を行っている(特許文献参照)。
また上記導光棒Bについては、-20℃雰囲気下における曲げ弾性率を1.0〜5.0×103MPaの範囲内とするのが好ましい。
本発明の第一実施形態の導光棒を表す全体斜視図及び断面図である。 本発明の第一実施形態の導光棒を巻き付けたロープ部材を表す側面図及び断面図である。 本発明の第一実施形態の導光棒の変更例を表す断面図である。 効果の実証試験における導光棒の輝度減衰特性を表すグラフである。
『第一実施形態』
次に、本発明の第一実施形態について図1〜図3に基づいて説明する。なお図中、符号1で指示するものは、コア層であり、符号2で指示するものは、クラッド層である。また符号Bで指示するものは、導光棒であり、符号Rで指示するものは、ロープ部材である。
[2-4]クラッド層の形状
また上記クラッド層2の形状に関しては、コア層1の外周に所定の厚みで形成されていればよく、本実施形態のように一層構造でも、図3(b)に示すように複数のクラッド層2から成る多層構造であってもよい。またクラッド層2の厚みについては、耐候性を得るために厚みを0.1mm〜1.0mmの範囲に抑えることが好ましい。
[4]光源装置について
また上記光源装置としては、本実施形態では単色のLED光源を使用しているが、イルミネーション等の用途に応じて単色発光型のものだけでなく複数色発光型のものを使用することもでき、光源装置を導光棒Bの一端だけでなく両端に装着することもできる。また光源装置にLED光源以外のハロゲンランプ等を使用することもできる。
<輝度減衰特性の評価>
上記実施例1〜5及び比較例1〜3のサンプルについて、寸法を長さ1.0m、直径3.5mmとして、光源からの距離が0.1〜0.9mの部位の発光輝度を0.1m間隔で測定した。なお本試験では、発光輝度の測定を、サンプルの被測定部位から垂直方向に0.6m離れた位置に分光放射輝度計(CS-2000コニカミノルタ製)を配置して行った。また光源には、駆動電流300mA、光量28lmのLED光源を使用した。また本明細書中の「輝度減衰特性」とは、下記表の試験条件において計測された発光輝度に基づくものとする。
Figure 2020166067

<耐候性の評価>
次に上記実施例1〜5及び比較例1の長さ300mmの各サンプルについて、ブラックパネル温度:63℃×1000hの条件下で促進耐候性試験機(サンシャインウェザーメーター)を用いて耐候性試験を行った。そして各サンプルについて試験前及び試験後の発光色の色度、並びに試験前と試験後の発光色の色度の変化率を調べたところ、下記表3〜5に示すように実施例1〜5の試験時間1000時間での輝度変化量が±10%の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.02の範囲内に収まることが確認できた。また実施例1〜4のサンプルについては、試験時間1000時間での輝度変化量が±5%の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.01の範囲内に収まることが確認できた。
Figure 2020166067

Figure 2020166067

Figure 2020166067

<曲げ弾性率及び曲げ応力の評価>
上記実施例1〜5及び比較例1のサンプルについて、JIS K 6911(熱硬化性プラスチック一般試験方法)5.17.3 積層棒の曲げ試験方法に準拠し、23℃及び-20℃雰囲気下においてそれぞれ試験を実施した。その結果、下記表に示すとおり実施例1〜5の各サンプルにおける-20℃雰囲気下の曲げ弾性率が1.0〜5.0×103MPaの範囲内に収まることが確認できた。また実施例1〜5の各サンプルについては、-20℃雰囲気下の曲げ弾性率が2.0〜4.0×103MPaの範囲となっており、曲げ弾性率に優れていることが確認できた。
Figure 2020166067


Claims (6)

  1. アクリル系樹脂を主材とするコア層とフッ素系樹脂を主材とするクラッド層とを備えた周面発光型導光棒であって、
    下記式で表される輝度減衰特性の減衰係数[b]の大きさが1.2以下であることを特徴とする周面発光型導光棒。
    Figure 2020166067
  2. コア層の主材として硬質アクリル系樹脂とアクリル系エラストマーの混合材料が使用されると共に、コア層における硬質アクリル系樹脂とアクリル系エラストマーの混合比率が95:5〜70:30であることを特徴とする請求項1記載の周面発光型導光棒。
  3. コア層の主材に用いられる硬質アクリル系樹脂として、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸イソブチルの1種または複数種が使用されると共に、アクリル系エラストマーとして、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体、またはアクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体、またはメタクリル酸メチルとアクリル酸エステルとアクリル酸芳香族エステルから成るアクリル系ブロック共重合体の1種または複数種が使用されていることを特徴とする請求項1または2に記載の周面発光型導光棒。
  4. クラッド層の主材として、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとエチレンの共重体、またはポリフッ化ビニリデンの1種または複数種が使用され、コア層とクラッド層の屈折率差が0.05以上であることを特徴とする請求項3記載の周面発光型導光棒。
  5. -20℃雰囲気下における曲げ弾性率が1.0〜5.0×103MPaの範囲内であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の周面発光型導光棒。
  6. クラッド層の主材100重量部に対し、紫外線吸収作用を有する酸化チタンが光散乱剤として0.01〜5重量部添加されて、促進耐候性試験機による試験時間1000時間での輝度変化量が±10%の範囲内、色度[x,y]の各数値の変化量が±0.02の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の周面発光型導光棒。
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