JP2020165767A - 異音検出装置および異音検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】完成時の車両の異音とその発生方向を精度良く検出するようにした異音検出装置および検出方法を提供する。【解決手段】検査対象車両の車内に設置可能で放射状に配置された複数個の集音器を備えると共に、検査対象車両のうち車内音に異音が検出されない車両を正常車両として所定の条件で走行したときの車内音を車内に放射状に配置された複数個の集音器で時系列に収録し(S10)、正常車両を除く検査対象車両を検査車両として所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で同様に時系列に収録し(S16)、収録された正常車両と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、算出された差分に基づいて車内音の異音とその発生方向を検出する(S12,S14,S18−S26)。【選択図】図3
Description
この発明は異音検出装置および異音検出方法に関し、より具体的には完成時の車両を検査対象として異音(音源)とその発生方向を検出するようにした装置および方法に関する。
完成時の車両の異音は通例検査員が運転してベルジャン(石畳)路などの悪路を走行し、車体を強制的に振動させて得た車内音から検出しているが、このような検査員が介在する試験は検査員の聴力のばらつきの影響を受けると共に、人的な工数も大きいことから、人手を介さずに異音を自動的に検出する技術が提案されており、その例として例えば特許文献1記載の技術を挙げることができる。
特許文献1記載の技術は、検査対象の車両から取得した車内音について周波数帯域ごとに平均化して得た音圧レベルからなる基準値が一定の閾値を超える突発音が生じた場合、その音圧レベルを抽出して特徴量を算出し、算出された特徴量が予め定められた何等かの異音に対応するとき、異音が検出されたと判定している。
ここで、「異音」は、上記したように、通常の走行時の車内音以外の、即ち、エンジン音、ロードノイズなどの通常の走行時の車内音以外の、落下ボルトなどの転がり音や、きしみ音、未結合コネクタの振動音など、適切に製造されていれば本来生じる筈がない雑音あるいは騒音を意味する。
また、完成時の車両の異音を検出するものではないが、音源の発生方向を推定する技術も知られており、その例として下記の特許文献2記載の技術を挙げることができる。特許文献2記載の技術では音源ごとにGEVD(Generalized Eigenvalue Decomposition.一般化固有値展開)−MUSIC(Multiple Signal Classification。多信号分類)法を用いてクアドロコプタなどの移動体で収録される音源の発生方向を推定している。
特許文献1は上記のように構成することで異音を検出しているが、車内音における異音(音源)の発生方向を検出することはできなかった。異音の発生方向も検出できるのが望ましいが、特許文献2記載の技術も完成時の車両の異音の発生方向を推定するものではなかった。
従って、この発明の課題は上記した不都合を解消し、完成時の車両の車内音における異音とその発生方向を精度良く検出するようにした異音検出装置および異音検出方法を提供することを目的とする。
上記した課題を達成するため、この発明に係る異音検出装置は、検査対象車両の車内に設置可能であると共に、放射状に配置された複数個の集音器と、前記検査対象車両のうち車内音に異音が検出されない車両を正常車両として所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する正常車両車内音収録部と、検査車両を前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する検査車両車内音収録部と、前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、前記算出された差分に基づいて前記車内音の異音とその発生方向を検出する異音検出部とを備える如く構成した。
また、この発明に係る異音検出方法は、検査対象車両の車内に設置可能で放射状に配置された複数個の集音器を備えると共に、前記検査対象車両のうち車内音に異音が検出されない車両を正常車両として所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する正常車両車内音収録ステップと、検査車両を前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する検査車両車内音収録ステップと、前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、前記算出された差分に基づいて前記車内音の異音とその発生方向を検出する異音検出ステップと、を備える如く構成した。
以下、添付図面に即してこの発明の実施形態に係る異音検出装置および異音検出方法を実施するための形態を説明する。
図1はこの実施形態に係る異音検出装置を全体的に示す概略図である。
図示の如く、異音検出装置(符号1で示す)は、製造工場で完成された直後の検査対象車両10の車内(車内空間)10aの中央付近に検査時のみ設置可能な複数個のマイクロフォン(集音器)12を備える。マイクロフォン12は、図2に示す如く、車内10aの中央付近から周囲に放射状に配置された8個(8チャネル)のアレイマイクからなる。
異音検出装置1は、8個のマイクロフォン12に加え、マイクロフォン12から出力される6チャンネルの音信号をそれぞれA/D変換してデジタル信号に変換するA/D変換回路14と、A/D変換回路14の出力が入力される電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)16とを備える。ECU16は、プロセッサ(CPU)16aとそれに接続される少なくともメモリ(ROM,RAMなど)16bを有するマイクロコンピュータからなる。図2に示すようにマイクロフォン12はモバイルバッテリ12aを備え、その出力はケーブル12bを介してECU16に送られる。
この実施形態においては、検査員が検査対象車両10を運転してベルジャン(石畳)路などの悪路20を含む所定の走行路22を所定の条件で走行し、車体を強制的に振動させたときに生じる車内音をマイクロフォン12で収録し、A/D変換回路14でA/D変換してECU16に出力する。
ECU16は入力された時系列の音響信号データから通常の走行時の車内音以外の異音(騒音あるいは雑音)の有無と異音が生じたときの異音の発生方向を検出する。異音の有無と異音の発生方向は特許文献2に記載されるGEVD−MUSIC法に従って検出する。
図3は、上記したECU16の動作を示すフロー・チャートである。
以下説明すると、S10において、検査対象車両10のうち車内音に異音が検出されない車両(より詳しくは異音が発生しないことが検出された車両)を正常車両として所定の走行路22を所定の条件で走行したときの車内音をマイクロフォン12で時系列にN個収録する。
ここで「所定の条件」は、所定の走行路(前記したベルジャン(石畳)路などの悪路20を含む所定の走行路22)を、少なくとも走行速度を含む所定の運転条件、より望ましくは走行速度と加減速を含む所定の運転条件で所定時間走行する条件を意味する。
具体的には、正常車両を所定の条件で所定時間(例えば30秒(s)程度)走行したときの車内音をN個予め収録してメモリ16bのRAMのデータベースに格納しておき、S10においてはそれを読み出す。
より具体的には、正常車両を検査員が運転して図1に示す走行路22を所定の条件で走行し、車体を強制的に振動させたときにマイクロフォン12で予め収録してメモリ16bのRAMのデータベースに格納されていた車内音をS10で読み出す。
図4にその収録された正常車両の車内音を示す。図示の如く、所定時間(例えば30秒)に亘って収録された時系列の車内音は単位時間(例えば4秒)ごとに窓(フレーム)で切り取り可能に構成される。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS12に進み、収録された時系列の車内音について短時間フーリエ変換STFTを行い、次いでS14に進み、上記した単位時間4秒(フレーム時刻)ごとに車内音空間相関行列K=NNHを算出する。
この実施形態においては特許文献2に記載されるGEVD−MUSIC法に従って異音の発生方向を検出することから、S14において時系列の車内音について短時間フーリエ変換を行い、時間領域の音響信号を周波数領域の入力スペクトルNに変換する。即ち、収録された正常車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換する相関行列を算出する。S10からS14までの処理は検査の都度ではなく、所定期間(例えば数ケ月)に1回行われる。
他方、製造工場で車両10が完成される度にそれを検査対象として走行路22で検査員を介して所定の条件で走行したときの車内音をS16においてS10のときと同一の所定時間に亘ってマイクロフォン12で時系列(かつリアルタイム)にX個収録する。
図4に収録された検査車両の車内音を示す。図示の如く、正常車両と同一の所定時間に亘って収録された時系列の車内音も、同様に単位時間(例えば4秒)ごとに(インクリメントされる)窓(フレーム)で切り取り可能に構成される。
次いでS18に進み、収録された時系列の検査車両車内音について上記した単位時間4秒ごとに同様に短時間フーリエ変換STFTを行い、S20に進み、直前の単位時間の収録音を用いて車内音空間相関行列R=XXHを算出することで、同様に時系列の車内音の時間領域の音響信号を周波数領域の入力スペクトルXに変換する。
即ち、収録された検査車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する。入力スペクトルは8個のマイクロフォン12から出力されるチャネルごとの周波数領域における値を要素とする8列の行列で示される。
次いでS22に進み、図示の式に示すように、S14で算出された正常車両の車内音空間相関行列Kの逆行列をS20で算出された検査車両の車内音空間相関行列Rに乗じ、検査車両の車内音を事前に収録した正常車両の車内音でキャンセルする。即ち、収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を求め、よって異音の検出の妨げとなる雑音をキャンセルする。
差分の算出はより詳しくは、図示の式を満足するように入力相関行列Rに相関行列Kの逆行列を乗じて得た一般化固有値行列を特異値に分解して左ユニタリ行列Elと特異点行列Λと右ユニタリ行列Er -1を算出する。ここで、固有ベクトルe(左右ユニタリ行列E)が各音源(異音、雑音)を表し、固有値λ(特異点行列Λ)がその大きさを示す。
次いでS24に進み、図示の式に従って異音・雑音の固有ベクトルに分解して空間スペクトルP(φ)を算出する。図示の式においてHは適宜選択される伝達関数ベクトルである。
次いでS26に進み、図5に示すように算出された空間スペクトルP(φ)を適宜設定する閾値と比較して判定することで異音とその発生方向を検出する。図5において−60度、+45度は、マイクロフォン12の配置位置を原点として車両10を平面視で上方から時計回りに見たときの角度を示す。尚、GEVD−MUSIC法による異音とその方向の検出は特許文献2に詳細に記載されているので、説明は以上に止める。
このように、図3フロー・チャートの処理においては収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、算出された差分に基づいて車内音の異音とその発生方向を検出する。
より具体的には、算出された正常車両と検査車両の相関行列の差分を、時系列を単位時間4秒(フレーム時刻)ごとに算出し、前記算出された差分に基づいて空間スペクトルを算出すると共に、算出された空間スペクトルを適宜設定される閾値と比較して車内音の異音とその発生方向を検出する。
ここで、収録された時系列の車内音について単位時間4秒(フレーム時刻)ごとにフーリエ変換して空間相関行列などを算出する理由について説明する。
車内音に異音が生じたか否かを精度良く検出するには走行雑音を可能な限りキャンセル(抑制)する必要があるが、走行路22のベルジャン路の凹凸は一定ではなく、走行雑音は動的に変化する。図6Aは空間スペクトルの時間変化を色の濃淡で表しており、濃い程スペクトルが大きいことを示す。図6Bはそのうちの0度(車両長軸線方向)のスペクトルの時間変化を示す。
図6Aと図6Bから明らかな如く、走行を開始して直ぐに走行雑音が激増する。そこでこの実施形態においては、比較的短い単位時間4秒(フレーム時刻)ごとに処理することで、走行雑音を効果的にキャンセルするようにした。
そこで、この実施形態においては図4に示す如く、開始時刻を基準とし、正常車両の車内音に対して直前の4秒間を用いて相関行列を算出するようにした。前記したように所定の条件は、所定の走行路22を、少なくとも走行速度を含む運転をする条件であることから、図4の上部に示すように途中の車両位置は無視できるほどの差異となる。
従って、それによって車内音に混入しがちな走行雑音を効果的にキャンセルすることができ、車内音に混入する異音とその方向を精度良く検出することができる。具体的には図7に示す走行雑音をキャンセルしない(この実施形態によらない)場合の異音検出に比し、図8に示すこの実施形態の場合は精度の良い異音とその発生方向の検出が可能となる。
上記した如く、この実施形態に係る異音検出装置1あるいは検出方法は、検査対象車両10の車内10aに設置可能であると共に、放射状に配置された複数個の集音器(マイクロフォン)12と、前記検査対象車両のうち車内音に異音が検出されない車両を正常車両として所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する正常車両車内音収録部(16a1)あるいは正常車両車内音収録ステップ(S10)と、検査車両、即ち、前記正常車両を除く検査対象車両を検査車両として前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する検査車両車内音収録部(16a2)あるいは検査車両車内音収録ステップ(S16)と、前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、前記算出された差分に基づいて前記車内音の異音とその発生方向を検出する異音検出部(16a3)あるいは異音検出ステップ(S12,S14,S18−S26)とを備える、より具体的にはプロセッサ(CPU)16aとそれに接続される少なくともメモリ(ROM,RAMなど)16bを有するマイクロコンピュータからなる電子制御ユニット16を備えると共に、そのマイクロプロセッサ16aが上記した正常車両車内音収録部(16a1)あるいは正常車内音収録ステップ(S10)と検査車両車内音収録部(16a2)あるいは検査車両車内音収録ステップ(S16)と異音検出部(16a3)あるいは異音検出ステップ(S12,S14,S18−S26)として機能する如く構成したので、車内音に混入しがちな走行雑音を効果的にキャンセルすることができ、車内音に異音に混入する異音とその発生方向を精度良く検出することができる。
また、前記異音検出部(16a3)あるいは異音検出ステップ(S12,S14,S18−S26)は、前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を、前記時系列を単位時間ごとに分割した時間間隔ごとに算出する如く構成したので、車内音に混入しがちな走行雑音を一層効果的にキャンセルすることができ、車内音に異音に混入する異音とその発生方向を一層精度良く検出することができる。
また、前記異音検出部(16a3)あるいは異音検出ステップ(S12,S14,S18―S26)は、前記収録された正常車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する正常車両相関行列算出部(16a31)あるいは正常車両相関行列算出ステップ(S12,S14)と、前記収録された検査車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する検査車両相関行列算出部(16a32)あるいは検査車両相関行列算出ステップ(S18,S20)と、前記算出された正常車両と検査車両の相関行列の差分を、前記時系列を所定時間ごとに分割した時間間隔ごとに算出し、前記算出された差分に基づいて空間スペクトルを算出する空間スペクトル算出部(16a33)あるいは空間スペクトル算出ステップ(S22,S24)と
を備え、前記算出された空間スペクトルを閾値と比較して前記車内音の異音とその発生方向を検出する(S26)如く構成したので、車内音に混入しがちな走行雑音を一層効果的にキャンセルすることができ、車内音に異音に混入する異音とその発生方向を一層精度良く検出することができる。
を備え、前記算出された空間スペクトルを閾値と比較して前記車内音の異音とその発生方向を検出する(S26)如く構成したので、車内音に混入しがちな走行雑音を一層効果的にキャンセルすることができ、車内音に異音に混入する異音とその発生方向を一層精度良く検出することができる。
また、前記所定の条件は、所定の走行路22を、少なくとも走行速度を含む所定の運転条件で所定時間(例えば30秒)走行する条件である如く構成したので、車内音に混入しがちな走行雑音の範囲を明確に限定することができ、よって車内音に異音に混入する異音とその発生方向を一層精度良く検出することができる。
また、前記正常車両車内音収録部は、前記正常車両が前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する如く構成したので、車内音に混入しがちな走行雑音の範囲を一層明確に限定することができ、よって車内音に異音に混入する異音とその発生方向を一層精度良く検出することができる。
尚、異音検出に際しては車体を強制的に振動させれば足ることから、検査員による走行路22での実際の走行に代え、車両10を加振装置によって振動させて行っても良い。上記した「所定の条件」は車両10が加振装置によって振動された場合も含む。
また、図2などに示したマイクロフォン12の個数も図示例に限られるものではなく、複数個であればどのようなものであっても良い。
1 異音検出装置、10 車両、10a 車内、12 マイクロフォン、14 A/D変換回路、16 電子制御ユニット(ECU)、16a プロセッサ、16a1 正常車両車内音収録部、16a2 検査車両車内音収録部、16a3 異音検出部、16a31 正常車両相関行列算出部、16a32 検査車両相関行列算出部、16a33 空間スペクトル算出部、16b メモリ、20 悪路、22 走行路
Claims (10)
- 検査対象車両の車内に設置可能であると共に、放射状に配置された複数個の集音器と、
前記検査対象車両のうち車内音に異音が検出されない車両を正常車両として所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する正常車両車内音収録部と、
検査車両を前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する検査車両車内音収録部と、
前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、前記算出された差分に基づいて前記車内音の異音とその発生方向を検出する異音検出部と、
を備えることを特徴とする異音検出装置。 - 前記異音検出部は、前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を、前記時系列を単位時間ごとに分割した時間間隔ごとに算出することを特徴とする請求項1に記載の異音検出装置。
- 前記異音検出部は、
前記収録された正常車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する正常車両相関行列算出部と、
前記収録された検査車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する検査車両相関行列算出部と、
前記算出された正常車両と検査車両の相関行列の差分を、前記時系列を所定時間ごとに分割した時間間隔ごとに算出し、前記算出された差分に基づいて空間スペクトルを算出する空間スペクトル算出部と、
を備え、前記算出された空間スペクトルを閾値と比較して前記車内音の異音とその発生方向を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の異音検出装置。 - 前記所定の条件は、所定の走行路を、少なくとも走行速度を含む所定の運転条件で所定時間走行する条件であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の異音検出装置。
- 前記正常車両車内音収録部は、前記正常車両が前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の異音検出装置。
- 検査対象車両の車内に設置可能で放射状に配置された複数個の集音器を備えると共に、
前記検査対象車両のうち車内音に異音が検出されない車両を正常車両として所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する正常車両車内音収録ステップと、
検査車両を所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録する検査車両車内音収録ステップと、
前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を算出し、前記算出された差分に基づいて前記車内音の異音とその発生方向を検出する異音検出ステップと、
を備えることを特徴とする異音検出方法。 - 前記異音検出ステップは、前記収録された正常車両の時系列の車内音と検査車両の時系列の車内音の差分を、前記時系列を単位時間ごとに分割した時間間隔ごとに算出することを特徴とする請求項6に記載の異音検出方法。
- 前記異音検出ステップは、
前記収録された正常車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する正常車両相関行列算出ステップと、
前記収録された検査車両の時系列の車内音を周波数領域の入力スペクトルに変換して相関行列を算出する検査車両相関行列算出ステップと、
前記算出された正常車両と検査車両の相関行列の差分を、前記時系列を所定時間ごとに分割した時間間隔ごとに算出し、前記算出された差分に基づいて空間スペクトルを算出する空間スペクトル算出ステップと、
を備え、前記算出された空間スペクトルを閾値と比較して前記車内音の異音とその発生方向を検出することを特徴とする請求項6または7に記載の異音検出方法。 - 前記所定の条件は、所定の走行路を、少なくとも走行速度を含む所定の運転条件で所定時間走行する条件であることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の異音検出方法。
- 前記正常車両車内音収録ステップは、前記正常車両が前記所定の条件で走行したときの車内音を前記集音器で時系列に収録することを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の異音検出方法。
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