JP2020153799A - 測距装置および測距方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の測距装置が存在する環境においても、高精度に測距できるようにする。【解決手段】自らの光源が発光する間隔を長くして、発光タイミングと同期して露光期間を設定し、自らの光源と、他の光源とからの反射光により画素信号を検出し、複数回数積算する。また、自らの光源が消灯した期間に露光期間を設定して、他の光源からの反射光により画素信号を検出して、複数回数積算する。そして、発光タイミングと同期して露光期間が設定された画素信号の積算値から、消灯したタイミングと同期して露光期間が設定された画素信号の積算値を減算して、測距演算を行う。本開示は、ToFセンサに適応することができる。【選択図】図5

Description

本開示は、測距装置および測距方法に関し、特に、複数の測距装置が存在する環境においても、高精度に測距できるようにした測距装置および測距方法に関する。
従来、ToF(Time of Flight)方式などのアクティブ型の測距装置が知られている。このような測距装置では、所定のパルス幅で繰り返し発光するレーザ光を照射し、照射したレーザ光が対象物に当たって反射した反射光を受光することで、レーザ光の往復時間(往復に係るレーザ光の位相差)に基づいて測距する。
ところで、複数の測距装置を用いて同一の対象物までの測距を行う場合、複数の測距装置のそれぞれは、他の測距装置から照射されるレーザ光の反射光の影響を受けることがあるため、適切な測距を実現することができない恐れがあった。
そこで、他の測距装置からの影響を受けるような状態が感知されると、その間の測距結果を採用しないようにする技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、レーザ光の発光パルスの間隔を十分に長くすることで、他の測距装置の反射光の影響を受けないように調整する技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2011−007805号公報 特開2017−190978号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、他の測距装置からのレーザ光の影響を受けている間は、適切な測距を実現することができない。
また、特許文献2に記載の技術においては、発光パルスの間隔が長くされることにより、測距に時間が掛かり、高フレームレートでの測距ができなくなるため、例えば、高速で移動する物体の測距を行うような場合、測距結果にタイムラグが発生して、リアルタイムで適切な測距を実現できない恐れがあった。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、複数の測距センサが存在する環境においても、高精度に測距できるようにするものである。
本開示の一側面の測距装置は、検出領域内の物体により照射光が反射されることにより生じる反射光を受光する受光部と、前記照射光と前記反射光との位相差により前記物体までの距離を演算する演算部と、前記受光部における、前記物体までの距離の演算に用いられる照射光である必要照射光と、前記物体までの距離の演算に用いられない照射光である不要照射光との衝突の影響を抑制するように、前記受光部および前記演算部を制御する制御部とを含む測距装置である。
本開示の一側面の測距方法は、測距装置に対応する。
本開示の一側面においては、検出領域内の物体により照射光が反射されることにより生じる反射光が受光され、前記物体までの距離の演算に用いられる照射光である必要照射光と、前記物体までの距離の演算に用いられない照射光である不要照射光との衝突の影響を抑制するように制御される。
複数のデプスセンサ用いる場合の例を説明する図である。 測距の原理を説明する図である。 複数の測距装置を用いる場合の影響を回避する方法を説明する図である。 4phaseの測距演算方式を説明する図である。 本開示の測距演算方式を説明する図である。 本開示のデプスセンサの構成例を説明する図である。 図6のTOFセンサの構成例を説明する図である。 通常モード処理を説明するフローチャートである。 補正モード処理を説明するフローチャートである。 複数の光源からの照射光による衝突の判定方法を説明する図である。 衝突の回避方法を説明する図である。 衝突回避モード処理を説明するフローチャートである。 図12の衝突検出処理を説明するフローチャートである。 他の光源の変調周波数を推定する原理を説明する図である。 他の光源の変調周波数を推定する方法を説明する図である。 IQ座標上における補正方法を説明する図である。 他の光源の位置と距離を演算する方法を説明する図である。 他の光源による測距処理を説明するフローチャートである。 変調周波数推定処理を説明するフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
以下、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.本開示の概要
2.第1の実施の形態
3.第2の実施の形態
4.第3の実施の形態
以下、図面を参照して、本技術を適用した実施の形態について説明する。
<<1.本開示の概要>
<複数の測距装置による影響>
本開示は、複数の測距装置を用いる場合でも、高精度に測距を実現するものである。
例えば、図1で示されるように、複数のデプスセンサ(測距装置を含む)1−1,1−2を用いて、それぞれが物体4までのデプス画像(距離画像)を撮像する場合について想定する。
図1のデプスセンサ1−1,1−2は、それぞれ光源2−1,2−2および測距装置3−1,3−2を備えている。
光源2−1,2−2は、それぞれ所定のパルス幅のレーザ光を物体4に照射する。
測距装置3−1,3−2は、光源2−1,2−2のそれぞれより照射された照射光L1,L2が物体4で反射されることにより生じる反射光R1,R2をそれぞれ受光し、照射光の往復時間に基づいて画素単位で物体4までの距離を測距して、画素単位の測距結果からなるデプス画像を生成する。
尚、デプスセンサ1−1,1−2、光源2−1,2−2、および測距装置3−1,3−2は、それぞれ特に区別する必要がない場合、単に、デプスセンサ1、光源2、および測距装置3と称するものとし、その他の構成についても同様に称する。
<測距の原理>
測距装置3は、光源2より照射される所定のパルス幅のレーザ光からなる照射光が物体4により反射することで生じる反射光を受光し、照射光と反射光との位相差に基づいて、レーザ光の往復時間を求めて、物体4までの距離を測距する。
より具体的には、光源2は、例えば、図2の最上段で示されるようなパルス幅のレーザ光を照射光として照射する。
測距装置3は、図2の最上段で示されるような照射光が物体4により反射することで生じる、図2の上から2段目で示されるような反射光を受光し、受光した光量に応じた画素信号を発生する受光素子を備えている。反射光の位相は、照射光の位相に対して、物体までの距離に応じた位相差による遅延時間ΔTが生じる。
測距装置3は、この位相差により生じる遅延時間ΔTに基づいて、物体4までの距離を測距する。この際、測距装置3は、受光素子の露光時間を、照射光の位相と同期して、例えば、2つの期間に分けて受光する。
より具体的には、測距装置3は、図2の上から3段目で示される、照射光のパルスがHi信号の時の露光時間となる露光Aと、図2の上から4段目で示される、照射光のパルスがLow信号の時の露光時間となる露光Bとの2つの同じ長さの期間に分けて受光する。
尚、以降においては、測距装置3の受光素子のうち、図2の露光Aで示される露光期間で露光する受光素子をTapAと称し、図2の露光Bで示される露光期間で露光する受光素子をTapBと称する。
TapAとTapBのそれぞれ露光期間で光電変換により発生する画素信号の和は、常に、照射光の位相がHi信号とされる、光源2の発光期間に相当する露光期間で検出される画素信号となる。
これに対して、TapBで発生する画素信号は、照射光におけるHi信号とされる期間において発生される画素信号に対して、遅延時間ΔTの分だけ減少した露光期間における画素信号となる。
そこで、測距装置3は、TapAとTapBの画素信号の和に対するTapBの画素信号の割合から遅延時間ΔTを求めて、求められた遅延時間ΔTを測距装置3と物体4との光の往復時間とみなし、往復時間に基づいて、測距装置3から物体4までの距離を測距する。
<複数の測距装置を用いる場合の影響>
デプスセンサ1は、図2を参照して説明した測距の原理により測距を行うが、複数のデプスセンサ1が同一の物体4までの距離を測距する場合、自らの照射光に対する物体4からの反射光を受光しなければ適切な測距を実現することができない。
例えば、図1で示されるような場合、デプスセンサ1−1,1−2における光源2−1,2−1により照射された照射光L1,L2が、それぞれ物体4により反射され、反射光R1,R2として、測距装置3−1,3−2がそれぞれ受光して測距する限り、適切な測距を実現することができる。
しかしながら、例えば、測距装置3−2が、光源2−2の照射光L2に対する反射光R2と共に、光源2−1の照射光L1に対応する反射光R1を併せて受光すると、反射光R1の影響により、適切な測距ができないことになる。すなわち、測距装置3−2にとって、照射光L2に対応する反射光R2は、測距に必要な反射光であるが、照射光L1に対応する反射光R1は、測距に不要な反射光となる。尚、以降において、測距に必要な反射光は、必要反射光とも称し、必要反射光に対応する照射光は、必要照射光とも称する。同様に、測距に不要な照射光は不要照射光とも称し、不要照射光に対応する反射光は、不要反射光とも称する。従って、測距装置3−2にとって、照射光L2は、必要照射光であり、反射光R2は、必要反射光であるが、照射光L1は、不要照射光であり、反射光R1は、不要反射光である。これは、測距装置3−1においても同様の影響を受けることになる。
このように、複数のデプスセンサ1−1,1−2を用いる場合については、測距装置3−1,3−2は、必要反射光と不要反射光との相互の影響(または必要照射光と不要照射光との相互の影響)を受けることにより、適切な測距を実現できない恐れがある。すなわち、必要照射光および必要反射光については、変調周波数や位相が既知であるが、変調周波数や位相が未知の不要照射光および不要反射光の影響により、変調周波数や位相が変化して未知のものに変化し、適切な測距ができなくなる恐れがある。以降、既知の変調周波数や位相からなる必要照射光や必要反射光に対して、変調周波数や位相を変化させてしまうような影響を衝突とも称する。すなわち、必要照射光や必要反射光と、不要照射光や不要反射光との衝突により、既知の変調周波数や位相に変化が生じて適切な測距が実現できなくなる恐れがある。このように複数のデプスセンサ1−1,1−2を用いる場合でも適切な測距を実現するには、デプスセンサ1−1,1−2が、反射光R1,R2をそれぞれ区別して受光できるようにして、衝突による影響を抑制して、必要反射光のみを測距に使用できるようにする必要がある。反射光R1,R2を区別して受光できるようにするには、いくつかの方法が考えられる。
反射光R1,R2を区別して受光する第1の方法としては、例えば、図3の上段で示されるように、光源2−1,2−2の発光タイミングが重ならず、等間隔で発光するようにタイミングを制御する方式が考えられる。
尚、図3においては、上段、中段、および下段のそれぞれの上部の波形においては、光源2−1により照射される照射光L1の発光タイミングの波形が示されており、下部の波形においては、光源2−2により照射される照射光L2の発光タイミングの波形が示されている。
いずれの波形も、矩形状のパルス波形が発生しているタイミングが所定の変調光を発光させているタイミングであることを示している。
また、反射光R1,R2を区別して受光する第2の方法としては、例えば、図3の中段で示されるように、光源2−1,2−2の発光タイミングが重ならないように、発光するタイミング(間隔)を乱数等によりランダムに制御する方式が考えられる。図3の中段においては、照射光L1の発光タイミングが周期T1とされ、照射光L2の発光タイミングが周期T2とされている。
さらに、反射光R1,R2を区別して受光する第3の方法としては、例えば、図3の下段で示されるように、光源2−1,2−2の発光に係る変調方式をランダムに変化させるように制御する方式が考えられる。この方式の場合、測距装置3−1,3−2は、光源2−1,2−2の発光に係る変調方式を把握しているので、照射光の発光タイミングが重なることがあっても背景光として分離することが可能である。
しかしながら、第1の方式を実現するにあたっては、デプスセンサ1−1,1−2の光源2−1,2−2の発光タイミングが重ならないように制御する構成をデプスセンサ1−1,1−2とは別に設けるか、または、デプスセンサ1−1,1−2のいずれかがタイミングを制御する必要があり、装置構成に係るコストが増大すると共に、制御が複雑になる。
また、第2の方式においては、光源2−1,2−2の発光タイミングがランダムに変化するので、照射光L1,L2が重なったタイミングで発光することもある。測距装置3−1,3−2は、重なったタイミングであるのか否かについて判断が付かず、照射光L1,L2に対応する反射光R1,R2を分離することもできないので、必ずしも適切な測距ができない恐れがある。
さらに、第3の方式においては、光源2−1,2−2の発光に係る変調方式がランダムに変化しても一致する可能性は否定できないため、必ずしも適切な測距を実現できない可能性がある。
そこで、本開示においては、自らの光源2の発光タイミングの間隔を所定時間だけ広く設定すると共に、測距装置3における自らの光源2からの照射光に対する反射光により得られた画素信号と、他の光源2からの照射光に対する反射光により得られた画素信号とを複数回に渡って積算し、積算結果の差分から、4phase方式の測距演算により、自らの光源2による照射光と反射光との位相差を求めることで、物体4までの距離を測距する。
尚、ここでいう発光のタイミングの間隔とは、パルス状の波形の1つ1つの間隔ではなく、所定の変調周波数で変調された状態で光源が点滅して発光する発光状態と、光源が全く発光していない消灯状態との間隔を示している。
ここで、4phase方式の測距演算方式について説明する。
図2を参照して説明した測距演算方式は、4phase方式の測距演算方式に対して、2phase方式の測距演算方式であり、照射光の位相に同期して照射光が発光しているタイミングと、消灯しているタイミングとに同期してTapAとTapBとで1フレーム中(変調に係る1周期中)に2phaseの画素信号を検出し、TapAとTapBの画素信号の和に対するTapBの画素信号の比により表現される位相差に基づいて測距演算する方式である。
これに対して4phase方式とは以下のような測距演算方式である。
ここで、4phaseの測距演算方式を説明するにあたっては、図4の最上段(Emitted Light)で示されるように、照射時間Tで照射のオン/オフを繰り返すように変調(1周期=2T)された照射光が出力される。また、測距装置3の受光素子では、図4の2段目(Reflected Light)で示されるように、照射光の物体での反射により生じる反射光が、物体までの距離に応じた遅延時間ΔTだけ遅れて、受光されるものとする。
4Phase方式では、図4の上から3段目乃至7段目のφ0乃至φ3で示されるように、TapAおよびTapBの露光タイミングが制御されることにより、照射光と同一の位相(即ちPhase0)、90度ずらした位相(Phase90)、180度ずらした位相(Phase180)、270度ずらした位相(Phase270)の4つのタイミングで露光され、それぞれの露光期間において画素信号が検出される。
尚、同一位相(Phase0)と位相(Phase180)におけるタイミングは、同一フレーム中に連続して設定することができ、また、位相(Phase90)と位相(Phase270)についても同一フレーム中に連続して設定することができる。このため、位相(Phase0)と位相(Phase180)については、連続したタイミングでTapAが受光し、位相(Phase90)と位相(Phase270)については、連続したタイミングでTapBが受光することで、1フレームで、同時に4位相(Phase)分の露光時間を設定することができる。
また、4Phase方式においてTapAおよびTapBのPhase0、Phase90、Phase180、Phase270で検出されたシグナル値は、それぞれ、q0A、q1A、q2A、q3Aとも称する。
このシグナル値q0A、q1A、q2A、q3Aの配分比で遅延時間ΔTに対応する位相ずれ量θを検出することができる。すなわち、位相ずれ量θに基づいて遅延時間ΔTが求められるので、遅延時間ΔTにより対象物までの距離が求められる。
物体4までの距離は、例えば、以下の式(1)により演算される。
Figure 2020153799
・・・(1)
ここで、Cは光速であり、ΔTは、遅延時間であり、fmodは光の変調周波数であり、φ0乃至φ3は、図4の3段目乃至7段目で示される、それぞれ位相Phase0、Phase90、Phase180、Phase270のそれぞれで検出されたシグナル値q0A、q1A、q2A、q3Aであり、Distanceは、測距装置3から物体4までの距離である。
本開示においては、複数のデプスセンサ1による影響を受けない場合、通常においては、4phase方式で測距演算を行うものとし、以降においては、この測距演算による動作モードを通常モードと称する。
ただし、複数のデプスセンサ1が設けられている場合については、4phase方式の測距演算においても、他のデプスセンサ1の光源2により照射される照射光による影響を受けるため、そのままの処理では適切な測距を実現することができない。
そこで、本開示においては、複数のデプスセンサ1により同一の物体4を測距することで、複数のデプスセンサ1に他の照射光の影響を受ける場合、図5で示されるように、自らの照射光の発光間隔を、反射光が十分に減衰して光量が小さくなる時間よりも長く設定する。換言すれば、光源2が変調周波数で変調した照射光を照射する発光期間の間に、照射光の光量が十分に減衰する十分な長さの光源2が消灯した状態となる消灯期間が設定される。
図5においては、図中上からNフレーム乃至N+3フレームのそれぞれについて、自らの照射光の波形WL、自らの照射光による物体4からの反射光WRの波形、他の照射光による物体4からの反射光WRoの波形、およびTapAとTapBによる各露光タイミングが示されている。また、TapAとTapBによる各露光タイミングにおいては、それぞれの露光期間のうち、反射光WR,WRoのいずれが受光されているのかが、色分けして示されている。すなわち、図5のTapAおよびTapBにおいては、点描状の領域が、反射光WRoが受光されているタイミングを表しており、格子状の領域が、反射光WRが受光されているタイミングを表している。
Nフレーム乃至N+3フレームのそれぞれにおいて、照射光の波形WLは、時刻t0乃至t1、t2乃至t3、およびt4乃至t5で示されるように、周期Tで発光している。周期Tは、反射光の発光期間が終了してから十分に明るさが減衰する時間Tdよりも十分に長く設定されている。
また、Nフレーム乃至N+3フレームのそれぞれにおいて、自らの照射光に対応する反射光の波形WRは、自らの照射光の波形WLに対して、物体4までの距離に応じた遅延時間ΔTだけ遅れたタイミングとなる時刻t11乃至t12、t13乃至t14、およびt15乃至t16において発光した状態で受光される。
TapAは、Nフレーム乃至N+3フレームのそれぞれについて、自らの照射光の発光している期間に対して、図5中上から、同一の位相(即ちPhase0)、180度ずらした位相(Phase180)、90度ずらした位相(Phase90)、270度ずらした位相(Phase270)で露光され、自らの照射光が物体4で反射する反射光と、他の照射光が物体4で反射する反射光の両方を受光して画素信号を検出する。
一方、TapBは、Nフレーム乃至N+3フレームのそれぞれについて、自らの照射光の発光している期間に同期して、反射光の発光期間が終了してから十分に明るさが減衰する時間Tdが経過するタイミングにおいて、同一の位相(即ちPhase0)、180度ずらした位相(Phase180)、90度ずらした位相(Phase90)、270度ずらした位相(Phase270)で露光され、他の照射光が物体4で反射する反射光のみを受光して画素信号を検出する。
本開示においては、このようにして4フレーム単位で求められる4位相分の自らの光源2の反射光と他の光源2の反射光とを併せた画素信号、および、4位相分の他の光源2の反射光のみの画素信号とが所定回数だけ繰り返し積算されるようにする。
そして、TapAで検出された、自らの照射光に対応する反射光と、他の光源2の反射光とを併せた4位相分の画素信号の積算値、および、TapBで検出された、他の照射光に対応する反射光のみからなる4位相分の画素信号の積算値を用いて、上述した式(1)におけるφ0乃至φ3を以下の式(2)で示されるように表現し、測距を実現する。
φ0=ΣTapAN−ΣTapBN
φ1=ΣTapAN+2−ΣTapBN+2
φ2=ΣTapAN+1−ΣTapBN+1
φ3=ΣTapAN+3−ΣTapBN+3
・・・(2)
ΣTapAN,ΣTapAN+1,ΣTapAN+2,ΣTapAN+3は、それぞれTapAにおける、N乃至N+3フレームの4フレームの各フレームにおいて検出された画素信号の所定回数分の積算値である。
また、ΣTapBN,ΣTapBN+1,ΣTapBN+2,ΣTapBN+3は、それぞれTapBにおいて、N乃至N+3フレームの4フレームの各フレームにおいて検出された画素信号の所定回数分の積算値である。
式(2)の場合、φ0乃至φ3は、それぞれ位相Phase0、Phase90、Phase180、Phase270のそれぞれで検出されたシグナル値q0A、q1A、q2A、q3Aに対応するものである。
尚、遅延時間ΔTは、α/(2πfmod)で表される。
すなわち、TapAにおいて、N乃至N+3フレームのそれぞれのフレーム単位における、反射光WRと反射光WRoを併せた反射光により検出される画素信号の積算値から、TapBにおいて、N乃至N+3フレームのそれぞれのフレーム単位における、反射光WRoのみにより検出される画素信号の積算値が減算される。
このような演算により、反射光WRと反射光WRoとが併せて検出される画素信号の平均値の積算値(ΣTapAN乃至ΣTapAN+3)から、反射光WRoのみにより検出される画素信号の平均値の積算値(ΣTapBN乃至ΣTapBN+3)が減算されることで、他の光源2からの照射光に対応する反射光の成分が実質的に除去される。
結果として、(φ1−φ3)/(φ0−φ2)の演算においては、他の光源2に基づいた反射光WRoによる影響が実質的に除去された値が用いられることになるので、他の光源2による影響を抑制するように補正することが可能となり、適切な測距演算を実現することが可能となる。
なお、図5を参照して説明したように、複数のデプスセンサ1−1,1−2による他の光源2による反射光の影響を抑制するように補正して測距演算を行う処理を、図4を参照して説明した通常モード処理に対して、補正モード処理と称する。
<<2.第1の実施の形態>>
<デプスセンサの構成例>
図6は、本開示を適用したデプスセンサの実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図6において、デプスセンサ11は、光変調部21、発光ダイオード22、投光レンズ23、受光レンズ24、フィルタ25、TOFセンサ26、画像記憶部27、同期処理部28、演算部29、デプス画像生成部30、および制御部31を備えて構成される。
光変調部21は、制御部31により制御され、発光ダイオード22から出力される光を、例えば、10MHz程度の高周波で変調させるための変調信号を、発光ダイオード22に供給する。また、光変調部21は、制御部31により制御され、発光ダイオード22の光が変調するタイミングを示すタイミング信号を、TOFセンサ26および同期処理部28に供給する。
発光ダイオード22は、光変調部21から供給される変調信号に従って、例えば、赤外光などのような不可視域の光を高速で変調させながら発光し、その光を、デプスセンサ11がデプス画像を取得して距離を検出する領域となる検出領域に向かって照射する。なお、本実施の形態では、検出領域に向かって光を照射する光源を、発光ダイオード22として説明するが、レーザダイオードなど他の光源を用いてもよい。
また、発光ダイオード22は、後述するTOFセンサ26と隣接して配置されても良い。この構成により、発光した光が物体に反射してデプスセンサ11に戻ってくる際の、往きと帰りの経路差が最少となり、測距誤差を低減することができる。さらに、発光ダイオード22とTOFセンサ26とは、1つの筐体で一体的に形成されても良い。この構成により、発光した光が物体に反射してデプスセンサ11に戻ってくる際の、往きと帰りの経路のばらつきを抑えることができ、測距誤差を低減することができる。また、発光ダイオード22とTOFセンサ26とは、相互の位置関係が把握できている限り、それぞれ異なる筐体から形成されても良い。
投光レンズ23は、発光ダイオード22から照射される光が所望の照射角度となるように、光の配光を調節するレンズにより構成される。
受光レンズ24は、発光ダイオード22から光が照射される検出領域を視野に収めるレンズにより構成され、検出領域にある物体で反射した光を、TOFセンサ26のセンサ面に結像させる。
フィルタ25は、所定の帯域の光のみを通過させるBPF(Band Pass Filter)であり、検出領域にある物体で反射してTOFセンサ26に向かって入射してくる光のうち、所定の通過帯域の光のみを通過させる。例えば、フィルタ25は、通過帯域の中心波長が920nm乃至960nmの間に設定され、その通過帯域の光を、通過帯域以外の波長の光よりも多く通過させる。具体的には、フィルタ25において、通過帯域の波長の光は60%以上透過し、通過帯域以外の波長の光は30%未満透過する。
また、フィルタ25が光を通過させる通過帯域は、従来のTOF方式で用いられていたフィルタの通過帯域よりも狭く、発光ダイオード22から照射される光の波長に対応した狭帯域に限定される。例えば、発光ダイオード22から照射される光の波長が940nmである場合、その波長に連動して、フィルタ25の通過帯域として、940nmを中心とした前後10nmの帯域(930乃至950nm)が採用される。
このようなフィルタ25の通過帯域により、TOFセンサ26が太陽の外乱光の影響を抑えつつ照射光を検出することができる。なお、フィルタ25の通過帯域はこれに限定されず、所定波長を中心とした前後15nm以下の帯域であってもよい。また、フィルタ25の通過帯域として、TOFセンサ26が最も特性の良い波長帯である850nmを中心とした前後10nmの帯域(840乃至860nm)が採用されても良い。これにより、TOFセンサ26が効果的に照射光を検出することができる。
TOFセンサ26は、発光ダイオード22から照射される光の波長域に感度を有する撮像素子により構成され、受光レンズ24によって集光されてフィルタ25を通過した光を、センサ面にアレイ状に配置される複数の画素により受光する。図示するように、TOFセンサ26は、発光ダイオード22の近傍に配置され、発光ダイオード22により光が照射される検出領域にある物体で反射した光を受光することができる。そして、TOFセンサ26は、それぞれの画素が受光した光の光量を、デプス画像を生成するための画素値とした画素信号を出力する。TOFセンサ26の具体的な構成としては、例えば、SPAD(single photon avalanche diode)、APD(Avalanche Photo Diode)やCAPD(Current Assisted Photonic Demodulator)などの種々のセンサを適用可能である。
画像記憶部27は、TOFセンサ26から出力される画素信号により構築される画像を記憶する。例えば、画像記憶部27は、検出領域内で変化があったときの最新の画像を記憶したり、検出領域内に物体が存在していない状態の画像を背景画像として記憶したりすることができる。
同期処理部28は、光変調部21から供給されるタイミング信号に同期して、TOFセンサ26から供給される画素信号のうち、発光ダイオード22が照射した変調光に対応する反射光を受光したタイミングの画素信号を抽出する処理を行う。これにより、同期処理部28は、発光ダイオード22から照射され、検出領域にある物体で反射した光を主成分とするタイミングの画素信号のみを演算部29に供給することができる。また、同期処理部28は、例えば、画像記憶部27に記憶されている背景画像を読み出し、TOFセンサ26から供給される画素信号により構築される画像との差分を求めることで、検出領域において動きのある物体のみからなる画素信号を生成することができる。なお、同期処理部28は必須の構成ではなく、TOFセンサ26から供給される画素信号を演算部29に直接供給してもよい。
演算部29は、同期処理部28またはTOFセンサ26から供給される画素信号に基づいて、それぞれの画素ごとに検出領域内にある物体までの距離を求める演算を行い、その演算により求められる距離を示すデプス信号をデプス画像生成部30に供給する。
具体的には、演算部29は、発光ダイオード22が発光した光の位相と、発光ダイオード22から照射された光が物体で反射してTOFセンサ26の画素に入射した光の位相との位相差に基づいて、検出領域内にある物体までの距離を求める演算を行う。
デプス画像生成部30は、演算部29から供給されるデプス信号から、被写体までの距離が画素の配置に従って並べられたデプス画像を生成し、そのデプス画像を後段の処理装置(図示せず)に出力する。
制御部31は、プロセッサやメモリから構成され、デプスセンサ11の動作の全体を制御する。制御部31は、動作モードに応じて、光変調部21を制御して、変調方式を制御することで発光ダイオード22の発光タイミングを制御する。制御部31は、動作モードに応じて、TOFセンサ26を制御して、例えば、TapAおよびTapBの動作タイミングを制御する。制御部31は、動作モードに応じて、演算部29の演算内容を制御する。
ここでいう動作モードとは、例えば、上述した通常モード、および補正モードである。
すなわち、制御部31は、自らであるデプスセンサ11が単独で所定の物体を含む領域のデプス画像を生成するような場合には、動作モードを、図4を参照して説明した通常モード処理となるように各種の構成を制御する。
また、制御部31は、複数のデプスセンサ11が同一の所定の物体を含む領域のデプス画像を生成するような場合には、動作モードを、図5を参照して説明した補正モード処理となるように各種の構成を制御する。
尚、図6における発光ダイオード22、および投光レンズ23は、図1の光源2に対応する光源32を構成している。また、受光レンズ24、フィルタ25、およびTOFセンサ26は、図1の測距装置3に対応する測距装置33を構成している。
このように構成されるデプスセンサ11では、上述したように、発光ダイオード22から照射される光の波長に対応して、通過帯域が狭帯域に限定された狭帯域のフィルタ25が採用されている。これにより、フィルタ25は、外乱光によるノイズ成分を除去し、測定に必要な信号成分を多く通過させることができる。即ち、デプスセンサ11では、TOFセンサ26が、ノイズ成分となる外乱光と比較して、測定に必要な信号成分である光を多く受光することができ、取得されるデプス画像のSN比(Signal to Noise Ratio)を改善することができる。
従って、デプスセンサ11は、外乱光の影響を受けるような環境であっても、より高精度なデプス画像を取得することが可能な取得距離を長距離化することができ、デプス画像の取得性能を向上させることができる。
<TOFセンサの構成例>
次に、図7を参照して、図6のTOFセンサ26の構成例について説明する。
図7に示すTOFセンサ26は、例えば、裏面照射型のセンサから構成されるものとするが、表面照射型のセンサであってもよい。
TOFセンサ26は、図示せぬ半導体基板上に形成された画素アレイ部40と、画素アレイ部40と同じ半導体基板上に集積された周辺回路部とを有する構成となっている。周辺回路部は、例えば、タップ駆動部41、垂直駆動部42、カラム処理部43、水平駆動部44、およびシステム制御部45から構成されている。
TOFセンサ26には、さらに信号処理部49およびデータ格納部50も設けられている。なお、信号処理部49およびデータ格納部50は、TOFセンサ26と同じ基板上に搭載してもよいし、撮像装置におけるTOFセンサ26とは別の基板上に配置するようにしてもよい。
画素アレイ部40は、受光した光量に応じた電荷を生成し、その電荷に応じた信号を出力する画素51が行方向および列方向の行列状に2次元配置された構成となっている。すなわち、画素アレイ部40は、入射した光を光電変換し、その結果得られた電荷に応じた信号を出力する画素51を複数有している。ここで、行方向とは、水平方向の画素51の配列方向を言い、列方向とは、垂直方向の画素51の配列方向を言う。行方向は、図中、横方向であり、列方向は、図中、縦方向である。
画素51は、外部から入射した光、特に赤外光を受光して光電変換し、その結果得られた電荷に応じた画素信号を出力する。画素51は、所定の電圧MIX0(第1の電圧)を印加して、光電変換された電荷を検出する、上述したTapAに対応する第1のタップTAと、所定の電圧MIX1(第2の電圧)を印加して、光電変換された電荷を検出する、上述したTapBに対応する第2のタップTBとを有する。
タップ駆動部41は、画素アレイ部40の各画素51の第1のタップTA(TapA)に、所定の電圧供給線48を介して所定の電圧MIX0を供給し、第2のタップTB(TapB)に、所定の電圧供給線48を介して所定の電圧MIX1を供給する。したがって、画素アレイ部40の1つの画素列には、電圧MIX0を伝送する電圧供給線48と、電圧MIX1を伝送する電圧供給線48の2本の電圧供給線48が配線されている。
画素アレイ部40において、行列状の画素配列に対して、画素行ごとに画素駆動線46が行方向に沿って配線され、各画素列に2つの垂直信号線47が列方向に沿って配線されている。例えば画素駆動線46は、画素から信号を読み出す際の駆動を行うための駆動信号を伝送する。なお、図1では、画素駆動線46について1本の配線として示しているが、1本に限られるものではない。画素駆動線46の一端は、垂直駆動部42の各行に対応した出力端に接続されている。
垂直駆動部42は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成され、画素アレイ部40の各画素を全画素同時あるいは行単位等で駆動する。すなわち、垂直駆動部42は、垂直駆動部42を制御するシステム制御部45とともに、画素アレイ部40の各画素の動作を制御する駆動部を構成している。
垂直駆動部42による駆動制御に応じて画素行の各画素51から出力される信号は、垂直信号線47を通してカラム処理部43に入力される。カラム処理部43は、各画素51から垂直信号線47を通して出力される画素信号に対して所定の信号処理を行うとともに、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
具体的には、カラム処理部43は、信号処理としてノイズ除去処理やAD(Analog to Digital)変換処理などを行う。
水平駆動部44は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成され、カラム処理部43の画素列に対応する単位回路を順番に選択する。この水平駆動部44による選択走査により、カラム処理部43において単位回路ごとに信号処理された画素信号が順番に出力される。
システム制御部45は、各種のタイミング信号を生成するタイミングジェネレータなどによって構成され、そのタイミングジェネレータで生成された各種のタイミング信号を基に、タップ駆動部41、垂直駆動部42、カラム処理部43、および水平駆動部44などの駆動制御を行う。
信号処理部49は、少なくとも演算処理機能を有し、カラム処理部43から出力される画素信号に基づいて演算処理等の種々の信号処理を行う。データ格納部50は、信号処理部49での信号処理にあたって、その処理に必要なデータを一時的に格納する。
<通常モード処理>
次に、図8を参照して、図4を参照して説明した通常モード処理について説明する。通常モード処理においては、単独のデプスセンサ11による測距と、測距結果に基づいたデプス画像の生成処理であるので、他の光源による影響は考慮されない。
ステップS11において、制御部31は、光変調部21を制御して、所定の変調周波数で発光ダイオード22を発光させて、照射光を照射させる。この処理により、光源32より所定の変調周波数で変調された変調光からなる照射光が照射領域に照射され、照射領域内の物体により反射された反射光がTOFセンサ26に入射される状態になる。
ステップS12において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第1のタップTA(TapA)を制御して、発光ダイオード22の発光タイミングと同期して露光させて、同一の位相(即ちPhase0)、および180度ずらした位相(Phase180)の画素信号を連続して検出して出力させる。
すなわち、この処理により、各画素51のそれぞれの図4を参照して説明した、式(1)におけるφ0,φ2である位相Phase0、Phase180のそれぞれで検出されたシグナル値q0A、q2Aが連続的に求められることになる。
ステップS13において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第2のタップTB(TapB)を制御して、発光ダイオード22の発光タイミングと90度ずらした位相で露光させて、90度ずらした位相(Phase90)、および270度ずらした位相(Phase270)の画素信号を連続して検出して、同期処理部28を介して演算部29に出力させる。
すなわち、この処理により、各画素51のそれぞれの図4を参照して説明した、式(1)におけるφ1,φ3である位相Phase90、Phase270のそれぞれで検出されたシグナル値q1A、q3Aが連続的に求められることになる。
ステップS14において、演算部29は、式(1)を演算することにより、各画素51について、測距演算を行い、演算結果であるデプス信号をデプス画像生成部30に出力する。
ステップS15において、デプス画像生成部30は、各画素51のデプス信号に基づいて、デプス画像を生成して出力する。
ステップS16において、制御部31は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS11に戻る。すなわち、処理の終了が指示されるまで、ステップS11乃至S16の処理が繰り返されて、デプス画像が生成されて出力され続ける。
そして、ステップS16において、処理の終了が指示されると、処理が終了する。
以上の一連の処理により、単独のデプスセンサ11による測距処理がなされて、測距結果に基づいてデプス画像が生成されて出力される。通常モードにおいては、1フレームで4位相分のシグナル値が求められて、デプス画像が生成されるため、高速な処理を実現することが可能となる。
<補正モード処理>
次に、図9のフローチャートを参照して、補正モード処理について説明する。補正モード処理は、複数のデプスセンサ11により、同一の物体に対する測距処理がなされていることを想定した処理である。
ステップS31において、制御部31は、光変調部21を制御して、所定の変調周波数で、かつ、所定のインターバルが生じるように発光ダイオード22を発光させて、照射光を照射させる。
すなわち、補正モード処理においては、図5を参照して説明したように、所定の変調周波数で発光する光が十分に減衰する長さTdよりも十分に長い周期TLで発光ダイオード22が発光と、消灯を繰り返すように制御される。
また、この処理により、光源32より所定の変調周波数で変調された変調光からなる照射光が、周期TLで照射領域に照射され、照射領域内の物体により反射された反射光がTOFセンサ26に入射される状態になる。
ステップS32において、制御部31は、位相のずれをカウントするためのカウンタθを0に初期化する。このカウンタθは、90度ずつ0,90,180,270度の4種類の位相がカウントされるカウンタである。
ステップS33において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第1のタップTA(TapA)を制御して、発光ダイオード22の発光タイミングに対してθ度だけ位相がずれたタイミングで露光させて、画素信号を検出させて同期処理部28を介して演算部29に出力させる。
ステップS34において、演算部29は、カウンタθに対応付けてTapAの露光結果である画素信号を積算して記憶する。
ステップS35において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第1のタップTB(TapB)を制御して、発光ダイオード22が消灯して、光が十分に減衰したタイミングに対してθ度だけ位相がずれたタイミングで露光させて、画素信号を検出させて同期処理部28を介して演算部29に出力させる。
ステップS36において、演算部29は、カウンタθに対応付けてTapBの露光結果である画素信号を積算して記憶する。
ステップS37において、制御部31は、カウンタθが270か否かを判定し、270ではない場合、処理は、ステップS38に進む。
ステップS38において、制御部31は、カウンタθを90だけインクリメントし、処理は、ステップS33に戻る。
すなわち、ステップS37において、270であると判定されるまで、ステップS33乃至S38の処理が繰り返されて、0,90,180,270度の4種類の位相のずれに対応した画素信号が順次積算される。
そして、ステップS37において、カウンタθが270であると判定された場合、処理は、ステップS39に進む。
ステップS39において、制御部31は、ステップS32乃至S38の処理が所定回数繰り返されたか否かを判定し、所定回数繰り返されていない場合、処理は、ステップS32に戻る。
すなわち、ステップS33,S34における処理は、カウンタθが0,90,180,270のそれぞれに対応する、図5のフレームN乃至N+3における自らの照射光に対する反射光WRの画素信号を繰り返し検出し、それぞれに積算する処理である。
ステップS35,S36における処理は、カウンタθが0,90,180,270のそれぞれに対応する、図5のフレームN乃至N+3における他の照射光に対する反射光WRoの画素信号を繰り返し検出し、それぞれに積算する処理である。
そして、ステップS32乃至S39の処理が繰り返されることにより、反射光WR、および反射光WRoの画素信号が、0,90,180,270の4種類の位相のずれに対応付けて、所定回数繰り返し積算される。
すなわち、ステップS32乃至39の処理が繰り返されることにより、式(2)におけるΣTapAN,ΣTapAN+2,ΣTapAN+1,ΣTapAN+3、およびΣTapBN,ΣTapBN+2,ΣTapBN+1,ΣTapBN+3が求められる。
ステップS39において、所定回数繰り返されたと判定された場合、処理は、ステップS40に進む。
ステップS40において、演算部29は、上述した式(2)により得られるφ0乃至φ3を用いて式(1)を演算することにより、各画素51について測距演算を行い、演算結果であるデプス信号をデプス画像生成部30に出力する。
ステップS41において、デプス画像生成部30は、各画素51のデプス信号に基づいて、デプス画像を生成して出力する。
ステップS42において、制御部31は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS32に戻る。すなわち、処理の終了が指示されるまで、ステップS32乃至S42の処理が繰り返されて、デプス画像が生成されて出力され続ける。
そして、ステップS42において、処理の終了が指示されると、処理が終了する。
以上の一連の処理により、式(2)で示されるφ0乃至φ3のそれぞれの減算結果は、実質的に、各位相における自らの光源2に基づいた反射光WR(必要反射光)と、他の光源2に基づいた反射光WRo(不要反射光)とを含む反射光により検出される画素信号の平均値の積算値から、各位相における他の光源2のみに基づいた反射光WRo(不要反射光)により検出される画素信号の平均値の積算値が除去されたものとなる。つまり、式(2)で示されるφ0乃至φ3は、各位相における、他の光源2に基づいた反射光WRoにより検出される画素信号を含まない、自らの光源2に基づいた反射光WRにより検出される画素信号の平均値の積算値とされる。
結果として、(φ1−φ3)/(φ0−φ2)の演算においては、他の光源2に基づいた反射光WRoによる影響が実質的に除去された値が用いられることになるので、他の光源2による衝突の影響を低減するように補正することが可能となり、適切な測距演算を実現することが可能となる。
<<3.第2の実施の形態>>
<衝突の検出>
以上においては、1台のデプスセンサ11により、単独で所定の領域のデプス画像を生成する場合には通常モード処理によりデプス画像を生成し、複数のデプスセンサ11により、同一の所定の領域のデプス画像を生成する場合には補正モード処理によりデプス画像を生成する例について説明してきた。
しかしながら、複数のデプスセンサ11が用いられているか否かが認識できないような場合、補正モード処理でデプス画像を生成する必要があるが、通常モード処理に比べるとフレームレートが落ちる、または、照射光のDutyが下がるといった状況でデプス画像が生成され続けることになる。
そこで、例えば、他の光源からの混信や衝突を検出する動作モードとして、画素51のうち、TapAのみで、発光タイミングに同期した4位相の画素信号を検出して測距を行いつつ、TapBが消灯したタイミングに同期して、複数の異なる積算時間(Integ Time)を設定し、画素信号の積算値を検出する。
他の光源からの変調光が含まれていない場合、TapBでは、太陽光などの一定のレベルの妨害光のみが検出されるため、積算時間の長さに比例して変化する積算値が検出される。
一方、他の光源からの変調光が含まれている場合、TapBでは、太陽光などの一定のレベルの妨害光に加えて、変調光からなる反射光の画素信号が検出されることになるので、積算時間の長さとは無関係に変化する積算値が検出される。
すなわち、図10においては、上から連続するNフレーム目乃至N+3フレーム目のそれぞれにおいて、それぞれ異なる積算時間Te1乃至Te4でTapBが露光されるときの画素信号の積算値が検出される様子が示されている。
尚、各フレームにおける上段の波形が変調光の波形Wmであり、下段が太陽光の波形Wsである。
図10で示されるように、変調光の波形Wmは、変調に応じて変化するため、Nフレーム目乃至N+3フレーム目において、それぞれ異なる長さの積算時間Te1乃至Te4で画素信号が検出されても、時間の長さとは相関のない積算値が検出される。
一方、太陽光の波形Wsは、ある程度一定であるため、Nフレーム目乃至N+3フレーム目において、それぞれ異なる長さの積算時間Te1乃至Te4で画素信号が検出されると、積算時間の長さと相関のある積算値が検出される。
このため、例えば、異なる積算時間における、太陽光など背景光とみなされる積算値の標準偏差を予め閾値として求めておき、異なる積算時間で積算値を所定回数だけ検出したときの標準偏差と、予め求めた閾値との比較に基づいて、衝突の有無を判定するようにしてもよい。
例えば、異なる積算時間で積算値を所定回数だけ検出したときの標準偏差が、予め設定された閾値よりも小さく、すなわち、積算値の分散が小さく、ばらつきがないとみなせるときには、変調光による影響はなく、他の光源との衝突はないものと判定することができる。
逆に、積算値の標準偏差が予め求めた閾値よりも大きく、積算値の分散が大きく、ばらつきがあるとみなせるときには、変調光による影響があり、他の光源との衝突があるものと判定することができる。
尚、衝突を検出する間も、TapAは、測距処理を行うようにする。この場合、TapAとTapBとの両方を用いた測距処理はできないが、TapBにより衝突の検出がなされている間も、フレームレートは低下するが測距処理が行われるようにしてもよい。
<衝突の回避>
また、他の光源との衝突が検出された場合、光源を発光させる期間の間に設定される、光源を消灯させる期間、すなわち、ブランク期間の長さを、乱数を用いてランダムに変化させることにより、他の光源との衝突を回避するようにすることで衝突による影響を低減するようにしてもよい。
すなわち、図11の上段で示されるように、自らの光源の波形WLにおける発光期間TLと、他の光源の波形WLoにおける発光期間TLoとが重なっている場合、上述した処理により衝突が検出されることになる。
なお、図11の上段においては、所定の長さのブランクTb1の後、発光期間TLが設定されると、同期してTapAの露光期間Teが設定され、その後、読出期間Trが設定される。
そして、再び、ブランク期間Tb1とされた後、発光期間TLが設定されると、同期してTapAの露光期間Teが設定され、その後、読出期間Trが設定され、同様の処理が繰り返されている。
図11の上段のような場合については、衝突が検出されることになるので、ブランク期間Tb1を乱数に基づいた長さに変更させることで、例えば、図11の下段で示されるように、ブランク期間Tb2に変更させるようにしてもよい。
この結果、他の光源の波形WLoにおける発光期間TLoと、発光期間TLとは重ならない状態となるので、衝突が回避される。
尚、ブランク期間の長さは乱数によりランダムに変更されることになるため、ブランク期間の長さを変更しても衝突が回避されない恐れがある。この場合、衝突が回避されるまで、繰り返しブランク期間の長さをランダムに変更させるようにしてもよい。
また、図11の上段におけるブランク期間Tb1と、図11の下段におけるブランク期間Tb2とは、長さがランダムに変更されるが、露光期間Teと読出期間Trの長さについては同一のままである。
さらに、衝突を検出する場合、TapAのみでの測距がなされることにより、フレームレートが低減するので、通常は、通常モード処理での動作を行い、所定時間が経過するごとに衝突を検出するようにし、衝突が検出されたときにはブランク期間の長さをランダムに変更するようにしてもよい。
上述したように衝突検出を行い、衝突が検出された場合には、衝突を回避させるような動作モードを、以降において、衝突回避モード処理と称する。
<衝突回避モード処理>
次に、図12のフローチャートを参照して、衝突回避モード処理について説明する。
ステップS51において、制御部31は、図8のフローチャートを参照して説明した通常モードにより画素単位で測距処理を行うとともに、測距結果であるデプス信号に基づいて、デプス画像を生成して出力する。尚、ステップS51の通常モード処理は、処理は、図8のフローチャートにおけるステップS11乃至S15のみの処理となる。
ステップS52において、制御部31は、通常モード処理がなされてから所定時間が経過したか否かを判定し、経過するまで、ステップS51,S52の処理が繰り返されて、通常モード処理により、デプス画像が生成され続ける。そして、ステップS52において、所定時間が経過したと判定された場合、処理は、ステップS53に進む。
ステップS53において、制御部31は、衝突検出処理を実行して、4種類の積算時間におけるTapBの画素信号の所定回数の積算値を求める。尚、衝突検出処理については、図13を参照して詳細を後述する。
ステップS54において、制御部31は、4種類の積算時間におけるTapBの画素信号の積算値の所定数の標準偏差が、いずれも所定の閾値未満であるか否かを判定し、積算値のばらつきがなく、他の光源からの変調光が含まれていないか否かをい判定する。
ステップS54において、4種類の積算時間におけるTapBの画素信号の積算値の所定数の標準偏差の少なくともいずれかが所定の閾値未満ではなく、何らかの他の光源からの変調光による衝突が発生しているとみなされる場合、処理は、ステップS55に進む。
ステップS55において、制御部31は、光変調部21を制御して、発光ダイオード22の発光期間のブランク期間の長さを乱数に基づいて変更させるように制御する。すなわち、この処理により、通常モード処理における発光ダイオード22の発光期間のブランク期間の長さが変更される。
尚、ステップS54において、4種類の積算時間におけるTapBの画素信号の積算値の所定数の標準偏差が、いずれも所定の閾値未満であり、他の光源からの変調光による衝突がないと判定された場合、ステップS55の処理はスキップされる。
ステップS56において、制御部31は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS51に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
そして、ステップS56において、処理の終了が指示されると、処理が終了する。
以上の処理により、他の光源からの変調光による衝突の有無が検出されて、衝突が検出されると、発光ダイオード22の発光期間の間のブランク期間の長さがランダムに変更されることにより、衝突が回避されるようになる。
<衝突検出処理>
次に、図13のフローチャートを参照して、衝突検出処理について説明する。
ステップS71において、制御部31は、位相のずれをカウントするためのカウンタNを0に初期化する。このカウンタNは、4種類の積算時間を区別するためのカウンタである。
ステップS72において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第2のタップTB(TapB)を制御して、カウンタNに対応して設定された長さの積算時間内で露光させて、画素信号を検出させて同期処理部28を介して演算部29に出力させる。
ステップS73において、演算部29は、カウンタNに対応付けて設定された積算時間だけ、TapBの露光結果である画素信号を積算して積算値を求め記憶する。従って、ステップS72,S73の処理は、積算時間内において、繰り返されることになる。
ステップS74において、制御部31は、カウンタNが3か否かを判定し、Nが3ではない場合、処理は、ステップS75に進む。
ステップS75において、制御部31は、カウンタNを1だけインクリメントし、処理は、ステップS72に戻る。
すなわち、ステップS74において、カウンタNが3であると判定されるまで、ステップS72乃至S75の処理が繰り返される。
そして、ステップS74において、カウンタNが3であると判定された場合、すなわち、4種類の積算期間における画素信号の積算値が求められると、処理は、ステップS76に進む。
ステップS76において、制御部31は、処理が所定回数繰り返されたか否かを判定し、所定回数繰り返されていない場合、処理は、ステップS71に戻る。
すなわち、ステップS72,S73における処理は、カウンタNで区別される4種類の異なる長さの積算時間において検出される画素信号の積算値が求められ、記憶される処理である。
ステップS76において、所定回数繰り返され、4種類の積算時間に対応する積算値所定数求められたと判定された場合、処理は、ステップS77に進む。
ステップS77において、演算部29は、それぞれ長さが異なる積算期間の4種類の積算値のそれぞれの標準偏差を求めて、制御部31に出力する。
以上の一連の処理により、TapBにより、複数の異なる長さの積算時間での画素信号の積算値と、その標準偏差が求められる。
TapBで検出される4種類の積算時間の積算値は、太陽光などの背景光のみが含まれている場合、ばらつきが小さいので、標準偏差は、予め求められる所定の閾値よりも小さくなるので、他の光源からの変調光による衝突は発生していないものとみなすことができる。
一方、これに対して、TapBで検出される4種類の積算時間の積算値は、他の光源からの変調光が含まれるような場合、ばらつきが大きくなるので、標準偏差は予め求められる所定の閾値よりも大きくなるので、他の光源からの変調光による衝突が発生しているものとみなすことができる。
すなわち、一連の処理により衝突の有無を判定するための複数の異なる長さの積算時間における画素信号の積算値と、その標準偏差を求めることが可能となる。
結果として、衝突を判定して、上述した処理により衝突を回避することが可能となる。
また、説明は省略したが、TapAによりフレームレートを低減させながら測距処理とデプス画像の生成を繰り返すこともできるので、衝突検出処理を行っている期間においても、TapAにおいて並列して測距を実現することができ、デプス画像を生成し続けながら衝突検出を行うことが可能となる。
<<4.第3の実施の形態>>
<他の光源の変調光の変調周波数の推定>
以上においては、他の光源からの変調光による衝突の有無を検出して、衝突が検出されるときには、衝突を回避する例について説明してきたが、他の光源からの変調光による衝突が検出される場合には、他の光源の変調光の変調周波数を推定して、推定された他の変調光の変調周波数に基づいて、他の光源を利用して測距するようにしてもよい。この場合、他の光源を利用して測距することで、自らの光源の照射光と、他の光源の照射光との衝突が実質的に回避されて、衝突による影響が低減される。
自らの光源の変調周波数と、自らの変調周波数とは異なる他の光源の変調周波数との間には、以下の関係が成り立つ。
すなわち、自らの変調周波数のHi信号とLow信号とを等期間で設定し、それぞれをTapAとTapBとで露光する場合、自らの光源と他の光源との変調周波数の差分周波数の周期を積算時間に設定すると、TapAとTapBとの画素信号が等しくなるという関係が成り立つ。
例えば、自らの光源の変調周波数が100MHzであり、他の光源の変調周波数が83.3MHzである場合、その差分周波数は、16.7MHzであり、差分周波数の周期は、60ns(=1/(100MHz−83.3MHz))となる。
この周期となる60nsを積算時間(Integ Time)に設定すると、図14の上段で示されるように、図中の他の光源の波形WLoにおけるが発光する期間は、期間H1乃至H5とされる。
変調周波数が83.3MHzとなる、他の光源からの照射光を、他の光源の発光タイミングと同期して、自らの光源の変調周波数である100MHzに対応するようにTapA,TapBで受光するとき、TapAとTapBの画素信号の比は、期間H1乃至H5のそれぞれにおいて、TapA:TapB=7:5,3:9,3:9,7:5,10:2となる。
したがって、60nsを積算時間(Integ Time)における全期間におけるTapAとTapBの画素信号は、TapA:TapB=30:30(=(7+3+3+7+10):(5+9+9+5+2))となる。
また、TapAおよびTapBの露光期間を、90度ずらしても、TapAとTapBの画素信号の比は、期間H1乃至H5のそれぞれにおいて、TapA:TapB=10:2,8:4,4:8,2:10,6:6となる。
したがって、60nsを積算時間(Integ Time)における全期間におけるTapAとTapBの画素信号は、この場合も、TapA:TapB=30:30(=(10+8+4+2+6):(2+4+8+10+6))となる。
さらに、例えば、自らの光源の変調周波数が100MHzであり、他の光源の変調周波数が90.9MHzである場合、その差分周波数は、9.1MHzであり、差分周波数の周期は、110ns(=1/(100MHz−90.9MHz))となる。
この周期となる110nsを積算時間(Integ Time)に設定すると、図14の中段で示されるように、図中の他の光源の波形WLoにおけるが発光する期間は、期間H11乃至H20とされる。
変調周波数が90.9MHzとなる、他の光源からの照射光を、他の光源の発光タイミングと同期して、自らの光源の変調周波数である100MHzに対応するようにTapA,TapBで受光するとき、TapAとTapBの画素信号の比は、期間H11乃至H20のそれぞれにおいて、TapA:TapB=7:4,5:6,3:8,1:10,2:9,4:7,6:5,8:3,10:1,9:2となる。
したがって、110nsを積算時間(Integ Time)における全期間におけるTapAとTapBの画素信号は、TapA:TapB=55:55(=(7+5+3+1+2+4+6+8+10+9):(4+6+8+10+9+7+5+3+1+2))となる。
ただし、nsオーダでの計測は現実的ではないので、例えば、1000サイクル等の複数サイクルの計測結果を積算して使用する。これにより、usオーダでの計測結果を用いることになるが、積算時間を60nsや110nsから、例えば、1000倍した60usや110usにしてもTapA,TapBの画素信号の比は同様である。
尚、他の光源の変調周波数が、自らの光源の変調周波数と同一の100MHzである場合、差分周波数は0となり、差分周波数の周期は無限大となる。このため、光源の波形WLoにおけるが発光する期間におけるTapAとTapBの画素信号の比は、一定の値となり、例えば、図14の下段で示されるように、TapA:TapB=7:3である場合、全期間において同一の比とされる。
図14の上段および中段を参照して説明した関係を用いることにより、TapAおよびTapBの画素信号の積算値が同一になる積算時間の長さが求められれば、自らの変調周波数との差分周波数を求めることが可能となり、自らの変調周波数と差分周波数とから、他の光源の凡その変調周波数を求めることができる。
また、他の光源の凡その変調周波数が求められれば、他の光源の変調周波数を推定することが可能となる。
すなわち、自らの変調周波数を100MHzとして、他の光源の反射光をTapAとTapBとで検出した(積算値の)差分I(=TapA−TapB)は、差分周波数に応じて、例えば、図15で示されるような正弦波からなる波形c1乃至c3として表現される。
すなわち、自らの光源と他の光源との差分周波数が100kHzである場合には、例えば、TapAとTapBとで検出した差分Iは、周期が10usの波形c1として表現される。
また、差分周波数が90kHzである場合には、TapAとTapBとで検出した差分の差分Iは、周期が11.1usの波形c2として表現される。
さらに、差分周波数が80kHzである場合には、TapAとTapBとで検出した積算値の差分Iは、周期が12.5usの波形c3として表現される。
尚、TapAとTapBとの検出結果は、ここでは1000サイクルのものを用いているため、実際のオーダはnsオーダであるが、ここでは、usオーダで表現されている。
例えば、自らの光源の変調周波数が100MHzであり、変調周期が10nsであって、他の光源の変調周波数が99.9MHzで、変調周期が10.01nsである場合、TapAとTapBとで検出した差分Iは、100kHzで変化することになる。
このように差分周波数が100kHzである場合には、TapAとTapBとで検出した画素信号の差分Iは、10usの周期で、周期的に変化する。
そこで、周期となる10usを、例えば、4等分した2.5usの倍数からなる積算時間を設定したTapAとTapBとで検出した差分Iをサンプリングすることで、100kHz以下となる差分周波数が特定される。
例えば、図15の丸印で示されるように、周期を4等分した2.5usの倍数となる積算時間2.5us、5.0us、7.5us、10usの、TapAとTapBとで検出した積算値の差分Iのサンプルが、波形c1上にプロットされれば、差分周波数が100kHzの波形c1に特定される。
同様に、4等分した2.5usの倍数からなる積算時間2.5us、5.0us、7.5us、10usの、TapAとTapBとで検出した積算値の差分Iが、波形c2上の値であれば、差分周波数が90kHzの波形c2に特定される。
さらに、4等分した2.5usの倍数からなる積算時間2.5us、5.0us、7.5us、10usの、TapAとTapBとで検出した積算値の差分Iが、波形c3上の値であれば、差分周波数が80kHzの波形c3に特定される。
尚、図15においては、差分周波数の波形c1乃至c3上にプロットされる例について説明しているが、積算時間2.5us、5.0us、7.5us、10usの、TapAとTapBとで検出した積算値の差分Iから、対応する正弦波の波形を特定することで、100kHz以下の差分周波数
であれば求めることが可能である。
自らの光源の変調周波数と差分周波数とから、他の光源の変調周波数が推定される。
他の光源の変調周波数がわかれば、キャリブレーションにより他の光源の変調周波数に対応したTapAとTapBの露光期間を設定することが可能となり、他の光源を用いた測距を実現することが可能となる。
尚、一般的な位相変調の場合、キャリア周波数ずれが起きると、その差分となる周波数で、IQ座標が回転する。したがって、同じ周波数で視点も回転させれば止まって見えることになる。
つまり、100kHzの周波数差分があるということは、図16で示されるIQ座標上における周波数差分Δθ=θN+1−θNが100kHzに相当する(1秒間に100k回転する)ことになる。この周波数差分Δθの補正は、逆方向に回転する座標変換を行うための演算により実現される。
<他の光源の利用>
以上のように他の光源の変調周波数が推定される場合、TapAとTapBの露光期間が、他の光源の変調周波数に対応するように制御されることにより、自らの光源を用いることなく、他の光源のみを用いた測距を実現することができる。
すなわち、自らの光源を用いた測距結果により得られるデプス画像と、他の光源を用いた測距結果により得られるデプス画像とから、他の光源までの距離と位置が特定される。
他の光源までの距離と位置が特定されれば、他の光源からの照射光が物体で反射することにより生じる反射光を受光することで、物体までの距離を測距することができる。
他の光源が、例えば、天井に設けられた高速点滅する天井照明であるような場合、他の光源の変調周波数を推定し、自らの光源と、他の光源とを用いて、他の光源の距離と位置が特定できる。そして、自らの光源と、天井照明からなる、他の光源との位置関係が変わらない限り、他の光源のみを用いた測距を実現し続けることができる。
例えば、図17で示されるように、同一の空間内に、デプスセンサ11、物体71乃至73、および天井照明81が設けられている場合について考える。
尚、天井照明81は、図17の上部で示されるような波形パターンWLpで発光する。ここで、波形パターンWLpについては、矩形波形からなる変調周波数で発光されているタイミングと、矩形波形がない消灯しているタイミングとが交互に設定されているが、矩形波形がないタイミングを跨いでも、変調周波数のパターンにおける位相のずれはないものとする。
図17の場合、デプスセンサ11が、自らの光源である発光ダイオード22を自らの変調周波数にて発光させることにより、物体71乃至73までの測距を行う。ここで、例えば、デプスセンサ11から物体71までの距離が1mであり、物体72までの距離が1.5mであり、物体73までの距離が0.5mであるものとする。
尚、デプス画像により物体71乃至73は、撮像されることになるため、デプスセンサ11と物体71乃至73との位置関係についても特定される。
次に、デプスセンサ11は、天井照明81の変調周波数を推定し、自らの光源である発光ダイオード22の発光を停止して、推定結果である天井照明81の変調周波数にできるだけ近い変調周波数でTapA、およびTapBの露光期間を調整して、発光ダイオード22を自らの変調周波数にて発光させたときの測距結果を用いたキャリブレーションを行い、天井照明81による測距を可能にする。そして、デプスセンサ11は、天井照明81の変調周波数でTapA、およびTapBの露光期間を調整し、自らの光源である発光ダイオード22の発光を停止した状態で、物体71乃至73を経由した天井照明81までの距離を測距し、対応するデプス画像を生成する。
ここで、デプスセンサ11から物体71を経由した天井照明81までの距離が1.5mであり、物体72を経由した天井照明81までの距離が2.0mであり、物体73を経由した天井照明81までの距離が1.0mであるものとする。
デプスセンサ11は、自らの光源を用いたデプス画像と、天井照明81を光源としてデプス画像との対応関係から、天井照明81の位置と距離を求める。
すなわち、天井照明81は、物体71を中心とした半径2m(=1.5m×2−1.0m)の球面K1内に存在するものと仮定できる。
また、天井照明81は、物体72を中心とした半径2.5m(=2.0m×2−1.5m)の球面K2内に存在するものと仮定できる。
さらに、天井照明81は、物体73を中心とした半径1.5m(=1.0m×2−0.5m)の球面K3内に存在するものと仮定できる。
したがって、天井照明81は、球面K1乃至K3の交点に存在することになる。そこで、デプスセンサ11は、球面K1乃至K3の交点を求めて、天井照明81の位置を特定する。尚、自光源である発光ダイオード22を用いた場合、デプスセンサ11は、発光ダイオード22から物体71乃至73までの距離を光路の往復時間の1/2を用いて測距することになるが、天井照明81を用いた場合、天井照明81から物体71乃至73までの復路分の時間で測距される。しかしながら、デプスセンサ11は、自光源である発光ダイオード22を用いた場合の測距結果に基づいて、キャリブレーションが行われるため、天井照明81を用いた場合の測距結果は実測の1/2となってしまう。そこで、天井照明81を光源とする場合、デプスセンサ11は、測距結果を2倍する(×2にする)必要がある。
デプスセンサ11と天井照明81との位置関係が求められれば、デプスセンサ11は、天井照明81を光源とした測距を実現することが可能となり、自らの光源である発光ダイオード22は発光させる必要がなくなるので、発光ダイオード22の消費電力を低減させることが可能となる。
<他の光源による測距処理>
次に、図18のフローチャートを参照して、他の光源による測距処理を説明する。
ステップS111において、制御部31は、補正モード処理により自らの光源の照射光のみで周辺の物体までの距離を測距して、デプス画像を生成する。すなわち、この処理により、例えば、図17における物体71乃至73までの距離が、自らの光源の照射光が用いられた場合の、補正モード処理(図9)により測距され、デプス画像が生成される。
ステップS112において、制御部31は、変調周波数推定処理を実行し、他の光源の変調周波数を推定する。この処理により、例えば、図17を参照して説明した天井照明81のような他の光源の照射光の変調周波数が推定される。尚、変調周波数推定処理については、図19のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
ステップS113において、制御部31は、他の光源による通常モード処理(図8)により自らの光源により測定した物体と同一の物体の距離を、図17における天井照明81のような他の光源の照射光により測距し、デプス画像を生成する。この際、TapAおよびTapBの露光期間は、他の光源の変調周波数の推定結果に基づいて設定される。
ステップS114において、演算部29は、自らの光源に基づいた測距により得られるデプス信号と、他の光源に基づいた測距により得られるデプス信号とから、他の光源の位置と距離を演算する。
ステップS115において、制御部31は、他の光源の位置と距離を考慮した、他の光源による通常モード処理により、他の光源に基づいた物体までの距離を測距し、デプス画像を生成する。この際、演算部29は、デプスセンサ11から他の光源までの距離と位置を考慮して、他の光源の照射光により物体までの距離を測距して、デプス画像を生成する。また、デプスセンサ11は、自らの光源の照射光を必要としないので、自らの光源については消灯させることが可能となり、結果として、消費電力を低減させることが可能となる。
ステップS116において、制御部31は、他の光源による測距処理の終了が指示されたか否かを判定し、処理の終了が指示されていない場合、処理は、ステップS115に戻る。
すなわち、ステップS116において、処理の終了が指示されるまで、他の光源による通常モード処理の終了が指示されるまで、同様の処理が繰り返される。
そして、ステップS116において、終了が指示されると、処理が終了する。
以上の一連の処理により、他の光源の変調周波数が推定されて、他の光源の位置および距離が特定されることにより、自らの光源の照射光を利用することなく、他の光源の照射光のみで測距を実現し、デプス画像を生成することが可能となる。
結果として、自らの光源を消灯したまま測距処理とデプス画像の生成を実現することが可能となるので、デプスセンサ11の消費電力を低減させることが可能となる。
また、以上においては、デプスセンサ11と他の光源である天井照明81との位置と距離が求められる例について説明してきたが、予めデプスセンサ11と天井照明81との位置関係がわかっていれば、デプスセンサ11は、自らの光源を備えることなく、天井照明81の照射光を利用して測距を実現することが可能である。
<変調周波数推定処理>
次に、図19のフローチャートを参照して、変調周波数推定処理について説明する。尚、この処理においては、図14を参照して説明した関係に基づいて、他の光源の変調周波数と自らの光源の変調周波数との差分周波数が大凡わかっていることを前提とする。従って、この処理にあたっては、図14を参照したように差分周波数の周期が大凡求められているものとする。
ステップS151において、制御部31は、差分周波数の周期を4等分したときのそれぞれの積算時間(Integ Time)を識別するカウンタNを0に初期化する。
例えば、図15を参照して説明したように差分周波数の周期が10usであるような場合、4等分すると2.5usになるので、2.5us、5.0us、7.5us、10usからなる4種類の露光時間(Integ Time)が設定される。カウンタNは、この4種類の積算時間を識別するためのカウンタであり、カウンタN=0が、2.5usの積算時間を示し、カウンタN=1が、5.0usの積算時間を示し、カウンタN=2が、7.5usの積算時間を示し、カウンタN=3が、10usの積算時間を示すものとする。
ステップS152において、制御部31は、光変調部21を制御して、発光ダイオード22の発光を停止させる。
ステップS153において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第1のタップTA(TapA)を制御して、自らの光源である発光ダイオード22の発光タイミングと同期したタイミングで露光させて、画素信号を検出させて同期処理部28を介して演算部29に出力させる。
ステップS154において、演算部29は、TapAの露光結果である画素信号を積算して記憶する。
ステップS155において、制御部31は、TOFセンサ26の画素51のそれぞれの第2のタップTB(TapB)を制御して、自らの光源である発光ダイオード22が消灯するタイミングで露光させて、画素信号を検出させて同期処理部28を介して演算部29に出力させる。
ステップS156において、演算部29は、TapBの露光結果である画素信号を積算して記憶する。
ステップS157において、演算部29は、カウンタNに対応する積算時間が経過したか否かを判定し、カウンタNに対応する積算時間が経過していない場合、処理は、ステップS153に戻る。すなわち、カウンタNに対応する積算時間が経過するまで、TapAおよびTapBによる露光結果である画素信号が順次積算される。
ステップS157において、カウンタNに対応する露光時間が経過したと判定された場合、処理は、ステップS158に進む。
ステップS158において、演算部29は、記憶されたTapAの露光結果である画素信号の積算結果と、TapBの露光結果である画素信号の積算結果との差分Iを演算し、カウンタNに対応する積算時間のサンプリング結果として記憶する。
ステップS159において、制御部31は、カウンタNが3であるか否か、すなわち、全ての露光時間の差分Iをサンプリングしたか否かを判定する。
ステップS159において、カウンタNが3ではない場合、処理は、ステップS160に進む。
ステップS160において、制御部31は、カウンタNを1インクリメントし、処理は、ステップS153に戻る。すなわち、ステップS153乃至S159の処理が繰り返されることにより、TapAの露光結果である画素信号の積算結果と、TapBの露光結果である画素信号の積算結果との差分Iが、カウンタNに対応付けられた露光時間について、順次演算されて、4種類の積算時間の差分Iがサンプリングされるまで繰り返される。
そして、ステップS159において、TapAの露光結果である画素信号の積算結果と、TapBの露光結果である画素信号の積算結果との差分が、4種類の積算時間の全てについて演算されサンプリングされたと判定された場合、すなわち、カウンタNが3である場合、処理は、ステップS160に進む。
ステップS160において、演算部29は、4種類の積算時間でサンプリングされた、TapAの露光結果である画素信号の積算結果と、TapBの露光結果である画素信号の積算結果との差分Iを用いて、他の光源の変調周波数を推定する。
すなわち、演算部29は、図15を参照して説明したように、4種類の積算時間(Integ Time)でサンプリングされた、TapAの露光結果である画素信号の積算結果と、TapBの露光結果である画素信号の積算結果との差分Iを用いて、他の光源の変調周波数を推定する。
すなわち、演算部29は、差分Iのサンプリング結果を用いて、自らの光源の変調周波数と、他の光源の変調周波数の差分周波数の波形を推定する。
さらに、演算部29は、推定した差分周波数と、自らの光源の変調周波数に基づいて、他の光源の変調周波数を推定する。
以上の処理により、他の光源の照射光の変調周波数を推定することが可能となる。
結果として、推定された他の光源の変調周波数に基づいて、TapAおよびTapBの積算時間を制御することにより、自らの光源の照射光を用いることなく、他の光源の照射光のみを用いた測距とデプス画像の生成を実現することが可能となる。
尚、以上においては、他の光源の変調周波数との差分周波数の周期を4等分した積算時間(Integ Time)で差分Iをサンプリングする例について説明してきたが、差分周波数の周期を4以上に分割し、差分Iのサンプリング数を増やすようにしてもよい。このようにして、サンプリング数が増えることにより、他の光源の変調周波数を高精度に推定することが可能となる。
また、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
尚、本開示は、以下のような構成も取ることができる。
<1> 検出領域内の物体により照射光が反射されることにより生じる反射光を受光する受光部と、
前記照射光と前記反射光との位相差により前記物体までの距離を演算する演算部と、
前記受光部における、前記物体までの距離の演算に用いられる照射光である必要照射光と、前記物体までの距離の演算に用いられない照射光である不要照射光との衝突の影響を抑制するように、前記受光部および前記演算部を制御する制御部と
を含む測距装置。
<2> 前記物体までの距離の演算に用いられる前記必要照射光は、前記物体までの距離の演算に必要とされる情報が既知の前記照射光である
<1>に記載の測距装置。
<3> 前記物体までの距離の演算に必要とされる情報は、前記照射光の変調周波数および位相の情報である
<2>に記載の測距装置。
<4> 前記検出領域に対して、パルス状の前記照射光を前記必要照射光として照射する照射部をさらに含み、
前記制御部は、
前記受光部に、前記照射部により照射された前記必要照射光が、前記検出領域内の物体により、反射されることにより生じる反射光である必要反射光を受光させ、
前記演算部に、前記照射部により照射された前記必要照射光と前記必要反射光との位相差により前記物体までの距離を演算させるように制御する
<1>に記載の測距装置。
<5> 前記制御部は、前記受光部に、画素の一部で測距に必要な前記必要反射光を受光させ、前記一部以外の画素で前記不要照射光を受光させるように制御する
<4>に記載の測距装置。
<6> 前記制御部は、
前記照射部に、前記必要照射光を照射させる期間と、消灯させる期間とを設定して動作させ、
前記受光部に、前記画素の一部を、前記照射部により前記必要照射光が照射されるタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光させ、前記一部以外の画素で前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で受光させ、
前記演算部に、前記照射部が前記必要照射光を照射するタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光することにより生成される画素信号と、前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で受光することにより生成される画素信号との差分に基づいて、前記必要照射光と前記必要反射光との位相差により前記物体までの距離を演算させるように制御する
<5>に記載の測距装置。
<7> 前記制御部は、
前記演算部に、前記照射部が前記必要照射光を照射するタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光することにより生成される画素信号の積算値と、前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で受光することにより生成される画素信号の積算値との差分に基づいて、前記物体までの距離を演算させるように制御する
<6>に記載の測距装置。
<8> 前記制御部は、
前記受光部に、画素の一部が、前記照射部により前記必要照射光が照射されるタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光し、前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で、複数の積算時間で受光させるように制御し、
前記演算部に、前記複数の積算時間で受光することにより生成される画素信号の積算値に基づいて、前記衝突の有無を判定させ、
前記照射部に、前記必要照射光を照射させる期間と、消灯させる期間とを設定すると共に、前記衝突が発生していると判定された場合、前記消灯させる期間の長さを変更させるように制御する
<4>に記載の測距装置。
<9> 前記制御部は、前記衝突が発生していると判定された場合、前記照射部に、前記消灯させる期間の長さを、ランダムに変更させるように制御する
<8>に記載の測距装置。
<10> 前記演算部は、前記複数の積算時間で受光されることにより生成される画素信号の積算値の標準偏差と、所定の閾値との比較に基づいて、前記衝突の有無を判定する
<8>に記載の測距装置。
<11> 前記制御部は、
前記受光部に、画素の一部と、前記一部以外とを、それぞれ前記照射部における前記必要照射光の変調周波数の変調周期の半周期ずつ交互に露光させ、
前記演算部に、前記受光部により検出される画素信号の、複数の積算時間における積算値に基づいて、前記照射部とは異なる他の光源の変調周波数を推定させ、
前記受光部に、画素の一部と、前記一部以外とを、それぞれ推定された前記他の光源の変調周波数の変調周期の半周期ずつ交互に露光させ、
前記演算部に、前記他の光源の照射光と、前記他の光源の照射光の反射光との位相差により物体までの距離を演算させるように制御する
<4>に記載の測距装置。
<12> 前記制御部は、前記演算部に、前記複数の積算時間における、前記受光部における画素の一部により検出される画素信号の積算値と、前記受光部における画素の一部以外により検出される画素信号の積算値との差分に基づいて、前記他の光源の変調周波数を推定させるように制御する
<11>に記載の測距装置。
<13> 前記制御部は、前記演算部に、前記複数の積算時間における、前記受光部における画素の一部により検出される画素信号の積算値と、前記受光部における画素の一部以外により検出される画素信号の積算値との差分に基づいて、前記他の光源の変調周波数と、前記照射部により照射される前記必要照射光の変調周波数との差分周波数を推定させ、前記差分周波数に基づいて、前記他の光源の変調周波数を推定させるように制御する
<12>に記載の測距装置。
<14> 前記複数の積算時間は、前記他の光源の変調周波数の凡その変調周波数の変調周期を複数に分割した時間の倍数である
<11>に記載の測距装置。
<15> 前記演算部により演算された物体までの距離の情報に基づいてデプス画像を生成するデプス画像生成部をさらに含み、
前記制御部は、
前記デプス画像生成部に、
前記照射部により照射される前記必要照射光の変調周波数に基づいて制御された、前記照射部の前記必要照射光に対応する前記必要反射光が前記受光部により受光され、検出される画素信号で演算された前記物体までの距離の情報に基づいた第1のデプス画像と、
前記他の光源の変調周波数に基づいて制御された、前記他の光源の前記照射光が、前記必要照射光に対応する前記必要反射光が前記受光部により受光され、検出される画素信号で演算された前記物体までの距離の情報に基づいた第2のデプス画像とを生成させ、
前記照射部を消灯させ、
前記演算部に、
前記第1のデプス画像と、前記第2のデプス画像とに基づいて、前記他の光源の位置と距離を演算させ、
前記他の光源より必要照射光として照射される照射光と、前記他の光源より必要照射光として照射された照射光が物体により前記必要反射光として反射される反射光との位相差、並びに、前記他の光源の位置と距離に基づいて、前記物体までの距離を演算させる
<11>に記載の測距装置。
<16> 前記受光部は、TOF(Time of Flight)センサである
<1>乃至<15>のいずれかに記載の測距装置。
<17> 検出領域内の物体により照射光が反射されることにより生じる反射光を受光する受光処理と、
前記照射光と前記反射光との位相差により前記物体までの距離を演算する演算処理と、
前記受光処理における、前記物体までの距離の演算に用いられる照射光である必要照射光と、前記物体までの距離の演算に用いられない照射光である不要照射光との衝突の影響を抑制するように、前記受光処理および演算処理を制御する制御処理と
を含む測距方法。
11 デプスセンサ, 21 光変調部, 22 発光ダイオード, 23 投光レンズ, 24 受光レンズ, 25 フィルタ, 26 TOFセンサ, 27 画像記憶部, 28 同期処理部, 29 演算部, 30 デプス画像生成部, 31 制御部, 40 画素アレイ部, 41 タップ駆動部, 42 垂直駆動部, 47 垂直信号線, 48 電圧供給線, 51 画素

Claims (17)

  1. 検出領域内の物体により照射光が反射されることにより生じる反射光を受光する受光部と、
    前記照射光と前記反射光との位相差により前記物体までの距離を演算する演算部と、
    前記受光部における、前記物体までの距離の演算に用いられる照射光である必要照射光と、前記物体までの距離の演算に用いられない照射光である不要照射光との衝突の影響を抑制するように、前記受光部および前記演算部を制御する制御部と
    を含む測距装置。
  2. 前記物体までの距離の演算に用いられる前記必要照射光は、前記物体までの距離の演算に必要とされる情報が既知の前記照射光である
    請求項1に記載の測距装置。
  3. 前記物体までの距離の演算に必要とされる情報は、前記照射光の変調周波数および位相の情報である
    請求項2に記載の測距装置。
  4. 前記検出領域に対して、パルス状の前記照射光を前記必要照射光として照射する照射部をさらに含み、
    前記制御部は、
    前記受光部に、前記照射部により照射された前記必要照射光が、前記検出領域内の物体により、反射されることにより生じる反射光である必要反射光を受光させ、
    前記演算部に、前記照射部により照射された前記必要照射光と前記必要反射光との位相差により前記物体までの距離を演算させるように制御する
    請求項1に記載の測距装置。
  5. 前記制御部は、前記受光部に、画素の一部で測距に必要な前記必要反射光を受光させ、前記一部以外の画素で前記不要照射光を受光させるように制御する
    請求項4に記載の測距装置。
  6. 前記制御部は、
    前記照射部に、前記必要照射光を照射させる期間と、消灯させる期間とを設定して動作させ、
    前記受光部に、前記画素の一部を、前記照射部により前記必要照射光が照射されるタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光させ、前記一部以外の画素で前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で受光させ、
    前記演算部に、前記照射部が前記必要照射光を照射するタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光することにより生成される画素信号と、前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で受光することにより生成される画素信号との差分に基づいて、前記必要照射光と前記必要反射光との位相差により前記物体までの距離を演算させるように制御する
    請求項5に記載の測距装置。
  7. 前記制御部は、
    前記演算部に、前記照射部が前記必要照射光を照射するタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光することにより生成される画素信号の積算値と、前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で受光することにより生成される画素信号の積算値との差分に基づいて、前記物体までの距離を演算させるように制御する
    請求項6に記載の測距装置。
  8. 前記制御部は、
    前記受光部に、画素の一部が、前記照射部により前記必要照射光が照射されるタイミングと対応する位相で前記必要反射光を受光し、前記照射部が消灯しているタイミングと対応する位相で、複数の積算時間で受光させるように制御し、
    前記演算部に、前記複数の積算時間で受光することにより生成される画素信号の積算値に基づいて、前記衝突の有無を判定させ、
    前記照射部に、前記必要照射光を照射させる期間と、消灯させる期間とを設定すると共に、前記衝突が発生していると判定された場合、前記消灯させる期間の長さを変更させるように制御する
    請求項4に記載の測距装置。
  9. 前記制御部は、前記衝突が発生していると判定された場合、前記照射部に、前記消灯させる期間の長さを、ランダムに変更させるように制御する
    請求項8に記載の測距装置。
  10. 前記演算部は、前記複数の積算時間で受光されることにより生成される画素信号の積算値の標準偏差と、所定の閾値との比較に基づいて、前記衝突の有無を判定する
    請求項8に記載の測距装置。
  11. 前記制御部は、
    前記受光部に、画素の一部と、前記一部以外とを、それぞれ前記照射部における前記必要照射光の変調周波数の変調周期の半周期ずつ交互に露光させ、
    前記演算部に、前記受光部により検出される画素信号の、複数の積算時間における積算値に基づいて、前記照射部とは異なる他の光源の変調周波数を推定させ、
    前記受光部に、画素の一部と、前記一部以外とを、それぞれ推定された前記他の光源の変調周波数の変調周期の半周期ずつ交互に露光させ、
    前記演算部に、前記他の光源の照射光と、前記他の光源の照射光の反射光との位相差により物体までの距離を演算させるように制御する
    請求項4に記載の測距装置。
  12. 前記制御部は、前記演算部に、前記複数の積算時間における、前記受光部における画素の一部により検出される画素信号の積算値と、前記受光部における画素の一部以外により検出される画素信号の積算値との差分に基づいて、前記他の光源の変調周波数を推定させるように制御する
    請求項11に記載の測距装置。
  13. 前記制御部は、前記演算部に、前記複数の積算時間における、前記受光部における画素の一部により検出される画素信号の積算値と、前記受光部における画素の一部以外により検出される画素信号の積算値との差分に基づいて、前記他の光源の変調周波数と、前記照射部により照射される前記必要照射光の変調周波数との差分周波数を推定させ、前記差分周波数に基づいて、前記他の光源の変調周波数を推定させるように制御する
    請求項12に記載の測距装置。
  14. 前記複数の積算時間は、前記他の光源の変調周波数の凡その変調周波数の変調周期を複数に分割した時間の倍数である
    請求項11に記載の測距装置。
  15. 前記演算部により演算された物体までの距離の情報に基づいてデプス画像を生成するデプス画像生成部をさらに含み、
    前記制御部は、
    前記デプス画像生成部に、
    前記照射部により照射される前記必要照射光の変調周波数に基づいて制御された、前記照射部の前記必要照射光に対応する前記必要反射光が前記受光部により受光され、検出される画素信号で演算された前記物体までの距離の情報に基づいた第1のデプス画像と、
    前記他の光源の変調周波数に基づいて制御された、前記他の光源の前記照射光が、前記必要照射光に対応する前記必要反射光が前記受光部により受光され、検出される画素信号で演算された前記物体までの距離の情報に基づいた第2のデプス画像とを生成させ、
    前記照射部を消灯させ、
    前記演算部に、
    前記第1のデプス画像と、前記第2のデプス画像とに基づいて、前記他の光源の位置と距離を演算させ、
    前記他の光源より必要照射光として照射される照射光と、前記他の光源より必要照射光として照射された照射光が物体により前記必要反射光として反射される反射光との位相差、並びに、前記他の光源の位置と距離に基づいて、前記物体までの距離を演算させる
    請求項11に記載の測距装置。
  16. 前記受光部は、TOF(Time of Flight)センサである
    請求項1に記載の測距装置。
  17. 検出領域内の物体により照射光が反射されることにより生じる反射光を受光する受光処理と、
    前記照射光と前記反射光との位相差により前記物体までの距離を演算する演算処理と、
    前記受光処理における、前記物体までの距離の演算に用いられる照射光である必要照射光と、前記物体までの距離の演算に用いられない照射光である不要照射光との衝突の影響を抑制するように、前記受光処理および演算処理を制御する制御処理と
    を含む測距方法。
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