JP2020160337A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成処理を停止することなく、給送性能が劣化した給送ローラーを変更することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置10は、複数の収納部141と、複数の給送ローラー143と、予測部171と、変更部172とを備える。予測部171は、第1情報と、第2情報とのうちの少なくとも1つに基づいて、給送ローラー143ごとに給送ローラー143に起因するジャムの発生を予測する。第1情報は、画像形成装置10に関する。第2情報は、画像形成装置10と機種が異なる他の画像形成装置30に関する。変更部172は、予測部171の予測結果に基づいて、複数の給送ローラー143のうち、駆動対象の給送ローラー143を他の給送ローラー143に変更する。第1情報は、画像形成装置10における用紙Pの給送に関する情報を示す。第2情報は、他の画像形成装置30における用紙Pの給送に関する情報を示す。【選択図】図7
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
プリンター又は複合機のような画像形成装置は、用紙に画像形成処理を実行させて、画像形成物を得る。具体的に、画像形成装置は、搬送路に沿って、給送部によって給送された用紙を転写部に搬送し、用紙にトナー像を転写させる。次いで、画像形成装置は、用紙を定着部に搬送し、用紙にトナー像を定着させる。
給送部は、ピックアップローラー、給送ローラー、及び捌きローラーを備える。ピックアップローラーは、給送トレイに積層された用紙から、一番上の用紙を給送ローラーへ送り出す。給送ローラーは、搬送路へ用紙を搬送する。この際、捌きローラーは、用紙の重送が発生しないように、用紙を捌く。ピックアップローラーによって用紙を送り出す際、給送時の用紙の位置にバラツキが生じるおそれがある。給送時の用紙の位置にバラツキが生じると、給送部から給送された先行用紙の後端部と、先行用紙の次に給送部から給送された後行用紙の先端部との用紙間隔が広くなることがある。用紙間隔が広すぎると、ジャム(紙詰まり)が発生するおそれがある。また、給送ローラーの摩耗が進み、給送ローラーの給送性能が劣化すると、ジャムが発生しやすくなる。
特許文献1には、単位時間当たりの画像形成枚数を多くしても、ジャムが発生する頻度を低減することができる画像形成装置が開示されている。具体的に、特許文献1に開示の画像形成装置は、給送手段と、第1用紙検知センサーと、ループ形成ローラーと、レジストローラーと、第2用紙検知センサーと、画像形成部と、制御手段とを備える。給送手段は、用紙を給送する。第1用紙検知センサーは、給送手段の下流側に設けられる。ループ形成ローラーは、給送された用紙にループを形成する。レジストローラーは、給送された用紙が突き当てられて停止した後の画像形成部へ再給送する。第2用紙検知センサーは、レジストローラーの近傍に設けられている。画像形成部は、用紙に画像を形成する。制御手段は、給送手段による用紙の給送開始から所定時間後に第1用紙検知センサーに到達したか否かの判定に基づき、用紙の一時停止を行うか否かの制御を行う。制御手段は、一時停止した場合の給送開始から第2用紙検知センサーに用紙が到達するまでの到達時間を計測する。制御手段は、到達時間に基づき一時停止の時間を補正する。
しかしながら、特許文献1には、給送性能が劣化した給送ローラーを別の給送ローラーに自動で変更させる構成について開示されていない。そのため、給送ローラーの給送性能が劣化したことに起因してジャムが発生した場合、画像形成装置の管理者は、画像形成装置の画像形成処理を停止させた後、給送性能が劣化した給送ローラーを交換する必要がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、画像形成処理を停止することなく、給送性能が劣化した給送ローラーを変更することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、用紙に画像を形成する。当該画像形成装置は、複数の収納部と、複数の給送ローラーと、予測部と、変更部とを備える。前記複数の収納部は、複数の前記用紙をそれぞれ収納する。前記複数の給送ローラーは、前記複数の収納部に対応して配置される。前記複数の給送ローラーは、対応する前記収納部に収納された前記用紙をそれぞれ給送する。前記予測部は、第1情報と、第2情報とのうちの少なくとも1つに基づいて、前記給送ローラーごとに前記給送ローラーに起因するジャムの発生を予測する。前記第1情報は、前記画像形成装置に関する。前記第2情報は、前記画像形成装置と機種が異なる他の画像形成装置に関する。前記変更部は、前記予測部の予測結果に基づいて、前記複数の給送ローラーのうち、駆動対象の給送ローラーを他の給送ローラーに変更する。前記第1情報は、前記画像形成装置における前記用紙の給送に関する情報を示す。前記第2情報は、前記他の画像形成装置における前記用紙の給送に関する情報を示す。
本発明の画像形成装置によれば、画像形成処理を停止することなく、給送性能が劣化した給送ローラーを変更することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1を参照して、本実施形態に係る画像形成システム1について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成システム1の構成を示す図である。
画像形成システム1は、画像形成装置10と、情報処理装置20と、複数の他の画像形成装置30とを備える。複数の他の画像形成装置30は、画像形成装置10と機種が異なる他の画像形成装置30を含む。他の画像形成装置30は、例えば、電子写真方式のプリンター又は電子写真方式の複合機である。画像形成装置10と、情報処理装置20と、他の画像形成装置30とは、ネットワーク2を通じて相互に接続されている。ネットワーク2は、例えば、LAN(Local Area Network)と、インターネットのような公共の通信網とを含む。
本実施形態では、情報処理装置20は、複数の他の画像形成装置30を、類似装置30aと、非類似装置30bとに分類する。類似装置30aは、画像形成装置10と機種が異なり、かつ画像形成装置10が使用されている環境に設置された他の画像形成装置30を示す。非類似装置30bは、複数の他の画像形成装置30のうち、類似装置30aに分類されない他の画像形成装置30を示す。情報処理装置20は、類似装置30aから第2情報を受信すると、第2情報を記憶し、画像形成装置10に第2情報を送信する。第2情報は、画像形成装置10と機種が異なる他の画像形成装置30に関し、第3累積枚数情報を含む。第3累積枚数情報は、ジャムが発生するまでに給送された用紙Pの累積枚数を示す。以下、第3累積枚数情報を「他機種ジャム枚数」と記載する。情報処理装置20が、複数の他の画像形成装置30を、類似装置30aと、非類似装置30bとに分類する分類処理については、図5を参照して後述する。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置10について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す図である。
図2に示すように、画像形成装置10は、操作受付部11と、画像読取部12と、搬送部13と、給送部14と、画像形成部15と、排出部16と、給紙センサーS1とを備える。画像形成装置10は、用紙Pに画像を形成する。画像形成装置10は、電子写真方式のプリンターである。給送部14は、第1給送部14a、第2給送部14b、第3給送部14c、及び第4給送部14dを有する。以下、第1給送部14a〜第4給送部14dのうち、駆動対象となる1つを「駆動給送部」と記載する場合がある。
本実施形態では、画像形成装置10は、第1情報及び第2情報に基づき、給送性能が低下した駆動給送部を変更する変更タイミングを決定する。画像形成装置10は、変更タイミングに達すると、駆動給送部を変更する。第1情報は、画像形成装置10に関し、第1累積枚数情報P1と、第2累積枚数情報P2とを含む。以下、第1累積枚数情報P1を「自機変更枚数P1」と記載する。以下、第2累積枚数情報P2を「自機ジャム枚数P2」と記載する。自機変更枚数P1及び自機ジャム枚数P2については後述する。
操作受付部11は、ユーザーからの指示を受け付ける。操作受付部11は、表示部111及び操作ボタン112を含む。表示部111は、各種処理結果を表示する。操作ボタン112は、スタートボタン、テンキー、及び矢印キーを含む。スタートボタンは、画像形成装置10に各種の機能(処理)を実行させるためのボタンである。テンキーは、数値を入力するためのボタンである。矢印キーは、選択対象を変更するためのボタンである。
画像読取部12は、原稿の各ページの画像を読み取って、複数の画像データを生成する。画像データは、対応するページの画像を示す。以下、ページの画像を「ページ画像」と記載する場合がある。画像読取部12は、例えばスキャナーである。
搬送部13は、給送部14から排出部16まで延在し、用紙Pを搬送する。搬送部13は、搬送ローラーを含む。
給送部14は、用紙Pを1枚ずつ、搬送部13に用紙Pを給送する。給送部14は、第1給送部14aと、第2給送部14bと、第3給送部14cと、第4給送部14dとを有する。
第1給送部14aは、給送カセット141と、ピックアップローラー142と、給送ローラー143と、捌きローラー144とを含む。ピックアップローラー142、給送ローラー143、及び捌きローラー144は、搬送方向Aの上流からこの記載の順に配置されている。給送カセット141は、複数枚の用紙Pを収納する。ピックアップローラー142は、給送カセット141内の用紙Pを搬送部13へ送り出す。給送ローラー143及び捌きローラー144は、ピックアップローラー142によって給送された用紙Pを、画像形成部15に向けて1枚ずつ搬送する。給送ローラー143及び捌きローラー144は、給送カセット141に対応して配置されている。給送ローラー143と捌きローラー144とは互いに対向し、互いに圧接する。給送ローラー143は回転し、対応する給送カセット141に収納された用紙Pを搬送方向Aに給送する。捌きローラー144は、1枚の用紙Pが送られた場合、給送ローラー143に従動して回転する。一方、複数枚の用紙Pが重なって送られた場合、捌きローラー144は、用紙Pを送出する方向の逆方向に回転して、又は停止して、給送ローラー143に接触している用紙Pから他の用紙Pを分離する。その結果、1枚の用紙Pが給送ローラー143によって送り出される。以下、ピックアップローラー142、給送ローラー143、及び捌きローラー144を「給送ローラー群」と記載する場合がある。給送カセット141は、収納部の一例である。
本実施形態では、第1給送部14a〜第3給送部14cと、第4給送部14dとは、給送カセット141に収納されている用紙Pの材質が異なる。詳しくは、第1給送部14a〜第3給送部14cの給送カセット141には、同一の材質の用紙Pが収納されている。第4給送部14dの給送カセット141には、第1給送部14aに収納された用紙Pと材質が異なる用紙Pが収納されている。また、本実施形態では、第1給送部14aと、第2給送部14bと、第3給送部14cとは、給送ローラー143が給送した用紙Pの累積枚数が異なる。以下、給送ローラー143が給送した用紙Pの累積枚数を「累積画像形成枚数」と記載する。詳しくは、累積画像形成枚数は、第1給送部14a、第2給送部14b、及び第3給送部14cの記載の順に多い。用紙Pの材質は、例えば、厚紙、普通紙、再生紙、及びざら紙から選択される。
画像形成部15は、画像形成情報に基づいて、給送部14から搬送部13に給送された用紙Pに画像を形成する。画像形成部15は、用紙Pの搬送方向Aに対して給送部14よりも下流に配置されている。画像形成情報は、複数の画像データ、及び画像形成設定情報を含む。複数の画像データは、画像読取部12が生成した複数の画像データを含む。画像形成設定情報は、部数情報、片面/両面情報、及び白黒/カラー情報を含む。部数情報は、部数を示す。片面/両面情報は、片面画像形成又は両面画像形成を示す。白黒/カラー情報は、白黒又はカラーを示す。
画像形成部15は、露光部151、現像部152、感光体ドラム153、転写部154、及び定着部155を備える。
露光部151は、画像データに基づいて感光体ドラム153にレーザー光を照射する。これにより、感光体ドラム153の表面に静電潜像が形成される。現像部152は、感光体ドラム153にトナーを供給して静電潜像を現像する。この結果、感光体ドラム153の表面にトナー像が形成される。転写部154は、感光体ドラム153の表面に形成されたトナー像を用紙Pに転写する。トナー像が転写された用紙Pは、搬送部13によって定着部155へ向けて搬送される。
定着部155は、加熱ローラー155a及び加圧ローラー155bの間に用紙Pを挟み込み、用紙Pに画像を定着させる。加熱ローラー155a及び加圧ローラー155bは、用紙Pの搬送方向Aに対して画像形成部15よりも下流に配置されている。加熱ローラー155a及び加圧ローラー155bは、互いに対向して配置され、定着ニップを形成する。加熱ローラー155aは、用紙Pを加熱する。加圧ローラー155bは、加熱ローラー155aに押圧されて、用紙Pを加圧する。転写部154から搬送された用紙Pは、定着ニップを通過することにより加熱及び加圧される。この結果、トナー像が用紙Pに定着する。定着部155を通過した用紙Pは、搬送部13によって排出部16へ向けて搬送される。
排出部16は、排出ローラー対161を有する。排出ローラー対161は、排出口10aから画像形成装置10の筐体の外部へ用紙Pを排出する。排出口10aは、画像形成装置10の筐体側面に形成される。
給紙センサーS1は、給送部14から給送された用紙Pの到達又は通過を検知する。給紙センサーS1は、第1給送部14a〜第4給送部14dの各々の給送ローラー143が配置された位置よりも用紙Pの搬送方向Aの下流に配置されている。給紙センサーS1は、給送されている用紙Pの先端を検知することに応じて出力レベルが変わる。給紙センサーS1の出力レベルは、例えば、High又はLowである。給紙センサーS1は、例えば、透過型の光センサーである。
次に、図2及び図3を参照して、画像形成装置10の構成について更に説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、画像形成装置10は、制御装置17と、記憶部18と、通信部19と、駆動源Mと、第1クラッチCL1と、第2クラッチCL2と、第3クラッチCL3と、第4クラッチCL4と、用紙センサーS2と、温度計T1と、湿度計T2と、全地球測位システム(Global Positioning System)T3とを更に備える。
制御装置17は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含むハードウェア回路である。制御装置17は、記憶部18に格納された制御プログラムを実行することにより、操作受付部11、画像読取部12、搬送部13、給送部14、画像形成部15、排出部16、記憶部18、通信部19、駆動回路MC、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、第3クラッチCL3、及び第4クラッチCL4を制御する。
制御装置17は、予測部171と、変更部172と、計測部173と、第1検知部174と、算出部175と、判定部176と、カウント部177と、第2検知部178とを有する。具体的には、制御装置17のプロセッサーが、記憶部18に格納された制御プログラムを実行することにより、予測部171、変更部172、計測部173、第1検知部174、算出部175、判定部176、カウント部177、及び第2検知部178として機能する。
予測部171、変更部172、計測部173、第1検知部174、算出部175、判定部176、及びカウント部177の処理については、図6〜図9を参照して、後述する。
第2検知部178は、ジャムの発生を検知する。詳しくは、複数の用紙センサーS2の各出力に基づき、対応する検知位置において用紙Pの先端到達及び後端通過を検知し、ジャムが発生したか否かを検知する。
記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部18は、画像形成装置10の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。記憶部18は、画像読取部12から制御装置17に送信された画像データを記憶する。記憶部18は、累積画像形成枚数、第1情報、第2情報、画像形成装置10の自機情報、及び画像形成装置10の環境情報を更に記憶する。
第1情報は、自機又はサンプル装置において、自機変更枚数P1と、自機ジャム枚数P2とを含む。サンプル装置は、画像形成装置10と機種が同一で、かつ画像形成装置10と設置場所が異なる。自機変更枚数P1は、給送ローラー143の給送遅れの発生率が所定値Eよりも高いと判定部176が判定するまでにカウント部177がカウントした累積枚数を示す。自機ジャム枚数P2は、ジャムが発生した場合、ジャムが発生するまでにカウント部177がカウントした累積枚数を示す。
自機情報は、自機を示す。自機情報は、画像形成装置10の製造番号、機種番号、又はネットワーク2のアドレスを含む。環境情報は、位置情報、温度情報、湿度情報、及び用紙情報を含む。位置情報は、画像形成装置10の設置場所を示す。位置情報は、全地球測位システムT3が計測した情報を含む。温度情報は、画像形成装置10の設置場所の温度を示す。温度情報は、温度計T1が計測した情報を含む。湿度情報は、画像形成装置10の設置場所の湿度を示す。湿度情報は、湿度計T2が計測した情報を含む。用紙情報は、第1給送部14a〜第4給送部14dの各々について、給送カセット141に収納されている用紙Pの材質を示す。用紙情報は、例えば、操作ボタン112によって入力される。
通信部19は、ネットワーク2を介して情報処理装置20と通信する。つまり、通信部19は、ネットワーク2を介して、情報処理装置20とデータの送受信を行う。通信部19は、通信インターフェイスである。
駆動回路MCは、駆動源Mに接続されている。駆動回路MCは、制御装置17によって制御され、駆動源Mから第1給送部14a〜第4給送部14dの給送ローラー群を回転させる駆動力を発生させる。駆動源Mは、例えば、DC(Direct Current)モーターである。
第1クラッチCL1は、駆動源Mと、第1給送部14aの給送ローラー群とを断続可能に接続する。第1クラッチCL1は、伝達状態と、開放状態とを、制御装置17によって切り替えられる。第1クラッチCL1の伝達状態では、第1給送部14aの給送ローラー群に駆動源Mの駆動力が伝達される。従って、第1クラッチCL1の伝達状態では、第1給送部14aの給送ローラー群は駆動する。第1クラッチCL1の開放状態では、給送ローラー群に駆動源Mの駆動力は伝達されない。従って、第1クラッチCL1の遮断状態では、第1給送部14aの給送ローラー群は停止する。
第2クラッチCL2は、駆動源Mと、第2給送部14bの給送ローラー群とを断続可能に接続する。第2クラッチCL2は、伝達状態と、開放状態とを、制御装置17によって切り替えられる。第2クラッチCL2の伝達状態では、第2給送部14bの給送ローラー群は駆動する。第2クラッチCL2の遮断状態では、第2給送部14bの給送ローラー群は停止する。
第3クラッチCL3は、駆動源Mと、第3給送部14cの給送ローラー群とを断続可能に接続する。第3クラッチCL3は、伝達状態と、開放状態とを、制御装置17によって切り替えられる。第3クラッチCL3の伝達状態では、第3給送部14cの給送ローラー群は駆動する。第3クラッチCL3の遮断状態では、第3給送部14cの給送ローラー群は停止する。
第4クラッチCL4は、駆動源Mと、第4給送部14dの給送ローラー群とを断続可能に接続する。第4クラッチCL4は、伝達状態と、開放状態とを、制御装置17によって切り替えられる。第4クラッチCL4の伝達状態では、第4給送部14dの給送ローラー群は駆動する。第4クラッチCL4の遮断状態では、第4給送部14dの給送ローラー群は停止する。
用紙センサーS2は、対応する検知位置において、給送部14から給送された用紙Pの到達又は通過を検知する。用紙センサーS2は、複数存在する。複数の用紙センサーS2は、搬送部13において、予め定められた検知位置にそれぞれ配置される。用紙センサーS2は、給送されている用紙Pの有無を検知することに応じて出力レベルが変わる。用紙センサーS2は、例えば、透過型の光センサーである。
温度計T1は、画像形成装置10の設置場所の温度を計測する。
湿度計T2は、画像形成装置10に設置場所の湿度を計測する。
全地球測位システムT3は、画像形成装置10の設置場所を計測する。画像形成装置10の設置場所は、画像形成装置10の設置場所の標高を含む。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る情報処理装置20について説明する。図4は、本実施形態に係る情報処理装置20の構成を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御装置23とを備える。
通信部21は、ネットワーク2を通じて、画像形成装置10、及び複数の他の画像形成装置30と通信する。つまり、通信部21は、ネットワーク2を通じて、画像形成装置10、及び複数の他の画像形成装置30とデータの送受信を行う。通信部21は、通信インターフェイスである。
記憶部22は、各種のデータを記憶する。記憶部22は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリー)、及び補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)を含む。記憶部22は、制御装置23によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。また、種々のコンピュータープログラムは、ファームウェア、及び制御プログラムを含む。記憶部22は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々の自機情報及び環境情報、並びに複数の他の画像形成装置30の各々の第2情報を更に記憶する。
自機情報は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々の製造番号、機種番号、又はネットワーク2のアドレスを含む。環境情報は、位置情報、温度情報、湿度情報、及び用紙情報を含む。位置情報は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々の設置場所を示す。温度情報は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々の設置場所の温度を示す。湿度情報は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々の湿度を示す。用紙情報は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々に使用されている用紙Pの材質を示す。
制御装置23は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含むハードウェア回路である。制御装置23は、記憶部22に格納された制御プログラムを実行することにより、通信部21、及び記憶部22を制御する。制御装置23は、画像形成装置10及び複数の他の画像形成装置30の各々から、定期的に環境情報を受信してもよいし、第2情報が送信される際に、第2情報とともに環境情報を受信してもよい。
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態に係る情報処理装置20の制御装置23が実行する分類処理の一例について説明する。図5は、本実施形態に係る情報処理装置20の制御装置23が実行する分類処理を示すフローチャートである。図5に示す分類処理では、複数の他の画像形成装置30のいずれかから情報処理装置20の通信部21が、第2情報、自機情報、及び環境情報を受信したことに応じてスタートする。以下、情報処理装置20に第2情報を送信した他の画像形成装置30を「画像形成装置(第2情報)30c」と記載する。
ステップS110:制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cから受信した情報(第2情報、自機情報、及び環境情報)を情報処理装置20の記憶部22に記憶させる。
ステップS120:制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cの自機情報、位置情報、温度情報、湿度情報、及び用紙情報に基づいて、画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aであるか否かを判定する。詳しくは、制御装置23は、自機情報に基づいて、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置30と機種が異なるか否か判定する。制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置30と機種が異なると判定した場合、位置情報に基づいて、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置10に位置的に近いか否かを判定する。制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置10に位置的に近いと判定した場合、温度情報に基づいて、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置10と温度情報が同じ、又は、差が許容温度差以内であるか否かを判定する。制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置10と温度情報が同じ、又は、差が許容温度差以内であると判定した場合、湿度情報に基づいて、画像形成装置(第2情報)30cが、画像形成装置10と湿度情報が同じ、又は、差が許容湿度差以内であるか否かを判定する。制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cが画像形成装置10と湿度情報が同じ、又は、差が許容湿度差以内であると判定した場合、用紙情報に基づいて、画像形成装置(第2情報)30cが、画像形成装置10と用紙Pの材質が同一か否かを判定する。制御装置23が、画像形成装置(第2情報)30cが、画像形成装置10と用紙Pの材質が同一と判定した場合に、画像形成装置(第2情報)30cを類似装置30aと判定する。
画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aであると制御装置23が判定した場合(ステップS120;Yes)、処理は、ステップS130へ進む。画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aでないと制御装置23が判定した場合(ステップS120;No)、処理は、終了する。
なお、制御装置23は、自機情報及び位置情報に基づき、画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aであるか否かを判定してもよい。また、制御装置23は、自機情報及び温度情報に基づき、画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aであるか否かを判定してもよい。また、制御装置23は、自機情報及び湿度情報に基づき、画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aであるか否かを判定してもよい。また、制御装置23は、自機情報及び用紙情報に基づき、画像形成装置(第2情報)30cが類似装置30aであるか否かを判定してもよい。
ステップS130:制御装置23は、画像形成装置(第2情報)30cから受信した第2情報を画像形成装置10へ送信する。画像形成装置10の通信部19は、第2情報を受信する。制御装置17は、受信した第2情報を記憶部18に記憶する。処理は、終了する。
次に、図6を参照して、駆動対象の給送ローラー143の給送遅れの発生傾向について説明する。図6は、本実施形態に係る画像形成装置10と同一の機種のサンプル装置において、給送ローラー143の給送遅れの発生率を示す図を示す。サンプル装置の設置場所は、画像形成装置10の設置場所と異なる。図6中の「◇」は、特定枚数(50枚)毎の給送遅れの発生率を示す。図6中の「P2」は、自機ジャム枚数P2を示す。図6に示すように、サンプル装置では、自機ジャム枚数P2は、およそ7.3万枚である。給送遅れの発生率の算出方法については、図8を参照して、後述する。以下、駆動対象の給送ローラー143を「駆動給送ローラー」と記載する。
図6に示すように、用紙Pの累積画像形成枚数が増加して行く過程で、第1区間F1及び第2区間F2において、突発的に給送遅れが発生する回数が増加している。突発的な給送遅れは、例えば、用紙Pがずれた位置にセットされたことに起因して発生することがある。しかし、駆動給送ローラーの摩耗があまり進んでいなければ、やがて給送遅れが発生する回数は減少する。場合によっては、給送遅れはしばらく発生しなくなる。
図6に示すように、駆動給送ローラーの摩耗が進むに従って、第3区間F3において、給送遅れが発生しやすくなる。累積画像形成枚数が、自機ジャム枚数P2に近づくほど、給送遅れの発生率は平均的に高くなる。更に、自機ジャム枚数P2よりも数千枚前から、給送遅れがまとまって発生する傾向が現れる。自機ジャム枚数P2の数千枚前から多発する給送遅れは、駆動給送ローラーの磨耗及び劣化に起因する。ジャムの発生を予測するには、単純に給送遅れの発生率を監視するのではなく、突発的に給送遅れが比較的多く発生している状態(ジャムと関連性が弱い状態)と、摩耗により給送遅れが多発している状態とを正確に見分けることが好ましい。
次に、図2、図3及び図7を参照して、画像形成装置10の制御装置17が実行する給送処理について説明する。図7は、本実施形態に係る画像形成装置10の制御装置17が実行する給送処理を示すフローチャートである。図7に示す給送処理は、操作受付部11がユーザーから画像形成指令を受け付けることに応じてスタートする。具体的に、ユーザーが、操作ボタン112によって、第1給送部14aの給送カセット141を選択し、スタートボタンを押下することにより、図7に示す処理はスタートする。また、図7に示す給送処理がスタートする前、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、第3クラッチCL3、及び第4クラッチCL4は、開放状態である。
ステップS201:制御装置17は、第1給送部14aの給送ローラー群の回転を開始させる。具体的に、制御装置17は、第1クラッチCL1を開放状態から伝達状態に切り替える。これにより、制御装置17は、第1給送部14aの給送カセット141に収納されている用紙Pを、1枚ずつ搬送部13に給送させる。処理は、ステップS202へ進む。
ステップS202:計測部173は、制御装置17が第1給送部14aの給送ローラー群の回転を開始させたことに応じて、所要時間の計測を開始する。処理はステップS203へ進む。
ステップS203:制御装置17は、給紙センサーS1の出力レベルに基づいて、用紙Pの先端の到達を検知する。処理は、ステップS204へ進む。
ステップS204:計測部173は、用紙Pの先端の到達を制御装置17が検知したことに応じて、所要時間を確定する。処理は、ステップS205へ進む。
ステップS205:制御装置17は、計測部173が計測した所要時間に基づいて、駆動給送ローラーの給送遅れが発生したか否かを判定する。詳しくは、制御装置17は、計測部173が計測した所要時間が所定時間以上であるか否かを判定する。所要時間が所定時間以上であるとは、駆動給送ローラーの給送遅れが発生したことを示す。所要時間が所定時間以上でないとは、駆動給送ローラーの給送遅れが発生していないことを示す。駆動給送ローラーの給送遅れが発生したと制御装置17が判定した場合(S205;Yes)、処理は、ステップS206へ進む。この場合、第1検知部174は、計測部173が計測した所要時間が所定時間以上であることに応じて駆動給送ローラーの給送遅れが発生したことを検知する。駆動給送ローラーの給送遅れが発生していないと制御装置17判定した場合(S205;No)、処理は、ステップS210へ進む。
所定時間は、第1給送部14a〜第4給送部14dごとに設定される。所定時間は、例えば、ユーザーが操作ボタン112を操作することによって入力される。所定時間は、給送ローラー群の回転速度等に応じて適宜調整される。記憶部18は、第1給送部14a〜第4給送部14dごとに入力された所定時間を記憶する。
ステップS206:算出部175は、駆動給送ローラーの給送遅れが発生した用紙Pを1枚目として給送ローラー143が特定枚数の用紙Pを給送するまでの間に給送遅れが発生した用紙Pの枚数に基づき、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率を算出する。
特定枚数は、ユーザーが操作ボタン112を操作することによって入力される。特定枚数は、画像形成装置10の使用状況などに応じて適宜調整される。記憶部18は、入力された特定枚数を記憶する。
図8を参照して、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率の算出方法について説明する。図8は、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率の算出方法を説明するための図を示す。
カウント部177は、図8に示すように、給送遅れが発生した用紙Pから特定枚数の用紙Pが給送されるまでの間に、駆動給送ローラーの給送遅れが発生した用紙Pの枚数をカウントする。次いで、算出部175は、特定枚数に対する、カウント部177がカウントした駆動給送ローラーの給送遅れが発生した用紙Pの枚数の割合(給送遅れの発生率)を算出する。例えば、特定枚数が100枚に設定され、駆動給送ローラーの給送遅れが発生してから100枚の用紙Pが給送されるまでに、3回の駆動給送ローラーの給送遅れが発生した場合、算出部175は、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率を3%と算出する。
算出部175は、駆動給送ローラーの給送遅れが発生する度に、駆動給送ローラーの給送遅れが発生した用紙Pを1枚目として、駆動給送ローラーの給送遅れ発生率を算出する。例えば、図8に示すように、3回の駆動給送ローラーの給送遅れが発生した場合、算出部175は、最初の駆動給送ローラーの給送遅れ発生率の算出とは別に、2回目に駆動給送ローラーの給送遅れが発生してから特定枚数の用紙Pが給送されるまでの駆動給送ローラーの給送遅れ発生率を算出する。更に、算出部175は、3回目に駆動給送ローラーの給送遅れが発生してから特定枚数の用紙Pが給送されるまでの駆動給送ローラーの給送遅れ発生率を算出する。
ステップS207:判定部176は、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率が所定値Eよりも高いか否かを判定する。駆動給送ローラーの給送遅れの発生率が、所定値Eよりも高いと判定部176が判定した場合(ステップS207;Yes)、処理は、ステップS208へ進む。駆動給送ローラーの給送遅れの発生率が、所定値Eよりも高くないと判定部176が判定した場合(ステップS207;No)、処理は、ステップS210へ進む。
図9を参照して、所定値Eについて説明する。図9は、本実施形態に係る画像形成装置10と機種が同一のサンプル装置において、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率を示す図を示す。図9は、図6を簡略した図である。図9中、「E」は、所定値Eを示す。図9中、「P1」は、自機変更枚数P1を示す。図9に示す自機変更枚数P1は、複数の給送遅れの発生率のうちで所定値Eを最初に超えた給送遅れの発生率における用紙Pの累積画像形成枚数を示す。
図9に示すように、用紙Pの累積画像形成枚数の増加に伴い、給送遅れの発生率の傾向が異なる。第1区間F1では、比較的高い給送遅れの発生率が算出されると、その後、比較的高い給送遅れの発生率は算出されなくなる。第2区間F2では、比較的高い給送遅れの発生率が算出されると、その後、比較的高い給送遅れの発生率よりも低い給送遅れの発生率が算出されるようになる。第3区間F3では、比較的高い給送遅れの発生率が算出されると、その後、比較的高い給送遅れの発生率よりも高い給送遅れの発生率が算出されるようになる。従って、第1区間F1又は第2区間F2における給送遅れの発生率と、第3区間F3における給送遅れの発生率とを明確に区別するために、上記した傾向を考慮して、所定値Eを設け、算出される給送遅れ発生率を区別する。所定値Eは、例えば、第3区間F3における紙遅れ発生率が超過せず、第1区間F1又は第2区間F2における紙遅れ発生率が超過する紙遅れ発生率(例えば、5%、7%等)に設定される。駆動給送ローラーの給送遅れの発生率が所定値Eより高い場合、駆動給送ローラーの給送性能は劣化していると判断できる。一方、駆動給送ローラーの給送遅れの発生率が所定値Eより高くない場合、駆動給送ローラーの給送性能は劣化していないと判断できる。
本実施形態では、所定値Eは、予測部171によって、第1情報及び第2情報に基づいて決定される。予測部171が所定値Eを決定する決定処理については、後述する。また、予測部171は、第1予測枚数を予測し、第1予測枚数を表示部111に表示させる。第1予測枚数は、累積画像形成枚数からジャムが発生すると予測される累積画像形成枚数までの用紙Pの枚数を示す。
ステップS208:制御装置17は、第1給送部14a〜第4給送部14dの各々の用紙情報に基づき、変更先の給送ローラー143を決定する。詳しくは、記憶部18に記憶された用紙情報に基づいて、複数の給送部14のうち、駆動給送部と用紙Pの材質が同一の給送部14を抽出する。制御装置17は、抽出した給送部14が1つの場合、抽出した給送部14を変更先の給送部14として決定する。制御装置17は、抽出した給送部14が複数ある場合、累積画像形成枚数が最も少ない給送部14を変更先の給送部14として決定する。具体的に、制御装置17は、第2給送部14b〜第4給送部14dのうち、駆動給送部を示す第1給送部14aと用紙Pの材質が同一である第2給送部14b及び第3給送部14cを抽出する。制御装置17は、抽出した第2給送部14b及び第3給送部14cのうち、累積画像形成枚数が最も少ない第2給送部14bを変更先の給送部14として決定する。処理は、ステップS209へ進む。
ステップS209:変更部172は、予測部171の予測結果(所定値E)に基づいて、複数の給送ローラー143のうち、駆動ローラーを第1給送部14aの給送ローラー143から第2給送部14bの給送ローラー143に変更する。より詳しくは、変更部172は、第1クラッチCL1を伝達状態から開放状態に変更させる。変更部172は、第3クラッチCL3を開放状態から伝達状態に変更させる。
ステップS210:制御装置17は、原稿の全ページを画像形成処理が終了したか否かを判定する。原稿の全ページの画像形成処理が終了したと制御装置17が判定した場合(ステップS210;Yes)、処理は、終了する。原稿の全ページの画像形成処理が終了していないと制御装置17が判定した場合(ステップS210;No)、処理は、ステップS201へ戻る。
次に、予測部171が実行する決定処理について説明する。予測部171が実行する決定処理は、画像形成装置10が、サンプル装置の自機変更枚数P1(第1情報)及びサンプル装置の自機ジャム枚数P2(第1情報)を取得したことに応じて、スタートする。予測部171は、自機変更枚数P1及び自機ジャム枚数P2に基づいて、所定値Eとして、第1所定値を決定する。次いで、予測部171は、画像形成装置10が情報処理装置20から他機種ジャム枚数(第2情報)を受信する度に、他機種ジャム枚数に基づいて、所定値Eとして、第2所定値を決定する。例えば、予測部171は、サンプル装置の自機ジャム枚数P2が他機ジャム枚数よりも高いか否かを判定する。予測部171は、サンプル装置の自機ジャム枚数P2が他機ジャム枚数よりも高いと判定した場合、所定値Eとして、第1所定値よりも低い第2所定値を決定する。また、予測部171は、サンプル装置の自機ジャム枚数P2が他機ジャム枚数よりも低いと判定した場合、所定値Eとして、第1所定値よりも高い第2所定値を決定する。また、予測部171は、自機である画像形成装置10にジャムが発生した場合、自機の自機ジャム枚数P2に基づいて、所定値Eを決定してもよい。以下、予測部171が実行する処理について、第1具体例及び第2具体例を用いて説明する。
まず、第1具体例を用いて説明する。第1具体例では、画像形成装置10は、サンプル装置の自機変更枚数P1及びサンプル装置の自機ジャム枚数P2を取得する。サンプル装置の自機変更枚数P1は、およそ6.0万枚である。サンプル装置の自機ジャム枚数P2は、およそ7.3万枚である。予測部171は、サンプル装置の自機変更枚数P1及びサンプル装置の自機ジャム枚数P2に基づいて、所定値Eとして、第1所定値(7%)を決定する。画像形成装置10は、情報処理装置20から他機ジャム枚数を受信する。他機ジャム枚数は、およそ8.0万枚である。予測部171は、サンプル装置の自機ジャム枚数P2(およそ7.3万枚)が他機ジャム枚数(およそ8.0万枚)よりも低いと判定する。つまり、所定値Eとして第1所定値(7%)が設定された場合、予測部171は、ジャムが発生するまでに給送される用紙Pの枚数に余裕があると予測する。そこで、予測部171は、所定値Eとして、第1所定値(7%)よりも高い第2所定値に決定する。第1具体例では、第2所定値を決定する際、自機ジャム枚数P2を用いたが、本発明はこれに限定されず、自機ジャム枚数P2の代わりに自機変更枚数P1を用いてもよい。
次に、第2具体例を用いて説明する。第2具体例では、第1具体例と同様に、予測部171は、サンプル装置の自機変更枚数P1(およそ6.0万枚)及びサンプル装置の自機ジャム枚数P2(およそ7.3万枚)に基づいて、所定値Eとして、第1所定値(7%)を決定する。画像形成装置10は、情報処理装置20から他機ジャム枚数を受信する。他機ジャム枚数は、およそ6.5万枚である。予測部171は、サンプル装置の自機ジャム枚数P2(およそ7.3万枚)が他機ジャム枚数(およそ6.5万枚)よりも高いと判定する。つまり、所定値Eとして第1所定値(7%)が設定された場合、予測部171は、ジャムが発生するまでに給送される用紙Pの枚数に余裕がないと予測する。そこで、予測部171は、所定値Eとして、第1所定値(7%)よりも低い第2所定値に決定する。第2具体例では、第2所定値を決定する際、自機ジャム枚数P2を用いたが、本発明はこれに限定されず、自機ジャム枚数P2の代わりに自機変更枚数P1を用いてもよい。
図1〜図9を参照して説明したように、画像形成装置10は、給送カセット141と、複数の給送ローラー143と、予測部171と、変更部172とを備える。予測部171は、第1情報及び第2情報に基づいて、給送ローラー143ごとに給送ローラー143に起因するジャムの発生を予測する。変更部172は、予測部171の予測結果に基づいて、複数の給送ローラー143のうち、駆動対象の給送ローラー143を他の給送ローラー143に変更する。これにより、画像形成装置10は、画像形成処理を停止することなく、給送性能が劣化した給送ローラー143を変更することができる。
図1〜図9を参照して説明したように、画像形成装置10は、給紙センサーS1と、計測部173と、第1検知部174と、算出部175と、判定部176と、カウント部177とを更に備える。第1情報は、自機変更枚数P1を含む。これにより、画像形成装置10は、給送ローラー143の給送性能の低下をより正確に予測できる。その結果、画像形成装置10が使用されている環境等が考慮されずに規定された規定枚数を累積画像形成枚数が超過した時点で給送ローラー143が変更される場合よりも、画像形成装置10は、よりも適切なタイミングで、給送性能が劣化した給送ローラー143を変更することができる。
図1〜図9を参照して説明したように、画像形成装置10は、カウント部177と、第2検知部178とを更に備える。ジャムが発生した場合、第1情報は、自機ジャム枚数P2を含む。これにより、画像形成装置10は、給送ローラー143の給送性能の低下をより更に正確に予測できる。その結果、画像形成装置10は、更に適切なタイミングで、給送性能が劣化した給送ローラー143を変更することができる。
図1〜図9を参照して説明したように、他の画像形成装置30は、類似装置30aを含む。第2情報は、第3累積枚数情報を含む。これにより、画像形成装置10は、機種が異なり、かつ画像形成装置10が使用されている環境に設置されている他の画像形成装置30の他機種ジャム発生枚数に基づいて、給送ローラー143の給送性能の低下を予測できる。その結果、画像形成装置10は、より適切なタイミングで、給送性能が劣化した給送ローラー143を変更することができる。
図1〜図9を参照して説明したように、画像形成装置10が使用されている環境は、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所と、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所の温度と、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所の湿度と、用紙Pの材質とを含む。これにより、情報処理装置20の制御装置23は、類似装置30aをより正確に特定することができる。その結果、画像形成装置10は、給送ローラー143の給送性能の低下をより正確に予測できる。
図1〜図9を参照して説明したように、類似装置30aと、画像形成装置10とは、用紙Pの材質が同一である。これにより、情報処理装置20の制御装置23は、類似装置30aをより正確に特定することができる。その結果、画像形成装置10は、給送ローラー143の給送性能の低下をより正確に予測できる。
図1〜図9を参照して説明したように、画像形成装置10は、表示部111を更に備える。予測部171は、第1予測枚数を予測し、第1予測枚数を表示部111に表示させる。これにより、画像形成装置10は、給送ローラー143を変更するタイミングを容易にユーザーに報知することができる。
以上、図面(図1〜図9)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(5))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図1〜図9を参照して説明した画像形成装置10では、予測部171が第1情報及び第2情報に基づいて、所定値Eを決定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、予測部171は、第1情報及び第2情報に基づいて、給送ローラー143の寿命となる用紙Pの累積画像形成枚数を示す寿命変更枚数を決定してもよい。この場合、変更部172は、給送ローラー143によって給送された用紙Pの累積画像形成枚数が寿命変更枚数に達したときに、複数の給送ローラー143のうち、駆動対象の給送ローラー143を他の給送ローラー143に変更してもよい。
(2)図1〜図9を参照して説明した画像形成装置10は、情報処理装置20と通信するが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置10は、情報処理装置20と通信しなくてもよい。この場合、予測部171は、第1情報に基づいて給送ローラー143ごとに給送ローラー143に起因するジャムの発生を予測してもよい。
(3)図1〜図9を参照して説明した画像形成装置10は、第2検知部178を備えるが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置10は、第2検知部178を備えていなくてもよい。
(4)図1〜図9を参照して説明したように、画像形成装置10が使用されている環境は、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所と、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所の温度と、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所の湿度と、用紙Pの材質とを含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置10が使用されている環境は、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所と、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所の温度と、画像形成装置10又は複数の他の画像形成装置30の設置場所の湿度との少なくとも1つであればよい。
(5)図1〜図9を参照して説明した画像形成装置10は、予測部171は、第1予測枚数を予測し、第1予測枚数を表示部111に表示させるが、本発明はこれに限定されない。例えば、予測部171は、第2予測枚数を予測し、第2予測枚数を表示部111に表示させてもよい。第2予測枚数は、用紙Pの累積画像形成枚数から駆動対象の給送ローラー143を他の給送ローラー143に変更するまでの枚数を示す。
本発明は、例えば、画像形成装置の分野に有用である。
10 画像形成装置
143 給送ローラー
171 予測部
172 変更部
30 他の画像形成装置
P 用紙
143 給送ローラー
171 予測部
172 変更部
30 他の画像形成装置
P 用紙
Claims (7)
- 用紙に画像を形成する画像形成装置であって、
複数の前記用紙をそれぞれ収納する複数の収納部と、
前記複数の収納部に対応して配置され、対応する前記収納部に収納された前記用紙をそれぞれ給送する複数の給送ローラーと、
前記画像形成装置に関する第1情報と、前記画像形成装置と機種が異なる他の画像形成装置に関する第2情報とのうちの少なくとも1つに基づいて、前記給送ローラーごとに前記給送ローラーに起因するジャムの発生を予測する予測部と、
前記予測部の予測結果に基づいて、前記複数の給送ローラーのうち、駆動対象の給送ローラーを他の給送ローラーに変更する変更部と
を備え、
前記第1情報は、前記画像形成装置における前記用紙の給送に関する情報を示し、
前記第2情報は、前記他の画像形成装置における前記用紙の給送に関する情報を示す、画像形成装置。 - 前記給送ローラーよりも前記用紙の搬送方向の下流側に配置され、前記用紙の先端を検知することに応じて出力レベルが変わる給紙センサーと、
前記給送ローラーが回転を開始した時点から前記給紙センサーが前記用紙の先端を検知する時点までの所要時間を計測する計測部と、
前記所要時間が所定時間以上であることに応じて給送遅れが発生したことを検知する第1検知部と、
前記給送遅れが発生した前記用紙を1枚目として前記給送ローラーが特定枚数の前記用紙を給送するまでの間に前記給送遅れが発生した用紙の枚数に基づき、前記給送ローラーの給送遅れの発生率を算出する算出部と、
前記給送遅れの発生率が、前記給送ローラーの給送性能の劣化を示す所定値よりも高いか否かを判定する判定部と、
前記給送ローラーが給送した前記用紙の累積枚数をカウントするカウント部と
を更に備え、
前記第1情報は、前記給送遅れの発生率が前記所定値よりも高いと前記判定部が判定するまでに前記カウント部がカウントした前記累積枚数を示す第1累積枚数情報を含む、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記給送ローラーが給送した前記用紙の累積枚数をカウントするカウント部と、
前記ジャムの発生を検知する第2検知部とを更に備え、
前記ジャムが発生した場合、前記第1情報は、前記ジャムが発生するまでに前記カウント部がカウントした前記累積枚数を示す第2累積枚数情報を含む、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記他の画像形成装置は、前記画像形成装置が使用されている環境に設置された類似装置を含み、
前記第2情報は、前記類似装置において、ジャムが発生するまでに給送された累積枚数を示す第3累積枚数情報を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記環境は、前記画像形成装置又は前記複数の他の画像形成装置の設置場所と、前記設置場所の温度と、前記設置場所の湿度と、前記用紙の材質との少なくとも1つを示す、請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記類似装置と、前記画像形成装置とは、前記用紙の材質が同一である、請求項5に記載の画像形成装置。
- 表示部を更に備え、
前記予測部は、
前記ジャムが発生するまでの前記用紙の枚数を示す第1予測枚数、又は前記駆動対象の給送ローラーを前記他の給送ローラーに変更するまでの枚数を示す第2予測枚数を予測し、
前記第1予測枚数、又は前記第2予測枚数を前記表示部に表示させる、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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