JP2020158079A - 乗物用シート - Google Patents

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靖弘 加藤
Yasuhiro Kato
靖弘 加藤
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Abstract

【課題】シートクッション及び/又はシートバックの着座面の形状を変化させることができるとともに、着座面を支える着座面と垂直方向の弾性率が変化することを抑制する。【解決手段】着座面Sを支持する上板部材32と、シートフレームの一部をなす平坦部21と、平坦部21に対して上板部材32を一定の弾性率で弾性的に支持する第1コイルばね31と、上板部材32を平坦部21に近づける方向又は遠ざける方向に力を及ぼすボルト35と、平坦部21に連結されボルト35に一定の弾性率で力を印加する第2コイルばね33と、を有する。ボルト35は一端部が上板部材32に連結され他端部が第2コイルばね33の一端に連結されている。第2コイルばね33の他端は平坦部21に連結されている。ボルト35の一端部と他端部の間の距離を変更することにより上板部材32と平坦部21との間の距離を変更して着座面Sの形状を変更する。【選択図】図3

Description

本発明は、乗物用シートに関する。
従来、シートの内部に配設した空気袋の中に空気を出し入れすることによって乗員身体の支持面である着座面の形状を変更可能に構成された乗物用シートが知られている。下記特許文献1に開示されている自動車用シートにおいては、空気袋が、シートクッションの内部に左右方向及び前後方向に4個ずつ配設され、シートバックの内部に左右方向及び上下方向に4個ずつ配設されている。そして、各空気袋は管路を介してエアコンプレッサの吐出口に接続されており、管路には管路内の開度を調節する電磁弁が設けられている。電磁弁が開閉されると各空気袋は膨張又は収縮し、着座面の形状が変更されるようになっている。
特開平6−133829号公報
特許文献1に開示された技術においては、着座面の一部を乗員身体の方向に突出させようとした場合には、その部分に対応する空気袋に空気を入れて空気袋を膨張させる。また、着座面の一部を乗員身体から遠ざける方向に凹ませようとした場合には、その部分に対応する空気袋から空気を出して空気袋を収縮させる。これによって、着座面の形状が変更される。このとき、着座面を支える圧力は、着座面が乗員身体の方向に突出した部分では高く、着座面が乗員身体から遠ざける方向に凹ませられた部分では低くなり、着座面の形状の変化と共に着座面を支える圧力も変化する。すなわち、着座面の形状の変化と共に着座面を支える着座面と垂直方向の弾性率も変化してしまう。そこで、着座面の形状を変化させても着座面を支える着座面と垂直方向の弾性率が変化しにくい乗物用シートが望まれていた。
このような要請に鑑み本発明の課題は、シートクッション及び/又はシートバックの着座面の形状を変化させることができるとともに、着座面を支える着座面と垂直方向の弾性率が変化することを抑制した乗物用シートを提供することにある。
本発明の第1発明は、乗物用シートであって、着座面を内側から支持する板部材と、骨格をなすシートフレームの一部をなすベース部材と、該ベース部材に対して前記板部材を一定の弾性率で弾性的に支持する第1弾性部材と、前記板部材を前記ベース部材に近づける方向又は遠ざける方向に力を及ぼす伝達部材と、前記ベース部材に連結され該伝達部材に一定の弾性率で力を印加する第2弾性部材と、を有し、前記伝達部材は一端部が前記板部材に連結され他端部が前記第2弾性部材の一端に連結されており、前記第2弾性部材は他端が前記ベース部材に連結されており、前記伝達部材の一端部と他端部の間の距離を変更することにより前記板部材と前記ベース部材との間の距離を変更して前記着座面の形状を変更可能に形成されていることを特徴とする。
第1発明によれば、伝達部材の一端部と他端部の間の距離を調節することによって板部材に対して第2弾性部材が及ぼす力を変えると第1弾性部材の長さが変化するのでベース部材に対する板部材の位置が変化して着座面の形状を変化させることができる。このとき、第1弾性部材と第2弾性部材に発生する収縮力又は伸張力は、伝達部材によって負担されるので着座面を内側から板部材が押圧する弾性率は変化しない。これによって、シートの着座面の形状を変化させることができるとともに、着座面を支える着座面と垂直方向の弾性率が変化することを抑制した乗物用シートを提供することができる。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記第2弾性部材は前記ベース部材の前記板部材とは反対側に配置されていることを特徴とする。
第2発明によれば、第1弾性部材と第2弾性部材と伝達部材をコンパクトに配置できるとともに、板部材がベース部材に対して平行を保って安定して着座面に対して垂直な方向に変位することを容易にすることができる。
本発明の第3発明は、上記第1発明において、前記第2弾性部材は前記ベース部材の前記板部材と同じ側に配置されていることを特徴とする。
第3発明によれば、第1弾性部材と第2弾性部材と伝達部材をベース部材の着座面の方向の側に配置できるので乗物用シートを薄肉化できる。
本発明の第4発明は、上記第2発明において、前記第1弾性部材と前記弾性部材とはコイルばねによって形成されており、前記伝達部材は棒状の部材によって形成されており、 前記第1弾性部材と前記第2弾性部材は、同軸で配置されていることを特徴とする。
第4発明によれば、第1弾性部材と第2弾性部材と伝達部材を簡潔な構造とすることができる。
本発明の第5発明は、上記第2発明において、前記第1弾性部材は板状弾性体によって形成され前記第2弾性部材はコイルばねによって形成されており、前記伝達部材は棒状の部材によって形成されており、前記第2弾性部材は前記ベース部材の前記板部材とは反対側に配置されて、前記第1弾性部材に設けられた前記伝達部材を挿通する貫通孔と、前記第2弾性部材と、前記伝達部材とは、同軸で配置されていることを特徴とする。
第5発明によれば、第1弾性部材が複数の貫通孔が設けられた板状弾性体とされているので、第1弾性部材の組み付け作業性を高めることができる。
本発明の第6発明は、上記第3発明において、前記第1弾性部材と前記弾性部材とはコイルばねによって形成されており、 前記伝達部材は棒状の部材によって形成されており、前記第2弾性部材と前記伝達部材は、同軸で配置されていることを特徴とする。
第6発明によれば、第1弾性部材と第2弾性部材と伝達部材を簡潔な構造とすることができる。
本発明の第7発明は、上記第1発明ないし上記第6発明のいずれかにおいて、前記着座面は、シートクッション及び/又はシートバックの着座面であって、前記板部材、前記第1弾性部材、前記第2弾性部材及び前記伝達部材は、複数組が前記シートクッション及び/又は前記シートバックの内部に配設されていることを特徴とする。
第7発明によれば、板部材、第1弾性部材、第2弾性部材及び連結部材は、複数組がシートクッション及び/又はシートバックの内部に配設されているので、シートクッション及び/又はシートバックの着座面の形状を部分的に変えることができる。
本発明の第8発明は、上記第7発明において、前記複数組は、前記着座面に対して垂直な方向から見たとき、略格子状の交点部分に配置されていることを特徴とする。
第8発明によれば、板部材、第1弾性部材、第2弾性部材及び連結部材の複数組は、着座面に対して垂直な方向から見たとき、略格子状の交点部分に配置されているので着座面の所望の位置において着座面の形状を変化させやすい。
本発明の第1実施形態である自動車用シートの斜視図である。 上記実施形態のシートクッションの平面図である。クッションカバーは省いて表示している。 図2のIII−III矢視線断面図である。クッションカバーを加えて表示している。 図2のIV−IV矢視線断面図である。クッションカバーを加えて表示している。 上記実施形態のばね体ユニットの作動を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態のばね体ユニットの作動を説明する模式図である。 本発明の変形例を説明する模式図である。 本発明の他の変形例を説明する分解斜視図である。
図1〜図5は、本発明の第1実施形態の自動車用シート1に本発明を適用した例を示す。各図中、矢印により自動車用シート1を自動車のフロアFに取付けたときの自動車及び自動車用シート1の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1に示すように、自動車用シート1は、着座部となるシートクッション10と、背凭れとなるシートバック2と、頭凭れとなるヘッドレスト3と、を備えている。シートクッション10は、左右一対のスライドレール4を介してフロアFに対し前後方向に移動可能に取付けられている。シートバック2は、その下端部がシートクッション10の後端部にシートクッション10に対する傾き角度を変更可能に取付けられている。ここで、自動車用シート1が、特許請求の範囲の「乗物用シート」に相当する。
図2〜図4に示すように、シートクッション10は、骨格を成す金属製のクッションフレーム11と、クッションフレーム11の上に載置されるクッション材としてのクッションパッド12と、クッションパッド12の上に被せられる表皮材としてのクッションカバー13と、を有している。
クッションフレーム11は、前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム11aと、左右一対のサイドフレーム11aの前端部同士を連結するフロントパネル11bと、左右一対のサイドフレーム11aの後端部側同士を連結する円筒状のリアパイプ11cと、を有する。さらに、クッションフレーム11は、フロントパネル11bとリアパイプ11cとの間に架け渡し状に連結されたベース部材20を有する。左右一対のサイドフレーム11aは、それぞれ、横断面がシート幅方向外側に向かって(右側のサイドフレーム11aは右方に向かって、左側のサイドフレーム11aは左方に向かって)開口した略U字状に形成されている。フロントパネル11bは、その前後長が左右一対のサイドフレーム11aの前後長の1/3程度に設定され、主として着座乗員の大腿部をクッションパッド12を介して支持する。ここで、クッションフレーム11が、特許請求の範囲の「シートフレーム」に相当する。
図2〜図4に示すように、ベース部材20は、着座面Sと略平行に延びる平坦部21と、フロントパネル11bに連結される前連結部22と、リアパイプ11cに連結される後連結部23と、を有する。前連結部22は、その前端部側がフロントパネル11bの後端部側の上面に載置された状態で固定されている。後連結部23は、平坦部21の後端部から後上方に向かって延びて後端部側がリアパイプ11cの上面に載置された状態で固定されている。後連結部23の後端部は、下方に向かって延びるように折り曲げられている。平坦部21は、主として着座乗員の臀部を後述する第1コイルばね31を介して支持する。平坦部21には、上方から(平坦部21に垂直な方向から)見たとき、前後方向に等間隔で5つ並ぶとともに左右方向にも等間隔で6つ並ぶ、すなわち格子の30の交点位置に配置された、上下方向に貫通する断面が円形の貫通孔21aが設けられている。各貫通孔21aの内径は、後述するボルト35の軸部35aの直径より大きく設定され、各ボルト35の軸部35aは各貫通孔21aの外周壁に接触せずに上下動可能となるようにされている。各貫通孔21aの径方向外側には、平坦部21の上面から上方に向かって延びる円筒状の上壁部21bと、平坦部21の下面から下方に向かって延びる円筒状の下壁部21cと、が設けられている。上壁部21bと下壁部21cは、同径同軸で、貫通孔21aの軸と一致している。なお、図2〜図4において、貫通孔21a、上壁部21b、下壁部21cは、いずれも同一なので、煩雑化を避けるため代表として各図1つの貫通孔21a、上壁部21b、下壁部21cについてのみ符号を付して表示している。
図2〜図4に示すように、平坦部21には、第1コイルばね31、上板部材32、第2コイルばね33、下板部材34、ボルト35、モータユニット36、樹脂シート37、グロメット38が取付けられて臀部支持機構Mを構成している。ここで、上板部材32、第1コイルばね31、第2コイルばね33、ボルト35が、それぞれ、特許請求の範囲の「板部材」、「第1弾性部材」、「第2弾性部材」、「伝達部材」に相当する。
平坦部21の上壁部21bに内接して第1コイルばね31が平坦部21から上方に向かってコイル軸が延びるように配設され、第1コイルばね31の上端部には略円盤状の上板部材32が取付けられている。平坦部21の下壁部21cに内接して第2コイルばね33が平坦部21から下方に向かってコイル軸が延びるように配設され、第2コイルばね33の下端部には略円盤状の下板部材34が取付けられている。
上板部材32には、上方から(上板部材32に垂直な方向から)見たとき、中心部に下方に向けて凹む凹部32aが形成され、凹部32aの中心には上下方向に貫通する貫通孔32bが設けられている。貫通孔32bの径方向外側には、上板部材32の下面から下方に向かって延びる円筒状の立壁部32cが設けられている。立壁部32cの内径は、第1コイルばね31のコイル外径より若干大きく設定されている。下板部材34には、上方から(下板部材34に垂直な方向から)見たとき、中心部に上方に向けて凹む凹部34aが形成され、凹部34aの中心には上下方向に貫通する貫通孔34bが設けられている。貫通孔34bの径方向外側には、下板部材34の上面から上方に向かって延びる円筒状の立壁部34cが設けられている。立壁部34cの内径は、第2コイルばね33のコイル外径より若干大きく設定されている。ボルト35は、雄ねじの切られた軸部35aと頭部35bとを有し、軸部35aの長さは第1コイルばね31の自由長さと第2コイルばね33の自由長さを足したものより長く設定されている。軸部35aの径は、貫通孔32bの内径と貫通孔34bの内径より小さく設定されている。モータユニット36は、ナットとモータ及び減速機構を内蔵し、ボルト35とともに直動モータを構成するもので、それぞれ個別に作動が可能なように制御機構(図示せず)に電気的に接続されている。モータユニット36の上端部は、下板部材34の凹部34aに嵌合可能な形状に形成されている。樹脂シート37は、弾性変形が可能な樹脂製のシートで、例えばエラストマーシートが好適に用いられる。樹脂シート37には、平坦部21の貫通孔21aに対応する位置に貫通孔37aが設けられている。グロメット38は、開口を上方に向けたハット状の部品でハット部分38aと、鍔部分38bと、を有する。ハット部分38aは、その内壁部分がボルト35の頭部35bが嵌合可能でその外壁部分が凹部34aの内側に嵌合可能に形成されている。ハット部分38aには、上方から見て中心部に上下方向に貫通する貫通孔38cが設けられている。貫通孔38cの内径は、軸部35aの径より若干大きめに設定されている。なお、図2〜図4において、第1コイルばね31、上板部材32、第2コイルばね33、下板部材34、ボルト35、モータユニット36、グロメット38は、いずれも同一なので、煩雑化を避けるため、各部材とも代表として1つについてのみ符号を付して表示している。
図2〜図4に基づいて、平坦部21に対して第1コイルばね31、上板部材32、第2コイルばね33、下板部材34、ボルト35、モータユニット36、樹脂シート37、グロメット38を組み付ける手順について説明する。平坦部21の各上壁部21bの内側に各第1コイルばね31の下端部が挿入された状態で各第1コイルばね31の上端部が各上板部材32の立壁部32cの内側に挿入されて平坦部21に対し各第1コイルばね31と各上板部材32を配置する。この状態で、平坦部21の上面に対して各第1コイルばね31の下端部を固定するとともに、各上板部材32の下面に対して各第1コイルばね31の上端部を固定する。また、平坦部21の各下壁部21cの内側に各第2コイルばね33の上端部が挿入された状態で各第2コイルばね33の下端部が各下板部材34の立壁部34cの内側に挿入されて平坦部21に対し各第2コイルばね33と各下板部材34を配置する。この状態で、平坦部21の下面に対して各第2コイルばね33の上端部を固定するとともに、各下板部材34の上面に対して各第2コイルばね33の下端部を固定する。そして、各上板部材32の上に貫通孔32bに対して貫通孔37aを一致させて樹脂シート37を配置する。この状態で、樹脂シート37の各貫通孔37aと、各上板部材32の貫通孔32bと、各下板部材34の貫通孔34bと、に上方からボルト35の軸部35aを通し上板部材32の凹部32aの中にボルト35の頭部35bを配置して固定する。このとき、各ボルト35の頭部35bは、グロメット38が取付けられた状態で各上板部材32の凹部32aの中に配置されて固定される。これによって、各ボルト35は各上板部材32に対して相対上下動不能かつ相対回動不能となるとともに、樹脂シート37は各貫通孔37aの外周縁部がグロメット38の鍔部分38bによって各上板部材32の上面に対して押圧されて取付けられる。この状態で、各下板部材34の下側から下方に向けて突出した、各ボルト35の軸部35aに対してモータユニット36を螺合させてモータユニット36の上端部が下板部材34の凹部34aに嵌合するように配置する。そして、下板部材34に対してモータユニット36を相対上下動不能かつ相対回動不能となるように固定する。ここで、第2コイルばね33の上端部と、第2コイルばね33の下端部が、それぞれ、特許請求の範囲の「第2弾性部材の他端」と「第2弾性部材の一端」に相当する。また、ボルト35の頭部35bと、ボルト35の軸部35aのモータユニット36に螺合した部分が、それぞれ、特許請求の範囲の「伝達部材の一端部」と「伝達部材の他端部」に相当する。
図2〜図4に示すように、クッションフレーム11の上にはクッションパッド12が載置されてその上からクッションカバー13で被覆されている。クッションパッド12は、ウレタン発泡樹脂の成形体でクッションフレーム11の平坦部21を除いた部分に配置されている。換言すれば、クッションパッド12は、上方から見てクッションフレーム11の平坦部21に対応する部分に上下方向に貫通する孔をあけられた形態をしている。クッションカバー13は、ファブリック等の表皮材の裏面側に薄肉のウレタンスラブパッドがラミネートされた層状体で、クッションパッド12及び/又はクッションフレーム11に対して部分的に固定されることによって一体化されている。樹脂シート37の上には、クッションカバー13が配置されてクッションカバー13の上面が着座面Sの一部を構成している。
上記のように、平坦部21に対して第1コイルばね31、上板部材32、第2コイルばね33、下板部材34、ボルト35、モータユニット36、樹脂シート37、グロメット38を組み付けられた状態で、モータユニット36を個別に作動させることができる。モータユニット36をボルト35の軸部35aに対してねじを締める方向に作動させると、第1コイルばね31と第2コイルばね33が収縮して上板部材32と下板部材34の間の距離を縮める。このとき、平坦部21に対する上板部材32の上面の位置は下降して着座面Sの一部が下方に凹む。一方、モータユニット36をボルト35の軸部35aに対してねじを緩める方向に作動させると、第1コイルばね31と第2コイルばね33が伸張して上板部材32と下板部材34の間の距離を広げる。このとき、平坦部21に対する上板部材32の上面の位置は上昇して着座面Sの一部が上方に膨らむ。ここで、各上板部材32の間は、樹脂シート37によって連結されているので着座面Sは比較的滑らかに平坦部21に対して凹凸変形する。
図5に基づいて、臀部支持機構Mの作用効果について説明する。図5の(a)に示すのが、第1コイルばね31が自由長さLa0、第2コイルばね33が自由長さLb0で、上板部材32と下板部材34との間隔がL0の場合である。この状態が、図3及び図4に示す標準状態である。ここで、第1コイルばね31のばね定数をKa、第2コイルばね33のばね定数をKbとすると、上板部材32を下方に向けて押圧したときのばね定数は、Ka+Kbとなる。
図5の(b)に示すのが、モータユニット36を操作して第1コイルばね31と第2コイルばね33を収縮させて上板部材32と下板部材34との間隔をL1とした場合である。第1コイルばね31はその長さがLa1となり、第2コイルばね33はその長さがLb1となる。このとき、上板部材32は平坦部21にLa0−La1だけ近づき、この上板部材32に対応する着座面Sの部分は同じだけ下方に向けて凹む。ここで、上板部材32を下方に向けて押圧したときのばね定数は、図5の(a)の場合と同じKa+Kbである。なぜならば、第1コイルばね31の長さがLa0からLa1に収縮したとき発生する伸張力と、第2コイルばね33の長さがLb0からLb1に収縮したとき発生する伸張力と、はボルト35によって負担されるからである。図示はしないが、モータユニット36を操作して第1コイルばね31と第2コイルばね33を収縮させて上板部材32と下板部材34との間隔を広げると、この上板部材32に対応する着座面Sの部分は上方に向けて膨らむ。ここでも、上板部材32を下方に向けて押圧したときのばね定数は、図5の(a)の場合と同じKa+Kbである。なぜならば、第1コイルばね31の伸張により発生する収縮力と、第2コイルばね33の伸張により発生する収縮力と、はボルト35によって負担されるからである。これによって、着座面Sの平坦部21からの高さを変えて着座面Sの形状を変化させても、着座面Sを支える着座面Sと垂直方向のばね定数が変化することを抑制することができる。 また、臀部支持機構Mには、複数組の第1コイルばね31、上板部材32、第2コイルばね33、下板部材34、ボルト35、モータユニット36、グロメット38が、上方から見たとき、略格子状の交点部分に配置されている。これによって、着座面Sの一部である着座者の臀部を支持する部分の形状を変化させやすい。
標準状態の設定の仕方として、図5の(b)の状態を標準状態の着座面Sの高さ位置として、モータユニット36の操作により第1コイルばね31と第2コイルばね33の長さ
を変化させて着座面Sの高さ位置を調整することもできる。このように、常に第1コイルばね31と第2コイルばね33が圧縮されて伸張力が発生する状況下で着座面Sの高さ位置を調整するようにすれば平坦部21に対する第1コイルばね31及び第2コイルばね33の固定、上板部材32に対する第1コイルばね31及びボルト35の固定、下板部材34に対する第2コイルばね33及びモータユニット36の固定、を省略することが可能となる。
図6に本発明の第2実施形態を示す。自動車用シート1との違いは、臀部支持機構Mの代わりに臀部支持機構M1が用いられている点である。図6に基づいて、本実施形態の構成と作用効果について説明する。図6の(a)に示すように、臀部支持機構M1は、主として、平坦部21Aに第1コイルばね31A、上板部材32A、第2コイルばね33A、伸縮部材35Aが取付けられて構成されている。平坦部21Aは、貫通孔21aと下壁部21cが設けられていない点が平坦部21と異なる。第1コイルばね31Aは、自由長さLA0が異なる点が第1コイルばね31と異なり、ばね定数は第1コイルばね31と同一のKaである。上板部材32Aは、貫通孔32bが設けられていない点と上方から見たときの形状が若干相違する点が上板部材32と異なる。第2コイルばね33Aは、自由長さLB0とコイル径が相違する点が第2コイルばね33と異なり、ばね定数は第2コイルばね33と同一のKbである。伸縮部材35Aは、供給する空気圧によって上下方向の長さが変化する部材で、例えばマッキベン式の人工筋肉が好適に用いられる。伸縮部材35Aは、供給する空気圧を高くすると収縮し、供給する空気圧を低くすると伸張する。伸縮部材35Aは、それぞれ個別に空気圧の調節が可能なように空気圧張設機構(図示せず)に連結されている。ここで、上板部材32A、第1コイルばね31A、第2コイルばね33A、伸縮部材35Aが、それぞれ、特許請求の範囲の「板部材」、「第1弾性部材」、「第2弾性部材」、「伝達部材」に相当する。
図6の(a)に示すのが、第1コイルばね31Aが自由長さLA0、第2コイルばね33Aが自由長さLB0で、上板部材32Aと平坦部21Aとの間隔がLA0の場合である。第1コイルばね31Aは、その上端部が上板部材32Aの下面に連結され、その下端部が平坦部21Aの上面に連結されている。第2コイルばね33Aは、その下端部が平坦部21Aの上面に連結され、その上端部が伸縮部材35Aの下端部に連結されている。伸縮部材35Aは、その上端部が上板部材32Aの下面に連結され、その下端部が第2コイルばね33Aの上端部に連結されている。ここで、第2コイルばね33Aの上端部と、第2コイルばね33Aの下端部が、それぞれ、特許請求の範囲の「第2弾性部材の一端」と「第2弾性部材の他端」に相当する。また、伸縮部材35Aの上端部と、伸縮部材35Aの下端部が、それぞれ、特許請求の範囲の「伝達部材の一端部」と「伝達部材の他端部」に相当する。
図6の(b)に示すのが、伸縮部材35Aに供する空気圧を高めて伸縮部材35Aを収縮させることにより、第1コイルばね31Aを収縮させ第2コイルばね33Aを伸張させて上板部材32Aと平坦部21Aとの間隔をLA1とした場合である。第1コイルばね31Aはその長さがLA1となり、第2コイルばね33Aはその長さがLB1となる。このとき、上板部材32Aは平坦部21AにLA0−LA1だけ近づき、この上板部材32Aに対応する着座面Sの部分は同じだけ下方に向けて凹む。この状態が、図3及び図4に示す標準状態に相当する。ここで、上板部材32Aを下方に向けて押圧したときのばね定数はKa+Kbである。
図6の(c)に示すのが、伸縮部材35Aに供する空気圧をさらに高めて伸縮部材35Aをさらに収縮させることにより、第1コイルばね31Aをさらに収縮させ第2コイルばね33Aをさらに伸張させて上板部材32Aと平坦部21Aとの間隔をLA2とした場合である。第1コイルばね31Aはその長さがLA2となり、第2コイルばね33Aはその長さがLB2となる。このとき、上板部材32Aは平坦部21Aに標準状態からLA1−LA2だけ近づき、この上板部材32Aに対応する着座面Sの部分は同じだけ下方に向けて凹む。ここで、上板部材32Aを下方に向けて押圧したときのばね定数は、図6の(b)の場合と同じKa+Kbである。なぜならば、第1コイルばね31Aの長さがLA1からLA2に収縮したとき発生する伸張力と、第2コイルばね33Aの長さがLB1からLB2に伸張したとき発生する収縮力と、は伸縮部材35Aによって負担されるからである。図示はしないが、図6の(b)に示す状態と図6の(c)に示す状態との間で、伸縮部材35Aに供する空気圧を低めて第1コイルばね31Aを伸張させ第2コイルばね33Aを収縮させて上板部材32と平坦部21Aとの間隔を広げると、この上板部材32Aに対応する着座面Sの部分は上方に向けて膨らむ。ここでも、上板部材32Aを下方に向けて押圧したときのばね定数は、図6の(b)の場合と同じKa+Kbである。なぜならば、第1コイルばね31Aの収縮により発生する伸張力と、第2コイルばね33Aの伸張により発生する収縮力と、は伸縮部材35Aによって負担されるからである。これによって、着座面Sの平坦部21Aからの高さを変えて着座面Sの形状を変化させても、着座面Sを支える着座面Sと垂直方向のばね定数が変化することを抑制することができる。
また、臀部支持機構M1は、第1コイルばね31Aと第2コイルばね33Aを平坦部21Aの上方側(着座面Sの方向の側)に配置できるのでシートクッション10を薄肉化できる。さらに、臀部支持機構M1には、複数組の第1コイルばね31A、上板部材32A、第2コイルばね33A、伸縮部材35Aが、上方から見たとき、略格子状の交点部分に配置されている。これによって、着座面Sの一部である着座者の臀部を支持する部分の形状を変化させやすい。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記第1実施形態では、第1コイルばね31と第2コイルばね33が、平坦部21を挟んでコイル軸が上下方向に同軸で延びるように配置した。しかし、これに限らず、図7に示すように、第2コイルばね33をコイル軸が平坦部21と平行に延びるように配置することもできる。ここで、縦壁21dは、平坦部21に対して垂直に下方に向かって延びて設けられた部材である。また、ボルト35cは、所定の長さ平坦部21と平行に延びて配設され、ボルト35cの第1コイルばね31の側の端部と上板部材32の下面とは可撓性のあるワイヤ35dで連結され途中を平坦部21に支持された定滑車35eで支持されている。これによって、モータユニット36を操作することにより平坦部21と上板部材32との間隔を調節して着座面Sの形状を変化させることができる。ただし、ワイヤ35dに常に張力が働いている状態で使用する必要があるので、第1コイルばね31と第2コイルばね33が所定量収縮した状態を標準状態とする。ここで、ボルト35cとワイヤ35dが、特許請求の範囲の「伝達部材」に相当する。
2.上記実施形態では、第1弾性部材として第1コイルばね31、31Aを、第2弾性部材として第2コイルばね33、33Aを使用した。しかし、これに限らず、一定の弾性率で変形する弾性体であるならばコイルばね以外の弾性体であってもよい。例えば、図8に示すように、第1弾性部材として第1実施形態の第1コイルばね31に代えてウレタン発泡スラブ製の板状弾性体31Bを使用することもできる。図8において、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略した。板状弾性体31Bには、第1実施形態の第1コイルばね31の軸と同軸の円柱状の貫通孔31B1が複数設けられ、各貫通孔31B1にボルト35が通されている。これによって、第1実施形態に比べて第1弾性部材の組み付け作業性を高めることができる。ここで、板状弾性体31Bが、特許請求の範囲の「第1弾性部材」に相当する。
3.上記実施形態では、シートクッション10の臀部支持機構M、M1に対応する着座面Sの形状変更を可能に構成したが、これに限らず、シートクッション10の大腿部を支持する部分の着座面Sの形状変更を可能に構成することもできる。また、シートバック2の腰部や背部を支持する着座面の形状変更を可能に構成することもできる。さらに、本発明を自動車用シート1に適用したが、飛行機、船、電車等に搭載のシートに適用しても良い。
1 自動車用シート(乗物用シート)
2 シートバック
10 シートクッション
11 クッションフレーム(シートフレーム)
20 ベース部材
21 平坦部
21A 平坦部
31 第1コイルばね(第1弾性部材)
31A 第1コイルばね(第1弾性部材)
31B 板状弾性体(第1弾性部材)
31B1 貫通孔
32 上板部材(板部材)
32A 上板部材(板部材)
33 第2コイルばね(第2弾性部材)
33A 第2コイルばね(第2弾性部材)
34 下板部材
35 ボルト(伝達部材)
35c ボルト(伝達部材)
35d ワイヤ(伝達部材)
35A 伸縮部材(伝達部材)
36 モータユニット
37 樹脂シート
M 臀部支持機構
M1 臀部支持機構
S 着座面

Claims (8)

  1. 乗物用シートであって、
    着座面を内側から支持する板部材と、骨格をなすシートフレームの一部をなすベース部材と、該ベース部材に対して前記板部材を一定の弾性率で弾性的に支持する第1弾性部材と、前記板部材を前記ベース部材に近づける方向又は遠ざける方向に力を及ぼす伝達部材と、前記ベース部材に連結され該伝達部材に一定の弾性率で力を印加する第2弾性部材と、を有し、
    前記伝達部材は一端部が前記板部材に連結され他端部が前記第2弾性部材の一端に連結されており、
    前記第2弾性部材は他端が前記ベース部材に連結されており、
    前記伝達部材の一端部と他端部の間の距離を変更することにより前記板部材と前記ベース部材との間の距離を変更して前記着座面の形状を変更可能に形成されている乗物用シート。
  2. 請求項1において、前記第2弾性部材は前記ベース部材の前記板部材とは反対側に配置されている乗物用シート。
  3. 請求項1において、前記第2弾性部材は前記ベース部材の前記板部材と同じ側に配置されている乗物用シート。
  4. 請求項2において、前記第1弾性部材と前記弾性部材とはコイルばねによって形成されており、
    前記伝達部材は棒状の部材によって形成されており、
    前記第1弾性部材と前記第2弾性部材は、同軸で配置されている乗物用シート。
  5. 請求項2において、前記第1弾性部材は板状弾性体によって形成され前記第2弾性部材はコイルばねによって形成されており、
    前記伝達部材は棒状の部材によって形成されており、
    前記第2弾性部材は前記ベース部材の前記板部材とは反対側に配置されて、前記第1弾性部材に設けられた前記伝達部材を挿通する貫通孔と、前記第2弾性部材と、前記伝達部材とは、同軸で配置されている乗物用シート。
  6. 請求項3において、前記第1弾性部材と前記弾性部材とはコイルばねによって形成されており、
    前記伝達部材は棒状の部材によって形成されており、
    前記第2弾性部材と前記伝達部材は、同軸で配置されている乗物用シート。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記着座面は、シートクッション及び/又はシートバックの着座面であって、
    前記板部材、前記第1弾性部材、前記第2弾性部材及び前記伝達部材は、複数組が前記シートクッション及び/又は前記シートバックの内部に配設されている乗物用シート。
  8. 請求項7において、前記複数組は、前記着座面に対して垂直な方向から見たとき、略格子状の交点部分に配置されている乗物用シート。
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