以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1(以下「遊技機1」と略称する)について説明する。なお、本実施形態では、遊技機1がいわゆる1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機として構成されている場合を例に説明する。
[遊技機1の構成例]
まず、図1,2を参照しつつ、遊技機1の構成例について説明する。ここで、図1は遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。図1,2に示されるように、遊技機1は、遊技機枠30と、遊技機枠30内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠30は、装飾面を有する前面枠31と、遊技盤2等を取り付けるための本体枠と、遊技機1をホールの島設備に固定するための外枠とを有して構成されている。前面枠31は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置されたガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。
また、図1に示されるように、前面枠31には、遊技球を発射させるための発射ハンドル32と、発射装置(不図示)へ供給される遊技球を貯留する上皿33と、上皿33に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿34とが設けられている。遊技者が発射ハンドル32を握って時計回りに回転させると、上皿33に貯留されていた遊技球が発射装置へと案内され、発射ハンドル32の回転角度に応じた発射強度で発射される。発射された遊技球は、遊技領域3の左側に位置するレール部材4に沿って移動した後に遊技領域3の上部位置へと案内され、遊技領域3に設けられた遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する。
なお、レール部材4の終端には球戻り防止片6が設けられており、この球戻り防止片6によって、一旦遊技領域3に進入した遊技球が発射装置側に戻ることが防止される。また、発射ハンドル32と近接する位置に停止ボタンが設けられており、遊技者は、この停止ボタンを操作することによって、発射ハンドル32を初期姿勢に戻さなくても遊技球の発射を一時的に停止させることが可能である。
遊技者が発射ハンドル32を小さい回転角度だけ回転させる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い発射強度で発射され、この遊技球は、左遊技領域3Lを流下する。一方、遊技者が発射ハンドル32を大きい回転角度だけ回転させる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い発射強度で発射され、この遊技球は、センター装飾体10の右上方に位置するレール部材4に沿って移動した後に右遊技領域3Rを流下する。
左遊技領域3Lにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、開閉部材23、及び3つの一般入賞口24が設けられている(図2参照)。また、右遊技領域3Rにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口22、上記開閉部材23、1つの一般入賞口24、ゲート25、大入賞口26、開閉部材27、小入賞口28、及び開閉部材29が設けられている(図2参照)。
発射装置から発射された遊技球は、遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する過程で、第1始動口21、第2始動口22、一般入賞口24、大入賞口26、及び小入賞口28のいずれかに入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿33または下皿34に払い出される。例えば、第1始動口21に1個の遊技球が入賞する毎に4個の賞球が払い出され、第2始動口22に1個の遊技球が入賞する毎に1個の賞球が払い出され、一般入賞口24に1個の遊技球が入賞する毎に3個の賞球が払い出される。また、大入賞口26に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、小入賞口28に1個の遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出される。なお、いずれにも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下端部に形成された排出口を介して遊技領域3から排出される。
なお、遊技盤2の中央に形成された開口部には、センター装飾体10が設けられている。このセンター装飾体10は、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11と、ワープ入口およびワープ出口を両端とするワープ部12とを有して構成されている。左遊技領域3Lを流下する遊技球は、ワープ入口からワープ部12に進入する場合があり、この遊技球は、ワープ出口から排出されてステージ部11へと案内される。このステージ部11の左右中央の位置には、ステージ部11上を転動する遊技球を第1始動口21に向けて落下させる案内溝が形成されている。このため、ワープ部12を介してステージ部11へと案内された遊技球は、ワープ部12を通過することなく左遊技領域3Lを流下する遊技球に比べて、第1始動口21に入賞し易い。
第1始動口21は、常時開放されている始動領域である。遊技機1では、遊技者が左打ちした遊技球が第1始動口21を通過して入賞した場合、大当たり(いわゆる1種当たり)か否かが判定される。この判定が行われると、後述する第1特別図柄表示器41(図3参照)において、図柄が所定時間変動表示された後、その判定結果を示す図柄が停止表示される。ここで、大当たりを報知する「大当たり図柄」が停止表示された場合は、大入賞口26を長開放する複数回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行される。
第2始動口22は、普通電動役物としての開閉部材23が作動していないときには閉塞されており、開閉部材23が作動することによって開放される始動領域である。遊技機1では、遊技者が右打ちした遊技球が第2始動口22を通過して入賞した場合、大当たり(いわゆる1種当たり)か否か、小当たり(いわゆる2種当たり)か否かが判定される。この判定が行われると、後述する第2特別図柄表示器42(図3参照)において、図柄が所定時間変動表示された後、その判定結果を示す図柄が停止表示される。ここで、大当たりを報知する「大当たり図柄」が停止表示された場合は、大入賞口26を長開放する複数回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行される。一方、小当たりを報知する「小当たり図柄」が停止表示された場合は、小入賞口28を開放する開放遊技を1ラウンド目のラウンド遊技とし、且つ、大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技を2ラウンド目以降のラウンド遊技とする複数回のラウンド遊技の実行が可能である。
後に詳述するが、小入賞口28の内部領域には、V入賞口287(図4(A)参照)を形成するV入賞口センサ283(図4,5参照)が設けられている。上記のように、第2特別図柄表示器42に「小当たり図柄」が停止表示された場合、小入賞口28およびV入賞口センサ283の両方を開放する開放遊技が実行され、この開放遊技中に小入賞口28内に進入した遊技球がV入賞口センサ283を通過した(すなわちV入賞した)ことを条件として、上記2ラウンド目以降のラウンド遊技(すなわち、大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技)が実行される。そして、これらの長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技の終了時に、遊技状態が「通常遊技状態」から「時短遊技状態」に移行する。
このように、本実施形態の遊技機1では、小当たり遊技の開放遊技中に遊技球がV入賞することを条件として、小当たり遊技および大当たり遊技から構成される一連の特別遊技が実行され、この特別遊技の終了後は、「時短遊技状態」で遊技が制御される。一方、開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過しなかった場合は、2ラウンド目以降のラウンド遊技(すなわち、大当たり遊技)は実行されず、遊技状態が「時短遊技状態」に移行することもない。
なお、以下の説明では、第1始動口21に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口22に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらを総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
また、以下の説明では、小入賞口28(及びV入賞口センサ283)を開放する開放遊技から構成される遊技者に有利な特別遊技を「小当たり遊技」と呼び、大入賞口26を長開放する複数回の長開放ラウンド遊技から構成される遊技者に有利な特別遊技を「大当たり遊技」と呼んで、両者を区別する場合がある。
大入賞口26は、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果として、1種当たりであることを報知する「大当たり図柄」が停止表示されたことに応じて開放される特別入賞領域である。また、大入賞口26は、第2特別図柄判定の判定結果として、2種当たりであることを報知する「小当たり図柄」が停止表示され、これに応じて実行される小当たり遊技に係る開放遊技中に遊技球がV入賞した場合にも開放される。
この大入賞口26の開口部には、大入賞口26を開閉するプレートである開閉部材27が設けられている(図2参照)。大入賞口26は、通常はこの開閉部材27によって閉塞されている。これに対して、大当たり図柄が停止表示されるか、或いは、開放遊技中に遊技球がV入賞した場合に、開閉部材27を作動させて大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材27が大入賞口26を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから大入賞口26を閉塞する閉姿勢に戻る上記の長開放ラウンド遊技が複数回行われる。なお、大入賞口26を開放する各長開放ラウンド遊技は、本実施形態では、大入賞口26に10個の遊技球が入賞するか、或いは、大入賞口26が開放されてから(大入賞口26に10個の遊技球が入賞することなく)25秒が経過するまで継続する。本実施形態の遊技機1では、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出されるため、遊技者は、1回の長開放ラウンド遊技で100個(=10個×10カウント)の賞球を獲得することが可能である。このように、大当たり遊技中は、遊技者が多量の賞球を獲得可能な複数回の長開放ラウンド遊技が行われるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
なお、小当たり遊技に係る開放遊技中に遊技球がV入賞した場合にも同様の大当たり遊技が実行されるが、この開放遊技中に遊技球がV入賞しなかった場合には、小当たり遊技に続く大当たり遊技が開始されることはない。
小入賞口28は、第2特別図柄判定の判定結果として、2種当たりであることを報知する「小当たり図柄」が停止表示されたことに応じて開放される特別入賞領域である。この小入賞口28の開口部には、小入賞口28を開閉する羽根部材である開閉部材29(図2,4参照)が設けられている。小入賞口28は、通常はこの開閉部材29によって閉塞されている。これに対して、第2特別図柄表示器42に所定の小当たり図柄が停止表示された場合、開閉部材29を作動させて小入賞口28を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中は、開閉部材29が小入賞口28を開放する開姿勢(図2参照)を0.5秒間維持してから小入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻る短開放動作が12回繰り返される。
なお、説明の便宜上、図2には、画像表示装置7の表示画面70において演出図柄が変動表示されているときに、開閉部材27が大入賞口26を開放する開姿勢となり、開閉部材28が小入賞口28を開放する開姿勢となっている状態が図示されているが、実際には、演出図柄の変動表示中に開閉部材27,29が開姿勢となることはない。また、小当たり遊技の開放遊技には小入賞口28が用いられ、大当たり遊技の長開放ラウンド遊技には大入賞口26が用いられるため、実際には、図2に例示されるように小入賞口28および大入賞口26の両方が同時に開放されることはない。
第2始動口22には開閉部材23(図2参照)が近接配置されている。この開閉部材23は、開閉部材23が第2始動口22を閉塞する閉姿勢と、第2始動口22を開放する開姿勢(図2参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口22は、通常は開閉部材23によって閉塞されている。これに対して、遊技者が右打ちした遊技球がゲート25を通過すると、賞球は払い出されないものの、第2始動口22を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口22を開放すると判定された場合、開閉部材23が所定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口22は、開閉部材23が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、開閉部材23が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、ゲート25に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
一般入賞口24は、第1始動口21と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(本実施形態では3個)の賞球が払い出される入賞口である。ただし、第1始動口21等とは異なり、一般入賞口24に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[主表示器40の構成例]
図3は、図2における主表示器40の拡大図である。図3に例示されるように、主表示器40は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、「i〜p」で示す8個のLEDを有して構成されており、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第1特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の判定結果を報知する図柄として、1種当たりを報知する大当たり図柄、又はハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、「a〜h」で示す8個のLEDを有して構成されており、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第2特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の判定結果を報知する図柄として、1種当たりを報知する大当たり図柄、2種当たりを報知する小当たり図柄、又はハズレ図柄が停止表示される。
普通図柄表示器43は、「s〜t」で示す2個のLEDを有して構成されており、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記2個のLEDを交互に点灯させることで図柄の変動表示を行い、普通図柄判定の判定結果に応じた点灯態様で各LEDを所定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。ここで、当たり図柄が停止表示された場合、現在の遊技状態に応じた開放パターンで開閉部材23を動作させることによって第2始動口22を開放する補助遊技が行われる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器43に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
第1特図保留表示器44は、「u〜v」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特図保留表示器45は、「w〜x」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がいずれも「4」に設定されている。普図保留表示器46は、「q〜r」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって普通図柄判定の保留数を表示する。
ラウンド表示器47は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、その大当たり図柄に対応する大当たりに応じて実行される大当たり遊技において何回のラウンド遊技が実行されるかを示すラウンド数を表示する。また、第2特別図柄表示器42に小当たり図柄が停止表示されたことに応じて実行される、小当たり遊技および大当たり遊技の合計ラウンド数を表示する。このラウンド表示器47は、本実施形態では、4R用LEDと、6R用LEDと、8R用LEDと、10R用LEDとを有して構成されており、これらのLEDのいずれかが点灯することによってラウンド数が報知される。
なお、本実施形態では、小当たり遊技、及び小当たり遊技中における遊技球のV入賞に応じて大当たり遊技が実行される場合に、ラウンド表示器47がこれらの特別遊技の合計ラウンド数を表示する場合を例に説明する。これに対して、例えば、小当たり遊技中に遊技球がV入賞したタイミングか、或いは、その直後に、小当たり遊技に続く大当たり遊技を構成する長開放ラウンド遊技のラウンド数(すなわち、開放遊技の1回を除くラウンド数)をラウンド表示器47が表示するようにしてもよい。
遊技状態表示器48は、「a1〜a3」で示す3個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技機1の遊技状態を表示する。発射方向表示器49は、「y〜z」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技球の発射方向を表示する。すなわち、左打ちを行うべき状態であるか、或いは右打ちを行うべき状態であるかを表示する。
[遊技機1が備える演出手段の構成例]
図1,2に例示されるように、遊技盤2や前面枠31には、各種の演出を行うものとして、装飾部材13、可動装飾部材14、枠ランプ37、スピーカ38、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、画像表示装置7が設けられている。
装飾部材13は、複数のLEDを有して構成される盤面ランプ5(図5参照)を内蔵しており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
可動装飾部材14は、画像表示装置7の前方であって且つ装飾部材13の後方に配置されている。この可動装飾部材14には複数のLEDが内蔵されており、可動装飾部材14は、可動装飾部材14自体の動きと光の両方或いは一方によって所定の演出を行う。本実施形態では、遊技盤2と画像表示装置7の表示画面70との間に、可動装飾部材14が動作可能な所定の空間が設けられており、可動装飾部材14は、表示画面70に沿って上下動可能に構成されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、可動装飾部材14は、画像表示装置7やスピーカ38を用いて大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行される際や、大当たりを報知する際に、所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下する。
枠ランプ37は、前面枠31の各所に内蔵された複数のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
画像表示装置7は、その表示画面70に演出画像を表示する液晶表示装置であり、遊技者は、遊技盤2の中央部に形成された開口部を通して表示画面70を視認可能である。この表示画面70には、特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄、キャラクタやアイテム、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数と同じ数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像(当該アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置7は、演出画像を表示可能なものであれば液晶表示装置に限らず、EL表示装置等の他の画像表示装置であってもよい。
スピーカ38は、表示画面70上で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音といった演出音を出力して音による演出を行う。
演出表示器125は、2個のLEDを有して構成されており、特別図柄および演出図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄および演出図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する。この演出表示器125は、各LEDの点灯・消灯の組み合わせや点灯色によって、特別図柄判定の判定結果を報知する。
演出第1特図保留表示器126は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第1特図保留表示器44に表示されるのと同じ第1特別図柄判定の保留数を表示する。演出第2特図保留表示器127は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第2特図保留表示器45に表示されるのと同じ第2特別図柄判定の保留数を表示する。
[遊技機1が備える入力手段の構成例]
図1に例示されるように、前面枠31には、遊技者による入力が可能な入力手段として、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36が設けられている。第1演出ボタン35は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。第2演出ボタン36は、遊技者が第2演出ボタン36の把持部を把持して第2演出ボタン36を押し込むことによって操作情報を入力するための押ボタンである。遊技機1では、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36の操作に応じた演出が行われることがある。
なお、入力手段の構成は本実施形態で例示するものに限らず、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、遊技機1が2つの入力手段を備える場合について説明するが、入力手段は1つ或いは3つ以上であってもよい。また、入力手段は押ボタンに限らず、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば表示画面70に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサ、前後左右に動かして位置や方向を指定するジョイスティック、遊技者が把持して姿勢変化させることが可能な操作手段といった他の入力手段であってもよい。
[小入賞口28およびV入賞口287の開閉制御]
図4は、小入賞口28およびV入賞口287の開閉制御について説明するための説明図である。小入賞口28の開口部には、小入賞口28を開閉する開閉部材29が設けられている(図2及び図4(A)参照)。また、図4(A)〜(C)に例示されるように、小入賞口28の内部には、小入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が設けられている。
小入賞口センサ281は、小入賞口28に進入した遊技球を検知するものであり、本実施形態では、小入賞口センサ281を遊技球が通過する毎に10個の賞球が払い出される。V入賞口センサ283は、V入賞口センサ283によって区画されたV入賞口287に対する遊技球の通過を検知するものである。排出口センサ284は、排出口センサ284によって区画された排出口に対する遊技球の通過を検知するものである。スライド部材285は、小入賞口センサ281を通過した遊技球をV入賞口センサ283または排出口センサ284へと案内するものであり、図4における左右方向にスライド可能に構成されている。図4(A)及び(B)には、スライド部材285がV入賞口センサ283(すなわち、V入賞口287)を開放する左位置に配置された状態(開放状態)が例示され、図4(C)には、スライド部材285がV入賞口センサ283(すなわち、V入賞口287)を閉塞する右位置に配置された状態(閉塞状態)が例示されている。
小入賞口28は、通常は、開閉部材29によって閉塞されている(図4(A):閉塞状態)。これに対して、第2特別図柄表示器42に「小当たり図柄」が停止表示された場合、小当たり遊技の開放遊技が実行される。この開放遊技中は、例えば、開閉部材29が小入賞口28を0.5秒間開放してから閉塞する短開放動作が、小入賞口28の最初の開放が開始されてから15秒が経過するまでの間、所定の時間間隔で12回繰り返される。ただし、開放遊技中に小入賞口センサ281を通過した遊技球の数が所定数(本実施形態では「10」)に達すると、小入賞口28の開放開始から15秒が経過していなくても、開閉遊技は途中で終了する。
このように、開放遊技中は、小入賞口28が所定の開放パターンで開放され、小入賞口28に遊技球が入賞する毎に(すなわち、小入賞口センサ281によって遊技球の通過が検知される毎に)、10個の賞球が払い出される。このため、遊技者は、開放遊技中に右打ちを行うことで、小当たり遊技が行われていないときに比べて、より多くの賞球を獲得することが可能である。なお、本実施形態では、小入賞口28に遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、且つ、開放遊技中は小入賞口28に10個の遊技球を入賞させることが可能であることから、遊技者は、1回の開放遊技で100個(=10個×10カウント)の賞球を獲得することが可能である。
開放遊技が行われていないときには、小入賞口28が開閉部材29によって閉塞され、排出口センサ284がスライド部材285によって閉塞され、V入賞口センサ283が開放されている(図4(A)参照)。これに対して、開放遊技が開始されると、開閉部材29の短開放動作が所定の時間間隔で繰り返し実行され、小入賞口28が断続的に開放される。小入賞口28が開放された状態では、図4(B)に例示されるように、小入賞口28内に進入した遊技球が、小入賞口センサ281を通過した後にV入賞口センサ283に案内され、V入賞口センサ283の内側、すなわちV入賞口287を容易に通過する。このように、V入賞口センサ283の内側を遊技球が1個でも通過すればV入賞となり、大入賞口26を長開放する2ラウンド目以降のラウンド遊技(長開放ラウンド遊技)が開始される。
なお、小当たり遊技の開放遊技中は、小入賞口28内に進入する遊技球の数、すなわち、小入賞口センサ281を通過する遊技球の数がカウントされており、9個目の遊技球が小入賞口センサ281を通過すると、スライド部材285が右位置から左位置へとスライドして、V入賞口センサ283を閉塞する(図4(B)及び(C)参照)。このため、開放遊技が開始されてから小入賞口28内に進入した10個目の遊技球は、小入賞口センサ281を通過した後に、排出口センサ284へと案内される。
開放遊技中は、V入賞口センサ283に遊技球を通過させることが容易であるため、遊技者は右打ちを行ってさえいれば、小当たり遊技に続く大当たり遊技(2ラウンド目以降の長開放ラウンド遊技)を容易に生起させることが可能である。
なお、図には示されていないが、小入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、スライド部材285等が内包されている領域と対応する位置に設けられた透明部材には、V入賞口センサ283と対応する位置に「V」の文字が表記されている。このため、遊技者は、この「V」の文字を見て、V入賞口センサ283の位置(V入賞口287の位置)を容易に特定することが可能である。
[遊技機1が備える制御装置の構成]
図5は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図5に例示されるように、遊技機1の制御装置は、遊技球を用いる遊技の進行を制御するメイン制御基板80、メイン制御基板80からの情報に基づいて演出を統括的に制御するサブ制御基板90、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板100、各種のランプや可動部材による演出を制御するランプ制御基板120等から構成されている。本実施形態では、メイン制御基板80が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、サブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が演出を制御する演出制御部として機能する。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えばサブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が1つの基板で構成されていてもよい。
<メイン制御基板80の構成例>
メイン制御基板80は、メインCPU81、メインROM82、及びメインRAM83を備えている。メインCPU81は、メインROM82に記憶されているプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM83は、メインCPU81が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
メイン制御基板80には、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251、大入賞口センサ261、小入賞口センサ281、V入賞口センサ283、排出口センサ284、一般入賞口センサ241、第2始動口ソレノイド222、大入賞口ソレノイド262、小入賞口ソレノイド282、V入賞口ソレノイド286が接続されている。なお、本実施形態の遊技機1は、4つの一般入賞口24に対応する4つの一般入賞口センサ241を備えているが、図5では、説明の便宜上、一般入賞口センサ241が1つだけ表記されている。
第1始動口センサ211は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2始動口センサ221は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。ゲートセンサ251は、ゲート25に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。大入賞口センサ261は、大入賞口26に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。小入賞口センサ281は、小入賞口28に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。V入賞口センサ283は、V入賞口287に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。排出口センサ284は、排出口に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。一般入賞口センサ241は、一般入賞口24に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。
第2始動口ソレノイド222は、開閉部材23に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材23を動作させて、第2始動口22を開閉する。大入賞口ソレノイド262は、開閉部材27に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材27を動作させて、大入賞口26を開閉する。小入賞口ソレノイド282は、開閉部材29に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材29を動作させて、小入賞口28を開閉する。V入賞口ソレノイド286は、スライド部材285(図4参照)に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいてスライド部材285を動作させて、V入賞口287を開閉する。
図には示されていないが、遊技機1は、遊技盤2の裏面側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御して上皿33又は下皿34に遊技球を供給する払出制御基板を備えている。メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、大入賞口センサ261、小入賞口センサ281、又は一般入賞口センサ241からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した箇所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板に指示し、また、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、メインCPU81は、第1始動口センサ211からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。ここでの各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
第1特別図柄判定に用いられる大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。大当たり図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄(ここでは、第1特別図柄)が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU81は、第1始動口21に遊技球が入賞したタイミングでこれらの乱数を取得し、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている所定の乱数値(当選値:図7(A)において「大当たり」と対応付けられている乱数値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。すなわち、1種当たりであるか否かを判定する。ここで、大当たり乱数が当選値と一致したことに基づいて大当たり遊技を実行する(大当たりである)と判定した場合、上記大当たり乱数と一緒に取得した大当たり図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(大当たり図柄乱数と比較される)所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。大当たりの種類については、図7(C)に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たりであるか否かに関わらず、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、第1特別図柄を変動表示する際の第1特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、第1特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大当たりの種類に応じて、大入賞口ソレノイド262を介して大入賞口26の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
一方、メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。ここでの各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、小当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数は、上述した第1特別図柄判定に用いられる各種乱数と同様の乱数である。一方、小当たり図柄乱数は、第2特別図柄判定において「小当たり」であると判定された場合に、小当たりの種類を決定するための乱数である。
メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングでこれらの乱数を取得すると、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている大当たりの乱数値(当選値:図7(B)において「大当たり」に対応付けられている乱数値)と一致するか否か、同じくメインROM82に記憶されている小当たりの乱数値(当選値:図7(B)において「小当たり」に対応付けられている乱数値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技または小当たり遊技を実行するか否かを判定する。すなわち、大当たり(1種当たり)であるか否か、小当たり(2種当たり)であるか否かを判定する。ここで、取得した大当たり乱数が大当たりの当選値と一致した場合には、大当たり遊技を実行すると判定し、取得した大当たり乱数が小当たりの当選値と一致した場合には、小当たり遊技を実行すると判定する。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定した場合、この判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した大当たり図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(大当たり図柄乱数と比較される)所定の乱数値(図7(C)参照)のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。この大当たりの種類を決定する処理は、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりになった場合と同様に行われる。一方、小当たり遊技を実行すると判定した場合、この判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した小当たり図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(小当たり図柄乱数と比較される)所定の乱数値(図7(D)参照)のどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。この小当たりの種類を決定する処理については、図7(D)に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技(又は小当たり遊技)を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、第2特別図柄を変動表示する際の第2特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、第2特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大当たりの種類に応じて、大入賞口ソレノイド262を介して大入賞口26の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。また、小当たり遊技を実行すると判定して、小当たりの種類を決定した場合は、小入賞口ソレノイド282を介して小入賞口28の開閉を制御することによって、小当たり遊技を実行する。そして、この小当たり遊技の開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過したことを条件として、小当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。この小当たりの種類に応じた大当たり遊技については、図7(D)に基づいて後に詳述する。
なお、メインCPU81は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となって大当たり遊技を実行した場合、その大当たり遊技を開始する前に決定した大当たりの種類に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定する。また、第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となって小当たり遊技および大当たり遊技を実行した場合は、その小当たり遊技を開始する前に決定した小当たりの種類に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定する。
また、メインCPU81は、ゲートセンサ251からの検知信号が入力されたタイミングで乱数(普通図柄乱数)を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、この普通図柄判定の結果として第2始動口22を開放すると判定した場合、第2始動口ソレノイド222を介して第2始動口22の開閉(開閉部材23)を制御することによって、第2始動口22を開放する補助遊技を実行する。
また、メイン制御基板80には、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49が接続されている。メインCPU81は、主表示器40を構成するこれらの表示器41〜49を制御して、図3に基づいて上述した表示処理を実行させる。
<サブ制御基板90の構成例>
サブ制御基板90は、サブCPU91、サブROM92、サブRAM93、及びRTC(リアルタイムクロック)94を備えている。サブCPU91は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM93は、サブCPU91が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC94は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブ制御基板90には、第1演出ボタン検知センサ96および第2演出ボタン検知センサ97が接続されている。第1演出ボタン検知センサ96は、第1演出ボタン35(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。第2演出ボタン検知センサ97は、第2演出ボタン36(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する。
サブCPU91は、メイン制御基板80から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU91は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信して、設定した演出内容の演出を実現させる。
<画像音響制御基板100の構成例>
画像音響制御基板100は、画像表示装置7による画像表示の制御と、スピーカ38による演出音の出力の制御とを行うものである。この画像音響制御基板100は、本実施形態では、画像音響制御CPU101、制御ROM102、制御RAM103、VDP(Video Display Processor)104、CGROM105、VRAM106、音響DSP(Digital Signal Processor)107、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110を備えている。
制御ROM102は、マスクROMで構成されており、画像音響制御CPU101の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、ディスプレイリストを作成する処理に使用されるディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブルが記憶されている。ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。制御RAM103は、画像音響制御CPU101が上記制御プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御CPU101は、上記制御プログラムやディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブル、サブ制御基板90から受信したコマンド等に基づいて、VDP104に対して、CGROM105に記憶されている画像データを画像表示装置7に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像音響制御CPU101は、音響DSP107に対して、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力させる指示を行う。
CGROM105は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出等を実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM105は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM105に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM106は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、図には示されていないが、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、フレームバッファ等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域は、画像音響制御CPU101から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域は、CGROM105から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファは、表示画面70に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP104は、CGROM105に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域に格納する。また、VDP104は、ディスプレイリスト記憶領域に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域に格納した画像データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。また、VDP104は、フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成して、生成したRGB信号を画像表示装置7に出力する。
音響DSP107には、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110が接続されている。音響ROM108は、楽曲や音声、効果音、警告音等に関する各種音響データを記憶している。SDRAM109は、音響DSP107によるデータ処理等の作業領域として使用されるものである。音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に対応する音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する。アンプ110は、画像音響制御CPU101から音響DSP107を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ38に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
<ランプ制御基板120の構成例>
ランプ制御基板120は、ランプCPU121、ランプROM122、及びランプRAM123を備え、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、及び演出第2特図保留表示器127が接続されている。ランプROM122は、ランプCPU121によって実行されるプログラム、発光パターンデータ、動作パターンデータ等を記憶している。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動装飾部材14等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されているプログラムに基づいて、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等の動作を制御する際の演算処理を行う。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている発光パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM123に読み出して、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLEDの発光を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている動作パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM123に読み出して、可動装飾部材14を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出表示器125における図柄の変動表示および停止表示を制御する。また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出第1特図保留表示器126による第1特別図柄判定に係る保留数の表示、演出第2特図保留表示器127による第2特別図柄判定に係る保留数の表示を制御する。
[遊技の流れについて]
次に、図6を参照しつつ、遊技の流れについて説明する。ここで、図6は、遊技機1における遊技の流れについて説明するための説明図である。図6に例示されるように、本実施形態の遊技機1は、「通常遊技状態」または「時短遊技状態」で遊技が制御される。
「通常遊技状態」では、右打ちした遊技球がゲート25を通過して行われる普通図柄判定において、第2始動口22を開閉する開閉部材23を動作させると判定される割合が100/100に設定され、普通図柄の変動時間が15秒に設定され、且つ、開閉部材23を動作させると判定された場合の開閉部材23の動作時間が0.03秒と極めて短い時間に設定される。このため、「通常遊技状態」は、第2始動口22に遊技球を入賞させることが困難な低ベース状態と言える。
一方、「時短遊技状態」では、普通図柄判定において開閉部材23を動作させると判定される割合が100/100に設定され、普通図柄の変動時間が1秒に設定され、且つ、開閉部材23を動作させると判定された場合の開閉部材23の動作時間が4.5秒(=1.5秒×3回開放)と相対的に長い時間に設定される。このため、「時短遊技状態」は、第2始動口22に遊技球を入賞させることが容易な高ベース状態と言える。
[遊技の流れ]
本実施形態の遊技機1は、左遊技領域3Lを流下する遊技球が第1始動口21に入賞可能であると共に、右遊技領域3Rを流下する遊技球の第1始動口21への入賞が不可能な盤面構成となっている。加えて、低ベース状態である「通常遊技状態」で遊技が制御されているときには、遊技者が右打ちを行ってゲート25に遊技球を通過させたとしても、第2始動口22に遊技球を入賞させることは極めて困難である。このため、「通常遊技状態」(図6(A)参照)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口21を狙った左打ちを行う。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され(1種当たりか否かが判定され)、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、「大当たり図柄」または「ハズレ図柄」が停止表示される。
ここで、「ハズレ図柄」が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合(図6(B)参照)、その大当たり図柄に応じた所定回数の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され(図6(C)参照)、大当たり遊技終了後は「時短遊技状態」で遊技が制御される(図6(D)参照)。
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定(第2特別図柄判定についても同様)に係る大当たりの種類として、「10R時短3回大当たり」と「6R時短1回大当たり」の2種類が用意されている(図7(C)参照)。
「10R時短3回大当たり」に当選した場合、大入賞口26を長開放する10回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され(図6(C)参照)、この大当たり遊技が終了した後は、3回の第2特別図柄の変動表示が終了するまで「時短遊技状態」で遊技が制御される(図6(D)参照)。
一方、「6R時短1回大当たり」に当選した場合は、大入賞口26を長開放する6回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され(図6(C)参照)、この大当たり遊技が終了した後は、1回の第2特別図柄の変動表示が終了するまで「時短遊技状態」で遊技が制御される(図6(D)参照)。
なお、これらの6R大当たり遊技や10R大当たり遊技の実行中は、「通常遊技状態」で遊技が制御される。このため、大当たり遊技中に大入賞口26に遊技球を入賞させるべく遊技者が継続して右打ちを行ったとしても、第2始動口22に遊技球が入賞することはなく、第2特別図柄判定の権利が保留されることはない。これに対して、大当たり遊技終了に伴って遊技状態が「時短遊技状態」へと移行し、この「時短遊技状態」が所定期間継続することから、遊技者が右打ちを行うことで、第2始動口22に遊技球を容易に入賞させることが可能である。
「6R時短1回大当たり」に応じて6Rの大当たり遊技が実行された場合(図6(C)参照)、この大当たり遊技が終了してから、1回目の第2特別図柄の変動表示が終了するまで、「時短遊技状態」で遊技が制御される(図6(D)参照)。そして、この1回目の第2特別図柄の変動表示に関しては、第2特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターン(例えば、変動時間が80秒である変動パターン)が選択される。このため、遊技者は、大当たり遊技終了後に右打ちを行ってゲート25に遊技球を通過させ、1回目の第2特別図柄の変動表示中も継続して右打ちを行うことで第2特別図柄判定の権利に係る保留を4つ溜めることが可能である。この場合、6Rの大当たり遊技の終了後に、5回(=1回+4回)の第2特別図柄判定が実行されることになる。
一方、「10R時短3回大当たり」に応じて10Rの大当たり遊技が実行された場合は(図6(C)参照)、この大当たり遊技が終了してから、3回目の第2特別図柄の変動表示が終了するまで、「時短遊技状態」で遊技が制御される(図6(D)参照)。そして、この3回目の第2特別図柄の変動表示に関しては、第2特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターン(例えば、変動時間が80秒である変動パターン)が選択される。このため、遊技者は、3回目の第2特別図柄の変動表示中に右打ちを行って第2特別図柄判定の権利に係る保留を4つ溜めることが可能であり、この場合、10Rの大当たり遊技の終了後に、7回(=3回+4回)の第2特別図柄判定が実行されることになる。
このように、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」になると、大当たり遊技が終了した後は必ず「時短遊技状態」で遊技が制御され、大当たりの種類に応じて、5回または7回の第2特別図柄判定が行われる。この第2特別図柄判定では、大当たり(いわゆる1種当たり)か否か、小当たり(いわゆる2種当たり)か否かが判定され、第2特別図柄判定の判定結果は、「大当たり」(1種当たり)、「小当たり」(2種当たり)、及び「ハズレ」のいずれかとなる。
ここで、5回目(又は7回目)の第2特別図柄判定が終了するまでに、第2特別図柄判定に係る「大当たり」(1種当たり)の判定結果が得られた場合(図6(E)参照)、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」になった場合と同様に、大当たりの種類として「10R時短3回大当たり」または「6R時短1回大当たり」が選択され、選択された大当たり遊技が実行される(図6(F)参照)。そして、この大当たり遊技が終了した後は、再び「時短遊技状態」(図6(D)参照)で遊技が制御されることになる。
一方、5回目(又は7回目)の第2特別図柄判定が終了するまでに、第2特別図柄判定に係る「小当たり」(2種当たり)の判定結果が得られた場合は(図6(G)参照)、上述した小当たり遊技が実行される(図6(H)参照)。ここで、小当たり遊技の開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過しなかった場合(遊技球がV入賞しなかった場合)は(図6(I)参照)、小当たり遊技が終了した後は、「通常遊技状態」で遊技が制御される(図6(A)参照)。逆に、開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過した場合(遊技球がV入賞した場合)は(図6(J)参照)、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される(図6(K)参照)。すなわち、小当たり遊技の開放遊技を1ラウンド目のラウンド遊技とし、大入賞口26を長開放する複数回の長開放ラウンド遊技を2ラウンド目以降のラウンド遊技とする大当たり遊技が実行される。
なお、本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄判定に係る小当たりの種類として、「4R時短3回小当たり」、「6R時短3回小当たり」、「8R時短3回小当たり」、「10R時短3回小当たり」の4種類が用意されている(図7(D)参照)。
ここで、「4R時短3回小当たり」に当選した場合、小入賞口28を開放する開放遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)が実行され(図6(H)参照)、この開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過したことを条件として、大入賞口26を長開放する3回(=4回−開放遊技分の1回)の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行される(図6(J)及び(K)参照)。そして、この3Rの大当たり遊技が終了した後は、3回の第2特別図柄の変動表示が終了するまで「時短遊技状態」で遊技が制御され(図6(D)参照)、上記の通り、最大で7回(=3回+保留の4回)の第2特別図柄判定が行われることになる。
また、「6R時短3回小当たり」に当選した場合、小入賞口28を開放する開放遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)が実行され(図6(H)参照)、この開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過したことを条件として、大入賞口26を長開放する5回(=6回−開放遊技分の1回)の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行される(図6(J)及び(K)参照)。そして、この5Rの大当たり遊技が終了した後は、3回の第2特別図柄の変動表示が終了するまで「時短遊技状態」で遊技が制御され(図6(D)参照)、最大で7回(=3回+保留の4回)の第2特別図柄判定が行われることになる。
また、「8R時短3回小当たり」に当選した場合、小入賞口28を開放する開放遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)が実行され(図6(H)参照)、この開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過したことを条件として、大入賞口26を長開放する7回(=8回−開放遊技分の1回)の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行される(図6(J)及び(K)参照)。そして、この7Rの大当たり遊技が終了した後は、3回の第2特別図柄の変動表示が終了するまで「時短遊技状態」で遊技が制御され(図6(D)参照)、最大で7回(=3回+保留の4回)の第2特別図柄判定が行われることになる。
また、「10R時短3回小当たり」に当選した場合、小入賞口28を開放する開放遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)が実行され(図6(H)参照)、この開放遊技中に遊技球がV入賞口センサ283を通過したことを条件として、大入賞口26を長開放する9回(=10回−開放遊技分の1回)の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行される(図6(J)及び(K)参照)。そして、この9Rの大当たり遊技が終了した後は、3回の第2特別図柄の変動表示が終了するまで「時短遊技状態」で遊技が制御され(図6(D)参照)、最大で7回(=3回+保留の4回)の第2特別図柄判定が行われることになる。
一方、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果が「大当たり」となって大当たり遊技終了後に移行した「時短遊技状態」、又は、第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となって大当たり遊技終了後に移行した「時短遊技状態」において、「大当たり」または「小当たり」を引き当てられなかった場合、すなわち、「時短遊技状態」のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果がいずれも「ハズレ」であった場合は(図6(L)参照)、遊技状態が「通常遊技状態」に戻されることになる。
ここまで、本実施形態の遊技機1における遊技の流れについて説明したが、この遊技の流れに関して、他の実施形態では、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となった場合は、大当たり遊技の終了に伴って必ず「時短遊技状態」に移行する場合について説明するが、他の実施形態では、第1特別図柄判定に係る大当たりの一部に「時短無し大当たり」を用意しておき、大当たり遊技の終了に伴って「時短遊技状態」に移行しない場合があるといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、第1特別図柄判定(及び第2特別図柄判定)に係る「大当たり」に関して、1回または3回の時短が付与される場合を例に説明するが、時短回数は他の回数であってもよいし、時短回数の種類が2種類ではなく、1種類や3種類以上であってもよい。
また、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る「小当たり」に関して、3回の時短が付与される場合を例に説明するが、時短回数は他の回数であってもよいし、時短回数の種類が1種類ではなく、2種類以上であってもよい。
[乱数を用いる特別図柄判定について]
次に、図7を参照しつつ、メイン制御基板80のメインCPU81が実行する乱数を用いた判定処理について説明する。ここで、図7は、メインROM82に記憶されている特別図柄判定に使用される各種テーブルについて説明するための説明図である。なお、図7以降に例示されている各乱数に関する説明図では、説明を容易に行うために、乱数の取り得る範囲が実際よりも少ない範囲に設定されている。
<大当たり乱数に基づく処理>
図7(A)は、第1特別図柄判定に使用される大当たり判定テーブル(第1大当たり判定テーブル)について説明するための説明図である。本実施形態では、遊技球が第1始動口21に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数の取り得る範囲が、「0」〜「359」に設定されている。このように、遊技球が第1始動口21に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数が360個の値を取り得るのに対して、第1大当たり判定テーブルでは、「大当たり」に対して2個の乱数値が対応付けられ、「ハズレ」に対して358個の乱数値が対応付けられている。メインCPU81は、遊技球が第1始動口21に入賞したタイミングで大当たり乱数を取得すると、取得した大当たり乱数に基づいて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を判定する。具体的には、取得した大当たり乱数が、第1大当たり判定テーブルにおいて「大当たり」に対応付けられた乱数値と、「ハズレ」に対応付けられた乱数値のどちらと一致するかに基づいて、大当たり(1種当たり)か否かを判定する。
なお、本実施形態では、遊技球が第1始動口21に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数が360個の値を取り得るのに対して、第1大当たり判定テーブルでは2個の乱数値が「大当たり」に対応付けられ、残りの358個の乱数値が「ハズレ」に対応付けられている。このため、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる確率は1/180(=2/360)であり、「ハズレ」となる確率は179/180(=358/360)である。
図7(B)は、第2特別図柄判定に使用される大当たり判定テーブル(第2大当たり判定テーブル)について説明するための説明図である。本実施形態では、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数の取り得る範囲が、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数の取り得る範囲と同じ、「0」〜「359」に設定されている。このように、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数が360個の値を取り得るのに対して、第2大当たり判定テーブルでは、「大当たり」に対して2個の乱数値が対応付けられ、「小当たり」に対して72個の乱数値が対応付けられ、「ハズレ」に対して288個の乱数値が対応付けられている。メインCPU81は、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで大当たり乱数を取得すると、この取得した大当たり乱数に基づいて、大当たりであるか否か(大当たり遊技を実行するか否か)、小当たりであるか否か(小当たり遊技を実行するか否か)を判定する。具体的には、取得した大当たり乱数が、第2大当たり判定テーブルにおいて「大当たり」に対応付けられた乱数値と、「小当たり」に対応付けられた乱数値と、「ハズレ」に対応付けられた乱数値のいずれと一致するかに基づいて、「大当たり」(1種当たり)、「小当たり」(2種当たり)、及び「ハズレ」のいずれであるかを判定する。
なお、本実施形態では、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される大当たり乱数が360個の値を取り得るのに対して、第2大当たり判定テーブルでは2個の乱数値が「大当たり」に対応付けられ、72個の乱数値が「小当たり」に対応付けられ、残りの288個の乱数値が「ハズレ」に対応付けられている。このため、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる確率は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる確率と同じ1/180(=2/360)であり、「小当たり」となる確率は1/5(=72/360)であり、「ハズレ」となる確率は144/180(=288/360)である。
<大当たり図柄乱数に基づく処理>
図7(C)は、第1特別図柄判定(及び第2特別図柄判定)に使用される大当たり時の図柄決定テーブルについて説明するための説明図である。本実施形態では、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞したタイミングで取得される大当たり図柄乱数の取り得る範囲が、「0」〜「99」に設定されている。このように、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞したタイミングで取得される大当たり図柄乱数が100個の値を取り得るのに対して、大当たり時の図柄決定テーブルでは、「10R時短3回大当たり」に対して10個の乱数値が対応付けられ、「6R時短1回大当たり」に対して90個の乱数値が対応付けられている。
上述したように、メインCPU81は、遊技球が第1始動口21に入賞したタイミングで取得した大当たり乱数に基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり遊技を実行すると判定した場合、すなわち、取得した大当たり乱数が第1大当たり判定テーブル(図7(A)参照)において「大当たり」に対応付けられている乱数値と一致した場合、大当たり遊技を実行するか否かの判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した大当たり図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブル(図7(C)参照)において「10R時短3回大当たり」に対応付けられた乱数値と、「6R時短1回大当たり」に対応付けられた乱数値のどちらと一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
本実施形態では、遊技球が第1始動口21に入賞したタイミングで取得される大当たり図柄乱数が100個の値を取り得るのに対して、大当たり時の図柄決定テーブルでは10個の乱数値が「10R時短3回大当たり」に対応付けられ、残り90個の乱数値が「6R時短1回大当たり」に対応付けられている。このため、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類が「10R時短3回大当たり」に決定される確率は10%(=10/100)であり、「6R時短1回大当たり」に決定される確率は90%(=90/100)である。
また、メインCPU81は、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類を決定する際にも、大当たり時の図柄決定テーブル(図7(C)参照)を参照する。上述したように、メインCPU81は、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得した大当たり乱数に基づいて、大当たり遊技を実行するか否か、小当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり遊技を実行すると判定した場合、すなわち、取得した大当たり乱数が第2大当たり判定テーブル(図7(B)参照)において「大当たり」に対応付けられている乱数値と一致した場合、大当たり遊技または小当たり遊技を実行するか否かの判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した大当たり図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブル(図7(C)参照)において「10R時短3回大当たり」に対応付けられた乱数値と、「6R時短1回大当たり」に対応付けられた乱数値のどちらと一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
このように、メインCPU81は、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類を決定する際に、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類を決定する際に参照するのと同じ図柄決定テーブルを参照する。このため、第1特別図柄判定に係る大当たりの種類と同様に、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類が「10R時短3回大当たり」に決定される確率は10%(=10/100)であり、「6R時短1回大当たり」に決定される確率は90%(=90/100)である。
大当たりの種類が「10R時短3回大当たり」に決定された場合、特別図柄が停止表示される際に、「10R時短3回大当たり」を報知する特別図柄が停止表示され、大当たりの種類が「6R時短1回大当たり」に決定された場合は、特別図柄が停止表示される際に、「6R時短1回大当たり」を報知する特別図柄が停止表示される。
なお、大入賞口26を開放する長開放ラウンド遊技では、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、長開放ラウンド遊技中は、10個の遊技球を大入賞口26に入賞させることが可能である。このため、1回の長開放ラウンド遊技で払い出される賞球の数も100個(=10個×10カウント)である。
これに対して、「10R時短3回大当たり」に当選した場合、大入賞口26を長開放する10回の長開放ラウンド遊技が行われるため、払出賞球数の合計は1000個(=100個×10ラウンド)である。また、「6R時短1回大当たり」に当選した場合、大入賞口26を長開放する6回の長開放ラウンド遊技が行われるため、払出賞球数の合計は600個(=100個×6ラウンド)である。
<小当たり図柄乱数に基づく処理>
図7(D)は、第2特別図柄判定に使用される小当たり時の図柄決定テーブルについて説明するための説明図である。本実施形態では、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される小当たり図柄乱数の取り得る範囲が、「0」〜「99」に設定されている。このように、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される小当たり図柄乱数が100個の値を取り得るのに対して、小当たり時の図柄決定テーブルでは、「4R時短3回小当たり」に対して30個の乱数値が対応付けられ、「6R時短3回小当たり」に対して20個の乱数値が対応付けられ、「8R時短3回小当たり」に対して20個の乱数値が対応付けられ、「10R時短3回小当たり」に対して30個の乱数値が対応付けられている。
上述したように、メインCPU81は、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得した大当たり乱数に基づいて、大当たり遊技を実行するか否か、小当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、小当たり遊技を実行すると判定した場合、すなわち、取得した大当たり乱数が第2大当たり判定テーブル(図7(B)参照)において「小当たり」に対応付けられている乱数値と一致した場合、小当たり遊技を実行するか否かの判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した小当たり図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブル(図7(D)参照)において「4R時短3回小当たり」に対応付けられた乱数値と、「6R時短3回小当たり」に対応付けられた乱数値と、「8R時短3回小当たり」に対応付けられた乱数値と、「10R時短3回小当たり」に対応付けられた乱数値のいずれと一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。
本実施形態では、遊技球が第2始動口22に入賞したタイミングで取得される小当たり図柄乱数が100個の値を取り得るのに対して、小当たり時の図柄決定テーブルでは30個の乱数値が「4R時短3回小当たり」に対応付けられ、20個の乱数値が「6R時短3回小当たり」に対応付けられ、20個の乱数値が「8R時短3回小当たり」に対応付けられ、30個の乱数値が「10R時短3回小当たり」に対応付けられている。このため、第2特別図柄判定に係る小当たりの種類が「4R時短3回小当たり」に決定される確率は30%(=30/100)であり、「6R時短3回小当たり」に決定される確率は20%(=20/100)であり、「8R時短3回小当たり」に決定される確率は20%(=20/100)であり、「10R時短3回小当たり」に決定される確率は30%(=30/100)である。
小当たりの種類が「4R時短3回小当たり」に決定された場合、第2特別図柄が停止表示される際に、「4R時短3回小当たり」を報知する第2特別図柄が停止表示され、「6R時短3回小当たり」に決定された場合は、第2特別図柄が停止表示される際に、「6R時短3回小当たり」を報知する第2特別図柄が停止表示される。また、小当たりの種類が「8R時短3回小当たり」に決定された場合は、第2特別図柄が停止表示される際に、「8R時短3回小当たり」を報知する第2特別図柄が停止表示され、「10R時短3回小当たり」に決定された場合は、第2特別図柄が停止表示される際に、「10R時短3回小当たり」を報知する第2特別図柄が停止表示される。
なお、小当たり遊技の開放遊技では、小入賞口28に遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、開放遊技中は、10個の遊技球を小入賞口28に入賞させることが可能である。このため、1回の開放遊技で払い出される賞球の数は100個(=10個×10カウント)である。そして、大入賞口26を開放する2ラウンド目以降の長開放ラウンド遊技では、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、長開放ラウンド遊技中は、10個の遊技球を大入賞口26に入賞させることが可能である。このため、1回の長開放ラウンド遊技で払い出される賞球の数も100個(=10個×10カウント)である。
これに対して、「4R時短3回小当たり」に当選した場合は、1回の開放遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われるため、払出賞球数の合計は400個(=100個+100個×3ラウンド)である。また、「6R時短3回小当たり」に当選した場合は、1回の開放遊技と5回の長開放ラウンド遊技とが行われるため、払出賞球数の合計は600個(=100個+100個×5ラウンド)である。また、「8R時短3回小当たり」に当選した場合は、1回の開放遊技と7回の長開放ラウンド遊技とが行われるため、払出賞球数の合計は800個(=100個+100個×7ラウンド)である。また、「10R時短3回小当たり」に当選した場合は、1回の開放遊技と9回の長開放ラウンド遊技とが行われるため、払出賞球数の合計は1000個(=100個+100個×9ラウンド)である。
[通常遊技状態における表示画面70の画面構成]
図2には、通常遊技状態における表示画面70の画面構成が例示されている。通常遊技状態で遊技が制御されているときには、図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71、当該アイコン表示領域72、及び演出図柄表示領域73が表示画面70上に形成される。演出図柄表示領域73は、特別図柄の変動表示に伴って変動表示され、特別図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示される演出図柄が表示される表示領域である。この演出図柄表示領域73には、左列の図柄列を構成する左図柄と、中列の図柄列を構成する中図柄と、右列の図柄列を構成する右図柄とが表示される。
<保留アイコン表示領域71>
保留アイコン表示領域71は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される表示領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口21に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域71には、第1特図保留表示器44が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図2には、第1特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域71に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。
また、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的に第2始動口22に遊技球が入賞することがない。このため、通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることもなく、表示画面70に第2特別図柄判定に係る保留アイコンが表示されたり、この保留アイコンを表示するための表示領域が形成されたりすることはない。
<当該アイコン表示領域72>
当該アイコン表示領域72は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する表示領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該アイコン表示領域72に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示されるタイミングで当該アイコン表示領域72から消去される。
ところで、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、当該アイコン表示領域72に当該アイコンが表示される。一方、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されている状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する図柄の変動表示が終了すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(当該アイコン表示領域72に最も近い位置に表示されている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の実行に応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へシフトして、新たな当該アイコンとして表示されることになる。このように、当該アイコン表示領域72にシフトした保留アイコン(ここでは、当該アイコン)は、保留アイコン表示領域71に表示されていたときに比べて大きく表示される(図2参照)。このため、遊技者に対して、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンよりも、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに注目させることが可能である。
なお、上記最先の保留アイコンとは異なる他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている場合、当該アイコン表示領域72への最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71において、他の保留アイコンが当該アイコン表示領域72へ近づく方向へシフトする。ここまでの説明から明らかなように、遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンに対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域72に表示される場合があるため、以下の説明では、保留アイコンと当該アイコンとを区別しない場合には、これらを総称して単に「アイコン」と呼ぶ場合がある。
(アイコン変化演出について)
ところで、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコン(デフォルトの保留アイコン)として表示される。これに対して、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されているときにその保留アイコンの色が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。このアイコン変化演出が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、緑色、赤色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した大当たり信頼度を示唆する色は、大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並んでいる。赤色は、その赤色の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる場合や、「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色は、「ハズレ」となる場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易い。本実施形態では、白色の保留アイコンの大当たり信頼度が約1%に設定され、青色の保留アイコンの大当たり信頼度が約3%に設定され、緑色の保留アイコンの大当たり信頼度が約15%に設定され、赤色の保留アイコンの大当たり信頼度が約45%に設定されている。
なお、ここでは、保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されているときにその表示色が1回だけ変化するアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、本実施形態の遊技機1では、他のアイコン変化演出が行われる場合もある。すなわち、例えば、白色の保留アイコンが、保留アイコン表示領域71に表示されているときに、青色の保留アイコンに変化し、更に緑色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象としてその保留アイコンの表示色が複数回変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトした白色の保留アイコンが当該アイコンとして表示されているときに、その表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンの表示色が変化し、その後、その保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されているときにその表示色が変化するというように、保留アイコン表示領域71と当該アイコン表示領域72の両方でアイコンの表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコンが最初から白色以外の表示色(例えば青色)で表示されるアイコン変化演出や、その初期色が白色以外である保留アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出が行われる場合もある。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が開始される。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、例えば、有効ライン上に左図柄および右図柄として異なる演出図柄が擬似停止し、この非リーチの態様で中列の図柄列のみをスクロール表示させるリーチ無し演出が行われることがある。このリーチ無し演出が行われた場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目(例えば「215」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出が行われることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ有り演出を行うことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、例えば、演出図柄表示領域73の有効ライン上に所定の左図柄を擬似停止させ、続いて左図柄と同じ演出図柄である右図柄を有効ライン上へと移行させるリーチ前演出が行われる。そして、有効ライン上に同一の左図柄および右図柄が擬似停止するとリーチが成立する。そして、このようにしてリーチが成立すると、リーチ図柄(左図柄および右図柄)と同じ演出図柄である中図柄が有効ライン上に停止して図柄揃いとなることを遊技者に期待させる所定のリーチ演出が行われる。このリーチ演出としては、ノーマルリーチ、SPリーチ、SPSPリーチといった大当たり信頼度が互いに異なる複数種のリーチ演出が用意されており、同一変動内で、ノーマルリーチからSPリーチに発展する場合や、ノーマルリーチからSPSPリーチに発展する場合や、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合がある。
ここで、第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合は、いずれかのリーチ演出の終盤(第1特別図柄の変動表示の終盤)で、リーチハズレ目(例えば「545」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってリーチハズレ目を示すこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出が行われることになる。
一方、第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始される際に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、いずれかのリーチ演出の終盤(第1特別図柄の変動表示の終盤)で、ゾロ目(例えば「555」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させ(図9(A)参照)、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴ってゾロ目を示すこれら3つの演出図柄を本停止させる当たり報知演出(図9(B)参照)が行われることになる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において第2特別図柄が変動表示されているときにも同様の演出が実行され、第2特別図柄の変動表示が開始される際に行われた第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、リーチ無し演出またはリーチ演出が行われた後に上記ハズレ報知演出が実行され、「大当たり」または「小当たり」である場合には、リーチ演出が行われた後に上記当たり報知演出が実行される。
[小当たり遊技および大当たり遊技に伴う演出の説明]
次に、図8を参照しつつ、小当たり遊技および大当たり遊技に伴う演出の流れについて説明する。ここで、図8は、小当たり遊技中に遊技球がV入賞した場合に行われる演出の流れについて説明するための説明図である。
上述したように、本実施形態の遊技機1では、「時短遊技状態」における第2特別図柄判定で「小当たり」と判定されると、第2特別図柄が所定の変動パターンで変動表示された後に、第2特別図柄として、「小当たり」を報知する所定の小当たり図柄が停止表示される。そして、小当たり図柄が停止表示されてから所定の確定時間が経過すると、小当たり遊技が開始される(図8(A)参照)。この小当たり遊技は、オープニング期間と、小入賞口28およびV入賞口センサ283を開放する上記開放遊技とから構成される。この小当たり遊技に係るオープニング期間が開始されると、遊技者に右打ちを促すと共にV入賞口287の位置を指し示すV領域示唆演出(図8(B)参照)が実行される。このV領域示唆演出は、オープニング期間終了後の開放遊技中も継続して実行される。
次に、オープニング期間が終了して開放遊技が開始されると、遊技者にV入賞を促すV入賞促進演出(図8(C)参照)が実行される。この開放遊技中のV入賞促進演出に対して、遊技者が右打ちを行って遊技球をV入賞させると(V入賞口センサ283に遊技球を通過させると)、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出が実行される(図8(D)参照)。
このように、開放遊技中に遊技球がV入賞すると、2ラウンド目以降のラウンド遊技を開始するまでに所定演出を実行するためのインターバル期間(例えば、20秒)が設定される。そして、このインターバル期間が経過すると、小当たりの種類(図7(D)参照)に応じた回数だけ、大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技が実行される。一方、開放遊技中に遊技球がV入賞しなければ、上記インターバル期間が設定されたり、2ラウンド目以降のラウンド遊技が開始されたりすることなく、小当たり遊技が終了することになる。
ところで、上記の通り、本実施形態の遊技機1では、開放遊技中に遊技球がV入賞しなければ、2ラウンド目以降のラウンド遊技(長開放ラウンド遊技)が生起されないという特徴がある。このため、小当たり遊技の開始時に小当たりの種類を報知するのは好ましくない。そこで、本実施形態の遊技機1では、開放遊技中に遊技球がV入賞したことを条件として、開放遊技終了後のインターバル期間、すなわち、開放遊技が終了してから2ラウンド目のラウンド遊技が開始されるまでの期間において、第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となったことに応じて選択された可能性がある小当たりの種類を報知することとしている。小当たりの種類を報知するために、具体的には、以下のような演出が行われる。
すなわち、開放遊技が終了したインターバル期間が開始されると、「BONUS」の文字が表記されたBONUSパネルと、「BIG BONUS」の文字が表記されたビッグBONUSパネルと、「RUB」(ランク アップ ボーナス)の文字が表記されたRUBパネルの3種類のパネルが順番に表示されるように、これら3種類のパネルを表示画面70上でスクロール表示させるパネル変動演出(図8(E)、図9(F)参照)が実行される。
このパネル変動演出の実行中に、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間が設定され、この有効期間中の第1演出ボタン35の操作に応じて、いずれかのパネルが表示画面70の中央領域に停止する。すなわち、パネル変動演出中の第1演出ボタン35の操作に応じて、「BONUS」の文字が表記されたBONUSパネルを表示画面70の中央領域に停止させるBONUSパネル停止演出(図8(F)参照)が実行される場合と、「BIG BONUS」の文字が表記されたビッグBONUSパネルを表示画面70の中央領域に停止させるビッグBONUSパネル停止演出(図8(G)参照)が実行される場合と、「RUB」の文字が表記されたRUBパネルを表示画面70の中央領域に停止させるRUBパネル停止演出(図8(H)参照)が実行される場合とがある。
ここで、BONUSパネル停止演出は、実行されるラウンド遊技の回数が相対的に少ないことを報知する報知演出(第1報知演出の一例)であり、「4R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行される小当たり遊技終了直後のインターバル期間と、「10R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間の両方で実行される可能性がある。
ビッグBONUSパネル停止演出は、実行されるラウンド遊技の回数が相対的に多いことを報知する報知演出(第2報知演出の一例)であり、本実施形態では、図7(D)に示される「10R時短3回小当たり」に当選したことを確定的に報知する確定報知演出として機能する。本実施形態では、「10R時短3回小当たり」に当選した場合に限り、「10R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行される小当たり遊技終了直後のインターバル期間中に、このビッグBONUSパネル停止演出が実行される可能性がある。
RUBパネル停止演出は、図7(D)に示される「6R時短3回小当たり」、「10R時短3回小当たり」、又は「10R時短3回小当たり」に当選したことを報知する演出である。このため、RUBパネル停止演出は、「6R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間と、「8R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間と、「10R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間のいずれのインターバル期間でも実行される可能性がある。
これら3種類のパネル停止演出に関する説明から明らかなように、小当たりの種類とパネル停止演出の種類について、以下のことが言える。すなわち、「4R時短3回小当たり」に当選した場合には、その当選に応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間では、BONUSパネル停止演出(図8(F)参照)が実行される一方で、ビッグBONUSパネル停止演出(図8(G)参照)やRUBパネル停止演出(図8(H)参照)が実行される場合が無いと言える。
また、「6R時短3回小当たり」または「8R時短3回小当たり」に当選した場合には、その当選に応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間では、RUBパネル停止演出(図8(H)参照)が実行される一方で、BONUSパネル停止演出(図8(F)参照)やビッグBONUSパネル停止演出(図8(G)参照)が実行される場合が無いと言える。
また、「10R時短3回小当たり」に当選した場合には、その当選に応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間では、BONUSパネル停止演出(図8(F)参照)が実行される場合と、ビッグBONUSパネル停止演出(図8(G)参照)が実行される場合と、RUBパネル停止演出(図8(H)参照)が実行される場合とがあると言える。
なお、RUBパネル停止演出(図8(H)参照)が実行された場合は、そのRUBパネル停止演出に続いて、第1演出ボタン35の操作に応じて、2ラウンド目以降のラウンド遊技で遊技者が獲得可能な獲得可能賞球数を表示画面70に順番に表示し、その後、これらの獲得可能賞球数を加算した合計獲得可能賞球数を表示画面70に表示する獲得可能賞球数加算演出(図8(I)参照)が実行される。
例えば、「6R時短3回大当たり」に当選した場合には、2ラウンド目以降のラウンド遊技で500個(=100個×6ラウンド−100個)の賞球を獲得可能であることから、第1演出ボタン35の1回目の操作に応じて「+100PT」の文字を表示し、第1演出ボタン35の2回目の操作に応じて「+200PT」の文字を表示し、第1演出ボタン35の3回目の操作に応じて「+200PT」の文字を表示し、最終的に、「500PTゲット!」といった文字を表示する獲得可能賞球数加算演出が実行される。
また、例えば、「8R時短3回大当たり」に当選した場合には、2ラウンド目以降のラウンド遊技で700個(=100個×8ラウンド−100個)の賞球を獲得可能であることから、第1演出ボタン35の1回目の操作に応じて「+300PT」の文字を表示し、第1演出ボタン35の2回目の操作に応じて「+100PT」の文字を表示し、第1演出ボタン35の3回目の操作に応じて「+300PT」の文字を表示し、最終的に、「700PTゲット!」といった文字を表示する獲得可能賞球数加算演出が実行される。
また、例えば、「10R時短3回大当たり」に当選した場合には、2ラウンド目以降のラウンド遊技で900個(=100個×10ラウンド−100個)の賞球を獲得可能であることから、第1演出ボタン35の1回目の操作に応じて「+200PT」の文字を表示し、第1演出ボタン35の2回目の操作に応じて「+100PT」の文字を表示し、第1演出ボタン35の3回目の操作に応じて「+600PT」の文字を表示し、最終的に、「900PTゲット!」といった文字を表示する獲得可能賞球数加算演出が実行される。
なお、これらの獲得可能賞球数加算演出における第1演出ボタン35の各操作に応じて表示される文字が示す賞球数は可変であり、必ず上記の文字が表示される訳ではない。また、ここでは、第1演出ボタン35の3回の操作に応じてそれぞれ表示された文字が示す賞球数を加算する場合を例に説明したが、第1演出ボタン35の操作回数は他の回数であってもよいし、また、第1演出ボタン35の操作の有無に関わらず上記の獲得可能賞球数加算演出を実行するようにしてもよい。
一方、BONUSパネル停止演出(図8(F)参照)は、上述したように、「4R時短3回小当たり」に当選した場合と、「10R時短3回小当たり」に当選した場合の両方で実行可能であるが、「10R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間中にBONUSパネル停止演出が実行された場合には、5ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、ランド遊技の数が増加したように見せ掛けるラウンド画像増加演出(図8(J)参照)が実行される。一方、「4R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行された小当たり遊技終了直後のインターバル期間中にBONUSパネル停止演出が実行された場合には、ラウンド遊技が4ラウンドで終了することから、上記のラウンド画像増加演出(図8(J)参照)は実行されない。このラウンド画像増加演出については、図13に基づいて後に詳述する。
<4R時短3回小当たりに当選した場合の演出例>
次に、図9,10を参照しつつ、「4R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の具体例について説明する。ここで、図9,10は、「4R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の具体例を示す画面図である。
時短遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となり、小当たりの種類として「4R時短3回小当たり」が選択された場合、表示画面70では、第2特別図柄の変動表示中に所定のリーチ演出が実行される。そして、第2特別図柄の変動表示の終盤で、ゾロ目(例えば「555」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し(図9(A)参照)、第2特別図柄として小当たり図柄が停止表示されるのに伴って、ゾロ目(ここでは「555」)を示す3つの演出図柄が本停止する(図9(B)参照)。
このように、小当たりを報知する小当たり図柄および3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間が経過すると、小当たり遊技のオープニング期間が開始され、これに伴い、図8(B)に基づいて上述したV領域示唆演出が実行される(図9(C)参照)。具体的には、遊技者に右打ちを促すと共にV入賞口287の位置を指し示す所定の演出画像(図9(C)に例示される山なりの矢印)が表示画面70に表示されると共に、この演出画像の演出効果を高める所定の演出音をスピーカ38から出力される。
遊技者は、このV領域示唆演出を受けて、右打ちを行って遊技球をV入賞口287に入賞させる必要があることを容易に認識することが可能である。なお、このV領域示唆演出は、小当たり遊技のオープニング期間のみならず、オープニング期間終了後の開放遊技中も継続して行われる。
次に、オープニング期間が終了して開放遊技が開始されると、V領域示唆演出に加えて、図8(C)に基づいて上述したV入賞促進演出が実行される(図9(C)参照)。具体的には、V領域示唆演出に係る山なりの矢印に加えて、「Vを狙え!」という文字が表示画面70に表示され、これに伴い、「Vを狙え!」という音声がスピーカ38から出力される。
このように、開放遊技が開始されると、「Vを狙え!」の文字表示および音声出力が行われるため、遊技者は、(小入賞口28およびV入賞口センサ283が開放されていない)オープニング期間が終了して開放遊技が開始されたことを容易に認識することが可能である。
これらのV領域示唆演出およびV入賞促進演出を受けて遊技者が右打ちを行い、遊技球が1球でもV入賞口センサ283を通過すれば、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出(図8(D)参照)が実行される。具体的には、図9(D)及び(E)に例示されるように、「V」の文字を内包する星形マークが表示画面70の中央領域に拡大表示されると共に、この演出表示の演出効果を高める所定の効果音がスピーカ38から出力され、その後、この星形マークを持ち上げてキャラクタが喜ぶ様子を表す演出画像が表示画面70に表示される。
そして、このようなV入賞報知演出が行われる開放遊技が終了すると、大入賞口26を開放する2ラウンド目のラウンド遊技の開始に先立って、所定のインターバル期間が設定され、このインターバル期間中に以下のような演出が行われる。
すなわち、図8(E)に基づいて上述したように、インターバル期間の開始に伴って、BONUSパネルと、ビッグBONUSパネルと、RUBパネルの3種類のパネルが順番に表示されるように、これら3種類のパネルをスクロール表示させるパネル変動演出(図8(E)参照)が開始される(図9(F)及び(G)参照)。次に、パネル変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間となり、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す操作促進演出が実行される(図9(H)参照)。具体的には、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この操作促進演出に対して、有効期間内に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、今回の小当たり遊技の実行契機となった第2特別図柄判定に係る小当たりが「4R時短3回小当たり」であるため、BONUSパネルを停止させるBONUSパネル停止演出(図8(F)参照)が実行される(図9(I)参照)。なお、有効期間内に遊技者が第1演出ボタン35を操作しなかった場合は、有効期間の終了に伴ってBONUSパネル停止演出が実行される。
このように、インターバル期間中にBONUSパネル停止演出が実行されてインターバル期間が終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技(大入賞口26を長開放する長開放遊技)が開始され、これに伴い、2ラウンド目のラウンド遊技に係るラウンド中演出が実行される(図10(A)参照)。具体的には、以下の通りである。
(右打ち促進表示)
すなわち、2ラウンド目以降のラウンド遊技が開始されると、ラウンド遊技毎に大入賞口26が長開放されることから、遊技者が継続して右打ちを行う必要がある。このため、表示画面70における右上方領域に「右打ち」の文字および右向き矢印が表示される。
(連チャン数表示)
また、今回の大当たり遊技は、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となって行われた大当たり遊技を1回目の大当たり遊技とした場合に、この1回目の大当たり遊技の終了に伴って移行した時短遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となって行われている2回目の大当たり遊技である。すなわち、今回の大当り遊技は、2連チャン目の大当たり遊技である。このため、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されると、表示画面70における左上方領域に「02勝目」といった連チャン回数を示唆する文字が表示される。なお、この連チャン回数を示唆する文字の表示は、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されてから、今回の大当り遊技に係るエンディング演出(エンディング期間)が開始されるまで(すなわち、4ラウンド目のラウンド遊技が終了するまで)継続される(図10(A)〜(D)参照)。
なお、今回の大当り遊技が終了した後も現在の連チャン回数を遊技者が認識できるように、(小当たり遊技に続く)大当たり遊技が終了した後の第2特別図柄および演出図柄の変動表示中にも、連チャン回数を示唆する文字の表示が行われる(図10(E)参照)。
(今回賞球数表示)
また、今回の大当り遊技は、第2特別図柄判定の判定結果が「4R時短3回小当たり」となったことを契機として実行される大当たり遊技であるため、小当たり遊技の開放遊技を1ラウンド目のラウンド遊技となして、大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技が3回実行される。そして、各長開放ラウンド遊技では、遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出され、各長開放ラウンド遊技で10個の遊技球を入賞させることが可能であることから、3回の長開放ラウンド遊技で遊技者が獲得可能な獲得可能賞球数は300個(=10個×10カウント×3ラウンド)である。加えて、長開放ラウンド遊技中は、獲得可能賞球数に対して、実際にどの程度の賞球を獲得できているかを遊技者が容易に認識できることが好ましい。
このため、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されると、今回の大当り遊技(ここでは、3回の長開放ラウンド遊技)で遊技者が獲得可能な獲得可能賞球数を分母とし、且つ、2ラウンド目のラウンド遊技が開始された後に実際に払い出された賞球の合計賞球数を分母とする今回賞球数表示が、表示画面70における右上方領域で行われる(図10(A)参照)。
図10(A)には、2ラウンド目のラウンド遊技が開始された直後に大入賞口26に1個の遊技球が入賞して10個の賞球が払い出されたために、10/300の今回賞球数表示が行われている状態が例示されている。なお、このような今回賞球数表示は、2ラウンド目のラウンド遊技のみならず、3ラウンド目以降のラウンド遊技中にも継続して行われ、今回の大当り遊技のエンディング演出(エンディング期間)が開始されるまで継続される(図10(A)〜(D)参照)。例えば、3ラウンド目のラウンド遊技中に2個目の遊技球が大入賞口26に入賞した直後には、2ラウンド目のラウンド遊技で100個の賞球が払い出され、更に20個(=10個×2カウント)の賞球が払い出されているため、120/300の今回賞球数表示が行われる(図10(B)参照)。また、例えば、4ラウンド目のラウンド遊技中に1個目の遊技球が大入賞口26に入賞した直後には、2ラウンド目と3ラウンド目のラウンド遊技で合計200個の賞球が払い出され、更に10個(=10個×1カウント)の賞球が払い出されているため、210/300の今回賞球数表示が行われる(図10(C)参照)。
2ラウンド目〜4ラウンド目の3回の長開ラウンド遊技中には、それぞれ、大入賞口26に10個の遊技球を入賞させることが可能であり、また、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に10個の賞球が払い出される。このため、遊技者が継続して右打ちを行ってさえいれば、4ラウンド目のラウンド遊技の終了時には、300/300の今回賞球数表示が行われることになる。
なお、1ラウンド目のラウンド遊技は、大当たり遊技ではなく小当たり遊技に係る開放遊技であり、また、開放遊技中は、開閉部材29が小入賞口28を開放する開姿勢を0.5秒間維持してから小入賞口28を閉塞する短開放動作が繰り返されるため、開放遊技中に小入賞口28に入賞する遊技球の数が10個に達しない可能性がある。このため、本実施形態では、開放遊技中における遊技球のV入賞によって生起された大当たり遊技中に払い出された賞球のみを加算対象として今回賞球数表示を行い、開放遊技中に払い出された賞球数を含まない今回賞球数表示を行うこととしている。このため、1ラウンド目のラウンド遊技中に今回賞球数表示が行われることはない。
また、他の実施形態では、1回の長開放ラウンド遊技中において、大入賞口センサ261によって検知された遊技球の個数が規定数(本実施形態では「10」)に達した後に大入賞口26に遊技球が入賞(いわゆるオーバー入賞)した場合に、そのオーバー入賞した遊技球に対して払い出された賞球数を加算した総獲得賞球数を表示するようにしてもよい。この場合、例えば、2ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技中に2回のオーバー入賞が発生していれば、4ラウンド目のラウンド遊技の終了時に、320/300といった今回賞球数表示が行われることになる。
(総獲得賞球数表示)
また、今回の大当り遊技が2連チャン目の大当たり遊技であり、1回目の大当たり遊技で獲得した合計賞球数と、今回の大当り遊技において現時点で獲得できている獲得賞球数との総賞球数を遊技者が容易に認識できることが好ましい。このため、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されると、表示画面70における右下方領域にて、1回目の大当たり遊技が開始されてから現時点までの、大入賞口26に遊技球が入賞したことによって遊技者が獲得した総獲得賞球数が表示される。なお、図10(A)には、1回目の大当たり遊技(6Rの大当たり遊技)で600個の賞球を獲得し(図7(C)参照)、開放遊技で100個の賞球を獲得し、今回の2ラウンド目のラウンド遊技中に10個の賞球を獲得しているために、総獲得賞球数として、「Total 710pt」(=1回目の大当たり遊技の600個+開放遊技の100個+10個)の文字が表示された状態が例示されている。
なお、この総獲得賞球数は、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されてから、今回の大当り遊技のエンディング演出(エンディング期間)が開始されるまで継続して表示され、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に適宜更新される(図10(A)〜(D)参照)。例えば、図10(B)に例示されるように、2ラウンド目のラウンド遊技が終了した時点で800個の賞球を獲得しており、3ラウンド目のラウンド遊技中に2個の遊技球が入賞している場合、総獲得賞球数として、「Total 820pt」(=1回目の大当たり遊技の600個+開放遊技の100個+2ラウンド目のラウンド遊技の100個+20個)の文字が表示される。また、例えば、図10(C)に例示されるように、3ラウンド目のラウンド遊技が終了した時点で900個の賞球を獲得しており、4ラウンド目のラウンド遊技中に1個の遊技球が入賞している場合、総獲得賞球数として、「Total 910pt」(=1回目の大当たり遊技の600個+開放遊技の100個+2,3ラウンド目のラウンド遊技の200個+10個)の文字が表示される。なお、今回の大当り遊技が終了した後も現在の総獲得賞球数を遊技者が容易に認識できるように、(小当たり遊技に続く)大当たり遊技が終了した後の第2特別図柄および演出図柄の変動表示中にも、総獲得賞球数の表示が行われる(図10(E)参照)。
本実施形態では、連チャン中に大入賞口26または小入賞口28に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球の合計数を総獲得賞球数として表示する場合を例に説明するが、小当たり遊技中または(小当たり遊技に続く)大当たり遊技中に第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球数を更に加算した総獲得賞球数を表示したり、小当たり遊技中または(小当たり遊技に続く)大当たり遊技中に一般入賞口24に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球数を更に加算した総獲得賞球数を表示したり、或いは、小当たり遊技中または(小当たり遊技に続く)大当たり遊技中に第2始動口22(及び一般入賞口24)に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球数を更に加算した総獲得賞球数を表示したりしてもよい。
また、他の実施形態では、1回の長開放ラウンド遊技中において、大入賞口センサ261によって検知された遊技球の個数が規定数(本実施形態では「10」)に達した後に大入賞口26に遊技球が入賞(いわゆるオーバー入賞)した場合に、そのオーバー入賞した遊技球に対して払い出された賞球数を加算した総獲得賞球数を表示するようにしてもよい。また、1回の開放遊技中において、小入賞口センサ281によって検知された遊技球の個数が規定数(本実施形態では「10」)に達した後に小入賞口28に遊技球が入賞(いわゆるオーバー入賞)した場合に、そのオーバー入賞した遊技球に対して払い出された賞球数を加算した総獲得賞球数を表示するようにしてもよい。
(ラウンド画像表示)
また、本実施形態の遊技機1では、大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技中は、いわゆるラウンド数を示す数値が表示されず、代わりに、大入賞口26を長開放する各長開放ラウンド遊技に対応する六角形のラウンド画像が表示画面70における中央上方に表示される(図10(A)〜(C)参照)。例えば、2ラウンド目のラウンド遊技が開始される直前のインターバル期間中にボーナスパネル停止演出(図8(F)、図9(I)参照)が実行された場合は、図10(A)に例示されるように、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って、3個のラウンド画像が表示される。遊技者は、この3個のラウンド画像が表示されたのを見て、2ラウンド目のラウンド遊技を含めて、少なくとも3回の長開放ラウンド遊技が行われることを容易に認識することが可能である。
このように、本実施形態の遊技機1では、「4R時短3回小当たり」に当選して開放遊技中に遊技球がV入賞したことに応じて行われる大当たり遊技中に、この大当たり遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技(ここでは、2ラウンド目〜4ラウンド目までの3回の長開放ラウンド遊技)にそれぞれ対応する、残りのラウンド遊技の回数と同数(ここでは、3個)のラウンド画像を表示する表示制御(第1表示制御の一例)が、2ラウンド目のラウンド遊技開始時に行われる。
なお、今回の大当り遊技で3回の長開放ラウンド遊技が実行されることから、図10(A)〜(C)には、3個のラウンド画像が表示された状態が例示されているが、各ラウンド画像は、対応する長開放ラウンド遊技が終了するまでは、内側が所定色(本実施形態では黒色)で塗り潰された状態で表示されている。例えば、2ラウンド目のラウンド遊技の開始時には、3回の長開放ラウンド遊技がいずれも終了していない状態であることから、3個とも黒色で塗り潰された状態のラウンド画像が表示される(図10(A)参照)。
これに対して、対応する長開放ラウンド遊技が終了すると、黒塗りのラウンド画像が白抜きのラウンド画像に変化する。例えば、2ラウンド目のラウンド遊技中に大入賞口26に対する遊技球の入賞数が「10」に達するか、或いは、入賞数が「10」に達することなく2ラウンド目のラウンド遊技の開始から25秒が経過すると、2ラウンド目のラウンド遊技終了となり、これに伴い、2ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(図10(A)に示される3個のラウンド画像のうちの左端のラウンド画像)が、黒塗りから白抜きに変化する(図10(A)及び(B)参照)。言い換えれば、2ラウンド目のラウンド遊技が終了してから3ラウンド目のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル期間の開始に伴って、2ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像が黒塗りから白抜きに変化する。
このラウンド画像の表示態様の変化は、3ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像や、4ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像についても同様である。すなわち、3ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(図10(B)に示される3個のラウンド画像のうちの真ん中のラウンド画像)は、3ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って、黒塗りから白抜きへと変化し(図10(B)及び(C)参照)、4ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(図10(C)に示される3個のラウンド画像のうちの右端のラウンド画像)は、図10には表れていないが、4ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って、黒塗りから白抜きへと変化する。
このように、本実施形態の遊技機1では、小当たり遊技に続く大当たり遊技における長開放ラウンド遊技の回数と同数のラウンド画像が表示画面70に表示され、各ラウンド画像は、対応する長開放ラウンド遊技の終了に伴ってその表示態様が変化し、対応する長開放ラウンド遊技の終了後もその表示が継続される。このため、遊技者は、大入賞口26を見なくても、何回の長開放ラウンド遊技が実行されるかを容易に認識することができ、また、実行中の長開放ラウンド遊技が終了したか否かを容易に認識することが可能である。
ところで、1ラウンド目のラウンド遊技(開放遊技)では、使用される入賞口が大入賞口26ではなく小入賞口28であるものの、遊技者が長開放ラウンド遊技で獲得できるのと同数の賞球を獲得可能である。このため、例えば、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って、1ラウンド目のラウンド遊技に対応する(初めから白抜きの)ラウンド画像を表示するといった構成を採用することが考えられる。しかしながら、この構成では、例えば「4R時短3回小当たり」に当選した場合、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って4つのラウンド画像が表示されることになり、これから4回の長開放ラウンド遊技が行われると遊技者が誤認するおそれがある。このため、本実施形態では、このような問題が生じるのを抑制すべく、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って、2ラウンド目以降のラウンド遊技に対応するラウンド画像を表示する一方で、1ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像は表示しないこととしている。
また、例えば、1ラウンド目のラウンド遊技、すなわち、小当たり遊技の開放遊技の開始に伴って、この開放遊技に対応するラウンド画像を表示する構成を採用することが考えられる。しかしながら、この構成では、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されて以降も、開放遊技に対応するラウンド画像を表示する必要があることから、上記の誤認問題を生じさせる可能性が高くなる。また、開放遊技中にこのようなラウンド画像を表示すると、図9(C)に基づいて上述したV領域示唆演出およびV入賞促進演出の妨げとなる可能性もある。このため、本実施形態の遊技機1では、2ラウンド目以降のラウンド遊技中のみならず、1ラウンド目のラウンド遊技中にも、開放遊技に対応するラウンド画像を表示しないこととしている。
図10の説明に戻り、4ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、大当たり遊技のエンディング期間となり、このエンディング期間中は、再び時短遊技状態に移行することを報知する所定の大当たりエンディング演出が実行される(図10(D)参照)。具体的には、時短遊技状態で遊技が制御されるときには、「連撃チャンス」と呼ばれる演出モードで演出が制御されるため、大当たり遊技のエンディング期間では、図10(D)に例示されるように、「連撃チャンス 突入!」といった時短遊技状態に移行することを報知する演出表示が行われる。
このように、エンディング演出が行われる大当たり遊技のエンディング期間が終了すると、保留されていた第2特別図柄判定が実行され、第2特別図柄の変動表示の開始に伴って、3つの図柄列の変動表示が開始される(図10(E)参照)。なお、第2始動口22に遊技球が入賞し易い高ベース状態である時短遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者が右打ちを行って第2始動口22に遊技球を入賞させる必要がある。このため、第2特別図柄および演出図柄の変動表示中には、長開放ラウンド遊技中と同様の右打ち促進表示が行われる(例えば、図10(A)及び(E)参照)。
なお、「4R時短3回小当たり」に当選した場合は、開放遊技終了直後のインターバル期間中にBONUSパネル停止演出(図8(F)、図9(I)参照)が実行され、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って、実行される長開放ラウンド遊技の回数と同数の3個のラウンド画像が表示される。このように、「4R時短3回小当たり」に当選した場合は、実行される長開放ラウンド遊技の回数と、表示画面70に表示されるラウンド画像の個数とが必ず一致する。このため、「4R時短3回小当たり」に当選した場合には、BONUSパネル停止演出が実行された後に、ラウンド画像増加演出(図8(J)参照)が実行されることはない。
また、ここまで、「4R時短3回小当たり」に当選した場合において、小当たり遊技中、及び小当たり遊技に続く大当たり遊技中に行われる、右打ち促進表示、連チャン数表示、今回賞球数表示、総獲得賞球数表示、ラウンド画像表示等の演出について説明したが、これらの演出は、「6R時短3回小当たり」や「8R時短3回小当たり」、「10R時短3回小当たり」に当選した場合にも同様に行われる。
<10R時短3回小当たりに当選した場合の第1の演出例>
次に、図11を参照しつつ、「10R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の第1の具体例について説明する。ここで、図11は、「10R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の第1の具体例を示す画面図である。なお、以下の説明では、「4R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出と共通する演出についてはその説明を一部省略し、この演出と異なる点について主に説明を行う。
時短遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R時短3回小当たり」となった場合、「4R時短3回小当たり」に当選した場合と同様に、小当たり遊技が行われる。この小当たり遊技の開放遊技中には、図9(C)に基づいて上述したのと同様のV領域示唆演出およびV入賞促進演出が実行される。これらの演出を受けて、遊技者が開放遊技中に右打ちを行って遊技球をV入賞させると、図9(D)及び(E)に基づいて上述したのと同様のV入賞報知演出が実行される(図11(A)参照)。
このV入賞報知演出が行われる開放遊技が終了すると、大入賞口26を開放する2ラウンド目のラウンド遊技の開始に先立って所定のインターバル期間が設定され、このインターバル期間が開始されると、図9(F)及び(G)に基づいて上述したのと同様のパネル変動演出(図8(E)参照)が実行される(図11(B)及び(C)参照)。そして、このパネル変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、図9(H)に基づいて上述したのと同様に、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す操作促進演出が実行される(図11(D)参照)。
この操作促進演出に対して、有効期間内に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、今回の小当たり遊技の実行契機となった第2特別図柄判定に係る小当たりが「10R時短3回小当たり」であるため、「10R時短3回小当たり」を確定的に報知するビッグBONUSパネルを停止させるビッグBONUSパネル停止演出(図8(G)参照)が実行される(図11(E)参照)。なお、有効期間内に遊技者が第1演出ボタン35を操作しなかった場合は、有効期間の終了に伴ってビッグBONUSパネル停止演出が実行される。
開放遊技終了直後のインターバル期間中にビッグBONUSパネル停止演出が実行された場合は、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って、9個のラウンド画像が表示される(図11(F)参照)。具体的には、「4R時短3回小当たり」に当選した場合は、図10(A)に基づいて上述したように、3個のラウンド画像が表示されるのに対して、「10R時短3回小当たり」に当選した場合は、この3個のラウンド画像の下に6個のラウンド画像が表示される形で、9個のラウンド画像が同時に表示される。ここで、9個のラウンド画像が表示されるのは、10回のラウンド遊技のうちの1ラウンド目のラウンド遊技(開放遊技)が既に終了しており、2ラウンド目のラウンド遊技を含めて、これから9回の長開放ラウンド遊技が行われるためである。
このように、本実施形態の遊技機1では、「10R時短3回小当たり」に当選して開放遊技中に遊技球がV入賞したことに応じて行われる大当たり遊技中に、ビッグBONUSパネル停止演出(第2報知演出の一例)が実行される。このビッグBONUSパネル停止演出が実行された場合は、大当たり遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技(ここでは、2ラウンド目〜10ラウンド目までの9回の長開放ラウンド遊技)にそれぞれ対応する、残りのラウンド遊技の回数と同数(ここでは、9個)のラウンド画像を表示する表示制御(第2表示制御の一例)が、2ラウンド目のラウンド遊技開始時に行われる。
2ラウンド目のラウンド遊技の実行中は、全てのラウンド画像が黒塗りの状態で表示されている(図11(F)参照)。これに対して、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、上段における左側のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図11(F)及び(G)参照)。また、3ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、3ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、上段における中央のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図11(G)及び(H)参照)。また、4ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、4ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、上段における右側のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図11(H)及び(I)参照)。
そして、図には示されていないが、5ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、5ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における左端のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する。以降、同様に、長開放ラウンド遊技が終了する毎に、対応するラウンド画像の表示態様が変化する。
なお、図11(F)〜(I)には、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に今回賞球数表示および総獲得賞球数表示が更新される様子が例示されているが、これらの賞球数表示の更新は図10(A)〜(C)に基づいて上述したのと同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
<10R時短3回小当たりに当選した場合の第2の演出例>
次に、図12,13を参照しつつ、「10R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の第2の具体例について説明する。ここで、図12,13は、「10R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の第2の具体例を示す画面図である。なお、以下の説明では、「4R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出や、「10R時短3回小当たり」に当選した場合に行われる演出の第1の具体例と共通する演出についてはその説明を一部省略し、これらの演出と異なる点について主に説明を行う。
時短遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果が「10R時短3回小当たり」となった場合、「4R時短3回小当たり」に当選した場合と同様に、小当たり遊技が行われる。この小当たり遊技の開放遊技中には、図9(C)に基づいて上述したのと同様のV領域示唆演出およびV入賞促進演出が実行される。これらの演出を受けて、遊技者が開放遊技中に右打ちを行って遊技球をV入賞させると、図9(D)及び(E)に基づいて上述したのと同様のV入賞報知演出が実行される(図12(A)参照)。
このV入賞報知演出が行われる開放遊技が終了すると、大入賞口26を開放する2ラウンド目のラウンド遊技の開始に先立って所定のインターバル期間が設定され、このインターバル期間が開始されると、図9(F)及び(G)に基づいて上述したのと同様のパネル変動演出が実行される(図12(B)参照)。そして、このパネル変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、図9(H)に基づいて上述したのと同様に、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す操作促進演出が実行される(図12(C)参照)。
この操作促進演出に対して、有効期間内に遊技者が第1演出ボタン35を操作すると、今回の小当たり遊技の実行契機となった第2特別図柄判定に係る小当たりが「10R時短3回小当たり」であるにも拘らず、BONUSパネルを停止させるBONUSパネル停止演出(図8(F)参照)が実行される(図12(D)参照)。なお、有効期間内に遊技者が第1演出ボタン35を操作しなかった場合は、有効期間の終了に伴ってBONUSパネル停止演出が実行される。
このように、開放遊技終了直後のインターバル期間中にBONUSパネル停止演出が実行された場合は、2ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って、3個のラウンド画像が表示される(図12(E)参照)。図10(A)及び図12(E)の表記から明らかなように、「10R時短3回小当たり」に係る2ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、「4R時短3回小当たり」に係る2ラウンド目のラウンド遊技の開始時と同じ、3個のラウンド画像が表示される。このため、遊技者に対して、今回の小当たりが「4R時短3回小当たり」であるように感じさせることが可能である。
2ラウンド目のラウンド遊技の実行中は、3個のラウンド画像が全て黒塗りの状態で表示されている(図12(E)参照)。これに対して、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(3個のラウンド画像のうちの左端のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図12(E)及び(F)参照)。また、3ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、3ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(3個のラウンド画像のうちの真ん中のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図12(F)及び(G)参照)。また、4ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、4ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(3個のラウンド画像のうちの右端のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図12(G)及び(H)参照)。
図12(H)には、「10R時短3回小当たり」に係る4ラウンド目のラウンド遊技が終了した直後のインターバル期間中に、所定のインターバル中演出が行われている様子が例示されている。図12(H)の表記から明らかなように、このインターバル中演出では、3個のラウンド画像が全て白抜きの状態で表示されているため、これを見た遊技者に、長開放ラウンド遊技が3回で終了したように感じさせることが可能である。
ここで、今回の大当り遊技は、「10R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行されているものである。このため、図12(H)のインターバル中演出が実行されるインターバル期間が終了すると、5ラウンド目のラウンド遊技が開始され、これに伴い、所定の役物動作演出が実行される(図12(I)参照)。具体的には、装飾部材13の後ろに隠れるように初期位置に配置されていた可動装飾部材14(図2参照)が表示画面70の中央領域を覆う動作位置へと降下する。そして、可動装飾部材14がこの動作位置に配置された状態で所定の発光パターンで発光するのに伴い、可動装飾部材14の演出効果を高める所定の演出画像が表示画面70の全体領域に表示される。
次に、5ラウンド目のラウンド遊技が開始されてから所定時間(例えば3秒)が経過して役物動作演出が終了するのに伴い、表示画面70を用いた所定の昇格演出(図13(A)参照)が実行される。具体的には、可動装飾部材14が初期位置に復帰するのに伴い、先ずはビッグBONUSパネルを表示画面70の中央領域に表示し、続いて、このビッグBONUSパネルを表示画面70上で全画面表示する演出表示が実行される。
この昇格演出は、役物動作演出が終了してから所定時間(例えば5秒)が経過すると終了し、5ラウンド目のラウンド遊技の途中、すなわち、5ラウンド目のラウンド遊技が開始されてから例えば8秒(=3秒+5秒)が経過したタイミングで、5ラウンド目のラウンド遊技に係る所定のラウンド中演出(図13(B)参照)が開始される。具体的には、4ラウンド目のラウンド遊技終了直後のインターバル期間中に行われていた、右打ち促進表示、連チャン数表示、今回賞球数表示、総獲得賞球数表示、ラウンド画像表示が再開される(図12(H)、図13(B)参照)。
なお、4ラウンド目のラウンド遊技が終了した後に、5ラウンド目〜10ラウンド目の計6回の長開放ラウンド遊技が実行されることから、今回賞球数表示に関しては、分母の値が「600」(=100個×6ラウンド)を加算した値に更新される。具体的には、図12(H)及び図13(B)に例示されるように、今回賞球数表示に係る「300/300」の表示が、「300/900」の表示へと変化する。
また、ラウンド画像表示に関しては、4ラウンド目のラウンド遊技終了直後のインターバル期間中には、白抜きの3個のラウンド画像が表示されていたのに対して、5ラウンド目のラウンド遊技におけるラウンド中演出では、これらの白抜きの3個のラウンド画像に黒塗りの6個のラウンド画像を加えた計9個のラウンド画像が表示される。この白抜きの3個のラウンド画像が表示されていた状態(図12(H)に例示される状態)から、白抜きの3個のラウンド画像に黒塗りの6個のラウンド画像を加えた計9個のラウンド画像が表示される状態(図13(B)に例示される状態)へと変化する一連の演出が、図8(J)におけるラウンド画像増加演出に該当する。
本実施形態の遊技機1では、「10R時短3回小当たり」に当選して開放遊技中に遊技球がV入賞したことに応じて行われる大当たり遊技中に、以下のような表示制御(第3表示制御の一例)が実行される。具体的には、大当たり遊技の実行中にBONUSパネル停止演出が実行された場合、2ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、今回の9ラウンドの大当たり遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技の一部にそれぞれ対応する、「4R時短3回小当たり」に係る2ラウンド目のラウンド遊技で表示されるラウンド画像と同じ3個のラウンド画像が表示される(図12(E)参照)。そして、所定回数(本実施形態では、3回)のラウンド遊技(2ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技)が行われた後に、今回の9ラウンドの大当たり遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技(本実施形態では、5ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技)の回数と同数(ここでは「6」個)のラウンド画像が表示される(図13(B)参照)。
ラウンド画像増加演出が実行される前には、BONUSパネル停止演出が実行されてから、黒塗りの3個のラウンド画像が全て白抜きのラウンド画像に変化するのに対して、ラウンド画像増加演出が実行されると、ビッグBONUSパネルが全画面表示された後に、白抜きの3個のラウンド画像に加えて、黒塗りの6個のラウンド画像が新たに表示される。このため、4ラウンド目のラウンド遊技が最終ラウンドであると思っていた遊技者に対して意外性を感じさせると共に、今回の大当り遊技で獲得可能な賞球数が増加したと感じさせることができ、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、役物動作演出や昇格演出の実行中は、5ラウンド目のラウンド遊技が既に開始されていることから、遊技者が右打ちを行って大入賞口26に遊技球を入賞させることが可能である。図13(B)には、3ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って遊技者が右打ちを止めてしまい、結果として、総獲得賞球数表示、及び今回賞球数表示に係る分子の値が更新されていないことが見て取れるが、役物動作演出や昇格演出の実行中に遊技者が右打ちを行っていれば、大入賞口26に入賞した遊技球の数に応じた賞球数が加算された状態で、総獲得賞球数表示および今回賞球数表示が再開されることになる。
また、本実施形態では、5ラウンド目のラウンド遊技に係るラウンド中演出の開始に伴い、計9個のラウンド画像が同時に表示される場合を例に説明するが、他の実施形態では、昇格演出の終了直後に先ずは白抜きの3個のラウンド画像を表示し、続けて、これら3個のラウンド画像の下に黒塗りの6個のラウンド画像を1つずつ順番に、或いは、6個まとめて追加表示するようにしてもよい。
なお、図12(I)及び図13(A)の表記から明らかなように、役物動作演出や昇格演出の実行中は、白抜きの3個のラウンド画像を含め、5ラウンド目のラウンド遊技の開始直前まで表示画面70に表示されていたインターバル中演出に係る演出画像(図12(H)参照)が全て非表示になる(図12(I)、図13(A)参照)。このように、5ラウンド目のラウンド遊技が開始される直前まで表示画面70に表示されていた全ての演出画像が一旦非表示になることから、図12(H)に例示されるインターバル中演出から、図13(B)に例示されるラウンド中演出へと、違和感なくスムーズに表示を切り替えることが可能である。
図13の説明に戻り、5ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、5ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における左端のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図13(B)及び(C)参照)。また、6ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、6ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における左から2番目のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図13(C)及び(D)参照)。また、7ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、7ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における左から3番目のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図13(D)及び(E)参照)。
また、8ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、8ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における右から3番目のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図13(E)及び(F)参照)。また、9ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、9ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における右から2番目のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図13(F)及び(G)参照)。そして、10ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、10ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像(上下2段で表示された9個のラウンド画像のうちの、下段における右端のラウンド画像)が黒塗りから白抜きに変化する(図13(G)及び(H)参照)。その後、10ラウンド目のラウンド遊技終了後のインターバル期間において、図10(D)に基づいて上述したのと同様のエンディング演出が実行される。
なお、図13(B)〜(H)には、大入賞口26に遊技球が入賞する毎に今回賞球数表示および総獲得賞球数表示が更新される様子が例示されているが、これらの賞球数表示の更新は図10(A)〜(C)に基づいて上述したのと同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
(大当たり遊技中に行われる演出と演出図柄との関係)
ところで、大当たり遊技中に行われる演出と演出図柄には、以下のような関係がある。すなわち、本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となった場合、第2特別図柄として小当たりを報知する小当たり図柄が停止表示されるのに伴い、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、及び「888」のいずれかのゾロ目を示す3つの演出図柄が表示画面70上に本停止する。ここで、「777」は、「10R時短3回小当たり」を確定的に報知する演出図柄であり、表示画面70上に「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄が本停止したことに応じて小当たり遊技および大当たり遊技が実行される場合、ビッグBONUSパネル停止演出(図8(G)参照)およびラウンド画像増加演出(図8(J)参照)のいずれか一方が必ず実行されることになる。すなわち、「777」のゾロ目を示す3つの演出図柄は、「10R時短3回小当たり」に当選した場合には選択可能である一方で、その他3種類の小当たり(図7(D)参照)のいずれかに当選した場合には選択不可となっている。
このため、遊技者は、第2特別図柄判定に係る小当たりを報知する演出図柄として、「777」が本停止することを期待しながら遊技を楽しむことが可能である。
(V入賞報知演出による示唆)
次に、開放遊技中にV入賞口センサ283を遊技球が通過したことを条件として行われるV入賞報知演出(図9(D)及び(E)、図11(A)、図12(A)参照)による示唆について説明する。図には示されていないが、本実施形態の遊技機1では、開放遊技中にV入賞口センサ283を遊技球が通過すると、「V」の文字を内包する星形マークが表示画面70に表示されるが、この「V」の文字が第1の書体(通常書体)で表示される場合と、第2の書体(特別書体)で表示される場合とがある。
本実施形態では、第2特別図柄判定に係る小当たりとして、図7(D)に例示される4種類の小当たりが用意されているが、どの小当たりに当選したとしても、「V」の文字が第1の書体で表示される場合と第2の書体で表示される場合とがある。ただし、「10R時短3回小当たり」に当選した場合には、「V」の文字の書体を演出抽選によって選択する際に、第2の書体の方が第1の書体よりも高い割合で選択される。一方、「4R時短3回小当たり」に当選した場合と、「6R時短3回小当たり」に当選した場合と、「8R時短3回小当たり」に当選した場合には、逆に、「V」の文字の書体として第1の書体の方が第2の書体よりも高い割合で選択される。
このため、第2の書体の「V」の文字を内包する星形マークが表示された場合は、第1の書体の「V」の文字を内包する星形マークが表示される場合に比べて、「10R時短3回小当たり」に当選している可能性が高くなり、遊技者は、ビッグBONUSパネル停止演出やラウンド画像増加演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことが可能である。
ここでは、V入賞報知演出に係る「V」の文字の書体によって「10R時短3回小当たり」に当選している可能性の高低を示唆する場合を例に説明したが、これと共に、或いは、これとは別に、例えば、「V」の文字から発せられるオーラを表すオーラ画像を「V」の文字の周辺に表示し、「10R時短3回小当たり」に当選している可能性が相対的に低い場合には青色のオーラ画像を表示し、「10R時短3回小当たり」に当選している可能性が相対的に高い場合には赤色のオーラ画像を表示し、「10R時短3回小当たり」に当選していることを確定的に報知する場合には、虹色のオーラ画像を表示するといった構成を採用してもよい。
なお、このような構成の採用は、以下のような演出制御を行うことによって実現可能である。具体的には、「10R時短3回小当たり」に当選した場合は、オーラ画像の表示色を選択する際に、青色よりも高い割合で赤色を選択する。そして、「10R時短3回小当たり」とは異なる残り3種類の小当たり(図7(D)参照)のいずれかに当選した場合は、赤色よりも高い割合で青色を選択する。加えて、「10R時短3回小当たり」に当選した場合した場合には、虹色を選択可能である一方、残り3種類の小当たりのいずれかに当選した場合には、虹色が選択されないようにする。
V入賞報知演出に関して、これらの構成を採用することで、「V」の文字の書体から「10R時短3回小当たり」に当選している可能性の高低を推測したり、「V」の文字に係るオーラ画像の色から「10R時短3回小当たり」に当選している可能性の高低を推測したりしながら、遊技を楽しむことが可能である。
以下、図13までの図面に基づいて説明した遊技制御や演出制御を実現するために各制御基板で行われる処理について説明する。
[メイン制御基板80による割込み処理]
次に、図14を参照しつつ、メイン制御基板80において実行される割込み処理について説明する。ここで、図14は、メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。メイン制御基板80は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図14に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図14以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御基板80の処理は、メインROM82に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU81が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU81は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、小当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。大当たり乱数、大当たり図柄乱数、小当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251の各センサからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むセンサ検知処理を実行する(ステップS2)。このセンサ検知処理については、図15に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図16に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器43に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口22を開放すると判定した場合に、開閉部材23を動作させる第2始動口ソレノイド222を制御して第2始動口22を開閉する第2始動口開閉制御処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「小当たり」であると判定した場合に、小入賞口ソレノイド282(及びV入賞口ソレノイド286)を制御して小入賞口28(及びV入賞口287)を開閉する小入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS6)。この小入賞口開閉制御処理については、図20〜図21に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「大当たり」であると判定した場合に、大入賞口ソレノイド262を制御して大入賞口26を開閉する大入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS7)。この大入賞口開閉制御処理については、図22〜図24に基づいて後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU81は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。この賞球処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM83にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報をサブ制御基板90に送信する送信処理を実行する(ステップS9)。
[メイン制御基板80によるセンサ検知処理]
図15は、図14のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャートである。図15に例示されるように、メインCPU81は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、ゲートセンサ251からの検知信号の入力の有無に基づいて、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したと判定した場合(ステップS201:YES)、メインRAM83に記憶されている普通図柄判定の保留数Fが、予め設定されている普通図柄判定の最大保留数Fmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
メインCPU81は、保留数Fが「4」未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数Fを「1」加算した値に更新し(ステップS203)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される普通図柄乱数に関して、ゲート25に対する遊技球の通過を検知したタイミングの値を取得して、メインRAM83の所定領域に格納する(ステップS204)。
一方、メインCPU81は、ステップS204の処理を実行した場合、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知していないと判定した場合(ステップS201:NO)、保留数Fが「4」未満ではないと判定した場合(ステップS202:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の入力の有無に基づいて、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS206)。ここで、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS206:YES)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が、予め設定されている第2特別図柄判定の最大保留数T2max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS207)。
メインCPU81は、保留数T2が「4」未満であると判定した場合(ステップS207:YES)、保留数T2を「1」加算した値に更新し(ステップS208)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、大当たり図柄乱数、小当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS209)。
このように、保留数T2が最大保留数T2max未満の状態で第2始動口22に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第2特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は、メインRAM83における所定の判定用記憶領域に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は、メインRAM83における特図2・第1保留記憶領域〜特図2・第4保留記憶領域のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS209の処理を実行した場合、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS210)。メインRAM83には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口22に遊技球が入賞し難い低ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「OFF」に設定され、第2始動口22に遊技球が入賞し易い高ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU81は、ステップS210において、この時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、第2特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS211)。具体的には、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図17参照)や変動パターン選択処理(図18参照)が実行されるのに先立って、ステップS209の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たり(又は小当たり)となるか否かを事前判定すると共に、第2特別図柄判定が実行された際に第2特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前に判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第2特別図柄判定の保留数T2が「0」の状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接格納されて、これらの乱数に基づく第2特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第2特別図柄判定は保留されないため、第2特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。詳細な説明は省略するが、この事前判定処理の結果を示す事前判定情報は、時短遊技状態における第2特別図柄の変動表示に先立って行われる、いわゆる先読み演出を実行するか否かを決定する処理や、先読み演出を実行する場合の先読み演出の演出内容を決定する処理等に使用される。
メインCPU81は、ステップS211の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS210:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS212)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS211の事前判定処理が行われることなくステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS211の事前判定処理が行われた後にステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS212の処理を実行した場合、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知していないと判定した場合(ステップS206:NO)、第2特別図柄判定の保留数T2が「4」未満ではないと判定した場合(ステップS207:NO)、第1始動口センサ211からの検知信号の入力の有無に基づいて、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS214)。ここで、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS214:YES)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が、予め設定されている第1特別図柄判定の最大保留数T1max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS215)。
メインCPU81は、保留数T1が「4」未満であると判定した場合(ステップS215:YES)、保留数T1を「1」加算した値に更新し(ステップS216)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS217)。
このように、保留数T1が最大保留数T1max未満の状態で第1始動口21に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第1特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は、メインRAM83における特図1・第1保留記憶領域〜特図1・第4保留記憶領域のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS217の処理を実行した場合、ステップS210の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS218)。ここで、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、第1特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS219)。具体的には、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図17参照)や変動パターン選択処理(図18参照)が実行されるのに先立って、ステップS217の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行された際に第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前に判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1が「0」の状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接格納されて、これらの乱数に基づく第1特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第1特別図柄判定は保留されないため、第1特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。詳細な説明は省略するが、この事前判定処理の結果を示す事前判定情報は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に先立って行われる、いわゆる先読み演出を実行するか否かを決定する処理や、先読み演出を実行する場合の先読み演出の演出内容を決定する処理等に使用される。
メインCPU81は、ステップS219の処理を実行した場合、又は高ベース状態であると判断した場合(ステップS218:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS220)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS219の事前判定処理が行われることなくステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS219の事前判定処理が行われた後にステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特別図柄処理]
次に、図16を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図16は、図14のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図16に例示されるように、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグおよび小当たり遊技フラグのいずれか一方が「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。また、小当たり遊技フラグは、小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、特別遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、すなわち、大当たり遊技または小当たり遊技の実行中である場合、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数T2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数T2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU81は、保留数T2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数T1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数T1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
メインCPU81は、ステップS304の処理またはステップS306の処理を実行した場合、メインRAM83の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS307)。具体的には、ステップS304の処理に続いてステップS307の処理を実行する場合、特図2・第1保留記憶領域に記憶されている情報を判定用記憶領域にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図2・第2保留記憶領域以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図2・第1保留記憶領域側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。一方、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合、特図1・第1保留記憶領域に記憶されている情報を判定用記憶領域にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図1・第2保留記憶領域以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図1・第1保留記憶領域側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。
メインCPU81は、ステップS307のシフト処理によって大当たり乱数等の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)に必要な情報を判定用記憶領域に格納すると、これらの情報に基づいて、ステップS308の大当たり判定処理とステップS309の変動パターン選択処理を実行する。
なお、大当たり遊技中ではなく、小当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1と第2特別図柄判定の保留数T2が両方とも「0」の状態で遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、その入賞に応じて取得された大当たり乱数等の情報が判定用記憶領域に直接格納される。このような場合は、ステップS307のシフト処理が実行されることなく、大当たり判定処理および変動パターン選択処理が実行されることになる。
メインCPU81は、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS308)。第1特別図柄判定に関して、この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定されることになる。また、第2特別図柄判定に関して、この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かと、小当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たりの種類(小当たり図柄)が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM83にセットされる。この大当たり判定処理については、図17に基づいて後に詳述する。
ステップS308の大当たり判定処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。この変動パターン選択処理については、図18に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS308の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で選択した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70における演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。その際、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308〜ステップS310の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41における第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308〜ステップS310の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42における第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU81は、ステップS311における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS312)。メインCPU81は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312の処理で計測を開始した経過時間が、ステップS309の変動パターン選択処理で選択された変動パターンの変動時間に到達したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、経過時間が変動時間に到達していないと判定された場合(ステップS313:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、経過時間が変動時間に到達したと判定した場合(ステップS313:YES)、特別図柄の変動表示が終了することを通知する変動終了コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS314)。この変動終了コマンドは、ステップS9における送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70に変動表示されていた演出図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS315)。具体的には、ステップS308の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば0.5秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。なお、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果が「小当たり」となることはないため、第1特別図柄表示器41には大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。一方、第2特別図柄判定の判定結果は、「大当たり」、「小当たり」、又は「ハズレ」となるため、第2特別図柄表示器42には、大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄が停止表示される。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU81は、上記ステップS312の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させたり、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させたりする処理等を含む特図停止時処理を実行する(ステップS317)。この特図停止時処理については、図19に基づいて後に詳述する。
[メイン制御基板80による大当たり判定処理]
図17は、図16のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、まず、判定用記憶領域に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3081)。具体的には、上記ステップS307の処理ステップで第1特別図柄判定に係る大当たり乱数等の各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせた場合は、シフトさせた大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている第1始動口入賞時の大当たり判定テーブル(図7(A)参照)において「大当たり」に対応付けられている乱数値(当選値)のいずれかと一致するか否かに基づいて、大当たり(1種当たり)か否かを判定する。ここで、シフトさせた大当たり乱数が「大当たり」に対応付けられている乱数値のいずれとも一致しない場合は、「ハズレ」と判定される。
一方、メインCPU81は、上記ステップS307の処理ステップで第2特別図柄判定に係る大当たり乱数等の各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせた場合は、シフトさせた大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている第2始動口入賞時の大当たり判定テーブル(図7(B)参照)において「大当たり」に対応付けられている乱数値(当選値)と、「小当たり」に対応付けられている乱数値(当選値)と、「ハズレ」に対応付けられている乱数値のうちのいずれの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種当たり)または小当たり(2種当たり)であるか否かを判定する。
ステップS3081の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3081の判定結果が大当たり(1種当たり)であるか否かを判断する(ステップS3082)。ここで、ステップS3081の判定結果が大当たり(1種当たり)であると判断した場合(ステップS3082:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄を選択する大当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3083)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域にセットした大当たり図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブル(図7(C)参照)に規定されているどの大当たりに対応付けられた乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。図7(C)に例示されるように、本実施形態では、大当たり時の図柄決定テーブルにおいて、「10R時短3回大当たり」に対して10個の乱数値が対応付けられ、「6R時短1回大当たり」に対して90個の乱数値が対応付けられている。メインCPU81は、セットした大当たり図柄乱数が上記10個の乱数値のいずれかと一致した場合には、「10R時短3回大当たり」を報知する大当たり図柄を選択し、セットした大当たり図柄乱数が上記90個の乱数値のいずれかと一致した場合には、「6R時短1回大当たり」を報知する大当たり図柄を選択する。
なお、本実施形態では、第1特別図柄判定に係る大当たり図柄乱数を判定用記憶領域にセットした場合と、第2特別図柄判定に係る大当たり図柄乱数を判定用記憶領域にセットした場合の両方で、図7(C)に例示される大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たり図柄が選択される。
メインCPU81は、ステップS3083の処理で大当たり図柄を選択すると、選択した大当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3084)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU81は、ステップS3081の判定結果が大当たり(1種当たり)ではないと判断した場合(ステップS3082:NO)、ステップS3081の判定結果が小当たり(2種当たり)であるか否かを判断する(ステップS3085)。ここで、ステップS3081の判定結果が小当たり(2種当たり)であると判断した場合(ステップS3085:YES)、第2特別図柄表示器42に停止表示される小当たり図柄を選択する小当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3086)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域にセットした小当たり図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブル(図7(D)参照)に規定されているどの小当たりに対応付けられた乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの小当たり図柄を選択する。図7(D)に例示されるように、本実施形態では、小当たり時の図柄決定テーブルにおいて、「4R時短3回小当たり」に対して30個の乱数値が対応付けられ、「6R時短3回小当たり」に対して20個の乱数値が対応付けられ、「8R時短3回小当たり」に対して20個の乱数値が対応付けられ、「10R時短3回小当たり」に対して30個の乱数値が対応付けられている。メインCPU81は、セットした小当たり図柄乱数が「4R時短3回小当たり」に対応付けられた30個の乱数値のいずれかと一致した場合は、「4R時短3回小当たり」を報知する小当たり図柄を選択する。また、セットした小当たり図柄乱数が「6R時短3回小当たり」に対応付けられた20個の乱数値のいずれかと一致した場合は、「6R時短3回小当たり」を報知する小当たり図柄を選択する。また、セットした小当たり図柄乱数が「8R時短3回小当たり」に対応付けられた20個の乱数値のいずれかと一致した場合は、「8R時短3回小当たり」を報知する小当たり図柄を選択する。また、セットした小当たり図柄乱数が「10R時短3回小当たり」に対応付けられた30個の乱数値のいずれかと一致した場合は、「10R時短3回小当たり」を報知する小当たり図柄を選択する。
メインCPU81は、ステップS3086の処理で小当たり図柄を選択すると、選択した小当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3087)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その小当たり図柄に応じた小当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU81は、ステップS3081の判定結果が小当たり(2種当たり)ではないと判断した場合(ステップS3085:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3088)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されることになる。この場合、大当たり遊技や小当たり遊技は行われない。
[メイン制御基板80による変動パターン選択処理]
図18は、図16のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図16のステップS308における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3081の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3091)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3091:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3092)。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3091:NO)、ステップS3081の判定結果が小当たりであるか否かを判断する(ステップS3093)。ここで、小当たりであると判断した場合(ステップS3093:YES)、小当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3094)。
メインCPU81は、ステップS3081の判定結果が小当たりではないと判断した場合(ステップS3093:NO)、大当たり乱数等と一緒に判定用記憶領域にセットしたリーチ乱数がメインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値(リーチ有り演出に対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3095)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3095:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3096)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3095:NO)、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3097)。
メインCPU81は、ステップS3092の処理、ステップS3094の処理、ステップS3096の処理、又はステップS3097の処理によってメインRAM83にセットされた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3098)。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、判定用記憶領域にセットされている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。また、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1(又は第2特別図柄判定の保留数T2)に基づいて保留数を特定し、特定した保留数に対応する変動パターンをリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3099)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS308の大当たり判定処理によってメインRAM83にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特図停止時処理]
図19は、図16のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、上記ステップS316の処理によって経過時間をリセットした後、図19に例示されるように、ステップS3082(図17参照)の処理と同様に、ステップS3081の判定結果が大当たり(1種当たり)であるか否かを判断する(ステップS3170)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3170:YES)、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3171)。
次に、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3172)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3172:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3173)。そして、メインCPU81は、このステップS3173の処理を実行した場合、又は時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3172:NO)、大当たり遊技が開始されることを通知するための大当たりオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3174)。この大当たりオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の大入賞口26の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3170:NO)、上記ステップS3085の処理と同様に、ステップS3081の判定結果が小当たり(2種当たり)であるか否かを判断する(ステップS3175)。ここで、小当たりであると判断した場合(ステップS3175:YES)、メインRAM83に記憶されている小当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS3176)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3177)。そして、小当たり遊技が開始されることを通知するための小当たりオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3178)。この小当たりオープニングコマンドは、小当たりの種類、小当たり遊技中の小入賞口28およびV入賞口287の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
メインCPU81は、ステップS3081の判定結果が小当たり(2種当たり)ではないと判断した場合(ステップS3175:NO)、すなわち判定結果が「ハズレ」である場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3180)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS3180:NO)、一連の特図停止時処理が終了して、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
一方、メインCPU81は、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3180:YES)、例えば、ステップS315の処理で停止表示された特別図柄が第2特別図柄であるか否かに基づいて、今回の特別図柄の変動表示の開始時に行われた特別図柄判定が第2特別図柄判定であるか否かを判定する(ステップS3181)。ここで、今回の特別図柄の変動表示の開始時に行われた特別図柄判定が第2特別図柄判定ではないと判定された場合(ステップS3181:NO)、一連の特図停止時処理が終了して、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。逆に、今回の特別図柄の変動表示の開始時に行われた特別図柄判定が第2特別図柄判定であると判定した場合(ステップS3181:YES)、メインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3182)。この時短遊技残回数Jは、時短遊技状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3182の処理に続いて、メインCPU81は、時短遊技残回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3183)。ここで、時短遊技残回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3183:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3184)。これにより、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にするサポート機能が付与されなくなる。
[メイン制御基板80による大入賞口開閉制御処理]
図20〜図21は、図14のステップS6における小入賞口開閉制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図14のステップS5における第2始動口開閉制御処理に続いて、図20に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、後述するステップS7の大入賞口開閉制御処理(図14参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えば、図19のステップS3178の処理によって小当たりオープニングコマンドをセットした後に、小入賞口28およびV入賞口287の開閉制御が未だ開始されていない状態であるか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、小当たり遊技のオープニング期間中であると判定した場合(ステップS602:YES)、小当たり遊技に係るオープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。具体的には、上記小当たりオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する。ここで、経過時間がオープニング時間に達していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の大入賞口開閉制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU81は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、メインRAM103に記憶されている小入賞口28への遊技球の入賞数Sを「0」にリセットし(ステップS604)、小入賞口28が図4に基づいて上述した所定の開放パターンで開放されるように、小入賞口28の開閉制御、すなわち開閉部材29の動作制御を開始する(ステップS605)。これにより、上述した小当たり遊技の開放遊技が開始されることになる。メインCPU81は、ステップS605の処理を実行すると、開放遊技が開始されたことを通知する開放遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする。この開放遊技開始コマンドは、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
ステップS602の説明に戻り、メインCPU81は、小当たり遊技のオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、開放遊技の終了後であるか否かに基づいて、小当たり遊技のエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS607)。ここで、エンディング期間中ではないと判定した場合(ステップS607:NO)、すなわち開放遊技中である場合、小入賞口センサ281からの検知信号の有無に基づいて、小入賞口センサ281が「ON」であるか否か(小入賞口28に遊技球が入賞したか否か)を判定する(ステップS608)。ここで、小入賞口センサ281が「ON」であると判定した場合(ステップS608:YES)、メインRAM83に記憶されている入賞数Sを「1」加算した値に更新する(ステップS609)。
メインCPU81は、ステップS609の処理を実行した場合、又は小入賞口センサ281が「ON」ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、V入賞口センサ283からの検知信号の有無に基づいて、V入賞口センサ283が「ON」であるか否か(遊技球がV入賞口287を通過したか否か)を判定する(ステップS610)。ここで、V入賞口センサ283が「ON」であると判定した場合(ステップS610:YES)、メインRAM83に記憶されているV入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS611)。このV入賞フラグは、開放遊技中に遊技球がV入賞口287を通過したか否かを示すフラグであり、通常は「OFF」に設定されているものの、開放遊技中にV入賞口センサ283によって遊技球の通過が検知されると「ON」に設定される。
メインCPU81は、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞フラグを「ON」に設定し(ステップS612)、開放遊技中に遊技球がV入賞したことを通知するV入賞コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS613)。このV入賞コマンドは、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
メインCPU81は、ステップS613の処理を実行した場合、V入賞口センサ283が「ON」ではないと判定した場合(ステップS610:NO)、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS611:YES)、メインRAM103に記憶されている小入賞口28への遊技球の入賞数Sが「9」であるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、入賞数Sが「9」であると判定した場合(ステップS614:YES)、排出口開放制御を実行する(ステップS615)。本実施形態の遊技機1では、開放遊技の開始前からV入賞口センサ283が開放されると共に、排出口センサ284が閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、メインCPU81は、ステップS615において、入賞数Sが「9」であると判定した場合、スライド部材285を、V入賞口センサ283を開放する左位置(図4(B)参照)から、V入賞口センサ283を閉塞する右位置(図4(C)参照)へとスライドさせる。これにより、V入賞口センサ283に代えて排出口センサ284が開放され、開放遊技中に小入賞口28に入賞した10個目の遊技球が排出口センサ284へと案内されることになる。
次に、メインCPU81は、上記ステップS615の処理を実行した場合、又は、入賞数Sが「9」ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、開閉部材29が小入賞口28を開放する規定の開放動作が終了したか否かを判定する(ステップS616)。具体的には、上述したように、本実施形態では、開閉部材29が小入賞口28を開放する開姿勢を0.5秒間維持してから小入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻る短開放動作を12回繰り返すように構成されており、メインCPU81は、ステップS616において、12回目の短開放動作が狩猟したか否かに基づいて、規定の開放動作が終了したか否かを判定する。
メインCPU81は、この規定の開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS616:NO)、入賞数Sが予め設定されたSmax(本実施形態では「10」)と一致するか否かを判定する(ステップS617)。メインCPU81は、入賞数SがSmaxと一致すると判定した場合(ステップS617:YES)、又は、規定の開放動作が終了したと判定した場合(ステップS616:YES)、小入賞口28の開閉制御を終了させる処理を実行する(ステップS618)。
メインCPU81は、ステップS618の処理に続いて、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS619)。すなわち、遊技球がV入賞してから開放遊技が終了したか否かを判定する。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS619:NO)、すなわち、遊技球がV入賞しなかった場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技を生起させることなく小当たり遊技を終了させるために、以下の処理を行う。すなわち、ここでは、2ラウンド目のラウンド遊技(大入賞口26を長開放する長開放遊技)が開示されるまでのインターバル期間ではなく、小当たり遊技のエンディング期間が設定されるため、このエンディング期間が開始されてからの経過時間であるエンディング時間の計測を開始する(ステップS620)。そして、小当たり遊技に係るエンディング期間が開始されたことを通知する小当たりエンディングコマンドをメインRAM83にセットする。この小当たりエンディングコマンドは、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
このように、エンディング期間が開始されるのに伴ってエンディング時間の計測が開始されると、次にステップS607の処理が実行される際に、メインCPU81は、エンディング中であると判定し(ステップS607)、この場合、図21に例示されるように、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS630)。具体的には、ステップS620の処理で計測を開始したエンディング時間が、エンディング期間が開始されてから終了するまでの規定時間と一致するか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS630:YES)、小当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS631)。
このように、開放遊技に続いて小当たり遊技に係るエンディング期間に移行した場合は、大当たり遊技が生起されず、ステップS7の大入賞口開閉制御処理における時短遊技フラグを「ON」に設定する処理が行われないため、小当たり遊技が終了した後は、通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
図20の説明に戻り、メインCPU81は、ステップS619の処理ステップでV入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS619:YES)、小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS623)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS624)、大当たり遊技フラグを「ON」に設定する。次に、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル時間を設定して、その設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS626)。
次に、メインCPU81は、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口ソレノイド262の動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS627)。例えば、「4R時短3回小当たり」に当選した場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技で(開放遊技の1回を除いた)3回の長開放ラウンド遊技を行う必要があるため、ラウンド数Rmaxを「3」に設定する。また、例えば、「10R時短3回小当たり」に当選した場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技で(開放遊技の1回を除いた)9回の長開放ラウンド遊技を行う必要があるため、ラウンド数Rmaxを「9」に設定する。また、本実施形態では、全ての長開放ラウンド遊技に関して、大入賞口26を開放してから10個の遊技球が大入賞口26に入賞することなく25秒が経過したタイミングで大入賞口26を閉塞することとしているため、開閉部材27が開姿勢を25秒間維持してから閉姿勢に戻るように大入賞口ソレノイド262の動作パターンを設定する。
このステップS627の処理が実行されることによって、ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されるまでの時間であるインターバル時間、最終ラウンド遊技終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。例えば、「4R時短3回小当たり」に当選した場合は、2ラウンド目のラウンド遊技が終了してから3ラウンド目のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル期間、3ラウンド目のラウンド遊技が終了してから4ラウンド目のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル期間に関して、インターバル時間が設定される。
続いて、メインCPU81は、小当たり遊技に続く大当たり遊技が開始されることを通知する大当たり遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS628)。この大当たり遊技開始コマンドは、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による大入賞口開閉制御処理]
図22〜図24は、図14のステップS7における大入賞口開閉制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図14におけるステップS6の小入賞口開閉制御処理に続いて、図22に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS701)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS701:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS701:YES)、例えばステップS3174(図19参照)の処理によって大当たりオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技におけるオープニング期間中であるか否かを判定する(ステップS702)。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるオープニング期間中であると判定した場合(ステップS702:YES)、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS703:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。一方、メインCPU81は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS703:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口ソレノイド262の動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS704)。例えば、「10R時短3回大当たり」に当選した場合、10回の長開放ラウンド遊技を行う必要があるため、ラウンド数Rmaxを「10」に設定する。また、例えば、「6R時短1回大当たり」に当選した場合、6回の長開放ラウンド遊技を行う必要があるため、ラウンド数Rmaxを「6」に設定する。そして、各長開放ラウンド遊技で開閉部材27が開姿勢を25秒間維持してから閉姿勢に戻るように大入賞口ソレノイド262の動作パターンを設定する。
このステップS704の処理が実行されることによって、ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されるまでの時間であるインターバル時間、最終ラウンド遊技終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
メインCPU81は、ステップS704の処理を実行した場合、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS705)。このラウンド数Rは、大当たり遊技が開始される前は「0」に設定されており、ステップS705の処理が行われる毎に「1」加算した値に更新される。
メインCPU81は、ステップS705の処理に続いて、大入賞口ソレノイド262を介して大入賞口26の開閉を制御する大入賞口開閉制御を開始する(ステップS706)。具体的には、上記ステップS704の処理で設定した動作パターンでの動作を大入賞口ソレノイド262に開始させることによって、大入賞口26を長開放する長開放ラウンド遊技を開始させる。なお、この大入賞口開閉制御は、上述したように、大入賞口26に10個の遊技球が入賞するか、或いは、大入賞口26が開放されてから(大入賞口26に10個の遊技球が入賞することなく)25秒が経過するまで継続される。
メインCPU81は、ステップS706の処理に続いて、大入賞口26を開閉するラウンド遊技が開始されることを通知するラウンド遊技開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS707)。このラウンド遊技開始コマンドは、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS702の処理で大当たり遊技におけるオープニング期間中ではないと判定した場合(ステップS702:NO)、大当たり遊技におけるエンディング期間中であるか否かを判定する(ステップS709)。具体的には、大当たり遊技における最終ラウンドのラウンド遊技が終了してからの経過時間が所定のエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング期間中であるか否かを判定する。ここで、エンディング期間中であると判定された場合(ステップS709:YES)、後述するステップS718(図24参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技におけるエンディング期間中ではないと判定した場合(ステップS709:NO)、例えば前回の長開放ラウンド遊技(又は開放遊技)が終了してから所定のインターバル時間が経過したか否かに基づいて、インターバル期間中であるか否かを判定する(ステップS710)。ここで、インターバル期間中ではないと判定された場合(ステップS710:NO)、後述するステップS713(図23参照)に処理が進められる。
メインCPU81は、インターバル期間中であると判定した場合(ステップS710:YES)、前回の長開放ラウンド遊技(又は開放遊技)が終了してから、上記ステップS704の処理で設定されたインターバル時間(又は図20のステップS626の処理で設定されたインターバル時間)が経過したか否かを判定する(ステップS711)。ここで、インターバル時間が経過していないと判定された場合は(ステップS711:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過したと判定した場合は(ステップS711:YES)、上述したステップS705以降の処理を実行する。
図20のステップS626の処理で設定された、開放遊技に続くインターバル期間が終了する際には、上記ステップS711で「YES」と判定されて、ステップS627の設定情報に基づいてステップS705の処理が実行されることで、上述した2ラウンド目のラウンド遊技が開始されることになる。
一方、メインCPU81は、インターバル期間中ではないと判定した場合(ステップS710:NO)、すなわち、長開放ラウンド遊技中である場合、図23に例示されるように、ステップS706の処理で開始した大入賞口開閉制御が終了したか否かを判定する(ステップS713)。ここで、大入賞口開閉制御が終了していないと判定された場合(ステップS713:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大入賞口開閉制御が終了したと判定した場合(ステップS713:YES)、メインRAM83に記憶されているラウンド数Rが、ステップS704の処理で設定されたラウンド数Rmax(又はステップS627の処理で設定されたラウンド数Rmax)と一致するか否かを判定する(ステップS714)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定された場合(ステップS714:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS714:YES)、エンディング期間が始まってからの経過時間であるエンディング時間の計測を開始し(ステップS715)、エンディング期間が始まることを通知する大当たりエンディングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS716)。この大当たりエンディングコマンドは、ステップS9の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、図22におけるステップS709の処理でエンディング期間中であると判定した場合(ステップS709:YES)、図24に例示されるように、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS718)。具体的には、ステップS715の処理で計測を開始したエンディング時間が、ステップS704の処理で設定されたエンディング時間(又はステップS627の処理で設定されたエンディング時間)に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS718:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU81は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS718:YES)、時短遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS719)。そして、今回の大当り遊技の実行契機となった大当たり(又は小当たり)の種類に基づいて、時短回数が1回であるか否かを判定する(ステップS720)。具体的には、今回の大当り遊技の実行契機が大当たりであって、その種類が「10R時短3回大当たり」(図7(C)参照)である場合は、時短回数が1回ではないと判定する。また、今回の大当り遊技の実行契機が大当たりであって、その種類が「6R時短1回大当たり」(図7(C)参照)である場合は、時短回数が1回であると判定する。また、今回の大当り遊技の実行契機が小当たりであって、その種類が図7(D)に例示される「4R時短3回小当たり」、「6R時短3回小当たり」、「8R時短3回小当たり」、又は「10R時短3回小当たり」である場合は、時短回数が1回ではないと判定する。
メインCPU81は、時短回数が1回であると判定した場合(ステップS720:YES)、時短遊技残回数Jを「1」に設定し(ステップS721)、時短回数が1回ではないと判定した場合(ステップS720:NO)、時短遊技残回数Jを「3」に設定する(ステップS722)。メインCPU81は、このように、時短遊技残回数Jを「1」または「3」に設定した後、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS723)。
このように、時短遊技フラグが「ON」に設定されると共に時短遊技残回数Jが「1」に設定されると、大当たり遊技が終了してから1回目の第2特別図柄の変動表示が終了するまで、時短遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、時短遊技フラグが「ON」に設定されると共に時短遊技残回数Jが「3」に設定されると、大当たり遊技が終了してから3回目の第2特別図柄の変動表示が終了するまで、時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
[メイン制御基板80による賞球処理]
図25は、図14のステップS8における賞球処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図14におけるステップS7の大入賞口開閉制御処理に続いて、図25に例示されるように、第1始動口センサ211からの検知信号の有無に基づいて、第1始動口センサ211が遊技球を検知したか否かを判定する(ステップS801)。ここで、遊技球を検知したと判定した場合(ステップS801:YES)、払出制御基板に4個の賞球の払い出しを指示する(ステップS802)。
メインCPU81は、このステップS802の処理を実行した場合、又は、第1始動口センサ211が遊技球を検知していないと判定した場合(ステップS801:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の有無に基づいて、第2始動口センサ211が遊技球を検知したか否かを判定する(ステップS803)。ここで、遊技球を検知したと判定した場合(ステップS803:YES)、払出制御基板に1個の賞球の払い出しを指示する(ステップS804)。
メインCPU81は、このステップS804の処理を実行した場合、又は、第2始動口センサ221が遊技球を検知していないと判定した場合(ステップS803:NO)、一般入賞口センサ241からの検知信号の有無に基づいて、一般入賞口センサ241が遊技球を検知したか否かを判定する(ステップS805)。ここで、遊技球を検知したと判定した場合(ステップS805:YES)、払出制御基板に3個の賞球の払い出しを指示する(ステップS806)。
メインCPU81は、このステップS806の処理を実行した場合、又は、一般入賞口センサ241が遊技球を検知していないと判定した場合(ステップS805:NO)、小入賞口センサ281からの検知信号の有無に基づいて、小入賞口センサ281が遊技球を検知したか否かを判定する(ステップS807)。ここで、遊技球を検知したと判定した場合(ステップS807:YES)、払出制御基板に10個の賞球の払い出しを指示する(ステップS808)。
メインCPU81は、このステップS808の処理を実行した場合、又は、小入賞口センサ281が遊技球を検知していないと判定した場合(ステップS807:NO)、大入賞口センサ261からの検知信号の有無に基づいて、大入賞口センサ261が遊技球を検知したか否かを判定する(ステップS809)。ここで、遊技球を検知したと判定した場合(ステップS809:YES)、払出制御基板に10個の賞球の払い出しを指示する(ステップS810)。
[サブ制御基板90による割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、サブ制御基板90のサブCPU91は、後述する割込み処理を行う周期である割込み周期を設定する。そして、サブCPU91は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を割込み周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU91は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、割込み周期で割込み処理を繰り返す。
以下、図26を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される割込み処理について説明する。ここで、図26は、サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80で行われる割込み処理(図14参照)と同様に、図26に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図26以降のフローチャートに基づいて説明するサブ制御基板90で行われる処理は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU91が発行する命令に従って行われる。
サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図27に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU91は、第1演出ボタン35(又は第2演出ボタン36)の操作を受け付けて、その操作に応じた処理を行う操作受付け処理を実行する(ステップS40)。この操作受付け処理については、図32に基づいて後に詳述する。
ステップS40の処理に続いて、サブCPU91は、コマンド送信処理を実行する(ステップS41)。具体的には、ステップS10のコマンド受信処理やステップS40の操作受付け処理によってサブRAM93にセットされたコマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や演出音の出力等による演出の実行が画像音響制御基板100に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物等による演出の実行がランプ制御基板120に対して指示される。
ステップS41の処理に続いて、サブCPU91は、データ転送処理を実行する(ステップS42)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板100から送信されるので、そのデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、画像表示装置7(表示画面70)およびスピーカ38で行われる演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の演出手段による演出がランプ制御基板120によって制御される。
[サブ制御基板90によるコマンド受信処理]
図27は、図26のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図27に例示されるように、サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、上述したステップS40に処理が進められる。
サブCPU91は、メイン制御基板80からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドが図15のステップS212の処理またはステップS220の処理に応じてメイン制御基板80から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS15に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)に係る保留コマンドを表示画面70に表示させたり、表示画面70に表示された保留アイコン(又は当該アイコン)の表示態様を変化させるアイコン変化演出を実現させたりするための処理を行う。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドが図16のステップS310の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS15:NO)、後述するステップS17に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図28に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドが図16のステップS314の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。サブCPU91は、変動終了コマンドであると判定した場合(ステップS17:YES)、演出図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS18)。
この変動演出終了コマンドがステップS41のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す演出図柄が表示画面70に停止表示(本停止)されることになる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動終了コマンドではないと判定した場合(ステップS17:NO)、そのコマンドが図19のステップS3178の処理に応じてメイン制御基板80から送信された小当たりオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。ここで、受信したコマンドが小当たりオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、遊技者に右打ちを促すと共にV入賞口287の位置を指し示すV領域示唆演出(図8(B)、図9(C)参照)の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するV領域示唆演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS20)。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドが小当たりオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドが図20のステップS606の処理に応じてメイン制御基板80から送信された開放遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。ここで、受信したコマンドが開放遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、遊技者にV入賞を促すV入賞促進演出(図8(C)、図9(C)参照)の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するV入賞促進演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS22)。
サブCPU91は、受信したコマンドが開放遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、そのコマンドが図20のステップS613の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたV入賞コマンドであるか否かを判定する(ステップS23)。ここで、受信したコマンドがV入賞コマンドであると判定した場合(ステップS23:YES)、遊技球がV入賞したことを報知するV入賞報知演出(図8(D)、図9(D)〜(E)参照)の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するV入賞報知演出実行コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS24)。
サブCPU91は、受信したコマンドがV入賞コマンドではないと判定した場合(ステップS23:NO)、そのコマンドが図19のステップS3174の処理に応じてメイン制御基板80から送信された大当たりオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS26)。ここで、受信したコマンドが大当たりオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS26:YES)、遊技者に右打ちを促したり大当たりの種類を報知したりする所定の大当たりオープニング演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する大当たりオープニング演出実行コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS27)。
サブCPU91は、受信したコマンドが大当たりオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS26:NO)、そのコマンドが図20のステップS628の処理に応じてメイン制御基板80から送信された大当たり遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS28)。ここで、受信したコマンドが大当たり遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS28:YES)、パネル変動演出(図8(E)、図9(F)〜(H)参照)や操作促進演出(図9(H)参照)の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する処理等を含む大当たり遊技開始コマンド受信処理を実行する(ステップS29)。この大当たり遊技開始コマンド受信処理が実行されることによって、小入賞口28を開放する開放遊技が終了してから、大入賞口26を開放する2ラウンド目のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル期間において、パネル変動演出や操作促進演出が行われることになる。この大当たり遊技開始コマンド受信処理については、図30に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが大当たり遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS28:NO)、そのコマンドが図22のステップS707の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたラウンド遊技開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS30)。ここで、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS30:YES)、受信したラウンド遊技開始コマンドに応じた処理を行うラウンド遊技開始コマンド受信処理を実行する(ステップS31)。このラウンド遊技開始コマンド受信処理については、図33に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドではないと判定した場合(ステップS30:NO)、そのコマンドが図20のステップS621の処理に応じてメイン制御基板80から送信された小当たりエンディングコマンド、及び図23のステップS716の処理に応じてメイン制御基板80から送信された大当たりエンディングコマンドのいずれかのエンディングコマンドであるか否かを判定する(ステップS32)。ここで、受信したコマンドが小当たりエンディングコマンドであると判定した場合(ステップS32:YES)、小当たり遊技が終了して通常遊技状態に移行することを報知する所定の小当たりエンディング演出の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する小当たりエンディング演出実行コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS33)。また、受信したコマンドが大当たりエンディングコマンドであると判定した場合は(ステップS32:YES)、大当たり遊技が終了して時短遊技状態に移行することを報知する所定の大当たりエンディング演出(図10(D)参照)の実行を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示する大当たりエンディング演出実行コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS33)。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがエンディングコマンドではいと判定した場合(ステップS32:NO)、その他のコマンドに応じた所定の処理を実行する(ステップS34)。なお、図27に基づいて説明した各コマンドは、図26のステップS41におけるコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信され、これにより、各コマンドに応じた演出が実現されることになる。
[サブ制御基板90による変動開始コマンド受信処理]
図28は、図27のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図28に例示される一連の変動開始コマンド受信処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、メイン制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS161)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS162)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU91は、変動開始コマンドを解析すると、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS163)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図29に基づいて後に詳述する。
ステップS163の処理に続いて、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出(例えば、ステップアップ演出やセリフ予告、群予告やカットイン等)に関する設定を行う予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS164)。
次に、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS165)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS163の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS164の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS41のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
ステップS165の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS166)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[サブ制御基板90による変動演出パターン設定処理]
図29は、図28のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS162の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って表示画面70に最終的に確定表示(本停止)させる演出図柄を設定する(ステップS1631)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、図柄変動の終了時に大当たりを示す特別図柄(大当たり図柄)が停止表示されるのか、小当たりを示す第2特別図柄(小当たり図柄)が停止表示されるのか、或いはハズレを示す特別図柄(ハズレ図柄)が停止表示されるのかを特定する。そして、大当たり図柄(又は小当たり図柄)が停止表示されることを特定した場合には、本停止させる演出図柄として大当たり(又は小当たり)を報知するための演出図柄(例えばゾロ目を示す演出図柄)を設定し、ハズレ図柄が停止表示されることを特定した場合には、ハズレを報知するための演出図柄を設定する。なお、ハズレを報知するための演出図柄を設定する際に、リーチ演出を行ってからハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための演出図柄としてリーチハズレ目を設定し、リーチ演出を行うことなくハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための演出図柄としてバラケ目を設定する。
次に、サブCPU91は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1632)。ここで、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1632:NO)、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1633)。例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1632:YES)、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1634)。例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
このステップS1633の処理またはステップS1634の処理が行われることによって、演出図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか等が決定されることになる。
本実施形態の遊技機1では、ステップS1633の処理(又はステップS1634の処理)で設定された変動演出パターンでの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドがサブ制御基板90から画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へ送信されることによって、演出図柄の変動表示を含む変動演出が実現される。
[サブ制御基板90によるラウンド遊技開始コマンド受信処理]
以下、図30,31を参照しつつ、ラウンド遊技開始コマンド受信処理の詳細について説明する。ここで、図30は、図27のステップS29における大当たり遊技開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。図31は、停止演出種別選択テーブルについて説明するための説明図である。
サブCPU91は、図27のステップS28において、メイン制御基板80から受信したコマンドが大当たり遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS28:YES)、以下の処理を実行する。すなわち、図30に例示されるように、パネル変動演出および操作促進演出を実行する(ステップS291)。具体的には、パネル変動演出の実行を指示すると共に、パネル変動演出が開始されてから所定時間が経過したタイミングで操作促進演出を実行させるためのコマンドをサブRAM93にセットする。このコマンドがステップS41のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へ送信されることで、図9(F)〜(H)等に基づいて上述した一連の演出が実現されることになる。
次に、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理が行われる毎に更新される停止演出種別選択乱数に関して、大当たり遊技開始コマンドを受信したタイミングの値を取得して、サブRAM93の所定領域に格納する(ステップS292)。続いて、サブROM92に記憶されている停止演出種別選択テーブル(図31参照)を読み出して、サブRAM93にセットする(ステップS293)。そして、ステップS292の処理で取得した停止演出種別選択乱数と、セットした停止演出種別選択テーブルとに基づいて、停止演出種別選択処理を実行する(ステップS294)。
本実施形態では、第2特別図柄判定に係る小当たりの種類として、「4R時短3回小当たり」、「6R時短3回小当たり」、「8R時短3回小当たり」、及び「10R時短3回小当たり」の4種類が用意されている(図7(D)参照)。このため、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりとなった場合に、小当たり遊技(開放遊技)を含めて、4回のラウンド遊技、6回のラウンド遊技、8回のラウンド遊技、又は10回のラウンド遊技が行われる。これに対して、停止演出種別選択テーブルでは、図31の表記から明らかなように、各小当たりのラウンド数と、停止演出の種別と、停止演出種別選択乱数と比較される乱数値とが対応付けられている。
サブCPU91は、ステップS294において、以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、メイン制御基板80から受信した小当たりオープニングコマンドに含まれている小当たりの種類を示す情報に基づいて、小当たり遊技の開放遊技を含めた全体のラウンド数を特定する。例えば、小当たりの種類が「4R時短3回小当たり」であれば、全体のラウンド数が4ラウンド(4R)であることを特定する。また、例えば、小当たりの種類が「8R時短3回小当たり」であれば、全体のラウンド数が8ラウンド(8R)であることを特定する。このように、開放遊技を含めた全体のラウンド数を特定した後、特定したラウンド数と、ステップS292の処理で取得した停止演出種別選択乱数とに対応する停止演出種別を停止演出種別選択テーブルから読み出すことによって、1の停止演出を選択する。
本実施形態では、停止演出種別選択乱数が「0」〜「99」の100個の乱数値を取り得るのに対して、停止演出種別選択テーブルでは、4ラウンドに関して、「BONUSパネル停止演出」(図8(F)参照)に対して100個の乱数値が対応付けられている一方で、「ビッグBONUSパネル停止演出」(図8(G)参照)と「RUBパネル停止演出」(図8(H)参照)には乱数値が対応付けられていない(図31参照)。このため、サブCPU91は、特定したラウンド数が4ラウンドである場合には、100%の割合で「BONUSパネル停止演出」を選択する。このため、「4R時短3回小当たり」に当選した場合は、100%の確率で「BONUSパネル停止演出」(図9(I)参照)が実行され、「ビッグBONUSパネル停止演出」や「RUBパネル停止演出」が実行されることはない。
また、停止演出種別選択テーブルでは、6ラウンドと8ラウンドに関して、「RUBパネル停止演出」に対して100個の乱数値が対応付けられている一方で、「BONUSパネル停止演出」と「ビッグBONUSパネル停止演出」には乱数値が対応付けられていない(図31参照)。このため、サブCPU91は、特定したラウンド数が6ラウンドまたは8ラウンドである場合には、100%の割合で「RUBパネル停止演出」を選択する。このため、「6R時短3回小当たり」または「8R時短3回小当たり」に当選した場合は、100%の確率で「RUBパネル停止演出」(図9(I)参照)が実行され、「BONUSパネル停止演出」や「ビッグBONUSパネル停止演出」が実行されることはない。
また、停止演出種別選択テーブルでは、10ラウンドに関して、「BONUSパネル停止演出」に対して30個の乱数値が対応付けられ、「ビッグBONUSパネル停止演出」に対して40個の乱数値が対応付けられ、「RUBパネル停止演出」に対して30個の乱数値が対応付けられている(図31参照)。このため、サブCPU91は、特定したラウンド数が10ラウンドである場合には、30%(=30/100×100)の割合で「BONUSパネル停止演出」を選択し、40%(=40/100×100)の割合で「ビッグBONUSパネル停止演出」を選択し、30%(=30/100×100)の割合で「RUBパネル停止演出」を選択する。このため、「10R時短3回小当たり」に当選した場合は、30%の確率で「BONUSパネル停止演出」(図8(F)、図12(D)参照)が実行され、その後に、ラウンド画像増加演出(図8(J)、図12(H)〜(I)、図13(A)〜(B)参照)が実行されることになる。また、「10R時短3回小当たり」に当選した場合は、40%の確率で「ビッグBONUSパネル停止演出」(図8(G)、図11(E)参照)が実行され、この場合、ラウンド画像増加演出は実行されない。また、また、「10R時短3回小当たり」に当選した場合は、30%の確率で「RUBパネル停止演出」(図8(H)参照)が実行され、その後に、ラウンド画像増加演出ではなく、上述した獲得可能賞球数加算演出(図8(I)参照)が実行される。
このように、サブCPU91は、ステップS294の処理でいずれかの停止演出を選択すると、その停止演出の種別を示す情報を停止演出の設定情報としてサブRAM93の所定領域にセットする(ステップS295)。これに対して、本実施形態では、パネル変動演出中に第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す操作促進演出(例えば、図9(H)参照)を実行することとしており、この操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されると、このステップS295の処理でセットされた設定情報が示す停止演出(BONUSパネル停止演出、ビッグBONUSパネル停止演出、又はRUBパネル停止演出)が実行されることになる。
[サブ制御基板90による操作受付け処理]
図32は、図26のステップS40における操作受付け処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS10のコマンド受信処理に続いて、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間中であるか否かを判定する(ステップS401)。本実施形態の遊技機1では、停止演出(パネル停止演出)や、大当たり信頼度を示唆するカットインといった、第1演出ボタン35の操作に応じた操作対応演出が実行される場合があり、この場合、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間が設定され、その有効期間を示す情報がサブRAM93にセットされる。サブCPU91は、このステップS401において、この有効期間を示す情報がサブRAM93にセットされているか否かを特定し、有効期間を示す情報がセットされていなければ、有効期間中ではないと判定する。また、有効期間を示す情報がセットされている場合には、その情報と、有効期間が開始されてからの経過時間とに基づいて、有効期間中であるか否かを判定する。ここで、有効期間中ではないと判定された場合(ステップS401:NO)、図26のステップS41におけるコマンド送信処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、有効期間中であると判定した場合(ステップS401)、第1演出ボタン検知センサが96からの検知信号の有無に基づいて、第1演出ボタン検知センサ96が「ON」であるか否かを判定する(ステップS402)。ここで、第1演出ボタン検知センサ96が「ON」ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、サブRAM93にセットされている有効期間を示す情報と、有効期間が開始されてからの経過時間とに基づいて、有効期間が終了したか否かを判定する(ステップS410)。ここで、有効期間が終了していないと判定された場合(ステップS410:NO)、ステップS41のコマンド送信処理に処理が進められる。
サブCPU91は、第1演出ボタン検知センサ96が「ON」である(第1演出ボタン35が操作された)と判定した場合(ステップS402:YES)、又は、有効期間が終了したと判定した場合(ステップS410:YES)、停止演出の設定情報の有無を判定する(ステップS403)。具体的には、図30のステップS295の処理によって停止演出の設定情報がサブRAM93に記憶されているか否かに基づいて、停止演出の設定情報の有無を判定する。ここで、停止演出の設定情報があると判定した場合(ステップS403:YES)、停止演出を実行する(ステップS404)。具体的には、停止演出の設定情報に基づいて特定される停止演出の実行を指示するコマンドをサブRAM93にセットする。このコマンドは、ステップS41のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)へと送信され、これにより、BONUSパネル停止演出、ビッグBONUSパネル停止演出、又はRUBパネル停止演出が実現されることになる。
ところで、ステップS404の処理によって停止演出が実行されるということは、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりとなって行われた開放遊技が終了した直後のインターバル期間中である。
ステップS404の処理に続いて、サブCPU91は、メイン制御基板80から取得した今回の小当たりの種類に基づいて、開放遊技を含む全体のラウンド数が10ラウンドであるか否かを判定する(ステップS405)。ここで、全体のラウンド数が10ラウンドであると判定した場合(ステップS405:YES)、ステップS404の処理でセットされたコマンドによって実行が指示されている停止演出が、BONUSパネル停止演出であるか否かを判定する(ステップS406)。ここで、BONUSパネル停止演出であると判定した場合(ステップS406:YES)、ラウンド画像増加演出フラグを「ON」に設定する(ステップS407)。このラウンド画像増加演出フラグは、図8(J)や図12(H)〜(I)、図13(A)〜(B)に基づいて上述したラウンド画像増加演出を実行する必要があるか否かを示すフラグであり、ラウンド画像増加演出を実行する必要がある場合、すなわち、「10R時短3回小当たり」に当選しているにも拘わらずBONUSパネル停止演出を実行する場合に、「ON」に設定されるフラグである。
本実施形態の遊技機1では、ラウンド画像増加演出フラグが「ON」に設定された状態で、「10R時短3回小当たり」に係る5ラウンド目のラウンド遊技が開始される際に、上述したラウンド画像増加演出が実行される。
一方、サブCPU91は、停止演出の設定情報がないと判定した場合(ステップS403:NO)、すなわち、他の操作対応演出の設定情報がサブRAM93にセットされている場合、その設定情報に基づいて、他の操作対応演出を実行する(ステップS408)。例えば、第1演出ボタン35の操作に応じてカットインを発生させるために、カットインの種類(青カットイン、赤カットイン、金カットイン)を示す設定情報がサブRAM93にセットされている場合、その設定情報に基づいて、青カットイン、赤カットイン、又は金カットインを発生させるためのコマンドをサブRAM93にセットする。
サブCPU91は、ステップS407の処理を実行した場合、ステップS408の処理を実行した場合、全体のラウンド数が10ラウンドではないと判定した場合(ステップS405:NO)、又は、BONUSパネル停止演出ではないと判定した場合(ステップS406:NO)、有効期間終了処理を実行する(ステップS409)。具体的には、サブRAM93にセットされていた有効期間を示す情報を破棄する。
[サブ制御基板90によるラウンド遊技開始コマンド受信処理]
図33は、図27のステップS31におけるラウンド遊技開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、上述したラウンド画像増加演出を実現するために、以下のような処理を実行する。すなわち、サブCPU91は、図27のステップS30において、受信したコマンドがラウンド遊技開始コマンドであると判定した場合(ステップS30:YES)、図33に例示されるように、今回の大当り遊技の実行契機が第2特別図柄判定に係る「小当たり」であるか否かを判定する(ステップS311)。具体的には、例えば、今回のラウンド遊技開始コマンドを受信するのに先立って、図20のステップS628の処理に応じてメイン制御基板80から送信された大当たり遊技開始コマンドを受信したか否かに基づいて、今回の大当り遊技の実行契機が第2特別図柄判定に係る「小当たり」であるか否かを判定する。
サブCPU91は、今回の大当り遊技の実行契機が第2特別図柄判定に係る「小当たり」であると判定した場合(ステップS311:YES)、5ラウンド目のラウンド遊技が開始されるか否かを判定する(ステップS312)。ところで、第2特別図柄判定に係る「小当たり」に当選した場合、1ラウンド目のラウンド遊技(開放遊技)の開始時に開放遊技開始コマンドがメイン制御基板80から送信され、2ラウンド目以降のラウンド遊技に関しては、ラウンド遊技が開始される毎に、ラウンド遊技開始コマンドがメイン制御基板80から送信される。このため、サブCPU91は、ステップS312において、開放遊技開始コマンドの後に受信するラウンド遊技開始コマンドの受信回数をカウントし、そのカウント値が「4」に達したか否かに基づいて、5ラウンド目のラウンド遊技が開始されるか否かを判定する。
サブCPU91は、5ラウンド目のラウンド遊技が開始されると判定した場合(ステップS312:YES)、すなわち、上記カウント値が「4」になった場合、サブRAM93に記憶されているラウンド画像増加演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS313)。このラウンド画像増加演出フラグは、図32に基づいて上述したように、「10R時短3回小当たり」に当選したにも拘わらず(ビッグBONUSパネル停止演出ではなく)BONUSパネル停止演出が実行された場合に、ステップS407の処理で「ON」に設定されるフラグである。
サブCPU91は、ラウンド画像増加演出フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS313:YES)、ラウンド画像増加演出を実行する(ステップS314)。具体的には、役物動作演出(図12(I)参照)および昇格演出(図13(A)参照)の実行と、これらの演出を実行した後に9個のラウンド画像を表示する表示演出(図13(B)参照)の実行とを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するコマンドをサブRAM93にセットする。このコマンドは、ステップS41のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されて、ラウンド画像増加演出が実現されることになる。
このステップS314の処理を実行した場合、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されているラウンド画像増加演出フラグを「OFF」に設定する(ステップS315)。
なお、ラウンド画像の表示態様の変化は、例えば、ラウンド遊技の終了に伴って(そのラウンド遊技の終了を通知する)ラウンド遊技終了コマンドをメイン制御基板80からサブ制御基板90に送信し、サブCPU91が、そのラウンド遊技終了コマンドを受信したことを契機として、終了したラウンド遊技に対応するラウンド画像を黒塗りから白抜きへと変化させる表示制御の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100に送信することによって実現可能である。
また、連チャン数表示は、例えば以下のような処理を行うことによって実現可能である。すなわち、連チャン回数をサブRAM93に記憶しておき、サブCPU91が、図19のステップS3174の処理に応じてメイン制御基板80から送信された大当たりオープニングコマンドを受信すると、連チャン回数を「1」加算した値に更新する。そして、サブCPU91は、時短遊技状態のときに、図19のステップS3178の処理によってメイン制御基板80から送信される小当たりオープニングコマンド、又は、大当たりオープニングコマンドを受信する毎に、連チャン回数を「1」加算した値に更新する。サブCPU91は、このようにして更新される連チャン回数を表示画面70に表示する表示制御の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100に送信することによって、上述した連チャン数表示を実現することが可能である。
また、今回賞球数表示は、例えば以下のような処理を行うことによって実現可能である。すなわち、画像音響制御CPU101は、BONUSパネル停止演出を実行した場合は、今回賞球数表示に係る分母の数字を「300」に設定して今回賞球数表示に係る表示制御を行い、また、ビッグBONUSパネル停止演出を実行した場合は、今回賞球数表示に係る分母の数字を「900」に設定して今回賞球数表示に係る表示制御を行う。また、メインCPU81が図25のステップS810の処理を実行する毎に、大入賞口26に遊技球が入賞したことを通知する第1コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブCPU91は、この第1コマンドを受信する毎に、大入賞口26に遊技球が入賞したことを通知する第2コマンドを画像音響制御基板100に送信し、画像音響制御CPU101は、この第2コマンドを受信する毎に、今回賞球数表示に係る分母の数字が「10」加算した値に更新されるように、今回賞球数表示に係る表示制御を実行する。
また、総獲得賞球数表示に関しては、例えば以下のような処理を行うことによって実現可能である。すなわち、メインCPU81は、図25のステップS808の処理を実行する毎に、小入賞口28に遊技球が入賞したことを通知する第3コマンドをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブCPU91は、この第3コマンドを受信する毎に、小入賞口28に遊技球が入賞したことを通知する第4コマンドを画像音響制御基板100に送信する。画像音響制御基板100では、総獲得賞球数を制御RAM103に記憶しておき、画像音響制御CPU101は、上記第2コマンドまたは上記第4コマンドを受信する毎に、総獲得賞球数を「10」加算した値に更新する。そして、2ラウンド目のラウンド遊技が開始されてから、最終のラウンド遊技が終了するまでの間、更新後の総獲得賞球数を表示画面70に表示させる。
[画像音響制御基板100による割込み処理]
次に、図34を参照しつつ、画像音響制御基板100において実行される割込み処理について説明する。ここで、図34は、画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。画像音響制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図34に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信したコマンドに基づいて表示画面70における画像表示を制御する画像表示制御処理を実行する(ステップS91)。この画像表示制御処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS91の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、表示画面70で行われる画面表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ38から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS92)。
ステップS92の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、データ送信制御処理を実行する(ステップS93)。具体的には、画像音響制御基板100において行われる画像音響制御に関するデータをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90は、画像音響制御基板100から受信したデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38によって実行される演出と同期するように、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14等が制御される。
[画像音響制御基板100による画像表示制御処理]
図35は、図34のステップS91における画像表示制御処理の詳細フローチャートである。画像音響制御CPU101は、まず、サブ制御基板90から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS911)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS911:NO)、ステップS92に処理が進められる。
一方、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS911:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御RAM103にセットする(ステップS912)。そして、制御RAM103にセットした設定情報に基づいて、表示画面70に演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP104の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御RAM103の所定領域に格納し(ステップS913)、そのディスプレイリストをVRAM106のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS914)。このディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいてVDP104が描画処理を実行することによって、サブ制御基板90から指示された演出表示が実現されることになる。
[遊技機1の構成および作用効果]
なお、本実施形態の遊技機1は、以下の構成を備えていると共に、その構成を備えていることによって、以下の作用効果を奏する。
遊技機1は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図17の大当たり判定処理を実行するメインCPU81)と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、遊技者が遊技媒体を獲得可能なラウンド遊技を含む前記特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段(例えば、図14のステップS6における小入賞口開閉制御処理と、同じく図14のステップS7における大入賞口開閉制御処理とを実行するメインCPU81)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU91、画像音響制御CPU101、ランプCPU121)とを備え、
前記特別遊技実行手段は、
前記特別遊技として、第1回数の前記ラウンド遊技(例えば、「4R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行される4回のラウンド遊技)を含む第1特別遊技と、前記第1回数よりも多い第2回数の前記ラウンド遊技(例えば、「10R時短3回小当たり」に当選したことに応じて実行される10回のラウンド遊技)を含む第2特別遊技とを実行可能であり、
前記演出制御手段は、
前記第1特別遊技の実行中に、当該第1特別遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技にそれぞれ対応する、当該残りのラウンド遊技の回数と同数である第1個数のラウンド画像を表示する第1表示制御(例えば、2ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、3個のラウンド画像を表示する表示制御:図10(A)参照)と、
前記第2特別遊技の実行中に、当該第2特別遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技にそれぞれ対応する、当該残りのラウンド遊技の回数と同数である第2個数のラウンド画像を表示する第2表示制御(例えば、2ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、9個のラウンド画像を表示する表示制御:図11(F)参照)と、
前記第2特別遊技の実行中に、当該第2特別遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技(例えば、9回のラウンド遊技)の一部にそれぞれ対応する前記第1個数と同数のラウンド画像を表示し(例えば、2ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、3個のラウンド画像を表示:図12(E)参照)、所定回数(例えば、3回)のラウンド遊技が行われた後に、実行中の当該第2特別遊技が終了するまでに行われる残りのラウンド遊技の回数と同数である第3個数のラウンド画像を表示する第3表示制御(例えば、5ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、6個のラウンド画像を新たに表示する表示制御:図13(B)参照)とを実行可能である。
この構成によれば、第2特別遊技中に、第2表示制御が実行される場合の他に、第3表示制御が実行される場合がある。このため、ラウンド遊技の回数が第2特別遊技よりも少ない第1特別遊技が実行されると思っていた遊技者に意外性を感じさせることが可能である。また、第1表示制御によって表示されるラウンド画像の数が、第3表示制御によって最初に表示されるラウンド画像の数と同数であるため(例えば、図10(A)、図12(E)参照)、第1特別遊技が実行される場合であっても、第2特別遊技が実行されることを遊技者に期待させることが可能である。これらの結果として、特別遊技中に行われる演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
また、前記演出制御手段は、
実行されるラウンド遊技の回数が相対的に少ないことを報知する第1報知演出(例えば、BONUSパネル停止演出:図8(F)、図9(I)参照)と、実行されるラウンド遊技の回数が相対的に多いことを報知する第2報知演出(例えば、ビッグBONUSパネル停止演出:図8(G)、図11(E)参照)とを実行可能であり、
前記第2特別遊技の実行中に前記第2報知演出を実行した場合は、当該第2報知演出を実行した後に前記第2表示制御を実行し(例えば、図11(E)及び(F)参照)、
前記第2特別遊技の実行中に前記第1報知演出を実行した場合は、当該第1報知演出を実行した後に前記第3表示制御を実行する(例えば、図12(D)、図13(B)参照)。
この構成によれば、第2特別遊技の実行中に、実行されるラウンド遊技の回数が相対的に少ないことが第1報知演出(例えば、図12(D)参照)によって報知されたにも拘らず、第3表示制御によって、第2特別遊技の実際のラウンド数よりも少ない数のラウンド画像が表示され(例えば、図12(E)参照)、所定回数(例えば、3回)のラウンド遊技が実行された後に、残りのラウンド遊技の回数(例えば、6回)と同数のラウンド画像が表示される(例えば、図13(B)参照)。このため、遊技者により大きな意外性を感じさせることが可能であり、特別遊技中に行われる演出の興趣性を更に向上させることが可能である。
また、前記演出制御手段は、
実行中のラウンド遊技が終了するのに伴って、当該ラウンド遊技に対応するラウンド画像の表示態様を変化させて(例えば、黒塗りのラウンド画像を白塗りのラウンド画像に変化させる)、当該ラウンド遊技の終了後も当該ラウンド画像の表示を継続させる(例えば、図10(A)〜(C)参照)。
この構成によれば、実行中のラウンド遊技が終了するのに伴って、対応するラウンド画像の表示態様が変化し、また、ラウンド遊技が終了した後もラウンド画像の表示が継続される。このため、第3表示制御が実行された場合に、遊技者は、既に実行されたラウンド遊技に対応する(表示態様が変化した)ラウンド画像と、残りのラウンド遊技に対して新たに表示されたラウンド画像とを見て、今回の特別遊技に係るラウンド遊技の回数が第2回数であることを容易に認識することが可能である。よって、ラウンド遊技が終了するのに伴ってそのラウンド遊技に対応するラウンド画像を消去してしまうことによって、今回の特別遊技に係るラウンド遊技の回数が第2回数であることを遊技者が認識することが困難になるといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、昇格演出(図13(A)参照)の直後に、白抜きの3個のラウンド画像と黒塗りの6個のラウンド画像とから構成される9個のラウンド画像を同時に表示する場合を例に説明した(図13(B)参照)。これに対して、他の実施形態では、昇格演出の直後に、先ずは白抜きの3個のラウンド画像を表示し、その直後に、黒塗りの6個のラウンド画像を同時に追加するように表示したり、或いは、黒塗りの6個のラウンド画像を所定の時間間隔(例えば、0.3秒間隔)で順番に表示したりするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ラウンド遊技の終了に伴って、そのラウンド遊技に対応するラウンド画像を黒塗りから白抜きに変化させることによって、そのラウンド遊技が終了したことを示唆する場合を例に説明を行った(図11〜図13参照)。これに対して、他の実施形態では、ラウンド遊技の終了に伴って、対応するラウンド画像の色を変化させたり、対応するラウンド画像の形状を変化させたり、或いは、対応するラウンド画像の色と形状の両方を変化させたりしてもよい。このように、ラウンド画像の表示態様の変化は、上記実施形態で例示したものに限定されるものではなく、他のものであってもよい。
また、上記実施形態では、例えば、2ラウンド目のラウンド遊技が終了した後に3ラウンド目のラウンド遊技が実行される場合に、2ラウンド目のラウンド遊技が終了するのに伴って、2ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像の表示態様を変化させる場合を例に説明を行った。これに対して、他の実施形態では、3ラウンド目のラウンド遊技が開始されるのに伴って、2ラウンド目のラウンド遊技に対応するラウンド画像の表示態様を変化させるようにしてもよい。また、他の実施形態では、ラウンド遊技の終了に伴って、対応するラウンド画像を消去するといった構成を採用してもよい。
また、上記実施形態では、ラウンド遊技の終了後も対応するラウンド画像の表示態様を変化させて、そのラウンド画像の表示を継続させる場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、ラウンド遊技の終了に伴って対応するラウンド画像を表示画面70から消去するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、BONUSパネル停止演出を実行した後に、2ラウンド目〜4ラウンド目の3回のラウンド遊技が行われた後にラウンド画像増加演出を実行する場合を例に説明したが(図12,13参照)、ラウンド画像増加演出が実行されるまでに行われるラウンド遊技の回数や、ラウンド画像増加演出の実行タイミングは、上記実施形態で例示したものと異なるものであってもよい。例えば、BONUSパネル停止演出を実行した後に、2ラウンド目のラウンド遊技(1回のラウンド遊技)を実行し、3ラウンド目のラウンド遊技の開始時にラウンド画像増加演出を実行するといった構成であってもよい。
また、上記実施形態では、BONUSパネル停止演出(図8(F)参照)を実行してからラウンド画像増加演出(図8(J)参照)を実行する場合を例に説明した。これに対して、他の実施形態では、BONUSパネル停止演出を実行することなく、ラウンド画像増加演出を実行するようにしてもよい。また、上記実施形態では、役物動作演出(図12(I)参照)や昇格演出(図13(A)参照)を含むラウンド画像増加演出を実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、役物動作演出および昇格演出をいずれか一方しか含まないラウンド画像増加演出を実行したり、或いは、役物動作演出および昇格演出を両方とも含まないラウンド画像増加演出を実行したりしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明をいわゆる1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を、いわゆる確変ループタイプと呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機や、いわゆるST機と呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機等の他の遊技機に適用してもよい。この種の遊技機では、以下のような構成を採用することが考えられる。すなわち、例えば、5回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技(BONUS)と、10回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技(BIG BONUS)とを実行可能である場合に、これらの大当たり遊技のオープニング期間中にBONUSパネル停止演出を実行すると共に、1ラウンド目のラウンド遊技の開示時に5個のラウンド画像を表示する。そして、今回の大当り遊技が「BIG BONUS」である場合には、例えば6ラウンド目のラウンド遊技の開始時に、5個のラウンド画像を追加表示するといった構成が考えられる。
また、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、乱数値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した図面等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。