[実施の形態1]
図1は、情報処理システム10の構成を示す説明図である。本実施の形態の情報処理システム10は、介護施設内で被介護者の状態を監視し、異常を検知した際に介護士、看護師、家族等に通知する情報処理システムである。以下の説明では、被介護者を監視対象者、介護士、看護師および家族等をユーザと記載する。
情報処理システム10は、クライアント20、サーバ30、センサI/F(InterFace)装置40、睡眠センサ41、環境センサ42、人感センサ43、トイレセンサ44およびドアセンサ45を備える。クライアント20、サーバ30およびセンサI/F装置40は、ネットワークを介して接続されている。ネットワークには、多数のクライアント20およびセンサI/F装置40が接続されている。
クライアント20は、ユーザが使用する情報機器である。クライアント20は、クライアントCPU(Central Processing Unit)21、主記憶装置22、クライアント補助記憶装置23、入力部24、表示部25、通信部26およびバスを備える。
クライアントCPU21は、本実施の形態にかかるプログラムを実行する演算制御装置である。クライアントCPU21には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。クライアントCPU21は、バスを介してクライアント20を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置22は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置22には、クライアントCPU21が行う処理の途中で必要な情報およびクライアントCPU21で実行中のプログラムが一時的に保存される。
クライアント補助記憶装置23は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。クライアント補助記憶装置23には、クライアントCPU21に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。
入力部24は、タッチパネル、ペンタブレット、マウス、キーボード、マイク等の機器であり、ユーザによる操作をクライアントCPU21が受け付ける際に使用する。表示部25は、たとえばタッチパネルと一体になったディスプレイであり、クライアントCPU21がユーザに提示する情報を表示する。通信部26は、ネットワークとの通信を行うインターフェイスである。
クライアント20は、たとえばスマートフォン、多機能型携帯電話、タブレット、ノートパソコン等の汎用の携帯型情報機器である。クライアント20に、本情報処理システム10専用の携帯型情報機器または大きな表示部25を備える壁掛け型情報機器を使用しても良い。
サーバ30は、センサI/F装置40等を介して取得したデータを蓄積し、クライアントCPU21等からの要求に応じて加工して出力する情報処理装置である。サーバ30は、サーバCPU31、主記憶装置32、サーバ補助記憶装置33、通信部36およびバスを備える。
サーバCPU31は、本実施の形態にかかるプログラムを実行する演算制御装置である。サーバCPU31には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。サーバCPU31は、バスを介してサーバ30を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置32は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置32には、サーバCPU31が行う処理の途中で必要な情報およびサーバCPU31で実行中のプログラムが一時的に保存される。
サーバ補助記憶装置33は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。サーバ補助記憶装置33には、サーバCPU31に実行させるプログラム、対象者一覧DB51、グラフDB52、センサ動作DB53、イベントDB54およびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。対象者一覧DB51、グラフDB52、センサ動作DB53およびイベントDB54は、ネットワークを介して接続された他の記憶装置に記憶されていても良い。
通信部36は、ネットワークとの通信を行うインターフェイスである。
センサI/F装置40には、睡眠センサ41、環境センサ42、人感センサ43、トイレセンサ44およびドアセンサ45が優先または無線で接続されている。センサI/F装置40は、睡眠センサ41、環境センサ42、人感センサ43、トイレセンサ44およびドアセンサ45から信号を取得し、ネットワークを介してサーバ30に送信する情報処理装置である。センサがアナログ信号を出力する場合には、センサI/F装置40はA/D(Analog/Digital)変換も行う。
センサI/F装置40は、各センサの設置場所に応じて適宜配置される。たとえば、トイレセンサ44と睡眠センサ41とは別々のセンサI/F装置40に接続されていても良い。一つのセンサI/F装置40に、複数の人感センサ43が接続されていても良い。センサI/F装置40は、各センサに内蔵されていても良い。
睡眠センサ41は、たとえばシート状のセンサであり、ベッドマットレスとシーツとの間に設置する。睡眠センサ41は、ベッドに横たわった人物の脈拍、呼吸、体動、体温等を検出する。睡眠センサ41に、ベッドの枕もとまたは部屋の壁に設置して、マイクロ波または赤外線によりベッドに横たわった人物の脈拍、呼吸、体動、体温等を検出し、解析するセンサを使用しても良い。
睡眠センサ41は、検出した情報を解析して体動、無呼吸の発生状態、睡眠深度、中途覚醒の発生状態、心拍数、呼吸数等の睡眠データをセンサI/F装置40に出力する。睡眠センサ41は、一人の監視対象者のベッドに1台設置される。
環境センサ42は、温度および湿度等の環境を計測するセンサである。環境センサ42は、監視対象者が生活する室内の壁面等に設置される。人感センサ43は、赤外線により人間の動作を検出するセンサである。人感センサ43も、監視対象者が生活する室内の壁面等に設置される。
トイレセンサ44は、トイレに設置されたセンサである。トイレセンサ44はトイレが使用されたことを検出するセンサである。ドアセンサ45は、ドアの開閉またはドアを人物が通過したことを検知するセンサである。ドアセンサ45は、監視対象者が生活する部屋のドア等に設置される。
一つのセンサが複数の監視対象者を検知する可能性がある場合には、顔認証またはID(IDentification)タグ等を併用することにより、検知された監視対象者を特定する。
図2は、対象者一覧DB51のレコードレイアウトを示す説明図である。対象者一覧DB51は、監視対象者の属性とリアルタイムの状況とを関連づけるDBである。対象者一覧DB51は、属性情報フィールドおよびリアルタイム情報フィールドを有する。属性情報フィールドは、IDフィールド、氏名フィールド、年齢フィールドおよび部屋番号フィールドを有する。リアルタイム情報フィールドは、状態フィールド、室温フィールド、湿度フィールドおよびイベントフィールドを有する。
IDフィールドには、監視対象者に固有に割り当てられたIDが記録されている。氏名フィールドには、監視対象者の氏名が記録されている。年齢フィールドには、監視対象者の年齢が記録されている。部屋番号フィールドには監視対象者が生活する部屋の番号が記録されている。
状態フィールドには、監視対象者の状態が記録されている。室温フィールドには、監視対象者が滞在中の部屋の室温が記録されている。湿度フィールドには監視対象者が滞在中の部屋の湿度が記録されている。イベントフィールドには、監視対象者に関連して検出中のイベントが記録されている。対象者一覧DB51は、一人の監視対象者について一つのレコードを有する。
サーバCPU31は、センサI/F装置40に接続された各センサから得た情報に基づいて、リアルタイム情報フィールドに記録された情報を随時更新する。サーバCPU31は、各センサから得た情報を解析して、イベントが発生していると判定した場合に、イベントフィールドにイベントに関する情報を記録する。
イベントは、監視対象者の状態または監視対象者の周囲の環境に発生する通常とは異なる事象である。たとえば睡眠センサ41が監視対象者の心拍、呼吸等の停止を検出した場合、環境センサ42が検出した室温が所定の範囲を逸脱した場合、トイレセンサ44が所定の時間を越えた長時間のトイレ滞在を検出した場合等に、サーバCPU31はイベントが発生したと判定する。サーバCPU31は、たとえば特許文献1に開示されている方法を使用してイベントの発生有無を判定することができる。イベントの発生有無の判定の具体例については後述する。
サーバCPU31がイベントフィールドに記録したイベントに関する情報を、後述するようにクライアントCPU21が取得して表示部25に表示する。これにより、クライアントCPU21は、監視対象者の状態または監視対象者の周囲の環境に通常とは異なる事象が発生したことについて、ユーザに警告を通知する。ユーザが警告の解除を行った場合または各センサから異常が解消したことを検知した場合等、通知が不要になった場合には、サーバCPU31はイベントフィールドからイベントに関する情報を削除する。
図3は、グラフDB52のレコードレイアウトを示す説明図である。グラフDB52は、監視対象者のIDと、睡眠センサ41が検出したデータと、環境センサ42が検出したデータとを関連づけるDBである。グラフDB52は、IDフィールド、睡眠センサフィールドおよび環境センサフィールドを有する。
睡眠センサフィールドは、体動フィールド、無呼吸フィールド、睡眠深度フィールド、心拍数フィールドおよび呼吸数フィールドを有する。環境センサフィールドは、室温フィールドおよび湿度フィールドを有する。
IDフィールドには、監視対象者に固有に割り当てられたIDが記録されている。体動フィールドには、睡眠センサ41が検知した監視対象者の体動の時間的変化を示すグラフのデータが記録されている。グラフのデータは、たとえばセンサが計測を行った時刻と計測した値との組を、計測を行うたびに記録した一連のデータである。
無呼吸フィールドには、睡眠センサ41が検知した監視対象者の無呼吸現象の発生状態の時間的変化を示すグラフのデータが記録されている。無呼吸現象は、睡眠時間中に口および鼻の気流が10秒間以上停止する現象である。
睡眠深度フィールドには、睡眠センサ41が検知した監視対象者の睡眠深度の時間的変化を示すグラフのデータが記録されている。本実施の形態においては、睡眠深度は、目覚め、浅い眠りおよび深い眠りの3段階に分けて検出する睡眠センサ41を使用する。睡眠深度フィールドに記録されている情報には、中途覚醒の発生状況および一日の合計睡眠時間も含まれている。
心拍数フィールドには、睡眠センサ41が検知した監視対象者の心拍数の時間的変化を示すグラフのデータが記録されている。呼吸数フィールドには、睡眠センサ41が検知した監視対象者の呼吸数の時間的変化を示すグラフのデータが記録されている。
グラフDB52は、一人の監視対象者について一つのレコードを有する。サーバCPU31は、センサI/F装置40に接続された各センサから得た情報に基づいて、睡眠センサフィールドおよび環境センサフィールドに記録したグラフのデータを随時更新する。
図4は、センサ動作DB53のレコードレイアウトを示す説明図である。センサ動作記録DB53は、監視対象者のIDと、日時と、人感センサ43、トイレセンサ44およびドアセンサ45の各センサの検知結果とを関係づけるDBである。センサ動作DB53は、IDフィールド、日時フィールドおよびセンサフィールドを有する。センサフィールドは、人感センサフィールド、トイレセンサフィールドおよびドアセンサフィールドを有する。
IDフィールドには、監視対象者に固有に割り当てられたIDが記録されている。日時フィールドには、各センサからデータを取得した日時が記録されている。人感センサフィールドには、人感センサ43が監視対象者の動きを検知したか否かが記録されている。トイレセンサフィールドには、トイレセンサ44が監視対象者によるトイレの使用を検知したか否かが記録されている。ドアセンサフィールドには、ドアセンサ45が監視対象者によるドアの通過を検知したか否かが記録されている。
センサ動作DB53は、一人の監視対象者に関する一回のデータ記録について一つのレコードを有する。サーバCPU31は、センサI/F装置40に接続された各センサから得た情報に基づいて、センサフィールドに記録された情報を随時更新する。
図5は、イベントDB54のレコードレイアウトを示す説明図である。イベントDB54は、IDと、サーバCPU31が検出したイベントに関する日時、項目および対応結果の履歴を記録するDBである。イベントDB54は、IDフィールド、日付フィールド、時刻フィールド、項目フィールド、内容フィールド、対応フィールドおよびコメントフィールドを有する。
なお、イベントは監視対象者の状態または監視対象者の周囲の環境に発生する通常とは異なる事象であり、図2を使用して説明した対象者一覧DB51のイベントフィールドに記録したイベントと対応している。したがって、本実施の形態のイベントDB54は、クライアントCPU21がユーザに通知した警告の履歴を記録する。
IDフィールドには、監視対象者に固有に割り当てられたIDが記録されている。日付フィールドにはサーバCPU31が検出したイベントに関する日付が記録されている。時刻フィールドには、サーバCPU31が検出したイベントに関する時刻が記録されている。
項目フィールドには、サーバCPU31が検出したイベントに関する項目が記録されている。内容フィールドには、サーバCPU31が検出したイベントの内容が記録されている。対応フィールドには、ユーザがイベントに対する対応を行った場合に、その旨が記録されている。コメントフィールドには、イベントに対する対応を行ったユーザが入力したコメントが記録されている。イベントDB54は、一人の監視対象者に関する一回のイベントについて一つのレコードを有する。
対象者一覧DB51のイベントフィールドおよびイベントDB54へのデータの記録について、具体例を挙げて説明する。環境センサ42が取得したデータに基づいて、サーバCPU31が、室温は通常の範囲を超える31.4度であると判定した場合を例にして説明する。サーバCPU31は対象者一覧DB51の、その室内に滞在している監視対象者に関するレコードのイベントフィールドに、室温が31.4度である旨を記録する。サーバCPU31はイベントDB54にレコードを追加する。サーバCPU31は、日付フィールドおよび時刻フィールドにその室温を検知した日付および時刻を記録する。サーバCPU31は、項目フィールドに「室温」を、内容フィールドに検知した室温「31.4度」を記録する。
睡眠センサ41が取得し、グラフDB52の睡眠深度フィールドに記録したデータに基づいて、サーバCPU31が、一晩の睡眠時間は通常の範囲外である4時間であると判定した場合を例にして説明する。サーバCPU31は対象者一覧DB51の、対応する監視対象者に関するレコードのイベントフィールドに、睡眠時間が4時間である旨を記録する。サーバCPU31はイベントDB54にレコードを追加する。サーバCPU31は、日付フィールドに睡眠時間を判定した日付を記録する。たとえば、9月10日の午前0時をまたぐ24時間の睡眠時間について判定した場合には、サーバCPU31は日付フィールドに9月10日の日付を記録する。サーバCPU31は、項目フィールドに「睡眠」を、内容フィールドに一晩の睡眠時間「4時間」を記録する。
トイレセンサ44が取得したデータに基づいて、サーバCPU31が、トイレの使用時間が通常の範囲外である20分であると判定した場合を例にして説明する。サーバCPU31は、対象者一覧DB51の、トイレを使用中の監視対象者に関するレコードのイベントフィールドに、トイレの使用時間が20分である旨を記録する。サーバCPU31はイベントDB54にレコードを追加する。サーバCPU31は、日付フィールドおよび時刻フィールドにトイレの使用時間を判定した日付および時刻を記録する。サーバCPU31は、項目フィールドに「トイレ」を、内容フィールドに検知したトイレ使用時間「20分」を記録する。その後もトイレの使用が継続し、たとえば累計で「30分」となったと判定した場合、サーバCPU31は、対象者一覧DB51のイベントフィールドのデータを更新する。さらにサーバCPU31は、イベントDB54の内容フィールドに記録したデータを「30分」に更新する。
サーバCPU31は、その他のイベントを検出した場合も、対象者一覧DB51のイベントフィールドに記録するとともに、同様にイベントDB54に対応するレコードを追加する。
サーバCPU31は、クライアントCPU21を介してユーザによる対応の入力およびコメントの入力を受け付けた場合には、対応するレコードの対応フィールドおよびコメントフィールドに記録する。
なお、通常の範囲であるか否かを判定する基準値は、サーバ補助記憶装置33にあらかじめ記憶されている。監視対象者ごとに異なる基準値が記録されていても良い。
図6は、メイン画面を示す説明図である。クライアントCPU21は、表示部25に図6に示す画面を表示する。メイン画面は、複数の監視対象者に関する最新情報を一覧表示する画面である。なお、本実施の形態ではクライアント20はスマートフォン等の比較的小さいタッチパネル付きディスプレイを有する携帯情報機器である場合を例にして説明する。
図6に示す画面は、複数の個人表示欄61およびメニューボタン76を有する。個人表示欄61は、アイコン欄62を含む。一つの個人表示欄61には、対象者一覧DB51の一つのレコードに記録されている一人の監視対象者に関する情報が表示される。具体的には、一人の監視対象者の部屋番号、氏名、室温および湿度が文字で表示され、監視対象者の状態がアイコン欄62のアイコンで表示される。
アイコン欄62には、対象者一覧DB51の状態フィールドに記録されている情報に対応するアイコンが表示される。たとえば、601号室および605号室の監視対象者は、起床している。602号室の監視対象者は、就寝中である。603号室の監視対象者は、トイレを使用している。604号室の監視対象者は、施設内で活動中である。
対象者一覧DB51のイベントフィールドにイベントが記録されている場合には、クライアントCPU21はアイコン欄62の右側にイベントの発生を示すマークを表示する。
メニューボタン76の選択を受け付けた場合、クライアントCPU21は表示部25に図示しない操作メニューを表示する。クライアントCPU21は、操作メニューから、たとえば画面の設定スタイルの変更、個人表示欄61を配列する順番の変更等を受け付ける。
画面の右端には、スクロールバーが表示されている。入力部24を介してスクロールバーの操作を受け付けた場合には、クライアントCPU21は表示部25に表示する内容を上下にスクロールする。クライアントCPU21は、対象者一覧CB51に記録されているすべての監視対象者に対応するレコードを対象者一覧DB51から取得して、図6に示す画面に表示しても良い。クライアントCPU21は、たとえばクライアント20を操作するユーザが担当している監視対象者に対応するレコードを対象者一覧DB51から取得して図6に示すメイン画面に表示しても良い。
大画面の表示部25を使用する場合には、クライアントCPU21は個人表示欄61を縦横の格子状に表示しても良い。クライアントCPU21は、たとえば介護施設の館内の部屋の配置に合わせて個人表示欄61を配置しても良い。
図7は、リアルタイム画面を示す説明図である。図6を使用した画面で個人表示欄61が選択されたことを受け付けた場合、クライアントCPU21は、表示部25に図7に示す画面を表示する。リアルタイム画面は、一人の監視対象者の情報を一覧表示する画面である。
リアルタイム画面は、リアルタイムデータ欄63、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80を含む。リアルタイムデータ欄63は、一人の監視対象者に関するリアルタイムの情報を表示する画面である。
クライアントCPU21は、一人の監視対象者に関するたとえば過去12時間分の情報をリアルタイムデータ欄63に表示する。リアルタイムデータ欄63は、睡眠深度欄631、室内欄632、トイレ欄633、ドア欄634および室温欄635を含む。各欄の横軸は、時刻である。横軸の右端は、現在の時刻である。
クライアントCPU21は、グラフDB52の睡眠深度フィールドに記録された監視対象者の睡眠深度を睡眠深度欄631に帯グラフで表示する。帯グラフ中の斜線で示す部分は、睡眠深度が深い時間を、小さいドットで示す部分は睡眠深度が浅い時間を、空白の部分は覚醒している時間を示す。
クライアントCPU21は、センサ動作DB53の人感センサフィールドに記録された室内の人の動きの有無を室内欄632に帯グラフで表示する。帯グラフの斜線で示す部分は、人感センサ43が監視対象者の動きを検知している時間を示す。
クライアントCPU21は、センサ動作DB53のトイレセンサフィールドに記録されたトイレの使用の有無をトイレ欄633に帯グラフで表示する。帯グラフの斜線で示す部分は、トイレセンサ44が監視対象者によるトイレの使用を検知している時間を示す。
クライアントCPU21は、センサ動作DB53のドアセンサフィールドに記録されたドアの使用の有無をドア欄634に帯グラフで表示する。帯グラフの斜線で示す部分は、ドアセンサ45が監視対象者によるドアの開閉または通過を検知している時間を示す。
クライアントCPU21は、グラフDB52の室温フィールドに記録された室温を室温欄635に折れ線グラフで表示する。
クライアントCPU21は、イベントDB54に記録されているイベントに対応する時刻および項目の近傍に指標81により表示する。具体例を挙げて説明する。図7に示す画面では、14時に室温が31.4度になっていることに対してサーバCPU31がイベントを検出したことが、室温欄635内の指標81およびその右側のラベル「31.4」により示されている。ユーザは、過去にイベントが発生したことを把握して、監視対象者に対して適切な介護等を行うことができる。
メニューボタン76については、図6と同様であるので説明を省略する。図7に示す画面では、リアルタイムボタン77が選択された状態になっている。後述する他の画面の表示中にリアルタイムボタン77の選択を受け付けた場合、クライアントCPU21は図7に示す画面を表示する。レポートボタン78、過去データボタン79およびアラートボタン80の選択を受け付けた場合に、クライアントCPU21が表示する画面について、順次説明する。
図8および図9は、レポート画面を示す説明図である。レポート画面は、入力部24を介してレポートボタン78の選択を受け付けた場合に、クライアントCPU21が表示部25に表示する画面である。図8はレポート画面の上端が表示されている状態を示す。図9は、画面のスクロールにより図8よりも下の部分が表示されている状態を示す。
レポート画面は、レポート欄64、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80を含む。レポート画面は、一人の監視対象者に関する1ヶ月分のデータを表示する画面である。なお、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80については図7と同様であるので説明を省略する。
クライアントCPU21は、レポート欄64に項目ごとに分けてデータを表示する。たとえば図8に示す画面では、クライアントCPU21は、グラフDB52の睡眠深度フィールドに記録された過去1ヶ月間の監視対象者の睡眠状態をレポート欄64に示す。図8に示す画面の横軸は時間であり、左端が正午を、右端が翌日の正午を示す。図8に示す画面の縦軸は日付である。一番上の行を例にして具体的に説明する。左端は7月31日の正午を、右端は翌日の8月1日の正午を示す。
レポート欄64に表示する帯グラフは、睡眠深度を示す。細かいドットは、浅い眠りを示す。斜線のハッチングは、深い眠りを示す。覚醒している時間はハッチングしていない。折れ線グラフにより、一日の合計睡眠時間を示す。折れ線グラフのデータ点の右側の数字が、合計睡眠時間を示す。合計睡眠時間は、グラフDB52の睡眠深度フィールドに記録されている。クライアントCPU21がグラフDB52の睡眠深度フィールドに記録されている睡眠深度を解析して、合計睡眠時間を算出しても良い。
図8に示す画面では8月9日の睡眠時間が5.7時間であることに対して、サーバCPU31がイベントを検出したことが、指標81およびその右側の「5.7」のラベルにより示されている。また、および8月10日の睡眠時間が4.3時間であることに対して、サーバCPU31がイベントを検出したことが、指標81およびその右側の「4.3」のラベルにより示されている。クライアントCPU21は、イベントの発生日時および内容をイベントDB54から取得する。
図9に示す画面では、クライアントCPU21は、グラフDB52の室温フィールドおよび湿度フィールドに記録された過去1ヶ月間の監視対象者の部屋の温度および湿度をレポート欄64に表示する。レポート欄64は温度欄641および湿度欄642を含む。温度欄641の横軸は温度である。湿度欄642の横軸は湿度である。温度欄641および湿度欄642の縦軸は日付である。温度欄641には、一日の最低温度および最高温度が折れ線グラフで表示されている。湿度欄642には一日の最低湿度および最高湿度が折れ線グラフで表示されている。
図9に示す画面では8月7日の室温の最高温度が31.1度であることに対して、サーバCPU31がイベントを検出したことが、最高気温の値を示す「31.1」のラベルの左側に配置された指標81より示されている。また、8月8日の室温の最高温度が32.3度であることに対して、サーバCPU31がイベントを検出したことが、最高気温の値を示す「32.3」のラベルの左側に配置された指標81より示されている。クライアントCPU21は、イベントの発生日時および内容をイベントDB54から取得する。
なお、クライアントCPU21は、8月7日および8月8日の室温の最高気温の値を示すラベルを、他の日のラベルとは異なる色で表示することにより、指標81とラベルを兼ねさせても良い。
図10は、過去データ画面を示す説明図である。過去データ画面は、入力部24を介して過去データボタン79の選択を受け付けた場合に、クライアントCPU21が表示部25に表示する画面である。
過去データ画面は、過去データ欄65、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80を含む。過去データ画面は、一人の監視対象者に関する1ヶ月分のデータを表示する画面である。なお、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80については図7と同様であるので説明を省略する。
クライアントCPU21は、過去データ欄65に一人の監視対象者に関する一日分のデータを示す。過去データ欄65は、活動記録欄66および詳細ボタン82を含む。活動記録欄66の下には、一日の合計睡眠時間、最低室温、最高室温、最低湿度、最高湿度およびスコアが表示されている。
図10の上側に示す2015年9月15日の過去データ欄65内の活動記録欄66を例にして説明する。活動記録欄66の横軸は時間である。右端は9月14日の正午を、左端は翌日である9月15日の正午を示す。クライアントCPU21は、グラフDB52の睡眠深度フィールドから取得した睡眠深度を帯グラフにより、活動記録欄66に示す。細かいドットは、浅い眠りを示す。斜線のハッチングは、深い眠りを示す。
クライアントCPU21は、活動記録欄66のうち、ハッチングしていない時間帯については時間軸に平行に分割し、分割した各部分に監視対象者の覚醒時の活動を示す帯グラフを表示する。本実施形態においては、クライアントCPU21は、ハッチングしていない部分を3段に分割する。クライアントCPU21は、一番上の段にセンサ動作DB53の人感センサフィールドに記録された室内の人の動きの有無を表示する。クライアントCPU21は、中央の欄にセンサ動作DB53のトイレセンサフィールドに記録されたトイレの使用の有無を表示する。クライアントCPU21は、一番下の欄にセンサ動作DB53のドアセンサフィールドに記録されたドアの使用の有無を表示する。
このようにクライアントCPU21は、睡眠センサ41が検出した監視対象者の睡眠深度と、覚醒中の人感センサ43、トイレセンサ44およびドアセンサ45の検出状況とを一つの活動記録欄66に表示する。ユーザは、監視対象者の一日の睡眠中の状態と覚醒中の状態とを一つの活動記録欄66を見ることにより把握することができる。
図11は、詳細データ画面を示す説明図である。詳細データ画面は、入力部24を介して詳細ボタン82の選択を受け付けた場合に、クライアントCPU21が表示部25に表示する画面である。図10を使用して説明した過去データ画面をスクロールして、2015年9月7日分の過去データ欄65内の詳細ボタン82の選択を受け付けた場合を例にして説明する。
詳細データ画面は、メニューボタン76、詳細データ欄68および閉じるボタン83を含む。詳細データ画面は、一人の監視対象者に関する1日分のデータを表示する画面である。なお、メニューボタン76については図7と同様であるので説明を省略する。
詳細データ欄68は、体動欄681、無呼吸回数欄682、睡眠深度欄683、中途覚醒欄684、室温欄685および活動欄686を示す。詳細データ欄68の横軸は時間である。右端は9月6日の正午を、左端は翌日である9月7日の正午を示す。
クライアントCPU21は、体動欄681にグラフDB52の体動フィールドに記録された体動の大きさを表示する。クライアントCPU21は、無呼吸回数欄682にグラフDB52の無呼吸フィールドに記録された1時間ごとの無呼吸現象の回数を表示する。クライアントCPU21は、睡眠深度欄683にグラフDB52の睡眠深度フィールドに記録された睡眠深度を表示する。クライアントCPU21は、中途覚醒欄684にグラフDB52の睡眠深度フィールドに記録された中途覚醒の発生状況を表示する。なお、クライアントCPU21は、睡眠深度欄683に表示する睡眠深度のデータを解析して中途覚醒の発生状況を用事しても良い。クライアントCPU21は、室温欄685にグラフDB52の室温フィールドに記録された室温を表示する。クライアントCPU21は、活動欄686にセンサ動作DB53に記録された監視対象者の動きの有無、トイレ使用の有無およびドア使用の有無を表示する。
クライアントCPU21は、イベントDB54に記録されているイベントに対応する時刻および項目の近傍に指標81により表示する。具体例を挙げて説明する。図11に示す画面の無呼吸回数欄682には、23時から翌0時にかけて無呼吸現象の回数が基準値を超えたイベントがイベントDB54に記録されていることが指標81により記録されている。図11に示す画面の室温欄685には、14時から15時にかけて室温が30.5度であるイベントがイベントDB54に記録されていることが、指標81により示されている。
図12は、アラート画面を示す説明図である。アラート画面は、入力部24を介してアラートボタン80の選択を受け付けた場合に、クライアントCPU21が表示部25に表示する画面である。
アラート画面は、イベント表示欄67、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80を含む。アラート画面は、一人の監視対象者に関する1ヶ月分のデータを表示する画面である。なお、メニューボタン76、リアルタイムボタン77、レポートボタン78、過去データボタン79、アラートボタン80については図7と同様であるので説明を省略する。
図12に示す画面では、複数のイベント表示欄67が時系列順に並べて表示されている。一つのイベント表示欄67は、イベントDB54の一つのレコードに記録されている一回のイベントに関する情報が表示される。
入力部24を介して図7、図8、図9または図11に示す指標81の選択を受け付けた場合には、クライアントCPU21は選択された指標81に対応するイベント表示欄67が画面の上部または中央部になるようにして、アラート画面を表示しても良い。
図13は、プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図13を使用して、本実施の形態のプログラムの処理の流れを説明する。
クライアントCPU21は、通信部26、ネットワークおよび通信部36を介してサーバCPU31に対象者一覧DB51のデータを要求する(ステップS501)。なお、ステップS501でクライアントCPU21はたとえばクライアント20を使用しているユーザが担当する監視対象者のデータのみを要求しても良い。以後の説明では通信部26、ネットワークおよび通信部36の記載は省略し、たとえば「クライアントCPU21はサーバCPU31にデータを要求する」のように記載する。
サーバCPU31は、クライアントCPU21からの要求を受信する(ステップS601)。サーバCPU31は、要求されたデータをクライアントCPU21に送信する(ステップS602)。クライアントCPU21は、データを受信する(ステップS504)。クライアントCPU21は、表示部25に図6を使用して説明したメイン画面を表示する(ステップS505)。
クライアントCPU21は、対象者の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS506)。たとえば、入力部24を介して個人表示欄61の選択を受け付けた場合に、クライアントCPU21は対象者の選択を受け付けたと判定する。
対象者の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS506でYES)、クライアントCPU21は選択された対象者に関する所定の時間範囲、たとえば過去12時間分のデータをサーバCPU31に要求する(ステップS507)。
サーバCPU31は、クライアントCPU21からの要求を受信する(ステップS608)。サーバCPU31は、グラフDB52、センサ動作DB53およびイベントDB54から選択された対象者に関する所定の時間範囲のデータを抽出する(ステップS609)。サーバCPU31は、抽出したデータをクライアントCPU21に送信する(ステップS610)。
クライアントCPU21は、データを受信する(ステップS511)。クライアントCPU21は、表示部25に図7を使用して説明したリアルタイム画面のタイトル、ボタンおよび各グラフを表示する(ステップS512)。クライアントCPU21は、ステップS511で受信したデータにイベントDB54から抽出されたイベントに関するデータが含まれているか否かを判定する(ステップS513)。
イベントに関するデータが含まれていると判定した場合(ステップS513でYES)、クライアントCPU21はイベントに対応する時刻および項目の近傍に指標81を表示する(ステップS514)。イベントに関するデータが含まれていないと判定した場合(ステップS513でNO)およびステップS514の終了後、クライアントCPU21は表示切替の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS515)。たとえば、入力部24を介してレポートボタン78、過去データボタン79またはアラートボタン80の選択を受け付けたと判定した場合に、クアイアントCPU21は表示切替の指示を受け付けたと判定する。
表示切替の指示を受け付けたと判定した場合(ステップS515でYES)、クライアントCPU21は表示切替のサブルーチンを起動する(ステップS516)。表示切替のサブルーチンは、図7を使用して説明したリアルタイム画面、図8および図9を使用して説明したレポート画面、図10を使用して説明した過去データ画面および図11を使用して説明したアラート画面を相互に切り替えるサブルーチンである。表示切替のサブルーチンの処理の流れは後述する。
表示切替の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS515でNO)およびステップS516の終了後、クライアントCPU21は図6を使用して説明したメイン画面に戻る指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS517)。たとえば、メニューボタン76が選択された場合に表示部25に表示されるメニュー画面から、クライアントCPU21はメイン画面に戻る指示を受け付ける。
メイン画面に戻る指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS517でNO)、クライアントCPU21はステップS507に戻る。なお、2回目以降のステップS507では、クライアントCPU21は前回との差分のデータのみをサーバCPU31に要求しても良い。メイン画面に戻る指示を受け付けたと判定した場合(ステップS517でYES)、クライアントCPU21はステップS501に戻る。
対象者の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS506でNO)、クライアントCPU21は処理を終了する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS518)。たとえば、メニューボタン76が選択された場合に表示部25に表示されるメニュー画面から、クライアントCPU21は処理を終了する指示を受け付ける。
処理を終了する指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS518でNO)、クライアントCPU21はステップS501に戻る。処理を終了する指示を受け付けたと判定した場合(ステップS518でYES)、クライアントCPU21は処理を終了する。
図14および図15は、表示切替のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。表示切替のサブルーチンは、図7を使用して説明したリアルタイム画面、図8および図9を使用して説明したレポート画面、図10を使用して説明した過去データ画面および図11を使用して説明したアラート画面を相互に切り替えるサブルーチンである。図14および図15を使用して表示切替のサブルーチンの処理の流れを説明する。
クライアントCPU21は、レポートボタン78の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS531)。レポートボタン78の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS531でYES)、クライアントCPU21は表示中の対象者に関する所定の時間範囲、たとえば過去1ヶ月分のデータをサーバCPU31に要求する(ステップS532)。
サーバCPU31は、クライアントCPU21からの要求を受信する(ステップS633)。サーバCPU31は、グラフDB52、センサ動作DB53およびイベントDB54から選択された対象者に関する所定の時間範囲のデータを抽出する(ステップS634)。サーバCPU31は、抽出したデータをクライアントCPU21に送信する(ステップS635)。
クライアントCPU21は、データを受信する(ステップS536)。クライアントCPU21は、表示部25に図8および図9を使用して説明したレポート画面のタイトル、ボタンおよび各グラフを表示する(ステップS537)。クライアントCPU21は、ステップS536で受信したデータにイベントDB54から抽出されたイベントに関するデータが含まれているか否かを判定する(ステップS538)。
イベントに関するデータが含まれていると判定した場合(ステップS538でYES)、クライアントCPU21はイベントに対応する時刻および項目の近傍に指標81を表示する(ステップS539)。
イベントに関するデータが含まれていないと判定した場合(ステップS538でNO)およびステップS539の終了後、クライアントCPU21は過去データボタン79の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS541)。レポートボタン78の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS531でNO)も、クライアントCPU21は過去データボタン79の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS541)。
過去データボタン79の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS541でYES)、クライアントCPU21は表示中の対象者に関する所定の時間範囲、たとえば過去2ヶ月分のデータをサーバCPU31に要求する(ステップS542)。
サーバCPU31は、クライアントCPU21からの要求を受信する(ステップS643)。サーバCPU31は、グラフDB52、センサ動作DB53およびイベントDB54から選択された対象者に関する所定の時間範囲のデータを抽出する(ステップS644)。サーバCPU31は、抽出したデータをクライアントCPU21に送信する(ステップS645)。
クライアントCPU21は、データを受信する(ステップS546)。クライアントCPU21は、表示部25に図10を使用して説明した過去データ画面のタイトル、ボタンおよび各グラフを表示する(ステップS547)。クライアントCPU21は、ステップS546で受信したデータにイベントDB54から抽出されたイベントに関するデータが含まれているか否かを判定する(ステップS548)。
イベントに関するデータが含まれていると判定した場合(ステップS548でYES)、クライアントCPU21はイベントに対応する時刻および項目の近傍に指標81を表示する(ステップS549)。
クライアントCPU21は、詳細ボタン82の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS550)。受け付けたと判定した場合(ステップS550でYES)、クライアントCPU21は、図11を使用して説明した詳細画面を表示部25に表示する(ステップS551)。クライアントCPU21は、閉じるボタン83の選択の受付を待つ(ステップS552)。閉じるボタン83の選択を受け付けた後、クライアントCPU21はステップS548に戻る。
詳細ボタン82の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS550でNO)および過去データボタン79の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS541でNO)、クライアントCPU21はアラートボタン80の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS561)。アラートボタン80の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS561でYES)、クライアントCPU21は表示中の対象者に関する所定の時間範囲、たとえば過去2週間分のイベントデータをサーバCPU31に要求する(ステップS562)。
サーバCPU31は、クライアントCPU21からの要求を受信する(ステップS663)。サーバCPU31は、イベントDB54から選択された対象者に関する所定の時間範囲のデータを抽出する(ステップS664)。サーバCPU31は、抽出したデータをクライアントCPU21に送信する(ステップS665)。
クライアントCPU21は、データを受信する(ステップS566)。クライアントCPU21は、表示部25に図12を使用して説明したアラート画面を表示する(ステップS567)。
アラートボタン80の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS561でNO)およびステップS567の終了後、クライアントCPU21はリアルタイムボタン77の選択を受け付けているか否かを判定する(ステップS571)。
リアルタイムボタン77の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS571でNO)、クライアントCPU21はステップS531に戻る。リアルタイムボタン77の選択を受け付けていると判定した場合(ステップS571でYES)、クライアントCPU21は処理を終了する。
本実施の形態によると、イベントの発生履歴をわかりやすく表示する情報処理装置等を提供することを可能になる。介護士等のユーザは、過去に発生したイベントについて把握して、監視対象者に対して適切な介護等を行うことができる。類似したイベントが繰り返し発生している場合には、医師に相談する等の対策をとることにより、病気の早期発見、事故防止等の対策を行うことができる。
たとえば、睡眠時間が短いというイベントが多発している場合には、データをつけて医師に報告することにより、睡眠薬等の量を適切に調整することができる。たとえば、室温の異常に関するイベントが多発している場合には、エアコンの故障の有無を確認することにより、熱中症、風邪等の疾病を予防することができる。
メニューボタン76が選択された場合に表示部25に表示されるメニュー画面から、クライアントCPU21は画面に表示する時間の幅および画面に表示する項目の調整を受け付けても良い。
センサI/F装置40に接続したセンサは例示である。たとえば、監視対象者の腕に装着する腕時計型のウェアラブルセンサを使用しても良い。このようにする事により、監視対象者がベッドから起き上がっている時間にも、脈拍、歩数、活動量等のデータを取得し、グラフDB52に記録することができる。
センサI/F装置40および各種センサは、監視対象者の自宅に設置されていても良い。一人の介護士等が、在宅の監視対象者を複数担当し、異常が検知された場合に過去の状況も参照して介助等を行うことができる。
指標81は、温度、睡眠時間等の数値を示すラベルの近傍の任意の場所、たとえば右側、上側、下側等に表示しても良い。
各画面に表示された指標81が選択されたことを検出した場合、クライアントCPU21は、選択された指標81に関連するイベントの内容を表示するダイアログボックスを表示部25に表示しても良い。このようにする場合には、クライアントCPU21は選択されたイベントマークに対応するレコードをイベントDB54から取得して、表示部25に表示する。このようにすることにより、ユーザはイベントの詳細を速やかに把握することができる。
図8および図9を使用して説明したレポート画面に表示された指標81が選択されたことを検出した場合、クライアントCPU21は、指標81が表示された日付に関する図11を使用して説明した詳細画面を表示部25に表示しても良い。このようにすることにより、ユーザはイベントが発生した日の監視対象者の状況を速やかに把握することができる。
本実施の形態のイベントは、たとえば家族が面会に来たこと、外出したこと、誕生日会等の行事が行われたこと等の、客観的な出来事であっても良い。本実施の形態のイベントは、気分が良い、気持ちが落ち込んでいる、頭痛がする等、監視対象者の主観的な状態であっても良い。これらのイベントは、監視対象者自身または監視対象者から聞き取った介護士等のユーザがイベントDB54に入力する。サーバCPU31が検出したイベントと、監視対象者自身またはユーザが入力した項目とを色または形状が異なる指標81で表示しても良い。どの項目を指標81により表示するかを、ユーザが設定できるようにしても良い。
サーバCPU31が、クライアント20の表示部25に画面を表示するために使用するデータを作成して、ネットワークに出力しても良い。クライアントCPU21は、ネットワークを介して受信したデータを表示部25に送ることにより、画面を表示させる。このようにする場合には、低機能または低速のクライアントCPU21を備えるクライアント20を使用することができる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、イベントに直接関係の無い項目を表示する画面にも指標81を表示する情報処理システム10等に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図16は、実施の形態2のレポート表示画面を示す説明図である。図16では、図9を使用して説明したレポート表示画面に、睡眠時間に関するイベントがイベントDB54に記録されていることを表示する第2指標85が追加で表示されている。
本実施の形態によると、ユーザは、イベントが記録されていない項目に関するデータを閲覧中にも、イベントが存在することを把握することができる。
なお、レポート画面以外の画面に第2指標85を追加しても良い。たとえば、図7を使用して説明したリアルタイム画面には表示されていない湿度に関するイベントがイベントDB54に記録されている場合、クライアントCPU21はたとえば横軸の近傍に第2指標85を表示する。
指標81と第2指標85とに、異なる色または形状のマークを使用しても良い。第2指標85は、イベントに関連する項目により異なる色または形状を使用しても良い。
[実施の形態3]
本実施の形態は、ユーザが入力した介護記録に基づいてイベントを表示する情報処理システム10等に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図17は、実施の形態3の飲食記録DBのレコードレイアウトを示す説明図である。飲食記録DBは、介護士等が記録した介護記録から監視対象者の食事および水分摂取の状態を抽出したDBである。飲食記録DBは、IDフィールド、日付フィールド、朝食フィールド、昼食フィールド、夕食フィールドおよび水分フィールドを有する。
IDフィールドには、監視対象者に固有に割り当てられたIDが記録されている。日付フィールドには日付が記録されている。朝食フィールド、昼食フィールドおよび夕食フィールドには、監視対象者の食事摂取の状況が記録されている。水分フィールドには、監視対象者が一日に摂取した水分の量が記録されている。飲食記録DBは、一人の監視対象者の一日について、一つのレコードを有する。
図18は、実施の形態3のレポート表示画面を示す説明図である。図18ではレポート欄64に監視対象者の飲食記録が表示されている。朝食、昼食および夕食の欄の丸は、出された食事をすべて食べたことを示す。三角は、少量だけ食べたことを示す。バツは、食事を食べなかったことを示す指標81である。水分の欄の丸は、十分な水分を摂取したことを示す。水分の欄のバツは、水分の摂取量が不足していることを示す指標81である。
本実施の形態によると、各種センサで検出したデータ以外の情報にも必要に応じてイベントを表示するプログラム等を提供することができる。
[実施の形態4]
図19は、実施の形態4の情報処理装置の動作を示す機能ブロック図である。情報処理装置は、サーバCPU31による制御に基づいて以下のように動作する。
第1取得部91は、監視対象者の状態または前記監視対象者の周囲の環境を記録した所定の範囲の時系列データを取得する。第2取得部92は、同じ範囲内に発生した同じ監視対象者に関連するイベントと、前記イベントに関連づけられた日時または日付とを取得する。出力部93は、第1取得部91が取得した時系列データを出力するとともに、第2取得部92が取得したイベントに対応する指標81を時系列データ中のイベントに関連づけられた日時または日付に対応する位置に関連づけて出力する。
[実施の形態5]
実施の形態5は、クライアント20、サーバ30、各種センサが接続されたセンサI/F装置40およびプログラム71を組み合わせて動作させる形態に関する。
図20は、実施の形態5の情報処理システム10の構成を示す説明図である。図20を使用して、本実施の形態の構成を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
情報処理システム10は、ネットワークを介して接続されたクライアント20、サーバ30および各種センサが接続されたセンサI/F装置40を備える。クライアント20は、クライアントCPU21、主記憶装置22、クライアント補助記憶装置23、入力部24、表示部25、通信部26およびバスを備える。
サーバ30は、サーバCPU31、主記憶装置32、サーバ補助記憶装置33、通信部36、読取部37およびバスを備える。読取部37は、可搬型記憶媒体72を読み取る装置であり、具体的にはたとえばマイクロSD(Secure Digital)カードスロット、ディスクドライブ等である。
プログラム71は、可搬型記憶媒体72に記録されている。サーバCPU31は、読取部37を介してプログラム71を読み込み、サーバ補助記憶装置33に保存する。またサーバCPU31は、サーバ30内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ73に記憶されたプログラム71を読み出しても良い。さらに、サーバCPU31は、通信部36を介して接続される図示しない他のサーバコンピュータからプログラム71をダウンロードしてサーバ補助記憶装置33に保存しても良い。
プログラム71のうちクライアント20により実行される部分は、ネットワークを介してクライアント20に送信され、クライアント補助記憶装置23に保存される。なお、クライアント20はネットワークを介してプログラム71のうちクライアント20により実行される部分をダウンロードしても良い。
サーバCPU31は、上述した各種ソフトウェア処理を実行するプログラム71を可搬型記憶媒体72もしくは半導体メモリ73から読み取り、または通信部36を介して図示しない他のサーバコンピュータからダウンロードする。プログラム71は、サーバ30の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置32にロードされてサーバCPU31により実行される。
クライアントCPU21は、送信されたプログラム71をクライアント補助記憶装置23から読み取る。プログラム71は、クライアント20の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置22にロードされてクライアントCPU21により実行される。以上により、情報処理システムは全体として上述した情報処理システム10として機能する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。