JP2020157752A - 造形装置および造形方法 - Google Patents

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Masato Tsuji
真人 辻
陽一 伊東
Yoichi Ito
陽一 伊東
竹山 佳伸
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佳伸 竹山
翔太 早川
Shota Hayakawa
翔太 早川
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Abstract

【課題】加熱部の上流側へ冷却部を設ける技術において、吐出ヘッド内の温度分布を、造形材料の材料種や吐出速度に対応して適正に、制御可能にする。【解決手段】造形材料を吐出し積層させて立体造形物を製造する造形装置において、造形材料を加熱する加熱部と、前記加熱部で加熱された造形材料を吐出する吐出部と、造形材料を冷却する冷却部と、前記冷却部と前記加熱部との間隔を調整する駆動部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、造形装置および造形方法に関する。
金型などを用いずに立体的な造形物を造形可能な3Dプリンタ等の造形装置が普及しつつある。このような造形装置で行う造形物の製造方法(造形方法)として、樹脂等の熱可塑性の材料(造形材料)を吐出し積層させることで立体造形を行う熱溶解積層法(FFF:Fused Filament Fabrication)がある。
造形装置として例えば、造形材料を吐出する吐出ヘッドには、材料を加熱する加熱部の上流側に、冷却部を備えるものが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、造形材料の材料種や吐出速度によって必要な放熱量が異なるため、特許文献1では吐出ヘッドの制御が不十分である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吐出ヘッドを適正に制御可能にすることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、造形材料を吐出し積層させて立体造形物を製造する造形装置において、造形材料を加熱する加熱部と、前記加熱部で加熱された造形材料を吐出する吐出部と、造形材料を冷却する冷却部と、前記冷却部と前記加熱部との間隔を調整する駆動部と、を備える。
本発明によれば吐出ヘッドを適正に制御可能にすることができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態にかかる造形装置1の構成を示す模式図である。 図2は、造形装置1における吐出ヘッド10の断面を示す模式図である。 図3は、造形装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図4は、中継フレーム21および当該中継フレーム21に保持される構成の上昇前後の違いを示した図である。 図5は、冷却部12と加熱部15との間隔が5,10,20[mm]の3種類の場合の吐出ヘッド10の温度分布を示すグラフである。 図6は、吐出ヘッド10の表面温度をモニタする場合の構成例を示す図である。 図7は、吐出ヘッド10の表面温度をモニタする場合の構成例を示す図である。 図8は、第2の実施形態における吐出ヘッド10Aの断面を示す模式図である。 図9は、第2の実施形態における造形装置1Aのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図10は、仕切板19を備える吐出ヘッド10Aの模式図である。 図11は、従来の技術において、吐出終了時に溶融した樹脂Sを吐出ノズル18内に引き込む様子を示した模式図である。 図12は、フィラメントガイド14に拡径部14aを有する吐出ヘッド10Bの模式図である。 図13は、弾性変形する仕切板19Bを備える吐出ヘッド10Cの模式図である。 図14は、仕切板19Cを移動させるカム20Cを備える吐出ヘッド10Dの模式図である。 図15は、開閉可能な仕切板19D(19D1,19D2)を例示する、吐出ヘッド10E1,10E2の模式図である。 図16は、移動しない仕切板19Eとポンプ20Eとを備える吐出ヘッド10Fの模式図である。 図17は、エクストルーダ11の周辺の構造を詳細に示した図であって、加圧部50の構造の一例を示す図である。 図18は、加圧部50がフィラメントFに加える圧力を調整するための手法の一例を示す図である。 図19は、調整部70の構造の一例を示す図である。 図20は、調整部70の構造の他の例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下に添付図面を参照して、造形装置および造形方法の実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる造形装置1の構成を示す模式図である。造形装置1は、筐体2、造形テーブル3、リール4、吐出ヘッド10を備えている。
造形装置1は、熱溶解積層法により三次元造形物を造形する三次元造形装置である。造形装置1は、射出成形では金型が複雑になる、あるいは、成形できないような三次元造形物を造形可能である。以下、一例として熱溶融積層法の造形装置1をするが、熱溶融積層法以外の種々の造形方法に適用可能である。
筐体2の内部は、三次元造形物MOを造形するための処理空間となっている。造形テーブル3は、筐体2の内部に設けられており、造形物MOの載置台として機能する。つまり、造形テーブル3上に三次元造形物MOが造形される。
本実施形態における造形材料は、熱可塑性の樹脂をマトリックスとした樹脂組成物からなる長尺状のフィラメントFである。フィラメントFは、細長いワイヤー形状の固体材料であり、巻き回された状態でリール4にセットされている。リール4は、筐体2外に設置されている。
吐出部としての吐出ヘッド10は、造形材料を吐出する。吐出ヘッド10は、筐体2の内部の造形テーブル3の上方に設けられている。図2は、造形装置1における吐出ヘッド10の断面を示す模式図である。吐出ヘッド10は、エクストルーダ11、冷却部12、フィラメントガイド14、加熱部15、吐出ノズル18、中継フレーム21、ヘッドフレーム22、撮像モジュール101、ねじり回転機構102、およびその他の部品によって構成され、モジュール化されたものである。冷却部12は、冷媒通路13を備えている。加熱部15は、熱源16、熱電対17を備えている。
エクストルーダ11は、搬送部の一例であって、フィラメントFを、吐出ヘッド10内に引き込んで供給する。エクストルーダ11は、一対のローラ11a,11bが軸方向を平行に隣り合って接した構成であり、一対のローラ11a,11bの間にセットされたフィラメントFを、ローラ11a,11bを回転させることによって搬送する。フィラメントFがエクストルーダ11に引っ張られることで、リール4は、大きく抵抗力を働かせることなく自転する。
加熱部15は、吐出ヘッド10を加熱する。加熱することによって、吐出ヘッド10に供給されたフィラメントFが加熱され、溶融させる。熱源16は、フィラメントFを溶融するための熱源となり、例えばヒータである。また熱電対17は、測温部として、造形材料の温度分布を測定する。熱電対17は、例えばK型熱電対であって、熱源16の温度を制御部100(図3参照、後述)に出力する。熱電対17に代えてサーモカメラを用いてもよいし、熱電対17とサーモカメラを両方備えてもよい。溶融したフィラメントFMは、吐出ノズル18に供給される。
冷却部12はフィラメントFを冷却する。冷却部12は、加熱部15より造形材料の供給方向における上流側(つまり加熱部15の上方)に、設けられる。また、冷却部12が備える冷媒通路13は、冷媒の通路であって、液体の冷媒が循環することにより、フィラメントFが冷却される。冷却部12は、冷却することで、加熱部15による加熱範囲を限る。これにより、冷却部12は、溶融したフィラメントFMの吐出ヘッド10内の上部への逆流や、フィラメントFを押し出す抵抗の増大、或いは逆流したフィラメントFが固化することによる詰まりを防いで、安定した吐出を可能とする。
加熱部15と冷却部12との間には、フィラメントガイド14が設けられている。フィラメントガイド14は、フィラメントFを吐出ノズル18に供給する経路であって、フィラメントFを案内する。
吐出ノズル18は溶融したフィラメントFMを吐出する。具体的には、吐出ノズル18は、吐出ヘッド10の下端部に設けられ、加熱部15から供給された溶融(或いは半溶融)状態のフィラメントFMを、造形テーブル3上に線状に押し出すようにして吐出する。吐出されたフィラメントFは、冷却固化されて所定の形状の層が形成される。さらに、吐出ノズル18は、形成した層に、溶融状態あるいは半溶融状態のフィラメントFMを、線状に押し出すようにして吐出する操作を繰り返すことで、新たな層を積み上げて積層させる。これにより、三次元造形物MOが得られる。
中継フレーム21は、吐出ヘッド10の一部の構成を保持する。ヘッドフレーム22は、中継フレーム21を保持する。中継フレーム21は、ヘッドフレーム22に、上下方向に移動自在に支持されている。吐出ヘッド10を構成するもののうち冷却部12以外は、中継フレーム21に保持されていて、中継フレーム21を介してヘッドフレーム22に支持されている。冷却部12は、直接、ヘッドフレーム22に固定されている。これにより、冷却部12を除く吐出ヘッド10の構成部材は、冷却部12およびヘッドフレーム22に対して相対的に、上下に移動可能である。
撮像モジュール101は、フィラメントFを撮像する。ねじり回転機構102は、吐出ヘッド10内に供給されるフィラメントFを回転させる。
ここで図1に戻り、造形装置1はさらに、X軸駆動軸31、X軸駆動モータ32、Y軸駆動軸33、Y軸駆動モータ34、Z軸駆動軸35、ガイド軸36、Z軸駆動モータ37、クリーニングブラシ38、ダストボックス39を、備えている。X軸駆動モータ32、Y軸駆動モータ34およびZ軸駆動モータ37は、それぞれ、吐出ヘッド10を、X軸駆動、Y軸駆動およびZ軸駆動させる。
X軸駆動軸31(図1のX軸方向に延びる駆動軸)は、筐体2の対向する2側面に渡し架けられている。X軸駆動モータ32は、X軸駆動軸31を回転させる。Y軸駆動軸33(図1のY軸方向に延びる駆動軸)は、筐体2の対向する2側面に渡し架けられている。Y軸駆動モータ34は、Y軸駆動軸33を回転させる。
吐出ヘッド10は、筐体2内部において3軸直交座標系(XYZ直交座標系)のXY平面のX軸方向とY軸方向へ移動可能に保持されている。より具体的には、吐出ヘッド10は、X軸駆動軸31にヘッドフレーム22が連結されることにより、保持されている。
ヘッドフレーム22は、X軸駆動軸31の回転によりX軸方向にスライド移動する。X軸駆動モータ32の駆動力でX軸駆動軸31が回転することにより、ヘッドフレーム22を備える吐出ヘッド10が、X軸の正または負の方向へ移動する。
また、X軸駆動軸31およびX軸駆動モータ32は、Y軸駆動軸33にスライド移動可能に保持されている。また、X軸駆動軸31およびX軸駆動モータ32は、Y軸駆動軸33の回転により、Y軸方向にスライド移動する。従って吐出ヘッド10は、Y軸駆動モータ34の駆動力により、X軸駆動軸31と一体に、Y軸の正または負の方向へ移動する。
Z軸駆動軸35(図1のZ軸方向に延びる駆動軸)は、筐体2の対向する天面および底面に渡し架けられている。ガイド軸36は、Z軸駆動軸35に平行に、筐体2の底面に立設されている。Z軸駆動モータ37は、Z軸駆動軸35を回転させる。
造形テーブル3は、Z軸駆動軸35およびガイド軸36に通され、Z軸駆動軸35に昇降可能に保持されている。造形テーブル3は、Z軸駆動軸35が回転することにより、Z軸方向に昇降する。従って造形テーブル3は、Z軸駆動モータ37の駆動力により昇降する。
なお本実施形態では、吐出ヘッド10をX軸方向およびY軸方向に移動可能とし、造形テーブル3をZ軸方向へ昇降させるよう構成したが、この構成に限らず、吐出ヘッド10と造形テーブル3とが相対的に移動可能であればよい。
また、クリーニングブラシ38は、吐出ヘッド10(特に吐出ノズル18)の周辺部を洗浄可能に設けられ、ダストボックス39は、クリーニングブラシ38によって除去された汚れや研磨剤を収集可能に設けられている。
フィラメントFの溶融と吐出を継続して実行すると、吐出ヘッド10の周辺部が溶融したフィラメントFMで汚れる場合がある。このような場合、吐出ヘッド10をクリーニングブラシ38の設置位置まで移動させ、クリーニングブラシ38にクリーニング動作を行わせることにより、吐出ヘッド10の汚染、例えば吐出ノズル18の先端にフィラメントFが固着すること等を防止することができる。
クリーニング動作は、フィラメントFの温度がある程度高い状態で行われることが好ましい。この場合、クリーニングブラシ38は、耐熱性部材からなることが好ましい。また、ダストボックス39に集積された研磨粉は、定期的に捨ててもよいし、或いは吸引路を設けて外部へ排出させてもよい。
図3は、造形装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。造形装置1は、既出の造形テーブル3、X軸駆動モータ32、Y軸駆動モータ34、Z軸駆動モータ37、クリーニングブラシ38、撮像モジュール101、ねじり回転機構102、エクストルーダ11、加熱部15および冷却部12の他、制御部100、径測定部103、昇降機構23、側面冷却部40、テーブル加熱部24を、さらに備えている。図1、図2と同一の符号を付している構成については、適宜説明を省略する。
制御部100は各部を制御する。具体的には、制御部100は、CPU(Central Processing Unit)、ロジック回路等から構築されており、各部と電気的に接続されている。
造形装置1には、吐出ヘッド10のX軸方向位置を検知するX軸座標検知機構が設けられている。X軸座標検知機構の検知結果は、制御部100に送られる。制御部100は、その検知結果に基づいてX軸駆動モータ32の駆動を制御して、吐出ヘッド10を目標のX軸方向位置へ移動させる。
また、造形装置1には、吐出ヘッド10のY軸方向位置を検知するY軸座標検知機構が設けられている。Y軸座標検知機構の検知結果は、制御部100に送られる。制御部100は、その検知結果に基づいてY軸駆動モータ34の駆動を制御して、吐出ヘッド10を目標のY軸方向位置へ移動させる。
さらに、造形装置1には、造形テーブル3のZ軸方向位置を検知するZ軸座標検知機構が設けられている。Z軸座標検知機構の検知結果は、制御部100に送られる。制御部100は、その検知結果に基づいてZ軸駆動モータ37の駆動を制御して、造形テーブル3を目標のZ軸方向位置へ移動させる。
このように制御部100は、吐出ヘッド10および造形テーブル3の移動を制御することにより、吐出ヘッド10および造形テーブル3の相対的な三次元位置を、目標の三次元位置に移動させる。
さらに制御部100は、昇降機構23、撮像モジュール101、ねじり回転機構102、径測定部103、エクストルーダ11の各駆動部に制御信号を送信することで、これらの駆動を制御する。また、加熱部15、冷却部12、テーブル加熱部24に制御信号を送信することで、それぞれを狙いの温度に制御(調整)する。制御部100は、例えば、冷媒通路13中の冷媒の流れの程度を調整することによって冷却部12による熱の除去の程度を調整する(冷却調整工程)。
撮像モジュール101は、吐出ヘッド10内に引き込まれるフィラメントFを撮像する。撮像モジュール101は、例えばフィラメントFを360°の方位から撮像した360°像の画像データを生成する。撮像モジュール101は、二方向から撮像する一対のものであってもよいし、或いは、反射板を用いて一つの撮像モジュール101によりフィラメントFの360°像を撮像するものであってもよい。撮像モジュール101は、例えば、結像光学系(例えばレンズ)、撮像素子(例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor))等を備えたカメラである。
ねじり回転機構102は、一対のローラで構成され、撮像モジュール101により生成された画像データに基づいて、吐出ヘッド10内に供給されるフィラメントFを、Z軸を軸として回転させることで、フィラメントFの方向を規制する。ねじり回転機構102は、例えば、フィラメントFにおける高粘度の樹脂と低粘度の樹脂との境界が所定の位置となるようにフィラメントFの回転量を決定する。
径測定部103は、フィラメントFの径を測定する。具体的には、撮像モジュール101により撮像されたフィラメントFの画像から、X軸、Y軸の2方向におけるフィラメントFのエッジ間の幅を、それぞれ径として測定し、規格外の径を検出した際、エラー情報を出力する。エラー情報の出力先は、ディスプレイであってもよいし、スピーカであってもよいし、他の装置であってもよい。径測定部103は、回路であってもよいし、CPUの処理によって実現される機能であってもよい。
側面冷却部40は、三次元造形物MOの側面を冷却し、外形を維持する。側面冷却部40としては、三次元造形物MOの側面を冷却可能な冷却源であれば特に限定されないが、ファンが例示される。
テーブル加熱部24は、造形テーブル3に設けられて、積層された造形物MOを加熱する。
昇降機構23は、駆動部として、冷却部12と加熱部15の間隔を調整する。昇降機構23は、駆動源としてモータを備える。具体的には、昇降機構23が駆動源としてのモータの回転運動を、ボールねじやカム等により昇降運動へ変換して、中継フレーム21を昇降させる。昇降機構23により、吐出ヘッド10と冷却部12は相対的に上下に駆動することができる。
制御部100は、吐出ヘッド10からの造形材料の吐出速度に応じて、昇降機構23に、冷却部12と加熱部15の間隔を調整させる(間隔調整工程)。また、制御部100は、造形材料の性質に応じて、昇降機構23に、冷却部12と加熱部15の間隔を調整させる(間隔調整工程)。図4は、中継フレーム21および当該中継フレーム21に保持される構成の上昇前後の違いを示した図である。
図4(a)は、上昇前の状態を表す。当該状態では、冷却部12と加熱部15との間隔が、z[mm]に保たれている。図4(b)は、上昇後の状態を表す。当該状態では、左側に示す状態よりも、吐出ヘッド10のうち冷却部12を除く構成が、昇降機構23によりΔz(マイナスの値も含む)だけ上へ移動している。この状態では、冷却部12と加熱部15との間隔は、z+Δz[mm]である。
図5は、冷却部12と加熱部15との間隔が5,10,20[mm]の3種類の場合の吐出ヘッド10の温度分布を示すグラフである。横軸は、吐出ノズル18の先端からの距離を示し、縦軸は、各距離の位置における温度を示す。吐出ノズル18は、0〜12[mm]、加熱部15は、12〜22[mm]の範囲を占めている。
グラフに示した温度分布は、制御部100が、吐出ノズル18の先端の温度の設定値を380℃として、加熱部15に制御信号を送信した際の結果である。温度の測定値は、吐出ヘッド10の各位置に取り付けられた、熱電対17が出力した。
温度分布は、吐出ノズル18の先端から加熱部15の下端までは、概ねなだらかに低下し、加熱部15の下端から冷却部12に向かって急激に低下する。また、冷却部12と加熱部15との間隔が大きいほど、温度低下の勾配がなだらかである。
造形物MOの寸法精度(微細性)と生産性(造形速度)とは、トレードオフの関係にある。このため、ユーザは、要求される寸法精度および生産性に応じて、造形速度を指定する。また、指定の造形速度によって、フィラメントFの熱可塑化(溶融)に必要な熱量が異なる。つまり、造形速度が速いほど、多くの熱量が必要となる。このため、指定の造形速度によって、吐出ヘッド10の温度分布は大きく変化する。
上記測定結果から、例えば、加熱部15の発熱量を変化させることに加え、加熱部15と冷却部12との間隔を変化させることで、吐出ヘッド10内の温度分布をより細かくコントロールすることが可能となり、これにより安定した樹脂の吐出が可能となることが読み取れる。
また、材料種によっても、フィラメントFの熱可塑化(溶融)に必要な熱量は異なる。よって、加熱部15と冷却部12との間隔を、材料種に応じて定めることで、安定した樹脂の吐出が可能となる。以下に、所望の樹脂を溶かすのに必要な熱量の計算式を示す。
Q = (Cp × ΔT + qm) × m …(式1)
Q[W] : 樹脂を溶かすのに必要な熱量
Cp[J/g/K]: 比熱
ΔT[K] : 目標温度と室温の差分
qm[J/g] : 融解熱
m[g/s] : 吐出速度
上記式1から、吐出速度および材料種によって、必要な熱量が異なることがわかる。
以上のように、第1の実施形態によれば、加熱部15の上流側へ冷却部12を設ける技術において、加熱部15と冷却部12の間隔を調整可能としたので、吐出ヘッド10内の温度分布を、造形材料(フィラメントF)の材料種や吐出速度に対応して適正に、制御可能とすることができる。
なお、加熱部15と冷却部12との間隔の設定にあたっては、造形速度や材料種ごとに予め対応させた設定値を持ってもよいし、また、吐出ヘッド10の表面温度をモニタしてフィードバックするようにしてもよい。図6および図7は、吐出ヘッド10の表面温度をモニタする場合の構成例を示す図である。図1、図2と同じ符号を付している構成については適宜説明を省略する。
図6に示すように、吐出ヘッド10の周辺にサーモカメラ41(測温部の一例)を設置し、造形中の吐出ヘッド10の表面温度をモニタして制御部100にフィードバックすると、加熱部15と冷却部12の間隔をより適正に設定可能となる。温度の測定手段については、サーモカメラ41に限らず、図7に示すように、流路の近傍に熱電対42(測温部の一例)を設けても良い。また、サーモカメラ41と熱電対42を両方設けても良い。
また、本実施形態では、冷却部12の冷却を、冷媒通路13に液体の冷媒を流すことで行っているが、厳しい温度コントロールが不要の場合は、空気を吹き掛けて対象を冷却する空冷ファン等を使用してもよい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるので、第1の実施形態と同じ部分については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
図8は、本実施形態における吐出ヘッド10Aの断面を示す模式図である。吐出ヘッド10Aは、エクストルーダ11、冷却部12、フィラメントガイド14、加熱部15、吐出ノズル18、仕切板19、撮像モジュール101、ねじり回転機構102、およびその他の部品によって構成され、モジュール化されたものである。冷却部12は、冷媒通路13を備えている。加熱部15は、熱源16、熱電対17を備えている。
また、図9は、本実施形態の造形装置1Aのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。造形装置1Aは、制御部100、X軸駆動モータ32、Y軸駆動モータ34、Z軸駆動モータ37、撮像モジュール101、ねじり回転機構102、径測定部103、エクストルーダ11、加熱部15、冷却部12、昇降機構23、側面冷却部40、造形テーブル3、クリーニングブラシ38、テーブル加熱部24を備えている。さらに、造形装置1Aは、仕切板19を移動させる仕切板移動機構25(変圧部の一例)を備えている。制御部100は、仕切板移動機構25に制御信号を送信することで、仕切板移動機構25を制御する。
図10は、仕切板19を備える吐出ヘッド10Aの模式図である。仕切板19は、冷却部12と加熱部15を仕切る板である。仕切板移動機構25は、仕切板19を移動させて、吐出ノズル18と仕切板19との間の圧力を変化させる。仕切板19は、フィラメントガイド14内に設けられている。仕切板19は、冷却部12と加熱部15との間となる位置に設けられて、フィラメントガイド14内の空間を冷却部12側と吐出ノズル18側とに二分する。これにより仕切板19は、自身と樹脂固体面FSとの間に、空間Aを形成する。樹脂固体面FSは、造形材料であるフィラメントFが溶融した樹脂Sの表面の凝固した部分である。
フィラメントFは、フィラメントガイド14内において、仕切板19の中央部の孔を貫通している。フィラメントFは孔の内周に隙間なく接する。なお、図10では仕切板19はフィラメントガイド14内に設けられているが、吐出ノズル18内に設けられていてもよい。
仕切板19が上下したり開閉したりといった動作により、空間A内の圧力が変動する。空間Aの圧力が下降すると、溶融した樹脂Sに、引き上げられる方向の力が加わる。この力を作用させることで、樹脂Sを吐出ノズル18内に引き込み可能となる。またこの力を吐出終了時に作用させることで、吐出ノズル18の先端から造形物MOへの糸引きを防止できる。
また、空間A内の圧力が上昇すると、溶融した樹脂Sに、押し出される方向の力が加わる。この力を作用させることで、溶融した樹脂Sが、吐出ノズル18から押し出される。
ここで、樹脂固体面FSは、溶融した樹脂Sと空間Aとの間に存在するものである。樹脂固体面FSは、少なくとも加熱部15の稼働時、フィラメントガイド14や吐出ノズル18の内壁面に固着しない。
図11は、従来の技術において、吐出終了時に溶融した樹脂Sを吐出ノズル18内に引き込む様子を示した模式図である。吐出を終了した際に、エクストルーダ11を構成する一対のローラの一方であるローラ11aをH方向に、他方のローラ11bをI方向に回転させて、フィラメントFを吐出ノズル18から遠ざかるJ方向に引き戻すと、樹脂固体面FSがフィラメントFとともに引き上げられる。これにより、吐出ノズル18内が減圧され、溶融した樹脂Sが吐出ノズル18内に引き込まれる。これにより、溶融した樹脂Sが吐出ノズル18から垂れることが防止される。
しかし、樹脂固体面FSの強度や溶融した樹脂Sの粘性によっては、この動作だけでは溶融した樹脂Sを十分に引き込むことができない。造形物MOと溶融した樹脂Sがつながったままで吐出ノズル18が移動すると、造形物MO上に糸引きした樹脂Sが残ったり、吐出ノズル18を引き上げた後に樹脂Sが垂れたりしてしまい、造形物MOの外観を悪化させてしまう。
これに対し、図10に示す本実施形態では、仕切板19および仕切板19を移動させる仕切板移動機構25によって、空間Aを確実に変圧できるので、溶融した樹脂Sを確実かつ十分に、吐出ノズル18内に引き込むことが可能となる。
以上のように、第2の実施形態によれば、造形材料(フィラメントF)を吐出ノズル18内に引き込む機構を、吐出ノズル18内に設けた仕切板19の作用によって吐出ノズル18内の空間の圧力を変化させるものとしたので、吐出ノズル18の先端近傍に設置スペースを多く要することなく、造形材料の特性に関わらず、吐出ノズル18内に造形材料を十分に引き込み可能にして、液だれを防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、仕切板19を吐出ノズル18先端および造形物MOから離れたところに設置できるため、設置スペースによる実施の制約が小さい。そのため、使用する樹脂Sに応じて、必要なだけ空間A内に圧力変動を生じさせる構成を選択することができる(例えば後述の変形例)。
なお、以上に示した例では、仕切板19の作用によって空間Aの体積を変化させることにより空間A内の圧力を変動させる例を挙げたが、空間A内の圧力を変動させることができればよく、その手段は問わない。
また、仕切板19により、溶融した樹脂Sが吐出ノズル18およびフィラメントガイド14内部を逆流して冷却部12まで到達し、固化することによって流路がふさがれ、吐出不良が起こることを防止することができる。
また、仕切板19により、吐出ノズル18或いはフィラメントガイド14内において、フィラメントFが折れることを防止することができる。
以下、変形例について図12〜図16を用いて説明する。なお、第1の実施形態、第2の実施形態で同じ符号を用いている構成については、適宜詳細な説明を省略する。
(変形例1)
図12は、フィラメントガイド14に拡径部14aを有する吐出ヘッド10Bの模式図である。本例においては、拡径部14aに仕切板19Aを設けている。図10に示す吐出ヘッド10Aと比べて、図12の吐出ヘッド10Bでは、拡径部14aにおいて空間Aの一部が拡張されている。仕切板19Aの面積が大きいほど、仕切板19Aの移動距離あるいは変形量に対する空間A内の圧力変動が大きくなる。したがって、本例によれば、空間Aの圧力を大きく変動させることができる。
なお、空間A内に圧力変動を大きく生じさせる構成であればよく、フィラメントガイド14の内径拡大にかぎらず、吐出ノズル18の内径を拡大させるのであってもよい。
また、フィラメントガイド14や吐出ノズル18の内径拡大でなく、仕切板19の移動距離を大きくする構成としても、同様に、空間A内の圧力変動を大きく生じさせることができる。
(変形例2)
図13は、弾性変形する仕切板19Bを備える吐出ヘッド10Cの模式図である。仕切板19Bは、伸縮性のある材料で形成され、中央にフィラメントFを通すための孔を有している。また、仕切板19Bの外縁部はフィラメントガイド14の内壁に固着されている。フィラメントFは孔の内周に隙間なく接し、仕切板19Bの中央部はフィラメントFの動きにともなって移動する。これにより、仕切板19Bは伸縮し変形する。仕切板19Bの変形により仕切板19Bと樹脂固体面FSとの間の空間A内の体積が変動する。
なお、図13では、仕切板19Bはフィラメントガイド14内に存在するが、吐出ノズル18内に存在してもよい。
(変形例3)
図14は、仕切板19Cを移動させるカム20Cを備える吐出ヘッド10Dの模式図である。仕切板19Cは、吐出ノズル18内の圧力やフィラメントFの作用では変形しない材料により形成されている。
カム20Cは、モータにより回転駆動されることにより、仕切板19Cを上下に移動させる。カム20Cが回転すると、仕切板19Cは、フィラメントガイド14内(或いは吐出ノズル18内)を、上下方向に移動する。当該移動により、仕切板19Cと樹脂固体面FSとの間の空間Aの体積が変化し、それに伴って空間A内の圧力が変化する。
(変形例4)
図15は、開閉可能な仕切板19D(19D1,19D2)を例示する、吐出ヘッド10E1,10E2の模式図である。仕切板19Dは、吐出ノズル18内の圧力やフィラメントFの作用では変形しない材料により形成されている。
仕切板19D1は、全体的に移動することで、自身と樹脂固体面FSとの間の空間Aを開閉する。仕切板19D2は、自身の一部が移動することで、空間Aを開閉する。
仕切板19Dの全体または一部を移動(上下動)させる構成としては、例えば、カムを用いた構成が考えられ、カムによりモータによる回転運動を上下運動に変換する。
図16は、移動しない仕切板19Eとポンプ20Eとを備える吐出ヘッド10Fの模式図である。仕切板19Eは、吐出ノズル18内の圧力やフィラメントFの作用では変形しない材料により形成されて、フィラメントガイド14あるいは吐出ノズル18の内壁に固定されている。
ポンプ20Eは、仕切板19Eと樹脂固体面FSとの間で、フィラメントガイド14あるいは吐出ノズル18に設けられた孔に連結されている。ポンプ20Eは、空間A内の空気を吸い出すことで空間A内の圧力を下げ、空気を送り込むことで空間A内の圧力を高める。
なお、本例では、ポンプ20Eを空間A内の圧力を変化させる構成として示したが、これに限らず、気体を移動させる手段は問わない。
以上、本発明は、第1の実施形態、第2の実施形態、およびの変形例をそれぞれ説明してきたが、必要に応じて、第1の実施形態、第2の実施形態、およびの変形例を2つ以上組み合わせてもよい。例えば、造形材料を吐出し積層させて立体造形物を製造する造形装置において、造形材料を加熱する加熱部と、加熱部で加熱された造形材料を吐出する吐出部と、造形材料を冷却する冷却部と、冷却部と前記加熱部との間隔を調整する駆動部と、冷却部と加熱部を仕切る仕切板と、仕切板を移動させて吐出部と仕切板の間の圧力を変化させる変圧部と、を備えるようにしてもよい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、他の実施形態の変形例であるので、他の実施形態と同じ部分については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
図17は、エクストルーダ11の周辺の構造を詳細に示した図であって、加圧部50の構造の一例を示す図である。吐出ヘッド10は、さらに、加圧部50やエクストルーダブラケット60を備えている。加圧部50は、加圧ブラケット51、回動軸52、引張コイルばね53などにより構成される。
エクストルーダブラケット60は、エクストルーダ11を保持する。加圧ブラケット51は、長手方向を概ね上下に向けて配置され、上側の端部(上端部)を、回動軸52によって、エクストルーダブラケット60に、回動自在に取り付けられている。
エクストルーダ11を構成する一対のローラ11a,11bのうち一方のローラは、モータなどの駆動源により回転駆動される搬送ローラ11aであって、エクストルーダブラケット60に回転自在に保持される。他方のローラである加圧ローラ11bは、加圧ブラケット51に回転自在に保持される。
加圧ブラケット51の下側の端部(下端部)には、引張コイルばね53の一端部が取り付けられている。引張コイルばね53は、付勢部材の一例である。引張コイルばね53の他端部は、引張コイルばね53の長手方向がフィラメントFの搬送経路に交差するように、エクストルーダブラケット60に取り付けられている。この引張コイルばね53により、加圧ローラ11bが、フィラメントFを挟んで対向する搬送ローラ11aに近接する方向に付勢される。これにより、搬送ローラ11aが回転すると、搬送ローラ11aとフィラメントFとの間の摩擦力およびフィラメントFと加圧ローラ11bとの間の摩擦力により、加圧ローラ11bは回転し、フィラメントFは搬送される。
図18は、加圧部50がフィラメントFに加える圧力を調整するための手法の一例を示す図である。吐出ヘッド10は、調整部70を、さらに備えている。調整部70は、エクストルーダ11を構成するローラ11a,11bがフィラメントFに接する力(すなわち上記圧力)を調整するためのものである。
図19は、調整部70の構造の一例を示す図であって、(a)は上記圧力を強めた状態を示し、(b)は上記圧力を弱めた状態を示す。調整部70は、例えば、張架軸71および長孔72により構成される。引張コイルばね53の他端部は、張架軸71に引っ掛け保持される。張架軸71は、長手方向を引張コイルばね53の引き延ばし方向に沿わせた長孔72に支持され、また、長孔72の長手方向に移動自在であり、長孔72内の任意の位置で、留め金などにより位置固定される。
図20は、調整部70の構造の他の例を示す図であって、(a)は上記圧力を強めた状態を示し、(b)は上記圧力を弱めた状態を示す。調整部70はまた、例えば、張架軸71および孔73,74により構成される。孔73,74は、引張コイルばね53の引き延ばし方向に沿って複数設けられた孔である。引張コイルばね53の他端部は、張架軸71に引っ掛け保持される。張架軸71は、孔73,74のいずれかに支持される。
吐出ヘッド10が加圧部50および調整部70を備えることにより、搬送ローラ11aと加圧ローラ11bとがフィラメントFを挟む力が適切になるよう調整することが容易になる。
造形速度や造形材料によってフィラメントFの溶融に必要な熱量が異なるのと同様に、フィラメントFの搬送に要する力(フィラメント搬送力)も、フィラメントFの材料(造形材料)や造形速度によって異なる。フィラメント搬送力は、上記圧力(加圧部50がフィラメントFに加える圧力)に比例する。詳細には、フィラメント搬送力は、上記圧力に「レバー比」と「フィラメントFとローラ11a,11bとの摩擦係数」をかけたものである。エクストルーダ11の駆動源(モータなど)は、所定の上記搬送力を得るにあたって必要なトルクを出すことができるものであればよい。
例えば、造形速度が大きくなると、フィラメントガイド14および吐出ノズル18の内径での管路損失も大きくなる。このため、所望の造形速度を得るには、フィラメント搬送力を大きく設定する必要がある。また、管路損失は、溶融樹脂の粘度にも影響を受ける。したがって、造形材料に応じて、フィラメント搬送力の設定を調整する必要がある。
また、フィラメント搬送力を大きく設定しすぎると、フィラメントFや搬送ローラ11aの摩耗、フィラメントFの搬送経路内でのフィラメントFの座屈などの不都合が発生するおそれがある。そのような不都合を防ぐには、造形速度や造形材料に応じた、適切なフィラメント搬送力に設定することが重要である。
引張コイルばね53による荷重は、取付長に比例して変化する。エクストルーダブラケット60に設けた張架軸71の取付位置の変更によって、フィラメント搬送力を調整する調整部70を備える本実施形態において、造形速度や造形材料に応じて張架軸71の位置を変更することにより、フィラメント搬送力を適切に設定することが可能となる。
張架軸71の位置は、製品の出荷時に、想定する造形材料や造形速度に対応させて設定してもよいし、或いは、造形条件(造形材料や造形速度)ごとに任意に切り替えられるよう、張架軸71に例えばソレノイド等の変位手段を設けてもよい。
なお、付勢部材として、圧縮コイルばねを用いてもよい。その場合も、引張コイルばね53を用いた場合と同様に、例えば圧縮コイルばねの座面を可動にして、取付長を調整可能な構造とすればよい。
また、フィラメントFを効率良く搬送するために、搬送ローラ11aや加圧ローラ11bの表面に、フィラメントFとの間に大きな摩擦力を持たせる加工を施してもよい。当該加工の例としては、ローラ11a,11bの表面にフィラメントFの表面に食い込むような凹凸を形成する、ローラ11a,11bをエラストマーなどの弾性を有する材料で形成する、或いはローラ11a,11bの表面をゴムなどの弾性を有する材料で覆う、などがある。
1,1A…造形装置
2 …筐体
3 …造形テーブル
4 …リール
10,10A〜10F…吐出ヘッド
11 …エクストルーダ(搬送部)
11a…ローラ(搬送ローラ)
11b…ローラ(加圧ローラ)
12 …冷却部、13…冷媒通路
14 …フィラメントガイド(経路)、14a…拡径部
15 …加熱部、16…熱源、17…熱電対
18 …吐出ノズル
19,19A〜19E…仕切板
20C…カム、20E…ポンプ
21 …中継フレーム
22 …ヘッドフレーム
23 …昇降機構(駆動部)
24 …テーブル加熱部
25 …仕切板移動機構
31 …X軸駆動軸
32 …X軸駆動モータ
33 …Y軸駆動軸
34 …Y軸駆動モータ
35 …Z軸駆動軸
36 …ガイド軸
37 …Z軸駆動モータ
38 …クリーニングブラシ
39 …ダストボックス
40 …側面冷却部
41 …サーモカメラ(測温部)
42 …熱電対(測温部)
50 …加圧部
51 …加圧ブラケット
52 …回動軸
53 …引張コイルばね(付勢部材)
60 …エクストルーダブラケット
70 …調整部
71 …張架軸
72 …長孔
73,74…孔
100…制御部
101…撮像モジュール
102…ねじり回転機構
103…径測定部
国際公開第2017/085961号

Claims (22)

  1. 造形材料を吐出し積層させて立体造形物を製造する造形装置において、
    造形材料を加熱する加熱部と、
    前記加熱部で加熱された造形材料を吐出する吐出部と、
    造形材料を冷却する冷却部と、
    前記冷却部と前記加熱部との間隔を調整する駆動部と、
    を備える造形装置。
  2. 前記駆動部は、前記冷却部に連結され、回転駆動するボールねじを備える
    請求項1に記載の造形装置。
  3. 前記駆動部は、前記加熱部に対して前記冷却部を移動させるカムを備える
    請求項1に記載の造形装置。
  4. 前記駆動部は、前記吐出部からの造形材料の吐出速度に応じて、前記間隔を調整する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の造形装置。
  5. 前記駆動部は、造形材料の性質に応じて、前記間隔を調整する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の造形装置。
  6. 前記冷却部は、液体の冷媒を循環する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の造形装置。
  7. 前記冷却部は、冷却対象に空気を吹き掛ける空冷ファンである
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の造形装置。
  8. 造形材料の温度分布を測定する測温部をさらに備え、
    前記駆動部は、前記測温部の温度分布に応じて、前記間隔を調整する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の造形装置。
  9. 前記測温部は、サーモカメラである、請求項8に記載の造形装置。
  10. 前記測温部は、熱電対である、請求項8に記載の造形装置。
  11. 前記冷却部と前記加熱部を仕切る仕切板をさらに備える
    請求項1に記載の造形装置。
  12. 前記仕切板を移動させて、前記吐出部のノズルと仕切板との間の圧力を変化させる変圧部をさらに備える
    請求項11に記載の造形装置。
  13. 前記吐出部は、一部に、他の部分よりも内径が大きい箇所である拡径部を有し、
    前記仕切板は、前記拡径部内に設けられている
    請求項12に記載の造形装置。
  14. 造形材料は、フィラメント状の形状を有するものであって、
    前記仕切板は、弾性を有する材料で構成されて外縁部が前記吐出部内に固着されていて、中央部に加熱前でフィラメント状の造形材料が貫通する孔を有し、当該孔を通る造形材料の動きに伴って前記中央部が移動することにより弾性的に変形するものであって、
    前記孔を通る造形材料をその供給方向に沿って移動させる搬送部が、前記変圧部として機能する
    請求項12または13に記載の造形装置。
  15. 前記変圧部は、アクチュエータまたはカムにより前記仕切板を移動させる
    請求項12〜14のいずれか1項に記載の造形装置。
  16. 前記仕切板は、前記冷却部側の空間と前記ノズル側の空間とを二分する閉状態と、前記冷却部側の空間と前記ノズル側の空間とを連通させる開状態と、に遷移可能である
    請求項12〜15のいずれか1項に記載の造形装置。
  17. 前記仕切板は、全体または一部が移動することによって、前記閉状態と前記開状態とを遷移する
    請求項16に記載の造形装置。
  18. 前記変圧部は、前記仕切板と、前記加熱部により加熱後の造形材料と、の間の空間に気体を注入し、また前記空間の気体を吸引するものである
    請求項12〜17のいずれか1項に記載の造形装置。
  19. 造形材料は、フィラメント状の形状を有するものであって、
    造形材料を移動させる搬送部が当該造形材料に接する力を調整するための調整部
    をさらに備える請求項1に記載の造形装置。
  20. 前記吐出部による造形材料の吐出速度および造形材料の少なくともいずれかに応じて、前記調整部に調整を行わせる変位手段
    をさらに備える請求項19に記載の造形装置。
  21. 造形材料を加熱する加熱部と、前記加熱部で加熱された造形材料を吐出する吐出部と、造形材料を冷却する冷却部とを備え、吐出させた造形材料を積層させて立体造形物を製造する造形装置における造形方法であって、
    前記冷却部と前記加熱部との間隔を調整する間隔調整工程
    を含む造形方法。
  22. 造形材料を加熱する加熱部と、前記加熱部で加熱された造形材料を吐出する吐出部と、造形材料を冷却する冷却部とを備え、吐出させた造形材料を積層させて立体造形物を製造する造形装置における造形方法であって、
    前記吐出部内を前記冷却部側と前記加熱部側とに二分した前記加熱部側の空間で、圧力を変化させる工程
    を含む造形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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