JP2020157360A - 配管溶接方法及び配管溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配管の突き合わせ溶接を行う前に、複数の溶接ステージ全てでの溶接条件が分かり、簡単な制御で配管の溶接を行うことができる配管溶接方法を提供する。【解決手段】軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、軸方向に隣り合う配管の端部同士を溶接する配管溶接方法Tであって、軸方向に隣り合う配管の端部間のギャップ量を測定する測定工程と、ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、配管を芯出しする芯出し工程と、複数の溶接ステージで配管の溶接を行う溶接工程T7と、を行い、複数の溶接ステージでの配管の溶接条件の総てを、溶接工程を行う前にギャップ量に基づいて設定する。【選択図】図8

Description

本発明は、配管溶接方法及び配管溶接装置に関する。
従来、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で溶接する配管溶接方法が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された配管溶接方法では、予め溶接トーチの溶接姿勢別とルートギャップ(ギャップ量)別に、最適溶接条件データベースを設定しておく。
実際に溶接を行う際には、溶接トーチの溶接姿勢とルートギャップ幅の変化を、溶接中にリアルタイムに検出する。そして、溶接姿勢の検出値とルートギャップの検出値に従って、最適溶接条件データベースから溶接条件を選定し、選定した溶接条件で溶接を行う。
特開平8−66769号公報
しかしながら、特許文献1に開示された配管溶接方法では、ギャップ量を随時測定しながら溶接条件を定め、ギャップ量を測定してから時間差を持って溶接を行う。このため、配管溶接装置をダイナミック(動的)に制御する必要があるため、制御が複雑となる。
また、配管溶接方法が複数の溶接ステージで行われている場合、1番目の溶接ステージでは、測定したギャップ量に基づいて定められた溶接条件で溶接するが、2番目以降の溶接ステージにおける溶接条件が定められないという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、配管の突き合わせ溶接を行う前に、複数の溶接ステージ全てでの溶接条件が分かり、簡単な制御で配管の溶接を行うことができる配管溶接方法及び配管溶接装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の配管溶接方法は、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接方法であって、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定工程と、前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し工程と、複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接工程と、を行い、前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接工程を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定することを特徴としている。
また、本発明の配管溶接装置は、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接装置であって、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定部と、前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し部と、複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接部と、前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接部が前記配管の溶接を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定する溶接条件設定部と、を備えることを特徴としている。
これらの発明によれば、軸方向に隣り合う配管の端部間のギャップ量を測定し、そのギャップ量が、配管の全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、配管を芯出しする。そして、複数の溶接ステージでの配管の溶接条件の総てを、測定したギャップ量に基づいて設定する。従って、配管の突き合わせ溶接を行う前に、複数の溶接ステージ全てでの溶接条件が分かる。
総ての溶接条件を設定した後で、複数の溶接ステージで配管の溶接を行う。配管を溶接する際に配管のギャップ量を測定してダイナミックに溶接条件の設定及び制御を行う必要が無いため、簡単な制御で配管の溶接を行うことができる。
更に、配管の溶接条件はギャップ量に応じて逐次変化させる必要はなく、例えば配管の周方向に10か所程度の位置において溶接条件を切り替えることによって、品質に問題無く溶接可能なことが、これまでの溶接の経験から分かっている。この溶接条件切り替え角度は、溶接姿勢(下向き、立向き、上向き)及び配管端面の加工精度(ギャップ量)等に基づいて定められる値である。
この溶接条件切り替え角度を、配管の溶接を行う前に定め、前記複数の溶接ステージのそれぞれの前記溶接工程において、前記溶接条件切り替え角度を跨ぐ前後では溶接条件を変化させ、前記溶接条件切り替え角度を跨がない間は一定の溶接条件で溶接を行うことで、複雑な制御を避けて、より簡単な制御で配管の溶接を行うことができる。
また、配管の周方向にギャップ量を複数測定し、測定した複数のギャップ量に基づいて、配管の中心軸回りの角度に対するギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求めることにより、配管の周方向の全ての位置でギャップ量を測定することが不要となる(配管の周方向の一部の位置でギャップ量を測定すればよいことになる)。このことにより、配管の周方向の全ての位置でギャップ量を測定することなく、固定した複数数か所(例えば3か所以上)で一度にギャップ量を測定することが可能となり、測定に要する時間を短縮できる。
また、複数のギャップ量を同時に測定することで、芯ずれ量が把握でき、芯出し調整にも有効である。
上記の配管溶接方法において、溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件を、溶接工程を行う前に定める基準溶接条件設定工程を行い、最大ギャップ量、最大溶接条件、標準ギャップ量、標準溶接条件、及び推定ギャップ量から、例えば1次の関数で溶接条件を求めることで、ギャップ量に相当する溶接条件を定めることが可能である。
上記方法により、例えば溶接スタート時(通常、後述する中心角度が0度)におけるギャップ量に相当する溶接条件で次の溶接条件切り替え角度まではスタート時の溶接条件で溶接を行い、溶接条件切り替え角度に到達した時は、溶接条件切り替え角度の推定ギャップ量に基づいた溶接条件に切り替え、その次の溶接条件切り替え角度までは、前記推定ギャップ量に相当する溶接条件一定で溶接を行う。これを順繰りに繰り返すことで、単純な制御で溶接が可能となる。
さらに、上記の配管溶接方法において、配管を裏当て金無しで溶接可能なギャップ量以下に予め調整し、ギャップ量を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量以下とすることにより、裏当て金無しで全周を溶接することが可能である。裏当て金は通常銅を使用するが、このことにより、銅のコンタミを嫌う材料の溶接も可能となる。
更に調整が完了した時点のギャップ量を、溶接条件を決定するギャップ量とすることにより、改めてギャップ量を測定し直すことも不要となる。なお、裏当て金無しで溶接可能なギャップ量は、施工ノウハウとしてそれぞれの施工業者が持っている。
また、上記の配管溶接方法において、前記溶接条件切り替え角度を複数定め、前記複数の溶接条件切り替え角度における切り替え角度ギャップ量複数を前記ギャップ量関係式から求め、前記複数の溶接条件切り替え角度における溶接条件を、前記最大ギャップ量、前記最大溶接条件、前記標準ギャップ量、前記標準溶接条件、及び前記複数の切り替え角度ギャップ量から求め、前記溶接工程では、前記配管の周方向の一方側に向かって溶接を行い、前記複数の溶接条件切り替え角度の1つである第1溶接条件切り替え角度を前記周方向に跨がない間は、一定の第1溶接条件で溶接を行い、前記第1溶接条件切り替え角度に到達した時点で、前記第1溶接条件切り替え角度に対応した第2溶接条件に切り替え、前記複数の溶接条件切り替え角度のうち前記第1溶接条件切り替え角度とは異なる第2溶接条件切り替え角度までは、前記第2溶接条件で溶接を行ってもよい。
この発明によれば、各溶接条件切り替え角度に対応した切り替え角度ギャップ量を、ギャップ量関係式から精度良く求めることができる。そして、溶接条件切り替え角度に対応した溶接条件を、最大ギャップ量、最大溶接条件、標準ギャップ量、標準溶接条件、及び切り替え角度ギャップ量から精度良く求めることができる。
そして、配管の溶接を行う中心軸回りの角度に対応した位置に応じて溶接条件を変化させつつ、溶接条件の変化を溶接条件切り替え角度を跨ぐ前後に抑えることで、中心軸回りの角度が変化するごとに溶接条件を変化させる場合に比べて、簡単な制御で配管の溶接を行うことができる。
また、上記の配管溶接装置において、前記配管を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件に基づいて、前記ギャップ量に対する溶接条件の関係式である溶接条件関係式を求める溶接条件演算部を備え、前記ギャップ量演算部は、前記ギャップ量関係式に基づいて、前記溶接条件切り替え角度に対する切り替え角度ギャップ量を求め、前記溶接条件演算部は、前記溶接条件関係式に基づいて、前記切り替え角度ギャップ量に対する切り替え溶接条件を求め、前記溶接部は、前記溶接条件切り替え角度に対応する前記配管の部分に到達した時点で、前記切り替え溶接条件で溶接してもよい。
この発明によれば、溶接条件切り替え角度が、ギャップ量を実際には測定していない位置に対応する中心軸回りの角度であっても、ギャップ量関係式に基づいて、溶接条件切り替え角度に対する切り替え角度ギャップ量を精度良く推定することができる。
そして、その切り替え角度ギャップ量に対応する溶接条件を直接的には設定していない場合であっても、溶接条件関係式に基づいて、精度良く推定した切り替え角度ギャップ量に対する好適な切り替え溶接条件を求めることができる。従って、溶接条件切り替え角度に対応する配管の部分に到達した時点で、好適に求めた切り替え溶接条件で溶接することができる。
また、上記の配管溶接方法において、前記複数の溶接条件切り替え角度のうち最も大きい前記溶接条件切り替え角度を前記周方向の一方側に超えた前記配管の位置を最終溶接条件切り替え位置とし、前記最終溶接条件切り替え位置を前記周方向に跨ぐ前後では溶接条件を変化させてもよい。
また、上記の配管溶接装置において、前記溶接条件切り替え角度を前記配管の周方向の一方側に超えた前記配管の位置を最終溶接条件切り替え位置とする最終切り替え位置設定部を備え、前記溶接部は、前記最終溶接条件切り替え位置を前記周方向に跨ぐ前後では溶接条件を変化させてもよい。
これらの発明によれば、中心軸回りの角度ではなく、配管の最終溶接条件切り替え位置に基づいて溶接条件を変化させ、配管における溶接が終了する部分近傍を一定の溶接条件で確実に溶接することができる。
本発明の配管溶接方法及び配管溶接装置によれば、配管の突き合わせ溶接を行う前に、複数の溶接ステージ全てでの溶接条件が分かり、簡単な制御で配管の溶接を行うことができる。
本発明の一実施形態の配管溶接装置の斜視図である。 同配管溶接装置の溶接部における要部の正面図である。 同配管溶接装置のセンサが測定する新設管の位置を説明する正面図である。 溶接条件切り替え角度を説明するための配管の縦断面図である。 ギャップ量を説明するための配管の縦断面図である。 配管の中心軸回りの角度に対するギャップ量の関係を説明する図である。 ギャップ量に対する溶接条件の関係を説明する図である。 本発明の一実施形態の配管溶接方法を示すフローチャートである。 本実施形態の配管溶接方法による、中心角度に対する溶接条件の変化を説明する図である。 従来の配管溶接方法による、中心角度に対する溶接条件の変化を説明する図である。
以下、本発明に係る配管溶接装置の一実施形態を、図1から図10を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の配管溶接装置1は、軸方向に並べて配置された配管Pの端部同士を突き合わせた状態で、軸方向に隣り合う配管Pの端部同士を溶接する。以下では、複数の配管Pのうち、既に互いに接合された配管Pを既設管P1と言い、複数の既設管P1に新たに接合される配管Pを新設管P2と言う場合がある。既設管P1は、複数の新設管P2を接合して構成されている。
配管溶接装置1は、一般的にレイバージ工法と呼ばれる方法を行うために、パイプレイバージ(敷設船)に設けられた配管敷設ラインで用いられる。配管敷設ラインは、複数(本実施形態では4つ)の溶接ステージS1,S2,S3,S4を備えている。なお、配管敷設ラインが備える溶接ステージの数は、複数であれば特に限定されない。以下、溶接ステージS1,S2,S3,S4を区別しないで言うときには、溶接ステージSと総称する。
溶接ステージS1,S2,S3,S4は、配管Pの搬送方向Xに並べて配置されている。搬送方向Xは、例えば水平面に沿う方向である。
配管溶接装置1は、芯出し部10と、測定部20と、搬送部30と、溶接部35A,35B,35C,35Dと、入出力部63と、切り替え角度設定部65と、最終切り替え位置設定部66と、溶接条件設定部67と、ギャップ量演算部69と、溶接条件演算部71と、を備えている。以下、溶接部35A,35B,35C,35Dを区別しないで言うときには、溶接部35と総称する。
芯出し部10は、測定部20が測定する後述するギャップ量が新設管P2の全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、新設管P2を芯出しする。ここで言う測定部20が測定するギャップ量は、図5に示すように、搬送方向Xに隣り合う配管Pの外周面間の搬送方向Xにおけるギャップ量Gのことを意味する。なお、図5では、搬送方向Xに隣り合う配管Pの間に形成される開先の形状が、J形(U形)開先である場合を例にとって示している。
また、許容ギャップ量とは、突き合わせされた配管Pを裏当て金無しで溶接する上で許容されるギャップ量Gのことを意味する。搬送方向Xに隣り合う配管Pの間に所定の形状の開先が形成されている場合、開先のうちで搬送方向Xの距離が最も小さい短い部分の長さであるルートギャップ量G0と、ギャップ量Gとの間には、一定の関係がある。例えば、ギャップ量Gの許容ギャップ量に対応するルートギャップ量G0は、0.1mm以上0.5mm以下の所定の値である。
図1に示すように、芯出し部10は、一対の第1搬送体11と、一対の第1搬送体11の後述する回転軸(不図示)を移動させる芯出し駆動部12と、芯出し駆動部12を制御する芯出し制御部13と、を備えている。
一対の第1搬送体11は、搬送方向Xに互いに間隔を空けて並べて配置されている。新設管P2は、新設管P2の軸方向が搬送方向Xに沿うように搬送される。第1搬送体11は、新設管P2を搬送方向Xの下流側に向かって搬送する。
各第1搬送体11は、配管敷設ライン上に配置された基台15と、基台15に対して回転可能に支持された回転軸と、基台15に対して回転軸を回転させる回転駆動部(不図示)と、回転軸に固定された第1ローラ16と、を備えている。
回転軸は、水平面に沿うとともに搬送方向Xに直交する方向である直交方向Yに延びている。
回転駆動部は、モータ等であり、回転軸を直交方向Yに沿う軸線周りに回転させる。
芯出し駆動部12は、駆動モータ及び2軸ステージ等を備えている。芯出し駆動部12は、各第1搬送体11に取付けられている。2軸ステージは、第1搬送体11の回転軸を上下方向Z及び直交方向Yにそれぞれ移動可能に支持している。駆動モータは、回転軸を上下方向Z及び直交方向Yに移動させる。
芯出し制御部13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路と、RAM(Random Access Memory)等のメモリと、を備えている。メモリには、予め定められた許容ギャップ量等が記憶されている。
芯出し制御部13は、各芯出し駆動部12に接続されている。芯出し制御部13は、測定部20による測定結果に基づいて、各芯出し駆動部12を駆動する。
測定部20は、新設管P2の端部に取付けられたリング体21と、リング体21に設けられたセンサ22及び出力部23と、を備えている。
リング体21は、新設管P2における既設管P1に対向する端部に着脱可能に取付けられている。
センサ22としては、例えばレーザラインセンサ(帯レーザセンサ)が好適に用いられる。センサ22は、図5に示すように、搬送方向Xに隣り合う配管Pの端部間のギャップ量(距離)G(搬送方向Xに隣り合う一対の配管Pの外周面間の搬送方向Xの長さ)を測定する。測定部20は、複数(本実施形態では4つ)のセンサ22を備えている。複数のセンサ22は、リング体21の軸線回りに等角度ごとに配置されている。測定部20は、配管Pの周方向にギャップ量を複数測定する。複数のセンサ22は、出力部23に配線等により接続されている。
例えば、複数のセンサ22は、図3に示す新設管P2の上端部P6、側端部P7,P8、及び下端部P9のおけるギャップ量Gを測定する。
図1に示すように、出力部23は、芯出し部10の芯出し制御部13に接続されている。出力部23は、複数のセンサ22による測定結果を芯出し制御部13に送る。
搬送部30は、第1搬送体11と同様に構成された第2搬送体31複数と、インターナルクランプ(保持部)32と、を備えている。複数の第2搬送体31は、搬送方向Xに互いに間隔を空けて並べて配置されている。
インターナルクランプ32は、公知の構成のものであり、配管P内に配置されている。インターナルクランプ32は、既設管P1と新設管P2とを着脱可能に接続する。
図1及び図2に示すように、溶接部35Aは、ガイドレール36Aと、第1ヘッド37Aと、第2ヘッド38Aと、ワイヤフィーダ39Aと、溶接電源40Aと、シールドガス供給部(不図示)と、溶接制御部41Aと、を備えている。
ガイドレール36Aは、内径が配管Pの外径にほぼ等しい環状に形成されている。ガイドレール36Aは、既設管P1の端部に着脱可能に取付けられている。
第1ヘッド37A及び第2ヘッド38Aは、ガイドレール36Aに沿って移動する。
図2に示すように、第1ヘッド37Aは、ヘッド本体44Aと、ヘッド本体44Aに取付けられた搬送部(不図示)と、第1前方トーチ45Aと、第1後方トーチ46Aと、を備えている。
搬送部は、ガイドレール36A上に配置された車輪、車輪を回転させる車輪駆動モータを備えている。車輪駆動モータを駆動して車輪を回転させることで、第1ヘッド37Aは、ガイドレール36A上を配管Pの中心軸O1回りの(周方向の)一方側D1に移動する。第1ヘッド37Aは、ガイドレール36Aの上端部から中心軸O1回りの一方側D1に向かって、ガイドレール36Aの下端部まで、配管Pの約半周にわたって移動する。
トーチ45A,46Aは、金属等で管状に形成されている。第1前方トーチ45A内には、溶接ワイヤ48Aが配置されている。溶接ワイヤ48Aは、第1前方トーチ45Aに電気的に接続されている。
第1後方トーチ46Aは、第1前方トーチ45Aよりも中心軸O1周りの他方側D2に配置されている。第1後方トーチ46A内には、溶接ワイヤ49Aが配置されている。溶接ワイヤ49Aは、第1後方トーチ46Aに電気的に接続されている。
ヘッド本体44Aは、ヘッド本体44Aに対してトーチ45A,46Aを搬送方向Xに振動(ウィービング)させる振動部を備えていることが好ましい。
第2ヘッド38Aは、中心軸O1を含む鉛直面に対して、第1ヘッド37Aとは面対称に構成されている。すなわち、第2ヘッド38Aは、第1ヘッド37Aのヘッド本体44A、搬送部、第1前方トーチ45A、第1後方トーチ46Aと同様に構成されたヘッド本体52A、搬送部、第2前方トーチ53A、第2後方トーチ54Aを備えている。
第2ヘッド38Aは、ガイドレール36Aの上端部から中心軸O1回りの他方側D2に向かって、ガイドレール36Aの下端部まで、配管Pの約半周にわたって移動する。第2前方トーチ53A内には、溶接ワイヤ56Aが配置されている。第2後方トーチ54A内には、溶接ワイヤ57Aが配置されている。
図1に示すように、芯出し部10、測定部20、及び溶接部35Aのヘッド37A,38Aは、配管敷設ラインの溶接ステージS1に配置されている。溶接部35Aは、溶接ステージS1で新設管P2の溶接を行う。
この例では、溶接ステージS1において、ヘッド37A,38Aのそれぞれは、配管Pの約半周にわたって溶接するとした。しかし、溶接ステージS1において、ヘッド37A,38Aのそれぞれは、配管Pの約半周にわたって溶接することを複数回繰り返してもよい。
ワイヤフィーダ39Aでは、図示しないドラムに溶接ワイヤ48A,49A,56A,57Aが巻回されている。ワイヤフィーダ39Aは、溶接ワイヤ48A,49Aを第1ヘッド37Aに供給し、溶接ワイヤ56A,57Aを第2ヘッド38Aに供給する。
溶接電源40Aでは、図示はしないが、プラス側の端子がヘッド37A,38Aのトーチ45A,46A,53A,54Aに電気的に接続され、マイナス側の端子が新設管P2に電気的に接続されている。溶接電源40Aは、第1ヘッド37Aのトーチ45A,46Aと新設管P2との間に電圧を印加する。溶接電源40Aは、さらに、第2ヘッド38Aのトーチ53A,54Aと新設管P2との間に電圧を印加する。
シールドガス供給部は、シールドガスが充填されたガスボンベを備えている。ガスボンベは、開閉バルブにより開閉される。ガスボンベは、図示しない配管によりヘッド37A,38Aに接続されている。ガスボンベは、第1ヘッド37Aにおいて、第1前方トーチ45Aと溶接ワイヤ48Aとの間、及び第1後方トーチ46Aと溶接ワイヤ49Aとの間にシールドガスを供給する。ガスボンベは、第2ヘッド38Aにおいて、第2前方トーチ53Aと溶接ワイヤ56Aとの間、及び第2後方トーチ54Aと溶接ワイヤ57Aとの間にシールドガスを供給する。
溶接制御部41Aは、芯出し制御部13と同様に構成されている。溶接制御部41Aは、ヘッド37A,38A、及びワイヤフィーダ39A等を制御する。
溶接部35B,35C,35Dは、溶接部35Aと同様に構成されている。溶接部35Bは、配管敷設ラインの溶接ステージS2に配置されている。溶接部35Cは溶接ステージS3に、溶接部35Dは溶接ステージS4にそれぞれ配置されている。
ここで、溶接姿勢による溶接条件について説明する。溶接姿勢には、溶接を行う向きに応じて、下向溶接、立向溶接、上向溶接等がある。ヘッド37A,38Aの溶接姿勢により重力の影響が変わるため、溶接条件は溶接姿勢ごとに定めることが好ましい。図4に示す新設管P2を溶接する場合には、溶接条件は、溶接する新設管P2に対して、新設管P2の中心軸O1回りの位置により定めることが好ましい。ここで、中心軸O1から上方に向かって延びる基準線L1を定める。本実施形態では、新設管P2の溶接条件を、既設管P1と新設管P2との間の開先の溶接位置と中心軸O1とを結ぶ線と、基準線L1と、がなす角度(配管Pの中心軸O1回りの角度。以下中心角度と言う)に基づいて切り替えている。この例では、開先の溶接位置は、トーチ45A,46A,53A,54Aによる溶接位置のことを意味する。この溶接条件を切り替える角度を、溶接条件切り替え角度と言う。これは、既設管P1に形成されている開先についても同様である。
また、図5に示す配管Pのギャップ量Gによっても、溶接条件は変わる。図5では、配管Pを突き合わせた開先の形状がU形である場合を例にとって示しているが、開先の形状はこの形状に限定されない。
配管Pを裏当て金無しで突合せ溶接するには、ギャップ量Gを許容ギャップ量以下の比較的小さい値にする必要がある。配管Pを裏当て金無しで突合せ溶接する場合であっても、ギャップ量Gが大きくなるのに従い、開先に供給する溶接ワイヤの質量が増加する。
入出力部63は、図示はしないが、キーボード等の入力部と、液晶ディスプレイ等の出力部と、を備えている。
入出力部63は、配管溶接装置1の使用者が入力部を操作して与えた入力を、切り替え角度設定部65等に送る。
切り替え角度設定部65は、図4に示すように、溶接ステージS1,S2,S3,S4のそれぞれにおける、新設管P2の中心軸O1回りの溶接条件切り替え角度θ1,θ2及び最終溶接角度θ3を定める。
最終切り替え位置設定部66は、溶接条件切り替え角度θ1,θ2を周方向の一方側D1に超えた新設管P2の位置を最終溶接条件切り替え位置Q1と定める。
例えば、新設管P2の上端部から第1溶接条件切り替え角度(溶接条件切り替え角度)θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置までは、第1ヘッド37Aのトーチ45A,46Aにより下向溶接に対応した溶接条件で溶接する。溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から第2溶接条件切り替え角度(溶接条件切り替え角度)θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置までは、トーチ45A,46Aにより立向溶接に対応した溶接条件で溶接する。以下、溶接条件切り替え角度θ1,θ2を区別しないで言うときには、溶接条件切り替え角度θと総称する。
第2溶接条件切り替え角度θ2は、第1溶接条件切り替え角度θ1とは異なり、第1溶接条件切り替え角度θ1よりも大きい。この例では、新設管P2に対して複数の溶接条件切り替え角度θが設定されている。なお、切り替え角度設定部65が定める溶接条件切り替え角度の数は、特に限定されない。
最終溶接角度θ3は、新設管P2の下端部に対応した中心角度である。最終溶接角度θ3は、第2溶接条件切り替え角度θ2よりも大きい。
最終溶接条件切り替え位置Q1は、溶接条件切り替え角度θ1,θ2のうち最も大きい第2溶接条件切り替え角度θ2を一方側D1に超えた新設管P2の管壁の位置である。最終溶接条件切り替え位置Q1から最終溶接角度θ3に対応した新設管P2の中心軸O1回りの管壁の位置までの周方向の長さは、数十mm程度であることが好ましい。
第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から最終溶接角度θ3に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置までは、トーチ45A,46Aにより上向溶接に対応した溶接条件で溶接する。ただし、最終溶接条件切り替え位置Q1から最終溶接角度θ3に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置までは、トーチ45A,46Aによる溶接の最後の部分になるため、中心軸O1回りの位置に基づいた溶接条件ではなく、新設管P2の管壁に沿った長さに基づいた溶接条件(STOP条件の溶接条件)を用いている。
切り替え角度設定部65は、第2ヘッド38Aに対して、第1ヘッド37Aの溶接条件切り替え角度θ及び最終溶接角度θ3とは前記鉛直面に対して略面対称に、溶接条件切り替え角度及び最終溶接角度を定める。最終切り替え位置設定部66は、第2ヘッド38Aに対して、第1ヘッド37Aの最終溶接条件切り替え位置Q1とは前記鉛直面に対して略面対称に、最終溶接条件切り替え位置を定める。
切り替え角度設定部65は、溶接部35B,35C,35Dのそれぞれに対して溶接条件切り替え角度及び最終溶接角度を定める。最終切り替え位置設定部66は、溶接部35B,35C,35Dのそれぞれに対して最終溶接条件切り替え位置を定める。
溶接部35における溶接条件切り替え角度及び最終溶接角度は、使用者が入出力部63から入力し、切り替え角度設定部65に記憶させてもよい。最終切り替え位置設定部66の最終溶接条件切り替え位置についても同様である。
切り替え角度設定部65は、溶接条件切り替え角度θ及び最終溶接角度θ3を、溶接部35が配管Pの溶接を行う前に定める。最終切り替え位置設定部66は、最終溶接条件切り替え位置を、溶接部35が配管Pの溶接を行う前に定める。
溶接条件設定部67は、溶接ステージSでの配管Pの溶接条件の総てを、溶接部35が配管Pの溶接を行う前にギャップ量Gに基づいて設定する。
ここで溶接条件の例について説明する。この例では、溶接条件は、各溶接ステージSにおいて、ギャップ量Gに基づいて、前方トーチ45A,53A、後方トーチ46A,54Aごとに設定されている。
ここで、配管Pを裏当て金無しで溶接可能な標準ギャップ量における標準溶接条件、及び配管Pを裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件について、溶接ステージS1,S2の場合について説明する。例えば、標準ギャップ量は6.8mmであり、最大ギャップ量は7.2mmである。
表1に、溶接ステージS1における標準溶接条件の一例を示す。標準溶接条件は、ギャップ量Gが配管Pの全周にわたって標準ギャップ量である場合に好ましい溶接条件として求めた溶接条件である。
Figure 2020157360
中心角度が0度以上、第1溶接条件切り替え角度θ1である40度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、11.4m/min(メートル毎分)である。溶接ワイヤ48A,56Aに流す電流は、それぞれ268A(アンペア)である。溶接ワイヤ48A,56Aに印加する電圧は、それぞれ23.5V(ボルト)である。前方トーチ45A,53Aの振動の振幅は、1.0mmである。
後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、10.2m/minである。溶接ワイヤ49A,57Aに流す電流は、それぞれ250Aである。溶接ワイヤ49A,57Aに印加する電圧は、それぞれ24.1Vである。後方トーチ46A,54Aの振動の振幅は、1.9mmである。
ヘッド37A,38Aの走行速度は、120cm/minである。トーチ45A,46A,53A,54Aの振動の周波数は、10Hz(ヘルツ)である。
中心角度が第1溶接条件切り替え角度θ1以上、第2溶接条件切り替え角度θ2である140度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、11.8m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、10.6m/minである。
中心角度が第2溶接条件切り替え角度θ2以上、最終溶接角度θ3である180度以下の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、10.8m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、9.6m/minである。
次に表2に、溶接ステージS2における標準溶接条件の一例を示す。
Figure 2020157360
中心角度が0度以上、第1溶接条件切り替え角度θ1である40度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、7.3m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、7.3m/minである。
中心角度が第1溶接条件切り替え角度θ1以上、第2溶接条件切り替え角度θ2である140度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、7.3m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、7.3m/minである。
中心角度が第2溶接条件切り替え角度θ2以上、最終溶接角度θ3である180度以下の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、7.2m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、7.2m/minである。
次に、最大ギャップ量における最大溶接条件について説明する。最大ギャップ量は、標準ギャップ量よりも大きく、例えば7.2mmである。
表3に、溶接ステージS1における最大溶接条件の一例を示す。最大溶接条件は、ギャップ量Gが配管Pの全周にわたって最大ギャップ量である場合に好ましい溶接条件として求めた条件である。
Figure 2020157360
中心角度が0度以上、第1溶接条件切り替え角度θ1である40度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、11.0m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、10.0m/minである。
中心角度が第1溶接条件切り替え角度θ1以上、第2溶接条件切り替え角度θ2である140度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、11.4m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、10.4m/minである。
次に表4に、溶接ステージS2における最大溶接条件の一例を示す。
Figure 2020157360
中心角度が0度以上、第1溶接条件切り替え角度θ1である40度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、7.6m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、7.6m/minである。
中心角度が第1溶接条件切り替え角度θ1以上、第2溶接条件切り替え角度θ2である140度未満の場合には、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、7.6m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、7.6m/minである。
表5に、全ての溶接ステージSにおける溶接条件(STOP条件)の一例を示す。この例では、STOP条件はギャップ量Gによらず一定としているが、STOP条件をギャップ量Gに基づいて変化させてもよい。
また、第1溶接条件切り替え角度θ1の直前、第2溶接条件切り替え角度θ2の直前に、STOP条件に基づいて溶接される範囲を設けてもよい。
Figure 2020157360
STOP条件では、前方トーチ45A,53Aの溶接条件に関して、例えば溶接ワイヤ48A,56Aの供給速度は、8.5m/minである。後方トーチ46A,54Aの溶接条件に関して、溶接ワイヤ49A,57Aの供給速度は、8.5m/minである。
溶接条件設定部67が設定する溶接条件は、使用者が入出力部63から入力し、溶接条件設定部67に記憶させてもよい。
溶接部35Aは、溶接条件切り替え角度θ1,θ2を周方向に跨ぐ前後では溶接条件を変化させる。溶接部35Aは、溶接条件切り替え角度θ1,θ2を周方向に跨がない間は一定の溶接条件で溶接する。溶接部35B,35C,35Dについても同様である。
ギャップ量演算部69は、図6に示すように、測定部20が測定した複数のギャップ量Gに基づいて、配管Pの中心軸O1回りの角度(中心角度)に対するギャップ量Gの関係式であるギャップ量関係式を求める。図6において、横軸は配管Pの中心軸O1回りの角度(度)を表し、縦軸はギャップ量G(mm)を表す。図6の縦軸には、標準ギャップ量G1及び最大ギャップ量G2を示す。図6中に、測定部20が測定したギャップ量Gを、○印で示し、ギャップ量関係式を曲線L3で示す。測定部20がギャップ量GをN個測定する場合には、ギャップ量関係式は中心角度の(N−1)次の関数(次数(N−1)の多項式関数)とすることが好ましい。測定部20がギャップ量Gを4個測定する場合には、ギャップ量関係式は中心角度の3次の関数とすることが好ましい。
ギャップ量演算部69は、ギャップ量関係式に基づいて、溶接条件切り替え角度に対する切り替え角度ギャップ量を求める。
溶接条件演算部71は、図7に示すように、標準ギャップ量G1、標準溶接条件C1、最大ギャップ量G2、及び最大溶接条件C2に基づいて、ギャップ量Gに対する溶接条件の関係式である溶接条件関係式を求める。図7において、横軸は溶接条件を表し、縦軸はギャップ量Gを表す。溶接条件関係式を、図7中に直線L4で示す。
例えば、溶接条件は、前述のように溶接ワイヤの供給速度、溶接ワイヤに流す電流、溶接ワイヤに印加する電圧等である。標準ギャップ量G1、標準溶接条件C1における溶接ワイヤの供給速度、最大ギャップ量G2、及び最大溶接条件C2における溶接ワイヤの供給速度に基づいて、溶接ワイヤの供給速度をギャップ量Gの1次の関数として求める。そして、任意のギャップ量Gに対する溶接ワイヤの供給速度を、前記1次の関数から求める。溶接ワイヤに流す電流、溶接ワイヤに印加する電圧等についても、同様に求める。
以上のようにして、ギャップ量Gに対する溶接条件を求める。
溶接条件演算部71に記憶される標準ギャップ量G1、標準溶接条件C1、最大ギャップ量G2、及び最大溶接条件C2は、使用者が入出力部63から入力してもよい。
溶接条件演算部71は、溶接条件関係式に基づいて、切り替え角度ギャップ量に対する切り替え溶接条件を求める。
溶接部35は、溶接条件切り替え角度に対応する配管Pの部分に到達した時点で、切り替え溶接条件で溶接する。
次に、本実施形態の配管溶接方法について説明する。図8は、本実施形態の配管溶接方法Tを示すフローチャートである。
まず、基準溶接条件設定工程(図8に示すステップT1)において、実験を行うこと等により、標準ギャップ量G1における標準溶接条件C1、及び最大ギャップ量G2における最大溶接条件C2を定める。定めた標準ギャップ量G1等は、使用者が入出力部63から入力し溶接条件演算部71に記憶させる。溶接条件演算部71は、標準ギャップ量G1等に基づいて溶接条件関係式を求める。標準溶接条件C1及び最大溶接条件C2は、後述する溶接工程T7を行う前に定める。
基準溶接条件設定工程T1が終了すると、ステップT2に移行する。
次に、切り替え角度設定工程(ステップT2)において、溶接ステージSのそれぞれにおける溶接条件切り替え角度θを定め、切り替え角度設定部65に記憶させる。溶接条件切り替え角度θは、後述する溶接工程T7を行う前に定める。
なお、0度よりも大きく、最終溶接条件切り替え位置Q1に対応した中心角度であって、既に設定した溶接条件切り替え角度θとは異なる新たな溶接条件切り替え角度を設定してもよい。
切り替え角度設定工程T2が終了すると、ステップT3に移行する。
次に、初期工程(ステップT3)において、搬送部30により、既設管P1が第2搬送体31上に位置するように搬送し、一対の第1搬送体11上に新設管P2を配置する。新設管P2における既設管P1に対向する端部に、測定部20のリング体21を取付ける。既設管P1における新設管P2に対向する端部に、溶接部35Aのガイドレール36Aを取付ける。既設管P1と新設管P2とを、インターナルクランプ32により接続する。
初期工程T3が終了すると、ステップT5に移行する。
次に、測定・芯出し工程(測定工程及び芯出し工程。ステップT5)において、軸方向に隣り合う既設管P1の端部と新設管P2の端部との端部間のギャップ量Gを複数測定する。測定・芯出し工程T5ではさらに、ギャップ量Gが新設管P2の全周にわたって許容ギャップ量以下になるように、新設管P2を芯出しする。
具体的には、測定部20の複数のセンサ22により複数のギャップ量Gを測定する。本実施形態では、複数のギャップ量Gは同時に測定される。測定された複数のギャップ量Gは、出力部23を介して芯出し制御部13に送られる。芯出し制御部13は、複数のギャップ量Gがそれぞれ許容ギャップ量以下か否かを判定する。複数のギャップ量Gがそれぞれ許容ギャップ量以下であれば、測定した複数のギャップ量Gに基づいて、中心角度に対するギャップ量Gの関係式であるギャップ量関係式を求める。以下、このギャップ量関係式を第1ギャップ量関係式と言う。
配管Pにおける複数のギャップ量Gを測定していない中心角度に対して、ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求める。そして、標準ギャップ量G1、標準溶接条件C1、最大ギャップ量G2、最大溶接条件C2、及び推定ギャップ量から溶接条件を求める。
具体的には、中心角度が0度の位置に対応する新設管P2の上端部におけるギャップ量Gは、実際にセンサ22で測定している。このため、中心角度が0度以上第1溶接条件切り替え角度θ1未満の範囲を溶接する第1溶接条件(切り替え溶接条件)を、中心角度が0度のギャップ量に対する溶接条件関係式から求める。
ここで、中心角度が40度の位置に対応する新設管P2のギャップ量G、及び中心角度が140度の位置に対応する新設管P2のギャップ量Gは、実際にはセンサ22で測定していないとする。
ギャップ量演算部69は、第1溶接条件切り替え角度θ1における第1切り替え角度ギャップ量(切り替え角度ギャップ量)を、ギャップ量関係式から求める。同様に、第2溶接条件切り替え角度θ2における第2切り替え角度ギャップ量(切り替え角度ギャップ量)を、ギャップ量関係式から求める。
溶接条件演算部71は、第1切り替え角度ギャップ量における溶接条件である第2溶接条件を、溶接条件関係式から求める。同様に、第2切り替え角度ギャップ量における溶接条件である第2溶接条件を、溶接条件関係式から求める。溶接条件演算部71は、第2溶接条件及び第3溶接条件を、標準ギャップ量G1、標準溶接条件C1、最大ギャップ量G2、最大溶接条件C2、及び第1,第2切り替え角度ギャップ量から求める。
このように、溶接条件演算部71は、溶接ステージSでの配管Pの溶接条件の総てを、後述する溶接工程T7を行う前にギャップ量G等に基づいて設定する。
ここで、表1から表4を用いて、具体的に溶接条件を求める方法について説明する。
溶接部35Aの第1ヘッド37Aは、新設管P2の上端部から一方側D1に向かって溶接を行うが、第1ヘッド37Aのトーチ45A,46Aの溶接条件は、具体的には以下のように求める。
第1前方トーチ45Aを用いて新設管P2の上端部から、例えば40度である第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで溶接を行う、第1前方トーチ45Aに対する第1溶接条件は、以下のように求める。第1前方トーチ45Aに対する第1溶接条件は、表1における溶接条件切り替え角度が40度で前方トーチに対する溶接条件と、表3における溶接条件切り替え角度が40度で前方トーチに対する溶接条件と、に基づいて溶接条件関係式を求める。この溶接条件関係式に基づいて、中心角度が0度の位置に対応して測定したギャップ量Gから求めた溶接条件が、第1前方トーチ45Aに対する第1溶接条件である。
第1後方トーチ46Aに対する第1溶接条件を求めるには、表1における溶接条件切り替え角度が40度で後方トーチに対する溶接条件と、表3における溶接条件切り替え角度が40度で後方トーチに対する溶接条件と、に基づいて溶接条件関係式を求める。この溶接条件関係式に基づいて、中心角度が0度の位置に対応して測定したギャップ量Gから求めた溶接条件が、第1後方トーチ46Aに対する第1溶接条件である。
第1前方トーチ45Aを用いて第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から、例えば140度である第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで溶接を行う、第1前方トーチ45Aに対する第2溶接条件は、以下のように求める。
表1における溶接条件切り替え角度が140度で前方トーチに対する溶接条件と、表3における溶接条件切り替え角度が140度で前方トーチに対する溶接条件と、に基づいて、溶接条件関係式を求める。第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置でのギャップ量Gを推定した推定ギャップ量(第1切り替え角度ギャップ量)を、前記ギャップ量関係式から求める。このとき、第1前方トーチ45Aに対する第2溶接条件は、前記溶接条件関係式に基づいて、第1切り替え角度ギャップ量から求めた溶接条件である。
第1後方トーチ46Aを用いて第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで溶接を行う、第1後方トーチ46Aに対する第2溶接条件は、以下のように求める。
表1における溶接条件切り替え角度が140度で後方トーチに対する溶接条件と、表3における溶接条件切り替え角度が140度で後方トーチに対する溶接条件と、に基づいて、溶接条件関係式を求める。第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置でのギャップ量Gを推定した推定ギャップ量(第1切り替え角度ギャップ量)を、ギャップ量関係式から求める。このとき、第1後方トーチ46Aに対する第2溶接条件は、前記溶接条件関係式に基づいて、第1切り替え角度ギャップ量から求めた溶接条件である。
トーチ45A,46Aを用いて第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から最終溶接角度θ3に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで溶接を行う第3溶接条件等も、同様に求められる。
溶接部35Aの第2ヘッド38Aのトーチ53A,54Aにおける第1溶接条件から第3溶接条件等は、同様に求められる。
溶接部35Bの第1、第2ヘッドのトーチの溶接条件は、表2及び表4を用いて同様に求められる。溶接部35C,35Dのの第1、第2ヘッドのトーチの溶接条件は、同様に求められる。
以上のように、既設管P1と新設管P2との間の開先(以下、第1開先と言う)に関する溶接条件の全てを求める。測定・芯出し工程T5の終了し、ステップT7に移行する。
芯出し制御部13が、複数のギャップ量Gの少なくとも一部が許容ギャップ量を超えいると判定すると、芯出し制御部13は一対の第1搬送体11の芯出し駆動部12により回転軸を上下方向Z及び直交方向Yに移動させ、既設管P1に対する新設管P2の位置を適宜調節する。複数のセンサ22により複数のギャップ量Gを測定すること、及び、芯出し制御部13が複数のギャップ量Gがそれぞれ許容ギャップ量以下か否かを判定すること、を組にして、芯出し制御部13が、複数のギャップ量Gがそれぞれ許容ギャップ量以下であると判定するまで繰り返す。
なお、図5に示す目違いHL(搬送方向Xに隣り合う一対の配管Pの外周面間の径方向の距離)を許容値以下に調節してから、新設管P2の芯出しをすることが好ましい。
次に、溶接工程(ステップT7)において、溶接ステージSで配管Pの溶接を行う。
溶接ステージS1の溶接工程T7では、溶接部35Aは測定した複数のギャップ量Gに基づいて既設管P1と新設管P2との溶接を行う。溶接部35Aは、既設管P1と新設管P2を溶接する位置に対する中心角度が溶接条件切り替え角度θを跨ぐ前後では、既設管P1と新設管P2を溶接する溶接条件を変化させる。溶接部35Aは、既設管P1と新設管P2を溶接する位置に対する中心角度が溶接条件切り替え角度θを跨がない間は、既設管P1と新設管P2を一定の溶接条件で溶接する。
具体的には、第1ヘッド37Aは、新設管P2の上端部から一方側D1に向かって、例えば40度である第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで、トーチ45A,46Aを用いてトーチ45A,46Aに対する前記第1溶接条件で溶接を行う。第1ヘッド37Aは、トーチ45A,46Aが第1溶接条件切り替え角度θ1を周方向に跨がない間は、新設管P2の上端部における中心角度に対応した一定の前記第1溶接条件で溶接を行う。
次に、第1ヘッド37Aは、第1溶接条件切り替え角度θ1に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から一方側D1に向かって、第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで、トーチ45A,46Aを用いてトーチ45A,46Aに対する前記第2溶接条件で溶接を行う。
すなわち、第1ヘッド37Aは、トーチ45A,46Aが第1溶接条件切り替え角度θに対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置に到達した時点で、トーチ45A,46Aの溶接条件を第1溶接条件切り替え角度θに対応した前記第2溶接条件に切り替える。トーチ45A,46Aは、第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置に達するまでは、前記第2溶接条件で溶接を行う。
次に、第1ヘッド37Aは、第2溶接条件切り替え角度θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置から一方側D1に向かって、最終溶接条件切り替え位置Q1まで、トーチ45A,46Aを用いてトーチ45A,46Aに対する前記第3溶接条件で溶接を行う。
次に、第1ヘッド37Aは、最終溶接条件切り替え位置Q1から一方側D1に向かって、最終溶接角度θ3に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置まで、トーチ45A,46Aを用いてトーチ45A,46Aに対する前記STOP条件で溶接を行う。すなわち、第1ヘッド37Aは、最終溶接条件切り替え位置Q1を周方向に跨ぐ前後では、溶接条件を変化させる。
なお、溶接条件関係式が溶接姿勢によらず一定となる簡略化した場合について、本実施形態及び従来の配管溶接方法の制御方法の違いについて説明する。
図9に、本実施形態の配管溶接方法による、中心角度に対する溶接条件の変化を示す。図9において、横軸は中心角度(度)を表し、縦軸は溶接条件を表す。図6に示すように中心角度とギャップ量Gとの間に曲線L3で示されるギャップ量関係式による関係があり、図7に示すようにギャップ量Gと溶接条件との間に直線L4で示される溶接条件関係式による関係がある。この場合、図9に示すように、中心角度と溶接条件との間に、曲線L3に似た曲線L6で示される関係がある。
本実施形態の配管溶接方法では、中心角度が0度、及び溶接条件切り替え角度θ1,θ2に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置に達したときの溶接条件を、溶接条件関係式に基づいて予め求めている。ただし、中心角度が0度から溶接条件切り替え角度θ1までに対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置を溶接する時の溶接条件は、一定である。中心角度が溶接条件切り替え角度θ1から溶接条件切り替え角度θ2までに対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置、中心角度が溶接条件切り替え角度θ2から最終溶接角度θ3までに対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置を溶接する時の溶接条件も、それぞれ一定である。
ここで、本実施形態の配管溶接方法とは異なり、中心角度が変化するごとに溶接条件関係式に基づいて溶接条件を求める場合を、以下では溶接条件随時演算方式と言う。溶接条件随時演算方式では、本実施形態の配管溶接方法に比べて、中心角度に応じて、より溶接条件関係式に基づいた溶接条件が得られるが、制御が複雑になる。
本実施形態の配管溶接方法での溶接条件と、溶接条件随時演算方式での溶接条件との乖離は、図9中にハッチングで示した領域R1の縦軸に沿う方向の長さとなる。例えば、中心角度が90度のときの溶接条件の乖離は、長さL7である。
中心角度が0度、及び溶接条件切り替え角度θ1,θ2で、本実施形態の配管溶接方法での溶接条件と溶接条件随時演算方式との溶接条件の乖離が無くなる。中心角度が溶接条件切り替え角度θ1,θ2又は最終溶接角度θ3に達するまでは溶接状態の乖離が生じる場合があるが、乖離は比較的小さい。
これに対して、従来用いられていた配管溶接方法では、図10に示すように、中心角度が0度から最終溶接角度θ3に達するまでは、溶接条件は、例えば標準溶接条件C1である。従来の配管溶接方法で用いられる溶接条件が標準溶接条件C1であるとすると、従来の配管溶接方法での溶接条件と、溶接条件随時演算方式での溶接条件との乖離は、図10中にハッチングで示した領域R2の縦軸に沿う方向の長さとなる。例えば、中心角度が90度のときの溶接条件の乖離は、長さL8である。一般的に、領域R2の縦軸に沿う方向の長さは、前記領域R1の縦軸に沿う方向の長さに比べて長くなる。
すなわち、本実施形態の配管溶接方法での溶接条件は、従来の配管溶接方法での溶接条件よりも溶接条件随時演算方式での溶接条件に近くなる。
以上の工程で、第1ヘッド37Aによる溶接が終了する。
次に、第2ヘッド38Aは、新設管P2の上端部から他方側D2に向かって新設管P2の下端部まで溶接を行う。第2ヘッド38Aによる溶接が終了すると、図5に示すように、既設管P1と新設管P2との間の第1開先における、中心軸O1側の部分に、初層B1及び第2層B2が形成される。なお、図5では初層B1等の溶接層を二点鎖線で示している。
第1開先に初層B1及び第2層B2が形成されると、既設管P1に新設管P2が接合され、新設管P2が既設管P1と一体となって、新たな既設管P1となる。第1開先は、新たな既設管P1内に形成される。新たな既設管P1からインターナルクランプ32を取り外す。
溶接ステージS1の溶接工程T7と同時に、溶接ステージS2,S3,S4において溶接工程T7を行う。溶接ステージS2,S3,S4では、前記第1ギャップ量関係式よりも前に求められたギャップ量関係式に基づいて求められた溶接条件に基づいて、溶接が行われる。
全ての溶接ステージSにおける溶接工程T7が終了すると、ステップT9に移行する。
ステップT9では、既設管P1が所望の長さになったか否かを判断する。既設管P1が所望の長さになったときには、ステップT9でYesと判断され、配管溶接方法Tの全工程を終了する。一方で、既設管P1が所望の長さになっていないときには、ステップT9でNoと判断され、初期工程T3に移行する。
初期工程T3及び測定・芯出し工程T5でに続いて行われる溶接工程T7では、溶接ステージS2において、既設管P1内の第1開先に図5に示す第3層B3及び第4層B4が形成される。
溶接工程T7の後で再び行われる溶接工程T7では、溶接ステージS3において、既設管P1内の第1開先に図5に示す第5層B5及び第6層B6が形成される。
溶接ステージS4においても同様に、既設管P1内の第1開先に最終層(不図示)が形成される。
以上の工程で第1開先を構成する配管P同士は完全に接続される。
初期工程T3、測定・芯出し工程T5、及び溶接工程T7を組にして繰り返すことで、既設管P1が搬送方向Xに長くなり、所望の長さになる。
以上説明したように、本実施形態の配管溶接方法T及び配管溶接装置1によれば、搬送方向Xに隣り合う配管Pの端部間のギャップ量Gを測定し、そのギャップ量Gが、配管Pの全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、配管Pを芯出しする。そして、複数の溶接ステージSでの配管Pの溶接条件の総てを、測定したギャップ量Gに基づいて設定する。従って、配管Pの突き合わせ溶接を行う前に、複数の溶接ステージS全てでの溶接条件が分かる。
総ての溶接条件を設定した後で、複数の溶接ステージSで配管Pの溶接を行う。配管Pを溶接する際に配管Pのギャップ量Gを測定してダイナミックに溶接条件の設定及び制御を行う必要が無いため、簡単な制御で配管Pの溶接を行うことができる。
配管溶接方法Tでは溶接工程T7を行う前に溶接条件切り替え角度θを定め、配管溶接装置1は溶接条件切り替え角度θを設定する切り替え角度設定部65を備えている。そして、複数の溶接ステージSにおいて、溶接条件切り替え角度θを跨ぐ前後では溶接条件を変化させるが、溶接条件切り替え角度θを跨がない間は一定の溶接条件で溶接する。これにより、配管Pの溶接を行う中心軸O1回りの角度に対応した位置に応じて溶接条件を変化させつつ、溶接条件の変化を溶接条件切り替え角度θを跨ぐ前後に抑えて、複雑な制御を避けて、より簡単な制御で配管Pの溶接を行うことができる。
ギャップ量関係式、推定ギャップ量、及び溶接条件を求めてから、溶接工程T7で当該溶接条件で溶接する。ギャップ量Gを実際には測定していない、配管Pの中心軸O1回りの所定の角度に対応した位置においても、ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求めることで、ギャップ量Gを精度良く推定することができる。そして、精度良く推定した推定ギャップ量、及び標準ギャップ量G1、標準溶接条件C1、最大ギャップ量G2、最大溶接条件C2、に基づいて、前記対応した位置における好適な溶接条件を溶接工程T7を行う前に求め、溶接工程T7においてこの溶接条件で溶接することができる。
推定ギャップ量に基づいて溶接することで、溶接の品質を確保するとともに、溶接時間が増大するのを抑制することができる。
標準ギャップ量G1及び最大ギャップ量G2以外のギャップ量Gに対する溶接条件を実際に求めたり記憶させたりする必要が無いため、配管溶接装置1に必要なメモリの容量を小さくする等ができ、簡単な制御で配管Pの溶接を行うことができる。
配管溶接装置1は、ギャップ量演算部69を備えている。ギャップ量Gを実際には測定していない、配管Pの中心軸O1回りの所定の角度に対応した位置においても、ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求めることで、ギャップ量Gを精度良く推定することができる。
溶接条件切り替え角度θにおける切り替え角度ギャップ量をギャップ量関係式から求め、溶接条件切り替え角度θにおける溶接条件を、ギャップ量関係式から求めた切り替え角度ギャップ量及び溶接条件関係式から求める。従って、各溶接条件切り替え角度θに対応した切り替え角度ギャップ量を、ギャップ量関係式から精度良く求めることができる。そして、溶接条件切り替え角度に対応した溶接条件を、溶接条件関係式及び切り替え角度ギャップ量から精度良く求めることができる。
そして、配管Pの溶接を行う中心軸O1回りの角度に対応した位置に応じて溶接条件を変化させつつ、溶接条件の変化を溶接条件切り替え角度θを跨ぐ前後に抑えることで、中心軸O1回りの角度が変化するごとに溶接条件を変化させる場合に比べて、簡単な制御で配管Pの溶接を行うことができる。
溶接条件関係式を求めないと、標準ギャップ量G1近傍の溶接条件、及び最大ギャップ量G2近傍の溶接条件しか分からない。溶接条件関係式を求めることで、標準ギャップ量G1と最大ギャップ量G2との間の溶接条件も精度良く求めることができる。
配管溶接装置1は溶接条件演算部71を備える。ギャップ量演算部69は切り替え角度ギャップ量を求め、溶接条件演算部71は切り替え溶接条件を求める。そして、溶接部35Aは、溶接条件切り替え角度θに対応する配管Pの部分に到達した時点で、切り替え溶接条件で溶接する。
このように構成することで、溶接条件切り替え角度θが、ギャップ量Gを実際には測定していない位置に対応する中心軸O1回りの角度であっても、ギャップ量関係式に基づいて、溶接条件切り替え角度θに対する切り替え角度ギャップ量を精度良く推定することができる。
そして、その切り替え角度ギャップ量に対応する溶接条件を直接的には設定していない場合であっても、溶接条件関係式に基づいて、精度良く推定した切り替え角度ギャップ量に対する好適な切り替え溶接条件を求めることができる。従って、溶接条件切り替え角度θに対応する配管Pの部分に到達した時点で、好適に求めた切り替え溶接条件で溶接することができる。
配管溶接方法T及び配管溶接装置1では、最終溶接条件切り替え位置Q1を周方向に跨ぐ前後では溶接条件を変化させる。従って、中心軸O1回りの角度ではなく、配管Pの最終溶接条件切り替え位置Q1に基づいて溶接条件を変化させ、配管Pにおける溶接が終了する部分近傍を一定の溶接条件で確実に溶接することができる。
これにより、最終溶接条件切り替え位置Q1と、最終溶接角度θ3に対応した新設管P2の中心軸O1回りの位置との間の初層B1等の形状を一定に保つことができ、最終層を形成した後のグラインダ掛けに要する作業量を低減させることができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、配管溶接方法T中の測定・芯出し工程T5における測定工程及び芯出し工程は、互いに別々の工程として行ってもよい。配管溶接方法Tでは、溶接工程T7を行う前に溶接条件切り替え角度θを定めなくてもよい。
配管溶接方法Tでは、基準溶接条件設定工程T1を行わなくてもよい。配管溶接方法Tでは、最終溶接条件切り替え位置Q1を定めなくてもよい。
配管溶接装置1は、切り替え角度設定部65、最終切り替え位置設定部66、ギャップ量演算部69、及び溶接条件演算部71を備えなくてもよい。
第1開先に対して、溶接ステージS1で初層B1及び第2層B2が形成され、溶接ステージS2で第3層B3及び第4層B4が形成され、溶接ステージS3で第5層B5及び第6層B6が形成され、溶接ステージS4で最終層が形成されるとした。
しかし、各溶接ステージSで形成される層は特に限定されず、例えば、溶接ステージS1で初層B1から第4層B4が形成され、溶接ステージS2で第5層B5から最終層が形成され、溶接ステージS3,S4で層が形成されない等としてもよい。
1 配管溶接装置
10 芯出し部
20 測定部
35A,35B,35C,35D 溶接部
65 切り替え角度設定部
66 最終切り替え位置設定部
67 溶接条件設定部
69 ギャップ量演算部
71 溶接条件演算部
C1 標準溶接条件
C2 最大溶接条件
D1 一方側
G ギャップ量
G1 標準ギャップ量
G2 最大ギャップ量
O1 中心軸
P 配管
Q1 最終溶接条件切り替え位置
S1,S2,S3,S4 溶接ステージ
T 配管溶接方法
T1 基準溶接条件設定工程
T7 溶接工程
θ1 第1溶接条件切り替え角度(溶接条件切り替え角度)
θ2 第2溶接条件切り替え角度(溶接条件切り替え角度)
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の配管溶接方法は、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接方法であって、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定工程と、前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し工程と、複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接工程と、を行い、前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接工程を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定し、前記複数の溶接ステージのそれぞれにおける、前記配管の中心軸回りの溶接条件切り替え角度を前記溶接工程を行う前に定め、前記複数の溶接ステージのそれぞれの前記溶接工程において、前記溶接条件切り替え角度を跨ぐ前後では溶接条件を変化させ、前記溶接条件切り替え角度を跨がない間は一定の溶接条件で溶接することを特徴としている。
また、本発明の配管溶接方法は、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接方法であって、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定工程と、前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し工程と、複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接工程と、を行い、前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接工程を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定し、前記配管を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件を、前記溶接工程を行う前に定める基準溶接条件設定工程を行い、前記測定工程では、前記配管の周方向に前記ギャップ量を複数測定し、測定した前記複数のギャップ量に基づいて、前記配管の中心軸回りの角度に対する前記ギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求め、前記配管における前記複数のギャップ量を測定していない前記配管の中心軸回りの角度に対して、前記ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求め、前記溶接工程を行う前に、前記最大ギャップ量、前記最大溶接条件、前記標準ギャップ量、前記標準溶接条件、及び前記推定ギャップ量から溶接条件を求め、前記溶接工程では、当該溶接条件で溶接することを特徴としている。
また、本発明の配管溶接装置は、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接装置であって、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定部と、前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し部と、複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接部と、前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接部が前記配管の溶接を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定する溶接条件設定部と、前記複数の溶接ステージのそれぞれにおける、前記配管の中心軸回りの溶接条件切り替え角度を前記溶接部が前記配管の溶接を行う前に定める切り替え角度設定部と、を備え、前記溶接部は、前記溶接条件切り替え角度を跨ぐ前後では溶接条件を変化させ、前記溶接条件切り替え角度を跨がない間は一定の溶接条件で溶接することを特徴としている。
また、本発明の配管溶接装置は、軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接装置であって、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定部と、前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し部と、複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接部と、前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接部が前記配管の溶接を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定する溶接条件設定部と、を備え、前記測定部は、前記配管の周方向に前記ギャップ量を複数測定し、前記配管溶接装置は、前記測定部が測定した複数の前記ギャップ量に基づいて、前記配管の中心軸回りの角度に対する前記ギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求めるギャップ量演算部と、前記配管を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件に基づいて、前記ギャップ量に対する溶接条件の関係式である溶接条件関係式を求める溶接条件演算部と、を更に備え、前記ギャップ量演算部は、前記配管における前記複数のギャップ量を測定していない前記配管の中心軸回りの角度に対して、前記ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求め、前記溶接条件演算部は、前記溶接条件関係式に基づいて、前記推定ギャップ量に対する溶接条件を求め、前記溶接部は、当該溶接条件で溶接することを特徴としている。

Claims (12)

  1. 軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接方法であって、
    前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定工程と、
    前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し工程と、
    複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接工程と、
    を行い、
    前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接工程を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定する配管溶接方法。
  2. 前記複数の溶接ステージのそれぞれにおける、前記配管の中心軸回りの溶接条件切り替え角度を前記溶接工程を行う前に定め、
    前記複数の溶接ステージのそれぞれの前記溶接工程において、
    前記溶接条件切り替え角度を跨ぐ前後では溶接条件を変化させ、
    前記溶接条件切り替え角度を跨がない間は一定の溶接条件で溶接する請求項1に記載の配管溶接方法。
  3. 前記配管を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件を、前記溶接工程を行う前に定める基準溶接条件設定工程を行い、
    前記測定工程では、
    前記配管の周方向に前記ギャップ量を複数測定し、
    測定した前記複数のギャップ量に基づいて、前記配管の中心軸回りの角度に対する前記ギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求め、
    前記配管における前記複数のギャップ量を測定していない前記配管の中心軸回りの角度に対して、前記ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求め、
    前記溶接工程を行う前に、前記最大ギャップ量、前記最大溶接条件、前記標準ギャップ量、前記標準溶接条件、及び前記推定ギャップ量から溶接条件を求め、
    前記溶接工程では、当該溶接条件で溶接する請求項2に記載の配管溶接方法。
  4. 前記配管を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件を、前記溶接工程を行う前に定める基準溶接条件設定工程を行い、
    前記測定工程では、
    前記配管の周方向に前記ギャップ量を複数測定し、
    測定した前記複数のギャップ量に基づいて、前記配管の中心軸回りの角度に対する前記ギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求め、
    前記配管における前記複数のギャップ量を測定していない前記配管の中心軸回りの角度に対して、前記ギャップ量関係式に基づいて推定ギャップ量を求め、
    前記溶接工程を行う前に、前記最大ギャップ量、前記最大溶接条件、前記標準ギャップ量、前記標準溶接条件、及び前記推定ギャップ量から溶接条件を求め、
    前記溶接工程では、当該溶接条件で溶接する請求項1に記載の配管溶接方法。
  5. 前記溶接条件切り替え角度を複数定め、
    前記複数の溶接条件切り替え角度における切り替え角度ギャップ量複数を前記ギャップ量関係式から求め、
    前記複数の溶接条件切り替え角度における溶接条件を、前記最大ギャップ量、前記最大溶接条件、前記標準ギャップ量、前記標準溶接条件、及び前記複数の切り替え角度ギャップ量から求め、
    前記溶接工程では、前記配管の周方向の一方側に向かって溶接を行い、
    前記複数の溶接条件切り替え角度の1つである第1溶接条件切り替え角度を前記周方向に跨がない間は、一定の第1溶接条件で溶接を行い、
    前記第1溶接条件切り替え角度に到達した時点で、前記第1溶接条件切り替え角度に対応した第2溶接条件に切り替え、
    前記複数の溶接条件切り替え角度のうち前記第1溶接条件切り替え角度とは異なる第2溶接条件切り替え角度までは、前記第2溶接条件で溶接を行う請求項3に記載の配管溶接方法。
  6. 前記複数の溶接条件切り替え角度のうち最も大きい前記溶接条件切り替え角度を前記周方向の一方側に超えた前記配管の位置を最終溶接条件切り替え位置とし、
    前記最終溶接条件切り替え位置を前記周方向に跨ぐ前後では溶接条件を変化させる請求項5に記載の配管溶接方法。
  7. 軸方向に並べて配置された配管の端部同士を突き合わせた状態で、前記軸方向に隣り合う前記配管の端部同士を溶接する配管溶接装置であって、
    前記軸方向に隣り合う前記配管の端部間のギャップ量を測定する測定部と、
    前記ギャップ量が全周にわたって予め定められた許容ギャップ量以下になるように、前記配管を芯出しする芯出し部と、
    複数の溶接ステージで前記配管の溶接を行う溶接部と、
    前記複数の溶接ステージでの前記配管の溶接条件の総てを、前記溶接部が前記配管の溶接を行う前に前記ギャップ量に基づいて設定する溶接条件設定部と、
    を備える配管溶接装置。
  8. 前記複数の溶接ステージのそれぞれにおける、前記配管の中心軸回りの溶接条件切り替え角度を前記溶接部が前記配管の溶接を行う前に定める切り替え角度設定部を備え、
    前記溶接部は、
    前記溶接条件切り替え角度を跨ぐ前後では溶接条件を変化させ、
    前記溶接条件切り替え角度を跨がない間は一定の溶接条件で溶接する請求項7に記載の配管溶接装置。
  9. 前記測定部は、前記配管の周方向に前記ギャップ量を複数測定し、
    前記測定部が測定した複数の前記ギャップ量に基づいて、前記配管の中心軸回りの角度に対する前記ギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求めるギャップ量演算部を備える請求項8に記載の配管溶接装置。
  10. 前記測定部は、前記配管の周方向に前記ギャップ量を複数測定し、
    前記測定部が測定した複数の前記ギャップ量に基づいて、前記配管の中心軸回りの角度に対する前記ギャップ量の関係式であるギャップ量関係式を求めるギャップ量演算部を備える請求項7に記載の配管溶接装置。
  11. 前記配管を裏当て金無しで溶接可能な最大ギャップ量における最大溶接条件、及び前記最大ギャップ量よりも小さい標準ギャップ量における標準溶接条件に基づいて、前記ギャップ量に対する溶接条件の関係式である溶接条件関係式を求める溶接条件演算部を備え、
    前記ギャップ量演算部は、前記ギャップ量関係式に基づいて、前記溶接条件切り替え角度に対する切り替え角度ギャップ量を求め、
    前記溶接条件演算部は、前記溶接条件関係式に基づいて、前記切り替え角度ギャップ量に対する切り替え溶接条件を求め、
    前記溶接部は、前記溶接条件切り替え角度に対応する前記配管の部分に到達した時点で、前記切り替え溶接条件で溶接する請求項9に記載の配管溶接装置。
  12. 前記溶接条件切り替え角度を前記配管の周方向の一方側に超えた前記配管の位置を最終溶接条件切り替え位置とする最終切り替え位置設定部を備え、
    前記溶接部は、前記最終溶接条件切り替え位置を前記周方向に跨ぐ前後では溶接条件を変化させる請求項11に記載の配管溶接装置。
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