JP2020152958A - 電気化学式水素ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の応力集中によるアノードガス拡散層の損傷を従来よりも軽減し得る電気化学式水素ポンプを提供する。【解決手段】電気化学式水素ポンプは、電解質膜11、電解質膜の一方の主面に接するアノード触媒層13と、電解質膜の他方の主面に接するカソード触媒層12と、アノード触媒層に接するアノードガス拡散層15と、カソード触媒層に接するカソードガス拡散層14と、を備え、アノードガス拡散層15は、前記アノード触媒層側と反対側の主面にアノードガス流路33が設けられ、前記アノードガス流路の断面の屈曲部がR形状を有する。【選択図】図1B

Description

本開示は電気化学式水素ポンプに関する。
近年、地球温暖化などの環境問題、石油資源の枯渇などのエネルギー問題から、化石燃料に代わるクリーンな代替エネルギー源として、水素が注目されている。水素は燃焼しても基本的に水しか放出せず、地球温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されずかつ窒素酸化物などもほとんど排出されないので、クリーンエネルギーとして期待されている。また、水素を燃料として高効率に利用する装置として、例えば、燃料電池があり、自動車用電源向け、家庭用自家発電向けに開発および普及が進んでいる。
来るべき水素社会では、水素を製造することに加えて、水素を高密度で貯蔵し、小容量かつ低コストで輸送または利用することが可能な技術開発が求められている。特に、分散型のエネルギー源となる燃料電池の普及促進には、水素供給インフラを整備する必要がある。また、水素を安定的に供給するために、高純度の水素を製造、精製、高密度貯蔵する様々な検討が行われている。
例えば、特許文献1では、固体高分子膜による電気化学式水素ポンプの膜−電極接合体(以下、MEA:Membrane Electrode Assembly)で水素を昇圧する際のMEAのガス拡散層のシール構成が提案されている。
なお、このようなMEAは、上記の電気化学式水素ポンプの他、例えば、固体高分子形燃料電池などでも使用されており、MEAのガス拡散層にガス流路を設けることが、すでに燃料電池で提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2017−218668号公報 特開2014−175285号公報
本開示の一態様(aspect)は、一例として、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の応力集中によるアノードガス拡散層の損傷を従来よりも軽減し得る電気化学式水素ポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本開示の一態様の電気化学式水素ポンプは、電解質膜、前記電解質膜の一方の主面に接するアノード触媒層と、前記電解質膜の他方の主面に接するカソード触媒層と、前記アノード触媒層に接するアノードガス拡散層と、前記カソード触媒層に接するカソードガス拡散層と、を備え、前記アノードガス拡散層は、前記アノード触媒層側と反対側の主面にアノードガス流路が設けられ、前記アノードガス流路の断面の屈曲部がR形状を有する。
本開示の一態様の電気化学式水素ポンプは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の応力集中によるアノードガス拡散層の損傷を従来よりも軽減し得るという効果を奏する。
図1Aは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。 図1Bは、図1Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。 図2Aは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。 図2Bは、図2Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。 図3Aは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。 図3Bは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。 図3Cは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。 図3Dは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。 図4Aは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面形状を構造解析シミュレーションで設計するための解析モデルの一例を示す図である。 図4Bは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面形状を構造解析シミュレーションで設計するための解析モデルの一例を示す図である。 図4Cは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面形状を構造解析シミュレーションで設計するための解析モデルの一例を示す図である。 図4Dは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面形状を構造解析シミュレーションで設計するための解析モデルの一例を示す図である。 図5Aは、図4Aの解析モデルにおける解析結果の一例を示す図である。 図5Bは、図4Bの解析モデルにおける解析結果の一例を示す図である。 図5Cは、図4Cの解析モデルにおける解析結果の一例を示す図である。 図5Dは、図4Dの解析モデルにおける解析結果の一例を示す図である。 図6は、第2実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。 図7は、第3実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。
特許文献2に記載の燃料電池には、上記のとおり、MEAのガス拡散層にガス流路が設けられている。
ここで、燃料電池の発電動作では、電極のガス圧は、電気化学式水素ポンプの水素昇圧動作における電極のガス圧のような高圧にならない。つまり、電気化学式水素ポンプの水素昇圧動作時には、電気化学式水素ポンプのカソード電極およびアノード電極間の差圧によって、電解質膜を介してアノード電極に高圧が付与されるが、このような差圧の影響は、特許文献2において検討されていない。
そこで、発明者らは、鋭意検討した結果、電気化学式水素ポンプのアノード電極に上記の高圧が付与されることで、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の応力集中によってアノードガス拡散層が損傷する可能性を見出し、以下の本開示の一態様に想到した。
すなわち、本開示の第1態様の電気化学式水素ポンプは、電解質膜、電解質膜の一方の主面に接するアノード触媒層と、電解質膜の他方の主面に接するカソード触媒層と、アノード触媒層に接するアノードガス拡散層と、カソード触媒層に接するカソードガス拡散層と、を備え、アノードガス拡散層は、アノード触媒層側と反対側の主面にアノードガス流路が設けられ、アノードガス流路の断面の屈曲部がR形状を有する。
かかる構成によると、本態様の電気化学式水素ポンプは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の応力集中によるアノードガス拡散層の損傷を従来よりも軽減し得る。
具体的には、電気化学式水素ポンプのカソード電極およびアノード電極間の差圧によって、電解質膜を介してアノード電極に高圧が付与されるとき、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面の形状が急に変化する屈曲部には、他の部分よりも大きい応力が発生する。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面の屈曲部がR形状を有することにより、カソード電極およびアノード電極間の差圧に基づくアノードガス流路の応力集中が緩和されるので、かかる応力集中によるアノードガス拡散層の損傷を抑制することができる。
本開示の第2態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様の電気化学式水素ポンプにおいて、アノードガス流路の断面の底側の屈曲部がR形状を有してもよい。
アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面の底側の屈曲部をR形状にすることで、アノードガス流路の屈曲部における応力集中が緩和することを、構造解析シミュレーションによって検証した。詳細は後で説明する。なお、「アノードガス流路の断面の底側」とは、アノードガス拡散層の、アノード触媒層側と反対側の主面における凹凸断面の凹側をいう。
以上により、本態様の電気化学式水素ポンプは、このような構造解析シミュレーションで得られた知見に基づいて、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面の底側の屈曲部をR形状にすることで、アノードガス流路の応力集中によるアノードガス拡散層の損傷が効果的に抑制されている。
本開示の第3態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様または第2態様の電気化学式水素ポンプにおいて、アノードガス流路の断面の頂側の幅がアノードガス流路の断面の底側の幅に比べて小さくてもよい。なお、「アノードガス流路の断面の頂側」とは、アノードガス拡散層の、アノード触媒層側と反対側の主面における凹凸断面の凸側をいう。
かかる構成によると、本態様の電気化学式水素ポンプは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の断面の頂側の幅がアノードガス流路の断面の底側の幅と等しい場合に比べて、アノードガス流路の断面積を大きくすることができる。これにより、本態様の電気化学式水素ポンプは、アノード電極におけるアノードガスのガス拡散性を向上させることができる。
ここで、例えば、電気化学式水素ポンプのアノード電極およびカソード電極間に電流が流れるとき、プロトンがアノード電極からカソード電極に水を同伴しながら電解質膜を移動する。このとき、アノード電極からカソード電極に移動した水(電気浸透水)は、電気化学式水素ポンプの動作温度が所定温度以上の場合、水蒸気として存在するが、カソード電極の水素ガス圧が高圧になる程、液体の水として存在する割合が増加する。そして、カソード電極に液体の水が存在する場合、かかる水の一部は、カソード電極およびアノード電極間の差圧によってアノード電極に押し戻され、アノード電極に押し戻される水の量は、カソード電極の水素ガス圧が高圧になる程、増加する。すると、カソード電極の水素ガス圧が上昇するに連れて、アノード電極に押し戻された水によってアノード電極のアノードガス拡散層でフラディングが発生しやすくなる。そして、このようなフラディングが発生することにより、アノード電極でガス拡散性が阻害される場合、電気化学式水素ポンプの拡散抵抗が増加することで、電気化学式水素ポンプの水素昇圧動作の効率が低下する恐れがある。
そこで、本開示の第4態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様から第3態様のいずれか一つの電気化学式水素ポンプにおいて、アノードガス流路がリブを備え、リブの少なくとも一部の表面が撥水性であってもよい。
かかる構成によると、本態様の電気化学式水素ポンプは、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路内に存在する水を、リブの少なくとも一部の表面を撥水性にすることで、例えば、アノードガスの流れによって、アノードガス流路外に排水しやすくなる。これにより、本態様の電気化学式水素ポンプは、アノードガス拡散層における水によるフラディングの発生が抑制され、その結果、アノード電極でガス拡散性を適切に維持することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも上記の各態様の一例を示すものである。よって、以下で示される形状、材料、構成要素、および、構成要素の配置位置および接続形態などは、あくまで一例であり、請求項に記載されていない限り、上記の各態様を限定するものではない。また、以下の構成要素のうち、上記の各態様の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
(第1実施形態)
[装置構成]
図1Aおよび図2Aは、第1実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。図1Bは、図1Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。図2Bは、図2Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。
なお、図1Aには、平面視において電気化学式水素ポンプ100の中心と、カソードガス導出マニホールド50の中心と、を通過する直線を含む電気化学式水素ポンプ100の垂直断面が示されている。また、図2Aには、平面視において電気化学式水素ポンプ100の中心と、アノードガス導入マニホールド27の中心と、アノードガス導出マニホールド30の中心と、を通過する直線を含む電気化学式水素ポンプ100の垂直断面が示されている。
図1Aおよび図2Aに示す例では、電気化学式水素ポンプ100は、少なくとも一つの水素ポンプユニット100Aを備える。
なお、電気化学式水素ポンプ100には、複数の水素ポンプユニット100Aが積層されている。例えば、図1Aおよび図2Aでは、3段の水素ポンプユニット100Aが積層されているが、水素ポンプユニット100Aの個数はこれに限定されない。つまり、水素ポンプユニット100Aの個数は、電気化学式水素ポンプ100が昇圧する水素量などの運転条件をもとに適宜の数に設定することができる。
水素ポンプユニット100Aは、電解質膜11と、アノード電極ANと、カソード電極CAと、カソードセパレーター16と、アノードセパレーター17と、絶縁体21と、を備える。そして、水素ポンプユニット100Aにおいて、電解質膜11、アノード触媒層13、カソード触媒層12、アノードガス拡散層15、カソードガス拡散層14、アノードセパレーター17およびカソードセパレーター16が積層されている。
アノード電極ANは、電解質膜11の一方の主面上に設けられている。アノード電極ANは、アノード触媒層13と、アノードガス拡散層15とを含む電極である。なお、平面視において、アノード触媒層13の周囲を囲むように環状のシール部材43が設けられ、アノード触媒層13が、シール部材43で適切にシールされている。
カソード電極CAは、電解質膜11の他方の主面上に設けられている。カソード電極CAは、カソード触媒層12と、カソードガス拡散層14とを含む電極である。なお、平面視において、カソード触媒層12の周囲を囲むように環状のシール部材42が設けられ、カソード触媒層12が、シール部材42で適切にシールされている。
以上により、電解質膜11は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12のそれぞれと接触するようにして、アノード電極ANとカソード電極CAとによって挟持されている。なお、カソード電極CA、電解質膜11およびアノード電極ANの積層体を、上記のMEAという。
電解質膜11は、プロトン伝導性を備える。電解質膜11は、プロトン伝導性を備えていれば、どのような構成であってもよい。例えば、電解質膜11として、フッ素系高分子電解質膜、炭化水素系高分子電解質膜を挙げることができるが、これらに限定されない。具体的には、例えば、電解質膜11として、Nafion(登録商標、デュポン社製)、Aciplex(登録商標、旭化成株式会社製)などを用いることができる。
アノード触媒層13は、電解質膜11の一方の主面に接している。アノード触媒層13は、触媒金属として、例えば、白金を含むが、これに限定されない。
カソード触媒層12は、電解質膜11の他方の主面に接している。カソード触媒層12は、触媒金属として、例えば、白金を含むが、これに限定されない。
カソード触媒層12およびアノード触媒層13の触媒担体としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛などのカーボン粒子、導電性の酸化物粒子などが挙げられるが、これらに限定されない。
なお、カソード触媒層12およびアノード触媒層13では、触媒金属の微粒子が、触媒担体に高分散に担持されている。また、これらのカソード触媒層12およびアノード触媒層13中には、電極反応場を大きくするために、水素イオン伝導性のイオノマー成分を加えることが一般的である。
カソードガス拡散層14は、カソード触媒層12に接している。また、カソードガス拡散層14は、多孔性材料で構成され、導電性およびガス拡散性を備える。さらに、カソードガス拡散層14は、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧で発生する構成部材の変位、変形に適切に追従するような弾性を備える方が望ましい。なお、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、カソードガス拡散層14として、カーボン繊維で構成した部材が用いられている。例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルトなどの多孔性のカーボン繊維シートでもよい。なお、カソードガス拡散層14の基材として、カーボン繊維シートを用いなくもよい。例えば、カソードガス拡散層14の基材として、チタン、チタン合金、ステンレススチールなどを素材とする金属繊維の焼結体、これらを素材とする金属粒子の焼結体などを用いてもよい。
アノードガス拡散層15は、アノード触媒層13に接している。また、アノードガス拡散層15は、多孔性材料で構成され、導電性およびガス拡散性を備える。さらに、アノードガス拡散層15は、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧で発生する構成部材の変位、変形を抑制可能な高剛性であることが望ましい。
なお、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードガス拡散層15は、カーボン多孔体シートを備えてもよい。この場合、カーボン多孔体シートの基材として、カーボン粒子、カーボン繊維などを素材とする焼結体を用いることができる。
ただし、アノードガス拡散層15の基材は、上記の焼結体に限定されない。例えば、アノードガス拡散層15の基材として、例えば、チタン、チタン合金、ステンレススチールなどを素材とする金属繊維の焼結体、これらを素材とする金属粉体の焼結体を用いることもできる。また、アノードガス拡散層15の基材として、例えば、エキスパンドメタル、金属メッシュ、パンチングメタルなどを用いることができる。
アノードセパレーター17は、アノード電極AN上に設けられた部材である。カソードセパレーター16は、カソード電極CA上に設けられた部材である。そして、カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17のそれぞれの中央部には、凹部が設けられている。これらの凹部のそれぞれに、カソードガス拡散層14およびアノードガス拡散層15がそれぞれ収容されている。
このようにして、カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17で上記のMEAを挟むことにより、水素ポンプユニット100Aが形成されている。
カソードガス拡散層14と接触するカソードセパレーター16の主面には、平面視において、複数のU字状の折り返す部分と複数の直線部分とを含むサーペンタイン状のカソードガス流路32が設けられていてもよい。なお、カソードガス流路32の直線部分は、図1Aの紙面に垂直な方向に延伸している。ただし、このようなカソードガス流路32の平面視の形状は、例示であって、本例に限定されない。例えば、カソードガス流路は、平面視において、複数の直線状の流路により構成されていてもよい。
アノードガス拡散層15は、アノード触媒層13側と反対側の主面(以下、第1主面)にアノードガス流路33が設けられ、アノードガス流路33の断面の屈曲部33WがR(アール)形状を有する。例えば、アノードガス流路33の断面の底側の屈曲部33WがR形状を有する。なお、アノードガス流路33は、例えば、金型成型などを用いて、アノードガス拡散層15の第1主面に対して設けることができる。
ここで、図3Aに示すように、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面形状が略矩形である場合、屈曲部33Wは、アノードガス流路33の断面視において、アノードガス拡散層15の厚み方向に対して、第1主面から平行に延伸する一対の側部の端のそれぞれと、この厚み方向に対して垂直に延伸する底部の両端のそれぞれとを結ぶ一対の円弧部であってもよい。
また、図3Bに示すように、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面形状が逆U字形である場合、屈曲部33Wは、アノードガス流路33の断面視において、アノードガス拡散層15の厚み方向に対して、第1主面から平行に延伸する一対の側部の端を結ぶ半円部であってもよい。
また、図3Cに示すように、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面形状が略三角形である場合、屈曲部33Wは、アノードガス流路33の断面視において、アノードガス拡散層15の厚み方向に対して、第1主面から斜めに延伸する一対の側部の端を結ぶ円弧部であってもよい。このとき、一対の側部は、等辺であってもよい。
また、図3Dに示すように、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33Bの断面形状が半円形である場合、屈曲部33Wは、アノードガス流路33の断面視において、アノードガス拡散層15の第1主面から延伸する半円部であってもよい。
以上のように、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードセパレーター17には流路溝を設けずに、アノードセパレーター17の平坦部に接触するアノードガス拡散層15の第1主面に、平面視において、複数のU字状の折り返す部分と複数の直線部分とを含むサーペンタイン状のアノードガス流路33が、図3A、図3B、図3Cまたは図3Dに示された断面形状のように構成されている。なお、アノードガス流路33の直線部分は、図2Aの紙面に垂直な方向に延伸している。
ただし、上記のアノードガス流路33の断面形状およびアノードガス流路33の断面の屈曲部33Wは、例示であって本例に限定されない。また、上記のアノードガス流路33の平面視の形状は、例示であって本例に限定されない。例えば、アノードガス流路は、平面視において、複数の直線状の流路により構成されていてもよい。
導電性のカソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の間には、MEAの周囲を囲むように設けられた環状かつ平板状の絶縁体21が挟み込まれている。これにより、カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の短絡が防止されている。
ここで、電気化学式水素ポンプ100は、水素ポンプユニット100Aにおける、積層方向の両端上に設けられた第1端板および第2端板と、水素ポンプユニット100A、第1端板および第2端板を積層方向に締結する締結器25と、を備える。
なお、図1Aおよび図2Aに示す例では、カソード端板24Cおよびアノード端板24Aがそれぞれ、上記の第1端板および第2端板のそれぞれに対応する。つまり、アノード端板24Aは、水素ポンプユニット100Aの各部材が積層された積層方向において、一方の端に位置するアノードセパレーター17上に設けられた端板である。また、カソード端板24Cは、水素ポンプユニット100Aの各部材が積層された積層方向において、他方の端に位置するカソードセパレーター16上に設けられた端板である。
締結器25は、水素ポンプユニット100A、カソード端板24Cおよびアノード端板24Aを積層方向に締結することができれば、どのような構成であってもよい。
例えば、締結器25として、ボルトおよび皿ばね付きナットなどを挙げることができる。
このとき、締結器25のボルトは、アノード端板24Aおよびカソード端板24Cのみを貫通するように構成してもよいが、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、かかるボルトは、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材、カソード給電板22C、カソード絶縁板23C、アノード給電板22A、アノード絶縁板23A、アノード端板24Aおよびカソード端板24Cを貫通している。そして、上記の積層方向において他方の端に位置するカソードセパレーター16の端面、および、上記の積層方向において一方の端に位置するアノードセパレーター17の端面をそれぞれ、カソード給電板22Cとカソード絶縁板23Cおよびアノード給電板22Aとアノード絶縁板23Aのそれぞれを介して、カソード端板24Cおよびアノード端板24Aのそれぞれで挟むようにして、締結器25により水素ポンプユニット100Aに所望の締結圧が付与されている。
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、3段の水素ポンプユニット100Aが、上記の積層方向において、締結器25の締結圧により積層状態で適切に保持されるとともに、電気化学式水素ポンプ100の各部材を締結器25のボルトが貫通しているので、これらの各部材の面内方向における移動を適切に抑えることができる。
ここで、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス拡散層14から流出する水素(H)が流れるカソードガス流路32が連通されている。以下、図面を参照しながら、カソードガス流路32のそれぞれが連通する構成について説明する。
まず、図1Aに示すように、カソードガス導出マニホールド50は、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材およびカソード端板24Cに設けられた貫通孔、および、アノード端板24Aに設けられた非貫通孔の連なりによって構成されている。また、カソード端板24Cには、カソードガス導出経路26が設けられている。カソードガス導出経路26は、カソード電極CAから排出される水素(H)が流通する配管で構成されていてもよい。そして、カソードガス導出経路26は、上記のカソードガス導出マニホールド50と連通している。
さらに、カソードガス導出マニホールド50は、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス流路32の一方の端部と、カソードガス通過経路34のそれぞれを介して連通している。これにより、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス流路32およびカソードガス通過経路34を通過した水素が、カソードガス導出マニホールド50で合流される。そして、合流された水素がカソードガス導出経路26に導かれる。
このようにして、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス流路32は、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス通過経路34およびカソードガス導出マニホールド50を介して連通している。
カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の間、カソードセパレーター16およびカソード給電板22Cの間、アノードセパレーター17およびアノード給電板22Aの間には、平面視において、カソードガス導出マニホールド50を囲むように、Oリングなどの環状のシール部材40が設けられ、カソードガス導出マニホールド50が、このシール部材40で適切にシールされている。
図2Aに示す如く、アノード端板24Aには、アノードガス導入経路29が設けられている。アノードガス導入経路29は、アノード電極ANに供給されるアノードガスが流通する配管で構成されていてもよい。なお、このようなアノードガスとして、例えば、水蒸気を含む水素含有ガスなどを挙げることができる。そして、アノードガス導入経路29は、筒状のアノードガス導入マニホールド27に連通している。なお、アノードガス導入マニホールド27は、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材およびアノード端板24Aに設けられた貫通孔の連なりによって構成されている。
また、アノードガス導入マニホールド27は、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのアノードガス流路33の一方の端部と、第1アノードガス通過経路35のそれぞれを介して連通している。これにより、アノードガス導入経路29からアノードガス導入マニホールド27に供給されたアノードガスは、水素ポンプユニット100Aのそれぞれの第1アノードガス通過経路35を通じて、水素ポンプユニット100Aのそれぞれに分配される。そして、分配されたアノードガスがアノードガス流路33を通過する間に、アノードガス拡散層15からアノード触媒層13にアノードガスが供給される。
また、図2Aに示す如く、アノード端板24Aには、アノードガス導出経路31が設けられている。アノードガス導出経路31は、アノード電極ANから排出されるアノードガスが流通する配管で構成されていてもよい。そして、アノードガス導出経路31は、筒状のアノードガス導出マニホールド30に連通している。なお、アノードガス導出マニホールド30は、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材およびアノード端板24Aに設けられた貫通孔の連なりによって構成されている。
また、アノードガス導出マニホールド30が、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのアノードガス流路33の他方の端部と、第2アノードガス通過経路36のそれぞれを介して連通している。これにより、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのアノードガス流路33を通過したアノードガスが、第2アノードガス通過経路36のそれぞれを通じてアノードガス導出マニホールド30に供給され、ここで合流される。そして、合流されたアノードガスが、アノードガス導出経路31に導かれる。
カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の間、カソードセパレーター16およびカソード給電板22Cの間、アノードセパレーター17およびアノード給電板22Aの間には、平面視において、アノードガス導入マニホールド27およびアノードガス導出マニホールド30を囲むようにOリングなどの環状のシール部材40が設けられ、アノードガス導入マニホールド27およびアノードガス導出マニホールド30が、シール部材40で適切にシールされている。
図1Aおよび図2Aに示すように、電気化学式水素ポンプ100は、電圧印加器102を備える。
電圧印加器102は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に電圧を印加する装置である。つまり、電気化学式水素ポンプ100は、電圧印加器102が上記の電圧を印加することで、アノード触媒層13上に供給されたアノードガス中の水素を、カソード触媒層12上に移動させ、かつ昇圧する装置である。
具体的には、電圧印加器102の高電位が、アノード触媒層13に印加され、電圧印加器102の低電位が、カソード触媒層12に印加されている。電圧印加器102は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に電圧を印加できれば、どのような構成であってもよい。例えば、電圧印加器102は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に印加する電圧を調整する装置であってもよい。このとき、電圧印加器102は、バッテリ、太陽電池、燃料電池などの直流電源と接続されているときは、DC/DCコンバータを備え、商用電源などの交流電源と接続されているときは、AC/DCコンバータを備える。
また、電圧印加器102は、例えば、水素ポンプユニット100Aに供給する電力が所定の設定値となるように、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に印加される電圧、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に流れる電流が調整される電力型電源であってもよい。
なお、図1Aおよび図2Aに示す例では、電圧印加器102の低電位側の端子が、カソード給電板22Cに接続され、電圧印加器102の高電位側の端子が、アノード給電板22Aに接続されている。カソード給電板22Cは、上記の積層方向において他方の端に位置するカソードセパレーター16と電気的に接触しており、アノード給電板22Aは、上記の積層方向において一方の端に位置するアノードセパレーター17と電気的に接触している。
図示を省略するが、上記の電気化学式水素ポンプ100を備える水素供給システムを構築することもできる。この場合、水素供給システムの水素供給動作において必要となる機器は適宜、設けられる。
例えば、水素供給システムには、アノードガス導出経路31を通じてアノード電極ANから排出される高加湿状態の水素含有のアノードガスと、アノードガス導入経路29を通して外部の水素供給源から供給される低加湿状態の水素含有のアノードガスとが混合された混合ガスの露点を調整する露点調整器(例えば、加湿器)が設けられていてもよい。このとき、外部の水素供給源の水素含有のアノードガスは、例えば、水電解装置で生成されてもよい。
また、水素供給システムには、例えば、電気化学式水素ポンプ100の温度を検出する温度検出器、電気化学式水素ポンプ100のカソード電極CAから排出された水素を一時的に貯蔵する水素貯蔵器、水素貯蔵器内の水素ガス圧を検出する圧力検出器などが設けられていてもよい。
なお、上記の電気化学式水素ポンプ100の構成、および、水素供給システムにおける図示しない様々な機器は例示であって、本例に限定されない。
例えば、アノードガス導出マニホールド30およびアノードガス導出経路31を設けずに、アノードガス導入マニホールド27を通してアノード電極ANに供給するアノードガス中の水素を全てカソード電極CAで昇圧するデッドエンド構造が採用されてもよい。
[動作]
以下、電気化学式水素ポンプ100の水素昇圧動作の一例について、図面を参照しながら説明する。
以下の動作は、例えば、図示しない制御器の演算回路が、制御器の記憶回路から制御プログラムを読み出すことにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。また、以下では、電気化学式水素ポンプ100のアノード電極ANに、アノードガスとして、水蒸気を含む水素含有ガスが供給される場合について説明する。
まず、電気化学式水素ポンプ100のアノード電極ANに低圧の水素含有ガスが供給されるとともに、電圧印加器102の電圧が電気化学式水素ポンプ100に給電される。
すると、アノード電極ANのアノード触媒層13において、酸化反応で水素分子が水素イオン(プロトン)と電子とに分離する(式(1))。プロトンは電解質膜11内を伝導してカソード触媒層12に移動する。電子は電圧印加器102を通じてカソード触媒層12に移動する。
そして、カソード触媒層12において、還元反応で水素分子が再び生成される(式(2))。なお、プロトンが電解質膜11中を伝導する際に、所定水量の水が、電気浸透水としてアノード電極ANからカソード電極CAにプロトンと同伴して移動することが知られている。
このとき、図示しない流量調整器を用いて、水素導出経路の圧損を増加させることにより、カソード電極CAで生成された水素(H)を昇圧することができる。なお、水素導出経路として、例えば、図2Aのカソードガス導出経路26を挙げることができる。また、流量調整器として、例えば、水素導出経路に設けられた背圧弁、調整弁などを挙げることができる。
アノード電極:H(低圧)→2H+2e ・・・(1)
カソード電極:2H+2e→H(高圧) ・・・(2)
このようにして、電気化学式水素ポンプ100では、電圧印加器102が上記の電圧を印加することで、アノード電極ANに供給される水素含有ガス中の水素がカソード電極CAにおいて昇圧される。これにより、電気化学式水素ポンプ100の水素昇圧動作が行われ、カソード電極CAで昇圧された水素は、例えば、図示しない水素貯蔵器に一時的に貯蔵される。また、水素貯蔵器で貯蔵された水素は、適時に、水素需要体に供給される。なお、水素需要体として、例えば、水素を用いて発電する燃料電池などを挙げることができる。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、上記のとおり、アノードガス拡散層15は、第1主面にアノードガス流路33が設けられている。これにより、アノードガス拡散層15に、例えば、金型成型などを用いてアノードガス流路33を簡易に設けることができる。よって、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、例えば、金属製のアノードセパレーター17に流路を切削加工する場合に比べて、流路を形成しやすくなる。
また、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、上記のとおり、アノードガス流路33の断面の屈曲部33WがR形状を有する。これにより、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の応力集中によるアノードガス拡散層15の損傷を従来よりも軽減し得る。
具体的には、電気化学式水素ポンプ100のカソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧によって、電解質膜11を介してアノード電極ANに高圧が付与されるとき、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面の形状が急に変化する屈曲部には、他の部分よりも大きい応力が発生する。
そこで、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面の屈曲部33WをR形状にすることにより、カソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧に基づくアノードガス流路33の応力集中が緩和されるので、かかる応力集中によるアノードガス拡散層15の損傷を抑制することができる。
(構造解析シミュレーション)
次に、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面形状の構造解析シミュレーションによる設計の一例について説明する。
アノードガス流路33の断面をコンピュータ上に再現(メッシュ分割によるモデル化)することで、以下の構造解析シミュレーションを行った。
これにより、アノードガス拡散層15の断面の応力を数値化し得るとともに、コンピュータ画面上でアノードガス拡散層15の断面の応力分布を可視化し得るので、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の様々な断面形状の設計を簡便に行うことができる。
なお、このような構造解析シミュレーションは、様々な公知の構造解析ソフトで行うことができる。よって、構造解析ソフトの説明は省略する。
<解析モデルおよび解析条件>
図4A、図4B、図4Cおよび図4Dは、アノードガス拡散層の第1主面に設けられたアノードガス流路の断面形状を構造解析シミュレーションで設計するための解析モデルの一例を示す図である。
図4A、図4B、図4Cおよび図4Dの解析モデルのそれぞれにおいて、アノードガス拡散層15に設けられたアノードガス流路33に対応する領域の幅LA、LB、LC、LDは、同じ寸法に設定されている。また、この領域のピッチPA、PB、PC、PDも、同じ寸法であって、上記の領域の幅LA、LB、LC、LDの2倍の値に設定されている。つまり、上記の領域の幅LA、LB、LC、LDは、アノードガス拡散層15に対応する計算対象領域(メッシュ分割領域)における凸部の幅と等しい。
また、図4A、図4B、図4Cおよび図4Dの解析モデルのそれぞれにおいて、アノードガス拡散層15に対応する計算対象領域における紙面に垂直な方向の長さは、上記のピッチPA、PB、PC、PDと同じ寸法に設定されている。
ここで、図4Aの実施例Aの解析モデルは、矩形断面の屈曲部がR形状を有するアノードガス流路33(図3A)に相当するモデルである。なお、本解析モデルでは、アノードガス流路33の屈曲部33Wに対応する円弧部の曲率半径RAは、例えば、上記の幅LAが「L」である場合、「L/4」に設定されている。
図4Bの実施例Bの解析モデルは、断面形状が逆U字形のアノードガス流路33(図3B)に相当するモデルである。なお、本解析モデルでは、アノードガス流路33の屈曲部33Wに対応する半円部の曲率半径RBは、例えば、上記の幅LBが「L」である場合、「L/2」に設定されている。
図4Cの実施例Cの解析モデルは、三角形断面の屈曲部がR形状を有するアノードガス流路33(図3C)に相当するモデルである。なお、本解析モデルでは、アノードガス流路33の屈曲部33Wに対応する円弧部の曲率半径RCは、例えば、上記の幅LCが「L」である場合、「L/5」に設定されている。
図4Dの比較例の解析モデルは、断面形状が矩形のアノードガス流路に相当するモデルである。つまり、本解析モデルでは、アノードガス流路の断面の屈曲部がR形状を有しておらず、本断面の屈曲部は、直角に近い形態で折れている。
また、実施例A、実施例B、実施例Cおよび比較例の解析モデルにおいて、アノード電極ANにおけるアノードガスのガス拡散性を同一条件で比較する視点で、アノードガス流路33に対応する領域の断面積が同じになるよう、解析モデルのそれぞれの上下方向の長さが調整されている。
さらに、実施例A、実施例B、実施例Cおよび比較例の解析モデルの物性条件として、アノードガス拡散層15に対応する計算対象領域(メッシュ分割領域)に、ヤング率Eとして13GPaを、ポアソン比νとして0.3を、それぞれ付与した。なお、これらのヤング率Eおよびポアソン比νは、例えば、アノードガス拡散層15の基材としてカーボン多孔体を想定することで付与されている。
また、実施例A、実施例B、実施例Cおよび比較例の解析モデルの荷重条件として、アノードガス拡散層15とアノード触媒層13との接触面に対応する計算対象領域のそれぞれの境界面BSに、40MPaの均一な圧縮応力を付与した。なお、この圧縮応力は、例えば、電気化学式水素ポンプ100のカソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧の最大値が約40MPa程度であることを想定することで付与されている。
ただし、以上の解析モデルおよび解析条件は、例示であって本例に限定されない。
<解析結果>
図5A、図5B、図5Cおよび図5Dはそれぞれ、図4A、図4B、図4Cおよび図4Dのそれぞれの解析モデルにおける解析結果の一例を示す図である。つまり、図5A、図5B、図5Cおよび図5Dには、上記の解析条件下での応力分布をグレースケールで示すとともに、最大応力σmaxが示されている。なお、図中のグレースケールの濃い部分は、淡い部分に比べて、応力が大きい領域を表している。
実施例Aの最大応力σmax(σmax=161.1MPa)、実施例Bの最大応力σmax(σmax=134.1MPa)、および、実施例Cの最大応力σmax(σmax=124.4MPa)はいずれも、比較例の最大応力σmax(σmax=273.0MPa)に比べて小さい。
また、例えば、実施例Bの応力分布図および実施例Cの応力分布図と、比較例の応力分布図との比較から容易に理解できるとおり、実施例Bおよび実施例Cのグレースケールの濃い部分の面積が、比較例のグレースケールの濃い部分の面積よりも小さい。
以上のとおり、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面の底側の屈曲部33WをR形状にすることで、アノードガス流路33の屈曲部33Wにおける応力集中が緩和することを、構造解析シミュレーションによる最大応力の数値化および応力分布の可視化によって検証することができた。
よって、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、このような構造解析シミュレーションで得られた知見に基づいて、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33の断面の底側の屈曲部33WをR形状にすることにより、アノードガス流路33の応力集中によるアノードガス拡散層15の損傷が効果的に抑制されている。
特に、最大応力σmaxおよびグレースケールの濃い部分の面積が、実施例Cにおいて最小になる。よって、図3Cの如く、三角形断面の屈曲部33WがR形状を有するアノードガス流路33をアノードガス拡散層15に設けるとき、アノードガス流路33の屈曲部33Wにおける応力集中を最も緩和し得ることが分かった。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、以下に説明するアノードガス拡散層15の構成以外は、第1実施形態の電気化学式水素ポンプ100と同様である。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路133の断面の頂側の幅L1が、このアノードガス流路133の断面の底側の幅L2に比べて小さい。
具体的には、図6に示すように、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路133の断面形状が略台形である場合、屈曲部133Wは、アノードガス流路133の断面視において、アノードガス拡散層15の厚み方向に対して、第1主面から斜めに延伸する一対の側部の端のそれぞれと、この厚み方向に対して垂直に延伸する底部の両端のそれぞれとを結ぶ一対の円弧部であってもよい。
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路の断面の頂側の幅L1がアノードガス流路の断面の底側の幅L2と等しい場合に比べて、アノードガス流路133の断面積を大きくすることができる。これにより、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノード電極ANにおけるアノードガスのガス拡散性を向上させることができる。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、上記の特徴以外は、第1実施形態の電気化学式水素ポンプ100と同様であってもよい。例えば、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100が奏する上記以外の作用効果は、第1実施形態の電気化学式水素ポンプ100の作用効果と同様であるので説明を省略する。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態の電気化学式水素ポンプのアノードガス拡散層の一例を示す図である。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、以下に説明するアノードガス拡散層15の構成以外は、第1実施形態の電気化学式水素ポンプ100と同様である。
ここで、例えば、電気化学式水素ポンプ100のアノード電極ANおよびカソード電極CA間に電流が流れるとき、プロトンがアノード電極ANからカソード電極CAに水を同伴しながら電解質膜11を移動する。このとき、アノード電極ANからカソード電極CAに移動した水(電気浸透水)は、電気化学式水素ポンプ100の動作温度が所定温度以上の場合、水蒸気として存在するが、カソード電極CAの水素ガス圧が高圧になる程、液体の水として存在する割合が増加する。そして、カソード電極CAに液体の水が存在する場合、かかる水の一部は、カソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧によってアノード電極ANに押し戻され、アノード電極ANに押し戻される水の量は、カソード電極CAの水素ガス圧が高圧になる程、増加する。すると、カソード電極CAの水素ガス圧が上昇するに連れて、アノード電極ANに押し戻された水によってアノード電極ANのアノードガス拡散層15でフラディングが発生しやすくなる。そして、このようなフラディングが発生することにより、アノード電極ANでガス拡散性が阻害される場合、電気化学式水素ポンプ100の拡散抵抗が増加することで、電気化学式水素ポンプ100の水素昇圧動作の効率が低下する恐れがある。
そこで、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33がリブ33Rを備え、リブ33Rの少なくとも一部の表面が撥水性である。例えば、リブ33Rの表面層33Sの少なくとも一部が撥水層(図示せず)を含んでいてもよいし、リブ33Rの表面層33Sの少なくとも一部に撥水層(図示せず)が設けられていてもよい。これにより、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、このような撥水層により、アノードガス流路33のリブ33Rに撥水性が付与される。
例えば、リブ33Rが、カーボン粒子を素材とする焼結体である場合、この焼結体に、フッ素系樹脂などの撥水性樹脂を含む材料を含浸させることで、リブ33Rの表面層33Sの少なくとも一部が撥水層を含むように構成してもよい。また、例えば、リブ33Rの表面層33Sの少なくとも一部にフッ素系樹脂などの撥水性樹脂を含む材料を塗布することで、この表面層33S上に撥水層を設けるように構成してもよい。
なお、撥水性樹脂を含む材料として、例えば、PTFEの微粉末を溶媒に分散させた溶液などを挙げることができる。また、撥水性樹脂を含む材料の塗布方法として、例えば、スプレー塗布法などを挙げることができる。
ただし、上記の撥水層の形成方法および構成は例示であって、本例に限定されない。
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散層15の第1主面に設けられたアノードガス流路33内に存在する水を、リブ33Rの少なくとも一部の表面を撥水性にすることで、例えば、アノードガスの流れによって、アノードガス流路33外に排水しやすくなる。これにより、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散層15における水によるフラディングの発生が抑制され、その結果、アノード電極ANでガス拡散性を適切に維持することができる。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、上記の特徴以外は、第1実施形態または第2実施形態の電気化学式水素ポンプ100と同様であってもよい。例えば、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100が奏する上記以外の作用効果は、第1実施形態の電気化学式水素ポンプ100の作用効果と同様であるので説明を省略する。
(変形例)
上記では、リブ33Rの少なくとも一部の表面に撥水性を付与することを説明したが、撥水性を付与する部分はこれに限定されない。例えば、アノードガス拡散層15のアノード触媒層13側の主面(以下、第2主面)が撥水性であってもよい。
以上により、本変形例の電気化学式水素ポンプ100は、カソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧によってアノード電極ANに押し戻された水を、上記の第2主面においてアノードガスの流れによって速やかに外部に排水することができる。よって、本変形例の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散層15における水によるフラディングの発生が抑制され、その結果、アノード電極ANでガス拡散性を適切に維持することができる。
本変形例の電気化学式水素ポンプ100は、上記の特徴以外は、第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態のいずれかの電気化学式水素ポンプ100と同様であってもよい。
なお、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態および第3実施形態の変形例は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせても構わない。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更することができる。
例えば、アノードガス拡散層15の第2主面のピーク気孔径が電解質膜11の膜厚よりも小さい方が望ましい。電解質膜11の膜厚は、例えば、約20μm〜約50μm程度であるが、これに限定されない。このようなピーク気孔径は、例えば、水銀ポロシメータ(商品名:オートポアIII9410、株式会社島津製作所製)で評価可能である。この装置は、細孔への水銀の圧入を利用して、数nm〜500μm程度の気孔径を有する気孔の容積を測定することができる。そして、アノードガス拡散層15の第2主面のそれぞれの気孔の容積と固体部分とから、これらの気孔率を知ることができる。なお、本測定装置は、例示であって本例に限定されない。
仮に、アノードガス拡散層15の第2主面のピーク気孔径が電解質膜11の膜厚以上である場合、電気化学式水素ポンプ100の水素昇圧運転時に発生するカソード電極CAおよびアノード電極AN間の差圧によって、電解質膜11が、かかる第2主面の気孔内に落ち込むことに起因して電解質膜11が破断する可能性がある。しかし、本例の電気化学式水素ポンプ100は、上記の第2主面のピーク気孔径を電解質膜11の膜厚よりも小さくすることで、このような可能性を低減することができる。
また、例えば、アノードガス拡散層15は、アノード触媒層13側の第2主面を含む表面層の気孔率が約30%以上であることが望ましい。なお、このような気孔率は、例えば、上記の測定装置を用いて評価可能である。
仮に、アノードガス拡散層15における上記の表面層の気孔率が30%未満である場合、アノードガス拡散層15のアノード触媒層13へのガス拡散性を適切に確保できない恐れがある。しかし、本例の電気化学式水素ポンプ100は、この表面層の気孔率を30%以上にすることで、アノードガス拡散層15において外部と通じた気孔(連通孔)が形成されやすくなるので、アノードガス拡散層15におけるアノード触媒層13へのガス拡散性が確保され得る。これにより、アノードガス拡散層15に設けられたアノードガス流路33からのアノードガスをアノード触媒層13に適切に供給することができる。
本開示の一態様は、アノードガス拡散層の主面に設けられたアノードガス流路の応力集中によるアノードガス拡散層の損傷を従来よりも軽減し得る電気化学式水素ポンプに利用することができる。
11 :電解質膜
12 :カソード触媒層
13 :アノード触媒層
14 :カソードガス拡散層
15 :アノードガス拡散層
16 :カソードセパレーター
17 :アノードセパレーター
21 :絶縁体
22A :アノード給電板
22C :カソード給電板
23A :アノード絶縁板
23C :カソード絶縁板
24A :アノード端板
24C :カソード端板
25 :締結器
26 :カソードガス導出経路
27 :アノードガス導入マニホールド
29 :アノードガス導入経路
30 :アノードガス導出マニホールド
31 :アノードガス導出経路
32 :カソードガス流路
33 :アノードガス流路
33B :アノードガス流路
33R :リブ
33S :表面層
33W :屈曲部
34 :カソードガス通過経路
35 :第1アノードガス通過経路
36 :第2アノードガス通過経路
40 :シール部材
42 :シール部材
43 :シール部材
50 :カソードガス導出マニホールド
100 :電気化学式水素ポンプ
100A :水素ポンプユニット
102 :電圧印加器
133 :アノードガス流路
133W :屈曲部
AN :アノード電極
BS :境界面
CA :カソード電極

Claims (4)

  1. 電解質膜、
    前記電解質膜の一方の主面に接するアノード触媒層と、
    前記電解質膜の他方の主面に接するカソード触媒層と、
    前記アノード触媒層に接するアノードガス拡散層と、
    前記カソード触媒層に接するカソードガス拡散層と、を備え、
    前記アノードガス拡散層は、前記アノード触媒層側と反対側の主面にアノードガス流路が設けられ、前記アノードガス流路の断面の屈曲部がR形状を有する電気化学式水素ポンプ。
  2. 前記アノードガス流路の断面の底側の屈曲部がR形状を有する請求項1に記載の電気化学式水素ポンプ。
  3. 前記アノードガス流路の断面の頂側の幅が前記アノードガス流路の断面の底側の幅に比べて小さい請求項1または2に記載の電気化学式水素ポンプ。
  4. 前記アノードガス流路がリブを備え、前記リブの少なくとも一部の表面が撥水性である請求項1から3のいずれか1項に記載の電気化学式水素ポンプ。
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