JP2020155839A - Ad変換回路 - Google Patents
Ad変換回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020155839A JP2020155839A JP2019050360A JP2019050360A JP2020155839A JP 2020155839 A JP2020155839 A JP 2020155839A JP 2019050360 A JP2019050360 A JP 2019050360A JP 2019050360 A JP2019050360 A JP 2019050360A JP 2020155839 A JP2020155839 A JP 2020155839A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- conversion circuit
- input
- quantizer
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03M—CODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
- H03M3/00—Conversion of analogue values to or from differential modulation
- H03M3/30—Delta-sigma modulation
- H03M3/322—Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters
- H03M3/368—Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters of noise other than the quantisation noise already being shaped inherently by delta-sigma modulators
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03M—CODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
- H03M3/00—Conversion of analogue values to or from differential modulation
- H03M3/30—Delta-sigma modulation
- H03M3/39—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators
- H03M3/412—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution
- H03M3/414—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution having multiple quantisers arranged in cascaded loops, each of the second and further loops processing the quantisation error of the loop preceding it, i.e. multiple stage noise shaping [MASH] type
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03M—CODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
- H03M3/00—Conversion of analogue values to or from differential modulation
- H03M3/30—Delta-sigma modulation
- H03M3/39—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators
- H03M3/412—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution
- H03M3/422—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution having one quantiser only
- H03M3/424—Structural details of delta-sigma modulators, e.g. incremental delta-sigma modulators characterised by the number of quantisers and their type and resolution having one quantiser only the quantiser being a multiple bit one
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03M—CODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
- H03M3/00—Conversion of analogue values to or from differential modulation
- H03M3/30—Delta-sigma modulation
- H03M3/458—Analogue/digital converters using delta-sigma modulation as an intermediate step
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
Abstract
【課題】一つの実施形態は、信号に含まれる誤差を低減できるAD変換回路を提供することを目的とする。【解決手段】一つの実施形態によれば、AD変換回路の第1のΔΣ変換回路において、第1の量子化器は、1.5ビットの分解能を有する。第1の信号ラインは、第1の量子化器の入力側に電気的に接続されている。第1のフィードバックラインは、第1の量子化器の出力側から第1の信号ラインの入力ノードへ帰還する。第2のΔΣ変換回路はにおいて、第2の量子化器は、マルチビットの分解能を有する。第2の信号ラインは、第2の量子化器の入力側に電気的に接続されている。第2のフィードバックラインは、第2の量子化器の出力側から第2の信号ラインの入力ノードへ帰還する。第1の信号ラインの中間ノードと第1のフィードバックラインの中間ノードとは、第2の信号ラインの入力ノードに電気的に接続されている。【選択図】図1
Description
本実施形態は、AD変換回路に関する。
AD変換回路は、アナログ信号を量子化し、量子化の結果に応じた信号を出力する。このとき、信号に含まれる誤差を低減することが望まれる。
B. P. Brandt and B. A. Wooley, "A 50MHz Multibit Sigma−Delta Modulator for 12−b 2−MHz A/D Conversion" IEEE J. of Solid−State Circuits, vol.26, No.12, pp. 1746−1756, December 1991.
一つの実施形態は、信号に含まれる誤差を低減できるAD変換回路を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、第1のΔΣ変換回路と第2のΔΣ変換回路とを有するAD変換回路が提供される。第1のΔΣ変換回路は、第1の量子化器と第1の信号ラインと第1のフィードバックラインとを有する。第1の量子化器は、1.5ビットの分解能を有する。第1の信号ラインは、第1の量子化器の入力側に電気的に接続されている。第1のフィードバックラインは、第1の量子化器の出力側から第1の信号ラインの入力ノードへ帰還する。第2のΔΣ変換回路は、第2の量子化器と第2の信号ラインと第2のフィードバックラインとを有する。第2の量子化器は、マルチビットの分解能を有する。第2の信号ラインは、第2の量子化器の入力側に電気的に接続されている。第2のフィードバックラインは、第2の量子化器の出力側から第2の信号ラインの入力ノードへ帰還する。第1の信号ラインの中間ノードと第1のフィードバックラインの中間ノードとは、第2の信号ラインの入力ノードに電気的に接続されている。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかるAD変換回路を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
(実施形態)
実施形態にかかるAD変換回路は、アナログ信号を量子化し、量子化の結果に応じたデジタル信号を出力する。AD変換回路は、ΔΣ型のAD変換回路で構成され得る。ΔΣ型のAD変換回路は、アナログ信号を積分(Σ)した信号とデジタル信号に対してDA変換等を行いフィードバックした信号との差分(Δ)を求め、参照電圧と比較して量子化する。AD変換回路では、アナログ信号を量子化する際にアナログ信号のレベルと量子化されたビットのレベルとに応じた量子化誤差が発生する。この量子化誤差は、AD変換回路の次数、すなわち、フィードバックの段数を増やすと、その周波数特性のピークを高周波数側へシフトさせるノイズシェーピング特性の効果を増加させ得る。
実施形態にかかるAD変換回路は、アナログ信号を量子化し、量子化の結果に応じたデジタル信号を出力する。AD変換回路は、ΔΣ型のAD変換回路で構成され得る。ΔΣ型のAD変換回路は、アナログ信号を積分(Σ)した信号とデジタル信号に対してDA変換等を行いフィードバックした信号との差分(Δ)を求め、参照電圧と比較して量子化する。AD変換回路では、アナログ信号を量子化する際にアナログ信号のレベルと量子化されたビットのレベルとに応じた量子化誤差が発生する。この量子化誤差は、AD変換回路の次数、すなわち、フィードバックの段数を増やすと、その周波数特性のピークを高周波数側へシフトさせるノイズシェーピング特性の効果を増加させ得る。
しかし、AD変換回路において、フィードバックの段数を増やすとAD変換回路の動作が不安定化する可能性がある。そのため、AD変換回路は、3次MASH(Multi−Stage Noise Shaping)ΔΣ型のAD変換回路で構成され得る。3次MASH型ΔΣ型のAD変換回路では、2次ΔΣ変換回路と1次ΔΣ変換回路とが従属接続され、両者の誤差を低減する(例えば、キャンセルする)ことで、2次相当の安定性で3次のノイズシェーピング特性を実現できる。
例えば、AD変換回路1は、図1に示すように構成され得る。AD変換回路1は、AD変換部10及びフィルタ部20を有する。AD変換部10は、ΔΣ変換回路11、ΔΣ変換回路12、接続回路14、及び誤差低減回路13を有する。フィルタ部20は、デシメーションフィルタ21を有する。ΔΣ変換回路11は、2次ΔΣ変換回路として構成され得る。ΔΣ変換回路12は、1次ΔΣ変換回路として構成され得る。接続回路14は、ΔΣ変換回路11に対してΔΣ変換回路12を従属接続させる。誤差低減回路13は、ΔΣ変換回路11の量子化誤差をキャンセルし、ΔΣ変換回路12の量子化誤差に3次のノイズシェーピングをかける。ノイズシェーピングは、量子化誤差を高周波数側にシフトさせる処理である。誤差低減回路13でノイズシェーピングが適切に行われた場合、デシメーションフィルタ21は、高周波数側の量子化誤差を効果的に低減でき、AD変換回路1の特性(SNDR)が向上され得る。
例えば、AD変換回路1において、AD変換の非線形性が最も影響する1段目の2次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路11)に1ビットの量子化器を使用すれば、線形性を確保でき、2段目の1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)にマルチビットの量子化器を使用すれば、ダイナミックレンジを確保できる。1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)のマルチビット量子化器で発生する非線形誤差は、ノイズシェーピングがかかるため、AD変換回路1の特性(SNDR)に与える影響は軽微である。
例えば、AD変換部10の線形モデルは、図2に示すようになる。図2は、AD変換部10の線形モデルを示す図である。
図2に示すように、ΔΣ変換回路11は、2段階のフィードバックがかかる2次ΔΣ変換回路として構成されている。ΔΣ変換回路11は、信号ラインSL1、フィードバックラインFL1、フィードバックラインFL3、減算器111、積分回路112、減算器113、積分回路114、量子化器115、及び係数116を有する。
信号ラインSL1及びフィードバックラインFL1は、入力ノード11aと出力ノード11bとの間で互いに並列に電気的に接続されている。フィードバックラインFL3は、フィードバックラインFL1から分岐して中間ノード11cに電気的に接続されている。中間ノード11cは、信号ラインSL1における入力ノード11aと出力ノード11bとの間のノードである。
信号ラインSL1上の入力ノード11aから出力ノード11bへ至る信号経路上には、減算器111、積分回路112、減算器113、積分回路114、及び量子化器115が順に配されている。積分回路112は、加算器112a及び遅延回路112bを有する。遅延回路112bの出力側は、加算器112aの入力側に接続されている。積分回路114は、加算器114a及び遅延回路114bを有する。遅延回路114bの出力側は、加算器114aの入力側に接続されている。量子化器115は、加算器115aを有する。
フィードバックラインFL1と出力ノード11bとの間には、量子化器115が配されている。フィードバックラインFL1及びフィードバックラインFL3から中間ノード11cへ帰還するフィードバック経路上には、係数116が順に配されている。
ΔΣ変換回路12は、1段階のフィードバックがかかる1次ΔΣ変換回路として構成されている。ΔΣ変換回路12は、信号ラインSL2、フィードバックラインFL2、減算器121、積分回路122、及び量子化器125を有する。
信号ラインSL2及びフィードバックラインFL2は、入力ノード12aと出力ノード12bとの間で互いに並列に電気的に接続されている。
信号ラインSL2上の入力ノード12aから出力ノード12bへ至る信号経路上には、減算器121、積分回路122、及び量子化器125が順に配されている。フィードバックラインFL2と出力ノード12bとの間には、量子化器125が配されている。積分回路122は、加算器122a及び遅延回路122bを有する。量子化器125は、加算器125a及び加算器125bを有する。
接続回路14は、信号ラインSL2の入力ノード12aを、信号ラインSL1の中間ノード11dとフィードバックラインFL1の中間ノード11eとに電気的に接続させている。接続回路14は、加算器141、係数142、及び係数143を有する。加算器141は、入力側が信号ラインSL1の中間ノード11dと係数142の出力ノードとに電気的に接続され、出力側が係数143の入力ノードに電気的に接続されている。係数142は、入力側がフィードバックラインFL1の中間ノード11eに電気的に接続され、出力側が加算器141の入力側に電気的に接続されている。係数143は、入力側が加算器141の出力側に電気的に接続され、出力側が信号ラインSL2に電気的に接続されている。
誤差低減回路13は、2次ΔΣ変換回路の誤差と1次ΔΣ変換回路の誤差とを低減する。誤差低減回路13は、信号ラインSL3、信号ラインSL4、信号ラインSL5、遅延回路131、係数132、係数133、微分回路135、微分回路136、減算器137を有する。
信号ラインSL3及び信号ラインSL4は、入力ノード13a,13bと出力ノード13cとの間で互いに並列に電気的に接続されている。信号ラインSL5は、信号ラインSL3における中間ノード13dと信号ラインSL4における中間ノード13eとの間で電気的に接続されている。
信号ラインSL3上の入力ノード13aから出力ノード13cへ至る信号経路上には、遅延回路131、及び減算器137が順に配されている。信号ラインSL4上の入力ノード13bから出力ノード13cへ至る信号経路上には、係数133、減算器134、微分回路135、微分回路136、減算器137が順に配されている。信号ラインSL5上の中間ノード13dから中間ノード13eへ至る信号経路上には、係数132が配されている。微分回路135は、遅延回路135a及び減算器135bを有する。微分回路136は、遅延回路136a及び減算器136bを有する。
図2に示す構成をz変換された系として考える。ΔΣ変換回路11において、入力されるアナログ信号をU(z)とすると、等価的に、積分回路112及び積分回路114でそれぞれz−1の遅延がかかり、z−2・U(z)となる。また、量子化器115は、アナログ信号から量子化された信号(デジタル信号)を生成する。このとき、等価的に、量子化器115において、加算器115aがアナログ信号に量子化誤差E1(z)を加算して信号(デジタル信号)とする。この量子化誤差E1(z)は、フィードバックラインFL1を介してフィードバックされる際に減算器111でアナログ信号から減算され、フィードバックラインFL1及びフィードバックラインFL3を介してフィードバックされる際に減算器113でアナログ信号から減算される。量子化誤差E1(z)が減算器111,113で減算されたアナログ信号は、積分回路112及び積分回路114でそれぞれz−1の遅延がかかることで、(1−z−2)・E1(z)となる。ΔΣ変換回路11から出力される信号をY1(z)とすると、Y1(z)は、次の数式1で表し得る。
なお、係数116は、b2の係数を有し、フィードバックラインFL1及びフィードバックラインFL3を介してフィードバックされた信号に係数b2を掛ける。
接続回路14において、係数142は、フィードバックラインFL1でフィードバックされる信号(アナログ信号)に係数λを掛ける。減算器141は、信号ラインSL1における中間ノード11dの信号(アナログ信号)から係数142で増幅された信号を減算し係数143へ供給する。係数143は、供給された信号に係数βを掛けてΔΣ変換回路12へ入力する。
ΔΣ変換回路12において、入力される信号(アナログ信号)は、β・[(1−λ)・Y1(z)−E1(z)]で表されるが、積分回路122でz−1の遅延がかかり、z−1・β・[(1−λ)・Y1(z)−E1(z)]となる。また、量子化器125は、アナログ信号から量子化された信号(デジタル信号)を生成する。このとき、等価的に、量子化器125において、加算器125aがアナログ信号に量子化誤差E2(z)を加算して信号(デジタル信号)とする。量子化誤差E1(z)は、フィードバックラインFL2を介してフィードバックされる際に減算器121でアナログ信号から減算され、積分回路122でz−1の遅延がかかることで、(1−z−1)・E2(z)となる。さらに、量子化器125は、信号(デジタル信号)をDA変換してフィードバック用のアナログ信号を生成する。このとき、等価的に、量子化器125において、加算器125aがデジタル信号に非線形性誤差ED(z)を加算して信号(アナログ信号)とする。この非線形性誤差ED(z)は、フィードバックラインFL2を介してフィードバックされる際に減算器121でアナログ信号から減算され、積分回路122でz−1の遅延がかかることで、−z−1・ED(z)となる。ΔΣ変換回路12から出力される信号をY1(z)とすると、Y1(z)は、次の数式2で表し得る。
誤差低減回路13において、入力ノード13aに供給された信号(デジタル信号)Y1(z)は、遅延回路131でz−1の遅延がかかり、z−1・Y1(z)となる。信号z−1・Y1(z)は、減算器137及び係数132へそれぞれ供給される。信号z−1・Y1(z)は、係数132により(1−λ)の係数が掛かり、(1−λ)・Y1(z)となる。入力ノード13bに供給された信号(デジタル信号)Y2(z)は、係数133により(1/β)の係数が掛かり、(1/β)・Y2(z)となる。この信号は、減算器134により(1/β)・Y2(z)−(1−λ)・Y1(z)となり、微分回路135,136でz−1の遅延がかかった成分との差分がとられることで、(1−z−1)2・[(1/β)・Y2(z)−(1−λ)・Y1(z)]となる。この信号は、数式1及び数式2を代入すると、次の数式3で表され得る。
減算器137は、信号z−1・Y1(z)から信号(1−z−1)2・[(1/β)・Y2(z)−(1−λ)・Y1(z)]を減算し、信号z−1・Y1(z)−(1−z−1)2・[(1/β)・Y2(z)−(1−λ)・Y1(z)]を得る。得られた信号は、次の数式4で表され得る。
数式4に示されるように、1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)の量子化器で発生し得る量子化誤差E2(z)には、(1−z−1)3で示される3次のノイズシェーピングがかかる。1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)の量子化器(マルチビットDAC)で発生し得る非線形誤差ED(z)には、(1−z−1)2で示される2次のノイズシェーピングがかかる。一方、2次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路11)の入力U(z)には、ノイズシェーピングがかからない。
例えば、小信号入力時との特性(SNDR)を確保しようとしてλ=β=1とした場合、1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)の入力は、2次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路11)の量子化誤差E1(z)になる。量子化誤差E1(z)は入力信号U(z)が大きくなるにつれて増大する。大信号入力時において、1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)の入力が過負荷状態(オーバーロード)になると、SNDRが大幅に劣化してしまう。
大信号入力時との特性(SNDR)を確保するためには、過負荷状態にならないように、係数λ、βを調整する。通常、βは1より小さくするが、図2に示したように、1次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路12)の出力Y2(z)における量子化誤差E2(z)とDACの非線形誤差ED(z)とは、それぞれ、1/βの割合で増加する。これにより、小信号入力時において、特性(SNDR)が大幅に劣化してしまう。
つまり、大信号入力時と小信号入力時との特性(SNDR)がトレードオフの関係になっている。大信号入力時と小信号入力時とのそれぞれにおいて、AD変換回路1の特性(SNDR)を向上させそのダイナミックレンジを拡大することが望まれる。
例えば、量子化のビット数を増加できれば、量子化誤差E1(z)を小さくすることができるとともに、AD変換回路1のダイナミックレンジを拡大できることが期待される。このため、2次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路11)の量子化器をマルチビットの量子化器にすることが考えられる。この場合、2次ΔΣ変換回路の量子化器で非線形誤差が生じ得る。この非線形誤差は、入力信号に直接フィードバックされ、入力信号U(z)に含まれることになる。数式4に示されるように、この非線形誤差を含む入力信号U(z)には、ノイズシェーピングがかからない。ミスマッチ誤差シェーピングなど、この誤差を軽減する手法はあるが、回路構成が複雑になってしまう。
そこで、本実施形態では、AD変換回路1において、2次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路11)における量子化器を1.5ビットの分解能を有する量子化器とすることで、量子化のビット数の増加と非線形誤差の抑制との両立化を図る。
具体的には、AD変換回路1は、図3に示すように構成され得る。ΔΣ変換回路11において、量子化器115は、1.5ビットの分解能を有する1.5ビット量子化器として構成される。量子化器115は、1.5ビットADC(AD Converter)1151及び1.5ビットDAC(DA Converter)1152を有する。
ΔΣ変換回路12において、量子化器125は、Nビット(Nは2以上の整数)の分解能を有するNビット量子化器として構成される。量子化器125は、NビットADC1251及びNビットDAC1252を有する。
ΔΣ変換回路11において、1.5ビットADC1151は、アナログ信号に対して1.5ビットの分解能でAD変換を行い、量子化されたビット値を示すデジタル信号を生成する。1.5ビットDAC1152は、デジタル信号に対して1.5ビットの分解能でDA変換を行い、アナログ信号を生成する。
量子化器115において、1.5ビットDAC1152は、図4(a)、図4(b)に示すような入出力伝達特性を示す。図4(a)、図4(b)は、横軸が入力デジタル信号(in)を示し、縦軸が出力アナログ信号(out)を示している。図4は、量子化器115の動作を示す図である。すなわち、図4(a)は、量子化後の信号(デジタル信号)に誤差が含まれない場合における1.5ビットDAC1152の入出力伝達特性を示している。図4(b)は、量子化後の信号(デジタル信号)に誤差が含まれる場合における1.5ビットDAC1152の入出力伝達特性を示している。1.5ビットDAC1152によるDA変換では、図4(a)に示すように誤差がない場合だけでなく、図4(b)に示すように誤差があっても、DA変換における線形性が維持され得る。これにより、1.5ビットADC1151における量子化誤差E1(z)を小さくすることができ、1.5ビットDAC1152における非線形誤差の発生を抑制できる。
しかしながら、量子化器115を1.5ビット量子化器にすると、AD変換回路1へ入力されるアナログ信号Uの振幅が小さいときに、1.5ビットDAC1152に入力されるデジタル信号(コード値)に“0”が連続し、入力信号値と閾値との有効な差分がフィードバックされなくなるため、ノイズシェーピングがかからなくなる可能性が生じる。
そのため、図3に示すΔΣ変換回路11は、調整回路117をさらに有する。調整回路117は、入力側が外部の調整信号生成回路100に電気的に接続され、出力側が減算器113に電気的に接続されている。調整回路117は、ライン117aを有する。なお、調整信号生成回路100は、調整回路117内に配されていてもよい。
ライン117aは、調整信号生成回路100で生成された調整信号Xを一端117a1で受け、調整信号Xを他端117a3経由で減算器113へ供給する。減算器113は、アナログ信号からフィードバック信号を減算した結果に調整信号Xを加算して積分回路114へ供給する。
調整信号Xは、例えば、図5に示すように、周期的に振幅“+1”及び振幅“−1”になるパルスを含む信号であってもよい。図5は、調整回路117の動作を示す波形図である。信号Xにおけるパルス振幅“+1”の周期は、信号帯域より高い所定の周波数に対応した周期PT1であってもよい。同様に、信号Xにおけるパルス振幅“−1”の周期は、信号帯域より高い所定の周波数に対応した周期PT1であってもよい。信号Xにおけるパルス振幅“+1”とパルス振幅“−1”との時間間隔PT2は、周期PT1に対する所定の割合の時間長さを有していてもよく、例えば、周期PT1の略半分とすることができる。
例えば、図5のAD変換回路1におけるサンプリングレートを32MSPS、オーバーサンプリングレート32倍、信号帯域500kHzとしたときに、周期PT1=1MHzとしてもよい。
これにより、入力アナログ信号の振幅が小さいときに、1.5ビットDAC1152に入力されるデジタル信号(コード値)に“0”が連続することを避けることができ、入力信号値と閾値の差分がフィードバックされるようにすることができ、ノイズシェーピングがかかるようにすることができる。入力Xの1MHz成分は、入力信号Uの帯域500kHzよりも高いので、ノイズシェーピングされた量子化誤差とともに後段のデシメーションフィルタ21で除去することができる。
なお、図3では、1段目の積分回路112及び2段目の積分回路114の間のノード11cに調整信号Xを入力しているが、調整信号Xを入力する箇所は、2段目の積分回路114及び1.5ビットADC1511の間のノード11dでも構わない。また、1段目の積分回路112の入力側(入力ノード11a)は、雑音に対する要求が厳しいので、調整信号Xを入力する箇所としては適さない。
AD変換回路1は、3次MASHΔΣ型のAD変換回路で構成された場合、各積分回路112,114,122がスイッチトキャパシタを用いて構成されることが多い。例えば、積分回路112は、図6に示すように構成され得る。図6は、積分回路112の構成を示す回路図であり、差動入力・差動出力の構成が例示されている。図6では、積分回路112の構成を例示するが、他の積分回路114,122の構成も積分回路112の構成と同様であってもよい。
積分回路112は、複数のスイッチSW11,SW12,SW13,SW14,SW21,SW22,SW23,SW24,SW31,SW32,SW33,SW34,SW41,SW42,SW1,SW2,SW3,SW4、サンプリング容量Cs1,Cs2,Cr1,Cr2、アンプ1121、フィードバック容量Cf1,Cf2を有する。
入力ノード112aには、入力電圧VINPが供給される。入力ノード112bには、入力電圧VINNが供給される。入力ノード112cには、参照電圧VREFPが供給される。入力ノード112dには、参照電圧VREFNが供給される。
スイッチSW11は、一端が入力ノード112aに接続され、他端がサンプリング容量Cs1の一端とスイッチSW21の一端とに接続されている。スイッチSW12は、一端が入力ノード112bに接続され、他端がサンプリング容量Cs2の一端とスイッチSW22の一端とに接続されている。スイッチSW21の他端とスイッチSW22の他端とは、同相電圧VCMに接続されている。サンプリング容量Cs1の他端は、スイッチSW31の一端とスイッチSW41の一端とに接続されている。サンプリング容量Cs2の他端は、スイッチSW32の一端とスイッチSW42の一端とに接続されている。スイッチSW31の他端とスイッチSW32の他端とは、コモン電位VCMに接続されている。スイッチSW41の他端は、ノード112eを介してアンプ1121の非反転入力端子(+)とフィードバック容量Cf1の一端とに接続されている。スイッチSW42の他端は、ノード112fを介してアンプ1121の反転入力端子(−)とフィードバック容量Cf2の一端とに接続されている。
スイッチSW13は、一端が入力ノード112cに接続され、他端がサンプリング容量Cr1の一端とスイッチSW23の一端とに接続されている。スイッチSW14は、一端が入力ノード112dに接続され、他端がサンプリング容量Cr2の一端とスイッチSW24の一端とに接続されている。スイッチSW23の他端とスイッチSW24の他端とは、同相電圧VCMに接続されている。サンプリング容量Cr1の他端は、スイッチSW33の一端とスイッチSW1の一端とスイッチSW2の一端とに接続されている。サンプリング容量Cr2の他端は、スイッチSW34の一端とスイッチSW3の一端とスイッチSW4の一端とに接続されている。スイッチSW33の他端とスイッチSW34の他端とは、コモン電位VCMに接続されている。スイッチSW1の他端は、ノード112eを介してアンプ1121の非反転入力端子(+)とフィードバック容量Cf1の一端とに接続されている。スイッチSW2の他端は、ノード112fを介してアンプ1121の反転入力端子(−)とフィードバック容量Cf2の一端とに接続されている。スイッチSW3の他端は、ノード112eを介してアンプ1121の非反転入力端子(+)とフィードバック容量Cf1の一端とに接続されている。スイッチSW4の他端は、ノード112fを介してアンプ1121の反転入力端子(−)とフィードバック容量Cf2の一端とに接続されている。
アンプ1121の反転出力端子(−)とフィードバック容量Cf1の他端とは、出力ノード112gに接続されている。アンプ1121の非反転出力端子(+)とフィードバック容量Cf2の他端とは、出力ノード112hに接続されている。
積分回路112においては、サンプリング容量Cs,CrによるkT/C雑音が特性のボトルネックになることが多い。Φ1フェーズで入力電圧VINP、参照電圧VREFPをサンプリングし、φ2フェーズで積分する。例えば、Φ1フェーズ(信号Φ1がアクティブレベルになる期間)において、スイッチSW11〜SW14,SW31〜SW34が選択的にオン状態に維持される。Φ2フェーズ(信号Φ2がアクティブレベルになる期間)において、スイッチSW21〜SW24,SW41,SW42が選択的にオン状態に維持される。
また、Φ2フェーズにおいて、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4は、図7に示すように、量子化器115におけるDACの入力コードに応じてオン・オフされる。例えば、量子化器115が1.5ビット構成の場合、1.5ビットDAC1152の入力コードが“−1”であれば、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4は、それぞれ、オン状態、オフ状態、オフ状態、オン状態に維持される。1.5ビットDAC1152の入力コードが“+1”であれば、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4は、それぞれ、オフ状態、オン状態、オン状態、オフ状態に維持される。
一方、1.5ビットDAC1152の入力コードが”0”であれば、図7に示すように、スイッチSW1〜SW4はすべてオフ状態に維持され、φ1フェーズでサンプリングした電荷を転送しない。図7は、積分回路112の動作を示す図である。したがって、スイッチトキャパシタのkT/C雑音は次の数式5となる。
ここで、OSRはオーバーサンプリングレート、ZrはDAC入力コードが“0”になる割合である。つまり、1.5ビット構成にすることで、DAC入力コードに“0”が発生する割合が多いほど、参照電圧側のkT/C雑音を小さくすることができる。
以上のように、AD変換回路1において、2次ΔΣ変換回路(ΔΣ変換回路11)における量子化器を1.5ビットの分解能を有する量子化器とする。これにより、大信号特性と小信号特性のトレードオフを改善でき、量子化のビット数を増加しながら非線形誤差を抑制できる。この結果、AD変換の精度を向上でき、AD変換のダイナミックレンジを拡大できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 AD変換回路、10 AD変換部、11,12 ΔΣ変換回路、13 誤差低減回路、14 接続回路、20 フィルタ部、21 デシメーションフィルタ。
Claims (6)
- 1.5ビットの分解能を有する第1の量子化器と前記第1の量子化器の入力側に電気的に接続された第1の信号ラインと前記第1の量子化器の出力側から前記第1の信号ラインの入力ノード側へ帰還する第1のフィードバックラインとを有する第1のΔΣ変換回路と、
マルチビットの分解能を有する第2の量子化器と前記第2の量子化器の入力側に電気的に接続された第2の信号ラインと前記第2の量子化器の出力側から前記第2の信号ラインの入力ノード側へ帰還する第2のフィードバックラインとを有し、前記第1の信号ラインの中間ノードと前記第1のフィードバックラインの中間ノードとが前記第2の信号ラインの入力ノードに電気的に接続された第2のΔΣ変換回路と、
を備えたAD変換回路。 - 前記第1のΔΣ変換回路は、前記第1の信号ラインの中間ノードに接続された調整回路をさらに有する
請求項1に記載のAD変換回路。 - 前記第1の信号ラインは、入力信号を伝達し、
前記調整回路は、前記中間ノードに周期的な調整信号を入力する
請求項2に記載のAD変換回路。 - 前記調整信号は、信号帯域より大きな周波数を有する
請求項3に記載のAD変換回路。 - 前記第1のΔΣ変換回路及び前記第2のΔΣ変換回路の出力側に配されたデシメーションフィルタをさらに備え、
前記調整信号は、前記デシメーションフィルタで除去可能な周波数帯域に含まれる周波数を有する
請求項4に記載のAD変換回路。 - 前記第1のΔΣ変換回路は、
前記第1の信号ラインに配され、入力信号用のスイッチトキャパシタと参照信号用のスイッチトキャパシタとを含む第1の積分回路をさらに有し、
前記第2のΔΣ変換回路は、
前記第2の信号ラインに配され、入力信号用のスイッチトキャパシタと参照信号用のスイッチトキャパシタとを含む第2の積分回路をさらに有する
請求項1から5のいずれか1項に記載のAD変換回路。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019050360A JP2020155839A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | Ad変換回路 |
US16/557,069 US20200304137A1 (en) | 2019-03-18 | 2019-08-30 | Ad conversion circuit |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019050360A JP2020155839A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | Ad変換回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020155839A true JP2020155839A (ja) | 2020-09-24 |
Family
ID=72514607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019050360A Pending JP2020155839A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | Ad変換回路 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20200304137A1 (ja) |
JP (1) | JP2020155839A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3105897B1 (fr) * | 2019-12-26 | 2023-10-27 | Thales Sa | Dispositif de conversion analogique-numérique comprenant deux étages cascadés de conversion analogique-numérique avec registre à approximations successives et mise en forme du bruit, et capteur électronique associé |
US11616512B1 (en) * | 2022-02-16 | 2023-03-28 | National Cheng Kung University | Series-connected delta-sigma modulator |
-
2019
- 2019-03-18 JP JP2019050360A patent/JP2020155839A/ja active Pending
- 2019-08-30 US US16/557,069 patent/US20200304137A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20200304137A1 (en) | 2020-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5103229A (en) | Plural-order sigma-delta analog-to-digital converters using both single-bit and multiple-bit quantization | |
US7375666B2 (en) | Feedback topology delta-sigma modulator having an AC-coupled feedback path | |
US8988260B2 (en) | Method and circuit for continuous-time delta-sigma DAC with reduced noise | |
US7446687B2 (en) | Method and apparatus to reduce internal circuit errors in a multi-bit delta-sigma modulator | |
US7423567B2 (en) | Analog-to-digital converter (ADC) having a reduced number of quantizer output levels | |
JP3240145B2 (ja) | デルタ・シグマ変調器 | |
US7450047B1 (en) | Sigma-delta modulator with DAC resolution less than ADC resolution and increased dynamic range | |
JP2010263483A (ja) | Δς変調器 | |
JPH0786951A (ja) | 3つのシグマ−デルタ変調器をカスケード接続するための方法およびシグマ−デルタ変調器システム | |
JP3407871B2 (ja) | アナログデジタル混在δς変調器 | |
KR20160115800A (ko) | Δς 변조기 | |
JP2020155839A (ja) | Ad変換回路 | |
Silva et al. | Low-distortion delta-sigma topologies for MASH architectures | |
Wang et al. | Robust continuous-time MASH delta sigma modulator | |
JP4574589B2 (ja) | デルタシグマad変換器および電子機器 | |
TW202044776A (zh) | 增量式類比數位轉換器 | |
Mokhtar et al. | Incremental sturdy-MASH sigma-delta modulator with reduced sensitivity to DAC mismatch | |
KR100766073B1 (ko) | 단일 dac 캐패시터를 이용한 멀티 비트 시그마 델타변조기 및 디지털 아날로그 변환기 | |
JP6616485B2 (ja) | デルタシグマ変調器およびデルタシグマ変換器 | |
US12088324B2 (en) | Excess loop delay compensation for a delta-sigma modulator | |
Prefasi et al. | Second-order multi-bit ΣΔ ADC using a pulse-width modulated DAC and an integrating quantizer | |
JP2006191176A (ja) | スイッチング増幅器 | |
Chiang et al. | A low-distortion and swing-suppression sigma-delta modulator with extended dynamic range | |
Pang et al. | Noise Leakage Shaping Technique with Auxiliary Digital Noise Coupling in CT MASH DSM | |
Fakhraie et al. | A multi-stage sigma-delta modulator based on noise-coupling and digital feed-forward techniques |