JP2020155443A - 磁気デバイス及びメモリデバイス - Google Patents

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正 甲斐
中山 昌彦
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淳一 小瀬木
Junichi Osegi
淳一 小瀬木
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翔吾 板井
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Abstract

【課題】特性を向上する。【解決手段】実施形態の磁気デバイスは、第1の磁性体11Aと、第2の磁性体12Bと、第1の磁性体11Aと第2の磁性体12Aとの間の非磁性体13Aとを含む積層体10を、含む。積層体10は、四角形状の平面形状を有し、積層体10は、基板9の表面に対して平行な第1の方向において第1の寸法D1を有し、基板の表面に対して垂直な第2の方向において第2の寸法D3を有し、第2の寸法D3に対する第1の寸法D1の比は、0.10以上、4.0以下である。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、磁気デバイス及びメモリデバイスに関する。
磁気デバイスの研究及び開発が、推進されている。
特開2019−33166号公報
デバイスの特性を向上する。
実施形態の磁気デバイスは、基板と、第1の磁性体と、第2の磁性体と、前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との間の非磁性体と、を含み、基板上に設けられた積層体と、含み、前記積層体は、四角形の平面形状を有し、前記積層体は、前記基板の表面に対して平行な第1の方向において第1の寸法を有し、前記基板の表面に対して垂直な第2の方向において第2の寸法を有し、前記第2の寸法に対する前記第1の寸法の比は、0.10以上、4.0以下である。
実施形態の磁気デバイスの基本例を示す鳥瞰図。 実施形態の磁気デバイスの基本例を示す上面図。 実施形態の磁気デバイスの基本例を示す断面図。 第1の実施形態の磁気デバイスの構造例を示す鳥瞰図。 第1の実施形態の磁気デバイスの構造例を示す上面図。 第1の実施形態の磁気デバイスの構造例を示す断面図。 第1の実施形態の磁気デバイスの構造例を示す断面図。 実施形態の磁気デバイスの特性を示す図。 実施形態の磁気デバイスの特性を示す図。 実施形態の磁気デバイスの特性を示す図。 第2の実施形態の磁気デバイスの構造例の一例を示す上面図。 第2の実施形態の磁気デバイスの構造例の一例を示す上面図。 第3の実施形態の磁気デバイスの構造例の一例を示す上面図。 第3の実施形態の磁気デバイスの構造例の一例を示す上面図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。 実施形態の磁気デバイスの適用例を示す図。
図1乃至図24を参照して、実施形態の磁気デバイス及びメモリデバイスについて、説明する。
以下、図面を参照しながら、本実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については、同一符号を付す。
以下の各実施形態において、末尾に区別化のための数字/英字を伴った参照符号(例えば、ワード線WLやビット線BL、各種の電圧及び信号など)を付された構成要素が、相互に区別されなくとも良い場合、末尾の数字/英字が省略された記載(参照符号)が用いられる。
また、各図面において、幅、長さ、膜厚、高さ、及び間隔などの各構成の寸法比は、実際の構成要素の寸法比と必ずしも一致しない。
(1) 基本例
図1乃至図3を参照して、実施形態の磁気デバイスの基本例について、説明する。
図1は、本実施形態の磁気デバイスの基本例を示す鳥瞰図である。図2は、本実施形態の磁気デバイスの基本例を示す上面図である。図3は、本実施形態の磁気デバイスの基本例を示す断面図である。
図1乃至図3に示されるように、実施形態の磁気デバイス1は、積層体10を含む。積層体10は、2つの磁性層(磁性体)11A,12Aと、1つの非磁性層(非磁性体)13Aと、を含む。非磁性層13Aは、2つの磁性層11A,12A間に設けられている。3つの層11A,12A,13Aは、Z方向に積層されている。各層11A,12A,13Aは、X−Y平面に実質的に平行な面を、層面(膜面)とする。Z方向は、X−Y平面に対して垂直な方向である。X−Y平面は、X方向とY方向とからなる平面である。X方向は、例えば、Y方向に直交する。
2つの磁性層11A,12Aのそれぞれは、磁化を有する。各磁性層11A,12Aは、例えば、複数の結晶粒を含む。磁性層11A,12Aの磁化は、結晶粒(層内の電子)のスピンの集合(総和)からなる。
実施形態の磁気デバイス1は、磁気抵抗効果素子である。2つの磁性層11A,12Aの磁化の向きの相対関係(磁気抵抗効果素子の磁化配列状態)に応じて、積層体10の抵抗値(磁気抵抗)の大きさが変化する。例えば、磁性層11A、12Aの各々は、垂直磁気異方性を有する。磁性層11A,12Aの各々は、磁性層の層面に対して垂直な方向(Z方向)に、磁化している。各磁性層11A,12Aの磁化の方向は、磁性層11A,12Aの積層方向に実質的に平行である。
磁気抵抗効果素子1において、一方の磁性層(例えば、磁性層12A)の磁化反転しきい値は、他方の磁性層(例えば、磁性層11A)の磁化反転しきい値より小さくされる。
磁気抵抗効果素子1の磁化配列状態(抵抗値)を変える場合、一方の磁性層12Aの磁化反転しきい値以上、且つ、他方の磁性層11Aの磁化反転しきい値より小さいエネルギー(電流及び/又は電圧)が、磁気抵抗効果素子1に供給される。
磁気抵抗効果素子1の磁化配列状態(抵抗値)を判別する場合、例えば、一方の磁性層12Aの磁化反転しきい値及び他方の磁性層の磁化反転しきい値より小さいエネルギー(電流及び/又は電圧)が、磁気抵抗効果素子1に供給される。磁気抵抗効果素子1は、印加されたエネルギーと磁気抵抗効果素子の磁化配列状態とに応じた出力値(電流値又は電圧値)を、出力する。これによって、磁気抵抗効果素子1の磁化配列状態が変わることなしに、磁気抵抗効果素子1の磁化配列状態(磁気抵抗効果素子1の抵抗値)が、等価的に判別される。
積層体10の構造は、例えば、四角柱である。積層体10の平面形状は、四角形状である。積層体10の断面形状は、四角形状である。
四角形の平面形状の積層体10は、例えば、X−Y平面内において、Y方向に対向する2つ辺901a,901b及びX方向に対向する2つの辺902a、902bを有する。
例えば、辺901a,901bのうち少なくとも一方は、X方向に平行である。辺901a,901bのうち少なくとも一方は、寸法D1を有する。寸法D1を有する辺901(901a,901b)は、例えば、X方向に平行である。但し、辺901a,901bのどちらもX方向に平行でなくともよい。
例えば、辺902a,902bのうち少なくとも一方は、Y方向に平行である。辺902a,902bのうち少なくとも一方は、寸法D2を有する。寸法D2を有する辺902(902a,902b)は、例えば、Y方向に平行である。但し、辺902a,902bのどちらもY方向に平行でなくともよい。
尚、磁気抵抗効果素子1(磁性層11,12及び積層体10)は、Z方向から見て四角形の平面形状を有する。四角形の平面形状の磁気抵抗効果素子1の寸法D1,D2は、X−Y平面における四角形の磁性層(又は積層体)の辺の寸法であって、X方向又はY方向に平行な方向における磁性層の寸法でなくともよい。
積層体10は、Z方向における寸法D3を有する。
本実施形態の四角形状の平面形状を有する磁気抵抗効果素子において、寸法D1と寸法D3の比(D1/D3)は、0.10から4.0の範囲内のある値に設定される。
例えば、寸法D1(及び/又は寸法D2)は、5nmから40nmの範囲内のある値である。例えば、寸法D3は、10nmから50nmの範囲である。
本実施形態において、四角形状の平面形状を有する磁気抵抗効果素子において、寸法比D1/D3が、0.10から4.0の範囲内の値を有する場合、磁性層11A,12A内における複数のスピン間の一体性(連動性、結合力)が、増加する。
この結果として、各磁性層11A,12Bの磁化の安定性、及び、磁性層の磁化反転時における複数のスピンの歳差運動の連動性が、向上する。
したがって、本実施形態の磁気抵抗効果素子は、特性が向上する。
(2)第1の実施形態
図4乃至図10を参照して、第1の実施形態の磁気デバイスについて、説明する。
(a)構造例
図4乃至図6を参照して、本実施形態の磁気デバイスの構造例について、説明する。
図4は、本実施形態の磁気デバイスの構造例を示す鳥瞰図である。図5は、本実施形態の磁気デバイスの構造例を示す上面図である。図6は、本実施形態の磁気デバイスの構造例を示す断面図である。
上述のように、本実施形態の磁気デバイスは、磁気抵抗効果素子である。
図4乃至図6に示されるように、本実施形態の磁気抵抗効果素子1は、積層体10を含む。
本実施形態において、積層体10は、2つの磁性層11,12と非磁性層13とを含む。非磁性層13は、2つの磁性層11,12の間に設けられている。2つの磁性層11,12及び非磁性層13は、磁気トンネル接合(MTJ)を形成する。
以下において、磁気トンネル接合を含む磁気抵抗効果素子1は、MTJ素子とよばれる。以下において、非磁性層13は、トンネルバリア層とよばれる。
各磁性層11,12は、垂直磁気異方性を有する。各磁性層の磁化容易軸方向は、磁性層の層面(膜面)に対して垂直である。各磁性層11,12は、磁性層11,12の層面に対して垂直な磁化を有する。各磁性層11,12の磁化の方向は、磁性層11,12の積層方向(Z方向)に対して平行である。磁性層の磁化(以下では、巨視的磁化ともよばれる)は、磁性層内の複数の磁性粒(電子)のスピン(以下では、微視的磁化ともよばれる)の集合から構成される。
磁性層12の磁化の向きは、可変である。磁性層11の磁化の向きは、不変(固定状態)である。以下において、磁化の向きが可変な磁性層12は、記憶層とよばれる。以下において、磁化の向きが不変(固定状態)の磁性層11は、参照層とよばれる。尚、記憶層12は、自由層、磁化自由層、又は、磁化可変層とよばれる場合もある。参照層11は、ピン層、ピンド層、磁化不変層、又は、磁化固定層とよばれる場合もある。
本実施形態において、「参照層(磁性層)の磁化の向きが不変である」、又は、「参照層(磁性層)の磁化の向きが固定状態である」とは、記憶層の磁化の向きを変えるための電流又は電圧が磁気抵抗効果素子に供給された場合において、参照層の磁化の向きが、電流/電圧の供給の前後で供給された電流又は電圧によって変化しないことを、意味する。
例えば、STT(Spin transfer torque)によって、記憶層の磁化の向きがスイッチングされる場合、書き込み電流が、MTJ素子1に供給される。
書き込み電流が、記憶層12から参照層11へ流れるか、又は、参照層11から記憶層12へ流れるかに応じて、MTJ素子1の磁化配列状態のAP状態からP状態への変化、又は、MTJ素子1の磁化配列状態のP状態からAP状態への変化が、制御される。書き込み電流の電流値は、参照層11の磁化反転しきい値より小さく、記憶層12の磁化反転しきい値以上に設定される。これによって、記憶層12の磁化スイッチング(磁化の反転)に寄与するスピントルクが、記憶層12に印加される。
MTJ素子1の磁化配列状態が、AP状態からP状態へ変化される場合、参照層11の磁化の向きと同じ向きのスピン(電子)のスピントルクが、記憶層12の磁化に印加される。記憶層12の磁化の向きが参照層11の磁化の向きに対して反対である場合、記憶層12の磁化の向きは、印加されたスピントルクによって、参照層11の磁化の向きと同じ向きに変わる。
この結果として、MTJ素子1の磁化配列状態は、P状態に設定される。
尚、P状態のMTJ素子1の記憶層12に、参照層11の磁化の向きと同じ向きのスピンのスピントルクが印加された場合、記憶層12の磁化の向きは、変化しない。それゆえ、MTJ素子1は、P状態を維持する。
MTJ素子1の磁化配列状態が、P状態からAP状態へ変化される場合、参照層11の磁化の向きに対して反対の向きのスピンのスピントルクが、記憶層12の磁化に印加される。記憶層12の磁化の向きが参照層11の磁化の向きと同じである場合、記憶層12の磁化の向きは、印加されたスピントルクによって、参照層11の磁化の向きに対して反対の向きに変わる。
この結果として、MTJ素子1の磁化配列状態は、AP状態に設定される。
尚、AP状態のMTJ素子1の記憶層12に、参照層11の磁化の向きと反対の向きのスピンのスピントルクが印加された場合、記憶層12の磁化の向きは、変化しない。それゆえ、MTJ素子1は、AP状態を維持する。
上述のように、MTJ素子1の磁化配列状態(抵抗値)が判別される場合、読み出し電流がMTJ素子1に供給される。読み出し電流の電流値は、記憶層12の磁化反転しきい値より小さい値に設定される。読み出し電流が供給されたMTJ素子1からの出力値(例えば、電流値、又は、電圧値)の大きさに基づいて、MTJ素子1の抵抗値(磁化配列状態)が、等価的に判別される。
例えば、本実施形態のMTJ素子1において、積層体10は、Z方向において、2つの電極19A,19B間に設けられている。電極19A,19Bは、導電層(例えば、金属層)190A,190Bを含む。以下において、2つの電極19A,19Bのうち、一方の電極19Aは下部電極とよばれ、他方の電極19Bは上部電極とよばれる。
例えば、本実施形態において、シフトキャンセル層15が、MTJ素子1内に設けられている。シフトキャンセル層15は、参照層11と電極19Bとの間に設けられている。シフトキャンセル層15は、参照層11の漏れ磁場の影響を緩和するための磁性層である。
非磁性層16が、シフトキャンセル層15と参照層11との間に設けられている。非磁性層16は、例えば、Ru層などの金属層である。
参照層11は、非磁性層16を介してシフトキャンセル層15と反強磁性的に結合する。これによって、参照層11、非磁性層16及びシフトキャンセル層15を含む積層体は、SAF(synthetic antiferromagnetic)構造を形成する。
SAF構造において、シフトキャンセル層15の磁化の向きは、参照層11の磁化の向きと反対になる。SAF構造によって、参照層11の磁化の向きは、固定状態に設定される。
例えば、下部電極19Aは、下地層191を含む。下地層191は、磁性層(ここでは、シフトキャンセル層)15と導電層との間に設けられている。下地層191は、非磁性層(例えば、導電性化合物層)である。下地層191は、下地層191に接する磁性層15の特性(例えば、結晶性及び/又は磁気特性)を改善するための層である。
例えば、上部電極19Bは、キャップ層199を含む。キャップ層195は、磁性層(ここでは、記憶層)11と導電層との間の非磁性層(例えば、導電性化合物層)である。キャップ層195は、キャップ層199に接する磁性層11の特性(例えば、結晶性及び/又は磁気特性)を改善するための層である。
本実施形態において、MTJ素子(磁気抵抗効果素子)1の積層体10は、2つの磁性層11,12とトンネルバリア層13に加えて、SAF構造のための磁性層15及び非磁性層16を、含む。積層体10は、Z方向における寸法(高さ)D3を有する。
尚、下地層191及びキャップ層199の少なくとも一方が、積層体10の構成要素としてみなされてもよい。また、下部電極19A及び上部電極19Bの少なくとも一方が、積層体10の構成要素としてみなされてもよい。
図5に示されるように、本実施形態のMTJ素子1は、例えば、正方形状の平面形状を有する。
正方形の平面形状を有するMTJ素子において、X方向に沿う辺901(901a,901b)は、寸法D1を有する。Y方向に沿う辺902(902a,902b)は、寸法D2を有する。寸法D2は、寸法D1とほぼ同じである。
例えば、Z方向におけるMTJ素子1の寸法D3は、下部電極19Aの上面と上部電極19Bの底面との間の積層体10の寸法(高さ)に対応する。例えば、下部電極19Aの上面は、磁性層(ここでは、シフトキャンセル層15)と下部電極(導電層)19Aとの間の界面に相当する。例えば、上部電極19Bの底面は、磁性層(ここでは、記憶層12)と上部電極(導電層)19Bとの間の界面に相当する。
本実施形態のMTJ素子において、寸法D3に対する寸法D1の比D1/D3は、0.10以上、4.0以下の値を有する。
例えば、MTJ素子1の正方形の平面形状において、X方向(及びY方向)における正方形の一辺の寸法D1(=D2)は、約5nmから約40nmまでの範囲のある値を有し得る。寸法D1は、14nm以上、25nm以下の値であることがより好ましい。一例としては、寸法比D1/D3は、0.28以上、2.5以下の範囲内の値をとり得る。
MTJ素子1のZ方向の寸法D3は、例えば、約10nmから約50nmまでの範囲のある値を有し得る。
尚、本実施形態のように四角形の平面形状のMTJ素子1において、平面形状における四角形の対角線に沿う寸法が、平面(X−Y平面)におけるMTJ素子1の最大寸法となる。例えば、MTJ素子の平面形状が正方形である場合、X−Y平面におけるMTJ素子1の最大寸法は、√2×D1である。
図7は、本実施形態のMTJ素子の変形例を示す断面図である。
図7に示されるように、記憶層12が下部電極19A側に設けられ、参照層11が上部電極19B側に設けられてもよい。
また、シフトキャンセル層及び金属層は、設けられなくともよい。この場合において、参照層11が、上部電極19Bに接触する。
但し、参照層11と上部電極19Bとの間に、SAF構造のための金属層及びシフトキャンセル層が、設けられてもよい。
(b)特性
図8乃至図10を用いて、本実施形態のMTJ素子の特性について、説明する。
図8は、本実施形態のMTJ素子の書き込みエラー率を説明するためのグラフである。
図8において、グラフの横軸はMTJ素子に供給される書き込み電流の電流密度に対応し、グラフの縦軸は書き込み電流の供給時における書き込みエラーの発生確率(以下では、書き込みエラー率とよばれる)に対応する。書き込みエラー率は、書き込み電流の供給時に、MTJ素子の記憶層の磁化反転が生じない確率を示す。図8おいて、四角のプロットは、本実施形態のMTJ素子の書き込みエラー率に対応し、丸のプロットは、円形状の平面形状のMTJ素子の書き込みエラー率に対応する。以下では、円形状の平面形状のMTJ素子の実験結果は、比較例ともよばれる。
本実施形態のMTJ素子は、0.10以上、4.0以下の値の寸法比D1/D3を有する。比較例のMTJ素子には、Z方向の寸法に対する円の直径の比が、0.10以上、4.0以下の値に設定されている。例えば、本実施形態の四角形(例えば、正方形)の平面形状のMTJ素子のX−Y平面における辺の長さは、25nm以下に設定されている。比較例の円形の平面形状のMTJ素子のX−Y平面における直径は、25nm以下に設定されている。
図8に示されるように、書き込み電流の電流密度の増加に伴って、MTJ素子の書き込みエラー率は、減少する。
書き込み電流に対する本実施形態のMTJ素子の書き込みエラー率は、比較例(円形の平面形状のMTJ素子)の書き込みエラー率と実質的に同じ傾向を示す。
MTJ素子の平面形状が四角形に設定されたとしても、四角形の辺の寸法(例えば、5nm≦D1≦40nm)及び寸法比(例えば、0.10≦D1/D3≦4.0)が、上記の範囲内の値であれば、比較例のMTJ素子に用いられる書き込み電流と実質的に同じ大きさの電流によって、本実施形態のMTJ素子における記憶層の磁化スイッチングが、生じる。
このように、四角形の平面形状を有するMTJ素子において、MTJ素子の書き込み動作(磁化スイッチング)に関する特性は、劣化しない。
図9、本実施形態のMTJ素子の読み出しエラー率を説明するためのグラフである。
図9において、グラフの横軸はMTJ素子に供給される読み出し電流の電流密度に対応し、グラフの縦軸は読み出し電流の供給時における読み出しエラーの発生確率(以下では、読み出しエラー率とよばれる)に対応する。読み出しエラー率は、読み出し電流の供給時に、MTJ素子の記憶層の磁化反転が生じる確率を示す。図9において、四角のプロットは、本実施形態のMTJ素子の読み出しエラー率に対応し、丸のプロットは、円形状の平面形状のMTJ素子(比較例)の読み出しエラー率に対応する。
本実施形態のMTJ素子は、0.10以上、4.0以下の値の寸法比D1/D3を有する。比較例のMTJ素子には、Z方向の寸法に対する円の直径の比が、0.10以上、4.0以下の値に設定されている。例えば、本実施形態の四角形(例えば、正方形)の平面形状のMTJ素子のX−Y平面における辺の長さは、25nm以下に設定されている。比較例の円形の平面形状のMTJ素子のX−Y平面における直径は、25nm以下に設定されている。
図9に示されるように、読み出し電流の電流値の減少に伴って、本実施形態のMTJ素子の読み出しエラー率は、比較例のMTJ素子の読み出しエラー率よりも低くなる。
これは、本実施形態のMTJ素子と比較例のMTJ素子とにおいて同じ読み出しエラー率を実現する場合、本実施形態のMTJ素子に用いられる読み出し電流の電流値は、比較例のMTJ素子に用いられる読み出し電流の電流値より大きくできることを、示す。この場合において、MTJ素子1からの出力信号が増大され、信号(例えば、MTJ素子1が保持しているデータ)の判別の精度が、向上され得る。
このように、本実施形態のMTJ素子は、MTJ素子の読み出し動作(MTJ素子の抵抗値の判別)の信頼性を向上できる。
図10は、本実施形態のMTJ素子における電流に対する磁化反転確率を説明するためのグラフである。
図10において、グラフの横軸はMTJ素子に供給される電流に対応し、グラフの縦軸は電流の供給時におけるMTJ素子の記憶層の磁化反転の発生確率(以下では、磁化反転確率とよばれる)に対応する。図10において、実線は、本実施形態のMTJ素子の磁化反転確率に対応し、破線は、円形の平面形状のMTJ素子(比較例)の磁化反転確率に対応する。
本実施形態のMTJ素子は、Z方向の寸法に対する一辺の長さの比(D1/D3)に関して、0.10以上、4.0以下の値の寸法比D1/D3を有する。比較例のMTJ素子には、Z方向の寸法に対する円の直径の比が、0.10以上、4.0以下の値に設定されている。例えば、本実施形態の四角形(例えば、正方形)の平面形状のMTJ素子のX−Y平面における辺の長さは、25nm以下に設定されている。比較例の円形の平面形状のMTJ素子のX−Y平面における直径は、25nm以下に設定されている。
書き込み電流の電流値は、設計された記憶層の磁化反転しきい値に基づいて、ある値(例えば、値I1)に設定される。
読み出し電流の電流値は、磁化反転確率の増加が生じる値以下に設定されることが望ましい。
図10に示されるように、本実施形態のMTJ素子における磁化反転確率の増加は始まる電流値Iaは、比較例のMTJ素子における磁化反転確率の増加が始まる電流値Ibより高い。
本実施形態の四角形の平面形状を有するMTJ素子は、円形の平面形状を有するMTJ素子に比較して、磁化反転しきい値(書き込み電流の電流値)I1より小さい電流値の領域において、記憶層の磁化反転が生じにくい。
それゆえ、上述の図9で説明したように、本実施形態のMTJ素子は、比較例のMTJ素子に比較して、読み出し電流の電流値を高くできる。
本実施形態のMTJ素子は、書き込み動作(磁化配列状態の制御)の特性の劣化なしに、読み出し動作(磁化配列状態(抵抗値)の判別)の信頼性を向上できる。
(c)まとめ
実施形態の磁気デバイスとしての磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)は、四角形の平面形状を有する。
本実施形態のMTJ素子の平面形状が正方形である場合、Z方向におけるMTJ素子の寸法(高さ)に対する正方形のある辺の寸法の比は、0.10以上、4.0以下に設定される。
例えば、本実施形態の正方形の平面形状のMTJ素子において、正方形の一辺の長さは、5nm以上、40nm以下に設定される。より好ましくは、正方形の平面形状のMTJ素子において、正方形の一辺の長さは、14nm以上、25nm以下の範囲のある値に設定される。
本実施形態の磁気抵抗効果素子において、記憶層としての磁性層は、書き込み電流に対する磁化反転の応答性を維持しつつ、読み出し電流に対する磁化の安定性が向上する。
この結果として、本実施形態の磁気抵抗効果素子は、信頼性を向上できる。
以上のように、本実施形態の磁気デバイスは、特性を向上できる。
(3)第2の実施形態
図11及び図12を参照して、第2の実施形態の磁気デバイス(磁気抵抗効果素子)について、説明する。
図11及び図12は、本実施形態の磁気抵抗効果素子の平面構造を示す上面図である。尚、本実施形態の磁気抵抗効果素子の断面構造は、図6(又は図3、又は図7)と実質的に同じである。そのため、本実施形態の磁気抵抗効果素子の断面構造の説明は、省略する。
図11示されるように、本実施形態の磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)1は、磁気抵抗効果素子の四角形の平面形状において、四角形の4つの角991のうち1以上の角が欠けている。
尚、図11のMTJ素子1において、四角形の4つの角の全てが欠けた例が示されているが、これに限定されない。例えば、本実施形態のMTJ素子1において4つの角のうち、1つ乃至3つが欠けていてもよい。
MTJ素子1の平面形状における四角形の角が欠けている場合、MTJ素子1のX方向に沿う辺901の寸法D1aは、MTJ素子1のX方向における最大寸法D1より小さい。例えば、寸法D1は、MTJ素子1の平面における中央部近傍における、X方向に対向する2つの辺902間の間隔に相当する。
MTJ素子1の平面形状における角が欠けている場合、MTJ素子のY方向に沿う辺902の寸法D2aは、MTJ素子のY方向における最大寸法D2より小さい。例えば、寸法D2は、MTJ素子1の平面形状における中央部近傍における、Y方向に対向する2つの辺901間の間隔に相当する。
図12に示されるように、本実施形態のMTJ素子1は、四角形状の平面形状において四角形の4つの角のうち1以上の角992が、丸くなる形状を有してもよい。
図11又は図12の構造を有する場合において、Z方向におけるMTJ素子の寸法D3に対するMTJ素子の平面形状のX方向における寸法(辺の寸法)D1aの比(D1a/D3)は、0.10以上、4.0以下である。一例としては、寸法比D1a/D3は、0.28以上、2.5以下の範囲内の値をとり得る。
寸法D1は、5nm以上、40nm以下に設定されるため、寸法D1aの下限値は、5nmより小さい値(例えば、4nm)になり、寸法D1aの上限値は、40nmより小さい値になる。これと同様に、寸法D2aは、40nmより小さくなる。尚、寸法D1a及び/又は寸法D2aが、5nm以上、40nm以下の値に設定されてもよい。
本実施形態のMTJ素子のように、MTJ素子が、おおよそ0.10から4.0までの範囲内の値の寸法比(D1a/D3)を有し、四角形に近似(類似)の平面形状を有していれば、図8乃至図10に示される特性と同様の特性が得られる。
したがって、本実施形態の磁気デバイスは、第1の実施形態の磁気デバイスと実質的に同じ効果を得ることができる。
(4)第3の実施形態
図13及び図14を参照して、第3の実施形態の磁気抵抗効果素子について、説明する。
図13及び図14は、本実施形態の磁気抵抗効果素子の平面構造を示す上面図である。
図13及び図14に示されるように、本実施形態の磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)において、磁気抵抗効果素子のX方向に沿う辺901の寸法D1が、磁気抵抗効果素子のY方向に沿う辺902の寸法D2cと異なる。
本実施形態の磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)は、磁気抵抗効果素子の四角形の平面形状は、長方形状である。
図13の例において、長方形の平面形状を有するMTJ素子において、X方向に平行な辺901が長方形の短辺に対応し、Y方向に平行な辺902が長方形の長辺に対応する。
辺901の寸法D1は、5nm以上、40nm以下である。例えば、辺902の寸法D2cは、寸法D1より長い。
図14の例のように、長方形の平面形状を有するMTJ素子において、X方向に平行な辺901の寸法D1cが、Y方向に平行な辺902の寸法D2より長くともよい。この場合において、Y方向に沿う辺(長方形の短辺)902の寸法D2は、5nm以上、40nm以下である。
尚、長方形の平面形状を有するMTJ素子において、長方形の平面形状における長辺の寸法が、5nm以上、40nm以下であることが好ましい。長方形の平面形状を有するMTJ素子において、長方形の短辺の寸法が、5nm以下でもよい。
本実施形態の長方形状の平面形状のMTJ素子において、平面形状の長方形における長辺の寸法D2cに対する短辺の寸法D1の比(又は、寸法D1cに対する寸法D2の比)は、1より大きく、8以下である。
図13又は図14の構造を有する場合において、Z方向におけるMTJ素子の寸法D3に対するMTJ素子の平面形状の辺の寸法(X方向におけるMTJ素子の寸法)D1cの比D1c/D3(又は、寸法比D2c/D3)は、0.10以上、4.0以下である。一例としては、寸法比D1c/D3は、0.28以上、2.5以下の値をとり得る。
尚、MTJ素子の四角形の平面形状において、向かい合う2辺の長さが異なってもよい。MTJ素子の四角形の平面形状において、向かい合う2辺が平行でなくともよい。
本実施形態のように、長方形の平面形状を有するMTJ素子において、Z方向におけるMTJ素子の寸法D3に対する長方形の短辺の寸法D1(又は寸法D2)の比が、0.10から4.0程度の範囲であれば、図8乃至図10と実質的に同じ特性を得られる。
したがって、本実施形態の磁気デバイスは、第1の実施形態の磁気デバイスと実質的に同じ効果を得ることができる。
(5) 適用例
図15乃至図25を参照して、本実施形態の磁気デバイスの適用例について、説明する。
(5a) 構成例
図15は、本実施形態の磁気抵抗効果素子を含むデバイスの構成例を示すブロック図である。
例えば、実施形態の磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)は、メモリデバイスに適用される。
図15に示されるように、本例のメモリデバイス500は、メモリセルアレイ100、ロウ制御回路110、カラム制御回路120、デコード回路130、書き込み回路140、読み出し回路150、I/O回路160、電圧生成回路170、及び、制御回路190などを含む。
メモリセルアレイ100は、複数のメモリセルMCを含む。各メモリセルMCは、本実施形態のMTJ素子1を含む。
ロウ制御回路110は、メモリセルアレイ100の複数のロウを制御する。ロウ制御回路110に、デコード回路130からのアドレスのデコード結果(ロウアドレス)が供給される。ロウ制御回路110は、アドレスのデコード結果に基づいたロウ(例えば、ワード線)を、選択状態に設定する。以下において、選択状態に設定されたロウ(又はワード線)は、選択ロウ(又は選択ワード線)とよばれる。選択ロウ以外のロウは、非選択ロウ(又は非選択ワード線)とよばれる。
カラム制御回路120は、メモリセルアレイ100の複数のカラムを制御する。カラム制御回路120に、デコード回路130からのアドレスのデコード結果(カラムアドレス)が供給される。カラム制御回路120は、アドレスのデコード結果に基づいたカラム(例えば、少なくとも1つのビット線)を、選択状態に設定する。以下において、選択状態に設定されたカラム(又はビット線)は、選択カラム(又は選択ビット線)とよばれる。選択カラム以外のカラムは、非選択カラム(又は非選択ビット線)とよばれる。
デコード回路130は、I/O回路160からのアドレスADRをデコードする。デコード回路130は、アドレスADRのデコード結果を、ロウ制御回路110及びカラム制御回路120に供給する。アドレス(例えば、物理アドレス)ADRは、選択されるカラムアドレス及び選択されるロウアドレスを、含む。
書き込み回路(書き込み制御回路又は書き込みドライバともばれる)140は、書き込み動作(データの書き込み)のための各種の制御を行う。書き込み回路140は、書き込み動作時において、書き込み電流をワード線及びビット線を介してメモリセルに供給することによって、メモリセルにデータを書き込む。
例えば、書き込み回路140は、電圧源(又は電流源)、ラッチ回路などを有する。
読み出し回路(読み出し制御回路又は読み出しドライバともよばれる)150は、読み出し動作(データの読み出し)のための各種の制御を行う。読み出し回路150は、読み出し動作時において、ビット線BLの電位又は電流値をセンスすることによって、メモリセル内のデータを読み出す。
例えば、読み出し回路150は、電圧源(又は電流源)、ラッチ回路、センスアンプ回路などを有する。
尚、書き込み回路140及び読み出し回路150は、互いに独立な回路に限定されない。例えば、書き込み回路と読み出し回路とは、相互に利用可能な共通な構成要素を有し、1つの統合的な回路として、メモリデバイス内に提供されてもよい。
I/O回路(入出力回路)160は、メモリデバイス500内における各種の信号の送受信のためのインターフェイス回路である。
I/O回路160は、書き込み動作時において、外部デバイス(例えば、メモリコントローラ)からのデータDTを、書き込みデータとして、書き込み回路140に転送する。I/O回路160は、読み出し動作時において、メモリセルアレイ100から読み出し回路150へ出力されたデータDTを、読み出しデータとして、外部デバイスへ転送する。
I/O回路160は、外部デバイスからのアドレスADRを、デコード回路130に転送する。I/O回路160は、外部デバイスからのコマンドCMDを、制御回路190に転送する。I/O回路160は、様々な制御信号CNTを、制御回路190と外部デバイスとの間で送受信する。
電圧生成回路170は、外部デバイスから提供された電源電圧を用いて、メモリセルアレイ100の各種の動作のための電圧を生成する。例えば、電圧生成回路170は、書き込み動作時において、書き込み動作のために生成された様々な電圧を、書き込み回路140に出力する。電圧生成回路170は、読み出し動作時において、読み出し動作のために生成された様々な電圧を、読み出し回路150に出力する。
制御回路(ステートマシーン、シーケンサ又は内部コントローラともよばれる)190は、制御信号CNT及びコマンドCMDに基づいて、メモリデバイス500内の各回路の動作を制御する。
例えば、コマンドCMDは、メモリデバイス500が実行すべき動作を示す信号である。例えば、制御信号CNTは、外部デバイスとメモリデバイス500との間の動作タイミング及びメモリデバイス500の内部の動作タイミングを制御するための信号である。
図16は、メモリデバイスのメモリセルアレイの構成の一例を示す、等価回路図である。
メモリデバイス500は、例えば、メモリセルアレイ100を有する。
図16に示されるように、メモリセルアレイ100内において、複数のワード線WLは、Y方向に配列される。各ワード線WLは、X方向に延在する。メモリセルアレイ100内において、複数のビット線BLは、X方向に配列される。各ビット線BLは、Y方向に延在している。
メモリセルMCは、ビット線BLとワード線WLとの交差位置に配置される。メモリセルMCの一端は、ビット線BLに接続され、メモリセルMCの他端は、ワード線WLに接続されている。
X方向に配列された複数のメモリセルMCは、1つのワード線WLに共通に接続される。Y方向に配列された複数のメモリセルMCは、1つのビット線BLに共通に接続されている。
例えば、本実施形態のメモリデバイスが、MRAMである場合、1つのメモリセルMCは、1つのMTJ素子1と1つのスイッチング素子2を含む。MRAMにおいて、MTJ素子1は、メモリセルMCのメモリ素子として機能する。スイッチング素子2は、メモリセルMCのオン/オフを切り替える。
MTJ素子1の一端が、ビット線BLに接続され、MTJ素子1の他端が、スイッチング素子2を介してワード線WLに接続される。
スイッチング素子2は、スイッチング素子2のしきい値電圧以上の電圧がメモリセルMCに印加された場合に、電流をメモリセルMC内に電流を流すことが可能な素子である。オン状態(低抵抗状態、導通状態)のスイッチング素子2は、ビット線とワード線との間の電位差に応じて、ビット線側からワード線側に向かって流れる電流、又は、ワード線側からビット線側に向かって流れる電流を、MTJ素子1に供給する。
スイッチング素子2は、スイッチング素子2のしきい値電圧未満の電圧がメモリセルMCに印加されている場合に、オフ状態(高抵抗状態、非導通状態)に設定される。これによって、MTJ素子1に対する電流の供給は、遮断される。
尚、本例のMTJ素子400を含むMRAMの動作は、周知のデータの書き込み動作(例えば、磁場書き込み方式、STT方式及び/又はSOT(Spin Orbit Torque)方式などを用いたデータの書き込み)及び周知のデータの読み出し動作(例えば、DC方式、参照セル方式、及び/又は自己参照方式などを用いたデータの読み出し)を適宜適用できる。それゆえ、本実施形態において、本実施形態のMTJ素子400を含むMRAMの動作の説明は、省略される。
図17は、本適用例のMRAMにおける、Z方向の異なる高さに設けられるワード線とビット線間にメモリセルを有するメモリセルアレイの構造例を示す鳥瞰図である。
図17に示されるように、メモリセルアレイ100は、複数の配線51、複数のメモリセルMC、及び、複数の配線55を含む。
配線51は、X方向に延在する。複数の配線51は、Y方向に並んでいる。
配線55は、Y方向に延在する。複数の配線55は、X方向に並んでいる。配線55は、Z方向における配線51の上方に設けられている。
配線51及び配線55のうち、一方の配線はワード線であり、他方の配線はビット線である。図17の例において、配線51がワード線WLであり、配線55がビット線BLである。
複数のメモリセルMCは、メモリセルアレイ100のX−Y平面内に2次元に配列されている。
メモリセルMCは、配線51と配線55との間に設けられている。メモリセルMCは、配線51上に設けられている。配線55は、メモリセルMC上に設けられている。
例えば、図17のメモリセルMCにおいて、スイッチング素子2がワード線WL側に設けられ、MTJ素子1がビット線BL側に設けられている。MTJ素子1が、Z方向において、スイッチング素子2上に設けられている。
尚、メモリセルアレイ100の構造は、図17の例に限定されない。
例えば、メモリセルアレイ100において、複数のメモリセルMCが、Z方向に異なる高さに設けられてもよい。この場合において、Z方向に隣り合うメモリセルMCが、配線55(又は配線51)を共有する。例えば、Z方向に隣り合うメモリセルMCにおいて、Z方向におけるMTJ素子1及びスイッチング素子2の配列(配置順序)は、共有する配線55を中心に鏡像関係になるように設定されることが好ましい。
図18乃至図20は、本適用例のMRAMにおける、メモリセルの構造例を示す模式図である。
図18は、本適用例における、メモリセルアレイの平面構造を示す上面図である。図19は、図18のY方向に沿うメモリセルの断面構造を示している。図20は、図18のX方向に沿うメモリセルの断面構図を示している。
図18乃至図20に示されるように、メモリセルMCは、MTJ素子1とスイッチング素子2とを含む積層体である。MTJ素子1が、Z方向においてスイッチング素子2上に設けられている。
スイッチング素子2は、2端子を有する可変抵抗素子である。スイッチング素子2は、2つの電極21,23と、抵抗変化層22とを含む。スイッチング素子2において、電極21、抵抗変化層22、及び電極23が、Z方向に積層されている。電極21は、配線51の上面上に設けられている。抵抗変化層22は、電極21の上面上に設けられている。電極23は、抵抗変化層22の上面上に設けられている。このように、抵抗変化層22は、2つの電極21,23間に設けられている。
MTJ素子1は、例えば、積層体10、シフトキャンセル層15、金属層16を含む。
シフトキャンセル層15は、電極23の上面上に設けられている。積層体10は、金属層16を介してシフトキャンセル層15の上面上に設けられている。電極19Bが、積層体10の上面上に設けられている。
配線55は、電極19Bの上面上に設けられている。
尚、メモリセルにおいて、スイッチング素子2の電極23の材料は、MTJ素子1の下部電極(導電層)19Aの材料と同じでもよい。この場合において、スイッチング素子2及びMTJ素子1とは、スイッチング素子2とMTJ素子1との間の電極を、共有する。
本実施形態において、メモリセルMCは、四角柱の構造を有する。
スイッチング素子2は、四角形の平面形状を有する。また、スイッチング素子2は、X方向に沿う断面及びY方向に沿う断面において、四角形の断面形状を有する。上述のように、本実施形態のMTJ素子1の平面形状は、四角形状(又は四角形に近似する形状)である。
四角形の平面形状を有するMTJ素子1は、X方向に沿う寸法D1と、Y方向に沿う寸法D2とを有する。例えば、寸法D2は、寸法D1と実質的に同じである。四角形の平面形状を有するMTJ素子1は、Z方向に沿う寸法D3を有する積層体10を有する。尚、MTJ素子の寸法D3は、シフトキャンセル層15、金属層16及び積層体10を少なくとも含む合計値に対応する。
四角柱状のメモリセルMCにおいて、例えば、スイッチング素子2は、X方向に沿う寸法D1sと、Y方向に沿う寸法D2sとを有する。寸法D1sは、寸法D1と実質的に同じである。寸法D2sは、寸法D2と実質的に同じである。スイッチング素子2は、Z方向に沿う寸法D4を有する。例えば、寸法D4は、5nm以上、20nm以下である。
X方向に隣り合うメモリセル間の間隔DXは、例えば、寸法D1以上、寸法D1の2倍以下である。Y方向に隣り合うメモリセル間の間隔DYは、寸法D2以上、寸法D2の2倍以下である。間隔DXは、寸法D1より小さくともよいし、寸法D2の2倍より大きくともよい。間隔DYは、寸法D2より小さくともよいし、寸法D2の2倍より大きくともよい。間隔DXは、間隔DYと実質的に同じでもよいし、間隔DYとは異なってもよい。
メモリセルMCのMTJ素子1において、寸法D3に対する寸法D1の比(D1/D3)及び寸法D3に対する寸法D2の比(D2/D3)のうち少なくとも一方は、0.10以上、4.0以下の値を有する。より好ましい一例として、比D1/D3(又はD2/D3)は、0.28以上、2.5以下の範囲内の値と取り得る。
例えば、寸法D1及び寸法D2のうち少なくとも一方は、5nm以上、40nm以下である。より好ましい一例として、寸法D1(又は寸法D2)は、14nm以上、25nm以下である。尚、寸法D1及び寸法D2のうちいずれか一方が、5nmから40nmまでの範囲のある値である場合、寸法D1及び寸法D2のうち他方が、5nmより小さい値、又は、40nmより大きい値を有する場合もある。
本実施形態のMTJ素子は、図8乃至図10を用いて説明された効果を有し得る。
それゆえ、本実施形態のMTJ素子を含むMRAMは、データの信頼性を改善できる。
(5b) 製造方法
図21乃至図25を参照して、本実施形態の磁気抵抗効果素子の適用例のメモリデバイスの製造方法について、説明する。
図21乃至図25のそれぞれは、本適用例のメモリデバイスのメモリセルアレイの製造工程を示す鳥瞰図である。
図21に示されるように、導電層51Zが、基板9上に形成される。
積層体80が、導電層51Z上に形成される。積層体80は、メモリセルを形成するための部材(層)を含む。
例えば、スイッチング素子の構成部材2Zが、例えば、スパッタ法などの膜形成技術を用いて、導電層51Z上に形成される。導電層が、導電層51Z上に形成される。抵抗変化層(化合物層)が、導電層上に形成される。導電層が、抵抗変化層上に形成される。
MTJ素子の構成部材1Zが、構成部材2Z上に形成される。例えば、磁性層が、構成部材の導電層上に形成される。非磁性層(例えば、Ruのような金属膜)が、磁性層上に形成される。磁性層が、非磁性層上に形成される。非磁性層(例えば、Mgを含む酸化物層)が、磁性層上に形成される。磁性層が、非磁性層上に形成される。導電層が、磁性層上に形成される。
例えば、MTJ素子の構成部材1ZのZ方向における寸法D3は、10nmから50nmまでの範囲内の値を有する。
例えば、スイッチング素子の構成部材2ZのZ方向における寸法は、5nmから20nmまでの範囲内の値を有する。
積層体80が導電層51Z上に形成された後、マスク層70が、積層体80上に形成される。マスク層70は、フォトリソグラフィ及びエッチングによって、パターニングされる。マスク層70は、X方向に延在するパターンを有する。
例えば、マスク層70のY方向の寸法Dmyは、5nm以上、40nm以下の範囲内の値に設定される。より好ましい一例としては、寸法Dmyは、14nm以上、25nm以下の値に設定される。例えば、Y方向に隣り合うマスク層70間の間隔は、寸法Dmy以上、寸法Dmyの2倍以下に設定される。
エッチングが、基板9上の導電層及び積層体に対して、実行される。マスク層70のパターンに基づいて、積層体80Z及び導電層51Zが、加工される。例えば、エッチングのためのイオンビームIB1は、基板9表面に対して斜め方向からX方向に沿うように、積層体80Z及び導電層51Zに対して、照射される。
これによって、図22に示されるように、マスク層70のパターンに対応するように、Y方向に延在する積層体80L、及び、Y方向に延在する導電層51が、基板9上に形成される。
図23に示されるように、マスク層が除去された後、絶縁層(図示せず)が、積層体80L上、導電層51上、及び、基板9上に形成される。
この後、積層体80Lの上面の部材(例えば、導電層)をストッパに用いて、絶縁層の上面が、CMP法によって研削される。これによって、Z方向における絶縁層の上面の高さは、積層体80Lの上面の高さとほぼ一致する。この結果として、絶縁層は、導電層51間のスペース、及び、積層体80L間のスペースに埋め込まれる。
導電層55Zが、積層体80L上及び絶縁層上に形成される。マスク層71が、導電層55Z上に形成される。
マスク層71は、フォトリソグラフィ及びエッチングによって、パターニングされる。マスク層71は、Y方向に延在するパターンを有する。例えば、マスク層71のX方向の寸法Dmxは、5nm以上、40nm以下の範囲内の値に設定される。より好ましい一例としては、寸法Dmxは、14nm以上、25nm以下の値に設定される。例えば、マスク層71のY方向の寸法Dmyは、マスク層70のX方向の寸法Dmxとほぼ同じ寸法に設定されることが好ましい。例えば、Z方向に隣り合うマスク層71間の間隔は、寸法Dmx以上、寸法Dmxの2倍以下に設定される。
イオンビームIB2を用いたエッチングが、積層体80L及び導電層55Zに対して、実行される。
これによって、マスク層71のパターンに基づいて、積層体MC及び導電層55が、加工される。例えば、積層体MC下方の導電層51が、エッチングストッパに用いられる。
例えば、エッチングのためのイオンビームIB2は、基板9表面に対して斜め方向からX方向に沿うように、積層体MC及び導電層55に対して、照射される。
これによって、図24に示されるように、マスク層71のパターンに対応するように、X方向に延在する導電層55が、基板9上方に形成される。これによって、ビット線BLが、形成される。
このエッチングによって、エッチング前にY方向に延在する積層体(80L)は、X方向に関して複数の部分MCに分断される。この結果として、四角柱状のメモリセルMCが、形成される。
例えば、メモリセルMC内のMTJ素子1は、四角形(例えば、正方形)の平面形状を有する。MTJ素子1のX方向の寸法D1は、5nm以上、40nm以下の範囲内の値を有する。MTJ素子1のY方向の寸法D2は、5nm以上、40nm以下の範囲内の値を有する。MTJ素子1のZ方向の寸法D3は、10nm以上、50nm以下の範囲内の値である。これによって、四角形の平面形状を有するMTJ素子1における寸法比D1/D3は、0.10以上、4.0以下の値を有する。
一例としては、本実施形態の四角形の平面形状を有するMTJ素子1において、寸法D1及び寸法D2の少なくとも一方は、14nm以上、25nm以下の範囲内の値を有し得る。一例としては、本実施形態の四角形の平面形状を有するMTJ素子1において、寸法比D1/D3は、0.28以上、2.5以下の範囲内の値を有し得る。
尚、導電層51は、Y方向に延在するパターンを維持する。
マスク層が除去された後、絶縁層(図示せず)が基板9、メモリセル(積層体)MC及び導電層51上に形成される。これによって、絶縁層が、メモリセルMC間のスペース及び導電層51間のスペースに、埋め込まれる。
以上のように、図17乃至図20として説明したメモリセルアレイを含むMRAMが、形成される。
尚、基板9が半導体基板(例えば、シリコン基板)である場合、メモリセルアレイ100が形成される前に、ロウ制御回路110及びカラム制御回路120のようなメモリセルアレイ100以外の回路(以下では、CMOS回路とよばれる)が、半導体基板9上に形成されてもよい。CMOS回路を覆う層間絶縁膜が半導体基板9上に形成された後、メモリセルアレイが、図21乃至図24を用いて説明された製造工程によって、層間絶縁膜を基板9として形成される。
また、複数のメモリセルMCがZ方向に異なる高さに設けられる場合、形成されたメモリセルMCを含む層を基板として、図21乃至図24の製造工程が実行される。
(c)まとめ
本適用例において、本実施形態の磁気デバイスとしての磁気抵抗効果素子は、メモリデバイスのメモリ素子に用いられる。
本実施形態の磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)は、四角柱状の構造を有する。
本実施形態の磁気抵抗効果素子において、基板の表面に対して垂直方向の寸法D3に対する四角形の1つの辺の寸法D1の比D1/D3は、0.10以上、4.0以下である。本実施形態の磁気抵抗効果素子において、より好ましい一例としては、比D1/D3は、0.28以上、2.5以下の範囲内の値をとり得る。
例えば、本実施形態の磁気抵抗効果素子における基板の表面に対して平行方向の寸法D1は、5nm以上、40nm以下である。より好ましい一例としては、寸法D1は、14nm以上、25nm以下である。
これによって、上述のように、本実施形態の磁気抵抗効果素子は、素子特性(例えば、読み出し動作の信頼性)を向上できる。
この結果として、本実施形態の磁気抵抗効果素子を含むメモリデバイスは、データの信頼性を向上できる。
本実施形態の磁気抵抗効果素子を含むメモリデバイスの製造工程において、X方向に沿う方向からのイオンビームの照射とY方向に沿う方向からのイオンビームの照射とによって、四角柱状のメモリセルが、形成される。
このように、本実施形態の磁気抵抗効果素子がメモリセルアレイに用いられた場合、比較的加工難度の低いプロセスで、メモリセルアレイが形成され得る。また、本実施形態の磁気抵抗効果素子を用いたメモリセルアレイは、その記憶密度を向上できる。
この結果として、本実施形態のMTJ素子を含むMRAMは、製造コストを低減できる。
以上のように、適用例のメモリデバイスは、特性を向上できる。また、適用例のメモリデバイスは、コストを低減できる。
(6) その他
本実施形態の磁気デバイスは、面内磁化型の磁気抵抗効果素子でもよい。面内磁化型の磁気抵抗効果素子(例えば、MTJ素子)において、各磁性層は、面内磁気異方性を有する。各磁性層の磁化容易軸方向は、磁性層の層面に平行である。各磁性層は、層面に対して平行な磁化を有する。各磁性層の磁化の方向は、磁性層の積層方向に対して垂直である。
上述の実施形態において、本実施形態の磁気デバイスとしての磁気抵抗効果素子がメモリデバイス(例えば、MRAM)に適用された例が、示されている。但し、本実施形態の磁気デバイスは、ハードディスクドライブ(HDD)の磁気ヘッド、及び、磁気センサなどに用いられてもよい。
実施形態の磁気抵抗効果素子を用いたメモリデバイスにおいて、STT方式の書き込み動作が、例示されている。但し、SOT(Spin Orbit Torque)方式の書き込み動作が、実施形態の磁気抵抗効果素子を用いたメモリデバイスの書き込み動作に適用されてもよい。
実施形態の磁気抵抗効果素子がメモリデバイスに適用された場合、メモリセル及びメモリセルアレイの構成は、図15乃至図20の例に限定されない。
例えば、本実施形態の磁気抵抗効果素子は、電界効果トランジスタを有するメモリセルに用いられてもよい。電界効果トランジスタ(以下では、セルトランジスタとよばれる)は、メモリセルのスイッチング素子として、機能する。メモリセルは、ビット線ペアを形成する2つのビット線と、ワード線とに接続される。セルトランジスタの電流経路の一端は、第1のビット線に接続され、セルトランジスタの電流経路の他端は、磁気抵抗効果素子の一端に接続され、磁気抵抗効果素子の他端は、第2のビット線(ソース線)に接続される。セルトランジスタのゲートは、ワード線に接続される。
これらの場合においても、本実施形態の四角形の平面形状を有する磁気抵抗効果素子は、上述の寸法及び寸法比を有していれば、実施形態で説明された効果を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:磁気デバイス、10:積層体、2:スイッチング素子、MC:メモリセル、100:メモリセルアレイ、500:メモリデバイス。

Claims (11)

  1. 基板と、
    第1の磁性体と、第2の磁性体と、前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との間の非磁性体と、を含み、基板上に設けられた積層体と、
    を具備し
    前記積層体は、四角形の平面形状を有し、
    前記積層体は、前記基板の表面に対して平行な第1の方向において第1の寸法を有し、前記基板の表面に対して垂直な第2の方向において第2の寸法を有し、
    前記第2の寸法に対する前記第1の寸法の比は、0.10以上、4.0以下である、
    磁気デバイス。
  2. 前記第1の寸法は、5nm以上、40nm以下である、
    請求項1に記載の磁気デバイス。
  3. 前記積層体は、四角柱状の構造を有する、
    請求項1又は2に記載の磁気デバイス。
  4. 前記積層体は、前記基板の表面に対して平行で、前記第1の方向に交差する第3の方向において、第3の寸法を有し、
    前記第3の寸法は、前記第1の寸法以上である、
    請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の磁気デバイス。
  5. 前記積層体は、第3の磁性体と、前記第2の磁性体と前記第3の磁性体との間の金属層と、をさらに含む、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気デバイス。
  6. 基板と、
    前記基板の表面に対して平行な第1の方向に延在する第1の配線と、
    前記基板の表面に対して平行で、前記第1の方向に交差する第2の方向に延在する第2の配線と、
    第1の磁性体と、第2の磁性体と、前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との間の非磁性体とを含む磁気抵抗効果素子を含み、前記第1の配線と前記第2の配線との間に設けられたメモリセルと、
    を具備し、
    前記磁気抵抗効果素子は、四角形状の平面形状を有し、
    前記磁気抵抗効果素子は、前記第1の方向において第1の寸法を有し、前記基板の表面に対して垂直な第3の方向において第2の寸法を有し、
    前記第2の寸法に対する前記第1の寸法の比は、0.10以上、4.0以下である、
    メモリデバイス。
  7. 前記メモリセルは、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間の抵抗変化膜と、を含むスイッチング素子をさらに含み、
    前記スイッチング素子は、前記第3の方向において前記磁気抵抗効果素子に並び、
    前記スイッチング素子は、四角形状の平面形状を有する、
    請求項6に記載のメモリデバイス。
  8. 前記第1の寸法は、5nm以上、40nm以下である、
    請求項6又は7に記載のメモリデバイス。
  9. 前記メモリセルは、四角柱状の構造を有する、
    請求項6乃至8のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  10. 前記磁気抵抗効果素子は、前記第2の方向において、第3の寸法を有し、
    前記第3の寸法は、前記第1の寸法以上である、
    請求項6乃至9のうちいずれか1項に記載のメモリデバイス。
  11. 前記磁気抵抗効果素子は、第3の磁性体と、前記第2の磁性体と前記第3の磁性体との間の金属層と、をさらに含む、
    請求項6乃至10のいずれか1項に記載のメモリデバイス。
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