JP2020153145A - 防火シャッター装置 - Google Patents
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Abstract
Description
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に防火シャッター装置に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、本実施の形態に係るシャッター装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るシャッター装置の正面図であり、図2は、図1のA−A断面の一部の断面図であり、図3は、制御装置のブロック図である。なお、図1及び図2に示すX―Y―Z方向が互いに直交する方向であり、具体的には、Z方向が垂直方向であって、X方向及びY方向が垂直方向に対して直交する水平方向であるものとして、例えば、Z方向を高さ方向と称し、+Z方向を上側(平面、上面)と称し、−Z方向を下側(底面)と称して説明する(X―Y―Z方向が図示されて他の図も同様とする)。
シャッターカーテン11は、防火シャッターである。このシャッターカーテン11の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、開口部901を開閉するものであり、また、金属製のものである。
シャッター収納部12は、シャッターカーテン11を収納する収納手段である。このシャッター収納部12の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、建物の廊下の天井に設けられているものであり、また、シャッターカーテン11を巻き取られた状態で収納するように構成されているものであり、また、下側(−Z方向)にシャッターカーテン11の全長に対応する不図示のスリットが設けられており、このスリットを介してシャッターカーテン11を出し入れ可能となるように構成されているものである。
レール部13は、シャッターカーテン11の移動を案内する案内手段である。このレール部13の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、高さ方向(Z軸方向)において床と天井との間に立設して設けられているものである。
開閉器14は、シャッターカーテン11を開閉移動する開閉手段である。この開閉器14の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、巻取軸を回転駆動することにより、シャッターカーテン11を巻き取って開口部901を開放したり、シャッターカーテン11をくり出して当該開口部901を閉鎖したりするように構成されているものである。
先端部15は、シャッターカーテン11の一部である。この先端部15の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、シャッターカーテン11の閉鎖方向(本実施の形態では、−Z方向)の一部であり、また、図2に示すように、L字形状となるように構成されているものであり、また、水平貫通穴151を備えるものである。
撮像装置21は、前述の撮像手段である。この撮像装置21の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、図1及び図2に示すように、シャッターカーテン11における先端部15上に設けられているものであり、また、図1に示すように水平方向(X軸方向)において所定間隔を隔てて合計2個設けられているものである。また、撮像装置21は、図2に示すように、正面側(+Y方向)、及び背面側(−Y方向)に向かって撮像できるように、少なくとも不図示の2組の光学系(例えば、撮像用のレンズやイメージセンサ等)を備えるものである。つまり、撮像装置21は、図2において正面側(+Y方向)を撮像でき、また、水平貫通穴151を介して背面側(−Y方向)を撮像できるように構成されているものである。
制御装置22は、シャッター装置100の構成要素との間で無線又は有線の通信を行って当該構成要素を制御する制御手段である。なお、「シャッター装置100の構成要素」とは、シャッター装置100を構成する任意の要素であり、例えば、撮像装置21、及び開閉器14等を含む概念である。また、制御装置22の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、図3の記録部221、及び制御部222を備える。
記録部221は、シャッター装置100又は制御装置22の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、EEPROMやFlashメモリ等を用いて構成されている。ただし、EEPROMやFlashメモリに代えてあるいはEEPROMやFlashメモリと共に、ハードディスクの如き外部記録装置、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、DVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体、又はROM、USBメモリ、SDカードの如き電気的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
制御部222は、シャッター装置100又は制御装置22を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る制御プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してインストールされることで、制御部222の各部を実質的に構成する。
次に、このように構成されシャッター装置100によって実行されるシャッター制御処理について説明する。図4は、シャッター制御処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。図5は、開口部を全部閉鎖した状態のシャッター装置及び人を示す側面図であり、また、図6は、開口部を一部開放した状態のシャッター装置及び人を示す側面図であり、また、図7は、開口部を全部閉鎖した状態のシャッター装置を示す側面図である。なお、これらの図5〜図7においては、説明の便宜上、図1のレール部13については破線で図示されており、また、制御装置22については図示が省略されている。
このように本実施の形態によれば、検知対象である人が存在するものと判定した場合に、シャッターカーテン11を制御して(上昇させて)開口部901を開放することにより、例えば、検知対象である人を、開放された開口部901を介して避難させることができるので、安全に避難させることが可能となる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。
また、上記実施の形態では、シャッターカーテン11を降下させることにより、開口部901を全部閉鎖する場合について説明したが、これに限らない。例えば、逃げ遅れた人が更に存在する可能性等を考慮して、開口部901を全部閉鎖せずに、一部開放された状態としてもよい。つまり、前述の所定距離(例えば、140cm〜150cm程度等)よりも短い距離(例えば、40cm〜60cm程度等)だけ降下させてもよい。
また、上記実施の形態の撮像装置21については、1個のみ設けてもよいし、あるいは、固定されているシャッター収納部12に設けてもよい。
また、上記実施の形態では、撮像装置21が撮像した画像に基づいて、開口部901の周辺に人が存在しているか否かを判定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、超音波又は可視光等を用いる人感センサをシャッター装置100に設けた上で、当該人感センサの検出結果に基づいて、判定部222aが、開口部901の周辺に人が存在しているか否かを判定してもよい。
また、判定部222aが、開口部901の周辺に人である検知対象が存在しているか否かに加えて、開口部901の周辺に清掃用ロボットである非検知対象が存在しているか否かを判定するように構成してもよい。なお、ここでの具体的な判定手法は任意であるが、例えば、図4のSA1の場合と同様にして、撮像装置21からの画像について画像認識を行って判定するように構成してもよい。図5に示すように、シャッターカーテン11が降下している場合に、判定部222aが、図6の開口部901の周辺に人である検知対象が存在しているか否か、及び開口部901の周辺に清掃用ロボットである非検知対象が存在しているか否かを判定し、判定結果に基づいて、開閉制御部222bが開口部901を開閉を制御するように構成してもよい。詳細には、例えば、判定部222aが、検知対象が存在するものと判定した場合、非検知対象が存在するものと判定したか否かに関わらず、開閉制御部222bが、開口部901を開放するように構成してもよい。また、例えば、判定部222aが、検知対象が存在しないものと判定した場合、非検知対象が存在するものと判定したか否かに関わらず、開閉制御部222bが、開口部901を開放しないように構成してもよい。
また、上記実施の形態において、シャッター装置100に対してスピーカーの如き音声出力手段を設けた上で、図4のSA1及びSA2の間に、開閉制御部222bが、音声出力手段を介して「防火シャッターが上昇します。注意してすすんでください。」等の避難誘導を行う音声アナウンスを出力するように構成してもよい。
また、図5に示すように開口部901を全部閉鎖した状態のシャッターカーテン11の両側の空間の環境情報(例えば、煙濃度や温度等)を取得する環境情報取得部を設けた上で、開閉制御部222bが、当該環境情報取得部が取得した環境情報に基づいて、シャッターカーテン11を基準にして人が存在する空間の反対側の空間(図5では、シャッターカーテン11の背面側(−Y方向)の空間)の安全性を確認して、確認結果も考慮してシャッターカーテン11を上昇させてもよい。詳細には、例えば、前述の反対側の空間の煙の濃度や温度が閾値未満である場合、安全であるので、シャッターカーテン11を上昇させ、一方、前述の反対側の空間の煙の濃度や温度が閾値以上である場合、安全でないので、シャッターカーテン11を上昇させないように処理してもよい。なお、前述の反対側の空間の煙の濃度や温度が閾値以上である場合であっても、人が現在いる空間よりも煙の濃度や温度が低い場合、より安全な空間に避難させる観点から、シャッターカーテン11を上昇させてもよい。
また、開閉制御部222bが、任意の手法(例えば、防災受信機と通信を行う手法等)にて、火源の位置を特定した上で、「(環境情報取得部について)」で説明した反対側の空間が、現在人が存在する空間よりも火源に近いか否かを判定し、近い場合、判定部222aの判定結果に関わらず、安全性の観点から、シャッターカーテン11を上昇させずに開口部901が全部閉じた状態を維持してもよい。この場合、前述の「(音声アナウンスについて)」で説明した音声出力手段を介して、「火源に近いので危険です。迂回してください」等の避難誘導情報を音声出力してもよい。なお、ここでの近いか否かの判定については、閾値(例えば、20m〜30m等)と比較し、火源が閾値よりも近い場合、近いものと判定し、火源が閾値よりも遠い場合、遠いものと判定してもよい。
また、上記実施の形態の図3の制御部222に対して火災判定部を設けてもよい。「火災判定部」とは、火災が発生しているか否かを判定する火災判定手段である。この火災判定部による具体的な判定手法は任意であるが、例えば、制御装置22が火災発生時に不図示の感知器から発報信号を直接受信するようにし、この発報信号を受信した場合に火災が発生しているものと判定するように構成してもよいし、あるいは、制御装置22が火災発生時に不図示の防災受信機からシャッターカーテン11を降下させる命令を受信するが、この命令を受信した場合に火災が発生しているものと判定するように構成してもよい。そして、図5に示すように、シャッターカーテン11が降下している場合に、判定部222aの判定結果及び火災判定部の判定結果に基づいて、開閉制御部222bが開口部901の開閉を制御するように構成してもよい。例えば、開閉制御部222bは、火災判定部が火災が発生しているものと判定し、且つ、判定部222aが検知対象が存在するものと判定した場合に、開口部901を開放し、火災判定部が火災が発生していないものと判定した場合、判定部222aの判定結果に関わらず、開口部を開放しないように構成してもよい。このように構成した場合、例えば、火災が発生していない場合にユーザが、任意の目的(一例としては、夜間の防犯目的等)で意図的に閉鎖した開口部901が当該ユーザの意図に反して開放されることを防止することが可能となる。
また、実施の形態の特徴及び変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。
付記1の防火シャッター装置は、開口部を開閉する防火シャッター装置であって、前記開口部を開閉する防火シャッターと、前記開口部の周辺に検知対象が存在するか否かを判定する判定手段と、前記防火シャッターが前記開口部の少なくとも一部を閉鎖している場合において、前記判定手段が前記検知対象が存在するものと判定した場合に、前記防火シャッターを制御することにより前記開口部を開放する開閉制御手段と、を備える。
付記1に記載の防火シャッター装置によれば、検知対象が存在するものと判定した場合に、防火シャッターを制御して開口部を開放することにより、例えば、検知対象である人を、開放された開口部を介して避難させることができるので、安全に避難させることが可能となる。
12 シャッター収納部
13 レール部
14 開閉器
15 先端部
21 撮像装置
22 制御装置
100 シャッター装置
151 水平貫通穴
221 記録部
222 制御部
222a 判定部
222b 開閉制御部
901 開口部
Claims (6)
- 開口部を開閉する防火シャッター装置であって、
前記開口部を開閉する防火シャッターと、
前記開口部の周辺に検知対象が存在するか否かを判定する判定手段と、
前記防火シャッターが前記開口部の少なくとも一部を閉鎖している場合において、前記判定手段が前記検知対象が存在するものと判定した場合に、前記防火シャッターを制御することにより前記開口部を開放する開閉制御手段と、
を備える防火シャッター装置。 - 前記開閉制御手段は、前記判定手段が前記検知対象が存在するものと判定した後に、前記判定手段が前記検知対象が存在しないものと判定した場合に、前記防火シャッターを制御することにより前記開口部の少なくとも一部を閉鎖する、
請求項1に記載の防火シャッター装置。 - 前記開口部の周辺の画像を撮像する撮像手段、を備え、
前記判定手段は、前記撮像手段が撮像した画像に基づいて、前記検知対象が存在するか否かを判定する、
請求項1又は2に記載の防火シャッター装置。 - 前記判定手段は、前記開口部の周辺に検知対象が存在するか否かと、前記開口部の周辺に非検知対象が存在するか否かを判定し、
前記開閉制御手段は、前記判定手段が前記検知対象が存在しないものと判定した場合、前記判定手段が前記非検知対象が存在するものと判定したか否かに関わらず、前記開口部を開放しない、
請求項1から3の何れか一項に記載の防火シャッター装置。 - 火災が発生しているか否かを判定する火災判定手段、を備え、
前記開閉制御手段は、
前記火災判定手段が火災が発生しているものと判定し、且つ、前記判定手段が前記検知対象が存在するものと判定した場合に、前記開口部を開放し、
前記火災判定手段が火災が発生していないものと判定した場合、前記判定手段の判定結果に関わらず、前記開口部を開放しない、
請求項1から4の何れか一項に記載の防火シャッター装置。 - 前記検知対象は、人を含む、
請求項1から5の何れか一項に記載の防火シャッター装置。
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