JP2020164341A - 酸化マグネシウム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い反応性及び嵩密度を有する酸化マグネシウム及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明のある観点によれば、結晶子径2〜20nmの結晶子12の集合体である酸化マグネシウム粒子11を含み、酸化マグネシウム粒子11の粒子径が80〜800nmであることを特徴とする、酸化マグネシウム10が提供される。塩基性炭酸マグネシウム5水和物に、加熱条件が互いに異なる2段階の加熱処理を施すことで、上記特徴構成を有する酸化マグネシウムを作製することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、酸化マグネシウム及びその製造方法に関する。
例えば非特許文献1、2に開示されるように、工業排水等の処理対象物から特定の成分を中和反応または吸着反応(以下、これらを単に「反応」と総称する場合がある)により除去する浄化剤として、酸化マグネシウムが着目されている。浄化剤により除去される成分には、ホウ素またはフッ素等を含む環境汚染成分が含まれる。以下、浄化剤による除去の対象となる成分を「被反応成分」とも称する。
特許第5773695号 特許第5125258号 国際公開第2011/040593号 特許第5037066号
二瓶智也ら、「MgOを中和剤とする層状複水酸化物の生成反応とフッ素排水処理法への応用」、Journal of MMIJ vol.129 (2013) p.132−137 亀田知人、「5RFb−1201 マグネシウム化合物を吸着剤として利用するほう素、ふっ素の処理技術の開発」、平成26年度_環境研究総合推進費終了成果報告書 A.H. Chowdhury et al., ’’A facile synthesis of grainy rod−like porous MgO’’ Materials Letters vol.158 (2015) p.190−193
ところで、浄化剤には、被反応成分に対する高い反応性が求められる。ここで、被反応成分に対する反応性は、例えば単位質量の浄化剤が単位時間あたりに反応する被反応成分の質量(または物質量)として定義される。被反応成分に対する反応性が低いと、所望量の被反応成分を処理するために多量の浄化剤が必要になる。このため、浄化剤の準備コスト(例えば浄化剤の購入コスト、製造コスト等)が高くなる。さらに、被反応成分との反応によって多量の沈殿物が発生するので、沈殿物の処理コストも高くなる。
さらに、浄化剤が固体(粉末含む)となる場合には、高い嵩密度も求められる。浄化剤の嵩密度が低いと、被反応成分との反応によって生じた沈殿物がかさばるので、沈殿物の処理コストが高くなる。
しかしながら、酸化マグネシウムには、反応性及び嵩密度が低いという問題があった。酸化マグネシウムに関しては、上述した非特許文献1、2の他、特許文献1〜4、非特許文献3等に開示されるように、様々な検討がなされている。しかし、酸化マグネシウムの反応性及び嵩密度を根本的に改善する技術は未だ提案されていない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、高い反応性及び嵩密度を有する酸化マグネシウム及びその製造方法を提供することにある。
酸化マグネシウムの反応性を高めるための方法の1つとして、酸化マグネシウムを高比表面積化(すなわち多孔質化)することが考えられる。酸化マグネシウムを高比表面積化することで、単位質量あたりの被反応成分との接触面積が増加する。したがって、反応性の向上が期待できる。しかし、酸化マグネシウムを高比表面積化した場合、酸化マグネシウム内に多数の空間が形成されるので、嵩密度は低くなる傾向がある。
このように、酸化マグネシウムを高比表面積化することは嵩密度を高めることと相反する。本発明者は、このように相反する2つの要件を同時に満たす酸化マグネシウムの構成について鋭意検討した。
この結果、本発明者は、(1)酸化マグネシウムを構成する1つ1つの酸化マグネシウム粒子のサイズをサブミクロンオーダーとすること、(2)酸化マグネシウム粒子をナノオーダーサイズの微細な結晶子の集合体、すなわち2次粒子とすることを検討した。酸化マグネシウム粒子のサイズをサブミクロンオーダーとすることで、酸化マグネシウムの嵩密度を高めることができる。さらに、酸化マグネシウム粒子をナノオーダーサイズの微細な結晶子の集合体とすることで、酸化マグネシウム粒子自体の比表面積を高める。これにより、酸化マグネシウム粒子の集合体である酸化マグネシウムの比表面積を高めることができる。
本発明者は、上記特徴構成を有する酸化マグネシウムの製造方法について鋭意検討したところ、塩基性炭酸マグネシウム5水和物に加熱条件が互いに異なる2段階の加熱処理を施すことで、上記特徴構成を有する酸化マグネシウムを作製することに成功した。本発明は、このような知見によってなされたものである。
本発明のある観点によれば、結晶子径2〜20nmの結晶子の集合体である酸化マグネシウム粒子を含み、酸化マグネシウム粒子の粒子径が80〜800nmであることを特徴とする、酸化マグネシウムが提供される。
ここで、結晶子の結晶子径が4〜15nmであってもよい。
また、酸化マグネシウム粒子の粒子径が200〜700nmであってもよい。
また、窒素吸着等温線から算出されるBET比表面積が120〜350m/gであってもよい。
本発明の他の観点によれば、以下の工程(A)、(B)を含むことを特徴とする、酸化マグネシウムの製造方法が提供される。
(A)塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下または不活性ガス雰囲気下、10〜100℃/minの昇温速度で第1の加熱温度まで加熱することで、炭酸マグネシウムを得る工程。
第1の加熱温度は、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下で加熱する場合、350〜500℃となり、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を不活性ガス雰囲気下で加熱する場合、350〜550℃となる。
(B)炭酸マグネシウムを20kPa以下の減圧雰囲気下で550〜1100℃に加熱することで、酸化マグネシウムを得る工程。
ここで、工程(A)では、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を不活性ガス雰囲気下で加熱してもよい。
以上説明したように本発明に係る酸化マグネシウムは、高い反応性及び嵩密度を有する。
本発明の実施形態に係る酸化マグネシウムの概略構成を示す模式図である。 酸化マグネシウム粒子のSEM写真である。 酸化マグネシウム粒子の拡大SEM写真である。 酸化マグネシウムの製造工程を概略的に示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.酸化マグネシウムの構成>
(1−1.酸化マグネシウムの構成)
まず、図1〜図3に基づいて、本実施形態に係る酸化マグネシウム10の構成について説明する。酸化マグネシウム10は、多数の酸化マグネシウム粒子11で構成されている。
酸化マグネシウム粒子11は多数の結晶子12の集合体(凝集体)、すなわち2次粒子となっている。酸化マグネシウム粒子11は略球形となっている。図2、図3に実際に作製された酸化マグネシウム10のSEM写真を示す。もちろん、酸化マグネシウム粒子11の形状は球形に限定されない。
図2、図3に示されるように、各々の酸化マグネシウム粒子11のサイズはサブミクロンオーダーとなっている。具体的には、酸化マグネシウム粒子11の粒子径(球相当直径)は80〜800nmである。以下の説明では、酸化マグネシウム粒子11の粒子径を「酸化マグネシウム10の2次粒子径」とも称する。また、本実施形態では、酸化マグネシウム10の2次粒子径はいわゆる平均粒子径となっている。具体的には、酸化マグネシウム10の2次粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置等によって測定された粒子径分布のメジアン径と定義される。
このように、本実施形態では、酸化マグネシウム粒子11のサイズはサブミクロンオーダーと非常に微細なサイズとなっているので、酸化マグネシウム10の嵩密度を高めることができる。さらに、工業排水等の処理対象物に対する酸化マグネシウム10の分散性を高めることができる。したがって、酸化マグネシウム10を被反応成分に速やかに接触させることができ、結果として酸化マグネシウム10の被反応成分に対する反応性を高めることができる。さらに、酸化マグネシウム10の比表面積を高めることができる。この点でも酸化マグネシウム10の被反応成分に対する反応性を高めることができる。
酸化マグネシウム10の2次粒子径が80nm未満となる場合、嵩密度は高まるものの、酸化マグネシウム10のハンドリング性が低下し、実用性が低下する。このため、酸化マグネシウム10の2次粒子径は80nm以上であることが必要である。酸化マグネシウム10の2次粒子径が800nmを超える場合、嵩密度が大きく低下する。酸化マグネシウム10のハンドリング性及び嵩密度の観点から、酸化マグネシウム10の2次粒子径の下限値は200nm以上であることが好ましく、上限値は700nm以下であることが好ましい。
酸化マグネシウム粒子11を構成する結晶子12はナノオーダーサイズの微細な粒子となっている。具体的には、結晶子12の粒子径、すなわち結晶子径(球相当直径)は2〜20nmである。
結晶子径は、X線回折法によって測定される。具体的には、酸化マグネシウム10のX線回折パターンから42度付近の回折ピークを抽出し、この回折ピークの半値幅からシェラーの式に基づいて、結晶子径を算出する。
さらに、酸化マグネシウム粒子11を構成する結晶子12のサイズがナノオーダーとなっているので、酸化マグネシウム10の比表面積を高めることができ、ひいては被反応成分との反応性を高めることができる。
結晶子径が小さいほど酸化マグネシウム10の比表面積を高めることができる。しかしながら、結晶子径が2nm未満となる場合、酸化マグネシウム粒子11同士の凝集が進み、結果として酸化マグネシウム10の2次粒子径が800nmを超えてしまう。このような観点から、結晶子径は2nm以上である必要がある。結晶子径が大きすぎると酸化マグネシウム10の比表面積が低下し、被反応成分との反応性が低下する。このような観点から、結晶子径は20nm以下である必要がある。酸化マグネシウム粒子11の2次粒子径及び反応性の観点から、結晶子径の下限値は4nm以上であることが好ましい。結晶子径の上限値は15nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
したがって、酸化マグネシウム10の好ましい構成の一例として、結晶子径が4〜10nmであり、酸化マグネシウム10の2次粒子径が200〜700nmとなる構成が挙げられる。勿論、酸化マグネシウム10の構成はこの構成に限定されない。
(1−2.BET比表面積)
本実施形態では、酸化マグネシウム10の2次粒子径及び結晶子径がいずれも小さくなるので、酸化マグネシウム10の比表面積は大きくなる。具体的には、酸化マグネシウム10のBET比表面積は、120〜350m/gであることが好ましい。この場合、酸化マグネシウム10のハンドリング性が良好となり、かつ反応性も高くなる。
(1−3.ゆるめ嵩密度)
上記の通り、酸化マグネシウム10の嵩密度は大きくなる。具体的には、ゆるめ嵩密度は0.16〜0.50g/mlであることが好ましい。この場合、酸化マグネシウム10のハンドリング性が良好となり、かつ反応性及び分散性も高くなる。
<2.酸化マグネシウムの製造方法>
つぎに、図4を参照して、酸化マグネシウム10の製造方法について説明する。酸化マグネシウム10の製造方法は、以下の工程(A)、(B)を含む。
(A)塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下または不活性ガス雰囲気下、10〜100℃/minの昇温速度で第1の加熱温度まで加熱することで、炭酸マグネシウムを得る工程。
第1の加熱温度は、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下で加熱する場合、350〜500℃となり、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を不活性ガス雰囲気下で加熱する場合、350〜550℃となる。
(B)炭酸マグネシウム30を20kPa以下の減圧雰囲気下で550〜1100℃に加熱することで、酸化マグネシウム10を得る工程。
本実施形態では、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20に加熱条件が互いに異なる2段階の加熱処理(工程(A)、(B))を施す。工程(A)では、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20から炭酸マグネシウム30が生成され、工程(B)では炭酸マグネシウム30から酸化マグネシウム10が生成される。すなわち、本実施形態では、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20を直接酸化マグネシウムとするのではなく、加熱処理を2段階に分けることで一旦炭酸マグネシウム30を生成する。炭酸マグネシウム30を一旦生成することが酸化マグネシウム10の生成にあたり非常に重要となる。以下詳細を説明する。
(2−1.工程(A))
工程(A)では、まず図4に示す塩基性炭酸マグネシウム5水和物20を準備する。塩基性炭酸マグネシウム5水和物20は、Mg(CO(OH)・5HOの分子式で示される構造を有し、尿素、酢酸マグネシウム4水和物、及び水を原料とした水熱合成により得ることができる。一例を挙げると以下のとおりである。すなわち、尿素、酢酸マグネシウム4水和物、及び水を1:5:16の割合(質量比)で混合する。ついで、混合液を高圧容器に投入し、180℃で5時間加熱する。すなわち、いわゆる水熱合成を行う。これにより、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20を作製する。塩基性炭酸マグネシウム5水和物20は長尺な形状を有していることが多い。なお、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20の製造方法はこの例に限定されない。すなわち、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20を製造方法は限定されない。
ついで、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20を大気下または不活性ガス雰囲気下、10〜100℃/minの昇温速度で第1の加熱温度まで加熱する。これにより、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20から水分が分解及び除去され、炭酸マグネシウム30が生成する。
ここで、炭酸マグネシウム30は多数の炭酸マグネシウム粒子31の集合体となっている。炭酸マグネシウム30の粒子径(すなわち、炭酸マグネシウム粒子31の粒子径)は、酸化マグネシウム10の2次粒子径と同等となる。なお、炭酸マグネシウム30の粒子径はいわゆる球相当直径である。また、炭酸マグネシウム30の粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置等によって測定された粒子径分布のメジアン径と定義される。
したがって、炭酸マグネシウム30の粒子径を調整することで、酸化マグネシウム10の2次粒子径を調整することができる。炭酸マグネシウム30の粒子径は、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20から水分が分解する際の分解速度、すなわち塩基性炭酸マグネシウム5水和物20の昇温速度によって変動する。なお、本実施形態及び後述する実施例では、加熱対象の物質の温度は、実質的には雰囲気温度(例えば加熱対象の物質が設置される炉内の温度)を意味するものとする。
工程(A)での昇温速度は10〜100℃/minとなる。昇温速度が10℃/min未満となる場合、炭酸マグネシウム30の粒子径、ひいては酸化マグネシウム10の2次粒子径が過大となり、上述した800nmを超過する可能性がある。昇温速度が100℃/minを超える場合、酸化マグネシウム10の2次粒子径が非常に小さくなり、80nmを下回る可能性がある。
工程(A)での第1の加熱温度は雰囲気によって異なる。具体的には、第1の加熱温度は、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下で加熱する場合、350〜500℃となり、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を不活性ガス雰囲気下で加熱する場合、350〜550℃となる。これにより、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20から水分を分解及び除去することができる。加熱温度が第1の加熱温度の下限値(すなわち350℃)未満となる場合、塩基性炭酸マグネシウム5水和物20の分解が十分進行せず、また、粒子径の小さな炭酸マグネシウムを得ることができない可能性がある。加熱温度が第1の加熱温度の上限値(すなわち500℃または550℃)を超える場合、酸化マグネシウム10の結晶子12が粗大化してしまう可能性がある。つまり、加熱温度が第1の加熱温度が上限値を超える場合、工程(A)で生成した炭酸マグネシウムからさらに二酸化炭素が分離し、酸化マグネシウム10が生成する可能性がある。この場合、実質的に加熱を1段階で行うことになる。これは従来の酸化マグネシウム10の製造方法と同様であり、結果として酸化マグネシウム10の結晶子12が粗大化する。
工程(A)の加熱は、大気下または不活性ガス雰囲気下で行われる。理由は定かでないが、このような雰囲気下で加熱を行うことで、酸化マグネシウム10の結晶子径を小さくすることができ、ひいては酸化マグネシウム10の比表面積を高めることができる。工程(A)の加熱は、不活性雰囲気下で行われることが好ましい。この場合、酸化マグネシウム10の結晶子径をより容易に小さくすることができる。雰囲気を構成するガスは流動させることが好ましい。なお、工程(A)の加熱を酸化性ガス(すなわち、酸素を供給することにより、空気(大気)以上に他の物質の燃焼を引き起こす、または燃焼を助けるガス)雰囲気下で行った場合、酸化マグネシウム10の結晶子径が大きくなり、比表面積が小さくなる。
塩基性炭酸マグネシウム5水和物20の温度を上記加熱温度に維持する時間、すなわち加熱時間は、所望の酸化マグネシウム10が得られるように調整されればよい。一例として、加熱時間は30分〜1時間程度であればよい。
(2−2.工程(B))
工程(B)では、炭酸マグネシウムを20kPa以下の減圧雰囲気下で550〜1100℃に加熱する。これにより、炭酸マグネシウムから二酸化炭素を分解して酸化マグネシウム10を生成するとともに、分解した二酸化炭素を酸化マグネシウム10から速やかに除去する。これにより、結晶子径の小さな酸化マグネシウム10を生成することができる。
工程(B)の減圧が不十分となる場合(すなわち圧力が20kPa超となる場合。加圧雰囲気下で行う場合も同様)、加熱中に炭酸マグネシウムの分解反応と酸化マグネシウム10及び二酸化炭素の再結合反応とが可逆的に生じる。この過程で酸化マグネシウム10の結晶子12の活性が高まり、結晶子12同士の融着が進行する。この結果、酸化マグネシウム10の結晶子径が粗大化してしまう。なお、減圧時の圧力の下限値は特に制限されないが、5kPa以上であってもよい。
加熱温度が550℃未満となる場合には、炭酸マグネシウムの分解反応が十分に進まず、酸化マグネシウムが得られない。加熱温度が1100℃を超える場合には、酸化マグネシウム10の結晶子12が粗大化してしまう。加熱温度は850℃以下が好ましい。これにより、結晶子径をより小さくすることができるからである。
炭酸マグネシウムの温度を上記加熱温度に維持する時間、すなわち加熱時間は、所望の酸化マグネシウム10が得られるように調整されればよい。一例として、加熱時間は30分〜1時間程度であればよい。
上述したように、工程(B)によって得られた酸化マグネシウム10の2次粒子径は、工程(A)によって得られた炭酸マグネシウム30の粒子径と同等となる。なお、仮に工程(A)を省略して工程(B)だけを行った場合、すなわち塩基性炭酸マグネシウム5水和物に工程(B)の加熱処理を行った場合、酸化マグネシウム10の結晶子径を小さくすることはできるが、2次粒子径を小さくすることができない。
このように、本実施形態による酸化マグネシウム10の製造方法では、加熱処理を2段階に分けて行う。これにより、2次粒子径及び結晶子径が共に小さい酸化マグネシウム10を作製することができる。
<1.各パラメータの測定方法>
つぎに、本実施形態の実施例について説明する。まず、各パラメータの測定方法について説明する。
(1−1.酸化マグネシウムの結晶子径)
X線回折装置(リガク社製SmartLab)を用いて酸化マグネシウムの結晶子径を測定した。具体的には、X線回折装置の測定結果を解析ソフトよりX線回折パターンに変換した。ついで、酸化マグネシウムのX線回折パターンから42度付近の回折ピークを抽出し、この回折ピークの半値幅からシェラーの式に基づいて、結晶子径を算出した。
(1−2.酸化マグネシウムのBET比表面積)
マイクロトラック・ベル社製のBELSORPminiを用いて窒素ガス吸着測定を行い、窒素吸着等温線を得た。測定温度は77Kとした。窒素吸着等温線は、相対圧0〜0.995の範囲で測定した。ついで、BELSORPminiに付属の解析ソフトにより、窒素吸着等温線をBET法により解析し、BET比表面積を算出した。
(1−3.酸化マグネシウムのゆるめ嵩密度)
粉体特性測定装置パウダテスタ(ホソカワミクロン社製PT−N)を用いて酸化マグネシウムのゆるめ嵩密度を測定した。具体的には、内容積100cmのカップを装置にセットし、その上に目開き710μmの篩をセットした。ついで、篩上に酸化マグネシウム300gを投入し、篩に振動を与えながら酸化マグネシウムをカップ内に酸化マグネシウムがカップから過剰に溢れる程度まで落下させた。ついで、カップに充填された酸化マグネシウムの山盛り分をブレードで擦り切り、酸化マグネシウムの質量を測定した。ついで、酸化マグネシウムの質量をカップの内容積で除することで、ゆるめ嵩密度を算出した。ゆるめ嵩密度は3回測定し、その算術平均値を記録した。
(1−4.酸化マグネシウムの2次粒子径)
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製MT3300EX II)を用いて酸化マグネシウムの2次粒子径分布を測定した。溶媒は水を使用し、遠心場の回転速度は3000rpmとした。そして、装置の専用の解析ソフトによってメジアン径を測定し、このメジアン径を酸化マグネシウムの2次粒子径(平均粒子径)とした。
(1−6.炭酸マグネシウムの粒子径)
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製MT3300EX II)を用いて炭酸マグネシウムの粒子径分布を測定した。溶媒は水を使用し、遠心場の回転速度は3000rpmとした。そして、装置の専用の解析ソフトによってメジアン径を測定し、このメジアン径を炭酸マグネシウムの粒子径(平均粒子径)とした。
<2.酸化マグネシウムの作製>
(2−1.塩基性炭酸マグネシウム5水和物の作製(実施例1〜10、比較例1〜7))
尿素(和光純薬工業社製、特級)、酢酸マグネシウム4水和物(関東化学社製、鹿特級)及び水を1:5:16の割合(質量比)で混合し、混合液を高圧容器に入れた。ついで、電気炉に高圧容器をセットし、180℃で5時間加熱した。
電気炉の内温が40℃以下に冷えてから、高圧容器を取り出し、高圧容器の内容物をろ過し、回収物を50℃にて5時間、真空乾燥することで、塩基性炭酸マグネシウム5水和物を得た。
(2−2.酸化マグネシウムの作製(実施例1〜9、比較例1〜4))
(2−2−1.工程(A))
塩基性炭酸マグネシウム5水和物を3g秤量し、石英製のサンプル管に投入した。ついで、サンプル管を電気炉にセットし、150ml/minのアルゴンガスフロー下で、電気炉内の温度を表1に記載の第1の加熱温度まで表1に記載の第1の昇温速度で昇温した。なお、電気炉内の雰囲気を第1の加熱雰囲気として表1に示した。ついで、電気炉内の温度を当該加熱温度に30分維持した。その後、炉内が室温まで冷えてから、サンプル管に入った炭酸マグネシウムを回収した。
(2−2−2.工程(B))
ついで、回収した炭酸マグネシウムの内0.5gをサンプル管に投入した。ついで、サンプル管を電気炉にセットした。電気炉内の雰囲気は大気とした。ついで、電気炉内の圧力を大気圧から表1に記載の第2の加熱雰囲気まで減圧させた。ついで、電気炉内の温度を表1に記載の第2の加熱温度まで昇温速度10℃/minで昇温した。ついで、電気炉内の温度を当該加熱温度に30分維持した。その後、炉内が室温まで冷えてから、サンプル管に入った酸化マグネシウムを回収した。
(2−3.酸化マグネシウムの作製(実施例10、比較例5))
工程(A)の雰囲気(第1の加熱雰囲気)を150ml/minの純空気(大気)フローとした他は上記2−2と同様の工程を行うことで実施例10または比較例5に係る酸化マグネシウムを作製した。
(2−4.酸化マグネシウムの作製(比較例6))
工程(B)の雰囲気(第2の加熱雰囲気)を150ml/minのアルゴンガスフローとした(すなわち減圧を行わなかった)他は上記2−2と同様の工程を行うことで比較例6に係る酸化マグネシウムを作製した。
(2−5.酸化マグネシウムの作製(比較例7))
工程(A)の雰囲気(第1の加熱雰囲気)を10kPaの減圧雰囲気とした他は上記2−2と同様の工程を行うことで比較例7に係る酸化マグネシウムを作製した。
(2−6.酸化マグネシウムの作製(比較例8、9))
酸化マグネシウムの原料を塩基性炭酸マグネシウム軽質(比較例8)または塩基性炭酸マグネシウム重質(比較例9)(いずれも和光純薬工業社製)とした他は上記2−2と同様の工程を行うことで比較例8または比較例9に係る酸化マグネシウムを作製した。
(2−7.市販の酸化マグネシウム(比較例10、11))
市販の酸化マグネシウムとして、神島化学工業社製スターマグR(比較例10)及びタテホ化学工業社製#500(比較例11)を準備した。上述した各実施例及び比較例の製造条件(合成条件)を表1にまとめて示す。
<3.酸化マグネシウムの物性評価>
上述した各パラメータの測定方法に従って、各実施例及び比較例に係る酸化マグネシウムの結晶子径、2次粒子径、BET比表面積、及びゆるめ嵩密度を測定した。結果を表2にまとめて示す。
<4.酸化マグネシウムの反応性評価>
酸化マグネシウムの反応性を評価するために、酸性溶液の中和に要する反応時間を調べた。具体的には、Alを10質量%含有するポリ塩化アルミニウム(大明化学工業社製)を水に加え、Al(III)濃度が100mg/LであるAl(III)溶液を調整した。ついで、22℃に調整したAl(III)溶液300mLをスターラーで撹拌しながら、0.060gの酸化マグネシウムをAl(III)溶液に添加した。ついで、ガラス電極pH計(HORIBA社製D50)を用いて、Al(III)溶液のpHの経時変化を測定した。ついで、酸化マグネシウムをAl(III)溶液に添加してからpHが8を超えるまでの時間を反応時間として記録した。ついで、反応時間に基づいて、酸化マグネシウムの反応性を評価した。具体的には、以下の判定基準に基づいて酸化マグネシウムの反応性を評価した。評価結果を表2にまとめて示す。
[合格ランク]
S:反応時間が30分以内であるもの。
A:反応時間が45分以内であるもの。
B:反応時間が60分以内であるもの。
[不合格ランク]
C:合格ランクBに満たないもの。すなわち、反応時間が60分を超えるもの。
表1及び表2から明らかな通り、炭酸マグネシウムの粒子径は、酸化マグネシウムの2次粒子径と同等となる。したがって、炭酸マグネシウムの粒子径を調整することで、酸化マグネシウムの2次粒子径を調整することができることがわかる。さらに、酸化マグネシウムの結晶子径及び2次粒子径が本実施形態の要件を満たす実施例1〜10では、いずれも優れた反応性評価結果が得られた。具体的には、いずれもBランク以上の結果が得られた。さらに、実施例1〜10の嵩密度は、いずれも本実施形態の要件を満たしており、高い水準を維持していた。特に、実施例1〜6では、結晶子径が4〜10nm、BET比表面積が120〜350m/gと好ましい範囲内の値となっているので、反応性がSランクとなった。一方、実施例7、8では、反応性がAランクとなった。実施例7、8では、結晶子径が10nmを超えており、かつBET比表面積が好ましい範囲から外れている(120m/gより小さい)ので、反応性がAランクとなったと考えられる。
実施例7でBET比表面積が120m/gより小さくなった理由は、第2の加熱温度が実施例1〜6に比べて高いことが考えられる。この結果、酸化マグネシウムの結晶子径が大きくなり、BET比表面積が120m/gより小さくなったと考えられる。実施例8でBET比表面積が120m/gより小さくなった理由は、第2の加熱雰囲気の減圧の程度が実施例1〜6に比べて低いことが考えられる。この結果、酸化マグネシウムの結晶子径が大きくなり、BET比表面積が120m/gより小さくなったと考えられる。
実施例9、10では、反応性がBランクとなった。実施例9、10では、結晶子径が15nmを超えており、BET比表面積が更に小さいので、反応性がBランクとなったと考えられる。実施例9でBET比表面積が小さくなった理由は、第2の加熱温度が実施例7に比べて高いことが考えられる。この結果、結晶子径が大きくなり、BET比表面積が120m/gより小さくなったと考えられる。実施例10でBET比表面積が120m/gより小さくなった理由は、工程(A)の雰囲気が大気となっていることが考えられる。この結果、結晶子径が大きくなり、BET比表面積が120m/gより小さくなったと考えられる。
これに対し、本実施形態の要件を満たさない比較例1〜11では、反応性がCランクとなった。具体的には、比較例1では、第1の加熱温度が550℃を超えたために、結晶子径が20nmを超えている。比較例2では、第2の加熱雰囲気の減圧の程度が低いため、結晶子径が20nmを超えている。比較例3では、第1の昇温速度が低すぎるので、2次粒子径が800nmを超えている。比較例4では、第2の加熱温度が1100℃を超えているので、結晶子径が20nmを超えている。比較例5では、第1の加熱雰囲気が大気フローとなっており、かつ第1の加熱温度が500℃を超えているため、結晶子径が20nmを超えている。比較例6では、第2の加熱雰囲気が減圧雰囲気となっていないため、結晶子径が20nmを超えている。比較例7では、第1の加熱雰囲気が大気及び不活性ガス雰囲気のいずれにも該当しないため、2次粒子径が800nmを超えている。比較例8、9では、出発物質が塩基性炭酸マグネシウム5水和物ではないため、2次粒子径が800nmを超えている。比較例10、11は市販の酸化マグネシウムであり、2次粒子径が800nmを超えている。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、酸化マグネシウム10が本実施形態の要件を満たす酸化マグネシウム粒子11のみで構成されるものとしたが、他の種類の酸化マグネシウムが混在していてもよい。他の種類の酸化マグネシウムの混合量等は、酸化マグネシウム全体に求められる特性等に応じて調整されればよい。
10 酸化マグネシウム
11 酸化マグネシウム粒子
12 結晶子
20 塩基性炭酸マグネシウム5水和物
30 炭酸マグネシウム
31 炭酸マグネシウム粒子

Claims (6)

  1. 結晶子径2〜20nmの結晶子の集合体である酸化マグネシウム粒子を含み、
    前記酸化マグネシウム粒子の粒子径が80〜800nmであることを特徴とする、酸化マグネシウム。
  2. 前記結晶子の結晶子径が4〜15nmであることを特徴とする、請求項1記載の酸化マグネシウム。
  3. 前記酸化マグネシウム粒子の粒子径が200〜700nmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の酸化マグネシウム。
  4. 窒素吸着等温線から算出されるBET比表面積が120〜350m/gであることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の酸化マグネシウム。
  5. 以下の工程(A)、(B)を含むことを特徴とする、酸化マグネシウムの製造方法。
    (A)塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下または不活性ガス雰囲気下、10〜100℃/minの昇温速度で第1の加熱温度まで加熱することで、炭酸マグネシウムを得る工程。
    前記第1の加熱温度は、前記塩基性炭酸マグネシウム5水和物を大気下で加熱する場合、350〜500℃となり、前記塩基性炭酸マグネシウム5水和物を不活性ガス雰囲気下で加熱する場合、350〜550℃となる。
    (B)前記炭酸マグネシウムを20kPa以下の減圧雰囲気下で550〜1100℃に加熱することで、前記酸化マグネシウムを得る工程。
  6. 前記工程(A)では、前記塩基性炭酸マグネシウム5水和物を不活性ガス雰囲気下で加熱することを特徴とする、請求項5記載の酸化マグネシウムの製造方法。

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