JP2020151928A - 造形装置、造形方法及び造形システム - Google Patents

造形装置、造形方法及び造形システム Download PDF

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陽一 伊東
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真人 辻
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翔太 早川
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Abstract

【課題】立体造形物の高精度化を図る。【解決手段】第一の方向に移動するキャリッジと、キャリッジに設けられた複数のノズルモジュールを有し、ノズルモジュールは、第一の方向に対して2次元平面上で交差する第二の方向に移動する。キャリッジと複数のノズルモジュールを制御する制御部は、キャリッジを第一の方向に移動させて、複数のノズルモジュールで複数の造形ラインを造形し、造形ラインをずらした位置にノズルモジュールが位置するように、キャリッジを第一の方向に移動させ、複数のノズルモジュールを第二の方向に、それぞれ独立して移動させて複数の造形ラインを造形する。【選択図】図5

Description

本発明は、造形装置、造形方法及び造形システムに関する。
今日において、入力されたデータに対応する立体造形物を造形する造形装置が知られている。
また、生産性の向上に寄与する造形装置としては、例えば特許文献1(特開2017−105177号公報)に、マルチノズル押出印刷ヘッドを含む3次元物体プリンタを動作させる方法が開示されている。
しかし、特許文献1に開示されている方法の場合、ノズル毎に高精度なオンオフ制御が求められる。特に、造形材料によっては造形精度が悪化する問題がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、立体造形物の高精度化を図ることができるような造形装置、造形方法及び造形システムの提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第一の方向に移動するキャリッジと、キャリッジに設けられた複数のノズルモジュールを有し、ノズルモジュールは、第一の方向に対して2次元平面上で交差する第二の方向に移動する。
本発明によれば、立体造形物の高精度化を図ることができるという効果を奏する。
図1は、所定のノズルの移動速度及び造形精度に対応するノズルの立ち上がり特性を示す図である。 図2は、第1の実施形態の立体造形システムのシステム構成図である。 図3は、第1の実施形態のノズルモジュールの移動機構をノズル側から見た状態の図である。 図4は、第1の実施形態のノズルモジュールの移動機構を側面側から見た状態の図である。 図5は、第1の実施形態のキャリッジを、ノズルモジュールが設けられている側から見た状態の図である。 図6は、第1の実施形態の立体造形システムに設けられている情報処理端末のブロック図である。 図7は、第1の実施形態の立体造形システムに設けられている情報処理端末の機能ブロック図である。 図8は、第1の実施形態の立体造形システムにおいて、造形ラインが形成される様子を示す図である。 図9は、第1の実施形態の立体造形システムにおけるフィラメントの吐出制御を説明するためのタイムチャートである。 図10は、造形時におけるノズルモジュールの他の移動制御例を説明するための図である。 図11は、第1の実施形態のノズルモジュールの断面図である。 図12は、第1の実施形態の立体造形システムにおける造形ラインの加熱動作を説明するための図である。 図13は、第2の実施形態の立体造形システムにおける造形ラインの加熱動作を説明するための図である。 図14は、第3の実施形態の立体造形システムにおける造形ラインの加熱動作を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態の立体造形システムの説明をする。
(概要)
本発明の実施形態にかかる立体造形システムは、造形材料をノズルから吐出して所望の立体造形物を造形する造形システムであり、ノズルの数を増やし、各ノズルの動作を最小限の構成で独立に動作させる。これにより、立体造形物の高精度化の向上を図ることができる。以下の説明では、一例としてFFF(Fused Filament Fabrication)方式の立体造形装置を用いているが、立体造形装置の方式はFFF方式に限定されず種々の方式に適用可能である。また、造形材料としてフィラメントを用いた例を説明しているが、立体造形装置の方式によって所望の造形材料を適用することができる。
(従来のラインノズルの問題点)
ここで、従来のラインノズルの問題点を説明する。高精度化させるために、例えばインクジェットヘッドのようにノズルをライン上に並べた構成とした場合、駆動は共通となるため、ノズル毎にオンオフ制御を繰り返し行う。このとき、例えば一般的なFFF(Fused Filament Fabrication)のノズルの移動速度60[mm/sec]程度で駆動したとする。この場合、例えば0.1[mm]程度の造形精度を維持するには、オンオフ制御の誤差を0.0017[sec](0.1/60)以内とする必要がある。つまり、ノズルの吐出制御の安定領域に対する立ち上げ及び立ち下げを、0.0017秒以内に行う必要がある。
図1は、ノズルの移動速度を60[mm/sec]、造形精度を0.1[mm]程度とした場合におけるノズルの立ち上がり特性を示す図である。この図1は、実線のグラフが、ラインノズルの立ち上がり特性を示し、点線のグラフが従来のノズルの立ち上がり特性を示している。また、この図1においては、吐出命令の入力信号の誤差を含まない状態で示している。この図1からわかるように、両者に単純な立ち上がり誤差が発生するが、この誤差に加えて、吐出命令の入力信号の誤差及びノズルの移動誤差も含んだ状態で立ち上がり安定性を0.0017[sec]内とする必要があり、非常に高いノズル性能が必要となる。
(実施形態の立体造形システムの概要)
本発明の実施形態の立体造形システムは、ラインノズルのようにノズル数を増やすと共に、ノズルの平面方向2軸のうち、第一の方向(仮にY軸とする)は全ノズル共通で移動可能とし(全てのノズルが一斉に移動する)、第二の方向(仮にX軸とする)は、各ノズルが独立に移動可能としている。このような構成とすることで、駆動系を一部共通にすることができ、ノズル数を増やすことによるサイズアップを最小限に抑えることができる。また、各ノズルを独立に移動させることができるため、吐出の開始と終了時で精度が求められるような場合には、速度を落とし、又は、「予備動作」を設ける等の、高精度を実現するための制御をノズル毎に実行できる。このため、ノズルを変更することなく、簡単な構成及び制御で、造形物の生産性の向上及び高精度化の両立を図ることができる。
[第1の実施形態]
(システム構成)
図2は、第1の実施形態の立体造形システム1のシステム構成図である。この図2に示すように、立体造形システム1は、3次元の立体造形物を造形する造形装置2と、情報処理端末3とを備えている。情報処理端末3は、造形する立体造形物の形状データを造形装置2に対して送信する。造形装置2は、情報処理端末3から受信した立体造形物の形状データに基づいて、ノズル機構5を制御して造形テーブル4に立体造形物を造形する。ノズル機構5には、ガイド機構12、直動機構13、ノズルモジュール14、ノズル18が含まれる。
なお、情報処理端末3は、造形装置2が実行する処理を制御する制御装置として動作させてもよいし、この情報処理端末3の機能を造形装置2に組み込んで動作させてもよい。すなわち、造形装置2及び情報処理端末3は、物理的に別の装置としてそれぞれ動作させてもよいし、造形装置2として一体的に動作させてもよい。造形テーブル4は、造形層を積層して立体造形物を載置する台である。
(ノズル機構の構成)
一例ではあるが、造形装置2は、固形のフィラメント(造形材料の一例)を搬送し、ヒータで溶解させてノズルから吐出するFFF(Fused Filament Fabrication)方式の造形装置となっている。なお、FFF方式に限定するものではなく、ノズル部で液体状の造形材料を吐出する立体造形装置全般に適用できる(ノズル部で液体状の造形材料を吐出し、ノズルとXYの駆動機構が本発明の配置にあるものは本発明の概念に含まれる)。ガイド機構12および直動機構13は、キャリッジ11を駆動する機構である。ノズルモジュール14は、造形材料を吐出して造形層を造形する。ノズル18は、造形材料を吐出する吐出口として機能する。
立体造形システム1は、造形装置2に複数のノズルモジュール14にぞれぞれノズル18が設けられている。ノズルモジュール14は、第一の方向と、第一の方向に対して2次元平面上で交差する第二の方向に移動する。例えばX軸方向には、複数のノズルモジュール14がそれぞれ独立して移動可能となっており、X軸方向に対して二次元平面上の交差するY軸方向に対しては、複数のノズルモジュール14を一括して移動可能となっている。
ここで、図3と図4を用いてノズルモジュール14の駆動機構について詳細を説明する。図3は、ノズルモジュールの移動機構をノズル側から見た状態の図で、図4は、ノズルモジュールの移動機構を側面側から見た状態の図である。図3は、複数のノズルモジュール14が独立して駆動されるX軸方向の駆動機構の構成を示す。ノズルモジュール14は、タイミングベルト17を介してX軸モータ15とタイミングプーリ16が設置されている。また、図4は、X軸モータ15、タイミングベルト17、ノズル18、フィラメント搬送機構19、X軸ガイド部20、冷却機構21、及び、ヒータ部22を備えている。図2と同じ符号を付している構成については適宜説明を省略する。
X軸モータ15は、ノズルモジュール14をX軸方向に移動せるためのモータである。タイミングプーリ16は、タイミングベルト17に張力(テンション)をかけるプーリである。X軸モータ15の反対側にタイミングプーリ16が設置されている。タイミングベルト17は、ノズルモジュール14をX軸方向に駆動させる。フィラメント搬送機構19、造形材料としてフィラメントFを搬送する。X軸ガイド部20は、ノズルモジュール14とタイミングベルト17を接続する。冷却機構21は、フィラメントFとタイミングベルト17を冷やす。ヒータ部22は、フィラメントFを温める。X軸モータ15によってタイミングベルト17を駆動させることで、ノズルモジュール14をX軸方向に移動する。
このようなノズルモジュール14の駆動機構は、タイミングベルト17とノズルX軸モータ15を用いることとしたが、この他、リードスクリュー等の他の駆動機構を用いてもよい。また、X軸ガイド部20もキャリッジ11の吐出窓90の枠を使用してガイドしているが、機械の直線運動部を「ころがり」を用いてガイドするLMガイド(登録商標)等を用いてもよい(LM:Linear Motion Guide)。大きさ、精度及び寿命等に鑑みて適宜設計することが好ましい。
また、図4では、フィラメント搬送機構19をノズルモジュール14外に設けてもよい。これにより小型化及び軽量化を図ることができる。
なお、図3及び図4において、ノズルモジュール14に設けられるノズル18は、一つのノズルを設けることとして図示しているが、造形材料の他、サポート材や異種材料等を考慮して、複数のノズル18を含む構成としてもよい。
図5は、造形装置2に設けられているノズル機構5を、ノズルモジュール14側から見た状態の図である。図5は、キャリッジ11、ガイド機構12、ノズルモジュール14、X軸モータ15、タイミングプーリ16、タイミングベルト17、ノズル18、吐出窓90、Y軸モータ91を備えている。図5で図2〜図4と同一の符号を付している構成については適宜説明を省略する。
キャリッジ11は、第一の方向に移動する。Y軸モータ91は、キャリッジ11をY方向に駆動させるためのモータである。図5では、第一の方向としてキャリッジ11は、Y軸のY1方向とY2方向の間を移動可能である。キャリッジ11は、Y1方向からY2方向へ移動してもよいし、Y2方向からY1方向へ移動してもよい。
X軸モータ15は、ノズルモジュール14を第二の方向としてX軸に移動させるためのモータである。図5では、第二の方向としてノズルモジュール14は、X軸のX1方向とX2方向の間を移動可能である。第一の方向は第二の方向に対して2次元平面上で交差する。ノズルモジュール14は、X1方向からX2方向へ移動してもよいし、X2方向からX1方向へ移動してもよい。吐出窓90は、ノズルモジュール14から造形材料を吐出するために空いている窓である。
図5では、図3及び図4に示したノズルモジュール14がキャリッジ11上に設けられている。また、キャリッジ11上の吐出窓90からノズル18を造形エリア側に突き出すように配置されている。造形装置2は、平面状に形成した造形物を高さ方向に積層して3次元形状を形成するため、ノズル機構5の2次元の平面動作は基本となる。図5は、6個のノズルモジュール14を配置した例である。このときノズルモジュール14のX軸動作のガイドは、吐出窓90に持たせている。なお、一例として6個のノズルモジュール14を設けることとしたが、造形装置2に応じた数のノズルモジュール14を設ければよい。
基本動作を一例として図5を用いて説明する。図5の上端に最も上のノズル18が配置されるようにキャリッジ11をY1方向又はY2方向に移動させる。図5ではY1方向の端部のキャリッジ11が配置されている。その後、キャリッジ11を動かさない状態で複数のノズルモジュール14がそれぞれX1方向又はX2方向に移動しつつフィラメントFの吐出を行う。
例えば、複数のノズルモジュール14がそれぞれX2からX1方向に向かって移動する。これによって図5では6ライン分の造形を行う。次に、キャリッジ11をY1方向又はY2方向にライン幅分移動させる。例えば、Y1方向からY2方向へ1ライン分移動させる。その後、複数のノズルモジュール14がそれぞれX1方向又はX2方向に移動しつつフィラメントFの吐出を行う。この結果、6ライン分の造形を行う。
基本動作としては、ノズルモジュール14間の距離を等間隔の線幅で埋めるようにすることが好ましい。そのための線幅は、フィラメントFの吐出量を制御することで連続的に変更できるが、ラスター動作で造形する場合は、線幅のバリエーションとしては等間隔で埋まる線幅を選択するのがよい。ただし、特殊な用途や形状の時、例えば一部だけ高精細に作るので線幅を一部補足する場合等には、必ずしも等間隔である必要はない。
(情報処理端末のハードウェア構成)
図6は、情報処理端末150のハードウェア構成図である。この図6に示すように、情報処理端末150は、CPU(Center Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、HDD(ハードディスクドライブ)44、操作インタフェース(操作I/F)45及び通信部46を有している。HDD44には、造形装置2の造形制御を行うための造形制御プログラムが記憶されている。
(情報処理端末の機能)
図7は、情報処理端末の機能ブロック図である。図6のCPU41が、HDD44に記憶されている造形制御プログラムを実行する。キャリッジ移動制御部31、ノズル移動制御部32、吐出制御部33、伝熱計算部26及び加熱制御部27の各機能を実現する。キャリッジ移動制御部31、ノズル移動制御部32及び吐出制御部33は、制御部の一例である。
キャリッジ移動制御部31は、Y軸モータ91を回転駆動制御して、キャリッジ11をY1方向又はY2方向に移動制御する。ノズル移動制御部32は、複数のX軸モータ15をそれぞれ独立して回転駆動制御して、キャリッジ11に設置される複数のノズルモジュール14を、それぞれ独立してX1方向又はX2方向に移動制御する。
吐出制御部33は、各ノズル18からフィラメントFが吐出されるように、複数のノズルモジュール14をそれぞれ独立して制御する。また、吐出制御部33は、ノズルモジュール内の冷却部21の冷却温度やヒータ部22の加熱温度をそれぞれ制御する。
また、電熱計算部26と加熱計算部27は連動して加熱モジュール25を制御する。加熱モジュール25には、温度センサ28と加熱部29が含まれる。伝熱計算部26は、温度センサ28により測定された立体造形物の温度に基づいて、加熱部29の加熱温度を計算する。具体的には、立体造形物を再加熱する温度を算出する。加熱制御部27は、伝熱計算部26により計算された加熱温度で、造形された立体造形物を加熱するように加熱部29を制御する。
伝熱計算部26(計算部の一例)には、温度センサ28により検出された立体造形物の下層温度、材料吐出温度、造形雰囲気温度が供給される。また、伝熱計算部26には、材料種類、材料色、吐出幅の各種情報が予め入力されている。伝熱計算部26は、造形形状が造形データで入力される。造形形状によって、例えば細い形状の場合と太い形状の場合でも、熱容量の違いから入力される熱量が異なる。また、例えば端部と造形中心部等の造形位置により、熱の拡散の状態が異なる為、入力される熱量が異なる。
伝熱計算部26は、入力された情報より、下層再加熱に必要な、加熱データを算出する。伝熱計算部26は、算出した加熱データに基づいて加熱範囲を決定し、加熱制御部27に供給する。
加熱制御部27は、伝熱計算部26から供給された加熱データに基づいて、加熱部29を用いて下層を再加熱することで、積層界面の強度を向上させる。具体的には、1層造形後、上層を造形する際、吐出直前の温度を温度センサ28によって計測する。計測した温度データを、伝熱計算部26に入力し、下層を再加熱する際、必要となる入力エネルギーを算出する。
算出された入力エネルギーを基に加熱範囲を決定し、加熱制御部27へ送り、加熱部29を用いて下層を再加熱する。再加熱後、温度センサ28で、下層の温度を計測する。必要温度に達していない場合、伝熱計算部26が、必要となる入力エネルギーを再度、算出する。そして、再度算出された入力エネルギーに基づいて、下層を再加熱する。これにより、立体造形物の積層強度を増強させることができる。
なお、伝熱計算部26、加熱制御部27、キャリッジ移動制御部31、ノズル移動制御部32及び吐出制御部33の各機能の一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
また、造形制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、造形制御プログラムは、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、造形制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよいし、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(造形動作)
次に、図8を用いて立体造形物の造形動作を説明する。図8(a)〜図8(d)は、各ノズルモジュール14をX軸方向に移動させて造形し、その後キャリッジ11をノズル18の幅分、移動させるまでの動作を一連の動作とし、この一連の動作を4回繰り返し行うことで面が形成される様子を示している。図8(a)〜図8(d)は、造形領域に傾いた十字型の立体造形物を造形する例で、一点鎖線は立体造形物の外形の理想線を示している。図8(a)、図8(b)、図8(c)および、図8(d)の順に造形動作が進む。また、図8(a)〜図8(d)において、斜線の領域は造形するラインを示しており、白抜きの実線で囲まれた領域は造形が終了したラインを示している。
図8(a)は、造形動作の最初の動作を示す。まず、キャリッジ制御部31及びノズル移動制御部32は、ノズルモジュール14を、造形領域のY方向の一番上方に移動させる。そして、吐出制御部33が各ノズルモジュール14を吐出制御して、X方向に移動しながら造形を行う。図8(a)の場合、ノズルモジュール14が6個設けられているため、6ライン分の造形が同時に完了する。
図8(b)は、図8(a)の後に実行される造形動作である。キャリッジ制御部31、ノズル移動制御部32及び吐出制御部33は、キャリッジ11をノズル18の幅分Y軸の下方に1ライン幅分移動させる。そして、吐出制御部33が各ノズルモジュール14を吐出制御して、X方向に移動しながら造形を行う。図8(a)と同様にノズルモジュール14が6個設けられているため、6ライン分の造形が同時に完了する。図8(a)と図8(b)に示されるように、ノズルモジュール14のX軸の移動方向は、互いに異なっている。
図8の十字型の立体造形物を造形する例ではノズルモジュール14間の距離と造形の線幅の関係から、このような動作を例えば3回繰り返すことで面が形成される。なお、この関係は、高精細や生産性を鑑み適宜変更することが出来る。例えば、線幅を細くして高精細にする場合は、線幅を現状のノズルモジュール14間の1/4から、1/5サイズ又は1/6サイズ等に変更してもよい。
また、この例では、ノズルモジュール14の往復動作で立体造形物を造形しているが、ノズル18の軌跡を高精度にしたい場合など造形を一方向に限定してもよい。例えば、図8(c)は、図8(b)の後に実行される造形動作である。キャリッジ制御部31、ノズル移動制御部32及び吐出制御部33は、キャリッジ11をノズル18の幅分Y軸の下方に1ライン幅分移動させる。
そして、図8(a)と同じ造形動作をする。図8(d)は、図8(c)の後に実行される造形動作である。キャリッジ制御部31、ノズル移動制御部32及び吐出制御部33は、キャリッジ11をノズル18の幅分Y軸の下方に1ライン幅分移動させる。そして、図8(b)と同じ造形動作をする。
図8(d)に示す状態、つまり4回印字して隙間ない面を形成した後に、一番上のノズルモジュール14が立体造形物の一番下の次のラインを書き始める位置まで、キャリッジ11をY方向に移動させ、同じ動作を繰り返すことで面を広げて印字する。
図8(a)〜図8(d)の例では、X軸を印字した後Y軸を移動してラスター(シリアル)印字動作を実施しているが、ノズルモジュール14にはXY軸の駆動がついているので、それぞれ同時に移動させて曲線を造形することも可能である。つまり、外形だけ一つのノズルで造形した後に内部をラスター印字してもよいし、造形精度が必要な部分(例えば円形の穴形状等)だけ連続(曲線)で造形してもよい。
これにより、線幅はある程度の太さ(一般的に0.3mmから0.5mm前後)となるが、その線の配置は駆動系の解像度に依存するので数μm程度にすることは容易であるため造形精度を大幅に向上させることができる(高精細にできる)。
また、小改行(線幅分Y方向にキャリッジを移動)を3回繰り返した後に、約ノズル列幅分(ノズル間隔の5倍分)大改行する動作を1セットとして繰り返すが、等間隔にY方向に動かし続けるような造形動作を実施してもよい。この場合、各ノズル18の吐出偏差を平均化でき、目立たなくすることができる。
(ノズルモジュールのX軸方向の動作)
図9に、各ノズルモジュール14のX軸方向の動作タイミングを示す図である。図9(a)は、造形する造形線を示している。図9(b)は、ノズルモジュール14のX方向の動作順番を示している。また、図9(c)は、ノズルモジュール14の動作順番に対応したX軸の速度プロファイルを示している。図9(d)は、吐出速度プロファイルを示している。
まず、希望する造形線を造形するために、図9(b)に示す動作順番の動作「1」を実施して、造形線を書き始める位置までノズルモジュール14を移動させる。このとき、「1」の動作の終端では、ノズルモジュール14の速度は十分減速させるが、必ずしも停止させる必要はない。
次に、図9(b)に示す「2」の動作で造形を行う。造形開始時の加速動作の目的は、吐出の開始と終了の吐出精度が悪いため、図9(c)に示すように、低速から加速して吐出開始(または減速して吐出終了)する。これにより、造形される造形物の開始点又は終了点の精度を上げることができる。動作「3」から動作「5」は同様な動作を繰り返し実行する。
ただし、動作「5」は、次の吐出開始位置にノズルを移動させる動作であるため、現ラインの造形がすべて完了している場合は、キャリッジ11を移動させた後の次のラインの吐出開始位置に移動する動作となる。この時の(キャリッジ11の移動後の次のラインの吐出開始位置に移動する動作の時)はキャリッジ11の移動が終了するタイミングで動作「5」が終了していればよい。
つまり、各ライン造形後の次のラインの吐出開始位置の移動動作は、キャリッジ11のY方向への移動動作と共に行ってもよい。また、吐出中の速度はノズル吐出性能の限界で決まるが、吐出を伴わない動作「1」及び動作「3」等の移動時は速度を上げて生産性を向上させることも出来る。
全てのノズルモジュール14がX軸方向の動作を終えた段階で、キャリッジ11をY軸方向に移動させ同様にラインを造形していく。この時(Y方向にキャリッジを移動させるとき)、各ノズルの一番遅いノズルのX軸方向の動作が終わった段階で、キャリッジ11をY軸方向に移動させる。
これにより、動作が速く終わるノズルモジュール14は待機させるのではなく、その分、ゆっくり動作させて終了時間を合わせることができる(各ノズルモジュール14の造形動作を同時に終了させる)。また、待機中のノズルモジュール14からの樹脂のタレを最小限に抑えることができる。また、低速で移動させることで、吐出性能(精度)を向上させることができる。このとき、各ラインの造形動作開始前に造形以外に吐出するパージ動作を実施しても良い。パージ動作を実施することで、ラインの造形の安定化を図ることができる。
(ノズルの吐出速度)
ノズル18の吐出速度は、ステップ入力に対して1次遅れ(時定数)を含むため、高速に立ち上げようとすると、例えば最初に多く吐出する入力波形を用いる等の工夫が必要となる。一例として時定数に対応するために、図9(c)及び図9(d)に示すように、吐出開始及び停止を所定時間早めている。この吐出開始タイミングを実際のX軸動作に先行して実施するか否かは、ノズル18の応答性能及び生産性に基づいて設計することが好ましい。
また、吐出開始とX軸駆動開始のタイミングを一致させることも可能である。例えば、応答性のよいノズル18を使用している状態で動作「2」の開始時には、ノズルモジュール14のX軸を完全に停止させ、ゆっくり移動させるような場合は吐出開始とX軸駆動開始のタイミングを一致させることが望ましい。
また、応答性が良いノズルとは、ノズルに吐出命令を出してから安定的に吐出されるまでの時間が短いノズルである。同じノズルでも、材料特性(特に粘度など)や吐出速度、吐出温度によって変わる。また、ノズル径が変わるなど、ノズルの構成部品が変われば応答性も変わる。そのため実際にはこのような様々な要素を考慮して設計するのが良い。
また、停止時には吐出速度を0にして入力を止めると、ノズル18内に残った材料の溶解が停止時に進み、材料が膨張しノズル18から液だれを起こす。このため、材料の入力を止めるだけではなく、さらにノズル18内の材料を引き抜く動作も実施する。(この引き抜き動作をリトラクト、引き抜いた分を戻す動作をリスタートと呼ぶ)。図9(d)は、このリトラクトとリスタートが入った状態を示しているが、リトラクト動作を入れるか否かは、ノズル18の停止時の性能に基づいて設計すればよく、必ずしも入れる必要はない。
ノズル18の停止時の性能とは、ノズルに吐出停止命令を出して(ノズルの命令を停止して)から安定的に吐出が停止されるまでの時間の長さという意味であり、同じノズルであっても材料特性(特に粘度など)や吐出速度、吐出温度によって変わる。もちろんノズル径が変わるなどノズルの構成部品が変われば応答性も変わる。そのため実際にはこのような様々な要素を考慮して設計するのが良い。
(1軸の印字法の変形例)
図10は、1軸の印字法の変形例を示す図である。図10(a)は、一番上に狙いの造形線を示し、図10(b)〜図10(j)に、ノズルモジュール14のX軸方向の動作順番を示している。まず、狙いの造形線を描くためには、動作「1」を実施して(図10(b))、造形線を書き始める位置の少し奥(右側)まで移動させる。
次に動作「2」を実施するが(図10(c))、この時に吐出開始動作を実施する。次に、吐出動作は継続した造形線の端部で動作「3」に移行する(図10(d))。つまり、吐出しながらノズルを180度ターンする。図1の説明の「予備動作」の具体例の一つが、この動作「2」に相当する。
動作「3」は造形線の端部に来た時点で終了となるが、吐出動作は造形線の端部に来る前に減速させる。次に吐出の減速動作を継続した状態で造形線の端部で動作「4」に切り替えノズルを180度ターンさせる吐出を終了させる(図10(e))。ここでの吐出の減速動作とは、吐出量を減らす動作であり、これにより、折り返しによるノズルの軌跡の重なりによって吐出量を適量にすることができる。
つまり、折り返し中も吐出し続けることで、造形線が太くなり又は細くなる不都合を防止できる。これは吐出開始時の折り返し動作でも同様である。また、ノズルの停止時と開始時にはリトラクトリスタート動作を実施してもよい。
この動作を動作「5」から動作「8」でも繰り返し造形線を形成する(図10(f)〜図10(i))。また、動作「9」は、次の吐出開始位置にノズルを移動させる動作なので(図10(j))、現ラインの造形が全て完了している場合は、キャリッジ11の移動後における、次のラインの吐出開始位置に移動する動作となる。
この時の(キャリッジ移動後の次のラインの吐出開始位置に移動する動作の時)はキャリッジ移動が終了するタイミングで動作「5」が終了していればよい。つまり、各ライン造形後の次のラインの吐出開始位置の移動動作はキャリッジのY方向への移動動作と平行して実施することができる。また、吐出開始から十分時間が経過し、吐出が安定したタイミングでノズルを造形端部に移動させることで、端部の造形乱れをなくすことができる。
(造形直後の立体造形物の加熱動作)
次に、立体造形システム1における、ノズルモジュール14の詳細を説明する。図11は、ノズルモジュール14を、フィラメントFの搬送吐出方向に沿って切断した状態の断面図である。
造形材料として、熱可塑性樹脂をマトリックスとした樹脂組成物からなる長尺のフィラメントFが用いられる。フィラメントFは、細長いワイヤー形状の固体材料であり、巻き回された状態で造形装置2における筐体の外部のリールにセットされている。リールは、エクストルーダ53(フィラメント搬送機構19に相当)の回転に引っ張られることで、大きく抵抗力を働かせることなく自転する。
ノズルモジュール14は、エクストルーダ53、冷却部21、フィラメントガイド55、ヒータ部22、ノズル18、撮像モジュール51、ねじり回転機構52、及びその他の部品によってモジュール化されている。フィラメントFは、エクストルーダ53によって引き込まれることで、ノズルモジュール14へ供給される。
撮像モジュール51は、ノズルモジュール14に引き込まれるフィラメントFの360度画像、すなわち、フィラメントFにおけるある部分の全方位の画像を撮像する。ノズルモジュール14には2つの撮像モジュール51が設けられているが、例えば反射板を用いて1つの撮像モジュール51により、フィラメントFの360度画像を撮像してもよい。なお、撮像モジュール51としては、レンズ等の結像光学系と、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子と、を備えたカメラ装置を用いることができる。
ねじり回転機構52は、ローラを備え、ノズルモジュール14に引き込まれるフィラメントFを幅方向に回転させることで、フィラメントFの方向を規制する。撮像モジュール51で撮像されたフィラメントの画像は、X軸及びY軸の2方向におけるフィラメントFのエッジ間の幅を、それぞれ径として測定するのに用いられる。フィラメントの画像に基づいて、規格外の径が検出された場合、表示部又はスピーカ部等を介してエラー情報が出力される。
ヒータ部22は、ヒータなどの熱源56と、熱源56の温度を制御するための熱電対57とを有し、移送路を介して、フィラメントFを加熱溶融させて、ノズル18へ供給する。
冷却部21は、ヒータ部22の上部に設けられる。冷却部21は、冷却源54を有し、フィラメントFを冷却する。これにより、冷却部21は、溶融したフィラメントFMがノズルモジュール14の上部へ逆流する不都合、フィラメントFを押し出す抵抗の増大、又は、フィラメントFの固化による移送路内での詰まりを防止する。ヒータ部22と冷却部21との間には、フィラメントガイド55が設けられている。
ノズルモジュール14の下端部に、造形材料であるフィラメントFを吐出するノズル18が設けられている。ノズル18は、ヒータ部22から供給された溶融状態又は半溶融のフィラメントFMを、造形テーブル4上に線状に押し出すようにして吐出する。吐出されたフィラメントFMは、冷却固化されて所定の形状の層が形成される。さらに、ノズル18は、形成した層に、溶融状態又は半溶融状態のフィラメントFMを、線状に押し出すようにして吐出する操作を繰り返すことで、新たな層を積み上げて積層させる。これにより、立体造形物が造形される。
次に、図12を用いて造形ラインの加熱動作について説明する。図12に示すように、造形装置2には、ノズルモジュール14により形成中の層の下層を加熱する加熱モジュール25が設けられている。加熱モジュール25には、レーザを照射するレーザ光源61が設けられている。レーザ光源61は、下層におけるフィラメントFMが吐出される直前の位置にレーザを照射する。レーザ光源としては、特に限定されないが、半導体レーザを用いることができる。
ノズルモジュール14及び加熱モジュール25は、モータによりX軸方向及びY軸方向へ移動可能となっている。
フィラメントの溶融と吐出を経時で続けると、ノズル18の周辺部が溶融した樹脂で汚れることがある。これに対して、造形装置2に設けられたクリーニングブラシにより、ノズル18の周辺部に対し定期的にクリーニング動作を行うことで、ノズル18の先端に樹脂が固着することを防ぐことができる。
クリーニング動作は、固着防止の観点から、樹脂の温度が下がりきらないうちに実行されることが好ましい。この場合、クリーニングブラシは、耐熱性部材からなることが好ましい。クリーニング動作時に生じる研磨粉については、造形装置2に設けられたダストボックスに集積させて、定期的に捨ててもよいし、又は吸引路を設けて、外部へ排出させてもよい。
このようなノズルモジュール14において、上層の造形中、レーザ光源61は、下層における、フィラメントFMが吐出される直前の位置にレーザを照射して再加熱する。再加熱とは、溶融したフィラメントFMが冷却されて固化した後、再度加熱することを意味する。再加熱の温度は、下層のフィラメントFMが溶融する温度以上であることが好ましい。また、以下では、下層のフィラメントFMが溶融する温度以上での再加熱を、再溶融と称することがある。
以上の説明から明らかなように、立体造形システム1は、キャリッジ11に複数のノズルモジュール14を設け、各ノズルモジュール14を、第一の方向に沿ってそれぞれ独立して移動可能とする(独立駆動)。また、第一の方向に対して二次元平面上で交差する第二の方向には、全ノズルモジュール14が、一体となって移動可能とする(一体駆動)。
これにより、簡単な構成で複数のノズルを移動して造形物を造形できるため、生産性の向上を図ることができる。また、ノズル毎に高精度なオンオフ制御を行わずとも、高精度な造形物を造形できる。このため、生産性の向上及び高精度化の両立を図ることができる。
また、独立駆動及び一体駆動を用いたラスター動作で平面を造形している。すなわち、独立駆動で1軸方向に複数ノズルで複数ラインを造形した後に、一体駆動で造形ラインをずらした位置にノズルを一体で移動し、さらに独立駆動で1軸方向に複数ノズルで複数ラインを造形する動作を繰り返すことで平面を造形する。また、独立駆動で1軸方向に複数ノズルで複数ラインを造形する複数の動作を同時に終了させる。また、造形物の造形ライン端部の一部または全部を折り返し動作しながら吐出する。さらに、造形物の一部はラスター動作ではなく、2次元の軌跡を造形する。これにより、造形物の生産性の向上を図ることができる。
また、温度センサ28で測定した造形物の温度に基づいて、加熱部29で造形物を加熱する。これにより、積層強度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の立体造形システムの説明をする。第1の実施形態は、レーザ光源等の加熱部で造形物を加熱する例であった。これに対して、第2の実施形態は、加熱プレートで造形物を加熱する例である。なお、第1の実施形態と、以下に説明する第2の実施形態とでは、この点のみが異なる。以下、両者の差異の説明のみ行い、重複説明は省略する。
図13に示すように造形装置2に加熱モジュール70が設けられている。この加熱モジュール70は、立体造形物MOにおける下層を加熱および加圧する加熱プレート78と、加熱プレート78を加熱する加熱部72と、加熱部72からの熱伝導を防ぐための冷却部71とを備える。加熱部72は、ヒータなどの熱源76と、加熱プレート78の温度を制御するための熱電対77とを備える。冷却部71は、冷却源74を備える。加熱部72と冷却部71との間には、フィラメントガイド75が設けられている。
加熱モジュール70は、装置左右方向(X軸方向)に延びるX軸駆動軸に対し、連結部材を介して、スライド移動可能に保持されている。加熱モジュール70は、加熱部72によって加熱されて高温になる。その熱がX軸駆動モータに伝わるのを低減するため、フィラメントガイド75等を含めた移送路又はフィラメントガイド75は、低熱伝導性であることが好ましい。
加熱モジュール70において、加熱プレート78の下端は、ノズル18の下端よりも、1層分低くなるように配置されている。ノズルモジュール14及び加熱部72を、図30に示す白抜き矢印方向に走査しながら、フィラメントFを吐出すると同時に、加熱プレート28は、造形中の層の一つ下の層を再加熱する。
これにより、造形中の層と、一つ下の層との温度差が小さくなり、層間で材料が混ざり合うので、造形物の層間強度が向上する。なお、加熱した層を冷却する方法としては、雰囲気温度を設定する方法、所定の時間放置する方法、もしくは、ファンなどを利用する方法などが例示される。
このような第2の実施形態の場合、層間の材料を物理的に混ぜる事で、層間の界面の密着力を向上させることができる。また、造形物の外形を崩さずに、選択的に下層を加熱し、下層が再溶融している間に次の吐出を行うことで、界面の密着力が向上する他、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施の形態の立体造形システムの説明をする。第1の実施形態は、レーザ光源等の加熱部で造形物を加熱する例であった。これに対して、第3の実施形態は、ホーンで造形物を加熱及び加圧する例である。なお、第1の実施形態と、以下に説明する第3の実施形態とでは、この点のみが異なる。以下、両者の差異の説明のみ行い、重複説明は省略する。
この第3の実施形態の場合、図14に示すように、加熱モジュール80を備える。加熱モジュール80は、立体造形物MOを加熱及び加圧するホーン81を有する。造形装置2には、超音波振動装置が設けられている。ホーン81は、Z軸駆動モータによって立体造形物MOにおける積層面の上方から下方へ移動し、積層面に圧力を印加する。
これにより、超音波振動装置によって発生させた超音波の振動を、立体造形物MOに伝達する。立体造形物MOに超音波の振動が伝達されると、立体造形物MOにおける上層Lnおよび下層Ln−1が溶着して接合する。これにより、造形物の上層及び下層を溶着により強固に結合でき、界面の密着力が向上する他、各実施形態と同様の効果を得ることができる。
最後に、各実施形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な各実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。
立体造形方式としては、例えばマテリアルジェッティング方式、バインダージェッティング方式、粉末焼結積層造形方式(SLS:Selective Laser Sintering、又は、SLM:Selective Laser Melting)、光造形方式(レーザ方式又はDLP(Digital Light Projector)方式)等の種々の立体造形方式が知られているが、いずれの立体造形方式に対しても本発明は適用可能であり、いずれの場合も上述と同じ効果を得ることができる。
また、実施形態及び実施形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 立体造形システム
2 造形装置
3 情報処理端末
11 キャリッジ
12 ガイド機構
13 直動機構
14 ノズルモジュール
15 ノズルX軸モータ
16 タイミングプーリ
17 タイミングベルト
18 ノズル
19 フィラメント搬送機構
20 X軸ガイド部
21 冷却部
22 ヒータ部
25 加熱モジュール
26 伝熱計算部
27 加熱制御部
28 温度センサ
29 加熱部
31 キャリッジ移動制御部
32 ノズル移動制御部
33 吐出制御部
61 加熱部
62 温度センサ
70 加熱モジュール
72 加熱部
78 加熱プレート
80 加熱モジュール
81 ホーン
90 吐出窓
91 アクチュエータモータ
特開2017−105177号公報

Claims (8)

  1. 第一の方向に移動するキャリッジと、
    前記キャリッジに設けられた複数のノズルモジュールを有し、
    前記ノズルモジュールは、
    前記第一の方向に対して2次元平面上で交差する第二の方向に移動する造形装置。
  2. 前記造形装置は、前記キャリッジと、前記複数のノズルモジュールを制御する制御部を含み、
    前記制御部は、
    前記キャリッジを前記第一の方向に移動させて、前記複数のノズルモジュールで複数の造形ラインを造形し、
    造形ラインをずらした位置に前記ノズルモジュールが位置するように、前記キャリッジを前記第一の方向に移動させ、
    前記複数のノズルモジュールを前記第二の方向に、それぞれ独立して移動させて複数の造形ラインを造形すること
    を特徴とする請求項1に記載の造形装置。
  3. 前記制御部は、前記複数のノズルモジュールで複数の造形ラインを造形する動作を同時に終了させること
    を特徴とする請求項2に記載の造形装置。
  4. 前記制御部は、造形物の造形ラインの端部の一部または全部を折り返し動作しながら造形材料を吐出するように、前記複数のノズルモジュールを制御すること
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の造形装置。
  5. 前記制御部は、
    造形物の一部を、2次元の軌跡を造形するように、前記複数のノズルモジュールを制御することを特徴とする請求項2から請求項4のうち、いずれか一項に記載の造形装置。
  6. 造形した造形物の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサで検出された造形物の温度に基づいて、前記造形物を再加熱する温度を算出する算出部と、
    前記算出部で算出された温度で、前記造形物を再加熱する加熱部と、をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から請求項5のうち、いずれか一項に記載の造形装置。
  7. 第一の方向に移動するキャリッジと、
    前記キャリッジに設けられた複数のノズルモジュールを有し、
    前記ノズルモジュールは、
    前記第一の方向に対して2次元平面上で交差する第2の方向に移動する造形方法であって、
    前記キャリッジを前記第一の方向に移動させて、前記複数のノズルモジュールで複数の造形ラインを造形するステップと、
    造形ラインをずらした位置に前記ノズルモジュールが位置するように、前記キャリッジを前記第一の方向に移動させるステップと、
    前記複数のノズルモジュールを前記第二の方向に、それぞれ独立して移動させて複数の造形ラインを造形するステップと、
    を有することを特徴とする造形方法。
  8. 請求項1から請求項6のうち、いずれか一項に記載の造形装置と、
    前記造形装置に対して造形物の造形データ及び各種制御信号を供給する制御装置と
    を有する造形システム。
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