JP2020161459A - 接地開閉装置及びそれを備えたガス絶縁開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消弧能力を高め、アークの回転駆動のための磁気駆動力が不足することなく、アークの冷却を促進して電流遮断性能を高める。【解決手段】絶縁性ガスが封入されている接地タンクと、該接地タンク内に設置され、接地開閉装置用高電圧導体11に接続された固定電極2と、該固定電極と対向配置されていると共に、前記接地タンクと電気的に接続され、前記固定電極と電気的に接離する可動電極1と、前記接地開閉装置用高電圧導体と電気的に接続され、前記固定電極を覆うように配置された電界緩和シールド7とを備え、前記電界緩和シールドより内側に前記固定電極を覆うように配置されるか、若しくは前記電界緩和シールドの前記固定電極より前記可動電極側に配置される絶縁カバー3を有し、前記可動電極の前記固定電極側の先端に、前記固定電極と前記可動電極との間に発生するアークを磁気駆動するスパイラル電極6が設置されていることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は接地開閉装置及びそれを備えたガス絶縁開閉装置に係り、特に、機器点検や給電接地の際の主回路の接地用として、又は各種測定のための接地絶縁端子として使用されるものに好適な接地開閉装置及びそれを備えたガス絶縁開閉装置に関する。
高電圧、大容量の電力系統を設備として有する高電圧発電所や変電所等の施設では、これらの設備の保護を目的として、ガス絶縁開閉装置が配置されている。また、近年、都市部の地下変電所への適用や経済性の向上が求められており、機器のコンパクト化が必要となっている。
一般に、ガス絶縁開閉装置の機器を点検する際や給電接地をする際は、主回路を接地するために接地開閉装置が使用されている。
従来の接地開閉装置では、例えば、絶縁性の高いSF6ガスなどの絶縁媒体を封入したタンク内において、固定電極と可動電極とを接離(開閉)することにより、接地又は絶縁している。
この接地開閉装置においては、可動電極と固定電極とが接触(閉極)した状態から開離(開極)すると、両電極間にアークが発生し、このアークの発生時間が長くなるか、若しくはアークが歪曲して電界緩和シールドやタンクに着弧すると絶縁性能が著しく低下してしまう。
このような可動電極と固定電極との間に発生するアークを消弧する方法として、例えば、特許文献1に記載されている永久磁石によるアーク磁気駆動方式がある。
この特許文献1に記載されたアーク磁気駆動方式は、可動電極と固定電極の開極時に発生するアークをアーク走行部に点弧させると共に、アークを永久磁石が作る磁場によって回転運動させて消弧性能を向上させる構成である。
この特許文献1に記載された構成により、アークの消弧性能を向上させることで可動電極の低速化、低操作力化が可能となり、操作器の小形軽量化が図れ、機器の信頼性及び経済性に優れている、という利点がある。
上述したように、従来の接地開閉装置においては、可動電極と固定電極が接触した状態から開離すると、両電極間にアークが発生し、アークが発生した時にアークが歪曲して電界緩和シールドに着弧する恐れがある。また、電界緩和シールドに着弧した場合には、電界緩和シールドが損傷して長期信頼性を損なうだけでなく、タンクへ地絡する可能性も高くなる。
電界緩和シールドへの着弧を防ぐには、可動電極に取り付けられている操作器の操作力を強化して、可動電極と固定電極の開離速度を高くし、アークの消弧能力を高める方法があるが、操作器の操作力を強化するためには操作器を大型化する必要があり、操作器を大型化すると接地開閉装置が高価となってしまうという課題がある。
一方、上述した特許文献1に記載されている技術では、永久磁石の設置場所を、アーク熱の影響を受けにくいように、アークの発弧領域から遠ざけて設置する必要があるため、永久磁石による磁気駆動力が不足し、しかも、交流電流を遮断する場合には、アークに働く永久磁石による磁気駆動力の方向は半サイクル毎に反転し、アークを回転駆動させるには原理的に不向きであり、更には、永久磁石の経年劣化を考慮した設計が必要となる。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、操作器の操作力を増強せずにアークの消弧能力を高めることができることは勿論、アークの回転駆動のための磁気駆動力が不足することなく、アークの冷却を促進して電流遮断性能を高めることができる接地開閉装置及びそれを備えたガス絶縁開閉装置を提供することにある。
本発明の接地開閉装置は、上記目的を達成するために、絶縁性ガスが封入されている接地タンクと、該接地タンク内に設置され、接地開閉装置用高電圧導体に接続された固定電極と、該固定電極と対向配置されていると共に、前記接地タンクと電気的に接続され、前記固定電極と電気的に接離する可動電極と、前記接地開閉装置用高電圧導体と電気的に接続され、前記固定電極を覆うように配置された電界緩和シールドとを備えた接地開閉装置であって、前記電界緩和シールドより内側に前記固定電極を覆うように配置されるか、若しくは前記電界緩和シールドの前記固定電極より前記可動電極側に配置される絶縁カバーを有し、前記可動電極の前記固定電極側の先端に、前記固定電極と前記可動電極との間に発生するアークを磁気駆動するスパイラル電極が設置されていることを特徴とする。
また、本発明のガス絶縁開閉装置は、上記目的を達成するために、少なくとも遮断器と断路器及び接地開閉装置から成るガス絶縁開閉装置であって、前記接地開閉装置は、上記構成の接地開閉装置であることを特徴とする。
本発明によれば、操作器の操作力を増強せずにアークの消弧能力を高めることができることは勿論、アークの回転駆動のための磁気駆動力が不足することなく、アークの冷却を促進して電流遮断性能を高めることができる。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の接地開閉装置及びそれを備えたガス絶縁開閉装置を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
図1に、本発明の接地開閉装置を備えたガス絶縁開閉装置の全体構造を示す。
該図に示すように、ガス絶縁開閉装置は、遮断器21と、この遮断器21と高電圧導体24を介して接続される断路器22と、遮断器21と電気的に接続されている接地開閉装置20とから概略構成されている。なお、各機器の電気導体は絶縁スペーサ23により支持されている。
図2に、本発明の接地開閉装置20の実施例1を示し、実施例1の接地開閉装置20Aが開極している状態を示す図である。
図2に示すように、本実施例の接地開閉装置20Aは、絶縁性ガスが封入されている接地タンク4と、この接地タンク4内に設置され、接地開閉装置用高電圧導体11に接続された固定電極2と、この固定電極2と対向配置されていると共に、接地タンク4と電気的に接続され、固定電極2と電気的に接離(開閉)する可動電極1と、接地開閉装置用高電圧導体11と電気的に接続され、固定電極2を覆うように配置された電界緩和シールド7と、電界緩和シールド7より内側(主軸12側)に固定電極2を覆うように配置された絶縁カバー3とから概略構成されている。
そして、本実施例の接地開閉装置20Aは、可動電極1の固定電極2側の先端(可動電極1の前面)に、固定電極2と可動電極1との間に発生するアーク5を磁気駆動するスパイラル電極6が設置されている。
詳細に説明すると、接地タンク4内には、絶縁性の高いSF6などの負性ガス、乾燥空気、窒素、二酸化炭素、負性ガスを含んだSF6/N2混合ガス、負性ガスを含まないN2/O2混合ガスなどが絶縁性ガスとして封入されている。
また、接地開閉装置用高電圧導体11には固定電極2が接続され、固定電極2を覆うように絶縁カバー3が配置されている。この絶縁カバー3の材質は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)材などとし、絶縁カバー3を覆うように電界緩和シールド7が配置されている。電界緩和シールド7は、接地開閉装置用高電圧導体11と電気的に接続しているため、接地開閉装置用高電圧導体11と同電位となっている。
そして、可動電極1の固定電極2側の先端(可動電極1の前面)には、アーク5の磁気駆動用のスパイラル電極6が設置されている。可動電極1は、接地タンク4と電気的に接続されているため接地電位となる。
なお、図1には図示されていないが、紙面左方向には操作器が取り付けられており、接地開閉装置20Aの開極時には、この操作器の操作動作により可動電極1とスパイラル電極6が主軸12に沿って紙面左方向に移動し、接地開閉装置20Aの閉極時には、この操作器の操作動作により可動電極1とスパイラル電極6が主軸12に沿って紙面右方向に移動する。
このように接地開閉装置20Aは、固定電極2に対して可動電極1が接離(開閉)することにより、接地又は絶縁を行っている。
可動電極1と固定電極2が接触(閉極)した状態から開離(開極)すると、図2に示すように、可動電極1と固定電極2との間にはアーク5が発生し、このアーク5の発生時間が長くなるか、若しくはアーク5が歪曲して電界緩和シールド7や接地タンク4に着弧すると絶縁性能が著しく低下する。
本実施例の接地開閉装置20Aにおいては、スパイラル電極6が生成する磁場によって、アーク5は駆動されて絶縁カバー3に接触し、これにより、絶縁カバー3からアブレーションガス9が発生してアーク5が冷却される。
図3(a)、図3(b)及び図3(c)は、本実施例における接地開閉装置20Aの閉極状態から開極状態の動作を示す図である。
図3(a)に示すように、可動電極1と固定電極2の投入(閉極)状態では、固定電極2は凹形状となっているため、スパイラル電極6は固定電極2の凹形状内に静置され、可動電極1の側面と固定電極2の内面が接触することにより、両者が電気的に接続されて可動電極1及び固定電極2は接地される。
また、可動電極1と固定電極2の開離(開極)状態では、図3(b)に示すように、図示しない操作器によって、可動電極1とスパイラル電極6が主軸12に対して紙面左方向に移動する。このとき、スパイラル電極6の前面と固定電極2の極間部にアーク5が発生し、このアーク5を介して可動電極1と固定電極2が導通する。
更に、図3(c)に示すように、電流が遮断された後には、アーク5は消弧して可動電極1と固定電極2は絶縁状態となる。
図4は、図2及び図3(b)に示した接地開閉装置20Aの開極時における電極部の主要拡大図である。
図4に示すように、スパイラル電極6には主軸12に対して円周方向(紙面と直角方向)に電流が流れ、磁力線8に沿って磁場が生成されると共に、スパイラル電極6を起点としてアーク5が発生する。
このとき、電流(I)13は、主軸12に沿って右方向に流れ、主軸12に対して中心から径方向外周部に向かう垂直成分である垂直磁場(B⊥)14と電流(I)13の積である磁気駆動力(F)15が、アーク5を主軸12に対して円周方向に駆動させるよう働く。磁力線8は、主軸12に対して平行な成分をもつことから、アーク5は円周方向に駆動されながら磁力線8に沿って移動する。
そのため、固定電極2を覆うように配置されている絶縁カバー3にアーク5が接触する。このとき、アーク5は高温なため、絶縁カバー3からはアブレーションガス9が発生する。この絶縁カバー3から発生したアブレーションガス9は、アーク5に比べて低温でガス密度が高い。
本実施例によれば、アーク5の磁気駆動とアブレーションガス9の2つの効果によって、アーク5の冷却を促進し電流遮断性能を高めることができる。
また、交流電流を遮断する際は、電流(I)13の流れる向きは、紙面右方向及び左方向に半サイクル毎に反転し、垂直磁場(B⊥)14の向きも主軸12に対して径方向外側方向及び内側方向に半サイクル毎に反転するため、磁気駆動力(F)15の向きは反転せず一定となる。
図5に、図4に対して電流(I)13の流れる向きが紙面左方向となった場合の接地開閉装置20Aの開極時における電極部の主要拡大図を示す。図5に示すように、磁気駆動力(F)15の向きは、図4と同じである。
以上説明した本実施例の接地開閉装置20Aによれば、スパイラル電極6近傍でアーク5を発生させることができるため、アーク5の回転駆動のための磁気駆動力が高くなり、アーク5の冷却効果が促進される。また、アーク5を絶縁カバー3に積極的に接触させることで、アブレーションガス9を発生させて低温のガス密度を高めてアーク5の冷却効果がより促進される。上記2つの効果により、操作器の操作力を増強せずにアーク5の消弧能力を高めることができる。
図6(a)及び図6(b)に、上述した実施例1に採用されるスパイラル電極6の詳細を示す。図6(a)はスパイラル電極6の正面図、図6(b)は図6(a)の断面図である。
該図に示すように、実施例1に採用されるスパイラル電極6は、円形で、かつ、耐アーク性の金属(例えば、銅タングステン)から成り、更に、スパイラル電極6の固定電極2側の先端が、図6(b)に示すように凹状に形成され、しかも、図6(a)に示すように、スパイラル電極6の外周から内周に向けて1本のスパイラル溝16を設けている。
なお、実施例1でのスパイラル電極6は、スパイラル電極6の外周から内周に向けて1本のスパイラル溝16を設けるだけでなく、図7(a)に示すように、スパイラル電極6の外周から内周に向けて2本のスパイラル溝16a及び16bを設けても良いし、図7(b)に示すように、スパイラル電極6の外周から内周に向けて3本のスパイラル溝16a、16b及び16cを設けても良い
以上説明した本実施例によれば、操作器の操作力を増強せずにアーク5の消弧能力を高めることができることは勿論、アーク5の回転駆動のための磁気駆動力が不足することなく、アーク5の冷却を促進して電流遮断性能を高めることができる。
以上説明した本実施例によれば、操作器の操作力を増強せずにアーク5の消弧能力を高めることができることは勿論、アーク5の回転駆動のための磁気駆動力が不足することなく、アーク5の冷却を促進して電流遮断性能を高めることができる。
図8に、本発明の接地開閉装置20の実施例2を示し、実施例2の接地開閉装置20Bが開極している状態を示す図である。
図8に示すように、本実施例の接地開閉装置20Bでは、可動電極1の極間部先端、即ち、スパイラル電極6の固定電極2側の先端(スパイラル電極6の前面)に、絶縁板10が設置されている。他の構成は、実施例1と同様である。
これにより、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、アーク5をスパイラル電極6の側面から発生させて、積極的にアーク5を絶縁カバー3に接触させることができ、アーク5の冷却を促進して電流遮断性能を高めることができる。
図9に、上述した実施例2に採用されるスパイラル電極6の詳細を示す。図9は、図6(b)に相当する図である。
該図に示すように、実施例2に採用されるスパイラル電極6は、実施例1と略同様な構造であるが、スパイラル電極6の固定電極2側の先端が凹状に形成されたスパイラル電極6の凹部に、円板状の絶縁板10を設置したものである。
図9に示す絶縁板10は、スパイラル電極6の径より小さい径であり、スパイラル電極6の凹部にはまるように設置されている。
このような構成によれば、スパイラル電極6の固定電極2側の先端(前面)における着弧を防ぐことができ、スパイラル電極6の損傷を低減して長期信頼性を確保すると共に、磁気駆動力を確保することができる。
図10に、本発明の接地開閉装置20における絶縁カバー3の一例を示す。
該図に示す本実施例での絶縁カバー3は、アーク5との接触箇所17が直線形状ではなく、段付き形状としたものである。
このように、絶縁カバー3のアーク5との接触箇所17を段付き形状とすることで、アーク5と絶縁カバー3との接触面積を増やすことができ、アブレーションガス9の発生量が増え、アーク5の冷却をより促進できる。
図11に、本発明の接地開閉装置20の実施例4を示し、接地開閉装置20Cが開極している状態を示す図である。
該図に示すように、本実施例の接地開閉装置20Cは、絶縁性ガス(絶縁性の高いSF6などの負性ガス、乾燥空気、窒素、二酸化炭素、負性ガスを含んだSF6/N2混合ガス、負性ガスを含まないN2/O2混合ガスなど)が封入されている接地タンク4と、この接地タンク4内に設置され、接地開閉装置用高電圧導体11に接続された固定電極2と、この固定電極2と対向配置されていると共に、接地タンク4と電気的に接続され、固定電極2と電気的に接離(開閉)する可動電極1と、接地開閉装置用高電圧導体11と電気的に接続され、固定電極2を覆うように配置された電界緩和シールド7と、電界緩和シールド7の固定電極2より可動電極1側、具体的には、電界緩和シールド7の先端又は電界緩和シールド7の先端を含む一部に配置され、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)材などから成る絶縁カバー3aとから概略構成されている。
そして、本実施例の接地開閉装置20Cは、可動電極1の固定電極2側の先端(可動電極1の前面)に、固定電極2と可動電極1との間に発生するアーク5を磁気駆動するスパイラル電極6が設置されている。
詳細に説明すると、本発明の実施例4における接地開閉装置20Cは、可動電極1の固定電極2側の先端(可動電極1の前面)にスパイラル電極6が配置されている。可動電極1は、接地タンク4と接触して電気的に同電位となっており、固定電極2は、接地開閉装置用高電圧導体11に接続されて接地開閉装置用高電圧導体11と同電位となっている。
なお、図10には図示されていないが、紙面左方向には操作器が取り付けられており、接地開閉装置20Cの開極時には、この操作器の操作動作により可動電極1とスパイラル電極6が主軸12に沿って紙面左方向に移動し、接地開閉装置20Cの閉極時には、この操作器の操作動作により可動電極1とスパイラル電極6が主軸12に沿って紙面右方向に移動する。
このように接地開閉装置20Cは、固定電極2に対して可動電極1が接離(開閉)することにより、接地又は絶縁を行っている。
可動電極1と固定電極2が接触(閉極)した状態から開離(開極)すると、図11に示すように、可動電極1と固定電極2との間にはアーク5が発生し、このアーク5の発生時間が長くなるか、若しくはアーク5が歪曲して電界緩和シールド7や接地タンク4に着弧すると絶縁性能が著しく低下する。
本実施例の接地開閉装置20Cでは、上述したように、電界緩和シールド7の先端又は電界緩和シールド7の先端を含む一部に絶縁カバー3aを配置している。
以下、電界緩和シールド7の先端又は電界緩和シールド7の先端を含む一部に絶縁カバー3aを配置している効果につて説明する。
本実施例の接地開閉装置20Cにおいては、アーク5は、スパイラル電極6が生成する垂直磁場(B⊥)14により磁気駆動力(F)15が働くため、主軸12に対して円周方向(紙面と直角方向)に駆動される。
磁力線8は、主軸12に対して平行な成分をもつことから、アーク5は、円周方向に駆動されながら磁力線8に沿って移動する。
このとき、絶縁カバー3aを、電界緩和シールド7の先端又は電界緩和シールド7の先端を含む一部に配置することで、アーク5が電界緩和シールド7に直接接触することを防ぐことができ、電界緩和シールド7の長期信頼性を確保できる。また、低温高密度のアブレーションガス9も発生し、かつ、アーク5が磁気駆動されるため、アーク5の磁気駆動とアブレーションガス9の2つの効果によって、アーク5の冷却を促進し電流遮断性能を高めることができる。
図12に、本発明の接地開閉装置20の実施例5を示し、実施例5の接地開閉装置20Dが開極している状態を示す図である。
該図に示す本実施例の接地開閉装置20Dは、図11に示した実施例4と略同一構成だが、可動電極1の極間部先端、即ち、スパイラル電極6の固定電極2側の先端(スパイラル電極6の前面)に、絶縁板10が設置されている点が実施例4の構成とは異なる。
これにより、実施例4と同様な効果が得られることは勿論、アーク5をスパイラル電極6の側面から発生させて、積極的にアーク5を絶縁カバー3aに接触させることができ、アーク5の冷却を促進して電流遮断性能を高めることができる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える事が可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加える事も可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をする事が可能である。
1…可動電極、2…固定電極、3、3a…絶縁カバー、4…接地タンク、5…アーク、6…スパイラル電極、7…電界緩和シールド、8…磁力線、9…アブレーションガス、10…絶縁板、11…接地開閉装置用高電圧導体、12…主軸、13…電流(I)、14…垂直磁場(B⊥)、15…磁気駆動力(F)、16、16a、16b、16c…スパイラル溝、17…アーク接触箇所、20、20A、20B、20C、20D…接地開閉装置、21…遮断器、22…断路器、23…絶縁スペーサ、24…高電圧導体。
Claims (10)
- 絶縁性ガスが封入されている接地タンクと、該接地タンク内に設置され、接地開閉装置用高電圧導体に接続された固定電極と、該固定電極と対向配置されていると共に、前記接地タンクと電気的に接続され、前記固定電極と電気的に接離する可動電極と、前記接地開閉装置用高電圧導体と電気的に接続され、前記固定電極を覆うように配置された電界緩和シールドとを備えた接地開閉装置であって、
前記電界緩和シールドより内側に前記固定電極を覆うように配置されるか、若しくは前記電界緩和シールドの前記固定電極より前記可動電極側に配置される絶縁カバーを有し、
前記可動電極の前記固定電極側の先端に、前記固定電極と前記可動電極との間に発生するアークを磁気駆動するスパイラル電極が設置されていることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項1に記載の接地開閉装置であって、
前記電界緩和シールドの前記固定電極より前記可動電極側に配置される前記絶縁カバーは、前記電界緩和シールドの先端又は前記電界緩和シールドの先端を含む一部に配置されていることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項1又は2に記載の接地開閉装置であって、
前記スパイラル電極が生成する磁場によって、前記アークは磁気駆動されて前記絶縁カバーに接触し、これにより、前記絶縁カバーからアブレーションガスが発生して前記アークが冷却されることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項3に記載の接地開閉装置であって、
前記絶縁カバーにおける前記アークとの接触箇所を段付き形状としたことを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の接地開閉装置であって、
前記スパイラル電極の前記固定電極側の先端に、絶縁板が設置されていることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の接地開閉装置であって、
前記スパイラル電極は、円形で、かつ、耐アーク性の金属から成ると共に、前記スパイラル電極の前記固定電極側の先端が凹状に形成され、しかも、外周から内周に向かう少なくとも1つのスパイラル溝が形成されていることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項6に記載の接地開閉装置であって、
前記スパイラル電極の前記固定電極側の先端が凹状に形成された前記スパイラル電極の凹部に円板状の絶縁板が設置されていることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項7に記載の接地開閉装置であって、
前記絶縁板は、前記スパイラル電極の径より小さい径であり、前記スパイラル電極の凹部にはまるように設置されていることを特徴とする接地開閉装置。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の接地開閉装置であって、
前記絶縁カバーは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)材のいずれか1つから成ることを特徴とする接地開閉装置。 - 少なくとも遮断器と断路器及び接地開閉装置から成るガス絶縁開閉装置であって、
前記接地開閉装置は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の接地開閉装置であることを特徴とするガス絶縁開閉装置。
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JP7162782B1 (ja) * | 2022-03-31 | 2022-10-28 | 三菱電機株式会社 | 開閉装置 |
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